JP2001060678A - 固体撮像素子 - Google Patents

固体撮像素子

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JP2001060678A
JP2001060678A JP11233406A JP23340699A JP2001060678A JP 2001060678 A JP2001060678 A JP 2001060678A JP 11233406 A JP11233406 A JP 11233406A JP 23340699 A JP23340699 A JP 23340699A JP 2001060678 A JP2001060678 A JP 2001060678A
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JP
Japan
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transparent electrode
electrode film
film
solid
lens
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JP11233406A
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English (en)
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Masaru Sugimoto
大 杉本
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カメラに組み込まれた場合に、カメラ側のレ
ンズの絞りに対応して常に受光センサ部で受光できるよ
うにした、固体撮像素子の提供が望まれている。 【解決手段】 基体2の表層部に光電変換をなす受光セ
ンサ部3が設けられ、基体2上に受光センサ部3で形成
された電荷を転送するための転送電極5と転送電極を覆
う遮光膜6とが設けられてなる固体撮像素子20であ
る。遮光膜6および受光センサ部3の上方に透明導電材
料からなる下部透明電極膜22が形成され、下部透明電
極膜22上に、電気光学セラミックスからなる屈折率可
変材料層24(21)が形成され、屈折率可変材料層上
に透明導電材料からなる上部透明電極膜23が形成され
てなる。屈折率可変材料層24は、各画素毎でレンズ形
状に加工されてなり、かつ下部透明電極膜22と上部透
明電極膜23との間に印加される電圧に応じて屈折率が
変化するよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集光効率を高めた
固体撮像素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固体撮像素子としては、例えば図
6に示す構造のものが知られている。この固体撮像素子
1は、シリコン基板2の表層部に、光電変換をなす受光
センサ部3と光電変換された電荷を転送するための電荷
転送部4とを有し、またシリコン基板2の上に、電荷転
送部4での電荷転送をなさせるための転送電極5とこれ
を覆う遮光膜6とを有して概略構成されたものである。
このような固体撮像素子では、各受光センサ部毎に単位
画素が形成されており、したがって受光センサ部間には
各画素を分離する画素間部が形成されている。
【0003】ところで、固体撮像素子の感度を向上させ
るためには、各画素に入射した光を効率良く受光センサ
部に集光する必要があり、そのため従来では、図6に示
したように遮光膜6および受光センサ部3上にパッシベ
ーション膜7、平坦化膜8が形成され、さらにこの上に
オンチップレンズ9が形成されている。すなわち、各画
素上に個別のレンズを形成する、いわゆるオンチップレ
ンズ構造が採用されているのである。
【0004】このような構造の固体撮像素子を作製する
には、図7(a)に示すようにシリコン基板2の表層部
に受光センサ部3、電荷転送部4をそれぞれ形成した
後、シリコン基板2上にポリシリコンからなる転送電極
5を形成し、さらに該転送電極5を覆ってAl等の遮光
材料を成膜して遮光材料膜6aを形成する。次に、遮光
材料膜6aをパターニングして図7(b)に示すように
受光センサ部3の直上を一部開口し、遮光膜6を形成す
ると同時に、受光センサ部3の実質的な受光面となる開
口部10を形成する。
【0005】次いで、図7(c)に示すように遮光膜6
上および開口部10内に臨む受光センサ部3上にP−S
iNからなるパッシベーション膜7を形成し、さらに図
7(d)に示すようにこのパッシベーション膜7上にア
クリル系樹脂からなる平坦化膜8を形成する。
【0006】次いで、平坦化膜8の上に感光性樹脂膜を
塗布し、続いてこれを露光現像してパターニングし、図
7(e)に示すように各画素毎に平面視矩形状の樹脂パ
ターン11を形成する。その後、熱処理によって樹脂パ
ターン11を半球状に変形させ、図6に示したように凸
状のオンチップレンズ9を形成する。このようにして形
成されたオンチップレンズ9では、焦点距離が、用いる
感光性樹脂膜の屈折率と、その塗布厚および熱処理条件
によって決定されるレンズ形状とによって決定される。
【0007】このようなオンチップレンズ構造の固体撮
像素子1にあって、最も効率良く集光するためには、図
8(a)に示すように入射光を常に開口部10内の受光
センサ部3に集光できるよう、オンチップレンズ9の焦
点距離を決定しておく必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、固体撮
像素子をビデオカメラなどに組み込んだ場合、カメラ側
のレンズの開口数は、その撮影状況に応じて適切な露出
となるように変化する。したがって、カメラのレンズを
経て固体撮像素子に入射する光は、カメラのレンズの絞
りによってその角度が変化し、例えば図8(b)に示す
ように平行光だけでなく斜め光も固体撮像素子に入射す
るようになっており、その場合に焦点は受光センサ部3
の面上でなく例えば受光センサ部3の受光面の上方にな
ってしまうのである。
【0009】しかして、前述した従来の固体撮像素子1
では、オンチップレンズ9の焦点距離は製造時に決定さ
れていることから、この固体撮像素子1がカメラに組み
込まれた場合、カメラによる撮影状況に合わせてオンチ
ップレンズ9の焦点距離を変化させることは不可能であ
った。したがって、画素への入射角度によっては最適な
集光状態とならず、これにより十分な感度が得られない
場合が多々あった。
【0010】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、カメラに組み込まれた場
合に、このカメラ側のレンズの絞りに対応して常に受光
センサ部で受光できるようにした、固体撮像素子を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の固体撮像素子で
は、基体の表層部に光電変換をなす受光センサ部が設け
られ、基体上に受光センサ部で形成された電荷を転送す
るための転送電極と該転送電極を覆う遮光膜とが設けら
れ、前記遮光膜および受光センサ部の上方に透明導電材
料からなる下部透明電極膜が形成され、前記下部透明電
極膜上に、電気光学セラミックスからなる屈折率可変材
料層が形成され、前記屈折率可変材料層上に透明導電材
料からなる上部透明電極膜が形成され、前記屈折率可変
材料層は、各画素毎でレンズ形状に加工されてなり、か
つ前記下部透明電極膜と上部透明電極膜との間に印加さ
れる電圧に応じて屈折率が変化するものであることを前
記課題の解決手段とした。
【0012】この固体撮像素子によれば、電気光学セラ
ミックスからなる屈折率可変材料層が、各画素毎でレン
ズ形状に加工され、さらに下部透明電極膜と上部透明電
極膜との間に印加される電圧に応じて屈折率が変化する
よう構成されていることから、この屈折率可変材料層か
らなるレンズの焦点距離をこれに印加する電圧によって
変化させることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の固体撮像素子を詳
しく説明する。図1は本発明の固体撮像素子の第1の実
施形態例を示す図であり、図1において符号20は固体
撮像素子である。この固体撮像素子20が図6に示した
固体撮像素子1と主に異なるところは、電気光学セラミ
ックスからなる屈折率可変材料層によって上に凸状のレ
ンズ21を形成した点である。
【0014】すなわち、この固体撮像素子20において
は、平坦化膜8の上にITO等の透明導電材料からなる
下部透明電極膜22が形成され、この下部透明電極膜2
2上に上に凸状のレンズ21が形成され、さらにこのレ
ンズ21上にこれを覆ってITO等の透明導電材料から
なる上部透明電極膜23が形成されている。ここで、レ
ンズ21は各単位画素毎に形成されており、また下部透
明電極膜22、上部透明電極膜23も各単位画素毎に形
成されている。このような構成のもとにレンズ21は、
これの上下に配置された上部透明電極膜23、下部透明
電極膜22間に電圧が印加されることによってその屈折
率が変化し、各単位画素毎にその焦点距離が制御される
ようになっている。
【0015】レンズ21を形成する電気光学セラミック
スとしては、PLZT〔(Pb,La)(Zr,Ti)
3 〕やLiNbO3 結晶などが使用可能であるが、本
例ではPLZTが用いられる。このPLZTは、PZT
(チタン酸・ジルコン酸鉛固溶体(PbTiO3 ・Pb
ZrO3 )のPbの一部をLaで置換した透光性圧電材
料であり、印加された電圧に応じてその屈折率を変化さ
せるものである。
【0016】このような構成の固体撮像素子20を作製
するには、従来と同様にして図2(a)に示すようにシ
リコン基板2表層部に受光センサ部3、電荷転送部4を
形成し、さらにシリコン基板2上に転送電極5、遮光膜
6、パッシベーション膜7、平坦化膜8を形成する。
【0017】なお、転送電極5の上にはSiO2 等の絶
縁膜(図示略)を介してアルミニウム等からなる遮光膜
6を形成する。また、この遮光膜6の開口部10の形成
については、従来公知のフォトリソグラフィー技術、エ
ッチング技術が用いられ、具体的には、「フォトレジス
ト塗布→露光→現像→ドライエッチング→レジスト除
去」の順に各処理がなされる。ここで、ドライエッチン
グとしては反応性イオンエッチングが採用され、その際
反応ガスとしてはCl2 +BCl3 ガスが用いられる。
また、平坦化膜8の形成については、アクリル系樹脂を
回転塗布してこの樹脂を平坦に成膜するといった方法が
採られる。
【0018】このようにして平坦化膜8を形成したら、
透明導電材料、本例ではITOをターゲットとし、ガス
種とその流量をAr;30sccm、ArH2 (3
%);70sccm、O2 ;4sccmとする条件でス
パッタリングを行い、図2(b)に示すように平坦化膜
8の上にITOを厚さ100nm程度に成膜する。続い
て、得られたITO膜を従来公知のフォトリソグラフィ
ー技術、エッチング技術によってパターニングし、各単
位画素毎に独立した多数の下部透明電極膜22…を形成
する。このパターニングとして具体的には、「フォトレ
ジスト塗布→露光→現像→ウエットエッチング→レジス
ト除去」の順に各処理がなされる。ウエットエッチング
としては、H3 PO4 とH2 Oとを用いてこれに55℃
で40秒間接触させる条件が採用される。
【0019】次いで、屈折率可変材料である電気光学セ
ラミックス、本例ではPLZT(Pb,La)(Zr,
Ti)O3 をターゲットとし、ガス種とその流量として
Ar;100sccm、O2 ;10sccmとする条件
でスパッタリングを行い、下部透明電極膜22…の上に
PLZTを厚さ1.5μm程度に成膜して屈折率可変材
料層24を形成する。
【0020】次いで、この屈折率可変材料層24上にフ
ォトレジストを厚さ1.5μm程度に成膜し、さらにこ
れを露光・現像して図2(c)に示すように各単位画素
毎に独立した多数の矩形のレジストパターン25…を形
成する。次いで、ホットプレートを用いて150℃〜2
00℃で30秒〜90秒のベークを行い、前記レジスト
パターン25をリフローさせ、図2(d)に示すように
半球状の凸レンズ形状25aを得る。
【0021】次いで、反応性イオンエッチングによって
全面エッチバックを行い、凸レンズ形状25aを屈折率
可変材料層24に転写し、図1に示したようにこの屈折
率可変材料層24を上に凸形状のレンズ21に加工す
る。なお、全面エッチバック時のガスとしてはCl2
2 ガスが用いられる。次いで、下部透明電極膜22へ
導通をとるためのコンタクトホールをフォトエッチング
で形成する。このフォトエッチングとして具体的には、
「フォトレジスト塗布→露光→現像→ドライエッチング
→レジスト除去」の順で各処理を行う。ドライエッチン
グとしては、反応性イオンエッチングが採用され、その
際反応ガスとしてはCl2 +BCl3 ガスが用いられ
る。
【0022】次いで、透明導電材料、本例ではITOを
ターゲットとし、ガス種とその流量をAr;30scc
m、ArH2 (3%);70sccm、O2 ;4scc
mとする条件でスパッタリングを行い、レンズ21の上
にITOを厚さ100nm程度に成膜する。続いて、得
られたITO膜を従来公知のフォトリソグラフィー技
術、エッチング技術によってパターニングし、各単位画
素毎に独立した多数の上部透明電極膜23…を形成す
る。このパターニングとして具体的には、「フォトレジ
スト塗布→露光→現像→ウエットエッチング→レジスト
除去」の順に各処理がなされる。ウエットエッチングと
しては、H3 PO4 とH2 Oとを用いてこれに55℃で
40秒間接触させる条件が採用される。
【0023】このようにして上部透明電極膜23…を形
成したら、以降、図示しないものの、これら上部透明電
極膜23…上にプラズマCVDによってSiNを厚さ2
00nm程度に成膜し、層間絶縁膜を形成する。次い
で、上部透明電極膜23へ導通をとるためのコンタクト
ホールをフォトエッチングで形成する。このフォトエッ
チングとして具体的には、「フォトレジスト塗布→露光
→現像→ドライエッチング→レジスト除去」の順で各処
理を行う。ドライエッチングとしては、反応性イオンエ
ッチングが採用され、その際反応ガスとしてはCF4
2 ガスが用いられる。
【0024】その後、配線層となるAlをスパッタリン
グによって厚さ800nm程度に成膜し、さらに得られ
たAl薄膜をフォトエッチングで形成する。このフォト
エッチングとして具体的には、「フォトレジスト塗布→
露光→現像→ドライエッチング→レジスト除去」の順で
各処理を行う。ドライエッチングとしては、反応性イオ
ンエッチングが採用され、その際反応ガスとしてはCl
2 +BCl3 ガスが用いられる。
【0025】このようにして得られた固体撮像素子20
にあっては、PLZTからなるレンズ21…が、下部透
明電極膜22と上部透明電極膜23との間に印加される
電圧に応じて屈折率が変化するよう構成されていること
から、印加する電圧によってレンズ21の焦点距離を変
化させることができ、これにより例えば通常時において
は図3(a)に示すように入射する平行光を開口部10
内の受光センサ部3に集光できるような焦点距離とする
ことができる。また、この固体撮像素子20をカメラに
組み込んだ際には、カメラレンズの絞りによって斜め光
が入射する場合に、下部透明電極膜22と上部透明電極
膜23との間に最適な電圧を印加することによって図3
(b)に示すようにレンズ21…の焦点距離を変化さ
せ、開口部10内の受光センサ部3に集光できるように
調整することができる。
【0026】図4は本発明の固体撮像素子の第2の実施
形態例を示す図であり、図4において符号30は固体撮
像素子である。この固体撮像素子30が図1に示した固
体撮像素子20と主に異なるところは、電気光学セラミ
ックスからなる屈折率可変材料層によるレンズ31の形
状が下に凸状である点である。
【0027】すなわち、この固体撮像素子30において
は、BPSGからなる層間絶縁膜32の上にITO等の
透明導電材料からなる下部透明電極膜33が形成され、
この下部透明電極膜33上に前記レンズ31が形成さ
れ、さらにこのレンズ31上にこれを覆ってITO等の
透明導電材料からなる上部透明電極膜34が形成されて
いる。この例においてもレンズ31は各単位画素毎に形
成されており、また下部透明電極膜33、上部透明電極
膜34も各単位画素毎に形成されている。このような構
成のもとにレンズ31は、これの上下に配置された上部
透明電極膜34、下部透明電極膜33間に電圧が印加さ
れることによってその屈折率が変化し、各単位画素毎に
その焦点距離が制御されるようになっている。
【0028】レンズ31を形成する電気光学セラミック
スとしては、先の例と同様にPLZT〔(Pb,La)
(Zr,Ti)O3 〕やLiNbO3 結晶などが使用可
能であるが、本例でもPLZTが用いられる。
【0029】このような構成の固体撮像素子30を作製
するには、従来と同様にして図5(a)に示すようにシ
リコン基板2表層部に受光センサ部3、電荷転送部4を
形成し、さらにシリコン基板2上に転送電極5、遮光膜
6を形成する。
【0030】次いで、常圧CVD装置によってBPSG
を厚さ900nm程度に成膜し、遮光膜6およびこれの
開口部10内の受光センサ部3を覆ってBPSG膜を形
成する。なお、このBPSGの成膜にあたっては、P濃
度が6wt%、B濃度が2.5wt%となるように調整
した。このようにしてBPSG膜を形成したら、窒素雰
囲気中にて900℃で30分の熱処理を行ってBPSG
膜をリフローさせ、図5(b)に示すように転送電極
5、5間、すなわち受光センサ部3の直上部において下
に凸状、すなわち上に凹状の形状にし、層間絶縁膜32
を形成する。
【0031】次いで、ITOをターゲットとし、ガス種
とその流量をAr;30sccm、ArH2 (3%);
70sccm、O2 ;4sccmとする条件でスパッタ
リングを行い、図5(c)に示すように層間絶縁膜32
の上にITOを厚さ100nm程度に成膜する。続い
て、得られたITO膜を先の例と同様にしてパターニン
グし、各単位画素毎に独立した多数の下部透明電極膜3
3…を形成する。
【0032】次いで、屈折率可変材料である電気光学セ
ラミックスとしてPLZT(Pb,La)(Zr,T
i)O3 をターゲットとし、先の例と同様にガス種とそ
の流量としてAr;100sccm、O2 ;10scc
mとする条件でスパッタリングを行い、下部透明電極膜
33…の上にPLZTを厚さ1.5μm程度に成膜して
屈折率可変材料層を形成する。そして、得られた屈折率
可変材料層をCMP法によって研磨し、その表層部を平
坦化して図5(d)に示すように屈折率可変材料層から
なるレンズ31を形成する。なお、CMP法による研磨
量については500nmとし、研磨材としてはアルミナ
および硝酸鉄を用いた。
【0033】次いで、下部透明電極膜33へ導通をとる
ためのコンタクトホールをフォトエッチングで形成す
る。このフォトエッチングとして具体的には、「フォト
レジスト塗布→露光→現像→ドライエッチング→レジス
ト除去」の順で各処理を行う。ドライエッチングとして
は、反応性イオンエッチングが採用され、その際反応ガ
スとしてはCl2 +O2 ガスが用いられる。
【0034】次いで、ITOをターゲットとし、ガス種
とその流量をAr;30sccm、ArH2 (3%);
70sccm、O2 ;4sccmとする条件でスパッタ
リングを行い、図4に示したようにレンズ31の上にI
TOを厚さ100nm程度に成膜する。続いて、得られ
たITO膜を従来公知のフォトリソグラフィー技術、エ
ッチング技術によってパターニングし、各単位画素毎に
独立した多数の上部透明電極膜34…を形成する。この
パターニングとして具体的には、「フォトレジスト塗布
→露光→現像→ウエットエッチング→レジスト除去」の
順に各処理がなされる。ウエットエッチングとしては、
3 PO4 とH2 Oとを用いてこれに55℃で40秒間
接触させる条件が採用される。
【0035】このようにして上部透明電極膜34…を形
成したら、以降、図示しないものの、これら上部透明電
極膜34…上にプラズマCVDによってSiNを厚さ2
00nm程度に成膜し、層間絶縁膜を形成する。次い
で、上部透明電極膜34へ導通をとるためのコンタクト
ホールをフォトエッチングで形成する。このフォトエッ
チングとして具体的には、「フォトレジスト塗布→露光
→現像→ドライエッチング→レジスト除去」の順で各処
理を行う。ドライエッチングとしては、反応性イオンエ
ッチングが採用され、その際反応ガスとしてはCF4
2 ガスが用いられる。
【0036】その後、配線層となるAlをスパッタリン
グによって厚さ800nm程度に成膜し、さらに得られ
たAl薄膜をフォトエッチングで形成する。このフォト
エッチングとして具体的には、「フォトレジスト塗布→
露光→現像→ドライエッチング→レジスト除去」の順で
各処理を行う。ドライエッチングとしては、反応性イオ
ンエッチングが採用され、その際反応ガスとしてはCl
2 +BCl3 ガスが用いられる。
【0037】このようにして得られた固体撮像素子30
にあっても、PLZTからなるレンズ31…が、下部透
明電極膜33と上部透明電極膜34との間に印加される
電圧に応じて屈折率が変化するよう構成されていること
から、印加する電圧によってレンズ31の焦点距離を変
化させることができ、これにより例えばこの固体撮像素
子30をカメラに組み込んだ際、カメラレンズの絞りに
よって斜め光が入射する場合に下部透明電極膜33と上
部透明電極膜34との間に最適な電圧を印加することに
より、レンズ31…の焦点距離を変化させて開口部10
内の受光センサ部3に集光できるよう調整することがで
きる。
【0038】なお、図4に示した例では、上部透明電極
膜34上のP−SiNからなる層間絶縁膜(図示略)上
にカラーフィルタを設けてもよく、さらにはこのカラー
フィルタ層上に凸レンズ状のオンチップレンズを形成
し、レンズ31…を層内レンズとして機能させるように
してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の固体撮像素
子は、電気光学セラミックスからなる屈折率可変材料層
が、各画素毎でレンズ形状に加工され、さらに下部透明
電極膜と上部透明電極膜との間に印加される電圧に応じ
て屈折率が変化するよう構成されてなるものであるか
ら、この屈折率可変材料層からなるレンズの焦点距離を
これに印加する電圧によって変化させることができ、し
たがって常に最適な集光状態を得ることができる。
【0040】よって、例えばこの固体撮像素子をカメラ
に組み込んだ際、カメラレンズの開口率に応じた最適な
電圧値を上下の透明電極膜間に印加することにより、屈
折率可変材料層からなるレンズを常に最適な集光状態に
調整することができ、したがって固体撮像素子の感度
の、カメラレンズの開口数への依存を回避して感度向上
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における固体撮像素子の第1の実施形態
例の、概略構成を示す要部側断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、図1に示した固体撮像素子
の製造方法を工程順に説明するための要部側断面図であ
る。
【図3】(a)、(b)は、図1に示した固体撮像素子
の効果を説明するための図である。
【図4】本発明における固体撮像素子の第2の実施形態
例の、概略構成を示す要部側断面図である。
【図5】(a)〜(d)は、図4に示した固体撮像素子
の製造方法を工程順に説明するための要部側断面図であ
る。
【図6】従来の固体撮像素子の一例の、概略構成を示す
要部側断面図である。
【図7】(a)〜(e)は、図6に示した固体撮像素子
の製造方法を工程順に説明するための要部側断面図であ
る。
【図8】(a)、(b)は、図6に示した固体撮像素子
の課題を説明するための図である。
【符号の説明】 2…シリコン基板、3…受光センサ部、5…転送電極、
6…遮光膜、10…開口部、20…固体撮像素子、21
…レンズ、22…下部透明電極膜、23…上部透明電極
膜、24…屈折率可変材料層、30…固体撮像素子、3
1…レンズ、33…下部透明電極膜、34…上部透明電
極膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の表層部に光電変換をなす受光セン
    サ部が設けられ、基体上に受光センサ部で形成された電
    荷を転送するための転送電極と該転送電極を覆う遮光膜
    とが設けられてなる固体撮像素子において、 前記遮光膜および受光センサ部の上方に透明導電材料か
    らなる下部透明電極膜が形成され、 前記下部透明電極膜上に、電気光学セラミックスからな
    る屈折率可変材料層が形成され、 前記屈折率可変材料層上に透明導電材料からなる上部透
    明電極膜が形成されてなり、 前記屈折率可変材料層は、各画素毎でレンズ形状に加工
    されてなり、かつ前記下部透明電極膜と上部透明電極膜
    との間に印加される電圧に応じて屈折率が変化するもの
    であることを特徴とする固体撮像素子。
JP11233406A 1999-08-20 1999-08-20 固体撮像素子 Pending JP2001060678A (ja)

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