JP2001054384A - シロイヌナズナ・δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素遺伝子のプロモーター。 - Google Patents
シロイヌナズナ・δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素遺伝子のプロモーター。Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シロイヌナズナのP5CS遺伝子のプロモー
ターが水ストレスに対して遺伝子の発現を制御可能であ
ることを明らかにすること。 【解決手段】 シロイヌナズナのゲノミックライブラリ
ーをシロイヌナズナのP5CS遺伝子のcDNAをプロ
ーブにしてプラークハイブリダイゼーションによりスク
リーニングしポジティブクローンを得る。これをサブク
ローニングし、サイクルシーケンス法によって塩基配列
を決定する。次に、DNA断片の長さを短くしたシリー
ズを作製し、各々をGUS遺伝子に連結しシロイヌナズ
ナに導入し、これらの遺伝子組換え植物を用いてGUS
活性を検定しプロモーターの活性部位を調べる。
ターが水ストレスに対して遺伝子の発現を制御可能であ
ることを明らかにすること。 【解決手段】 シロイヌナズナのゲノミックライブラリ
ーをシロイヌナズナのP5CS遺伝子のcDNAをプロ
ーブにしてプラークハイブリダイゼーションによりスク
リーニングしポジティブクローンを得る。これをサブク
ローニングし、サイクルシーケンス法によって塩基配列
を決定する。次に、DNA断片の長さを短くしたシリー
ズを作製し、各々をGUS遺伝子に連結しシロイヌナズ
ナに導入し、これらの遺伝子組換え植物を用いてGUS
活性を検定しプロモーターの活性部位を調べる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロイヌナズナ・
Δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素(以後P5C
Sと略す)遺伝子のプロモーターに関するものであり、
遺伝子組換えを利用した植物の新品種の開発や有用物質
を生産させる培養細胞の改変に利用される。
Δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素(以後P5C
Sと略す)遺伝子のプロモーターに関するものであり、
遺伝子組換えを利用した植物の新品種の開発や有用物質
を生産させる培養細胞の改変に利用される。
【0002】
【従来の技術】植物が高塩ストレスを受けるとその体内
にプロリンを蓄積することが塩生植物を含む多くの植物
で知られている。このことから、蓄積されたプロリンは
植物体内の水分保持に役立っていると考えられている。
にプロリンを蓄積することが塩生植物を含む多くの植物
で知られている。このことから、蓄積されたプロリンは
植物体内の水分保持に役立っていると考えられている。
【0003】植物におけるプロリンはP5CSとΔ1−
ピロリン−5−カルボン酸レダクターゼ(以後P5CR
と略す)の2つの酵素によってグルタミン酸から合成さ
れる。体内にプロリンを蓄積している植物では、高塩ス
トレスや乾燥ストレスなどの水ストレス(水を吸収しに
くい状態)を受けるとP5CS活性及びP5CS遺伝子
の発現レベルが上昇するが、P5CR活性及びP5CR
遺伝子発現レベルはほとんど一定で、低いレベルにあ
る。このことから水ストレス時のプロリン合成には、P
5CSが律速となっていると考えられる(Yoshibaら Pl
ant J. 7:751-760(1995))。更に、このP5CS遺伝子
は乾燥や高塩といった水ストレスばかりではなく、植物
ホルモンの1つであるアブシジン酸(ABA)処理によ
っても発現が誘導される。また、ストレスが解除されれ
ばP5CS遺伝子の発現は抑制される(Yoshibaら Plan
t Cell Physiol. 38:1095-1102(1997))。
ピロリン−5−カルボン酸レダクターゼ(以後P5CR
と略す)の2つの酵素によってグルタミン酸から合成さ
れる。体内にプロリンを蓄積している植物では、高塩ス
トレスや乾燥ストレスなどの水ストレス(水を吸収しに
くい状態)を受けるとP5CS活性及びP5CS遺伝子
の発現レベルが上昇するが、P5CR活性及びP5CR
遺伝子発現レベルはほとんど一定で、低いレベルにあ
る。このことから水ストレス時のプロリン合成には、P
5CSが律速となっていると考えられる(Yoshibaら Pl
ant J. 7:751-760(1995))。更に、このP5CS遺伝子
は乾燥や高塩といった水ストレスばかりではなく、植物
ホルモンの1つであるアブシジン酸(ABA)処理によ
っても発現が誘導される。また、ストレスが解除されれ
ばP5CS遺伝子の発現は抑制される(Yoshibaら Plan
t Cell Physiol. 38:1095-1102(1997))。
【0004】従来用いられてきた植物用ベクター系のプ
ロモーターはカリフラワーモザイクウイルス(CaM
V)の遺伝子由来のプロモーターか、土壌微生物である
アグロバクテリウム・ツメファシエンスのTiプラスミ
ドの遺伝子由来のプロモーターである。これらのプロモ
ーターは、導入した遺伝子を植物内で効率良く発現させ
るためのプロモーターとして使用されてきた。
ロモーターはカリフラワーモザイクウイルス(CaM
V)の遺伝子由来のプロモーターか、土壌微生物である
アグロバクテリウム・ツメファシエンスのTiプラスミ
ドの遺伝子由来のプロモーターである。これらのプロモ
ーターは、導入した遺伝子を植物内で効率良く発現させ
るためのプロモーターとして使用されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】現在、植物細胞に遺伝
子を導入する技術は完成されている。それとともに、こ
の導入された遺伝子を効率良く発現させるためのプロモ
ーターが開発、使用されている。上述の、植物用ベクタ
ー系のプロモーターはこの例を示すものである。図1
(a)は、これを一般的な模式的として示す図であり、
導入された遺伝子100にプロモーター101が結合さ
れ、プロモーター101により遺伝子100の発現が誘
導されることを示す。
子を導入する技術は完成されている。それとともに、こ
の導入された遺伝子を効率良く発現させるためのプロモ
ーターが開発、使用されている。上述の、植物用ベクタ
ー系のプロモーターはこの例を示すものである。図1
(a)は、これを一般的な模式的として示す図であり、
導入された遺伝子100にプロモーター101が結合さ
れ、プロモーター101により遺伝子100の発現が誘
導されることを示す。
【0006】しかしながら、これらのプロモーターは遺
伝子導入後の植物の生育時期や植物部位に関係なく常に
遺伝子を発現させるものであった。一方、実際の植物育
種の面からみると、絶えず遺伝子を発現させている必要
はなく、逆に、このことが不都合な場合も多い。そこ
で、プロモーターが遺伝子の発現を所望の条件に対応し
て制御することが可能であれば、実際の植物育種の面で
大変好都合なものとなる。すなわち、生育時期特異的な
プロモーター、組織特異的なプロモーター、あるいは、
外部環境に応答するプロモーターとして機能するプロモ
ーターとできれば、下流に連結した遺伝子の発現を人為
的に制御することが可能となり、必要なときにのみ必要
な機能の遺伝子の発現をさせることができる。もちろ
ん、これらのプロモーターを組み合わせて、その下流に
ある遺伝子群の発現を制御することができる。
伝子導入後の植物の生育時期や植物部位に関係なく常に
遺伝子を発現させるものであった。一方、実際の植物育
種の面からみると、絶えず遺伝子を発現させている必要
はなく、逆に、このことが不都合な場合も多い。そこ
で、プロモーターが遺伝子の発現を所望の条件に対応し
て制御することが可能であれば、実際の植物育種の面で
大変好都合なものとなる。すなわち、生育時期特異的な
プロモーター、組織特異的なプロモーター、あるいは、
外部環境に応答するプロモーターとして機能するプロモ
ーターとできれば、下流に連結した遺伝子の発現を人為
的に制御することが可能となり、必要なときにのみ必要
な機能の遺伝子の発現をさせることができる。もちろ
ん、これらのプロモーターを組み合わせて、その下流に
ある遺伝子群の発現を制御することができる。
【0007】図1(b)〜(e)はこのことを模式的に
示す図であり、(b)は遺伝子102に外部環境に応答
するプロモーター103を連結した状態を、(c)は遺
伝子104に組織特異的なプロモーター105を連結し
た状態を、(d)は遺伝子106に生育時期特異的なプ
ロモーター107を連結した状態をそれぞれ示し、さら
に、(e)は遺伝子102、104および106をそれ
ぞれ連結した状態で導入し、これの上流に、それぞれの
特異的なプロモーター103、105および107のそ
れぞれを連結した状態を示す。
示す図であり、(b)は遺伝子102に外部環境に応答
するプロモーター103を連結した状態を、(c)は遺
伝子104に組織特異的なプロモーター105を連結し
た状態を、(d)は遺伝子106に生育時期特異的なプ
ロモーター107を連結した状態をそれぞれ示し、さら
に、(e)は遺伝子102、104および106をそれ
ぞれ連結した状態で導入し、これの上流に、それぞれの
特異的なプロモーター103、105および107のそ
れぞれを連結した状態を示す。
【0008】このような観点から、本発明は、P5CS
遺伝子のプロモーターを用いて、外部環境が悪化した場
合には遺伝子発現のスイッチが入り、外部環境が正常に
戻れば遺伝子発現のスイッチが切れるような、外部環境
に応答するプロモーターを実現することを目的とする。
本発明の提案するP5CS遺伝子のプローモーターによ
り、これに連結した有用な遺伝子(環境ストレスに抵抗
性を付与する遺伝子群)の発現を誘導したり、抑制した
りすることが可能となる。従って、地球環境の変化に伴
って有用作物の環境ストレス耐性をコントロールするこ
とができる。さらに、P5CS遺伝子のプロモーターに
植物組織を着色するような遺伝子を連結しておけば外部
環境に応答して悪化の状態をモニターすることも可能と
なり、環境ストレスに対するセンサー植物の作出にも有
効であることが期待できる。
遺伝子のプロモーターを用いて、外部環境が悪化した場
合には遺伝子発現のスイッチが入り、外部環境が正常に
戻れば遺伝子発現のスイッチが切れるような、外部環境
に応答するプロモーターを実現することを目的とする。
本発明の提案するP5CS遺伝子のプローモーターによ
り、これに連結した有用な遺伝子(環境ストレスに抵抗
性を付与する遺伝子群)の発現を誘導したり、抑制した
りすることが可能となる。従って、地球環境の変化に伴
って有用作物の環境ストレス耐性をコントロールするこ
とができる。さらに、P5CS遺伝子のプロモーターに
植物組織を着色するような遺伝子を連結しておけば外部
環境に応答して悪化の状態をモニターすることも可能と
なり、環境ストレスに対するセンサー植物の作出にも有
効であることが期待できる。
【0009】
【課題を解決するための手段】植物が乾燥や高塩ストレ
スのような水ストレス(水が吸収しにくくなるストレ
ス)を受けると、その細胞内にアミノ酸の一つであるプ
ロリンを蓄積することが知られている。このプロリンは
P5CS(シロイヌナズナ・Δ1−ピロリン−5−カル
ボン酸合成酵素)と、P5CR(Δ1−ピロリン−5−
カルボン酸レダクターゼ)という2つの酵素により合成
され、特に外部から水ストレスを受けた場合、P5CS
が律速となっていることが知られている。また、このP
5CS遺伝子は乾燥や高塩といった水ストレスと外部か
ら植物ホルモンであるABAを与えると速やかに遺伝子
が発現し、またこれらのストレスあるいは処理を解除す
ると速やかに遺伝子の発現が抑制されることが知られて
いる。
スのような水ストレス(水が吸収しにくくなるストレ
ス)を受けると、その細胞内にアミノ酸の一つであるプ
ロリンを蓄積することが知られている。このプロリンは
P5CS(シロイヌナズナ・Δ1−ピロリン−5−カル
ボン酸合成酵素)と、P5CR(Δ1−ピロリン−5−
カルボン酸レダクターゼ)という2つの酵素により合成
され、特に外部から水ストレスを受けた場合、P5CS
が律速となっていることが知られている。また、このP
5CS遺伝子は乾燥や高塩といった水ストレスと外部か
ら植物ホルモンであるABAを与えると速やかに遺伝子
が発現し、またこれらのストレスあるいは処理を解除す
ると速やかに遺伝子の発現が抑制されることが知られて
いる。
【0010】そこで、本願の発明者はこのP5CS遺伝
子のプロモーターを利用することで、外部環境によっ
て、遺伝子発現の誘導を行えるのではないか、すなわち
環境ストレスを植物に与えたり、解除したり等人為的に
遺伝子発現を制御できるのではないかと考え、P5CS
遺伝子のプロモーターを含むゲノムDNAを単離し、解
析を行った。
子のプロモーターを利用することで、外部環境によっ
て、遺伝子発現の誘導を行えるのではないか、すなわち
環境ストレスを植物に与えたり、解除したり等人為的に
遺伝子発現を制御できるのではないかと考え、P5CS
遺伝子のプロモーターを含むゲノムDNAを単離し、解
析を行った。
【0011】そして、このプロモーター部分を切り出し
大腸菌由来のβ−グルクロニダーゼ遺伝子に連結し、こ
のキメラ遺伝子を植物に導入した。遺伝子を導入された
植物体は、乾燥ストレス、高塩ストレス及びABA処理
することによってβ−グルクロニダーゼ遺伝子が発現す
ることが確認できた。
大腸菌由来のβ−グルクロニダーゼ遺伝子に連結し、こ
のキメラ遺伝子を植物に導入した。遺伝子を導入された
植物体は、乾燥ストレス、高塩ストレス及びABA処理
することによってβ−グルクロニダーゼ遺伝子が発現す
ることが確認できた。
【0012】従って、P5CS遺伝子のプロモーターは
水ストレスによって遺伝子発現の誘導がかけられること
を確認し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明はP5CS遺伝子のプロモーターを含むDNA断片を
提供する。さらに、本発明は、上記発明のDNA断片を
含む植物用ベクターを提供する。
水ストレスによって遺伝子発現の誘導がかけられること
を確認し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明はP5CS遺伝子のプロモーターを含むDNA断片を
提供する。さらに、本発明は、上記発明のDNA断片を
含む植物用ベクターを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】上述のように、本発明のDNA断
片は、P5CS遺伝子のプロモーターを含む。該プロモ
ーターの由来は特に限定されないが、配列表の配列1に
示す実施例においては、シロイヌナズナのP5CS遺伝
子断片が単離され、プロモーター部分を含めて開示され
ている。
片は、P5CS遺伝子のプロモーターを含む。該プロモ
ーターの由来は特に限定されないが、配列表の配列1に
示す実施例においては、シロイヌナズナのP5CS遺伝
子断片が単離され、プロモーター部分を含めて開示され
ている。
【0014】配列表の配列1は、単離されたP5CS遺
伝子の第1エクソンを含むプロモーター領域のゲノムD
NAの塩基配列を示す。
伝子の第1エクソンを含むプロモーター領域のゲノムD
NAの塩基配列を示す。
【0015】本発明では、説明の便宜上、配列表の配列
1に示すゲノムDNAの塩基配列を、その機能に着目し
て番号を付け直したものを図2および図3に示す。図2
および図3は一連のものであるが、図の表示領域が狭い
ので、上流部とその下流部の二つに分割したものであ
る。図の配列において、+1番目の塩基はP5CS遺伝
子の転写開始点を、+124番目のatgはP5CSタ
ンパク質の第1番目のアミノ酸をコードする塩基配列を
表す。遺伝子の転写に必要な要素であるTATAボック
スは−30に認められる。−86には、植物ホルモンで
あるABAに応答するシス配列(ABRE)が存在す
る。また、転写因子(MYC及びMYB)の結合が予想
される配列やシス配列(CCAAT)も存在することが
認められた。本実施例では、配列表の配列1に示される
塩基配列の第−1064番目から+70番目の塩基配列
を有するDNA断片をベクターに組み込んで該DNA断
片の下流に存在する外来遺伝子の発現に成功している。
1に示すゲノムDNAの塩基配列を、その機能に着目し
て番号を付け直したものを図2および図3に示す。図2
および図3は一連のものであるが、図の表示領域が狭い
ので、上流部とその下流部の二つに分割したものであ
る。図の配列において、+1番目の塩基はP5CS遺伝
子の転写開始点を、+124番目のatgはP5CSタ
ンパク質の第1番目のアミノ酸をコードする塩基配列を
表す。遺伝子の転写に必要な要素であるTATAボック
スは−30に認められる。−86には、植物ホルモンで
あるABAに応答するシス配列(ABRE)が存在す
る。また、転写因子(MYC及びMYB)の結合が予想
される配列やシス配列(CCAAT)も存在することが
認められた。本実施例では、配列表の配列1に示される
塩基配列の第−1064番目から+70番目の塩基配列
を有するDNA断片をベクターに組み込んで該DNA断
片の下流に存在する外来遺伝子の発現に成功している。
【0016】図4は、本実施例のDNA断片を上流
(5'側)から削ったDNA断片のシリーズを作製しそ
れぞれをベクターに連結して下流に存在する外来遺伝子
の発現を調べた結果を示す図である。図は左側にDNA
断片を上流から削ったDNA断片の状態を示し、右側に
下流に存在する外来遺伝子の発現を示す。ここで、左側
で示す数字は図2、図3に示す配列において、+1番目
の塩基を基点として計数した塩基の位置を示す。また、
シス配列(CCAAT)、転写因子(MYC及びMY
B)、ABAに応答するシス配列(ABRE)およびT
ATAボックスの位置をそれぞれ塗りつぶしの角、塗り
つぶしおよび白抜きの丸、白抜きの角および縦棒で示
す。また、右側の白抜きの棒グラフで示すのは乾燥処理
区における発現量を示し、ハッチングを付した棒グラフ
で示すのは対照区における発現量を示す。最上段が本実
施例における外来遺伝子の発現を示す。次段が本実施例
の、5'側から、−621番目の塩基まで削った配列お
ける外来遺伝子の発現を示す。第3段が本実施例の、
5'側から、−504番目の塩基まで削った配列おける
外来遺伝子の発現を示す。第4段以降、それぞれ、5'
側から、表示されている番目の塩基まで削った配列おけ
る外来遺伝子の発現を示す。
(5'側)から削ったDNA断片のシリーズを作製しそ
れぞれをベクターに連結して下流に存在する外来遺伝子
の発現を調べた結果を示す図である。図は左側にDNA
断片を上流から削ったDNA断片の状態を示し、右側に
下流に存在する外来遺伝子の発現を示す。ここで、左側
で示す数字は図2、図3に示す配列において、+1番目
の塩基を基点として計数した塩基の位置を示す。また、
シス配列(CCAAT)、転写因子(MYC及びMY
B)、ABAに応答するシス配列(ABRE)およびT
ATAボックスの位置をそれぞれ塗りつぶしの角、塗り
つぶしおよび白抜きの丸、白抜きの角および縦棒で示
す。また、右側の白抜きの棒グラフで示すのは乾燥処理
区における発現量を示し、ハッチングを付した棒グラフ
で示すのは対照区における発現量を示す。最上段が本実
施例における外来遺伝子の発現を示す。次段が本実施例
の、5'側から、−621番目の塩基まで削った配列お
ける外来遺伝子の発現を示す。第3段が本実施例の、
5'側から、−504番目の塩基まで削った配列おける
外来遺伝子の発現を示す。第4段以降、それぞれ、5'
側から、表示されている番目の塩基まで削った配列おけ
る外来遺伝子の発現を示す。
【0017】第2段目と第3段目の外来遺伝子の発現を
対比して明らかなように、−625番目の塩基まで削っ
た配列では外来遺伝子の発現が見られたが、−504番
目の塩基まで削った配列では外来遺伝子の発現がほとん
どなくなった。このことから−625〜−504の間の
117bp(塩基対)にプロモーターの活性があること
が認められた。
対比して明らかなように、−625番目の塩基まで削っ
た配列では外来遺伝子の発現が見られたが、−504番
目の塩基まで削った配列では外来遺伝子の発現がほとん
どなくなった。このことから−625〜−504の間の
117bp(塩基対)にプロモーターの活性があること
が認められた。
【0018】従って、本発明のプロモーター配列は少な
くとも、このDNA断片中に完全に含まれていることは
明らかである。
くとも、このDNA断片中に完全に含まれていることは
明らかである。
【0019】本発明はさらに、上記本発明のDNA断片
を含む植物細胞用ベクターを提供する。本発明のベクタ
ーは、宿主細胞内で自律的に複製するための複製開始点
と、好ましくは例えば薬剤耐性のような適当なマーカー
を有するプラスミドに上記発明のDNA断片を組み込む
ことによって得ることができる。
を含む植物細胞用ベクターを提供する。本発明のベクタ
ーは、宿主細胞内で自律的に複製するための複製開始点
と、好ましくは例えば薬剤耐性のような適当なマーカー
を有するプラスミドに上記発明のDNA断片を組み込む
ことによって得ることができる。
【0020】このようなプラスミドとしては、植物用ベ
クターとして公知なもの、例えばpBI101、pBI
121、pBI221(クローンテック社製)を用いる
ことができ、このような公知のベクターのクローニング
部位に本発明のDNA断片を組み込むことによって、本
発明のベクターを得ることができる。下記実施例におい
ては、図2、図3に示す配列の−1064番目から+7
0番目の塩基配列を有する断片を上記pBI101のH
indIII−BamHI消化物中に組み込むことによっ
て本発明のベクターを構築した。
クターとして公知なもの、例えばpBI101、pBI
121、pBI221(クローンテック社製)を用いる
ことができ、このような公知のベクターのクローニング
部位に本発明のDNA断片を組み込むことによって、本
発明のベクターを得ることができる。下記実施例におい
ては、図2、図3に示す配列の−1064番目から+7
0番目の塩基配列を有する断片を上記pBI101のH
indIII−BamHI消化物中に組み込むことによっ
て本発明のベクターを構築した。
【0021】本発明のベクターにおいては、上記本発明
のDNA断片の下流に所望のタンパク質をコードする構
造遺伝子が組み込まれている。下記実施例においては、
構造遺伝子としてβ−グルクロニダーゼ遺伝子が挿入さ
れたベクターP5CS−Pro/GUSが得られてい
る。
のDNA断片の下流に所望のタンパク質をコードする構
造遺伝子が組み込まれている。下記実施例においては、
構造遺伝子としてβ−グルクロニダーゼ遺伝子が挿入さ
れたベクターP5CS−Pro/GUSが得られてい
る。
【0022】次に、上記本発明のDNA断片及びベクタ
ーの調整方法をシロイヌナズナを例にとって説明する。
尚、本発明のDNA断片の調整方法は下記のものに限定
されるものではない。
ーの調整方法をシロイヌナズナを例にとって説明する。
尚、本発明のDNA断片の調整方法は下記のものに限定
されるものではない。
【0023】先ず、シロイヌナズナのゲノミックライブ
ラリー(クローンテック社製)をシロイヌナズナのP5
CS遺伝子のcDNAをプローブとしてスクリーニング
し、シロイヌナズナのP5CS遺伝子のプロモーター領
域を含むDNA断片を単離することができる。
ラリー(クローンテック社製)をシロイヌナズナのP5
CS遺伝子のcDNAをプローブとしてスクリーニング
し、シロイヌナズナのP5CS遺伝子のプロモーター領
域を含むDNA断片を単離することができる。
【0024】プロモーターとしての活性についての検討
は以下のような実験を行えばよい。例えば、プロモータ
ー活性を持つと考えられる部分をβ−グルクロニダーゼ
(GUS)遺伝子の5’側上流に接続する。GUSは本
来植物には存在せず、4−メチルウンベリフェロン(4
−MU)にグルクロン酸が結合した4−MUGを基質と
して反応し、その反応生成物4−MUが強い蛍光を発す
ることにより定量できる(Richardら EMBO J. 6:3901-3
907(1989))。P5CS遺伝子のプロモーターとGUS遺
伝子を組み込んだ組換えプラスミドをシロイヌナズナの
開花直後の花にアグロバクテリウムを介してバキューム
・トランスフォーメーション法(BechtoldらCR Acad. S
ci. Ser. III Sci. Vie. 316:1194-1199(1993))により
導入する。導入した植物は種をつけるまで生育させ、得
られた種をベクターの選抜マーカーである薬剤入り培地
に播種して発芽してくる個体を選抜すればよい。
は以下のような実験を行えばよい。例えば、プロモータ
ー活性を持つと考えられる部分をβ−グルクロニダーゼ
(GUS)遺伝子の5’側上流に接続する。GUSは本
来植物には存在せず、4−メチルウンベリフェロン(4
−MU)にグルクロン酸が結合した4−MUGを基質と
して反応し、その反応生成物4−MUが強い蛍光を発す
ることにより定量できる(Richardら EMBO J. 6:3901-3
907(1989))。P5CS遺伝子のプロモーターとGUS遺
伝子を組み込んだ組換えプラスミドをシロイヌナズナの
開花直後の花にアグロバクテリウムを介してバキューム
・トランスフォーメーション法(BechtoldらCR Acad. S
ci. Ser. III Sci. Vie. 316:1194-1199(1993))により
導入する。導入した植物は種をつけるまで生育させ、得
られた種をベクターの選抜マーカーである薬剤入り培地
に播種して発芽してくる個体を選抜すればよい。
【0025】個体の選抜は、例えば、本発明のプロモー
ター含有DNA断片をGUS遺伝子を有するpBI10
1に組み込んだ場合には、pBI101のカナマイシン
耐性に基づいて選抜することができる。つまり、pBI
101にはNPTII遺伝子も含まれており、この酵素が
合成されると抗生物質であるカナマイシンに対して耐性
となる。従って、カナマイシン存在下で生育できる(発
芽する)植物はP5CS遺伝子プロモーターとGUS遺
伝子のキメラ遺伝子を持つ可能性が高くなる。このよう
にして得られた植物に乾燥ストレスや高塩ストレスを与
えると植物体全体にGUS遺伝子が発現する。
ター含有DNA断片をGUS遺伝子を有するpBI10
1に組み込んだ場合には、pBI101のカナマイシン
耐性に基づいて選抜することができる。つまり、pBI
101にはNPTII遺伝子も含まれており、この酵素が
合成されると抗生物質であるカナマイシンに対して耐性
となる。従って、カナマイシン存在下で生育できる(発
芽する)植物はP5CS遺伝子プロモーターとGUS遺
伝子のキメラ遺伝子を持つ可能性が高くなる。このよう
にして得られた植物に乾燥ストレスや高塩ストレスを与
えると植物体全体にGUS遺伝子が発現する。
【0026】従って、本発明によるP5CS遺伝子のプ
ロモーターを利用することにより、外部から環境ストレ
ス(特に水ストレス)が与えられたときにのみ、遺伝子
の発現を誘導することができる。また、若い組織に特に
強く発現することから一般的に若い組織はストレスに弱
いとされているので、この若い組織をストレスから守る
ための外来遺伝子を連結すれば効率良く環境ストレスに
対して耐性を付与できる可能性も示唆された。
ロモーターを利用することにより、外部から環境ストレ
ス(特に水ストレス)が与えられたときにのみ、遺伝子
の発現を誘導することができる。また、若い組織に特に
強く発現することから一般的に若い組織はストレスに弱
いとされているので、この若い組織をストレスから守る
ための外来遺伝子を連結すれば効率良く環境ストレスに
対して耐性を付与できる可能性も示唆された。
【0027】実施例 本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の実
施例はこれらに限られるものではない。尚、下記実施例
においては、特に断らない限り、各操作はSambrookらMo
lecular Cloning Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s (1989)に記載された方法に基づいて行った。
施例はこれらに限られるものではない。尚、下記実施例
においては、特に断らない限り、各操作はSambrookらMo
lecular Cloning Cold Spring Harbor Laboratory Pres
s (1989)に記載された方法に基づいて行った。
【0028】先ず、シロイヌナズナのゲノミックライブ
ラリー(クローンテック社製)を既に単離したシロイヌ
ナズナのP5CS遺伝子のcDNA(Yoshibaら Plant
J. 7:751-760(1995))をプローブにしてプラークハイブ
リダイゼーションによりスクリーニングし7つのポジテ
ィブクローンを得た。これらの単離したクローンはEc
oRIとHindIIIの制限酵素処理により小さなDNA
断片にした。
ラリー(クローンテック社製)を既に単離したシロイヌ
ナズナのP5CS遺伝子のcDNA(Yoshibaら Plant
J. 7:751-760(1995))をプローブにしてプラークハイブ
リダイゼーションによりスクリーニングし7つのポジテ
ィブクローンを得た。これらの単離したクローンはEc
oRIとHindIIIの制限酵素処理により小さなDNA
断片にした。
【0029】これらをpSK−ベクターにサブクローニ
ングし、サイクルシーケンスによって塩基配列を決定し
たところP5CS遺伝子の第一エクソンを3’端に持つ
3492塩基対のDNA断片を得た。配列表の配列1に
示したものがそのP5CS遺伝子の第一エクソンを含む
そのプロモーター領域の塩基配列である。
ングし、サイクルシーケンスによって塩基配列を決定し
たところP5CS遺伝子の第一エクソンを3’端に持つ
3492塩基対のDNA断片を得た。配列表の配列1に
示したものがそのP5CS遺伝子の第一エクソンを含む
そのプロモーター領域の塩基配列である。
【0030】次に、P5CS遺伝子のプロモーターの活
性を検討するためにP5CS遺伝子のプロモーター部位
をPCR法で増幅し、GUS遺伝子に接続した。すなわ
ち、図2、図3に示す配列の−1064番目から+70
番目までの部分(合計1134塩基対)に対して5’端
にはHindIIIを、3’端にはBamHIの制限酵素
認識部位を付けたプライマーによりPCRにより増幅
し、pBI101のHindIII部位とBamHI部位
をそれぞれ制限酵素で切断し、この部分に上記P5CS
遺伝子のプロモーター含有断片P5CS−Proを接続
してプラスミドP5CS−Pro/GUSを得た。得ら
れたプラスミドP5CS−Pro/GUSの部分遺伝子
地図を図5に示す。
性を検討するためにP5CS遺伝子のプロモーター部位
をPCR法で増幅し、GUS遺伝子に接続した。すなわ
ち、図2、図3に示す配列の−1064番目から+70
番目までの部分(合計1134塩基対)に対して5’端
にはHindIIIを、3’端にはBamHIの制限酵素
認識部位を付けたプライマーによりPCRにより増幅
し、pBI101のHindIII部位とBamHI部位
をそれぞれ制限酵素で切断し、この部分に上記P5CS
遺伝子のプロモーター含有断片P5CS−Proを接続
してプラスミドP5CS−Pro/GUSを得た。得ら
れたプラスミドP5CS−Pro/GUSの部分遺伝子
地図を図5に示す。
【0031】さらに、本プロモーターの活性部位を決め
るため、DNA断片の長さを短くしたシリーズを作製
し、各々をGUS遺伝子に連結しシロイヌナズナに導入
した。これらの遺伝子組換え植物を用いて、GUS活性
を検定した。
るため、DNA断片の長さを短くしたシリーズを作製
し、各々をGUS遺伝子に連結しシロイヌナズナに導入
した。これらの遺伝子組換え植物を用いて、GUS活性
を検定した。
【0032】図4には、先にも述べたように、導入した
プロモーター含有DNA断片の長さ(図4左側)に応じ
たGUS活性(図4右側)が示されている。GUS活性
は無菌的に育てた抽台前の各遺伝子組換えシロイヌナズ
ナを培地から根を痛めないように抜取り、濾紙上に置
き、24時間乾燥させ、これを材料にRichardら
の方法に従ってGUS活性を測定した。具体的には、G
US遺伝子の産物である酵素が4MUGを分解した産物
の4MUの蛍光強度を測定することになる。
プロモーター含有DNA断片の長さ(図4左側)に応じ
たGUS活性(図4右側)が示されている。GUS活性
は無菌的に育てた抽台前の各遺伝子組換えシロイヌナズ
ナを培地から根を痛めないように抜取り、濾紙上に置
き、24時間乾燥させ、これを材料にRichardら
の方法に従ってGUS活性を測定した。具体的には、G
US遺伝子の産物である酵素が4MUGを分解した産物
の4MUの蛍光強度を測定することになる。
【0033】図4の結果から、本プロモーターの活性の
ある部位は−621番目の塩基から−504番目の塩基
の間にあることが示唆される。
ある部位は−621番目の塩基から−504番目の塩基
の間にあることが示唆される。
【0034】検証例 図6は本発明のプロモータによるGUS遺伝子の発現を
検証した写真である。この例は、配列表の配列1の−1
064番目から+70番目の塩基配列を持つプロモータ
ーを連結したプラスミドP5CS−Pro/GUSを導
入したシロイヌナズナについて検証したものである。参
照符号Aを付したものはの乾燥未処理の個体を、参照符
号Bを付したものは乾燥処理を24時間行った個体を、
それぞれ、Jeffersonらの方法(EMBO J. 6:3209-3212
(1987))に従って5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルグルクロニド(X−Gluc)によりGUSの発現
している部位を青色に染色し検出したものである。図で
は、色が着いていないため、濃淡でしか分からないが、
Aに示す乾燥未処理のものに比べ、Bに示す乾燥処理し
たものは植物体全体が青く染まり、GUS遺伝子が発現
していることがわかる。この発現が、若い葉や根におい
て強く出ていることは注目に値する。すなわち、若い組
織に強く発現が見られることから、ストレス耐性遺伝子
を連結しておけば有用作物を環境ストレスから効率良く
保護することができ、しかも悪環境下でも栽培できる作
物の作出が可能性となる。
検証した写真である。この例は、配列表の配列1の−1
064番目から+70番目の塩基配列を持つプロモータ
ーを連結したプラスミドP5CS−Pro/GUSを導
入したシロイヌナズナについて検証したものである。参
照符号Aを付したものはの乾燥未処理の個体を、参照符
号Bを付したものは乾燥処理を24時間行った個体を、
それぞれ、Jeffersonらの方法(EMBO J. 6:3209-3212
(1987))に従って5−ブロモ−4−クロロ−3−インド
リルグルクロニド(X−Gluc)によりGUSの発現
している部位を青色に染色し検出したものである。図で
は、色が着いていないため、濃淡でしか分からないが、
Aに示す乾燥未処理のものに比べ、Bに示す乾燥処理し
たものは植物体全体が青く染まり、GUS遺伝子が発現
していることがわかる。この発現が、若い葉や根におい
て強く出ていることは注目に値する。すなわち、若い組
織に強く発現が見られることから、ストレス耐性遺伝子
を連結しておけば有用作物を環境ストレスから効率良く
保護することができ、しかも悪環境下でも栽培できる作
物の作出が可能性となる。
【0035】同様に高塩処理(250mM NaCl水
溶液に植物を浸ける処理)やABA処理(100=のA
BA水溶液に浸ける処理)によっても乾燥処理と同じよ
うなGUS遺伝子の発現を観察できた。
溶液に植物を浸ける処理)やABA処理(100=のA
BA水溶液に浸ける処理)によっても乾燥処理と同じよ
うなGUS遺伝子の発現を観察できた。
【0036】また、本プロモーターの下流に植物体を発
色させるような遺伝子を連結し植物に導入すれば環境の
状態(悪化状態)をモニターすることも可能である。
色させるような遺伝子を連結し植物に導入すれば環境の
状態(悪化状態)をモニターすることも可能である。
【0037】なお、一般に、特定の機能を有するDNA
配列において、少数の塩基が置換し、欠失しまたは付加
された場合であっても実質的に同一の機能を発揮しうる
場合があることは当業者間に広く認識されているところ
である。従って、配列表の配列1に示されるDNA断片
中に含まれるプロモーターのDNA配列のうち、少数の
塩基が置換し、欠失しまたは付加された配列を有するD
NA断片であっても、その配列がプロモーターとして機
能するものであれば、その配列は本願発明のプロモータ
ーと同等のものであることは言うまでもない。
配列において、少数の塩基が置換し、欠失しまたは付加
された場合であっても実質的に同一の機能を発揮しうる
場合があることは当業者間に広く認識されているところ
である。従って、配列表の配列1に示されるDNA断片
中に含まれるプロモーターのDNA配列のうち、少数の
塩基が置換し、欠失しまたは付加された配列を有するD
NA断片であっても、その配列がプロモーターとして機
能するものであれば、その配列は本願発明のプロモータ
ーと同等のものであることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】本発明により、水ストレス(環境ストレ
ス)によって遺伝子の発現を制御できるプロモーターを
含む新規なDNA断片及びこれを含む新規な植物用ベク
ターが提供された。本発明により開発されたベクターを
用いることにより導入遺伝子を水ストレスにさらすこと
により発現させることが可能となった。また、その発現
は植物体全体に発現が見られ、特に根幹や側根、花組織
等比較的若い組織に強く認められた。このことは環境ス
トレスに特に弱い若い組織での強発現は、有用作物を環
境ストレスから保護することができ、しかも悪環境下で
も作物を栽培できる可能性のあることが示唆された。従
って、本発明は植物の遺伝子工学におおいに貢献するも
のと考えられる。
ス)によって遺伝子の発現を制御できるプロモーターを
含む新規なDNA断片及びこれを含む新規な植物用ベク
ターが提供された。本発明により開発されたベクターを
用いることにより導入遺伝子を水ストレスにさらすこと
により発現させることが可能となった。また、その発現
は植物体全体に発現が見られ、特に根幹や側根、花組織
等比較的若い組織に強く認められた。このことは環境ス
トレスに特に弱い若い組織での強発現は、有用作物を環
境ストレスから保護することができ、しかも悪環境下で
も作物を栽培できる可能性のあることが示唆された。従
って、本発明は植物の遺伝子工学におおいに貢献するも
のと考えられる。
【0039】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> HITACHI, LTD <120> Promoter of Arabidopsis thaliana for Δ1−pyrroline-carboxylate- synthetase <160> 1 <210> 1 <211> 1470 <212> DNA <213> Arabidopsis thaliana <220> <221> promoter <300> <308> AB022784 <309> January 28, 1999 <400> 1 ttttgcccag ttatgattta taaaccctac aatttagtat caaagttttt atttaaaatt 60 ctgaatctga cattaatgat atctggctca tttacagagc caatgagatg gatgatgttc 120 gaaactggat tggccattat ttaccttttt tttatctgga gaatcctcga ttggcacaaa 180 cattatcata ttagccttta gaaattggat tggctaatca cacatttata tatattctta 240 ccaaaataaa tcacctctcc cgtaattgaa aaatatctaa atactgtaag tctgaaaaaa 300 ttcacaaggg tccgaagaaa gaaggaaata tctaagcatc attaataaac tatctgtaac 360 ctgagggaaa atcatttcat gttgaaatat gtggatttgg aagttttata atctatctga 420 atttgtgaaa tttgataaca agtaagattt gtttcttaac acaaatctaa aatttgtttt 480 ctaattaggt ttgagagaga gagagaaaga aacgctttgt atgatacaca tctaggctat 540 gaatgaaggc ccagcggaca aagcggtcta aatttgtctg cggttttagt cccaatcctc 600 atttttctgg ggtggacaat aaaccgctgc ggaccaagtt tatttgtatg taaaaacggt 660 ccgcagatgg tccgaaacga ttttcttcta tttttttaag tccagaccac tgcggactat 720 aattgatgaa tgataaataa aaaacggtct gaaccgttga cggttttgtc cgccccaacc 780 gccataacca ttcaaacccc taattatttc atcagataac attatacact aataatcatt 840 gcactcaaat atgtcacaca atcatataat aaaataataa caatgattaa aatgaaaaaa 900 ttgttgtggc gccgcataaa atagaaatcg tgagagacga cgtcatctaa aaattgcctt 960 gctgtccact tttcactttg tcctctcttc tcatctccgt tcacttccac ggcgtttcct 1020 cagccgccga ttttatttat ttcccaaaat acccatcacc tatagcgcca caatcctcta 1080 catcacaccc taatctcatt accatacacc acccaacgaa cacgcgccac ttcatttgtt 1140 agtatctaaa ataccaaacc tacccttagt tccacacgtg gcgtttcctg gtttgataac 1200 agagcctgag tctctggtgt cgctggtgtt tataaacccc ttcatatctt ccttggtgat 1260 ctccaccttt ccctcacctg atatttattt tcttacctta aatacgacgg tgcttcactg 1320 agtccgactc agttaactcg ttcctctctc tgtgtgtggt tttggtagac gacgacgacg 1380 ata atg gag gag cta gat cgt tca cgt gct ttt gcc aga gac gtc aaa 1428 Met Glu Glu Leu Asp Arg Ser Arg Ala Phe Ala Arg Asp Val Lys 1 5 10 15 cgt atc gtc gtt aag gtt cgtt gagatacgtt cgcattttca 1470 Arg Ile Val Val Lys Val 20
【図1】(a)−(e)は植物用遺伝子のプロモーター
と遺伝子の発現との関係を模式的に示す図。
と遺伝子の発現との関係を模式的に示す図。
【図2】配列表の配列1に示すゲノムDNAの塩基配列
を、その機能に着目して番号を付け直したものの上流部
を示す図。
を、その機能に着目して番号を付け直したものの上流部
を示す図。
【図3】配列表の配列1に示すゲノムDNAの塩基配列
を、その機能に着目して番号を付け直したものの下流部
を示す図。
を、その機能に着目して番号を付け直したものの下流部
を示す図。
【図4】本実施例のDNA断片を上流(5'側)から削
ったDNA断片のシリーズを作製しそれぞれをベクター
に連結して下流に存在する外来遺伝子の発現を調べた結
果を示す図。
ったDNA断片のシリーズを作製しそれぞれをベクター
に連結して下流に存在する外来遺伝子の発現を調べた結
果を示す図。
【図5】配列表の配列1に示したP5CS遺伝子のプロ
モーター部分を切り出し、植物用ベクターであるpBI
101に含まれるβ−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝
子の上流に連結することによって構築したプラスミドP
5CS−Pro/GUSの遺伝子地図を示した図。
モーター部分を切り出し、植物用ベクターであるpBI
101に含まれるβ−グルクロニダーゼ(GUS)遺伝
子の上流に連結することによって構築したプラスミドP
5CS−Pro/GUSの遺伝子地図を示した図。
【図6】A,Bは本発明のプロモーターによる遺伝子の
発現結果を検証する写真。
発現結果を検証する写真。
100,102,104,106:遺伝子、101,1
03,105,107:プロモーター。
03,105,107:プロモーター。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月20日(1999.8.2
0)
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月25日(1999.8.2
5)
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】同様に高塩処理(250mM NaCl水
溶液に植物を浸ける処理)やABA処理(100μのA
BA水溶液に浸ける処理)によっても乾燥処理と同じよ
うなGUS遺伝子の発現を観察できた。
溶液に植物を浸ける処理)やABA処理(100μのA
BA水溶液に浸ける処理)によっても乾燥処理と同じよ
うなGUS遺伝子の発現を観察できた。
Claims (5)
- 【請求項1】Δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素
遺伝子のプロモーターを含むDNA断片。 - 【請求項2】シロイヌナズナ由来のものである請求項1
記載のDNA断片。 - 【請求項3】配列表の配列1に示す塩基配列の第649
番目から第1470番目の塩基配列を有する請求項1ま
たは2記載のDNA断片。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
DNA断片を含む植物細胞用ベクター。 - 【請求項5】植物組織を着色可能な遺伝子に請求項1な
いし3のいずれか1項に記載のDNA断片を導入したセ
ンサー植物。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230287A JP2001054384A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | シロイヌナズナ・δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素遺伝子のプロモーター。 |
US09/635,587 US6429307B1 (en) | 1999-08-17 | 2000-08-09 | Promoter for ′-pyrroline-5-carboxylate synthetase gene in arabidopsis thaliana |
GB0020234A GB2355011A (en) | 1999-08-17 | 2000-08-16 | A delta-1-pyrroline-5-carboxylate synthetase promoter from Arabidopsis thaliana |
CN00124141.9A CN1284562A (zh) | 1999-08-17 | 2000-08-17 | 拟南芥△1-吡咯啉-5-羧酸合成酶基因的启动子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11230287A JP2001054384A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | シロイヌナズナ・δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素遺伝子のプロモーター。 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001054384A true JP2001054384A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16905458
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11230287A Pending JP2001054384A (ja) | 1999-08-17 | 1999-08-17 | シロイヌナズナ・δ1−ピロリン−5−カルボン酸合成酵素遺伝子のプロモーター。 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6429307B1 (ja) |
JP (1) | JP2001054384A (ja) |
CN (1) | CN1284562A (ja) |
GB (1) | GB2355011A (ja) |
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US7314757B2 (en) * | 2004-12-16 | 2008-01-01 | Ceres, Inc. | Drought inducible promoters and uses thereof |
CN103484464B (zh) * | 2013-09-24 | 2015-07-29 | 中国农业科学院棉花研究所 | 植物旱胁迫诱导表达型启动子GaPROP5CS及其应用 |
CN111971388B (zh) * | 2018-02-02 | 2023-01-31 | 隆萨有限公司 | 细胞选择和修饰细胞代谢的方法 |
Family Cites Families (1)
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