JP2001073784A - エンジンの過給装置 - Google Patents

エンジンの過給装置

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JP2001073784A
JP2001073784A JP25310399A JP25310399A JP2001073784A JP 2001073784 A JP2001073784 A JP 2001073784A JP 25310399 A JP25310399 A JP 25310399A JP 25310399 A JP25310399 A JP 25310399A JP 2001073784 A JP2001073784 A JP 2001073784A
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clutch
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Kenji Mimura
建治 三村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で実用化に有利であり、しかもエ
ンジンの低速回転時から高速回転時まで常に効率的な過
給圧を得ることのできるエンジンの過給装置を提供す
る。 【解決手段】 エンジンEの低速回転時に最も過給効率
の高くなる第1の過給機1と、エンジンEの高速回転時
に最も過給効率の高くなる第2の過給機2とを備え、低
速回転時は第1の過給機1のみを駆動し、高速回転時は
第2の過給機2のみを駆動することにより、各過給機
1,2が高効率の回転数領域の小さい速度型の過給機で
あっても、エンジンEの低速回転時から高速回転時まで
常に効率的な過給圧を得ることができる。また、エンジ
ンEの低速回転時と高速回転時の中間では、各過給機
1,2の両者を駆動しながら各過給機1,2の吐出量を
合わせた流量がエンジンEの必要空気量となるように制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に自動車に用いら
れ、エンジンの駆動力によって回転する機械式過給機に
より、燃料混合空気を強制的にエンジンのシリンダ内に
送り込んで吸入圧を高めるエンジンの過給装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の高性能,高出力化に伴
い、燃料の吸入圧を高める過給機を備えたエンジンが多
く用いられるようになっている。過給機は、排気タービ
ンによって駆動される排気駆動式のものと、エンジンの
出力軸によって駆動される機械式のものに大別され、そ
れぞれ混合空気を強制的にエンジンのシリンダ内に送り
込んで吸入空気の密度を高めることにより、トルクや燃
料消費率の向上を図るための装置である。
【0003】従来、一般の自動車に搭載される過給機と
しては排気駆動式のものが多くを占めていたが、自動車
の排気ガス規制等により、エンジン始動時の温度の低い
排気ガスに含まれる有害ガスを低減する必要性が高ま
り、排気系の熱容量の低減、つまり排気ガスを流通する
部材を少なくして排気ガスの温度を短時間で上昇させよ
うとする傾向がある。このため、排気駆動式の過給機の
ように排気ガスを専用の管路によってタービンに送り込
んでから排出する構造では、排気系に使用する部材が多
くなり、排気ガスの温度を短時間で上昇させるためには
不利である。そこで、排気系の構造に関与しない機械式
の過給機が注目され始めている。
【0004】機械式の過給機には容積型と速度型の二つ
のタイプがあり、容積型はルーツ式,バンケル式,Gラ
ーダー式,リショルム式等、いわゆる密閉型の圧縮機を
用いたもので、速度型は遠心式の開放型圧縮機を用いた
ものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、容積型
の過給機は大型で高価な上に、内部に異物等が侵入する
と回転が止まって吸気閉塞を起こすため、このような場
合にエンジンを保護するためのバイパス管路を設ける必
要があり、構造が複雑になるという難点もあった。一
方、遠心型の過給機は構造が簡単であるとともに、故障
等によりタービンが停止した場合でも空気の通る隙間が
あるため吸気閉塞の恐れがなく、容積型よりも実用化に
は好都合である。しかしながら、遠心型の過給機はエン
ジンの回転数に対して効率の高い過給効率の得られる回
転数領域が小さく、例えばエンジンの回転数が低いとき
は有効な過給圧が得られず、反対にエンジンの回転数が
高いときは過給圧が過大となり意図的に圧力を逃がさな
ければならないといった不具合があった。
【0006】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、構造が簡単で実用化
に有利であり、しかもエンジンの低速回転時から高速回
転時まで常に効率的な過給圧を得ることのできるエンジ
ンの過給装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項1では、エンジンの駆動力によって
回転し、互いに異なるエンジン回転数に対して過給効率
の高くなる複数の遠心型過給機と、エンジン及び各過給
機の間に配置され、各過給機の駆動及び停止を行う複数
のクラッチと、エンジンの吸気口に連通する各過給機の
吐出側流路を相互に切り替える流路切替手段と、エンジ
ンの回転数を検出する回転数検出手段と、エンジンの回
転数に対して過給効率の最も高い過給機のみが駆動され
るように各クラッチを制御するとともに、駆動される過
給機の吐出側流路がエンジンの吸気口に連通するように
流路切替手段を制御する制御手段とを備えている。これ
により、エンジンの回転数に対して過給効率の最も高い
過給機のみが駆動されるとともに、駆動される過給機の
吐出側流路がエンジンの吸気口に連通するように各過給
機の吐出側流路が相互に切替わることから、低速回転時
から高速回転時まで常に効率的な過給圧が得られる。ま
た、遠心型過給機を用いることによって構造が簡単にな
る。
【0008】また、請求項2では、エンジンの駆動力に
よって回転し、互いに異なるエンジン回転数に対して過
給効率の高くなる複数の遠心型過給機と、エンジン及び
各過給機の間に配置され、エンジンの回転数に対する各
過給機の回転数をそれぞれ制御可能な複数のクラッチ
と、エンジンの吸気口に連通する各過給機の吐出側流路
を相互に切り替える流路切替手段と、エンジンの回転数
を検出する回転数検出手段と、エンジンの回転数に対し
て過給効率の高い過給機が駆動されるように各クラッチ
を制御するとともに、駆動される過給機の吐出側流路が
エンジンの吸気口に連通するように流路切替手段を制御
し、エンジンの回転数が二つの過給機の過給効率の高い
回転数の中間にある場合は、これらの過給機の両方を駆
動しながら各過給機の吐出量を合わせた流量が任意の流
量となるように各過給機の回転数を制御するとともに、
各過給機の吐出側流路からエンジンの吸気口への流量が
各過給機の吐出量に対応するように流路切替手段を制御
する制御手段とを備えている。これにより、エンジンの
回転数に対して過給効率の高い過給機が駆動されるとと
もに、駆動される過給機の吐出側流路がエンジンの吸気
口に連通するように各過給機の吐出側流路が相互に切替
わることから、低速回転時から高速回転時まで常に効率
的な過給圧が得られる。その際、エンジンの回転数が二
つの過給機の過給効率の高い回転数の中間にある場合
は、各過給機がエンジンの回転数に対する回転数を制御
されながら駆動され、各過給機の吐出量を合わせた流量
が任意の流量となるように制御されることから、各過給
機が切り替わる際に急激なエンジン出力の変化を生ずる
ことがない。また、遠心型過給機を用いることによって
構造が簡単になる。
【0009】また、請求項3では、請求項2記載のエン
ジンの過給装置において、前記各クラッチに、それぞれ
エンジンの回転数に対する過給機の回転数をデューティ
制御可能な電磁クラッチを用いている。これにより、請
求項2の作用に加え、電磁クラッチのデューティ制御に
よってエンジンの回転数に対する各過給機の回転数が制
御されることから、回転数制御のための機械的な手段を
追加する必要がない。
【0010】また、請求項4では、請求項1または2記
載のエンジンの過給装置において、前記各クラッチを、
互いに周面を径方向に対向させて同軸状に相対的に回転
可能に配置され、それぞれの対向面を軸方向一端側から
他端側に向かって傾斜するように形成した一対のクラッ
チ部材と、各クラッチ部材の対向面間に配置された多数
のローラと、各ローラを互いに各クラッチ部材の周方向
に間隔をおいて転動自在に保持する保持体と、各クラッ
チ部材の対向面が互いに接近する方向に各クラッチ部材
の少なくとも一方を軸方向に押圧可能な押圧手段とから
構成し、各ローラの転動軸をクラッチ部材の回転軸に対
して所定の角度をなすように傾斜させるとともに、各ロ
ーラの転動軸をクラッチ部材の回転軸を含む平面に対し
て25°よりも大きく90°よりも小さい角度をなすよ
うに傾斜させている。これにより、請求項1または2の
作用に加え、押圧手段の押圧力によって各クラッチ部材
を押圧すると、一方のクラッチ部材の回転力が各ローラ
を介して他方のクラッチ部材に伝達される。その際、各
ローラがクラッチ部材の回転軌道に対して傾斜した方向
に転動しようとするのを保持体によって拘束されながら
クラッチ部材の回転軌道に沿って転動するため、各クラ
ッチ部材が接続される際、各ローラと各クラッチ部材と
の間に各ローラの滑りと転動による摩擦力が発生する。
各ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸を含む平面に
対してなす角度を25°よりも大きく90°よりも小さ
くすることにより、常に有効で安定した摩擦力が発生す
る。
【0011】また、請求項5では、請求項4記載のエン
ジンの過給装置において、前記各ローラの転動軸をクラ
ッチ部材の回転軸を含む平面に対して互いに同一方向に
傾斜させるとともに、各ローラの転動軸がクラッチ部材
の回転軸に対してなす角度を5°よりも大きく20°よ
りも小さくしている。これにより、請求項4の作用に加
え、各ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸を含む平
面に対して互いに同一方向に傾斜していることから、ク
ラッチ部材の回転方向によってそれぞれ異なった摩擦力
が発生する。この場合、各ローラの転動軸がクラッチ部
材の回転軸に対してなす傾斜角を5°よりも大きく20
°よりも小さくすることにより、常に有効で安定した摩
擦力が発生する。
【0012】また、請求項6では、請求項5記載のエン
ジンの過給装置において、前記保持体をクラッチ部材の
軸方向に複数備え、少なくとも一つの保持体を他の保持
体に対してローラの回転軸が互いに反対方向に傾斜する
ように配置している。これにより、請求項5の作用に加
え、互いに反対向きに傾斜したローラが複数列に配置さ
れていることから、同一方向に傾斜したローラによって
クラッチ部材の一方の回転方向において発生する摩擦力
と、他方の回転方向において発生する摩擦力とが複合的
に作用する。
【0013】また、請求項7では、請求項4記載のエン
ジンの過給装置において、前記各ローラの転動軸をクラ
ッチ部材の回転軸を含む平面に対して所定の個数ずつ反
対方向に傾斜させるとともに、各ローラの転動軸がクラ
ッチ部材の回転軸に対してなす角度を3°よりも大きく
20°よりも小さくしている。これにより、請求項4の
作用に加え、各ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸
を含む平面に対して所定の個数ずつ反対方向に傾斜して
いることから、互いに反対方向に傾斜するローラの個数
を任意に設定することにより、クラッチ部材の各回転方
向における摩擦力の大きさをそれぞれ任意に設定するこ
とが可能であり、互いに反対方向に傾斜するローラの個
数を同数ずつにすれば、クラッチ部材が何れの方向に回
転する場合でも等しい摩擦力が発生する。この場合、各
ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸に対してなす傾
斜角を3°よりも大きく20°よりも小さくすることに
より、常に有効で安定した摩擦力が発生する。
【0014】また、請求項8では、請求項4、5、6ま
たは7記載のエンジンの過給装置において、前記各クラ
ッチ部材におけるローラとの接触面を、ローラの転動軸
を含む断面においてそれぞれローラの外周面に対して凸
状をなすように形成している。これにより、請求項4、
5、6または7の作用に加え、各ローラの軸方向両端側
の接触圧を減少させることが可能である。
【0015】また、請求項9では、請求項4、5、6ま
たは7記載のエンジンの過給装置において、前記各クラ
ッチ部材に接触するローラの外周面を、ローラの転動軸
を含む断面においてそれぞれ各クラッチ部材の接触面に
対して凸状をなすように形成している。これにより、請
求項4、5、6または7の作用に加え、各ローラの軸方
向両端側の接触圧を減少させることが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は本発明の第1の実
施形態を示すもので、図1は過給装置の概略構成図、図
2は過給機の性能線図、図3はエンジンの回転数と過給
機の動作との関係を示す図である。
【0017】この過給装置は、エンジンEの駆動力によ
って回転する第1及び第2の過給機1,2と、各過給機
1,2を制御する制御部3とを備え、各過給機1,2は
それぞれ周知の遠心型過給機からなる。各過給機1,2
はその回転軸に増速機1a,2aを介して電磁クラッチ
1b,2bが連結され、各電磁クラッチ1b,2b側の
回転軸は一対の歯車1c,2cによって互いに連結され
ている。また、一方の電磁クラッチ1bの回転軸にはプ
ーリ1dが取付けられ、プーリ1dはベルト1eを介し
てエンジンEの出力軸に連結されている。
【0018】各過給機1,2は過給効率の高い回転数に
対応するエンジン回転数が互いに異なるように構成さ
れ、具体的には第1の過給機1の過給効率はエンジンE
が低速回転時のときに高くなり、第2の過給機2の過給
効率はエンジンEが高速回転時のときに過給効率が高く
なる。例えば、エンジンEの回転数をN(N1 <N2 <
N3 <…)とすると、図2(a) に示すように第1の過給
機1の過給効率η(η1<η2 <…)はエンジンEの回
転数がほぼN1 〜N3 の間で最も高くなり、図2(b) に
示すように第2の過給機2の過給効率ηはエンジンEの
回転数がほぼN6〜N8 の間で最も高くなるように設定
されている。このような設定は、各過給機1,2の単体
性能や各増速機1a,2aのギヤ比の選定により可能で
ある。
【0019】前記過給装置の吸気系は、エアクリーナ4
から吸入した空気を各過給機1,2に供給する第1の吸
気流路5と、各過給機1,2から吐出した空気をエンジ
ンEの吸入口に供給する第2の吸気流路6とからなり、
エンジンEの排気口には排気流路7が接続されている。
第1の吸気流路5はその一端側にエアフローメータ8を
有し、その他端側は二つの流路5a,5bに分岐してそ
れぞれ各過給機1,2の吸入側に連通している。第2の
吸気流路6の一端側は各過給機1,2の吐出側に連通す
る二つの流路6a,6bからなり、各流路6a,6bは
第2の吸気流路6の途中で合流し、この合流部分には各
流路6a,6bを相互に切り替える流路切替弁9が設け
られている。また、第2の吸気流路6の他端側にはイン
タークーラ10及びスロットルバルブ11が設けられて
いる。
【0020】制御部3はマイクロコンピュータによって
構成され、各過給機1,2の電磁クラッチ1b,2b、
エアフローメータ8、流路切替弁9及びスロットルバル
ブ11に接続されるとともに、エンジンEの回転数を検
出する回転数センサ12に接続されている。即ち、この
制御部3では、回転数センサ12、スロットルバルブ1
1及びエアフローメータ8の検出結果に基づいて各過給
機1,2の電磁クラッチ1b,2bを制御するようにな
っている。
【0021】ここで、前記制御部3の動作を図4を参照
して説明する。即ち、エンジンEの回転数がN5 以下の
とき(低速回転時)は、第1の過給機1の電磁クラッチ
1bをオン、第2の過給機2の電磁クラッチ2bをオフ
とし、流路切替弁9により第1の過給機1側の流路6a
のみをエンジンE側に連通する。これにより、第1の過
給機1のみが駆動され、第2の過給機2は停止状態とな
る。この場合、第1の過給機1の過給効率はエンジン回
転数がほぼN1 〜N3 の間で最も高くなるので、エンジ
ンEに低速回転時の必要空気量が効率良く送り込まれ
る。
【0022】また、エンジンEの回転数がN5 よりも高
いとき(高速回転時)は、第1の過給機1の電磁クラッ
チ1bをオフ、第2の過給機2の電磁クラッチ2bをオ
ンとし、流路切替弁9により第2の過給機2側の流路6
bのみをエンジンE側に連通する。これにより、第1の
過給機1が停止状態となり、第2の過給機2のみが駆動
される。この場合、第2の過給機2の過給効率はエンジ
ン回転数がほぼN6 〜N8 の間で最も高くなるので、エ
ンジンEに高速回転時の必要空気量が効率良く送り込ま
れる。
【0023】このように、本実施形態の過給装置によれ
ば、エンジンEの低速回転時に最も過給効率の高くなる
第1の過給機1と、エンジンEの高速回転時に最も過給
効率の高くなる第2の過給機2とを備え、低速回転時は
第1の過給機1のみを駆動し、高速回転時は第2の過給
機2のみを駆動するようにしたので、各過給機1,2が
高効率の回転数領域の小さい速度型の過給機であって
も、エンジンEの低速回転時から高速回転時まで常に効
率的な過給圧を得ることができ、エンジン出力の安定化
及び燃料消費率の向上を図ることができる。この場合、
速度型の過給機1,2を用いる利点として、小型で安価
に構成することができ、しかも容積型の過給機のように
吸気閉塞を起こした場合にエンジンを保護するためのバ
イパス経路を設ける必要がなく、構造の簡素化を図るこ
とができる。
【0024】尚、前記実施形態では、エンジンEの回転
数のみに基づいて各過給機1,2を制御するように説明
したが、実際には回転数センサ12の検出結果に加え、
スロットルバルブ11の開度やエアフローメータ8の吸
気量等の情報にも基づきながら、各過給機1,2の動作
が最適となるように制御する。また、前記実施形態では
計2つの過給機1,2を備えたものを示したが、過給効
率の高い回転数がエンジン回転数によって異なる計3つ
以上の過給機を備えたものであってもよい。
【0025】尚、前記実施形態では各過給機1,2の何
れか一方のみを駆動するようにしたが、エンジンEの回
転数が各過給機1,2の過給効率の高い回転数の中間に
ある場合は、各過給機1,2の両方を駆動しながら各過
給機1,2の吐出量を合わせた流量が必要空気量となる
ように各過給機1,2の回転数を制御するようにしても
よい。この場合、各過給機1,2の電磁クラッチ1b,
2bの単位時間あたりのオン時間(デューティ比)を任
意に制御することにより、各過給機1,2のエンジンE
に対する回転数を制御する。
【0026】即ち、図4に示すようにエンジンEの回転
数がN4 以下のとき(低速回転時)は、第1の過給機1
の電磁クラッチ1bのデューティ比D1 を100%、第
2の過給機2の電磁クラッチ2bのデューティ比D2 を
0%とし、流路切替弁9により第1の過給機1側の流路
6aのみをエンジンE側に連通する。これにより、第1
の過給機1が常時オン状態で駆動され、第2の過給機2
は停止状態となる。
【0027】また、エンジンEの回転数がN6 以上のと
き(高速回転時)は、第1の過給機1の電磁クラッチ1
bのデューティ比D1 を0%、第2の過給機2の電磁ク
ラッチ2bのデューティ比D2 を100%とし、流路切
替弁9により第2の過給機2側の流路6bのみをエンジ
ンE側に連通する。これにより、第1の過給機1が停止
状態となり、第2の過給機2は常時オン状態で駆動され
る。
【0028】更に、エンジンEの回転数がN4 とN6 の
中間のときは、各過給機1の電磁クラッチ1b,2bの
デューティ比D1 ,D2 及び流路切替弁9の各流路6
a,6bに対する開度をエンジン回転数に応じてそれぞ
れ制御する。即ち、各過給機1,2の電磁クラッチ1
b,2bのデューティ比D1 ,D2 をそれぞれ100%
よりも小さくし、流路切替弁9を各流路6a,6bが任
意の開度でそれぞれエンジンE側に連通するように制御
する。これにより、各過給機1,2の両者がエンジンE
の回転数に対する回転数を制御されながら駆動され、各
過給機1,2の吐出量を合わせた流量がエンジンEの必
要空気量となるように制御される。
【0029】これにより、各過給機1,2が切り替わる
際の急激なエンジン出力の変化を防止することができ、
常に安定したエンジン出力の特性を得ることができる。
この場合、各電磁クラッチ1b,2bをデューティ制御
するようにしたので、各過給機1,2の回転数を制御す
るための機械的な手段を追加する必要がなく、部品点数
の低減を図ることができる。
【0030】図5乃至図12は本発明の第2の実施形態
で、前記各過給機1,2に用いるクラッチの他の構成を
示すものである。即ち、図5はクラッチの側面断面図、
図6はその要部正面断面図、図7はその要部側面断面
図、図8はローラ及びケージの平面図、図9はローラの
傾斜角を示す概略図、図10はクラッチの動作説明図、
図11及び図12はローラの傾斜角と摩擦トルクとの関
係を示す図である。
【0031】同図に示すクラッチ20は、軸心を中心に
回転する一方のクラッチ部材21と、クラッチ部材21
の回転軌道に沿って配列された多数のローラ22と、各
ローラ22を間にして一方のクラッチ部材21に径方向
に対向する他方のクラッチ部材23と、各ローラ22を
互いに間隔をおいて転動自在に保持するケージ24と、
一方のクラッチ部材21を軸方向に押圧可能な電磁石2
5とを備え、一方のクラッチ部材21は前記実施形態の
増速機1a(または2a)側に連結される第1の回転部
材26と一体に回転し、他方のクラッチ部材23は前記
実施形態のプーリ1d側に連結される第2の回転部材2
7と一体に回転するようになっている。この場合、各回
転部材26,27は互いに同軸状に配置され、それぞれ
ケース28に回動自在に支持されている。
【0032】一方のクラッチ部材21はその回転軸を中
心に環状に形成され、その外周面には他方のクラッチ部
材23と対向する軌道面21aが形成されている。軌道
面21aはクラッチ部材21の回転軸を中心とするテー
パ状をなすとともに、図7に示すようにその回転軸に平
行な断面において凹状の曲線をなすように形成されてい
る。また、クラッチ部材21は内周面側にスプライン状
の多数の突部21bを有し、第1の回転部材26側に設
けられた多数の溝26aに各突部21bを軸方向に移動
自在に嵌合されている。
【0033】各ローラ22は外周面が軸方向に一様に延
びる円柱形状をなし、各クラッチ部材21,23の周方
向に等間隔で配列されている。
【0034】他方のクラッチ部材23は一方のクラッチ
部材21の回転軸を中心に環状に形成され、その内周面
には一方のクラッチ部材21と対向する軌道面23aが
形成されている。軌道面23aは一方のクラッチ部材2
1の回転軸を中心とするテーパ状をなすとともに、図7
に示すようにその回転軸に平行な断面において凸状の曲
線をなすように形成されている。また、クラッチ部材2
3は外周面側にスプライン状の多数の突部23bを有
し、第2の回転部材27側に設けられた多数の溝27a
に各突部23bを軸方向に移動自在に嵌合されている。
【0035】ケージ24は各クラッチ部材21,23の
回転軸を中心に環状に形成され、各軌道面21a,23
aに沿って湾曲したテーパ状をなすとともに、その厚さ
は各ローラ22の外径よりも小さく形成されている。ケ
ージ24には各ローラ22を転動自在に収容する多数の
孔24aが設けられ、各孔24aはケージ24の周方向
に等間隔で配置されている。また、各孔24aは、図8
に示すように各ローラ22の転動軸がそれぞれ同一方向
に傾斜するように形成されている。
【0036】電磁石25は周知の電磁クラッチに用いら
れるものと同等の構成を有し、各クラッチ部材21,2
3の軸方向一端が側に配置されている。即ち、この電磁
石25は、第1の回転部材26の各溝26aに軸方向に
移動自在に係合する一方の押圧部材25aと、一方の押
圧部材25aに軸方向に対向する他方の押圧部材25b
との間に各クラッチ部材21,23を配置し、電磁石2
5の励磁により一方の押圧部材25aを他方の押圧部材
25b側に吸引することにより、各クラッチ部材21,
23を各軌道面21a,23aが互いに接近する方向に
押圧するようになっている。
【0037】図9(a) に示すように各ローラ22の転動
軸22aはクラッチ部材21の回転軸21cに対してそ
れぞれ所定の傾斜角α1 をなすとともに、図9(b) に示
すようにクラッチ部材21の回転軸21cを含む平面に
対してそれぞれ所定の傾斜角β1 をなす。この場合、各
ローラ22の傾斜角α1 は5°よりも大きく20°より
も小さく設定され、傾斜角β1 は25°よりも大きく、
90°よりも小さく設定されている。尚、傾斜角β1 は
ローラ22の転動軸22aに直交する方向から見た角度
である。
【0038】以上のように構成されたクラッチ20にお
いては、第1の回転部材26が回転している状態で、図
10に示すように電磁石25によって各クラッチ部材2
1,23を押圧すると、各ローラ22が各クラッチ部材
21,23の軌道面21a,23aに接しながら転動
し、これに追従してケージ24も回転する。その際、図
10(a) に示すように各ローラ22はクラッチ部材21
の軸方向一方、即ち図中破線矢印で示すように回転軌道
に対して角度β1 だけ傾斜した方向(クラッチ部材21
の径の小さくなる方向)に転動しようとするのをケージ
24で規制されながら図中実線矢印で示すようにクラッ
チ部材21の回転軌道に沿って滑りながら転動するた
め、各ローラ22と各クラッチ部材21,23との間に
軸方向の荷重F(電磁石25の吸引力)に応じた摩擦力
が発生する。この場合、各ローラ22の転動により一方
のクラッチ部材21の回転力が他方のクラッチ部材23
側に徐々に伝達され、やがて各ローラ22の転動が停止
して一方のクラッチ部材21の回転力が他方のクラッチ
部材23側に完全に伝達されるようになる。また、電磁
石25の吸引力を解除すれば、一方のクラッチ部材21
の回転力は他方のクラッチ部材23側に伝達されなくな
る。
【0039】ところで、前記クラッチ20を前記実施形
態の過給装置に用いる場合、第1の回転部材26は一方
の回転方向にのみ回転することになるが、このクラッチ
20を他の目的に用いる場合など、前述の反対方向に回
転させた場合は以下のように作用する。
【0040】即ち、図10(b) に示すように一方のクラ
ッチ部材21が回転すると、各ローラ22は図中破線矢
印で示すように回転軌道に対して角度β1 だけ傾斜した
方向(クラッチ部材21の径の大きくなる方向)に転動
しようとするのをケージ24で規制されながら図中実線
矢印で示すようにクラッチ部材21の回転軌道に沿って
転動するため、各ローラ22と各クラッチ部材21,2
3との間に軸方向の荷重Fに応じた摩擦力が発生する。
この場合、各ローラ22は前述とは反対にクラッチ部材
21の径の大きくなる方向に転動することから、両方の
回転方向における荷重Fが等しい場合でも、クラッチ部
材21の回転方向によって発生する摩擦力の大きさはそ
れぞれ異なる。この場合、図10(b) に示す回転方向に
おける摩擦力はその反対方向(図10(a) の場合)より
も小さくなる。
【0041】また、出願人は各ローラの傾斜角α1,β1
と摩擦トルクPとの関係を、傾斜角α1 は3°から40
°、傾斜角β1 は5°から85°の範囲について実験及
び理論解析によって確認した。
【0042】即ち、クラッチ部材21が図10(a) に示
す回転方向においては、図11に示すように各ローラ2
2の傾斜角α1 が5°以下の場合、傾斜角β1 が小さく
なるに従って摩擦トルクPが急激に大きくなる特性を示
し、各クラッチ部材21,23が互いにロックし易い状
態となる。また、傾斜角α1 が5°よりも大きい場合
は、摩擦トルクPの急激な変動は示さなくなるが、傾斜
角α1 が20°以上になると、傾斜角β1 の大きさに拘
わらず、実用上有効な値以上の摩擦トルクPが得られな
くなる。一方、各ローラ22の傾斜角β1 が25°より
も大きい場合は、傾斜角α1 が5°以下の場合を除き、
摩擦トルクPは急激な変動を示さないが、傾斜角β1 が
25°以下になると、摩擦トルクPが大きく減少し、実
用上有効な値以上の摩擦トルクPが得られなくなる。
【0043】また、クラッチ部材21が図10(b) に示
す回転方向においては、図12に示すように傾斜角α1
が何れの場合も、傾斜角β1 が小さくなると摩擦トルク
Pが一様に減少する特性を示すが、傾斜角α1 が20°
以上になると、傾斜角β1 の大きさに拘わらず、実用上
有効な値以上の摩擦トルクPが得られなくなる。また、
傾斜角α1 が20°より小さい場合でも、傾斜角β1 が
25°以下では実用上有効な値以上の摩擦トルクPが得
られなくなる。尚、傾斜角β1 が85°よりも大きい場
合については実際に確認していないが、実験データによ
れば傾斜角β1が90°までの摩擦トルクPは85°の
場合とほぼ等しくなると推測される。
【0044】このように、前記クラッチ20によれば、
多数の傾斜したローラ22を一対のクラッチ部材21,
23の間に配置し、各クラッチ部材21,23を接続す
る際、各ローラ22を転動させながら滑り摩擦を発生さ
せるようにしたので、例えば多板クラッチのように複数
のクラッチ板同士を面接触させる構造に比べて摩耗が極
めて少なく、前記過給装置のようにクラッチ20をデュ
ーティ制御する場合には耐久性において極めて有利であ
る。
【0045】尚、前記実施形態のクラッチ20では、各
クラッチ部材21,22を押圧する手段として電磁石2
5を用いたものを示したが、油圧シリンダ等、他の押圧
手段を用いることも可能である。
【0046】また、前記実施形態の構成では、図8のI
−I線矢視方向断面図、即ちローラ22の転動軸22a
を含む断面において、図13に示すように各軌道面21
a,23aをローラ22の外周面に軸方向に均一に接触
させた場合、ローラ22の軸方向両端側の接触圧が中央
側よりも大きくなる。そこで、図14に示すようにロー
ラ2の転動軸を含む断面における各軌道面21a,23
aをそれぞれローラ22の外周面に対して凸状をなすよ
うな曲線形状にすれば、ローラ22の軸方向両端側の接
触圧を減少させることができる。従って、各軌道面21
a,23aの曲線形状をローラ22の軸方向の接触圧が
均等になるように形成することにより、各ローラ22に
軸方向に偏った摩耗を生ずることがなく、各ローラ22
の耐久性を向上させることができる。また、図15に示
すようにローラ22の転動軸を含む断面において各軌道
面21a,3aを直線状に形成した場合でも、ローラ2
2の外周面を各軌道面21a,23aに対して凸状をな
すような曲線形状にすることにより、前述と同等の効果
を得ることができる。
【0047】図16乃至図18は本発明の第3の実施形
態を示すもので、前記クラッチ20における各ローラ2
2の配置を変えたものである。即ち、図16はローラ及
びケージの平面図、図17はローラの傾斜角を示す概略
図、図18はローラの傾斜角と摩擦トルクとの関係を示
す図である。
【0048】即ち、本実施形態では各ローラ22をクラ
ッチ部材21の回転軸を含む平面に対して一つずつ交互
に反対方向に傾斜させている。図17(a) に示すように
各ローラ22の転動軸22aはクラッチ部材21の回転
軸21bに対してそれぞれ所定の傾斜角α2 をなすとと
もに、図17(b) に示すようにクラッチ部材21の回転
軸21bを含む平面に対してそれぞれ所定の傾斜角β2
をなす。この場合、各ローラ22の傾斜角α2 は3°よ
りも大きく20°よりも小さく設定され、傾斜角β2 は
25°よりも大きく、90°よりも小さく設定されてい
る。尚、傾斜角β2 はローラ22の転動軸22aに直交
する方向から見た角度である。
【0049】以上の構成により、本実施形態において
は、前記第2の実施形態と同様、各ローラ22と各クラ
ッチ部材21,23との間に軸方向の荷重Fに応じた摩
擦力を発生させることができる。この場合、各ローラ2
2はクラッチ部材21の回転軸を含む平面に対して一つ
ずつ交互に反対方向に傾斜しているので、何れの回転方
向においても等しい摩擦力が発生する。
【0050】また、前記実施形態において、本出願人は
各ローラ22の傾斜角α2,β2 と摩擦トルクPとの関係
を、傾斜角α2 は3°から40°、傾斜角β2 は5°か
ら85°の範囲について実験及び理論解析によって確認
した。
【0051】即ち、図18に示すように各ローラ22の
傾斜角α2 が何れの場合も傾斜角β2 が小さくなると摩
擦トルクPが一様に減少する特性を示すが、傾斜角α2
が20°以上になると、傾斜角β2 の大きさに拘わら
ず、実用上有効な値以上の摩擦トルクPが得られなくな
る。また、傾斜角α2 が20°より小さい場合でも、傾
斜角β2 が25°以下では実用上有効な値以上の摩擦ト
ルクPが得られなくなる。尚、傾斜角β2 が85°より
も大きい場合については実際に確認していないが、前記
実験データによれば傾斜角β2 が90°までの摩擦トル
クPは85°の場合とほぼ等しくなると推測される。
【0052】尚、前記実施形態では各ローラ22をクラ
ッチ部材21の回転軸を含む平面に対して一つずつ交互
に反対方向に傾斜させた場合を示したが、反対方向に傾
斜するローラ22を複数ずつ交互に配置してもよい。ま
た、異なった個数ずつそれぞれ反対方向に傾斜させるよ
うにすれば、クラッチ部材21の各回転方向における摩
擦力の大きさをそれぞれ任意に設定することが可能であ
る。
【0053】図19は本発明の第4の実施形態を示すロ
ーラ及びケージの平面図である。即ち、本実施形態では
互いに軸方向に配置された一対のケージ29を備え、各
ケージ29にはローラ22を収容する多数の孔29aが
それぞれ同一方向に傾斜するように設けられている。こ
の場合、各ケージ29は互いの各孔29aが反対向きに
傾斜するように配置されている。即ち、本実施形態では
互いに反対向きに傾斜したローラ22が二列に配置され
ていることから、前記第2の実施形態のように同一方向
に傾斜した一列の各ローラ22によってクラッチ部材2
1の一方の回転方向において発生する摩擦力と、他方の
回転方向において発生する摩擦力とが複合的に作用す
る。この場合、本実施形態では何れの回転方向において
も互いに等しい摩擦力が発生する。また、各ケージ29
を計3つ以上設け、少なくとも一つのケージ29を他の
ケージ29に対して各孔29aを反対向きに傾斜させて
配置するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のエンジ
ンの過給装置によれば、エンジンの低速回転時から高速
回転時まで常に効率的な過給圧を得ることができるの
で、エンジン出力の安定化及び燃料消費率の向上を図る
ことができる。また、速度型の過給機を用いて小型で安
価に構成することができるので、実用化に際して極めて
有利である。この場合、容積型の過給機のように吸気閉
塞を起こした場合にエンジンを保護するためのバイパス
経路を設ける必要がないので、構造の簡素化を図ること
ができる。
【0055】また、請求項2のエンジンの過給装置によ
れば、請求項1と同等の効果を有するとともに、各過給
機が切り替わる際の急激なエンジン出力の変化を防止す
ることができるので、常に安定したエンジン出力の特性
を得ることができる。
【0056】また、請求項3のエンジンの過給装置によ
れば、請求項2の効果に加え、各過給機の回転数を制御
するための機械的な手段を追加する必要がないので、部
品点数の低減を図ることができる。
【0057】また、請求項4、5、6及び7のエンジン
の過給装置によれば、請求項1または2の効果に加え、
各過給機のクラッチにおいて常に安定した摩擦力を発生
させることができ、しかも多板クラッチのように各クラ
ッチ板同士を面接触させる構造に比べて摩耗を極めて少
なくすることができるので、耐久性を格段に向上させる
ことができる。
【0058】また、請求項8及び9のエンジンの過給装
置によれば、請求項4、5、6または7の効果に加え、
各クラッチ部材に対するローラの軸方向両端側の接触圧
を減少させることができるので、各ローラに軸方向に偏
った摩耗を生ずることがなく、各ローラの耐久性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す過給装置の概略
構成図
【図2】第1の過給機の性能線図
【図3】第2の過給機の性能線図
【図4】電磁クラッチのデューティ比とエンジン回転数
との関係を示す図
【図5】本発明の第2の実施形態を示す過給装置に用い
るクラッチの側面断面図
【図6】クラッチの要部正面断面図
【図7】クラッチの要部側面断面図
【図8】ローラ及びケージの平面図
【図9】ローラの傾斜角を示す概略図
【図10】クラッチの動作説明図
【図11】ローラの傾斜角と摩擦トルクとの関係を示す
【図12】ローラの傾斜角と摩擦トルクとの関係を示す
【図13】各軌道面及びローラの外周面を直線状に形成
した場合を示す図8のI−I線矢視方向断面図
【図14】各軌道面を曲線状に形成した例を示す図8の
I−I線矢視方向断面図
【図15】ローラの外周面を曲線状に形成した例を示す
図8のI−I線矢視方向断面図
【図16】本発明の第3の実施形態を示すローラ及びケ
ージの平面図
【図17】ローラの傾斜角を示す概略図
【図18】ローラの傾斜角と摩擦トルクとの関係を示す
【図19】本発明の第4の実施形態を示すローラ及びケ
ージの平面図
【符号の説明】
1…第1の過給機、2…第1の過給機、3…制御部、1
b,2b…電磁クラッチ、9…流路切替弁、12…回転
数センサ、21…クラッチ部材、22…ローラ、23…
クラッチ部材、24…ケージ、25…電磁石、29…ケ
ージ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力によって回転し、互い
    に異なるエンジン回転数に対して過給効率の高くなる複
    数の遠心型過給機と、 エンジン及び各過給機の間に配置され、各過給機の駆動
    及び停止を行う複数のクラッチと、 エンジンの吸気口に連通する各過給機の吐出側流路を相
    互に切り替える流路切替手段と、 エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 エンジンの回転数に対して過給効率の最も高い過給機の
    みが駆動されるように各クラッチを制御するとともに、
    駆動される過給機の吐出側流路がエンジンの吸気口に連
    通するように流路切替手段を制御する制御手段とを備え
    たことを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動力によって回転し、互い
    に異なるエンジン回転数に対して過給効率の高くなる複
    数の遠心型過給機と、 エンジン及び各過給機の間に配置され、エンジンの回転
    数に対する各過給機の回転数をそれぞれ制御可能な複数
    のクラッチと、 エンジンの吸気口に連通する各過給機の吐出側流路を相
    互に切り替える流路切替手段と、 エンジンの回転数を検出する回転数検出手段と、 エンジンの回転数に対して過給効率の高い過給機が駆動
    されるように各クラッチを制御するとともに、駆動され
    る過給機の吐出側流路がエンジンの吸気口に連通するよ
    うに流路切替手段を制御し、エンジンの回転数が二つの
    過給機の過給効率の高い回転数の中間にある場合は、こ
    れらの過給機の両方を駆動しながら各過給機の吐出量を
    合わせた流量が任意の流量となるように各過給機の回転
    数を制御するとともに、各過給機の吐出側流路からエン
    ジンの吸気口への流量が各過給機の吐出量に対応するよ
    うに流路切替手段を制御する制御手段とを備えたことを
    特徴とするエンジンの過給装置。
  3. 【請求項3】 前記各クラッチに、それぞれエンジンの
    回転数に対する過給機の回転数をデューティ制御可能な
    電磁クラッチを用いたことを特徴とする請求項2記載の
    エンジンの過給装置。
  4. 【請求項4】 前記各クラッチを、 互いに周面を径方向に対向させて同軸状に相対的に回転
    可能に配置され、それぞれの対向面を軸方向一端側から
    他端側に向かって傾斜するように形成した一対のクラッ
    チ部材と、 各クラッチ部材の対向面間に配置された多数のローラ
    と、 各ローラを互いに各クラッチ部材の周方向に間隔をおい
    て転動自在に保持する保持体と、 各クラッチ部材の対向面が互いに接近する方向に各クラ
    ッチ部材の少なくとも一方を軸方向に押圧可能な押圧手
    段とから構成し、 各ローラの転動軸をクラッチ部材の回転軸に対して所定
    の角度をなすように傾斜させるとともに、 各ローラの転動軸をクラッチ部材の回転軸を含む平面に
    対して25°よりも大きく90°よりも小さい角度をな
    すように傾斜させたことを特徴とする請求項1または2
    記載のエンジンの過給装置。
  5. 【請求項5】 前記各ローラの転動軸をクラッチ部材の
    回転軸を含む平面に対して互いに同一方向に傾斜させる
    とともに、 各ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸に対してなす
    角度を5°よりも大きく20°よりも小さくしたことを
    特徴とする請求項4記載のエンジンの過給装置。
  6. 【請求項6】 前記保持体をクラッチ部材の軸方向に複
    数備え、 少なくとも一つの保持体を他の保持体に対してローラの
    回転軸が互いに反対方向に傾斜するように配置したこと
    を特徴とする請求項5記載のエンジンの過給装置。
  7. 【請求項7】 前記各ローラの転動軸をクラッチ部材の
    回転軸を含む平面に対して所定の個数ずつ反対方向に傾
    斜させるとともに、 各ローラの転動軸がクラッチ部材の回転軸に対してなす
    角度を3°よりも大きく20°よりも小さくしたことを
    特徴とする請求項4記載のエンジンの過給装置。
  8. 【請求項8】 前記各クラッチ部材におけるローラとの
    接触面を、ローラの転動軸を含む断面においてそれぞれ
    ローラの外周面に対して凸状をなすように形成したこと
    を特徴とする請求項4、5、6または7記載のエンジン
    の過給装置。
  9. 【請求項9】 前記各クラッチ部材に接触するローラの
    外周面を、ローラの転動軸を含む断面においてそれぞれ
    各クラッチ部材の接触面に対して凸状をなすように形成
    したことを特徴とする請求項4、5、6または7記載の
    エンジンの過給装置。
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