JP2001070442A - 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体 - Google Patents

膨張/収縮可能な中空糸膜集束体

Info

Publication number
JP2001070442A
JP2001070442A JP25463899A JP25463899A JP2001070442A JP 2001070442 A JP2001070442 A JP 2001070442A JP 25463899 A JP25463899 A JP 25463899A JP 25463899 A JP25463899 A JP 25463899A JP 2001070442 A JP2001070442 A JP 2001070442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow fiber
fiber membrane
gas
blood
bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25463899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4332886B2 (ja
Inventor
Hiroaki Konishi
宏明 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JMS Co Ltd
Original Assignee
JMS Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JMS Co Ltd filed Critical JMS Co Ltd
Priority to JP25463899A priority Critical patent/JP4332886B2/ja
Publication of JP2001070442A publication Critical patent/JP2001070442A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4332886B2 publication Critical patent/JP4332886B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules
    • B01D63/031Two or more types of hollow fibres within one bundle or within one potting or tube-sheet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D63/00Apparatus in general for separation processes using semi-permeable membranes
    • B01D63/02Hollow fibre modules

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体拡散と膨張/収縮の両機能を
兼ねる中空糸膜によって、血液への気体の拡散を向上
し、血栓形成を防止できる、操作性に優れた簡素な気体
拡散システムを提供する。 【解決手段】 外面にて血液と接触させ、膜を通
して血液中に気体を拡散(ガス交換)せしめるシリコー
ンゴム製の中空糸膜1と、その両端部を固定する固定部
2a、2bと、両固定部を支持する支持部材4と、該中
空糸膜内腔に気体を通気する通気路3とを備え、中空糸
膜内腔に0.1Kgf/cm2以上の気体による圧力負
荷を与えることによって中空糸膜1が膨張し、前記圧力
負荷の解除によって中空糸膜1が収縮する中空糸膜集束
体から構成される気体拡散システムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接人体の血管内
に留置され、内腔の圧力変化により膨張/収縮可能な中
空糸膜からなる中空糸膜集束体に関する。
【0002】
【従来の技術】血液に気体を拡散させる方法の1つとし
て、気体を人体の口部より吸入、気管に通過させ、肺を
介して血液中に拡散させる方法がある。例えば人工呼吸
装置による呼吸補助法や全身麻酔時に用いられる麻酔ガ
スによる吸入麻酔があり、一般的に普及している。しか
しながら、これらの方法では、例えば気管形成術などの
呼吸器外科手術の場合、気管チューブを挿入した状態で
術部の手術操作を行う必要があり、十分な術野が確保で
きず手術操作が非常に煩雑であったため、人体の呼吸器
官を介すことなく血液に気体を拡散させる方法が望まれ
ていた。
【0003】一方、人体の呼吸器官を介すことなく血液
とガス交換を行うものとして、人工肺と血液ポンプなど
を有する体外循環血液回路を用いて静脈血を酸素加する
方法があるが、複雑な装置を要し、操作も煩雑である。
また、同じく呼吸器官を介すことなく血液に気体を拡散
させる方法として、気体透過性を有する中空糸膜の集合
部材からなる装置を直接血管内に留置し、血液に気体
(酸素)を拡散させる方法がある。体外循環回路を用い
る方法と比べて、装置の小型化、簡素化が図れる反面、
血管内に装置を留置するため、血液の流動抵抗が問題と
なり、血液へのガス交換能の低下および血栓形成の欠点
を有する。
【0004】これらの短所を解決するため、血管内留置
式気体拡散装置について以前より様々な開発、改良が試
みられている。
【0005】特開平6−23040号公報には、バルー
ンとそれに隣接する気体透過性を有する中空糸膜を通じ
て血液中に酸素を拡散させる血管内留置式酸素添加装置
が開示されている。このバルーンはヘリウムガスの送気
/脱気により膨張/収縮を繰り返し、それによりバルー
ンと隣接した酸素を拡散する中空糸膜束が血管内にて膨
張/収縮し、血液へのガス(酸素)交換能の低下を最小
にするようにされている。
【0006】特開平8−57044号公報には、気体透
過性を有する膜で形成された袋状のバルーンあるいは管
状のものをループ状にしたバルーン内に酸素を送気/脱
気することによりバルーンが膨張/収縮し、血液に新鮮
な酸素を拡散し、心臓の拍動に類似してポンプ機能の一
部を補助する血管内留置式酸素添加装置が開示されてい
る。
【0007】しかしながら、特開平6−23040号公
報記載の装置は酸素を添加する中空糸膜とそれを膨張/
収縮させるバルーンの2種類の部材を要し、さらに血液
とガス交換する目的の気体の酸素とバルーンを膨張/収
縮させるヘリウムガスとの2種類の気体が必要であり、
面倒である。また、特開平8−57044号公報記載の
装置はその一方端が気体透過性を有するバルーンであ
り、このバルーン内に酸素あるいは酸素化気体を送気/
排出することで、柔軟性に富む部材より構成されたバル
ーンが膨張/収縮可能となる。しかし、上記装置はバル
ーンの形状が袋状あるいはループ状となっており、支持
部材を装備しないため、実際の血管内への挿入操作は困
難である。
【0008】一方、血液に気体を拡散させる場合、中空
糸膜内に過度の気体圧力が加わわると、中空糸膜内の気
体が中空糸膜外に気泡となって拡散されるバブリング現
象が発生し、気体拡散効率が低下するばかりでなく、致
命的な問題となる可能性がある。前述の特開平6−23
040号公報記載の装置はこれについて気体の駆動装置
により負圧を加え、中空糸膜内の陽圧防止を図っている
が、気体の駆動装置を別途必要としている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記事情を鑑
みて発案された本発明の目的は、気体拡散と膨張/収縮
の両機能を兼ねる中空糸膜によって、血液への気体の拡
散を向上し、血栓形成を防止できる、操作性に優れた簡
素な気体拡散システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するため、本発明の中空糸膜集束体は、外面にて血液と
接触させ、膜を通して血液中に気体を拡散(ガス交換)
せしめるシリコーンゴム製の中空糸膜と該中空糸膜内腔
に気体を通気する通気路とを備えた中空糸膜集束体で、
中空糸膜内腔に0.1Kgf/cm2以上の気体による
圧力負荷を与えることによって中空糸膜が膨張し、前記
圧力負荷の解除によって中空糸膜が収縮することで血液
中への気体の拡散効率を向上させ、血液滞留を減少し、
血栓形成を抑制できる。
【0011】また、本発明は前記中空糸膜集束体への気
体の送気/排気が制御可能な手段を有することを特徴と
する気体拡散システムである。
【0012】また、本発明の好ましい態様としては、前
記中空糸膜集束体の中空糸膜の両端部が2つの固定部に
よって固着され、これら2つの固定部を連接、支持する
支持部材を有するものがあり、それによって中空糸膜集
束体全体に剛性が得られ、実際の血管への挿入操作が容
易となり、操作性が向上する。
【0013】また、本発明の好ましい態様としては、前
記中空糸膜の外径が0.5mmから1.5mmであり、
内外径比が1:1.2〜1:1.4の範囲にあることを
特徴とし、中空糸膜内腔が0.1Kgf/cm2以上の
内圧変化で、その圧力変化を−1.2Kgf/cm2
ら1.2Kgf/cm2以内に設定することである。そ
れにより、中空糸膜が永久ひずみを生じることなく、可
逆的に膨張及び収縮することが可能となる。
【0014】一方、本発明の更に好ましい態様としては
前記中空糸膜が収縮する際に中空糸膜を固定する両端部
のうち一端が他端に対して長軸を中心に30〜60°回
転し、前記中空糸膜が膨張する際には逆方向に回転し、
正位置に復元する往復回転運動を交互に行うことによ
り、中空糸膜が真直ぐに或いは捩って配列されることが
交互に行われることで、中空糸膜の膨張/収縮によって
生じる以上の血液の乱流が生じ、更なる気体の拡散効率
が上昇し、血栓形成が抑制されることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明にかかる中空糸膜集束体
は、気体を拡散し、膨張/収縮する中空糸膜と、その両
端部を固定する固定部と、両固定部を支持する支持部材
と、中空糸膜内部に気体を通気させる通気路から構成さ
れる。以下に、添付図面を参照して、本発明である中空
糸膜集束体の詳細について説明する。図1並びに図2は
本発明の一実施例にかかる中空糸膜集束体の側面図であ
る。図1は中空糸膜が収縮した状態、図2は中空糸膜が
膨張した状態を各々示す。図1が示すように、中空糸膜
1は、その両端部を固定部2a及び固定部2bにより固
定されており、固定部2bには中空糸膜内腔と連通可能
な通気路3が連接されている。また、図3は図1記載の
中空糸膜集束体のX−X’方向での側断面図である。固
定部2a及び固定部2bは支持部材4により連接されて
いる。固定部2a及び固定部2bにより固定された中空
糸膜1の両端部は、固定部2aでは閉塞されており、固
定部2bでは通気路3の内腔へと開口している。図示し
ない気体の送気/排気手段により通気路3内腔に気体を
送気すると、気体は中空糸膜1の内腔へと送気され、図
2に示したように中空糸膜1は膨張し、中空糸膜1内外
に気体の圧力勾配が生じ、中空糸膜1を透過して中空糸
膜1周辺の血液中に拡散する。一方、図示しない気体の
送気/排気手段により通気路3内腔を減圧にすることに
より、中空糸膜1内腔の気体は排出され、中空糸膜1が
収縮し、各中空糸膜間に間隙が生じ、その間隙に新たな
血液が充填される。
【0016】本集束体の作用について説明すると、本集
束体の少なくとも中空糸膜1と固定部2a、2bとを含
む部分を血管内に挿入した状態で維持し、通気路3を体
外へと導出させ、気体の送気/排気手段に連絡する。こ
の送気/排気手段より血液に拡散させる目的の気体を図
3中のA方向より送気する。その結果、目的とする気体
が通気路3に連接する中空糸膜1内腔に送気され、中空
糸膜1を膨張させる。そして、周辺の血液との接触面積
が増大したところで、中空糸膜1内の気体が血液中に拡
散する。さらに、中空糸膜1が膨張することで、目的と
する気体が拡散された血管内の所定量の血液が排除され
る。次に、送気/排気手段により気体を図3中のB方向
に排出し、通気路3及び中空糸膜1の内腔を減圧し、膨
張した中空糸膜1を収縮させる。この収縮によって各中
空糸膜間に間隙が生じ、その間隙に新たな血液が充填さ
れる。これら一連の中空糸膜1の血管内での膨張/収縮
運動により血液の乱流が生じ、その結果、血液への気体
拡散効率が上昇し、血液滞留部が最小となることで血栓
の発生が抑制される。
【0017】図4は本発明の他の実施例に係わる中空糸
膜集束体の側断面図である。図4に示すように、中空の
支持部材40は前記通気路3内に配管され、固定部2b
を貫通し、固定部2aに開口している。また、中空糸膜
1は固定部2a、2bで固定されると同時にその両端部
で各々開口している。固定部2aには内腔部を有する先
端部材5が連接されており、固定部2aと先端部材5に
より支持部材40と中空糸膜1との気体の連通空間6を
構成している。支持部材40は図示しない送気手段と連
絡されており、その手段より血液に拡散させる目的の気
体をA方向より送気する。気体は連通空間6、次に中空
糸膜1に送気されることで、中空糸膜1が膨張する。続
いて通気路3に接続された排気手段により気体をB方向
より排出し、中空糸膜1を収縮させる。尚、この送気手
段及び排気手段は、送気口及び排気口とを有し、送気/
排気とを交互に行うことが可能な手段であっても良い。
【0018】図4記載の集束体は、図3記載の集束体と
異なり、血液に拡散させる気体の通気方向が一方向であ
るということを特徴としている。本集束体においては、
気体を血液に拡散させると同時に、血液中の気体を中空
糸膜内へと逆に拡散させるガス交換の場合に特に有効で
ある。例えば中空糸膜1を介して血液中に酸素を拡散
し、逆に血液中の二酸化炭素を中空糸膜内に拡散させる
場合、酸素を図4記載の集束体にて一方向に送気するこ
とで常に新鮮な酸素の供給が可能となるからである。一
方、図3記載の集束体においても、血液中への気体の拡
散を目的とする場合に十分な機能を果たしうる。例え
ば、術中の全身麻酔に使用される麻酔ガスや抗血小板作
用を目的とする一酸化窒素などの気体を血液中に拡散さ
せる目的の場合などが挙げられる。
【0019】図5、6、7に記載したのは、図3記載の
中空糸膜集束体における支持部材4の他の実施例を示し
たものである。図5は本集束体の固定部2a、2bの中
心部に配置された1つの支持部材を示している。図6は
本集束体の固定部2a、2bの端縁部に対称に配置され
た2つの支持部材を示している。図7は本集束体の固定
部2a、2bの端縁部に等間隔に配置された3つの支持
部材を示している。
【0020】図8は本発明の他の実施例にかかる中空糸
膜集束体の側面図である。図8は中空糸膜1が収縮した
際、その中空糸膜1を固定する固定部aが30から60
°回転し、中空糸膜1が本集束体の長軸方向に対し、捩
れて配列されることを示している。
【0021】図9は図8記載の集束体から中空糸膜を除
いた状態を示す透視図である。支持部材41は固定部2
bを貫通し、固定部2aに固定されている。固定部2b
の支持部材41と接触する部分は、気密性を有する摺動
部材7より構成されている。支持部材41は固定部2a
を固定部2bに対して長軸を中心に回転できるように回
転トルクを伝達する駆動装置(図示せず)に接続されて
いる。固定部2aは固定部2bに対し、通気路への気体
の排気時、即ち中空糸膜の収縮時には30から60°回
転し、送気時、即ち中空糸膜の膨張時にはその逆方向に
回転し、正位置に復元するといった往復回転運動をす
る。それによって中空糸膜を本集束体の長軸方向に対
し、真直ぐに或いは捩って配列することができ、しか
も、これらの配列を交互に行うことができることを特徴
としている。本集束体を血管内に留置し、目的とする気
体を拡散する際、本集束体を構成している中空糸膜が真
直ぐに或いは捩れて配列されることが交互に行われるこ
とによって、より一層の血液の乱流が生じ、血液への気
体拡散効率がさらに上昇し、血液滞留部が減少されるこ
とで血栓の発生が抑制される。
【0022】図10は本発明の他の実施例にかかる中空
糸膜集束体の側面図である。本集束体通気路3の途中に
排気路9が連接されている。前記通気路3と排気路9と
の間には通気路3から排気路9へと開口する一方向弁8
を装備している。中空糸膜1に通気路3を通じて血液中
に拡散する目的の気体を送気する際、過度に気体が送気
され、通気路3内腔がある一定の圧力になると一方向弁
8が開放し、排気路9を通じて排気される。排気路9は
外気中へと開口していても、図示しない排気手段に接続
されていても良い。本集束体の中空糸膜1に血液中への
気体の拡散を目的とした気体を過度に送気すると、中空
糸膜外へと気体が気泡となるバブリング現象が生じ、気
体拡散効率が低下するばかりでなく、致命的な問題とな
る可能性がある。図10に示した一方向弁8は、中空糸
膜1内に過度の圧力負荷を防止するため、本集束体に装
備され、通気路3内腔がある一定の圧力になると排気路
9に開口し、気体を排気路9を通じてC方向へと排気す
る効果を奏する。
【0023】尚、本発明にかかる中空糸膜集束体は中空
糸膜の束の中にスペーサーヤーンとして非中空繊維を混
合させることも可能である。中空糸膜集束体はその製造
工程において、中空糸膜束内の中空糸膜間の間隙に大小
の差が生じる。よって、中空糸膜に接触する血液の中空
糸膜束内部での分配が不均等となり、血液の流れに偏流
が生じることで、気体拡散効率が低下する。それを防止
するため、中空糸膜間にスペーサーを設けることで、中
空糸膜間の間隙の不均等を制御し、偏流を防止するのが
好ましい。その実施例としては、図11に示したように
0.01μmから1μm径のポリエチレンテレフタレー
ト製の非中空繊維を約10本程度束ねたスペーサーヤー
ン10aを、それぞれの中空糸膜1に螺旋状に巻き付
け、これを固定部a、bにより固定し、中空糸膜集束体
とすることが挙げられる。また、他の実施例としては図
12に示したように0.01μmから1μm径のポリエ
チレンテレフタレート製の非中空繊維を約50本程度束
ねたスペーサーヤーン10bを、中空糸膜約10本に対
し1本の割合となるように中空糸膜の束の中に混合さ
せ、固定部a、bにより固定し、中空糸膜集束体とする
ことによっても血液の偏流は一部解消される。
【0024】本発明にかかる中空糸膜集束体は血液中に
気体を拡散させることを目的としているが、拡散を目的
とする気体はその使用用途によって種々の気体、またそ
れぞれを混合させた気体を選択することが可能である。
例えば、人工肺のように血液に酸素を拡散し、二酸化炭
素を排出するガス交換を目的とするとするならば、酸素
を選択することが可能であろうし、麻酔器としての使用
を目的とするならば、例えば笑気ガス、エーテル、クロ
ロホルムなどの麻酔ガスを選択することが可能である。
また、血管拡張、血圧低下、血小板凝集阻害を目的とす
るならば一酸化窒素を選択することが可能である。ま
た、上記の複数の目的を満たす必要がある際は、上記気
体の幾つかを混合して使用するか、或いは時間により送
気する気体を切り換えて使用することも可能である。
【0025】本発明にかかる中空糸膜集束体は、別途気
体を送気/排気する手段(図示せず)を要するが、この
気体の送気/排気手段は送気/排気が制御可能な機能、
例えば、気体の圧力制御、送気/排気の時間的制御、送
気する気体の切り換え機能を有する手段であることが望
ましい。
【0026】
【発明の効果】本発明の中空糸膜集束体によれば、本集
束体を直接血管内に留置し、手術あるいは治療目的とす
る気体を血液中に拡散させることが可能となるため、呼
吸器官を介することなく気体を血液中に拡散することが
可能となり、例えば気管形成術などの呼吸器外科手術の
場合、気管チューブなどの器具が不要となり、術野の確
保が可能となる。また、血管内に留置しても血液流動抵
抗が比較的少なく、中空糸膜の膨張/収縮運動による血
液の乱流が生じるため、血液滞留部が生じにくく、血栓
の生成が少なくなる。さらに、血液の乱流により、目的
とする気体の血液拡散効率の低下を防止することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中空糸膜が収縮した状態にある本発明の一実施
例にかかる中空糸膜集束体の模式的な側面図。
【図2】中空糸膜が膨張した状態にある本発明の一実施
例にかかる中空糸膜集束体の模式的な側面図。
【図3】図1記載の集束体のX−X’線に沿った側断面
図で、気体の送気及び排気を1つの手段にて実施するこ
とを示した図。
【図4】図1記載の集束体の側断面図で、気体の送気及
び排気を複数の連接する手段にて一方向に実施すること
を示した図。
【図5】本発明の一実施例において、集束体の中心部に
配置された1つの支持部材を示す。
【図6】本発明の一実施例において、集束体端縁部に対
称に配置された2つの支持部材を示す。
【図7】本発明の一実施例において、集束体端縁部に等
間隔に配置された2つの支持部材を示す。
【図8】中空糸膜が集束体の長軸方向に対し、捩れて配
列された状態にある本発明の一実施例にかかる中空糸膜
集束体の模式的な斜視図。
【図9】図8記載の集束体において、中空糸膜を除いた
状態を示す模式的な透視図。
【図10】一方向弁を装備した本発明の一実施例にかか
る中空糸膜集束体の模式的な斜視図。
【図11】中空糸膜に非中空繊維を螺旋状に巻き付けた
状態を示した模式的な斜視図。
【図12】中空糸膜束にスペーサーヤーンを混合させた
状態を示す本発明の一実施例にかかる中空糸膜集束体の
模式的な横断面図。
【符号の説明】
1.中空糸膜 2a.固定部 2b.固定部 3.通気路 4.支持部材 4a.支持部材(内部支持型) 4b.支持部材(外部支持型) 4c.支持部材(外部支持型) 40.支持部材(中空型) 41.支持部材(回転運動型) 5.先端部材 6.連通空間 7.摺動部材 8.一方向弁 9.排気手段 10a.スペーサーヤーン 10b.スペーサーヤーン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外面にて血液と接触させ、膜を通して血液
    中に気体を拡散(ガス交換)せしめるシリコーンゴム製
    の中空糸膜と該中空糸膜内腔に気体を通気する通気路と
    を備えた中空糸膜集束体で、中空糸膜内腔に0.1Kg
    f/cm2以上の気体による圧力負荷を与えることによ
    って中空糸膜が膨張し、前記圧力負荷の解除によって中
    空糸膜が収縮することを特徴とした中空糸膜集束体。
  2. 【請求項2】前記中空糸膜外径が0.5mmから1.5
    mmであり、内外径比が1:1.2〜1:1.4の範囲
    にある前記請求項1記載の中空糸膜集束体。
  3. 【請求項3】前記中空糸膜内腔の圧力負荷が1.2Kg
    f/cm2以内では圧力履歴による物理的な永久ひずみ
    を生じることなく、中空糸膜が可逆的に膨張及び収縮す
    ることを特徴とした前記請求項1または2のいずれかの
    項記載の中空糸膜集束体。
  4. 【請求項4】前記中空糸膜の両端部が2つの固定部によ
    って固着され、これら2つの固定部を連接、支持する支
    持部材を有する前記請求項1から3のいずれかの項記載
    の中空糸膜集束体。
  5. 【請求項5】前記支持部材が中空に形成され、その支持
    部材内腔を通って、気体の通気が可能な前記請求項1か
    ら4のいずれかの項記載の中空糸膜集束体。
  6. 【請求項6】前記中空糸膜の束内に少なくとも1つの非
    中空繊維からなる繊維を混合させることを特徴とした前
    記請求項1から5のいずれかの項記載の中空糸膜集束
    体。
  7. 【請求項7】前記中空糸膜集束体への気体の送気/排気
    が制御可能な手段を有する気体拡散システム。
  8. 【請求項8】前記中空糸膜内腔に気体を送気することに
    よって−1.2Kgf/cm2から1.2Kgf/cm2
    の圧力変化を与え、それにより前記中空糸膜を可逆的に
    膨張/収縮させることを特徴とした前記請求項7記載の
    気体拡散システム。
  9. 【請求項9】前記通気路により中空糸膜内への気体の送
    気及び排気を交互に行うことを特徴とした前記請求項7
    または8のいずれかの項記載の気体拡散システム。
  10. 【請求項10】前記通気路内に配管された中空の前記支
    持部材を通じて中空糸膜内へ気体が送気され、前記通気
    路を通じて気体が排気されることを特徴とした前記請求
    項7から9のいずれかの項記載の気体拡散システム。
  11. 【請求項11】前記通気路に一方向弁を装備することを
    特徴とした前記請求項7から10のいずれかの項記載の
    気体拡散システム。
  12. 【請求項12】前記中空糸膜が収縮する際に中空糸膜を
    固定する両端部のうち一端が他端に対して長軸を中心に
    30〜60°回転し、前記中空糸膜が膨張する際には逆
    方向に回転し、正位置に復元する運動を交互に行うこと
    を特徴とした前記請求項7から11のいずれかの項記載
    の気体拡散システム。
JP25463899A 1999-09-08 1999-09-08 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体 Expired - Fee Related JP4332886B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25463899A JP4332886B2 (ja) 1999-09-08 1999-09-08 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25463899A JP4332886B2 (ja) 1999-09-08 1999-09-08 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001070442A true JP2001070442A (ja) 2001-03-21
JP4332886B2 JP4332886B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=17267809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25463899A Expired - Fee Related JP4332886B2 (ja) 1999-09-08 1999-09-08 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4332886B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005538758A (ja) * 2002-07-22 2005-12-22 ノヴァルグ ゲーエムベーハー 静脈酸素化装置
WO2009110652A1 (en) * 2008-03-07 2009-09-11 Industrial Cooperation Foundation Chonbuk National University A pulsatile cardiopulmonary auxiliary device
JP2010518995A (ja) * 2007-02-28 2010-06-03 ドリッテ パテントポルトフォーリオ ベタイリグングスゲゼルシャフト エムベーハー ウント コー.カーゲー 物質移動および/またはエネルギー交換のための装置
JP2010214331A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Tsukishima Kikai Co Ltd 濾過モジュール、濾過ユニット、および濾過装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005538758A (ja) * 2002-07-22 2005-12-22 ノヴァルグ ゲーエムベーハー 静脈酸素化装置
US8419674B2 (en) 2002-07-22 2013-04-16 Novalung Gmbh Intravenous oxygenator with impermeable sheath and wire grate
JP2010518995A (ja) * 2007-02-28 2010-06-03 ドリッテ パテントポルトフォーリオ ベタイリグングスゲゼルシャフト エムベーハー ウント コー.カーゲー 物質移動および/またはエネルギー交換のための装置
US8398858B2 (en) 2007-02-28 2013-03-19 Dritte Patentportfolio Beteiligungsgesellschaft Mbh & Co. Kg Device for transferring mass and/or exchanging energy
WO2009110652A1 (en) * 2008-03-07 2009-09-11 Industrial Cooperation Foundation Chonbuk National University A pulsatile cardiopulmonary auxiliary device
JP2010214331A (ja) * 2009-03-18 2010-09-30 Tsukishima Kikai Co Ltd 濾過モジュール、濾過ユニット、および濾過装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4332886B2 (ja) 2009-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0853951B1 (en) Inflatable percutaneous oxygenator with transverse hollow fibers
US5219326A (en) Inflatable percutaneous oxygenator
US5207640A (en) Method of anesthetizing a patient
EP0168439B1 (en) Intraluminal membrane oxygenator
US5271743A (en) System to optimize the transfer of gas through membranes
JP2022020767A (ja) 医療用チューブおよび製造方法
US5122113A (en) Inflatable percutaneous oxygenator
JPH0543389B2 (ja)
US20060264810A1 (en) Percutaneous respiratory assist catheter incorporating a spinning fiber bundle
US5376069A (en) Inflatable percutaneous oxygenator with internal support
US6723132B2 (en) Artificial lung device
JP4332886B2 (ja) 膨張/収縮可能な中空糸膜集束体
JP7425721B2 (ja) 気管チューブ
EP0697221B1 (en) Cardiopulmonary function assisting device
JP2010520000A (ja) 人工肺
Federspiel et al. Temporary support of the lungs-the artificial lung
US11771883B2 (en) Intravascular membrane oxygenator catheter with oscillating hollow fiber membranes
US20230181805A1 (en) Catheter for intravascular oxygen supplementation
JP2023147102A (ja) 血液酸素化装置
WO2002076530A1 (en) Intravascular blood-gas exchanger
WO1995028986A1 (en) Inflatable percutaneous oxygenator with internal support
JP2005253804A (ja) 挿入管
JPH07116256A (ja) 呼吸装置の通気管路
JPH11319108A (ja) 一酸化窒素供給装置
JP2001286567A (ja) 一酸化窒素供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090614

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120703

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130703

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees