JP2001056876A - ニューラルネットワークを用いた媒体の金種および真偽鑑別方法 - Google Patents

ニューラルネットワークを用いた媒体の金種および真偽鑑別方法

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JP2001056876A
JP2001056876A JP11232585A JP23258599A JP2001056876A JP 2001056876 A JP2001056876 A JP 2001056876A JP 11232585 A JP11232585 A JP 11232585A JP 23258599 A JP23258599 A JP 23258599A JP 2001056876 A JP2001056876 A JP 2001056876A
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Katsuhiko Kawahito
勝彦 川人
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙幣等、媒体のカテゴリ判別および真偽鑑別
を高精度で行えるようにする。 【解決手段】 紙幣の印刷パターンを光学的に読み取っ
て取得した画像に対して前処理を施した後、少なくとも
1つの中間層を有し、かつ、出力層は金種カテゴリの判
別と真偽鑑別を一度に行えるだけのユニット数を持つニ
ューラルネットワークを用いて金種および真偽の鑑別を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、紙幣および
各種有価証券等の紙葉類(以下、媒体と記す)におい
て、印刷パターンを光学センサ等で読み取ってその媒体
のカテゴリ、紙幣であれば金種と、その媒体の真偽を鑑
別する金種および真偽鑑別方法に関するもので、特に、
ニューラルネットワークを用いて金種および真偽を鑑別
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】証券や商品券、紙幣等の流通有価証券を
自動的に収容し処理する装置は、これらを収容する際、
あるいは適当なタイミングで、これら媒体のカテゴリの
判別(以下、紙幣を例として考え、判別するカテゴリは
金種とする)およびその真偽を鑑別する。その具体的な
方法としては、例えば紙幣のイメージを光学的な反射や
透過パターン、あるいは磁気的な特性を持つパターンと
して電気信号化して取り込み、その特徴画像から、その
紙幣の金種カテゴリを判別する。そして、次に、その金
種カテゴリに対応した真券の基準パターンと比較する。
すなわち、その紙幣のパターンデータが基準濃度範囲に
あるかどうかを判断し、紙幣の真偽を鑑別していた。
【0003】以下に、従来の紙幣の金種・真偽鑑別方法
の流れを説明する。まず、紙幣の印刷パターンを光学セ
ンサで読み取って画像を取り込んだ後、シェーディング
補正を実施し、光源補正をした後、エッジ検知および長
手・短手検知を実施する。この時に画像濃度から重送検
知を行い、画像の回転切り出し補正(アフィン変換)お
よび積分・正規化を行う。
【0004】以上が前処理と呼ばれる部分であり、どの
装置でもほぼ共通のプロセスである。そして、次に紙幣
の金種判別を実施する。自動販売機や安価な両替機等
で、日本券のように長手方向の長さが金種毎に異なる場
合には、この長手方向の長さのみの情報で、金種を判別
している装置もあるが、一般的なATM等の現金自動入
出金機では、紙幣の光学パターンを検知してその図柄か
ら千、五千、万の金種および表裏・方向の12カテゴリ
のどれかに分類して金種カテゴリを確定させている。そ
して、最後にこの確定した金種情報に基づいて、あらか
じめ用意した真券のそのカテゴリに対応したリファレン
スデータ(基準エンべロープデータ)と1対1で比較し
て真偽を鑑別していた。
【0005】すなわち、これは印刷物の特徴情報をパタ
ーン化させ、その個々の画素データを(1)式により比
較し、その真偽を鑑別させるものである。
【0006】
【数1】
【0007】(1)式において、aはある紙幣をある位
置で走査した際のセンサSによって採取されるセンサデ
ータの下限値であり、bはある紙幣をある位置で走査し
た際のセンサSによって採取されるセンサデータの上限
値である。そして、センサSによって採取されたデータ
が、前記下限値aと上限値bの間の範囲にあれば、走査
した紙幣は真券であると鑑別される。例えば、位置xで
センサSによって採取されたセンサデータが、f(x)
であったとすると、xの全ての範囲(1〜n)でこのf
(x)が(1)式を満足すれば、走査した紙幣は真券で
あると判定される。また、f(x)の内、1つでも
(1)式を満たさないセンサデータがある場合、走査し
たデータは偽券であると鑑別される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
統計的な手法による金種および真偽鑑別方法は、いくつ
かの問題点を含んでいる。すなわち、上述したセンサデ
ータは、装置の状況、例えば、「規定値に比べ、紙幣が
センサから離れ過ぎたり、近過ぎていたりする」ケー
ス、「紙幣の搬送速度が一定でなく、変動する」ケー
ス、さらには紙幣の状態、例えば「汚れ」、「落書き、
油付着等の汚れ」、「破れ」、「しわ」等によるケース
等、各種要素に起因して紙幣の信号が正確に得られず、
ばらついてしまう。特に、この傾向は、鑑別装置の低コ
スト化および小型化を図るため、透過ラインセンサによ
り紙幣の透過パターンを検知し、鑑別する方式の場合、
より顕著となる。特に、油しみの付着した紙幣は、透過
光量が著しく変化するため、油しみの付着していない正
規の紙幣と比較して特徴パターンが部分的に大きくずれ
てしまうので、真券としての認識率が大幅に低下してし
まうという問題があった。
【0009】さらに、従来は金種判別後に真偽鑑別を実
施していたので金種判別と真偽鑑別が別々のプロセスと
なり、また、場合によっては両者のアルゴリズムが別物
といった場合もあり、同じセンサデータを両プロセスで
比較のため重複して使用するため、処理時間が増え、効
率が悪いといった問題もあった。そこで本発明では、こ
のような油しみのような部分的な欠損が紙幣に存在して
いても真券としての認識率を低下させない、すなわち、
汚れに対して強固である装置を開発する。さらに、金種
と真偽鑑別の両プロセスの統合化を実施し、アルゴリズ
ムの簡素化および処理速度のアップを図り、日本紙幣の
みならず外国紙幣においても水平展開可能な鑑別技術を
開発する。以上の二点を解決すべき課題として発明した
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明の請求項1に係る発明は、鑑別すべき媒体
の光学パターンデータを複数のブロックデータに分割
し、これらのデータを複数個結合させた複数のブロック
データに1対1に対応する複数個の特徴データを作成
し、これを中間層を少なくとも1つ有するニューラルネ
ットワークに入力して、前記媒体の金種および真偽を同
時に鑑別することを特徴とするニューラルネットワーク
を用いた媒体の金種および真偽鑑別方法である。
【0011】本発明の請求項2に係る発明は、鑑別すべ
き媒体の光学パターンデータを複数のブロックデータに
分割し、これらのデータを複数個結合させた複数のブロ
ックデータのうち、金種間で濃淡差の差異のある特徴ブ
ロックで中間層を少なくとも1つ有する第1のニューラ
ルネットワークを構成し、金種判別および真偽鑑別を行
い、さらに、第1のニューラルネットワークの結果によ
り金種が確定および真券と鑑別された場合に、第1のニ
ューラルネットワークで使用した特徴ブロック以外のブ
ロックで構成され、中間層を少なくとも1つ有する第2
のニューラルネットワークにより、前記第1のニューラ
ルネットワークの結果により金種が確定および真券と鑑
別された媒体の真偽鑑別を行うことを特徴とするニュー
ラルネットワークを用いた媒体の金種および真偽鑑別方
法である。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
を示すフローチャートで、この図1は、ニューラルネッ
トワークを用いた媒体の金種および真偽鑑別方法の流れ
の概略を示す。なお、以下の第1の実施の形態は、紙幣
を例に説明する。紙幣の金種および真偽を鑑別するた
め、紙幣の印刷パターンを光学センサで読み取って画像
を取り込んだ後、シェーディング(SH)補正を実施
し、光源補正を行う(SA1)。次に、エッジ検知およ
び長手・短手検知を行う(SA2,SA3)。この時に
画像濃度から重送検知を行い(SA4)、画像の回転切
り出し補正(アフィン変換)および積分・正規化を行う
(SA5,SA6)。
【0013】以上SA1〜SA6までの処理が前処理と
呼ばれる部分である。なお、紙幣の金種判別および真偽
鑑別を行うにあたり、この前処理の部分は、どの装置で
もほぼ共通のプロセスである。上述した前処理が終了す
ると、金種判別と真偽鑑別の処理を統合させて、NN金
種・真偽鑑別を行う(SA7)。NNとは、ニューラル
ネットワークの略で、人間の脳を模倣したパターン認識
技術のことである。そして、ニューラルネットワークを
用いたパターン認識技術で紙幣の金種・真偽鑑別を行っ
た結果を出力し(SA8)、紙幣の金種・真偽鑑別の処
理を終了する。
【0014】以下、ニューラルネットワークを用いたパ
ターン認識技術の詳細を説明する。ニューラルネットワ
ークを用いたパターン認識技術は、以下の長所を有して
いる。すなわち、 (1)数値データを用いた処理に強い。 (2)学習機能により、汎化性の強いパターン認識がで
きる。 (3)自己組織化能力に優れる。 (4)情報の分散表現により、不完全な情報の取扱に優
れる。
【0015】そこで、この優れたパターン認識技術を、
紙幣の金種および真偽鑑別へ適用することを考えた。ニ
ューラルネットワークは、様々な構造のものが提案され
ているが、本実施の形態では、その中でも比較的構造が
簡単であり、学習論理並びに実用化の実績のある階層型
ニューラルネットワークを採用した。
【0016】図2は第1の実施の形態のニューラルネッ
トワークの構成を示す説明図である。ニューラルネット
ワーク1は、紙幣の印刷パターンを読み取って取得した
画像のデータに所定の処理を施したものを入力する複数
のユニット2aを持つ入力層2、入力層2の各ユニット
2aに入力されたデータに対して積和演算およびニュー
ラルネットワーク入出力関数による演算を施し、出力を
得る複数のユニット3aを持つ中間層3、中間層3の各
ユニット3aにおける演算結果に対して積和演算および
ニューラルネットワーク入出力関数による演算を施し、
金種の判別および真偽の鑑別に必要な出力を得る複数の
ユニット4aを持つ出力層4より構成される。
【0017】ここで、各階層において、入力層2のユニ
ット数は80、中間層3のユニット数は50、出力層4
のユニット数は13とする。まず、ニューラルネットワ
ークの入力層2にデータを入力するまでの処理を説明す
る。入力層2の各ユニット2aには、図1にで説明した
SA6の積分・正規化のステップで処理された画素デー
タが0〜256の範囲で入力される。
【0018】図3は日本券紙幣の積分ブロックの説明図
であり、図3に示すように、紙幣全面を適当なブロック
サイズに分割し、所定の個数のブロックデータを得る。
そして、この積分されたブロックデータを、微分フィル
タによりエッジ検出する。図4は微分フィルタの適用例
を示す説明図、図5は微分フィルタの一例を示す説明図
で、図3および図4においては、紙幣を長手方向に25
分割した例である。本実施の形態では、微分フィルタと
して、図5に示すラプラシアン3×3のフィルタを用い
てフィルタリング後に、適当なスライス値により2値デ
ータに変換する。
【0019】そして、各列毎に1のデータ(図4におけ
る黒部分)を加算し、0〜256で正規化させることに
より、ニューラルネットワーク入力データが得られる。
なお、第1の実施の形態では、特徴データとして微分フ
ィルタを用いたが、これ以外にもブロック内の積分デー
タを利用させる方法、あるいは相関データを利用させる
方法等を用いてもかまわない。
【0020】次に、第1の実施の形態のニューラルネッ
トワークの動作を説明する。ニューラルネットワーク中
間層3の各ユニットの出力Oj(jは中間層3のユニッ
ト番号)は、以下の(2)〜(4)式の積和演算および
ニューラルネット入出力関数により算出される。
【0021】
【数2】
【0022】同様にして、出力層4の各ユニットの出力
O2jは、以下の(5)〜(7)式により算出される。
【0023】
【数3】
【0024】これにより、出力層4の各ユニット4aの
出力O2jの結果に基づく鑑別結果が得られる。次に、
ニューラルネットワークの出力層4の各ユニット4aの
値による金種および真偽鑑別の判定方法について説明す
る。図2に示すように出力層4のユニット数を13とし
た時、該出力層4の各ユニット4aの出力O2jはユニ
ット番号1から12までが金種カテゴリの判別ユニット
であり、ユニット番号13が真偽鑑別用のユニットであ
る。例えば、出力が表1に示すようになった場合、金種
カテゴリは「5」で真券と判定される。
【0025】
【表1】
【0026】ニューラルネットワークでは、(2)式お
よび(5)式で計算される積和演算の結果が非常に重要
であり、この数値により鑑別結果が大きく変化する。そ
こでニューラルネットワークでは、事前に学習という動
作により、ニューラルネットワークの各層間のユニット
同士を結合させているシナプス結合荷重を最適化させて
いる。すなわち、複数の印刷パターンとこれにそれぞれ
対応した鑑別結果、例えば、日本の紙幣であれば、千
円、五千円、万円の印刷パターンと鑑別結果を準備して
おき、各々の印刷パターンを、ニューラルネットワーク
に入力した時に、正しい結果が得られるまで何回も印刷
パターンを提示する作業を繰り返し実行させる。このよ
うな学習の方法としては、教師付きのバックプロパゲー
ション(BP)と呼ばれている誤差学習により、ニュー
ラルネットワークのシナプス結合荷重の最適化を図るも
のである。
【0027】次に、このニューラルネットワークのシナ
プス結合荷重と閾値の学習について説明する。第1の実
施の形態では、バックプロパゲーション(BP)による
誤差学習によりこれらのニューラルネットワークのシナ
プス結合荷重および閾値の最適化を図る方法について説
明するが、これ以外の方法、例えば、遺伝アルゴリズム
(GA)によるシナプス結合荷重の最適化あるいはBP
法とGAを併用する場合が考えられる。
【0028】以下に、BP法による学習の基本原理を示
す。BP法による学習は、ニューラルネットワークの出
力層4のユニット4aの出力値が正しくなるまで、教師
データとの累積2乗誤差が0に近くなるまで繰り返し実
行される。図6はBP法による学習の流れを示すフロー
チャートで、まず最初に、初期のシナプス結合荷重値を
乱数により定め(SB1)、入力パターンの提示を受け
ると(SB2)、誤差の計算とシナプス結合荷重の修正
量の計算を行い(SB3,SB4)、シナプス結合荷重
の修正を行う(SB5)。この処理を全学習パターンが
提示されるまで繰り返し、全学習パターンによるシナプ
ス結合荷重の修正が完了すると(SB6)、収束条件を
満たすか判定し(SB7)、収束条件を満たさない場合
は、繰り返し学習を継続する。このように、BP法によ
る学習では、初期のシナプス結合荷重値を乱数により定
め、1入力パターン毎にシナプス結合荷重を修正して行
き、全学習パターンによるシナプス結合荷重の修正が完
了した時点で、学習収束条件を満足するまで、繰り返し
学習を継続する。荷重修正量は、BP法により以下の式
で算出される。この修正荷重量を元の荷重量に加算して
行くことで、学習が進行して行く。
【0029】ニューラルネットワークの入出力関数f
(x)を(8)式に示すシグモイド関数とした場合、B
P学習による修正荷重量は、以下の(9)式によって求
まる。
【0030】
【数4】
【0031】(9)式は、パターンpを入力とした時の
k−1層のユニットiとk層のユニットj間の結合荷重
修正値である。なお、(9)式中のmは、学習回数を示
す時定数であり、上記慣性項は、前回の荷重修正量、上
記振動項は、前々回の荷重修正量を示す。これは、BP
法の学習速度を速めるために導入している。次に、
(9)式の誤差項における誤差は、各層においてそれぞ
れ(10)式と(11)式のように算出できる。すなわ
ち、出力層4(n層)における誤差は、以下の(10)
式によって求まり、中間層3の誤差は、以下の(11)
式によって求まる。
【0032】
【数5】
【0033】このように、BP法を利用することによ
り、出力層4の各ユニットの誤差値を入力層2に向けて
順番にフィードバックすることが可能で、これらの操作
を繰り返し実行することで、最終的には、全ての入力パ
ターンにおける誤差を0に限りなく漸近させることが可
能である。そして、全ての入力パターンにおける誤差を
0に限りなく漸近させることができれば、図1のSA7
における金種・真偽鑑別の精度を、極めて高くできるも
のである。
【0034】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。第2の実施の形態は、ニューラルネットワー
クの構造を、媒体全面を複数のエリアに分割し、それぞ
れのエリア内からカテゴリ間で濃淡差の大きな特徴エリ
アを複数抽出し、金種確定および真偽鑑別用ニューラル
ネットワークを構築させると同時に、残りの複数エリア
においても、前記ニューラルネットワークの結果をフィ
ードバックさせ、真偽鑑別用ニューラルネットワークを
構築させ、媒体の金種・真偽鑑別を実施させる方法であ
る。
【0035】この第2の実施の形態では、図1に示すよ
うに第1の実施の形態がニューラルネットワークによる
金種判定と真偽鑑別を同時に行っていたものを、2分割
させたものであり、ニューラルネットワークの高精度化
と高速化が図れる。図7は第2の実施の形態のフローチ
ャートである。なお、SC1の積分・正規化以前の処理
については、図1に示す第1の実施の形態のSA1〜S
A5までの処理と同じなので省略する。
【0036】まず、上記SC1で求めた積分・正規化ブ
ロック内で、金種間でイメージの濃淡差があるブロック
を抽出する(SC2)。この方法としては、例えば統計
的に分布の平均値と標準偏差より求める方法や、ソフト
コンピューティング処理の中の遺伝アルゴリズム(G
A)手法により決定してもよい。図8はエリア分割例を
示す説明図で、一例として、エリアを8個に分割する。
【0037】次に、上記求めた特徴ブロックを順次第1
回目のニューラルネットワークの入力層の各ユニットに
入力し、第1の実施の形態で説明した(2)式〜(7)
式を用いて、出力層の各ユニットの出力O2jの結果に
基づく金種の判定結果および真偽の鑑別結果を得る(S
C3)。図9は第1回目のニューラルネットワークの例
を示す説明図で、特徴ブロックが8個の場合を例に示
す。この第1回目のニューラルネットワークでは、入力
層2のユニット数は8、中間層3のユニット数は任意の
複数、出力層のユニット数は13とする。
【0038】そして、第1の実施の形態と同様に、出力
層のユニット数が13で、このうち、金種カテゴリ判別
用のユニットが12、真偽鑑別用のユニットが1ある場
合、金種カテゴリ判別用の12のユニットのうち、いず
れか1つがON(1)となり、真偽鑑別用のユニットが
ON(1)となる場合に、後述するSC5に進み、それ
以外はリジェクトと鑑別される(SC4)。
【0039】上述したSC4で、金種カテゴリ判別用の
ユニットのうち、いずれか1つがON(1)となり、真
偽鑑別用のユニットがON(1)となった場合、SC3
で使用した特徴ブロック以外のエリアのブロックを使用
して、該SC3で得られた金種カテゴリに対応したシナ
プス結合荷重をロードし、SC3と同様に第2回目のニ
ューラルネットワークに入力させ結果を鑑別する(SC
5)。図10は第2回目のニューラルネットワークの例
を示す説明図で、非特徴ブロックが8個の場合を例に示
す。この第2回目のニューラルネットワークでは、入力
層2のユニット数は8、中間層3のユニット数は任意の
複数、出力層のユニット数は1とする。
【0040】図9および図10に示すように、第1回目
のニューラルネットワークによる鑑別結果に基づき、第
2回目のニューラルネットワークを選択し、鑑別を行う
ものであり、第1回目のニューラルネットワークで確定
した金種カテゴリに基づくシナプス結合荷重を第2回目
のニューラルネットワークでロードして鑑別する。な
お、第1回目のニューラルネットワークの中間層のユニ
ット数と、第2回目のニューラルネットワークの中間層
のユニット数は同じである必要はない。
【0041】第2回目のニューラルネットワークでは、
出力層は、真偽鑑別用のユニットが最低1つあればよ
く、この真偽鑑別用のユニットの出力が1となれば真券
と鑑別され、その結果が出力される(SC6)。このS
C5で真偽鑑別用のユニットの出力が1でなければリジ
ェクトと鑑別され、その結果が出力される。以上説明し
た第2の実施の形態では、ニューラルネットワークを2
分割したので、より高精度で、高速な鑑別が可能とな
る。
【0042】すなわち、紙幣全面を1度にニューラルネ
ットワークで鑑別しようとすると、紙幣全面のブロック
数が例えば760ブロック存在する場合、中間層のユニ
ット数を100、出力層のユニット数を13とすると、
全体のシナプス結合は、761×100+101×13
=77413個となるのに対し、これを半分に分割させ
ると、381×50+51×13+381×50+51
×1=19101個と約1/4となり、処理速度を向上
させることができる。
【0043】上述した本発明は、自動販売機、両替機、
および自動振込・預金・引出機等、紙幣を扱う自動機
や、有価証券、信用証券、チケット、書類、印刷物等、
紙葉類を扱う自動機に用いられる、紙幣および紙葉類の
カテゴリ判別および真偽鑑別方法に用いることができ
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、鑑別す
べき媒体の光学パターンデータを複数のブロックデータ
に分割し、これらのデータを複数個結合させた複数のブ
ロックデータに1対1に対応する複数個の特徴データを
作成し、これを中間層を少なくとも1つ有し、かつ出力
層は金種カテゴリの判別と真偽鑑別を一度に行えるだけ
のユニット数を持つニューラルネットワークに入力し
て、前記媒体の金種および真偽を同時に鑑別することと
したので、媒体の汚れや装置間のばらつきに影響されず
に確実な鑑別が行えることになる。また、金種と真偽を
同時に鑑別できるので、処理速度が向上する。
【0045】また、本発明は、鑑別すべき媒体の光学パ
ターンデータを複数のブロックデータに分割し、これら
のデータを複数個結合させた複数のブロックデータのう
ち、金種間で濃淡差の差異のある特徴ブロックで第1の
ニューラルネットワークを構成し、金種判別および真偽
鑑別を行い、さらに、第1のニューラルネットワークの
結果により金種が確定および真券と鑑別された場合に、
第1のニューラルネットワークで使用した特徴ブロック
以外のブロックで構成される第2のニューラルネットワ
ークにより、前記第1のニューラルネットワークの結果
により金種が確定および真券と鑑別された媒体の真偽鑑
別を行うこととしたので、ニューラルネットワーク全体
のシナプス結合を減らすことができ、処理速度が向上す
るとともに、金種間で濃淡差の差異のある特徴ブロック
で第1のニューラルネットワークを構成し、金種判別お
よび真偽鑑別を行っているので、鑑別精度を落とすこと
なく処理速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すフローチャー
【図2】第1の実施の形態のニューラルネットワークの
構成を示す説明図
【図3】日本券紙幣の積分ブロックの説明図
【図4】微分フィルタの適用例を示す説明図
【図5】微分フィルタの一例を示す説明図
【図6】BP法による学習の流れを示すフローチャート
【図7】第2の実施の形態を示すフローチャート
【図8】エリア分割例を示す説明図
【図9】第1回目のニューラルネットワークの例を示す
説明図
【図10】第2回目のニューラルネットワークの例を示
す説明図
【符号の説明】
1 ニューラルネットワーク 2 入力層 3 中間層 4 出力層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鑑別すべき媒体の光学パターンデータを
    複数のブロックデータに分割し、これらのデータを複数
    個結合させた複数のブロックデータに1対1に対応する
    複数個の特徴データを作成し、これを中間層を少なくと
    も1つ有するニューラルネットワークに入力して、前記
    媒体の金種および真偽を同時に鑑別することを特徴とす
    るニューラルネットワークを用いた媒体の金種および真
    偽鑑別方法。
  2. 【請求項2】 鑑別すべき媒体の光学パターンデータを
    複数のブロックデータに分割し、これらのデータを複数
    個結合させた複数のブロックデータのうち、金種間で濃
    淡差の差異のある特徴ブロックで中間層を少なくとも1
    つ有する第1のニューラルネットワークを構成し、金種
    判別および真偽鑑別を行い、さらに、第1のニューラル
    ネットワークの結果により金種が確定および真券と鑑別
    された場合に、第1のニューラルネットワークで使用し
    た特徴ブロック以外のブロックで構成され、中間層を少
    なくとも1つ有する第2のニューラルネットワークによ
    り、前記第1のニューラルネットワークの結果により金
    種が確定および真券と鑑別された媒体の真偽鑑別を行う
    ことを特徴とするニューラルネットワークを用いた媒体
    の金種および真偽鑑別方法。
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