JP2001059825A - スリット付モノクロメータ、x線切換装置およびx線分析装置 - Google Patents

スリット付モノクロメータ、x線切換装置およびx線分析装置

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JP2001059825A
JP2001059825A JP11236092A JP23609299A JP2001059825A JP 2001059825 A JP2001059825 A JP 2001059825A JP 11236092 A JP11236092 A JP 11236092A JP 23609299 A JP23609299 A JP 23609299A JP 2001059825 A JP2001059825 A JP 2001059825A
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rays
ray
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slit
white
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Kenji Ishida
謙司 石田
Yoshitoshi Horiuchi
俊寿 堀内
Kazumi Matsushige
和美 松重
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Kansai Technology Licensing Organization Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台の装置で、X線測定における2つのモー
ドである角度分散方式とエネルギ分散方式とを切換え可
能にする。 【解決手段】 X線発生源24から発生される白色X線
25の経路に、スリット付モノクロメータ21を配置す
る。スリット付モノクロメータ21は、モノクロメータ
22の入射平面にソーラスリット23を付加させて形成
する。白色X線25がソーラスリット23のみを通過す
るようにすれば、発散角が押さえられた白色X線28が
得られる。白色X線25がモノクロメータ22に入射す
るようにすれば、単色X線29が得られる。スリット付
モノクロメータ21の相対的な位置を変位させるだけ
で、白色X線28と単色X線29とを切換えて、エネル
ギ分散方式のX線分析と角度分散方式のX線分析とを行
うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線を用いて試料
の分析や構造解析を行う際に用いるスリット付モノクロ
メータ、X線切換装置およびX線分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種試料の成分分析や構造解
析に、X線を用いる分析が広く行われている。X線分析
には、大別して2つのモードが存在する。図5に示す角
度分散方式は、従来から多く用いられている。図6に示
すエネルギ(波長)分散方式は、近年、徐々に利用が広
まってきている。
【0003】図5に示す角度分散方式では、図5(a)
に示すように、単色X線1を使用して分析を行う。単色
X線1が分析試料2の表面に入射すると、分析試料2の
結晶構造などが反射面を構成する条件では、入射する単
色X線1の延長方向に対して角度2θの方向に、入射し
た単色X線が反射する。反射したX線の強度はX線検出
器3によって検出される。反射強度は、分析試料2の有
する結晶構造に応じて、図5(b)に示すように、特定
の角度2θで強く現れる。図5(b)に示すような角度
に対する強度のピークは、一般に複数現れ、ピークが現
れる角度やピーク間の相対的な強度変化から、分析試料
2の結晶構造や、分析試料2の表面に対する結晶構造の
相対的な向きなどを徹底することができる。
【0004】図5に示すような角度分散方式は、 精度および分解能が高い 装置完成度が高い 市販されている 技術が蓄積されている などの特徴を有する。
【0005】図6に示すようなエネルギ(波長)分散方
式では、図6(a)に示すように、白色X線5を分析試
料6に角度θで入射させ、角度2θで出射するX線を半
導体検出器7で検出する。半導体検出器7は、分析試料
6から出射されるX線のエネルギと強度とを検出するこ
とができる。エネルギ分散方式を用いてシリコン半導体
基板などについての表面の分析評価を行うことについて
は、たとえば本件出願人などによって、社団法人 電子
情報通信学会から発行されている信学技報のTECHNICAL
REPORT OF IEICE. のOME98−26(1998−0
6)の第13頁〜第16頁などに、先行技術が開示され
ている。
【0006】エネルギ分散方式では、図6(a)に示す
ように、白色X線5の入射方向に対して、分析試料6へ
の入射角度θと、白色X線5の方向を基準とした反射X
線の方向2θとは固定しておく。白色X線5には多くの
波長の成分が含まれるので、広い範囲のエネルギについ
て、同時に検出することができる。この結果、図6
(b)に示すようなデータが得られ、エネルギを波長に
換算して、強度比から分析試料6の結晶構造や結晶の向
きなどを算出することができる。
【0007】エネルギ分散方式では、 1.「その場(in-situ)」測定に有利 2.全反射による超高感度化が可能 3.検出が直感的でスピーディ 4.ノイズと信号との分離が可能 5.白色X線源および検出器を固定することが可能。 などの特徴を有する。
【0008】図7は、エネルギ分散方式を用いてX線分
析を行うX線分析装置10の概略的な構成を示す。X線
管11から白色X線が発生され、ベリリウム窓12を通
じて外部に出てくる。X線管11から出た白色X線は、
スリット13で上下方向の広がりが規制され、スリット
付ローパスフィルタ14を通過する際に、左右方向の分
散が押さえられ、スリット15を通過する際に上下方向
の分散がさらに規制されて、ゴニオメータ16に取付け
られている分析試料6に入射する。分析試料6から出る
X線は、スリット17で上下方向の分散が規制され、回
転型ソーラスリット18で方向が揃えられ、さらにスリ
ット19で上下方向の分散が規制される。
【0009】図8は、一般的なX線管11から発生され
るX線のスペクトルを示す。広いエネルギ範囲、すなわ
ち波長の範囲で白色X線が放出され、特定の波長でKα
やKβなどの特性X線が発生される。図5に示すような
単色X線1を用いる角度分散方式のX線分析では、図8
に示すようなX線スペクトルから、特性X線の部分のみ
を取出して利用する。図6に示すようなエネルギ分散方
式では、図8に示すようなスペクトルの全体あるいは一
部区間を利用する。半導体検出器7の出力は、入射する
X線のエネルギに応じて分離することができるからであ
る。
【0010】図9は、図8のX線分析装置10などに用
いるソーラスリット18の基本的構成を示す。ソーラス
リット18では、複数のエッジ20が小さな隙間をあけ
て平行に配置される。エッジ20間の隙間と平行に入射
するX線はそのまま通過するけれども、隙間の方向に対
して傾斜して入射するX線は、通過することができな
い。したがって、X線の照射経路にソーラスリット18
を配置すれば、ソーラスリット18を出たX線の方向を
揃えることができる。図8のスリット付ローパスフィル
タ14でも、図9に示すようなソーラスリットと同様な
構造を有する部分がある。なお、ソーラスリット18
は、角度分散方式で用いても有効である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図5に示すような角度
分散方式と図6に示すようなエネルギ分散方式とは、従
来それぞれ専用の装置を用いてX線分析が行われてい
る。角度分散方式では、図5(a)に示すような角度θ
と角度2θとの関係を保って分析試料2とX線検出器3
とを機械的に走査する必要があるので、1回の測定を行
うのに時間がかかる。しかしながら、低速で走査を行え
ば、角度に対するピークを高精度に検出することがで
き、結晶構造などを正確に決定することができる。図6
に示すエネルギ分散方式では、走査を行わなくてもエネ
ルギに対する強度の分布を測定することができるので、
短時間で測定を行うことができ、変化の途中にある状態
の測定も可能である。また、白色X線5の位置と半導体
検出器7の位置とが固定されるので、真空などの特定の
雰囲気のチャンバに対して窓を設け、特定の雰囲気内で
分析試料6の分析を“in-situ”測定することができ
る。しかしながら、波長のエネルギの分離は電気的に行
っているので、角度分散方式で得られるような高精度の
分析を行うことはできない。
【0012】以上のように、角度分散方式とエネルギ分
散方式とはそれぞれ損失を有するので、両方式を併合し
て分析を行うことができれば、X線を用いる分析を迅速
かつ高精度に行うことが期待される。しかしながら、現
状では角度分散方式とエネルギ分散方式とは別個の装置
で行っているので、同一の試料を分析する際には、試料
を装置間で移動する必要がある。
【0013】本発明の1つの目的は、X線測定の2つの
モードである角度分散方式とエネルギ分散方式とを1台
の装置で選択的に実行するためのX線分析装置を提供す
ることである。
【0014】本発明の他の目的は、X線発生源からの白
色X線を単色化する、あるいはしない、X線切換装置を
提供することである。
【0015】さらに本発明の他の目的は、白色X線と単
色X線の切換に好適であり、あるいは切換えに用いない
としても、白色X線の単色化に小型化ができ、X線の通
過距離を短くできるスリット付モノクロメータを提供す
ることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、X線分析装置
のX線発生源と分析試料との間に配置されるスリット付
モノクロメータであって、少なくとも1つの入射平面を
有し、該入射平面に所定の角度で入射するX線中に含ま
れる特性X線を単色X線として選択的に反射するモノク
ロメータと、複数のエッジが小さな隙間をあけて平行に
配置されてなるソーラスリットとを、モノクロメータの
入射平面側で一体にしたことを特徴とするスリット付モ
ノクロメータである。
【0017】本発明に従えば、スリット付モノクロメー
タは、モノクロメータの入射平面側にソーラスリットが
合体されて形成され、X線分析装置のX線発生源と分析
試料との間に配置されるので、X線の通過距離を短くで
き、試料に対するX線強度を大きくできる。また、スリ
ット付モノクロメータにX線発生源からの白色X線を所
定の角度で入射させれば、特性X線が単色X線として反
射され、単色X線を用いる角度分散方式でのX線分析を
行うことができる。白色X線をモノクロメータに入射さ
せず、ソーラスリットのみを通過するようにすれば、白
色X線を用いるエネルギ分散方式のX線分析を行うこと
ができる。
【0018】さらに本発明は、X線発生源と分析試料と
の間に配置されるX線切換装置であって、少なくとも1
つの入射平面を有し、該入射平面に所定の角度で入射す
るX線中に含まれる特性X線を単色X線として選択的に
反射するモノクロメータ、および複数のエッジが小さな
隙間をあけて平行に配置されてなるソーラスリットと
を、モノクロメータの入射平面側で一体にしたスリット
付モノクロメータと、スリット付モノクロメータを、X
線発生源からの白色X線がソーラスリットのみを通る状
態、または該白色X線がモノクロメータで単色化される
状態になるように変位させる変位機構とを備えることを
特徴とするX線切換装置である。
【0019】本発明に従えば、X線切換装置はモノクロ
メータの入射平面にソーラスリットが付加されたスリッ
ト付モノクロメータを、X線発生源からの白色X線がソ
ーラスリットのみを通る状態、または白色X線がモノク
ロメータで単色化される状態になるように変位機構で変
位させるので、白色X線と単色X線とを容易に切換える
ことができる。白色X線であっても単色X線であっても
X線はソーラスリットを通過するので、出射するX線の
発散を減少させることができる。
【0020】さらに本発明は、特性X線を含む白色X線
を発生可能なX線発生源と、X線発生源からの白色X
線、または特性X線のみを選択した単色X線を、分析試
料に切換えて照射可能なX線切換装置と、分析試料から
出射するX線のエネルギおよび/または強度を検出する
検出器と、X線切換装置から照射される白色X線または
単色X線に対し、分析試料および検出器を所定の幾何学
的関係に従って位置決めして配置する配置機構とを含む
ことを特徴とするX線分析装置である。なお、X線発生
源は放射光のように均一白色X線発生源を用いても有効
である。
【0021】本発明に従えば、X線分析装置は、X線発
生源と、X線切換装置と、検出器と配置機構とを含む。
X線発生源は、特性X線を含む白色X線を発生する。X
線切換装置は、X線発生源からの白色X線または特性X
線のみを選択した単色X線を、分析試料に切換えて照射
可能である。検出器は、分析試料から出射するX線のエ
ネルギおよび/または強度を検出する。配置機構は、X
線切換装置から照射される白色X線または単色X線に対
し、分析試料および検出器を所定の幾何学的関係に従っ
て位置決めして配置する。X線切換機構で、分析試料に
照射するX線を白色X線または単色X線に切換えること
ができ、白色X線を照射したときには検出器でX線のエ
ネルギを検出するようにすれば、エネルギ分散方式によ
るX線分析を行うことができる。X線切換装置で単色X
線を分析試料に照射すれば、検出器で分析試料から出射
するX線の強度を検出して、角度分散方式によるX線分
析を行うことができる。1台の装置で角度分散方式とエ
ネルギ分散方式との2つのモードでX線分析を行うこと
ができるので、2つのモードの特徴を有効に利用してX
線分析を行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態と
してのスリット付モノクロメータ21の概略的な構成を
示す。図1(a)に示すように、スリット付モノクロメ
ータ21では、X線単色化用の単結晶、たとえばグラフ
ァイトなどによって実現される板状のモノクロメータ2
2の一方表面側に、ソーラスリット23が付加されてい
る。全体の形状は直方体状で、長手方向の大きさは約5
〜30cmである。図1(a)に示すスリット付モノク
ロメータ21は、図1(b)に示すソーラスリット23
と、図1(c)に示す単色X線発生用のモノクロメータ
22とを一体化させたものである。図1(b)のソーラ
スリット23は、X線発生源24から図8に示すような
スペクトルで発生される特性X線を含む白色X線25
を、スリットの積層方向について発散を抑えるために使
用される。この方向は、ソーラスリット23の前後のス
リット26,27で規制する発散方向とは垂直となる。
このように、ソーラスリット23とスリット26,27
とは、出射されるX線の方向を揃えるために用いられ
る。図1(c)に示すモノクロメータ22は、白色X線
25中から特性X線を選択するために用いる。モノクロ
メータ22の前後に配置されるスリット26,27で、
スリットの隙間の方向の幅は制限されるけれども、スリ
ットの延びる方向への発散は抑えることができない。こ
のため、図1(c)のスリット27よりも後方に、図1
(b)に示すようなソーラスリット23を設ける必要が
生じることもある。
【0023】図2は、図1に示すスリット付モノクロメ
ータ21のソーラスリット23の部分のみを用いて白色
X線28を得る状態を示す。図2(a)に示すように、
原理的には入射する白色X線25をモノクロメータ22
に当てないでソーラスリット23のみを通過させれば、
発散角が調整された白色X線28を得ることができる。
単色X線に切換え可能にするためには、図2(b)に示
すように、入射する白色X線25に対し、モノクロメー
タ22の入射平面を傾斜させておく。また、後述するよ
うに、反射した単色X線29の方向を元の白色X線25
の方向と平行にするために、もう1つのモノクロメータ
30を配置する必要もある。
【0024】図3は、図1のスリット付モノクロメータ
21を用いて、入射する白色X線25から単色X線29
を得る状態を示す。図3(a)に示すように、モノクロ
メータ22の入射平面に入射する白色X線25は、単色
化される特性X線の波長とモノクロメータ22を構成す
るグラファイトの単結晶などの結晶構造に応じて、特定
の角度で入射するときに単色化される。入射する白色X
線25と単色化されて出射する単色X線29とは、ソー
ラスリット23の部分も通過するので、発散角が同時に
調整され、従来のようにモノクロメータ22と別に、た
とえばモノクロメータ22の後方にソーラスリット23
を配置する必要がなくなる。本発明のようにソーラスリ
ット23とモノクロメータ22を合体させることによっ
て、従来のように別々に配置していたのに比べ、X線の
通過距離が短くなり、試料に対するX線強度が強くなる
ので、短い時間で測定できる。
【0025】図3(b)は、入射する白色X線25の方
向に出射する単色X線29が得られるように、スリット
付モノクロメータ21のモノクロメータ22と平行なも
う1つのモノクロメータ30を設ける構成を示す。図3
(b)に示すような単色化される状態と、図2(b)に
示すような単色化されない状態とは、入射する白色X線
25に対する、スリット付モノクロメータ21およびモ
ノクロメータ30の相対的な位置関係で切換えられる。
すなわち、スリット付モノクロメータ21およびモノク
ロメータ30を入射する白色X線25の光路上に変位さ
せれば、白色X線28と単色X線29とを切換えること
ができる。このため、図示していない変位機構上にはス
リット付モノクロメータ21およびモノクロメータ30
が固定されるようにする。そして変位機構をたとえば上
下に移動させて、図3(b)に示すようにモノクロメー
タ22を破線位置から実線位置に移す、あるいはその逆
に移動させる切換動作をすることにより、白色X線28
と単色X線29とを任意に切換えて得ることができる。
【0026】図4は、図1のスリット付モノクロメータ
21を用いるX線分析装置40の概略的な構成を示す。
X線発生源24から出力される白色X線25は、スリッ
ト付モノクロメータ21で白色X線または単色X線に切
換えられて分析試料42に照射される。スリット付モノ
クロメータ21の前後には、X線の幅を規制するスリッ
ト43,45が設けられる。スリット付モノクロメータ
21は、変位機構によって、入射する白色X線25に対
し、図2(b)に示す状態と図3(b)に示す状態とに
切換え可能である。そのような切換えを行っても、入射
する白色X線25の延長上またはその平行線上に、出射
する白色X線28または単色X線29が位置し、切換え
を行っても同様に分析試料42を照射することができ
る。
【0027】分析試料42に対しては、水平走査を行う
水平ゴニオメータ46が設けられ、さらに垂直走査を行
う垂直ゴニオメータ47も設けられる。さらに、回転ゴ
ニオメータ48も設けられる。回転ゴニオメータ48に
は、ソーラスリット49およびその前後のスリット5
0,51が装着される。スリット50、ソーラスリット
49およびスリット51を通過したX線は、半導体検出
器52で検出される。半導体検出器52は、X線の強度
とエネルギとを検出することができる。各ゴニオメータ
は、分析試料42および半導体検出器52を適正な幾何
学的関係となるように位置決めして配置する配置機構を
構成する。なお半導体検出器52に代えて、超伝導検出
器などの他の方式のエネルギ検出器を用いることもでき
る。また、角度分散方式でX線の強度を測定する際に
は、シンチレーションカウンタを用いることもできる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モノクロ
メータとソーラスリットとを一体化してスリット付モノ
クロメータとしたので、X線の通過距離を短くでき、試
料に対するX線強度を強くでき、短い時間で測定でき
る。またこのスリット付モノクロメータの位置を可変に
することにより、白色X線をソーラスリットのみを通過
する状態でエネルギ分散方式のX線分析を行い、また白
色X線をモノクロメータで単色化して角度分散方式のX
線分析を行うことができる。白色X線が単色化される際
に、ソーラスリットの部分も通過するので、取出される
単色X線は広がりの少ない状態で分析に用いることがで
きる。改めてソーラスリットを挿入する必要がないの
で、装置の小形化を図ることもできる。
【0029】さらに本発明によれば、1台のX線分析装
置で、角度分散方式とエネルギ分散方式の2つのモード
を選択してX線分析を行うことができるので、使い方と
してたとえば短時間測定にエネルギ分散モードを選択
し、高い精度を求めたいときは角度分散モードを選択し
て使える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のスリット付モノクロメ
ータ21の概略的な構成を示す斜視図である。
【図2】図1のスリット付モノクロメータ21で白色X
線を通過させる状態を示す簡略化した断面図である。
【図3】図1のスリット付モノクロメータ21で、白色
X線を単色化する状態を示す簡略化した断面図である。
【図4】図1のスリット付モノクロメータ21を用いる
X線分析装置40の基本的な構成を示す簡略化した斜視
図である。
【図5】従来からの角度分散方式のX線分析の原理を示
す図である。
【図6】従来からのエネルギ分散方式のX線分析の原理
を示す図である。
【図7】エネルギ分散方式のX線分析装置の例を示す簡
略化した斜視図である。
【図8】X線管から発生するX線のスペクトルの一例を
示すグラフである。
【図9】図7に示すソーラスリットの基本的構成を示す
簡略化した平面図である。
【符号の説明】
21 スリット付モノクロメータ 22,30 モノクロメータ 23,49 ソーラスリット 24 X線発生源 25,28 白色X線 29 単色X線 40 X線分析装置 42 分析試料 46 水平ゴニオメータ 47 垂直ゴニオメータ 48 回転ゴニオメータ 52 半導体検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G001 AA01 AA09 DA01 EA01 EA02 EA03 EA09 EA20 GA01 JA01 JA20 KA01 KA08 SA02 SA30 2G088 EE29 EE30 FF02 FF03 FF15 GG09 GG21 JJ13 JJ21

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線分析装置のX線発生源と分析試料と
    の間に配置されるスリット付モノクロメータであって、 少なくとも1つの入射平面を有し、該入射平面に所定の
    角度で入射するX線中に含まれる特性X線を単色X線と
    して選択的に反射するモノクロメータと、 複数のエッジが小さな隙間をあけて平行に配置されてな
    るソーラスリットとを、モノクロメータの入射平面側で
    一体にしたことを特徴とするスリット付モノクロメー
    タ。
  2. 【請求項2】 X線発生源と分析試料との間に配置され
    るX線切換装置であって、 少なくとも1つの入射平面を有し、該入射平面に所定の
    角度で入射するX線中に含まれる特性X線を単色X線と
    して選択的に反射するモノクロメータ、および複数のエ
    ッジが小さな隙間をあけて平行に配置されてなるソーラ
    スリットとを、モノクロメータの入射平面側で一体にし
    たスリット付モノクロメータと、 スリット付モノクロメータを、X線発生源からの白色X
    線がソーラスリットのみを通る状態、または該白色X線
    がモノクロメータで単色化される状態になるように変位
    させる変位機構とを備えることを特徴とするX線切換装
    置。
  3. 【請求項3】 特性X線を含む白色X線を発生可能なX
    線発生源と、 X線発生源からの白色X線、または特性X線のみを選択
    した単色X線を、分析試料に切換えて照射可能なX線切
    換装置と、 分析試料から出射するX線のエネルギおよび/または強
    度を検出する検出器と、 X線切換装置から照射される白色X線または単色X線に
    対し、分析試料および検出器を所定の幾何学的関係に従
    って位置決めして配置する配置機構とを含むことを特徴
    とするX線分析装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012510320A (ja) * 2008-12-01 2012-05-10 ザ ユニバーシティ オブ ノース カロライナ アット チャペル ヒル 多色分布を持つx線ビームからのマルチビームイメージングを用いる対象の画像の検出システム及び方法

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US8971488B2 (en) 2008-12-01 2015-03-03 The University Of North Carolina At Chapel Hill Systems and methods for detecting an image of an object using multi-beam imaging from an X-ray beam having a polychromatic distribution

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