JP2001063060A - インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置

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JP2001063060A
JP2001063060A JP24041699A JP24041699A JP2001063060A JP 2001063060 A JP2001063060 A JP 2001063060A JP 24041699 A JP24041699 A JP 24041699A JP 24041699 A JP24041699 A JP 24041699A JP 2001063060 A JP2001063060 A JP 2001063060A
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ejection
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ink jet
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Yoshinori Misumi
義範 三隅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より簡単な構成によって、各種の記録モード
に適した画像記録が可能なインクジェット記録ヘッドお
よびインクジェット記録装置を提供すること。 【解決手段】 複数のインク吐出口6において、そのイ
ンク吐出口6の角度θを異ならせることにより、被記録
媒体上におけるインクの着弾面積を異ならせるように、
インクの吐出形態を複数種設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出したインクを
紙等の被記録媒体上に付着させることによって、その被
記録媒体に画像を記録するインクジェット記録ヘッドお
よびインクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクを吐出可能なインクジェット記録
ヘッドを用いたインクジェット記録装置は、ノンインパ
クト記録法であるために記録時における静粛性に優れ、
また、高速記録が可能であり、複数色のインクを使用し
て普通紙に高品位のカラー画像を記録することができ
る。このようなインクジェット記録装置の中でも、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する記録装置は、コン
パクト化、マルチオリフィス化、高密度ノズル化等が達
成できる。
【0003】このように熱エネルギーを利用したインク
ジェット記録装置は、多くの利点を有する。さらに、高
品位耐水性のある画像や高速度に画像を記録しようとす
る場合には、複数の記録ヘッドまたは複数ノズル列によ
って、高品位耐水化処理等のための記録性向上処理液
(以下、「処理インク」という)や各種カラーインクを
吐出させて、色調を含む画像情報に基づいて画像を記録
することが望ましい。
【0004】従来、インクジェット記録装置における文
書文字、DTP、カラー高品位画像の表現方法として
は、画像信号の情報に応じて、複数の記録ヘッドにおけ
るノズルの各々から、複数種の異なるインクを吐出し、
それらのインク滴によって、重複または接するようにド
ットを形成して、高品位耐水性画像及び色調を表現する
方法がある。この場合、各ノズルからのインクの吐出量
は、ほぼ等しく設定されており、さらに、各ノズルから
吐出されるインク滴の被記録媒体上における着弾面積も
ほぼ等しくなるように設定されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、カ
ラーインクまたはブラックの有色インクと、透明な処理
インクとを被記録媒体上にて重ねるように組み合わせ
て、耐水性のある高品位高解像度の画像を表現するため
には、被記録媒体上において、1ドット当りにおける有
色インクと処理インクの組み合わせの比率を最適に定め
て、耐水性と画像品位を両立させなければならない。
【0006】しかし、上記のような従来技術において
は、各ノズルからのインクの吐出量がほぼ均一であり、
しかも被記録媒体上における各インクの着弾面積もほぼ
均一になっているため、各種の記録モードに応じて、イ
ンクの最適な着弾面積、すなわちインクの着弾面積に対
応する最適な記録濃度を定めることが不可能であった。
例えば、モノクロ文書の印字においては、インクの着弾
面積の大きい高濃度の印字、また、カラーの自然画の記
録においては、インクの混色が発生せずに、かつ目視で
は目立たないように着弾面積を小さくして画像を記録す
べく、1つのインクジェット記録ヘッドを使い分けるこ
とは不可能であった。
【0007】本発明の目的は、これらの問題を解決し、
より簡単な構成によって、各種の記録モードに適した画
像記録が可能なインクジェット記録ヘッドおよびインク
ジェット記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録ヘッドは、複数のインク吐出口から、被記録媒体に
着弾するインク吐出が可能なインクジェット記録ヘッド
において、前記複数のインク吐出口から吐出されるイン
クの吐出形態は、同一の駆動条件において、前記被記録
媒体上におけるインクの着弾面積を異ならせる異種の吐
出形態に設定されていることを特徴とする。
【0009】本発明のインクジェット記録装置は、上記
のインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記
録ヘッドと前記被記録媒体とを相対移動させる手段とを
備えたことを特徴とする。
【0010】本発明は、同一の駆動条件において、被記
録媒体におけるインクの着弾面積を異ならせるように、
インク吐出口から吐出されるインクの吐出形態を異なら
せることにより、より簡単な構成によって、各種の記録
モードに適した高品位の画像を記録する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0012】図3は、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドが組み込まれたシリアルスキャンタイプのインクジェ
ット記録装置の要部の斜視図、図4は、そのインクジェ
ット記録ヘッドの下方からの斜視図、図5は、そのイン
クジェット記録ヘッドのノズル部分の断面図である。
【0013】これらの図において、15,16は、それ
ぞれインクジェットヘッド部とインクタンク部とから成
るインクジェット記録ヘッドである。記録ヘッド15,
16は、図3中の矢印S1,S2方向に往復移動される
キャリッジC上に搭載される。記録ヘッド15は、ブラ
ックインクを吐出するためのノズル列12と、高画質耐
水化を促進する透明な処理液(以下、「処理インク」と
称す)を吐出するためのノズル列11を有する。処理イ
ンクとしては、例えば、インクを不溶化または凝集させ
ることによって、記録性を向上させる処理液を含む。記
録ヘッド16は、濃イエロー、濃シアン、濃マゼンタの
カラーインクを吐出するためのノズル列14と、淡イエ
ロー、淡シアン、淡マゼンタのカラーインクを吐出する
ためのノズル列13を有する。17はキャップであり、
記録ヘッド15,16と当接することによって、記録ヘ
ッド15,16の吸引回復処理や乾燥防止等のためのキ
ャッピングに用いられる。
【0014】それぞれのノズル列11,12,13,1
4における複数のノズルは、図5のように、吐出口6に
連通するインク流路7によって形成されている。それぞ
れのインク流路7には、ノズル内のインクに熱エネルギ
ーを付与するための電気熱変換素子(以下、「ヒータ
ー」と称す)8が設けられている。18は電気配線部で
あり、吐出信号手段からの電気信号をヒーター8に印加
するためのフレキシブルプリント基板(以下、「FP
C」と称す)からなる。19は、ヒーター8の電極であ
る。
【0015】このような記録ヘッド15,16を用いた
記録装置によって画像を記録する場合には、ヒーター8
に、FPC18から電極19を通して記録信号、すなわ
ち吐出信号発生手段からの電気信号を印加する。これに
よってヒーター8は発熱し、その熱エネルギーがヒータ
ー8近傍のインク流路7内に存在するインクに対して付
与される。
【0016】このように、インクに対してヒーター8か
ら熱エネルギーが付与されることにより、その部分のイ
ンクにおいて、瞬間的に核沸騰が起こって気泡が発生す
る。その気泡の発生に伴って、インク流路7内のインク
は、ヒーター8よりも上流側と下流側とに分かれて押し
流され、ヒーター8よりも下流側に存在するインクは、
吐出口6からインク滴(液滴)として吐出される。この
インク滴は、記録ヘッド15,16との対向位置に送ら
れてきた紙等の被記録媒体上に着弾して、所望の画像を
記録する。本例の場合、画像の記録に際しては、記録ヘ
ッド15,16がインクを吐出しつつ矢印S1方向に往
動し、それらが矢印S2方向に復動するときに、被記録
媒体が副走査方向に所定量だけ搬送される。このような
記録ヘッド15,16の主走査方向の往復移動と、被記
録媒体の副走査方向の搬送とが繰り返されることによっ
て、つまりシリアルスキャン方式によって、被記録媒体
上に順次画像が記録される。
【0017】図6は、このようなインクジェット記録装
置の制御系のブロック構成図である。
【0018】図6において、20は、図示しないホスト
装置などから記録信号を入力するインタフェイス、21
はMPU、23は、MPU21が実行する制御プログラ
ムを格納するプログラムROM、24は、各種データ
(記録信号や記録ヘッドに供給される記録データ等)を
保存しておくDRAMである。22は、記録ヘッド1
5,16に対する記録データの供給制御を行うゲートア
レイであり、インタフェイス20、MPU21、DRA
M24の相互間におけるデータの転送制御も行う。29
は、記録ヘッド15,16が搭載されたキャリアCを搬
送するためのキャリアモータ、28は、記録紙を搬送す
るための搬送モータである。25は、記録ヘッド15,
16を駆動するためのヘッドドライバ、27は、搬送モ
ータ28、およびキャリアモータ29を駆動するための
モータドライバである。
【0019】このような制御系において、インタフェイ
ス20に入った記録信号は、ゲートアレイ22とMPU
21との間にてプリント用の記録データに変換される。
そして、モータドライバ27が駆動されると共に、ヘッ
ドドライバ25に送られた記録データにしたがって記録
ヘッド15,16が駆動されることにより、印字等の記
録が行われる。
【0020】図2は、インクジェット記録ヘッド15,
16を図4中の矢印A方向から、つまりインク吐出方向
側から視た吐出口部分の拡大図である。インクジェット
記録ヘッド15,16には、図2のように、主走査方向
に対してはほぼ直交するノズル列11,12,13,1
4が並列に配置されている。前述したように、11は処
理インク吐出用のノズル列、12はブラックインク(以
下、「Bkインク」と称す)吐出用のノズル列である。
14は濃カラーインク吐出用のノズルであり、濃イエロ
ーインク用のノズル14Yと、濃マゼンタインク用のノ
ズル14Mと、濃シアンインク用のノズル14Cとを含
む。13は淡カラーインク吐出用のノズルであり、淡イ
エローインク用のノズル13Yと、淡マゼンタインク用
のノズル13Mと、淡シアンインク用のノズル13Cと
を含む。
【0021】各ノズル列11,12,13,14内のノ
ズルは、42.5μmのノズル間隔で加工されている。
処理インク吐出用のノズル列11とBkインク吐出用の
ノズル列12との間隔L1は15.25mm、濃カラー
インク吐出用のノズル列14と淡カラーインク吐出用の
ノズル列13との間隔L2も同様に15.25mmであ
る。また、Bkインク吐出用のノズル列12と淡カラー
インク吐出用のノズル列13との間隔L3は30.5m
mである。Bkインク用のノズルからは1吐出あたり3
0ngのBkインク滴が吐出され、処理インク用のノズ
ル、濃カラーインク用のノズル、淡カラーインク用のノ
ズルのそれぞれからは、1吐出あたり17.5ngのイ
ンク滴が吐出される。処理インクは、被記録媒体上の同
一位置に着弾されたBkインク、濃カラーインク、また
は淡カラーインクとの化学反応により、高画質耐水性を
促進する透明な液体である。
【0022】本例の場合、高画質耐水性のある画像を得
るために、処理インクの吐出量に対するBkインクの吐
出量の比率を2:1とし、また処理インクの吐出量に対
する濃淡カラーインクの吐出量の比率を1:1とするこ
とが最適となっている。
【0023】ノズル列11上における処理インク用のノ
ズルと、ノズル列12上におけるBkインク用のノズル
との関係は、前者の処理インク用のノズルの第304セ
グメント、第303セグメント、第302セグメント、
…、第1セグメント(以下、「seg」と称する)に対
して、後者のBkインク用のノズルの第1seg,第2
seg,第3seg,…,第304segが対応する。
また、ノズル列11上における処理インク用のノズル
と、ノズル列13,14上における濃淡カラーインク用
のノズルとの関係は、前者の処理インク用ノズルの第2
88seg,…,第209segに対して、後者の淡イ
エローインク用ノズル13Yの第240seg,…,第
161segと、濃シアンインク用ノズル14Cの第1
seg,…,第80segが各々対応する。同様に、処
理インク用ノズルの第192seg,…,第113se
gに対して、淡マゼンタインク用ノズル13Mの第16
0seg,…,第81segと、濃マゼンタインク用ノ
ズル14Mの第81seg,…,第160segが各々
対応し、また、処理インク用ノズルの第96seg,
…,第17segに対して、淡シアンインク用ノズル1
3Cの第80seg,…,第1segと、濃イエローイ
ンク用ノズル14Yの第161seg,…,第240s
egが各々対応する。
【0024】本例のインクジェット記録ヘッド15,1
6は、駆動周波数9.6KHzで駆動され、吐出口先端
のオリフィス面から1.5mm離れた被記録媒体上に、
画像解像度600dpiで画像を記録する。
【0025】図1は、インクジェット記録ヘッド15に
おけるBkインク吐出用ノズルの断面図である。図1に
おいて、7は、前述したようにノズルを形成するインク
流路、9はインク、8はヒーター、10は発泡したバブ
ル、6は吐出口、5は吐出口6の中心線である。また、
1は吐出したインクの主滴、2は吐出したインクの副
滴、3は主滴1の速度ベクトル、4は副滴2の速度ベク
トルである。
【0026】本例の場合、記録ヘッド15のノズル列1
2上におけるBkインク吐出用ノズルの内、第1seg
〜第72segのノズルは、吐出口中心線6とヒーター
8の面との角度θが20°である。これら第1seg〜
第72segのBkインク吐出用ノズルから吐出される
主滴1は、その吐出速度が11.0m/s、その吐出方
向がヒーター8の面に対して20°(被記録媒体の面に
対しては垂直)であり、また副滴2は、その吐出速度が
6.5m/s、その吐出方向がヒーター8の面に対して
19°である。一方、第73seg〜304segのB
kインク吐出用ノズルは、吐出口中心線6とヒーター8
の面との角度θが18°であり、これらから吐出される
主滴1は、その吐出速度が11.0m/s、その吐出方
向がヒーター8の面に対して18°であり、また副滴2
は、その吐出速度が6.5m/s、その吐出方向がヒー
ター8の面に対して14.5°である。
【0027】記録ヘッドのオリフィス面と被記録媒体と
の間の距離を1.5mmとした場合において、Bkイン
ク吐出用ノズルの第1seg〜第72segと第73s
eg〜第304segから吐出されたインク滴の被記録
媒体上における着弾位置は、図7(a),(b)のよう
に変化する。すなわち、Bkインク吐出用ノズルの第1
seg〜第72segから吐出されたBkインク滴は、
図7(a)のように被記録媒体上に着弾し、直径85μ
mの主滴1の着弾位置30に対して、副滴2は、その着
弾位置31が着弾位置30の中の直径55μmとなり、
それらの着弾位置30,31の中心が12μm離れた。
これらの主滴1と副滴2の着弾によって形成されるドッ
トの面積は、実測で5672μm2あった。一方、Bk
インク吐出用ノズルの第73seg〜第304segか
ら吐出されたBkインク滴は、図7(b)のように被記
録媒体上に着弾し、直径85μmの主滴1の着弾位置3
0に対して、副滴2は、その着弾位置31が直径55μ
mとなり、それらの着弾位置30,31の中心が53μ
m離れた。これらの主滴1と副滴2の着弾によって形成
されるドットの面積は、実測で7831μm2であっ
た。
【0028】このように、同一の駆動条件において、B
kインクの吐出量を変えることなく、Bkインク吐出用
ノズルの第73seg〜第304segからのインク滴
の着弾面積は、第1seg〜第72segからのインク
滴の着弾面積よりも約38%増加させることができる。
【0029】処理インク吐出用ノズル、および濃淡カラ
ーインク吐出用ノズルは、Bkインク吐出用ノズルの第
1seg〜第72segと同様に構成されて、主滴を被
記録媒体の表面に対して垂直に吐出し、副滴は、その着
弾位置が主滴の着弾位置内に収まるように吐出する。主
滴と副滴の吐出速度は、本発明者の観察結果より、それ
ぞれ11.0m/s、6.5m/sであった。
【0030】本例の場合、記録ヘッド15は、図2のよ
うな走査方向との関係から、処理インクの吐出後に、そ
の処理インクの着弾位置に、Bkインクを吐出すること
になる。記録画像の高品位耐水性を発揮すべく、処理イ
ンクの着弾位置とBkインクの着弾位置を被記録媒体上
にて重複させるために、処理インクとBkインクの吐出
タイミングを次のように定める。
【0031】すなわち、インク吐出用ノズルの第1se
g〜第72segからのBkインクの吐出タイミング
は、対応する処理インク吐出用ノズルからの処理インク
の吐出タイミングよりも0.037525μs後に定め
る。また、Bkインク吐出用ノズルの第73seg〜第
304segからのBkインクの吐出タイミングは、対
応する処理インク吐出用ノズルからの処理インクの吐出
タイミングよりも0.037330μs後に定める。こ
れによって、処理インクの着弾位置のほぼ中心に、対応
するセグメントから吐出されるBkインクの着弾位置の
中心が一致する。
【0032】以上のように、本例では、Bkインク吐出
用ノズルにおける吐出口6の設定角度を変えることによ
って、その吐出口6から吐出されるBkインクの主滴1
と副滴2の吐出角度に差を生じさせる。そして、その吐
出角度差を利用することにより、Bkインクの吐出量を
変えることなく、被記録媒体上における着弾面積を変え
ることが可能となる。したがって、Bkインクと、それ
に組み合わせる処理インクとの吐出量比率が変わらず、
耐水性が損なわれることがない。例えば、モノクロ文書
における文字の記録では、Bkインク吐出用ノズルの第
73seg〜第304segを使用して、着弾面積の大
きいBkインクによる濃度の高い印字を行い、またフル
カラーの自然画の記録では、Bkインク吐出用ノズルの
第1seg〜第72segを使用して、混色が発生せ
ず、かつ目視では目立たない着弾面積の小さいBkイン
クによって、画像を記録する。このように、1つのイン
クジェット記録ヘッドを使い分けることにより、簡単な
ヘッド構成により、各種記録モードに適した画像の記録
が可能となる。このような記録モードに応じた最適な記
録をする上においては、最大着弾面積を最小着弾面積の
20%以上とすることが望ましい。
【0033】(他の実施形態)被記録媒体上におけるイ
ンクの着弾面積を異ならせる方法としては、インク吐出
口の角度を異ならせる他、インク吐出口の断面形状等の
形態を異ならせるようにしてもよく、要は、インクの着
弾面積を異ならせるように、インクの吐出形態が設定で
きればよい。
【0034】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0035】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0036】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0037】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0038】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0039】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0040】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0041】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0042】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、同一の
駆動条件において、被記録媒体上におけるインクの着弾
面積を異ならせるように、インク吐出口から吐出される
インクの吐出形態を異ならせたことにより、各種の記録
モードに適した画像を記録することができる。
【0044】例えば、インクの吐出口の角度を変えるこ
とにより、その吐出口から吐出されるインクの主滴と副
滴の吐出角度差を利用して、インクの吐出量を変えるこ
となく、被記録媒体上におけるインクの着弾面積を変え
ることが可能となる。また、インク吐出口として、有色
インクと、記録性を向上させる処理インクを吐出するイ
ンク吐出口を備えている場合には、有色インクと処理イ
ンクとの吐出量比率を変えることなく、耐水性等を含む
記録性を向上させることができる。また、例えば、ブラ
ックインクなどの同一インクを吐出する複数のインク吐
出口に関して、そのインクの吐出形態を異ならせること
により、そのインク吐出口を使い分けて、各種の記録モ
ードに適した画像を簡易なヘッド構成によって記録する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのインクジェット記
録ヘッドにおけるノズル部分の断面図である。
【図2】図1のインクジェット記録ヘッドにおけるイン
ク吐出口部分の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態としてのインクジェット記
録装置の要部の斜視図である。
【図4】図3におけるインクジェット記録ヘッドの外観
斜視図である。
【図5】図3におけるインクジェット記録ヘッドのノズ
ル部分の断面図である。
【図6】図3のインクジェット記録装置における制御系
のブロック構成図である。
【図7】(a),(b)は、インクの着弾面積の異なる
例の説明図である。 1 主滴 2 副滴 3,4 速度ベクトル 5 中心線 6 吐出口 7 インク流路 8 電気熱変換素子(ヒーター) 9 インク 10 バブル 11 処理インク吐出用ノズル列 12 ブラックインク吐出用ノズル列 13 淡カラーインク吐出用ノズル列 14 濃カラーインク吐出用ノズル列 15,16 インクジェット記録ヘッド 17 キャップ 18 フレキシブルプリント基板 19 電極 20 インターフェイス 21 MPU 22 ゲートアレイ 23 ROM 24 DRAM 25 ヘッドドライバ 26 記録ヘッド 27 モータドライバ 28 搬送モータ 29 キャリアモータ 30,31 着弾位置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインク吐出口から、被記録媒体に
    着弾するインクの吐出が可能なインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、 前記複数のインク吐出口から吐出されるインクの吐出形
    態は、同一の駆動条件において、前記被記録媒体上にお
    けるインクの着弾面積を異ならせる異種の吐出形態に設
    定されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 前記異種の吐出形態においては、インク
    の吐出量がほぼ同一であることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記複数のインク吐出口は、列状に並べ
    て形成された複数のインク吐出口を含むことを特徴とす
    る請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記複数のインク吐出口は、複数の列状
    に並べて形成された複数のインク吐出口を含み、 少なくとも1列に並べられた前記複数のインク吐出口
    は、前記異種の吐出形態に設定されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記複数のインク吐出口は、ブラックイ
    ンクを吐出するためのインク吐出口を含むことを特徴と
    する請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記複数のインク吐出口は、記録性を向
    上させる処理インクを吐出するためのインク吐出口を含
    むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
    インクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記複数のインク吐出口は、異なるイン
    クを吐出するインク吐出口を含むことを特徴とする請求
    項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッ
    ド。
  8. 【請求項8】 前記異種の吐出形態に設定される複数の
    インク吐出口は、ブラックインクを吐出するためのイン
    ク吐出口であり、 前記異種の吐出形態は、前記被記録媒体上におけるブラ
    ックインクの最大着弾面積が最小着弾面積の20%以上
    であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記
    載のインクジェット記録ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記異種の吐出形態は、前記被記録媒体
    上におけるインクの主滴と副滴の着弾位置のずれ量を異
    ならせる吐出形態であることを特徴とする請求項1から
    8のいずれかに記載のインクジェット記録ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記異種の吐出形態に設定される複数
    のインク吐出口は、開口方向が異なることを特徴とする
    請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録
    ヘッド。
  11. 【請求項11】 インクの吐出エネルギーとして熱エネ
    ルギーを発生する電気熱変換体を有することを特徴とす
    る請求項1から10のいずれかに記載のインクジェット
    記録ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれかに記載の
    インクジェット記録ヘッドと、 前記インクジェット記録ヘッドと前記被記録媒体とを相
    対移動させる手段とを備えたことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記インク吐出口からのインクの吐出
    形態に応じて、インクの吐出タイミングを制御する制御
    手段を備えたことを特徴とする請求項12に記載のイン
    クジェット記録装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255511A (ja) * 2010-06-04 2011-12-22 Canon Finetech Inc 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
CN102310656A (zh) * 2010-06-29 2012-01-11 富士胶片株式会社 液体喷射头、液体喷射设备和喷墨打印设备

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