JP2001084952A - 吸収チャンバ及び複数のなだれチャンバを備えた放射線分析装置及び検出器 - Google Patents

吸収チャンバ及び複数のなだれチャンバを備えた放射線分析装置及び検出器

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Hendrik Johannes Jan Bolk
ヨハネス ヤン ボルク ヘンドリク
Klaus Bethke
ベトケ クラオス
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    • G01N23/20Investigating or analysing materials by the use of wave or particle radiation, e.g. X-rays or neutrons, not covered by groups G01N3/00 – G01N17/00, G01N21/00 or G01N22/00 by using diffraction of the radiation by the materials, e.g. for investigating crystal structure; by using scattering of the radiation by the materials, e.g. for investigating non-crystalline materials; by using reflection of the radiation by the materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線検出器、特にX線検出器の検出器気体
に検出さるべき放射線を適宜に吸収させるために、放射
線が計数ワイヤに平行に検出器に入り、所望の長さを有
する吸収路が得られるようにした検出器を提供する。 【解決手段】 多数のなだれチャンバが吸収チャンバに
隣接して設置され、なだれチャンバは比較的小さい断面
を有し、グリッド電圧による荷電増倍がなだれチャンバ
でのみ起こりうるようグリッドが設けられている。なだ
れチャンバの断面が比較的小さいため、検出さるべき電
流インパルスの拡幅が防止される。吸収チャンバが比較
的長いので、放射線吸収が良くなされ、なだれチャンバ
が幾つかあることにより検出速度がかなり速い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分析放射を検出す
る放射検出器を含み、電離放射線を分析することにより
放射線分析をする装置に係り、上記検出器は:壁に形成
され検出さるべき放射線を透過させる入口窓を備え、検
出さるべき放射線を吸収する気体充填吸収チャンバと、
気体雰囲気中に配置された少なくとも一つの計数ワイヤ
とよりなり、上記入口窓の面は計数ワイヤの長手方向と
は横方向に向いて放射線分析装置に係る。
【0002】本発明はまたかかる装置に使用される放射
線検出器に係る。
【0003】
【従来の技術】かかる装置に用いられる放射線検出器は
米国特許第3、952、197に記載されている、そこ
に記載されている放射線検出器は、その壁が第1の電極
を構成する気体充填の細長いチャンバを有する。ロード
形又はワイヤ形の第2の電極が上記チャンバの長手方向
に延在する様に壁のスリット形切欠部に配置されてい
る。2つの電極間に電圧差があり、これにより極めて不
均一な電界が細長いチャンバに存在する。細長いチャン
バはその両端を長手方向に対し横方向に延びる端板で閉
じられており、検出さるべき放射線を透過しうる入口窓
が設けられている。
【0004】検出さるべき放射線が、入口窓を介して、
チャンバの長手方向に実質的に平行な方向で気体充填チ
ャンバに入る。入射放射線に細長いチャンバの気体に吸
収され、イオン化を生ずる。かくて上記チャンバは吸収
チャンバとして作用する。これらのイオン化中形成され
た(正)イオンは行き渡っている電界により第2の電極
に引きつけられ、第2の電極はイオン化ひいては電離放
射を検出する。ある公知の放射線検出器では、検出が計
数される個々の電流インパルスを検出することによりな
される。このため、第2の電極は計数ワイヤとも言われ
る。
【0005】この公知の放射検出器では、検出さるべき
イオン電流は放射線検出器各自体で増幅されない。その
結果、所定の放射線強度に対して、測定さるべき電流は
極めて低いが、或いは極めて高い強度が必要とされる。
【0006】従来技術で一般的に知られている種類の放
射線検出器において、不適切な検出電流によって課され
る問題は、なだれ効果を発生させることにより解決され
る、即ち衝突が新しいイオン化を発生させるようにイオ
ン化時に放出される粒子は、他の粒子との衝突に先立っ
て、電界により加速され、この過程は新しいイオン化に
より放出される粒子と多数回繰り返される。放出された
粒子のなだれは究極的に計数ワイヤに達し、そこでは多
数の粒子が単一の粒子により生成されるよりずっと大き
い電流インパルスを発生する。
【0007】しかし乍ら、なだれ効果を利用する放射線
検出器は、電流インパルスの形がイオン化即ちなだれの
開始が生ずる位置に依存するという欠点を有する。この
現象は、かかる放射線検出器における入射X線量は適切
なX線検出にかなり充分なイオン化の確率を得るため気
体を通る長い路を必要とするという事実による。これは
イオン化が比較的長い距離で共に計数ワイヤに近接して
発生することを意味する。検出器の気体雰囲気でのイオ
ン化は、その寸法がエネルギー、即ち検出さるべきX線
の波長に依存する電子の雲(cloud)を生じさせ
る。かかるイオン化誘起雲は、このワイヤの近傍の電界
の影響を受ける計数ワイヤに飛行する。計数ワイヤへの
飛行の間の、この雲の電子は相互の電子反発に互いに離
間し、これにより電流インパルスの気体増幅だけでな
く、このインパルスの拡大も生ずる。この結果、計数ワ
イヤに近いイオン化は鋭いインパルスを発生させ、一方
この反発により計数ワイヤから離れたイオン化がインパ
ルスの拡大化を生じさせる。インパルスの荷電内容が同
じままであるので、インパルスは比例的に平坦とされ
る。その結果、2つの幅広インパルスが急速に続き互い
に区別されず、電子的処理ではより高いエネルギーの単
一インパルスとして識別されず、これにより測定の不正
確な認識を導く。この問題は、第1の検出インパルスの
後所定の期間内に第2のインパルスの検出を禁止するこ
とによって回避できる。しかし乍ら、これにより検出器
の動作はかなり遅くなり、測定時間もそれに応じて長く
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、放射
線検出器の計数速度を低化させることなく、比較的高い
電流速度のインパルスを供する上記の種類の放射線検出
器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本発明による
放射分析用装置は、放射線検出器が、吸収チャンバに隣
接し、これを大気で接触し、放出された荷電粒子を生成
する様にされた少なくとも2つのなだれチャンバを設け
られ、該なだれチャンバの各々は−気体雰囲気中にある
計数ワイヤと、−気体雰囲気中にあり計数ワイヤの回り
に配置されたグリッドとを設けられており、該なだれチ
ャンバの計数ワイヤは互いに実質的に平行に延在してい
ることを特徴とする。
【0010】入口窓の面は計数ワイヤの長手方向に対し
横方向に向いているので、検出さるべき放射線は吸収チ
ャンバ内の計数ワイヤに実質的に平行に入射する。吸収
チャンバは広い制限内の任意の長さ(即ち入射放射線に
平行なよう、計数ワイヤに平行な方向の寸法)を有する
よう構成されうる。その結果、入射放射線の吸収が比例
して高くなりうる。入口窓をイオン化の位置との間の距
離によらず、イオン化と計数ワイヤとの間の距離は略一
定で小さい。なだれチャンバのグリッドは、吸収チャン
バを形成された電子雲が吸収チャンバでイオン化のなだ
れを引き起こすこの雲の電子なしで計数ワイヤの方向に
進むよう、吸収チャンバに対して電気的に調整される。
イオン化とグリッドとの間の距離は小さいので、電子雲
はこの短い進行中拡散し難く、この空間でパルス拡幅は
起きない。電子雲がグリッドと計数ワイヤとの間の空間
(即ちなだれチャンバ)に入る時、イオン化のなだれを
生ずる。これは、なだれチャンバの計数ワイヤが、適切
な強い電場がなだれチャンバに存在するよう、グリッド
に対し調整されるという事実による。かくて、なだれは
チャンバに入る全ての電子に対し、なだれは計数ワイヤ
から実質的に同じ距離で始まる。なだれチャンバの設計
により、検出さるべき電流インパルスの拡幅を防ぐに充
分小さくなるよう距離を選ぶことができ、これによりイ
ンパルス期間を常に短く、従って計数速度を大にでき
る。
【0011】幾つかのなだれチャンバが設けられるの
で、検出器の計数速度はなだれチャンバが唯一の場合よ
りも速くなる。この増加は、順次のイオン化が一般的に
吸収チャンバ内の異なった位置で起こるという事実に基
づいており、これにより関連する電子雲が異なるなだれ
チャンバに進行する。電流インパルスは一つのなだれチ
ャンバを次のインパルスに対しアクセスできないように
するか(「アイドル時間」)、他のなだれチャンバはイ
ンパルスを扱うことができる、検出器の計数速度のアイ
ドル時間の効果はかくて強く減少され、充分大きな数の
なだれチャンバが用いられる時には無視できる程に小さ
くなる。更に、吸収チャンバの選定された構成により、
又なだれチャンバとは別体であるため、計数ワイヤの支
持は、これらのワイヤによりなだれチャンバで発生され
たなだれ界が、電子がなだれチャンバに入る長手方向の
位置に依らない様相を有するようなものとされる。従っ
て、この位置は検出さるべき電流インパルスの形に影響
せず、これにより測定結果が誤って解釈されることはな
い。
【0012】2つの型の気体充填放射線検出器:いわゆ
る流れ検出器とシールド検出器がある。前者の型は長波
長X線の場合に顕著に用いられる。この型の放射線はX
線窓で容易に吸収されうるので、極めて薄い入口窓が用
いられ、屡々この窓は合成箔で作られる。かかる窓は容
易に検出器気体を伝送するので、気体は連続的に供給さ
れる。これで上記の検出器の名称がついている。後者の
型は短波長X線に顕著に用いられ、気体を失わないの
で、「シールド」と言われる。本発明は両方の型の放射
線検出器に用いられる。
【0013】本発明の一実施例のグリッドは計数ワイヤ
に実質的に平行に延在するグリッドワイヤからなる。こ
の構成により、計数ワイヤの長手方向に均一に延在する
なだれ界が生じ、強い、比較的振動に無威のグリッドワ
イヤ支持が可能となる。更に、所望の断面形状をグリッ
ドワイヤによりバウンドされたなだれチャンバに与える
ことができる。
【0014】本発明の更なる実施例のなだれチャンバは
互いに直接近接している。なだれチャンバが互いに近接
していない場合、電界強度が実質的に零である領域が吸
収チャンバに生じ、これによりイオン化により放出され
た電子雲はなだれチャンバの方向に進まず、従って検出
されない。この段階を取ることにより、イオン化により
吸収チャンバに形成された電子雲は常になだれチャンバ
に到達し検出される。検出の確率は顕著に増大される。
【0015】本発明は更に他の実施例のなだれチャンバ
及び吸収チャンバは隣接して積重された構成とされる。
これにより、吸収チャンバ内のイオン化で発生された全
ての電子は常になだれチャンバに到達し、それにも拘わ
らず検出器の寸法は制限されないままであることが達成
される。これは、例えば、長方形又は正方形の断面をチ
ャンバに与えることにより達成される。この様なコンパ
クトな積重の結果、個々のなだれチャンバは寸法を制限
され、検出さるべき電流インパルスの形に関する上記利
点がもたらされ、それにも拘わらずなだれ空間を大容積
としうる。計数ワイヤの長手方向に延在するなだれ界の
均一さはなだれチャンバの断面の正方形により影響され
ない。しかし、なだれ界の回転対称性は例えば上記正方
形により僅かしか影響されず、正方形の角に入る電子は
正方形の側辺の中程に入る電子以外の界を横切る。しか
し乍ら、この現象の効果は、計数ワイヤのすぐ近傍の電
界が主に重要であるので、全ての実際の目的に対し無視
しうる程小さい。この界の後者の部分はなだれチャンバ
の正方形により殆ど影響されない。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明を図面を参照して以下詳細
に説明する。図中、同一部分には同一符号を付す。
【0017】放射分析用装置がX線分析装置、特にX線
回析装置により形成された一実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。ここで、分析用イオン化放射はX線であ
る。しかし乍ら、本発明は、分析放射がイオン化放射の
形を有する他の放射分析用装置にも用いられうる。
【0018】図1はそれ自体公知のX線回析装置の系統
図を示す。ここで、ゴニオメータ4がフレーム2に設け
られる。このゴニオメータ4は、それに取り付けられた
X線源7及びそれに取り付けられた検出装置の角回転を
測定する角度エンコーダを設けられうる。更に、ゴニオ
メータは試料10が設置される試料ホルダ8を設けられ
る。角度エンコーダは、試料の角度回転の測定が重要な
場合に、試料ホルダ上に設けられてもよい。X線源7は
固定リング20によりホルダに固定される図示しないX
線管用のホルダ12を含む。このX線管は高電圧とフィ
ラメント電流を高圧ケーブル18を介してX線管に印加
する高圧コネクタ15を設けられている。X線管15の
同じ側に、X線管の冷却水用の給水、排水ダクト22、
24が設けられている。管ホルダ12は更にX線用出口
窓44及びX線ビームの平行化用ユニット16(ソラー
(Soller)スリットユニット)を含む。ソラース
リットユニット16の板は、X線源7により発生された
放射ビームが図の紙面で拡散するビームで試料10を照
射するよう図の紙面に平行延在する。検出装置9はソラ
ースリットユニット用のホルダ26、モノクロメータ水
晶用ホルダ28、及び検出器30よりなる。ホルダ26
中のソラースリットコリメータの板も図の紙面に平行に
延在する。X線源及び検出器が両方共試料の回りに回転
しうる場合、試料を回転しうるよう設ける必要はない。
しかし乍ら、容積の大きく重いX線源の場合に必要な様
にX線源を静止状態に取り付けることは可能である。
【0019】図1に示す如きX線回析装置はまた種々の
測定したデータを処理する処理装置を含む。この処理装
置は記憶ユニット36を有する中央処理装置32と、種
々のデータ表示及び測定され計算された結果の表示用の
モニタ34とを含む。ゴニオメータ4に設けられたX線
源7、検出装置9、及び試料ホルダ8は全てゴニオメー
タの目盛に対して関連のある素子の角度位置を決定する
ユニット(図示せず)を設けられている。この角度位置
を表わす信号は接続リード線38−1、38−2、38
−3を介して中央処理装置32に印加される。
【0020】図1はいわゆるブラッグ−ブレンターノ
(Bragg−Brentano)配置を示し、ここで
は単一点から出射したX線は、試料の面が原点及び焦点
を通る円に正接である場合、試料10による反射の後一
点で合焦する。試料10はX線源7から出るX線により
照射される。更には図示しないが、X線管の一部をなす
アノード40をこのX線源中に模式的に示す。アノード
40において、X線はこのアノードを高エネルギー電子
にさらすことにより従来の方法で発生される。その結
果、X線窓44から出射するX線42はアノードで発生
される。図1に示す配置においてX線が出射するこの点
は、単一の点で形成されず、図の紙面に垂直なアノード
上のラインフォーカス41で形成される。この焦点は検
出器30の入口領域に置かれた試料から出射するビーム
45の結合点43により形成される。結果的に、この配
置は図の紙面内にのみ合焦効果を有する。
【0021】図2は本発明による放射線検出器の長手方
向の断面を示す図である。検出器30は本質的に2つの
チャンバ、即ち吸収チャンバ46となだれチャンバ50
よりなる。検出さるべき放射線は検出器コリメータ56
を介して検出器に入る。コリメータ56はX線吸収材の
複数の板の積重からなり、本実施例ではその間にスリッ
トがある。コリメータは分析水晶から発生されない又は
正しい方向を有さない放射を除去する。コリメータ56
は検出器の内部を周囲から気密に封止するX線透過入口
窓48を保持する。吸収チャンバ46は入射X線でイオ
ン化されうる気体、例えばアルゴン、又はキセノンで充
填されている。これらの気体は25eVから30eVの
オーダの大きさのイオン化エネルギーを有する。
【0022】なだれチャンバ50は吸収チャンバ46に
直接隣接している。なだれチャンバは吸収チャンバと大
気接触しており、即ち吸収チャンバ46で放出された荷
電粒子は2つのチャンバの気体充填を介してなだれチャ
ンバ50に自由に進行しうる。なだれチャンバ50は、
本実施例では多数の平行なグリッドワイヤ54からなる
グリッドにより吸収チャンバ46から分離されている。
これらのグリッドワイヤは図3に詳細に示す計数ワイヤ
52を部分的に囲繞する。
【0023】吸収チャンバ46の筐体は接地電位にあ
る。グリッドワイヤ54は筐体に対して+200Vから
+500Vの間のオーダの大きさ、例えば+300Vの
電圧に調整されており、一方計数ワイヤは例えば2KV
のオーダの大きさに調整されている。電圧は絶縁路58
に設けられた導体60を介して供給電源(図示せず)に
より計数ワイヤ52に印加される。
【0024】吸収チャンバ46に入るX線量子はこのチ
ャンバ内の気体の多数のイオン化を引き起しえ、電子及
び正の荷電イオンは毎回形成される。X線量子当りのイ
オン化の数は放射線の波長ひいては量子のエネルギーに
依存する。従って、検出器はいわゆるエネルギー拡散検
出器であり、これは検出器が検出されたX線量子のエネ
ルギーに比例する信号を出力することを意味する。グリ
ッドワイヤ54により形成された電界の影響下で、イオ
ン化により形成された電子はグリッドワイヤに実質的に
垂直に向いた方向に吸収チャンバを通って進む。任意に
長い吸収路(即ちイオン化と入口窓48との間の距離)
に対し、吸収路と比較して、イオン化中形成された電子
の進む距離は、吸収路の長さに依らず、全ての電子に対
し小さい。
【0025】電子がグリッドワイヤ54の領域に到達す
るや、その動きはグリッドワイヤ54と計数ワイヤ52
との間の電圧差によって生成された電界によって決定さ
れる。後者の界は吸収チャンバ46の界よりずっと強
い。その理由は、グリッドワイヤ54と計数ワイヤ52
の間の距離がグリッドワイヤ54と吸収チャンバの壁と
の間の距離より小さいからであり、またグリッドワイヤ
54と計数ワイヤ52との間の電圧がグリッドワイヤ5
4とチャンバ46の壁との間の電圧よりかなり高いから
である。なだれチャンバ50の界が強いことにより、こ
のチャンバに入る電子は新しいイオン化時間を生じさ
せ、このなだれ効果は10から10倍のオーダの大
きさの荷電キャリアの増倍を生ずる。なだれ効果より生
ずる電子の雲は究極的に計数ワイヤ52に入射し、容易
に検出できるよう十分に強い電流インパルスを生じさせ
る。
【0026】ガス粒子のイオン化が起こる検出器の長手
方向(即ちグリッドワイヤ54及び計数ワイヤ52の方
向)の位置に拘らず、なだれ現象が常に実質的に同じ様
に起こる。その理由はイオン化電子が常に電気的に見て
なだれチャンバに同じ近傍で入り、そこで計数ワイヤ5
2へ同じ距離進む必要があるからである。これは計数ワ
イヤ52及びグリッドワイヤ54の取り付け方法によっ
て達成される。計数ワイヤ52の一端は絶縁体に接続さ
れ、その他端は信号処理電気回路(図示せず)の入力に
接続される。グリッドワイヤの両端は必要なグリッド電
圧に導電的に接続されている。図2は、これらの接続が
吸収チャンバ46からシールドされ、これによりこれら
の接続位置はイオン化が生ずる位置から見えないことを
示す。かくて、この接続により生ずる界の歪みはなだれ
形成電子に影響しない。イオン化及びなだれ通路に固有
な統計的変動を無視して、同じエネルギーのX線量子に
よる全てのイオン化は計数ワイヤ中の同じ電流インパル
スを生じる。
【0027】図3は本発明による放射検出器30の一部
切裁正面図である。この図の上部は吸収チャンバ46の
筐体を示し、コリメータ56の前面が見える。この筐体
の下に3つのなだれチャンバ50−1、50−2、50
−3の断面が示され、夫々はそれ自身の計数ワイヤ52
−1、52−2、52−3及びグリッドワイヤ54−
1、54−2、54−3を含む。3つのなだれチャンバ
50−iは3組のグリッドワイヤ54−iにより吸収チ
ャンバから分離されている。これらのグリッドワイヤは
完全には計数ワイヤ52−iの回りに位置していない。
なだれチャンバ50−iの下側はこれらのチャンバ間の
衝立ての様であり、必要により導電板材で形成され、こ
の形状により電子が上記板の方向からなだれチャンバに
入らない。グリッド54−iは導電キャリア62により
適所に保たれる。図示の如く、3つのなだれチャンバの
吸収チャンバに対する位置により、吸収チャンバにおい
てイオン化により形成された電子はなだれチャンバの方
向に移動され、唯一のなだれチャンバを含む状況と比較
して最大計数速度の増大が達成される。
【0028】グリッドの形のなだれチャンバ50−iの
境界が図3に部分的に示されているが、グリッドワイヤ
54−2の一部により既に示されているが、正方形また
は長方形の断面を有するようにこれらのグリッドを構成
することは充分可能である。全てのなだれチャンバが長
方形又は正方形の断面を有する時、吸収チャンバ46の
回りの全空間がそれ自体比較的小さいなだれチャンバに
より充たされ得、これによりイオン化により形成された
全ての電子は、なだれチャンバ(チャンバ)を検出さる
べき電流インパルスの期間が長すぎる程大きくすること
なく、これにより検出されうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が用いられうる公知のX線検出装置の系
統図である。
【図2】本発明による放射線検出器の長手方向の断面図
である。
【図3】本発明による放射線検出器の一部切裁正面図で
ある。
【符号の説明】
30 検出器 46 吸収チャンバ 48 入口窓 50 なだれチャンバ 52 計数ワイヤ 54 グリッドワイヤ 56 検出器コリメータ 58 絶縁路 60 導体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年7月28日(2000.7.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 吸収チャンバ及び複数のなだれチャン
バを備えた放射線分析装置及び検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 590000248 Groenewoudseweg 1, 5621 BA Eindhoven, Th e Netherlands (72)発明者 クラオス ベトケ オランダ国,7602 エーアー アルメロ, レーリウェフ 1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析放射を検出する放射検出器を含み、
    電離放射線を分析することにより放射線分析をする装置
    であって、上記検出器は:壁に形成され検出さるべき放
    射線を透過させる入口窓を備え、検出さるべき放射線を
    吸収する気体充填吸収チャンバと、気体雰囲気中に配置
    された少なくとも一つの計数ワイヤとよりなり、上記入
    口窓の面は計数ワイヤの長手方向とは横方向に向いてお
    り、 放射線検出器は、吸収チャンバに隣接し、これを大気で
    接触し、放出された荷電粒子を生成するようにされた少
    なくとも2つのなだれチャンバを設けられ、該なだれチ
    ャンバの各々は−気体雰囲気中にある計数ワイヤと、 −気体雰囲気中にあり計数ワイヤの回りに配置されたグ
    リッドとを設けられており、 該なだれチャンバの計数ワイヤは互いに実質的に平行に
    延在していることを特徴とする放射線分析装置。
  2. 【請求項2】 グリッドは計数ワイヤと実質的に平行に
    延在するグリッドワイヤからなる、請求項1記載の放射
    線分析装置。
  3. 【請求項3】 なだれチャンバは互いに直接隣接してい
    る、請求項1又は2記載の放射線分析装置。
  4. 【請求項4】 なだれチャンバ及び吸収チャンバは隣接
    する積重を構成する、請求項3記載の放射線分析装置
  5. 【請求項5】 該装置はX線回折装置で形成されてい
    る、請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の放射線分
    析装置。
  6. 【請求項6】 該装置はX線蛍光装置で形成されてい
    る、請求項1乃至4のうちいずれか一項記載の放射線分
    析装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至4のうちいずれか一項記載
    の電離放射線を検出するための放射線検出器。
JP2000221191A 1999-07-23 2000-07-21 吸収チャンバ及び複数のなだれチャンバを備えた放射線分析装置及び検出器 Withdrawn JP2001084952A (ja)

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