JP2001075313A - 磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤 - Google Patents

磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤

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JP2001075313A
JP2001075313A JP25237599A JP25237599A JP2001075313A JP 2001075313 A JP2001075313 A JP 2001075313A JP 25237599 A JP25237599 A JP 25237599A JP 25237599 A JP25237599 A JP 25237599A JP 2001075313 A JP2001075313 A JP 2001075313A
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Kenji Okado
岡戸  謙次
Naotaka Ikeda
池田  直隆
Kenichi Nakayama
憲一 中山
Yuji Mikuriya
裕司 御厨
Kazuki Yoshizaki
和已 吉▲崎▼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたって、高画像濃度、高精細なカラ
ー画像を得ることができ、トナーとの混合性に優れ、ト
ナーへの帯電付与能に優れ、かつトナーのスペントが発
生しにくい、磁性微粒子分散型樹脂キャリアを提供する
ことにある。 【解決手段】 少なくとも磁性微粒子とバインダー樹脂
とを有する複合体粒子で形成されている磁性微粒子分散
型樹脂キャリアであって、該磁性微粒子が、内部にケイ
素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分が露出している
磁性粒子を親油化処理したものであることを特徴とする
磁性微粒子分散型樹脂キャリアである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法等における静電荷像を現像するための磁性微粒子
分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法として米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に種々の方法が記
載されている。これらの方法は、静電荷像担持体の光導
電層に光像を照射することにより静電荷像を形成し、次
いで該静電荷像上にトナーを付着させて該静電荷像を現
像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写し
た後、熱、圧力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定
着し複写物又はプリントを得るものである。
【0003】該静電荷像を現像する工程は、摩擦帯電さ
れたトナーを静電荷像の静電相互作用を利用してトナー
像の形成を行うものである。一般に静電荷像をトナーを
用いて現像する方法のうち、トナーをキャリアと混合し
た二成分系現像剤が高画質を要求されるフルカラー複写
機又はプリンタには好適に用いられている。
【0004】この現像方法においては、該キャリアは摩
擦帯電により適当量の正または負の帯電量をトナーに付
与し、また、該摩擦帯電の静電引力により、その表面に
トナーを担持する。
【0005】トナーとキャリアを有する現像剤は、磁石
を内包する現像スリーブ上に現像剤層厚規制部材により
所定の層厚にコートされ、磁気力を利用することによっ
て、静電荷像担持体(感光体)と該現像スリーブとの間
に形成される現像領域に搬送される。
【0006】感光体と現像スリーブとの間には、ある所
定の現像バイアス電圧が印加されており、上記トナー
は、該現像領域において、上記感光体上に現像される。
【0007】上記キャリアに対して要求される特性は種
々あるが、特に重要な特性として適当な帯電性、印加電
界に対する耐圧性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐スペント
性、現像性等が挙げられる。
【0008】例えば、現像剤を長期使用した場合には、
キャリアの表面にスペントトナーと呼ばれる現像に寄与
せぬトナーが融着し、トナーフィルミングが起こり、そ
の結果、現像剤の劣化と、それに伴う現像画像の画質劣
化が生じる。
【0009】一般に、キャリアの真比重が大きすぎる
と、現像剤を上記現像剤層厚規制部材で現像スリーブ上
に所定の層厚にする際に、或いは、現像器内での現像剤
の撹拌の際に現像剤にかかる負荷が大きくなる。現像剤
の長期使用において、(a)トナーフィルミング、
(b)キャリア破壊、(c)トナーの劣化が生じ易くな
る。その結果、現像剤の劣化と、それに伴う現像画像の
画質劣化が生じ易くなる。
【0010】また、キャリアの粒径が大きくなると、上
記と同様に現像剤にかかる負荷が大きくなる為に、上記
(a)〜(c)が生じ易くなり、その結果、現像剤の劣
化が生じ易くなる。また、(d)現像画像の細線再現性
が低下しやすい。
【0011】従って、上記(a)から(c)が生じ易い
キャリアにおいては、定期的に現像剤を交換する手数を
要し、かつ、不経済である為に、現像剤にかかる負荷を
減少させるか、或いは、キャリアの耐衝撃性、耐スペン
ト性を改良することにより、上記(a)から(c)を防
止し現像剤寿命を延ばすことが好ましい。
【0012】キャリアの粒径を小さくすると、(e)静
電荷像担持体にキャリアが付着しやすくなる。また、ト
ナー粒径が一定でキャリアのみの粒径を小さくすること
は、(f)トナーの帯電量分布が広がり、特に低湿環境
下でのチャージアップによる非画像部へトナーが飛翔し
てしまう(以下、「カブリ」と記す)という現象が発生
しやすくなる。
【0013】上記(a)〜(f)の課題を解決するため
のキャリアとして、磁性微粒子分散型樹脂キャリアが挙
げられる。このキャリアは、粒子に形状的な歪みが少な
く、粒子強度が高い球状にすることが比較的容易であ
り、流動性に優れている。その粒子サイズも広範囲に制
御できることから、現像スリーブ又はスリーブ内の磁石
の回転数が大きい高速複写機や汎用コンピュータの高速
レーザービームプリンタ等に適している。
【0014】磁性微粒子分散型樹脂キャリアは、特開昭
54−66134号公報、特開昭61−9659号公報
に提案がなされている。しかしながら、上記磁性粒子キ
ャリアは、磁性体を多量に含有せしめない場合には、そ
の粒径に対して、飽和磁化が小さく、現像時に静電荷像
担持体上にキャリア付着が生じやすく、現像剤の補充、
或いは、付着キャリアの回収機構を画像形成装置内に具
備する必要がある場合がある。
【0015】また、磁性微粒子分散型樹脂キャリアにお
いて、磁性体を多量に含有せしめた場合には、結着樹脂
に対して磁性体の量が増加するために耐衝撃性が弱くな
り、現像剤を上記現像剤層厚規制部材でスリーブ上に所
定の層厚にする際に、(g)キャリアからの磁性体の欠
落が生じ易く、結果として、現像剤の劣化が生じ易くな
る。
【0016】また、上記磁性微粒子分散型樹脂キャリア
において、マグネタイトを多量に含有せしめた場合に
は、比抵抗の低いマグネタイトの量が増加する為にキャ
リアの比抵抗が下がり、その結果、(h)現像時に印加
するバイアス電圧のリークによる画像不良も生じ易くな
る。また、マグネタイトを多量に含有せしめると、キャ
リアの残留磁化が高くなり、現像剤の搬送不良やトナー
との混合不良等が生じやすくなる。
【0017】一方、特開昭58−21750号公報に、
キャリアコアを樹脂で被覆する技術が提案されている。
樹脂により被覆されたキャリアは、耐スペント性、耐衝
撃性、印加電圧に対する耐圧性を改良することができ
る。また、被覆する樹脂の帯電特性によりトナーの帯電
特性を制御することが可能である為、被覆する樹脂を選
択することによりトナーに所望の帯電電荷を付与するこ
とができる。
【0018】しかしながら、上記樹脂被覆キャリアにお
いても、被覆樹脂の量が多くキャリアの比抵抗が高い場
合には、低湿環境下でトナーのチャージアップ現象が生
じ易くなる。また、被覆樹脂の量が少ない場合には、キ
ャリアの比抵抗が低くなりすぎる為に、現像バイアス電
圧のリークによる画像不良が生じ易い。
【0019】また、被覆樹脂によっては、該樹脂で被覆
されたキャリアの比抵抗が測定上適正比抵抗と考えられ
るものでも、現像バイアス電圧のリークによる画像不良
が生じ易い、或いは、低湿環境下でのチャージアップ現
象が生じ易いものもある。
【0020】この様に、今日求められている厳しい品質
上の要求、例えば細線や小文字、写真あるいはカラー原
稿等さまざまな対象に対応できること、さらに高画質化
や高品位化、高速化及び高耐久性を満足する磁性微粒子
分散型樹脂キャリアが待望されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の問題点を解消した磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び
二成分系現像剤を提供することにある。
【0022】本発明の目的は、キャリアの電気抵抗が高
いので、静電荷像担持体へのキャリア付着がなく、カブ
リの発生が防止または抑制され、高画質なトナー画像を
形成し得る磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系
現像剤を提供することにある。
【0023】本発明の目的は、温湿度に左右されること
なく、高画質濃度で高精細なカラー像を形成しうる磁性
微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現像剤を提供す
ることにある。
【0024】本発明の目的は、キャリアの残留磁化が低
く、かつ流動性が高いので、多数枚の画出しにおいても
画像劣化のない耐久性に優れている磁性微粒子分散型樹
脂キャリア及び二成分系現像剤を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】具体的には、本発明は、
少なくとも磁性微粒子とバインダー樹脂とを有する複合
体粒子で形成されている磁性微粒子分散型樹脂キャリア
であって、該磁性微粒子が、内部にケイ素成分を含有
し、かつ表面にケイ素成分が露出している磁性粒子を親
油化処理したものであることを特徴とする磁性微粒子分
散型樹脂キャリアに関する。
【0026】また、本発明は、トナー粒子と外添剤を有
するトナーと磁性微粒子分散型樹脂キャリアとを少なく
とも有する二成分系現像剤において、該トナーが重量平
均粒径3〜9μmであり、ワックスを40重量%以下含
有しているトナーであり、該キャリアが上記構成のキャ
リアであることを特徴とする二成分系現像剤に関する。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前述の問題点を改
良すべく種々研究・検討した結果、ケイ素成分を内部及
び表面に特定量含有している磁性微粒子を含有した磁性
微粒子分散型樹脂キャリア及びその二成分系現像剤が諸
特性改良において有効であることを見出し、本発明に到
達したものである。
【0028】本発明で用いる磁性微粒子分散型樹脂キャ
リア(以下キャリアと称す)は、磁性微粒子として特定
のマグネタイト粒子を分散させてなる複合体粒子からな
るものである。
【0029】すなわち、本発明のマグネタイト粒子は、
内部にケイ素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分、と
りわけ微細なケイ素成分が露出していることを特徴とす
る。
【0030】このように、本発明のマグネタイト粒子
は、マグネタイト粒子の内部と表面の双方にケイ素成分
が存在することが必要である。マグネタイト粒子の内部
にケイ素成分が存在しても、表面にケイ素成分が露出し
ていない場合には、電気抵抗が低く、また流動性にも劣
る。また、マグネタイト粒子の表面にのみケイ素成分が
露出している場合には、残留磁化が劣るものとなる。な
お、ここでいうケイ素成分とは、ケイ素または酸化ケイ
素を主成分とする化合物である。
【0031】マグネタイト粒子に対する前記表面に露出
したケイ素成分(以下、表面露出ケイ素成分と略する)
の存在量はケイ素に換算して0.1〜3.0重量%が好
ましい(以下、ケイ素成分の存在量は、すべてケイ素に
換算した量である)。表面露出ケイ素成分の存在量が
0.1重量%未満では電気抵抗、残留磁化および流動性
に対する改善効果が小さい傾向にある。また、表面露出
ケイ素成分の存在量が3.0重量%を超えると、良好な
特性は得られるものの、マグネタイト表面に担持しきれ
なくなり、ケイ素成分の偏在あるいは遊離等が生じやす
くなり好ましくない。
【0032】ここでいう表面露出ケイ素成分の存在量
は、下記の分析方法によって得られた値である。
【0033】すなわち、試料0.900gを秤量し、1
NのNaOH溶液25ミリリットルを加える。液を撹拌
しながら45℃に加温し、粒子表面のケイ素を溶解す
る。
【0034】未溶解物を濾過した後、溶出液を純水で1
25ミリリットルに定量し、溶出液に含まれるケイ素を
プラズマ発光分析(ICP)で定量する。
【0035】表面露出ケイ素成分(重量%)={[溶出
液に含まれるケイ素(g/l)×125÷1000]/
0.900(g)}×100
【0036】なお、総Si量は、試料を塩−フッ酸溶液
に溶解し、プラズマ発光分析(ICP)で定量する。
【0037】次に、本発明の好ましい製造方法を説明す
る。先ず、主成分が第1鉄塩である溶液中にケイ素成分
を添加する。ここに用いられる第1鉄塩としては硫酸第
1鉄が好ましく、またケイ素成分としてはケイ酸化合物
から調製されたケイ素コロイドを含む溶液が好ましい。
【0038】次に、第1鉄イオンに対して1.0〜1.
1当量のアルカリと混合して水酸化第1鉄を生成させ
る。
【0039】この水酸化第1鉄に、酸素含有ガス、望ま
しくは空気を吹き込み、60〜100℃、好ましくは8
0〜90℃で酸化反応を行ない、種晶を生成させる。こ
の酸化反応量の制御は反応中に未反応の水酸化第1鉄の
分析と通気、酸素含有ガス量を調整して行なう。この酸
化反応においては、pHを7〜10に維持することが肝
要である。
【0040】この酸化反応の途中で、種晶生成量が全酸
化量の1〜30%、好ましくは2〜10%となったとき
に、当初のアルカリに対して0.9〜1.2当量、好ま
しくは1.05〜1.15当量となる不足の鉄を追加す
る。ここで用いられる鉄としては、硫酸第1鉄等の第1
鉄塩溶液が好ましい。
【0041】さらに、上記と同様の条件でpH6〜1
0、好ましくは6〜9に維持しながら酸化反応を継続
し、粒子を生成させ、さらに常法により洗浄、濾過、乾
燥、粉砕し、マグネタイト粒子を得る。
【0042】本発明では、上述のように、酸化反応中の
pHを6〜10に調整することが好ましい。その理由
は、酸化反応時のpHを中性域より高くするとケイ素は
マグネタイト粒子の内部に取り込まれ、逆に低くした時
は内部に取り込まれにくく表面に析出することができる
からである。
【0043】マグネタイト粒子形態は、立方体状、多面
体状、球状、針状、板状等のいずれの形態の粒子をも使
用することができるが、本発明者らが酸化反応途中の粒
子形状について観察した結果では、最初の反応で生成す
る種晶は不定形だが、後半の中性域・弱アルカリ域(p
H6〜9)下では球状に変化していく、この球状のもの
が好ましく用いられる。平均粒子径は、複合体粒子の平
均粒子径よりも小さい粒子であればよく、0.02〜
5.0μm、特に0.02〜2.0μmが好ましい。
【0044】磁性微粒子と非磁性無機化合物粒子とを併
用する場合の混合割合は、磁性微粒子が少なくとも30
重量%含有されている無機化合物粒子粉末であることが
好ましい。
【0045】無機化合物粒子粉末は、その全部又は一部
が親油化処理剤で処理されている。
【0046】親油化処理剤としては、エポキシ基、アミ
ノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン
基、ハロゲン化アルキル基及びアルデヒド基からから選
ばれた1種又は2種以上の官能基を有する有機化合物や
それらの混合物が好ましく使用でき、いずれも本発明の
目的を達成することができる。これらのうち、官能基を
含むカップリング剤が好ましく、特にシラン系カップリ
ング剤が水媒体中で加水分解しながら処理できるので好
ましい。さらに、好ましい官能基としては、エポキシ
基、アミノ基及びメルカプト基が、キャリア中に無機化
合物粉末が均一に分散しやすいので好ましく、さらに
は、エポキシ基が、温湿度の影響を受けにくく、キャリ
アの帯電付与能が安定する点で好ましい。
【0047】エポキシ基を有する有機化合物としては、
エピクロルヒドリン、グリシドール、スチレン−(メ
タ)アクリル酸グリシジル共重合体等がある。
【0048】エポキシ基を有するシラン系カップリング
剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメト
キシシラン等がある。
【0049】アミノ基を有する有機化合物としては、エ
チレンジアミン、ジエチレントリアミン、スチレン−
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体等が
ある。
【0050】アミノ基を有するシラン系カップリング剤
としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0051】アミノ基を有するチタン系カップリング剤
としては、イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタ
ネート等がある。
【0052】メルカプト基を有する有機化合物として
は、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸等
がある。
【0053】メルカプト基を有するシラン系カップリン
グ剤としては、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン等がある。
【0054】有機酸基を有する有機化合物としては、オ
レイン酸、ステアリン酸、スチレン−アクリル酸等があ
る。
【0055】エステル基を有する有機化合物としては、
ステアリン酸エチル、スチレン−メタクリル酸メチル等
がある。
【0056】ケトン基を有する有機化合物としては、シ
クロヘキサノン、アセトフェノン、メチルエチルケトン
樹脂等がある。
【0057】ハロゲン化アルキル基を有する有機化合物
としては、クロロヘキサデカン、クロロデカン等があ
る。
【0058】アルデヒド基を有する有機化合物として
は、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド等があ
る。
【0059】本発明における親油化処理剤の量は、無機
化合物粒子粉末に対し0.1〜5.0重量%が好まし
い。
【0060】0.1重量%未満の場合には、親油化処理
が不十分なために複合体粒子中に均一分散することが難
しくなり、無機化合物粒子の含有量の高い複合体粒子が
得ることができない。
【0061】5.0重量%を超える場合には、樹脂の被
覆を複合体粒子表面に密着させることはできるが、生成
した複合体粒子同士の凝集が生じ、複合体粒子の粒子サ
イズの制御が困難になる。
【0062】本発明における複合体粒子を構成するバイ
ンダー樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
【0063】熱硬化性樹脂としては、フェノール系樹
脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、キシ
レン樹脂、アセトグアナミン樹脂、フラン樹脂、シリコ
ーン系樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂等があり、
これらの樹脂は単独でも2種以上を混合しても構わない
が、少なくともフェノール樹脂を含有していることが好
ましい。
【0064】本発明における複合体粒子を構成するバイ
ンダー樹脂と無機化合物粒子粉末との割合は、バインダ
ー樹脂1〜20重量%と無機化合物粒子粉末80〜99
重量%であることが好ましい。
【0065】また複合体粒子の平均粒子径は、特に高画
質化、高品位化のためには平均粒子径が10〜50μm
の範囲がより好ましく、さらには平均粒子径15〜45
μmが、写真原稿等の画像比率の高いトナー消費量の多
いオリジナル連続プリントした際も、補給トナーの混合
搬送性に優れる点で、より一層好ましい。
【0066】本発明に係るキャリアは必要により、カッ
プリング剤あるいは樹脂を被覆してもよい。
【0067】被覆する樹脂は、公知の樹脂であればいず
れでもよく、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、
ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、スチレン系樹脂、アク
リル系樹脂、フェノール樹脂等が拳げられる。モノマー
から重合して得られる重合体でもかまわない。耐久性や
耐汚染性を考慮すればシリコーン樹脂が好ましい。
【0068】より好ましくは、コア粒子の結着樹脂をフ
ェノール樹脂、磁性微粒子の表面処理剤をエポキシ基含
有シランカップリング剤、シリコーンコート樹脂中に含
有またはコア剤の前処理剤としてアミノ基を含有するシ
ランカップリング剤とすることで、結着樹脂中に適度に
吸着している水分によって、アミノ基を含有するシラン
カップリング剤が加水分解して、フェノール樹脂の水酸
基と水素結合をしつつ、自己縮合し、あるいはシリコー
ン樹脂中の残存シラノール基と縮合し強固な被覆を形成
すると同時に、アミノ基と磁性体微粒子の表面処理剤の
エポキシ基とが反応し、シリコーン樹脂の密着性が向上
し、被覆樹脂の欠落等が抑制される。
【0069】本発明のキャリアは、真比重が2.5乃至
4.5(好ましくは、3.0乃至4.3)であり、真比
重がこの範囲にあると、キャリアとトナーとの撹拌混合
においてトナーへの負荷が少なく、キャリア表面におけ
るトナーによる汚染が抑制され、静電荷像担持体への非
画像部へのキャリア付着が抑制されるので好ましい。
【0070】本発明のキャリアは、1000×(103
/4π)・A/m(1000エルステッド)の磁界下で
測定した磁化の強さ(σ1000)が20乃至80Am2
kg(emu/g)(より好ましくは、25乃至70A
2/kg)であり、残留磁化(σr)が9Am2/kg
(emu/g)以下(より好ましくは、0.1乃至6.
5Am2/kg)であることが好ましく、キャリアの磁
気特性がこの範囲にあると、現像剤担持体(現像スリー
ブ)に内包されている磁界発生手段(例えば、固定磁
石)の磁界下において、キャリアの静電荷像担持体への
キャリア付着が防止され、二成分系現像剤の磁気ブラシ
中でのトナーへの圧縮力が緩和され外添剤及びトナー粒
子によるキャリア汚染が抑制されるので好ましい。キャ
リアの残留磁化(σr)が9Am2/kgを超えると、補
給トナーとの混合性が低下するだけでなく、現像剤担持
体上の二成分系現像剤と現像器内の二成分系現像剤との
交換が円滑に行なわれず、特に装置を小型化した場合に
トナーのチャージアップやトナーの帯電量にバラツキが
生じやすくなる。
【0071】本発明のキャリアは、比抵抗値が5×10
11乃至5×1015Ω・cmであり、キャリアの比抵抗値
がこの範囲にあると、キャリアは静電荷像担持体へキャ
リア付着しにくく、トナーのチャージアップも良好に抑
制し得る。
【0072】キャリアの比抵抗値と残留磁化とを所定の
範囲に入るようにするために、キャリアコア中には本発
明のマグネタイトに加えて非磁性無機化合物を配合して
も良い。マグネタイトと非磁性無機化合物微粒子は、合
計量で70〜99重量%(キャリア基準)(より好まし
くは、80〜99重量%)含有されていることが、キャ
リアの真比重の調整と、キャリアの比抵抗値の調整と、
キャリアコアの機械的強度との関係で好ましい。
【0073】さらに、非磁性無機化合物微粒子は、マグ
ネタイトよりも比抵抗値が大きく、非磁性無機化合物微
粒子の個数平均粒径はマグネタイトの個数平均粒径より
も大きい方が、キャリアの比抵抗値を高め、キャリアの
真比重を小さくする上で好ましい。
【0074】キャリアは、適宜所定のシステムに都合の
良いようにその形状が選択される。しかしながら、キャ
リアの球形度は、100乃至130(より好ましくは1
00〜120)が好ましい。キャリアは、球形度が13
0を超えると、現像剤としての流動性が劣るようにな
り、トナーへの摩擦帯電付与能力の低下や現像極におい
て磁気ブラシの形状が不均一になるために高画質な画像
が得られにくくなる。
【0075】キャリアの球形度の測定は、日立製作所
(株)社製フィールドエミッション走査電子顕微鏡S−
800によりキャリアをランダムに300個以上抽出
し、ニレコ社製の画像処理解析装置Luzex3を用い
て、次式によって導かれる球形度を求めることで行う。
【0076】
【数1】 〔式中、MXLNGはキャリアの最大径を示し、ARE
Aはキャリアの投影面積を示す。〕 ここで、SF−1は100に近いほど球形に近いことを
意味している。
【0077】次に、本発明に係るキャリアの製造方法に
ついて述べる。
【0078】複合体粒子は、溶媒中に分散させた無機化
合物粒子粉末をバインダー樹脂を構成するモノマーに分
散させ、開始剤或いは触媒を添加して重合する、所謂、
重合法や、無機化合物粒子粉末を含有したバインダー樹
脂を粉砕する、所謂、混練粉砕法等によって製造するこ
とが出来る。磁性キャリアの粒径を容易に制御し、シャ
ープな粒度分布にするために重合法が好ましい。
【0079】バインダー樹脂としてフェノール樹脂を用
いた複合体粒子の製造は、例えば、水性媒体中にフェノ
ール類とアルデヒド類と親油化処理を行なった無機化合
物粒子粉末を分散させ、塩基性触媒を添加して反応させ
る方法が挙げられる。フェノール類とともにロジン等の
天然樹脂や、桐油、亜麻仁油等の乾性油を混合して反応
させる、所謂、変性フェノール樹脂を形成させる方法も
挙げられる。
【0080】バインダー樹脂が特にフェノール樹脂であ
る場合には、適度な吸着水を保持しており、カップリン
グ剤の加水分解を促進し、強固な被覆を形成するために
好ましい。
【0081】バインダー樹脂としてエポキシ樹脂を用い
た複合体粒子の製造は、例えば、水性媒体中にビスフェ
ノール類とエピハロヒドリンと親油化処理を行なった無
機化合物粒子粉末を分散させ、アルカリ水性媒体中で反
応させる方法が挙げられる。
【0082】バインダー樹脂として、メラミン樹脂を用
いた複合体粒子の製造は、例えば、水性媒体中にメラミ
ン類とアルデヒド類と、親油化処理を行なった無機化合
物粒子粉末を分散させ、弱酸性触媒の存在下で反応させ
る方法が挙げられる。
【0083】その他の熱硬化性樹脂を用いた複合体粒子
の製造方法としては、例えば、親油化処理を行なった無
機化合物粒子粉末を種々の樹脂と混練した後、粉砕し、
さらには球形化処理を行なう方法等が挙げられる。
【0084】親油化処理を行なった無機化合物粒子とバ
インダー樹脂とからなる複合体粒子は、樹脂をより硬化
させるために必要により熱処理を施すことも行なわれ
る。特に減圧下あるいは不活性雰囲気下で行うことが無
機化合物微粒子等の酸化防止のために好ましい。
【0085】複合体粒子のカップリング剤による被覆処
理は、常法によりカップリング剤を水や溶剤に溶解した
ものに、複合体粒子を浸漬した後、濾過及び乾燥する方
法や、複合体粒子を撹拌しながらカップリング剤の水溶
液や溶媒液をスプレーし、乾燥する方法等が用いられ
る。特に複合体粒子の合一化を防止し、均一な被覆層を
形成するために、撹拌しながら処理する方法が好まし
い。
【0086】樹脂の被覆は、周知の方法によって行なえ
ばよく、例えば、ヘンシェルミキサーや、ハイスピード
ミキサー等を用いて複合体粒子と樹脂とを乾式混合する
方法、樹脂を含む溶剤中へ複合体粒子を含浸する方法、
スプレードライヤーを用いて複合体粒子に樹脂を吹きつ
ける方法等のいずれであってもよい。
【0087】次に、本発明の現像剤に用いられるトナー
について説明する。
【0088】本発明に係るトナーは重量平均粒径が3.
0〜9.0μmであり、4.5〜8.5μmであること
が好ましい。
【0089】トナーの重量平均粒径(D4)が9μmを
超えると、静電荷像を現像するトナー粒子が大きくなる
ために、磁性コートキャリアの磁気力を下げても静電荷
像に忠実な現像が行われにくく、また、静電的な転写を
行うとトナーが飛び散りやすくなる。また、重量平均粒
径が3μm未満のトナーは粉体としてのハンドリング性
が低下する。
【0090】トナーの粒度分布の測定には、例えばコー
ルターカウンターを使用する方法を挙げることができ
る。
【0091】トナーに使用される結着樹脂としては、下
記の結着樹脂の使用が可能である。
【0092】例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロル
スチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン及びその
置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合
体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチ
ルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共
重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イ
ソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イン
デン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニ
ル;フェノール樹脂;天然変性フェノール樹脂;天然樹
脂変性マレイン酸樹脂;アクリル樹脂;メタクリル樹
脂;ポリ酢酸ビニール;シリコーン樹脂;ポリエステル
樹脂;ポリウレタン;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エ
ポキシ樹脂;キシレン樹脂;ポリビニルブチラール;テ
ルペン樹脂;クマロンインデン樹脂;石油系樹脂が使用
できる。好ましい結着樹脂としては、スチレン系共重合
体もしくはポリエステル樹脂が挙げられる。
【0093】また、架橋されたスチレン系樹脂も好まし
い結着樹脂である。
【0094】スチレン系重合体またはスチレン系共重合
体は架橋されていても良く、さらに架橋されている樹脂
と架橋されていない樹脂との混合樹脂でも良い。
【0095】結着樹脂の架橋剤としては、主として2個
以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いてもよ
い。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンの
ような芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジア
クリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重
結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリ
ン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニル
スルホンの如きジビニル化合物;および3個以上のビニ
ル基を有する化合物が挙げられる。これらは単独もしく
は混合物として用いられる。
【0096】架橋剤の添加量としては、重合性単量体1
00重量部に対して0.001〜10重量部が好まし
い。
【0097】トナーは荷電制御剤を含有しても良い。
【0098】トナーを負荷電性に制御するものとして下
記物質がある。
【0099】例えば、有機金属化合物、キレート化合物
が有効であり、さらにモノアゾ金属化合物、アセチルア
セトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳
香族ダイカルボン酸系の金属化合物が好ましく用いられ
る。さらに、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モ
ノ及びポリカルボン酸及びそれらの金属塩、それらの無
水物、それらのエステル類、ビスフェノールの如きそれ
らのフェノール誘導体類;尿素誘導体;含金属サリチル
酸系化合物;含金属ナフトエ酸化合物;ホウ素化合物;
4級アンモニウム塩;カリックスアレーン;ケイ素化合
物;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−メタク
リル酸共重合体;スチレン−アクリル−スルホン酸共重
合体;及びノンメタルカルボン酸系化合物が挙げられ
る。
【0100】これらの荷電制御剤は、トナーの樹脂成分
100重量部に対して、0.01〜20重量部、好まし
くは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜4重
量部使用するのが良い。
【0101】本発明に用いられるトナーの着色剤は、黒
色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示す
イエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色さ
れたものが利用される。
【0102】イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,
アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代
表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピ
グメントイエロー12、13、14、15、17、6
2、74、83、93、94、95、109、110、
111、128、129、147、168又は180が
好適に用いられる。さらにC.I.ソルベントイエロー
93、162、163等の染料を併用しても良い。
【0103】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キ
ナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール
化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合
物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.
I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、4
8:2、48:3、48:4、57:1、81:1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221又は254が好適
に用いられる。
【0104】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.
ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、
15:3、15:4、60、62、66が特に好適に利
用できる。
【0105】これらの着色剤は、単独又は混合し更には
固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤
は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナ
ー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量
は、樹脂100重量部に対し1〜20重量部添加して用
いられる。
【0106】また、ワックスは、トナーの結着樹脂10
0重量部に対して1乃至40の重量部、好ましくは2〜
30重量部配合しても良い。
【0107】結着樹脂、着色剤およびワックスを有する
混合物を溶融混練後、冷却し粉砕後分級してトナー粒子
を得る粉砕トナー製造においては、ワックスの添加量
は、結着樹脂100重量部に対し1〜10重量部、より
好ましくは2〜7重量部使用するのが好ましい。
【0108】重合性単量体と着色剤及びワックスを有す
る混合物を重合せしめることにより、直接的にトナー粒
子を得る重合トナー製法においては、ワックスの添加量
は、重合性単量体又は、重合性単量体の重合によって合
成された樹脂100重量部に対し2〜40重量部、より
好ましくは5〜30重量部、さらに好ましくは10〜2
0重量部使用するのが好ましい。
【0109】粉砕トナー製法に比べ重合トナー製法にお
いては、用いるワックスがバインダー樹脂より極性が低
いため、水系媒体中での重合方法ではトナー粒子内部に
多量のワックスを内包化させ易いため粉砕トナー製法と
比較し、多量のワックスを用いることが可能となり、定
着時のオフセット防止効果には、特に有効となる。
【0110】ワックスの配合量が下限より少ないとオフ
セット防止効果が低下しやすく、上限を超える場合、耐
ブロッキング効果が低下し耐オフセット効果にも悪影響
を与えやすく、ドラム融着、スリーブ融着を起こしやす
く、特に重合トナー製法の場合には粒度分布の広いトナ
ーが生成する傾向にある。
【0111】次に本発明に用いられるトナーを製造する
ための方法について説明する。本発明に用いられるトナ
ーは、公知の粉砕トナー製法及び重合トナー製法を用い
て製造することが可能である。
【0112】本発明において、粉砕トナーの製造方法
は、結着樹脂、ワックス、着色剤としての顔料、染料又
は磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤
を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機によ
り充分混合し;得られた混合物を加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練
し、樹脂成分を互いに相溶せしめた中に金属化合物、顔
料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ;得られた混練
物を冷却固化後粉砕及び分級を行ってトナーを得ること
ができる。
【0113】さらに必要に応じてトナーと所望の添加剤
をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、
本発明に用いられるトナーを得ることができる。
【0114】重合トナーの製造法は、特公昭56−13
945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用
い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法
や、特公昭36−10231号公報,特開昭59−53
856号公報,特開昭59−61842号公報に述べら
れている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法
や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機
溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合法又は水溶性
極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソ
ープフリー重合法に代表される乳化重合法や、予め一次
極性乳化重合粒子を作った後、反対電荷を有する極性粒
子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用いトナーを製造
することが可能である。
【0115】この中でも、重合性モノマー、着色剤及び
ワックスを少なくとも含むモノマー組成物を直接重合し
てトナー粒子を生成する方法が好ましい。
【0116】また、一旦得られた重合粒子に更に単量体
を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる所謂
シード重合方法も本発明に好適に利用することができ
る。
【0117】次に、トナー粒子に外添される外添剤につ
いて説明する。
【0118】本発明に使用されるトナーにはシリカ、ア
ルミナ、酸化チタンの如き無機微粒子;ポリテトラフロ
ロエチレン、ポリビニリデンフロライド、ポリメチルメ
タクリレート、ポリスチレン、シリコーンの如き有機微
粒子の微粉末が外添されていることが好適である。トナ
ーに対して上述した微粉末を外添することによって、ト
ナーとキャリア、あるいはトナー粒子相互の間に微粉末
が存在することになり、現像剤の流動性が向上され、さ
らに現像剤の寿命も向上する。上述した微粉末の平均粒
径は0.2μm以下であることが好ましい。平均粒径が
0.2μmを超えると流動性向上の効果が少なくなり、
現像時、転写時の不良等により画質を低下させてしまう
場合がある。これら微粉末の平均粒径の測定は後述す
る。
【0119】これらの微粉末の表面積としては、BET
法による窒素吸着によった比表面積が30m2/g以
上、特に5〜400m2/gの範囲のものが良好であ
る。微粉末の添加量は、トナー100重量部に対して
0.1〜20重量部で使用することが好適である。
【0120】トナーが負帯電性トナーであるので、少な
くとも1種類は疎水化処理されたシリカを用いること
が、帯電性の点から好ましい。つまり、シリカの方がア
ルミナや酸化チタン等の流動化剤より負帯電性が高いた
め、トナー母体との密着性が高く、遊離した外添剤が少
なくなる。そのため、静電荷像担持体上のフィルミング
や、帯電部材の汚染を抑制することができる。しかしな
がら、負帯電性が高まると、一部遊離した外添剤がキャ
リアへ移行してしまう傾向にある。その場合でも、本発
明のカップリング剤被覆キャリアはシロキサン部位が表
面に配向しやすく、その低表面エネルギー故に流動化剤
の付着を抑制可能である。
【0121】また、該シリカは高湿下での帯電性を維持
するために、疎水化処理されることが好ましい。その疎
水化処理の例を下記に示す。
【0122】疎水化処理剤の一つとして、シランカップ
リング剤が挙げられ、その量は、無機微粉体100重量
部に対して、1〜40重量部、好ましくは2〜35重量
部を用いるのが良い。1乃至40重量部であると耐湿性
が向上し凝集体が発生しにくい。
【0123】また、別の疎水化処理剤の一つとしてシリ
コーンオイルが挙げられる。
【0124】各種トナー特性付与を目的とした添加剤
は、トナー中に、あるいはトナーに添加した時の耐久性
の点から、トナー粒子の体積平均径の1/5以下の粒径
であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕
微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平
均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤
としては、例えば、以下のようなものが用いられる。
【0125】流動性付与剤としては、例えば酸化ケイ
素、酸化アルミニウム、酸化チタンの如き金属酸化物;
カーボンブラック;及びフッ化カーボンが挙げられる。
これらはそれぞれ、疎水化処理を行ったものが、より好
ましい。
【0126】研磨剤としては、例えば、チタン酸ストロ
ンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム及び酸化クロムなどの如き金属酸化物;窒化ケ
イ素の如き窒化物;炭化ケイ素などの炭化物;及び硫酸
カルシウム,硫酸バリウム及び炭酸カルシウムの如き金
属塩が挙げられる。
【0127】滑剤としては、例えばフッ化ビニリデン及
びポリテトラフルオロエチレンの如きフッ素系樹脂粉
末;及びステアリン酸亜鉛及びステアリン酸カルシウム
の如き脂肪酸金属塩が挙げられる。
【0128】荷電制御性粒子としては、例えば酸化錫、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素及び酸化アルミニウ
ムの如き金属酸化物;及びカーボンブラックが挙げられ
る。
【0129】これら添加剤は、トナー粒子100重量部
に対し、好ましくは0.1〜10重量部、より好ましく
は0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単
独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0130】本発明において、トナーとキャリアとを混
合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は
現像剤中のトナー濃度として、2重量%〜15重量%、
好ましくは4重量%〜13重量%にすると良好な結果が
得られる。トナー濃度が2重量%未満の場合には、画像
濃度が低くなりやすく、15重量%を超える場合にはカ
ブリや機内飛散を生じやすく、現像剤の耐用寿命も低下
しやすい。
【0131】トナーの重量平均粒径aとキャリアの個数
平均粒径bとの比a/bは、0.1〜0.3であること
が好ましい。0.1未満であるとトナーを良好に帯電付
与することができずらくなり、カブリや高湿環境下での
トナー飛散が起こりやすくなる。また0.3を超える
と、特に低湿下でのトナーの帯電量が高くなりすぎ、画
像濃度の低下やカブリを引き起こしやすくなる。
【0132】本発明のキャリアを使用する現像方法とし
ては、例えば図1に示すような現像手段を用い現像を行
うことができる。具体的には交番電界を印加しつつ、磁
気ブラシが潜像担持体、例えば、感光ドラム1に接触し
ている状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体
(現像スリーブ)11と感光ドラム1の距離(S−D間
距離)Bは100〜1000μmであることがキャリア
付着防止及びドット再現性の向上において良好である。
100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやす
く、画像濃度が低くなり、1000μmを超えると磁極
1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くな
り、ドット再現性に劣ったり、キャリアを拘束する力が
弱まりキャリア付着が生じやすくなる。
【0133】交番電界のピーク間の電圧は300〜30
00Vが好ましく、周波数は500〜10000Hz、
好ましくは1000〜7000Hzであり、それぞれプ
ロセスにより適宜選択して用いることができる。この場
合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはD
uty比を変えた波形、断続的な交番重畳電界等種々選
択して用いることができる。印加電圧が300Vより低
いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカ
ブリトナーを良好に回収することができない場合があ
る。また、5000Vを超える場合には磁気ブラシを介
して、潜像を乱してしまい、画質低下を招く場合があ
る。
【0134】良好に帯電したトナーを有する二成分系現
像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)
を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めること
ができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbac
kは、現像システムにもよるが200V以下、より好ま
しくは150V以下が良い。
【0135】コントラスト電位としては、十分画像濃度
が出るように100V〜400Vが好ましく用いられ
る。
【0136】周波数が500Hzより低いと、プロセス
スピードにも関係するが、静電荷像担持体に接触したト
ナーが現像スリーブに戻される際に、十分な振動が与え
られずカブリが生じやすくなる。10000Hzを超え
ると、電界に対してトナーが追随できず画質低下を招き
やすい。
【0137】本発明の画像形成方法は、特にハーフトー
ンを重視するようなフルカラー画像の出力において、マ
ゼンタ用、シアン用及びイエロー用の3個以上の現像器
が使用され、本発明の現像剤および現像方法を用い、特
にデジタル潜像を形成した現像システムと組み合わせる
ことで、磁気ブラシの影響がなく、潜像を乱さないため
にドット潜像に対して忠実に現像することが可能とな
る。転写工程においても微粉カットした粒度分布のシャ
ープなトナーを用いることで高転写率が達成でき、した
がって、ハーフトーン部、ベタ部共に高画質を達成でき
る。
【0138】さらに初期の高画質化と併せて、本発明の
二成分系現像剤を用いることで現像器内での現像剤にか
かるシェアが小さく、多数枚の複写においても画質低下
のない本発明の効果が十分に発揮できる。
【0139】より引き締まった画像を得るためには、好
ましくは、マゼンタ用、シアン用、イエロー用、ブラッ
ク用の現像器を有し、ブラックの現像が最後に行われる
ことで引き締まった画像を呈することができる。
【0140】添付図面を参照しながら本発明の画像形成
方法について説明する。
【0141】図1において、マグネットローラ21の有
する磁力によって、搬送スリーブ22の表面に磁性粒子
23よりなる磁気ブラシを形成し、この磁気ブラシを静
電荷像担持体(感光ドラム)1の表面に接触させ、感光
ドラム1を帯電する。搬送スリーブ22には、図示され
ないバイアス印加手段により帯電バイアスが印加されて
いる。帯電された感光ドラム1に、図示されない露光装
置によりレーザー光24を照射することにより、デジタ
ルな静電荷像を形成する。感光ドラム1上に形成された
静電荷像は、マグネットローラ12を内包しており、図
示されないバイアス印加装置によって現像バイアスを印
加されている現像スリーブ11に担持された現像剤19
中のトナー19aによって、現像される。
【0142】現像装置4は、隔壁17により現像剤室R
1、撹拌室R2に区画され、それぞれ現像剤搬送スクリュ
ー13、14が設置されている。撹拌室R2の上方に
は、補給用トナー18を収容したトナー貯蔵室R3が設
置され、貯蔵室R3の下部には補給口20が設けられて
いる。
【0143】現像剤搬送スクリュー13は回転すること
によって、現像剤室R1内の現像剤を撹拌しながら現像
スリーブ11の長手方向に沿って一方向に搬送する。隔
壁17には図の手前側と奥側に図示しない開口が設けら
れており、スクリュー13によって現像剤室R1の一方
に搬送された現像剤は、その一方側の隔壁17の開口を
通って撹拌室R2に送り込まれ、現像剤搬送スクリュー
14に受け渡される。スクリュー14の回転方向はスク
リュー13と逆で、撹拌室R2内の現像剤、現像剤室R1
から受け渡された現像剤及びトナー貯蔵室R3から補給
されたトナーを撹拌、混合しながら、スクリュー13と
は逆方向に撹拌室R2内を搬送し、隔壁17の他方の開
口を通って現像剤室R1に送り込む。
【0144】感光ドラム1上に形成された静電荷像を現
像するには、現像剤室R1内の現像剤19がマグネット
ローラ12の磁力により汲み上げられ、現像スリーブ1
1の表面に担持される。現像スリーブ11上に担持され
た現像剤は、現像スリーブ11の回転にともない規制ブ
レード15に搬送され、そこで適正な層厚の現像剤薄層
に規制された後、現像スリーブ11と感光ドラム1とが
対向した現像領域に至る。マグネットローラ12の現像
領域に対応した部位には、磁極(現像極)N1が位置さ
れており、現像極N1が現像領域に現像磁界を形成し、
この現像磁界により現像剤が穂立ちして、現像領域に現
像剤の磁気ブラシが生成される。そして磁気ブラシが感
光ドラム1に接触し、反転現像法により、磁気ブラシに
付着しているトナーおよび現像スリーブ11の表面に付
着しているトナーが、感光ドラム1上の静電荷像の領域
に転移して付着し、静電荷像が現像されトナー像が形成
される。
【0145】現像領域を通過した現像剤は、現像スリー
ブ11の回転にともない現像装置4内に戻され、磁極S
1、S2間の反撥磁界により現像スリーブ11から剥ぎ取
られ、現像剤室R1および撹拌室R2内に落下して回収さ
れる。
【0146】上記の現像により現像装置4内の現像剤1
9のT/C比(トナーとキャリアの混合比、すなわち現
像剤中のトナー濃度)が減ったら、トナー貯蔵室R3
らトナー18を現像で消費された量に見あった量で撹拌
室R2に補給し、現像剤19のT/Cが所定量に保たれ
る。その容器4内の現像剤19のT/C比の検知には、
コイルのインダクタンスを利用して現像剤の透磁率の変
化を測定するトナー濃度検知センサーを使用する。該ト
ナー濃度検知センサーは、図示されないコイルを内部に
有している。
【0147】現像スリーブ11の下方に配置され、現像
スリーブ11上の現像剤19の層厚を規制する規制ブレ
ード15は、アルミニウム又はSUS316の如き非磁
性材料で作製される非磁性ブレード15である。その端
部と現像スリーブ11面との距離は300〜1000μ
m、好ましくは400〜900μmである。この距離が
300μmより小さいと、磁性キャリアがこの間に詰ま
り現像剤層にムラを生じやすいと共に、良好な現像を行
うのに必要な現像剤を塗布しにくく、濃度の薄いムラの
多い現像画像が形成されやすい。現像剤中に混在してい
る不用粒子による不均一塗布(いわゆるブレードづま
り)を防止するためにはこの距離は400μm以上が好
ましい。1000μmより大きいと現像スリーブ11上
へ塗布される現像剤量が増加し所定の現像剤層厚の規制
が行いにくく、感光ドラム1への磁性キャリア粒子の付
着が多くなると共に現像剤の循環、規制ブレード15に
よる現像規制が弱まりトナーのトリボが低下しカブリや
すくなる。
【0148】この磁性キャリア粒子層は、現像スリーブ
11が矢印方向に回転駆動されても磁気力,重力に基づ
く拘束力と現像スリーブ11の移動方向への搬送力との
釣合いによってスリーブ表面から離れるに従って動きが
遅くなる。重力の影響により落下するものもある。
【0149】従って磁極NとNの配設位置と磁性キャリ
ア粒子の流動性及び磁気特性を適宜選択することによ
り、磁性キャリア粒子層はスリーブに近いほど磁極N1
方向に搬送し移動層を形成する。この磁性キャリア粒子
の移動により、現像スリーブ11の回転に伴って現像領
域へ現像剤は搬送され現像に供される。
【0150】また、現像されたトナー画像は、搬送され
てくる転写材(記録材)25上へ、バイアス印加手段2
6により転写バイアス印加されている転写手段である転
写ブレード27により転写され、転写材上に転写された
トナー画像は、図示されていない定着装置により転写材
に定着される。転写工程において、転写材に転写されず
に感光ドラム1上に残った転写残トナーは、帯電工程に
おいて、帯電を調整され、現像時に回収される。
【0151】図3は、本発明の画像形成方法をクリーナ
レス方式を採用したフルカラー画像形成装置に適用した
概略図を示す。
【0152】フルカラー画像形成装置本体には、第1画
像形成ユニットPa、第2画像形成ユニットPb、第3
画像形成ユニットPc及び第4画像形成ユニットPdが
併設され、各々異なった色の画像が潜像形成、現像、転
写のプロセスを経て転写材上に形成される。
【0153】画像形成装置に併設される各画像形成ユニ
ットの構成について第1の画像形成ユニットPaを例に
挙げて説明する。
【0154】第1の画像形成ユニットPaは、静電荷像
担持体としての直径30mmの電子写真感光体ドラム6
1aを具備し、この感光体ドラム61aは矢印a方向へ
回転移動される。62aは帯電手段としての一次帯電器
であり、直径16mmのスリーブの表面に形成された磁
気ブラシが感光ドラム61aの表面に接触するように配
置されている。67aは、一次帯電器62aにより表面
が均一に帯電されている感光体ドラム61aに静電荷像
を形成するためのレーザー光であり、図示されていない
露光装置により照射される。63aは、感光体ドラム6
1a上に担持されている静電荷像を現像してカラートナ
ー画像を形成するための現像手段としての現像装置であ
りカラートナーを保持している。64aは感光体ドラム
61aの表面に形成されたカラートナー画像をベルト状
の転写材担持体68によって搬送されて来る転写材(記
録材)の表面に転写するための転写手段としての転写ブ
レードであり、この転写ブレード64aは、転写材担持
体68の裏面に当接して転写バイアスを印加し得るもの
である。
【0155】第1の画像形成ユニットPaは、一次帯電
器62aによって感光体ドラム61aを均一に一次帯電
した後、露光装置67aにより感光体に静電荷像を形成
し、現像装置63aで静電荷像をカラートナーを用いて
現像し、この現像されたトナー画像を第1の転写部(感
光体と転写材の当接位置)で転写材を担持搬送するベル
ト状の転写材担持体68の裏面側に当接する転写ブレー
ド64aから転写バイアスを印加することによって転写
材の表面に転写する。
【0156】現像によりトナーが消費され、T/C比が
低下すると、その低下をコイルのインダクタンスを利用
して現像剤の透磁率の変化を測定するトナー濃度検知セ
ンサー85で検知し、消費されたトナー量に応じて補給
用トナー65を補給する。なお、トナー濃度検知センサ
ー85は図示されないコイルを内部に有している。
【0157】本画像形成装置は、第1の画像形成ユニッ
トPaと同様の構成で、現像装置に保有されるカラート
ナーの色の異なる第2の画像形成ユニットPb、第3の
画像形成ユニットPc、第4の画像形成ユニットPdの
4つの画像形成ユニットを併設するものである。例え
ば、第1の画像形成ユニットPaにイエロートナー、第
2の画像形成ユニットPbにマゼンタトナー、第3の画
像形成ユニットPcにシアントナー、及び第4の画像形
成ユニットPdにブラックトナーをそれぞれ用い、各画
像形成ユニットの転写部で各カラートナーの転写材上へ
の転写が順次行なわれる。この工程で、レジストレーシ
ョンを合わせつつ、同一転写材上に一回の転写材の移動
で各カラートナーは重ね合わせられ、終了すると分離帯
電器69によって転写材担持体68上から転写材が分離
され、搬送ベルトの如き搬送手段によって定着器70に
送られ、ただ一回の定着によって最終のフルカラー画像
が得られる。
【0158】定着器70は、一対の直径40mmの定着
ローラ71と直径30mmの加圧ローラ72を有し、定
着ローラ71は、内部に加熱手段75及び76を有して
いる。
【0159】転写材上に転写された未定着のカラートナ
ー画像は、この定着器70の定着ローラ71と加圧ロー
ラ72との圧接部を通過することにより、熱及び圧力の
作用により転写材上に定着される。
【0160】図3において、転写材担持体68は、無端
のベルト状部材であり、このベルト状部材は、80の駆
動ローラによって矢印e方向に移動するものである。7
9は、転写ベルトクリーニング装置であり、81はベル
ト従動ローラであり、82は、ベルト除電器である。8
3は転写材ホルダー内の転写材を転写材担持体68に搬
送するための一対のレジストローラである。
【0161】転写手段としては、転写材担持体の裏面側
に当接する転写ブレードに代えてローラ状の転写ローラ
の如き転写材担持体の裏面側に当接して転写バイアスを
直接印加可能な接触転写手段を用いることが可能であ
る。
【0162】さらに、上記の接触転写手段に代えて一般
的に用いられている転写材担持体の裏面側に非接触で配
置されているコロナ帯電器から転写バイアスを印加して
転写を行う非接触の転写手段を用いることも可能であ
る。
【0163】しかしながら、転写バイアス印加時のオゾ
ンの発生量を制御できる点で接触転写手段を用いること
が、より好ましい。
【0164】本発明の画像形成方法においては、潜像担
持体に形成された静電荷像を現像したトナー像を中間転
写体を介して記録材に転写することも可能である。
【0165】以下に、本発明に使用される測定方法の具
体例を示す。
【0166】(1)トナー粒径の測定方法 電解質溶液100〜150mlに界面活性剤(アルキル
ベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml添加し、これ
に測定試料を2〜20mg添加する。試料を懸濁した電
解液を超音波分散器で1〜3分間分散処理して、前述し
たコールターカウンターマルチサイザーにより17μm
または100μm等の適宜トナーサイズに合わせたアパ
チャーを用いて体積を基準として0.3〜40μmの粒
度分布等を測定するものとする。この条件で測定した個
数平均粒径、重量平均粒径をコンピュータ処理により求
め、さらに個数基準の粒度分布より個数平均粒径の1/
2倍径累積分布以下の累積割合を計算し、1/2倍径累
積分布以下の累積値を求める。同様に体積基準の粒度分
布より重量平均粒径の2倍径累積分布以上の累積割合を
計算し、2倍径累積分布以上の累積値を求める。
【0167】(2)磁性微粒子(非磁性微粒子)の粒径
の測定方法 透過電子顕微鏡写真(倍率3万倍)より写真上の50個
の粒子径を計測し、その平均をもって粒径とする。
【0168】(3)キャリアの粒径の測定方法 レーザー回折式粒度分布計(堀場製作所製)により計測
した体積平均粒径で示した。
【0169】(4)キャリアおよび磁性粒子の磁気特性
の測定方法 磁化値(σ1000)及び残留磁化値(σr)は、振動試料
型磁力計VSM−3S−15(東英工業社製)を用いて
測定した。
【0170】(5)真比重の測定方法 マルチボリウム密度計(マイクロメリティクス社製)で
測定した。
【0171】(6)体積固有抵抗の測定方法 ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレッ
トパッカード社製)で測定した。
【0172】より具体的には、磁性微粒子又はキャリア
の比抵抗測定は図4に示す測定装置を用いて行う。セル
Eに、磁性微粒子又はキャリアを充填し、サンプル12
7として充填された磁性微粒子又はキャリアに接するよ
うに電極121及び122を配し、該電極間に電圧を印
加し、そのとき流れる電流を測定することにより比抵抗
を求める。上記測定方法においては、磁性微粒子又はキ
ャリアが粉末であるために充填率に変化が生じ、それに
伴い比抵抗が変化する場合があり、注意を要する。比抵
抗の測定条件は、充填された磁性微粒子又はキャリアと
電極との接触面積S=約2.3cm2、厚みd=約2m
m、上部電極22の荷重180g、印加電圧100Vと
する。
【0173】(7)摩擦帯電量の測定方法 トナー1.6gと磁性キャリア18.4gを50ccの
ポリエチレン製の容器に入れ、各環境下に開放状態で一
日放置する。高温高湿環境下では、試料が結露しないよ
うに、放置後に密封し2時間さらに放置した後に装置す
る。ターブラミキサーで60秒混合し、この混合粉体
(現像剤)を底部に625メッシュの導電性スクリーン
を装着した金属製の容器に入れ、吸引機で吸引し、吸引
前後の重量差と容器に接続されたコンデンサーに蓄積さ
れた電位から摩擦帯電量を求める。この際、吸引圧を2
50mmHgとする。この方法によって、摩擦帯電量を
下記式を用いて算出する。
【0174】 Q(mC/kg)=(C×V)×(W1−W2-1 (式中、W1は吸引前の重量であり、W2は吸引後の重量
であり、Cはコンデンサーの容量、及びVはコンデンサ
ーに蓄積された電位である。)
【0175】また、耐久時の現像剤のトナーの摩擦帯電
量は、現像スリーブ上の現像剤を1gサンプリングし、
混合撹拌することなく上記測定装置を使用して測定を行
った。
【0176】
【実施例】以下、本発明を製造例および実施例により具
体的に説明するが、これは本発明をなんら限定するもの
ではない。実施例に記載されている部数は、重量部を示
す。
【0177】(疎水性酸化鉄の製造例1)Fe2+ 2.
4mol/リットルを含む硫酸第一鉄水溶液57リット
ルに、SiO2換算で28%含有のケイ酸ソーダ100
5gをpH調整後添加した。
【0178】4.3NのNaOH水溶液65リットル
と、上記調製された水溶液を混合し、温度80℃に保持
しながら40リットル/minの空気を流入させ、30
分間で結晶を生成させた。
【0179】次いで、上記結晶粒子を含む水酸化鉄スラ
リーに結晶生成時と同組成の硫酸第一鉄水溶液6.5リ
ットルを加え、NaOH水溶液を添加しながらpH8〜
10に維持しつつ、6時間で反応を終了させ、洗浄、ろ
過、乾燥、粉砕して、マグネタイト粒子Iを得た。上記
マグネタイト粒子Iを0.5部のγ−グリシジルトリメ
トキシシランで処理して、表1に示す物性の疎水性酸化
鉄Iを得た。
【0180】(疎水性酸化鉄の製造例2)製造例1にお
いて、ケイ酸ソーダを添加しない以外は同様にして、マ
グネタイト粒子II及びさらに親油化処理して表1に示
す物性の疎水性酸化鉄IIを得た。
【0181】(疎水性酸化鉄の製造例3)製造例1にお
いて、pHを10〜12にする以外は同様にしてマグネ
タイト粒子IIIおよびさらに親油化処理して表1に示
す物性の疎水性酸化鉄IIIを得た。
【0182】(疎水性酸化鉄の製造例4)製造例2で得
られたマグネタイト粒子II 500gを100g/リ
ットルのスラリーとして温度を50℃に維持しSiO2
換算で28%のケイ酸ソーダ2.2gを添加し30分間
撹拌後、1NのH2SO4を徐々に加え、1時間でpH7
に調整し、表面にケイ素成分を被覆した後同様にして、
マグネタイト粒子IVおよびさらに親油化処理して表1
に示す物性の疎水性酸化鉄IVを得た。
【0183】(疎水性酸化鉄の製造例5)製造例1にお
いてケイ酸ソーダ量を2倍量とし、pHを6〜8とする
以外は同様にして、マグネタイト粒子Vおよびさらに親
油化処理して表1に示す物性の疎水性酸化鉄Vを得た。
【0184】
【表1】
【0185】 (磁性キャリアの製造例1) ・フェノール(ヒドロキシベンゼン) 50部 ・37重量%のホルマリン水溶液 80部 ・水 50部 ・疎水性酸化鉄I 600部 ・25重量%のアンモニア水 15部
【0186】上記材料を四ツ口フラスコに入れ、撹拌混
合しながら60分間で85℃まで昇温保持し、120分
間反応、硬化させた。その後30℃まで冷却し500部
の水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗
し、風乾した。次いでこれを減圧下(5mmHg)15
0〜180℃で24時間乾燥して、フェノール樹脂を結
着樹脂とする磁性キャリアコア(A)を得た。磁性キャ
リアコア(A)には、30℃/80%,24hr放置後
0.4重量%の吸着水が存在していた。
【0187】得られた磁性キャリアコア(A)の表面に
γ−アミノプロピルトリメトキシシランの5重量%トル
エン溶液を塗布した。
【0188】磁性キャリアコア(A)の表面は、0.2
重量%のγ−アミノプロピルトリメトキシシランで処理
されていた。塗布中は、磁性キャリアコア(A)に剪断
応力を連続して印加しながら、塗布しつつトルエンを揮
発させた。磁性キャリアコア(A)の表面に
【0189】
【化1】 が存在しているのが確認された。
【0190】上記処理機内のシランカップリング剤で処
理された磁性キャリアコア(A)を70℃で撹拌しなが
ら、シリコーン樹脂 KR−221(信越化学工業
(株)製)にシリコーン樹脂固型分に対して3%のγ−
アミノプロピルトリメトキシシランを添加し、シリコー
ン樹脂固型分として20%になるようトルエンで希釈し
た後、減圧下で添加して、樹脂被覆を行った。
【0191】以後、2時間撹拌した後、窒素ガスによる
雰囲気下で140℃,2時間熱処理を行い、凝集をほぐ
した後、200メッシュ以上の粗粒を除去し、表2に示
す物性の磁性キャリアIを得た。
【0192】(磁性キャリアの製造例2)製造例1にお
いて、疎水性酸化鉄Iのかわりに、マグネタイト粒子I
を使用した以外は同様にして、表2に示す物性の磁性キ
ャリアIIを得た。
【0193】(磁性キャリアの製造例3〜6)製造例1
において、疎水性酸化鉄Iのかわりに、疎水性酸化鉄I
I〜Vを使用した以外は同様にして、表2に示す物性の
磁性キャリアIII〜VIを得た。
【0194】(磁性キャリアの製造例7)製造例1にお
いて、疎水性酸化鉄Iを540部、平均粒径0.35μ
mの疎水性ヘマタイト60部を使用する以外は同様にし
て、表2に示す物性の磁性キャリアVIIを得た。
【0195】(磁性キャリアの製造例8)製造例1にお
いて、磁性キャリア表面にγ−アミノプロピルトリメト
キシシランを使用しない以外は同様にして、表2に示す
物性の磁性キャリアVIIIを得た。
【0196】(磁性キャリアの製造例9)製造例1にお
いて、シリコーン樹脂をコートしない以外は同様にし
て、表2に示す物性の磁性キャリアIXを得た。
【0197】
【表2】
【0198】トナーの製造例1 イオン交換水710部に、0.1M−Na3PO4水溶液
450部を投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて、1300rpmに
て撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68部
を徐々に添加し、Ca3(PO42を含むpH6の水系
媒体を得た。 ・スチレン 160部 ・n−ブチルアクリレート 34部 ・銅フタロシアニン顔料 12部 ・ジターシャリーブチルサリチル酸金属化合物 2部 ・飽和ポリエステル 10部 (酸価10mgKOH/g、ピーク分子量8500) ・モノエステルワックス 20部 (Mw:500、Mn:400、Mw/Mn:1.2
5、融点:69℃、粘度:6.5mPa・s、ビッカー
ス硬度:1.1、SP値:8.6)
【0199】上記材料を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpm
にて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0gを溶解し、重合性単量体組成物を調製した。前記水
系媒体中に重合性単量体組成物を投入し、60℃,N2
雰囲気下において、クレアミキサー(エムテクニック社
製)にて10000rpmで10分間撹拌し、重合性単
量体組成物を造粒した。その後、水系媒体をパドル撹拌
翼で撹拌しつつ、80℃で昇温し、pHを6に維持しな
がら10時間の重合反応を行った。
【0200】重合反応終了後、冷却し、pH2となるよ
うに塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ
過、水洗、乾燥をして、重合粒子(トナー粒子)を得
た。
【0201】得られた重合粒子は、結着樹脂100部当
りモノエステルワックスを8.4部含有し、透過電子顕
微鏡(TEM)を用いた重合粒子の断層面測定法によ
り、ワックスを外殻樹脂層で内包化したコア−シェル構
造が確認された。
【0202】さらに得られた重合粒子の結着樹脂は、S
P値が19であり、Tgが60℃であった。
【0203】得られた重合粒子(トナー粒子)100部
に対して、下記外添剤3種の外添剤を外添し、外添後に
330メッシュの篩で粗粒を除去し、負帯電性のシアン
トナーNo.1を得た。シアントナーNo.1の重量平
均粒径は7.3μm、SF−1は108であった。
【0204】(1)第1の疎水性シリカ微粉体0.3
部: BET比表面積170m2/g 個数平均粒径12nm シリカ微粉体100部に対して気相中でヘキサメチルジ
シラザン20部で疎水化処理したもの。
【0205】(2)第2の疎水性シリカ微粉体0.7
部: BET比表面積70m2/g 個数平均粒径30nm シリカ微粉体100部に対して気相中でヘキサメチルジ
シラザン10部で疎水化処理したもの。
【0206】(3)疎水性酸化チタン微粉体0.4部: BET比表面積100m2/g 個数平均粒径45nm 酸化チタン微粉体100部に対して水媒体中でイソブチ
ルトリメトキシシラン10部で疎水化処理したもの。
【0207】トナーの製造例2 銅フタロシアニン顔料のかわりにキナクリドン顔料を使
用することを除いてトナーの製造例1と同様にしてマゼ
ンタ色の重合粒子(トナー粒子)を得た。得られた重合
粒子に実施例1と同様にして外添剤3種を外添して負帯
電性のマゼンタトナーNo.2を調製した。マゼンタト
ナーは、重量平均粒径7.3μm、SF−1は108で
あった。
【0208】トナーの製造例3 銅フタロシアニン顔料のかわりにC.I.ピグメントイ
エロー180を使用することを除いてトナーの製造例1
と同様にしてイエロー色の重合粒子(トナー粒子)を得
た。得られた重合粒子に実施例1と同様にして外添剤3
種を外添して負帯電性のイエロートナーNo.3を調製
した。イエロートナーは、重量平均粒径7.2μm、S
F−1は109であった。
【0209】トナーの製造例4 銅フタロシアニン顔料のかわりにカーボンブラックを使
用することを除いてトナーの製造例1と同様にしてブラ
ック色の重合粒子(トナー粒子)を得た。得られた重合
粒子に実施例1と同様にして外添剤3種を外添して負帯
電性のブラックトナーNo.4を調製した。ブラックト
ナーは、重量平均粒径7.4μm、SF−1は108で
あった。
【0210】[実施例1]磁性キャリアI 92部とシ
アントナーNo.1 8部を、トナー濃度8%になるよ
うにV型混合機で混合し、二成分系現像剤1とした。
【0211】この二成分系現像剤1 100gを用い
て、画像形成装置として、市販のデジタル複写機GP5
5(キヤノン製)を図1の現像装置及び帯電装置が入れ
られるよう改造し、図2の現像バイアスを使用したもの
を用い、定着装置を加熱ローラー、加圧ローラーともに
表層をPFAで1.2μm被覆したローラーに変更しオ
イル塗布機構を除去した構成に改造し、帯電部材として
フェライト粒子を使用し、画像面積25%のオリジナル
原稿を使用し、23℃/60%(N/N)、23℃/5
%(N/L)、32.5℃/90%(H/H)の各環境
でそれぞれ1万枚の通紙試験を行い、以下の評価方法に
基づいて評価した。表3に示す通り良好な結果が得られ
た。
【0212】(1)画像濃度:画像濃度は、SPIフィ
ルターを装着したマクベス社製マクベスデンシトメータ
RD918タイプ(Macbeth Densitom
eter RD918manufactured by
Macbeth Co.)を使用して、普通紙上に2
0ψのベタパッチ(オリジナル原稿濃度1.5)を5ケ
所形成し、平均の画像濃度として測定した。
【0213】(2)キャリア付着:ベタ白画像を画出し
し、現像部とクリーナ部との間の感光ドラム上の部分を
透明な粘着テープを密着させてサンプリングし、5cm
×5cm中の感光ドラム上に付着していた磁性キャリア
粒子の個数をカウントし、1cm2当りの付着キャリア
粒子の個数を算出する。 ◎:5個未満/cm2 ○:5〜10個未満/cm2 △:10〜20個未満/cm2 ×:20個以上/cm2
【0214】(3)カブリ 画出し前の普通紙の平均反射率Dr(%)をリフレクト
メータ(東京電色株式会社製の「REFLECTOME
TER MODEL TC−6DS」)によって測定し
た。一方、普通紙上にベタ白画像を画出しし、次いでベ
タ白画像の反射率Ds(%)を測定した。カブリ(%)
は下記式 Fog(%)=Dr(%)−Ds(%) から算出する。 ◎:0.4%未満 ○:0.4〜0.8%未満 △:0.8〜1.2%未満 ×:1.2%以上
【0215】(4)ベタ均一性 (1)で使用した5ケ所のパッチ濃度の最大と最小の差
を求めた。
【0216】[比較例1]実施例1において、磁性キャ
リアIIを使用する以外は同様にして行ったところ、表
3に示すように初期からキャリア付着が発生し、画像評
価が困難であったので、評価を中止した。これは、マグ
ネタイト粒子を疎水化処理しなかったために、マグネタ
イトの分散が不均一となり、キャリア粒子から遊離して
しまったものが多いためと推測される。
【0217】[比較例2]実施例1において、磁性キャ
リアIIIを使用する以外は同様にして行ったところ、
表3に示すように初期からカブリ、キャリア付着が認め
られ、1万枚の時点でベタ均一性が悪化し、カブリも悪
化した。これは、ケイ素成分を含有しないマグネタイト
を使用したために、疎水化処理が均一に行われず、分散
が不均一になったと同時に、キャリアのσrが高まり、
トナーとの混合性が悪化したためと推測される。
【0218】[比較例3]実施例1において、磁性キャ
リアIVを使用する以外は同様にして行ったところ、表
3に示すように初期からキャリア付着が認められ、1万
枚の時点でカブリ、キャリア付着ともに悪化した。これ
は、マグネタイト表面にケイ素成分が存在しないため
に、表面活性が小さく疎水化処理が均一に行われず、磁
性キャリア中の分散が不十分であったためと推測され
る。
【0219】[比較例4]実施例1において、磁性キャ
リアVを使用する以外は同様にして行ったところ、表3
に示すように初期は良好であったが、1万枚の時点でカ
ブリ、ベタ均一性が悪化した。これは、キャリアのσr
が高いために、耐久により徐々にトナーとの混合性が低
下したためと推測される。
【0220】[実施例2]実施例1において、磁性キャ
リアVIを使用する以外は同様にして行ったところ、表
3に示すように1万枚時点でカブリが若干悪化したもの
の良好な結果が得られた。これは、マグネタイト粒子の
表面ケイ素成分量が多くなったために、キャリア製造時
に酸化鉄粒子が表面に出やすくなり、キャリアの表面抵
抗が若干低下したためと推測される。
【0221】[実施例3]実施例1において、磁性キャ
リアVIIを使用する以外は同様にして行ったところ、
表3のように実施例1に比べてカブリにおいてさらに良
好な結果が得られた。これは、高抵抗の非磁性ヘマタイ
トを使用したので、キャリアの表面抵抗がより高まり、
現像時のバイアリーフ、潜像電荷の乱れがほぼ皆無にな
ったためと推測される。
【0222】[実施例4]実施例1において、磁性キャ
リアVIIIを使用する以外は同様にして行ったとこ
ろ、1万枚の時点で若干カブリが悪化したものの、表3
のように良好な結果が得られた。これは、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランを使用しなかったために、コ
ート樹脂の密着性が若干低下して、キャリア表面への十
分に均一な塗布が達成されなかったためと推測される。
【0223】[実施例5]実施例1において、磁性キャ
リアIXを使用する以外は同様にして行ったところ、1
万枚の時点で若干カブリが悪化したものの、表3のよう
に良好な結果が得られた。これは、シリコーン樹脂をコ
ートしなかったために、トナーの耐スペント性が若干低
下したためと推定される。
【0224】
【表3】
【0225】[実施例6]トナーNo.1〜No.4の
4色のトナーを使用し、実施例1同様現像剤を作製し、
図3に示す画像形成装置を使用して、イエロー,マゼン
タ,シアン,ブラックの順に画像形成し、1万枚の評価
を行ったところ、実施例1同様良好な結果が得られた。
【0226】
【発明の効果】本発明によれば、長期にわたって、高画
像濃度、高精細なカラー画像を得ることができ、残留磁
束密度が小さいので、トナーとの混合性に優れ、トナー
への帯電付与能に優れ、かつトナーのスペントが発生し
にくい、磁性微粒子分散型樹脂キャリア及び二成分系現
像剤が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の好適な一例を表す模式
図である。
【図2】実施例1で用いた交番電界を示す図である。
【図3】フルカラー画像形成方法の例を示す概略説明図
である。
【図4】体積抵抗値の測定に用いたセルの模式図であ
る。
【符号の説明】
1 静電荷像担持体(感光ドラム) 4 現像装置 11 現像剤担持体(現像スリーブ) 12 マグネットローラ 13,14 現像剤搬送スクリュー 15 規制ブレード 17 隔壁 18 補給用トナー 19 現像剤 19a トナー 19b キャリア 20 補給口 21 マグネットローラ 22 搬送スリーブ 23 磁性粒子 24 レーザー光 25 転写材(記録材) 26 バイアス印加手段 27 転写ブレード 28 トナー濃度検知センサー 61a 感光ドラム 62a 一次帯電器 63a 現像器 64a 転写ブレード 65a 補給用トナー 67a レーザー光 68 転写材担持体 69 分離帯電器 70 定着器 71 定着ローラ 72 加圧ローラ 73 ウェッブ 75,76 加熱手段 79 転写ベルトクリーニング装置 80 駆動ローラ 81 ベルト従動ローラ 82 ベルト除電器 83 レジストローラ 85 トナー濃度検知センサー 121 下部電極 122 上部電極 123 絶縁物 124 電流計 125 電圧計 126 電源 127 サンプル 128 ガイドリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 憲一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 御厨 裕司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉▲崎▼ 和已 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA06 AA08 AB06 BA03 BA05 CA14 CA26 CB03 EA05 EA07 FA01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも磁性微粒子とバインダー樹脂
    とを有する複合体粒子で形成されている磁性微粒子分散
    型樹脂キャリアであって、該磁性微粒子が、内部にケイ
    素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分が露出している
    磁性粒子を親油化処理したものであることを特徴とする
    磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  2. 【請求項2】 該磁性微粒子が、表面に露出したケイ素
    成分の存在量がケイ素に換算して0.1〜3.0重量%
    であることを特徴とする請求項1に記載の磁性微粒子分
    散型樹脂キャリア。
  3. 【請求項3】 該磁性微粒子がマグネタイト粒子である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性微粒子分
    散型樹脂キャリア。
  4. 【請求項4】 該親油化処理剤がシランカップリング剤
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  5. 【請求項5】 該キャリアがマグネタイト及び非磁性無
    機化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  6. 【請求項6】 該複合体粒子が重合法によって得られた
    ものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか
    に記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  7. 【請求項7】 該複合体粒子表面がカップリング剤で処
    理されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  8. 【請求項8】 該カップリング剤がアミノ基を有するシ
    ランカップリング剤であることを特徴とする請求項7に
    記載の磁性微粒子分散型樹脂キャリア。
  9. 【請求項9】 トナー粒子と外添剤を有するトナーと磁
    性微粒子分散型樹脂キャリアとを少なくとも有する二成
    分系現像剤において、 該トナーが重量平均粒径3〜9μmであり、ワックスを
    40重量%以下含有しているトナーであり、 該キャリアが少なくとも磁性微粒子とバインダー樹脂と
    を有する複合体粒子で形成されており、該磁性微粒子
    が、内部にケイ素成分を含有し、かつ表面にケイ素成分
    が露出している磁性粒子を親油化処理したものであるこ
    とを特徴とする二成分系現像剤。
  10. 【請求項10】 該磁性微粒子が、表面に露出したケイ
    素成分の存在量がケイ素に換算して0.1〜3.0重量
    %であることを特徴とする請求項9に記載の二成分系現
    像剤。
  11. 【請求項11】 該磁性微粒子がマグネタイト粒子であ
    ることを特徴とする請求項9又は10に記載の二成分系
    現像剤。
  12. 【請求項12】 該親油化処理剤がシランカップリング
    剤であることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか
    に記載の二成分系現像剤。
  13. 【請求項13】 該キャリアがマグネタイト及び非磁性
    無機化合物を含有することを特徴とする請求項9乃至1
    2のいずれかに記載の二成分系現像剤。
  14. 【請求項14】 該複合体粒子が重合法によって得られ
    たものであることを特徴とする請求項9乃至13のいず
    れかに記載の二成分系現像剤。
  15. 【請求項15】 該複合体粒子表面がカップリング剤で
    処理されていることを特徴とする請求項9乃至14のい
    ずれかに記載の二成分系現像剤。
  16. 【請求項16】 該カップリング剤がアミノ基を有する
    シランカップリング剤であることを特徴とする請求項1
    5に記載の二成分系現像剤。
  17. 【請求項17】 該外添剤が個数平均粒径3〜100n
    mであることを特徴とする請求項9乃至16のいずれか
    に記載の二成分系現像剤。
  18. 【請求項18】 該トナー粒子が重合法により得られた
    ものであることを特徴とする請求項9乃至17のいずれ
    かに記載の二成分系現像剤。
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