JP2001084355A - カメラ一体型凹凸パターン読取光学装置及びそのシステム - Google Patents

カメラ一体型凹凸パターン読取光学装置及びそのシステム

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JP2001084355A
JP2001084355A JP25709499A JP25709499A JP2001084355A JP 2001084355 A JP2001084355 A JP 2001084355A JP 25709499 A JP25709499 A JP 25709499A JP 25709499 A JP25709499 A JP 25709499A JP 2001084355 A JP2001084355 A JP 2001084355A
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unit
optical unit
convex pattern
reading optical
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Tatsuki Okamoto
達樹 岡本
Yukio Sato
行雄 佐藤
Junichi Nishimae
順一 西前
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸パターン読取光学部とカメラ光学部とを
一体的に組み合わせたカメラ一体型凹凸パターン読取光
学装置及びシステムを提供する。 【解決手段】 カメラ一体型凹凸パターン読取光学装置
1Aは、凹凸パターン読取光学部3と、カメラ光学部2
と、凹凸パターン読取光学部とカメラ光学部から出力さ
れた光の像を選択的に撮像し、撮像した光の像をもとに
信号を出力する撮像部6と、カメラ光学部と凹凸パター
ン読取光学部とを一体的に保持する保持部4を有する。
この装置によれば、2つの光学部を別々に設ける場合に
比べて、部品点数、コスト、占有空間が大幅に減少す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラ光学部と凹
凸パターン(例えば指紋)読取光学部とを備えたカメラ
一体型凹凸パターン読取光学装置、およびこのカメラ一
体型凹凸パターン読取光学装置を備えたコンピュータ及
びセキュリティ等のシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図9に示す凹凸パターン(指紋)
読取光学部(以下、読取光学部という。)が、特開昭5
5−13446号公報で提案されている。この読取光学
部100は直角プリズム101を有する。直角プリズム
101は、斜面(指紋検出面)102とこの斜面102
に隣接する入射面103と出射面104とで図示する直
角三角形のほか形が形成されている。この読取光学部1
00では、照明光学系105から出射された光106が
入射面103を介して指紋検出面102に照明される。
いま指紋検出面102に指107の指紋108が当てら
れている場合、指紋検出面102から反射した光106
は指紋108に対応した凹凸パターン情報を含み、出射
面104を介して出射する。出射面104から出射した
光106は転写光学系109を介して撮像部110の撮
像面111に入射される。撮像部110は、撮像面11
1で受像した光106に対応した信号群を作成する。こ
の信号群は、指紋108の凹凸パターン情報を含み、処
理部112で処理されて指紋凹凸パターンが読み取られ
る。
【0003】一方、市場に提供されているコンピュータ
装置(例えば、パーソナルコンピュータ、データ記録装
置)として、デジタルカメラ等のカメラ光学装置を一体
的に搭載したものが提供されている。図10に示すよう
に、このカメラ光学装置113は、複数のレンズ、反射
ミラー等を含むカメラ光学部114を有し、このカメラ
光学部114から出力された光115が撮像部116の
撮像面117に結像される。撮像部116は処理部11
8に接続されており、撮像面117に結像された光の像
に対応する信号群が処理部118に出力され、この処理
部118でその信号群が画像処理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、読取光学部
100とカメラ光学部114はそれぞれ別々の目的で使
用されるものであることから、これら2つの光学部を一
体的に組み入れた装置は提供されていなかった。しか
し、これら読取光学部100とカメラ光学部114の両
方を具備した新たな装置は、それら読取光学部100と
カメラ光学部114を選択的に利用できるようにするこ
とで、有用性が増す。例えば、カメラ光学部114のほ
かに指紋読取光学部100をコンピュータ装置に組み入
れたコンピュータ装置は、指紋をパスワードとして利用
し、予め登録された指紋を有する人だけに、コンピュー
タ装置の利用を許可するように構成できる。また、指紋
読取光学部100とカメラ光学部114とを備えた不審
者侵入防止セキュリティシステムは、単にカメラ光学部
114を通じて人物を目視確認するだけでなく、指紋に
よりその人物が不審者か否かを確認できる。
【0005】そこで、本願発明は、凹凸パターン読取光
学部とカメラ光学部とを一体的に組み合わせたカメラ一
体型凹凸パターン読取光学装置を提供することを目的と
する。また、本願発明は、このカメラ一体型凹凸パター
ン読取光学装置を備えたシステム(例えば、コンピュー
タシステム、セキュリティシステム)を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は以上の目的を
達成するためになされたものである。具体的に、請求項
1のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装置は、凹凸パ
ターン読取光学部と、カメラ光学部と、凹凸パターン読
取光学部とカメラ光学部から出力された光の像を選択的
に撮像し、撮像した光の像をもとに信号を出力する撮像
部と、カメラ光学部と凹凸パターン読取光学部とを一体
的に保持する保持部と備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、凹凸パターン読取光学部とカメラ光学部
が、凹凸パターン読取光学部から出力された光を撮像部
に入射する第1の位置と、カメラ光学部から出力された
光を撮像部に入射する第2の位置との間を移動できるよ
うに支持されていることを特徴とする。
【0008】請求項3のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、撮像部が、凹凸パターン読取光学部から出
力された光を撮像する第1の位置と、カメラ光学部から
出力された光を撮像する第2の位置との間を移動できる
ように支持されていることを特徴とする。
【0009】請求項4のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、カメラ光学部は被写体像を入射する被写体
像入射口を有し、凹凸パターン読取光学部は凹凸パター
ンを入射する凹凸パターン像入射口を有し、被写体像入
射口と凹凸パターン像入射口のいずれか一方を選択的に
覆うカバーが設けられていることを特徴とする。
【0010】請求項5のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、カメラ光学部と上記凹凸パターン読取光学
部とが撮像部を挟んで配置されていることを特徴とす
る。
【0011】請求項6のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、撮像部が、撮像素子とカラーフィルタとを
支持する基板を有し、撮像素子とカラーフィルタが基板
のカメラ光学部に対向する面上に配置され、基板が上記
撮像素子に対向する部分が切除されて開口部が形成され
ていることを特徴とする。
【0012】請求項7のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置は、凹凸パターン読取光学部が光源として赤外
線発光源を有し、カメラ光学部が赤外線フィルタを有す
ることを特徴とする。
【0013】請求項8のシステムは、請求項1から7の
いずれかに記載のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装
置と、撮像部から出力された信号を処理する処理部とを
備えていることを特徴とする。
【0014】請求項9のシステムは、画像表示部を有
し、凹凸パターン読取光学部からの光をもとに撮像部が
作成した情報を画像表示部に表示することを禁止する手
段を設けたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。なお、明細書中に用い
た「カメラ一体型凹凸パターン読取光学装置」の用語
は、カメラ光学部と凹凸パターン読取光学部を一体的に
組み合わせた装置を意味し、いずれか一方が他方に対し
て主又は従の関係にあることを意味するものでない。ま
た、実施の形態の説明中に用いる方向を示す用語(例え
ば「上部」、「下部」等の用語)は、説明のためのもの
であって、実際の装置における方向を表すものでない。
【0016】1.実施の形態1 図1は、カメラ機能と指紋読取機能を備えた複合型のカ
メラ一体型凹凸パターン読取光学装置(以下、複合機1
Aという。)の概略の構成を示す。複合機1Aは、カメ
ラ光学部2と凹凸パターン読取光学部(以下、読取光学
部という。)3を有する。カメラ光学部2は、筒状のハ
ウジング21を有する。ハウジング21は、上部に被写
体像の入射口22、下部に被写体像の出射口23を有
し、これら被写体像の入射口21と出射口23との間
に、一つ又は複数のレンズと、その他の光学機器(例え
ば、絞り)とを収容している。
【0017】読取光学部3は、同様に、筒状のハウジン
グ31を有する。ハウジング31は、上部に凹凸パター
ン像の入射口32、下部に凹凸パターン像の出射口33
を有する。これら凹凸パターン像の入射口32と出射口
33との間には、図9を用いて説明した従来の凹凸パタ
ーン読取光学部と同様に、照明光学系と、プリズムと、
転写光学系が配置され、プリズムの指紋検出面が上部の
入射口32に配置されている。
【0018】カメラ光学部2と読取光学部3は、図示す
るように、それぞれの入射口22、32と出射口24、
34を横に並べて、複合機1Aのフレーム(保持部)4
に一体的に固定されている。
【0019】カメラ光学部2と読取光学部3の入射口2
2、32には、それら入射口22、32の一方を選択的
に開閉するカバー5が設けてある。このカバー5は、ハ
ウジング21、31に形成されたガイド部(ガイド溝、
ガイド突条など)又はフレーム4に形成されたガイド部
(ガイド溝、ガイド突条など)に沿って、カメラ光学部
2の入射口22を閉鎖して読取光学部3の入射口32を
開放する第1の位置(図示する位置)と、カメラ光学部
2の入射口22を開放して読取光学部3の入射口32を
閉鎖する第2の位置(図示せず)との間を水平方向にス
ライド移動できるようにしてある。なお、カバー5は、
2つの入射口22、32の間にヒンジ軸(図示せず)を
設け、このヒンジ軸を中心に第1の位置と第2の位置と
の間を丁番のように180度回転し、入射口22、32
のいずれか一方を選択的に閉鎖するようにしてもよい。
【0020】複合機1Aはまた撮像部6を備えている。
撮像部6は、CCD(電荷結合素子)、CMOS(相補
型金属酸化膜半導体)からなる周知の撮像素子(受光素
子)を備えた撮像面(撮像デバイス61)を備えてい
る。この撮像部6は、カメラ光学部2と読取光学部3の
下方に、それらの出射口23、33に撮像デバイス61
を対向して固定されており、撮像デバイス61に入射さ
れた光に対応した信号群を作成し出力するようにしてあ
る。
【0021】以上の構成からなる複合機1Aは、撮像部
6をコンピュータ7の処理部8に接続し、撮像部6で作
成された信号群を処理部8に出力するように設定され
る。一方、処理部8は、読取光学部3で読み取った指紋
を予め登録されている複数の指紋と照合し、その照合結
果に基づいて、コンピュータ7の利用を許可するように
設計されているものとする。処理部8はまた、処理部8
の処理結果を表示する画面表示部9に接続されている。
【0022】この場合、図1に示すように、読取光学部
3の入射口32に配置されているプリズムの指紋検出面
に指10の指紋11が置かれると、読取光学部3はその
プリズムを通じて指紋11を照明し、その指紋11に対
応した情報(指紋情報)を含む光を出射口33から出射
する。出射口33から出射した光34は撮像部6の撮像
デバイス61に入射される。撮像部6は撮像デバイス6
1で受光した光34の指紋像に対応した信号群を作成
し、処理部8に出力する。処理部8は、信号群から指紋
を読み取り、この読取指紋と予め登録されている複数の
登録指紋とを対比照合し、読取指紋が登録指紋のいずれ
か一つと一致すれば、コンピュータ7の起動、あるいは
コンピュータ7にインストールされている各種アプリケ
ーションプログラムの実行を許可する。
【0023】アプリケーションプログラムの実行が許可
されると、複合機1Aのカメラ機能が実行可能となる。
この状態で、カメラ光学部2の撮像した被写体像の光2
4は入射口22、内部に収容されているレンズ等、さら
に出射口23を介して撮像部6の撮像デバイス61に入
射される。撮像部6は、撮像デバイス61で受光した光
24の像に対応した信号群を作成し、処理部8に出力す
る。処理部8は、その信号群から被写体の画像情報を作
成し、画像表示部9に出力する。そして、画像表示部9
は、撮像された被写体の画像を表示する。なお、処理部
8は画像表示部9に画像を表示するだけでなく、この画
像情報を保存し、転送することもできる。
【0024】処理部8は、図2のフローチャートに示す
ように、カメラ光学部2による撮像時には撮像画像を画
面表示部9に表示するが、指紋照合時には照合結果のみ
を画像表示部9に表示し、読み取った指紋は保存せず且
つ画像表示部9に表示しない。このように設定すること
で、指紋画像が意味もなく保存されたり、画像表示部9
に表示されたりするのを禁止し、プライバシーの保護を
図ることができる。
【0025】上記実施の形態1に係る複合機1A、及び
この複合機1Aを備えたコンピュータ7では、2つの光
学部(カメラ光学部2と読取光学部3)が、一つの撮像
部6を兼用している。したがって、それら2つの光学部
に別々に撮像部6を設ける場合に比べて、部品点数、コ
ストが大幅に減少する。
【0026】2.実施の形態2 図3は、実施の形態2に係る複合機1Bを示す。この複
合機1Bでは、複合機1Aの変形例で、撮像部6はガイ
ド12によって水平方向に移動可能に支持されており、
撮像デバイス61がカメラ光学部2の出射口23に対向
する位置と撮像デバイス61が読取光学部3の出射口3
3に対向する位置との間で移動できるようにしてある。
【0027】この実施の形態2の複合機1Bによれば、
図示するように、撮像部6が読取光学部3の出射口33
に対向しているとき、読取光学部3から出射された光3
4(指紋パターン)だけが撮像部6の撮像デバイス61
に入射されて指紋11が読み取られる。このとき、撮像
部6はカメラ光学部2の出射口23に対向していないの
で、撮像部6にカメラ光学部2の出射光24が入射され
ることはない。他方、撮像部6がカメラ光学部2の出射
口23に対向しているとき、カメラ光学部2から出射さ
れた光24(被写体像)だけが撮像部6の撮像デバイス
61に入射され、被写体が撮像される。このとき、撮像
部6は読取光学部3の出射口33に対向していないの
で、撮像部6に読取光学部3の出射光34が入射される
ことはない。
【0028】撮像部6の移動は手動で行うこともできる
し、機械的、電気的に行うこともできる。例えば、図示
するように、複合機1がスライド自在なカバー5を有す
る場合、このカバー5と撮像部6とを歯車機構等の機械
的連結機構で連結し、カバー5がカメラ光学部2の入射
口22に対向する位置から読取光学部3の入射口32に
移動すると撮像部6が読取光学部3の出射口33からカ
メラ光学部2の出射口23に移動し、逆に、カバー5が
読取光学部3の入射口32からカメラ光学部2の入射口
22に移動すると撮像部6がカメラ光学部2の出射口2
3から読取光学部3の出射口33に移動するように、構
成することも可能である。
【0029】このように構成した実施の形態2の複合機
1Bによれば、実施の形態1の撮像部よりも小さな撮像
部6を利用できる。また、撮像部6の撮像デバイス61
に含まれる大部分の素子を活用できるので、高い解像度
の画像情報及び指紋情報が得られる。特に、指紋照合の
精度が良く、複合機1Bを含むコンピュータ、セキュリ
ティシステムの安全性が高まる。
【0030】3.実施の形態3 図4は、実施の形態3に係る複合機1Cを示す。この複
合機1Cは、複合機1Aの変形例で、撮像部6が固定さ
れている。他方、カメラ光学部2と読取光学部3を支持
するフレーム4は、フレームガイド13に支持されてお
り、カメラ光学部2の出射口23が撮像部6に対向する
位置と読取光学部3の出射口33が撮像部6に対向する
位置との間を移動できるようにしてある。
【0031】実施の形態3によれば、上述した実施の形
態2と同様に、小さな撮像部を利用し、高解像度の画像
情報及び指紋情報が得られる。
【0032】4.実施の形態4 図5は、実施の形態4に係る複合機1Dを示す。この複
合機1Dにおいて、カメラ光学部2と読取光学部3は、
撮像部6を挟んでフレーム4に支持されている。カメラ
光学部2と読取光学部3は、それぞれ入射口22、32
を外側、出射口23、33を内側(すなわち、撮像部
6)に向けて配置されている。フレーム4は、カメラ光
学部2の入射口22と読取光学部3の入射口32との中
間に設けた軸14を中心に回転自在に支持されており、
図示するように読取光学部3を上方に向けてカメラ光学
部2を下方に向けた状態と、カメラ光学部2を上方に向
けて読取光学部3を下方に向けた状態とに、切り替えで
きるようにしてある。
【0033】撮像部6は、図6に示すように、撮像デバ
イス61のほかに、この撮像デバイス61の一方の面を
支持する基板62と、撮像デバイス61の他方の面を覆
うカラーフィルタ63とからなる。基板62は、撮像デ
バイス61に対向する部分が切除されており、撮像デバ
イス61の裏面に光を照射するための開口部64が形成
されている。撮像デバイス61は、シリコンの基板に周
知の半導体技術を用いて撮像素子を精密加工したCC
D、CMOS等の撮像素子からなり、ワイヤボンディン
グ65、フリップチップ方式等により基板上に設けた配
線に接続されている。カラーフィルタ63は、その上方
から入射される光24からカラー情報のみを選択的に取
り出して撮像デバイス61に入射する機能を有する。そ
して、撮像部6は、図示するように、カラーフィルタ6
3をカメラ光学部2に向け、反対の開口部64を読取光
学部3に向けて配置されている。
【0034】この複合機1Dでは、読取光学部3から出
射される光34は撮像デバイス61にこの撮像デバイス
61の裏面から入射される。したがって、撮像デバイス
61のシリコン基板が厚く、このシリコン基板上の表面
側(カメラ光学部側)に受光素子が形成されている場
合、その撮像デバイス61の裏面から入射した光が、目
的の指紋検出機能を達成できる程度の強度をもって、受
光素子に到達し検出されるか否かが問題となる。
【0035】いま、撮像デバイス61のシリコン基板
が、シリコン単結晶から製造された、厚さ500μmの
基板とする。この場合、図7(シリコンの吸収係数を表
すグラフ)に示すように、波長0.5〜0.6μmの可
視光はその殆どが吸収されて透過しない。一方、赤外光
である1.1μmの波長の光は約40%が吸収され、残
る60%は透過する。また、1.1μmより長い波長の
赤外光は更に透過率が増す。したがって、実施の形態4
の複合機1Dでは、読取光学部3のハウジング31に収
容する光源35として赤外線発生光源を用い、その光源
35から出射された光がシリコン基板を介して受光素子
に到達する率を高めている。
【0036】他方、読取光学部3に赤外線発生光源35
を用いた場合、シリコン基板を透過した赤外光がカメラ
光学部2の出射口23を介してこのカメラ光学部2の内
部に侵入する。しかし、カメラ光学部2は、図5に示す
ように、通常、赤外線吸収フィルタ25を備えており、
この赤外線吸収フィルタ25で赤外光は吸収されるの
で、カメラ光学部2の入射口22から外部に漏れ出るこ
とはない。図5では、赤外線フィルタとして赤外線吸収
フィルタを示したが、赤外線フィルタは、赤外線を吸収
あるいは反射によって遮断するフィルタであれば良い。
【0037】このように構成した実施の形態4の複合機
1Dでは、図6に示すように、読取光学部3で指紋を読
み取る場合、読取光学部3から出射された赤外光は、基
板62の開口部64を介して撮像デバイス61の裏面に
入射する。撮像デバイス61に入射した赤外光はその約
60%がシリコン基板を透過し、このシリコン基板の表
面側に形成されている受光素子に受光される。そして、
撮像部6は受光した光に対応した指紋情報を含む信号群
を作成し、処理部8に出力する。
【0038】一方、カメラ光学部2で被写体を撮像する
場合、フレーム4を180度回転し、カメラ光学部2を
撮像可能な状態に設定する。この状態で、カメラ光学部
2により撮像された被写体の画像に対応する光24はカ
ラーフィルタ63を介して撮像デバイス61の表面に入
射し、受光素子により受光される。また、撮像部6は受
光した光に対応した画像情報を含む信号群を作成し、処
理部8に出力する。なお、カラーフィルタ63はこれに
入射した光のうち必要な色情報だけを選択的に透過し、
不要な色情報を吸収する。
【0039】このように、実施の形態4によれば、カメ
ラ光学部2と読取光学部3が撮像部6に対して固定され
ているので、安定した像が得られる。また、基板62に
形成した開口部64を介して撮像素子に光が入射される
ので、撮像部6を挟んでその両側にカメラ光学部2と読
取光学部3を配置した上述の構成が実現可能となる。
【0040】なお、実施の形態4では、均一な厚さを有
するシリコン基板の表面上に受光素子を形成した撮像デ
バイス61及び撮像部6を利用したが、受光素子の背後
に位置する部分のシリコン基板部分を除去した所謂フロ
ート型半導体素子を利用すれば可視光であっても十分に
受光素子で受光されるので、上述のように赤外線発生光
源を用いる必要はない。
【0041】また、実施の形態4の複合機1Dでは、フ
レーム4を回転自在に支持し、カメラ撮像時と指紋読取
時とでカメラ光学部2と読取光学部3の位置を交代する
ものとした。しかし、フレーム4が回転することは、本
発明にとって限定的なことではない。
【0042】さらに、上記実施の形態4のように、フレ
ーム4を回転する形態の複合機1Dでは、不使用の光学
部(カメラ光学部2又は読取光学部3)の入射口につい
ては、この複合機1の付設されている装置(コンピュー
タ等)のハウジングにより閉鎖されるように構成し、使
用可能な光学部の入射口だけをカバーで開閉可能に覆う
ようにしてもよい。
【0043】ただし、フレーム4を回転可能に支持する
形態、またフレームを固定した形態であっても、入射口
が外部環境に露出する形態のものでは、図5に示すよう
に、カメラ光学部2と読取光学部3の入射口22、32
を開閉自在に覆うカバー5を設け、不要な光が撮像部6
に入射するのを防止し、コントラストの良い画像情報及
び指紋情報を得るのが好ましい。
【0044】5.実施の形態5 図8は、実施の形態5に係る複合機1Eを示す。この複
合機1Eにおいて、カメラ光学部2と読取光学部3は、
実施の形態4と同様に、撮像部6を挟んで、この撮像部
6の上下に位置する状態でフレーム4(図示せず)に支
持されており、周囲が円筒カバー15で覆われている。
円筒カバー15は、その一部を切除して開口部16が形
成されており、カメラ光学部2の入射面22と読取光学
部3の入射面32との中間に位置する軸17を中心とし
て回転自在に支持され、開口部16からカメラ光学部2
の入射口22が露出する位置と読取光学部3の入射口3
2が露出する位置との間を回転移動できるようになって
いる。
【0045】この複合機1Eによれば、円筒カバー15
を回転することにより、使用する光学部の入射口だけを
選択的に開放することができる。また、使用しない光学
部の入射口は円筒カバー15で覆われ、その入射口から
不要な光が入射して撮像部に入射されるのを防止でき
る。したがって、撮像部6はコントラストに優れた像を
得ることができる。
【0046】以上、本発明の具体的な実施の形態を説明
したが、本発明はこれらの実施の形態により限定的に解
釈されるものでない。例えば、上述の実施の形態では読
取光学部3を指紋読取光学部に利用した例を示したが、
指紋に類似した凹凸パターンを読み取る種々の装置が本
発明の読取光学部に含まれるものと理解すべきである。
【0047】また、実施の形態1では、指紋照合結果に
基づいてコンピュータ7にインストールされているアプ
リケーションプログラムの実行(起動)を許可するもの
としたが、コンピュータ7がネットワークに接続されて
いる場合、指紋照合結果に基づいて、ネットワークへの
コンピュータ7のログインを許可するようにシステムを
構成することもできる。
【0048】また、以上の実施形態では複合機をコンピ
ュータ7に接続したが、特定区域に不審者が侵入しよう
とするのを防止するセキュリティシステムに接続するこ
ともできる。この場合、カメラ光学部2は監視カメラと
して利用し、指紋読取光学部3は指紋登録者の確認に利
用できる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装置によれば、
凹凸パターン読取光学部とカメラ光学部が一つの撮像部
を兼用するので、これら2つの光学部を別々に設ける場
合に比べて、部品点数、コスト、占有空間が大幅に減少
する。
【0050】請求項2、3のカメラ一体型凹凸パターン
読取光学装置によれば、より小さな撮像部を利用でき
る。また、撮像部に含まれる大部分の撮像素子を活用で
きるので、高い解像度の画像情報及び指紋情報が得られ
る。特に、読取光学部を指紋照合に利用する場合、指紋
照合の精度が高まり、カメラ一体型凹凸パターン読取光
学装置を含むコンピュータシステム、セキュリティシス
テムの安全性が高まる。
【0051】請求項4のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置によれば、凹凸パターン読取光学部とカメラ光
学部のいずれか一方の光学部の光入射口を選択的に覆う
カバーを備えているので、不使用の光学部から不要な光
が撮像部に入射することがない。したがって、撮像部は
コントラストの高い像を得ることができる。
【0052】請求項5のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置では、カメラ光学部と凹凸パターン読取光学部
とが撮像部を挟んで配置されており、カメラ光学部と凹
凸パターン読取光学部を撮像部に対して正確に位置決め
できるので、安定した像が得られる。
【0053】請求項6のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置では、撮像部の基板には開口部が形成され、こ
の開口部を介して撮像素子に光が入射される。したがっ
て、撮像部はその表面、裏面のいずれからも光を受ける
ことができる。また、そのために撮像部を挟んでその両
側にカメラ光学部と凹凸パターン読取光学部を配置でき
る。
【0054】請求項7のカメラ一体型凹凸パターン読取
光学装置では、凹凸パターン読取光学部は光源として赤
外線発光源を有し、カメラ光学部は赤外線フィルタを有
するので、撮像部の裏面側に凹凸パターン読取光学部を
配置しても、この凹凸パターン読取光学部から出射した
光を撮像部の撮像素子に対して必要な強度をもって入射
できる。また、撮像部を透過した赤外光はカメラ光学部
の赤外線フィルタで遮断されるので、このカメラ光学部
を通じて外部に赤外光が漏れることはない。
【0055】請求項8のシステムは、上述したカメラ一
体型凹凸パターン読取光学装置を備えているので、凹凸
パターン読取光学部とカメラ光学部を選択的に利用で
き、利用者にとって便利なものとなる。
【0056】請求項9のシステムによれば、凹凸パター
ン読取光学部で読み取った画像(指紋)が意味もなく保
存されたり、画像表示部に表示されたりするのを禁止で
きるので、プライバシーの保護が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のカメラ一体型凹凸パターン読
取光学装置の概略構成を示す断面図。
【図2】 図1のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装
置の制御を示すフローチャート。
【図3】 実施の形態2のカメラ一体型凹凸パターン読
取光学装置の概略構成を示す断面図。
【図4】 実施の形態3のカメラ一体型凹凸パターン読
取光学装置の概略構成を示す断面図。
【図5】 実施の形態4のカメラ一体型凹凸パターン読
取光学装置の概略構成を示す断面図。
【図6】 図5の実施の形態4のカメラ一体型凹凸パタ
ーン読取光学装置における撮像部の構成を示す断面図。
【図7】 シリコンの光吸収特性を示すグラフ。
【図8】 実施の形態5のカメラ一体型凹凸パターン読
取光学装置の概略構成を示す断面図。
【図9】 従来の凹凸パターン読取光学部の概略構成を
示す図。
【図10】 従来のカメラ装置の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1A〜1E カメラ一体型凹凸パターン読取光学装置
(複合機)、 2 カメラ光学部、 3 凹凸パターン
読取光学部、 4 フレーム(保持部)、 5カバー、
6 撮像部、 7 コンピュータ、 8 処理部、
9 画像処理部、 10 指、 11 指紋、 12
ガイド、 13 ガイド、 25 赤外線吸収フィル
タ、 35 赤外線発生光源、 61 撮像デバイス、
62 基板、 63 カラーフィルタ、 64 開口
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西前 順一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5B047 AA25 AB04 BA02 BB04 BC07 BC11 BC20 CA23 CB22 DC09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹凸パターン読取光学部と、 カメラ光学部と、 上記凹凸パターン読取光学部と上記カメラ光学部から出
    力された光の像を選択的に撮像し、撮像した光の像をも
    とに信号を出力する撮像部と、 上記カメラ光学部と凹凸パターン読取光学部とを一体的
    に保持する保持部と備えたことを特徴とするカメラ一体
    型凹凸パターン読取光学装置。
  2. 【請求項2】 上記撮像部は、上記凹凸パターン読取光
    学部から出力された光を撮像する第1の位置と、上記カ
    メラ光学部から出力された光を撮像する第2の位置との
    間を移動できるように、支持されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のカメラ一体型凹凸パターン読取光学
    装置。
  3. 【請求項3】 上記凹凸パターン読取光学部と上記カメ
    ラ光学部は、上記凹凸パターン読取光学部から出力され
    た光が上記撮像部に入射する第1の位置と、上記カメラ
    光学部から出力された光が上記撮像部に入射する第2の
    位置との間を移動できるように、支持されていることを
    特徴とする請求項1に記載のカメラ一体型凹凸パターン
    読取光学装置。
  4. 【請求項4】 上記カメラ光学部は被写体像を入射する
    被写体像入射口を有し、上記凹凸パターン読取光学部は
    凹凸パターンを入射する凹凸パターン像入射口を有し、
    上記被写体像入射口と上記凹凸パターン像入射口のいず
    れか一方を選択的に覆うカバーが設けられていることを
    特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカメラ一
    体型凹凸パターン読取光学装置。
  5. 【請求項5】 上記カメラ光学部と上記凹凸パターン読
    取光学部とが上記撮像部を挟んで配置されていることを
    特徴とする請求項1に記載のカメラ一体型凹凸パターン
    読取光学装置。
  6. 【請求項6】 上記撮像部は、撮像素子とカラーフィル
    タとを支持する基板を有し、上記撮像素子と上記カラー
    フィルタとは上記基板の上記カメラ光学部に対向する面
    上に配置され、上記基板は上記撮像素子に対向する部分
    が切除されて開口部が形成されていることを特徴とする
    請求項5に記載のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装
    置。
  7. 【請求項7】 上記凹凸パターン読取光学部は光源とし
    て赤外線発光源を有し、上記カメラ光学部は赤外線フィ
    ルタを有することを特徴とする請求項5、6のいずれか
    に記載のカメラ一体型凹凸パターン読取光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載のカメ
    ラ一体型凹凸パターン読取光学装置と、上記撮像部から
    出力された信号を処理する処理部とを備えたシステム。
  9. 【請求項9】 上記システムはさらに画像表示部を有
    し、上記凹凸パターン読取光学部からの光をもとに上記
    撮像部が作成した情報を上記画像表示部に表示すること
    を禁止する手段を設けたことを特徴とする請求項8のシ
    ステム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012159888A (ja) * 2011-01-28 2012-08-23 Oki Electric Ind Co Ltd 生体情報取得装置

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