JP2001055160A - 移動農機 - Google Patents

移動農機

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JP2001055160A
JP2001055160A JP11232117A JP23211799A JP2001055160A JP 2001055160 A JP2001055160 A JP 2001055160A JP 11232117 A JP11232117 A JP 11232117A JP 23211799 A JP23211799 A JP 23211799A JP 2001055160 A JP2001055160 A JP 2001055160A
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steering
speed
shaft
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turning
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JP11232117A
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English (en)
Inventor
Shigemi Hidaka
茂實 日高
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操向ハンドルの切角によって車速を減
速させる移動農機にあって、操向ハンドルと車速との連
結関係を変化させて旋回フィーリングを良好とさせる。 【解決手段】 走行変速レバー(73)によって変速
部材(25)を操作して左右走行クローラ(2)の駆動
速度を無段階に変化させると共に、、操向ハンドル(1
9)によって操向部材(28)を操作して左右走行クロ
ーラ(2)の駆動速度の差を無段階に変化させる移動農
機において、走行変速レバー(73)操作量によって決
定される車速を操向部材(28)の操向量に比例させて
減速させると共に、操向ハンドル(19)操作量に対す
る操向部材(28)の操向量を変更自在とさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば圃場の穀稈を
連続的に刈取って脱穀するコンバインまたは耕耘トラク
タまたは圃場管理車などの移動農機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、走行変速レバー
の操作によって走行速度を無段階に変更自在なベルトま
たは油圧無段変速機構を介して左右走行クローラに駆動
力を伝えて任意の車速で移動させると共に、操向ハンド
ルによって操向用の無段変速機構を操作して差動機構を
制御し、左右走行クローラの駆動速度の差を無段階に変
化させ、走行進路を変更させる技術がある。しかし乍
ら、操向ハンドルの操向操作だけでは直進時と旋回時と
で車速が略一定に保たれ、旋回半径が小さいスピンター
ン動作などを行うときに走行変速レバーにより減速操作
を行う必要があり、圃場枕地で方向転換するときに操向
ハンドル操作と走行変速レバー操作の両方を行う必要が
あるなどの操作の煩わしさがある。そこで、操向ハンド
ル操作と連動させて車速を自動的に減速させ、かつ直進
走行に戻すハンドル操作と連動させて元の車速に自動的
に増速させることにより、操向ハンドル操作だけでスピ
ンターン動作などを適正車速に減速させて行え、面倒な
走行変速操作を省くようにした手段があるが、車速が一
定で操向ハンドルを一定操作量操作して機体を旋回させ
る場合などには常に同じタイミングでの旋回となって作
業者によってはフィーリングが一致せず快適な旋回が行
われないという不都合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、走行
変速レバーによって変速部材を操作して左右走行クロー
ラの駆動速度を無段階に変化させると共に、操向ハンド
ルによって操向部材を操作して左右走行クローラの駆動
速度の差を無段階に変化させる移動農機において、走行
変速レバー操作量によって決定される車速を操向ハンド
ルの操作量に比例させて減速させると共に、操向ハンド
ル操作量に対する操向部材の操向量を変更自在として、
操向ハンドルの一定操作量に対し鋭敏或いは鈍感に機体
を旋回させて、作業者のフィーリングに合った機体の旋
回を可能とさせて、旋回性能を向上させるものである。
【0004】また、操向ハンドルのハンドル軸の回転を
変更自在に操向部材に入力させる旋回変速部材を設け
て、操向ハンドルと操向部材との間の操作系にコンパク
トに組込む変速部材によって、作業者のフィーリングに
合った機体旋回を容易に可能とさせて、簡単な手段で旋
回性能を向上させるものである。
【0005】さらに、ギヤ比の異なる複数の切換ギヤで
旋回変速部材を構成して、極めて構造簡単で交換も容易
且つ自在な手段によって作業者のフィーリングに合った
機体の旋回を可能とさせて、経済的に旋回性能を向上さ
せるものである、
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1はコンバインの全体側面図、図2
は同平面図であり、図中(1)は左右一対の走行クロー
ラ(2)を装設するトラックフレーム、(3)は前記ト
ラックフレーム(1)に架設する機台、(4)はフィー
ドチェン(5)を左側に張架し扱胴(6)及び処理胴
(7)を内蔵している脱穀部、(8)は刈刃(9)及び
穀稈搬送機構(10)などを備える刈取部、(11)は
刈取フレーム(12)を介して刈取部(8)を昇降させ
る油圧シリンダ、(13)は排藁チェン(14)終端を
臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀部(4)からの穀
粒を揚穀筒(16)を介して搬入する穀物タンク、(1
7)は前記タンク(15)の穀粒を機外に搬出する排出
オーガ、(18)は丸形操向ハンドル(19)及び運転
席(20)などを備える運転台、(21)は運転席(2
0)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取
って脱穀するように構成している。
【0007】さらに、図3に示す如く、前記走行クロー
ラ(2)を駆動するミッションケース(22)は、1対
の第1油圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(24)
を備えて走行主変速用の油圧式無段変速機構を形成する
変速部材(25)と、1対の第2油圧ポンプ(26)及
び第2油圧モータ(27)を備えて旋回用の油圧式無段
変速機構を形成する操向部材(28)とを備え、前記エ
ンジン(21)の出力軸(21a)に第1及び第2油圧
ポンプ(23)(26)の入力軸(29a)(29b)
を伝達ベルト(30a)(30b)によって連結させ、
前記各油圧ポンプ(23)(26)を駆動するように構
成している。
【0008】また、前記第1油圧モータ(24)の出力
軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(3
3)を介して左右走行クローラ(2)の各駆動輪(3
4)を連動連結させるもので、前記差動機構(33)は
左右対称の1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有
し、各遊星ギヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)
と、該サンギヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタ
リギヤ(37)と、これらプラネタリギヤ(37)に噛
合うリングギヤ(38)などで形成している。
【0009】前記プラネタリギヤ(37)はサンギヤ軸
(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ
(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギ
ヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を
対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は各プ
ラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し
てサンギヤ軸(39)とは同一軸芯上に配置させ、キャ
リヤ軸(40)に回転自在に軸支させ、キャリヤ軸(4
0)を延設して車軸を形成して駆動輪(34)を軸支さ
せている。
【0010】また、走行用の油圧式無段変速部材(2
5)は、第1油圧ポンプ(23)の回転斜板の角度変更
調節により第1油圧モータ(24)の正逆回転と回転数
の制御を行うもので、第1油圧モータ(24)の回転出
力を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)より各ギヤ(4
3)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し
て、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)
に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成して
いる。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(44)を
有する副変速軸(47)と、前記ギヤ(45)を介して
センタギヤ(46)に噛合うギヤ(48)を有する駐車
ブレーキ軸(49)とを備え、副変速軸(47)とブレ
ーキ軸(49)間に各1対の低速用ギヤ(50)(5
1)・中速用ギヤ(52)(53)・高速用ギヤ(5
4)(48)を設けて、低中速スライダ(55)及び高
速スライダ(56)のスライド操作によって副変速の低
速・中速・高速の切換を行うように構成している。なお
低速・中速間及び中速・高速間には中立を有する。また
前記ブレーキ軸(49)に駐車ブレーキ(57)を設け
ると共に、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取PTO
軸(58)にギヤ(59)(60)及び一方向クラッチ
(61)を介して副変速軸(47)を連結させ、刈取部
(8)を車速同調速度で駆動している。
【0011】上記のように、前記センタギヤ(46)を
介しサンギヤ軸(39)に伝達された第1油圧モータ
(24)からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)
を介して左右キャリヤ軸(40)に伝達させると共に、
左右キャリヤ軸(40)に伝達された回転を左右の駆動
輪(34)にそれぞれ伝え、左右走行クローラ(2)を
駆動するように構成している。
【0012】さらに、旋回用の油圧式無段変速機構で形
成する操向部材(28)は、第2油圧ポンプ(26)の
回転斜板の角度変更調節により第2油圧モータ(27)
の正逆回転と回転数の制御を行うもので、操向出力ブレ
ーキ(62)を有するブレーキ軸(63)と、操向出力
クラッチ(64)を有するクラッチ軸(65)と、前記
の左右リングギヤ(38)の外歯(38b)に常時噛合
させる左右入力ギヤ(66)(67)を設け、第2油圧
モータ(27)の出力軸(68)に前記ブレーキ軸(6
3)及び操向出力クラッチ(64)を介してクラッチ軸
(65)を連結させ、クラッチ軸(65)に正転ギヤ
(69)を介して右入力ギヤ(67)を連結させ、また
クラッチ軸(65)に正転ギヤ(69)及び逆転ギヤ
(70)を介して左入力ギヤ(66)を連結させてい
る。そして、副変速スライダ(55)(56)の中立に
よって前記ブレーキ(62)を入にしかつクラッチ(6
4)を切にする一方、前記中立以外の副変速出力時にブ
レーキ(62)を切にしかつクラッチ(64)を入に
し、右側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転
ギヤ(69)を介してモータ(27)回転力を伝え、ま
た左側のリングギヤ(38)の外歯(38b)に正転ギ
ヤ(69)及び逆転ギヤ(70)を介してモータ(2
7)回転を伝え、第2油圧モータ(27)を正転(逆
転)時、左右同一回転数で、左リングギヤ(38)を逆
転(正転)させ、かつ右リングギヤ(38)を正転(逆
転)とさせるように構成している。
【0013】而して、旋回用の第2油圧モータ(27)
を停止させて左右リングギヤ(38)を静止固定させた
状態で、走行用の第1油圧モータ(24)を駆動する
と、第1油圧モータ(24)からの回転出力はセンタギ
ヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数で
伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギヤ
(37)・キャリヤ(41)を介して左右の走行クロー
ラ(2)が左右同一回転方向で同一回転数によって駆動
され、機体の前後方向直進走行が行われる。一方、走行
用の第1油圧モータ(24)を停止させて左右のサンギ
ヤ(36)を静止固定させた状態で、旋回用の第2油圧
モータ(27)を正逆回転駆動すると、左側の遊星ギヤ
機構(35)が正或いは逆回転、また右側の遊星ギヤ機
構(35)が逆或いは正回転し、左右走行クローラ
(2)を逆方向に駆動し、機体を左或いは右に旋回させ
る。また、走行用の第1油圧モータ(24)を駆動させ
ながら、旋回用の第2油圧モータ(27)を駆動するこ
とにより、機体が左右に旋回して進路が修正されるもの
で、機体の旋回半径は第2油圧モータ(27)の出力回
転数によって決定される。
【0014】さらに、図2、図4乃至図13に示す如
く、前記運転台(18)の前部上面にステアリングコラ
ム(71)を立設固定させ、ステアリングコラム(7
1)上面上方側に操向ハンドル(19)を縦軸回りに回
転自在に取付けると共に、運転台(18)左側にサイド
コラム(72)を設け、サイドコラム(72)下方にミ
ッション(22)を配設させ、主変速レバー(73)、
副変速レバー(74)、刈取クラッチレバー(75)、
脱穀クラッチレバー(76)を前記サイドコラム(7
2)に取付ける。また、前記ステアリングコラム(7
1)は、アルミニウム合金鋳物を成形加工して形成し、
左右に分割自在な2つ割れ構造で複数のボルト(77)
で締結して箱形に形成している。
【0015】また、前記ステアリングコラム(71)上
部にチルト台(78)を一体形成し、チルト台(78)
に支点ボルト(79)を介してチルトブラケット(8
0)を回転自在に軸支させ、チルトレバー(81)によ
ってチルトブラケット(80)を角度調節自在に固定さ
せる。前記チルトブラケット(80)に軸ケース(8
2)下部を一体固定させ、コラム(71)上面に固定さ
せる上面カバー(83)上方に軸ケース(82)を延設
させ、軸ケース(82)内部に上ハンドル軸(84)を
回転自在に軸支させ、上ハンドル軸(84)上端に操向
ハンドル(19)を固定させ、チルトレバー(81)操
作により支点ボルト(79)回りにハンドル(19)を
前後方向に移動調節して一定位置に支持させ、ハンドル
(19)取付け位置を前後方向に調節して作業者が操作
し易い位置に固定させる。
【0016】また、前記上ハンドル軸(84)の下端部
に自在継手(85)を介して下ハンドル軸(86)上端
側を連結させ、下ハンドル軸(86)をステアリングコ
ラム(71)上部に回転自在に軸支させると共に、ステ
アリングコラム(71)上部に操向入力軸(87)上端
部を回転自在に軸支させ、下ハンドル軸(86)のギヤ
(88)と操向入力軸(87)のセクタギヤ(89)を
噛合させて各軸(86)(87)を連結させ、ステアリ
ングコラム(71)内部の略中央で上下方向に操向入力
軸(87)を延設させる。
【0017】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の左側面で上下幅略中間に軸受部材(90)を着脱自在
に固定させ、変速入力軸(91)の一端部を軸受部材
(90)にベアリング(92)を介して回転自在に片持
ち支持させ、変速入力軸(91)を左右方向に略水平に
軸支させると共に、操向入力軸(87)下端に自在継手
(93)を介して入力支点軸(94)上端側を連結さ
せ、入力支点軸(94)に操向入力部材(95)を固定
させ、変速入力軸(91)に操向入力部材(95)を回
転自在に取付けると共に、操向入力部材(95)に入力
連結体(96)を着脱自在に固定させ、連係ボルト(9
7)によって前記操向入力部材(95)と入力連結体
(96)を連結させ、また変速入力軸(91)にベアリ
ング(95a)を介して操向入力部材(95)を回転自
在に軸支させ、操向入力部材(95)を操向入力軸(8
7)回りに回転自在に支持させる。また、前記操向入力
軸(87)の正逆転によって操向入力部材(95)を略
垂直な入力軸(87)芯線回りに正逆転させると共に、
前記変速入力軸(91)の正逆転によって略水平な左右
方向の入力軸(91)芯線回りに入力支点軸(94)及
び操向入力部材(95)を前後方向に傾動させるもの
で、垂直方向の操向入力軸(87)芯線と左右水平方向
の変速入力軸(91)芯線とが直角交叉する交点に自在
継手(93)を取付け、操向ハンドル(19)の操向入
力軸(87)正逆転操作により操向入力軸(87)芯線
回りに操向入力部材(95)と入力連結体(96)を正
逆転させる。
【0018】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の下部前側に主変速軸(99)を回転自在に軸支させ、
左右方向に略水平に横架させる主変速軸(99)の左側
端をステアリングコラム(71)の左側外方に突設させ
ると共に、サイドコラム(72)下方の機台(3)に回
転自在に設ける中介軸(100)に、リンク(101)
(102)並びに長さ調節ターンバックル(103)付
きロッド(104)を介して主変速軸(99)を連結さ
せる。また、図4の如く、レバー支点軸(105)を介
して機台(3)に回転自在に支点板(106)を取付
け、支点板(106)に筒軸(107)を介して主変速
レバー(73)基部を左右方向に揺動自在に取付けると
共に、支点板(106)にリンク(108)(109)
を介して中介軸(100)を連結させ、主変速レバー
(73)をレバー支点軸(105)回りに前後方向に揺
動させる変速操作によって主変速軸(99)を正逆転さ
せる。また、ロッド形主変速部材(110)及び上連結
板(111)及び下リンク(112)を介して変速入力
軸(91)に主変速軸(99)を連結させ、主変速レバ
ー(73)の主変速軸(99)正逆転操作により前記操
向入力部材(95)を変速入力軸(91)芯線回りに前
後に傾動させる。
【0019】さらに、筒軸形の操向出力軸(113)を
前記主変速軸(99)に回転自在に取付け、リンク形操
向出力部材(114)を操向出力軸(113)に固定さ
せると共に、ロッド形操向結合部材(115)の上端部
を前記入力連結体(96)に自在継手形操向入力連結部
(116)を介して連結させ、球関継手形操向出力連結
部(117)を介して操向結合部材(115)の下端部
を操向出力部材(114)に連結させ、走行進路を変更
させる操向機構(118)を構成している。
【0020】さらに、前記操向出力軸(113)の上方
で該軸(113)と略平行に変速出力軸(119)をス
テアリングコラム(71)内部に回転自在に軸支させ、
リンク形変速出力部材(120)を変速出力軸(11
9)に固定させると共に、ロッド形変速結合部材(12
1)の上端部を前記入力連結体(96)に自在継手形変
速入力連結部(122)を介して連結させ、球関継手形
変速出力連結部(123)を介して変速結合部材(12
1)の下端部を変速出力部材(120)に連結させ、走
行速度の変更並びに前後進の切換を行う変速機構(12
4)を構成している。
【0021】さらに、互に回転自在な二重軸構造の内側
の操向操作軸(125)並びに外側の変速操作軸(12
6)をステアリングコラム(71)の下部後側で左右幅
中央の軸受部(127)に回転自在に取付けるもので、
長さ調節自在な球関継手軸(128)及び変速リンク
(129)(130)を介して前記変速出力軸(11
9)に変速操作軸(126)上端部を連結させると共
に、長さ調節自在な球関継手軸(131)及び操向リン
ク(132)(133)を介して前記操向出力軸(11
3)に操向操作軸(125)上端部を連結させる。
【0022】また、前記各操作軸(125)(126)
は同一軸芯上に略垂直にステアリングコラム(71)底
部に立設させ、各操作軸(125)(126)上端部を
ステアリングコラム(71)内部に延設させて各出力軸
(113)(119)に連結させると共に、ステアリン
グコラム(71)底面下方に各操作軸(125)(12
6)下端部を突設させ、前記運転台(20)の作業者搭
乗ステップ(134)下面側に各操作軸(125)(1
26)下端側を延設させるもので、前記変速部材(2
5)の出力制御軸(135)に車速制御アーム(13
6)を固定させ、ターンバックル(137)付き長さ調
節自在車速ロッド(138)及び車速リンク(139)
を介して前記変速操作軸(126)下端部に車速制御ア
ーム(136)を連結させ、出力制御軸(135)の正
逆転操作により第1油圧ポンプ(23)斜板角調節を行
って第1油圧モータ(24)の回転数制御及び正逆転切
換を行い、走行速度(車速)の無段階変更並びに前後進
の切換を行う。また、前記操向部材(28)の出力制御
軸(140)に操向制御アーム(141)を固定させ、
ターンバックル(142)付き長さ調節自在旋回ロッド
(143)及び旋回リンク(144)を介して操向操作
軸(125)下端部に操向制御アーム(141)を連結
させ、出力制御軸(140)の正逆転操作により第2油
圧ポンプ(26)斜板角調節を行って第2油圧モータ
(27)の回転数制御及び正逆転切換を行い、操向角度
(旋回半径)の無段階変更並びに左右旋回方向の切替を
行う。
【0023】さらに、前記ステアリングコラム(71)
の右側外面にアクセルレバー(145)を前後方向回転
自在に設け、エンジン(21)にアクセルレバー(14
5)を連結させるアクセルワイヤ(146)をステアリ
ングコラム(71)前面内側に沿わせて下方から延出さ
せ、アクセルレバー(145)によってエンジン(2
1)回転数を手動調節すると共に、前記ステアリングコ
ラム(71)後面にメンテナンス窓(147)を開設さ
せ、着脱自在な蓋(148)によってメンテナンス窓
(147)を閉鎖している。
【0024】上記から明らかなように、変速機構(12
4)動作量に比例させて操向機構(118)操向量を変
化させるもので、高速側走行変速によって操向量を自動
的に拡大させ、かつ低速側走行変速によって操向量を自
動的に縮少させ、操向ハンドル(19)の一定量の操作
によって走行速度に関係なく左右走行クローラ(2)の
旋回半径を略一定に維持させ、農作業走行速度の変更並
びに作物列などに機体を沿わせる進路修正などを行わせ
ると共に、逆円錐形の変速機構(124)並びに操向機
構(118)を形成し、操向操作によって操向入力軸
(87)を回転させて操向入力部材(95)を作動さ
せ、例えば旋回させ乍ら走行速度を減速させる動作を行
わせ、変速操作によって変速入力軸(91)を回転させ
て操向入力部材(95)を作動させ、走行変速による旋
回半径の拡大縮少並びに走行変速中立による旋回出力の
中止などの操作を行わせる。
【0025】また、操向入力部材(95)と操向結合部
材(115)を連結させる操向入力連結部(116)を
変速入力軸(91)芯線上に配設させ、変速入力部材
(96)と変速結合部材(121)を連結させる変速入
力連結部(122)を、変速入力軸(91)芯線と交叉
する直線(A)上に配設させ、操向入力軸(87)及び
変速入力軸(91)を中心とする操向入力部材(95)
の相対的な運動を容易に設定でき、設計及び組立及び構
造の簡略化並びに動作の信頼性向上などを図れると共
に、変速入力軸(91)芯線と操向入力軸(87)芯線
が交叉する軸芯交点(B)を中心とする円周(C)上
に、変速入力連結部(122)並びに操向入力連結部
(116)を配設させ、操向入力部材(95)などの構
造の簡略化及びコンパクト化などを図るもので、変速出
力部材(120)と変速結合部材(121)を連結させ
る変速出力連結部(123)と、操向出力部材(11
4)と操向結合部材(115)を連結させる操向出力連
結部(117)を、操向入力軸(87)芯線上に配設さ
せ、前進時と後進時の変速切換による逆ハンドル現像を
防止し、変速出力部材(120)及び操向出力部材(1
14)の設計及び組立及び構造の簡略化並びに動作の信
頼性向上などを図ると共に、変速入力軸(91)と操向
入力軸(87)の軸芯交点(B)に対する変速出力連結
部(123)の距離と、操向出力連結部(117)の距
離を異ならせ、変速出力連結部(123)と操向出力連
結部(117)を同一直線(D)上で離間させることに
よって各連結部(117)(123)の干渉防止並びに
移動範囲の設定などを容易に行え、変速結合部材(12
1)及び操向結合部材(115)を狭少場所に設置でき
るように構成している。
【0026】また、変速入力連結部(116)と、操向
入力連結部(122)を、変速入力軸(91)と操向入
力軸(87)の軸芯交点(B)を中心とする円周(C)
上で約90度離間させ、変速入力軸(91)の回転によ
って操向入力連結部(116)を一定位置に維持させか
つ変速入力連結部(122)の変位量を最大にして走行
変速を行わせると共に、前記各入力連結部(116)
(122)を移動させる平面上に変速入力軸(91)を
配置させる構造で各連結部(116)(122)の移動
量を容易に確保し、コンパクトで機能的に操向入力部材
(95)を配置させるもので、操向入力軸(87)回り
に約90度の範囲内で変速入力連結部(122)及び操
向入力連結部(116)を移動させ、前後進切換による
逆ハンドル現像の防止並びに各入力連結部(116)
(122)の移動量の確保と共に、操向入力軸(87)
を回転させる操向角度に応じて変速入力連結部(12
2)を減速方向に移動させる動作と、旋回内側の走行ク
ローラ(2)を中心に方向転換させるスピンターン動作
を容易に行わせ、コンパクトな構造で機能的に構成して
いる。また、前記スピンターン動作は、操向部材(2
8)の出力により差動機構(33)を介して左右走行ク
ローラ(2)の一方を正転させかつもう一方を逆転さ
せ、左右走行クローラ(2)の前後及び左右中心点回り
に旋回させる動作であり、前後進走行と旋回とが同時に
行われて前後進出力である変速部材(25)の回転と旋
回出力である操向部材(28)の回転の割合により旋回
半径が決定される。さらに、変速出力軸(119)及び
操向出力軸(113)を変速入力軸(91)と略平行に
設け、前記各出力軸(113)(119)を複数に分割
自在なケースを形成するコラム(71)に高精度で軸支
させると共に、変速入力軸(91)並びに前記各出力軸
(113)(119)を左右方向に延設させることによ
って機体前後方向の連結構造を容易に得られ、主変速レ
バー(73)と変速入力軸(91)の連結、並びに変速
部材(25)及び操向部材(28)と前記出力軸(11
3)(119)との連結を容易に行え、操作構造の簡略
化並びに取扱い性向上などを図れるように構成してい
る。
【0027】さらに、図14に示す如く、前記連係ボル
ト(97)を遊嵌挿通させる位相調節長孔(149)を
入力連結体(96)に開設させると共に、操向入力軸
(87)芯線を中心とする同一円周上に前記長孔(14
9)を形成し、変速入力軸(91)をボルト形基準設定
部材(98)と中立設定孔(150)の係合によって走
行変速中立位置に固定させた状態で、操向入力部材(9
5)だけを回転させ、変速入力軸(91)に対して左右
に回転させて操向入力部材(95)の相対位置を修正す
るもので、操向ハンドル(19)操作によって決定され
る旋回中立位置と走行速度の中立位置を設定する。ま
た、変速入力軸(91)を基準位置に固定させる基準設
定部材(98)を係脱自在に設け、図14に示すボルト
止め体(98a)を外し、図15のように基準設定部材
(98)先端を中立設定孔(150)に係入させ、走行
変速の中立位置並びに操向直進位置を中立設定孔(15
0)と基準設定部材(98)の係合によって確定し、図
8及び図11に示すジョイントナット(121a)(1
15a)の螺出入操作により、変速結合部材(121)
または操向結合部材(115)などの連結長さを伸縮さ
せる組立時の調整などを行い、組立作業性の向上などを
図るように構成している。
【0028】さらに、図16乃至図18に示す如く、前
記ギヤ(88)は一定の傾斜角(θ)を有する下ハンド
ル軸(86)に傾斜状に設け、270度の外周範囲に複
数の歯(151)を形成し、90度の外周範囲を円弧
(152)に形成し、操向ハンドル(19)の全回転角
度を270度とし、左操向回転または右操向回転の角度
を135度に設定し、操向ハンドル(19)回転操作を
片手で作業者が容易に行えるように形成する。また、前
記セクタギヤ(89)は歯数の異なる3つの第1、第
2、第3ギヤ(89a)(89b)(89b)を多段に
重ね合せ、各ギヤ(89あ)(89b)(89b)の1
30度の外周範囲に大中小の歯数を有する歯(153
a)(153b)(153c)を形成し、230度の外
周範囲を円弧カム(154a)(154b)(154
c)に形成し、前記ギヤ(88)の歯(151)と何れ
か1つのギヤ(89a)(89b)(89c)の歯(1
53a)(153b)(153c)を択一的に噛合せ、
各ギヤ(88)(89a)(89b)(89c)の最大
正逆転時、前記円弧(152)両端のストッパ(15
5)と前記円弧カム(154a)(154b)(154
c)両端のストッパ(156)を当接させ、操向ハンド
ル(19)の回転を規制すると共に、操向入力軸(8
7)芯線回りに操向入力部材(95)及び入力連結体
(96)を65度の範囲で正転または逆転させ、操向入
力部材(95)が回転移動する平面上に変速入力軸(9
1)及び主変速部材(110)上端部を配置させる空間
を確保し、変速入力軸(91)芯線上に操向入力連結部
(116)を設ける構造、並びに同一円周上で前記各入
力連結部(116)(122)を90度離間させる構造
を容易に得られ、構造のコンパクト化、設計組立の簡略
化などを図れるように構成している。
【0029】また、前記第1ギヤ(89a)の円弧カム
(154a)中央に直進ノッチ(157)を形成すると
共に、前記ステアリングコラム(71)上面壁にデテン
ト軸(158)を回転自在に軸支させ、デテント軸(1
58)下端部にデテントアーム(159)を固定させ、
デテントアーム(159)にローラ軸(160)を介し
てデテントローラ(161)を回転自在に軸支させ、前
記円弧カム(154a)にデテントローラ(161)を
当接させ、直進ノッチ(157)に係脱自在にデテント
ローラ(161)を係合させ、操向ハンドル(19)を
直進位置に支持させる。また、前記デテント軸(15
8)上端側にデテントレバー(162)を固定させ、デ
テント軸(158)に巻装させる中立バネ(163)の
一端をデテントレバー(162)に係止させ、ステアリ
ングコラム(71)の受板(164)に中立バネ(16
3)の他端を当接させ、円弧カム(154a)及び直進
ノッチ(157)にデテントローラ(161)を中立バ
ネ(163)によって弾圧当接させている。また、操向
ハンドル(19)の直進位置をオンオフ切換によって電
気的に検出するマイクロスイッチ型直進センサ(16
5)をデテントレバー(162)に取付けている。
【0030】さらに、図12、図13に示す如く、前記
旋回ロッド(143)中間部に伸縮ダンパ(166)を
設けるもので、一方のロッド(143)端部に固定させ
るバネケース(167)と、他方のロッド(143)端
部に摺動自在に係止させるバネ座(168)(169)
と、バネ座(168)(169)を介して圧縮状態にロ
ッド(143)に巻装させる圧縮バネ(170)を、前
記ダンパ(166)に備え、操向ハンドル(19)の操
向操作による押し方向と引き方向の双方向で前記ロッド
(143)に一定以上の押引力が作用したとき、即ち、
操向ハンドル(19)の切角116度(85パーセン
ト)操作により、操向制御アーム(141)が最高出力
位置に移動したとき、前記バネ(170)が圧縮してロ
ッド(143)を伸縮させ、第2油圧ポンプ(26)を
最高出力維持した状態で操向ハンドル(19)をさらに
旋回方向に回転操作させ、操向ハンドル(19)を切角
116度から切角135度まで操作するように構成して
いる。
【0031】さらに、図12、図19、図20に示す如
く、前記車速制御アーム(136)にピン(171)を
固定させ、前記ピン(171)を摺動自在に貫挿させる
長孔(172)を前記車速ロッド(138)端部に形成
し、車速ロッド(138)を車速制御アーム(136)
に長孔(172)及びピン(171)を介して連結させ
ると共に、車速制御アーム(136)の制御軸(13
5)と同軸上にデテントカム(173)を固定させ、前
記カム(173)にデテントローラ(174)をバネ
(175)によって弾圧させ、前記カム(173)とロ
ーラ(174)によって車速制御アーム(136)を中
立位置に自動的に復動させ、前記アーム(136)の中
立支持によって第1油圧モータ(24)を停止維持し、
かつ前記アーム(136)が中立で主変速レバー(7
3)が中立操作位置のときに前記長孔(172)の長手
方向の略中央にピン(171)を位置させ、前記ロッド
(138)の押引による前後進変速の両方に略等しいス
トロークがピン(171)に対して形成され、前後進変
速の両方で前記アーム(136)が略対称(正逆転)動
作を行うように構成している。
【0032】そして、図20に示すように、中立位置
(O)の主変速レバー(73)を変速操作して不感帯ゾ
ーン(P)を移動させて変速開始位置(Q)に移動させ
ることにより、車速ロッド(138)の押引によって長
孔(172)の長手方向端部にピン(171)が当接
し、主変速レバー(73)と車速制御アーム(136)
が連結させると共に、主変速レバー(73)をさらに変
速操作して変速ゾーン(R)を移動させて変速部材(2
5)の最高出力位置(S)までの間に傾倒支持させるこ
とにより、中立位置(T)の車速制御アーム(136)
を最高出力位置(S)までの変速ゾーン(R)に主変速
レバー(73)操作量に比例させて移動させ、変速部材
(25)の第1油圧モータ(24)を無段階に変速出力
させ、左右走行クローラ(2)を等速度で同一方向に駆
動して前後進させるように構成している。
【0033】さらに、図14、図21、図22に示す如
く、前記軸受部(90)に切欠(176)を設けて凹部
(177)を形成し、操向ハンドル(19)を左旋回最
大切角(135度)操作したとき、変速入力連結部(1
22)及び変速結合部材(121)を前記凹部(17
7)に入り込ませ、前記連結部(122)が軸受部(9
0)に当接する構造に比べ、操向ハンドル(19)を左
右旋回操作したときの最大車速減速率を大きく形成する
もので、操向ハンドル(19)の直進位置(U)を中心
に、連係ボルト(97)が位相調節孔(149)縁に当
接するまでの間に定速ゾーン(V)が形成され、操向ハ
ンドル(19)の切角15度以内の操向操作によって機
体中心速度を略一定に保って進路を修正する。また、操
向ハンドル(19)をさらに操向操作して旋回ゾーン
(W)を移動させて操向部材(28)の最高出力位置
(X)までの操向ハンドル(19)切角116度間で回
転させることにより、操向ハンドル(19)回転角度に
比例して操向制御アーム(141)を最高出力位置
(X)までの間で移動させ、操向部材(28)の第2油
圧モータ(27)を無段階に変速出力させ、左右走行ク
ローラ(2)の速度差を無段階に変更させると共に、操
向ハンドル(19)回転角度に比例して車速ロッド(1
38)及び車速制御アーム(136)を変速中立方向に
復動させ、左右走行クローラ(2)の走行速度を無段階
に減速させ、操向ハンドル(19)切角を大きくするこ
とにより、旋回半径が小さくなり、走行速度が遅くな
り、左右旋回動作が行われる。また、切角116度の操
向ハンドル(19)をさらに操向操作してスピンターン
ゾーン(Y)内を切角135度の最大操向位置(Z)ま
での間に回転させることにより、ダンパ(166)の伸
縮吸収動作によって旋回ロッド(143)(連結長さ)
を伸縮させ、操向制御アーム(141)を最高出力位置
(X)に維持した状態で、車速ロッド(138)及び車
速制御アーム(136)をさらに変速中立方向に復動さ
せ、左右走行クローラ(2)の左右幅中間に形成される
旋回中心回りに方向転換するスピンターン動作が行われ
るように構成している。
【0034】また、図19、図20、図22のように、
車速ロッド(138)と車速制御アーム(136)を長
孔(172)によって連結させ、主変速レバー(73)
の変速操作ストローク(L)を実変速ストロークよりも
大きく形成すると共に、変速入力連結部(122)の左
旋回方向に設ける軸受部(90)に凹部(177)を形
成して前記連結部(122)を凹部(177)に出入さ
せ、主変速レバー(73)最大出力操作時に操向ハンド
ル(19)最大切角(135度)で車速減速率を25パ
ーセントに設定し、前記変速機構(124)によって減
速率を40パーセントまで下げたのに対し、さらに減速
率を上げて25パーセントまで減速させ、スピンターン
動作を行わせ、圃場枕地で機体を約180度方向転換さ
せて次の未刈り穀稈刈取り工程に移動させるように構成
している。なお、図22のように、主変速レバー(7
3)最大出力時、操向ハンドル(19)の切角116度
でダンパ(166)が作動して操向部材(28)が最高
出力維持されると、操向ハンドル(19)の切角116
度乃至135度の範囲で左右走行クローラ(2)の減速
率が略等しく保たれるもので、操向ハンドル(19)の
切角116度の位置で左右走行クローラ(2)速度差が
最大となり、操向ハンドル(19)の切角116度乃至
135度の範囲で、左右走行クローラ(2)の速度差が
略一定に維持され、走行速度がハンドル(19)切角に
比例して減速される。
【0035】また、操向ハンドル(19)による車速制
御アーム(136)の減速動作量を多くして減速率を大
きく形成し、スピンターン動作に必要な減速率を容易に
得られて圃場枕地での方向転換機能の向上などを図るも
ので、車速制御アーム(136)と車速ロッド(13
8)を長孔(172)とピン(171)によって連結さ
せ、長孔(172)及びピン(171)の大きさによっ
て車速ロッド(138)の操作量または車速制御アーム
(136)の減速動作量などを容易に決定でき、変速部
材(25)及び操向部材(28)の出力特性並びに操向
ハンドル(19)の減速制御動作などの考慮を容易に行
え、車速ロッド(138)取付け構造の簡略化、並びに
組立作業など取扱い性向上、並びに製造コストの低減な
どを図れるように構成している。
【0036】さらに、前記主変速レバー(73)の不感
帯ゾーン(P)の操作によって前記入力部材(95)
(96)を変速入力軸(91)回りに中立位置(P)か
ら変速開始位置(Q)に移行させ、操向ハンドル(1
9)の直進位置を中心とする定速ゾーン(V)でのハン
ドル(19)切角に対する操向制御アーム(141)の
動作比を大きくし、主変速レバー(73)を変速ゾーン
(R)に移行させて微速走行させたとき、操向ハンドル
(19)の定速ゾーン(V)での操作で、操向制御アー
ム(141)の動作量を多くし、操向部材(28)の第
2油圧ポンプ(26)の回転変化率をハンドル(19)
切角変化に対して大きくし、第2油圧ポンプ(26)の
微速出力での旋回動作時間を短縮し、前記モータ(2
7)微速出力域で旋回動作が行われるのを阻止し、主変
速レバー(73)微速走行状態での操向ハンドル(1
9)による旋回動作が第2油圧ポンプ(26)出力を一
定以上大きくして行われるように構成している。このよ
うに、第2油圧ポンプ(26)の微速回転出力での旋回
動作を防ぐことにより、第2油圧ポンプ(26)が微速
出力域で低効率であっても、第2油圧ポンプ(26)の
出力を一定以上確保して旋回動作を行わせることができ
る。また、主変速レバー(73)の変速操作により、操
向ハンドル(19)による操向部材(28)の制御が一
定以上の旋回力を確保して開始されるように設定した
後、走行変速動作を遅れて開始させ、微速移動時の操向
部材(28)の旋回力不足を防止し得、操向部材(2
8)など製造コストの低減並びに左右走行クローラ
(2)の旋回性能向上などを図るもので、主変速レバー
(73)の操作により、変速入力軸(91)芯線回りに
操向及び変速入力部材(95)(96)を一定角度回転
させた後、各入力部材(95)(96)が変速部材(2
5)に連結されて変速部材(25)を作動させ、変速操
作によって各入力部材(95)(96)を操向動作状態
に移動させた後で変速部材(25)から出力させて走行
クローラ(2)を駆動するから、走行出力が小さい微速
移動時でも、操向ハンドル(19)の操向操作による操
向部材(28)の制御量を多くして必要な旋回力を確保
し、微速移動時の旋回性能の向上などを図れるように構
成している。
【0037】そして、前記主変速レバー(73)が中立
のとき、操向ハンドル(19)の正転(逆転)操作によ
り、操向入力軸(87)芯線回りに前記各入力部材(9
5)(96)及び各結合部材(115)(121)が円
錐軌跡上で移動し、前記各出力部材(114)(12
0)及び各出力軸(113)(119)が停止した状態
が維持される。また、主変速レバー(73)を前方(後
方)に倒す前進(後進)操作により、前記各入力部材
(95)(96)が変速入力軸(91)芯線回りに前方
(後方)に傾き、操向入力連結部(116)が一定位置
に停止した状態を維持し乍ら、変速入力連結部(12
2)を上方(下方)に移動させ、変速出力部材(12
0)の上方(下方)揺動によって変速出力軸(119)
を正転(逆転)させ、変速部材(23)の第1油圧ポン
プ(23)の斜板角切換によって第1油圧モータ(2
4)を正転(逆転)させ、第1油圧モータ(24)の出
力軸(31)の正転(逆転)によって左右走行クローラ
(2)を前進(後進)駆動する。また、主変速レバー
(73)の倒し角に比例して出力軸(31)の回転数が
変化し、走行クローラ(2)の前進(後進)速度が無段
階に変速される。
【0038】さらに、主変速レバー(73)を前方(後
方)に倒して前進(後進)操作を行っている状態下で、
操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に回転させる
ことにより、変速入力軸(91)芯線回りに操向入力部
材(95)が前方(後方)に傾いた姿勢で操向入力軸
(87)芯線回りに正転(逆転)し、操向入力連結部
(116)が下方(上方)に移動し、操向出力部材(1
14)の下方(上方)揺動によって操向出力軸(11
3)を正転(逆転)させ、操向部材(28)の第2油圧
ポンプ(26)の斜板角切換によって第2油圧モータ
(27)を正転(逆転)させ、第2油圧モータ(27)
の出力軸(68)の正転(逆転)により、左走行クロー
ラ(2)を減速(増速)させ、かつ右走行クローラ
(2)を増速(減速)させ、左方向(右方向)に機体を
旋回させて左方向(右方向)に進路を修正する。また、
前記の進路修正動作と同時に、操向ハンドル(19)の
左方向(右方向)回転により、変速入力軸(91)芯線
回りに変速入力部材(96)が前方(後方)に傾いた状
態で操向入力軸(87)芯線回りに正転(逆転)し、変
速入力連結部(122)が下方(上方)に移動し、変速
出力部材(120)の下方(上方)揺動によって変速出
力軸(119)を逆転(正転)させ、変速部材(25)
を中立方向に戻す制御を行って出力軸(31)の回転数
を低下させ、走行速度(車速)を減速させる。このよう
に、走行移動中の操向ハンドル(19)の左右操向操作
により、操向ハンドル(19)の回転角度に比例して、
進路を修正する旋回半径(角度)と、走行速度の減速量
が変化し、操向ハンドル(19)を大きく回転させるこ
とによって左右走行クローラ(2)の速度差を大きくし
て旋回半径を小さくすると同時に、走行速度の減速量が
多くなって車速が遅くなると共に、前進時と後進時とで
は、操向ハンドル(19)の回転に対して旋回入力連結
部(116)の動きを逆方向にし、前後進の何れにおい
ても操向ハンドル(19)の回動操作方向と機体の旋回
方向とを一致させ、回転操作する丸形の操向ハンドル
(19)の回転操作によって例えばトラクタまたは田植
機など四輪自動車と同様の運転感覚で進路修正及び方向
転換などを行う。
【0039】さらに、図22は機体の左右旋回時におけ
る操向ハンドル(19)の切れ角と左右走行クローラ
(2)の速度の関係を示すもので、ハンドル(19)の
切れ角が大となる程左右走行クローラ(2)の速度差は
大となると共に、左右走行クローラ(2)の平均速度と
なる機体中心速度も副変速レバー(74)の走行速度
(高速・標準・低速)状態に応じて減速される。直進位
置の操向ハンドル(19)を左方向(右方向)に約15
度回転させる刈取り進路修正範囲では、操向入力部材
(95)の回転に対して変速入力連結部(122)が略
接線方向に移動し、変速出力部材(120)が直進と略
同一位置に維持されると共に、操向部材(28)の第2
油圧ポンプ(26)によって第2油圧モータ(27)を
正転(逆転)させる操向出力によって左方向(右方向)
に旋回させ、未刈り穀稈(作物)列の湾曲に合せる進路
修正を行う。このとき、旋回内側の走行クローラ(2)
の減速量と、旋回外側の走行クローラ(2)の増速量が
略等しくなり、機体中心速度が直進と略同一速度に保た
れる。また、操向ハンドル(19)を直進位置から15
度以上回転させると、操向入力部材(95)の回転によ
って変速結合部材(121)が押引動作され、変速出力
部材(120)が左旋回及び右旋回のいずれでも減速動
作し、第1油圧ポンプ(23)及びモータ(24)の走
行変速出力を減速させ、左右走行クローラ(2)(2)
を同一方向に回転駆動させて前進(または後進)させ、
左右走行クローラ(2)(2)の走行速度差により左方
向(右方向)に旋回するブレーキターン動作を行わせ、
未刈り穀稈(作物)列から外れたときに元の列に戻した
り隣の列に移動させる進路修正を行う。さらに、操向ハ
ンドル(19)を約116度回転させると、ダンパ(1
66)が作動して旋回出力が最高出力維持され、135
度の切角範囲で機体中心速度が直進時の約4分の1に減
速され、旋回内側の走行クローラ(2)が逆転駆動さ
れ、左右走行クローラ(2)の間の旋回中心回りに機体
が旋回するスピンターン動作が行われ、左右走行クロー
ラ(2)の左右幅だけ旋回方向にずらせて機体を180
度方向転換させるもので、ハンドル切角0度からハンド
ル切角135度の範囲で操向ハンドル(19)を回転さ
せて左または右方向の旋回操作を行い、直進位置を中心
とした左右15度のハンドル(19)回転範囲で未刈り
穀稈(作物)列に沿って移動する条合せ進路修正を、直
進時の走行速度を維持し乍ら行うと共に、左右116度
乃至135度のハンドル(19)回転により、旋回部材
(28)を最高出力維持し乍ら、圃場枕地で機体を方向
転換させて次作業工程に移動させるスピンターン動作
を、直進時の約4分の1の走行速度(減速率25パーセ
ント)に自動的に減速して行う。
【0040】さらに、図11、図23乃至図26に示す
如く、前記変速出力軸(119)に筒形の減速出力軸
(178)と直結出力軸(179)を回転自在に軸支さ
せ、減速出力軸(178)に変速出力部材(120)を
固定させ、また変速出力軸(119)の一端側に変速リ
ンク(129)を固定させると共に、前記主変速軸(9
9)にボス(181)を介して直結入力リンク(18
2)を固定させ、前記直結出力軸(179)に直結出力
リンク(183)を固定させ、入力リンク(182)の
軸(184)に設けるローラ(185)を出力リンク
(183)の長孔(186)に摺動自在に嵌入させ、各
リンク(182)(183)を介して主変速軸(99)
に直結出力軸(179)を連結させ、各軸(99)(1
79)を連動回転させる。
【0041】また、前記変速出力軸(119)の中空に
切換スプール(187)を出入自在に挿入させ、変速出
力軸(119)に係止させるクラッチピン(188)を
スプール(187)挿入端部に固定させると共に、前記
クラッチピン(188)を係脱自在に係止させるノッチ
(189)(190)を前記減速出力軸(178)及び
直結出力軸(179)に夫々形成し、スプール(18
7)の出入操作によりクラッチピン(188)及びノッ
チ(189)(190)を介して減速出力軸(178)
または直結出力軸(179)のいずれか一方を変速出力
軸(119)に択一的に連結させる。
【0042】また、前記スプール(187)の挿入端部
と変速出力軸(119)間に圧縮バネ(191)を介設
して、常時はクラッチピン(188)をノッチ(18
9)に係合維持させると共に、スプール(187)の突
出端にクラッチ操作バネ(192)の一端側を係合連結
させ、前記ステアリングコラム(71)左外側の軸受台
(193)に前後方向に長手の回動軸(194)を回動
自在に支持させ、該回動軸(194)の中間部にボルト
(195)を介し取外し自在にバネ(192)の他端側
を固定させる。そして前記回動軸(194)の後端を固
設するペダル板(196)をステアリングコラム(7
1)の裏面を沿わせてコラム(71)の右外側に突出さ
せて、このペダル板(196)の他端に切換ペダル(1
97)を固設させ、切換ペダル(197)を押込み操作
するとき回動軸(194)及び操作バネ(192)を介
してクラッチピン(188)を減速側のノッチ(18
9)より直結側のノッチ(190)に切換えて係合保持
させるように構成している。また圧縮バネ(191)と
操作バネ(192)との関係は、ペダル(197)の自
由状態時には、圧縮バネ(191)の押付力>操作バネ
(192)の押付力、ペダル(197)の押込み操作時
には、圧縮バネ(191)の押付力<操作バネ(19
2)の押付力の関係を維持させるものである。そして前
記ステアリングコラム(71)の右外側面には、切換ペ
ダル(197)を押し込んで下動させたときにペダル
(197)先端に係合させるロック板(198)を設け
て、圃場全体が超湿田の場合などには切換ペダル(19
7)を押し込んだ状態でロック板(198)によって位
置保持させて作業性を向上させるように構成している。
【0043】上記から明らかなように、主変速レバー
(73)からの変速操作出力を主変速軸(99)で2つ
に分け、一方の出力をハンドル(19)角度に応じた車
速減速出力として出力部材(120)から変速出力軸
(119)上の減速出力軸(178)を介して変速リン
ク(129)に伝え、もう一方の出力を出力リンク(1
83)から変速出力軸(119)上の直結出力軸(17
9)を介して変速リンク(129)に伝え、前記の2つ
の変速出力を変速出力軸(119)上で選択していずれ
か一方によって第1油圧ポンプ(23)を変速制御する
もので、主変速レバー(73)の操作によって左右走行
クローラ(2)の駆動速度を無段階に変更する走行変速
部材(25)と、操向ハンドル(19)の操作によって
左右走行クローラ(2)の駆動速度の差を無段階に変更
する操向部材(28)とを備えた移動農機において、主
変速レバー(73)の操作量によって決定される車速を
操向ハンドル(19)の操作量に比例して、減速させる
減速出力軸(178)と、操向ハンドル(19)に関係
なく主変速レバー(73)の操作のみで車速を変速する
直結出力軸(179)とを設けると共に、これら減速及
び直結出力軸(178)(179)に切換える切換スプ
ール(187)を設けることによって、路上或いは乾田
などでは操向操作量に応じて車速を減速させて機敏な機
体の旋回を行う一方、湿田或いは泥土面などでは車速を
減速させることなく略保った状態で滑らかな旋回フィー
リングによる機体の旋回を行って、乾田或いは湿田など
混在する圃場においても最適の旋回特性に容易に切換え
て良好に作業を行うものである。
【0044】ところで、図27にも示す如く、前記セク
タギヤ(89)の3つの第1、第2、第3ギヤ(89
a)(89b)(89c)は、ピッチ円径が略同一で歯
数(T)(T=26、28、31)とモジュール(M)
(M=2.5、2.3、2.1)を異ならせ、下ハンド
ル軸(86)の傾斜角(θ)を有する1つのギヤ(8
8)の歯(151)(T=14)に対し、3つのギヤ
(89a)(89b)(89c)の歯(153a)(1
53b)(153c)を噛合せて、1つのギヤ(88)
と歯数(T)の異なる3つのギヤ(89a)(89b)
(89c)との組合せによって3つのギヤ比の変速構造
を得るように構成している。
【0045】そして前記操向入力軸(87)の上端部に
形成するキー溝(199)内に弾性板(200)を介し
スライドキー(201)を挿入させ、旋回フィーリング
変更部材(202)でキー(201)を摺動させて各ギ
ヤ(89a)(89b)(89c)のキー係合溝(20
3a)(203b)(203c)のうちの1つにキー
(201)先端の突起係合部(201a)を係合保持さ
せるとき、各ギヤ(89a)(89b)(89c)と操
向入力軸(87)とを一体連結させて、下ハンドル軸
(86)の回転を3つのギヤ比のうちの1つで減速して
操向入力軸(87)に伝達するように構成している。
【0046】而して操向ハンドル(19)を切角135
度の最大操向位置(Z)まで操作するときに、下ハンド
ル軸(86)のギヤ(88)に対し第1、第2、第3ギ
ヤ(89a)(89b)(89c)を噛合せた状態時に
は図28のグラフで示される如く、操向入力軸(87)
は72.7°、67.5°、61°それぞれ回転する。
【0047】そしてこの場合図30(2)に示す如く、
前記変速出力部材(120)が100%の直進走行位置
にあって操向入力軸(87)が72.7°、67.5
°、61°に回転するとき、変速出力部材(120)を
30%、50%、60%位置までのストロークを移動さ
せて、車速を減速させると共に、同図(1)に示す如く
操向出力部材(114)はハンドル(19)を最大切角
135°まで操作するとき第1、第2、第3ギヤ(89
a)(89b)(89c)の場合操向出力部材(11
4)を100%、98%、95%位置までのストローク
を移動させて、図29に示す如く、クローラ速度を1.
0として走行している状態で第1、第2、第3ギヤ(8
9a)(89b)(89c)を用いた場合機体の中心速
度を30%、50%、60%に減速させると共に、機体
中心と内外側走行クローラ(2)との速度差を100
%、98%、95%とさせて、急、中、緩かな3通りの
旋回を行うように構成している。
【0048】つまり図30(1)に示す如く、ハンドル
(19)の最大切角135°位置にあっては、操向出力
部材(114)のストロークは操向入力軸(87)の回
転が少し低下してもそれほど変化せず、図30(2)に
示す如く、変速出力部材(120)のストロークは操向
入力軸(87)の少しの回転の低下で大きく変化して、
図29に示す如く前記ギヤ(89a)(89b)(89
c)(ギヤ比ギヤ(89a)<ギヤ(89b)<ギヤ
(89c))を用いた3つのギヤ比のうち、小さなギヤ
比(ギヤ(89a))を選択したときには、機体中心速
度が大きく低下し、内外側の走行クローラ速度は余り低
下しないため機体の旋回時には急激に旋回させ、ギヤ比
を大とさせる程機体を緩やかに旋回させて、これらギヤ
(89a)(89b)(89c)の切換えによって旋回
のフィーリングを大きく変更させることができるもので
ある。
【0049】このように、走行変速レバーである主変速
レバー(73)によって変速部材(25)を操作して左
右走行クローラ(2)の駆動速度を無段階に変化させる
と共に、操向ハンドル(19)によって操向部材(2
8)を操作して左右走行クローラ(2)の駆動速度の差
を無段階に変化させる移動農機において、主変速レバー
(73)操作量によって決定される車速を操向部材(2
8)の操向量に比例させて減速させると共に、操向ハン
ドル(19)操作量に対し操向部材(28)の操向量を
変更自在とさせて、操向ハンドル(19)の一定操作量
に対し鋭敏或いは鈍感に機体を旋回させて、作業者のフ
ィーリングに合った機体の旋回を可能とさせて、旋回性
能を向上させるものである。
【0050】また、操向ハンドル(19)の回転を変更
自在に操向部材(28)に入力させる旋回変速部材であ
るセクタギヤ(89)を設けて、操向ハンドル(19)
と操向部材(28)との間の操作系にコンパクトに組込
むセクタギヤ(89)によって、作業者のフィーリング
にあった機体旋回を容易に可能とさせて、簡単な手段で
旋回性能を向上させるものである。
【0051】さらに、ギヤ比の異なる複数の切換ギヤで
ある第1、第2、第3ギヤ(89a)(89b)(89
c)でセクタギヤ(89)を構成して、極めて構造簡単
で交換も容易且つ自在な手段によって作業者のフィーリ
ングに合った機体の旋回を可能とさせて、経済的に旋回
性能を向上させるものである。
【0052】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、走行変速レバー(73)によって変速部材(25)
を操作して左右走行クローラ(2)の駆動速度を無段階
に変化させると共に、操向ハンドル(19)によって操
向部材(28)を操作して左右走行クローラ(2)の駆
動速度の差を無段階に変化させる移動農機において、走
行変速レバー(73)操作量によって決定される車速を
操向部材(28)の操向量に比例させて減速させると共
に、操向ハンドル(19)操作量に対する操向部材(2
8)の操向量を変更自在とさせるものであるから、操向
ハンドル(19)の一定操作量に対し鋭敏或いは鈍感に
機体を旋回させて、作業者のフィーリングに合った機体
の旋回を可能とさせて、旋回性能を向上させることがで
きるものである。
【0053】また、操向ハンドル(19)のハンドル軸
の回転を変更自在に操向部材(28)に入力させる旋回
変速部材(89)を設けて、操向ハンドル(19)と操
向部材(28)との間の操作系にコンパクトに組込む変
速部材(89)によって、作業者のフィーリングに合っ
た機体旋回を容易に可能とさせて、簡単な手段で旋回性
能を向上させることができるものである。
【0054】さらに、ギヤ比の異なる複数の切換ギヤ
(89a)(89b)(89c)で旋回変速部材(8
9)を構成して、極めて構造簡単で交換も容易且つ自在
な手段によって作業者のフィーリングに合った機体の旋
回を可能とさせて、経済的に旋回性能を向上させること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図。
【図2】コンバインの全体平面図。
【図3】ミッション駆動系の説明図。
【図4】走行変速及び操向操作部の説明斜視図。
【図5】同部の作動説明図。
【図6】ステアリングコラムの側面図。
【図7】同上部拡大側面図。
【図8】同下部拡大側面図。
【図9】ステアリングコラムの正面図。
【図10】同上部拡大正面図。
【図11】同下部拡大正面図。
【図12】図4の平面説明図。
【図13】同拡大図。
【図14】ステアリングコラム横断面図。
【図15】設定操作説明図。
【図16】ステアリングコラム上部の部分平面図。
【図17】同部分図。
【図18】図16の作動説明図。
【図19】変速部材作動説明図。
【図20】主変速動作説明図。
【図21】操向動作説明図。
【図22】主変速と操向ハンドル操作を示す線図。
【図23】走行変速出力切換部の正面説明図。
【図24】ペダル部の正面説明図。
【図25】ペダル部の側面説明図。
【図26】走行変速出力切換部の説明図。
【図27】セクタギヤ部の説明図。
【図28】セクタギヤの回転動作説明図。
【図29】セクタギヤによる機体旋回動作説明図。
【図30】操向及び変速出力部材のストローク説明図。
【符号の説明】
(2) 走行クローラ (19) 操向ハンドル (25) 変速部材 (28) 操向部材 (73) 主変速レバー(走行変速レバー)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B043 AA03 AB02 AB08 BA02 BA05 BB14 DA04 DA05 DB18 ED12 2B076 AA03 DA03 DA15 DB08 DC01 DC03 DD02 3D052 AA02 AA06 AA13 BB08 BB11 DD03 DD04 EE01 FF01 GG03 HH01 JJ00 JJ03 JJ10 JJ21 JJ31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行変速レバーによって変速部材を操作
    して左右走行クローラの駆動速度を無段階に変化させる
    と共に、操向ハンドルによって操向部材を操作して左右
    走行クローラの駆動速度の差を無段階に変化させる移動
    農機において、走行変速レバー操作量によって決定され
    る車速を操向ハンドルの操作量に比例させて減速させる
    と共に、操向ハンドル操作量に対する操向部材の操向量
    を変更自在とさせたことを特徴とする移動農機。
  2. 【請求項2】 操向ハンドルのハンドル軸の回転を変更
    自在に操向部材に入力させる旋回変速部材を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の移動農機。
  3. 【請求項3】 ギヤ比の異なる複数の切換ギヤで旋回変
    速部材を構成したことを特徴とする請求項2記載の移動
    農機。
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