JP2001064161A - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

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JP2001064161A
JP2001064161A JP28325799A JP28325799A JP2001064161A JP 2001064161 A JP2001064161 A JP 2001064161A JP 28325799 A JP28325799 A JP 28325799A JP 28325799 A JP28325799 A JP 28325799A JP 2001064161 A JP2001064161 A JP 2001064161A
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Satoru Kazuno
哲 数野
Shinichi Nagashima
慎一 長嶋
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 膏体部のボールタック値が15以上であ
り且つゲル強度が30以上であることを特徴とする。 【効果】 本発明によれば、剥がれ、めくれを生じす、
且つ膏体表面についている剥離ライナーが剥がしやす
く、肩、腰等へも貼付しやすく、剥がした際に膏体が皮
膚表面に残らない使用性に優れた貼付剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水難溶性の薬物を
含有する貼付剤に関し、より詳しくは貼付が平易であり
かつ貼付時の剥がれめくれが少なくさらに剥離時に皮膚
表面への膏体の残りが少ない使用性に優れた水難溶性薬
物を含有する貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
外用消炎鎮痛貼付剤の主薬としては、サリチル酸エステ
ル系の薬物が用いられてきたが、近年、効果及び使用性
の面からインドメタシンをはじめケトプロフェン、フル
ルビプロフェン、フェルビナク等の、特に水に難溶な薬
物を主薬とする貼付剤が提案されている。このような水
難溶性薬物を含有する貼付剤は、これら薬物の溶解性を
向上させて、製造時の均一分散を容易にすると共に、薬
物としての有効性を高めるために、これら薬物を溶解す
る成分の配合が必須である。
【0003】しかしながら、従来の水難溶性薬物含有貼
付剤の場合、これら薬物を溶解する成分の配合により、
膏体が軟化し、粘着力が増加することによって膏体表面
の剥離ライナーが剥がれにくくなり、また、膏体自体の
ハリ・コシが低減し、肩や腰等に貼付しにくくなるとい
う問題があった。さらに、使用後に貼付剤を剥がした際
に、膏体が皮膚上に残ってしまう等の問題も生じ、改善
の余地があった。これに対し、賦形剤の増量等により、
粘着力を低下させた場合、上記の問題は低減されるもの
の、特にひじ、ひざ等の可動部に貼付した際に、剥がれ
やめくれを生じ、使用性が悪くなるなど問題があった。
【0004】本発明の貼付剤は上記事情を鑑みなされた
もので、水難溶性薬物を含有する貼付剤において、膏体
のハリ・コシ有すると共に、貼付時の粘着力が十分な、
使用性に優れた水難溶性薬物を含有する貼付剤を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、膏体部のボールタック値を15以上とし且つゲル強
度を30以上とすることによって、従来の水難溶性薬物
を含有する貼付剤に比べて使用性の優れた水難溶性薬物
を含有する貼付剤が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、膏体部のボールタック値
が15以上であり且つゲル強度が30以上であることを
特徴とする水難溶性薬物を含有する貼付剤を提供する。
またさらに本発明では、下記一般式(1)又は一般式
(2)で示される層状珪酸塩からなる少なくとも1種以
上の粘土鉱物を含有し、膏体のボールタック値が15以
上であり且つゲル強度が30以上であることを特徴とす
る水難溶性薬物を含有する貼付剤を提供する。 [(Si8−yAl)(M(III)M(II)Li)O20(OH)4−xn−・Az+ n/z ・・・・(1) (但し、上記式中M(III)は3価の金属イオン、M
(II)は2価の金属イオン、Aは交換性陽イオンであ
り、xは0≦x≦4.0の関係を満足する数、yは0≦
y≦3.0お関係を満足する数であり、a,b,cは、
それぞれ0≦a≦5.0、0≦b≦7.0、0≦c≦
2.5、3<(a+b+c)<7の関係を満足する数、
nは0<n≦2.0を満足する数であり、zは1、2又
は3である。) [Si(MgLi)O20]B ・・・・(2) (但し、上記式中Bはリチウム又はナトリウムであり、
pは3.5≦p≦5.5の関係を満足する数、sは0≦
s≦3.0の関係を満足する数である。)
【0007】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
の貼付剤は、膏体部のボールタック値が15以上であり
且つゲル強度が30以上である水難溶性薬物を含有する
貼付剤であって、特にひじ、ひざのほか、手首、足首等
の可動部の炎症に対する貼付剤として好適である。ボー
ルタック値が15より小さい場合は、粘着力が弱いた
め、特に可動部位に貼付した場合に剥がれ、めくれを生
じ、場合によっては剥がれ落ち十分な抗炎症効果を得る
ことができない。可動部における剥がれ、めくれを生じ
ないためにはボールタック値15以上が好ましいが、よ
り好ましくは20以上、さらに好ましくは25以上であ
る。しかし、一般的にボールタック値の大きい組成にな
るほど、膏体の硬さ、強度が低下し、つまりはその貼付
剤のハリ・コシがなくなるため、膏体表面の剥離ライナ
ーを剥がしにくくなり、また、肩、腰等への貼付もしに
くくなり、さらには使用後剥がしたときに皮膚表面に膏
体が残るという問題が生じる。そこで、ゲル強度を上げ
ることにより、貼付剤のハリ・コシを付与し、膏体表面
から剥離ライナーをはがれやすくすることが必要であ
る。具体的には、膏体のボールタック値15以上である
と共にゲル強度が30以上であることが必要であり、剥
離ライナーが剥がしやすく、貼付剤を剥がした時に膏体
が皮膚表面に残らないために、より好ましくはゲル強度
として40以上、さらに好ましくはゲル強度として60
以上である。本発明のボールタック値及びゲル強度を満
足する膏体は、例えば膏体中にクロタミトン、ヒマシ油
等の油性成分の配合を必要とせず、ポリエチレングリコ
ール、酸化亜鉛、及びポリオキシエチレンアルキルエー
テル等を膏体中に配合させることにより得ることができ
る。
【0008】本発明において用いられる水難溶性薬物
は、例えばトルフェナム酸、メフェナム酸、フルフェナ
ム酸、アスピリン、サザピリン、アルクロフェナク、ジ
クロフェナク、スプロフェン、ロキソプロフェン、イブ
プロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ケト
プロフェン、フェンブフェン、グリチルレチン酸、イン
ドメタシン、アセメタシン、メチアジン酸、プロチジン
酸、スリンダク、プラノプロフェン、フェンチアザク、
ジフルニサル、チアプロフェン酸、オキサプロジン、ピ
ロキシカム、クロモグリク酸、フェルビナク等であり、
これらの中でも特にインドメタシン、フルルビプロフェ
ン、フェルビナク、ジクロフェナク、クロモグリク酸等
が特に好適であり、インドメタシンが最も好適に使用さ
れる。
【0009】さらにまた、本発明において特に下記一般
式(1)または下記一般式(2)で示される層状珪酸塩
からなる粘土鉱物を配合することにより、その構造に由
来するチキソトロピー性に基づき、膏体の粘着力を低下
させることなくゲル強度を高めることが容易となり、ボ
ールタック値15以上且つゲル強度30以上の水難溶性
薬物を含有する貼付剤を得ることが可能になる。
【0010】 [(Si8−yAl)(M(III)M(II)Li)O20(OH)4−xn−・Az+ n/z ・・・・( 1) (但し、上記式中M(III)は3価の金属イオン、M
(II)は2価の金属イオン、Aは交換性陽イオンであ
り、xは0≦x≦4.0の関係を満足する数、yは0≦
y≦3.0お関係を満足する数であり、a,b,cは、
それぞれ0≦a≦5.0、0≦b≦7.0、0≦c≦
2.5、3<(a+b+c)<7の関係を満足する数、
nは0<n≦2.0を満足する数であり、zは1、2又
は3である。) [Si(MgLi)O20]B ・・・・(2) (但し、上記式中Bはリチウム又はナトリウムであり、
pは3.5≦p≦5.5の関係を満足する数、sは0≦
s≦3.0の関係を満足する数である。)
【0011】ここで、上記一般式(1)において、M
(III)は、アルミニウムイオン、鉄イオン、クロム
イオン等の3価の金属イオンであり、M(II)は、マ
グネシウムイオン、鉄イオン、ニッケルイオン、亜鉛イ
オン、コバルトイオン、カドミウムイオン、銅イオン、
マンガンイオン、鉛イオン等の2価の金属イオンであ
る。
【0012】そして、上記(1)式中、Aは交換性陽イ
オンであり、具体的には水素イオン、ナトリウムイオ
ン,カリウムイオン,リチウムイオン等のアルカリ金属
イオン、カルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金
属イオン、これらアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
属イオン以外の金属イオンとして銀イオン等の1価の金
属イオン、亜鉛イオン,鉄イオン等の2価の金属イオ
ン、アルミニウムイオン等の3価の金属イオン等の金属
イオンなどが挙げられ、また、モノエタノールアミン,
ジエタノールアミン,トリエタノールアミン等のアルカ
ノールアミン基、トリメチルアンモニウム,テトラメチ
ルアンモニウム等のアルキル四級アンモニウム基、リジ
ン,アルギニン等の塩基性アミノ酸基などの有機基も挙
げられる。また、xは0≦x≦4.0の関係を満足する
数、yは0≦y≦3.0の関係を満足する数であり、
a,b,cは、それぞれ0≦a≦5.0,0≦b≦7.
0,0≦c≦2.5,3<(a+b+c)<7の関係を
満足する数、nは0<n≦2.0を満足する数であり、
zは1、2又は3である。
【0013】上記式(1)で示される粘土鉱物として、
具体的にはベントナイト、モンモリロナイト、バイデラ
イト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソ
ーコナイト、スチブンサイト等のスメクタイト系粘土鉱
物を挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以
上を適宜組み合わせて用いられる。
【0014】このようなスメクタイト系粘土鉱物は、天
然より産出されるものとしては、例えばモンモリロナイ
トを含有する製品として、(株)豊順洋行からベントナ
イトW、ベンゲル、クニミネ工業(株)からクニピアG
及びクニピアF、アメリカンコロイド社からウェスタン
ボンド、ドレッサーミネラルズ社からのイエローストー
ン等、サポナイトを含有する製品として、バンダービル
ト社からビーガムT、ビーガムHV、ビーガムF及びビ
ーガムK等、ヘクトライトを含有する製品として、アメ
リカンコロイド社からヘクタブライトAW、ヘクタブラ
イト200及びベントンEW、ナショナルリード社から
マカロイドなどが市販されている。また、合成スメクタ
イト系粘土鉱物も各種市販されており、水澤化学工業
(株)社からイオナイトH、コープケミカル(株)社か
らルーセンタイトSWN、SAN、ラポルインダストリ
ー社からラポナイトなどが市販されている。
【0015】また、上記スメクタイト系粘土鉱物として
は、酸性白土のアルカリ処理物も用いることができる。
即ち、通常、酸性白土とは、1%水溶液分散液のpHが
5〜6以下、膨潤度が10ml/2g以下、SiO
Alの含有量がモル比でSiO/Al
6〜10のものを指称し、このような酸性白土として
は、新潟県中条、小戸、上赤谷、糸魚川産の酸性白土、
山形県水澤産、川崎、松根、三川、青梅、上砂見産の酸
性白土等の他、これらの酸性白土と類似の性質を示す英
国産のFuller‘s earth、米国産のFlo
ride earth、ドイツ産のWarkel er
de等が挙げられる。酸性白土中に存在する陽イオンと
してはナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウ
ムイオン、鉄イオン、カルシウムイオン、アルミニウム
イオン等がある。これらの酸性白土はアルカリ処理する
ことにより上記スメクタイト系粘土鉱物と同様に配合す
ることができる。
【0016】また、上記式(2)で示される層状珪酸塩
からなる粘土鉱物として、具体的にはコープケミカル
(株)製ソマシフ、トピー工業(株)製DP−DM又は
DMクリーン等が挙げられる。
【0017】本発明の水難溶性薬物の貼付剤における上
記粘土鉱物の(2種以上配合する場合は合計量)は特に
制限されるものではなく適宜選定することができ、通常
貼付剤全体に対して0.01〜10%、好ましくは0.
01〜7%、より好ましくは0.1〜5%とすると好適
である。
【0018】本発明の水難溶性薬物の貼付剤は本発明の
効果を損なわない限り、上記成分に加えて通常貼付剤の
基剤に添加されているその他の成分を適宜配合すること
ができ、例えば、水溶性高分子化合物、乳化剤(界面活
性剤)、硬化剤、硬化調整剤、湿潤剤、無機鉱物、増粘
剤、経皮吸収促進剤、防腐剤、色素、香料、植物抽出
物、上記薬効成分以外の薬効成分、保湿剤、温感付与成
分、清涼化剤及び水、その他一般的に貼付剤基剤として
用いられているものを、任意に選択して利用することが
できる。
【0019】ここで、水溶性高分子化合物としては、そ
の種類は特に制限はされず、従来より使用されているも
のを使用することができ、例えばゼラチン、カンテン、
ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドンポリエチレンオキ
サイド、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、アラビヤガ
ム、トラガントガム、カラヤガム、無水マレイン酸共重
合体、プロピレングリコール、カルボキシメチルスター
チナトリウム、カラギーナン等が挙げられる。これらは
1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用するこ
とができるが、本発明の場合、特にポリアクリル酸及び
/又はポリアクリル酸ナトリウムとカルボキシメチルセ
ルロースに他の高分子を混合して用いることが望まし
い。
【0020】乳化剤としては、その種類は特に制限はさ
れず、従来より使用されているものを使用することがで
き、例えばポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸(エステ
ル)塩、脂肪酸石けん、ソルビタン脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、
アルキル硫酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキ
ルアンモニウム塩、酢酸ベタイン、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、プロピレング
リコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキ
シプロピレンブロック共重合体、ビタミン誘導体、グリ
チルリチン酸、グリチルレチン酸及びこれらの誘導体等
が挙げられ、具体的には、ジグリセリンモノステアレー
ト、ポリオキシエチレン(10)グリセリルモノオレエ
ート、ポリオキシエチレン(25)ラウリルエーテル、
ソルビタンモノオレエート、グリセリルモノオレエー
ト、デカグリセリルモノオレエート、ジグリセリルジオ
レエート、ヘキサグリセリルモノラウレート、プロピレ
ングリコールモノステアレート、ポリオキシエチレン
(20)ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレ
ン(60)ソルビットテトラオレエート、ポリオキシエ
チレン(40)モノステアレート、ポリオキシエチレン
(10)オレイルエーテル、ポリオキシエチレン(1
0)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(5
0)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(5)オレイン
酸アミド、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンアルキル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル酢酸ナトリウム、トリポリオキシエチレン
(10)アルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン
(20)ポリオキシプロピレン(8)セチルエーテル、
ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン
(67)ブロック共重合体、塩化ステアリルトリメチル
アンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルジメチ
ルアミノ酢酸ベタイン、卵黄、レシチン、イミダゾリニ
ウムベタイン、セバシン酸ジエチル等が挙げられ、これ
らは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて使用
することができる。
【0021】硬化剤としては、その種類は特に制限はさ
れず、従来より使用されているものを使用することがで
き、例えばケイ酸アルミン酸マグネシウム、水酸化アル
ミナマグネシウム、メタタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、合成ヒドロタルサイト、ジヒドロキシアルミニウム
アミノアセテート等が挙げられ、これらは1種単独で又
は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
【0022】上記の硬化剤による硬化を調整する硬化調
整剤としては、その種類に制限されず、従来より使用さ
れているものを使用することができ、このような硬化調
整剤として、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、エデ
ト酸二ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等を挙げるこ
とができる。いずれも1種単独で又は2種以上を適宜組
み合わせて使用することができる。
【0023】また、湿潤剤としては、通常用いられてい
るものを使用することができ、例えばグリセリン、ソル
ビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、マルチトール、キシリトール等の多価アルコールな
どの1種又は2種以上を組み合わせて使用し得る。無機
鉱物としては、上記粘土鉱物の他、カオリン、酸化亜
鉛、酸化チタン、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0024】香料としては、例えばウイキョウ油、ケイ
ヒ油、チョウジ油、テレビン油、ユーカリ油、ラベンダ
ー油、レモン油、オレンジ油、ベルガモット油、ローズ
油、ローズマリー油、ゼラニウム油、セージ油、ハッカ
油、樟脳油、カミツレエキス、アルニカエキス、シラカ
バエキス、メリッサエキス、カモミールエキス、等が挙
げられる。植物抽出物としては、カモミール、セージ、
パセリ、ローズマリー、シモツケギク、シモツケソウ、
ヤグルマギク、アニス、ローレル、アンジェリカ、フェ
ンネル、ハッカ(ペパーミント、レモンバーム)、ラベ
ンダー、タイム等からの抽出物が好適であり、このよう
な抽出物の具体的な成分として、例えば、モノテルペン
炭化水素、シネオール、ボルネオール、他にカンファー
(樟脳)、リナノール、ベルベノール、フラボノイド
類、コリン、アミノ酸、タンニン、植物酸、脂肪酸、青
酸配糖体、サリチル酸誘導体、サルビン、縮合タンニ
ン、フェノール酸、カルノシン酸、トリテルペン酸、ツ
ヨン、サルベン、ピネン、アピオール、アピオリン、ミ
リスチシン、クマリン、カマアズレン、ファルネセン、
ビサボロール、ゲラニオール、オイゲノール、テルペ
ン、フェランドリン、アネトール、メントール、メント
ン、リモネン、シトラール、シトロネラール、オイゲノ
ールアセテート等を挙げることができる。
【0025】温感付与物質としては、例えば、カプシコ
シド、カプサイシン、カプサイシノイド、ジヒドロキシ
カプサイシン、カプサンチン等のカプサイシン類似体、
トウガラシエキス、トウガラシチンキ、トウガラシ末な
どのトウガラシ由来の温感付与物質、ニコチン酸ベンジ
ル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、N−アシルワニリ
ルアミド、ノニル酸ワニリルアミドなどが挙げられる。
また、清涼化剤としては、カンフル、チモール、メント
ール、およびN−エチル−p−メンタン−カルボキシア
ミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレ
ゴール、l−メンチルグリセリルエーテル等のメントー
ル誘導体などが挙げられる。保湿剤としては、例えばグ
リセリン、ソルビトール、1,3−ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール等を挙げることができる。
【0026】本発明の水難溶性薬物を含有する貼付剤に
おける支持体は、通常の貼付剤の支持体として用いられ
ているものを使用することができ、例えば厚織り、糸織
り、ガーゼ、コール天、ネル等の織布、平編み、ゴム編
み、タック編み、二目編み等の製法による編布、スパン
レース、スパンボンド、サーマルボンド、ケミカルボン
ド、ニードルパンチ等の製法による不織布等を挙げるこ
とができる。これらの素材は特に限定されないが、熱可
塑性繊維を単独で使用するか、又は熱可塑性繊維と非熱
可塑性繊維との混紡とすることが望ましい。熱可塑性繊
維としては、例えばポリエステル繊維、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ポリ塩化ビ
ニル繊維、ポリウレタン繊維等が挙げられ、非可塑性繊
維としては、例えばレーヨン、キュプラ、麻、絹等を挙
げることができる。
【0027】本発明の水難溶性薬物を含有する貼付剤
は、例えば湿布シートとして使用する場合は、上記の必
須成分及び必要に応じて上記任意成分を適宜配合して公
知の方法で均一になるまで練合することによってペース
ト状に調製し、これを上記の支持体上に均一に展延し、
必要によりポリエチレン等の剥離ライナーで展延面を覆
い、適当な大きさに裁断して製品とする。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、剥がれ、めくれを生じ
す、且つ膏体表面についている剥離ライナーが剥がしや
すく、肩、腰等へも貼付しやすく、剥がした際に膏体が
皮膚表面に残らない使用性に優れた水難溶性薬物の貼付
剤が得られる。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0030】〔実施例1〜7、比較例1〜5〕表1に示
す各成分を常法に従いヘンシェルミキサーにより混合攪
拌して貼付剤に調製し、これを直ちに1枚(140×1
00mm)当り14gとなるように伸縮性不織布に展
延、裁断して実施例及び比較例の湿布シートを製造し
て、使用性評価を行った。各組成におけるゲル強度、ボ
ールタック値の結果を表1に示す。なお、ゲル強度及び
ボールタック値の測定方法、及び使用性試験の方法を以
下に示す。
【0031】<ゲル強度測定法>表1に示す各成分を用
いて膏体を製造後、膏体約200gを内径50mm、深
さ100mm瓶に空隙の生じないように詰め、25℃、
7日間保存後、直径10mmのアクリル製の針を荷重3
0g、針入速度20mm/分で針入させ、アクリル針が
針入した距離X(mm)を測定し、下記の式より算出す
る。
【0032】<ボールタック値の測定>JIS Z 0
237−1980で用いられている転球装置を用い、傾
斜角は30°として計測を行った。JIS G 480
5で規定された材質のボールの大きさはJIS B 1
501の“ボールの呼び”の1/16から1までの合計
31種類とし、“ボールの呼び”の32倍の数値をボー
ルナンバーと呼び、粘着力の指標として用いた。転球装
置の傾斜板上の所定の位置に、粘着面を上にして試験片
を取り付け、各大きさのボールをゲートにセットした。
ゲートをゆっくりと開き、ボールを転がしたとき、測定
部内に完全に停止(5秒以上ボールが動かないこと)す
るようなボールのうちで最大のものを見出し、そのとき
のボールナンバーをボールタック値として、粘着力の指
標とした。
【0033】<使用性試験>パネラー24人を用い、実
施例及び比較例の貼付剤をひじに3時間貼付し、その際
の貼りやすさ、剥がした後の膏体の皮膚表面への残りを
評価した。剥がれやすさについては、ひじに実施例及び
比較例の貼付剤を貼付し、ひじを100回伸び縮みさせ
た際の剥がれ、めくれの程度を評価した。各評価の平均
点が4以上において使用性が良好と判断した。使用性試
験の評価結果を表2に示す。
【0034】評価指標 <剥がれやすさ> 5:全くは剥がれなかった 4:周囲がやや剥がれた 3:1/3〜1/4程度剥がれた 2:1/2〜1/3程度剥がれた 1:1/2以上剥がれた 0:剥がれ落ちた
【0035】<貼りやすさ> 5:コシがあり、貼りやすい 4:コシがあり、やや貼りやすい 3:どちらともいえない 2:コシがなく、やや貼り難かった 1:コシが無く、貼り難かった
【0036】<膏体の皮膚表面への残り> 5:全く残らなかった 4:わずかに残った 3:やや残った 2:残った 1:非常に残った
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1及び表2の結果によれば、実施例1〜
7はいずれもゲル強度は30以上、且つボールタック値
は15以上であり、そのため貼りやすく、可動部に貼付
したし際にも剥がれにくく、且つ剥離時に皮膚表面に残
らず、非常に使用性に優れていることが認められる。こ
れに対して、ボールタック値が15未満である比較例1
〜3は60%以上のパネラーにおいて可動部貼付時に1
/3以上剥がれるかもしくは剥がれ落ちるという結果で
あり、ゲル強度30未満の比較例4、5は半分以上のパ
ネラーが貼り難かった、もしくはやや貼り難かったとい
う結果であったことから、これら比較例1〜5は使用性
に関し非常に劣ることが認められる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体部と膏体部からなる貼付剤におい
    て、ボールタック値が15以上且つゲル強度が30以上
    である膏体部を有し、水難溶性薬物を含有する貼付剤。
  2. 【請求項2】下記一般式(1)又は一般式(2)で示さ
    れる層状珪酸塩からなる少なくとも1種以上の粘土鉱物
    を含有する請求項1の水難溶性薬物を含有する貼付剤。 [(Si8−yAl)(M(III)M(II)Li)O20(OH)4−xn−・Az+ n/z ・・・・(1) (但し、上記式中M(III)は3価の金属イオン、M
    (II)は2価の金属イオン、Aは交換性陽イオンであ
    り、xは0≦x≦4.0の関係を満足する数、yは0≦
    y≦3.0お関係を満足する数であり、a,b,cは、
    それぞれ0≦a≦5.0、0≦b≦7.0、0≦c≦
    2.5、3<(a+b+c)<7の関係を満足する数、
    nは0<n≦2.0を満足する数であり、zは1、2又
    は3である。) [Si(MgLi)O20]B ・・・・(2) (但し、上記式中Bはリチウム又はナトリウムであり、
    pは3.5≦p≦5.5の関係を満足する数、sは0≦
    s≦3.0の関係を満足する数である。)
  3. 【請求項3】水難溶性薬物が、インドメタシン、ケトプ
    ロフェン、フルルビプロフェン、フェルビナク、ジクロ
    フェナク、クロモグリク酸より選ばれる1種もしくは2
    種以上の薬物である請求項1または請求項2に記載の貼
    付剤。
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