JP2001074759A - 電磁超音波を用いた非接触型流速・流量測定方法 - Google Patents

電磁超音波を用いた非接触型流速・流量測定方法

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JP2001074759A
JP2001074759A JP25136899A JP25136899A JP2001074759A JP 2001074759 A JP2001074759 A JP 2001074759A JP 25136899 A JP25136899 A JP 25136899A JP 25136899 A JP25136899 A JP 25136899A JP 2001074759 A JP2001074759 A JP 2001074759A
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Masahiro Nishikawa
雅弘 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配管中を流動する流体の流速や流量を配管の
外側から非接触状態で測定できる方法を開発する。 【解決手段】 本発明に係る電磁超音波を用いた非接触
型流速測定方法は、流体8が流通する配管6の外周面に
非接触状に電磁超音波発信器2を近接して配置し、この
電磁超音波発信器2により配管又は流体中に超音波を生
起し、流体中を伝播してきた超音波エネルギーにより流
体及び配管を振動させ、この振動する配管の外側に非接
触状に超音波検出器4を配置し、この超音波検出器から
配管又は流体中に磁場を付与すると共にこの磁場を前記
超音波の振動により変動させ、この変動磁場を前記超音
波検出器4により検出して超音波到達点Pを検知し、流
体が静止状態にあるときの静止到達点Oと流体が流動状
態にあるときの流動到達点の間隔ΔL並びに超音波伝達
時間τから流体の流速uをu=ΔL/τを通して測定す
ることを特徴としている。本構成により、配管外から非
接触で流体の流速と流量を測定できる。又、非接触のた
め、流体の温度や配管の振動などの影響を受けずに精密
測定が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配管内を流動する流
体の流速と流量の測定方法に関し、更に詳細には、電磁
超音波を用いることにより、配管の外側に超音波発信器
と超音波検出器を非接触状態に配置して流速と流量を測
定できるようにした電磁超音波を用いた非接触型流速流
量測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波を用いた配管内を流動する流体の
流速測定装置としては、特開平9−43017号公報の
図面にみられるように、配管内部に一対の圧電式超音波
トランスデューサを、配管軸に対して角度θだけ傾斜さ
せて配置するようにした構成のものが、従前から開発さ
れている。一方から超音波を発信し、他方で検出してそ
の伝達時間τを測定する。双方向の伝達時間τ1 、τ2
を測定することにより、最終的に流体の流速Vは、V=
L(1/τ1 −1/τ2 )2cosθにより算出され
る。ここで、Lは両トランスデューサ間の距離である。
また、配管の断面積Sを掛けることにより、流量Qは、
Q=SVとして導出される。
【0003】この方式は、流体が常温常圧であり且つ化
学的に中性の流体である場合には、流体の流速流量測定
に利用することができるが、流体条件が極端になった場
合には利用することができなくなる。例えば、流体が強
酸溶液や腐食性ガスの場合には、圧電素子が物理化学的
に安定した動作をしなくなるし、高温条件下や極低温条
件下においては、誤作動を起すことになる。
【0004】そこで、上記方式に代わるものとして、圧
電式トランスデューサを配管の外周面に密着させる方式
が開発された。例えば、特開平9−138149号公報
には、超音波トランスデューサを配管外に斜交状に配置
する構成とした超音波流量計の図面が示されている。
【0005】しかし、圧電式超音波トランスデューサ
は、配管の外周面にトランスデューサを密着しなけれ
ば、超音波が配管内部の流体に伝達しない。そのため、
伝達効率を上げる上で接触媒質が不可欠のものとなり、
前記特開平9−138149号公報では、この接触媒質
を超音波伝達子と呼んでいる。
【0006】この方式では、超音波トランスデューサが
直接に流体と接触しないから、流体が強酸溶液や腐食性
ガスであっても、流速測定には問題はない。ところが、
例えば400℃の高温流体や−196℃の液体窒素等の
流速測定に於いては、配管の表面温度が直接に圧電式超
音波トランスデューサに伝達されるため、その正常な動
作機能が破壊されてしまうことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、配管外から
流体の流速を測定することは多くの産業分野から要請さ
れている。例えば、原子力工学における増殖炉では、約
400℃の液体ナトリウムが作動流体として用いられて
いるが、配管外からの安全確実な液体ナトリウムの流速
測定が必須の課題となっている。
【0008】しかし、従前の超音波トランスデューサを
用いる方式は、実際には圧電素子による超音波の発生と
検出であるため、配管外表面への密着剤として接触媒質
が必要となり、長期の測定環境には適さない。又、圧電
素子を接着するとしても、高温等の厳しい環境下で且つ
振動疲労が重なるようなケースに対しては、安定した計
測実績のないのが現状である。更に、極端な環境下では
圧電素子を交換すること自体が困難となり、補修を容易
に行なえないと云う問題がある。
【0009】本発明は、従前の超音波を用いた流速流量
の測定に於ける上述の如き問題の解決を課題とするもの
であり、超音波発信器と超音波検出器を配管の外周面に
非接触状態に配置して、配管内の流体の流速・流量を高
精度で測定できるようにした非接触型流速流量測定方法
を提供することを、発明の第1目的とするものである。
又、本発明は、超音波発振器や超音波検出器を配管と非
接触にすることにより、機械的振動や温度等の極端な悪
条件が発振器や検出器へ直接に伝達しないようにして、
安定した流速・流量の測定を可能とした非接触型流速流
量測定方法を提供することを、発明の第2目的とするも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、流体
が流通する配管の外周面に非接触状に電磁超音波発信器
を近接して配置し、この電磁超音波発信器により配管又
は流体中に超音波を生起し、流体中を伝播してきた超音
波エネルギーにより流体及び配管を振動させ、この振動
する配管の外側に非接触状に超音波検出器を配置し、配
管又は流体中の磁場を前記超音波の振動により変動さ
せ、この変動磁場を前記超音波検出器により検出して超
音波到達点を検知し、流体が静止状態にあるときの静止
到達点と流体が流動状態にあるときの流動到達点の間隔
ΔL並びに超音波伝達時間τから流体の流速uをu=Δ
L/τを通して測定することを特徴としている。
【0011】請求項2の発明は、流体が流通する配管の
外周面に非接触状に近接させて電磁超音波発信器を配置
し、この電磁超音波発信器の上流側および下流側位置に
超音波検出器を配管の外周面に非接触状に配置し、前記
電磁超音波発信器により配管又は流体中に超音波を生起
し、流体中を伝播してきた超音波エネルギーにより流体
及び配管を振動させ、配管又は流体中の磁場を前記超音
波の振動により変動させ、この変動磁場を前記超音波検
出器により検出して上流側超音波到達点と下流側超音波
到達点を検知し、電磁超音波発信器を基準点として前記
両到達点までの距離、即ち、上流側距離Lu と下流側距
離Ld 、並びに超音波伝達時間τから流体の流速uをu
=(Ld −Lu )/2τを通して測定することを特徴と
している。
【0012】請求項3の発明は、電磁超音波発信器と超
音波検出器が配管の直径方向に対向して配置される請求
項1記載の非接触型流速測定方法である。
【0013】請求項4の発明は、電磁超音波発信器から
第1次干渉超音波が到達する位置に上流側超音波検出器
と下流側超音波検出器を配置した請求項2記載の非接触
型流速測定方法である。
【0014】請求項5の発明は、請求項1乃至4により
測定された流速に配管の断面積を掛けることにより流体
の流量を算出する非接触型流量測定方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る非接触型流速
測定方法の第1実施形態の概要説明図である。直径Dの
配管6の中を流体8が流速uで矢印方向に流動してい
る。配管6の外周面近傍には、電磁超音波発信器2と超
音波検出器4が配管の直径方向に非接触状態で配置され
ている。
【0016】流速uの測定方法を簡単に説明すると、電
磁超音波発信器2が超音波を発信してから時間τ後に超
音波検出器4がその超音波を検出したとする。もし流体
8が静止していれば点線で表わす静止到達点Oに到達す
るが、実際には媒質である流体8が流動しているため、
実線の流動到達点Pに到達する。間隔OPをΔLで表わ
すと、ΔLはuτに等しいはずであり、これから流速u
はu=ΔL/τで算出できる。従って、この方法では、
間隔ΔLおよび超音波伝達時間τを測定して流速uを導
出する。
【0017】図2は電磁超音波発信器2の斜視図であ
り、複数の永久磁石2aを磁極を相互に反転させながら
組み合わせ、その上面にコイル2bを蛇行して構成され
ている。間隔dは磁極の反復単位を与え、2本の同極磁
石間の間隔である。磁石の本数は任意に選択でき、最終
的に、横W、縦K、高さHのサイズに構成される。
【0018】図3は電磁超音波発信器2の発信機構の説
明図である。本図では、図2に示す電磁超音波発信器2
が逆転して配管6の近傍に非接触に配置されている。コ
イル2bに高周波電流(例えば700〜200kHz)
を記号方向に流すと、配管6内に図示方向に渦電流が流
れる。この渦電流は磁石2aの磁力線Mと相互作用し
て、実線矢印方向にローレンツ力Fが作用する。このロ
ーレンツ力Fが配管内の金属に縦波超音波を生起し、高
周波電流の周波数と同じ振動数の超音波が発生する。
【0019】このようにして発生した超音波はL波(L
ongitudinal Wave)である。本発明で
使用する電磁超音波発信器は如何なる構成のものであっ
てもよいが、発生する超音波は流体8を伝播する必要性
から縦波が選ばれる。また、電磁超音波発信器は配管6
と非接触であっても近接さえしていれば、超音波を流体
8に伝達することができる。
【0020】図3では配管6の金属部に超音波を誘起す
る場合を示したが、流体に超音波を直接誘起することも
できる。流体8が液体金属の場合には、渦電流を流体中
に生起できる。例えば、原子力工学の増殖炉で用いられ
る液体ナトリウムは高い電気伝導性を有しているため、
渦電流が流体中に生起し、流体に直接、超音波を誘起で
きる。
【0021】図4は超音波の伝播方向の説明図である。
電磁超音波発信器2の磁石2aの個々から超音波が発生
していると考えると、超音波の干渉により、超音波は特
定方向にのみ射出されることになる。角度θ方向に射出
される2本の超音波の位相差ΔはΔ=dsinθで与え
られ、これが波長λの整数倍のときに強め合い、dsi
nθ=nλが成立する角度θ方向にのみ超音波は伝播し
てゆく。
【0022】従って、n=0ではθ=0となり、第0次
干渉超音波は直径方向に伝播する。n=1ではdsin
θ=λ、即ちθ=sin-1(λ/d)の角度方向に第1
次干渉超音波が伝播する。更に、θ=sin-1(nλ/
d)で与えられる角度方向に第n次干渉超音波が伝播
し、それ以外の方向では超音波が弱め合って伝播しな
い。
【0023】図5は図1の要部拡大図で、第0次干渉超
音波の検出状態図である。超音波検出器4は複数の検出
器ユニット4aを列設して構成されたアレイ型検出器で
ある。このアレイ型検出器では、到達点の検出はデジタ
ル的に行なわれる。例えば、超音波は多少拡がっている
ため、静止到達点Oは複数の検出器ユニット4aで検出
されるが、その検出出力のピーク値を与える検出器ユニ
ット4aの位置が静止到達点Oを与える。流動到達点P
も同様に決定され、間隔OP=ΔLは検出器ユニット何
個分の間隔として定められる。
【0024】一般に、音速は流速に比べ非常に速いた
め、ΔLは小さな値となる。従来型の検出素子では検出
面積が大きいためΔLを分解受信することが困難であっ
た。本発明者は、既に非接触型で超高分解能の検出素子
を開発し、出願している。この検出素子は超薄型の検出
器ユニット4aであり、これを用いることによりΔLを
高精度に測定することが可能になった。
【0025】超音波検出器4としては前記アレイ型検出
器であってもよいが、1つの検出器ユニット4aを配管
軸方向に移動できるようにしてもよい。つまり、検出器
ユニット4aを掃引して検出強度の最大点を流動到達点
Pとする。その他、超音波検出器4には種々の型式のも
のが利用できる。
【0026】図6は検出器ユニット4aの一例の構成図
である。コ字型のコアー4bの先端には磁石4c、4c
が設けられ、また中央部には検出コイル4dがコアーに
巻回されている。今、配管6が超音波により垂直矢印方
向に動いたとすると、配管内に渦電流が生起する。この
渦電流による磁力線がコアー4b内に侵入して検出コイ
ル4dにより超音波が検出される。コアーギャップ4e
の大きさが超音波の検出分解能を与える。尚、図6では
磁石4cをコアー4bの先端に設けるようにしている
が、仮に磁石4cがなかったとしても、流体8中に磁気
があれば、これ等の磁気により渦電流が生起して超音波
を検出することができる。
【0027】この検出器ユニット4aについては図示の
構成に限られず、既に本発明者が公開している特願平1
0−363453号、特願平10−363454号、特
願平11−202643号に記載のユニットも利用でき
る。勿論、その他公知の超音波検出器も利用できるが、
配管6に対し非接触に配置して検出できるものならば、
本発明に利用できる。
【0028】本発明の重要点は、電磁超音波発信器2と
超音波検出器4が配管の外周面に対し非接触に配置でき
る点である。配管が高温等の極端条件にあっても、非接
触であるから、直接的な影響を受け難い。また、非接触
であるから、電磁超音波発信器と超音波検出器の冷却も
可能であり、これらの機器の耐久性を保証することがで
きる。同時に、交換作業も容易に行なえる等の効果を有
する。
【0029】図7は本発明の第2実施形態の概要説明図
である。図1が第0次干渉超音波を用いるのに対し、図
7は第1次干渉超音波を用いる点に特徴を有する。例え
ば、超音波検出器4を電磁超音波発信器2の直径方向前
方に置く余地が物理的にない場合や、配管直径Dが超音
波パルス幅に比して小さい場合には検出精度が悪くなる
ので、径路の長い第1次干渉超音波が用いられる。
【0030】図8は本発明の第3実施形態の概要説明図
である。超音波検出器4を電磁超音波発信器2と同じ側
に設けている。例えば、配管6の奥側の空間がない場合
には、両装置2、4を同じ側に置く必要がある。この場
合には反射波を検出するので、第1次干渉超音波を用い
る。より高次の干渉超音波を用いてもよいが、高次にな
る程信号強度が低下するので、注意が必要である。
【0031】図7及び図8の測定方法は図1と全く同様
である。静止到達点Oと流動到達点Pの間隔OPがΔL
となり、ΔL=uτの関係式が成立する。従って、超音
波到達時間τを計測することにより、u=ΔL/τによ
り流速uが測定される。
【0032】図9は流体の流速および流量の測定フロー
チャートである。ステップn1でt=0の時刻に電磁超
音波を発射し、t=τの時刻に超音波を検出(n2)す
る。この時間間隔τが超音波到達時間となる。一方、超
音波検出器の検出位置からΔL=uτが検知(n3)で
き、ステップn4により流速uが算出できる。この流速
uは超音波が通過した道筋の平均流速であるから、比例
定数kを掛けて断面平均流速<u>に換算(n5)す
る。この断面平均流速<u>に配管断面積Sを掛けると
体積流量QがQ=S<u>により導出(n6)できる。
この体積流量に密度を掛ければ質量流量を得ることもで
きる。
【0033】図10は本発明の第4実施形態の概要説明
図である。配管6の中には流体8が流速uで矢印方向に
流動している。配管6の上側には電磁超音波発信器2が
配置され、逆側には上流側超音波検出器4uと下流側超
音波検出器4dが配置されている。両検出器4u、4d
が複数の検出器ユニットの集合体であるのは超音波検出
器4と同様である。
【0034】本実施形態では第1次干渉超音波(n=
1)を用いるが、その理由は斜行径路を用いて超音波パ
ルスを正確に検出し、測定精度を高めるためである。点
線は径路を表わし、角度θはθ=sin-1(λ/d)で
与えられる。もし流体が静止していれば、上流側及び下
流側とも超音波は静止到達点O1 、O2 に到達している
であろう。しかし、流体は流速uで流動しているため、
超音波は上流側超音波到達点P1 と下流側超音波到達点
2 に到達する。超音波伝達時間をτとすると、O1
1 =uτ、O2 2 =uτとなる。
【0035】中心点をOとし、OP1 =Lu 、OP2
d 、OO1 =L、OO2 =Lとすると、Lu =L−u
τ、Ld =L+uτとなる。両式から流速uはu=(L
d −Lu )/2τで算出されることが分る。つまり流速
uは上流側距離Lu 、下流側距離Ld および超音波伝達
時間τの3種類のパラメータで算出できる。上流側およ
び下流側の超音波到達点P1 、P2 は超音波検出器4
u、4dにより正確に求められるから、上式により流速
uは正確に導出できる。
【0036】図11は本発明の第5実施形態の概要説明
図である。図10との相違点は、上流側超音波検出器4
uと下流側超音波検出器4dを電磁超音波発信器2と同
じ側に配置したことである。配管6の逆側にこれら装置
を配置する空間がない場合に有効である。従って、本実
施形態では第1次干渉超音波を反射させて測定する。
【0037】図12は図11の展開図である。従って、
上下間隔が配管直径Dの2倍になる。この展開図で超音
波の検出を考えると図10と全く同様になる。流速uは
u=(Ld −Lu )/2τで算出される。超音波伝達時
間τは一回反射して到達した時間であり、上流側距離L
u と下流側距離Ld は図示の通りである。
【0038】図13は、図10および図11に対する流
体の流速および流量の測定フローチャートである。ステ
ップn11でt=0の時刻に電磁超音波を発射し、t=
τの時刻に超音波を検出(n12)する。同時に、上流
側距離Lu と下流側距離Ldを算出(n13)し、これ
らのパラメータを使って流速uを導出(n14)する。
この流速uは超音波が通過した道筋の平均流速であるか
ら、比例定数kを掛けて断面平均流速<u>に換算(n
15)する。この断面平均流速<u>に配管断面積Sを
掛けると体積流量QがQ=S<u>により導出(n1
6)できる。この体積流量に密度を掛ければ質量流量を
得ることもできる。
【0039】図14〜図16は電磁超音波発信器2の発
信器ユニット2cの実施例である。図14の発信器ユニ
ット2cを連接すれば前記した電磁超音波発信器2を構
成できる。図15および図16の発信器ユニット2cは
形状が異なるが、発信器2の単位となる点では同様であ
る。
【0040】各発信器ユニット2cのコイル2bを接続
してもよいし、各コイル2bを個々に分離してもよい。
分離した場合には、各コイル2bを流れる電流の位相を
制御することが必要になる。接続して1本線にした場合
には、図2に示すように位相制御は必要でなくなる。い
ずれにしても、公知の技術を適用することができる。
【0041】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種
々の変形例、設計変更等をその技術的範囲内に包含する
ものである。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、配管の外周面
上に非接触状態で電磁超音波発信器と超音波検出器を配
置して流体流速を測定するようにしているため、流体温
度や配管の機械的振動などの影響を受けることなしに極
端条件下での測定が可能となる。その結果、測定系の長
寿命化を図れると共に、保守点検や部品交換などの作業
を容易化することができる。
【0043】請求項2の発明によれば、請求項1の効果
に加えて、配管直径が短かい場合に、n≧1の第n次干
渉超音波を利用して超音波の走行径路を長くし、流速測
定の精度向上を図ることができる。また、電磁超音波発
信器の対向面の空間に余裕がない場合にも活用すること
ができ、測定系の配置の多様化を図ることができる。
【0044】請求項3の発明によれば、配管直径が超音
波パルスの波長より長い場合に、測定系の単純化を図る
ことができる。
【0045】請求項4の発明によれば、超音波強度の大
きな第1次干渉超音波を利用するから、流速測定の正確
性を期することができる。
【0046】請求項5の発明によれば、流速測定につづ
いて流量測定を行うことができ、配管外からの流体の流
量測定を要請してきた各種産業の要請に答えることがで
きる。上述したように、本発明は手数やコストの大幅な
削減が可能となり、優れた実用的効用を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触型流速測定方法の第1実施
形態の概要説明図である。
【図2】電磁超音波発信器の斜視図である。
【図3】電磁超音波発信器の発信機構の説明図である。
【図4】超音波の伝播方向の説明図である。
【図5】図1の要部を拡大した第0次干渉超音波の検出
状態図である。
【図6】検出器ユニットの一例の構成図である。
【図7】本発明の第2実施形態の概要説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態の概要説明図である。
【図9】流体の流速および流量の測定フローチャートで
ある。
【図10】本発明の第4実施形態の概要説明図である。
【図11】本発明の第5実施形態の概要説明図である。
【図12】図11の展開図である。
【図13】図10および図11に対する流体の流速およ
び流量の測定フローチャートである。
【図14】電磁超音波発信器の発信器ユニットの第1実
施例である。
【図15】電磁超音波発信器の発信器ユニットの第2実
施例である。
【図16】電磁超音波発信器の発信器ユニットの第3実
施例である。
【符号の説明】 2は電磁超音波発信器、2aは磁石、2bはコイル、2
cは発信器ユニット、4は超音波検出器、4aは検出器
ユニット、4bはコアー、4cは磁石、4dは検出コイ
ル、4eはコアーキャップ、4uは上流側超音波検出
器、4dは下流側超音波検出器、6は配管、8は流体、
Dは配管直径、dは間隔、Fはローレンツ力、Hは高
さ、Kは縦、Lu は上流側距離、Ld は下流側距離、M
は磁力線、Wは横、Δは位相差。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流通する配管の外周面に非接触状
    に電磁超音波発信器を近接して配置し、この電磁超音波
    発信器により配管又は流体中に超音波を生起し、流体中
    を伝播してきた超音波エネルギーにより流体及び配管を
    振動させ、この振動する配管の外側に非接触状に超音波
    検出器を配置し、配管又は流体中の磁場を前記超音波の
    振動により変動させ、この変動磁場を前記超音波検出器
    により検出して超音波到達点を検知し、流体が静止状態
    にあるときの静止到達点と流体が流動状態にあるときの
    流動到達点の間隔ΔL並びに超音波伝達時間τから、流
    体の流速uをu=ΔL/τを通して測定することを特徴
    とする電磁超音波を用いた非接触型流速測定方法。
  2. 【請求項2】 流体が流通する配管の外周面に非接触状
    に電磁超音波発信器を近接して配置し、この電磁超音波
    発信器の上流側および下流側位置に超音波検出器を配管
    の外周面に非接触状に配置し、前記電磁超音波発信器に
    より配管又は流体中に超音波を生起し、流体中を伝播し
    てきた超音波エネルギーにより流体及び配管を振動さ
    せ、配管又は流体中の磁場を前記超音波の振動により変
    動させ、この変動磁場を前記超音波検出器により検出し
    て上流側超音波到達点と下流側超音波到達点を検知し、
    電磁超音波発信器を基準点として前記両到達点までの距
    離、即ち、上流側距離Lu と下流側距離Ld を算定し、
    同時に超音波伝達時間τを計測して流体の流速uをu=
    (Ld −Lu )/2τを通して測定することを特徴とす
    る電磁超音波を用いた非接触型流速測定方法。
  3. 【請求項3】 電磁超音波発信器と超音波検出器が配管
    の直径方向に対向して配置される請求項1記載の非接触
    型流速測定方法。
  4. 【請求項4】 電磁超音波発信器から第1次干渉超音波
    が到達する位置に上流側超音波検出器と下流側超音波検
    出器を配置した請求項2記載の非接触型流速測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4により測定された流速に
    配管の断面積を掛けることにより流体の流量を算出する
    ことを特徴とする電磁超音波を用いた非接触型流量測定
    方法。
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