JP2001072774A - 導電性樹脂成形品又はシート - Google Patents

導電性樹脂成形品又はシート

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JP2001072774A
JP2001072774A JP25106899A JP25106899A JP2001072774A JP 2001072774 A JP2001072774 A JP 2001072774A JP 25106899 A JP25106899 A JP 25106899A JP 25106899 A JP25106899 A JP 25106899A JP 2001072774 A JP2001072774 A JP 2001072774A
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Japan
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metal
conductive resin
sheet
low
metal powder
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JP25106899A
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Tatsuya Hayashi
林  達也
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて良好な導電性、成形性及び機械的強度
を有する導電性樹脂成形品又はシートを提供する。 【解決手段】 (a)熱可塑性エラストマーを基質と
し、これに(b)融点が300℃以下の低融点金属、及
び(c)金属粉末を混合してなる導電性樹脂成形品又は
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて高度の導電
性、及び優れた成形性や機械的強度を有する導電性樹脂
成形品又はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種樹脂からなる成形品に導電性
を付与した導電性樹脂成形品や導電性樹脂シートとし
て、合成樹脂に導電性フィラーを分散、混合した複合材
料を用い成形した成形品、シートが知られている。導電
性フィラーとして金属系、カーボン系などが使用されて
いるが、高度の導電性を付与するには導電性フィラーの
添加量を大幅に増加せざるを得なく、その結果、成形性
の悪化や、脆弱となり機械的強度が低下するため添加量
は制限され、得られる成形品の導電性も体積固有抵抗値
で10−1Ω・cmが限界であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、極めて高度の
導電性を有するとともに、成形性及び機械的強度も優れ
た導電性樹脂成形品やシートが求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っっ
た。即ち本発明の要旨は、(a)熱可塑性エラストマー
を基質とし、これに(b)融点が300℃以下の低融点
金属、及び(c)金属粉末を混合してなる導電性樹脂成
形品又はシートにある。
【0005】本発明の好ましい実施態様としては、下記
が挙げられる。熱可塑性エラストマーが成形品又はシー
ト全体の20〜80容量%の範囲であるとともに、
(b)及び(c)を合わせた金属成分中の(c)金属粉
末の割合が10〜30容量%の範囲であることを特徴と
する上記の導電性樹脂成形品又はシート。(b)成分の
低融点金属が、Pb/Sn、Pb/Sn/Bi、Pb/
Sn/Ag、 Pb/Ag、 Sn/Ag、 Sn/Bi、S
n/Cu、Sn/Zn系から選ばれた低融点合金からな
ることを特徴とする上記の導電性樹脂成形品又はシー
ト。(c)成分の金属粉末がCu、Ni、Al、Cr及
びそれらの合金粉末からなり、その平均粒径が1〜50
μmの範囲であることを特徴とする上記の導電性樹脂成
形品又はシート。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の導電性樹脂成形品又はシートは、その材料が
(a)熱可塑性エラストマー、(b)融点が300℃以
下の低融点金属、及び(c)金属粉末の混合物(以下、
「混合材」という)からなることに特徴がある。このよ
うに熱可塑性エラストマーと導電性を付与するための金
属成分を特定の組合せとすることにより、極めて高度の
導電性と他の特性をバランス良く付与できることを見出
したものであり、混合材においては(a)熱可塑性エラ
ストマーを組成物全体の20〜80容量%、好ましくは
40〜60容量%の範囲で含有することが好ましい。樹
脂成分が80容量%を越えると導電性が発現し難い傾向
にあり、20容量%未満では、流動性が低下して成形性
に劣り易い。
【0007】また、熱可塑性エラストマーと低融点金属
との接着強度を向上させるために酸変成ポリオレフィン
などの界面接着剤を添加することも好適である。(c)
の金属粉末は低融点金属の分散助剤として作用し、金属
成分中の(c)金属粉末の割合を10〜30容量%、好
ましくは15〜25容量%の範囲とすることが好まし
い。10容量%未満では、分散状態が悪くなり、また3
0容量%を越えると流動性が低下するとともに脆化しや
すく、さらに導電性も低下する傾向が見られる。
【0008】混合材に用いられる(a)熱可塑性エラス
トマーとしては、オレフィン系、スチレン系、塩ビ系、
ウレタン系、エステル系、アミド系など種々のタイプの
ものが使用可能である。
【0009】(b)の融点が300℃以下の低融点金属
には各種のものが使用できる。融点の測定方法は示差走
査熱量測定法(DSC)に示差走査熱量測定法(DS
C)ににより測定すればよく、融点が300℃を越える
金属では成形性が劣るという問題がある。具体的にはP
b/Sn、Pb/Sn/Bi、Pb/Sn/Ag、 Pb
/Ag、Sn/Ag、 Sn/Bi、Sn/Cu、Sn/
Zn系から選ばれたはんだ合金が好適に使用できる。
(c)成分の金属粉末は上記低融点金属の分散助剤とな
るものであり、Cu、Ni、Al、Cr及びそれらの合
金粉末が好適に使用でき、その平均粒径が1〜50μm
の範囲のものが好ましい。平均粒径は試料を透過型電子
顕微鏡により撮影し、写真から求めた数平均粒子径であ
る。平均粒径が1μm未満では混合の際のハンドリング
が困難であり、また50μmを越えるものでは分散性が
低下し易い傾向がある。
【0010】本発明の導電性樹脂成形品又はシートの製
造方法は、上記混合材の各成分を用い、混合したものを
所定の温度でニーダや二軸押出機等の混練機により混練
後、造粒したものを使用する方法が好ましい。混練にお
いては(c)低融点金属が半溶融状態となる温度が好ま
しく、マトリックスとなる熱可塑性エラストマーの溶融
温度に応じて適切な金属組成を選択し、低融点金属と分
散助剤となる銅粉、ニッケル粉末等の添加比率を適宜選
択する必要がある。以上の方法で得られた造粒物は、使
用目的に対応する形状の金型を用いて射出成形法、トラ
ンスファー成形法、プレス成形法等の通常の成形法によ
り賦形し、成形品とすることができる。また、Tダイ押
出成形機等によりシート化も可能である。
【0011】以上述べたように、本発明の導電性成形品
又はシートは、熱可塑性エラストマーに低融点金属が含
有されていることから、極めて高度の導電性を有する一
方で、熱可塑性エラストマーの柔軟性の為、脆弱になら
ず、成形性及び機械的強度に優れており、導電性隔壁、
導電性部材、帯電防止材、電磁波シールド材、電極、コ
ネクター、センサー、発熱体等の幅広い分野への適用が
可能である。
【0012】
【実施例】以下、実施例について説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。 (実施例1)熱可塑性エラストマーとしてサントプレン
203−40/AESジャパン、界面接着改質剤として
酸変成ポリオレフィン(「アドテックスER320P」
日本ポリオレフィン(株)製)を用い、低融点金属とし
て鉛フリーハンダ(Sn−4Cu−2Ni 融点 固相
線225℃−液相線480℃)、金属粉末として平均粒
径10μmの銅粉を用いた。あらかじめ各原料粉末を物
理混合し(熱可塑性エラストマー40容量%、酸変成ポ
リオレフィン10容量%、低融点金属45容量%、金属
粉末5容量%)、2軸押出機(「2D25−S」東洋精
機(株)製)を用いて溶融混練後、低融点金属含有樹脂
ペレットを作成した。
【0013】押出条件は以下の通りである。 シリンダー温度: 200℃ スクリュ回転数: 20r.p.m. その後、雌型と雄型とを対向させた射出成型用金型(1
10mm×75mm肉厚1mmの矩形状キャビティ)内
に上記の低融点金属含有樹脂ペレットを以下の条件で射
出成形を行った。 金型温度 : 40℃ シリンダー温度 : 200℃ スクリュ回転数 : 50r.p.m. 射出率 : 60cm/秒 射出圧力 : 80Mpa 背圧 : 2Mpa 保圧時間 :40秒
【0014】冷却後、脱型し目的とする成形品を得た。
得られた成形品の特性は以下の通りであった。 シャルピー衝撃値 :破壊せず 体積固有抵抗値 :3.34×10−4Ω・cm 衝撃試験はJIS K7111に準拠(シャルピ−フラ
ットワイズノッチなし試験片幅 10mm、支点間距離
20mm、試験速度 0.5mm/分) 硬度はJIS K7215に準拠
【0015】(比較例1)実施例1の熱可塑性エラスト
マーに替え、通常の熱可塑性樹脂であるPP(MS64
0/トクヤマ)とした以外は実施例1と同一内容で成形
品を得、同様に得られた成形品を評価した。この成形品
の特性は以下の通りであった。 シャルピー衝撃値 :5.44kJ/m 体積固有抵抗値 :5.04×10−4Ω・cm
【0016】実施例1と比較例1を比較すると、本発明
の成形品である実施例1は、高い体積固有抵抗値を維持
しつつ、衝撃特性から明らかなように脆弱さを改善して
いることが分かる。
【0017】(実施例2)熱可塑性エラストマーとして
サントプレン203−40/AESジャパン、界面接着
改質剤として酸変成ポリオレフィン(「アドテックスE
R320P」日本ポリオレフィン(株)製)を用い、低
融点金属として鉛フリーハンダ(Sn−4Cu−2Ni
融点 固相線225℃−液相線480℃)、金属粉末
として平均粒径10μmの銅粉を用いた。あらかじめ各
原料粉末を物理混合し(熱可塑性エラストマー40容量
%、酸変成ポリオレフィン10容量%、低融点金属45
容量%、金属粉末5容量%)、2軸押出機(「2D25
−S」東洋精機(株)製)を用いて溶融混練後、低融点
金属含有樹脂ペレットを作成した。押出条件は以下の通
りである。 シリンダー温度: 200℃ スクリュ回転数: 40r.p.m. その後、Tダイ押出機により厚さ1mmのシート成形を
下記の条件で行った。 シリンダー温度 : 200℃ 口金温度 :200℃ スクリュ回転数 : 50r.p.m. 180度の折り曲げに対して破断しないシートが容易に
得られた。
【0018】(比較例2)実施例2の熱可塑性エラスト
マーに替え通常の熱可塑性樹脂であるPP(MS640
/トクヤマ)とした以外は実施例2と同一内容で試作を
行った。Tダイ押出時の成形条件を種々変更したが、押
出物が脆弱でシート化不能であった。
【0019】
【発明の効果】上述したように、本発明の導電性樹脂成
形品又は、シートについては、熱可塑性エラストマーに
低融点金属が含有されていることから、極めて高度の導
電性と、成形性及び機械的強度に優れており、導電性隔
壁、導電性部材、帯電防止材、電磁波シールド材、電
極、コネクター、センサー、発熱体などの幅広い分野へ
の適用が可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)熱可塑性エラストマーを基質と
    し、これに(b)融点が300℃以下の低融点金属、及
    び(c)金属粉末を混合してなる導電性樹脂成形品又は
    シート。
  2. 【請求項2】 (a)熱可塑性エラストマーが成形品又
    はシート全体の20〜80容量%の範囲であるととも
    に、(b)及び(c)を合わせた金属成分中の(c)金
    属粉末の割合が10〜30容量%の範囲であることを特
    徴とする請求項1記載の導電性樹脂成形品及びシート。
  3. 【請求項3】 (b)成分の低融点金属が、Pb/S
    n、Pb/Sn/Bi、Pb/Sn/Ag、 Pb/A
    g、 Sn/Ag、 Sn/Bi、Sn/Cu、Sn/Zn
    系から選ばれた低融点合金からなることを特徴とする請
    求項1乃至2記載の導電性樹脂成形品又はシート。
  4. 【請求項4】(d)成分の金属粉末がCu、Ni、A
    l、Cr及びそれらの合金粉末からなり、その平均粒径
    が1〜50μmの範囲であることを特徴とする請求項1
    乃至3記載の導電性樹脂成形品又はシート。
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