JP2001071135A - 補修用溶接装置 - Google Patents

補修用溶接装置

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JP2001071135A
JP2001071135A JP25077799A JP25077799A JP2001071135A JP 2001071135 A JP2001071135 A JP 2001071135A JP 25077799 A JP25077799 A JP 25077799A JP 25077799 A JP25077799 A JP 25077799A JP 2001071135 A JP2001071135 A JP 2001071135A
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electrode wire
wire
gas
welding
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Takemori Ibaraki
健守 茨木
Takayoshi Kishimoto
孝義 岸本
Michio Tomita
美智雄 冨田
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SOMAKKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型等の溶接補修が熟練を溶接に簡単かつ精
度良く行えるようにする。 【解決手段】 本体11と電極用ワイヤーDで溶接を行
うホルダー12をアーク用リード線23及びモータ用リ
ード線24を包含するガスチューブ22で接続してい
る。溶接を始めると本体11からのアーク電圧の変位を
検知してフィードバック制御して、電極用ワイヤーの送
り方向および送り速度を適宜変化させ、電極用ワイヤー
Dの先端とワーク間との間隔をアーク発生に最適な距離
に維持し、常に最適な溶接を行えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型等の補修用溶
接装置に関し、詳しくは、樹脂成形用金型やプレス用金
型等の各種の金属製金型や各種金属製工具等における摩
耗や欠損等の箇所を肉盛り溶接により補修する装置にお
いて、熟練した技術を要せず、非熟練者でも容易かつ確
実に補修できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂やゴム成形用の金型に、すり
減り、摩耗、打ち傷等が発生した場合、プレス金型では
刃先に欠けが発生した場合には、抵抗熱を利用したスポ
ット溶接やアルゴンガス溶接等で補修されている。
【0003】上記抵抗熱を利用したスポット溶接式は、
1次側の電流供給に限界があるため、十分に溶接材と溶
接箇所とを溶かせるに至らず、抵抗熱が不足して、溶接
箇所に溶接した溶接材が剥がれやすい問題がある。さら
に、樹脂成形金型やゴム金型の補修に抵抗熱を利用した
スポット溶接を行っても、これら金型には衝撃的な荷重
が負荷されないために問題はないが、鉄や鋼からなるプ
レス金型の刃先の欠けの補修をスポット溶接で行うと、
溶着力が弱いために、プレス金型の作動時に刃先に負荷
される衝撃に耐えられず補修箇所が剥がれる問題があ
る。また、金属成形(ダイキャスト)の場合も、成形品
の溶解温度が高く、例えば、アルミや亜鉛、またはマグ
ネシウムやその合金、銅等の非鉄金属合金等には溶接材
が溶け込みにくく、ダイキャスト金型の欠損部の補修に
は不向きとなっている。
【0004】一方、上記アルゴンガス溶接は、作業者が
片手に溶接トーチを持ち、もう一方の手で溶接棒を持っ
て、補修箇所へ溶接棒を送り、溶接棒を補修箇所に溶着
させて肉盛り溶接を行うものであるが、非常に熟練を要
する作業となっている。即ち、溶接トーチの電極と溶接
箇所の間隔を2mm程度に保持して補修部に沿って移動
させなければならず、距離感が難しく、かつ、溶接棒を
適度な速度で、電極と補修箇所の間に適量を送りこまな
ければならない難しさがある。特に、凹凸が多く複雑な
形状の金型では、誤って電極を金型補修箇所に接触させ
て、接触した箇所に取り返しのつかない程の破損を与え
る場合もあり、トラブル無く、ヒケや歪みを発生させな
い金型補修をアルゴンガス溶接で行うことは至難の技と
なっている。また、工具の刃先をアルゴンガス溶接で補
修すると、溶接熱等により刃先の補修箇所にひけを発生
しやすく、穴を開けてしまうこともあり、溶接補修が非
常に困難である。
【0005】前記抵抗熱式スポット溶接とアークスポッ
ト溶接を併用し、抵抗熱式スポット溶接で溶接材を補修
箇所に仮付けし、その後、アークスポットで溶接し、2
工程で補修箇所の肉盛り溶接を行う場合もある。しかし
ながら、このように2工程になると、手数がかかると共
に補修に時間がかかる問題があり、かつ、アークスポッ
ト溶接時には、前記した電極と補修箇所の間隔を2mm
程度に保持する必要がある等、熟練の作業者が必要とな
り、非熟練者が簡単に行うことができない。
【0006】さらに、従来、特開平6−269936号
において、図12に示すような、消耗電極式のアーク溶
接による金型補修装置が提案されている。該補修装置1
は、回転チャック2に把持した電極棒Dにパルス電圧を
印加すると共に電極棒Dを回転させ、ノズル3より不活
性ガスGを噴出しながら、補修箇所の溶接を行うように
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図12に示す溶接方法
では、前記したアルゴンガス溶接のように、溶接トーチ
とは別に溶接棒も持って電極と補修部との間に送り込む
作業が不要になる利点があるが、溶接棒となる電極棒D
を回転させているために、種々の問題が生じる。即ち、
補修箇所の同一点をみると、電極棒Dが回転しているた
め、連続して溶接されず、電極棒Dが一回転して、溶接
された部分が熱い間に再度溶接され、これが繰り返され
て、微小な溶接部が積もっていく状態となる。よって、
面状の広い範囲に肉盛りすると平面が粗くなる。また、
逆に、補修部が鋭角的に尖った先端位置の場合、電極棒
Dの回転により先端鋭角部より電極棒が逃げてしまい、
精度の高い溶接補修ができなくなる問題がある。さら
に、電極棒の回転機構をガン型ハンドタイプのハウジン
グ(所謂ホルダー)内に収容すると重量が増加し、作業
性が非常に悪くなると共に、回転に伴う振動等に抗して
電極棒Dの先端を補修箇所に精度良く位置決めする必要
があるので、溶接ホルダーを把持する作業者に大きな負
担がかかる問題もある。かつ、電極棒Dを回転チャック
2で把持する形式としているため、汎用の電極棒が使用
できず専用の電極棒を必要とし、共材と呼ばれる電極棒
と母材の材質を同一することも不可能となる。
【0008】また、上記溶接では、パルス電圧により断
続的な溶接を行っているため、肉盛りを厚くする場合に
は何度も同じ箇所を溶接する必要があるので時間がかか
り、厚く肉盛りする場合には不向きである。
【0009】特に、この種のアーク溶接では、前記した
ように、電極先端と溶接部との間隔を2mm程度に保持
しなけれらならないが、非熟練者は容易に行うことがで
きない問題があり、この問題は前記装置では解決されて
いない。また、溶接作業開始時には、電極先端を一旦補
修部に接触させる必要があり、接触直後に溶接部から後
退させて非接触として上記2mm程度の間隔をあける必
要があるが、この後退させるタイミングおよび距離も熟
練しなければ容易に習得できず、上記装置ではこの問題
も解決されていない。
【0010】本発明は、上記した問題を解消せんとする
もので、消耗電極式アーク溶接において、簡単な構成
で、電極の送り速度を自動制御して、熟練を要すること
なく、容易に高精度の補修溶接が行えるようにすること
を第一の課題としている。また、所要種類の電極材やシ
ールドガスを用いて、種々の条件の補修箇所に対しても
仕上がりの優れた補修溶接を手際よく行えるようにする
ことを第二の課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、ハウジング内に内蔵したモータで駆動される送りロ
ーラを設け、該送りローラの正逆回転に応じて電極用ワ
イヤーを前後進させ、かつ、上記ハウジングの前端に電
極ノズルを取り付けて、該電極ノズルの貫通穴に上記電
極用ワイヤーを貫通させ、該電極用ワイヤーを貫通穴に
摺接させ或いは上記ローラと電極ノズルの間に取り付け
た給電用ブラシに電極用ワイヤーを接触させて通電し、
かつ、電極ノズルの外周にガス用カバーをガス流路をあ
けて外嵌し、上記ローラの回転で電極用ワイヤーを金属
製ワークの補修箇所に送給し、上記ガス流路より噴射す
るシールドガス雰囲気中で電極用ワイヤーとワークとの
間にアークを発生させて電極用ワイヤーを溶融し、ワー
クの補修箇所に肉盛溶接を行うようにし、かつ、上記電
極用ワイヤーへの通電量に応じて上記ローラ駆動用のモ
ータの回転速度および回転方向を制御する制御手段を設
け、電極用ワイヤーの消耗量および消耗速度に応じて電
極用ワイヤーの供給速度を自動的制御して電極用ワイヤ
ーの先端とワークとの間隔を一定に保つアーク連動型と
していることを特徴とする補修溶接装置を提供してい
る。
【0012】このように、本発明は、消耗電極である電
極用ワイヤーを用い、ローラ駆動による電極用ワイヤー
の前進後退の送り方向及び送り速度を、ワイヤーの消耗
量及び消耗速度に応じて適宜自動制御しているため、ワ
イヤー先端と被溶接物であるワークとの距離を2mm程
度の常に良好なアーク発生状態に保つことができる。よ
って、作業者は電極用ワイヤーとワーク間との距離を気
にすることなく、仕上がりに重要な溶接具合のみに集中
して作業が行え、溶接作業性の向上を図ることができる
と共に、溶接作業自体も熟練を要することなく、非熟練
者でも容易に補修作業を行うことができる。
【0013】また、上記補修用溶接装置は、電極用ワイ
ヤーへの出力電圧や出力電流も予め所要範囲で設定でき
るので、工具の刃先等の薄いワーク等を補修する場合
は、後述するように、出力電圧や出力電流を低めに設定
して、溶接熱によるワーク自体の穴空け等が発生する恐
れを無くすこともできる。
【0014】上記電極用ワイヤーを、絶縁材からなる剛
性を有する長尺筒状のガイドホルダーに貫通させ、該ガ
イドホルダーを上記ハウジングに後端側より着脱自在に
取り付け、ガイドホルダーの先端開口より突出する電極
用ワイヤーをモータで駆動される送りローラで送給する
構成としている。このように、作業者のホルダー把持部
のハウジングにガイドホルダーを備えることで、規格品
である定尺等の直線状の電極用ワイヤーを使用できるよ
うになり、汎用性を高めることができる。なお、電極用
ワイヤーは上記以外にも、ハウジングの後端等にリール
に巻き付けた電極用ワイヤーを取り付け、該電極用ワイ
ヤーをガイドホルダーに通して、ローラ駆動で引き出す
ようにしてもよい。
【0015】上記モータ、電極用ワイヤー送りローラ、
電極ノズル、ガス用カバーを取り付けたハウジングはガ
ン型ハンドタイプとし、ハウジング内の上記モータと電
極ノズルにそれぞれ別個に接続するリード線を絶縁性の
チューブ内に通し、該チューブ内のリード線とチューブ
内周面との隙間をガス流路として、電源およびシールド
ガスボンベと接続された本体と接続し、上記チューブ内
のガス流路にシールドガスを供給して上記ガス用カバー
に送ると共に、上記リード線を介して上記モータおよび
電極ノズルに電源を供給する構成としている。
【0016】このように、把持部をガン型ハンドタイプ
とすると共に、このハウジングと電源やガスを供給し制
御部等を有する本体とを、リード線を内部に有する一本
のチューブで接続することで、ホルダーに効率良くガス
及び電源を供給できる。即ち、ガン型ハンドタイプのハ
ウジングには、モータ駆動用の電源と電極用ワイヤーに
アーク発生用の電極を供給するが、これらは別系統の電
機回路であるため、夫々別個のリード線を要し、これら
のリード線をチューブ内に収容することでバラバラでは
なく整理した状態で接続できる。また、上記リード線と
チューブ内周面に隙間を設け、この隙間をガス流路とし
て利用することで、シールドガスもハウジング先端のノ
ズルへスムーズに供給できると共に配管をまとめること
ができる。
【0017】上記ガン型ハンドタイプのハウジング内に
設ける電極用ワイヤーの送りローラは、ハウジング内に
収容したモータで駆動される一組あるいは複数組の一対
のローラからなり、これらローラの間に電極用ワイヤー
を通して、ローラの正逆回転により前後進させる構成と
している。一対のローラはモータで駆動されるローラと
従動ローラとを組み合わせてもよいし、両方のローラを
モータ駆動するようにしてもよい。さらに、モータ駆動
ローラに対向して平滑面を有するガイト板を配置し、ロ
ーラとガイド板との間に電極用ワイヤーを通してローラ
の回転により、電極用ワイヤーを送給するようにしても
よい。
【0018】また、一対のローラに代えて、モータで駆
動されるギヤを設け、該ギヤをラックと噛み合わせ、該
ラックに設けた電磁開閉チャックで電極用ワイヤーを送
る構成としてもよい。この場合はワークへ送給される電
極用ワイヤーはラックの移動範囲の定尺となる。
【0019】上記ガン型ハンドタイプのハウジングには
電極用ワイヤーの送りローラを設けず、別個に設置した
モータで回転される送りローラでコイルリールより巻き
出さしてガン型ハウジングへと送給する構成としていも
よい。このようにガン型ハウジングに送られる電極用ワ
イヤーは、ハウジングに取り付けた電極ノズルの貫通穴
に摺接させて通してワーク側へ突出させている。
【0020】上記構成とすると、ガン型ハウジングに電
極用ワイヤーの駆動部を設けていないため、ガン型ハウ
ジングを軽量小型化することができ、溶接作業性を向上
できる。また、電極用ワイヤーも一般的なコイルリール
を使用できるので、汎用性を高めることができる。か
つ、上記コイルリールを別体とする型は、連続的に電極
用ワイヤーを供給できるので、溶接箇所が多い場合や長
時間行う用途等に好適である。
【0021】上記電極用ワイヤーへの出力電圧を1〜8
0ボルト、出力電流を1〜50アンペアの範囲で設定し
て電極用ワイヤーの溶融速度を遅くして電極用ワイヤー
の急激な溶融を抑制する構成としている。該構成とする
と、溶接材の補修部への溶け込みを確実なものとでき、
かつ、溶接材がスパッタとして飛散しワークの表面に付
着する問題を発生させないようにすることができる。ま
た、薄い肉盛りを確実にでき、微小な欠損部分の補修に
適したものとなる。
【0022】上記電極用ワイヤーへの通電時間を0.0
5秒〜30秒、好ましくは0.2秒〜12秒とし、通電
をオン/オフするフットスイッチあるいは手元スイッチ
を設けている。このように種々の通電時間の設定可能と
することで、例えば、通電時間を長く設定すれば、ガン
型ハウジング(ホルダー)を移動させて連続的に溶接す
ることもでき、また、短時間に設定すれば、ホルダーを
同一箇所にとどめてスポット溶接も行える。さらに、電
極用ワイヤーへの通電のオン/オフはフットスイッチや
ガン型ハンドタイプのハウジングの手元に設けたスイッ
チで行うようにしているので、作業性を向上できる。な
お、上記スイッチをオンしたままでも、設定時間が過ぎ
ると通電されなくなるので、溶接過多等も防止できる。
【0023】また、本発明は、上記電極用ワイヤーの先
端が金属製ワークの補修箇所に接触すると、電極用ワイ
ヤーへの通電量に応じて上記送り用ローラが逆回転して
電極用ワイヤーを自動的に金属製ワークより後退させ、
後退した電極用ワイヤーの通電量に応じて再度上記送り
用ローラが正回転して電極用ワイヤーを金属製ワーク側
に前進させて金属製ワークの表面と設定寸法あけた位置
に自動的に戻す制御としている。
【0024】電極用ワイヤーへの通電する電流値は該ワ
イヤーとワーク間の距離により変動するため、この電流
値の変位を検知してフィードバック制御を行って、送り
ローラの駆動方向および駆動速度を制御することで、ワ
イヤーとワークを所要距離(約2mm)に保つことがで
き、アークを良好に発生し続けることができる。よっ
て、補修箇所が凹凸を有する場合であっても、精度良く
補修溶接を行える。なお、上記ローラの駆動速度等は手
動によっても適宜変更可能とし、夫々作業者の電極先端
の動かし具合のクセや差異等に対しても微調節できるよ
うにしている。
【0025】上記ガス用カバーは電極ノズルにガス流路
をあけて外嵌する絶縁体からなる円筒状であり、その先
端は電極ノズルの先端よりも数ミリから数センチメート
ル突出させている。該ガス用カバーには、さらに、その
先端面の一部より略円形状のワーク押当板あるいは一対
のV形状の切り込みを入れた円筒状のワーク押当板を一
体に突設させて、これらワーク押当板の先端にワークを
押し当てるようにしてもよい。さらに、ガス用カバーの
先端に着脱自在にワーク押当板を取り付けるようにして
もよい。上記ワーク押当板を設けて、該ワーク押当板を
ワークに押し当てることにより、ワーク表面と電極ノズ
ルの先端とを一定位置に保持することができ、電極ノズ
ルがワークから離れすぎるのを防止できる。さらに、作
業者が把持するホルダーが上記ワーク押当板のワークと
の当接により、ホルダー自体がワークで支持されること
となるので、作業者によるホルダーの位置決め保持を容
易にすることができ作業者の負担を軽減できる。
【0026】上記電極用ワイヤーは、上記金属製ワーク
と共材あるいは鉄、鉄鋼、ステンレス、ベリリウム、銅
合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、鋳造品、ニッケ
ル、ステライトからなり、その直径を0.2mm〜5m
mとしている一方、該電極用ワイヤーにより肉盛り溶接
される上記金属製ワークは樹脂成形金型、ゴム成形金
型、ガラス金型、ダイキャスト金型、プレス金型、金属
ローラを対象としている。
【0027】このように、本装置は、種々の材料からな
る電極用ワイヤーを使用可能としているので、様々な溶
接条件においても、最適な溶接補修を行える。特にワー
クの材料と同質の共材を電極用ワイヤーに使用すると、
溶接補修された箇所と他の箇所が金属材料的に相異しな
いため、補修ワークに後加工等を行っても補修箇所の剥
がれ等の不具合も防げる。また、種々の電極用ワイヤー
を使用可能なので、補修できるワークも各種金型に対応
でき、金型以外にも各種工具や歯車等にも適用できる。
【0028】上記シールドガスとして、アルゴンガス、
ヘリウムガス、炭酸ガス、これらガスを組み合わせた混
合ガス、アルゴンと酸素の混合ガス等を用いている。こ
のように各種の不活性あるいは活性ガスからなるシール
ドガスを適宜切り替えて用いることで、電極用ワイヤー
やワークの材質等により溶接条件が異なっても、アーク
が発生する溶接部を確実に包被して外の環境と遮断し、
溶接部の酸化、窒化を防いで補修面の仕上がりを良好に
できる。
【0029】また、本発明の装置では、上記制御手段を
収容した本体に、上記電極用ワイヤーの種類、直径、通
電時間、モータへの供給電圧量、ガス流量を選択するモ
ード選択スイッチを設けていると共に、シールドガス流
量を表示するフローメターを備え、シールドガス供給量
を調節可としている。このように、スイッチ操作で溶接
条件を多様のモードで設定可能としていることにより、
非常に使い勝手を良くすることができ、熟練者でなくと
も、的確な溶接補修を行うことができる。さらに、本装
置では良好な溶接を行うのに必要な手段のみを制御し、
他の箇所は手動で設定や調節するようにしているため、
装置自体が大型化することなく、使用及び移動に適した
装置寸法とすることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第一実施形態の補
修用溶接装置10であり、樹脂成形金型、ゴム成型金
型、ガラス金型、ダイキャスト金型、プレス金型等の各
種金型、歯車や金属ローラ等の各種機械部品、あるい
は、刃物等における摩耗や欠損等を溶接補修する際に用
いるものである。上記補修用溶接装置10は制御部等を
内蔵する本体11と、電極用ワイヤーDで溶接を行うガ
ン型ハンドタイプのハウジング12(以下、ホルダー1
2と称す)と、ガスボンベ25とを備え、ガスボンベ2
5からシールドガスをチューブ28、本体11、チュー
ブ22を介してホルダー12へ送給するようにしてい
る。
【0031】図2(A)(B)に示すホルダー12は、
ハウジング12aの内部にモータ13及び一対のローラ
14a、14bを内蔵すると共に、溶接側となる先端部
12bには電極ノズル16と該ノズル16を被うガス用
カバー17を取り付けている。また、後端部12cには
棒状の電極用ワイヤーDを保持してガイドするガイドホ
ルダー19を取り付けている。なお、ハウジング12a
の略中央下部からは作業者の把持部12dを下方に突出
させている。
【0032】上記ローラ14a、14bはモータ駆動ロ
ーラ14aと従動ローラ14bからなり、従動ローラ1
4bをバネ(図示せず)で付勢することにより、電極用
ワイヤーDに当接させている。即ち、ローラ14aの回
転軸14dはカップリング15で下部に位置するモータ
13のモータ軸13aと連結され、モータ13の駆動で
ローラ14aが回転し、電極用ワイヤーDを介して他方
のローラ14bも追従回転させている。なお、電極用ワ
イヤーの送りに大きなトルクを要する場合等は、図3に
示すように大型のモータ13’をローラ14a、14b
の上部に位置させてローラ14aを駆動するようにして
もよく、また、対向するローラの両方に夫々モータを連
結して、両方のローラを駆動するようにしてもよい。さ
らに大きなトルクが必要であれば、上記片方駆動あるい
は両方駆動の一対のローラをハウジング内に複数列設け
るようにしてもよい。
【0033】さらに、上記ローラ14a、14bの設置
位置は、ローラ間の隙間14cの中心が後述する電極ノ
ズル16の中心に対して、左右あるいは上下に、少しオ
フセットする位置に設けて、電極用ワイヤーDの送り方
向を電極ノズル16の軸線と若干偏心させて電極用ワイ
ヤーDが電極ノズル16の貫通穴周面と確実に当接する
ようにしている。
【0034】上記把持部12dに内蔵されるローラ駆動
用のモータ13は直流モータであり、本体11と後述す
るモータ用リード線24を介して接続し、供給される直
流電流方向により時計方向あるいは反時計方向に正逆回
転可能にすると共に、電圧値を変化させることで回転速
度も可変するようにしている。具体的には、図2(A)
中の矢印方向にモータ13を回転すると電極用ワイヤー
Dが前進し、図中の矢印方向と逆方向に回転させると後
退し、また、回転速度の可変で電極用ワイヤーDの前進
あるいは後退の送り速度が変化する。
【0035】なお、図3の変形例に示すように、ローラ
駆動用のモータ13’が大型の場合は、ホルダー12’
の上部に搭載してもよい。
【0036】上記電極ノズル16は導電性の材料で形成
し、図2(C)に示すように、中心に電極用ワイヤーの
貫通穴16aを設け、基部側にフランジ部16b、先端
側には円錐形状のノズル部16cを設けている。なお、
ノズル部16cの形状は円錐形状に限定されず、円筒形
状であってもよい。フランジ部16bの取付側面16d
の中央には漏斗部16hを凹設して電極用ワイヤーDを
貫通穴16aに案内するようにしている。上記漏斗部1
6hは絶縁材でコーテイングしている。また、フランジ
部16bの側面の一部にはガス継手接続部16eを設け
ると共に、該管継手接続部16eからノズル部16cの
突出面16f側に連通するガス穴16gを設けている。
【0037】上記管継手接続部16eに導電性の管継手
26を接続し、該管継手26にチューブ22を接続して
いる。このチューブ22の内部にアーク用リード線23
を通し、該アーク用リード線23を管継手26に接続し
ている。よって、本体11より供給されるアーク用電力
は、アーク用リード線23から管継手26を介して導電
体である電極ノズル16へ通電される。電極ノズル16
へ送られたアーク用電源は、貫通穴16aを挿通する電
極用ワイヤーDが貫通穴16aの内面と接触して電極用
ワイヤーDへの通電がなされる。なお、上記電極ノズル
16は、貫通穴16aの内径が使用する電極用ワイヤー
Dの外径に適応した寸法を有するものを各種揃えてお
り、使用する電極用ワイヤーDの径に合わせて適宜付け
替えるようにしている。
【0038】また、上記電極ノズル16のノズル部16
cには、フランジ部16bから中央部を被うようにノズ
ルカバー18を取り付けている。このノズルカバー18
は、段付きの略円筒形状で、外周壁に90°間隔で軸線
方向に2列にわたり計8個のガス噴出口18aを設けて
いる。このようにガス噴出口18aを設けることで、図
中の矢印方向で示すように、電極ノズル16のガス穴1
6gより放出されるシールドガスが一旦、ノズルカバー
18の内部18bに充填してから、四方のガス噴出口1
8aより均等に放出されるようにしている。
【0039】上記ノズルカバー18の先端面18c及
び、ノズルカバー18より突出する電極ノズル16のノ
ズル部16cの外周面および/または内周面には、溶接
作業中にワークと接近しすぎた際のアーク発生を防止す
るため、セラミック等の絶縁体Zで被覆している。
【0040】なお、アーク発生用の電極用ワイヤーへの
電力の供給は上述した電極ノズル16と電極用ワイヤー
Dとの接触ではなく、給電用ブラシを用いて行うように
してもよい。例えば、電極ノズル16と上記ローラ14
a、14bとの間で電極用ワイヤーの送給路に、給電用
ブラシを設けて電極用ワイヤーと接触させて給電させて
もよい。このように給電用ブラシを設けた場合は、電極
用ノズル16及びノズルカバー18が絶縁体で形成して
もよい。
【0041】また、ガス用カバー17は円筒形状の絶縁
体で形成されており、上記電極ノズル16及びノズルカ
バー18を被うようにホルダー12の前部12bに螺合
あるいは嵌合により取り付けており、溶接中、電極用ワ
イヤーDによる溶接箇所をノズルカバー18のガス噴出
口18aより放出されるシールドガスで被うようにし
て、最適な溶接環境を得るようにしている。
【0042】一方、ホルダー12の後端部12cに取り
付けるガイドホルダー19は、電極用ワイヤーDを保護
及び保持するのに充分な剛性を有する絶縁材で長尺筒状
に形成しており、長さは、種々の電極用ワイヤーあるい
は電極棒の規格長さに対応した寸法としている。このガ
イドホルダー19の前端部19aはホルダー12の内部
の上記ローラ14a、14b間の隙間14cの直前部に
位置させて、後端部19bより挿入する電極用ワイヤー
Dを確実に隙間14cへ送るようにしている。
【0043】上記ホルダー12と本体11とを接続する
チューブ22は絶縁材で形成しており、図4(A)
(B)に示すように、アーク用リード線23及びモータ
用リード線24を内部に通し、チューブ内面22aと上
記リード線23、24との隙間22bをシールドガスの
流路に利用している。上記チューブ22のホルダー12
との接続側は、ホルダー12の内部でモータ用リード線
24のみを分岐させてモータ13と接続し、チューブ2
2とアーク用リード線23は、上述したように電極ノズ
ル16と接続している。なお、給電用ブラシを使用する
場合であれば、アーク用リード線23は給電用ブラシと
接続している。また、図1に示すように、本体側では、
本体11のチューブ接続部11cに接続して、本体11
の内部で夫々アーク電源部32c、モータ電源部32
a、電磁弁35と接続している。
【0044】本体11は、図1に示すように、上部を大
きくしたボックス形状で、上部斜面をスイッチパネル部
11aとし、メインスイッチ30a、溶接切替スイッチ
30b、パワー切替スイッチ30c、材質スイッチ30
d、30e、30f、モード選択スイッチ30g、上下
スイッチ30h、30i、レベルメータ30jを取り付
けている。上部前側下面にはグランド接続部11bと流
量調整弁32を有するチューブ接続部11cを設け、ま
た、下部の前面にはフローメータ31を取り付け、本体
11よりホルダー12に送られるシールドガスの流量を
確認できるようにしている。
【0045】本体11の内部は、図5に示すように、A
C100V等の外部電源より給電する電源部31にモー
タ電源部32a、制御電源部32b、グランド線29と
接続しているアーク電源部32cを夫々接続して、夫々
電源部より所要電力を出力するようにしている。なお、
アーク電源部32cの出力にはアーク制御部33cと接
続しているアーク検知部34を介在させている。また、
制御電源部32より電力を供給される装置制御部33a
は、モータ制御部33b及びアーク制御部33cと各種
信号の送受信を行うと共に、本体11の溶接切替スイッ
チ30b等およびフットスイッチ20のオン信号等を入
力し、レベルメータ30jにアーク電源の出力状況等を
出力するようにしている。さらに、装置制御部33aは
シールドガスの放出を行う電磁弁35の開閉信号も出力
するようにしている。なお、本体11は、操作性や作業
性等を高めるために、操作手順等の音声ガイダンスを装
置制御部33aより出力するようにしてもよい。また、
フットスイッチ20を設ける代わりに、ホルダー12の
把持部等に手元スイッチを設けて本体11に接続しても
よい。
【0046】上記アーク電源部32cからのアーク用リ
ード線23へアーク電力の出力は、電源部31の電源を
アーク電源部32で変調してPWM(Pulse Width Modu
lation・パルス幅変調)制御されるパルス幅で出力する
ようにしている。パルス幅やベース電圧等の設定等はス
イッチパネル部11aのパワー切替スイッチ30c、材
質スイッチ30d、30e、30fをワークや電極用ワ
イヤーDの材質に合わせて適宜設定することで、適正値
に設定されると共にアーク発生維持時間も0.05〜3
0秒(好ましくは、0.2秒〜12秒)の範囲で適正値
に設定されるようにしている。なお、モード選択スイッ
チ30gおよび上下スイッチ30h、30iによりアー
ク出力電圧を1〜80ボルトにアーク出力電流を1〜5
0アンペアの範囲で夫々設定することもできる。また、
溶接切替スイッチ30bにより連続溶接あるいはスポッ
ト溶接も行えるようにしている。
【0047】また、溶接中の電極用ワイヤーDとワーク
との接触や距離の変動等により、出力電圧が変位すると
アーク検知部34で検知してアーク制御部33cへ検知
信号を出力するようにしている。出力された検知信号は
装置制御部33aを介してモータ制御部33bへ送られ
る。
【0048】モータ制御部33bは、モータ用リード線
24へ直流電源を出力するモータ電源部32aの出力状
況をフィードバック制御しており、各種スイッチで設定
された内容に伴い装置制御部33からホルダー12のモ
ータ13の駆動に関する各種信号および上記アーク検知
部からの検知信号等が送られる。上記モータ制御部33
bは、通常は各種スイッチの設定状況に合わせてモータ
13を回転させるようにモータ電力を出力しており、ア
ークの検知信号を受けると、信号の内容に伴い、直流電
源のプラス・マイナスを逆転させたり、あるいは電圧値
を適宜変更してモータ13の回転を制御するようにして
いる。
【0049】また、装置制御部33aはガスボンベ25
のチューブ28と接続された電磁弁35の開閉を制御し
ている。即ち、メインスイッチ30aをオンにしてか
ら、フットスイッチ20をオンすると、電磁弁35の開
信号が装置制御部33aより出力されて電磁弁35が開
き、ガスボンベ25よりシールドガスがチューブ22へ
導出されるようにしている。なお、上記フットスイッチ
20にオンすると、同時にアーク電力とモータ電力もア
ーク電源部32c及びモータ電源部32aより出力され
ている。また、フットスイッチ20をオフにすると、上
記アーク電力とモータ電力の出力は停止され、一方、シ
ールドガスはワーク表面の黒焼け等の防止のため、上記
アーク電力等の停止後しばらくしてから電磁弁35を閉
じてシールドガスの導出停止を遅らすようにしている。
さらに、フットスイッチ20のオンを維持したままであ
っても、各種スイッチの設定によるアーク発生維持時間
を超過すると、上記アーク電力等の出力を停止し、一度
に不適切な過度の溶接を行えないようにしている。
【0050】上記補修用溶接装置10により補修溶接を
行うには、まず、補修用ワーク及び電極用ワイヤーDの
材質や溶接条件に適したシールドガスを選定する。使用
可能なシールドガスとしては、アルゴンガス、ヘリウム
ガス、炭酸ガス、これらのガスを組み合わせた混合ガス
(アルゴンガスと炭酸ガスの混合ガス、アルゴンガスと
ヘリウムガスの混合ガス)あるいはアルゴンと酸素の混
合ガス等があり、これらの中から適宜なガスを充填した
ガスボンベ25をチューブ28を介して本体11に接続
している。また、ホルダー12へ出力するガス流量は本
体11の流量調整弁32でフローメータ31で確認しな
がらを調整できるようにしている。
【0051】また、溶接に使用する電極用ワイヤーの材
質を選定する。使用可能な材質は、補修用のワークと共
材のものが使用可能であり、鉄、鉄鋼、ステンレス、ベ
リリウム、銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、鋳造
品、ニッケル、ステライト等の汎用のものも好適に用い
られる。電極用ワイヤーDの形状は、直径を0.2mm
〜5mmが適用可能であり、ホルダー12の電極ノズル
16を上記外径に適用するものにして、選定した電極用
ワイヤーDをガイドホルダー19の後端19dより挿入
して電極ノズル16の先端より突出するようにしてい
る。なお、電極用ワイヤーは、上記した汎用なものだけ
でなく、種々材質を変更して最適な溶接条件を得る専用
の電極用ワイヤーを使用するようにしてもよい。
【0052】さらに、補修の対象となる摩耗や欠損等を
有するワークWにグランド線29を接続する。補修可能
なものは、樹脂成形、ゴム成型等の各種金型、歯車や金
属ローラ等の各種金属製の機械部品および刃物等であ
る。
【0053】上記した準備作業の完了後、本体11のス
イッチパネル11aのメインスイッチ30aをオンして
から、各種スイッチでワーク等の材質を考慮して溶接条
件を設定する。図6(A)に示すように、ホルダー12
の電極用ワイヤーDの先端をワークWの補修を行う欠損
部Waに接触させた状態でフットスイッチ20をオンす
る。其の際、電極用ワイヤーDがワークWの補修箇所に
対して垂直に当接させることが好ましい。電極用ワイヤ
ーDにアーク電力が供給されると共にシールドガスGも
ガス用カバー17から放出される。
【0054】図6(A)の状態では、電極用ワイヤーD
の先端がワークWと接触しているので、アークが飛ばな
いので適正なアーク電圧とならない。これを、本体11
のアーク検知部34が検知することで、モータ制御部3
3bが電極用ワイヤーDを図中の白矢印方向であるワー
クWより離反する方向にモータ13を回転させる指示を
モータ電源部32aに出して、モータ電源部32aは指
示に見合うモータ電力を出力する。
【0055】上記モータ電力の出力により、図6(B)
に示すように、電極用ワイヤーDの先端はワークWより
一旦離反する。この状態では、適正なアーク発生には距
離が開き過ぎているので、アーク出力電圧が適正値にな
らず、これを本体11のアーク検知部34が検知するこ
とで、モータ制御部33bが電極用ワイヤーDを図中の
白矢印方向であるワークWに近接する方向にモータ13
を回転させる指示を出し、モータ電源部32aより指示
のモータ電力が出力される。
【0056】上記モータ電力の出力により、図6(C)
に示すように、電極用ワイヤーDの先端とワークW間の
距離が、適正なアーク発生距離である距離L(約2m
m)に自動調節される。アーク検知部34は、この状態
を維持するように信号を出力し、モータ制御部33bは
距離Lを維持するの適切な、モータ回転速度となる電圧
を供給するようにして、電極用ワイヤーDが溶接により
消耗しても距離Lを保つ。
【0057】図6(D)に示すように、溶接による補修
が進み、欠損部Waを埋める肉盛り部Wbが形成され始
めると、電極用ワイヤーDと肉盛り部Wbとの間隔が距
離Lより短くなり始めるが、間隔が短くなるとアーク出
力電圧も変動するため、アーク検知部34が上記変動を
検知してモータ制御部33bへ検知信号を出力する。こ
の検知信号を受けて、モータ制御部33bはモータ回転
速度を遅くするように、モータ電源部32aへ指示を出
し、モータ電源部32aは出力電圧を下げてモータ電力
を出力して、適正なアーク距離Lを維持する。
【0058】上記溶接時には、電極用ワイヤーDへの供
給電圧を1〜80ボルト、電流量を1〜50アンペアに
抑えているため、電極用ワイヤーDの溶融速度が遅く、
電極用ワイヤーDの急激な溶融を抑制しているため、ゆ
っくりとワークに浸透させて剥がれにくい溶接ができる
と共に、微小部分に過多に溶接がされることも防止でき
る。また、溶融金属が飛散してワーク表面に付着するこ
とも防止できる。
【0059】上記溶接作業時、適正なアーク距離Lが維
持されることで、作業者は電極用ワイヤーDとワーク間
の距離を気にすることなく、補修箇所のみに注意を払っ
て作業を行うことができ、熟練していない作業者でも、
精度のよい補修溶接を行うことができる。また、形成さ
れる肉盛り部Wbは適切な溶接条件に設定されているた
め、肉が流れたり或いは玉状に丸まったりすることな
く、ワークWの欠損部Waに食いつき、端部や隅部等に
所謂ひけが生じることもない。
【0060】また、アークが連続して発生する時間も、
本体11の各種スイッチの設定によりワーク等の材質が
考慮されているため、フットスイッチ20をオンにした
ままであってもアークの出力等が停止されるため、過度
の溶接を行うことがなく、よって、溶接熱によるワーク
の歪み等も解消でき精度の高い溶接補修が行える。
【0061】図7は、本発明の第二実施形態であるホル
ダー52を示している。ホルダー52は連続して溶接を
行う場合や、多くの箇所を溶接する場合に用いるように
している。ホルダー52の後端部52cには電極用ワイ
ヤーDを巻き付けたリールRを回転自在に保持するリー
ル支持部52eを設けている。後端部52cに取り付け
られているガイドホルダー59は後端部59bを屈曲さ
せてリールRより電極用ワイヤーDがスムーズに取り出
せるようにしている。また、ローラ54駆動用のモータ
53はリールRより電極用ワイヤーDを引き出すために
大型のものを使用している。
【0062】上記ホルダー52以外は、第一実施形態と
同様な構成であるため、説明を省略する。上記ホルダー
52を使用することで、定尺の電極用ワイヤーDを用い
る場合に必要な補給をする必要がなくなり、より作業性
を高めることができる。
【0063】図8は、本発明の第三実施形態であるホル
ダー100とワイヤー供給部110を示している。ホル
ダー100には電極用ワイヤーを送給するためのモータ
やローラ等を備えていない。ホルダー100の前端部1
00bに第一実施形態と同様の電極ノズル106とガス
用カバー107を備えるのみである。ワイヤー供給装置
110は電極用ワイヤーDを巻き付けたリールRを回転
自在に保持するリール支持部111を有し、また、前部
110aには電極用ワイヤーDを引き出すための一対の
ローラ124a、124bを備えると共にローラ駆動用
のモータ123を備えている。上記ホルダー100とワ
イヤー供給装置110は接続チューブ112で繋がれて
おり、接続チューブは内部を軸線方向に二分割して、一
方の中空部を第一実施形態の図4(A)(B)と略同等
にして、内部にアーク用リード線を包含し、隙間をガス
流路としており、他方の中空部は電極用ワイヤーDの送
り部にしている。
【0064】上記ワイヤー供給装置110は、図1に示
す第一実施形態におけるホルダー12と本体11を繋ぐ
チューブ22の中間に介在させて接続されており、本体
11よりシールドガスおよびアーク用電力およびモータ
123用のモータ用電力を供給するようにしている。上
述した以外は第一実施形態と同様の構成としている。上
記のようにワイヤー供給装置110を備えたホルダー1
00を使用することで、ホルダー100を軽量化するこ
とができ、非力な女性等でもホルダー100を容易に扱
うことができるようにし、かつ、操作性を向上させるこ
とより、補修溶接の精度を高めることができる。また、
消耗電極である電極用ワイヤーDを連続的にワイヤー供
給装置110により供給できるので、連続的に長時間作
業を続けることができる。
【0065】図9(A)(B)(C)(D)は、本発明
の第四実施形態のホルダー150を示している。上記ホ
ルダー150では、電極用ワイヤーDの送給を一対のロ
ーラで行う代わりに、モータで駆動されるギヤ160と
かみ合うラック161に電磁チャック165を設け、該
電磁チャック165で電極用ワイヤーDを保持し、ラッ
ク161の往復移動で電極用ワイヤーDの送給を行わせ
ている。
【0066】即ち、上記ホルダー150はスライドユニ
ット162とレール163からなる直動案内164をハ
ウジング151内に設けている。上記スライドユニット
162の長手方向にはラック161を取り付けると共に
前部には電磁チャック165を取り付けている。また、
把持部150dに内蔵したモータ153のモータ軸には
ピニオンギヤ160を取り付けると共に、上記ラック1
61と噛み合わせている。なお、電磁チャック161に
はチャック開閉リード線(図示せず)を接続している。
【0067】上記した以外は、ホルダー150は、第一
実施形態と同様で、後端部にはガイドホルダー159を
取り付けていると共に前端部にはノズル156やガス用
カバー157を取り付けている。また、チューブ152
も第一実施形態と同様にしているが、ホルダー150の
内部でモータ用リード線を分岐させてチャック開閉リー
ド線としている。なお、本体等は第一実施形態と同様で
ある。
【0068】上記ホルダー150は本体よりモータ電力
を受けると、電磁チャック165が閉して電極用ワイヤ
ーDを把持し、この状態でモータ153が回転すること
で、電磁チャック165が前方向あるいは後方向に移動
して、電極用ワイヤーDを前後進させる。また、溶接作
業中、電磁チャック165が前端まで移動すると、チャ
ックを開にして、図9(D)に示すように電磁チャック
165を後退位置に下げてからチャックを閉にして、電
極用ワイヤーDを再度把持し、モータ153の回転によ
り電磁チャック165を前方へ移動させ、電極用ワイヤ
ーDを前方へ送る。このように、ホルダー150を用い
ることで、電極用ワイヤーDを把持して前後進させるこ
とができるので、より電極用ワイヤーDの送りを正確に
行うことができ、溶接精度を向上させることができる。
【0069】図10(A)はホルダー前部のガス用カバ
ーを代えた第五実施形態のガス用カバー17’を示し、
電極ノズル16にガス流路をあけて外嵌する円筒部の先
端部17a’の一部より略円形状で電極ノズル16の先
端と該円の中心位置が一致するワーク押当部17b’を
軸線方向へ一体的に突出させ、後端部を回転ジョイント
21を介してホルダー12に取り付けている。上記のよ
うにワーク押当部17b’の円中心と電極ノズル16’
の先端を位置させることにより、電極ノズル16の先端
からワーク押当部17b’の外周端面17c’までの距
離は一定となる。よって、ワーク押当部17b’の外周
端面17c’をワークと当接させながら溶接作業を行う
ことで、種々の角度で溶接を行っても、電極ノズル16
をワークに対して常に最適距離に位置させることができ
ると共に、ワーク押当部17b’をホルダー12の支持
支点としても利用することができるので、作業者のホル
ダー12の把持が補助され作業時の負担を軽減できる。
また、上記回転ジョイント21により押当てガイド部1
7b’の向きを作業形態に合わせて所要方向に変更する
ことができる。
【0070】また、上記第五実施形態のガス用カバー1
7’には、図10(B)に示すように、略円形状のワー
ク押当部17b’より大径のベアリング17d’をワー
ク押当部17b’に取り付けるようにしてもよい。上記
ベアリング17d’は溶接時の高温にも耐え得るように
セラミック等で形成されており、溶接時にホルダー12
をワークに押し当てるとガス用カバー17’の先端とな
るベアリング17d’がワークと当接するようにしてい
る。このようにすることで、ベアリング17d’がロー
ラの役割を果たし、連続溶接等を行う際に、電極ノズル
16をワークとの最適距離を維持した状態でスムーズに
移動させることができる。
【0071】さらに、第五実施形態の変形例として、補
修を行うワークWの欠損部Waが、図10(C)に示す
ように、直角等の突出した角部の近傍に位置して電極ノ
ズル16の位置決めが困難な場合であれば、カバーの先
端部17a”の上下対向位置にワーク押当部17b”を
ガス用カバー17”と一体に突設してもよい。この突設
により左右位置にはV形状の切欠が形成され、ワークW
の角部との干渉を避けると共に放出されるシールドガス
も抜くことができる。溶接作業時には、上記ワーク押当
部17b”をワークWの水平面と垂直面に夫々当接させ
ることで、電極ノズル16を最適な位置に維持して、補
修溶接を行うことができる。
【0072】また、第五実施形態の別の変形例として、
図10(D)に示すように、ワーク押当板としてガス用
カバー170の先端に小径リング170dをガス用カバ
ー170の外周に接続した大径リング170gとジョイ
ントバー170hで連結して突設させてもよい。上記小
径リング170dはワークの補修箇所の周囲を被う外径
に設定しており、また周囲には間隔をあけてガス抜き部
170eを設けている。溶接時には、上記小径リング1
70dの下面170fを補修箇所の周囲面に押し当てる
ことで、確実に電極ノズルを位置決めすることができ精
度の高い補修溶接を行える。また、補修箇所が凹部の角
近傍等の狭小箇所に位置し電極ノズルの位置決めが困難
な場合でも、上記ガス用カバー170を用いることで、
電極ノズルを溶接に最適な状態に位置させることができ
る。
【0073】さらに、第六実施形態のガス用カバーとし
て、図11(A)に示すように、上記第一から第四実施
形態のホルダーのガス用カバー17、107等に別体に
ワーク押当板としてガイド爪27を取り付けて突設する
ようにしてもよい。ガイド爪27は絶縁体で形成されリ
ング27aで円筒形状のガス用カバー17、107等の
外周に取り付け、ガイド爪27の先端をワークに押し当
ててガイドとして利用し、電極ノズル16を最適位置に
維持するようにしている。
【0074】また、図11(B)は、第六実施形態のガ
ス用カバーの変形例であり、上記第一から第四実施形態
のホルダーのガス用カバー17、107等に別体にワー
ク押当板として補助ガイド40を取り付けて突設するよ
うにしてもよい。補助ガイド40は上部リング40aと
下部リング40cをジョイントバー40eで連結すると
共に、下部リング40cの中心にガス抜き部40dを周
壁に有する補助リング40bを設けている。溶接時に
は、補助ガイド40の補助リング40bを補修位置の周
囲に一致させて設置すると共に、上部リング40aに上
記ホルダーのガス用カバー17、107等を挿入して溶
接している。このようにすることで、電極ノズルの補修
箇所への位置合わせ及び上記位置合わせの支持を容易に
行うことができ、また、溶接中はシールドガスがガス抜
き部40dより適宜抜け出るので、精度および仕上がり
面の優れた補修溶接を行うことができる。
【0075】さらに、上記第一から第六実施形態のホル
ダーのハウジング前部あるいはガス用カバーには、アー
ク電力の出力と連動する照射ライトを取り付けるように
してもよい。上記照射ライトは、アーク電力の出力前は
点灯して補修溶接の対象箇所を照らすようにして、溶接
保護レンズの着用状態でも、電極ノズルの先端が補修箇
所に対して最適状態に位置するかを確認できるようにし
ている。また、アーク電力の出力中は、上記照射ライト
は消灯し、アーク電力の出力が停止すると再度点灯し
て、溶接の仕上がり具合や仕上がり面等を詳細に確認で
きるようにしている。なお、照射ライトは手動により点
灯、消灯を切り替えることもできる。
【0076】
【発明の効果】上記した説明より明らかなように、本発
明の補修用溶接装置を用いることで、消耗電極である電
極用ワイヤーとワーク間の距離が自動制御されるため、
作業者はワークとの距離に注意を払うことなく、補修箇
所の溶接具合のみを注意して溶接作業ができるので、熟
練者でなくとも容易に金型等の補修を行うことができ
る。また、ワーク及び電極用ワイヤーの材質等に合わせ
て適宜溶接条件を設定できるので、ひけ等が生じること
なく、精度の高い補修溶接を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態の補修用溶接装置の全
体斜視図である。
【図2】 第一実施形態のホルダーであり、(A)は要
部断面平面図、(B)は正面図、(C)は電極ノズル部
の拡大断面図である。
【図3】 第一実施形態の変形例のホルダーの正面図で
ある。
【図4】 ガスチューブであり、(A)は軸直角方向の
断面図、(B)は軸方向の断面図である。
【図5】 本体の内部構造および接続状況を示す概略図
である。
【図6】 (A)(B)(C)(D)は、本発明の補修
用溶接装置による溶接状況を示す概略図である。
【図7】 本発明の第二実施形態のホルダーを示す正面
図である。
【図8】 本発明の第三実施形態のホルダーおよびワイ
ヤー供給装置を示す概略図である。
【図9】 本発明の第四実施形態のホルダーであり、
(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は(B)のA
−A断面図、(D)は電磁チャックの後方位置状態の正
面図である。
【図10】 (A)(B)(C)(D)は、第五実施形
態のホルダー前部のガス用カバーを示す概略図である。
【図11】 (A)(B)は、第六実施形態のホルダー
前部を示す概略図である。
【図12】 従来の溶接装置の概略図である。
【符号の簡単な説明】
10 補修用溶接装置 11 本体 12 ホルダー 20 フットスイッチ 22 ガスチューブ 25 ガスボンベ D 電極用ワイヤー W ワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E001 AA03 BB08 CA01 CA03 CB01 CB02 CB03 CC04 DA07 DC01 DD02 DD03 DD04 DD05 DE04 EA01 EA10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に内蔵したモータで駆動さ
    れる送りローラを設け、該送りローラの正逆回転に応じ
    て電極用ワイヤーを前後進させ、かつ、上記ハウジング
    の前端に電極ノズルを取り付けて、該電極ノズルの貫通
    穴に上記電極用ワイヤーを貫通させ、該電極用ワイヤー
    を貫通穴に摺接させ或いは上記ローラと電極ノズルの間
    に取り付けた給電用ブラシに電極用ワイヤーを接触させ
    て通電し、かつ、電極ノズルの外周にガス用カバーをガ
    ス流路をあけて外嵌し、上記ローラの回転で電極用ワイ
    ヤーを金属製ワークの補修箇所に送給し、上記ガス流路
    より噴射するシールドガス雰囲気中で電極用ワイヤーと
    ワークとの間にアークを発生させて電極用ワイヤーを溶
    融し、ワークの補修箇所に肉盛溶接を行うようにし、か
    つ、上記電極用ワイヤーへの通電量に応じて上記ローラ
    駆動用のモータの回転速度および回転方向を制御する制
    御手段を設け、電極用ワイヤーの消耗量および消耗速度
    に応じて電極用ワイヤーの供給速度を自動的制御して電
    極用ワイヤーの先端とワークとの間隔を一定に保つアー
    ク連動型としていることを特徴とする補修溶接装置。
  2. 【請求項2】 上記モータ、電極用ワイヤー送りロー
    ラ、電極ノズル、ガス用カバーを取り付けたハウジング
    はガン型ハンドタイプとし、ハウジング内の上記モータ
    と電極ノズルにそれぞれ別個に接続するリード線を絶縁
    性のチューブ内に通し、該チューブ内のリード線とチュ
    ーブ内周面との隙間をガス流路として、電源およびシー
    ルドガスボンベと接続された本体と接続し、上記チュー
    ブ内のガス流路にシールドガスを供給して上記ガス用カ
    バーに送ると共に、上記リード線を介して上記モータお
    よび電極ノズルに電源を供給する構成としている請求項
    1に記載の補修用溶接装置。
  3. 【請求項3】 上記送りローラは上記モータで駆動され
    る一組あるいは複数組の一対のローラからなり、これら
    ローラの間に電極用ワイヤーを通して、ローラの正逆回
    転により前後進させる構成としている請求項1または請
    求項2に記載の補修用溶接装置。
  4. 【請求項4】 上記送りローラは上記モータで駆動され
    るギヤからなり、該ギヤをラックと噛み合わせ、該ラッ
    クに取り付けた電磁チャックで電極用ワイヤーを把持し
    てラックの移動で電極用ワイヤーを送給する構成として
    いる請求項1または請求項2に記載の補修用溶接装置。
  5. 【請求項5】 上記電極用ワイヤーを、絶縁材からなる
    剛性を有する長尺筒状のガイドホルダーに貫通させ、該
    ガイドホルダーを上記ハウジングに後端側より着脱自在
    に取り付け、ガイドホルダーの先端開口より突出する電
    極用ワイヤーを上記送りローラで送給する構成としてい
    る請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の補修用
    溶接装置。
  6. 【請求項6】 上記ハウジングに電極用ワイヤーをコイ
    ル状に巻回したリールを取り付け、該ワイヤー用リール
    から引き出される電極用ワイヤーを上記ガイドホルダー
    に通している請求項5に記載の補修用溶接装置。
  7. 【請求項7】 ガン型ハンドタイプのハウジングに電極
    ノズルを取り付け、別個に設置したモータで回転される
    送りローラでリールより巻き出されて上記ハウジングへ
    と送給される電極ワイヤーを、上記電極ノズルの貫通穴
    に摺接させて通してワーク側へ突出させ、上記電極ノズ
    ルの外周にガス用カバーをガス流路をあけて外嵌し、上
    記ガス流路より噴射するシールドガス雰囲気中で電極用
    ワイヤーとワークとの間にアークを発生させて電極用ワ
    イヤーを溶融し、ワークの補修箇所に肉盛溶接を行うよ
    うにし、かつ、上記電極用ワイヤーへの通電量に応じて
    上記ローラ駆動用モータの回転速度および回転方向を制
    御する制御手段を設け、電極用ワイヤーの消耗量および
    消耗速度に応じて電極用ワイヤーの供給速度を自動制御
    して電極用ワイヤーの先端とワークとの間隔を一定に保
    つアーク連動型としている補修用溶接装置。
  8. 【請求項8】 上記電極用ワイヤーへの出力電圧を1〜
    80ボルト、出力電流を1〜50アンペアの範囲で設定
    して電極用ワイヤーの溶融速度を遅くして電極用ワイヤ
    ーの急激な溶融を抑制する構成としている請求項1乃至
    請求項7に記載の補修用溶接装置。
  9. 【請求項9】 上記電極用ワイヤーへの通電時間を0.
    05秒〜30秒とし、通電をオン/オフするフットスイ
    ッチあるいは手元スイッチを設けている請求項1乃至請
    求項8のいずれか1項に記載の補修用溶接装置。
  10. 【請求項10】 上記電極用ワイヤーの先端が金属製ワ
    ークの補修箇所に接触すると、電極用ワイヤーへの通電
    量に応じて上記送り用ローラが逆回転して電極用ワイヤ
    ーを自動的に金属製ワークより後退させ、後退した電極
    用ワイヤーの通電量に応じて再度上記送り用ローラが正
    回転して電極用ワイヤーを金属製ワーク側に前進させて
    金属製ワークの表面と設定寸法あけた位置に自動的に戻
    す制御としている請求項1乃至請求項9のいずれか1項
    の記載の補修用溶接装置。
  11. 【請求項11】 上記ガス用カバーは電極ノズルにガス
    流路をあけて外嵌する円筒部の先端の一部より一体的あ
    るいは取付自在にワーク押当板を突設し、該ワーク押当
    板をワークに当接させて電極ノズルの先端とワークとの
    距離を一定に保持する構成としている請求項1乃至請求
    項10のいずれか1項に記載の補修用溶接装置。
  12. 【請求項12】 上記電極用ワイヤーは、上記金属製ワ
    ークと共材あるいは鉄、鉄鋼、ステンレス、ベリリウ
    ム、銅合金、アルミニウム合金、亜鉛合金、鋳造品、ニ
    ッケル、ステライトからなり、その直径を0.2mm〜
    5mmとしている一方、該電極用ワイヤーにより肉盛り
    溶接される上記金属製ワークは樹脂成形金型、ゴム成形
    金型、ガラス金型、ダイキャスト金型、プレス金型、金
    属ローラからなる請求項1乃至請求項11のいずれか1
    項に記載の補修用溶接装置。
  13. 【請求項13】 上記シールドガスとして、アルゴンガ
    ス、ヘリウムガス、炭酸ガス、これらガスの混合ガス、
    あるいはアルゴンと酸素の混合ガスを用いている請求項
    1乃至請求項12のいずれか1項に記載の補修用溶接装
    置。
  14. 【請求項14】 上記制御手段を収容した本体には、上
    記電極用ワイヤーの種類、直径、通電時間、モータへの
    供給電圧量、ガス流量を選択するモード選択スイッチを
    設けていると共に、シールドガス流量を表示するフロー
    メターを備え、シールドガス供給量を調節可としている
    請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の補修用
    溶接装置。
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