JP2001062907A - 容器材 - Google Patents

容器材

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JP2001062907A
JP2001062907A JP24298299A JP24298299A JP2001062907A JP 2001062907 A JP2001062907 A JP 2001062907A JP 24298299 A JP24298299 A JP 24298299A JP 24298299 A JP24298299 A JP 24298299A JP 2001062907 A JP2001062907 A JP 2001062907A
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image
container
sheet
container material
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JP24298299A
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Hideo Nakanishi
秀生 中西
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、表面に画像を有し、かつ容易に製
造が可能な容器材を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂から主としてなるシート状
部材を、該シート状部材の少なくとも一方の面に、画像
形成装置により画像を形成したのち、熱成形してなるこ
とを特徴とする容器材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に画像を有
し、かつ容易に製造が可能な容器材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】樹脂製
容器材は、総菜等の食品用容器を初めとして各種分野で
汎用されており、かかる容器材表面には、デザインやフ
ァッション性の観点、その他内容物に関する種々の情報
を表示するために、絵柄、文字、模様等の画像が印刷さ
れる場合が多い。このような画像のうち、特に複雑な絵
柄やワンポイント的な絵柄の場合、成形された容器材の
表面に印刷や転写等の方式により画像形成されるが、容
器材表面が曲面等の3次元形状の場合、印刷による画像
形成は困難であり、また転写による方式は転写シートの
製造など工程が多く、特に少量多品種の場合などはコス
ト的に問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像形成な
ど製造が容易で、特に少量生産時などのコスト性に優
れ、かつ鮮明な画像形成が可能であり、画像の耐久性に
優れた容器材を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
から主としてなるシート状部材を、該シート状部材の少
なくとも一方の面に、画像形成装置により画像を形成し
たのち、熱成形してなる容器材である。
【0005】本発明において、画像とは絵柄、文字、模
様、着色等などを含む。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、シート状部材の
少なくとも一方の面に画像を形成する画像形成装置とし
ては、例えばインクジェット方式、熱転写方式によるも
のが挙げられ、具体的にはインクジェットプリンタ、熱
転写プリンタ等を使用できる。これらの画像形成装置を
使用することにより、画像形成装置を画像処理装置など
と連結して、所望の画像を容易に処理し、印刷すること
が出来る。
【0007】上記画像形成装置において、使用するイン
クやインクリボンなどの記録材の素材は特に限定され
ず、使用する画像形成装置に適用可能で、熱成形による
影響が少ないものであれば特に限定されない。
【0008】本発明のシート状部材を構成する熱可塑性
樹脂は熱成形が可能であれば特に限定されず、例えば、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、
メタクリル系樹脂、酢酸セルロース類等が挙げられる。
さらに、上記の2種以上の樹脂を混合したものであって
も良い。また、上記熱可塑性樹脂は、本発明の作用を阻
害しない範囲で添加剤等の他の成分を含有していても良
い。また、上記シート状部材は透明、半透明、不透明の
いずれであってもよい。
【0009】上記熱可塑性樹脂は、好ましくは主として
ポリスチレン系樹脂からなるのがよく、さらに好ましく
は主として透明ポリスチレン系樹脂からなるのがよい。
【0010】上記シート状部材の製造方法も特に限定さ
れず、従来公知の方法である各成分を加熱混合により混
合し、Tダイ等を用いた押出し成形、インフレーション
成形等により成形することが出来る。
【0011】上記シート状部材は、単層であっても多層
構成であっても良く、多層構成の場合、各層を構成する
素材は同一であっても異なっていても良い。また、多層
への積層方法も特に限定されず、共押し出しや、別個に
製造したシートをラミネートにより積層するなどの方法
を使用できる。
【0012】上記シート状部材は、少なくとも一軸方向
に延伸されていることが好ましく、更に好ましくは2軸
延伸されているのがよい。延伸方法は特に限定されず、
通常一般に使用される方法が使用できる。この場合の延
伸倍率は特に限定されないが、縦方向及び/又は横方向
に1.5〜3倍であるのが好ましい。
【0013】また、後述のように、受像層等の他層を設
ける場合、上記シート上部材の表面に、他層との接着性
を高めるため、コロナ放電処理などの表面処理を施した
り、接着剤などからなるアンダーコート層を形成したり
することができる。
【0014】上記シート状部材の厚みは、特に限定され
ず、成形方法や本発明の容器材のサイズや形状、用途に
応じて選択することができ、例えば、成形方法が射出成
形であれば、好ましくは0.8〜5mm、より好ましく
は1〜3mmであり、熱成形であれば、好ましくは0.
1〜2.0mm、より好ましくは0.15〜0.5mm
である。
【0015】本発明において、上記シート状部材は上記
のような熱可塑性樹脂からなるシートを基材として、さ
らに該基材の表面の少なくとも一部に画像を形成するた
めの受像層を有するのが好ましい。受像層の形成箇所
は、本発明の容器材の用途や、形成する画像の種類に応
じて適宜選択することができる。例えば、容器材が器体
と蓋体とからなる総菜用などの容器材である場合、器体
の内表面及び/又は外表面と蓋体の外表面に形成するこ
とが好ましく、ハンカチ入れ容器のような用途によって
は、蓋体の内表面に形成し、外表面には形成しないよう
にもできる。
【0016】上記受像層を構成する素材、受像層の厚
み、受像層の形成方法などは特に限定されず、使用する
画像形成装置や、容器材のサイズ、形状、用途等に応じ
て適宜選択できる。以下に、画像形成装置としてインク
ジェット方式を用いる場合の受像層(以下インク受容層
とする)について記載する。
【0017】インク受容層は、インクを吸収し、熱成形
による影響が少ないものであれば特に限定されず、オレ
フィン系重合体、スチレン系重合体、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリカーボネート、ビニル系重合体、アクリ
ル系重合体、ポリウレタン、ポリスルホン、エポキシド
から誘導される重合体、セルロース誘導体等が挙げられ
るが、インクの吸収性を高め、印刷性を向上させるた
め、親水性高分子を含有するものが好ましい。
【0018】親水性高分子としては、例えば、セルロー
ス誘導体、ポリビニルアルコール系重合体、ポリエチレ
ン系重合体、ポリ酢酸ビニル系共重合体、ポリアルキレ
ンオキシド単位、カルボキシル基、スルホン酸基、アミ
ノ基、アセチル基もしくは無水マレイン酸等に由来する
酸無水物単位を有する重合体又はそれらの塩、窒素含有
重合体等が挙げられる。これらは2種以上を混合して使
用してもよい。
【0019】上記親水性高分子の中でも、セルロース誘
導体、ポリビニルアルコール系重合体、ポリ酢酸ビニル
系共重合体、ポリビニルビロリドン等の窒素含有重合体
が好ましく、また、カチオン性重合体と反応できるよう
なポリオキシアルキレン単位、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、アミノ基、アセチル基もしくは酸無水物単位を
含有する重合体も好ましい。
【0020】ポリ酢酸ビニル系共重合体は、酢酸ビニル
と他の共重合性単量体との共重合体及びその部分ケン化
物が含まれ、共重合性単量体としては、親水性単量体、
特にオキシアルキレン単位を含むビニル系単量体が好ま
しい。
【0021】ポリ酢酸ビニル系共重合体における共重合
性単量体の全単量体中の割合は、印刷画像の鮮明性を損
なわせないため、好ましくは0.1〜50モル%、より
好ましくは1〜30モル%、さらに好ましくは2.5〜
25モル%である。
【0022】さらにインク吸収性の向上を目的として、
好ましくは上記親水性高分子にカチオン性重合体、さら
に好ましくはカチオン性重合体を含むカチオン性エマル
ジョンを組み合わせてインク受容層を構成するのがよ
い。
【0023】カチオン性重合体としては、3級アミノ基
又は3級アミノ基を有する単量体、4級アンモニウム塩
基、4級アンモニウム塩基を形成できる単量体等のカチ
オン性単量体の重合体、カチオン性単量体と架橋性単量
体及び/又は親水性単量体とを重合して得られる共重合
体が挙げられ、カチオン性単量体と架橋性単量体との共
重合体が好ましい。
【0024】架橋性単量体としては、自己架橋性又は反
応性官能基を有する単量体、例えば、エポキシ基含有単
量体、メチロール基含有単量体又はその誘導体、加水分
解縮合性を有するシリル基等を含む単量体、アジリニル
基含有単量体等が挙げられる。これらは、1種又は2種
以上を併用して使用できる。具体的には、トリメトキシ
シランプロピルメタクリレート、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラ
ン、ビニルメトキシジメチルシラン、ビニルエトキシジ
メチルシラン、ビニルイソブトキシジメチルシラン、ビ
ニルジメトキシメチルシラン、ビニルジエトキシメチル
シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルジフェニルエトキシシラン、ビニルトリフェ
ノキシシラン、γ−(ビニルフェニルアミノプロピル)
トリメトキシシラン、γ−(ビニルベンジルアミノプロ
ピル)トリメトキシシラン、γ−(ビニルフェニルアミ
ノプロピル)トリエトキシシラン、ジビニルジメトキシ
シラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニル(β−メ
トキシエトキシ)シラン、ビニルジアセトキシメチルシ
ラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルビス(ジメ
チルアミノ)メチルシラン、アリルトリエトキシシラ
ン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、ア
リルジアセトキシメチルシラン、アリルトリアセトキシ
シラン、アリルビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、
β−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、
β−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリス(β−メ
トキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基〔(R
O)3Si−〕を含む単量体が好ましい。
【0025】親水性単量体としては、カルボキシル基含
有単量体、不飽和多価カルボン酸又はその無水物と直鎖
又は分岐鎖アルコールとの半エステル、ヒドロキシル基
含有単量体、アミド基含有単量体、スルホン酸基含有単
量体、エーテル結合含有単量体、ポリオキシアルキレン
単位含有単量体等が挙げられる。これらは、1種又は2
種以上を併用して使用できる。具体的には、(メタ)ア
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、クロトン酸、マレイン酸モノメチル、マレイ
ン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モ
ノオクチル、マレイン酸2−エチルへキシル等のカルボ
キシル基含有単量体、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル等の
ヒドロキシル基含有単量体、ポリエチレングリコールメ
タクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等のポリオキシアルキレン単位含有単量体が好ま
しい。
【0026】また、上記した単量体に加えて、受像層の
成膜性や物性を調整するため、さらに非イオン性単量体
を併用することができる。
【0027】非イオン性単量体としては、(メタ)アク
リル酸(C1〜C18)アルキルエステル等のアルキルエ
ステル、シクロアルキルエステル、アリールエステル、
アラルキルエステル、芳香族ビニル類、ビニルエステル
類、アリルエステル類、ハロゲン含有単量体、シアン化
ビニル、オレフィン類等が挙げられる。これらは、1種
又は2種以上を併用して使用できる。具体的には、(メ
タ)アクリル酸(C1〜C18)アルキルエステル等のア
ルキルエステル、芳香族ビニル類、ビニルエステル類が
好ましい。
【0028】カチオン性重合体における、カチオン性単
量体、架橋性単量体及び/または親水性単量体の全単量
体中の割合は、下記のとおりである。
【0029】カチオン性単量体は、好ましくは0.1〜
50モル%、より好ましくは0.5〜40モル%、さら
に好ましくは1〜30モル%、特に好ましくは2〜25
モル%であるのがよい。架橋性単量体は、好ましくは
0.1〜25モル%、より好ましくは0.2〜20モル
%、さらに好ましくは0.3〜15モル%、特に好まし
くは0.5〜10モル%であるのがよい。親水性単量体
は、好ましくは50モル%以下、より好ましくは45モ
ル%以下、さらに好ましくは40モル%以下、特に好ま
しくは1〜20モル%であるのがよい。
【0030】カチオン性重合体は、受容層の成膜性を損
なわないよう、ガラス転移温度が好ましくは−20〜5
0℃、より好ましくは−10〜40℃、さらに好ましく
は0〜30℃のものを使用するのがよい。このような範
囲のガラス転移温度を有するカチオン性重合体は、上記
した単量体でハードセグメントを有する単量体とソフト
セグメントを有する単量体を共重合させて得られる。
【0031】カチオン性重合体は、受容層の成膜時にエ
マルジョンとして使用することができ、その場合の重合
体粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜200nm、よ
り好ましくは3〜100nm、さらに好ましくは5〜5
0nmである。
【0032】インク受容層の形成成分として親水性高分
子と架橋性単量体を含むカチオン性重合体を併用する場
合、それぞれが反応して結合又は架橋できるような構造
又は反応性の官能基を有するものであることが、画像形
成性や画像耐久性が優れたインク受容層を形成できるの
で好ましい。例えば、親水性高分子がエポキシ基含有高
分子である場合、カチオン性重合体としてはカルボキシ
ル基やアミノ基を有するものを使用できる。
【0033】なお、上記のようなエポキシ基含有高分子
は、エポキシ基含有単量体とビニルエステルとの共重合
体の加水分解物、活性水素原子を有する親水性高分子と
エピクロルヒドリンとの反応により生成するエポキシ基
含有ポリビニルアルコール、エポキシ基含有単量体とビ
ニルピロリドンとの共重合体であるエポキシ基含有ポリ
ビニルピロリドンが挙げられる。エポキシ基含有高分子
におけるエポキシ基の含有量は、使用した全単量体中、
好ましくは0.01〜5モル%、より好ましくは0.1
〜3モル%、さらに好ましくは0.2〜2モル%であ
る。
【0034】また、インク受容層の形成成分として親水
性高分子と架橋性単量体を含むカチオン性重合体を併用
する場合、画像形成性や画像耐久性を損なわないため、
親水性高分子とカチオン性重合体との配合比(重量比)
は、好ましくは5/95〜95/5、より好ましくは1
0/90〜90/10、さらに好ましくは20/80〜
80/20、特に好ましくは10/90〜50/50、
最も好ましくは20/80〜40/60(親水性高分子
/カチオン性重合体)である。
【0035】上記インク受容層は、さらに粒状の滑剤を
含有することが出来る。粒状の滑剤を含有させることに
より、インク受容層表面を凹凸にして容器材成形時の型
離れ性を向上させたり、容器材のブロッキングを防止
(積み重ねた容器を、1個ずつの引き抜く際の引き抜き
性が向上)したりできるほか、画像形成後に画像形成面
が他の物体と接触した場合でも、インク受容層が剥離し
て画像がムラやカスレ等の損傷を受けることが防止さ
れ、画像の耐久性に優れる。
【0036】滑剤としては、例えばシリカ、アルミナ、
石英粉、クレー、タルク、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、珪酸ア
ルミニウム、合成ゼオライト等の無機系粒子が挙げら
れ、また、高い透明性が要求される場合には、アミノ樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリア
ミド樹脂、ペンゾグアナミド樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素樹脂等の架橋又は非架橋微粒子、それらからなる中
空微粒子等の有機系粒子が挙げられる。これらは、2種
以上を使用しても良い。
【0037】上記滑剤の粒径は特に限定されず、ブロッ
キング防止性、画像耐久性、透明性等を考慮して選択す
ることができるが、好ましくは0.5〜50μm、より
好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは2〜30μ
mであるのがよい。
【0038】上記滑剤の含有量は特に限定されないが、
ブロッキング防止性を高め、インク受容層に強度を付与
するため、インク受容層を構成する樹脂成分100重量
部に対して、好ましくは0.1〜10重量部、より好ま
しくは0.5〜5重量部であるのがよい。
【0039】また、インク受容層には、本発明の作用を
阻害しない範囲で、硬化剤、硬化促進剤、顔料や染料等
の着色成分、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、安定剤、
帯電防止剤等の他の成分を配合できる。顔料は、例えば
透明容器を部分的に白色等に着色し、その着色部分に所
望の模様等を印刷する場合等に使用される。
【0040】インク受容層の厚みは、容器のサイズ、形
状、用途などに応じて選択できるが、好ましくは1〜5
0μm、より好ましくは10〜30μm、さらに好まし
くは5〜30μmであるのがよい。
【0041】また、インク受容層は表面が凹凸形状を有
し、該凹凸形状の凹部の最下部と凸部の最上部との高さ
の差が好ましくは0.5〜50μm、さらに好ましくは
0.1〜20μm、ことさらに好ましくは0.3〜15
μm、特に好ましくは0.5〜10μmであるのがよ
い。これは、他の構成の受像層においても同様である。
【0042】インク受容層の形成方法は、特に限定され
ず、構成成分を必要に応じて溶媒を用いて混合し、基材
上に塗布後乾燥する方法などが用いられる。塗布方法と
しては、通常一般に使用されるロールコーティング、エ
アナイフコーティング、ブレードコーティング、ロッド
コーティング、バーコーティング等の方法を使用でき
る。
【0043】上記インク受容層の表面には、更に保護層
などの多層を本発明の作用を阻害しない範囲で形成して
も良い。
【0044】インク受容層を上記のような構成とするこ
とにより、鮮明な画像が形成でき、熱成形時や積み重ね
時などの画像の耐久性にも優れる。
【0045】本発明の容器材は、上記のシート状部材表
面(受像層を有する場合は受像層表面)に画像形成装置
を用いて画像を形成した後、シート状部材を熱成形する
ことにより製造できる。
【0046】シート状部材の成形方法は通常一般の熱成
形方法を使用できるが、好ましくは、圧空成形方法およ
び/または真空成形方法によるのがよい。
【0047】本発明の容器材の熱成形条件は(金型温
度、成形時間、圧力および/または真空度など)、成形
方法、形成する容器材の素材、サイズ、形状等により適
宜設定できるが、シート状部材あるいはシート状部材の
基材として、透明ポリスチレン系樹脂を用いる場合、各
成形条件は、成形温度が好ましくは100〜200℃、
更に好ましくは120〜180℃、であるのが良く、成
形時間は好ましくは1〜60秒、更に好ましくは5〜3
0秒であるのが良い。
【0048】本発明の容器材のサイズおよび形状は特に
限定されない。また、上記シート状部材を熱成形した容
器材に他の素材や、画像形成しない部材等の他の構成を
組み合わせて使用することが出来る。例えば、本発明の
容器材である器体に、熱可塑性樹脂シートを熱成形した
蓋体やシート状の蓋体を組み合わせて閉蓋容器を構成す
ることが出来る。もちろん閉蓋容器を構成する器体およ
び蓋体のいずれも本発明の容器材であっても良い。
【0049】以下、試験例および実施例により本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定さ
れるものではない。なお、以下において部は重量部を表
し、%は重量%を表す。 試験例 試験方法 成形による色濃度への影響測定 実施例1〜5、参考例1、2の容器材において、成形前
後に、マクベス色濃度計RD−918(サカタインクス
(株)製)を用いてシアン、マゼンタ、イエローの各色
のフィルターをかけた状態の色濃度を測定し、下記の基
準に基づいて評価した。 評価基準 :画像と同色のフィルターをかけた場合の色濃度差が
0.2未満 :画像と同色のフィルターをかけた場合の色濃度差が
0.2以上0.4未満 ×:画像と同色のフィルターをかけた場合の色濃度差が
0.4以上
【0050】成型性 実施例1〜5、参考例1、2の容器材において、成形時
の成形性を下記基準に基づいて評価した。 評価基準 :歪み、型くずれ(金型への追随性の低下など)なし :やや型くずれ(金型への追随性の低下など)有り ×:歪み、型くずれ(金型への追随性の低下など)有り
(使用できない状態)
【0051】試験結果 表2に、上記試験(1)、(2)の結果を示す。表2の
結果より、成形温度が高い場合は、成形による画像の色
濃度変化が大きく、成形温度が低い場合、あるいは成型
時間が短い場合は、成形性が低下することがわかる。
【0052】
【実施例】実施例1〜5、参考例1、2 (1)シート状部材の製造 透明ポリスチレン系樹脂シート(ダイセル化学工業
(株)製、ダイセルスチロールG90、130μm厚)
を基材とし、該基材の一方の面に下地層として、酢酸ビ
ニル系共重合体(ダイセル化学工業(株)製、セビアン
A3753)を乾燥厚み2μmとなるように塗布後、8
0℃で2分間乾燥して、さらにその上に下記構成の各成
分を混合した塗液(溶媒:水)を乾燥厚み7μmとなる
よう塗布、80℃で4分間乾燥して受像層を形成した。 受像層の構成 水溶性樹脂:変性ポリビニルアルコール (日本合成化学(株)製、エコマティWO−320) 28.8部 滑材:微粉末シリカ (富士シリシア化学(株)製、サイシリア450) 9.8部 カチオン性重合体:アクリル系共重合体 (ダイセル化学工業(株)製、アクアブリッドAsi537) 43.5部 親水性ウレタン系高分子:ポリエステルポリウレタン (高松油脂(株)製、NS−120X) 17.9部 計 100.0部
【0053】(2)シート状部材表面への画像形成 画像形成装置として、インクジェット方式のプリンター
(ヒューレットパッカード社製、デザインジェット25
00CP)を使用し、純正のインクにより、上記シート
状部材の受像層形成面にシアン、マゼンダ、イエロー、
ブラック各色のベタ印刷を行った。
【0054】(3)容器材の成形 成形機として、熱板用圧空成形機(関西自動成形機製
PK−450)を使用し、上圧空圧力4.0kgf/c
m2、型締め圧力150kgf/cm2で、さらに表1に示す
成形温度(熱板設定温度)および成形時間により、図1
に示す形状の(15cm×20cm×20mm)容器材
を成形した。
【0055】
【発明の効果】本発明の印刷性容器は、容器形状が3次
元形状であっても、所望の画像形成が容易であり、容易
に製造が可能であってコスト的にも有利である。特に小
ロット生産や、大量生産前の印刷デザインや色目の校正
などのための少量生産時のコスト性に優れる。また、画
像形成に、画像形成装置、特にインクジェット方式によ
る画像形成装置を使用するため、刷版の作成も不要であ
り、複雑な絵柄や色の画像を有することもできる。ま
た、鮮明な画像形成が可能であり、画像の耐久性に優れ
る。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の実施形態の一例である容
器材の蓋体の形状を示す平面図(外表面側)、側面図、
および正面図であり、図1(b)は本発明の実施形態の
一例である容器材の、図1(a)の蓋体と嵌合する器体
の形状を示す平面図(内表面側)、側面図、正面図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 55:02 B29L 22:00 Fターム(参考) 3E033 AA10 BA13 BA16 BA18 BA22 BA23 BA26 BB04 BB08 CA18 DA08 DD01 EA07 FA04 4F208 AA13 AB07 AC03 AF01 AG03 AG05 AG07 AR06 AR11 AR12 AR20 MA01 MA02 MA03 MB01 MB19 MG01 MG04 MG12 MH06 MH10 MH27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂から主としてなるシート状
    部材を、該シート状部材の少なくとも一方の面に、画像
    形成装置により画像を形成したのち、熱成形してなるこ
    とを特徴とする容器材。
  2. 【請求項2】 前記シート状部材が、熱可塑性樹脂から
    主としてなるシートを基材とし、該基材の表面の少なく
    とも一部に画像を形成するための受像層を有することを
    特徴とする請求項1記載の容器材。
  3. 【請求項3】 前記受像層が、親水性高分子を含有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の容器材。
  4. 【請求項4】 前記受像層が、カチオン性重合体を含有
    することを特徴とする請求項2または3に記載の容器
    材。
  5. 【請求項5】 前記受像層が、粒状の滑材を含有するこ
    とを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の
    容器材。
  6. 【請求項6】 前記受像層の表面が、凹凸形状を有し、
    該凹凸形状の凹部の最下部と凸部の最上部との高さの差
    が0.5〜50μmであることを特徴とする請求項2乃
    至5のいずれか一項に記載の容器材。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂
    であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項
    に記載の容器材。
  8. 【請求項8】 前記熱可塑性樹脂が透明ポリスチレン系
    樹脂であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    一項に記載の容器材。
  9. 【請求項9】 前記シート状部材またはシート状部材の
    基材が少なくとも一軸方向に延伸されていることを特徴
    とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の容器材。
  10. 【請求項10】 前記シート状部材またはシート状部材
    の基材の延伸倍率が縦方向および/または横方向に1.
    5〜3倍であることを特徴とする請求項9記載の容器
    材。
  11. 【請求項11】 前記画像形成装置が、インクジェット
    方式、熱転写方式のいずれかによるものであることを特
    徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の容器
    材。
  12. 【請求項12】 熱成形が、圧空成形および/または真
    空成形によって行われることを特徴とする請求項1乃至
    11のいずれか一項に記載の容器材。
  13. 【請求項13】 熱成形が、成形温度100〜200
    ℃、成形時間1〜60秒の条件下で行われることを特徴
    とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の容器
    材。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002361724A (ja) * 2001-06-06 2002-12-18 Japan Polyolefins Co Ltd ポリエチレンシートの熱成形方法、熱成形用樹脂シート、熱成形用樹脂シートの製造方法およびポリエチレンシートを使用した熱成形品の製造方法
JP2004154955A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Tokyo Shokuhin Kikai Kk 深絞り成形容器の離型方法及び装置
JP2006051777A (ja) * 2004-08-16 2006-02-23 Fuji Xerox Co Ltd 成型加工用シート及びその製造方法、画像形成方法、成型加工品の製造方法並びに成型加工品
CN105398249A (zh) * 2015-12-14 2016-03-16 武汉华工图像技术开发有限公司 一种可喷墨印刷薄膜及其制备方法

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