JP2001078774A - 病原性が低い紫紋羽病菌から分離したrnaウイルス - Google Patents
病原性が低い紫紋羽病菌から分離したrnaウイルスInfo
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- JP2001078774A JP2001078774A JP26006099A JP26006099A JP2001078774A JP 2001078774 A JP2001078774 A JP 2001078774A JP 26006099 A JP26006099 A JP 26006099A JP 26006099 A JP26006099 A JP 26006099A JP 2001078774 A JP2001078774 A JP 2001078774A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 病原性が低い紫紋羽病菌から分離したRNA
ウイルスの提供。 【解決手段】 紫紋羽病病原菌(ヘリコバシデイウム・
モンパ)分離株70から、本菌に感染したRNAウイル
ス遺伝子を単離することに成功、該RNAウイルス、該
ウイルス由来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク
質、該タンパク質をコードする遺伝子、該遺伝子を含有
する組換えベクターを得た。
ウイルスの提供。 【解決手段】 紫紋羽病病原菌(ヘリコバシデイウム・
モンパ)分離株70から、本菌に感染したRNAウイル
ス遺伝子を単離することに成功、該RNAウイルス、該
ウイルス由来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク
質、該タンパク質をコードする遺伝子、該遺伝子を含有
する組換えベクターを得た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病原性が低い紫紋
羽病菌から分離したRNAウイルス、該ウイルス由来RNA依
存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパク質をコー
ドする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベクターに関
する。
羽病菌から分離したRNAウイルス、該ウイルス由来RNA依
存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパク質をコー
ドする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベクターに関
する。
【0002】
【従来の技術】紫紋羽病は、リンゴ、ナシ、ビワ、ブド
ウ、サツマイモ、アスパラガス、アルファルファ、クワ
など50科120種以上の植物に発病する土壌伝染性の植物
病害である。病原菌は、担子菌に属するヘリコバシディ
ウム・モンパ(Helicobasidiummompa)である。この菌
は、土壌中では罹病根の腐朽部に紫褐色の根状菌糸及び
菌核を形成し、また地際部及び地上部では濃紫褐色〜赤
褐色のフェルト状子実体(紋羽)を形成して長期間生存
し、主要な感染源となる。本菌は、火山灰土、軟弱で通
気性が良く、未分解有機質に富み、C/N率が高く、pHの
低い開墾間もない未熟土壌で活発に増殖する。特に、開
墾地では、未熟な有機物を栄養源として菌糸を伸長させ
ており、病気が発生しやすい。
ウ、サツマイモ、アスパラガス、アルファルファ、クワ
など50科120種以上の植物に発病する土壌伝染性の植物
病害である。病原菌は、担子菌に属するヘリコバシディ
ウム・モンパ(Helicobasidiummompa)である。この菌
は、土壌中では罹病根の腐朽部に紫褐色の根状菌糸及び
菌核を形成し、また地際部及び地上部では濃紫褐色〜赤
褐色のフェルト状子実体(紋羽)を形成して長期間生存
し、主要な感染源となる。本菌は、火山灰土、軟弱で通
気性が良く、未分解有機質に富み、C/N率が高く、pHの
低い開墾間もない未熟土壌で活発に増殖する。特に、開
墾地では、未熟な有機物を栄養源として菌糸を伸長させ
ており、病気が発生しやすい。
【0003】ヘリコバシディウム・モンパは、主に植物
の根部を犯すため、簡易に罹病部を観察できず、病気の
発見が遅れ、地上部に症状が現れ発病に気づいた時期に
は、すでに治療不可能な状況になるのが一般的であり、
防除が困難な病害である。従来、治療法としては、化学
農薬の灌注等により行われていた。しかし、この方法も
植物中への化学農薬の残留による食品安全性への危惧や
環境汚染の問題があり、新しい防除法が望まれている。
の根部を犯すため、簡易に罹病部を観察できず、病気の
発見が遅れ、地上部に症状が現れ発病に気づいた時期に
は、すでに治療不可能な状況になるのが一般的であり、
防除が困難な病害である。従来、治療法としては、化学
農薬の灌注等により行われていた。しかし、この方法も
植物中への化学農薬の残留による食品安全性への危惧や
環境汚染の問題があり、新しい防除法が望まれている。
【0004】近年、化学農薬に代わるものとして生物農
薬が注目されている。生物農薬は、害虫、雑草又は病原
菌などの有害生物に感染・寄生する動植物や微生物を用
いるもので、化学農薬に比べて、人体及び周辺環境に与
える影響が少なく未来型農薬として注目されている。そ
して、現在までに、バチルス・チューリンジエンシス(B
acillus thuringiensis)を利用した鱗翅目害虫防除剤、
パステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)を
利用したネコブセンチュウ防除剤など数十種類の生物農
薬が開発されている。しかし、紫紋羽病菌を防除する生
物農薬は知られていない。
薬が注目されている。生物農薬は、害虫、雑草又は病原
菌などの有害生物に感染・寄生する動植物や微生物を用
いるもので、化学農薬に比べて、人体及び周辺環境に与
える影響が少なく未来型農薬として注目されている。そ
して、現在までに、バチルス・チューリンジエンシス(B
acillus thuringiensis)を利用した鱗翅目害虫防除剤、
パステウリア・ペネトランス(Pasteuria penetrans)を
利用したネコブセンチュウ防除剤など数十種類の生物農
薬が開発されている。しかし、紫紋羽病菌を防除する生
物農薬は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、病原性が低
下した紫紋羽病菌から分離したRNAウイルス、該ウイル
ス由来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパ
ク質をコードする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベ
クターを提供することを目的とする。
下した紫紋羽病菌から分離したRNAウイルス、該ウイル
ス由来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパ
ク質をコードする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベ
クターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を行った結果、病原性の低い紫
紋羽病菌分離株70から、本菌に感染したRNAウイルス遺
伝子を単離することに成功し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、病原性が低い紫紋羽病菌分離
株70から分離することができ、配列番号3で表される塩
基配列を含むRNAを含有するRNAウイルスである。
を解決するため鋭意研究を行った結果、病原性の低い紫
紋羽病菌分離株70から、本菌に感染したRNAウイルス遺
伝子を単離することに成功し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、病原性が低い紫紋羽病菌分離
株70から分離することができ、配列番号3で表される塩
基配列を含むRNAを含有するRNAウイルスである。
【0007】さらに、本発明は、以下の(a)又は(b)のタ
ンパク質である。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列を含み、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活性
を有するタンパク質
ンパク質である。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列を含み、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活性
を有するタンパク質
【0008】さらに、本発明は、以下の(a)又は(b)のタ
ンパク質をコードする遺伝子である。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列からなり、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活
性を有するタンパク質
ンパク質をコードする遺伝子である。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列からなり、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活
性を有するタンパク質
【0009】さらに、本発明は、以下の(c)又は(d)のDN
Aを含む遺伝子である。 (c) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るDNA
Aを含む遺伝子である。 (c) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るDNA
【0010】さらに、本発明は、上記遺伝子を含有する
組換えベクターである。さらに、本発明は、以下の(e)
又は(f)のRNAを含む遺伝子である。 (e) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNA (f) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るRNA 以下、本発明を詳細に説明する。
組換えベクターである。さらに、本発明は、以下の(e)
又は(f)のRNAを含む遺伝子である。 (e) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNA (f) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るRNA 以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる紫紋羽
病菌は、通常の病原性紫紋羽病菌とは異なり、植物に対
する病原性が低下した紫紋羽病菌(以下、低病原性紫紋
羽病菌という)である。この病原性低下をもたらす原因
は、該菌に感染した二本鎖RNAウイルスである可能性が
ある。そして、病原性低下紫紋羽病菌及び該菌に感染し
た二本鎖RNAウイルスは、以下のようにして分離するこ
とができる。
病菌は、通常の病原性紫紋羽病菌とは異なり、植物に対
する病原性が低下した紫紋羽病菌(以下、低病原性紫紋
羽病菌という)である。この病原性低下をもたらす原因
は、該菌に感染した二本鎖RNAウイルスである可能性が
ある。そして、病原性低下紫紋羽病菌及び該菌に感染し
た二本鎖RNAウイルスは、以下のようにして分離するこ
とができる。
【0012】1.低病原性紫紋羽病菌の分離 低病原性紫紋羽病菌は、ニンジンを用いる病原性試験に
よって、病原性紫紋羽病菌(例えば、標準菌株18)を対照
として、紫紋羽病菌のカルチャーストックから選択する
ことができる。すなわち、例えば、まず紫紋羽病菌が増
殖することができる適当な培地(例えばジャガイモ煎汁
寒天培地)で前培養した菌を、滅菌済のクワの切り枝に
接種し、これを20〜30℃で10〜100日間培養する。得ら
れた培養物は種菌として用いる。得られたクワ枝とニン
ジンを、爪楊枝を用いて連結する。次いで、接種ニンジ
ンを適当な培養土(例えば鹿沼土)を入れた容器に移植
し、15〜30℃で1〜3ヶ月間栽培する。そして、ニンジ
ン根上に広がった菌を肉眼で観察することにより、病原
性を判断する。例えば、病原性は0〜5の評点で評価す
ることができる。すなわち、菌糸が見られない場合は
0、菌糸束の形成が見られる場合は1、菌糸束及び感染
座の形成が見られる場合は2、組織が軟腐している場合
は3、菌糸膜が形成されている場合は4、根がミイラ状
になっている場合は5と評価する。この評価基準におい
て、0〜約4.75と評価された場合を病原性が低いと評価
することができる。
よって、病原性紫紋羽病菌(例えば、標準菌株18)を対照
として、紫紋羽病菌のカルチャーストックから選択する
ことができる。すなわち、例えば、まず紫紋羽病菌が増
殖することができる適当な培地(例えばジャガイモ煎汁
寒天培地)で前培養した菌を、滅菌済のクワの切り枝に
接種し、これを20〜30℃で10〜100日間培養する。得ら
れた培養物は種菌として用いる。得られたクワ枝とニン
ジンを、爪楊枝を用いて連結する。次いで、接種ニンジ
ンを適当な培養土(例えば鹿沼土)を入れた容器に移植
し、15〜30℃で1〜3ヶ月間栽培する。そして、ニンジ
ン根上に広がった菌を肉眼で観察することにより、病原
性を判断する。例えば、病原性は0〜5の評点で評価す
ることができる。すなわち、菌糸が見られない場合は
0、菌糸束の形成が見られる場合は1、菌糸束及び感染
座の形成が見られる場合は2、組織が軟腐している場合
は3、菌糸膜が形成されている場合は4、根がミイラ状
になっている場合は5と評価する。この評価基準におい
て、0〜約4.75と評価された場合を病原性が低いと評価
することができる。
【0013】本発明において得られた低病原性紫紋羽病
菌は分離株70と命名され、識別表示NMV-70、受託番号FE
RM P-17536として、工業技術院生命工学工業技術研究所
(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に、平成11年8月27
日付けで寄託されている。
菌は分離株70と命名され、識別表示NMV-70、受託番号FE
RM P-17536として、工業技術院生命工学工業技術研究所
(茨城県つくば市東1丁目1番3号)に、平成11年8月27
日付けで寄託されている。
【0014】2.病原性低下紫紋羽病菌からのRNAウイ
ルスの分離 紫紋羽病菌病原性低下を担うRNAウイルスは、以下のよ
うにして分離することができる。すなわち、上記1にお
いて得られた紫紋羽病菌病原性低下分離株70をジャガイ
モ煎汁培地などの培地で液体培養後、遠心分離によっ
て、菌体を回収する。得られた菌体を適当な緩衝液(例
えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ホ
ウ酸緩衝液、酢酸緩衝液など)に懸濁し、次いで物理的
破砕法、酵素的又は化学的処理方法によって破砕する。
得られた破砕物から低速遠心によって細胞破片を除去
後、超遠心分離又はポリエチレングリコールによってウ
イルスを濃縮する。そして、得られた濃縮物をショ糖密
度勾配遠心法、平衡密度勾配遠心法などを用いて精製す
る。得られた精製物は、粗ウイルス画分として用いるこ
とができるが、さらなる精製手段(例えばゲル濾過クロ
マトグラフィーなど)によって、より不純物の少ない高
純度ウイルス画分を得ることもできる。得られたウイル
ス画分の純度は、電子顕微鏡法、超遠心分析、電気泳動
法、血清学的方法、紫外線吸収曲線の解析、化学分析、
ウイルス粒子の結晶化などにより調べることができる。
ルスの分離 紫紋羽病菌病原性低下を担うRNAウイルスは、以下のよ
うにして分離することができる。すなわち、上記1にお
いて得られた紫紋羽病菌病原性低下分離株70をジャガイ
モ煎汁培地などの培地で液体培養後、遠心分離によっ
て、菌体を回収する。得られた菌体を適当な緩衝液(例
えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ホ
ウ酸緩衝液、酢酸緩衝液など)に懸濁し、次いで物理的
破砕法、酵素的又は化学的処理方法によって破砕する。
得られた破砕物から低速遠心によって細胞破片を除去
後、超遠心分離又はポリエチレングリコールによってウ
イルスを濃縮する。そして、得られた濃縮物をショ糖密
度勾配遠心法、平衡密度勾配遠心法などを用いて精製す
る。得られた精製物は、粗ウイルス画分として用いるこ
とができるが、さらなる精製手段(例えばゲル濾過クロ
マトグラフィーなど)によって、より不純物の少ない高
純度ウイルス画分を得ることもできる。得られたウイル
ス画分の純度は、電子顕微鏡法、超遠心分析、電気泳動
法、血清学的方法、紫外線吸収曲線の解析、化学分析、
ウイルス粒子の結晶化などにより調べることができる。
【0015】3.RNAウイルス遺伝子の単離 RNAウイルス遺伝子は、以下のようにして単離すること
ができる。すなわち、上記2において得られたウイルス
画分から、まず、グリオキザール法、グアニジンチオシ
アネート-塩化セシウム法、塩化リチウム-尿素法、プロ
テイナーゼK-デオキシリボヌクレアーゼ法などにより粗
RNA画分を調製する。次いで、得られた粗RNA画分をCF-1
1セルロースカラムなどに供試し、二本鎖RNA(以下dsRNA
という)画分を分取する。さらに、分取したdsRNA画分を
電気泳動(例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動など)
を用いて他の核酸から分離後、目的のバンドを切り出
し、酢酸アンモニウム緩衝液に入れ、バンドから目的の
dsRNAを溶出させることにより、純度の高いdsRNAを得る
こともできる。
ができる。すなわち、上記2において得られたウイルス
画分から、まず、グリオキザール法、グアニジンチオシ
アネート-塩化セシウム法、塩化リチウム-尿素法、プロ
テイナーゼK-デオキシリボヌクレアーゼ法などにより粗
RNA画分を調製する。次いで、得られた粗RNA画分をCF-1
1セルロースカラムなどに供試し、二本鎖RNA(以下dsRNA
という)画分を分取する。さらに、分取したdsRNA画分を
電気泳動(例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動など)
を用いて他の核酸から分離後、目的のバンドを切り出
し、酢酸アンモニウム緩衝液に入れ、バンドから目的の
dsRNAを溶出させることにより、純度の高いdsRNAを得る
こともできる。
【0016】次いで、得られたdsRNAを鋳型として、ま
たdsRNAウイルス遺伝子の保存配列に基づいて設計した
塩基配列をプライマーとして用い、RT-PCRによりdsRNA
ウイルス遺伝子を得ることができる。ここで、dsRNAウ
イルス遺伝子の保存配列とは、様々なdsRNAウイルスに
おいて、対応する遺伝子間でよく保存されている塩基配
列(以下、コンセンサス配列という)をいう。例えば、コ
ンセンサス配列としては、dsRNAウイルスの遺伝子上に
一般的に見出されるRNA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子の
一部などが挙げられる。具体的には、dsRNAウイルスのR
NA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子由来のプライマーとし
ては、センス鎖については、Ala Gly IlePro Ser Gly
(配列番号4)に基づいて合成した5'-GCCGGAATACCATCCGG
T-3'(配列番号6)を、アンチセンス鎖については、Gln
Gly Asp Asp Ser Ile(配列番号5)に基づいて合成した
5'-GATTGAATCGTCACCTTG-3'(配列番号7)などが挙げられ
る。但し、本発明においては、これらのプライマーに限
定されるものではない。なお、合成オリゴヌクレオチド
は、全自動DNA合成機を使用して合成することができる
が、民間のDNA合成業者(例えば、株式会社サワディーテ
クノロジー)に合成依頼することによって得ることもで
きる。
たdsRNAウイルス遺伝子の保存配列に基づいて設計した
塩基配列をプライマーとして用い、RT-PCRによりdsRNA
ウイルス遺伝子を得ることができる。ここで、dsRNAウ
イルス遺伝子の保存配列とは、様々なdsRNAウイルスに
おいて、対応する遺伝子間でよく保存されている塩基配
列(以下、コンセンサス配列という)をいう。例えば、コ
ンセンサス配列としては、dsRNAウイルスの遺伝子上に
一般的に見出されるRNA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子の
一部などが挙げられる。具体的には、dsRNAウイルスのR
NA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子由来のプライマーとし
ては、センス鎖については、Ala Gly IlePro Ser Gly
(配列番号4)に基づいて合成した5'-GCCGGAATACCATCCGG
T-3'(配列番号6)を、アンチセンス鎖については、Gln
Gly Asp Asp Ser Ile(配列番号5)に基づいて合成した
5'-GATTGAATCGTCACCTTG-3'(配列番号7)などが挙げられ
る。但し、本発明においては、これらのプライマーに限
定されるものではない。なお、合成オリゴヌクレオチド
は、全自動DNA合成機を使用して合成することができる
が、民間のDNA合成業者(例えば、株式会社サワディーテ
クノロジー)に合成依頼することによって得ることもで
きる。
【0017】上記RT-PCRによって得られたDNA断片は、
塩基配列を決定し、目的の遺伝子であるか否かを推定す
る。ここで、目的の遺伝子であるか否かの推定は、得ら
れたDNA断片とプライマーの設計に用いたコンセンサス
配列との相同性を調べることにより行うことができる。
塩基配列を決定し、目的の遺伝子であるか否かを推定す
る。ここで、目的の遺伝子であるか否かの推定は、得ら
れたDNA断片とプライマーの設計に用いたコンセンサス
配列との相同性を調べることにより行うことができる。
【0018】次いで、目的遺伝子と推定されたときは、
全長遺伝子を取得するために、得られた遺伝子断片の配
列に基づいて、さらにプライマーを合成し、該プライマ
ー、及び鋳型として上記dsRNAを用いて5'RACEを行う。
ここで、5'RACE(5' rapid amplification of cDNA end
s)とは、cDNAの塩基配列が部分的にわかっている場合
に、その既知領域の塩基配列情報を基にPCRを行って、c
DNAの5'側の未知領域をクローニングする方法である。
その具体的手順の一例を図1に示す。まず既知の塩基配
列を有するプライマーを用いて逆転写反応を行う。次い
で、cDNAと2本鎖を作っているRNAをRNaseHで分解する
と、1本鎖の第一鎖cDNAが得られる。この第一鎖cDNA
は、5'末端に前記のプライマーの配列を有する一方、3'
末端は未知の配列で終わっている。従って、この未知配
列をPCRで増幅するために該3'末端にアンカー配列を付
加する。アンカー配列を付加後、該アンカー配列に相補
的なヌクレオチドプライマーと、配列のわかっている部
分領域に特異的なアンチセンスプライマーとを用いてPC
Rを行うことにより、5'上流の未知領域を含むcDNAを増
幅することができる。このようにして得られたDNA断片
を塩基配列決定後、塩基配列の重なる部分を繋ぎ目とし
て、両側の塩基配列を連結することより全長塩基配列と
することができる。
全長遺伝子を取得するために、得られた遺伝子断片の配
列に基づいて、さらにプライマーを合成し、該プライマ
ー、及び鋳型として上記dsRNAを用いて5'RACEを行う。
ここで、5'RACE(5' rapid amplification of cDNA end
s)とは、cDNAの塩基配列が部分的にわかっている場合
に、その既知領域の塩基配列情報を基にPCRを行って、c
DNAの5'側の未知領域をクローニングする方法である。
その具体的手順の一例を図1に示す。まず既知の塩基配
列を有するプライマーを用いて逆転写反応を行う。次い
で、cDNAと2本鎖を作っているRNAをRNaseHで分解する
と、1本鎖の第一鎖cDNAが得られる。この第一鎖cDNA
は、5'末端に前記のプライマーの配列を有する一方、3'
末端は未知の配列で終わっている。従って、この未知配
列をPCRで増幅するために該3'末端にアンカー配列を付
加する。アンカー配列を付加後、該アンカー配列に相補
的なヌクレオチドプライマーと、配列のわかっている部
分領域に特異的なアンチセンスプライマーとを用いてPC
Rを行うことにより、5'上流の未知領域を含むcDNAを増
幅することができる。このようにして得られたDNA断片
を塩基配列決定後、塩基配列の重なる部分を繋ぎ目とし
て、両側の塩基配列を連結することより全長塩基配列と
することができる。
【0019】5'RACEは、市販のキット(例えばギブコBRL
社製5'RACEシステムなど)を用いて行うことができる。
また、本発明において、5'RACEに用いることができるプ
ライマーとしては、5'-TAGTTTCGTTTCCCCAGAGG-3'(配列
番号9)の塩基配列で表されるHM3プライマー、5'-TACAC
GTCACACGAAGTCAC-3'(配列番号10)の塩基配列で表される
HM8プライマーなどが挙げられる。但し、本発明におい
ては、これらのプライマーに限定されるものではない。
社製5'RACEシステムなど)を用いて行うことができる。
また、本発明において、5'RACEに用いることができるプ
ライマーとしては、5'-TAGTTTCGTTTCCCCAGAGG-3'(配列
番号9)の塩基配列で表されるHM3プライマー、5'-TACAC
GTCACACGAAGTCAC-3'(配列番号10)の塩基配列で表される
HM8プライマーなどが挙げられる。但し、本発明におい
ては、これらのプライマーに限定されるものではない。
【0020】上記各工程において得られたPCR産物の塩
基配列は、市販のキット(例えばInvitrogen社製)などを
用い適当なプラスミドに連結後、マキサム-ギルバート
の化学修飾法、又はM13ファージを用いるジデオキシヌ
クレオチド鎖終結法などの公知手法により行う。通常
は、自動塩基配列決定機(例えばPERKIN-ELMER社製373A
DNAシークエンサーなど)を用いて配列決定が行われ
る。
基配列は、市販のキット(例えばInvitrogen社製)などを
用い適当なプラスミドに連結後、マキサム-ギルバート
の化学修飾法、又はM13ファージを用いるジデオキシヌ
クレオチド鎖終結法などの公知手法により行う。通常
は、自動塩基配列決定機(例えばPERKIN-ELMER社製373A
DNAシークエンサーなど)を用いて配列決定が行われ
る。
【0021】配列番号1には、本発明のRNA依存的RNAポ
リメラーゼ遺伝子の塩基配列を、配列番号2に本発明の
RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質のアミノ酸配列を
例示するが、このアミノ酸配列を含むタンパク質が、RN
A依存的RNAポリメラーゼ活性を有する限り、当該アミノ
酸配列において1若しくは数個のアミノ酸に欠失、置
換、付加などの変異が生じたタンパク質をコードする変
異型遺伝子も本発明に用いることができる。なお、本発
明の遺伝子は、本発明のウイルスを検出するための、プ
ライマー又はプローブの設計に有用である。
リメラーゼ遺伝子の塩基配列を、配列番号2に本発明の
RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質のアミノ酸配列を
例示するが、このアミノ酸配列を含むタンパク質が、RN
A依存的RNAポリメラーゼ活性を有する限り、当該アミノ
酸配列において1若しくは数個のアミノ酸に欠失、置
換、付加などの変異が生じたタンパク質をコードする変
異型遺伝子も本発明に用いることができる。なお、本発
明の遺伝子は、本発明のウイルスを検出するための、プ
ライマー又はプローブの設計に有用である。
【0022】例えば、配列番号2で表されるアミノ酸配
列の1若しくは数個、好ましくは1〜50個程度、さらに
好ましくは1〜20個のアミノ酸が欠失してもよく、配列
番号2で表わされるアミノ酸配列に1若しくは数個、好
ましくは1〜50個程度、さらに好ましくは1〜20個のア
ミノ酸が付加してもよく、あるいは、配列番号2で表わ
されるアミノ酸配列の1若しくは数個、好ましくは1〜
50個程度、さらに好ましくは1〜20個のアミノ酸が他の
アミノ酸に置換したタンパク質をコードする遺伝子も、
当該タンパク質がRNA依存的RNAポリメラーゼ活性を有す
る限り、本発明に用いることができる。
列の1若しくは数個、好ましくは1〜50個程度、さらに
好ましくは1〜20個のアミノ酸が欠失してもよく、配列
番号2で表わされるアミノ酸配列に1若しくは数個、好
ましくは1〜50個程度、さらに好ましくは1〜20個のア
ミノ酸が付加してもよく、あるいは、配列番号2で表わ
されるアミノ酸配列の1若しくは数個、好ましくは1〜
50個程度、さらに好ましくは1〜20個のアミノ酸が他の
アミノ酸に置換したタンパク質をコードする遺伝子も、
当該タンパク質がRNA依存的RNAポリメラーゼ活性を有す
る限り、本発明に用いることができる。
【0023】また、上記遺伝子とストリンジェントな条
件下でハイブリダイズすることができるDNAも、当該DNA
がコードするタンパク質がRNA依存的RNAポリメラーゼ活
性及び/又は紫紋羽病菌弱毒化活性を有する限り、本発
明に用いることができる。ストリンジェントな条件と
は、例えば、ナトリウム濃度が15〜150mM、好ましくは1
5〜30mMであり、温度が50〜65℃、好ましくは60℃での
条件をいう。
件下でハイブリダイズすることができるDNAも、当該DNA
がコードするタンパク質がRNA依存的RNAポリメラーゼ活
性及び/又は紫紋羽病菌弱毒化活性を有する限り、本発
明に用いることができる。ストリンジェントな条件と
は、例えば、ナトリウム濃度が15〜150mM、好ましくは1
5〜30mMであり、温度が50〜65℃、好ましくは60℃での
条件をいう。
【0024】なお、変異型遺伝子は、Kunkel法や Gappe
d duplex法などの公知の手法又はこれに準ずる方法によ
り、例えば部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導
入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)やMutant-G
(TAKARA社製)など)を用いて、あるいは、TAKARA社のLA
PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて作
製することができる。
d duplex法などの公知の手法又はこれに準ずる方法によ
り、例えば部位特異的突然変異誘発法を利用した変異導
入用キット(例えばMutant-K(TAKARA社製)やMutant-G
(TAKARA社製)など)を用いて、あるいは、TAKARA社のLA
PCR in vitro Mutagenesis シリーズキットを用いて作
製することができる。
【0025】一旦、本発明のRNA依存的RNAポリメラーゼ
遺伝子の塩基配列が確定されると、その後は化学合成に
よって、又は本遺伝子のdsRNA又はcDNAを鋳型としたPCR
によって、あるいは該塩基配列を有するDNA断片をプロ
ーブとしてハイブリダイズさせることにより、本発明の
RNA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子を得ることができる。
遺伝子の塩基配列が確定されると、その後は化学合成に
よって、又は本遺伝子のdsRNA又はcDNAを鋳型としたPCR
によって、あるいは該塩基配列を有するDNA断片をプロ
ーブとしてハイブリダイズさせることにより、本発明の
RNA依存的RNAポリメラーゼ遺伝子を得ることができる。
【0026】4.組換えベクターの作製 本発明の組換えベクターは、適当なベクターに本発明の
遺伝子を連結(挿入)することにより得ることができる。
本発明の遺伝子を挿入するためのベクターは、宿主中で
複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラ
スミド DNA、ファージ DNA等が挙げられる。
遺伝子を連結(挿入)することにより得ることができる。
本発明の遺伝子を挿入するためのベクターは、宿主中で
複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラ
スミド DNA、ファージ DNA等が挙げられる。
【0027】プラスミド DNAとしては、大腸菌由来のプ
ラスミド(例えばpBR322, pBR325,pUC118, pUC119
等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110, pTP5
等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, YEp24, YCp
50等)などが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージ
等が挙げられる。さらに、レトロウイルス、ワクシニア
ウイルスなどの動物ウイルス、バキュロウイルスなどの
昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
ラスミド(例えばpBR322, pBR325,pUC118, pUC119
等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110, pTP5
等)、酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, YEp24, YCp
50等)などが挙げられ、ファージDNAとしてはλファージ
等が挙げられる。さらに、レトロウイルス、ワクシニア
ウイルスなどの動物ウイルス、バキュロウイルスなどの
昆虫ウイルスベクターを用いることもできる。
【0028】ベクターに本発明の遺伝子を挿入するに
は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、
適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニ
ングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採
用される。
は、まず、精製されたDNAを適当な制限酵素で切断し、
適当なベクター DNAの制限酵素部位又はマルチクローニ
ングサイトに挿入してベクターに連結する方法などが採
用される。
【0029】本発明の遺伝子は、その遺伝子の機能が発
揮されるようにベクターに組み込まれることが必要であ
る。そこで、本発明のベクターには、プロモーター、本
発明の遺伝子のほか、所望によりエンハンサーなどのシ
スエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シ
グナル、選択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)
などを含有するものを連結することができる。なお、選
択マーカーとしては、例えばジヒドロ葉酸還元酵素遺伝
子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子
等が挙げられる。
揮されるようにベクターに組み込まれることが必要であ
る。そこで、本発明のベクターには、プロモーター、本
発明の遺伝子のほか、所望によりエンハンサーなどのシ
スエレメント、スプライシングシグナル、ポリA付加シ
グナル、選択マーカー、リボソーム結合配列(SD配列)
などを含有するものを連結することができる。なお、選
択マーカーとしては、例えばジヒドロ葉酸還元酵素遺伝
子、アンピシリン耐性遺伝子、ネオマイシン耐性遺伝子
等が挙げられる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明を実施例を示して具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものでは
ない。 〔実施例1〕低病原性紫紋羽病菌のスクリーニング 低病原性紫紋羽病菌を、ニンジンを用いた病原性試験に
よって、福島県果樹試験場で保存されている紫紋羽病菌
のストックカルチャーの中からスクリーニングした。ス
クリーニングにおいて対照としては、病原性を有するヘ
リコバシディウム・モンパ18を用いた。すなわち、ジャ
ガイモ煎汁寒天培地で前培養した菌を、オートクレーブ
した長さ約1cmのクワ切枝に接種し、25℃で約2ヶ月間
培養し、接種源とした。園芸培養土で2ヶ月間栽培した
ニンジンを取り出し、半分に切断した爪楊枝で供試菌株
を培養したクワ枝と連結した。次いで、接種ニンジンを
鹿沼土を入れたプラスチック容器に移植し、温室で2ヶ
月間栽培した後、表1の0〜5の6段階の評価で病原性
を評価した。
明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものでは
ない。 〔実施例1〕低病原性紫紋羽病菌のスクリーニング 低病原性紫紋羽病菌を、ニンジンを用いた病原性試験に
よって、福島県果樹試験場で保存されている紫紋羽病菌
のストックカルチャーの中からスクリーニングした。ス
クリーニングにおいて対照としては、病原性を有するヘ
リコバシディウム・モンパ18を用いた。すなわち、ジャ
ガイモ煎汁寒天培地で前培養した菌を、オートクレーブ
した長さ約1cmのクワ切枝に接種し、25℃で約2ヶ月間
培養し、接種源とした。園芸培養土で2ヶ月間栽培した
ニンジンを取り出し、半分に切断した爪楊枝で供試菌株
を培養したクワ枝と連結した。次いで、接種ニンジンを
鹿沼土を入れたプラスチック容器に移植し、温室で2ヶ
月間栽培した後、表1の0〜5の6段階の評価で病原性
を評価した。
【0031】
【表1】
【0032】ニンジンを用いた接種試験で、分離株70の
病原性は2と評価され、これは標準菌株18の4.75を大き
く下回り、分離株70の病原性が低いことが確認された。
このようにして得られた病原性の低下した紫紋羽病菌
を、低病原性紫紋羽病菌分離株70と命名した。その菌学
的性質を調べたところ、以下のようであった。
病原性は2と評価され、これは標準菌株18の4.75を大き
く下回り、分離株70の病原性が低いことが確認された。
このようにして得られた病原性の低下した紫紋羽病菌
を、低病原性紫紋羽病菌分離株70と命名した。その菌学
的性質を調べたところ、以下のようであった。
【0033】 (a) 培養的・形態的性質 ジャガイモ煎汁寒天培地 星状不定形〜円形、綿毛状、紫がかった褐色 オートミール寒天培地 星状不定形〜円形、フェルト状、紫がかった色 (b) 生理学的性質 最適生育温度 25℃ (c) その他の性質 病原性 標準紫紋羽病菌株に比べて著しく低い
【0034】〔実施例2〕紫紋羽病菌弱毒化dsRNAのcDN
Aクローニング (1) RNAの調製 ヘリコバシディウム・モンパ分離株70からdsRNAのcDNAを
クローニングした。すなわち、まず上記実施例1におい
て得られたヘリコバシディウム・モンパ70をポテトデキ
ストロース液体培地(ディフコ社製、培地組成:1l当
り、200gのジャガイモの煎じ液、20gブドウ糖)におい
て、25℃で2週間培養した。次いで、ろ紙により集菌し
た。
Aクローニング (1) RNAの調製 ヘリコバシディウム・モンパ分離株70からdsRNAのcDNAを
クローニングした。すなわち、まず上記実施例1におい
て得られたヘリコバシディウム・モンパ70をポテトデキ
ストロース液体培地(ディフコ社製、培地組成:1l当
り、200gのジャガイモの煎じ液、20gブドウ糖)におい
て、25℃で2週間培養した。次いで、ろ紙により集菌し
た。
【0035】得られた湿重量3gの菌体を、10mlの菌体
破砕用緩衝液(0.1M Tris-HCl pH7.5, 0.2M NaCl, 2mM E
DTA-Na2、1%ドデシル硫酸ナトリウム)に、50μl の2-
メルカプトエタノール、5mlの水飽和フェノール、そし
て5mlのクロロホルムを加えた溶液に懸濁し、ヒスコト
ロン(日音医理科器械製作所社製)を用いて、室温で2な
いし3分間磨砕した。次いで、1,500×gで5分間遠心
し、得られた上清に終濃度15%になるようにエタノール
を加えた後、CF-11セルロース(ワットマン社製)を1g
を加え、この溶液をカラム管に充填した。
破砕用緩衝液(0.1M Tris-HCl pH7.5, 0.2M NaCl, 2mM E
DTA-Na2、1%ドデシル硫酸ナトリウム)に、50μl の2-
メルカプトエタノール、5mlの水飽和フェノール、そし
て5mlのクロロホルムを加えた溶液に懸濁し、ヒスコト
ロン(日音医理科器械製作所社製)を用いて、室温で2な
いし3分間磨砕した。次いで、1,500×gで5分間遠心
し、得られた上清に終濃度15%になるようにエタノール
を加えた後、CF-11セルロース(ワットマン社製)を1g
を加え、この溶液をカラム管に充填した。
【0036】カラムを洗浄用緩衝液(0.05M Tris-HCl pH
7.5, 0.1M NaCl, 1mM EDTA-Na2, 15%エタノール)で洗浄
した後、溶出用緩衝液(0.05M Tris-HCl pH7.5, 0.1M Na
Cl,1mM EDTA-Na2)で溶出した。2倍容量の冷エタノール
を添加し、次いで12,400×gで15分間、遠心分離を行
うことによりRNAをペレット化した。得られたRNAペレッ
トを蒸留水に溶解後、5%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動に供試した。泳動後、エチディウムブロマイドで染
色しトランスイルミネーター上で、dsRNAのバンドをゲ
ルから切り出した。このゲル断片を新しいマイクロチュ
ーブに移し細かく潰した後、抽出液(組成:0.5M酢酸ア
ンモニウム、1mM EDTA-Na2, pH8.0)を500μl加え、室
温で一昼夜振盪することにより、dsRNAをゲルから抽出
した。得られた抽出物を4℃、14,000×gで10分間遠心
後、上清を新しいマイクロチューブに回収した。この上
清をフェノール処理後、エタノール沈殿し、RNAを蒸留
水20μlに溶かした。
7.5, 0.1M NaCl, 1mM EDTA-Na2, 15%エタノール)で洗浄
した後、溶出用緩衝液(0.05M Tris-HCl pH7.5, 0.1M Na
Cl,1mM EDTA-Na2)で溶出した。2倍容量の冷エタノール
を添加し、次いで12,400×gで15分間、遠心分離を行
うことによりRNAをペレット化した。得られたRNAペレッ
トを蒸留水に溶解後、5%ポリアクリルアミドゲル電気
泳動に供試した。泳動後、エチディウムブロマイドで染
色しトランスイルミネーター上で、dsRNAのバンドをゲ
ルから切り出した。このゲル断片を新しいマイクロチュ
ーブに移し細かく潰した後、抽出液(組成:0.5M酢酸ア
ンモニウム、1mM EDTA-Na2, pH8.0)を500μl加え、室
温で一昼夜振盪することにより、dsRNAをゲルから抽出
した。得られた抽出物を4℃、14,000×gで10分間遠心
後、上清を新しいマイクロチューブに回収した。この上
清をフェノール処理後、エタノール沈殿し、RNAを蒸留
水20μlに溶かした。
【0037】(2) プライマーの合成 プライマーは、二本鎖RNAウイルス由来のRNA依存的RNA
ポリメラーゼ間において高度に保存されているアミノ酸
配列(コンセンサス配列)をもとに、縮重プライマーを合
成した。すなわち、5'縮重プライマー配列として、Ala
Gly Ile Pro Ser Gly(配列番号4)に基づいて5'-GCCGGA
ATACCATCCGGT-3'(配列番号6)を、アンチセンス縮重プ
ライマーとして、Gln Gly Asp Asp Ser Ile(配列番号
5)に基づいて5'-GATTGAATCGTCACCTTG-3'(配列番号7)
を合成した。なお、合成オリゴヌクレオチドは、株式会
社サワディーテクノロジーに委託し合成した。
ポリメラーゼ間において高度に保存されているアミノ酸
配列(コンセンサス配列)をもとに、縮重プライマーを合
成した。すなわち、5'縮重プライマー配列として、Ala
Gly Ile Pro Ser Gly(配列番号4)に基づいて5'-GCCGGA
ATACCATCCGGT-3'(配列番号6)を、アンチセンス縮重プ
ライマーとして、Gln Gly Asp Asp Ser Ile(配列番号
5)に基づいて5'-GATTGAATCGTCACCTTG-3'(配列番号7)
を合成した。なお、合成オリゴヌクレオチドは、株式会
社サワディーテクノロジーに委託し合成した。
【0038】(3) 縮重プライマーを用いたRT-PCR 上記(1)において得られたdsRNAを鋳型として、上記(2)
の縮重プライマーを用いてRT-PCRを行った。RTの反応液
とPCRの反応液の組成は、以下の通りである。
の縮重プライマーを用いてRT-PCRを行った。RTの反応液
とPCRの反応液の組成は、以下の通りである。
【0039】 〔RTの反応液〕 RNA溶液 4μl 5×第一鎖緩衝液 1.72μl 0.1Mディティオスレイトール 0.86μl 10mM dNTPミックス 0.43μl 15μMプライマー(センス) 0.58μl 15μMプライマー(アンチセンス) 0.58μl 200U/μl M-MLV逆転写酵素(Gibco BRL社製) 0.43μl 全量 8.6μl
【0040】 〔PCRの反応液〕 RT反応液 2.5μl 滅菌水 3.6μl 10×PCR緩衝液 1μl 25mM MgCl2溶液 0.6μl 10mM dNTPミックス 0.2μl 12μMプライマー(センス) 1μl 12μMプライマー(アンチセンス) 1μl 5U/μl Taqポリメラーゼ(東洋紡社製) 0.1μl 全量 10μl
【0041】上記RT反応液は,37℃で1時間インキュ
ベートした。上記PCR反応液を、よく混合後、ミネラル
オイルを20μl重層した。PCRは、94℃で30秒間の熱変
性、55℃で30秒間のアニーリング、72℃で45秒間の伸長
反応の条件を1サイクルとして、30サイクル行った。反
応終了後、このPCR産物を3μlを5%ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動に供試し,泳動後エチジウムブロマドによ
り染色し、トランスイルミネーター上で増幅断片を確認
した。
ベートした。上記PCR反応液を、よく混合後、ミネラル
オイルを20μl重層した。PCRは、94℃で30秒間の熱変
性、55℃で30秒間のアニーリング、72℃で45秒間の伸長
反応の条件を1サイクルとして、30サイクル行った。反
応終了後、このPCR産物を3μlを5%ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動に供試し,泳動後エチジウムブロマドによ
り染色し、トランスイルミネーター上で増幅断片を確認
した。
【0042】次いで、このPCR産物を、TAクローニング
キット(Invitrogen社製)を用いてクローニングし、塩基
配列を決定した。すなわち、PCR産物を、キットに添付
のpCR2.1プラスミドベクターのクローニング部位に連結
し、この組換えプラスミドを大腸菌INVαF'株に形質転
換した。単一コロニーをLB培地中で培養し、得られた培
養物からプラスミドを精製し、シークエンシングキット
(Applied Biosystems社製)を用
い、蛍光自動DNAシークセンサー(Applied Biosystems社
製、377型)により解析した。PCR産物は809bp(配列番号
8)であり、想定されるアミノ酸配列を解析したとこ
ろ、RNA依存的RNAポリメラーゼのコンセンサス配列を有
していた。
キット(Invitrogen社製)を用いてクローニングし、塩基
配列を決定した。すなわち、PCR産物を、キットに添付
のpCR2.1プラスミドベクターのクローニング部位に連結
し、この組換えプラスミドを大腸菌INVαF'株に形質転
換した。単一コロニーをLB培地中で培養し、得られた培
養物からプラスミドを精製し、シークエンシングキット
(Applied Biosystems社製)を用
い、蛍光自動DNAシークセンサー(Applied Biosystems社
製、377型)により解析した。PCR産物は809bp(配列番号
8)であり、想定されるアミノ酸配列を解析したとこ
ろ、RNA依存的RNAポリメラーゼのコンセンサス配列を有
していた。
【0043】(4) 5'RACEによる両末端配列の増幅 上記(3)において得られたPCR断片の両末端の塩基配列を
決定するために、上記(3)において得られたPCR産物の塩
基配列に基づいて、5'RACE用のプライマーを合成した。
ここでPCR断片の上流の塩基配列決定用プライマーとし
ては、5'-TAGTTTCGTTTCCCCAGAGG-3'(配列番号9)の塩基
配列を有するHM3プライマーを、下流の塩基配列決定用
プライマーとしては、5'-TACACGTCACACGAAGTCAC-3'(配
列番号10)の塩基配列を有するHM8プライマーを用いた。
決定するために、上記(3)において得られたPCR産物の塩
基配列に基づいて、5'RACE用のプライマーを合成した。
ここでPCR断片の上流の塩基配列決定用プライマーとし
ては、5'-TAGTTTCGTTTCCCCAGAGG-3'(配列番号9)の塩基
配列を有するHM3プライマーを、下流の塩基配列決定用
プライマーとしては、5'-TACACGTCACACGAAGTCAC-3'(配
列番号10)の塩基配列を有するHM8プライマーを用いた。
【0044】次いで、上記のプライマーと鋳型dsRNAを
用い、 5'RACE System for Rapid Amplification of cD
NA Ends, Version 2.0 (Gibco BRL社製)により、キット
のプロトコールに従って5'RACEを行った。
用い、 5'RACE System for Rapid Amplification of cD
NA Ends, Version 2.0 (Gibco BRL社製)により、キット
のプロトコールに従って5'RACEを行った。
【0045】5'RACEで増幅されてきた上流断片908bp及
び下流断片374 bpの増幅された断片をTAクローニングキ
ットを用いてクローニングし、上述と同様の方法で,塩
基配列を決定した(配列番号11、配列番号12)。その結
果、上記(3)において得られた部分配列(配列番号8)と
結び付けることにより、本発明の遺伝子はオープンリー
ディングフレームは1797bp、アミノ酸残基598から成る
推定分子量69.9KのRNA依存的RNAポリメラーゼをコード
していることがわかった(配列番号3)。
び下流断片374 bpの増幅された断片をTAクローニングキ
ットを用いてクローニングし、上述と同様の方法で,塩
基配列を決定した(配列番号11、配列番号12)。その結
果、上記(3)において得られた部分配列(配列番号8)と
結び付けることにより、本発明の遺伝子はオープンリー
ディングフレームは1797bp、アミノ酸残基598から成る
推定分子量69.9KのRNA依存的RNAポリメラーゼをコード
していることがわかった(配列番号3)。
【0046】この塩基配列及び推定アミノ酸配列につい
て、BLASTを用いてホモロジー検索を行ったところ、菌
類dsRNAウイルスのアトキンソネラ・ヒポキシロン(Atki
nsonella hypoxylon)ウイルス由来のRNA依存的RNAポリ
メラーゼ遺伝子と塩基配列レベルで54%、アミノ酸配列
レベルで30%の相同性を示す以外、類似性を示すものは
無く、上記RNA遺伝子が新規なRNAであることが明らかと
なった。
て、BLASTを用いてホモロジー検索を行ったところ、菌
類dsRNAウイルスのアトキンソネラ・ヒポキシロン(Atki
nsonella hypoxylon)ウイルス由来のRNA依存的RNAポリ
メラーゼ遺伝子と塩基配列レベルで54%、アミノ酸配列
レベルで30%の相同性を示す以外、類似性を示すものは
無く、上記RNA遺伝子が新規なRNAであることが明らかと
なった。
【0047】
【発明の効果】本発明により、病原性が低下した紫紋羽
病菌分離株70から分離したRNAウイルス、該ウイルス由
来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパク質
をコードする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベクタ
ーが提供される。
病菌分離株70から分離したRNAウイルス、該ウイルス由
来RNA依存的RNAポリメラーゼタンパク質、該タンパク質
をコードする遺伝子、該遺伝子を含有する組換えベクタ
ーが提供される。
【0048】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Toru Maotani, Director General, National Institute of Fruit Tree Science, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries; Bio-oriented Technology Research Advancement Institution <120> An RNA virus isolated from hypovirlent Helicobasidium mompa <130> P98-0679 <160> 12 <210> 1 <211> 1928 <212> DNA <213> Unknown <220> <223> DNA coding for RNA dependent RNA plymerase from a dsRNA virus isolated from hypovirlent Helicobasidium mompa. <220> <221> CDS <222> (78)..(1781) <400> 1 atagacaaag ctctcgggga aaccctactc tttgaatcta caaggcttat accctcttcg 60 aaaatcactc gataaac atg ttt gtt cac acc ctg atc tcg gct ctc acc 110 Met Phe Val His Thr Leu Ile Ser Ala Leu Thr 1 5 10 gaa cct gtt cag agc aca ctc tcg act acc aag gct tac gtc aat cgt 158 Glu Pro Val Gln Ser Thr Leu Ser Thr Thr Lys Ala Tyr Val Asn Arg 15 20 25 cac atc tac gag cac aac ttc cag tat caa tgg acg tcc gta gtg tct 206 His Ile Tyr Glu His Asn Phe Gln Tyr Gln Trp Thr Ser Val Val Ser 30 35 40 cac act ccc gct cgc gac gaa ttt cag tac caa ggc tac caa gat aaa 254 His Thr Pro Ala Arg Asp Glu Phe Gln Tyr Gln Gly Tyr Gln Asp Lys 45 50 55 gtc aag gaa cac ctc aag cgc aac ctt ttc gga cct gac tac gat tat 302 Val Lys Glu His Leu Lys Arg Asn Leu Phe Gly Pro Asp Tyr Asp Tyr 60 65 70 75 atc gta aac aag ttc cat cat cct gtt gct act aac gag gac atc acc 350 Ile Val Asn Lys Phe His His Pro Val Ala Thr Asn Glu Asp Ile Thr 80 85 90 aac act ttc aag aaa ggt gat ctt cct gac cat ccc gta cca cgc gac 398 Asn Thr Phe Lys Lys Gly Asp Leu Pro Asp His Pro Val Pro Arg Asp 95 100 105 gag ttc tat ctc gct gct gtc act gaa acc aca aga cgc ttt gcg cct 446 Glu Phe Tyr Leu Ala Ala Val Thr Glu Thr Thr Arg Arg Phe Ala Pro 110 115 120 cca cag ttg atc cgc cct gta cac ttc gct gat ttg cgt cgt tat caa 494 Pro Gln Leu Ile Arg Pro Val His Phe Ala Asp Leu Arg Arg Tyr Gln 125 130 135 tgg aac tgg cat ccc aac gtt gaa gaa cct tac gct tcg aac aag gag 542 Trp Asn Trp His Pro Asn Val Glu Glu Pro Tyr Ala Ser Asn Lys Glu 140 145 150 155 cta cgc tcc caa gtc gct gac gcc gca tct gct ggc ctc ctc gat gat 590 Leu Arg Ser Gln Val Ala Asp Ala Ala Ser Ala Gly Leu Leu Asp Asp 160 165 170 gct cga atg tca ttt ggc aac ctc aaa aac gtc gtc ttt cat gac gta 638 Ala Arg Met Ser Phe Gly Asn Leu Lys Asn Val Val Phe His Asp Val 175 180 185 cga act ttt ctt cac cgt atc aag cgc aac atg gtt act agc cct tct 686 Arg Thr Phe Leu His Arg Ile Lys Arg Asn Met Val Thr Ser Pro Ser 190 195 200 act ctc tgg ccc tta atc aac atc cat gtt aaa cct gcc ctt act cac 734 Thr Leu Trp Pro Leu Ile Asn Ile His Val Lys Pro Ala Leu Thr His 205 210 215 ata gac gaa acg aaa atc cgt gtc gta ttc ggc gtc tct aaa cgc cat 782 Ile Asp Glu Thr Lys Ile Arg Val Val Phe Gly Val Ser Lys Arg His 220 225 230 235 gta tta cca tct gct atg ttt ttc tgg cct ctc ttc ttc ttt tat ctc 830 Val Leu Pro Ser Ala Met Phe Phe Trp Pro Leu Phe Phe Phe Tyr Leu 240 245 250 aag aac cgt gaa acc tcg cct ctc ctc tgg gga aac gaa act att ctc 878 Lys Asn Arg Glu Thr Ser Pro Leu Leu Trp Gly Asn Glu Thr Ile Leu 255 260 265 ggt ggt ggt ctg aat ctc tat atg gag tgc atc atc cct cgg ctc tat 926 Gly Gly Gly Leu Asn Leu Tyr Met Glu Cys Ile Ile Pro Arg Leu Tyr 270 275 280 ttt tcg aca ttc gta atg gtc gac tgg tct tct ttt gac ctt cgt tcc 974 Phe Ser Thr Phe Val Met Val Asp Trp Ser Ser Phe Asp Leu Arg Ser 285 290 295 ctc ttc tca atc atc cgt caa gat atc ttc cca aat tgg agg act tac 1022 Leu Phe Ser Ile Ile Arg Gln Asp Ile Phe Pro Asn Trp Arg Thr Tyr 300 305 310 315 ttc gac ttc gag aac gga tac atc ccg acc aac aaa tat cgt gaa tcc 1070 Phe Asp Phe Glu Asn Gly Tyr Ile Pro Thr Asn Lys Tyr Arg Glu Ser 320 325 330 aaa gct gat ccg gca cat ctg gaa gca ctc tgg aac tgg gtt tgt gaa 1118 Lys Ala Asp Pro Ala His Leu Glu Ala Leu Trp Asn Trp Val Cys Glu 335 340 345 gct tgt ttt caa atg cct cat cgg cta cct gac ggt aac gtt tat aaa 1166 Ala Cys Phe Gln Met Pro His Arg Leu Pro Asp Gly Asn Val Tyr Lys 350 355 360 cgt ctt ttc cgc ggt att cca tct ggc ctt ttc acc act caa ttc ctt 1214 Arg Leu Phe Arg Gly Ile Pro Ser Gly Leu Phe Thr Thr Gln Phe Leu 365 370 375 gat tca ttt tac aat atg atc atg atc ctg acc atc ctc ggt cgc atg 1262 Asp Ser Phe Tyr Asn Met Ile Met Ile Leu Thr Ile Leu Gly Arg Met 380 385 390 395 ggt ttt ggc ata tct aca gtc cgc ata cgc gta caa ggt gac gac tcg 1310 Gly Phe Gly Ile Ser Thr Val Arg Ile Arg Val Gln Gly Asp Asp Ser 400 405 410 ctc atc cgt ctc atc ttc cac gta ccc gca aat atg cac gct gaa ttc 1358 Leu Ile Arg Leu Ile Phe His Val Pro Ala Asn Met His Ala Glu Phe 415 420 425 aag aga acg ttt gaa gtg tat gct gct tac tat ttc gac agt gtt gcc 1406 Lys Arg Thr Phe Glu Val Tyr Ala Ala Tyr Tyr Phe Asp Ser Val Ala 430 435 440 cga cct gag aaa acg cac atc acc aac aac cca aac gaa atc aac gca 1454 Arg Pro Glu Lys Thr His Ile Thr Asn Asn Pro Asn Glu Ile Asn Ala 445 450 455 ctc ggt tac gac tat ccg aac ggt tat cca cat cgt gat tgg aga aag 1502 Leu Gly Tyr Asp Tyr Pro Asn Gly Tyr Pro His Arg Asp Trp Arg Lys 460 465 470 475 cta ctc gct caa ctt ctt cat cca cgc tca acc gct cca aga ttc tcg 1550 Leu Leu Ala Gln Leu Leu His Pro Arg Ser Thr Ala Pro Arg Phe Ser 480 485 490 ctt ctg aaa gcc cgc acc tgt ggc atc cag tac gcc tca atg tac acg 1598 Leu Leu Lys Ala Arg Thr Cys Gly Ile Gln Tyr Ala Ser Met Tyr Thr 495 500 505 tca cac gaa gtc acc aac gtc tgc aag gac att tac aat gac ctc gac 1646 Ser His Glu Val Thr Asn Val Cys Lys Asp Ile Tyr Asn Asp Leu Asp 510 515 520 cgc caa ggc atc gtt gct caa gat ctc cct gtt caa cgc gat gtt att 1694 Arg Gln Gly Ile Val Ala Gln Asp Leu Pro Val Gln Arg Asp Val Ile 525 530 535 ctg cac tcg ctc tcg gac ttt acg atc ccc act gac cat ttc ccg acc 1742 Leu His Ser Leu Ser Asp Phe Thr Ile Pro Thr Asp His Phe Pro Thr 540 545 550 555 atg aac gaa gtg act cgg tat cta cgc tca cct tat cag cgcactgaag 1791 Met Asn Glu Val Thr Arg Tyr Leu Arg Ser Pro Tyr Gln 560 565 ctgacaatga agcttatttt cctaccaagc catctgctgc tctcgaccct cgagcacagt 1851 tctacttcct ttctgatcac taattgtctc cctaattata tcaaaatata taacaaacaa 1911 caaaaaaaaa ataacta 1928 <210> 2 <211> 568 <212> PRT <213> Unknown <220> <223> RNA dependent RNA polymerase amino acid sequence of a dsRNA virus isolated from hypovirlent Helicobasidium mompa. <400> 2 Met Phe Val His Thr Leu Ile Ser Ala Leu Thr Glu Pro Val Gln Ser 1 5 10 15 Thr Leu Ser Thr Thr Lys Ala Tyr Val Asn Arg His Ile Tyr Glu His 20 25 30 Asn Phe Gln Tyr Gln Trp Thr Ser Val Val Ser His Thr Pro Ala Arg 35 40 45 Asp Glu Phe Gln Tyr Gln Gly Tyr Gln Asp Lys Val Lys Glu His Leu 50 55 60 Lys Arg Asn Leu Phe Gly Pro Asp Tyr Asp Tyr Ile Val Asn Lys Phe 65 70 75 80 His His Pro Val Ala Thr Asn Glu Asp Ile Thr Asn Thr Phe Lys Lys 85 90 95 Gly Asp Leu Pro Asp His Pro Val Pro Arg Asp Glu Phe Tyr Leu Ala 100 105 110 Ala Val Thr Glu Thr Thr Arg Arg Phe Ala Pro Pro Gln Leu Ile Arg 115 120 125 Pro Val His Phe Ala Asp Leu Arg Arg Tyr Gln Trp Asn Trp His Pro 130 135 140 Asn Val Glu Glu Pro Tyr Ala Ser Asn Lys Glu Leu Arg Ser Gln Val 145 150 155 160 Ala Asp Ala Ala Ser Ala Gly Leu Leu Asp Asp Ala Arg Met Ser Phe 165 170 175 Gly Asn Leu Lys Asn Val Val Phe His Asp Val Arg Thr Phe Leu His 180 185 190 Arg Ile Lys Arg Asn Met Val Thr Ser Pro Ser Thr Leu Trp Pro Leu 195 200 205 Ile Asn Ile His Val Lys Pro Ala Leu Thr His Ile Asp Glu Thr Lys 210 215 220 Ile Arg Val Val Phe Gly Val Ser Lys Arg His Val Leu Pro Ser Ala 225 230 235 240 Met Phe Phe Trp Pro Leu Phe Phe Phe Tyr Leu Lys Asn Arg Glu Thr 245 250 255 Ser Pro Leu Leu Trp Gly Asn Glu Thr Ile Leu Gly Gly Gly Leu Asn 260 265 270 Leu Tyr Met Glu Cys Ile Ile Pro Arg Leu Tyr Phe Ser Thr Phe Val 275 280 285 Met Val Asp Trp Ser Ser Phe Asp Leu Arg Ser Leu Phe Ser Ile Ile 290 295 300 Arg Gln Asp Ile Phe Pro Asn Trp Arg Thr Tyr Phe Asp Phe Glu Asn 305 310 315 320 Gly Tyr Ile Pro Thr Asn Lys Tyr Arg Glu Ser Lys Ala Asp Pro Ala 325 330 335 His Leu Glu Ala Leu Trp Asn Trp Val Cys Glu Ala Cys Phe Gln Met 340 345 350 Pro His Arg Leu Pro Asp Gly Asn Val Tyr Lys Arg Leu Phe Arg Gly 355 360 365 Ile Pro Ser Gly Leu Phe Thr Thr Gln Phe Leu Asp Ser Phe Tyr Asn 370 375 380 Met Ile Met Ile Leu Thr Ile Leu Gly Arg Met Gly Phe Gly Ile Ser 385 390 395 400 Thr Val Arg Ile Arg Val Gln Gly Asp Asp Ser Leu Ile Arg Leu Ile 405 410 415 Phe His Val Pro Ala Asn Met His Ala Glu Phe Lys Arg Thr Phe Glu 420 425 430 Val Tyr Ala Ala Tyr Tyr Phe Asp Ser Val Ala Arg Pro Glu Lys Thr 435 440 445 His Ile Thr Asn Asn Pro Asn Glu Ile Asn Ala Leu Gly Tyr Asp Tyr 450 455 460 Pro Asn Gly Tyr Pro His Arg Asp Trp Arg Lys Leu Leu Ala Gln Leu 465 470 475 480 Leu His Pro Arg Ser Thr Ala Pro Arg Phe Ser Leu Leu Lys Ala Arg 485 490 495 Thr Cys Gly Ile Gln Tyr Ala Ser Met Tyr Thr Ser His Glu Val Thr 500 505 510 Asn Val Cys Lys Asp Ile Tyr Asn Asp Leu Asp Arg Gln Gly Ile Val 515 520 525 Ala Gln Asp Leu Pro Val Gln Arg Asp Val Ile Leu His Ser Leu Ser 530 535 540 Asp Phe Thr Ile Pro Thr Asp His Phe Pro Thr Met Asn Glu Val Thr 545 550 555 560 Arg Tyr Leu Arg Ser Pro Tyr Gln 565 <210> 3 <211> 1928 <212> RNA <213> Unknown <220> <223> RNA coding for RNA dependent RNA plymerase from a dsRNA virus isolated from hypovirlent Helicobasidium mompa. <400> 3 auagacaaag cucucgggga aacccuacuc uuugaaucua caaggcuuau acccucuucg 60 aaaaucacuc gauaaacaug uuuguucaca cccugaucuc ggcucucacc gaaccuguuc 120 agagcacacu cucgacuacc aaggcuuacg ucaaucguca caucuacgag cacaacuucc 180 aguaucaaug gacguccgua gugucucaca cucccgcucg cgacgaauuu caguaccaag 240 gcuaccaaga uaaagucaag gaacaccuca agcgcaaccu uuucggaccu gacuacgauu 300 auaucguaaa caaguuccau cauccuguug cuacuaacga ggacaucacc aacacuuuca 360 agaaagguga ucuuccugac caucccguac cacgcgacga guucuaucuc gcugcuguca 420 cugaaaccac aagacgcuuu gcgccuccac aguugauccg cccuguacac uucgcugauu 480 ugcgucguua ucaauggaac uggcauccca acguugaaga accuuacgcu ucgaacaagg 540 agcuacgcuc ccaagucgcu gacgccgcau cugcuggccu ccucgaugau gcucgaaugu 600 cauuuggcaa ccucaaaaac gucgucuuuc augacguacg aacuuuucuu caccguauca 660 agcgcaacau gguuacuagc ccuucuacuc ucuggcccuu aaucaacauc cauguuaaac 720 cugcccuuac ucacauagac gaaacgaaaa uccgugucgu auucggcguc ucuaaacgcc 780 auguauuacc aucugcuaug uuuuucuggc cucucuucuu cuuuuaucuc aagaaccgug 840 aaaccucgcc ucuccucugg ggaaacgaaa cuauucucgg ugguggucug aaucucuaua 900 uggagugcau caucccucgg cucuauuuuu cgacauucgu aauggucgac uggucuucuu 960 uugaccuucg uucccucuuc ucaaucaucc gucaagauau cuucccaaau uggaggacuu 1020 acuucgacuu cgagaacgga uacaucccga ccaacaaaua ucgugaaucc aaagcugauc 1080 cggcacaucu ggaagcacuc uggaacuggg uuugugaagc uuguuuucaa augccucauc 1140 ggcuaccuga cgguaacguu uauaaacguc uuuuccgcgg uauuccaucu ggccuuuuca 1200 ccacucaauu ccuugauuca uuuuacaaua ugaucaugau ccugaccauc cucggucgca 1260 uggguuuugg cauaucuaca guccgcauac gcguacaagg ugacgacucg cucauccguc 1320 ucaucuucca cguacccgca aauaugcacg cugaauucaa gagaacguuu gaaguguaug 1380 cugcuuacua uuucgacagu guugcccgac cugagaaaac gcacaucacc aacaacccaa 1440 acgaaaucaa cgcacucggu uacgacuauc cgaacgguua uccacaucgu gauuggagaa 1500 agcuacucgc ucaacuucuu cauccacgcu caaccgcucc aagauucucg cuucugaaag 1560 cccgcaccug uggcauccag uacgccucaa uguacacguc acacgaaguc accaacgucu 1620 gcaaggacau uuacaaugac cucgaccgcc aaggcaucgu ugcucaagau cucccuguuc 1680 aacgcgaugu uauucugcac ucgcucucgg acuuuacgau ccccacugac cauuucccga 1740 ccaugaacga agugacucgg uaucuacgcu caccuuauca gcgcacugaa gcugacaaug 1800 aagcuuauuu uccuaccaag ccaucugcug cucucgaccc ucgagcacag uucuacuucc 1860 uuucugauca cuaauugucu cccuaauuau aucaaaauau auaacaaaca acaaaaaaaa 1920 aauaacua 1928 <210> 4 <211> 6 <212> PRT <213> Unknown <220> <223> Amino acid sequence used in the primer design. <400> 4 Ala Gly Ile Pro Ser Gly 1 5 <210> 5 <211> 6 <212> PRT <213> Unknown <220> <223> Amino acid sequence used in the primer design. <400> 5 Gln Gly Asp Asp Ser Ile 1 5 <210> 6 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide based on the the amino acid sequence of SEQ ID 4. <400> 6 gccggaatac catccggt 18 <210> 7 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide based on the the amino acid sequence of SEQ ID 5. <400> 7 gattgaatcg tcaccttg 18 <210> 8 <211> 809 <212> DNA <213> Unknown <220> <223> Amplified DNA fragment by PCR using primers of SEQ ID 6 and SEQ ID 7. <400> 8 gattgaatcg tcaccttgcc tctcctctgg ggaaacgaaa ctattctcgg tggtggtctg 60 aatctctata tggagtgcat catccctcgg ctctattttt cgacattcgt aatggtcgac 120 tggtcttctt ttgaccttcg ttccctcttc tcaatcatcc gtcaagatat cttcccaaat 180 tggaagactt acttcgactt cgagaacgga tacatcccga ccaacaaata tcgtgaatcc 240 aaagctgatc cagcacatct ggaagcactc tggaactggg tttgtgaagc ttgttttcaa 300 atgcctcatc ggctacctga cggtaacgtt tataaacgtc ttttccgcgg tattccatct 360 ggccttttca ccactcaatt ccttgattca ttttacaata tgatcatgat cctgaccatc 420 ctcggtcgca tgggttttgg catatctaca gtccgcatac gcgtacaagg tgacgactcg 480 ctcatccgtc tcatcttcca cgtacccgca aatatgcacg ctgaattcaa gagaacgttt 540 gaagtgtatg ctgcttacta tttcgacagt gtcgcccgac ctgagaaaac gcacatcacc 600 aacaacccaa acgaaatcaa cgcactcggt tacgactatc cgaacggtta tccacatcgt 660 gattggagaa agctactcgc tcaacttctt catccacgct caaccgctcc aagattctcg 720 cttctgaaag cccgcacctg tggcatccag tacgcctcaa tgtacacgtc acacgaagtc 780 accaacgtct gcaaggtgac gattcaatc 809 <210> 9 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide based on the PCR product of SEQ ID 8. <400> 9 tagtttcgtt tccccagagg 20 <210> 10 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designed oligonucleotide based on the PCR product of SEQ ID 8. <400> 10 tacacgtcac acgaagtcac 20 <210> 11 <211> 908 <212> DNA <213> Unknown <220> <223> Amplified DNA fragment by 5' RACE using primer of SEQ ID 9. <400> 11 ggccacgcgt cgactagtac gggggggggg gggggataga caaagctctc ggggaaaccc 60 tactctttga atctacaagg cttataccct cttcgaaaat cactcgataa acatgtttgt 120 tcacaccctg atctcggctc tcaccgaacc tgttcagagc acactctcga ctaccaaggc 180 ttacgtcaat cgtcacatct acgagcacaa cttccagtat caatggacgt ccgtagtgtc 240 tcacactccc gctcgcgacg aatttcagta ccaaggctac caagataaag tcaaggaaca 300 cctcaagcgc aaccttttcg gacctgacta cgattatatc gtaaacaagt tccatcatcc 360 tgttgctact aacgaggaca tcaccaacac tttcaagaaa ggtgatcttc ctgaccatcc 420 cgtaccacgc gacgagttct atctcgctgc tgtcactgaa accacaagac gctttgcgcc 480 tccacagttg atccgccctg tacacttcgc tgatttgcgt cgttatcaat ggaactggca 540 tcccaacgtt gaagaacctt acgcttcgaa caaggagcta cgctcccaag tcgctgacgc 600 cgcatctgct ggcctcctcg atgatgctcg aatgtcattt ggcaacctca aaaacgtcgt 660 ctttcatgac gtacgaactt ttcttcaccg tatcaagcgc aacatggtta ctagcccttc 720 tactctctgg cccttaatca acatccatgt taaacctgcc cttactcaca tagacgaaac 780 gaaaatccgt gtcgtattcg gcgtctctaa acgccatgta ttaccatctg ctatgttttt 840 ctggcctctc ttcttctttt atctcaagaa ccgtgaaacc tcgcctctcc tctggggaaa 900 cgaaacta 908 <210> 12 <211> 374 <212> DNA <213> Unknown <220> <223> Amplified DNA fragment by 5' RACE using primer of SEQ ID 10. <400> 12 tacacgtcac acgaagtcac caacgtctgc aag
gacattt acaatgacct cgaccgccaa 60 ggcatcgttg ctcaagatct ccctgttcaa cgc
gatgtta ttctgcactc gctctcggac 120 tttacgatcc ccactgacca tttcccgacc atg
aacgaag tgactcggta tctacgctca 180 ccttatcagc gcactgaagc tgacaatgaa gct
tattttc ctaccaagcc atctgctgct 240 ctcgaccctc gagcacagtt ctacttcctt tct
gatcact aattgtctcc ctaattatat 300 caaaatatat aacaaacaac aaaaaaaaaa taa
ctacccc cccccccccc ccccgtacta 360 gtcgacgcgt ggcc
374
gacattt acaatgacct cgaccgccaa 60 ggcatcgttg ctcaagatct ccctgttcaa cgc
gatgtta ttctgcactc gctctcggac 120 tttacgatcc ccactgacca tttcccgacc atg
aacgaag tgactcggta tctacgctca 180 ccttatcagc gcactgaagc tgacaatgaa gct
tattttc ctaccaagcc atctgctgct 240 ctcgaccctc gagcacagtt ctacttcctt tct
gatcact aattgtctcc ctaattatat 300 caaaatatat aacaaacaac aaaaaaaaaa taa
ctacccc cccccccccc ccccgtacta 360 gtcgacgcgt ggcc
374
【0049】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:病原性低下紫紋
羽病菌から分離されたdsRNAウイルス由来RNA依存的RNA
ポリメラーゼをコードするDNA。 配列番号2:病原性低下紫紋羽病菌から分離されたdsRN
AウイルスのRNA依存的RNAポリメラーゼのアミノ酸配
列。 配列番号3:病原性低下紫紋羽病菌から分離されたdsRN
Aウイルス由来RNA依存的RNAポリメラーゼをコードするR
NA。 配列番号4:プライマーの設計に用いたアミノ酸配列。 配列番号5:プライマーの設計に用いたアミノ酸配列。
羽病菌から分離されたdsRNAウイルス由来RNA依存的RNA
ポリメラーゼをコードするDNA。 配列番号2:病原性低下紫紋羽病菌から分離されたdsRN
AウイルスのRNA依存的RNAポリメラーゼのアミノ酸配
列。 配列番号3:病原性低下紫紋羽病菌から分離されたdsRN
Aウイルス由来RNA依存的RNAポリメラーゼをコードするR
NA。 配列番号4:プライマーの設計に用いたアミノ酸配列。 配列番号5:プライマーの設計に用いたアミノ酸配列。
【0050】配列番号6:配列番号4のアミノ酸配列に
基づいて設計したオリゴヌクレオチオド。 配列番号7:配列番号5のアミノ酸配列に基づいて設計
したオリゴヌクレオチオド。 配列番号8:配列番号6及び配列番号7のプライマーを
用いるPCRによって増幅されたDNA断片。 配列番号9:配列番号8のPCR産物に基づいて設計した
プライマー。 配列番号10:配列番号8のPCR産物に基づいて設計した
プライマー。 配列番号11:配列番号9のプライマーを用いる5'RACEに
よって増幅されたDNA断片。 配列番号12:配列番号10のプライマーを用いる5'RACE
によって増幅されたDNA断片。
基づいて設計したオリゴヌクレオチオド。 配列番号7:配列番号5のアミノ酸配列に基づいて設計
したオリゴヌクレオチオド。 配列番号8:配列番号6及び配列番号7のプライマーを
用いるPCRによって増幅されたDNA断片。 配列番号9:配列番号8のPCR産物に基づいて設計した
プライマー。 配列番号10:配列番号8のPCR産物に基づいて設計した
プライマー。 配列番号11:配列番号9のプライマーを用いる5'RACEに
よって増幅されたDNA断片。 配列番号12:配列番号10のプライマーを用いる5'RACE
によって増幅されたDNA断片。
【図1】5'RACEの手順を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月5日(2000.6.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 善弘 茨城県牛久市中央2−13−17 Fターム(参考) 4B024 AA07 AA11 BA10 CA03 GA11 4B050 CC03 DD01 LL10 4B065 AA26X AA95Y AB01 AC14 BA02 CA29 CA47
Claims (6)
- 【請求項1】 病原性が低い紫紋羽病菌分離株70から分
離することができ、配列番号3で表される塩基配列を含
むRNAを含有するRNAウイルス。 - 【請求項2】 以下の(a)又は(b)のタンパク質。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列を含み、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活性
を有するタンパク質 - 【請求項3】 以下の(a)又は(b)のタンパク質をコード
する遺伝子。 (a) 配列番号2で表されるアミノ酸配列を含むタンパク
質 (b) 配列番号2で表されるアミノ酸配列において1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列からなり、かつRNA依存的RNAポリメラーゼ活
性を有するタンパク質 - 【請求項4】 以下の(c)又は(d)のDNAを含む遺伝子。 (c) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列を含むDNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るDNA - 【請求項5】 請求項3又は4記載の遺伝子を含有する
組換えベクター。 - 【請求項6】 以下の(e)又は(f)のRNAを含む遺伝子。 (e) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNA (f) 配列番号3で表される塩基配列を含むRNAとストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつRNA依存
的RNAポリメラーゼ活性を有するタンパク質をコードす
るRNA
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26006099A JP2001078774A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 病原性が低い紫紋羽病菌から分離したrnaウイルス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26006099A JP2001078774A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 病原性が低い紫紋羽病菌から分離したrnaウイルス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001078774A true JP2001078774A (ja) | 2001-03-27 |
Family
ID=17342759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26006099A Pending JP2001078774A (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 病原性が低い紫紋羽病菌から分離したrnaウイルス |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001078774A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012115227A1 (ja) * | 2011-02-24 | 2012-08-30 | 国立大学法人東京農工大学 | マイコウイルス、植物病害真菌、植物病害防除剤、植物病害防除方法及び植物病害真菌弱毒化方法 |
-
1999
- 1999-09-14 JP JP26006099A patent/JP2001078774A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012115227A1 (ja) * | 2011-02-24 | 2012-08-30 | 国立大学法人東京農工大学 | マイコウイルス、植物病害真菌、植物病害防除剤、植物病害防除方法及び植物病害真菌弱毒化方法 |
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