JP2001054198A - 検査音提示装置及びこれに用いる検査音記録装置 - Google Patents

検査音提示装置及びこれに用いる検査音記録装置

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JP2001054198A JP11227782A JP22778299A JP2001054198A JP 2001054198 A JP2001054198 A JP 2001054198A JP 11227782 A JP11227782 A JP 11227782A JP 22778299 A JP22778299 A JP 22778299A JP 2001054198 A JP2001054198 A JP 2001054198A
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    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補聴器フィッティングを評価する現場への設
置が簡便で、かつ管理・運用が容易な検査音提示装置を
提供する。 【解決手段】 検査音を記憶した検査音ファイル記憶部
1と、この検査音ファイル記憶部1に記憶されている検
査音信号を補聴器6の外部入力端子6bへ出力する検査
音信号処理部2とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、補聴器フィッティ
ングの評価に際して使用する検査音提示装置及びこれを
用いる検査音記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】補聴器フィッティングとは、補聴器の各
調整子の調整度合(調整値)を個々の難聴者にとって最
適な値に設定する作業であり、従来、難聴者のオージオ
グラムを所定の計算式に代入して補聴器の各調整子の調
整値を算出することにより行われている。補聴器の調整
子としては、例えば、音量調整器、出力制限器、音質調
整器(主にフィルタを用いた周波数特性変更部)、自動
利得調整器(AGC)などがある。
【0003】補聴器の調整子の調整値を算出する計算式
として、これまでに様々な計算式が提案されているが、
全ての難聴者に対して有効な計算式は依然として存在し
ない。従って、補聴器フィッティングを行う現場におい
ては、フィッティング作業の後に、そのフィッティング
が適正になされたか否を評価する必要がある。
【0004】従来、補聴器フィッティングの評価方法と
しては、補聴器を装用した状態における最小可聴値(以
下装用閾値)を測定する方法と、補聴器を装用した状態
における語音を聴きとる能力及び聴きわける能力を検査
する方法(以下、語音の聴きとり検査)等がある。前者
は、レベルを変えて正弦波音等の信号音を被験者に聴か
せ、聴きとれたレベル、周波数を記録することにより行
われる。後者は、磁気テープ等に録音された規定の語表
(日本聴覚医学会制定)を再生して被験者に聴きとらせ
ることにより行われる。
【0005】これらの補聴器フィッティングの評価方法
においては、図6に示すような検査音提示装置が用いら
れる。この検査音提示装置は、装用閾値を測定するため
の信号音と語音の聴きとり検査を行うための検査音(以
下、これらを検査音と呼ぶ)を補聴器装用者100に提
示するために、防音室101、検査音を記録・再生する
テープレコーダ102、増幅器103やスピーカ104
などで構成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の検査音
提示装置は、防音室を必要とするため大規模となり、補
聴器フィッテイングを評価する現場、例えば補聴器小売
店、耳鼻科等の病院への設置には適さないという問題が
ある。また、この装置の運用に際しては、音場校正等に
関する専門的な知識が必要になるという問題もある。
【0007】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、補聴器フィッティングを評価する現場への設置
が簡便で、かつ管理・運用が容易な検査音提示装置及び
これに使用する検査音記録装置を提案しようとするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく請
求項1に係る発明は、検査音を記憶した検査音記憶手段
と、この検査音記憶手段に記憶されている検査音信号を
補聴器の外部入力端子へ出力する検査音信号処理手段と
を備えるものである。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の検
査音提示装置において、前記検査音記憶手段と前記検査
音信号処理手段が、通信回線を介して接続されているも
のである。
【0010】請求項3に係る発明は、外耳道の入口に配
置した音検出手段と、この音検出手段の出力を記録する
記録手段を備えるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
検査音提示装置の構成図、図2は検査音記録装置の構成
図、図3は検査音記録装置の装用状態説明図、図4は本
発明に係る検査音記録装置による検査音の提示手順を示
すフローチャート、図5は本発明に係る検査音提示装置
の他の実施の形態の構成図である。
【0012】本発明に係る検査音提示装置は、図1に示
すように、検査音ファイル記憶部1と検査音信号処理部
2からなる。なお、6は被験者が装用する補聴器であ
る。
【0013】補聴器6は、マイクロホン6a、外部入力
端子6b、増幅器6c、補聴処理部6d、イヤホン6e
からなる。外部入力端子6bは、検査音信号処理部2の
出力端に接続したプラグ(不図示)が挿入されると、マ
イクロホン6aの出力側と増幅器6cの入力側との接続
状態を断って、検査音信号処理部2の出力端と増幅器6
cの入力側とを接続する構造になっている。
【0014】検査音ファイル記憶部1は、デジタルで記
録した複数の検査音ファイルと1つの校正音ファイルを
記憶している。検査音ファイルは、検査音、例えば、5
7S式単音節明瞭度検査のための検査音によって構成す
ればよい。ここで、検査音ファイル及び校正音ファイル
は、例えばWAVファイル形式のようなデジタルデータ
で構成される。
【0015】検査音ファイル及び校正音ファイルは、図
2に示す検査音記録装置により記録された音データによ
り作成される。検査音記録装置は、音検出部10、音記
録部11、音検出部10と音記録部11を接続するコー
ド12からなる。
【0016】音検出部10は、例えば、耳穴式補聴器の
シェル部分のような耳穴に適合する挿耳部材10aを成
形し、この挿耳部材10aの外部に臨む面10bに音孔
10cを設け、この音孔10cにマイクロホン10dの
音取り入れ孔を接続したものである。マイクロホン10
dの出力端は、音記録部11の入力端に接続されてい
る。
【0017】音記録部11は、音検出部10の出力電圧
をデジタル録音する、例えば、DAT(Digital Audio
Taperecorder)などの携帯用録音機である。検査音記録
装置は、図3に示すように、音検出部10を耳穴式補聴
器と同様に耳穴(外耳道の入口)に挿入し、音記録部1
1をポケットなどに収納して使用する。なお、ステレオ
録音の場合には、両耳に音検出部10を装着すればよ
い。
【0018】また、検査音信号処理部2は、図1に示す
ように、検査音信号変換部2a、キャリブレータ2b及
び検査音信号選択部2cからなる。
【0019】検査音信号変換部2aは、検査音信号選択
部2cからの制御信号に基づいて、検査音ファイル記憶
部1に記憶されている検査音ファイルと校正音ファイル
を呼び出す機能を有すると共に、検査音ファイルと校正
音ファイルに記憶されているデジタルデータをアナログ
検査音信号に変換する機能を有する。
【0020】キャリブレータ2bは、補聴器6の外部入
力端子6bに検査音信号を出力する機能を有すると共
に、この検査音信号のレベルの等価音圧レベルを表示す
る機能を備える。ここでいう等価音圧レベルとは、検査
音信号の電圧をマイクロホン6aに作用する音圧レベル
に換算したものである。
【0021】このため、キャリブレータ2bは、図1に
示すように、可変利得増幅器3、等価音圧レベル演算部
4及び等価音圧レベル表示部5から構成される。可変利
得増幅器3は、検査音信号変換部2aの出力を減衰又は
増幅して補聴器6の外部入力端子6bに出力する。等価
音圧レベル演算部4は、可変利得増幅器3の出力電圧を
等価音圧レベルに換算する。等価音圧レベル表示部5
は、等価音圧レベル演算部4が可変利得増幅器3の出力
電圧から換算した等価音圧レベルを表示すると共に、校
正音記録時の所定の音圧Poも表示する。
【0022】等価音圧レベル演算部4において、等価音
圧レベルは、可変利得増幅器3の出力電圧と補聴器6の
マイクロホン6aの感度から算出される。例えば、可変
利得増幅器3の出力電圧が4.5mVであって、マイク
ロホン6aの感度が−33dB(但し、0dB=1V/
Pa)であるとき、マイクロホン6aに作用する圧力は
0.20Paである。
【0023】音圧レベルと圧力の関係は、0dBSPL
=0.00002Paであるので、0.2Paは、80
dBSPLに相当する。従って、可変利得増幅器3の出
力電圧が4.5mVであって、マイクロホン6aの感度
が−33dBであるとき、可変利得増幅器3の出力電圧
(4.5mV)の等価音圧レベルは、80dBSPLと
なる。
【0024】検査音信号選択部2cは、検査音信号変換
部2aへ制御信号などを出力する制御部と、ディスプレ
ィやキーボードなどの入出力機器の機能を有する入出力
部からなる。
【0025】そして、検査音ファイル記憶部1、検査音
信号変換部2a及び検査音信号選択部2cは、パーソナ
ルコンピュータで構成することができる。即ち、パーソ
ナルコンピュータの内蔵ハードディスクが検査音ファイ
ル記憶部1の機能を担い、CPU(中央演算処理装置)
と所定のプログラムが検査音信号変換部2a及び検査音
信号選択部2cの制御部の機能を担い、ディスプレィと
キーボードが検査音信号選択部2cの入出力部の機能を
担うことになる。
【0026】以上のように構成した本発明に係る検査音
提示装置及びこれに用いる検査音記録装置の作用につい
て説明する。予め、検査音と校正音を記録する。これら
の音の記録は、図6に示す装置内で、図2に示す検査音
記録装置を、図3に示すように人が装用した状態で行わ
れる。検査音の記録に先立ち、校正音を記録する。校正
音の記録は、スピーカ104から出力された校正音を所
定の音圧Poに保ち、所望の録音レベルにて行われる。
【0027】次に、検査音の記録は、検査音記録装置の
録音レベルを校正音を記録したときと同じレベルに保っ
たまま、スピーカ104から検査音を出力させながら、
外耳道入り口に音検出部10を装着した状態で行われ
る。
【0028】そして、記録した検査音と校正音から、デ
ジタルデータでなる検査音ファイルと1つの校正音ファ
イルを作成する。更に、検査音信号選択部2cを操作し
て、検査音ファイルと校正音ファイルを検査音ファイル
記憶部1に記憶しておく。
【0029】また、検査音を補聴器装用者に提示するた
め、キャリブレータ2bの出力端に接続したプラグを補
聴器6の外部入力端子6bに接続しておく。
【0030】そして、検査音の提示は、図4に示すよう
に、先ずステップSP1で、検査音信号選択部2cを操
作して、検査音ファイル記憶部1から校正音ファイルを
呼び出し、検査音信号変換部2aによって、校正音ファ
イルからアナログ校正音信号を得る。
【0031】次いで、ステップSP2では、アナログ校
正音信号について等価音圧レベル表示部5に表示される
等価音圧レベル演算部4による演算結果が、校正音記録
時の所定の音圧Poになるように、キャリブレータ2b
の利得可変増幅器3の利得を調整する。
【0032】次いで、ステップSP3では、検査音信号
選択部2cを操作して、検査音ファイル記憶部1から検
査音ファイルを選択し、この検査音ファイルに基づく検
査音を補聴器装用者に提示する。検査音の提示は、キャ
リブレータ2bの出力電圧が補聴器6の増幅部6cに入
力され、補聴処理部6dによって補聴処理された後、イ
ヤホン6eによって電気音響変換され、補聴器装用者の
外耳道内に検査音が放出されることにより行われる。
【0033】ここで、ステップSP2において、等価音
圧レベル表示部5が校正音記録時の所定の音圧Poを指
示するように、キャリブレータ2bの利得可変増幅器3
の利得を調整しているので、ステップSP3での検査音
も録音時における実際の音圧レベルにて補聴器装用者に
提示される。
【0034】以上説明したように、本発明の検査音記録
装置は、外耳道の入口にマイクロホン10dを配置し、
このマイクロホン10dの出力を音記録部11で記録す
るので、耳穴式補聴器と同様の音響的な条件で音を採取
できる。例えば、低周波数領域の音の採取においては、
頭骨による音の回折等の影響を加味した音が採取でき、
臨場感あふれる検査音を記録できる。
【0035】また、本発明の検査音提示装置によれば、
図6に示すような大規模な検査音提示装置でしか実現で
きないと考えられていた検査音と同等の検査音を、防音
室101などの大掛かりな設備を必要とすることなく、
補聴器装用者に提示することがことができる。
【0036】なお、上述の実施の形態においては、検査
音として、57S式単音節明瞭度検査のための語表に基
づく音を検査音としたが、装用閾値を測定する正弦波音
であってもよいし、語音を聴きとる能力、聴きわける能
力を検査するための語表であればその他の語表に基づく
音を検査音としてもよい、その他の語表としては、67
S式明瞭度曲線を測定するための語表、単語了解度の検
査のための語表等がある。
【0037】また、検査音の音圧レベルは、上述のPo
のように設定してもよいし、装用閾値や67S式明瞭度
曲線の測定のように、音圧レベルを変更する必要がある
場合には、可変利得増幅器3と等価音圧レベル表示部5
を用いて変更しながら測定することが可能であるし、検
査音ファイル記憶部1内の検査音ファイルのデータを所
望のレベルに変更して出力することによっても可能であ
る。
【0038】さらに、上述の発明の実施の形態において
は、検査音ファイル記憶部1を検査音信号変換部2aや
検査音信号選択部2cなどと同一箇所に設置した場合に
ついて説明した。しかし、本発明に係る検査音提示装置
では、検査音ファイル記憶部1を検査音信号変換部2a
や検査音信号選択部2cなどと離して設置してもよい。
【0039】この場合には、検査音ファイル記憶部1を
パーソナルコンピュータの内蔵ハードディスクで構成
し、検査音信号変換部2aや検査音信号選択部2cなど
を他のパーソナルコンピュータで構成する。
【0040】そして、これらのパーソナルコンピュータ
を通信回線を介して相互に接続することにより、検査音
ファイル記憶部1は補聴器フィッティングのサービス拠
点に設置し、検査音信号変換部2aや検査音信号選択部
2cなどは各補聴器販売店などに設置することができ
る。これにより、検査音ファイルの共有化が図れ、検査
音ファイルの管理・運用が容易になる。
【0041】また、本発明に係る検査音提示装置の他の
実施の形態として、検査音信号処理部2のキャリブレー
タ2bを、図5に示すように、可変利得増幅器3と、可
変利得増幅器3の出力電圧レベルを表示する電圧レベル
表示部7とから構成することもできる。この場合には、
予めマイクロホン6aの感度ごとに、マイクロホン6a
の等価音圧レベルと出力電圧レベルとの換算表を用意す
る必要がある。
【0042】このような検査音提示装置によれば、等価
音圧レベル演算部4及び等価音圧レベル表示部5を必要
とせずに、次に示す手順により所望の電圧を補聴器6の
外部入力端子6bに入力することができる。
【0043】先ず、検査音の提示対象となる補聴器6の
マイクロホン6aと同一の感度に関する換算表を選択す
る。次いで、選択した換算表から所望の等価音圧レベル
に相当する出力電圧レベルを読み取る。次いで、電圧レ
ベル表示部7の指示値が換算表から読み取った出力電圧
レベルになるように、可変利得増幅器3の利得調整子を
操作する。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、検査音信号を電気的に直接補聴器に出力する
ことができるので、防音室などを必要とすることなく、
補聴器装用者の装用閾値等を容易に測定することができ
る。
【0045】請求項2に係る発明によれば、検査音記憶
手段と検査音信号選択手段を通信回線で接続したので、
検査音記憶手段を補聴器フィッティングのサービス拠点
などで一元管理することが可能になり、検査音記憶手段
の管理・運用に関する煩雑さを低減できる。
【0046】請求項3に係る発明によれば、被験者があ
たかも現実の検査環境にいるかのごとき音質の検査音を
記録することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査音提示装置の構成図
【図2】本発明に係る検査音記録装置の構成図
【図3】本発明に係る検査音記録装置の装用状態説明図
【図4】本発明に係る検査音記録装置による検査音の提
示手順を示すフローチャート
【図5】本発明に係る検査音提示装置の他の実施の形態
の構成図
【図6】従来の検査音提示装置の構成図
【符号の説明】
1…検査音ファイル記憶部、2…検査音信号処理部、2
a…検査音信号変換部、2b…キャリブレータ、2c…
検査音信号選択部、3…可変利得増幅器、4…等価音圧
レベル演算部、5…等価音圧レベル表示部、6…補聴
器、6a…マイクロホン、6b…補聴器の外部入力端
子、7…電圧レベル表示部、10…音検出部、11…音
記録部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査音を記憶した検査音記憶手段と、こ
    の検査音記憶手段に記憶されている検査音信号を補聴器
    の外部入力端子へ出力する検査音信号処理手段とを備え
    ることを特徴とする検査音提示装置。
  2. 【請求項2】 前記検査音記憶手段と前記検査音信号処
    理手段が、通信回線を介して接続されている請求項1記
    載の検査音提示装置。
  3. 【請求項3】 外耳道の入口に配置した音検出手段と、
    この音検出手段の出力を記録する記録手段を備えること
    を特徴とする検査音記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1333701A2 (en) * 2003-04-07 2003-08-06 Phonak Ag Hearing device set for testing a hearing device
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