JP2001084403A - 3次元データの合成方法及び装置 - Google Patents

3次元データの合成方法及び装置

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JP2001084403A JP25685799A JP25685799A JP2001084403A JP 2001084403 A JP2001084403 A JP 2001084403A JP 25685799 A JP25685799 A JP 25685799A JP 25685799 A JP25685799 A JP 25685799A JP 2001084403 A JP2001084403 A JP 2001084403A
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Koichi Shiono
光一 塩野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の3次元データを合成することにより、元
の物体とは別の形状を容易に創り出すこと。 【解決手段】境界表現方式で形状表現された複数の3次
元データを1つの3次元データに合成する方法であっ
て、複数の3次元データを、境界表現方式の形状表現か
ら、ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用
いたボリューム方式の形状表現に変換し、ボクセルの特
徴量を混合することによって複数の3次元データを統合
するとともに、その際にボクセルの特徴量にパラメータ
を演算することによって3次元データを変形し、統合さ
れた3次元データを境界表現方式の形状表現に逆変換す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の3次元デー
タを合成して1つの形状を表す3次元データを合成する
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光切断法によって物体の3次
元データを非接触で計測する3次元計測装置がしばしば
用いられる。このような3次元計測装置を用いる場合に
は、1つの物体に対し、計測方向を変えて複数回にわた
って計測を行い、物体の全周についての複数の3次元デ
ータ(ポリゴンデータ)を取得する。そして、取得した
複数の3次元データを繋ぎ合わせることよって、物体の
全体についての1つの3次元データを合成する。
【0003】また、物体を計測することに代えて、CA
Dによって作成した3次元データをつなぎ合わせて合成
する手法もある。このように、1つの物体についての複
数の部分データから物体の全体形状を示す1つの3次元
データを合成する手法として、ポリゴンデータをそのま
ま処理する手法が一般的に用いられている。ポリゴン処
理による形状合成(形状統合)の手法を示す例として、
「Zippered Polygon Meshes from Range Images 」(Gr
egTurk and Marc Levoy, In Proceedings of ACM SIGGR
APH '94, PP. 311-318. ACM Press, 1994) がある。そ
こには、ポリゴンジッピング(Polygon Zipping)と呼称
される方法で位置合わせを行った後にポリゴンメッシュ
のつなぎ合わせを行う方法が提示されている。
【0004】また、メタボールと呼称される3次元形状
の表現法がある。これは、点電荷を参考にしたポテンシ
ャル場を人手で関数定義して点ポテンシャルの位置を調
整したり、ポテンシャルの強度(大きさ)を制御をして
モデリング手段とする方法である。これについて、「分
布関数による物体モデリングと画像生成」(電子通信学
会論文誌 85/4,Vol.J68−D4.)が参考
となる。しかし、一般的なポリゴンなどの既存の形状を
それに該当するポテンシャルを構成する関数定義に変換
する方法が提示されていないので、人為的形状操作の容
易でないモデリング技法という評価が一般的である。
【0005】また、ポリゴンデータ(ポリゴンメッシュ
データ)などのような境界表現方式の形状表現から、ボ
リュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用いた形
状表現に変換し、ボクセルの特徴量を混合することによ
って複数の3次元データを統合する方法が、ボリューム
方式として提案されている〔「A Volumetric Methodfor
Building Complex Models from Range Images 」 Brai
n Curless and MarcLevoy, Stanford University, In P
roceedings of ACM SIGGRAPH '96, PP. 303-312. ACM P
ress, 1996) 〕。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上に述べたポリゴン処
理による形状合成では、1つの物体について多視点から
得られた3次元データ、つまり多視点3次元データを合
成することを前提としている。つまり、元の物体の形状
を忠実に再現すること、言わば「形状統合」を行うこと
を目的としており、元の物体からはかけ離れた新規な形
状の3次元データを生成するものではない。
【0007】したがって、ポリゴン処理による形状統合
においては、処理の対象となる各3次元データの形状間
の類似度の許容範囲が比較的狭い。そのため、異なる物
体についての2つの3次元データを合成しようとした場
合には、3次元データ同士が旨く繋がらず、データの欠
落部分が生じるなど処理結果に不具合が発生することが
ある。その上、合成を行うに当たって、その対象となる
3次元データの位置合わせを厳密に行う必要がある。
【0008】また、ボリューム方式においても、元の物
体の形状を忠実に再現する「形状統合」を行うことを目
的としている。したがって、元の物体からはかけ離れた
新規な形状の3次元データを生成するものではなく、ま
た、最終の処理結果は単一の物体についての3次元デー
タとなるので、処理の対象となる3次元データの位置合
わせを行うことが必須である。
【0009】上に述べたように、従来における物体の
「形状統合」のための手法では、元の物体の「形状復
元」を目的としており、元の物体からはかけ離れた新規
な形状を創り出すことは不可能であるか又は極めて困難
である。しかも、処理の対象となる3次元データを厳密
に位置合わせを行う必要があり、位置合わせが厳密に行
われない場合にはデータの欠落などの不具合が生じると
いう問題がある。
【0010】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、複数の3次元データを合成することにより、元の
物体とは別の形状を容易に創り出すことのできる方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る方
法は、境界表現方式で形状表現された複数の3次元デー
タを1つの3次元データに合成する方法であって、前記
複数の3次元データを、境界表現方式の形状表現から、
ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用いた
ボリューム方式の形状表現に変換し、前記ボクセルの特
徴量を混合することによって前記複数の3次元データを
統合するとともに、その際に前記ボクセルの特徴量にパ
ラメータを演算することによって前記3次元データを変
形し、統合された3次元データを境界表現方式の形状表
現に逆変換する。
【0012】請求項2の発明に係る方法では、前記複数
の3次元データは、互いに異なる対象物体についての3
次元データである。請求項3の発明に係る方法は、前記
2つの3次元データを、境界表現方式の形状表現から、
ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用いた
ボリューム方式の形状表現に変換し、前記ボクセルの特
徴量を混合することによって前記2つの3次元データを
統合し、統合された3次元データを境界表現方式の形状
表現に逆変換する。
【0013】請求項4の発明に係る装置は、境界表現方
式で形状表現された複数の3次元データを1つの3次元
データに合成する装置であって、前記複数の3次元デー
タを、境界表現方式の形状表現から、ボリュームを構成
する複数のボクセルの特徴量を用いたボリューム方式の
形状表現に変換する手段と、前記ボクセルの特徴量を混
合することによって前記複数の3次元データを統合する
とともに、その際に前記ボクセルの特徴量にパラメータ
を演算することによって前記3次元データを変形する手
段と、統合された3次元データを境界表現方式の形状表
現に逆変換する手段と、を有してなる。
【0014】請求項5の発明に係る装置は、前記2つの
3次元データを、境界表現方式の形状表現から、ボリュ
ームを構成する複数のボクセルの特徴量を用いたボリュ
ーム方式の形状表現に変換する手段と、前記ボクセルの
特徴量を混合することによって前記2つの3次元データ
を統合する手段と、統合された3次元データを境界表現
方式の形状表現に逆変換する手段と、を有してなる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本実施形態に係る3次元デ
ータ合成装置1のブロック図である。図1において、3
次元データ合成装置1は、処理装置11、ディスプレィ
装置12、キーボード13、マウス14、及び媒体ドラ
イブ装置15などからなる。処理装置11は、プログラ
ム及びデータを格納したハードディスク装置及び主メモ
リ、外部機器との間の種々のインタフェース、その他の
種々の機器又は回路を備えており、OSの下でプログラ
ムを実行してその処理結果をディスプレィ装置12の表
示面に表示し又は外部へ出力する。
【0016】媒体ドライブ装置15は、CD−ROM、
フロッピー(登録商標)ディスク、又は光磁気ディスク
など、そこにセットされる記録媒体にアクセスしてデー
タ又はプログラムを読み出し又は書き込む。以下に説明
する3次元データの合成方法を実行するためのプログラ
ムは、ハードディスク装置又は記録媒体に格納され、主
メモリ上に適時ローディングされ、処理装置によって実
行される。このような3次元データ合成装置1は、例え
ばパーソナルコンピュータ、ワークステーション、又は
汎用コンピュータを用いて実現される。
【0017】また、処理装置11には、被写体である種
々の物体を撮影してその3次元データD1を入力するた
めの3次元入力装置(3次元計測装置)3が接続されて
いる。
【0018】3次元入力装置3は、例えば光切断法によ
って物体の3次元データD1を非接触で計測する。ま
た、3次元入力装置3から、3次元データD1ではな
く、3次元データD1を生成するための元となるデータ
を出力し、処理装置11によって3次元データD1を演
算によって求めてもよい。また、処理装置11におい
て、CADによって3次元データD2を作成することが
可能であり、これら種々の3次元データD1,D2を合
成することにより、元の物体とは別の形状を容易に創り
出すことができる。
【0019】処理装置11において、3次元データD
1,D2を合成するに当たり、それらを境界表現方式の
形状表現からボリューム(Volume)を構成する複
数のボクセル(Voxel)の特徴量を用いたボリュー
ム方式の形状表現に変換する。そして、ボクセルの特徴
量を混合することによって複数の3次元データを統合す
る。その際に、ボクセルの特徴量にパラメータ(形状調
整パラメータ)を演算することによって、3次元データ
を変形することが可能である。その後、統合された3次
元データを境界表現方式の形状表現に逆変換し、これを
出力する。詳細は後述する。
【0020】また、処理装置11において、3次元デー
タにテクスチャ画像を貼り付けることができる。図2は
処理装置11に入力される3次元データD1,D2の例
を示す図、図3は3次元データD1,D2を合成して得
られた3次元データD3の例を示す図、図4は2つの3
次元データD1,D2を合成して3次元データD3を生
成する様子を示す図、図5は2つの3次元データD1,
D2の配置を変化させた場合に合成される3次元データ
D3の形状を示す図、図6は一方の3次元データD1に
対する倍率を変化させた場合に合成される3次元データ
D3の形状を示す図である。
【0021】なお、図2、図3、及び他の図において、
3次元データD1〜D3を形状によって示してある。図
4においては、各物体の一部の断面を示す3次元データ
が示されている。
【0022】図2及び図3に示すように、3次元データ
D1は、人の手を3次元入力装置3によって撮影して得
たものである。3次元データD2は、CADによって生
成した立方体状の台材である。3次元データD3は、台
材の前面に手が配置された状態の物体である。
【0023】このように、3次元データ合成装置1によ
る合成では、処理の対象となる2つの3次元データD
1,D2は、互いに全く異なった物体のデータであって
もよい。また、同じ物体の互いに異なる部分のデータ、
同じ部分の倍率の異なるデータなどであってもよい。
【0024】図4に示すように、2つの3次元データD
1,D2が適当な位置に配置され、その状態で2つの3
次元データD1,D2が合成される。2つの3次元デー
タD1,D2の配置に当たって、それらは任意の位置に
配置することができる。つまり、従来の合成方法では、
処理の対象となる2つの3次元データについて、できる
限りきっちりと「位置合わせ」を行う必要があったが、
3次元データ合成装置1による合成では、2つの3次元
データを任意の位置に「配置」するのみでよい。どのよ
うな位置に配置するかは、最終的に得ようとする物体の
形状に応じて決まる。
【0025】さらには、3次元データD1,D2をそれ
ぞれ任意の倍率に拡大縮小し、形状を強調したり、元の
3次元データD1,D2とは異なった形状に変形するこ
とができる。
【0026】図5において、(A)で示す3次元データ
D31は、手の3次元データD1を台材の3次元データ
D2の表面から突出させて配置した場合を示す。(B)
で示す3次元データD32は手を台材の中に少し入り込
ませた場合、(C)で示す3次元データD33は手を台
材の中に完全に入り込ませた場合、(D)で示す3次元
データD34は手をさらに台材の中に入り込ませた場合
をそれぞれ示す。
【0027】図6において、(A)で示す3次元データ
D35は、手の3次元データD1を奥行き方向(z方
向)に3倍に拡大した場合を示す。(B)(C)(D)
で示す3次元データD36,D37,D38は、それぞ
れ、手の3次元データD1を奥行き方向(z方向)に2
倍、1倍、1/3倍に拡大又は縮小した場合を示す。
【0028】本実施形態の3次元データ合成装置1によ
る合成については、上に述べたような特徴に鑑みて、従
来における「形状統合」と区別するために、「形状混
合」ということがある。
【0029】3次元データ合成装置1による「形状混
合」では、入力される3次元データD1,D2をボリュ
ーム方式の形状表現に一旦変換するため、3次元データ
D1,D2のデータ形式はポリゴン表現のサーフェスモ
デルに限定されることなく、NURBS(Non-Uniforme
d Rational B-Spline)サーフェスなどの自由曲面など、
形状の表面境界が一意に決定できる形状表現であればよ
い。また、種類の異なる形状表現のデータ形式の組み合
わせによる「形状混合」も可能である。
【0030】次に、3次元データD1,D2の合成処理
についてさらに詳しく説明する。図7は形状混合処理を
示すフローチャートである。図7において、複数の3次
元データを入力し(#11)、入力した3次元データを
互いに適当な位置に配置する(#12)。各3次元デー
タを距離ポテンシャルに変換する(#13)。形状調整
パラメータを適用し、距離ポテンシャルを合成する(#
14)。合成された距離ポテンシャルを境界表現に逆変
換する(#15)。
【0031】なお、形状混合を行った場合の結果を確認
(プレビュー)するために、ステップ#15からステッ
プ#3又はステップ#1に戻り、確認を繰り返しながら
最終結果を得るようにしてもよい。
【0032】ここで、ボリューム方式の形状表現につい
て、図10及び図11を参照して説明する。ボリューム
方式では、3次元空間を、x,y,zの各方向に小さな
単位の格子に分割し、この単位格子によって構成される
小さな立方体状のボクセルを用いて形状を表現する。例
えば、図10(A)に示す四角錐状の物体Q1を、図1
0(B)に示す多数のボクセルBXを用いて表現する。
【0033】一般に、各ボクセルには何らかの属性値
(特徴量)が付与されている場合が多い。属性値に基づ
いて、適用用途に応じたデータ処理が行われる。このよ
うなボクセルを用いたデータ表現は、従来において医用
工学の分野でのCT(Computer Tomography )による人
体などの内部構造の可視化手法としてしばしば用いられ
る。
【0034】本実施形態に関するボリューム方式の形状
処理においては、ボクセル群に格納される属性を、ポリ
ゴンデータなどの3次元データから導出することの可能
な属性としている。これにより、ボリューム方式の形状
処理は、3次元データの処理における中間的な手段とし
て位置付けることできる。
【0035】例えば、図10の例では、各ボクセルにお
いて、ポリゴンデータで規定されるポリゴンからの距離
に相当するポテンシャル値を計算する。例えば、ポテン
シャル値を距離値と等しくする。ボクセルBX、視点V
P、及びポリゴンデータPMが、図11に示す位置関係
にあるとする。視点VPは、例えば3次元入力装置3の
設置位置である。視点VPの向きが観測の方向、つまり
視線VLである。
【0036】視線VL上において、ボクセルBXから1
つのポリゴンPGの点xまでの距離dxに基づいて、ポ
テンシャル値を決定する。このとき、ポリゴンPGに対
してボクセルBXが視点VPの側にある場合は、ポテン
シャル値の符号は負となり、視点VPの反対側にある場
合は正となるのが一般的である。
【0037】ポテンシャル値の計算は、多視点から得ら
れた複数のポリゴンデータPMのそれぞれに対して行わ
れる。したがって、通常、各ボクセルに対応して複数の
ポテンシャル値が得られることになる。
【0038】これら複数のポテンシャル値の合計値が、
各ボクセルの加算ポテンシャル値となる。このように、
ポテンシャル値を付与されたボクセル群が空間的に分布
することから、ボリュームは距離ポテンシャル場と見な
すことができる。
【0039】そして、各ボクセルの加算ポテンシャル値
に基づいて、マーチンキューブ法(Marching Cubes
法) などの手法を用い、再度ポリゴンデータを生成する
ことができる。
【0040】次に、ボリューム方式における「形状統
合」について、図8を参照して説明する。図8におい
て、枠A及び枠B内のそれぞれの左側に示すように、2
つの3次元データD1a,D2aが入力される。2つの
3次元データD1a,D2aは、それぞれ太線で示す部
分が互いに重複する部分である。
【0041】これら3次元データD1a,D2aは、そ
れぞれの枠内の右側に示すようにポテンシャル化を行
う。ポテンシャル化によって、3次元形状が距離ポテン
シャル(距離関数)により表現されることとなる。距離
ポテンシャルとは、物体の表面の位置が視点から見てど
こにあるかを相対的に示すための概念である。
【0042】枠C内の左側には、ポテンシャル化された
3次元データD1a,D2a、つまり距離ポテンシャル
により表現されたデータを、それぞれの重複部分が互い
に一致するように配置した状態が示されている。距離ポ
テンシャルによる表現では、物体を視点からポテンシャ
ル方向に見ている。この例では、3つのデータのうち、
中央のデータD2bのポテンシャル値を「0」とし、そ
れよりも所定距離だけ視点に近づいた位置のポテンシャ
ル値を「−0.5」とし、所定距離だけ視点から離れた
位置のポテンシャル値を「+0.5」としている。した
がって、ポテンシャル方向は図に矢印で示す方向であ
る。
【0043】なお、ポテンシャル値は、形状表面の処理
のために必要と考えられる近傍の点、例えば近傍の全て
のボクセルにおいて算出される。ポテンシャル値が「−
0.5」の空間上の点を結んだものがポテンシャル値
「−0.5」の等高線となり、ポテンシャル値が「+
0.5」の空間上の点を結んだものがポテンシャル値
「+0.5」の等高線となる。
【0044】枠C内の右側には、ポテンシャル表現され
たデータを、ポテンシャル値(距離値)の加算などによ
る混合演算によって統合した状態が示されている。この
ような統合のための手法として、従来の技術の項で述べ
たような種々の公知の手法を用いることができる。
【0045】このように、3次元データをポテンシャル
化することにより、例えばポリゴンデータのような境界
表現方式で形状表現されていた境界部分、つまり物体の
表面形状を、ボクセルで表現することができる。そし
て、複数の3次元データを合成するに当たり、データの
接続部分の連結が滑らかに行われ、処理時間も短縮でき
るなどの効果がある。
【0046】そして、枠C内の右側のデータに上で述べ
たマーチンキューブ法などの公知の等値面抽出法を適用
することにより、ポテンシャル値が「0」の形状データ
D2cを抽出し、境界表現方式の形状表現に逆変換す
る。これによって、ボクセル表現からポリゴン表現に戻
し、枠Dに示す3次元データD3aが生成される。な
お、マーチンキューブ法については、USP47108
76に詳しい。
【0047】さて、本実施形態においては、図7のフロ
ーチャートのステップ#14においても述べたように、
ボクセル表現での合成に際し、いずれか一方又は両方の
3次元形状に対し、形状調整パラメータを適用して任意
の倍率に拡大又は縮小すること、つまりスケーリングを
行うことができる。
【0048】次に、形状調整パラメータを適用した形状
の拡大又は縮小について、図9を参照して説明する。図
9(A)には、ボクセル表現による3次元データD2d
が示されている。この例の3次元データD2dでは、z
方向の1列目においてx方向に並んだ6つのボクセルB
Xz0-1 〜BXz0-6 のポテンシャル値は、それぞれ
「1」「1」「1」「2」「2」「2」となっている。
そして、z方向に沿ってそれぞれ「1」ずつ増大してい
る。
【0049】この3次元データD2dに対して、形状調
整パラメータを「2」とし、z軸方向に拡大するように
適用すると、図9(B)に示す3次元データD2eとな
る。すなわち、スケーリングに当たって、まず、3次元
データD2dの1列目のボクセルBXz0-1 〜BXz0-
6 を、z方向のスケーリングの原点ボクセルとして設定
する。次に、原点ボクセルのポテンシャル値をそれぞれ
2倍して、拡大後の3次元データD2eの同じ位置のボ
クセルBXに格納する。
【0050】次に、3次元データD2dの原点ボクセル
であるボクセルBXz0-1 〜BXz0-6 と、それに対応
する3次元データD2eの同じ位置のボクセルBXのポ
テンシャル値との差分をそれぞれ求める。
【0051】3次元データD2dの原点ボクセル以外の
ボクセルBXに対して、求めた差分をx方向の位置が同
じボクセルBXにそれぞれ加算し、得られた値を拡大後
の3次元データD2eの同じ位置のボクセルBXに格納
する。
【0052】このようにして得られた3次元データD2
eを境界表現方式の形状表現に逆変換すると、z方向に
沿った形状が2倍に拡大される。図9の例では、形状調
整パラメータで示される数値を倍率としてz方向に沿っ
て適用したが、z方向以外の他の方向、又は、1次元方
向のみではなく2次元方向又は3次元方向に適用した
り、また、形状調整パラメータを種々の関数として扱う
ことができる。
【0053】したがって、例えば、形状調整パラメータ
を、x,y,zの各方向についての関数とすることによ
って、種々の複雑な形状変形を与えることができる。こ
の場合には、形状調整パラメータAPは、次の一般式で
示すことができる。
【0054】 AP=f(x,y,z,ax ,by ,cz ) ここで、ax ,by ,cz は、x,y,zの各軸方向に
沿った形状調整パラメータである。それらは関数であっ
てもよい。
【0055】なお、形状調整パラメータの適用は、3次
元データの合成前であってもよく、また合成を行う際に
適用してもよい。このように、形状調整パラメータを適
用することによって、元の3次元データを任意の倍率に
拡大縮小し、容易に異なった形状に変形することができ
る。
【0056】しかも、合成の処理にはボリューム方式を
採用しているため、ポリゴンベースによる合成と比較
し、面の位相に関して処理がロバストである。また、ボ
リューム方式の処理自体が比較的単純であるため、演算
処理がコスト的に有利となる。ボクセルを処理単位とし
ているので、画像処理の画素間並列性に相当するボクセ
ル間の並列処理などを行うことによって、さらなる高速
化を図ることが可能である。
【0057】上の実施形態においては、異なる物体及び
種類の3次元データD1,D2を合成したが、例えば、
同じ物体から得られた2つの3次元データについて、そ
れらを反転させ又はミラー像を作成し、それらを用いて
合成してもよい。また、物体の一部のデータを繰り返し
て用いて配置し、物体の全体の3次元データを生成する
ことも可能である。
【0058】また、上に述べた3次元データ合成装置1
は、例えば、3次元データの欠落部分を埋める用途に用
いることができる。すなわち、3次元入力装置3で物体
の3次元データを入力した場合に、何らかの原因、例え
ば、物体の形状に由来する自己の形状による遮蔽、物体
の表面を構成する材質の特性などが原因で、データの欠
落部分が生じた場合において、欠落部分に見合った形状
を人手を介してCADなどで作成し、これを欠落部分に
嵌め込むことができる。CADなどで作成したデータを
欠落部分に嵌め込む際に、形状調整パラメータを用い、
形状がピッタリと嵌まり込むように調整することができ
る。
【0059】この場合に、欠落部分を補うために別途用
意する形状データをその都度CADで作成するのでな
く、多数の形状データをデータベースとして予め用意し
ておき、欠落部分に見合った形状をデータベースの中か
ら自動又は手動で選択してもよい。
【0060】
【発明の効果】本発明によると、複数の3次元データを
合成することにより、元の物体とは別の形状を容易に創
り出すことができる。
【0061】特に、形状調整パラメータを適用すること
によって、元の3次元データを任意の倍率に拡大縮小し
たりして容易に異なった形状に変形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る3次元データ合成装置のブロ
ック図である。
【図2】処理装置に入力される3次元データの例を示す
図である。
【図3】3次元データを合成して得られた3次元データ
の例を示す図である。
【図4】2つの3次元データを合成して3次元データを
生成する様子を示す図である。
【図5】2つの3次元データの配置を変化させた場合に
合成される3次元データの形状を示す図である。
【図6】一方の3次元データに対する倍率を変化させた
場合に合成される3次元データの形状を示す図である。
【図7】形状混合処理を示すフローチャートである。
【図8】ボリューム方式による形状統合を説明するため
の図である。
【図9】形状調整パラメータを適用した形状の変形処理
を説明するための図である。
【図10】ボリューム方式の形状表現を説明するための
図である。
【図11】ボリューム方式における距離ポテンシャルの
算出方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 3次元データ合成装置 3 3次元入力装置 11 処理装置 D1,D2,D3 3次元データ BX ボクセル AP 形状調整パラメータ(パラメータ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA04 AA53 BB05 FF01 FF02 FF09 HH05 QQ00 QQ23 QQ32 2F069 AA04 AA66 GG07 MM00 5B050 BA09 EA12 EA13 EA19 EA28 5B057 CA13 CB13 CD02 CE08 CG09 5B080 AA13 AA17 BA01 FA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】境界表現方式で形状表現された複数の3次
    元データを1つの3次元データに合成する方法であっ
    て、 前記複数の3次元データを、境界表現方式の形状表現か
    ら、ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用
    いたボリューム方式の形状表現に変換し、 前記ボクセルの特徴量を混合することによって前記複数
    の3次元データを統合するとともに、その際に前記ボク
    セルの特徴量にパラメータを演算することによって前記
    3次元データを変形し、 統合された3次元データを境界表現方式の形状表現に逆
    変換する、 ことを特徴とする3次元データの合成方法。
  2. 【請求項2】前記複数の3次元データは、互いに異なる
    対象物体についての3次元データである、 請求項1記載の3次元データの合成方法。
  3. 【請求項3】境界表現方式で形状表現された互いに異な
    る対象物体についての2つの3次元データを1つの3次
    元データに合成する方法であって、 前記2つの3次元データを、境界表現方式の形状表現か
    ら、ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用
    いたボリューム方式の形状表現に変換し、 前記ボクセルの特徴量を混合することによって前記2つ
    の3次元データを統合し、 統合された3次元データを境界表現方式の形状表現に逆
    変換する、 ことを特徴とする3次元データの合成方法。
  4. 【請求項4】境界表現方式で形状表現された複数の3次
    元データを1つの3次元データに合成する装置であっ
    て、 前記複数の3次元データを、境界表現方式の形状表現か
    ら、ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用
    いたボリューム方式の形状表現に変換する手段と、 前記ボクセルの特徴量を混合することによって前記複数
    の3次元データを統合するとともに、その際に前記ボク
    セルの特徴量にパラメータを演算することによって前記
    3次元データを変形する手段と、 統合された3次元データを境界表現方式の形状表現に逆
    変換する手段と、 を有してなることを特徴とする3次元データの合成装
    置。
  5. 【請求項5】境界表現方式で形状表現された互いに異な
    る対象物体についての2つの3次元データを1つの3次
    元データに合成する装置であって、 前記2つの3次元データを、境界表現方式の形状表現か
    ら、ボリュームを構成する複数のボクセルの特徴量を用
    いたボリューム方式の形状表現に変換する手段と、 前記ボクセルの特徴量を混合することによって前記2つ
    の3次元データを統合する手段と、 統合された3次元データを境界表現方式の形状表現に逆
    変換する手段と、 を有してなることを特徴とする3次元データの合成装
    置。
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