JP2001084893A - プラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法

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JP2001084893A
JP2001084893A JP26335699A JP26335699A JP2001084893A JP 2001084893 A JP2001084893 A JP 2001084893A JP 26335699 A JP26335699 A JP 26335699A JP 26335699 A JP26335699 A JP 26335699A JP 2001084893 A JP2001084893 A JP 2001084893A
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Japan
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pattern
resist
meth
inorganic powder
acrylate
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JP26335699A
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English (en)
Inventor
Kenji Okamoto
健司 岡本
Takafumi Itano
考史 板野
Setsuko Noma
節子 野間
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板への密着性が高く、寸法精度が高く、パ
ターンエッジの密着性が高く、平坦性に優れたパターン
を形成するために好適な、作業性に優れたプラズマディ
スプレイパネルの製造方法を提供すること。 【解決手段】 単官能または二官能の(メタ)アクリレ
ート化合物を少なくとも1種含有するレジストと、無機
粉体含有樹脂層を有する転写フィルムを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルの各表示セルを構成するパネル材料、例え
ば、電極、隔壁、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターお
よびブラックマトリックスの形成において、高精細パタ
ーンの形成が可能となり、また転写フィルムを使用する
ことにより従来の方法に比べて実質的に作業性を向上さ
せることができるプラズマディスプレイパネルの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、大型パネルでありながら製造プロセスが容易である
こと、視野角が広いこと、自発光タイプで表示品位が高
いこと等の理由から、フラットパネル表示技術の中で注
目されており、特にカラープラズマディスプレイパネル
は、20インチ以上の壁掛けTV用の表示デバイスとし
て将来主流になるものと期待されている。カラーPDP
は、ガス放電により発生する紫外線を蛍光体に照射する
ことによってカラー表示が可能になる。そして、一般
に、カラーPDPにおいては、赤色発光用の蛍光体部
位、緑色発光用の蛍光体部位及び青色発光用の蛍光体部
位が基板上に形成されることにより、各色の発光表示セ
ルが全体に均一に混在した状態に構成されている。具体
的には、ガラス等からなる基板の表面に、バリアリブと
称される絶縁性材料からなる隔壁が設けられており、こ
の隔壁によって多数の表示セルが区画され、当該表示セ
ルの内部がプラズマ作用空間になる。そして、このプラ
ズマ作用空間に蛍光体部位が設けられるとともに、この
蛍光体部位にプラズマを作用させる電極が設けられるこ
とにより、各々の表示セルを表示単位とするプラズマデ
ィスプレイパネルが構成される。
【0003】図1は交流型のPDPの断面形状を示す模
式図である。同図において、1および2は対向配置され
たガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス
基板2および隔壁3によりセルが区画形成される。4は
ガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極の抵
抗を下げる目的で、透明電極上に形成されたバス電極、
6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル
内に保持された蛍光体、8は透明電極4およびバス電極
5を被覆するようにガラス基板1の表面に形成された誘
電体層、9はアドレス電極6を被覆するようにガラス基
板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マ
グネシウムよりなる保護膜である。なお、直流型のPD
Pにおいては、通常、電極端子(陽極端子)と電極リー
ド(陽極リード)との間に抵抗体を設ける。また、PD
Pのコントラストを向上させるために、赤色、緑色、青
色のカラーフィルターやブラックマトリックスを、上記
誘電体層8と保護膜10の間などに設ける場合もある。
【0004】このようなプラズマディスプレイパネルに
おけるパネル材料、例えば、電極、隔壁、抵抗体、蛍光
体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの製
造方法としては、(1)非感光性の無機粉体含有樹脂組
成物を基板上にスクリーン印刷してパターンを得、これ
を焼成するスクリーン印刷法、(2)感光性の無機粉体
含有樹脂組成物の膜を基板上に形成し、この膜にフォト
マスクを介して紫外線を照射した上で現像することによ
り基板上にパターンを残存させ、これを焼成するフォト
リソグラフィー法などが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
クリーン印刷法では、パネルの大型化および高精細化に
伴い、パターンの位置精度の要求が非常に厳しくなり、
通常の印刷では対応できないという問題がある。また、
前記フォトリソグラフィー法では、一回の露光および現
像の工程で10〜100μmの膜厚を有するパターンを
形成する際、無機粉体含有樹脂組成物の膜の深さ方向に
対する感度が不十分であり、必ずしもエッジがシャープ
な高精細パターンが得られるものとはならなかった。発
明者らは、新規な電極、隔壁、抵抗体、誘電体、蛍光
体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスを従
来の方法に比べ寸法精度良く形成する方法として、基板
上に無機粉体含有樹脂層およびレジスト層を形成し、当
該レジスト層を露光処理してレジストパターンの潜像を
形成し、当該レジスト層を現像処理してレジストパター
ンを顕在化させ、無機粉体含有樹脂層をエッチング処理
してレジストパターンに対応する無機粉体含有樹脂層の
パターンを形成し、当該パターンを焼成処理する工程を
含む方法により、電極、隔壁、抵抗体、誘電体、蛍光
体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスの少
なくともひとつを形成する方法を提案している。また、
従来の製造方法に比べて作業性が向上された形成方法と
して、予め支持フィルム上に無機粉体含有樹脂組成物か
らなる無機粉体含有樹脂層を形成し、基板に転写し、基
板上に転写された無機粉体含有樹脂層上にレジスト層を
形成し、当該レジスト層を露光処理してレジストパター
ンの潜像を形成し、当該レジスト層を現像処理してレジ
ストパターンを顕在化させ、無機粉体含有樹脂層をエッ
チング処理してレジストパターンに対応する無機粉体含
有樹脂層のパターンを形成し、当該パターンを焼成処理
する工程を含む方法により、電極、隔壁、抵抗体、誘電
体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリッ
クスの少なくともひとつを形成する方法を提案している
(特願平9−340514号参照)。しかしながら、上
記の方法で形成されたパターンのパターンエッジが基板
から剥がれ、過度な場合はパターン全体が基板から剥が
れてしまうという問題があった。また、形成されたパタ
ーンの端部がパターン中央部よりも厚くなり、平坦性に
劣るという問題があった。本発明の第1の目的は、基板
への密着性が高く、パターンエッジの密着性が高いパタ
ーンを形成するために好適なプラズマディスプレイパネ
ルの製造方法を提供することにある。本発明の第2の目
的は、寸法精度が高く、平坦性に優れたパターンを形成
するために好適なプラズマディスプレイパネルの製造方
法を提供することにある。本発明の第3の目的は、作業
性に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマディス
プレイパネルの製造方法は、基板上に無機粉体含有樹脂
層を形成し、当該無機粉体含有樹脂層上に単官能または
二官能の(メタ)アクリレート化合物(以下、「特定
(メタ)アクリレート化合物」ともいう)を少なくとも
1種含有するレジスト層を形成し、当該レジスト層を露
光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジ
スト層を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、
無機粉体含有樹脂層をエッチング処理してレジストパタ
ーンに対応する無機粉体含有樹脂層のパターンを形成
し、当該パターンを焼成処理する工程を含む方法によ
り、パターンを有するパネル材料を形成することを特徴
とする(以下、この方法を「第一の製造方法」ともい
う)。また、本発明のプラズマディスプレイパネルの製
造方法は、単官能または二官能の(メタ)アクリレート
化合物を少なくとも1種含有するレジスト層と、無機粉
体含有樹脂層との積層膜を支持フィルム上に形成し、当
該積層膜を基板上に転写し、当該積層膜を構成するレジ
スト層を露光処理してレジストパターンの潜像を形成
し、当該レジスト層を現像処理してレジストパターンを
顕在化させ、無機粉体含有樹脂層をエッチング処理して
レジストパターンに対応する無機粉体含有樹脂層のパタ
ーンを形成し、当該パターンを焼成処理する工程を含む
方法により、パターンを有するパネル材料を形成するこ
とを特徴とする(以下、この方法を「第二の製造方法」
ともいう)。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 <第一の製造方法>本発明の第一の製造方法において
は、〔1〕無機粉体含有樹脂層の形成工程、〔2〕レジ
スト層の形成工程、〔3〕レジスト層の露光工程、
〔4〕レジスト層の現像工程、〔5〕無機粉体含有樹脂
層のエッチング工程、〔6〕パターンの焼成工程によ
り、パターンを有するパネル材料、例えば、隔壁、電
極、抵抗体、誘電体、蛍光体、カラーフィルターまたは
ブラックマトリックスを形成する。
【0008】〔1〕無機粉体含有樹脂層の形成工程 無機粉体含有樹脂層は、基板上に、スクリーン印刷法、
ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法など種々の方法
によって無機粉体含有樹脂組成物を塗布した後、塗膜を
乾燥することにより形成することができる。さらに、無
機粉体含有樹脂組成物層は積層体でもよく、上記工程を
n回繰り返すことでn層の積層体を形成してもよい。ま
た、支持フィルム上に無機粉体含有樹脂層が形成された
構成を有する転写フィルムを用い、基板上に無機粉体含
有樹脂層を転写することによって形成してもよい。この
ような形成方法によれば、膜厚均一性に優れた無機粉体
含有樹脂層を容易に形成することができ、形成されるパ
ターンの膜厚均一化を図ることができる。さらに、上記
転写フィルムを用いてn回転写を繰り返すことで、n層
(nは2以上の整数を示す)の積層体を形成してもよ
い。また、n層の無機粉体含有樹脂層からなる積層体を
支持フィルム上に形成した転写フィルムを用いて基板上
に一括転写することにより、上記積層体を形成してもよ
い。転写工程の一例を示せば以下のとおりである。必要
に応じて使用される転写フィルムの保護フィルム層を剥
離した後、基板の表面に、無機粉体含有樹脂層の表面が
当接されるように転写フィルムを重ね合わせ、この転写
フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着した後、無機粉
体含有樹脂層から支持フィルムを剥離除去する。これに
より、基板の表面に無機粉体含有樹脂層が転写されて密
着した状態となる。ここで、転写条件としては、例え
ば、加熱ローラの表面温度が80〜140℃、加熱ロー
ラによるロール圧が1〜5kg/cm、加熱ローラの移
動速度が0.1〜10m/分を示すことができる。ま
た、基板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例
えば40〜100℃とすることができる。
【0009】〔2〕レジスト層の形成工程 この工程においては、形成された無機粉体含有樹脂層の
表面にレジスト層を形成する。レジスト層は、スクリー
ン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法等種
々の方法によってレジストを塗布した後、塗膜を乾燥す
ることにより形成することができる。また、支持フィル
ム上にレジスト層が形成された構成を有する転写フィル
ムを用い、無機粉体含有樹脂層上に転写することによっ
て形成してもよい。このような形成方法によれば、レジ
スト層を容易に形成することができ、形成されるパター
ンの膜厚均一化を図ることができる。レジスト層の膜厚
としては、通常、0.1〜40μm、好ましくは0.5
〜20μmである。
【0010】〔3〕レジスト層の露光工程 この工程においては、無機粉体含有樹脂層上に形成され
たレジスト層の表面に、露光用マスクを介して、紫外線
などの放射線の選択的照射(露光)を行い、レジストパ
ターンの潜像を形成する。ここに、放射線照射装置とし
ては、前記フォトリソグラフィー法で使用されている紫
外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際
に使用されている露光装置などが用いられるが、特に限
定されるものではない。
【0011】〔4〕レジスト層の現像工程 この工程においては、露光されたレジスト層を現像処理
することにより、レジストパターン(潜像)を顕在化さ
せる。ここに、現像処理条件としては、レジスト層の種
類などに応じて、現像液の種類・組成・濃度、現像時
間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャ
ワー法、スプレー法、パドル法など)、現像装置などを
適宜選択することができる。この現像工程により、レジ
スト残留部とレジスト除去部とから構成されるレジスト
パターンが形成される。このレジストパターンは、次工
程(エッチング工程)におけるエッチングマスクとして
作用するものであり、レジスト残留部の構成材料(光硬
化されたレジスト)は、無機粉体含有樹脂層の構成材料
よりもエッチング液に対する溶解速度が小さいことが必
要である。
【0012】〔5〕無機粉体含有樹脂層のエッチング工
程 この工程においては、無機粉体含有樹脂層をエッチング
処理し、レジストパターンに対応するパターンを形成す
る。すなわち、無機粉体含有樹脂層のうち、レジストパ
ターンのレジスト除去部に対応する部分がエッチング液
に溶解されて選択的に除去される。そして、無機粉体含
有樹脂層におけるレジスト除去部に対応する部分で、基
板表面が露出する。これにより、材料層残留部と材料層
除去部とから構成されるパターンが形成される。ここ
に、エッチング処理条件としては、無機粉体含有樹脂層
の種類などに応じて、エッチング液の種類・組成・濃
度、処理時間、処理温度、処理方法(例えば浸漬法、揺
動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、処理装置
などを適宜選択することができる。なお、エッチング液
として、現像工程で使用した現像液と同一の溶液を使用
することができるよう、レジスト層および無機粉体含有
樹脂層の種類を選択することにより、現像工程と、エッ
チング工程とを連続的に実施することが可能となり、工
程の簡略化による製造効率の向上を図ることができる。
ここに、レジストパターンを構成するレジスト残留部
は、エッチング処理の際に徐々に溶解されるが、パター
ンが形成された段階(エッチング処理の終了時)でのパ
ターンの断面形状において、図2のように、パターン中
央部とパターンエッジ部のレジスト残留部の高さの差が
1μm以上である状態が好ましい。このような断面形状
を形成するレジスト層を用いると、高精細なパターンに
おいても、より平坦性に優れたパターンを得ることがで
きる。なお、エッチング処理後に残留したレジスト残留
部は、次の焼成工程で除去される。
【0013】〔6〕パターンの焼成工程 この工程においては、パターンを焼成処理して、パネル
材料、例えば、電極、隔壁、抵抗体、誘電体、蛍光体、
カラーフィルターまたはブラックマトリックスを形成す
る。これにより、材料層残留部中の有機物質が焼失し
て、金属層、蛍光体層などの無機物層が形成され、基板
の表面に電極、隔壁、抵抗体、誘電体、蛍光体、カラー
フィルターまたはブラックマトリックスのパターンが形
成されてなるパネル材料を得ることができる。ここに、
焼成処理の温度としては、材料層残留部中の有機物質が
焼失される温度であることが必要であり、通常、400
〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常10〜9
0分間とされる。
【0014】<第二の製造方法>本発明の第二の製造方
法においては、支持フィルム上にレジスト層と無機粉体
含有樹脂層との積層膜が形成されてなる転写フィルムを
用いることにより、当該積層膜を基板上に転写して、無
機粉体含有樹脂層とレジスト層が一括で形成される。上
記転写工程は、上記第一の製造方法と同様の方法を挙げ
ることができる。なお、本発明の第二の製造方法におけ
る、レジスト層の露光工程、レジスト層の現像工程、無
機粉体含有樹脂層のエッチング工程およびパターンの焼
成工程は、上記第一の製造方法〔3〕〜〔6〕と同様の
方法を挙げることができる。
【0015】以下、上記各工程に用いられる材料、各種
条件などについて説明する。 <基板>基板材料としては、例えばガラス、シリコン、
ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族アミド、ポリ
アミドイミド、ポリイミドなどの絶縁性材料からなる板
状部材が挙げられる。この板状部材の表面に対しては、
必要に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処
理;プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタ
リング法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成
処理のような適宜の前処理を施されていてもよい。
【0016】<無機粉体含有樹脂層>本発明の製造方法
に用いる無機粉体含有樹脂層は、無機粉体、結着樹脂お
よび溶剤を含有してなるペースト状の無機粉体含有樹脂
組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部
を除去することにより形成することができる。本発明の
製造方法に好ましく用いられる転写フィルムは、支持フ
ィルム上に上記無機粉体含有樹脂組成物を塗布、乾燥し
て無機粉体含有樹脂層を形成して得られ、当該無機粉体
含有樹脂層の表面に保護フィルム層が設けられていても
よい。
【0017】(1)無機粉体含有樹脂組成物 本発明における無機粉体含有樹脂組成物は、無機粉体、
結着樹脂および溶剤を必須成分とする。 (a)無機粉体 無機粉体含有樹脂組成物に使用される無機粉体は、形成
するパターン材料の種類によって異なる。電極形成材料
に使用される無機粉体としては、Ag、Au、Al、N
i、Ag−Pd合金、Cu、Crなどの粒子を挙げるこ
とができる。隔壁形成材料に使用される無機粉体として
は、低融点ガラスなどが挙げられ、具体的には、酸化
亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(ZnO-B2O3-SiO
2系)、酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素の混合物(P
bO-B2O3-SiO2)、酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、
酸化アルミニウムの混合物(PbO-B2O3-SiO2-Al2O
3系)、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素
の混合物(PbO-ZnO-B2O3-SiO2系)、酸化ビスマス、
酸化珪素、酸化硼素の混合物(Bi2O3-SiO2-B2O3)、酸化
ビスマス、酸化珪素、酸化硼素、酸化亜鉛の混合物(Bi2
O3-SiO2-B2O3-ZnO)、酸化ビスマス、酸化珪素、酸化
硼素、酸化亜鉛、酸化アルミニウムの混合物の混合物(B
i2O3-SiO2-B2O3-ZnO-Al2O3)などを挙げることができ
る。抵抗体形成材料に使用される無機粉体としては、Ru
O2などを挙げることができる。蛍光体形成材料に使用さ
れる無機粉体としては、赤色用としてはY2O3:Eu3+、Y 2S
iO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y,Gd)BO3:Eu
3+、Zn3(PO42:Mnなど、緑色用としてはZn2SiO4:Mn、
BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:(Ce,Tb)、Y3
(Al,Ga)5O12:Tbなど、青色用としてはY2SiO5:Ce、BaM
gAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(P
O46Cl2:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができ
る。カラーフィルター形成材料に使用される無機粉体と
しては、赤色用としてはFe 2O3、Pb3O4など、緑色用とし
てはCr2O3など、青色用としては2(Al2Na2Si3O10)・Na
2S4などを挙げることができる。ブラックマトリックス
形成材料に使用される無機粉体としては、Ni、Ti、Cu、
Mn、Fe、Cr、Coなどの金属、金属酸化物、Co-Cr-Fe、Co
-Mn-Fe、Co-Fe-Mn、Co-Ni-Cr-Fe、Co-Ni-Mn-Cr-Fe、Co-
Ni-Al-Cr-Fe、Co-Mn-Al-Cr-Fe-B等の複合金属酸化物、
カーボンブラック、などを挙げることができる。これら
の無機粉体の平均粒径としては、好ましくは0.01〜
10μm、より好ましくは0.05〜5μmである。無
機粉体の平均粒径が0.01μm未満の場合は、無機粉
体の比表面積が大きくなることから無機粉体含有組成物
中で粒子の凝集が発生しやすくなり、安定した分散状態
を得るのが難しくなる。一方、無機粉体の平均粒径が1
0μm以上の場合は、高精細パターンを得るのが難しく
なる。また、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルタ
ー、ブラックマトリクスには、これらの無機粉体のほか
に、隔壁に用いられる低融点ガラスが含有されてもよ
い。
【0018】(b)結着樹脂 無機粉体含有樹脂組成物を構成する結着樹脂としては、
種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹
脂を30〜100重量%の割合で含有する樹脂を用いる
ことが好ましい。ここで、「アルカリ可溶性」とは、後
述するアルカリ性のエッチング液により溶解し、目的と
するエッチング処理が遂行される程度に溶解性を有する
性質をいう。かかるアルカリ可溶性樹脂の具体例として
は、例えば(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレ
ン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂などを挙げ
ることができる。このようなアルカリ可溶性樹脂のう
ち、特に好ましいものとしては、下記の少なくとも1種
以上のモノマー(イ)と少なくとも1種以上のモノマー
(ロ)との共重合体、又は少なくとも1種以上のモノマ
ー(イ)と、少なくとも1種以上のモノマー(ロ)と少
なくとも1種以上のモノマー(ハ)との共重合体などの
(メタ)アクリル系樹脂を挙げることができる。
【0019】モノマー(イ):アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸(2−
(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω-カルボキシ-ポ
リカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、アクリル
酸ダイマーなどのカルボキシル基含有モノマー類;ヒド
ロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
3-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有モノマ
ー類;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレ
ン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基
含有モノマー類などに代表されるアルカリ可溶性官能基
含有モノマー類。
【0020】モノマー(ロ):メチル(メタ)アクリレ
ート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリ
レート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル
(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、
イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ヘ
プチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリ
レート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アク
リレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル
(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テ
トラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボロ
ニル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アク
リレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、
2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートな
どのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;などの
モノマー(イ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モ
ノマー類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類
などに代表されるモノマー(イ)と共重合可能なモノマ
ー類。
【0021】モノマー(ハ):ポリスチレン、ポリ(メ
タ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジルなどのポリマー鎖
の一方の末端に、(メタ)アクリロイル基などの重合性
不飽和基を有するマクロモノマーなどに代表されるマク
ロモノマー類:
【0022】上記アルカリ可溶性樹脂の分子量として
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、
「GPC」ともいう)によるポリスチレン換算の重量平
均分子量として、5,000〜200,000であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは8,000〜100,
000、特に好ましくは10,000〜70,000と
される。また、無機粉体含有樹脂組成物における結着樹
脂の含有割合としては、無機粉体100重量部に対し
て、通常、1〜200重量部とされ、好ましくは、5〜
100重量部とされる。
【0023】(c)溶剤 無機粉体含有樹脂組成物を構成する溶剤は、当該無機粉
体含有樹脂組成物に、適当な流動性または可塑性、良好
な膜形成性を付与するために含有される。当該溶剤とし
ては、例えば、エーテル類、エステル類、エーテルエス
テル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミ
ドエステル類、ラクタム類、ラクトン類、スルホキシド
類、スルホン類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類な
どを挙げることができる。かかる溶剤の具体例として
は、テトラヒドロフラン、アニソール、ジオキサン、エ
チレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレン
グリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコー
ルモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジア
ルキルエーテル類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エ
ステル類、アルコキシ酢酸エステル類、プロピオン酸エ
ステル類、ヒドロキシプロピオン酸エステル類、アルコ
キシプロピオン酸エステル類、乳酸エステル類、エチレ
ングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロ
ピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、
アルコキシ酢酸エステル類、環式ケトン類、非環式ケト
ン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エステル類、
N,N−ジアルキルホルムアミド類、N,N−ジアルキ
ルアセトアミド類、N−アルキルピロリドン類、γ−ラ
クトン類、ジアルキルスルホキシド類、ジアルキルスル
ホン類、ターピネオール、N−メチル−2−ピロリドン
などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以
上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、
エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレ
ングリコールジアルキルエーテル類、プロピレングリコ
ールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールジ
アルキルエーテル類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸
エステル類、アルコキシ酢酸エステル類、プロピオン酸
エステル類、ヒドロキシプロピオン酸エステル類、アル
コキシプロピオン酸エステル類、乳酸エステル類、エチ
レングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プ
ロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート
類、アルコキシ酢酸エステル類、環式ケトン類、非環式
ケトン類、アセト酢酸エステル類、ピルビン酸エステル
類などが特に好ましく用いられる。無機粉体含有樹脂組
成物における溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性
(流動性または可塑性)が得られる範囲内において適宜
選択することができる。
【0024】また、上記無機粉体含有樹脂組成物には、
任意成分として、可塑剤、分散剤、現像促進剤、接着助
剤、ハレーション防止剤、レベリング剤、保存安定剤、
消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増感剤、連鎖移動
剤などの各種添加剤が含有されてもよい。また、無機粉
体含有樹脂組成物は、無機粉体、結着樹脂、溶剤のほか
に、反応性モノマーおよび放射線重合開始剤等を含む感
光性無機粉体含有樹脂組成物であってもよい。上記反応
性モノマーおよび放射線重合開始剤は、後述するレジス
ト組成物に含有される反応性モノマーおよび放射線重合
開始剤を用いることができる。無機粉体含有樹脂組成物
は、上記無機粒子、結着樹脂、溶剤および必要に応じて
上記任意成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサ
ー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練
することにより調製することができる。上記のようにし
て調製される無機粉体含有樹脂組成物は、塗布に適した
流動性を有するペースト状の組成物であり、その粘度
は、通常100〜1,000,000cp、好ましくは
500〜300,000cpとされる。
【0025】(2)転写フィルム:本発明で好適に用い
られる転写フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性
および耐溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィ
ルムであることが好ましい。支持フィルムが可撓性を有
することにより、ロールコータによってペースト状組成
物を塗布することができ、無機粉体分散ペースト層をロ
ール状に巻回した状態で保存し、供給することができ
る。支持フィルムを形成する樹脂としては、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリ
ビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレ
ンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙
げることができる。支持フィルムの厚さとしては、例え
ば20〜100μmとされる。
【0026】無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上
に塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の
大きい(例えば10μm以上)塗膜を効率よく形成する
ことができるものであることが必要とされ、具体的に
は、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードに
よる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、ワイ
ヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものとして
挙げることができる。なお、無機粉体含有樹脂組成物が
塗布される支持フィルムの表面には離型処理が施されて
いることが好ましい。これにより、後述する転写工程に
おいて、支持フィルムの剥離操作を容易に行うことがで
きる。
【0027】塗膜の乾燥条件としては、例えば、50〜
150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾燥後におけ
る溶剤の残存割合(無機粉体含有樹脂層中の含有率)
は、通常2重量%以内とされる。上記のようにして支持
フィルム上に形成される無機粉体含有樹脂層の厚さとし
ては、無機粉体の含有率、部材の種類やサイズなどによ
っても異なるが、例えば10〜100μmとされる。な
お、無機粉体含有樹脂層の表面に設けられることのある
保護フィルム層としては、ポリエチレンフィルム、ポリ
ビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができ
る。さらに、本発明の第二の製造方法に用いられる転写
フィルムは、支持フィルム上に後述するレジスト組成物
を塗布、乾燥してレジスト層を形成し、当該レジスト層
上に無機粉体含有樹脂組成物を塗布、乾燥して無機粉体
含有樹脂層を形成し、積層膜を得る。もしくは、支持フ
ィルム上にレジスト組成物を塗布、乾燥してレジスト層
を形成し、別途支持フィルム上に無機粉体含有樹脂組成
物を塗布、乾燥して形成された無機粉体含有樹脂層を当
該レジスト層上に転写する、もしくは両層を貼り合わせ
ることで、積層膜を得ても良い。
【0028】<レジスト層(レジスト組成物)>本発明
の製造方法において用いられるレジスト層は、特定(メ
タ)アクリレート化合物を少なくとも1種含有する点に
特徴を有する。当該レジスト層を形成するために用いら
れるレジスト組成物は、アルカリ可溶性樹脂、特定(メ
タ)アクリレート化合物を含有する光重合性モノマーお
よび放射線重合開始剤を必須成分として含有する。な
お、本発明でいう「放射線」とは、可視光線、紫外線、
遠紫外線、電子線、X線などを含むものである。
【0029】(a)アルカリ可溶性樹脂 レジスト組成物に使用される樹脂はアルカリ可溶性を有
していることが必要であり、具体的には、無機粉体含有
樹脂組成物の結着樹脂として好適に用いられる、上述し
たアルカリ可溶性(メタ)アクリル系樹脂を用いること
ができる。特に、上記モノマー(イ)に例示されたカル
ボキシル基含有モノマーを、全モノマーに対して、好ま
しくは5〜50重量%、さらに好ましくは7〜45重量
%、特に好ましくは10〜43重量%の割合で含有して
なる(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。このカルボキ
シル基含有モノマーの重合割合が5重量%未満では、レ
ジスト層のアルカリ現像性が低下し、パターンエッジの
乱れが生じる傾向がある。また、カルボキシル基含有モ
ノマーの重合割合が50重量%を超えると、現像または
エッチング時のレジスト強度が不足し、レジストパター
ンの欠損や欠落が生じる傾向がある。上記アルカリ可溶
性樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換
算の重量平均分子量として5,000〜200,000
であることが好ましく、さらに好ましくは8,000〜
100,000、特に好ましくは10,000〜70,
000とされる。
【0030】(b)光重合性モノマー 特定(メタ)アクリレート化合物である単官能(メタ)
アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)
アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペン
チル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシ
ル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル
(メタ)アクリレート;ヒドロキシメチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プ
ロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メ
タ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)ア
クリレート;エチレングリコール、プロピレングリコー
ル等のアルキレングリコールのモノ(メタ)アクリレー
ト類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等のポリアルキレングリコールのモノ(メタ)アク
リレート類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メ
サコン酸、ケイ皮酸、コハク酸(2−(メタ)アクリロ
イロキシエチル)、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン
モノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエ
チルアクリレート、アクリル酸ダイマーなどのカルボキ
シル基含有モノマー類;フェノール、パラクミルフェノ
ールおよびノニルフェノールの、エチレンオキサイド
(EO)付加(メタ)アクリレートまたはプロピレンオ
キサイド(PO)付加(メタ)アクリレートなどのアル
キレンオキサイド変性モノマー類;
【0031】特定(メタ)アクリレート化合物である二
官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレン
グリコールのジ(メタ)アクリレート類;1,4−シク
ロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール類などのジオールのジ(メタ)アク
リレート類;ポリエチレングリコール(n=2〜20)、
ポリプロピレングリコール(n=2〜20)などのポリア
ルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末
端ヒドロキシル基含有ポリブタジエン、両末端ヒドロキ
シル基含有ポリイソプレン、両末端ヒドロキシル基含有
ポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体
のジ(メタ)アクリレート類;ウレタンジ(メタ)アク
リレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールFのEO付加ジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールAのEO付加ジ(メタ)アクリレートなどの
ジ(メタ)アクリレート類などを挙げることができる。
ウレタンジ(メタ)アクリレート類の具体例としては、
商品名でM1100、M1200、M1210、M13
10、M1600(東亜合成(株)製)などを挙げるこ
とができる。また、ポリエステルジ(メタ)アクリレー
ト類の具体例としては、商品名でM6100、M620
0、M6250、M6500(東亜合成(株)製)など
を挙げることができる。
【0032】本発明においては、光重合性モノマーとし
て、特定(メタ)アクリレート化合物以外の光重合性モ
ノマー(以下、「その他の光重合性モノマー」ともい
う)を併用することもできる。その他の光重合性モノマ
ーとしては、三官能以上の(メタ)アクリレート化合物
が好ましく用いられる。上記三官能以上の(メタ)アク
リレート化合物の具体例としては、グリセリン、1,
2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、
テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジ
ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコール
のポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコ
ールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)
アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、
エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アク
リレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコ
ーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)
アクリレートなどのオリゴ(メタ)アクリレート類など
を挙げることができる。これらの多官能性単量体のう
ち、3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレ
ート類やそれらのジカルボン酸変性物の具体例として、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げ
ることができる。
【0033】これらのその他の光重合性モノマーは、全
光重合性モノマーに対して、通常、90重量%以下、好
ましくは50重量%以下、さらに好ましくは30重量%
以下の量で使用してもよい。その他の光重合性モノマー
(多官能性(メタ)アクリレート)が過剰に含有される
と、焼成後のパターンにおいて、パターンエッジに剥が
れが発生したり、パターンが基板から剥離したりする傾
向がある。また、パターンエッジ部がパターン中央部よ
りも厚くなり、平坦性に劣るパターンとなる傾向があ
る。本発明における光重合性モノマーの使用量は、アル
カリ可溶性樹脂100重量部に対して、通常5〜500
重量部、好ましくは20〜300重量部である。5重量
部未満では、レジスト強度が不足し、レジスト層に欠け
が発生したり、レジスト層が剥がれてしまう傾向があ
る。一方500重量部を超えると、レジスト層のアルカ
リ現像性が低下する傾向がある。
【0034】(c)放射線重合開始剤 放射線重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾ
イン、ベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノベンゾ
フェノン、N,N−ジエチルアミノベンゾフェノン、カ
ンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニ
ルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフ
ォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのカルボニル
化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズア
ルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メル
カプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイ
ルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、
tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイド
ロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなど
の有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチ
ル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−ト
リアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリ
アジンなどのトリハロメタン類;ジエチルチオキサント
ン、イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン
類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,
4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾール
などのイミダゾール二量体などを挙げることができ、こ
れらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。放射線重合開始剤の使用割合は、光重合性
モノマー100重量部に対して、通常、0.01〜20
0重量部、好ましくは、1〜120重量部である。放射
線重合開始剤の使用割合が0.01重量部未満の場合に
は、十分に硬化反応が行われず、現像時にレジストの強
度が足りず、欠落や欠損が生じる場合がある。また、こ
の割合が200重量部を越える場合には、レジストのパ
ターニング特性が悪く、現像後、所望のレジスト断面形
状や線幅が得られない場合がある。
【0035】(d)溶剤 レジスト組成物を構成する溶剤としては、アルカリ可溶
性樹脂、光重合性モノマーおよび放射線重合開始剤の溶
解性が良好で、レジスト組成物に適度な粘性を付与する
ことができ、乾燥されることによって容易に蒸発除去で
きるものである限り特に制限されるものではなく、上記
無機粉体含有樹脂組成物に用いる溶剤として例示したも
のを用いることができる。当該レジスト組成物における
溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性が得られる範
囲内において適宜選択することができる。
【0036】本発明で用いられるレジスト組成物には、
任意成分として、現像促進剤、接着助剤、ハレーション
防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、フィラーなどの各種添加剤が含有されていてもよ
い。レジスト組成物は、上記アルカリ可溶性樹脂、光重
合性モノマー、放射線重合開始剤、溶剤および各種添加
剤を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボール
ミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することに
より調製することができる。上記のようにして調製され
るレジスト組成物は、塗布に適した流動性を有する組成
物であり、その粘度は、通常10〜50,000cpと
され、好ましくは30〜10,000cpとされる。ま
た、転写フィルムとして塗布工程にて使用されるレジス
ト組成物の粘度としては、10〜10,000cPであ
ることが好ましく、さらに好ましくは20〜5,000
cPである。
【0037】<露光用マスク>レジスト層の露光工程に
おいて使用される露光用マスクMの露光パターンとして
は、材料によって異なるが、一般的に10〜500μm
幅のストライプである。
【0038】<現像液>レジスト層の現像工程で使用さ
れる現像液としては、レジスト層(レジスト組成物)の
種類に応じて適宜選択することができる。具体的には、
アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物によるレジス
ト層にはアルカリ現像液を使用することができる。アル
カリ現像液の有効成分としては、例えば水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナ
トリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カ
リウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモ
ニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホ
ウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ア
ンモニアなどの無機アルカリ性化合物;テトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチル
アンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどの有
機アルカリ性化合物などを挙げることができる。レジス
ト層の現像工程で使用されるアルカリ現像液は、前記ア
ルカリ性化合物の1種または2種以上を水などに溶解さ
せることにより調製することができる。ここに、アルカ
リ性現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は、通常
0.001〜10重量%とされ、好ましくは0.01〜
5重量%とされる。なお、アルカリ現像液による現像処
理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
【0039】<エッチング液>無機粉体含有樹脂層のエ
ッチング工程で使用されるエッチング液としては、アル
カリ性溶液であることが好ましい。これにより、無機粉
体含有樹脂層に含有されるアルカリ可溶性樹脂を容易に
溶解除去することができる。なお、無機粉体含有樹脂層
に含有される無機粒子は、アルカリ可溶性樹脂により均
一に分散されているため、アルカリ性溶液でバインダー
であるアルカリ可溶性樹脂を溶解させ、洗浄することに
より、無機粒子も同時に除去される。ここに、エッチン
グ液として使用されるアルカリ性溶液としては、現像液
と同一組成の溶液であることがさらに好ましい。エッチ
ング液が、現像工程で使用するアルカリ現像液と同一の
溶液であることにより、現像工程と、エッチング工程と
連続的に実施することが可能となり、工程の簡略化を図
ることができる。なお、アルカリ性溶液によるエッチン
グ処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において「部」は「重量部」を示す。 <実施例1> (1)無機粉体含有樹脂組成物(電極形成用組成物)の
調製:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート200部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
30部、メタクリル酸20部、n−ブチルメタクリレー
ト40部、コハク酸(2−アクリロイロキシエチル)1
0部およびアゾビスイソブチロニトリル1部からなる単
量体組成物を、攪拌機付きオートクレーブに仕込み、窒
素雰囲気下において、室温で均一になるまで攪拌した
後、80℃で3時間重合させ、さらに100℃で1時間
重合反応を継続させた後室温まで冷却してポリマー溶液
を得た。ここに、重合率は95%であり、このポリマー
溶液から析出した共重合体(以下、「ポリマー(A)」
という。)の重量平均分子量(Mw)は、105,00
0であった。次いで、導電性粒子として平均粒径1.0
μmの銀粉末100部、結着樹脂としてポリマー(A)
25部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート100部を混練りしたのちフィル
タリングして、電極形成用の無機粉体含有樹脂組成物
(以下、「電極形成用組成物」という)を調製した。得
られた電極形成用組成物の25℃における粘度は2,5
00cPであった。
【0041】(2)レジスト組成物の調製:シクロヘキ
サノン200部、メチルメタクリレート75部、メタク
リル酸25部およびアゾビスイソブチロニトリル1部か
らなる単量体組成物を用い、(1)で得られたポリマー
Aの合成手順と同様の手順で、ポリマー溶液を得た。こ
こに、重合率は97%であり、このポリマー溶液から析
出した共重合体(以下、「ポリマー(B)」という。)
の重量平均分子量(Mw)は、38,500であった。
次いで、アルカリ可溶性樹脂としてポリマー(B)10
0部、特定(メタ)アクリレート化合物としてトリプロ
ピレングリコールジアクリレート65部、放射線重合開
始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン5部
および溶剤としてシクロヘキサノン250部を混練りし
たのちフィルタリングして、アルカリ現像型感放射線性
レジスト組成物(以下、「レジスト組成物」という)を
調製した。
【0042】(3)転写フィルムの製造:上記(2)で
調製した電極形成用組成物を予め離型処理したPETフ
ィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30
m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布し
て、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去
し、厚さ20μmの無機粉体含有樹脂層(以下、「電極
形成層」ともいう)を支持フィルム上に形成した(以
下、「転写フィルム(1)」という)。支持フィルム上
に形成された電極形成層は可撓性に優れており、折り曲
げてもひび割れが発生することはなかった。次に、レジ
スト組成物を離型処理されていないPETフィルムより
なる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ3
8μm)上にロールコータを用いて塗布し、塗膜を10
0℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ5μm
のレジスト層を支持フィルム上に形成した(以下、「転
写フィルム(2)」という)。
【0043】(4)転写フィルムの評価:上記(3)で
製造した転写フィルム(1)について、電極形成層の表
面状態を顕微鏡を用いて観察したところ、導電性粒子の
凝集物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホールなどの
膜欠陥は認められなかった。また、転写フィルム(2)
について、レジスト層の表面状態を顕微鏡を用いて観察
したところ、放射線重合開始剤の凝集物、筋状の塗装
跡、クレーター、ピンホールなどの膜欠陥は認められな
かった。また、それぞれの転写フィルムを折り曲げて
も、電極形成層およびレジスト層の表面にひび割れ(屈
曲亀裂)が発生することなく、当該転写フィルム(1)
および(2)は良好な可撓性を有するものであった。
【0044】(5)フィルムの転写工程:6インチパネ
ル用のガラス基板の表面に、電極形成層の表面が当接さ
れるよう転写フィルム(1)を重ね合わせ、この転写フ
ィルム(1)を加熱ローラにて熱圧着した。ここで、圧
着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロ
ール圧を4kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5
m/分とした。熱圧着処理の終了後、支持フィルムを剥
離除去した。これにより、ガラス基板の表面に電極形成
層が転写されて密着した状態となった。この電極形成層
の膜厚を測定したところ、20μm±1μmの範囲にあ
った。次いで、電極形成層上にレジスト層の表面が当接
されるよう転写フィルム(2)を重ね合わせ、この転写
フィルム(2)を加熱ローラにて熱圧着した。ここで、
圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、
ロール圧を4kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.
5m/分とした。熱圧着処理の終了後、支持フィルムを
剥離除去した。これにより、電極形成層上にレジスト層
が転写されて密着した状態となった。このレジスト層の
膜厚を測定したところ、5μm±1μmの範囲にあっ
た。
【0045】(6)レジスト層の露光工程・現像工程:
電極形成層上に形成されたレジスト層に対して、露光用
マスク(100μm幅のストライプパターン)を介し
て、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外
線)を照射した。ここに、照射量は200mJ/cm2
とした。次いで、露光処理されたレジスト層に対して、
0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25℃)を現像
液とするシャワー法による現像処理を20秒間かけて行
った。次いで超純水による水洗処理を行い、これによ
り、紫外線が照射されていない未硬化のレジストを除去
し、レジストパターンを形成した。
【0046】(7)無機粉体含有樹脂層(電極形成層)
のエッチング工程:上記の工程に連続して、0.2重量
%の水酸化カリウム水溶液をエッチング液とするシャワ
ー法によるエッチング処理を、25℃で2分間行った。
次いで、超純水による水洗処理および乾燥処理を行っ
た。、これにより、材料層残留部と、材料層除去部とか
ら構成される電極形成層のパターンを形成した。
【0047】(8)パターンの評価:レジスト層の現
像工程、電極形成層のエッチング工程終了後の電極形成
層パターンを光学顕微鏡により観察したところ、当該パ
ターンのレジスト層に欠け、剥がれ等なく良好なパター
ンが得られた。また、パターンの断面形状を走査型電子
顕微鏡により観察し、当該断面形状のレジスト中央部と
レジストエッジ部の高さの差を測定したところ、5μm
あり、アーチ状のレジスト形状が得られた。 (9)焼成工程:電極形成層のパターンが形成されたガ
ラス基板を焼成炉内で600℃の温度雰囲気下で30分
間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板
の表面に電極が形成されてなるパネル材料が得られた。
【0048】(10)パターンの評価:得られた電極
パターンのパターンエッジを観察したところ、パターン
エッジに剥がれは見当たらなかった。また、得られた電
極パターンの断面形状の底面の幅および高さを測定した
ところ、パターンエッジ部とパターン中央部の高さの差
(カール)が3μm以下であり、底面の幅が50μm±
2μm、またパターン中央部の高さが10μm±1μm
である寸法精度がきわめて高いものであった。
【0049】<実施例2〜4>表1に示す処方に従って
光反応性モノマーを変更したこと以外は実施例1と同様
にして、レジスト組成物を調製した。次いで、得られた
レジスト組成物の各々を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、転写フィルムを製造した。その後、得られ
た転写フィルムの各々を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、パターンの形成および評価を行った。結果
を表1に示す。
【0050】<比較例1>アルカリ可溶性樹脂としてポ
リマー(B)100部、光重合性モノマーとしてペンタ
エリスリトールテトラアクリレート60部、放射線重合
開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン5部
および溶剤としてシクロヘキサノン150部を混練りす
ることにより、レジスト組成物を調製した。次いで、得
られたレジスト組成物を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、転写フィルムを製造した。その後、得られ
た転写フィルムの各々を使用したこと以外は実施例1と
同様にして、パターンの形成および評価を行った。結果
を表1に示す。
【0051】
【表1】 (評価内容および基準) 評価 支持フィルムへの塗布特性(はじきがなく、均
一に塗布できれば良好) 評価 形成されたレジスト層の表面状態(膜欠陥がな
かった場合を良好) 評価 レジスト層の可撓性(折り曲げたときにひび割
れ発生なければ良好) 評価 レジスト層の転写性(はがれなどがなく全て密
着したら良好) 評価 現像時のレジスト強度(パターンの剥離、欠け
などがなければ良好) 評価 現像後のレジスト形状 評価 焼成後のパターン断面形状(カールが3μm以
下の場合を良好) *表1の光重合性モノマーの部数は、アルカリ可溶性樹
脂100重量部に対する重量部を示す。 *表中、光重合性モノマーの略号は、以下のモノマーを
示す。 TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート PPGDA:ポリプロピレングリコール(C=12)の
ジアクリレート TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート PETTA:ペンタエリスリトールテトラアクリレート
【0052】
【発明の効果】本発明の組成物によれば下記のような効
果が奏される。 (1)膜欠陥のない均質な無機粉体含有樹脂層を形成す
ることができる。 (2)無機粉体含有樹脂組成物層との接着性に優れたレ
ジスト層を形成することができる。 (3)高精細パターン形成をすることができる。 (4)転写フィルムの製造に好適に使用することができ
る。 (5)レジスト層の可撓性に優れた転写フィルムを製造
することができる。 (6)現像時、レジスト層が欠けたり、剥離したりする
ことないレジスト層を形成することができる。 (7)焼成後、電極パターンのパターンエッジに剥がれ
がないパターンを形成することができる。 (8)焼成後、形成パターンの断面形状が矩形(カール
が3μm以下)であるパターンを形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なPDPを示す説明用断面図である。
【図2】 本発明のPDPの製造方法における、エッチ
ング処理終了時の好ましいパターンの形状を示す説明用
断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板(前面基板) 2 ガラス基板
(背面基板) 3 隔壁 4 透明電極 5 バス電極 6 アドレス電
極 7 蛍光体 8 誘電体層
(前面基板) 9 誘電体層(背面基板) 10 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA00 AA27 BA05 CA05 CA16 EA02 GA02 HA01 HA17 JA04 5C027 AA01 AA05 AA09 5C028 FF16 GG16 HH14 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC19 GD09 GE09 GF02 GF19 GG09 JA14 JA15 JA19 MA24 MA26 5C058 AA11 AB06 BA35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に無機粉体含有樹脂層を形成し、
    当該無機粉体含有樹脂層上に単官能または二官能の(メ
    タ)アクリレート化合物を少なくとも1種含有するレジ
    スト層を形成し、当該レジスト層を露光処理してレジス
    トパターンの潜像を形成し、当該レジスト層を現像処理
    してレジストパターンを顕在化させ、無機粉体含有樹脂
    層をエッチング処理してレジストパターンに対応する無
    機粉体含有樹脂層のパターンを形成し、当該パターンを
    焼成処理する工程を含む方法により、パターンを有する
    パネル材料を形成することを特徴とする、プラズマディ
    スプレイパネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 単官能または二官能の(メタ)アクリレ
    ート化合物を少なくとも1種含有するレジスト層と、無
    機粉体含有樹脂層との積層膜を支持フィルム上に形成
    し、当該積層膜を基板上に転写し、当該積層膜を構成す
    るレジスト層を露光処理してレジストパターンの潜像を
    形成し、当該レジスト層を現像処理してレジストパター
    ンを顕在化させ、無機粉体含有樹脂層をエッチング処理
    してレジストパターンに対応する無機粉体含有樹脂層の
    パターンを形成し、当該パターンを焼成処理する工程を
    含む方法により、パターンを有するパネル材料を形成す
    ることを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009016320A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Jsr Corp 電極部材の製造方法

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