JP2001071047A - 液圧プレス方法 - Google Patents

液圧プレス方法

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JP2001071047A
JP2001071047A JP24612699A JP24612699A JP2001071047A JP 2001071047 A JP2001071047 A JP 2001071047A JP 24612699 A JP24612699 A JP 24612699A JP 24612699 A JP24612699 A JP 24612699A JP 2001071047 A JP2001071047 A JP 2001071047A
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liquid
compression
preform
axial force
product
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JP24612699A
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Yasutomo Nagai
康友 永井
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Press Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リリーフ弁等を用いることなく所定の目標圧
力で成形できる液圧プレス方法を提供する。 【解決手段】 カップ状のプリフォーム品4の外側に転
写型9を配置すると共に内側に液体(ドットで示す)を
充満させ、そのプリフォーム品4の開口部6を軸力パン
チ2で蓋して液体の逃げ場を無くした状態でプレスし、
そのストロークの下死点で液体を目標圧力まで昇圧させ
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液圧プレス方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、先に、図8(a),(b) に示す
液圧プレス方法を提案している(特願平10−2585
84号)。
【0003】この液圧プレス方法は、先ず、図8(a) に
示すように、プレス装置の上台aに取り付けられた軸力
パンチbと、プレス装置の下台cに取り付けられた載置
台dと、載置台dの外側にスライド自在に被嵌された転
写型eとの間に、図9(a) に示すカップ状のプリフォー
ム品fを収容し、ホルダgで押える。
【0004】そして、そのプリフォーム品fの内側に充
填手段hによって液体(水、オイル等:以下ドットで示
す)を充填し、その状態で図8(b) に示すように上台a
と下台cとを近接させつつ、リリーフ手段iによって過
剰な液体を排出することにより、プレス時の液体の圧力
を所定の目標圧力に管理するようにしたものである。
【0005】これによれば、プリフォーム品fは、その
縦方向への押圧によって座屈しようとするものの、押圧
と同時に圧縮加圧される液体によって外側の転写型eに
押し付けられるため、座屈することなく増肉されると共
に外側の面に転写型eの形状(歯形)が正確に転写さ
れ、図9(b) に示す製品jとなる。
【0006】かかる液圧プレス方法における液体の圧力
は、図3(a) に示すように、上台aと下台cとが近接す
るに従って増大し、所定ストロークS1 のとき最終的な
目標圧力P2 となり、以降、ストローク量が増えても上
記リリーフ手段iによって過剰な液体が逃がされるため
目標圧力P2 に保持される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記液圧プ
レス方法においては、液体の過剰な圧力をリリーフ手段
iで逃がすことで液圧管理をしているので、過剰な液体
を目標圧力P2 で逃がすためのリリーフ弁kおよびリリ
ーフ用配管m等が必要となり、コストアップの原因とな
る。
【0008】特に、液圧プレスされる製品j(特にギヤ
部n)の精度を高めるべく、目標圧力P2 を高圧(例え
ば3000気圧以上)に設定すると、リリーフ弁kが極めて
高価となり且つ配管m等の強度にも十分注意しなければ
ならないため、大幅なコストアップが避け得ない。
【0009】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、リリーフ弁等を用いることなく所定の目標圧力
で成形できる液圧プレス方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る液圧プレス方法は、カップ状のプリフォ
ーム品の外側に転写型を配置すると共に内側に液体を充
満させ、そのプリフォーム品の開口部を軸力パンチで蓋
して液体の逃げ場を無くした状態でプレスし、そのスト
ロークの下死点で液体を目標圧力まで昇圧させるように
したものである。
【0011】プリフォーム品の形状は、プリフォーム品
と軸力パンチとで区画される圧縮前圧縮室の容積をV1
とし、プレス成形後の製品と軸力パンチとで区画される
圧縮後圧縮室の容積をV2 とし、目標圧力をP2 とし、
液体の圧縮率をβとしたとき、V1 =V2 /(1−β×
2 )により求めた容積V1 に基いて決定される。
【0012】プレス前後における液体の圧縮量ΔV=V
1 −V2 は、上記軸力パンチに凸部または凹部を形成し
て圧縮前圧縮室の容積V1 を変更することにより、ΔV
=β×V1 ×P2 に基いて調節される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0014】図1は本実施形態に係る液圧プレス方法に
使用される液圧プレス装置の説明図であり、図1(a) は
プレス前の側断面図、図1(b) はプレス後の側断面図で
ある。また、図2(a) は液圧プレスされる前のプリフォ
ーム品の斜視図、図2(b) は液圧プレスされた後の製品
の斜視図である。
【0015】図1(a) に示すように、プレス装置の上台
1の下面には、円柱状に形成された軸力パンチ2が取り
付けられ、プレス装置の下台3の上面には、プリフォー
ム品4を載置する載置台5が取り付けられている。プリ
フォーム品4は、図2(a) に示すように、筒状部4aと
その一端を蓋するように一体形成された底板部4bとか
らなり、素材板をプレス加工・絞り加工等によってカッ
プ状に成形して製造される。かかるプリフォーム品4
は、図1(a) に示すように、上に開いた状態で載置台5
に載置され、その開口部6が軸力パンチ2で蓋される。
【0016】載置台5は、図2(b) に示す完成製品7の
直径に合致した円柱台からなり、その側面に後述する転
写型の歯形に噛み合う歯形8が形成されている。転写型
9は、図1(a) に示すように、プリフォーム品4の外側
に配置された円筒体からなり、その内周面にプリフォー
ム品4に転写すべき歯形10が形成され、クッションピ
ン11によって昇降自在に支持されている。かかる転写
型9は、内周面の歯形10が載置台5の側面の歯形8に
スプラインの如く噛合し、軸力パンチ2に押されて昇降
する。
【0017】クッションピン11は、転写型9の周方向
に所定間隔を隔てて複数配置されており、それぞれスプ
リング等によって下台3に出没自在に設けられている。
すなわち、図1(a) に示すように通常突出状態であるク
ッションピン11は、上台1を下台3に近接させた際に
軸力パンチ2が転写型9を下方に押すと、それに伴って
図1(b) に示すように下台3に没入し、プリフォーム品
4の圧縮を許容する。
【0018】プリフォーム品4は、上台1を上方に移動
させて、軸力パンチ2を転写型9および載置台5から離
間させた状態で、図1(a) に示すように、載置台5上に
載置されて転写型9内に収容される。その後、上台1が
下降され、軸力パンチ2の下面がプリフォーム品4の開
口部6の端面12および転写型9の上面に当接される。
この結果、プリフォーム品4の内側と軸力パンチ2の下
面とによって、容積V1 の圧縮室13aが区画形成され
る。
【0019】圧縮室13aには、充填手段14によって
水やオイル等の液体(以下ドットで示す)が充填され
る。充填手段14は、軸力パンチ2内に形成された液体
通路15と、液体通路15に接続された開閉弁16と、
開閉弁16に接続された液体ポンプ17と、液体ポンプ
17に接続された図示しない液体タンクとからなる。か
かる充填手段14によって圧縮室13a内に液体が加圧
力零の状態で充填されたならば、開閉弁16が閉じら
れ、液体の逃げ場を無くした状態にする。
【0020】また、上記充填手段14を設ける代りに、
図1(a) に仮想線で示すように、下台3に水やオイル等
の液体が充満された液槽30を設けて、転写型9および
載置台5が液面下に浸漬された状態としておき、載置台
5上にプリフォーム品4が載置されると自動的にプリフ
ォーム品4の内側に液体が充満されるように構成しても
よい。こうすれば、簡素な構成となり、低コストとな
る。こうして圧縮室13a内に液体が加圧力零の状態で
充満されたならば、軸力パンチ2が下げられてプリフォ
ーム品4の開口部6が蓋され、液体の逃げ場を無くした
状態にする。
【0021】そして、図1(b) に示すように、上台1が
所定ストローク下げられる。ストロークの下死点は、本
実施形態では転写型9の下面が下台3の上面に当接する
ことで設定されるが、これに限らず図示しないストッパ
によって設定するようにしてもよい。かかる軸力パンチ
2の下降により、プリフォーム品4の開口部6の端面1
2が押圧されると同時に、圧縮室13a内の液体が軸力
パンチ2で蓋されて逃げ場を無くした状態で圧縮加圧さ
れる。
【0022】このとき、圧縮室13a内の液体は、プリ
フォーム品4の端面12と軸力パンチ2の下面との間か
らリークしようとするものの、プリフォーム品4の端面
12が軸力パンチ2の下面に押されて潰れてシールする
ため、実際にはリークしない。リークすることなく圧縮
加圧される圧縮室13a内の液体は、図3(b) に示すよ
うにストロークが大きくなるに伴って昇圧され、プリフ
ォーム品4を径方向外方の転写型9の歯形10に押し付
け、ストロークの下死点にて目標圧力P2 となる。
【0023】かかる構成によれば、図1(a) から図1
(b) にかけてプレス装置の上台1を下台3に近接させる
と、図2(a) に示すカップ状のプリフォーム品4は、軸
力パンチ2による縦方向への押圧によって座屈しようと
するが、内側の圧縮室13a内に充填されて押圧と同時
に逃げ場なく圧縮加圧される液体によって外側の転写型
9の歯形10に押し付けられるため、座屈することなく
増肉されると共に外側の面に転写型9の歯形10が正確
に転写される。
【0024】すなわち、軸力パンチ2は、プリフォーム
品4の端面12を軸方向に押圧するのみならず、その押
圧時に圧縮室13aの容積を減じて液体を圧縮加圧する
ことにより、液体にプリフォーム品4を径方向外方の転
写型に押し付ける力を与える。このとき液体は、径方向
の液体パンチとなる。液体によるプリフォーム品4の転
写型9への径方向の押付力(圧力)は、図3(b) に示す
ように、ストロークが大きくなるに伴って昇圧され、ス
トロークの下死点にて目標圧力P2 となる。
【0025】この結果、図2(a) に示すプリフォーム品
4が、図2(b) に示す板金歯付製品7に座屈なく成形さ
れる。この製品7は、その歯部18の形状が上記液体に
よって転写型9の歯形10に強く(目標圧力P2 で)押
し付けられて正確に形成されているため精度が要求され
る部品に使用できると共に、歯部18の板厚が軸力パン
チ2に押圧されて元の素材板厚よりも座屈なく増肉され
ているため強度が要求される部品に使用できる。例え
ば、カムシャフトプーリやクランクプーリ等に使用でき
る。
【0026】また、本実施形態では、図1(a),(b) に示
すように、軸力パンチ2によるプリフォーム品4の縦方
向の圧縮時に、転写型9がクッションピン11によって
プリフォーム品4と一体的に縦方向下方に移動するよう
になっているので、圧縮されるプリフォーム品4と転写
型9との摩擦が少なくなる。よって、プレス後の製品7
の側面の表面が綺麗になると共に、摩擦抵抗が少なくな
る分だけプレス装置の押圧力(プレス力)を低減でき
る。
【0027】また、このように軸力パンチ2によるプリ
フォーム品4の軸方向のプレスと、圧縮加圧された液体
によるプリフォーム品4の径方向のプレスとを同時に行
う上記液圧プレス装置は、図1(a),(b) に示すように、
通常のプレス装置の上台1と下台2との間に、軸力パン
チ2、転写型9および載置台5等を介設して構成してい
るので、一般的な汎用プレスを利用でき、専用設備は不
要である。
【0028】さて、本実施形態においては、図2(a) に
示すプリフォーム品4の形状は、図1(a) に示すプリフ
ォーム品4と軸力パンチ2とで区画される圧縮前圧縮室
13aの容積をV1 とし、図1(b) に示すプレス成形後
の製品7と軸力パンチ2とで区画される圧縮後圧縮室1
3bの容積をV2 とし、ストローク下死点にて液体に目
標圧力P2 を発生させるための液体の圧縮量をΔVとし
たとき、V1 =V2 +ΔVにより求めた容積V1 に基い
て決定される。
【0029】このように、プリフォーム品4の形状を、
予め確定している最終製品7の形状に基く圧縮後圧縮室
13bの容積V2 と、予め設定したプレス時の目標圧力
2に基いて定められる圧縮量ΔVとに応じて決定して
いるので、上台1を下台3に対して所定ストローク(下
死点まで)近接させると、図3(b) に示すように、図1
(a) では加圧力零であった液体が図1(b) に示すストロ
ーク下死点では丁度目標圧力P2 に達し、成形が終了す
ることになる。よって、図8のタイプのように過剰な液
体を逃がすためのリリーフ手段i(リリーフ弁k等)は
不要となり、低コスト化を推進できる。
【0030】上記圧縮量ΔV=V1 −V2 は、液体の圧
縮率をβとすれば、圧縮前圧縮室13aの容積V1 と、
ストロークの下死点での目標圧力P2 とに基いて、ΔV
=β×V1 ×P2 により決定される。例えば、液体に水
を用いた場合、水の圧縮率はβ=3×10-4/MPaで
あるので、目標圧力P2 =300MPaとし、圧縮前圧
縮室13aの容積をV1 =1000ccとすると、ΔV
=3×10-4×1000×300=90ccとなる。
【0031】また、V1 =V2 +ΔVにΔV=β×V1
×P2 を代入すると、V1 =V2 /(1−βP2 )とな
り、この式より、予め使用する液体の圧縮率βとプレス
時の目標圧力P2 と圧縮後圧縮室13bの容積V2 (以
下製品7の容積V2 という)とを決めておけば、圧縮前
圧縮室13aの容積V1 (以下プリフォーム品4の容積
1 という)を算出できる。
【0032】例えば、完成製品7の容積V2 =910c
cとし、水の圧縮率β=3×10-4/MPaとし、目標
圧力P2 =300MPaとすると、プリフォーム品4の
容積V1 =910/(1−3×10-4×300)=10
00ccとなる。よって、こうして求めた容積V1 =1
000ccに基いてプリフォーム品4の形状を決定でき
る。
【0033】そして、容積V1 =1000ccのプリフ
ォーム品4を、作動液体に水(圧縮率β=3×10-4
MPa)を用いて容積V2 の製品7まで液圧プレスする
ことにより(図1(a),(b) 参照)、圧縮室13a、13
b内の液体(水)を一切リリーフすることなく、ストロ
ーク下死点で目標圧力P2 =300MPaを実現できる
(図3(b) 参照)。よって、プリフォーム品4が転写型
9の歯形10に予め設定された所定力(300MPa)
で押し付けられ、精度の高い製品が得られる。
【0034】また、上記プレスの前後における液体の圧
縮量ΔVは、図4または図5に示すように、上記軸力パ
ンチ2に凸部19または凹部20を形成して圧縮前圧縮
室13aの容積V1 を変更することにより、ΔV=β×
1 ×P2 に基いて調節される。すなわち、図4に示す
ように、軸力パンチ2の下面に凹部19を設ければ、プ
リフォーム品4に区画される圧縮前圧縮室13aの容積
1 が大きくなり、ΔV=β×V1 ×P2 によって圧縮
量ΔVも大きくなる。圧縮量ΔVが大きくなれば、プレ
ス時のストローク量(上台1と下台3との近接量)を長
くできる。
【0035】他方、図5に示すように、軸力パンチ2の
下面に凸部20を設ければ、プリフォーム品4に区画さ
れる圧縮前圧縮室13aの容積V1 が小さくなり、ΔV
=β×V1 ×P2 によって圧縮量ΔVも小さくなる。圧
縮量ΔVが小さくなれば、プレス時のストローク量(上
台1と下台3との近接量)を短くできる。このように、
軸力パンチ2の下面に凹部19・凸部20を適宜形成す
ることにより、液体の圧縮量ΔVを変更できるので、液
圧プレスのストローク量を変更できる。
【0036】本発明は、圧縮室13a、13b内の液体
をリリーフさせないため、本来的には小ストロークで成
形が完了するものに向いている。何故なら、水やオイル
等の液体は加圧しても殆ど圧縮されないため(圧縮率が
小さいため)、僅かなストロークでも液圧が跳ね上がっ
てしまい、目標圧力P2 をオーバーしてしまうからであ
る。この解決策としては、ストロークを大きくしても、
プレスの前後の容積V1 およびV2 の変化を小さくでき
る金型を用意すればよい。これについて以下に述べる。
【0037】別の実施形態を図6(a),(b) および図7
(a),(b) に示す。
【0038】この実施形態に用いられる液圧プレス装置
は、前述した図1(a),(b) に示す装置における載置台5
および転写型9のみが異なり、その他は同様の構成とな
っているため、同様の部品には同一の符号を付して説明
を省略し、相違点のみを説明する。図6(a) はプレス前
の液圧プレス装置の側断面図、図6(b) はプレス後の液
圧プレス装置の側断面図、図7(a) は液圧プレスされる
前のプリフォーム品21の斜視図、図7(b) は液圧プレ
スされた後の製品22の斜視図である。
【0039】図6(a),(b) に示すように、本実施形態の
載置台5xは、円筒状に形成された第1載置台5aと、
その内部にスライド自在に収容された第2載置台5bと
から構成される。第2載置台5bには、下台3に出没自
在に設けられたロッド23が、取り付けられている。ロ
ッド23は、極弱い力で上方に付勢されて下台3から突
出されており、通常図6(a) に示すように第2載置台5
bを第1載置台5aと面一とし、上方から強い力が加わ
ったとき下台3に没入されて図6(b) に示すように第2
載置台5bを第1載置台5aより下方に位置させる。
【0040】第2載置台5bの下方には、その下限位置
を規制するストッパ24が設けられている。また、転写
型9の内周面および第1載置台5aの外周面には、図1
(a),(b) に示すタイプと異なり歯形8、10が形成され
ていない。これは、本実施形態は、製品22の側面に歯
形のないものを成形するからであり、製品22の側面に
歯形を付ける場合には前実施形態と同様に歯形を形成す
る。
【0041】かかる液圧プレス装置には、図6(a) の状
態から軸力パンチ2が引き上げられ、図7(a) に示すカ
ップ状のプリフォーム品21が上に開いた状態で収容さ
れる。プリフォーム品21は、筒状部21aとその一端
を蓋するように一体形成された底板部21bとからな
り、素材板をプレス加工・絞り加工等によってカップ状
に成形して製造される。
【0042】その後、軸力パンチ2が図6(a) に示すよ
うに引き下げられて圧縮室25aが区画され、その内部
に充填手段14によって水やオイル等の液体(以下ドッ
トで示す)が充填される。圧縮室25a内に液体が加圧
力零の状態で充填されたなら開閉弁16が閉じられ、圧
縮室25a内の液体の逃げ場がない状態とする。なお、
この状態は、図1(a) に仮想線で示すような液槽30を
用いて実現してもよい。その後、軸力パンチ2を下死点
までストロークさせる。下死点は、転写型9の下面が下
台3に当接することで定められる。すると、プリフォー
ム品21は、図6(b) に示すように、段付き製品22に
成形される。
【0043】このとき、プリフォーム品21の筒状部2
1aは、軸力パンチ2による縦方向への押圧によって座
屈しようとするものの、押圧と同時に圧縮加圧される圧
縮室25a内の液体によって外側の転写型9の内周面に
押し付けられるため、座屈することなく増肉されると共
に外側の面に転写型9の内周面の形状が正確に転写され
る。同時に、プリフォーム品21の底板部21bは、圧
縮加圧される圧縮室25a内の液体によって下方に変形
膨出され、第2載置台5bが下方に下がって段付部26
が成形される。
【0044】このように、軸力パンチ2を押し下げたと
きに、プリフォーム品21の底板部21bが下方に変形
膨出して段付部26が成形されるため、その段付部26
の分だけ製品22と軸力パンチ2とで区画された圧縮後
圧縮室25bの容積V2 が大きくなる。よって、かかる
圧縮後圧縮室25bの容積V2 は、プリフォーム品21
と軸力パンチ2とで区画された圧縮前圧縮室25aの容
積V1 より大幅に小さくなることはない。
【0045】従って、本実施形態の如く金型(載置台5
x)を構成することにより、液体をリリーフさせないた
め本来的には小ストロークで成形が完了するものに向い
ている発明を、長ストロークのものにも適用できる。す
なわち、図6のタイプの場合、図6(a) から図6(b) に
移行する際に昇圧される圧縮室25a、25b内の液体
は、下方に膨出する段付部26の容積によってその圧力
の一部が逃がされるため、プレスのストロークを長くし
ても液圧が急激に跳ね上がることはないのである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る液圧プ
レス方法によれば、リリーフ弁等を用いることなく、ス
トロークの下死点にて予め定めた所定の目標圧力を達成
できる。よって、低コスト化を推進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す液圧プレス方法に使
用される液圧プレス装置の説明図であり、図1(a) はプ
レス前の側断面図、図1(b) はプレス後の側断面図であ
る。
【図2】図2(a) は上記装置によって液圧プレスされる
前のプリフォーム品の斜視図、図2(b) は液圧プレスさ
れた後の製品の斜視図である。
【図3】図3(a) は図8に示す本発明者が先行開発した
液圧プレス方法についての圧力とストロークとの関係
図、図3(b) は図1に示す実施形態に係る液圧プレス方
法についての圧力とストロークとの関係図である。
【図4】上記液圧プレス装置の軸力パンチの変形例を示
す側断面図である。
【図5】上記液圧プレス装置の軸力パンチの別の変形例
を示す側断面図である。
【図6】別に実施形態に係る液圧プレス方法に使用され
る液圧プレス装置の説明図であり、図6(a) はプレス前
の側断面図、図6(b) はプレス後の側断面図である。
【図7】図7(a) は上記装置によって液圧プレスされる
前のプリフォーム品の斜視図、図7(b) は液圧プレスさ
れた後の製品の斜視図である。
【図8】本発明者が先に開発した液圧プレス方法に使用
される液圧プレス装置の説明図であり、図8(a) はプレ
ス前の側断面図、図8(b) はプレス後の側断面図であ
る。
【図9】図9(a) は上記装置によって液圧プレスされる
前のプリフォーム品の斜視図、図9(b) は液圧プレスさ
れた後の製品の斜視図である。
【符号の説明】
2 軸力パンチ 4 プリフォーム品 6 開口部 7 製品 9 転写型 13a 圧縮前圧縮室 13b 圧縮後圧縮室 19 凹部 20 凸部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップ状のプリフォーム品の外側に転写
    型を配置すると共に内側に液体を充満させ、そのプリフ
    ォーム品の開口部を軸力パンチで蓋して液体の逃げ場を
    無くした状態でプレスし、そのストロークの下死点で液
    体を目標圧力まで昇圧させるようにしたことを特徴とす
    る液圧プレス方法。
  2. 【請求項2】 上記プリフォーム品の形状は、プリフォ
    ーム品と軸力パンチとで区画される圧縮前圧縮室の容積
    をV1 とし、プレス成形後の製品と軸力パンチとで区画
    される圧縮後圧縮室の容積をV2 とし、目標圧力をP2
    とし、液体の圧縮率をβとしたとき、V1 =V2 /(1
    −β×P2 )により求めた容積V1 に基いて決定される
    請求項1記載の液圧プレス方法。
  3. 【請求項3】 上記プレス前後における液体の圧縮量Δ
    V=V1 −V2 は、上記軸力パンチに凸部または凹部を
    形成して圧縮前圧縮室の容積V1 を変更することによ
    り、ΔV=β×V1 ×P2 に基いて調節される請求項2
    記載の液圧プレス方法。
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