JP2001068431A - n型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法 - Google Patents

n型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法

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JP2001068431A JP24083999A JP24083999A JP2001068431A JP 2001068431 A JP2001068431 A JP 2001068431A JP 24083999 A JP24083999 A JP 24083999A JP 24083999 A JP24083999 A JP 24083999A JP 2001068431 A JP2001068431 A JP 2001068431A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種のn型化合物半導体基板の表面にオーム性
電極を形成する。 【解決手段】n型化合物半導体の表面にオーム性電極を
形成するためのn型化合物半導体におけるオーム性電極
の形成方法において、n型化合物半導体の表面にレーザ
ー光を照射する第1のステップと、第1のステップにお
いてレーザー光を照射されたn型化合物半導体の表面の
領域に導体を形成する第2のステップとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、n型化合物半導体
におけるオーム性電極の形成方法に関し、さらに詳細に
は、ZnO(酸化亜鉛)、ZnS(硫化亜鉛)、ZnS
e(セレン化亜鉛)、ZnTe(テルル化亜鉛)あるい
はCdS(硫化カドミウム)などのII−VI族のn型
化合物半導体や、GaP(燐化ガリウム)、GaAs
(砒化ガリウム)、GaSb(アンチモン化インジウ
ム)、InP(燐化インジウム)、InAs(砒化イン
ジウム)あるいはInSb(アンチモン化インジウム)
などのIII−V族のn型化合物半導体などのような、
各種のn型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方
法に関する。
【0002】
【発明の背景】従来より、ZnO、ZnS、ZnSe、
ZnTeあるいはCdSなどのII−VI族のn型化合
物半導体や、GaP、GaAs、GaSb、InP、I
nAsあるいはInSbなどのIII−V族のn型化合
物半導体などのような、各種のn型化合物半導体が知ら
れている。
【0003】ところで、近年、II−VI族のn型化合
物半導体であるZnO系結晶が、新しい短波長発光素子
材料として注目を集めるようになっている。
【0004】また、Wz−ZnO(ウルツ鉱型結晶構造
のZnO)については、バルク結晶が市販されるように
なってきており、ZnO系光デバイス構造成長用の基板
としての利用が可能となっている。
【0005】さらに、Wz−ZnOの格子定数は、Wz
−GaN(ウルツ鉱型結晶構造のGaN(窒化ガリウ
ム))の格子定数との差が小さいために、Wz−ZnO
をGaN系光デバイス構造の基板として用いることも検
討されている。
【0006】ところが、ZnOは、上記したようにn型
化合物半導体であるために、ZnO系光デバイス構造成
長用の基板やGaN系光デバイス構造の基板として用い
るためには、ZnO基板の表面(なお、本明細書におい
て「表面」とは、基板の表側や裏側などの任意の部位の
表面を意味するものとする。)にオーム性電極(電流−
電圧特性が線形な電極)を形成する必要がある。
【0007】しかしながら、現在までのところ、上記し
たZnOなどの各種のn型化合物半導体の表面にオーム
性電極を形成するための有効な手法は提案されておら
ず、その手法の提案が強く望まれているものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術に対する要望に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、ZnO、ZnS、ZnS
e、ZnTeあるいはCdSなどのII−VI族のn型
化合物半導体や、GaP、GaAs、GaSb、In
P、InAsあるいはInSbなどのIII−V族のn
型化合物半導体などのような、各種のn型化合物半導体
基板の表面にオーム性電極を形成することを可能にし
た、n型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、n型化合物半導体の表面にレーザー光を
照射し、該レーザー光を照射した領域に金属などの導体
を形成し、この導体をオーム性電極として用いるように
したものである。
【0010】即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明
は、n型化合物半導体の表面にオーム性電極を形成する
ためのn型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方
法において、n型化合物半導体の表面にレーザー光を照
射する第1のステップと、上記第1のステップにおいて
上記レーザー光を照射された上記n型化合物半導体の表
面の領域に導体を形成する第2のステップとを有するよ
うにしたものである。
【0011】この本発明のうち請求項1に記載の発明に
よれば、上記第2のステップにおいて上記第1のステッ
プで上記レーザー光を照射した上記n型化合物半導体の
表面に形成した導体が、オーム性電極となる。
【0012】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記
第1のステップが、上記n型化合物半導体の表面への上
記レーザー光の照射により、上記レーザー光を照射され
た上記n型化合物半導体の表面の領域を低抵抗化するも
のである。
【0013】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、本発明のうち請求項2に記載の発明において、上記
第1のステップが、上記レーザー光を照射された上記n
型化合物半導体の表面の領域を低抵抗化し、該低抵抗化
された上記n型化合物半導体の表面の領域と上記第2の
ステップにおいて形成される導体との接触抵抗を低減す
るものである。
【0014】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
は、本発明のうち請求項1、請求項2または請求項3の
いずれか1項に記載の発明において、上記n型化合物半
導体の表面に、該表面の一部を遮蔽するマスクを被覆
し、上記第1のステップにおいて、上記n型化合物半導
体の表面の領域のうちで上記マスクにより遮蔽されてい
ない領域にのみレーザー光が照射されるようにし、上記
第2のステップにおいて、上記n型化合物半導体の表面
の領域のうちで上記マスクにより遮蔽されていない上記
レーザー光を照射された領域にのみ導体を形成するよう
にしたものである。
【0015】また、本発明のうち請求項5に記載の発明
は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3または
請求項4のいずれか1項に記載の発明において、上記レ
ーザー光をパルスレーザー光としたものである。
【0016】また、本発明のうち請求項6に記載の発明
は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求
項4または請求項5のいずれか1項に記載の発明におい
て、上記n型化合物半導体が、蒸気圧の高い元素を含む
ものとしたものである。
【0017】また、本発明のうち請求項7に記載の発明
は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求
項4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の
発明において、上記n型化合物半導体をII−VI族の
n型化合物半導体としたものである。
【0018】また、本発明のうち請求項8に記載の発明
は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求
項4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の
発明において、上記n型化合物半導体をIII−V族の
n型化合物半導体としたものである。
【0019】また、本発明のうち請求項9に記載の発明
は、本発明のうち請求項7に記載の発明において、上記
II−VI族のn型化合物半導体をZnO(酸化亜鉛)
基板としたものである。
【0020】また、本発明のうち請求項10に記載の発
明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請
求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請
求項9または請求項10のいずれか1項に記載の発明に
おいて、上記導体を金属としたものである。
【0021】また、本発明のうち請求項11に記載の発
明は、本発明のうち請求項10に記載の発明において、
上記金属を上記第1のステップにおいて上記レーザー光
を照射された上記n型化合物半導体の表面の領域に成膜
するようにしたものである。
【0022】また、本発明のうち請求項12に記載の発
明は、本発明のうち請求項10または請求項11のいず
れか1項に記載の発明において、上記金属をインジウム
としたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明によるn型化合物半導体におけるオーム性電
極の形成方法の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0024】本発明によるn型化合物半導体におけるオ
ーム性電極の形成方法の実施の形態の一例においては、
n型化合物半導体の表面にレーザー光を照射する第1の
ステップたるレーザー照射処理と、この第1のステップ
においてレーザー光を照射されたn型化合物半導体の表
面の領域に導体を形成する第2のステップたる導体形成
処理との二段階の処理によって、n型化合物半導体にオ
ーム性電極を形成するようになされている。
【0025】そして、上記した導体形成処理により形成
された導体がオーム性電極となるものであり、ユーザー
はこの導体をオーム性電極として用いることができるも
のである。
【0026】なお、本発明においては、n型化合物半導
体としては、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTeある
いはCdSなどのII−VI族のn型化合物半導体や、
GaP、GaAs、GaSb、InP、InAsあるい
はInSbなどのIII−V族のn型化合物半導体など
のような、各種のn型化合物半導体を用いることができ
るものであり、n型化合物半導体の表面に形成する導体
としては、In(インジウム)やAl(アルミニウム)
などのような各種の金属などを用いることができるもの
であるが、以下に説明する実施の形態においては、n型
化合物半導体としてn型ZnO基板を用いるとともに、
n型化合物半導体の表面に形成する導体としてインジウ
ムを用いた場合について説明する。
【0027】まず、図1には、本発明によるn型化合物
半導体におけるオーム性電極の形成方法のレーザー照射
処理を実現するための装置構成の一例の概念構成説明図
が示されている。
【0028】この図1に示す装置は、レーザー照射処
理、即ち、常圧(760Torr)の窒素ガス雰囲気中
でレーザー光をn型化合物半導体(上記したように、以
下に説明する実験においては、「n型化合物半導体」は
「n型ZnO基板」である。)に照射する処理を行うた
めのレーザー照射装置であり、パルスレーザー光を発生
するKrFエキシマレーザー発振装置10と、KrFエ
キシマレーザー発振装置10から出射されたパルスレー
ザー光のレーザーエネルギーを調整するためのレーザー
エネルギー調整用ミラー12と、レーザーエネルギー調
整用ミラー12から出射されたパルスレーザー光を後述
するプロジェクションシステム16へ入射するためのミ
ラー14と、ミラー14を介して入射されたパルスレー
ザー光のレーザーエネルギー密度を均一化するとともに
その照射領域を設定するプロジェクションシステム16
と、合成石英窓18を有してプロジェクションシステム
16から出射されたパルスレーザー光を内部に入射可能
になされているとともに当該内部に配設された試料台2
0上に試料22としてn型化合物半導体を載置した真空
チャンバー24とを有している。
【0029】そして、真空チャンバー24内の試料台2
0上に載置された試料22に、合成石英窓18を介して
プロジェクションシステム16から出射されたパルスレ
ーザー光が照射されるように、それぞれが位置設定され
ている。
【0030】また、真空チャンバー24には、ターボ分
子ポンプ26、ロータリーポンプ28、バルブ30、3
2、圧力計34などから構成される公知の真空システム
が接続されており、必要に応じて真空チャンバー24内
を真空状態に設定することができるようになされてい
る。
【0031】さらに、真空チャンバー24には、N
(窒素ガス)を封入したガスボンベ(図示せず)から
真空チャンバー24内に窒素ガスを導入するためのパイ
プライン36が接続されており、バルブ38の開閉によ
り適宜に真空チャンバー24内に窒素ガスを導入するこ
とができるようになされている。
【0032】また、上記したプロジェクションシステム
16は、ミラー14を介して入射されたパルスレーザー
光の光路を屈曲させるためのミラー16aと、ミラー1
6aによって光路を屈曲されたパルスレーザー光のレー
ザーエネルギー密度を均一化するフライズアイ型レーザ
ーエネルギー密度均一化素子16bと、フライズアイ型
レーザーエネルギー密度均一化素子16bから出射され
たパルスレーザー光の光路を屈曲させるためのミラー1
6c、16dと、ミラー16dによって光路を屈曲され
たパルスレーザー光を通過させることによって該パルス
レーザー光の照射領域(この実施の形態においては、
2.2mm×2.2mm(n型化合物半導体に対してレ
ーザー照射処理を行う場合)または4mm×4mm(レ
ーザー照射処理後の電気的測定を行う場合)である。)
を設定するための開口部を備えたアパーチャー16e
と、アパーチャー16eの開口部を通過して照射領域を
設定されたパルスレーザー光を集光するためのコンデン
サーレンズ16fと、コンデンサーレンズ16fによっ
て集光したパルスレーザー光をチャンバー24の合成石
英窓18へ向けて出射するためのプロジェクションレン
ズ16gとを有している。
【0033】なお、符号40は、真空チャンバー24内
の圧力を測定するための圧力計である。
【0034】また、図2には、本発明によるn型化合物
半導体におけるオーム性電極の形成方法の導体形成処理
を実現するための装置構成の一例の概念構成説明図が示
されている。
【0035】この図2に示す装置は、所謂、蒸着装置で
あって、n型化合物半導体表面に導体として金属薄膜を
成膜する金属成膜処理を行うことができるものであり、
図2においては、図1に示すレーザー照射装置によりレ
ーザー照射処理を施されたn型化合物半導体としてのZ
nO基板の表面に、導体として金属であるインジウムの
薄膜を成膜する場合の例を示している。
【0036】即ち、図2に示す蒸着装置は、内部に配設
された基板ホルダー50にn型化合物半導体としてZn
O基板52を取り付けた真空チャンバー54を有してい
る。
【0037】さらに、この真空チャンバー54内には、
電源56により通電されて加熱されるタングステン
(W)製ヒーター58が設けられており、このタングス
テン製ヒーター58の加熱によりインジウム60が蒸発
されることになるものである。
【0038】また、真空チャンバー54には、液体窒素
トラップ62、油拡散ポンプ64、ロータリーポンプ6
6などから構成される公知の真空システムが接続されて
いる。
【0039】そして、真空チャンバー54内は、これら
の真空システムにより「3×10 Torr」程度の
真空度に維持されている。
【0040】以上の構成において、上記した図1および
図2とともに図3に示す処理工程説明図を参照しなが
ら、本発明によるn型化合物半導体におけるオーム性電
極の形成方法の実施の形態の一例を説明する。
【0041】上記したように、n型化合物半導体として
はn型ZnO基板を用い、n型化合物半導体に形成する
導体としてはインジウムを用いた場合について説明す
る。
【0042】まず、n型ZnO基板100(図3(a)
参照)の表面に、オーム性電極を形成しようとする領域
を除く領域を遮蔽するマスクとしてシャドウマスク10
2を被覆し(図3(b)参照)、こうしてシャドウマス
ク102を被覆されたn型ZnO基板100を、図1に
示すレーザー照射装置の真空チャンバー24内の試料台
20上に試料22として載置する。
【0043】それから、図1に示すレーザー照射装置を
作動して、KrFエキシマレーザー発振装置10から出
射されるパルスレーザー光を照射することになる。
【0044】そうすると、パルスレーザー光を照射され
たn型ZnO基板100の表面が低抵抗化され、例え
ば、厚さ1μm以下程度の低抵抗化層104が形成され
ることになる(図3(c)参照)。
【0045】次に、上記のようにして低抵抗化層104
が形成されたn型ZnO基板100を真空チャンバー2
4から取り出して、図2に示す蒸着装置の真空チャンバ
ー54の基板ホルダー50に取り付ける。具体的には、
図2における符号54で示す酸化亜鉛(ZnO)基板の
位置に配置するものである。
【0046】ここで、この真空チャンバー54は上記し
た真空システムにより真空排気されており、真空チャン
バー54内が「3×10−6Torr」程度の真空度に
維持されている。
【0047】こうした真空チャンバー54内において、
タングステン製ヒーター58に通電して加熱し、これに
よりインジウム60を蒸発させる。そして、基板ホルダ
ー50上において蒸発されるインジウム60の対向位置
に取り付けられたn型ZnO基板100の表面に、蒸発
されたインジウムを堆積させてインジウムの蒸着を行う
ことにより、低抵抗層104の表面にインジウム薄膜1
06が形成される(図3(d)参照。)上記のようにし
て、低抵抗層104の表面に形成されたインジウム薄膜
106が、オーム性電極となるものである。
【0048】即ち、上記のようにして形成したインジウ
ム薄膜106を用いて、図3(e)に示すような通電測
定を行ったところ、電流−電圧特性が線形となり、イン
ジウム薄膜106がオーム性電極として機能しているも
のであった。
【0049】なお、シャドウマスク102は、低抵抗層
104の表面にインジウム薄膜106を形成したなら
ば、n型ZnO基板100の表面から取り外してよい。
【0050】ここで、本発明者による実験結果について
詳細に説明すると、n型ZnOとしては、熱水法成長の
n型ZnO(0001)(ρ=2000Ωcm)を用い
た。
【0051】そして、図1に示すレーザー照射装置にお
いては、1パルスのパルスレーザー光を「0.2〜0.
4J/cm」のフルエンスでn型ZnO基板100に
照射した。
【0052】この際に、0.3J/cm以上のフルエ
ンスでは、n型ZnO基板100のパルスレーザー光の
照射領域に、Zn−richのoff−stoichi
ometric(化学量論的組成)層、即ち、ZnとO
との結合が切れてZnが豊富な化学量論的組成でない層
が形成され、低抵抗化層104となった。
【0053】この低抵抗化層104により、n型ZnO
基板100の表面に導体を形成する際において接触抵抗
が低減されることになる。
【0054】ここで、パルスレーザー光を照射する前の
n型ZnO基板100の電流−電圧特性の測定において
は、n型ZnO基板100の表面にインジウム薄膜10
6を形成しないものでも、また、図2に示す蒸着装置に
よりn型ZnO基板100の表面にインジウム薄膜10
6を形成したものでも、ほとんど電流は流れなかった
(図4の(a)参照)。
【0055】一方、n型ZnO基板100にパルスレー
ザー光を照射した直後において、このパルスレーザー光
を照射により形成された低抵抗化層104から導通した
場合には、電流−電圧特性の測定においてオーム性電極
としての特性が得られた(図4の(b)参照)。
【0056】しかしながら、300℃で5分間の窒素雰
囲気アニール後には、電流は25%まで減少した。
【0057】また、図1に示すレーザー照射装置により
形成したn型ZnO基板100の表面の低抵抗化層10
4に、図2に示す蒸着装置によりインジウム薄膜106
を厚さ50nm蒸着したものにおいて、この厚さ50n
mのインジウム薄膜106から導通した場合には、電流
−電圧特性の測定において図4の(b)と比較して電流
が増加するとともにオーム性電極としての特性が得られ
た(図4の(c)参照)。
【0058】また、300℃で5分間の窒素雰囲気アニ
ール後にの電流減少も、82%に抑えることができた。
【0059】なお、上記したように、本発明において
は、n型化合物半導体としては、ZnO、ZnS、Zn
Se、ZnTeあるいはCdSなどのII−VI族のn
型化合物半導体や、GaP、GaAs、GaSb、In
P、InAsあるいはInSbなどのIII−V族のn
型化合物半導体などのような、各種のn型化合物半導体
を用いることができるものであるが、例えば、As、S
e、Oなどのような、レーザー照射による光や熱を加え
たときにぬけるような蒸気圧が高い元素を含むものが好
ましい。
【0060】また、n型化合物半導体としては、いずれ
の結晶構造のものも用いることが可能である。
【0061】さらに、n型化合物半導体の表面に導体と
して金属を成膜する手法としては、上記した蒸着に限ら
れることなしに、スパッタなどの各種の手法を用いるこ
とができる。
【0062】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTeある
いはCdSなどのII−VI族のn型化合物半導体や、
GaP、GaAs、GaSb、InP、InAsあるい
はInSbなどのIII−V族のn型化合物半導体など
のような、各種のn型化合物半導体基板の表面にオーム
性電極を形成することを可能にした、n型化合物半導体
におけるオーム性電極の形成方法を提供することができ
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるn型化合物半導体におけるオーム
性電極の形成方法のレーザー照射処理を実現するための
装置構成の一例の概念構成説明図である。
【図2】本発明によるn型化合物半導体におけるオーム
性電極の形成方法の導体形成処理を実現するための装置
構成の一例の概念構成説明図である。
【図3】本発明によるn型化合物半導体におけるオーム
性電極の形成方法の実施の形態の一例を示す処理工程説
明図である。
【図4】本発明による実験結果を示す電流−電圧特性の
測定グラフである。
【符号の説明】
100 ZnO基板 102 シャドウマスク 104 低抵抗化層 106 インジウム薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA04 AA05 AA06 BB36 CC01 DD22 DD34 HH15

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型化合物半導体の表面にオーム性電極
    を形成するためのn型化合物半導体におけるオーム性電
    極の形成方法において、 n型化合物半導体の表面にレーザー光を照射する第1の
    ステップと、 前記第1のステップにおいて前記レーザー光を照射され
    た前記n型化合物半導体の表面の領域に導体を形成する
    第2のステップとを有するn型化合物半導体におけるオ
    ーム性電極の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のn型化合物半導体にお
    けるオーム性電極の形成方法において、 前記第1のステップは、前記n型化合物半導体の表面へ
    の前記レーザー光の照射により、前記レーザー光を照射
    された前記n型化合物半導体の表面の領域を低抵抗化す
    るものであるn型化合物半導体におけるオーム性電極の
    形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のn型化合物半導体にお
    けるオーム性電極の形成方法において、 前記第1のステップは、前記レーザー光を照射された前
    記n型化合物半導体の表面の領域を低抵抗化し、該低抵
    抗化された前記n型化合物半導体の表面の領域と前記第
    2のステップにおいて形成される導体との接触抵抗を低
    減するものであるn型化合物半導体におけるオーム性電
    極の形成方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のい
    ずれか1項に記載のn型化合物半導体におけるオーム性
    電極の形成方法において、 前記n型化合物半導体の表面に、該表面の一部を遮蔽す
    るマスクを被覆し、 前記第1のステップにおいて、前記n型化合物半導体の
    表面の領域のうちで前記マスクにより遮蔽されていない
    領域にのみレーザー光が照射されるようにし、 前記第2のステップにおいて、前記n型化合物半導体の
    表面の領域のうちで前記マスクにより遮蔽されていない
    前記レーザー光を照射された領域にのみ導体を形成する
    ものであるn型化合物半導体におけるオーム性電極の形
    成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3または請
    求項4のいずれか1項に記載のn型化合物半導体におけ
    るオーム性電極の形成方法において、 前記レーザー光は、パルスレーザー光であるものである
    n型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5のいずれか1項に記載のn型化合物半
    導体におけるオーム性電極の形成方法において、 前記n型化合物半導体は、蒸気圧の高い元素を含むもの
    であるn型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のn
    型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法におい
    て、 前記n型化合物半導体は、II−VI族のn型化合物半
    導体であるものであるn型化合物半導体におけるオーム
    性電極の形成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載のn
    型化合物半導体におけるオーム性電極の形成方法におい
    て、 前記n型化合物半導体は、III−V族のn型化合物半
    導体であるものであるn型化合物半導体におけるオーム
    性電極の形成方法。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のn型化合物半導体にお
    けるオーム性電極の形成方法において、 前記II−VI族のn型化合物半導体は、ZnO(酸化
    亜鉛)基板であるものであるn型化合物半導体における
    オーム性電極の形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求
    項9または請求項10のいずれか1項に記載のn型化合
    物半導体におけるオーム性電極の形成方法において、 前記導体は、金属であるものであるn型化合物半導体に
    おけるオーム性電極の形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のn型化合物半導体
    におけるオーム性電極の形成方法において、 前記金属は、前記第1のステップにおいて前記レーザー
    光を照射された前記n型化合物半導体の表面の領域に成
    膜したものであるn型化合物半導体におけるオーム性電
    極の形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11のいずれ
    か1項に記載のn型化合物半導体におけるオーム性電極
    の形成方法において、 前記金属は、インジウムであるものであるn型化合物半
    導体におけるオーム性電極の形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009099887A (ja) 2007-10-19 2009-05-07 Hitachi Displays Ltd 表示装置
CN105659392A (zh) * 2013-07-24 2016-06-08 利拉茨有限公司 用于制造太阳能电池、特别是硅薄层太阳能电池的方法

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