JP2001061308A - 堆肥搬送作業機 - Google Patents

堆肥搬送作業機

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JP2001061308A
JP2001061308A JP24054199A JP24054199A JP2001061308A JP 2001061308 A JP2001061308 A JP 2001061308A JP 24054199 A JP24054199 A JP 24054199A JP 24054199 A JP24054199 A JP 24054199A JP 2001061308 A JP2001061308 A JP 2001061308A
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compost
air
flexible tube
mixing chamber
hopper
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JP24054199A
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English (en)
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Toshio Kumagai
熊谷俊夫
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Bummei Noki KK
Original Assignee
Bummei Noki KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】空気搬送管の内径を小さくし、堆肥がばらけた
状態で均一に堆肥が搬送されるような空気搬送機構を提
供する。 【解決手段】堆肥ホッパー10の底部に撹拌用オーガー
11を設け、さらにその下方にスクリューコンベア12
を設け、堆肥ホッパーの排出口と堆肥・空気流の混合室
6の堆肥導入口との間にロータリーバルブ5を介在さ
せ、ブロアー1から流入した空気流が流出するように空
気出入口を配置し、混合室に堆肥が落下するように堆肥
導入口を設け、空気搬送用の可撓管を螺旋線材で補強し
た内径40〜60mmのプラスチック製可撓管とし、こ
れを堆肥・空気流の混合室の出口に着脱自在に接続し、
スクリューコンベアの電動モータを始動、停止させる制
御装置を設け、無線遠隔制御手段からの制御信号によっ
てスクリューコンベアを遠隔制御できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、堆肥を空気流を使っ
て搬送する堆肥搬送作業機に関するものであり、農地の
高低差、傾斜度の大小の如何、また、果樹などの樹木の
繁茂の程度の如何に関わらず、目的とするところに簡単
容易、かつ迅速に堆肥を搬送し、散布することができ、
さらには、人力による堆肥の搬入、散布が困難なところ
へも簡単容易に堆肥を搬入し、かつ散布することができ
るものであり、この堆肥搬送作業機の活用によって、農
作業者を堆肥の運搬、散布の重労働から解放することが
できるとともに、堆肥の利用を一層促進することがで
き、したがって、農作物の生産コストを低減できるとと
もに堆肥による農地の肥沃化を容易に促進できるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】堆肥の運搬及びその施肥作業の能率化、
簡便化を図るために様々な堆肥運搬作業機が開発され、
実用されている。しかし、これらはいずれも、堆肥を運
搬し、堆肥を撒き散らす自走式専用機あるいは農耕用ト
ラクタの3点リンクに連結した堆肥運搬用アタッチメン
トであって、大型の自走車を施肥目的地に乗り入れて、
比較的平坦な農地に堆肥を搬入し、あるいは当該農地を
自走させながら堆肥を撒き散らして施肥するものであ
る。これらの従来の堆肥運搬作業機は田畑にこれを乗り
入れ、あるいは田畑内を自走させて運搬、施肥を行うも
のであるので、急傾斜の農地や段々田畑などには適さ
ず、田畑に近いところまで堆肥を運搬することはできる
が、その先は一輪車などの人力業機に頼る他はない。急
傾斜地に開かれた田畑、果樹園などにおいては、一輪車
の使用もままならないので、堆肥を目的地まで運ぶのは
相当の重労働であり、人手不足や高齢化が深刻な今日に
おいてはほとんど不可能になっている。このため、上記
のような立地条件下にある果樹園、田畑には堆肥を導入
することができず、化学肥料に頼らざるを得ない。
【0003】他方、近年は堆肥は堆肥製造プラントで一
括して大量生産され、数キロ単位の袋詰めにし、あるい
はばらで販売されている。堆肥製造プラントで製造され
た堆肥は細かく裁断、粉砕された原料を用いるため品質
がほぼ一定で、含水率または比重がほぼ一定(比重は約
0.5)で取扱も楽であり、施肥効果も高く、安価であ
る。また、堆肥の導入によって農作物の病虫害に対する
抵抗力が増強され、また農産物の味、品質が向上するこ
とは常識であるから、堆肥を積極的に導入することを希
望しつつも、上記のような立地条件下の果樹園や田畑に
ついては堆肥の導入を諦めざるを得ないのが現状であ
る。以上のことから、大型の堆肥運搬車が入り込める位
置から個々の作物の根元まで簡単容易に堆肥を搬送し、
施肥することができる堆肥搬送作業機の開発が期待され
ており、このような堆肥搬送作業機が開発されれば堆肥
の利用が飛躍的に促進される。
【0004】
【解決しようとする課題】この発明の着想は、堆肥をプ
ラスチック製の細い可撓管を使って長距離(例えば10
0〜200m)を空気で搬送することであるが、堆肥は
比重がほぼ0.5程度であって比較的重く、また、幾分
粘着性があって魂になりがちなので可撓管の底に滞留し
やすく、そうなると可撓管内の空気流が阻害されて流速
が低下し、堆肥の搬送は停止される。これを空気でスム
ーズに搬送するには、堆肥がばらけた状態で均一に空気
流に乗せられ、また可撓管の途中において管底に堆肥が
滞留することがないようにすることが必要である。ま
た、可撓管の直径を大きくし、搬送空気流量を増大させ
れば上記の問題は解消されるが、可撓管の引き回し、施
肥作業の作業性を考慮すると、可撓管の径はなるべく小
さい方が望ましい。また、管内空気流速が速ければ堆肥
をスムーズに搬送することはできる(所要搬送空気量が
大であり、そのためのブロアーの容量は大きくなるとし
ても)が、可撓管の先端を作業者が把持して作物の根元
に向けて排出される堆肥を個々の作物の根元に集中的に
体積させるには、余り空気流速が速いと反力が大きくて
作業者に負担がかかる上、可撓管の先端から堆肥が広範
囲にと飛び散ってしまうので、空気流速には限度があ
る。また、可撓管内の堆肥の流れがよどみ始めるとたち
まち管内空気流速が低下して堆肥搬送能力が低下してし
まい、その回復が大変面倒で手間を要する。
【0005】そこで、この発明は、可撓性の空気搬送管
の内径をほぼ50mm程度にし、かつ、堆肥がばらけた
状態で均一に空気流に乗せられて可撓管内を堆肥が搬送
されるように空気搬送機構を工夫するとともに、上記空
気搬送管内に堆肥が積もって搬送能力が低下したとき、
空気搬送管内に積もった堆肥を管内高速空気流を利用し
て簡単容易に除去して堆肥搬送能力を回復させられるよ
うにすることをその課題とするものである。
【0006】
【課題解決のために講じた手段】上記課題解決のために
講じた手段は、次ぎの要素(イ)〜(チ)によって構成
されるものである。 (イ)堆肥ホッパーの底部に撹拌用オーガーを設け、さ
らにその下方にスクリューコンベアを設けたこと、
(ロ)上記堆肥ホッパーの排出口と堆肥・空気流の混合
室の堆肥導入口との間にロータリーバルブを介在させた
こと、(ハ)上記混合室にブロアーから流入した空気流
がほぼ直線的に同混合室を通過して空気出口から流出す
るように上記混合室の空気出入口を配置したこと、
(ニ)上記混合室にほぼ垂直方向に堆肥が落下するよう
に上記堆肥導入口を設け、当該堆肥導入口の上方に上記
ロータリーバルブを設けたこと、(ホ)空気搬送用の可
撓管を螺旋線材で補強した内径40〜60mmのプラス
チック製可撓管とし、これを上記堆肥・空気流の混合室
の出口に着脱自在に接続したこと、(ヘ)上記可撓管内
の空気流速を秒速25m以上〜35m未満としたこと、
(ト)上記スクリューコンベアを電動モータで単独で駆
動し、当該電動モータを始動、停止させる制御装置を設
けたこと、(チ)無線遠隔制御手段を備え、当該無線遠
隔制御手段からの制御信号の受信手段が上記制御装置に
設けられていて、上記無線遠隔制御手段からの制御信号
によって上記スクリューコンベアを遠隔制御できるよう
にしたこと。
【0007】
【実施態様1】上記解決手段において、上記プラスチッ
ク製可撓管を硬質ポリ塩化ビニール製の螺旋線材で補強
された軟質ポリ塩化ビニール管としたこと。
【実施態様2】上記解決手段または実施態様1におい
て、その可撓管を透明管としたこと。
【0008】
【作用】ホッパー内に投入された堆肥はホッパーの底部
に設けた撹拌用オーガーによって撹拌され、大方の魂が
破砕されてほぼばらばらにされた状態で、その下方のス
クリューコンベアに落とされる。スクリューコンベアに
落とされた堆肥はスクリューコンベアで撹拌されながら
ホッパーの排出口に送られる。ホッパの排出口と堆肥・
空気流の混合室の堆肥導入口との間にはロータリーバル
ブが介在していて、上記排出口からの堆肥を計量しなが
ら上記混合室に供給する。このように、撹拌用オーガー
及びスクリューコンベアーで撹拌されて砕かれた堆肥が
排出口からロータリーバルブに入り、ロータリーバルブ
で計量されて間断なく堆肥導入口から上記混合室へ供給
され、当該混合室で高速の空気流に乗せられ、そのまま
上記可撓管内に送り込まれる。可撓管内に流れ込んだ堆
肥は、管内空気流が秒速25m〜45mの高速空気流で
あるので、可撓管の底面から少し浮いた層状の流れとな
って搬送される。このように、堆肥の流れ層と可撓管の
底面との間に薄い空気層が介在するので、堆肥の流れに
対する管内摩擦抵抗は極めて小さく、したがって、堆肥
は空気流速とほぼ同速度でスムーズに搬送されることに
なる。管内空気流の中で堆肥が層状をなして管底から少
し浮いた状態で流れる(図4(a)参照)のは確かな事
実である。なぜ管底から少し浮いて層状をなして流れる
かの理由についは必ずしも定かでないが、管内の空気流
速の分布が図3に示すように中心部が最大、管壁面が最
小であり、半径方向位置によって流速に差があり、この
流速差のために堆肥に浮力が作用し、この浮力と堆肥層
の重さ(空気の重さとの差)とが見合う半径方向位置で
層状になって管底から少し浮上した状態で流れるものと
推測される。堆肥の比重が0.7以上であると、同じ空
気流速では管底を滑って流れるようになり、管内面によ
る摩擦抵抗のために空気流に対して堆肥の流れが遅れ、
その結果、管底にたちまち滞留して管内流れが悪くな
り、その先の空気流速が低下し、堆肥搬送能力が大きく
低下してしまう。ことからも上記の推測は概ね当たって
いるものと考えられる。上記のロータリーバルブは上記
混合室からホッパーへの圧縮空気の吹き抜けを阻止する
逆流防止機能(ホッパー内に空気が吹き抜けると堆肥の
落下がスムーズでなく、また、可撓管が小径で長いため
に、管内空気抵抗が大きくて管内空気流速を上げること
ができない)と、堆肥を上記混合室に間断なく定量供給
する計量機能との両機能を果たす(自然落下にまかせて
供給すると、ひと塊になって上記混合室に落下し、その
まま可撓管内に送り込まれ、その結果、その塊が管の底
部に付着し、これにさらに後続の堆肥が次々に付着して
管路を狭めてその先における管内空気流速を低下させて
しまうので堆肥の搬送能力が著しく低下することにな
る)。ロータリーバルブの回転に伴って堆肥導入口の開
閉が繰り返されるが、開き始めから全開までの間にばら
けた堆肥が上記混合室にほぼ一様の速さで供給されるの
で、堆肥が混合室内で高速空気流にスムーズに乗せら
れ、そのまま混合室から上記可撓管に高速で送り込まれ
る。
【0009】可撓管内では、堆肥はその比重が0.5程
度であって比較的重いので可撓管の底に沈む傾向がある
が、可撓管の底内面に沿った空気層も比較的高速で流れ
ているので、堆肥が可撓管の底面に付着することはな
く、可撓管の底面から少し浮いた状態で層状になって
(図4(a)参照)搬送される。そして、管内空気流の
平均流速が毎秒35mのときの可撓管先端にかかる反力
は約0.5Kgにすぎない〔可撓管は地面に支持されて
いるので、上記反力の一部は地面によって支えられる。
図4(b)参照〕から、内径40〜60mmの可撓管の
先端を把持して堆肥の施肥作業を楽に行うことができ
る。また、管端から吹き出された堆肥は2〜3mほど飛
んで着地し、また、広範囲に飛散することはないので堆
肥を作物の回りに集中して体積させることができる。可
撓管は内径40〜60mmの螺旋線材で補強したプラス
チック製管であるから、これを目的とする場所まで引っ
張ってゆくのも、また果樹の間を縫うように引き回すの
も比較的容易であり、このように引き回しても、可撓管
は螺旋線材で補強されているので、局部的に潰れて空気
の流れを絞ることはなく、したがって、曲げられた部分
でも空気は高速でスムーズに流れ、堆肥の搬送はスムー
ズになされる。
【0010】湿度の高い堆肥が一時的に上記可撓管に流
れ込んだり、可撓管が局部的に鋭角的に屈曲しているな
どのために局部的に空気抵抗が増大すると、堆肥が可撓
管内に積もって搬送能力が低下し、あるいは完全に停止
してしまうが、そのときは、施肥作業者(可撓管の先端
を把持している作業者)が上記無線遠隔制御手段を操作
してスクリューコンベアを停止させて上記混合室への堆
肥の供給を停止する。堆肥の混合室への供給を停止させ
た状態で、可撓管の先端を上下に振るなどして可撓管に
振動を与えると、このときにも高速空気流が可撓管内を
流れているので、可撓管の振動によって管底面に積もっ
た堆肥が管底面から離され、これが上記高速空気流によ
って速やかに除去され、管内が清掃される。また、施肥
すべき場所を移すときも上記無線遠隔制御手段を操作し
て堆肥の上記混合室への導入を停止させて堆肥搬送を停
止することができるので、その間の堆肥の無駄な放出を
回避することができる。また、施肥すべき場所を移動す
るとき可撓管が引き摺られるが、これによって可撓管に
振動が加わるので、管内高速空気流によって管内が自然
に清掃される。また、上記プラスチック製可撓管を硬質
ポリ塩化ビニール製の螺旋線材で補強された軟質ポリ塩
化ビニール管とすることにより、プラスチック可撓管を
その強度を確保しつつ軽量にすることができ、したがっ
て、長いプラスチック可撓管の取扱いを容易にすること
ができる。さらに、上記可撓管の価格を低減することが
できる。
【0011】さらに、可撓管を透明管にすることによっ
て堆肥が積もっている(あるいは詰まっている)箇所を
外から目視できるので、その箇所を振動させる(軽く叩
くなどして)ことにより容易、迅速に管内を清掃するこ
とができる。なお、上記のロータリーバルブによる「計
量」は、ほぼ一定の割合で定常的、連続的に間断なく堆
肥を上記混合室に供給することを意味し、厳密な定量的
な計量を意味するものではない。
【0012】
【実施例】電動モーターによって駆動されるブロアーは
その風量調整が容易であり、また、市販の電動ブロアー
(電動モーターとブロアとをユニット化したもの)を利
用できるので、この実施例では市販の電動ブロアー1を
用いている。また、果樹園など商用電源が設けられてい
る農場もあるが、商用電源が設けられている場所が限ら
れているので、この実施例では市販のディーゼル発電機
3を電源としている。また、この実施例は、硬質ポリ塩
化ビニール製の螺旋線材wで補強した軟質ポリ塩化ビニ
ール管4(内径d:50mm、「サクションホース」を
いわれるもので、透明管)を用いており、堆肥の毎分搬
送量を30Kg以上とし、ブロアーを出力7.5KW/
時の電動モーターで駆動して、その可撓管の空気流速を
ほぼ毎秒35mにしている。デイーゼル発電機3の出力
は、電動ブロアー1の電動モータの容量に対して若干の
余裕をもったものであればよいが、この実施例において
は13馬力のエンジンによる市販のディーゼル発電機3
を用いている。また、この実施例におけるロータリーバ
ルブ5は、6つの回転ブレードを持つ回転弁体5aを備
えているもので,6つの回転ブレードによって6つの計
量室mを形成している。この回転弁体5aは、電動モー
ター7で毎分40回転の速度で駆動され、その一回転で
堆肥を6回計量して混合室(堆肥・空気流の混合室)6
に供給する。
【0013】スクリューコンベア12による送り量がロ
ータリーバルブ5の計量量よりも多いと、スクリューコ
ンベア12の送り出し口とロータリーバルブ5との間で
堆肥がプレスされることになるので、これを回避するた
めに、スクリューコンベア12による送り量をロータリ
ーバルブ5の計量量未満の範囲に規制してあり、その結
果、スクリューコンベア12の回転速度を加減すること
によって、単位時間当たりに上記混合室6に供給される
堆肥の量が増減される。堆肥の比重の大小、可撓管の曲
りの管路抵抗の大小などによって堆肥の管内流れが影響
されるが、堆肥の比重の大小、可撓管の空気抵抗の大小
に対応するために、スクリューコンベアの回転速度を調
整してその供給量を加減する。
【0014】さらに、ホッパー10の容量は3立方メー
トルであり、比重0.5の堆肥約1.5tを収容するこ
とができる。このホッパー10内に撹拌用のオーガー1
1があり、当該オーガー11が常時回転してホッパー下
部の堆肥を撹拌し、堆肥の塊を破砕するとともに、ホッ
パー下端における堆肥のブリッジを防止している。この
オーガー11の回転速度は毎分10回転程度でよく、そ
れ以上高速で回転させても効果はない。堆肥は、図4に
模式的に示すように可撓管4の底面から少し浮上した状
態で層状をなして可撓管4内を流れるが、可撓管4の出
口端部の近傍においては、可撓管4内の空気流速度が極
めて高速(ほぼ秒速35m)で、流速ゼロの外気の大き
な抵抗を受けるので管内空気流が乱れ、上下、左右に広
がりながら外気中に放出される。しかし、それでも堆肥
は前後左右に大きく飛散することはなく、纏まりをもっ
た状態で放出される。
【0015】
【ホッパー等の機器の配置例】次いで、本発明の堆肥搬
送作業機をユニット化したもの各機器の配置を図5を参
照して説明する。フレームFのほぼ中央にホッパー10
を配置し、ホッパー10の右方にディーゼル発電機3を
配置してあり、ホッパー10の一方の端壁から発電機の
上方空間に突設した支持台51にオーガー11の駆動モ
ーター14を固定している。なお、駆動モーター14に
よってチェンを介してオーガー11を駆動する。ホッパ
ー10の一方の側部下方に、電動ブロアー1(この例で
はツールタイプロータリーブロアと駆動モーターとのユ
ニット)、スクリューコンベアの駆動モーター13(減
速機付きモーター)をホッパー10に沿うようにして配
置してある。ホッパー10の他方の端壁の外下方に設け
た排出口10aにロータリーバルブ5と駆動モーター7
とのユニットを接続してあり、このロータリーバルブ5
の下に堆肥・空気混合室6を設けている。このロータリ
ーバルブも市販のものであり、毎分回転速度60rp
m、最大容量毎時19.1立方メートルのものを用いて
いる。また、堆肥・空気混合室6の空気導入口と電動ブ
ロアー1の空気出口管とを円弧状の配管1aで接続して
いる。堆肥・空気混合室6の出口管6aは迅速継ぎ手を
備えていて、これに可撓管4の継ぎ手が接続される。堆
肥の排出口10aの天板は、着脱自在な透明プラスチッ
ク板であって、排出口10a内の状況を外から黙視で
き、これを外すことによって排出口10aの清掃を容易
に行えるものである。
【0016】なお、この堆肥搬送作業機においては、可
撓管内の空気流が高速なのでその管路抵抗が大きいか
ら、ブロアーには所要の風量と吐出圧力が求められる。
上記のツールタイプロータリーブロアはこの両要求を満
たすものとしては最適である。以上の配置にすることに
よって、発電機などの機器をほぼホッパーの下方に収め
ることができ、全体をコンパクトにまとめることができ
る。
【0017】
【オーガーの具体的機構】オーガー11は幅50mmの
金属細帯板を螺旋状にした螺旋ブレード11aを多数の
半径方向アーム11bで外径100mmの中心円筒軸1
1cに固定したものであって、螺旋ブレード11aは大
径(具体的には1100mm)で、ピッチが大きく(具
体的には900mm)、その全長はホッパーの長さにほ
ぼ等しい(具体的には2235mm)ものである。上記
の中心円筒軸11cを駆動軸に嵌合させ、ボルトを半径
方向貫通孔に通して固定して螺旋ブレードを駆動軸に固
着している。駆動モーター14で上記駆動軸をゆっくり
と駆動して螺旋ブレード11aをホッパー10内でゆっ
くり回転させ、これによってホッパー内の堆肥を撹拌し
てほぐし、またホッパー底部でのブリッジの発生を防止
する。
【0018】
【実施例のまとめ】以上の実施例の堆肥搬送作業機は、
フレームFにホッパー10を固定し、当該ホッパー10
の堆肥排出口の下端10aに設けたスクリューコンベア
12の排出口にロータリーバルブ5のケーシング5hお
よびその駆動モータ7を取り付け、ロータリーバルブ5
のケーシング5hの下端に上記混合室6を接続し、電動
ブロアー1及びディーゼル発電機3を上記フレームFに
取り付けて構成されている。この堆肥搬送作業機を4t
トラックの荷台に載せて、そのままの状態で堆肥搬送作
業を行うことができる。ただし、堆肥搬送作業機をトラ
ックから下ろした状態で堆肥搬送、施肥作業を行うこと
もできる。なお、内径dが50mmの可撓管4(1本の
全長が50mの透明管)は、その両端に継ぎ手4a、4
bを備えているものである。この継ぎ手4a,4bはホ
ースの継ぎ手として汎用されている迅速継ぎ手であり、
密封装置を備えていて、嵌め合わせてロックすることに
よって簡単に接続され、また、上記ロックを外せば簡単
に分離されるものである。この可撓管4を順次繋ぐこと
によって可撓管全長を100,150,200mと長く
することができる。4tトラックを目的地の近くまで乗
り入れてそこに停車させ、所要長さの可撓管4を目的の
場所まで延ばして堆肥搬送作業を行う。比重が0.5の
堆肥を上記実施例の堆肥搬送作業機で搬送すると、可撓
管全長150mで、作業車と可撓管4の先端との高低差
30mのとき、毎分30Kgの堆肥を搬送することがで
きる。
【0019】実際の堆肥搬送作業においては可撓管(硬
質ポリ塩化ビニール製の螺旋線材で補強した軟質ポリ塩
化ビニール管)は直線状ではなく曲げられるけれども、
極端に屈曲した部分がなければ、上記の搬送能力はほと
んど低下しない。可撓管の長さがさらに長く、あるいは
高低差がさらに大きいときは、ブロアーの搬送能力を増
大させ(空気流速の低下を避け)、あるいは、スクリュ
ーコンベアの回転速度を低下させて単位時間当たりの堆
肥搬送量を低減するなどの調整を行えばよい。
【0020】無線遠隔制御51aは作業者(可撓管の先
端を把持している作業者)が所持しているものであり、
制御装置52に受信手段51bに向けて遠隔制御信号を
発信するものである。始動、停止信号を受信手段51b
が受信すると、これに応じて制御装置52により電動モ
ーター13(及び電動モータ14)が始動、停止され、
スクリューコンベア12(及びオーガー11)が始動、
停止される。スクリーコンベア12と混合室6との間に
ロータリーバルブ5を設け、スクリューコンベア12を
無線遠隔制御手段で任意に始動、停止させるようにした
ことにより、高速空気流を流しながら、堆肥の上記混合
室内への供給を任意に停止させることができる。可撓管
4が透明管であるので、管内の堆肥の流れ状態を外から
目視でき、堆肥が詰まっているところ、詰まりかけたと
ころをすぐ発見することできる。したがって、その箇所
を軽く振動させると詰まっている堆肥が容易、迅速に除
去されて堆肥搬送能力が回復される。また、無線遠隔制
御手段によってロータリーバルブ5の回転弁体の回転速
度を多段階に調整できるようにすれば、堆肥の単位時間
当たりの搬送量を搬送状況を見ながら作業者(可撓管の
先端を把持している作業者)が適宜調整できるので、な
お一層便利である。なお、この実施例においては、制御
装置52によってスクリューコンベアー12の電動モー
タ13(及びオーガー11の電動モーター14)を始
動、停止させるようにしている。
【0021】
【効果】以上述べたように、内径40〜60mmのプラ
スチック製の可撓管を使って、堆肥ホッパに投入した堆
肥を急傾斜の田畑、果樹園、段々田畑に搬送することが
でき、また、細いプラスチック製の可撓管を用いたもの
であるので、その取扱が極めて容易であり、例えば、果
樹が生い茂った急傾斜地の果樹園においても可撓管を自
由に引き回して、個々の果樹の根元に施肥することがで
きる。また、一輪車で堆肥を搬入することが容易でない
トンネルハウスでも内径40〜60mmのプラスチック
管を引き込むことにより容易に堆肥を搬入することがで
きる。さらに、ロータリーバルブの計量量の範囲内で、
スクリューコンベアの回転速度を変えてその堆肥供給量
を調整し、また、管内空気流速を調整することによって
堆肥搬送性能を調整できるので、作業条件(高低差、可
撓管の長さ、堆肥の比重等)の違いに関わり無く効率的
に堆肥を搬送することができる。さらに、湿度の高い堆
肥が一時的に上記可撓管に流れ込んだり、可撓管が局部
的に鋭角的に屈曲して局部的に空気抵抗が増大すると、
堆肥が可撓管内に滞留して搬送能力が低下するが、この
きは、施肥作業者が上記遠隔制御手段を操作してスクリ
ューコンベアを停止させて上記混合室への堆肥の供給を
停止させ、堆肥の混合室への堆肥の供給を停止させた状
態で可撓管の先端を上下に振るなどして可撓管に振動を
与えることで、管底面に積もった堆肥を管内の高速空気
流によって迅速に除去することができる。
【0022】また、上記無線遠隔制御手段によってスク
リューコンベアを停止させて堆肥の上記混合室への導入
を停止させることにより、施肥すべき場所を移すときも
堆肥搬送を停止することができ、その間の堆肥の無駄な
放出を容易に回避することができる。また、施肥すべき
場所の移動によって可撓管が引き摺られるが、この引き
摺りにより可撓管に振動が加わるので管内が高速空気流
で清掃されて堆肥搬送能力が自然に回復することにな
る。
【0023】また、ブロアーを停止させて堆肥搬送作業
を停止させると、管内空気流が瞬時に停止するので可撓
管内に堆肥が残留し、ブロアーを再起動しても残留した
堆肥が障害となって空気搬送を回復させることはできな
いが、この発明では堆肥の上記混合室への供給を停止し
てから、ブロアーを停止させて堆肥搬送作業を停止する
ことができるので、堆肥の管内残留がなく、したがっ
て、堆肥搬送作業をスムーズに再始動させることができ
る。
【0024】また、上記プラスチック製可撓管を硬質ポ
リ塩化ビニール製の螺旋線材で補強された軟質ポリ塩化
ビニール管とすることにより、プラスチック可撓管をそ
の強度を確保しつつ軽量にすることができ、したがっ
て、長いプラスチック可撓管の取扱いを容易にすること
ができる。さらに、上記可撓管の価格を低減することが
できる。
【0025】さらに、可撓管を透明管にすることによっ
て堆肥が積もっている箇所を外から目視できるので、堆
肥の供給を停止しておいてその箇所を振動させる(軽く
叩くなどして)ことにより、容易、迅速に管内を清掃し
て搬送能力を回復させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は実施例の模式的な全体図である。
【図2】は図1におけるX−X断面図である。
【図3】は管内の空気流の流速分布図である。
【図4】(a)は可撓管内の堆肥層の流れ、及び可撓管
先端からの堆肥層の噴出状態を模式的に示す正面図であ
り、(b)は堆肥施肥作業の様子を模式的に示す正面図
である。
【図5】はスクリューコンベアの無線遠隔制御装置の模
式図である。
【図6】(a)はユニット化した実施例の正面図であ
り、(b)は同実施例の平面図である。
【符号の説明】
1:電動ブロアー 3:ディーゼル発電機 4:可撓管 4a,4b:継ぎ手 5:ロータリーバルブ 5a:回転弁体 5h:ケーシング 6:堆肥・空気混合室 7:電動モーター 10:ホッパー 10a:堆肥排出口 11:オーガー 11a螺旋ブレード 12:スクリューコンベア 13,14:電動モーター 51a:無線遠隔制御手段 51b:受信手段 52:制御装置 m:計量室 w:硬質ポリ塩化ビニール製の螺旋線材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】堆肥ホッパーの底部に撹拌用オーガーを設
    け、さらにその下方にスクリューコンベアを設け、 上記ホッパーの堆肥排出口と堆肥・空気流の混合室の堆
    肥導入口との間にロータリーバルブを介在させ、 堆肥・空気の混合室へブロアーから流入した空気流がほ
    ぼ直線的に同混合室を通過して空気出口から流出するよ
    うに上記混合室の空気出入口を配置し、 上記混合室にほぼ垂直方向に堆肥が落下するように上記
    堆肥導入口を設け、当該堆肥導入口の上方に上記ロータ
    リーバルブを設け、 空気搬送用の可撓管を内径40〜60mmの螺旋線材で
    補強したプラスチック製可撓管とし、これを上記混合室
    の出口に着脱自在に接続し、 上記可撓管内の空気流速を秒速25m以上〜45m未満
    としたものであって、 上記スクリューコンベアを電動モータで単独で駆動し、
    当該電動モーターを始動、停止させる制御装置を設け、 無線遠隔制御手段を備え、当該無線遠隔制御手段からの
    制御信号の受信手段が上記制御装置に設けられていて、
    上記無線遠隔制御手段からの制御信号によって上記スク
    リューコンベアを遠隔制御できるようにした堆肥搬送作
    業機。
  2. 【請求項2】上記プラスチック製可撓管を硬質ポリ塩化
    ビニール製の螺旋線材で補強された軟質ポリ塩化ビニー
    ル管とした請求項1の堆肥搬送作業機。
  3. 【請求項3】上記可撓管を透明管とした請求項1または
    請求項2の堆肥搬送作業機。
  4. 【請求項4】上記ブロアーをルーツタイプロータリーブ
    ロアと電動モーターとをユニット化した請求項1の堆肥
    搬送作業機。
  5. 【請求項5】上記ルーツタイプロータリーブロアをヘリ
    カルルーツタイプロータリーブロアとした請求項4の堆
    肥搬送作業機。
  6. 【請求項6】上記ホッパー、上記電動ブロアユニット、
    ディーゼル発電機を単一のフレームに固定してユニット
    化した請求項4または請求項5の堆肥搬送作業機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002247903A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Isuzu Jidosha Tokai Kk 堆肥散布車

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JP4542275B2 (ja) * 2001-02-26 2010-09-08 いすゞ自動車東海株式会社 堆肥散布車

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