JP2001074725A - 有機物濃度の測定方法とその装置 - Google Patents

有機物濃度の測定方法とその装置

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JP2001074725A
JP2001074725A JP25551799A JP25551799A JP2001074725A JP 2001074725 A JP2001074725 A JP 2001074725A JP 25551799 A JP25551799 A JP 25551799A JP 25551799 A JP25551799 A JP 25551799A JP 2001074725 A JP2001074725 A JP 2001074725A
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thermostat
temperature
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Nobuto Matsui
暢人 松井
Eiichi Tamiya
栄一 民谷
Masanori Miyamoto
正規 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 試薬の発光微生物をゲル化して0℃〜−10
℃程度で保存し、解凍後に保存液を除去してサンプル管
8に注入し、エアチューブ10で送気する。30分程度
の送気で発光強度は安定し、測定液を注入した後の発光
強度の増加分から、BOD濃度を求める。複数のサンプ
ル管を暗箱4内の金属製の恒温槽6にセットし、ペルテ
ィエ素子で温度制御する。受光素子を各サンプル管8の
底部に配置する。 【効果】 複数の測定液を短時間で測定でき、試薬も容
易に保存できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は、発光細菌を用いた有機
物濃度の測定方法とその装置に関する。
【0002】
【従来技術】水中の有機汚染指標の一つであるBODの
測定は、従来JIS K0102に規定される方法によ
り行われているが、希釈やpH調整など煩雑で熟練を要
する操作が必要であった。また対象となる試料を採取し
てから、5日後にしか測定結果を知ることができなかっ
た。そこで、特開平5−137597号や特公平6−1
35951号などでは、乾燥した微生物菌株を酸素電極
に組み付け、菌株の呼吸活性によって変化する水中の溶
存酸素量を計測する方法を提案している。
【0003】しかしながら、微生物菌株と酸素電極とを
組み合わせたBOD測定装置では、フローセル中に緩衝
液と試料または洗浄液とを流すため、装置が大型化し、
複数の測定液を同時に測定することができない。また酸
素電極個々の特性および微生物菌株個々の特性のばらつ
きが大きいため、数回程度の測定毎に再校正を必要と
し、微生物の再活性化に数日程度を要する。さらに1回
の測定のサイクルタイムは2時間程度と長い。これらの
ため、同時に測定できる試料は1つに限られ、しかも測
定時間が長い。なおここではBODの測定を例に従来技
術の問題を示したが、グルコース濃度の測定等のBOD
以外の水中有機物の測定でも、状況は同じである。
【0004】
【発明の課題】請求項1,2の発明の課題は、試薬の保
管が容易で、短時間で複数のサンプルを測定でき、操作
が容易な有機物濃度の測定方法を提供することにある。
請求項3の発明の課題は、試薬の保管が容易で、短時間
で複数のサンプルを測定でき、操作が容易な有機物濃度
の測定装置を提供することにある。請求項4の発明の追
加の課題は、各サンプル管の温度を均一にし、サンプル
注入時の温度変化を小さくし、さらにサンプル注入時の
受光素子のノイズを小さくすることにある。
【0005】
【発明の構成】この発明の有機物濃度の測定方法では、
ゲル化した発光微生物を−10℃〜0℃で保管した後、
室温へ解凍して、少なくとも底部が透明なサンプル管に
移し、前記サンプル管を複数個、暗箱内の恒温槽にセッ
トし、例えば空気送気し、前記サンプル管の底部からの
発光強度を受光素子で監視し、発光強度が定常値に達し
た際に、暗箱の外側に設けたディスプレイを用いて測定
液を注入し得ることを表示し、測定液注入後の発光強度
を監視し、注入前の発光強度からの増加分を有機物濃度
に換算し、換算した有機物濃度を出力する。
【0006】前記発光微生物は例えばビブリオ属の細菌
とし、例えばビブリオ属のフォトバクテリウムフォスフ
ォリウム、ビブリオハリベギ、ビブリオフィシャリ等を
用い、これ以外にこれらの細菌の発光遺伝子と基質遺伝
子とを組み込んだ大腸菌等を用いても良い。ゲル化に
は、アルギン酸塩や寒天、ポリビニルアルコール等を用
い、発光細菌が資化しないゲル等を用いる。ゲルは保存
時は例えば緩衝液中で保存し、解凍後は例えば保存液中
の緩衝液を捨てて、新たに緩衝液を加えて用いる。
【0007】この発明の有機物濃度の測定装置では、内
面を例えば黒色艶消し処理した暗箱の内部に、少なくと
も底部が透明なサンプル管を複数個セットするための恒
温槽を設ける。そして恒温槽にセットしたサンプル管の
底部からの発光強度を監視するための、光電管やフォト
ダイオード等の受光素子をサンプル管毎に設け、サンプ
ル管の底部からの発光強度を監視する。さらに各サンプ
ル管に送気するためのチューブをサンプル管毎に設け、
例えば空気を送気して、サンプル管に収容した例えばゲ
ル状の発光微生物を呼吸させる。なお発光微生物は例え
ば緩衝液に浸して用いる。
【0008】暗箱の外側にLCD等のディスプレイと数
値入力用のキーボードとを設け、検量線の数値データ
や、測定値の平均化条件等の測定条件の入力を促すため
の表示を前記ディスプレイに行い、入力された測定条件
を記憶手段に記憶する。そしてサンプル管からの発光強
度が定常値に達したこと検出して、前記ディスプレイに
測定液の注入を促すための表示を行う。注入後の発光強
度の最大値を検出し、注入前の発光強度からの増加分を
入力された測定条件に従って有機物濃度に換算し、例え
ばプリンタやディスプレイから出力する。
【0009】好ましくは、恒温槽を、サンプル管の挿入
孔を複数個備えた金属ブロックで構成し、各挿入孔を金
属ブロックの上面から底面まで貫通させ、金属ブロック
の底面に受光素子を配置すると共に、恒温槽の温度を測
定するためのサーミスタ等の測温手段を設けて、ペルテ
ィエ素子により恒温槽の温度を一定にする。
【0010】
【発明の作用と効果】この発明では、アルギン酸等で例
えばゲル化した発光微生物を−10℃〜0℃で保管す
る。このため家庭用の冷蔵庫で保管でき、保管が簡単で
ある。そしてゲル化した発光微生物は10日程度保管で
きる。発光微生物のゲルを解凍した後サンプル管に注入
し、暗箱内の恒温槽にセットして送気し、発光強度が定
常値に達すると、測定液の注入が可能になったことをデ
ィスプレイで表示し、測定液をサンプル管に加えさせ
る。そしてその後の発光強度の増加から、BOD濃度等
の有機物濃度を求める。
【0011】1回の測定に必要な時間は、解凍と発光強
度が定常値に達するまでに例えば40分程度、測定液の
注入後最高発光強度が得られるまでに10分弱程度で、
合計1時間以内である。そしてこの間に複数の測定液を
測定できるので、スピーディに多数の試料を測定でき
る。また測定条件の入力を促すメッセージを表示し、測
定液の注入が可能になったことを表示するので、操作が
容易である(請求項1〜4)。
【0012】ここで恒温槽を金属ブロックで構成し、上
面から底面まで貫通した挿入孔を設けてサンプル管を挿
入すると、金属ブロックの熱伝導のために複数のサンプ
ル管を均一な温度に保持でき、また測定液を注入しても
金属ブロックとの熱伝導でサンプル管の温度は一定に保
たれる。そしてサーミスタ等で金属ブロックの温度を検
出し、ペルティエ素子にフィードバックすれば、金属ブ
ロックの温度を容易に目標温度に維持できる。測定液を
注入する際にフタを開けると、光が入り込むが、金属ブ
ロックのために受光素子まで入り込む迷光は少ない。こ
のためフタを開けた際の受光素子のノイズが少なく、ノ
イズが発光量の増加の検出に影響することがない(請求
項4)。
【0013】
【実施例】図1〜図11にBOD測定装置を例に実施例
を示す。図1にBOD測定装置2の全体構成を示すと、
4は測定装置の箱体を兼ねた暗箱で、内面を黒色艶消し
処理してある。6はアルミニウムや銅等の金属のブロッ
クからなる恒温槽で、透明なサンプル管8(セル)を例
えば7個セットでき、10は各サンプル管8に送気する
ためのエアチューブで、12はそのためのエアコンプレ
ッサである。
【0014】BOD測定装置2の外側には、LCD(液
晶ディスプレイ)14と数値入力用のキーボードからな
る操作パネル16並びにプリンタ18が設けてある。L
CD14は測定条件等の入力を促すプロンプトを表示
し、また各サンプル管8での発光強度が安定して、測定
液(被検試料)の注入が可能になったことや、最大値の
測定が終了したこと等を表示し、ユーザーに対するガイ
ダンスを行う。操作パネル16は測定条件となる数値、
例えば検量線の傾きや切片、あるいは測定データの平均
化の範囲等を入力するためのものである。プリンタ18
は、得られたBOD濃度を出力するためのもので、プリ
ンタ18を設けずにLCD14で表示するのみに止めた
り、あるいは図示しない通信ケーブル等を用いて接続し
たパーソナルコンピュータ等に出力しても良い。
【0015】図2に恒温槽6の構成を示すと、恒温槽6
はアルミニウムや銅等の熱伝導率の高い金属のブロック
で構成され、サンプル管8を挿入するための挿入孔22
を例えば7個設けてある。なお20は恒温槽6を保持す
るための保持部である。挿入孔22は恒温槽6の上面か
ら底面まで貫通しており、孔径を底面側でやや絞ってお
き、ここに受光素子24を配置する。受光素子24は光
電管を用いたものやフォトダイオードを用いたもの等を
用い、ここではフォトダイオードを用いる。そして各受
光素子24に増幅器26を接続し、また恒温槽6に設け
た孔にサーミスタ28をセットして恒温槽6の温度を測
定し、マルチプレクサ30へと入力する。32はA/D
コンバータで、マルチプレクサ30への7つの発光強度
の入力とブロック温度の入力を、順次マイクロコンピュ
ータへと出力する。
【0016】図3に恒温槽6をサンプル管8の1個分示
すと、34は受光素子24の窓で、この部分を透明なサ
ンプル管8の底部に接触させ、ここから内部のフォトダ
イオード36へと光を導いて、発光細菌からの発光強度
を検出する。挿入孔22を恒温槽6の上面から底面まで
貫通した孔としたのは加工を容易にするためで、例えば
受光素子24を恒温槽6の底部付近の側面に配置し、こ
こから挿入孔22へ連通する孔を設けて、サンプル管8
の底部付近の側面に受光素子24を配置しても良い。な
お恒温槽6もその表面や挿入孔22の部分を黒色艶消し
処理しておく。30は発光細菌のゲルで、40はこれを
収容した緩衝液であり、測定液を加えない状態での発光
強度が安定した後、測定液を加えて、発光強度の増加分
をモニターする。
【0017】図4に、BOD測定装置2の回路構成を示
すと、A/Dコンバータ32の出力は信号処理用のマイ
クロコンピュータ41のバスラインに接続され、マイク
ロコンピュータ41には以下のものが設けてある。42
は測定条件記憶部で、操作パネル16から入力された測
定条件を記憶し、44はエア流量制御部で、コンプレッ
サ12を制御して、各サンプル管8に定量の空気が送気
されるようにする。46は温度制御部で、サーミスタ2
8で求めた恒温槽6の温度から、例えば恒温槽6の図1
での奥側(背面)等に取り付けたペルティエ素子48を
制御して、温度を一定にする。50は定常値検出部で、
各サンプル管8について発光強度の定常値を検出する。
そして定常値を検出すると、サンプル管8内の発光細菌
の状態が安定し測定液の注入が可能になったものとし
て、その旨をLCD14に表示する。52は最大値検出
部で、前記の定常値を検出した後の発光強度の最大値を
検出する。54は定量部で、発光強度の最大値と定常値
との差から、測定条件記憶部42に記憶している検量線
等を用いて、BOD濃度等の有機物濃度を定量する。な
お最大値と定常値との差を用いる必要はなく、定常値に
代えて測定液の注入前の比較的安定した時点での発光強
度を用いれば良く、最大値に代えて例えば測定液注入
後、所定時間後(例えば5分後)等での発光強度等を用
いても良い。そしてマイクロコンピュータには前記の操
作パネル16やLCD14,プリンタ18等を接続し、
通信処理部56を用いてパーソナルコンピュータ58に
接続する。パーソナルコンピュータ58に接続するの
は、BOD測定装置2でのマイクロコンピュータ41
が、ユーザーが自由にプログラミングできるものではな
く、測定データの解析等には必ずしも適していないため
である。
【0018】
【発光細菌のゲル化】表1に示す組成の液体培地50m
Lに、寒天固体培地上に培養したフォトバクテリウム・
フォスフォリウム(フォトバクテリウム属の海洋性発光
細菌で、(財)発酵研究所から入手、カタログ番号IF
O13896)を1白金耳植菌し、20℃恒温層で振と
う培養する。対数増殖期の後期(細菌濃度が定常期に達
する直前で、培養開始から約16時間後)で培養を停止
し、遠心分離により集菌した。次いで表2に示す組成の
緩衝液20mLにけん濁する。この緩衝液中の有機物で
あるトリス緩衝液は発光細菌では資化せず、緩衝液中に
資化可能な有機物は含まれていない。緩衝液のPHは例
えば6〜9が好ましく,より好ましくは6.5〜8.5と
する。緩衝液の組成は、資化可能な炭素源を含まず、発
光細菌の生存を維持できる範囲で変更でき、例えば緩衝
液のイオン強度や総塩類濃度は上記の2倍〜1/30程
度の範囲で変更しても良い。またフォトバクテリウム・
フォスフォリウムは、例えば水1LにMgSO4・7H2
O1gのみを溶解した溶液で生存でき、極端な場合、緩
衝液として、水1LにMgSO4・7H2O1gを溶解し
た溶液を用いても良い。
【0019】
【表1】発光微生物の増殖に用いた培地の組成比 ポリペプトン 10g 酵母エキス 2g 塩化ナトリウム 25g 蒸留水 1L
【0020】
【表2】緩衝液の組成 塩化ナトリウム 15.546g 硫酸マグネシウム七水和物 12.324g 塩化カリウム 0.746g 硫酸鉄七水和物 0.028g リン酸水素二カリウム 0.058g 塩化アンモニウム 1.018g 蒸留水 850mL 1Mトリス緩衝液(pH7.0) 50mL 塩化カルシウム二水和物水溶液 100mL (CaCl2 1.46%)
【0021】次に、2%アルギン酸ナトリウム水溶液5
0mLと、前記の微生物けん濁液20mLを混合する。
これをシリンジに充填し、1%塩化カルシウム水溶液中
に滴下して凝固させた。得られたゲルはほぼ球状で、平
均直径は約3mmであった。発光細菌を固定したゲルに
表2の緩衝液1.5mLを加えて、0℃〜−10℃の温
度で保存した。ゲルはアルギン酸塩系に限らず、PVA
(ポリビニルアルコール)や寒天等でも良く、発光細菌
が資化しないものであればよい。
【0022】各温度での保管1日後と10日後との、グ
ルコース300ppm水溶液への増加発光量の比を、後
述の測定手順で求めた。保管温度が+4℃ではこの比は
0.1、0℃で0.4、−5℃で0.8、−10℃で
0.9、−14℃で約0であった。これらのことから、
保管温度を0℃〜−10℃とした。
【0023】
【測定手順】図5〜図11に、BOD等の測定手順と結
果とを示す。前記のようにしてゲル化した発光細菌を0
℃〜−10℃で保管し、測定前に20℃〜25℃程度の
水浴で約5分かけて解凍する。次いで保存液(緩衝液)
を除去し、サンプル管8に移して表2の緩衝液を1.8
mL加える。この緩衝液には資化可能な有機物を含まな
いようにしておく。実施例では7サンプルの同時測定が
可能なので、例えば7つのサンプル管8に解凍した発光
細菌のゲルを投入し、緩衝液を加えて図1の状態にセッ
トする(恒温槽温度は、ここでは20℃)。エアチュー
ブ10からサンプル管8に送気して、例えば30分程度
再活性化する。この間にLCD14は測定条件の入力を
促すプロンプトを表示し、これに応じて検量線の切片や
傾き等を入力し、測定データの平均化等の条件を入力す
る。
【0024】受光素子24はサンプル管8の底部からの
発光強度を監視し、この値が定常値に達すると、測定が
可能になったことをLCD14にプロンプトする。これ
に応じてユーザーは測定装置2の蓋を開け、測定液を例
えば0.2mL注入する。測定液の注入後に発光強度の
最大値を検出し、定常値からの増加分を入力済みの検量
線と比較し、BOD濃度に換算して出力する。そして最
大値の検出を終えると、LCD14は測定が終了した旨
を表示する。
【0025】1回の測定に要する時間は、試料の解凍に
約5分、再活性化に約30分、発光強度の最大値を検出
するまでに5〜10分程度であり、1時間以内で7つの
サンプルを測定することができる。
【0026】図6にサンプル管8に発光細菌をセットし
た後の発光強度の経過を示すと、セット後30分程度で
発光強度が安定し、このことを検出して測定液の注入を
促し、測定液注入後の発光強度の増加量からBOD濃度
を測定する。
【0027】図7,図8,図9にグルコース濃度300
mg/L,136mg/L,30mg/Lでの、7つの
サンプル管8での発光強度の増加分の分布を示す。なお
これらのグルコース濃度はBOD濃度換算で224pp
m、102ppm、22ppmに相当する。7つのサンプル管
の間での出力の分布は極めて狭く、正確にBOD濃度等
を検出できることが分かる。
【0028】図10にコントロール液〜220ppm相当
のBOD標準液を用いた際の、発光強度の経過を示す。
前記のように、発光強度の最大値が試料注入から数分程
度で生じるが、最大値が生じる時間はBOD濃度により
変化している。
【0029】図11に、図1のBOD測定装置2で求め
た増加発光量とBOD濃度との相関を示す。濃度相関は
極めて良く、これから信頼性の高い検量線を引くことが
できる。
【0030】測定液を注入する際には、暗箱4の蓋を開
くことが必要になる。このため迷光が暗箱4内に入り込
み受光素子24に達すると、強いノイズが生じて、その
後の最大発光強度の測定が不可能になることがある。し
かしながら実施例では、受光素子24は恒温槽6でブロ
ックされ、サンプル管8内を真上から真下へと直射する
光以外は、受光素子24には達しない。このような光は
暗箱4の天板で遮られ、暗箱4の蓋を開いても、受光素
子24へのノイズは僅かであり、その後の最大値の測定
の妨げとはならない。またサンプル管8に測定液を追加
すると、サンプル管8内の温度が変動することが考えら
れる。しかしながらサンプル管8は熱伝導率の高い恒温
槽6内にセットされており、測定液の追加によって生じ
た温度変化は直ちに打ち消される。また恒温槽6の熱伝
導率が高いため、7つのサンプル管8はいずれも同じ温
度に保たれ、目標温度(ここでは20℃)からの温度誤
差はベルティエ素子48により解消する。
【0031】実施例ではBOD濃度の測定を示したが、
これに限るものではなく、グルコース濃度等の測定でも
良い。またBOD測定装置では、ゲル化した発光細菌以
外のものを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のBOD測定装置の斜視図
【図2】 実施例のBOD測定装置での、測定ブロック
を示す図
【図3】 実施例のBOD測定装置での、測定ブロック
を1セル分示す断面図
【図4】 実施例のBOD測定装置の回路構成を示すブ
ロック図
【図5】 実施例のBOD測定装置での測定手順を示す
工程図
【図6】 実施例での測定のタイミングを示す特性図
【図7】 実施例での、グルコース濃度300mg/L
の計測液に対する、7セルでの測定値の分布を示す特性
【図8】 実施例での、グルコース濃度136mg/L
の計測液に対する、7セルでの測定値の分布を示す特性
【図9】 実施例での、グルコース濃度30mg/Lの
計測液に対する、7セルでの測定値の分布を示す特性図
【図10】 実施例で、BOD標準液を測定液とした際
の、発光量の濃度依存性と時間変化とを示す特性図
【図11】 実施例での、発光強度からBOD濃度への
検量線を示す特性図
【符号の説明】
2 BOD測定装置 4 暗箱 6 恒温槽 8 サンプル管 10 エアチューブ 12 エアコンプレッサ 14 LCD 16 操作パネル 18 プリンタ 20 保持部 22 挿入孔 24 受光素子 26 増幅器 28 サーミスタ 30 マルチプレクサ 32 A/Dコンバータ 34 窓 36 フォトダイオード 38 ゲル 40 緩衝液 42 測定条件記憶部 44 エア流量制御部 46 温度制御部 48 ペルティエ素子 50 定常値検出部 52 最大値検出部 54 定量部 56 通信処理部 58 パーソナルコンピュータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル化した発光微生物を−10℃〜0℃
    で保管した後、室温へ解凍してサンプル管に移すこと、 前記サンプル管を複数個、暗箱内の恒温槽にセットし、
    送気すること、 前記サンプル管の底部からの発光強度を受光素子で監視
    し、発光強度が定常値に達した際に、暗箱の外側に設け
    たディスプレイに測定液の注入要求を表示すること、 測定液注入後の発光強度を監視し、注入前の発光強度か
    らの増加分を有機物濃度に換算すること、 及び換算し
    た有機物濃度を出力すること、を行う有機物濃度の測定
    方法。
  2. 【請求項2】 前記発光微生物がビブリオ属細菌である
    ことを特徴とする、請求項1の有機物質濃度の測定方
    法。
  3. 【請求項3】 暗箱の内部に、サンプル管を複数個セッ
    トするための恒温槽を設けると共に、恒温槽にセットし
    たサンプル管の底部からの発光強度を監視するための受
    光素子をサンプル管毎に設け、さらに各サンプル管に送
    気するためのチューブをサンプル管毎に設け、 前記暗箱の外側にディスプレイと数値入力用のキーボー
    ドとを設け、測定条件の入力を促すための表示を前記デ
    ィスプレイに行い、入力された測定条件を記憶手段に記
    憶し、サンプル管からの発光強度の定常値を検出して、
    前記ディスプレイに測定液の注入を促すための表示を行
    い、注入後の発光強度の最大値を検出し、注入前の発光
    強度からの増加分を入力された測定条件に従って有機物
    濃度に換算するように構成した、有機物濃度の測定装
    置。
  4. 【請求項4】 前記恒温槽を、サンプル管の挿入孔を複
    数個備えた金属ブロックで構成し、各挿入孔を金属ブロ
    ックの上面から底面まで貫通させ、金属ブロックの底面
    に前記受光素子を配置すると共に、 前記恒温槽の温度を測定するための測温手段を設けて、
    ペルティエ素子により恒温槽の温度を一定にすることを
    特徴とする、請求項3の有機物濃度の測定装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040049129A (ko) * 2002-12-05 2004-06-11 주식회사 포스코 액체시료 자동 채취장치
CN104988061A (zh) * 2015-03-23 2015-10-21 刘贵忠 一种集成sod酶活性光反应实验仪及其应用
KR101957710B1 (ko) * 2017-09-05 2019-03-14 고재호 휴대형 생체 표지자 검진용 화학발광량 측정장치

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20040049129A (ko) * 2002-12-05 2004-06-11 주식회사 포스코 액체시료 자동 채취장치
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