JP2001070325A - 歯科治療用マウスガード - Google Patents

歯科治療用マウスガード

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dental
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Ikuhito Hayakawa
生人 早川
Kazuhiro Ono
一弘 小野
Toru Shimizu
徹 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯周病治療剤などの歯科用治療剤を患部に適
用した場合に、患部滞留性を高めると同時に拡散を抑制
できる手段を提供すること。 【解決手段】 人の歯型またはその一部に適合させるの
に適した形状に形成されたマウスガードであって、歯科
疾患を罹患した患者に適用し、該患者の歯及び/又は歯
茎に接触する部分に歯科用治療剤を保持するためのマウ
スガード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯科治療用マウスガ
ード、より詳細には、歯科用治療剤を保持するためのマ
ウスガード、並びにそれを用いた歯科治療用キットに関
する。
【0002】
【従来技術】現在の歯科治療においては、小児のう蝕予
防の一環としてフッ素のゲルを歯の全面に塗布するため
の道具として、あるいは漂白剤(例えば、カルバミドペ
ルオキシド等)を歯の表面に塗布するための道具とし
て、歯科用トレーが用いられている。
【0003】また、歯科治療時またはボクシングなどの
過激な運動時における口腔内の保護、あるいは睡眠時に
おける歯軋りの防止などを目的として、マウスガード、
マウスピースあるいはナイトフォームプレガードと称さ
れるものが一般的に用いられている。これらの中でも、
特開平6−217996号公報には、熱可塑性樹脂製の
歯磨き用マウスガードを加熱して可塑性にし、該マウス
ガードに歯型に対応する溝部を形成し、該溝部内面に歯
磨き剤を塗布して、歯磨き剤をマウスガードにより歯茎
に支持可能にすることを特徴とする内面に歯磨き剤が塗
布された歯磨き用マウスガードの形成方法が記載されて
いる。しかしながら、マウスガードを歯科治療のために
用いることはこれまで報告されていない。
【0004】一方、歯科治療においては、多くの歯科用
治療剤が用いられており、例えば、歯周病治療剤として
はペリオクリン歯科用軟膏(塩酸ミノサイクリン)、ヒ
ノポロン、テトラサイクリンCMCペーストなどが販売
されている。これらの治療剤は、歯周ポケットに注入し
たり、歯肉へ塗布することによって患部に適用される
が、患部における滞留時間が短いために薬剤の作用効果
が投与量に比例しないという問題や、体内へ拡散してい
くといった問題を有している。
【0005】従って、歯周病治療剤などの歯科用治療剤
を患部に適用した場合に、患部滞留性を高めると同時に
拡散を抑制できる新規な治療剤適用手段の開発が求めら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した歯
科用治療剤投与に関する問題点を解決することを課題と
した。即ち、本発明は、歯周病治療剤などの歯科用治療
剤を患部に適用した場合に、患部滞留性を高めると同時
に拡散を抑制できる手段を提供することを課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、マウスガードに歯科
用治療剤を塗布して一定条件下で保持時間を調べた結
果、歯科治療を効果的に行うのに十分な保持時間を達成
できることを見出し、本発明を提供するに至った。即
ち、本発明によれば、人の歯型またはその一部に適合さ
せるのに適した形状に形成されたマウスガードであっ
て、歯科疾患を罹患した患者に適用し、該患者の歯及び
/又は歯茎に接触する部分に歯科用治療剤を保持するた
めのマウスガードが提供される。
【0008】好ましくは、本発明のマウスガードは熱硬
化性樹脂または熱可塑性樹脂により形成される。本発明
において好ましくは、歯科用治療剤は歯周病治療剤また
は歯槽膿漏治療剤である。本発明において好ましくは、
歯科用治療剤は局所用軟膏の形態のものである。好まし
くは、本発明のマウスガードの着用期間は、歯科用治療
剤の治療効果を発揮するのに十分な期間である。本発明
の別の側面によれば、本発明のマウスガードと少なくと
も1種の歯科用治療剤とを含む、歯科治療用キットが提
供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施方法および実
施態様について説明する。本発明のマウスガードは、人
の歯型またはその一部に適合させるのに適した形状に形
成されており、歯科疾患を罹患する患者に適用し、該患
者の歯及び/又は歯茎に接触する部分に歯科用治療剤を
保持するために用いられる。
【0010】本発明の特徴の一つは、マウスガードを歯
科用治療剤を保持するために用いる点にある。従来にお
いてマウスガードは主として、運動時における口腔内の
保護、睡眠時における歯軋りの防止、あるいは歯磨き剤
または漂白剤の投与(なお、歯磨き剤または漂白剤の投
与の場合、マウスガードの着用時間は一般的には数分程
度の短時間である)などを目的として用いられていた。
歯科疾患治療のためにマウスガードを用いることができ
ることは、本発明者により今回初めて見出されたもので
ある。
【0011】以下の理論によって本発明は拘束されるこ
とはないが、本発明のマウスガードに歯科用治療剤を塗
布して患部に適用し、一定期間着用した場合、着用期間
を通じて、歯科用治療剤は患部(歯周ポケット、歯茎、
歯肉など)の内部へと吸収されていき、これにより治療
剤の作用が発揮されて一定の治療効果を達成することが
できるものと考えられる。これに対して、従来から知ら
れているように歯磨き剤または漂白剤の投与のためにマ
ウスガードを用いる場合においては、マウスガードは単
に歯磨き剤または漂白剤を歯または歯茎の表面に塗布す
るために用いられており、その着用時間も短時間にすぎ
なかった。
【0012】即ち、マウスガード上に塗布した歯科用治
療剤の治療効果を発揮するのに十分な期間に渡ってマウ
スガードを着用することによって、治療剤が患部の内部
に吸収されて一定の治療効果を達成できるという本発明
者による今回の知見は、全く新規で独創的なものであ
る。
【0013】本明細書で言う「マウスガード」とは、口
内に装着して歯及び/又は歯茎を覆うことができる道具
を意味し、従来から知られている歯科用トレー、マウス
ガードまたはナイトフォームプレガードなどを全て含む
概念である。マウスガードの形状、大きさ、材質など
は、本明細書に記載した条件を充足する限り特に限定さ
れないが、好ましくは、呼吸や会話などの口腔機能を妨
げることがなく、着脱容易で、装着中は容易に脱落する
ことがなく、違和感なく使用することができるものであ
る。
【0014】マウスガードの構造は、その機能により本
体部分と歯型部分(歯及び歯茎に接触する部分)とに分
けることができる。本体部分と歯型部分とを誰が成形す
るかにより、マウスガードは(1)ストックタイプ(本
体および歯型部分ともに製造業者により成形される)、
(2)マウスフォームドタイプ(本体および歯型部分と
もに使用者により成形される)、並びに(3)カスタム
メイドタイプ(本体および歯型部分ともに歯科医または
技工士などの専門技術者により成形される)の3タイプ
に分類することができる。本発明のマウスガードは上記
3タイプの何れでもよい。 さらに、本発明のマウスガ
ードは、本体部分を製造業者または専門技術者が成形
し、歯型部分のみを使用者が成形するといったストック
タイプまたはカスタムメイドタイプとマウスフォームド
タイプとを組み合わせたタイプなど、上記3タイプを適
宜組合せたタイプのものでもよい。
【0015】本発明のマウスガードは人の歯型またはそ
の一部に適合させるのに適した形状に形成されている。
「適合させるのに適した形状」とは、マウスガードが平
均的な人の歯型に適合するのに適した形状を有していれ
ばよいことを意味し(例えば、治療の対象が成人である
場合には、平均的な成人の歯型に対応するような大きさ
と形状を有する大人用マウスガードとして製造したり、
治療の対象が子供である場合には平均的な子供の歯型に
対応するような大きさと形状を有する子供用マウスガー
ドを製造することができる)、必ずしも特定の一個人の
歯型に完全に適合する形状を初めから有していなくても
よいことを意味する。例えば、マウスフォームドタイプ
のマウスガードの場合には、平均的な人の歯型に適合す
させるのに適した形状を有する熱可塑性樹脂で形成され
たマウスガードを作製し、特定の患者への使用直前に、
熱によって(例えば、熱水に浸すなどによって)樹脂を
可塑化してから該患者の歯型に適合する形状とし、その
後に歯科用治療剤をマウスガードに塗布して、それを該
患者に適用することができる。
【0016】一方、ストックタイプまたはカスタムメイ
ドタイプのマウスガードの場合には、患者の歯型に適合
したマウスガードを最初から作製し、可塑化することな
くそのまま使用することができる。このような場合に
は、マウスガードの材質として熱硬化性樹脂などを用い
ることができる。
【0017】本明細書で言う「歯型またはその一部」と
は、上顎または下顎の歯型の全部に適用するためのマウ
スガードのみならず、歯型の一部にのみ適用するための
マウスガードも本発明の範囲内に包含されることを意味
する。即ち、本発明のマウスガードは、上顎または下顎
の左側のみの歯、あるいは前歯のみといった一部の歯型
に適合するようなマウスガードでもよい。本発明のマウ
スガードは治療の対象となる患者の歯型に適合するよう
な形状で患者に適用されるので、一部のみの歯型を対象
とするマウスガードでも確実に装着することができる。
しかしながら、一部のみの歯型を対象とするマウスガー
ドを使用する場合には、歯に装着した際にマウスガード
が容易に外れたり、ずれたりしないような保持手段を用
いてもよい。このような保持手段は特に限定されず、患
者に苦痛などの不快感を与えることがないか少なく、ま
た治療後に容易にマウスガードを除去することができる
手段であればいかなる手段でもよい。このような保持手
段としては、金属またはプラスチック等で形成された留
め具、接着剤、接着テープなどが挙げられる。
【0018】本発明のマウスガードの作製に用いる材料
は特に限定されず、当技術分野で既知の材料を使用する
ことができる。材料としては、耐久性、成形性および衝
撃吸収性などが良好で、生体有害性がない(又は少な
い)ものが好ましく、また低価格で入手容易なものが好
ましい。材質としては、硬質材料(金属、硬質樹脂な
ど)または軟質材料(軟質樹脂など)の何れでもよく、
また透明材料でも半透明材料でも着色材料でもよい。材
料は、製造するマウスガードの種類(ストックタイプ、
マウスフォームドタイプ、カスタムメイドタイプ、また
はこれらの組合せ)に応じて適宜選択することができ
る。
【0019】例えば、ストックタイプまたはカスタムメ
イドタイプのマウスガードで用いられる比較的高い軟化
点を有する材料としては、加硫ゴム、弾性プラスチック
などが挙げられ、より具体的にはシリコンゴム、エチレ
ンビニルアセテート(EVA)またはポリオレフィンな
どのゴム弾性体を使用することができる。好ましくは、
熱硬化性樹脂を使用することができる。
【0020】また、マウスフォームドタイプで用いられ
る低軟化点を有する熱可塑性樹脂としては、プラスチッ
ク弾性体をベースとしたホットメルト材料で約60℃〜
約100℃程度の熱湯で軟化するものを使用することが
できる。このようなホットメルト材料としては、エチレ
ンビニルアセテート(EVA)などが挙げられる。
【0021】本体部分および歯型部分ともに熱可塑性樹
脂から形成されたマウスガード(マウスフォームドタイ
プ)は、患者自身が使用直前にマウスガードを自分の歯
型に適合した形状に容易に成形できるという観点から好
ましい。一方、歯科医療の臨床現場で用いる場合には、
熱硬化性樹脂から形成されたマウスガード(カスタムメ
イドタイプ)が好ましく用いられる。
【0022】本発明のマウスガードは、1回使用する毎
に捨てる使い捨てタイプ、あるいは使用後に回収し、適
宜洗浄などを施した後に再使用する再使用タイプの何れ
でもよい。材質などを適宜選択することにより、所望に
より、使い捨てタイプまたは再使用タイプの何れかを作
製することができる。
【0023】本発明で言う歯科疾患の種類は特に限定さ
れず、歯および歯茎に生じ得る全ての疾患を包含する。
歯科疾患の具体例としては歯周病、歯槽膿漏、虫歯など
が挙げられる。
【0024】本発明のマウスガードに保持される歯科用
治療剤の種類は特に限定されず、例えば、歯周病治療
剤、歯槽膿漏治療剤、ウ蝕の抑制剤、象牙質知覚過敏鈍
麻剤などが挙げられ、歯周病治療剤および歯槽膿漏治療
剤が特に好ましい。歯周病治療剤の具体例としては、例
えば、ペリオクリン歯科用軟膏(塩酸ミノサイクリン)
(サンスター)、ヒノポロン(昭和薬品化工)、テトラ
サイクリンCMCペースト(昭和薬品化工)などが挙げ
られる。また、ウ蝕の抑制剤としてサホライド(ビーブ
ランドMD)、象牙質知覚過敏鈍麻剤としてダイアデン
ト(昭和薬品化工)、デュラファット(ウェルム)など
が挙げられる。
【0025】本発明のマウスガードを用いて患部に保持
する場合、上記歯科用治療剤は単独で用いてもよいし、
2種類以上の治療剤を組み合わせて用いてもよい。
【0026】歯科用治療剤の剤型は、特に限定されず任
意の形態のものを使用できるが、治療剤をマウスガード
に塗布し、歯及び/又は歯茎に装着した際に治療剤が漏
出することなく患部に保持され易い形態のものが好まし
い。歯科用治療剤の好ましい形態としては、例えば、軟
膏、粉末、ゲル、ペーストなどが挙げられ、あるいは吸
湿するとペースト状になる性質を有する剤型のものを用
いることもできる。特に好ましい剤型は、軟膏である。
【0027】歯科用治療剤の塗布量は、薬剤の種類、疾
患の種類または症状の度合い、患者の年齢、性別または
体重、あるいはマウスガードの着用時間などに応じて適
宜選択することができる。
【0028】本発明のマウスガードは少なくとも1種の
歯科用治療剤を塗布して使用されるが、その他に(1)
治療剤の吸収促進剤、安定化剤または保存剤;(2)患
部の消毒剤;または(3)唾液、血液または膿みなどの
体液を吸収するための吸収剤;などの任意の補助薬剤を
併用してもよい。なお、本発明のマウスガードは歯科疾
患を治療するために口内に一定時間保持されているが、
その間には、唾液、血液または膿みなどの体液が患部に
発生または浸出してくる場合がある。このような体液の
存在が、歯科疾患の治療に悪影響を及ぼす可能性がある
場合、あるいは患者に不快感などを与えて好ましくない
場合などには、これら体液を吸収するための吸収剤を歯
科用治療剤と一緒にマウスガードに保持させることが好
ましい。
【0029】上記した歯科用治療剤および所望の補助薬
剤をマウスガードに保持するための手段は特に限定され
ない。通常は、マウスガードを歯科疾患を罹患に患者に
適用した際に該患者の歯及び/又は歯茎に接触する部分
に、予め治療剤および所望の補助薬剤を塗布した後に、
マウスガードを口内に装着する。治療剤が軟膏状のもの
であればそのまま直接マウスガード上に塗布することが
でき、あるいは接着剤などを併用して治療剤をマウスガ
ードに塗布してもよい。
【0030】本発明のマウスガードの着用期間は特に限
定されないが、患者の生活に大きな不便をもたらすこと
がなく、同時に十分な治療効果を達成できる程度の期間
が好ましい。着用期間の具体例としては、数時間(例え
ば、1時間から10時間など)、数十時間(例えば、1
0時間から24時間など)、数日間(例えば、1日間か
ら9日間)、あるいは数十日間(例えば、10日間から
30日間またはそれ以上)など任意の期間を設定するこ
とができる。
【0031】以下、本発明のマウスガードの形状並びに
使用方法について、図1を参照してより具体的に説明す
る。但し、図1に記載のマウスガードは本発明の一実施
態様を示すものにすぎず、本発明のマウスガードはこの
形状に限定されるものではない。
【0032】マウスガード1は好ましくは熱硬化性樹脂
または熱可塑性樹脂から形成されており、歯型に沿っ
て、溝部2が形成されている。この溝部2の一方の側に
は、顎側および唇側の側壁部3が形成されており、他方
の側には、口蓋側の側壁部4が形成されている。なお、
側壁部3および4の高さ、並びに端部5までの長さなど
は、使用者の歯及び歯茎の長さに応じて適宜調整して作
製することができ、あるいは使用直前に鋏などにより適
宜裁断して使用することができる。
【0033】マウスガード1が熱可塑性樹脂で形成され
ている場合には、熱湯を入れた容器を用意し、マウスガ
ード1をその熱湯に浸し、可塑性にした後、上顎あるい
は下顎の歯および歯茎に装着して、軽く噛むか、あるい
はマウスガードを指で押さえつけるなどして、マウスガ
ード内に歯型をとる。
【0034】次いで、歯型を形成したマウスガードを口
から取り出し、溝部2内(即ち、患者の歯及び/又は歯
茎に接触する部分)に適量の歯科用治療剤と必要により
所望の補助薬剤を塗布して、再度、歯および歯茎に装着
する。なお、本発明のマウスガードを使用する際には、
マウスガード1を歯および歯茎に密に接触させることが
できるように、予め歯ブラシで歯磨きを行っておくこと
が好ましい。
【0035】所定の着用時間が経過した後、マウスガー
ド1を顎から外して、歯および歯茎に付着している薬剤
を除去することにより治療を終えることができる。使用
後、マウスガード1(再使用タイプの場合)は、温水、
洗剤などによりきれいに洗浄し、再使用するまで保存し
ておくことができる。以下の実施例により本発明をさら
に具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定さ
れることはない。
【0036】
【実施例】実施例1:ガラス板面(10cm×10c
m)、並びにマウスガード(EVA樹脂製)(商品名デ
ンタルエステチィック・ハーレクイーン;株式会社コジ
ットより入手)内面に軟膏状歯周病治療剤(ヒノポロン
軟膏(昭和薬品化工株式会社);2g)を塗布し、日本
薬局方崩壊試験器(DISINTEGRATION TESTER:富山産業
(株))に固定後、30℃生理食塩水中で1分間に70
回上下運動させて治療剤が消失していくのを観察し、消
失するまでの保持時間を記録した。その結果、ガラス面
では、8分であったのに対し、マウスガード内面では2
8分であった。
【0037】実施例2:マウスガード(EVA樹脂製)
(商品名デンタルエステチィック・ハーレクイーン;株
式会社コジットより入手)を、熱水(約70〜80℃)
に約15秒間浸し、可塑化した。可塑化したマウスガー
ドを熱水から取り出し、付着した水をよく切り、口に含
み、歯にかぶせてくわえ、指でマウスガードを押しなが
ら歯型を形成した。歯に十分に適合する歯型をとった後
に、水を口に含めてマウスガードを冷却した。歯型を有
するマウスガードを口から取り出し、歯周病治療剤(ヒ
ノポロン軟膏(昭和薬品化工株式会社);2g)をマウ
スガードの内面(歯および歯茎に接触する部分)に塗布
した。治療剤を塗布したマウスガードを再び口に装着
し、そのまま維持した。12時間後にマウスガードを口
から取り出し、その内面を観察したところ、治療剤は残
存していた。上記結果から、本発明のマウスガードは歯
科用治療剤を保持するのに適していることが明らかにな
った。
【0038】
【発明の効果】本発明により、歯科用治療剤を患部に適
用した場合に、治療剤の患部滞留性を高めると同時に拡
散を抑制できる新規な手段を提供することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のマウスガードの一実施態様の
模式図を示す。
【符号の説明】
1 マウスガード 2 溝部 3 側壁部 4 側壁部 5 端部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人の歯型またはその一部に適合させるの
    に適した形状に形成されたマウスガードであって、歯科
    疾患を罹患した患者に適用し、該患者の歯及び/又は歯
    茎に接触する部分に歯科用治療剤を保持するためのマウ
    スガード。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂により
    形成された、請求項1に記載のマウスガード。
  3. 【請求項3】 歯科用治療剤が歯周病治療剤または歯槽
    膿漏治療剤であることを特徴とする、請求項1又は2に
    記載のマウスガード。
  4. 【請求項4】 歯科用治療剤が局所用軟膏の形態のもの
    である、請求項1から3の何れか1項に記載のマウスガ
    ード。
  5. 【請求項5】 マウスガードの着用期間が歯科用治療剤
    の治療効果を発揮するのに十分な期間である、請求項1
    から4の何れか1項に記載のマウスガード。
  6. 【請求項6】 請求項1から5の何れか1項に記載のマ
    ウスガードと少なくとも1種の歯科用治療剤とを含む、
    歯科治療用キット。
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