JP2001082739A - 給湯装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスバーナに燃焼用空気を供給するファンモー
タの電流値を検出してフィードバック制御していたので
は排気抵抗が変化した際に正確な量の燃焼用空気を送風
することができない。 【解決手段】ファンモータ４に更に回転センサ４ａを取
り付け、電流値が所定の値より低下した場合にはファン
モータ４の回転数を上げて十分な量の燃焼用空気がバー
ナに供給されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器を加熱す
るバーナに供給するガス量を増減する比例制御弁と、該
バーナに燃焼用空気を供給するファンモータとを有し、
ファンモータの回転数を検知して比例制御弁の開度に連
動してファンモータの回転数を制御する給湯装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の給湯装置は、給湯量や給
湯温度によりバーナの燃焼量を決定し、該燃焼量に対応
するガスがバーナに供給されるように比例制御弁を開弁
する。該比例制御弁は一般にパルス信号が供給され、開
度は開度は供給される電流値に比例する。従って、給湯
装置に内蔵されている制御装置は、比例制御弁に供給す
る電流値をモニターしバーナに供給されるガス量を演算
している。一方、バーナに供給される燃焼用空気はファ
ンモータの回転数に比例する。そこでファンモータに回
転数を検知するセンサを取り付け、演算されたガス量に
最適な量の燃焼用空気がバーナに供給される回転数を演
算し、該演算された回転数になるようにファンモータを
制御している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】バーナで生じた高温の
燃焼ガスは熱交換器に導かれ、熱交換器において管路中
の水を加熱し、その後熱交換器に接続されている排気管
路を通って大気中に排出される。該排気管路は給湯装置
の設置場所によって長さや経路が相違し、そのため排気
抵抗がそれぞれ異なる。また、長年使用している間に排
気管路が徐々に詰まり排気抵抗が径年的に変化する場合
がある。一方、ファンモータの回転数とバーナへの送風
量とは比例するが排気抵抗によって比例定数が変化す
る。即ち、同じ回転数であれば排気抵抗が大きくなるに
伴って送風量が減少する。そのため、設置された給湯装
置毎に比例制御弁の開度に対するファンモータの回転数
の係数を調節する必要が生じる。また、径年的に排気抵
抗が変化する場合には定期的に該係数を再調節する必要
が生じる。ところがこのように係数を調節する作業は繁
雑である。

【０００４】そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、排
気抵抗の如何に関わらず、バーナに供給されるガス量に
対して最適な量の燃焼用空気を送風することのできる給
湯装置を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、熱交換器を加熱するバーナに供給するガス
量を増減する比例制御弁と、該バーナに燃焼用空気を供
給するファンモータとを有し、ファンモータの回転数を
検知して比例制御弁の開度に連動してファンモータの回
転数を制御する給湯装置において、上記ファンモータの
電流値を検知し、該電流値に基づいて上記ファンモータ
の回転数を補正するようにしたことを特徴とする。

【０００６】排気抵抗が大きいと、ファンモータの回転
数に対する送風量が減少する。するとファンモータの行
う仕事が減少するのでファンモータの電流値が減少す
る。従って、回転数に対する電流値が小さい場合には予
め設定している排気抵抗よりも排気抵抗が大きいという
ことが判るので、比例制御弁の開度に対するファンモー
タの回転数の関係を補正して回転数を上げるようにすれ
ば燃焼用茎が不足することを防止できる。

【０００７】ところで、熱交換器に接続された排気通路
の詰まり具合を上記ファンモータの回転数及び電流値か
ら検知し、排気通路の詰まり具合が所定量を超えた場合
に、排気詰まりを報知する報知手段を設ければ、排気通
路の詰まりを事前に知ることができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１を参照して、１は給湯装置に
内蔵された熱交換器であり、給水管１１から供給される
冷水を加熱して出湯管１２から出湯するものである。該
熱交換器１の下方には該熱交換器１を加熱するガスバー
ナ２が配設されている。該ガスバーナ２の上流部分には
比例制御弁３を介してガス供給管３１が接続されてい
る。図外のリモコン等により出湯温度が設定されると、
出湯管１２に取り付けられた図示しない温度センサによ
り検出される出湯温度が設定された出湯温度になるよう
に比例制御弁３の開度が調節され、該開度に応じた量の
ガスがガスバーナ２に供給される。一方、ガスバーナ２
にはガスバーナ２に燃焼用の１次空気を供給する送風フ
ァン４１が取り付けられている。該送風ファン４１はフ
ァンモータ４により駆動されるものであり、ファンモー
タ４の回転数に略比例した量の空気をガスバーナ２に送
風する。このようにして供給されたガスと吸気とは混合
された状態でガスバーナ２の炎孔から噴出し、燃焼す
る。高温の燃焼ガスは熱交換器１中を上昇する間に熱を
奪われ、その後排気筒５から排出される。上記比例制御
弁３の開度及びファンモータ４の回転数は共に制御装置
６により制御される。

【０００９】図２を参照して、制御装置６は入出力イン
ターフェイスを内蔵した演算処置部６ａを内蔵してお
り、「比例弁指示出力」端子から比例弁駆動回路６Ｖに
開度に応じた信号が出力される。すると比例弁駆動回路
６Ｖから比例制御弁３に対して開度に応じた駆動電流が
供給される。その結果比例制御弁３は駆動電流値に応じ
た開度になるが、検出抵抗３Ｒによって実際に比例制御
弁３に供給されている電流値を検知し、該検知結果を
「比例弁電流監視」端子にフィードバックする。一方、
比例制御弁３の開度により供給されるであろうガス量に
対して最適な燃焼用吸気量が求められ、該吸気量になる
ように「ファン指示出力」端子からファン駆動回路６Ｆ
に制御信号が出力される。するとファン駆動制御回路６
Ｆからファンモータ４に所定の電圧が印加される。所定
の電圧が印加されたファンモータ４に流れるファンモー
タ電流値は検出抵抗４Ｒで検出され、「ファン電流監
視」端子にフィードバックされる。ところで、本発明で
は更にファンモータ４の回転軸に取り付けられ、該回転
軸の回転数を検出するロータリーエンコーダ等の回転セ
ンサ４ａを設けた。該回転センサ４ａにより検出される
ファンモータ４の回転数は「ファン回転数監視」端子に
入力される。

【００１０】図３を参照して、比例制御弁３に供給する
比例弁電流値がＶに設定されると、演算処理部６ａは予
め記憶されているテーブル値に基づき必要な燃焼用空気
量としてＱを求める。次に、燃焼用空気量Ｑを送風する
ためにはファンモータ電流値Ｆ１と、その際のファンモ
ータの回転数Ｎ１が求められる。ところで、燃焼用空気
量Ｑに対するファンモータ電流値Ｆ１の関係は上記排気
筒５の排気抵抗によって変化する。排気抵抗が高くなる
と送風量が低下するため印加電圧が一定であるとファン
モータ電流値が低下する。ここで、ファンモータ電流値
として本来はＦ１であるべき値がＦ２に低下している
と、実際にはＱより少ない量の燃焼用空気しか供給され
ていないので、関係曲線ＱＣに従ってファンモータの回
転数をＮ１からＮ２に上昇させる。尚、関係曲線ＱＣは
燃焼用空気量がＱである場合のファンモータ電流値とフ
ァンモータ回転数との関係を示すものであり、給湯負荷
が変わり、ガスバーナ２に送風すべき燃焼用空気量が変
化すると例えば２点鎖線で示した他の関係曲線を用い
る。

【００１１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、給湯装置のガスバーナに燃焼用空気を供給するため
のファンモータに流れる電流値を検出すると共に、ファ
ンモータの回転数を検出することによって、排気管の詰
まり等により排気抵抗が変化しても必要な量の燃焼用空
気をガスバーナに供給し得るようにした。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態の構成を示す図

【図２】更に詳細な構成を示すブロック図

【図３】比例制御弁の開度に応じたファンモータ電流値
とファンモータ回転数との関係を示す図

【符号の説明】

１ 熱交換器 ２ ガスバーナ ３ 比例制御弁 ４ ファンモータ ５ 排気管 ６ 制御装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱交換器を加熱するバーナに供給する
   ガス量を増減する比例制御弁と、該バーナに燃焼用空気
   を供給するファンモータとを有し、ファンモータの回転
   数を検知して比例制御弁の開度に連動してファンモータ
   の回転数を制御する給湯装置において、上記ファンモー
   タの電流値を検知し、該電流値に基づいて上記ファンモ
   ータの回転数を補正するようにしたことを特徴とする給
   湯装置。
2. 【請求項２】 熱交換器に接続された排気通路の詰ま
   り具合を上記ファンモータの回転数及び電流値から検知
   し、排気通路の詰まり具合が所定量を超えた場合に、排
   気詰まりを報知する報知手段を備えたことを特徴とする
   請求項１記載の給湯装置。