JP2001051997A - 文書データ作成装置、文書データ作成方法、及び記録媒体 - Google Patents

文書データ作成装置、文書データ作成方法、及び記録媒体

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JP2001051997A JP11227532A JP22753299A JP2001051997A JP 2001051997 A JP2001051997 A JP 2001051997A JP 11227532 A JP11227532 A JP 11227532A JP 22753299 A JP22753299 A JP 22753299A JP 2001051997 A JP2001051997 A JP 2001051997A
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    • G06F40/00Handling natural language data
    • G06F40/20Natural language analysis
    • G06F40/268Morphological analysis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の文書処理に好適な文書データ(タグフ
ァイル)を容易に作成できるようにする。 【解決手段】 原文(プレーンテキスト)を各形態素に
分けるとともに各形態素についての形態素情報を付加
し、また原文に階層的な文書構造を示す文書構造情報を
付加し、さらに原文内の文書部分間における参照関係を
示す参照情報を付加していくことで、文書処理に好適な
文書データ(タグファイル)を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子文書データの作
成処理を行う文書データ作成装置、文書データ作成方
法、及び作成処理のための動作制御プログラムを記録し
た記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インターネットにおいて、ウィン
ドウ形式でハイパーテキスト型情報を提供するアプリケ
ーションサービスとしてWWW(World Wide Web)が提
供されている。
【0003】WWWは、文書の作成、公開または共有化
の文書処理を実行し、新しいスタイルの文書の在り方を
示したシステムである。しかし、文書の実際上の利用の
観点からは、文書の内容に基づいた文書の分類や要約と
いった、WWWを越える高度な文書処理が求められてい
る。このような高度な文書処理には、文書の内容の機械
的な処理が不可欠である。
【0004】しかしながら、文書の内容の機械的な処理
は、以下のような理由から依然として困難である。第1
に、ハイパーテキストを記述する言語であるHTML
(Hyper Text Markup Language)は、文書の表現につい
ては規定するが、文書の内容についてはほとんど規定し
ない。第2に、文書間に構成されたハイパーテキストの
ネットワークは、文書の読者にとって文書の内容を理解
するために必ずしも利用しやすいものではない。第3
に、一般に文章の著作者は読者の便宜を念頭に置かずに
著作するが、文書の読者の便宜が著作者の便宜と調整さ
れることはない。
【0005】このように、WWWは新しい文書の在り方
を示したシステムであるが、文書を機械的に処理しない
ので、高度な文書処理をおこなうことができなかった。
換言すると、高度な文書処理を実行するためには、文書
を機械的に処理することが必要となる。
【0006】そこで、文書の機械的な処理を目標とし
て、文書の機械的な処理を支援するシステムが自然言語
研究の成果に基づいて開発されている。自然言語研究に
よる文書処理として、文書の著作者等による文書の内部
構造についての属性情報、いわゆるタグの付与を前提と
した、文書に付与されたタグを利用する機械的な文書処
理が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のコン
ピュータの普及や、ネットワーク化の進展に伴い、文章
処理や、文書の内容に依存した索引などで、テキスト文
書の作成、ラベル付け、変更などを行う文書処理の高機
能化が求められている。たとえば、ユーザの要望に応じ
た文書の要約や、文書の分類等が望まれる。そしてこの
ためには、提供される文書ファイルとしてのデータ自体
に、各種の文書処理に必要な情報が付与されていること
が必要となり、従って、そのような文書データを作成す
るオーサリング技術(文書データ作成技術)が求められ
ている。またそのオーサリング技術は、高度な専門知識
を有する人に限られず、広く多数の人が文書データ作成
者となり得るように、作業性がよくまた簡易なものであ
ることも求められる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような事
情に鑑みて提案されたものであって、各種文書処理に好
適な文書データを作成するための文書データ作成技術を
提供することを目的とする。
【0009】このため本発明の文書データ作成装置は、
処理対象となる原文を解析し、原文を各形態素に分ける
とともに、各形態素についての形態素情報を付加する処
理を行う形態素処理手段と、原文の文書構造を解析し、
原文に階層的な文書構造を示す文書構造情報を付加する
処理を行う文書構造処理手段と、原文に、原文内の文書
部分間における参照関係を示す参照情報を付加する処理
を行う参照関係処理手段とを備えるようにする。これに
より、原文に、形態素情報、文書構造情報、及び参照情
報が付加された文書データを作成できるようにする。ま
た、形態素処理手段、文書構造処理手段、参照関係処理
手段の、全てまたは一部は、それぞれ自動解析処理と入
力対応処理により、各処理を実行するようにする。
【0010】また入力手段を備え、形態素処理手段は、
形態素の区切りもしくは各形態素に付加すべき形態素情
報を、入力手段からの入力に応じて決定できるようにす
る。特に、形態素処理手段は、表示部に、原文上に形態
素の区切りを示した表示、及び各形態素に付加すべき形
態素情報の候補を示す表示が行われるように表示制御を
行うとともに、表示された形態素の区切の変更、及び形
態素情報の候補の中からの選択決定を、入力手段からの
入力に応じて行う。
【0011】また、入力手段を備え、文書構造処理手段
は、原文に付加する文書構造情報を入力手段からの入力
に応じて決定できるようにする。特に文書構造処理手段
は、表示部に、原文上に階層的な文書構造を示した表
示、及び文書構造情報の候補を示す表示が行われるよう
に表示制御を行うとともに、表示された文書構造情報の
候補の中からの選択決定もしくは文書構造情報の追加
を、入力手段からの入力に応じて行う。
【0012】また入力手段を備え、参照関係処理手段
は、原文に付加する参照情報を入力手段からの入力に応
じて決定できるようにする。特に、参照関係処理手段
は、表示部に、原文上に参照関係を示した表示が行われ
るように表示制御を行うとともに、表示された参照関係
の修正もしくは参照情報の追加を、入力手段からの入力
に応じて行う。
【0013】本発明の文書データ作成方法は、処理対象
となる原文を解析し、原文を各形態素に分けるととも
に、各形態素についての形態素情報を付加する形態素処
理手順と、形態素情報が付加された原文に、原文の文書
構造を解析し、原文に階層的な文書構造を示す文書構造
情報を付加する文書構造処理手順と、文書構造情報が付
加された原文内の文書部分間における参照関係を示す参
照情報を付加する参照関係処理手順と、が行われるよう
にする。これらの手順により原文に、形態素情報、文書
構造情報、及び参照情報が付加された文書データを作成
する。また本発明の記録媒体は、このような各手順を有
する動作制御プログラムが記録されているものとする。
【0014】また本発明の文書データ作成装置は、処理
対象となる原文についての自動解析を行い、原文に対す
る付加情報を生成する処理を行う自動解析手段と、自動
解析手段による処理結果に対する入力に基づいて、付加
情報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処理手段
と、自動解析手段及び入力対応処理手段の処理結果に基
づいて原文に各種の付加情報が付加された文書データを
生成する文書データ生成手段とを備えるようにする。つ
まり付加情報(各種タグ)の付加された文書データの作
成が、自動解析処理と入力対応処理により実現されるよ
うにし、作業者にとって簡易、正確、かつ作業者の意志
を反映した文書データが作成されるようにする。また、
自動解析手段及び入力対応処理手段は、原文の文書構造
において下位の階層から上位の階層に向かって順番に、
付加情報の設定処理を行うものとすることで、効率的か
つ正確な付加情報の設定ができるようにする。
【0015】本発明の文書データ作成方法としては、処
理対象となる原文についての自動解析を行い、原文に対
する付加情報を生成する処理を行う自動解析手順と、自
動解析手順による処理結果に対する入力に基づいて付加
情報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処理手順
と、自動解析手順及び入力対応処理手順の処理結果に基
づいて原文に各種の付加情報が付加された文書データを
生成する文書データ生成手順とが行われるようにする。
またこのとき、自動解析手順及び入力対応処理手順とし
ては、原文の文書構造において下位の階層から上位の階
層に向かって順番に、付加情報の設定処理が行なわれる
ようにする。また本発明の記録媒体は、このような各手
順を有する動作制御プログラムが記録されているものと
する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て次の順序で説明する。説明としては、まず文書データ
提供システムの構成を述べ、次に、その文書データ提供
システムにおいて文書データの提供を受ける側となる文
書処理装置、及び文書データ構造について述べていく。
そしてその後に、文書処理装置に対して提供する文書デ
ータを作成する、本発明の文書データ作成装置の実施の
形態としてのオーサリング装置、オーサリング方法、記
録媒体について説明する。 1.文書データ提供システムの構成 2.文書処理装置の構成 3.文書データ構造 4.文書データに対する手動分類処理 4−1 処理手順 4−2 インデックス作成 4−3 文書閲覧/分類作成/分類操作 4−4 分類モデル作成/登録 5.文書データに対する自動分類処理 5−1 処理手順 5−2 自動分類 6.要約作成処理 7.読み上げ処理 8.オーサリング装置の構成 9.オーサリング処理
【0017】1.文書データ提供システムの構成 図1に文書データ提供システムの構成例を示す。本例の
文書データ提供システムは、主に、文書処理装置1、サ
ーバ3、オーサリング装置2、文書プロバイダ4等から
成る。
【0018】文書プロバイダ4は、提供すべき文書とし
ての元のテキストデータ(原文)、つまり後述するタグ
等が付加されていない通常の文書データ(以下、プレー
ンテキストという)を提供する部位としている。本例で
は文書プロバイダ4は文書作成機能4aを備え、プレー
ンテキストを作成する。但し、必ずしも文書プロバイダ
4において文書作成機能4aを備える必要はない。即
ち、文書プロバイダ4はあくまでもプレーンテキストを
提供できる部位であればよく、外部の文書製作者等から
受け取ったプレーンテキストを提供するようにしてもよ
い。
【0019】そして文書プロバイダ4は、提供すべきプ
レーンテキストを、フロッピーディスクや光ディスク等
の記録媒体81に保存し、例えばオーサリング装置2に
受け渡すことができる。もしくは有線(例えば一般公衆
回線、専用通信線、インターネットなど)、又は無線
(例えば衛星通信や無線電話回線など)による通信回線
6を介して、プレーンテキストをオーサリング装置2に
送信できる。
【0020】オーサリング装置2は、例えばオーサリン
グ処理機能2a、文書作成機能2b、及びオーサリング
プログラム2cなどを備える。オーサリング装置2とし
てのハードウエア構成や処理動作については後述する。
このオーサリング装置2は、例えば記録媒体81や通信
回線6により供給されたプレーンテキストに対して、オ
ーサリング処理を行い、ユーザー端末となる後述する文
書処理装置1に供給すべき文書データを生成する。この
文書データとは、プレーンテキストに後述する各種のタ
グが付加されたデータである(=タグファイル)。なお
オーサリング処理機能2aは、オーサリングプログラム
2cに基づいてオーサリング処理を実行する。また、オ
ーサリング装置2には文書作成機能2bが設けられるこ
とで、文書プロバイダ4からプレーンテキストの供給を
受けなくても、プレーンテキストを生成し、そのプレー
ンテキストに対してオーサリング処理を行って文書デー
タ(タグファイル)を生成することができる。
【0021】オーサリングプログラム2cは、オーサリ
ング装置2の内部の記憶手段(RAM、ROM、ハード
ディスク等)に保存されているものであってもよいし、
例えば外部のオーサリングプログラム5が、記録媒体8
1もしくは通信回線6により供給され、オーサリング装
置2内にロードされることで、そのオーサリングプログ
ラム5に基づいてオーサリング処理機能2aが働くよう
にしてもよい。
【0022】オーサリング装置2で生成された文書デー
タはサーバ3に供給され、データベース3aに保存され
る。なお図示していないが、オーサリング装置2からサ
ーバ3への文書データの受け渡しも、記録媒体或いは通
信回線によって行うことができる。
【0023】データベース3aに保存された文書データ
は、サーバ3の管理に基づいて、フロッピーディスクや
光ディスク等の記録媒体32或いは通信回線6によっ
て、一般ユーザー側の文書処理装置1に提供されるもの
となる。一般ユーザーサイドでは、文書処理装置1を用
いることで、提供された文書データについて後述するよ
うに各種の処理を行い、多様かつ高度な文書情報を得る
ことができる。
【0024】なお、この図1のシステム構成は、説明上
の1モデルにすぎず、実際のシステム構成は多様に考え
られる。例えば文書プロバイダ4、オーサリング装置
2、サーバ3等が多数存在したり、或いは文書プロバイ
ダ4側にオーサリング装置2が構築されたり、さらには
文書プロバイダ4、オーサリング装置2、サーバ3が一
体的な装置により構成されることなど、多様な構成例が
考えられる。
【0025】2.文書処理装置の構成 上記文書データ提供システムにおいて 文書データの提
供を受ける側となる文書処理装置1について説明してい
く。
【0026】文書処理装置1は、図2に示すように、制
御部11およびインターフェース12を備える本体10
と、ユーザからの入力を受けて本体10に送る入力部2
0と、外部との信号の送受信を行う通信部21と、本体
10からの出力を表示する表示部30と、記録媒体32
に対して情報を記録/再生する記録/再生部31と、音
声出力部33と、HDD(ハードディスクドライブ)3
4を有している。
【0027】本体10は、制御部11およびインターフ
ェース12を有し、この文書処理装置1の主要な部分を
構成している。制御部11は、この文書処理装置1にお
ける処理を実行するCPU13と、揮発性のメモリであ
るRAM14と、不揮発性のメモリであるROM15と
を有している。CPU13は、たとえばROM15に記
録された手順にしたがって、必要な場合にはデータを一
時的にRAM14に格納して、プログラムを実行するた
めの制御をおこなう。この制御部11の動作としては、
詳しくはそれぞれ後述していくが、供給された文書デー
タに関する分類処理、要約作成処理、読み上げ動作のた
めの音声読み上げ用ファイルの生成処理、及びこれらの
処理に必要な文書解析などがある。そしてこれらの動作
のために必要なプログラムやアプリケーションソフト
が、ROM15や、HDD34、あるいは記録媒体32
に記憶されている。なお、制御部11が用いる文書処理
プログラムは上記のようにあらかじめROM15に格納
されたり、あるいは、記録媒体32やHDD34から取
り込むことが考えられるが、例えば通信部21(通信回
線6)を介して、インターネット等のネットワークか
ら、外部サーバ等が提供する文書処理プログラムをダウ
ンロードすることも考えられる。
【0028】インターフェース12は、制御部11、入
力部20、通信部21、表示部30、記録/再生部3
1、音声出力部33、HDD34に接続される。そして
インターフェース12は、制御部11の制御の下に、入
力部20からのデータの入力、通信部21との間のデー
タの入出力、表示部30へのデータの出力、記録/再生
部31に対するデータの入出力、音声出力部33へのデ
ータの出力、HDD34に対するデータの入出力の各動
作を行う。具体的には制御部11と上記各部の間でのデ
ータの入出力のタイミングを調整したり、データの形式
を変換することなどを行う。
【0029】入力部20は、この文書処理装置1に対す
るユーザの入力を受ける部分である。この入力部20
は、たとえばキーボードやマウスにより構成される。ユ
ーザは、この入力部20を用い、キーボードによリキー
ワード等の文字を入力したり、マウスにより表示部30
に表示されている電子文書のエレメントを選択すること
などができる。なお、以下では文書処理装置1で扱う文
書データを、単に「文書」と称する場合もある。また
「エレメント」とは文書を構成する要素であって、たと
えば文書、文および語が含まれる。
【0030】通信部21は、この文書処理装置1に外部
からたとえば通信回線6を介して送信される信号を受信
したり、通信回線6に信号を送信する部位である。この
通信部21は、例えば上記サーバ3から送信された1又
は複数の文書データ(タグファイル)等を受信し、受信
したデータを本体10に送る。もちろん通信回線6を介
して外部装置にデータを送信することも可能である。
【0031】表示部30は、この文書処理装置1の出力
としての文字や画像情報を表示する部位である。この表
示部30は、たとえば陰極線管(cathode ray tube;CR
T)や液晶表示装置(Liquid crystal display;LCD)な
どにより構成され、たとえば単数または複数のウィンド
ウを表示し、このウィンドウ上に文字、図形等を表示す
る。
【0032】記録/再生部31は、例えばフロッピーデ
ィスクや光ディスクなどの記録媒体32に対してデータ
の記録/再生を行う。なお、ここでは記録媒体32の例
としてフロッピーディスク(磁気ディスク)、光ディス
クを例にあげているが、もちろん、光磁気ディスク、メ
モリカード、磁気テープなど、可搬性メディアであれば
記録媒体32の例として適用できる。そして記録/再生
部31は、メディアに応じた記録再生装置(ディスクド
ライブ、カードドライブなど)であればよい。
【0033】記録媒体32が、文書を処理するための文
書処理プログラムが記録されているものである場合は、
記録/再生部31は、その記録媒体32から文書処理プ
ログラムを読み出して制御部11に供給することができ
る。また記録媒体32に文書データが記録されていれ
ば、記録/再生部31でそれを読み出して制御部11に
供給することができる。即ち文書処理装置1にとって、
通信部21による文書データの受信とは別の文書データ
の入力態様となる。さらに、制御部11は当該文書処理
装置1で処理した文書データを記録/再生部31におい
て記録媒体32に記録させることもできる。
【0034】音声出力部33は、文書処理装置1の出力
としての文書を、読み上げ音声として出力する部位であ
る。即ち音声出力部33は、制御部11が文書情報(後
述する読み上げ用ファイル)に基づいた音声合成処理に
より生成した音声信号が供給された際に、その音声信号
の出力処理を行うことで、表示部30とともに文書処理
装置1の出力手段として機能する。
【0035】HDD34は、文書処理装置1における大
容量の記録領域を提供する。HDD34は、制御部11
の制御に基づいて情報の記録/再生を行う。このHDD
34は、制御部11で実行される各種処理のためのアプ
リケーションプログラム、例えば音声合成のためのプロ
グラムなどを格納するために用いられたり、例えば当該
文書処理装置1に取り込まれた文書データ等を格納して
おく部位として用いることなどが可能となる。
【0036】3.文書データ構造 続いて、本例における文書データの構造について説明す
る。本例においては、文書処理は、文書に付与された属
性情報であるタグを参照しておこなわれる。本例で用い
られるタグには、文書の構造を示す統語論的(syntacti
c)タグと、多言語間で文書の機械的な内容理解を可能
にするような意味的(semantic)・語用論的タグとがあ
る。
【0037】統語論的なタグとしては、文書の内部構造
を記述するものがある。タグ付けによる内部構造は、図
3に示すように、文書、文、語彙エレメント等の各エレ
メントが互いに、通常リンク、参照・被参照リンクによ
りリンクされて構成されている。図中において、白丸
“○”はエレメントを示し、最下位の白丸は文書におけ
る最小レベルの語に対応する語彙エレメントである。ま
た、実線は文書、文、語彙エレメント等のエレメント間
のつながり示す通常リンク(normal link)であり、破
線は参照・被参照による係り受け関係を示す参照リンク
(reference link)である。文書の内部構造は、上位か
ら下位への順序で、文書(documemt)、サブディビジョ
ン(subdivision)、段落(paragraph)、文(sentenc
e)、サブセンテンシャルセグメント(subsentential s
egment)、・・・、語彙エレメントから構成される。こ
のうち、サブディビジョンと段落はオプションである。
【0038】一方、意味論・語用論的なタグ付けとして
は、多義語の意味のように意味等の情報を記述するもの
がある。本例におけるタグ付けは、HTML(Hyper Te
xt Markup Language)と同様なXML(Extensible Mar
kup Language)の形式によるものである。
【0039】タグ付けの一例を次に示すが、文書へのタ
グ付けはこの方法に限られない。また、以下では英語と
日本語の文書の例を示すが、タグ付けによる内部構造の
記述は他の言語にも同様に適用することができる。
【0040】たとえば、“Time flies like an arro
w.”という文については、下記のようなタグ付けをする
ことができる。< >が、文書に対して付与されたタグ
である。
【0041】 <文><名詞句 語義=“time0”>time</名詞句> <動詞句><動詞 語義=“fly1”>flies</動詞> <副詞句><副詞 語義=like0>like</副詞> <
名詞句>an <名詞 語義=“arrow0”>arrow</名詞></名詞
句> </副詞句></動詞句>.</文>
【0042】ここで<文>、<名詞>、<名詞句>、<
動詞>、<動詞句>、<副詞>、<副詞句>は、それぞ
れ文、名詞、名詞句、動詞、動詞句、形容詞/副詞(前
置詞句または後置詞句を含む)、形容詞句/副詞句、を
示している。つまり文の統語構造(syntactic structur
e)を表している。
【0043】これらのタグは、エレメントの先端の直前
および終端の直後に対応して配置される。エレメントの
終端の直後に配置されるタグは、記号“ /”によりエ
レメントの終端であることを示している。エレメントと
は統語的構成素、すなわち句、節、および文のことであ
る。なお、語義(word sense)=“time0”は、語“ti
me”の有する複数の意味、すなわち複数の語義のうちの
第0番目の意味を指している。具体的には、語“time”
には少なくとも名詞、形容詞、動詞の意味があるが、こ
こでは語“time”が名詞(=第0番目の意味)であるこ
とを示している。同様に、語“オレンジ”は少なくとも
植物の名前、色、果物の意味があるが、これらも語義に
よって区別することができる。
【0044】本例では、文書データについては、図4に
示すように、表示部30上のウィンドウ101におい
て、その統語構造を表示することができる。このウィン
ドウ101においては、右半面103に語彙エレメント
が、左半面102に文の内部構造がそれぞれ表示されて
いる。
【0045】例えば図示するようにこのウィンドウ10
1には、タグ付けにより内部構造が記述された文章「A
氏のB会が終わったC市で、一部の大衆紙と一般紙がそ
の写真報道を自主規制する方針を紙面で明らかにし
た。」の一部が表示されている。この文書のタグ付けの
例は次のようになる。
【0046】 <文書><文><副詞句 関係=“場所”><名詞句><副詞句 場所=“C市 ”> <副詞句 関係=“主語”><名詞句 識別子=“B会”><副詞句 関係=“ 所有”><人名 識別子=“A氏”>A氏</人名>の</副詞句><組織名 識別子=“B会”>B会</組織名></名詞句>が</副詞句> 終わった</副詞句><地名 識別子=“C市”>C市</地名></名詞句> で、</副詞句><副詞句 関係=“主語”><名詞句 識別子=“press” 統語=“並列”><名詞句><副詞句>一部の</副詞句>大衆紙</名詞句> と<名詞>一般紙</名詞></名詞句>が</副詞句> <副詞句 関係=“目的語”><副詞句 関係=“内容” 主語=“press”> <副詞句 関係=“目的語”><名詞句><副詞句><名詞 共参照=“B会” >そ</名詞>の</副詞句>写真報道</名詞句>を</副詞句> 自主規制する</副詞句>方針を</副詞句> <副詞句 関係=“位置”>紙面で</副詞句> 明らかにした。</文></文書>
【0047】このようにタグ付されることで、各一対の
タグ< >〜</ >によって文書の構造が表現され
る。例えば<文書>〜</文書>で1つの文書の範囲が
示され、同様に<文>〜</文>で1つの文の範囲が示
される。また例えば、<名詞句 識別子=“B会”>〜
</名詞句>により、「A氏のB会」という部分が「B
会」を識別子とする名詞句として表現される。即ち上記
タグ付により、図4の左半面102に示した文の内部構
造が表現される。
【0048】さらに、この文書においては、「一部の大
衆紙と一般紙」は、統語=“並列”というタグにより並
列であることが表されている。並列の定義は、係り受け
関係を共有するということである。特に何も指定がない
場合、たとえば、<名詞句関係=x><名詞>A</名
詞><名詞>B</名詞></名詞句>は、AがBに依
存関係のあることを表す。関係=xは関係属性を表す。
【0049】関係属性は、統語、意味、修辞についての
相互関俵を記述する。主語、目的語、間接目的語のよう
な文法機能、動作主、被動作者、受益者などのような主
題役割、および理由、結果などのような修辞関係はこの
関係属性により記述される。本例では、主語、目的語、
間接目的語のような比較的容易な文法機能について関係
属性を記述する。
【0050】また、この文書においては、“A氏”、
“B会”、“C市”のような固有名詞について、地名、
人名、組織名等のタグにより属性が記述されている。こ
れら地名、人名、組織名等のタグが付与されることで、
その語が固有名詞であることが表現される。
【0051】4.文書データに対する手動分類処理 4−1 処理手順 本例の文書処理装置1では、例えば通信部21(又は記
録/再生部31)により外部から文書データが取り込ま
れると、その文書データを内容に応じて分類する処理を
行う。なお、以下の説明では、外部からの文書データは
通信部21を介して取り込まれるとして述べていくが、
その説明は、外部からフロッピーディスク等の可搬性メ
ディアの形態で供給され、記録/再生部31から文書デ
ータが取り込まれる場合も同様となるものである。
【0052】分類処理としては、文書データ内容に応じ
てユーザーが手動で分類する手動分類処理と、文書処理
装置1が自動的に分類する自動分類処理がある。これら
の分類処理は、後述する分類モデルに基づいて行われる
わけであるが、文書処理装置1においては、初期状態で
は分類モデルは存在しない。そのため初期状態にある時
点では、手動分類処理として、分類モデルの作成を含む
分類処理が必要になる。そして、分類モデルが生成され
た後においては、入力された文書データに対して自動分
類処理が可能となるものである。まずここでは、最初に
実行することが必要とされる手動分類処理について説明
する。即ちこの手動分類処理とは、初期状態にある文書
処理装置1が外部から送られた文書データを受信した際
に、ユーザーの操作に基づいて、制御部11が分類モデ
ルの作成及び文書データの分類を行う動作となる。
【0053】まず手動分類処理としての全体の処理手順
を図5に示す。なお、各処理ステップの詳細な処理につ
いては後述する。
【0054】図5のステップF11は、文書処理装置1
の受信部21による文書受信処理を示している。このス
テップF11では、受信部21は、たとえば通信回線を
介して送信された1又は複数の文書を受信する。受信部
21は、受信した文書を文書処理装置の本体10に送
る。制御部11は供給された1又は複数の文書データを
RAM14又はHDD34に格納する。
【0055】ステップF12では、文書処理装置1の制
御部11は、受信部21から送られた複数の文書の特徴
を抽出し、それぞれの文書の特徴情報すなわちインデッ
クスを作成する。制御部11は、作成したインデックス
を、たとえばRAM14又はHDD34に記憶させる。
後述するがインデックスは、その文書に特徴的な、固有
名詞、固有名詞以外の語義などを含むものであり、文書
の分類や検索に利用できるものである。
【0056】ステップF13の文書閲覧は、ユーザーの
必要に応じて実行される処理である。つまりユーザーの
操作に応じて行われる。なお、このステップF13や次
のステップF14は、ユーザ操作に基づく処理である。
入力された文書データに対しては、ユーザーは所要の操
作を行うことにより、表示部30の画面上で、その文書
内容を閲覧することができる。そして文書閲覧中は、ユ
ーザーは画面上のアイコン等に対する操作により、例え
ば後述する要約作成などの各種処理を指示できるが、こ
の手動分類処理に関しては、ステップF14として示す
ように、分類項目の作成及び分類操作としての処理に進
むことになる。ステップF14では、ユーザーが分類項
目(なお本明細書では、分類項目のことをカテゴリとも
いう)を設定する操作を行うことに応じて、制御部11
は分類項目を生成/表示していく。またユーザーが文書
データを、設定された分類項目に振り分けていく操作も
行うことになり、それに応じて制御部11は文書データ
の振り分け/表示を行うことになる。
【0057】ステップF15では、制御部11は、ステ
ップF14でユーザーが行った分類項目作成及び分類操
作に応じて、分類モデルを作成する。分類モデルは、文
書を分類する複数の分類項目(カテゴリ)から構成され
るとともに、各カテゴリに対して各文書のインデックス
(ステップF12で作成した各文書のインデックス)を
対応づけることで、分類状態を規定するデータである。
このような分類モデルを生成したら、ステップF16
で、その分類モデルを登録する。即ち制御部11は、分
類モデルをたとえばRAM14に記憶させることで登録
を行う。以上の図5の処理により、文書処理状態1が初
期状態にある時に入力された1又は複数の各文書データ
について、手動分類及び分類モデルの作成が行われたこ
とになる。この図5のステップF12以下の処理につい
て詳しく述べていく。
【0058】4−2 インデックス作成 ステップF14では、制御部11は入力された文書デー
タについてインデックスの作成を行う。まず、或る1つ
の文書データに対して作成されたインデックスの具体例
を示す。
【0059】 <インデックス 日付=“AAAA/BB/CC” 時刻=“DD:EE:FF” 文書アドレス= “1234”> <ユーザの操作履歴 最大要約サイズ=“100”> <選択 エレメントの数=“10”>ピクチャーテル</選択> ・・・ </ユーザの操作履歴> <要約>減税規模、触れず−X首相の会見</要約> <語 語義=“0003” 中心活性値=“140.6”>触れず</語> <語 語義=“0105” 識別子=“X” 中心活性値=“67.2”>首相</語> <人名 識別子=“X” 語 語義=“6103” 中心活性値=“150.2”>X首 相</語 /人名> <語 語義=“5301” 中心活性値=“120.6”>求めた</語> <語 語義=“2350” 識別子=“X” 中心活性値=“31.4”>首相</語> <語 語義=“9582” 中心活性値=“182.3”>強調した</語> <語 語義=“2595” 中心活性値=“93.6”>触れる</語> <語 語義=“9472” 中心活性値=“12.0”>予告した</語> <語 語義=“4934” 中心活性値=“46.7”>触れなかった</語> <語 語義=“0178” 中心活性値=“175.7”>釈明した</語> <語 語義=“7248” 識別子=“X” 中心活性値=“130.6”>私</語> <語 語義=“3684” 識別子=“X” 中心活性値=“121.9”>首相</語 > <語 語義=“1824” 中心活性値=“144.4.”>訴えた</語> <語 語義=“7289” 中心活性値=“176.8”>見せた</語> </インデックス>
【0060】このインデックスにおいては、<インデッ
クス>および</インデックス>は、インデックスの始
端および終端を、<日付>および<時刻>はこのインデ
ックスが作成された日付および時刻を、<要約>および
</要約>はこのインデックスの内容の要約の始端およ
び終端を、それぞれ示している。また、<語>および<
/語>は語の始端および終端を示している。さらに例え
ば、語義=“0003”は、第3番目の語義であることを示
している。他についても同様である。上述したように、
同じ語でも複数の意味を持つ場合があるので、それを区
別するために語義ごとに番号が予め決められており、そ
の該当する語義が番号で表されているものである。
【0061】また、<ユーザの操作履歴>および</ユ
ーザの操作履歴>は、ユーザの操作履歴の始端および終
端を、<選択>および</選択>は、選択されたエレメ
ントの始端および終端を、それぞれ示している。最大要
約サイズ=“100”は、要約の最大のサイズが100文
字であることを、エレメントの数=“10”は、選択され
たエレメントの数が10であることを示している。
【0062】この例のように、インデックスは、その文
書に特徴的な、固有名詞、固有名詞以外の語義などを含
むものである。例えばこのようなインデックスを作成す
るステップF12の処理を、図6〜図9で説明する。な
お、図6は1つの文書データに対するインデックス作成
処理を示しており、従って複数の文書データについて処
理を行う場合は、各文書データについてこの図6の処理
が行われることになる。また図6のステップF31の詳
細な処理を図8に示し、さらに図8のステップF43の
詳細な処理を図9に示している。
【0063】上述した図5のステップF12のインデッ
クス作成処理としては、まず図6のステップF31の活
性拡散が行われる。この活性拡散とは、文書データにつ
いて、エレメントの中心活性値を文書の内部構造に基づ
いて拡散することで、中心活性値の高いエレメントと関
わりのあるエレメントにも高い中心活性値を与えるよう
な処理である。即ち、文書を構成する各エレメントに対
して初期値としての中心活性値を与えた後、その中心活
性値を、文書の内部構造、具体的にはリンク構造に基づ
いて拡散する。この中心活性値は、タグ付けによる内部
構造に応じて決定されるので、文書の特徴の抽出等に利
用されるものである。制御部11は、このステップF3
1として、活性拡散を行い、活性拡散の結果として得ら
れた各エレメントの中心活性値を、たとえばRAM14
に記憶させることになる。
【0064】ステップF31の活性拡散について、図7
〜図9で詳しく説明していく。まずエレメントとエレメ
ントのリンク構造の例を図7に示す。図7においては、
文書を構成するエレメントとリンクの構造の一部とし
て、エレメントE1、E2の周辺を示している。E1〜
E8はエレメントの例であり、この中でエレメントE
1、E2に注目して説明する。
【0065】エレメントE1の中心活性値はe1である
とし、またエレメントE2の中心活性値はe2であると
する。このエレメントE1,E2は、リンクL12(上
述した通常リンクもしくは参照リンク)にて接続されて
いる。リンクL12のエレメントE1に接続する端点を
T12、エレメントE2に接続する端点をT21とす
る。エレメントE1は、さらにエレメントE3,E4,
E5と、それぞれリンクL13,L14,L15で接続
されている。各リンクL13,L14,L15における
エレメントE1側の端点をそれぞれT13,T14,T
15とする。またエレメントE2は、エレメントE6,
E7,E8とも、それぞれリンクL26,L27,L2
8で接続されている。各リンクL26,L27,L28
におけるエレメントE2側の端点をそれぞれT26,T
27,T28とする。このようなリンク構造の例を用い
ながら、図8、図9の活性拡散処理を説明していく。
【0066】図8のステップF41で制御部11は、イ
ンデックス作成対象としての文書データについて活性拡
散を開始するにあたり、まず文書データの全エレメント
について中心活性値の初期設定を行う。中心活性値の初
期値としては、例えば固有名詞や、ユーザーが選択(ク
リック)したエレメント等に高い値を与えるようにす
る。また制御部11は、参照リンクと通常リンクに関し
て、エレメントを連結するリンクの端点T(xx)の端点活
性値を0に設定する。制御部11は、このように付与し
た端点活性値の初期値を、たとえばRAM14に記憶さ
せる。
【0067】ステップF42においては、制御部11
は、文書を構成するエレメントEiを計数するカウンタ
の初期化をおこなう。すなわち、エレメントを計数する
カウンタのカウント値iを1に設定する。i=1の場
合、このカウンタは、第1番目のエレメント(例えば図
7のエレメントE1)を参照することになる。
【0068】ステップF43においては、制御部11
は、カウンタが参照するエレメントについて、新たな中
心活性値を計算する中心活性値更新処理を実行する。こ
の中心活性値更新処理について、エレメントE1につい
ての処理を例に挙げながら、図9で詳しく説明する。こ
の中心活性値更新処理は、エレメントについての端点活
性値を更新し、さらに更新された端点活性値と現在の中
心活性値を用いて、新たな中心活性値を算出する処理と
なる。
【0069】図9のステップF51では、制御部11
は、文書を構成するエレメントEi(例えばこの場合E
1)に一端が接続されたリンクの数を計数するカウンタ
の初期化をおこなう。すなわち、リンクを計数するカウ
ンタのカウント値jを1に設定する。j=1の場合、こ
のカウンタは、エレメントEiと接続された第1番目の
リンクL(yy)を参照することになる。図7の例では、
エレメントE1についての第1のリンクとして例えばリ
ンクL12を参照する。
【0070】ステップF52で制御部11は、参照中の
リンク、つまりエレメントE1とE2を接続するリンク
L12について、関係属性のタグを参照することにより
通常リンクであるか否かを判断する。制御部11は、リ
ンクL12が通常リンクであればステップF53に、一
方リンクL12が参照リンクであればステップF54に
処理を進める。
【0071】リンクL12が通常リンクと判断されてス
テップF53に進んだ場合は、制御部11は、エレメン
トE1の通常リンクL12に接続された端点T12の新
たな端点活性値を計算する処理をおこなう。端点T12
の端点活性値t12は、リンク先のエレメントE2の端
点活性値のうち、リンクL12以外のリンクに接続する
すべての端点の各端点活性値(この場合T26、T2
7、T28の各端点活性値t26、t27,t28)
と、エレメントE2の中心活性値e2を加算し、この加
算で得た値を、文書に含まれるエレメントの総数で除す
ることにより求められる。制御部11は、この様な演算
を、RAM14から読み出した各端点活性値および各中
心活性値を用いて行うことで、通常リンクと接続された
端点についての新たな端点活性値を算出し、算出した端
点活性値を、RAM14に記憶させる。つまり端点T1
2の端点活性値t12を更新する。
【0072】一方、ステップF52でリンクL12が参
照リンクであると判断され、ステップF54に進んだ場
合は、同じく制御部11は、通常リンクL12に接続さ
れたエレメントE1の端点T12の新たな端点活性値を
計算する処理をおこなうことになるが、端点活性値の算
出のための演算は次のようになる。即ちこの場合は、端
点T12の端点活性値t12は、リンク先のエレメント
E2の端点活性値のうち、リンクL12以外のリンクに
接続するすべての端点の各端点活性値(この場合T2
6、T27、T28の各端点活性値t26、t27,t
28)と、エレメントE2の中心活性値e2を加算した
値とする。(つまり除算がない点が上記通常リンクの場
合と異なるものとなる) そして制御部11は、この様な演算を、RAM14から
読み出した各端点活性値および各中心活性値を用いて行
うことで、参照リンクと接続された端点についての新た
な端点活性値を算出し、算出した端点活性値を、RAM
14に記憶させる。つまり端点T12の端点活性値t1
2を更新する。
【0073】このようなステップF53又はF54の処
理を行なったら、制御部11はステップF55での判別
処理を介して(判別結果がNOであれば)ステップF5
7に進み、カウント値jをインクリメントしてステップ
F52に戻る。即ち続いて、カウント値j=2とされる
ことにより、エレメントE1についての第2のリンク
(例えばリンクL13)が参照されることになるため、
上記同様にステップF52以降の処理でリンクL13に
接続される端点T13の端点活性値t13が算出/更新
されることになる。
【0074】ステップF55では、制御部11は、現在
カウント値iで参照中のエレメントEi(E1)につい
て、全てのリンクについての新たな端点活性値が計算さ
れたか否かを判別して処理を分岐するものであるため、
端点活性値の更新処理は、参照中のエレメントEiの全
ての端点活性値が更新されるまで行われる。つまりステ
ップF57でカウント値jがインクリメントされながら
処理が繰り返されることで、例えばエレメントE1につ
いては、端点T12,T13,T14,T15について
それぞれ端点活性値t12,t13,t14,t15が
更新されていき、その全てが更新された時点で、処理は
ステップF55からF56に進むことになる。
【0075】エレメントEiについての全ての端点活性
値が求められたことに応じて、ステップF56では、更
新された端点活性値を用いて、エレメントEiの新たな
中心活性値eiを算出する。エレメントEiの新たな中
心活性値eiは、エレメントEiの現在の中心活性値e
iとエレメントEiのすべての端点の新たな端点活性値
の和で求められる。例えば図7のエレメントE1の場合
は、新たな中心活性値e1(new)は、 e1(new)=e1+t12+t13+t14+t15 となる。
【0076】制御部11は、このようにして現在カウン
ト値iで参照中のエレメントEiの中心活性値eiを算
出する。そして、制御部11は、計算した新たな中心活
性値eiをRAM14に記憶させる。つまりエレメント
Eiの中心活性値eiを更新する。(但しこの時点で
は、後述するステップF45の処理で用いるため、旧中
心活性値も保持しておく)
【0077】図8のステップF43の中心活性値更新処
理として、以上図9に示したような処理が行われるた
ら、制御部11の処理は図8のステップF44に進み、
制御部11は、文書中のすべてのエレメントについて中
心活性値更新処理が完了したか否かを判断する。具体的
には、制御部11は、カウント値iが、文書に含まれる
エレメントの総数に達したか否かを判断する。制御部1
1は、すべてのエレメントについて中心活性値更新処理
が完了していないときは、ステップF47に処理を進
め、カウント値iをインクリメントしてステップF43
に戻る。例えば上記のようにエレメントE1についての
処理が終わった後であれば、カウント値i=2とされ
て、今度はエレメントE2が参照されることになる。そ
してエレメントE2について、ステップF43の中心活
性値更新処理(即ち図9の処理)が上記同様に行われ
る。重複説明となるため詳細は述べないが、図7のリン
ク例でいえば、エレメントE2の場合は、図9の処理に
おいて端点T21,T26,T27,T28の各端点活
性値t21,t26,t27,t28が更新された後、
新たな中心活性値e2(new)が、 e2(new)=e2+t21+t26+t27+t28 として算出され、更新されることになる。
【0078】図8の処理においては、このようにステッ
プF47でカウント値iがインクリメントされて参照エ
レメントが変更されながらステップF43の中心活性値
更新処理が繰り返されることで、文書に含まれる全ての
エレメントの中心活性値が更新されていくことになる。
【0079】文書中のすべてのエレメントについて中心
活性値の更新が完了したときは、処理はステップF44
からF45に進むことになる。ステップF45において
は、制御部11は、文書に含まれるすべてのエレメント
の中心活性値の変化分、すなわち新たに計算された中心
活性値の元の中心活性値に対する変化分について平均値
を計算する。例えば制御部11は、RAM14に記憶さ
れた旧中心活性値と、更新した新たな中心活性値を、文
書に含まれるすべてのエレメントについて読み出す。そ
して各エレメントについて新中心活性値と旧中心活性値
の差分を求め、その差分の総和をエレメントの総数で除
することにより、すべてのエレメントの中心活性値の変
化分の平均値を計算する。制御部11は、このように計
算したすべてのエレメントの中心活性値の変化分の平均
値を、たとえばRAM14に記憶させる。
【0080】続いてステップF46において制御部11
は、ステップF45で計算した平均値が、あらかじめ設
定された閾値以内であるか否かを判断する。そして、制
御部11は、上記平均値が閾値以内である場合は、活性
拡散処理としての一連の行程を終了するが、上記平均値
が閾値以内でないときには、ステップF42にもどっ
て、上述した一連の行程を再び実行する。
【0081】この一連の活性拡散処理は、中心活性値が
高いエレメントに関連のある(リンクする)エレメント
について、その中心活性値を引き上げていく処理といえ
るものである。ところが、この活性拡散を1回行うのみ
では、インデックス作成処理の目的を考えたときに、本
来中心活性値を引き上げられるべきエレメントの中で、
中心活性値が十分に引き上げられないものが発生する場
合もありうる。例えば、1回の活性拡散では、中心活性
値の初期値が高く設定されたエレメントに直接リンクす
るエレメントについては、或る程度中心活性値が引き上
げられるが、直接リンクしていないエレメントは、それ
がインデックスとして重要なエレメントであっても十分
に中心活性値が引き上げられないことが生ずる。そこ
で、ステップF46の判断を介して、必要に応じて活性
拡散処理を複数回行うようにすることで、全体的に中心
活性値が収束されるようにし、中心活性値が引き上げら
れない重要なエレメントがなるべく生じないようにする
ものである。なお、複数回の活性拡散で、全体的に中心
活性値が収束されていくのは、活性拡散処理で更新され
た各エレメントの中心活性値に基づいて、さらに次の活
性拡散処理で各エレメントの中心活性値が更新されてい
くためである。但し、このような活性拡散処理が多数回
行われすぎると、全エレメントの中心活性値が収束しき
ってほぼ同値となるような事態となり、不適切である。
このため、ステップF45,F46の処理として、中心
活性値の変化分の平均値を求めるように、その変化分に
基づいて活性拡散処理の終了タイミングを判断すること
で、インデックス作成に好適な活性拡散が実現されるこ
とになる。
【0082】以上の図8、図9のような活性拡散処理
(即ち図6のステップF31)が完了したら、制御部1
1の処理は図6のステップF32に進むことになる。ス
テップF32においては、制御部11は、ステップF3
1で得られた各エレメントの中心活性値に基づいて、中
心活性値があらかじめ設定された閾値を超えるエレメン
トを抽出する。制御部11は、このように抽出したエレ
メントをRAM14に記憶させる。
【0083】続いてステップF33においては、制御部
11は、ステップF32にて抽出したエレメントをたと
えばRAM14から読み出す。そして制御部11は、こ
の抽出したエレメントの中からすべての固有名詞を取り
出してインデックスに加える。固有名詞は語義を持た
ず、辞書に載っていないなどの特殊の性質を有するので
固有名詞以外の語とは別に扱うものである。なお語義と
は、前述したように、語の有する複数の意味のうちの各
意味に対応したものである。各エレメントが固有名詞で
あるか否かは、文書に付されたタグに基づいて判断する
ことができる。たとえば、図4に示したタグ付けによる
内部構造においては、“A氏”、“B会”および“C
市”は、タグによる関係属性がそれぞれ“人名”、“組
織名”および“地名”であるので固有名詞であることが
分かる。そして、制御部11は、取り出した固有名詞を
インデックスに加え、その結果をRAM14に記憶させ
る。
【0084】次のステップF34においては、制御部1
1は、ステップF32にて抽出したエレメントの中か
ら、固有名詞以外の語義を取り出してインデックスに加
え、その結果をRAM14に記憶させる。
【0085】以上の処理により、例えば上記した具体例
のようなインデックスが生成される。即ちインデックス
は、タグ付けされた文書の特徴を発見して、その特徴を
配列したものとなり、その文書の特徴は、文書の内部構
造に応じて拡散処理された中心活性値に基づいて判断さ
れるものとなる。そしてこのようなインデックスは、文
書を代表するような特徴を表す語義および固有名詞を含
むので、所望の文書を参照する際に用いることができ
る。なお、インデックスには、文書の特徴を表す語義お
よび固有名詞とともに、その文書がRAM14(又はH
DD34)において記憶された位置を示す文書アドレス
を含めておく。
【0086】4−3 文書閲覧/分類作成/分類操作 以上の図6〜図9で説明したインデックス作成処理は図
5のステップF12で行われるものとなる。従って図5
の手動分類処理としては、続いてステップF13,F1
4の処理、即ち上述したようにユーザーによる閲覧及び
手動分類の処理に移る。
【0087】上述のように、図5のステップF13にお
いては、ユーザーは表示部30に表示される文書を閲覧
することができる。またステップF14においては、ユ
ーザーが分類項目を設定する操作や、文書データを、設
定された分類項目に振り分けていく操作を行うことがで
きる。このステップF13,F14で行われる操作や、
それに対応する制御部11の処理及び表示部30の表示
例は以下のようになる。
【0088】図10、図11は表示部30における表示
の具体例を示している。まず図10は、詳しくは後述す
る分類モデルに対応した文書分類ウインドウ201の表
示例である。即ち、文書分類の表示に用いられるグラフ
ィックユーザインターフェース(graphic user interfa
ce;GUI)の具体例となる。この文書分類ウィンドウ2
01には、操作用のボタン表示202として、画面のウ
ィンドウの状態を初期の位置にもどすポジションリセッ
ト(position reset)ボタン202aと、文書の内容を
閲読するブラウザ(browser)を呼び出すブラウザボタ
ン202bと、このウィンドウからの脱出(exit)ボタ
ン202cとが表示される。
【0089】また、この文書分類ウィンドウ301は、
分類モデルに対応する分類項目に応じた小ウインドウと
して、文書分類エリア203,204,205・・・が
形成される。文書分類エリア203は、“他のトピック
ス”を表示するエリアとされる。この”他のトピック
ス”の文書分類エリア203は、まだ分類されていない
文書が提示される領域となる。例えば図5のステップF
11で受信された各文書(つまりこれから分類しようと
する文書)は、この”他のトピックス”の文書分類エリ
ア203に提示される。文書分類エリア204は、例え
ば”ビジネスニュース”に分類された文書が提示される
領域となる。文書分類エリア205は、例えば”政治ニ
ュース”に分類された文書が提示される領域となる。こ
れら以外にも、図中で符号を付していない文書分類エリ
アは、それぞれ特定の分類項目に応じた文書が提示され
る領域となる。
【0090】これらの各文書分類エリア203,204
・・・では、その各文書分類エリアに設定された分類項
目(カテゴリ)に分類された文書が、その文書のアイコ
ンと文書のタイトルにより提示される。タイトルがない
場合には、一文の要約が表示される。また各文書分類エ
リア203,204・・・の大きさは固定的ではなく、
ユーザーがドラッグ操作などにより各文書分類エリアを
区切る区切枠211,212,213・・・を移動させ
ることにより、各文書分類エリア203,204・・・
の面積を任意に変更させることができる。文書分類エリ
アの数もユーザーが任意に増減できる。
【0091】また各文書分類エリア203,204・・
・のタイトル(例えば「政治ニュース」など)は、ユー
ザーが任意に設定、変更できるものである。なお、この
文書分類エリアの数及び各タイトルは、後述する分類モ
デルの分類項目に応じたものとなる。言い換えれば、ユ
ーザーがこの分類ウインドウ201においてマウスやキ
ーボード等による入力部20からの操作で、文書分類エ
リアの設定や削除、或いはタイトル設定を行うことで、
分類モデルの分類項目の数やタイトルが設定されること
になる。
【0092】図11は、ユーザーが文書データの内容を
閲覧する閲覧ウインドウ301の例を示している。例え
ばユーザーが、図10の分類ウインドウ201において
或る文書をクリックして選択した状態としたうえで、ブ
ラウザボタン202bをクリックすることで、制御部1
1は図11のように選択された文書を表示する閲覧ウイ
ンドウ301を開くようにする。
【0093】この閲覧ウインドウ301には、文書デー
タファイルのファイル名を表示するファイル名表示部3
02、そのファイル名の文書データを表示する文書表示
部303、文書表示部303に表示された文書の要約文
を表示する要約表示部304、キーワードの入力/表示
を行うキーワード表示部305が設けられる。また操作
用のボタン表示306として、要約文の作成を指示する
ための要約作成ボタン306a、アンドゥ操作(操作取
消)を行うためのアンドゥボタン306b、読み上げ動
作を実行させるための読み上げボタン306cなどが表
示される。
【0094】この様な閲覧ウインドウ301において、
ユーザーは文書表示部303に表示される文書を閲覧す
ることができる。なお、文書の全体を表示しきれないと
きは、文書の一部が表示される。もちろんスクロール操
作を行うことで、全文を閲覧できる。また、ユーザーは
要約作成ボタン306aをクリックすることで、文書表
示部303に表示される文書についての要約文を作成さ
せ、要約表示部304に表示させることができる。な
お、要約文作成のための制御部11の処理については後
述する。さらにユーザーは、読み上げボタン306cを
クリックすることで、文書表示部303に表示されてい
る文書の本文又は要約文についての読み上げを実行させ
ることができる。この読み上げ動作についても後述す
る。
【0095】以上のような分類ウインドウ201、閲覧
ウインドウ301は、図5の手動分類処理の際に限ら
ず、ユーザーの操作に応じて随時表示部20に表示され
るものであるが、図5の手動分類処理に関していえば、
ユーザーは受信した文書の種類や内容を、分類ウインド
ウ201、閲覧ウインドウ301で確認することができ
るものである。具体的には、図5のステップF11で受
信された1又は複数の文書は、ステップF12でのイン
デックス作成処理の後、図10のような分類ウインドウ
201における”他のトピックス”の文書分類エリア2
03に表示される。この分類ウインドウ201におい
て、ユーザーは、文書分類エリア203に表示された各
文書を手動で分類していくことになるが、例えば文書の
タイトルだけ等では内容がわからない場合は、図11の
閲覧ウインドウ301により文書内容を確認する。その
ようにユーザの必要に応じて行われる閲覧が図5のステ
ップF13の処理となる。
【0096】ステップF14としては、ユーザーは分類
ウインドウ201上において分類項目の追加、更新、削
除等を任意に行うことができ、その操作に応じて、制御
部11は表示される文書分類エリア203、204・・
・の表示態様(数、面積、タイトル等)を変更させてい
く。なお、ユーザーによる分類項目(文書分類エリアの
タイトル)の設定/変更は、それが後述する分類モデル
に反映されることになる。
【0097】ユーザーは必要に応じて分類項目の設定を
行った後、文書分類エリア203に表示されている各文
書を、各文書分類エリアに振り分けていく。つまりユー
ザーの手動により、文書を分類する。具体的には、”他
のトピックス”の文書分類エリア203に表示されてい
る文書のアイコンを、例えば入力部20のマウスを用
い、所望の分類項目(カテゴリ)に対応する文書分類エ
リアにドラッグすることによりおこなう。例えばユーザ
ーは、「スポーツ」というタイトルの文書分類エリアを
設定したうえで、”他のトピックス”の文書分類エリア
203に表示されているスポーツ関連の文書のアイコン
を、“スポーツ”の文書分類エリアにドラッグするよう
な操作を行う。このようにして手動で分類された各文書
のアイコンやタイトルは、以降、そのドラッグされた先
の文書分類エリア内で表示される。
【0098】4−4 分類モデル作成/登録 以上のようにユーザーによる手動分類操作が行われた
ら、制御部11は図5のステップF15において、ユー
ザの分類操作に基づいた複数のカテゴリからなる分類モ
デルを作成する。すなわち制御部11は、各カテゴリに
分類された上記複数の文書のインデックスを集めて、分
類モデルを生成する。そして、分類モデルの各カテゴリ
に上記複数の文書を分類する。
【0099】分類モデルは、文書を分類する複数の分類
項目(カテゴリ)から構成される。そして各カテゴリに
ついて、分類された文書が示されるデータ形態となる。
各文書については、上記ステップF12などでインデッ
クスが形成されるが、分類モデルは例えば図12(a)
に示すように、各カテゴリについて分類された文書のイ
ンデックスが対応づけられたようなデータ構造となる。
この図12(a)では、カテゴリとして「スポーツ」
「会社」「コンピュータ」・・・等が設定されている
が、これらは上記のように分類ウインドウ201におい
てユーザーが設定した分類項目となる。なお、もちろん
ユーザーが設定しなくとも、予め設定されている(つま
り分類ウインドウで文書分類エリアとして表示される)
カテゴリがあってもよい。そして各分類項目にはインデ
ックスIDX1、IDX2・・・が対応づけられるが、
即ち各分類項目には、ユーザーが上記のように分類した
文書のインデックスが対応づけられるものとなる。
【0100】各分類項目に対応づけられるインデックス
は、分類ウインドウ201においてその分類項目の文書
分類エリアに表示されている文書のインデックスであ
る。例えばインデックスIDX1がカテゴリ「スポー
ツ」に対応づけられているのは、ユーザーが、分類ウイ
ンドウ201において「スポーツ」をタイトルとする文
書分類エリアを作成し、さらにインデックスIDX1の
文書のアイコンを、その「スポーツ」をタイトルとする
文書分類エリアにドラッグするという手動分類を行った
ことに基づくものとなる。
【0101】ところで上述のように各文書のインデック
スは、固有名詞、固有名詞以外の語義や文書アドレス等
を含んでいる。そして、例えば図12(a)のように1
つの分類項目には1又は複数のインデックスが対応づけ
られるが、インデックスとして固有名詞、語義、文書ア
ドレス等が含まれるため、分類モデルは図12(b)の
ようにも表すことができる。
【0102】即ち図12(b)に示すように、分類モデ
ルは、各カテゴリに対応するカテゴリインデックスとし
て、固有名詞、固有名詞以外の語義、文書アドレスの欄
を有する構造となる。そして分類モデルにおいては、各
カテゴリ「スポーツ」「社会」「コンピュータ」「植
物」「美術」「イベント」に対して、固有名詞“A氏、
・・・”、“B氏、・・・”、“C社、G社、・・
・”、“D種、・・・”、“E氏、・・・”および“F
氏”等の固有名詞が割り当てられる。また、“野球(4
546)、グランド(2343)、・・・”、“労働
(3112)、固有(9821)、・・・”、“モバイ
ル(2102)、・・・”、“桜1(11111)、オ
レンジ1(9911)”、“桜2(11112)、オレ
ンジ2(9912)”および“桜3(11113)”等
の語義も各カテゴリに割り当てられる。さらに文書アド
レス“SP1、SP2、SP3、・・・”、“S01、
S02、S03、・・・”、“CO1、CO2、CO
3、・・・”、“PL1、PL2、PL3、・・・”、
“AR1、AR2、AR3、・・・”および“EV1、
EV2、EV3、・・・”も各カテゴリに割り当てられ
る。
【0103】なお、“桜1”“桜2”“桜3”は、
“桜”の第1の語義(11111)、第2の語義(11
112)、第3の語義(11113)を示している。ま
た、“オレンジ1”“オレンジ2”は、“オレンジ”の
第1の語義(9911)、第2の語義(9912)を示
している。たとえば“オレンジ1”は植物のオレンジを
表し、“オレンジ2”はオレンジ色を表す。固有名詞以
外の場合に語そのものではなく語義を用いるのは、この
様に、同じ語でも複数の意味を有することがあるからで
ある。
【0104】図5のステップF15では、ユーザーの手
動分類操作に応じて例えばこの様な分類モデルが生成さ
れる。そしてステップF16として分類モデルが登録、
即ちRAM15(又はHDD34)に記録される。この
ように分類モデルが生成/登録されることにより、文書
の分類が行われたことになる。
【0105】なお、このように図5におけるステップF
15、F16として分類モデルの作成/登録が行われた
後は、後述する自動分類処理や、ユーザーの分類項目の
編集、或いは手動分類操作などに応じて、分類モデルは
逐次更新されていくことになる。分類モデルが更新され
ると、分類モデルに更新日時が記録される。図12に
は、更新日時として“1998年12月10日19時5
6分10秒”が記録されている。
【0106】5.文書データに対する自動分類処理 5−1 処理手順 本例の文書処理装置1では、上記のように一旦分類モデ
ルが作成された後は、例えば通信部21により外部から
取り込まれた文書データを、自動的に分類していく自動
分類処理が可能となる。即ち以下説明する自動分類処理
とは、文書処理装置1が外部から送られた文書データを
受信した際に、その文書データを分類モデルに対して分
類していく処理となる。なお、この例では、一つの文書
を受信する毎に以下説明する自動分類処理をおこなうこ
ととするか、複数の所定数の文書を受信する度におこな
ってもよいし、ユーザが図9の画面を開く操作をしたと
きにそれまでに受信した全文書に対して自動分類処理を
おこなうようにしてもよい。
【0107】自動分類処理としての全体の処理手順を図
13に示す。図13のステップF21は、文書処理装置
1の受信部21による文書受信処理を示している。この
ステップF21では、受信部21は、たとえば通信回線
を介して送信された1又は複数の文書を受信する。受信
部21は、受信した文書を文書処理装置の本体10に送
る。制御部11は供給された1又は複数の文書データを
RAM14又はHDD34に格納する。
【0108】続いてステップF22に進み、制御部11
は、ステップF21で取り込まれた文書についてインデ
ックスを作成する。
【0109】ステップF23では、制御部11は、分類
モデルに基づいて、インデックスを付された各文書を、
分類モデルのいずれかのカテゴリに自動分類する。そし
て、制御部11は、分類の結果をたとえばRAM14に
記憶させる。自動分類の詳細については後述する。
【0110】ステップF24では、制御部11は、ステ
ップF23での新たな文書の自動分類の結果に基づい
て、分類モデルを更新する。そしてステップF25で
は、制御部11は、ステップF24で更新された分類モ
デルを登録する。例えば分類モデルをRAM14に記憶
させる。
【0111】以上の図13の処理により、文書処理状態
1に入力された文書データが、分類モデル上で分類され
るように自動分類処理が行われることになる。すなわち
この自動分類処理においては、受信した文書に対しては
インデックスが作成され、さらに自動分類が行われた
後、そのインデックスを構成している固有名詞、語義、
文書アドレス等が、上記図12のように分類モデル上で
或るカテゴリーに対応づけられることになる(分類モデ
ルが更新される)。
【0112】ステップF21、F22の処理は、上述し
た手動分類処理におけるステップF11,F12と同様
である。即ちステップF22のインデックス作成処理と
しては、図6〜図9で説明した処理が行われるものであ
り、ここでの繰り返しの説明は避ける。また、ステップ
F24の分類モデルの更新は、ステップF23の自動分
類の分類結果に応じてものとなる。以下、上述の手動分
類処理とは異なる処理として、ステップF23の自動分
類について詳細に説明する。
【0113】5−2 自動分類 図13のステップF23での自動分類の詳しい処理を図
14に示す。図14のステップF61では、制御部11
は、分類モデルのカテゴリCiに含まれる固有名詞の集
合と、ステップF21で受信した文書から抽出されイン
デックスに入れられた語のうちの固有名詞の集合とにつ
いて、これらの共通集合の数をP(Ci)とする。そし
て制御部11は、このようにして算出した数P(Ci)
をRAM14に記憶させる。
【0114】ステップF62においては、制御部11
は、その文書のインデックス中に含まれる全語義と、各
カテゴリCiに含まれる全語義との語義間関連度を、後
述する図16に示す語義間関連度の表を参照して、語義
間関連度の総和R(Ci)を演算する。すなわち制御部
11は、分類モデルにおける固有名詞以外の語につい
て、全語義間関連度の総和R(Ci)を演算する。そし
て制御部11は、演算した語義間関連度の総和R(C
i)をRAM14に記憶させる。
【0115】ここで語義間関連度について説明してお
く。語義間関連度は、図15の処理により文書処理装置
1が備える電子辞書に含まれる語義について予め算出
し、その結果を図16のように保持しておけばよい。つ
まり、制御部11が予め一度だけ図15の処理を実行し
ておくようにすることで、図14の自動分類処理の際に
用いることができる。
【0116】制御部11が予め実行しておく図15の処
理は次のようになる。まずステップF71において、制
御部11は、電子辞書内の語の語義の説明を用いて、こ
の辞書を使って語義のネットワークを作成する。すなわ
ち、辞書における各語義の説明とこの説明中に現れる語
義との参照関係から、語義のネットワークを作成する。
ネットワークの内部構造は、上述したようなタグ付けに
より記述される。文書処理装置の制御部11は、たとえ
ばRAM14に記憶された電子辞書について、語義とそ
の説明を順に読み出して、ネットワークを作成する。制
御部14は、このようにして作成した語義のネットワー
クをRAM14に記憶させる。
【0117】なお、上記ネットワークは、文書処理装置
の制御部11が辞書を用いて作成する他に、受信部21
にて外部から受信したリ、記録/再生部31にて記録媒
体32から再生したりすることにより得ることもでき
る。また上記電子辞書は、受信部21にて外部から受信
したり、記録/再生部31にて記録媒体32から再生し
たりすることにより得ることができる。
【0118】ステップF72においては、ステップF7
1で作成された語義のネットワーク上で、各語義のエレ
メントに対応する中心活性値の拡散処理をおこなう。こ
の活性拡散により、各語義に対応する中心活性値は、上
記辞書により与えられたタグ付けによる内部構造に応じ
て与えられる。中心活性値の拡散処理は、図8で説明し
た処理となる。
【0119】ステップF73においては、ステップF7
1で作成された語義のネットワークを構成するある一つ
の語義Siを選択し、続くステップF74においては、
この語義Siに対応する語彙エレメントEiの中心活性
値eiの初期値を変化させ、このときの中心活性値の差
分△eiを計算する。
【0120】さらにステップF75においては、ステッ
プF74におけるエレメントEiの中心活性値eiの差
分△eiに対応する、他の語義Sjに対応するエレメン
トEjの中心活性値ejの差分△ejを求める。ステッ
プF76においては、ステップF75で求めた差分△e
jを、ステップF74で求めた△eiで除した商△ej
/△eiを、語義Siの語義sjに対する語義間関連度
とする。
【0121】ステップF77においては、一の語義Si
と他の語義Sjとのすべての対について語義間関連度の
演算が終了したか否かについて判断する。すべての語義
の対について語義間関連度の演算が終了していないとき
には、ステップF73にもどり、語義間関連度の演算が
終了していない対について語義間関連度の演算を継続す
る。このようなステップF73からステップF77のル
ープにおいて、制御部11は、必要な値をたとえばRA
M14から順に読み出して、上述したように語義間関連
度を計算する。制御部11は、計算した語義間関連度を
たとえばRAM14に順に記憶させる。そして、すべて
の語義の対について語義間関連度の演算が終了したとき
には、ステップF77から、この一連の処理を終了す
る。
【0122】このような語義間関連度の算出は、或る1
つの語義の中心活性値を変化させた時に、それにつられ
て中心活性値が変化する語義を、関連度が高いものとす
る処理といえる。つまりステップF74で或る語義の中
心活性値を変化させると、それに応じて関連する(リン
クされた)語義の中心活性値が変化するものとなるた
め、その変化の度合いを調べれば、或る語義に対する他
の各語義の関連度がわかるものである。(或るエレメン
トEiの中心活性値は、上述した活性拡散の説明におい
て述べたように、リンク先のエレメントの中心活性値と
端点活性値が反映されて、そのエレメントEi端点活性
値が更新されたうえで、そのエレメントEiの端点活性
値と現在の中心活性値の和から求められるため、リンク
先との関連度が大きいほど中心活性値の変化量は大きく
なる) このような処理を各語義から他の全ての語義に対して行
っていくことで、すべての語義の対(組み合わせ)につ
いて、関連度を算出することができる。
【0123】このように計算された語義間関連度は、図
16に示すように、それぞれの語義と語義の間に定義さ
れる。この図16の表においては、語義間関連度は0か
ら1までの値をとるように正規化されている。そしてこ
の表においては一例として“コンピュータ”、“テレ
ビ”、“VTR”の間の相互の語義間関連度が示されて
いる。“コンピュータ”と“テレビ”の語義間関連度は
0.55、“コンピュータ” と“VTR”の語義間関
連度は0.25、“テレビ”と“VTR”の語義間関連
度は0.60である。
【0124】以上のように予め算出されていた語義間関
連度を用いて図14のステップF62の処理が行われた
ら、続いて制御部11は、ステップF63として、カテ
ゴリCiに対する文書の文書分類間関連度Rel(C
i)を Rel(Ci)=m1P(Ci)+n1R(Ci) として算出する。ここで、係数m1、n1は定数で、そ
れぞれの値の文書分類間関連度への寄与の度合いを表す
ものである。制御部11は、ステップF61で算出した
共通集合の数P(Ci)およびステップF62で算出し
た語義間関連度の総和R(Ci)を用いて、上記式の演
算を行い、文書分類間関連度Rel(Ci)を算出す
る。制御部11は、このように算出した文書分類間関連
度Rel(Ci)をRAM14に記憶させる。
【0125】なお、これらの係数m1、n1の値として
は、たとえばm1=10、n1=1とすることができ
る。また係数m1、n1の値は、統計的手法を使って推
定することもできる。すなわち、制御部11は、複数の
係数mおよびnの対について文書分類間関連度Rel
(Ci)が与えられることで、上記係数を最適化により
求めることができる。
【0126】ステップF64においては、制御部11
は、カテゴリCiに対する文書分類間関連度Rel(C
i)が最大で、その文書分類間関連度Rel(Ci)の
値がある閾値を越えているとき、そのカテゴリCiに文
書を分類する。すなわち制御部11は、複数のカテゴリ
に対してそれぞれ文書分類間関連度を作成し、最大の文
書分類間関連度が閣値を越えているときには、文書を最
大の文書分類間関連度を有する上記カテゴリCiに分類
する。これにより文書が自動的に所要のカテゴリに分類
されることになる。なお最大の文書分類間関連度が閾値
を越えていないときには、文書の分類はおこなわない。
【0127】以上のような図14の処理として、図13
のステップF23の自動分類が行われたら、ステップF
24、F25で、それに応じて分類モデルを更新し、登
録することで、一連の自動分類が完了する。即ち文書処
理装置1に受信された文書データは、自動的に分類され
たことになり、ユーザーは例えば図10の分類ウインド
ウ201において、所要の文書分類エリアにおいて、受
信された文書データを確認できることになる。
【0128】6.要約作成処理 続いて、文書データについての要約文を作成する処理に
ついて述べる。上述したようにユーザーは、文書を選択
して図11のような閲覧ウインドウ301を開くことに
より、文書の本文を閲覧することができる。例えば上述
した手動分類処理におけるステップF13の時点や、そ
の他任意の時点において、図10で説明した分類ウイン
ドウ201から、閲覧ウインドウ301を開くことがで
きる。
【0129】例えば分類ウインドウ201において或る
文書を選択した状態でブラウザボタン202bをクリッ
クすることで、図17のように、文書表示部303に選
択された文書の本文が表示された閲覧ウインドウ301
が開かれる。なお文書表示部303に文書全文が表示で
きないときには、その文書の一部が表示される。また要
約文が作成されていない時点では、図17のように要約
表示部304は空白とされる。
【0130】この閲覧ウインドウ301において要約作
成ボタン306aがクリックされると、文書表示部30
3に表示されている文書についての要約文が作成され、
図18に示すように要約表示部304に表示される。つ
まり制御部11は、ユーザーの要約作成操作に応じて、
以下説明するような要約文作成処理を行い、作成後、そ
れを表示する制御を行うものとなる。文書から要約を作
成する処理は、文書のタグ付けによる内部構造に基づい
て実行される。なお要約文は、要約表示部304のサイ
ズに応じて生成される。そして本文表示部303と要約
表示部304の面積は、ユーザーが仕切枠312を移動
させることで変化させることができる。つまり要約文
は、要約作成が指示された時点での要約表示部304の
サイズに応じたサイズ(文書長)で作成されることにな
る。
【0131】要約作成ボタン306aがクリックされる
ことにより開始される、制御部11の要約作成処理を図
18に示す。
【0132】図19のステップF81では、制御部11
は活性拡散を行う。本例においては、活性拡散により得
られた中心活性値を重要度として採用することにより、
文書の要約を行うものである。すなわち、タグ付けによ
る内部構造を与えられた文書においては、活性拡散を行
うことにより、各エレメントにタグ付けによる内部構造
に応じた中心活性値を付与することができる。ステップ
F81で行う活性拡散処理は、図7〜図9で説明したも
のと同様の処理となるが、上述したように活性拡散は、
中心活性値の高いエレメントと関わりのあるエレメント
にも高い中心活性値を与えるような処理である。すなわ
ち、活性拡散は、照応(共参照)表現とその先行詞の間
で中心活性値が等しくなり、それ以外では中心活性値が
減衰するような中心活性値についての演算である。この
中心活性値は、タグ付けによる内部構造に応じて決定さ
れるので、タグ付けによる内部構造を考慮した文書の分
析に利用することができる。
【0133】次にステップF82では、制御部11は、
表示部30に表示されている閲覧ウィンドウ301の要
約表示部304のサイズ、具体的にはこの要約表示部3
04に表示可能な最大文字数をwsと設定する。また制
御部11は、要約の文字列(要約文を保持する内部レジ
スタ)sを初期化して初期値s(0)=””と設定す
る。制御部11は、このように設定した、最大文字数w
sおよび文字列sの初期値s(0)を、RAM14に記
録する。
【0134】ステップF83では、制御部11は、文の
骨格の抽出処理をカウントするカウンタのカウント値i
を「1」に設定する。そしてステップF84で制御部1
1は、カウンタのカウント値iに基づいて、文章からi
番目に平均中心活性値の高い文の骨格を抽出する。平均
中心活性値とは、一つの文を構成する各エレメントの中
心活性値を平均したものである。制御部11は、たとえ
ばRAM14に記録した文字列s(i−1)を読み出
し、この文字列s(i−1)に対して、抽出した文の骨
格の文字列を加えて、S(i)とする。そして制御部1
1は、このようにして得た文字列s(i)をRAM14
に記録する。初回は、文字列s(i−1)は初期値s
(0)であるので、今回抽出した文の骨格が文字列S
(i)としてRAM14に記憶されることになる。また
以降においてステップF84の処理が行われる場合は、
抽出された文の骨格が文字列S(i)に、それまでの文
字列S(i)(つまりその時点では文字列S(i−
1))に追加されていくものとなる。また同時に、制御
部11はこのステップF84において、上記文の骨格に
含まれないエレメントの中心活性値順のリストL(i)
を作成し、このリストL(i)をRAM14に記録す
る。
【0135】すなわち、このステップF84において
は、要約のアルゴリズムは、活性拡散の結果を用いて、
平均中心活性値の大きい順に文を選択し、選択された文
の骨格の抽出する。文の骨格は、文から抽出した必須要
素により構成される。必須要素になりうるのは、エレメ
ントの主辞(head)と、主語(subject)、目的語(obj
ect)、間接目的語(indirect object)、所有者(poss
essor)、原因(cause)、条件(condition)または比
較(comparison)の関係属性を有する要素と、等位構造
が必須要素のときにはそれに直接含まれるエレメントと
が必須要素を構成するものである。そして、文の必須要
素をつなげて文の骨格を生成し、要約に加える。
【0136】、ステップF85では制御部11は、文字
列s(i)の長さが、閲覧ウィンドウ301の要約表示
部104の最大文字数wsより大きいか否かを判断す
る。このステップF85は、要約表示部304のサイズ
に応じた要約文を作成するための判断処理となる。
【0137】制御部11は、文字列s(i)の長さが最
大文字数wsに達していないときは、処理をステップF
86に進める。ステップF86では制御部11は、文書
中で、(i+1)番目に平均中心活性値が高い文のエレ
メントの中心活性値と、上記ステップF84で作成した
リストL(i)の最も中心活性値が高いエレメントの中
心活性値を比較する。つまり、上記ステップF84にお
いて要約として採用された文の次に平均中心活性値が高
い文(即ち次に要約文に付加する候補となる文)と、ス
テップF84において要約として採用された文の中で骨
格ではないとして要約からは排除されたエレメントの中
心活性値を比較する。
【0138】このステップF86の処理は、要約文とし
ての文字列に次に加える部位を、その直前のステップF
84で採用した文において骨格として採用されなかった
ものから選ぶか、或いは他の文から選ぶかを判断する処
理となる。
【0139】(i+1)番目に平均中心活性値が高い文
におけるエレメントの中心活性値よりも、リストL
(i)における最も高い中心活性値の方が、中心活性値
が高い値であった場合は、要約文としての文字列に次に
加える部位を、その直前のステップF84で採用した文
において骨格として採用されなかったものから選ぶよう
にする。このため制御部11の処理はステップF88に
進み、リストL(i)における最も中心活性値が高いエ
レメントを、その時点で記憶されている文字列S(i)
に加え、文字列SS(i)とする。またこのとき、文字
列SS(i)に加えたエレメントをリストL(i)から
削除する。そして、ステップF89において、文字列S
S(i)が、最大文字数wsより大きいか否かを判断
し、大きくなければステップF86に戻る。
【0140】ステップF86において、(i+1)番目
に平均中心活性値が高い文のエレメントとして、リスト
L(i)における最も高い中心活性値よりも中心活性値
が高いエレメントがあった場合は、要約文としての文字
列に次に加える部位を、その直前のステップF84で採
用した文とは別の文から選ぶこととしてステップF87
でカウント値iをインクリメントしてステップF84に
戻ることになる。つまりステップF86で、(i+1)
番目に平均中心活性値が高い文とされた文について、ス
テップF84で骨格を抽出し、それを文字列S(i)に
加えるようにする。
【0141】以上のように、ステップF84又はステッ
プF88で文の骨格となるエレメントやその他のエレメ
ントとして、中心活性値の高いものを基準として文字列
に加えていきながら、ステップF85又はステップF8
9で、文字列S(i)又はSS(i)を最大文字数ws
と比較していくことで、最大文字数wsに近いが最大文
字数wsを越えない文字列を作成していくことになる。
【0142】例えばステップF85で文字列S(i)が
最大文字数wsを越えた場合は、制御部11の処理はス
テップF90に進み、直前のステップF84で骨格を加
える前の文字列S(i−1)を、要約文とする。つま
り、これはステップF84で文の骨格を加えたことによ
り、最大文字数wsを越えてしまったことになるため、
その骨格を加える前の文字列S(i−1)が、最大文字
数wsに近いが最大文字数wsを越えない文字列である
と判断して、それを要約文とするものである。
【0143】なお、このため初めてステップF84で文
字列S(i)を生成した時点(i=1の時点)で、ステ
ップF85で、文字列S(i)が最大文字数wsを越え
た場合は、文字列S(i−1)は、ステップF82で設
定した初期値としての文字列S(0)となるため、実質
的に要約文は作成できなかったことになる。これは、要
約表示部304のサイズが小さすぎたことに起因するた
め、ユーザーは画面上で要約表示部304の面積を広げ
た上で、再度、要約作成ボタン306aをクリックし
て、図19の処理が開始されるようにすればよい。
【0144】ステップF85で文字列S(i)が最大文
字数wsを越えていない場合は、上述のように制御部1
1の処理はステップF86に進み、次に文字列に加える
部分を判断することになる。そして上記のようにステッ
プF89に進んだ場合は、文字列SS(i)が最大文字
数wsを越えたか否かを判別する。ここで文字列SS
(i)が最大文字数wsを越えた場合は、制御部11の
処理はステップF91に進み、直前のステップF88で
或るエレメントを加える前の文字列S(i)を、要約文
とすることになる。つまり、これはステップF88でエ
レメントを加えたことにより、最大文字数wsを越えて
しまったことになるため、そのエレメントを加える前の
文字列S(i)が、最大文字数wsに近いが最大文字数
wsを越えない文字列であると判断して、それを要約文
とするものである。
【0145】以上のような処理により、その時点の要約
表示部304のサイズに適合した要約文が作成されるこ
とになる。そしてその要約文の内容は、平均中心活性値
の高い1又は複数の文の骨格、及び骨格以外の中心活性
値の高いエレメントが用いられたものとなる。そしてこ
の様に作成された要約文は、RAM14に記憶されると
ともに、図18のように要約表示部304に表示され
る。
【0146】なお、表示された要約文を見てユーザーが
より詳しい要約文を見たいと思った場合、或いはより短
い要約文を見たいと思った場合は、閲覧ウインドウ30
1の要約表示部304のサイズ(面積)を増減した上
で、再度要約作成ボタン306aをクリックすればよ
い。すると、上述した図19の処理により、その時点の
要約表示部304のサイズに応じた文書長の要約書が作
成され、表示されることになる。
【0147】7.読み上げ処理 文書処理装置1は、以上のように、サーバ3等からタグ
付けされた文書データを受信すると、その本文や要約文
を表示してユーザーに提示できるが、さらに受信した文
書を音声でユーザーに提示することもできる。即ちCP
U13により、ROM15やHDD34に記録されてい
る電子文書処理プログラムのうちの音声読み上げプログ
ラムを起動することで、図20に示すような一連の工程
を経ることによって、文書の読み上げを行うことができ
る。まずここでは、簡略化した各工程の説明を行い、そ
の後、具体的な文書例を用いて、各工程の説明を詳細に
行う。
【0148】制御部11の処理として、図20のステッ
プF101は、図5のステップF11(又は図13のス
テップF21)と同様の文書受信/記憶処理である。上
述ののように、受信した文書データ(タグファイル)に
ついては手動又は自動での分類処理が行われるが、それ
と同様に、受信した文書について読み上げ処理も実行可
能という意味で図20にステップF101を記したもの
である。ここでは特に処理手順として、分類処理と読み
上げ処理の順序その他を規定するものではない。
【0149】なお、文書読み上げ処理の対象となる文書
(受信文書)には、後述するように、音声合成を行うた
めに必要なタグが付与されていることが必要である。図
1で説明したようにタグが付与された文書データ(タグ
ファイル)は、オーサリング装置2において生成される
ものである。従って、オーサリング装置2では、音声合
成を行うために必要なタグも付与する。但し、文書処理
装置1は、タグ付けされた文章を受信したうえで、その
文書に音声合成を行うために必要なタグを新たに付与し
て文書を作成することもできる。つまり音声合成を行う
ために必要なタグについては、オーサリング装置2側で
必ずしも付与する必要はない。
【0150】文書処理装置1の文書読み上げ処理として
は続いてステップF102において、CPU13の制御
のもとに、タグファイルに基づいて読み上げ用ファイル
を生成する。この読み上げ用ファイルは、後述するよう
に、タグファイル中のタグから、読み上げのための属性
情報を導出し、この属性情報を埋め込むことにより生成
される。
【0151】続いてステップF103において文書処理
装置1は、CPU13の制御のもとに、読み上げ用ファ
イルを用いて、音声合成エンジンに適した処理を行う。
なお、この音声合成エンジンは、ハードウェアで構成し
てもよいし、ソフトウェアで実現するようにしてもよ
い。音声合成エンジンをソフトウェアで実現する場合に
は、そのアプリケーションプログラムは、ROM15や
HDD34等に予め記憶されている。
【0152】続いて文書処理装置1はステップF104
において、ユーザが後述するユーザインターフェースを
用いて行う操作に応じて処理を行う。文書処理装置1
は、このような処理を行うことによって、与えられた文
書を読み上げることができる。これらの各工程につい
て、以下詳細に説明する。
【0153】まず、ステップF101におけるタグ付け
された文書の受信又は作成について説明する。文書処理
装置1は、例えば通信部21から文書(音声合成を行う
ために必要なタグが既に付与されている文書)を受信す
る。または、文書処理装置1は、タグ付けされた文書を
受信し、その文書に音声合成を行うために必要なタグを
新たに付与して文書を作成する。
【0154】説明上の例として、以下のような、日本
語、及び英語の文書にタグ付けがなされたタグファイル
が、受信又は作成されものとする。
【0155】まずタグファイルの元となる日本語文書
は、次のような文書とする。 「[素敵にエイジング]/8ガン転移、抑えられる!? がんはこの十数年、わが国の死因第一位を占めている。
そめ死亡率は年齢が進むとともに増加傾向にある。高齢
者の健康を考えるとき、がんの問題を避けて通れない。
がんを特徴づけるのは、細胞増殖と転移である。人間の
細胞には、自動車でいえばアクセルに当たり、がんをど
んどん増殖する「がん遺伝子」と、ブレーキ役の「がん
抑制遺伝子」がある。双方のバランスが取れていれば問
題はない。正常な調節機能が失われ、細胞内でブレーキ
が利かない変異が起こると、がんの増殖が始まる。高齢
者の場合、長い年月の間にこの変異が蓄積し、がん化の
条件を備えた細胞の割合が増え、がん多発につながるわ
けだ。ところで、もう一つの特徴、転移という性質がな
ければ、がんはそれほど恐れる必要はない。切除するだ
けで、完治が可能になるからである。転移を抑制するこ
との重要性がここにある。この転移、がん細胞が増える
だけでは発生しない。がん細胞が細胞と細胞の間にある
蛋白(たんぱく)質などを溶かし、自分の進む道をつく
って、血管やリンパ管に入り込む。循環しながら新たな
“住み家”を探して潜り込む、といった複雑な動きをす
ることが、近年解明されつつある。」
【0156】タグファイルの元となる英語の文書の例は
次のようなものとする「During its centennial year,
The Wall Street Journal will report events of the
past century that stand as milestones of American
business history. THREE COMPUTERS THAT CHANGED the
face of personal computing were Iaunched in 1977.
That year the Apple II, Commodore Pet and Tendy T
RS came to market. The computers were crude by tod
ay's standerds. Apple ll owners, for example,had t
o use their television sets as screens and storedd
ata on audiocassettes.」
【0157】文書処理装置1は、このような日本語又は
英語の文書についてタグが付された文書を受信すると、
分類処理や、図17、図18等で説明したようにその本
文を表示したり、要約文を作成して表示することができ
る。
【0158】ここで上記の日本語又は英語の文書は、そ
れそれ、図22又は図23に示すようなタグファイルと
して構成されている。日本語文書のタグファイルとして
は、図22(a)に見出しの部分である「〔素敵にエイ
ジング〕/8ガン転移、抑えられる!?」を抜粋したも
のを示し、図22(b)に、文書中の最後の段落である
「この転移、がん細胞が・・・・近年解明されつつあ
る。」を抜粋したものを示している。残りの段落につい
ては省略してある。なお、実際のタグファイルは、見出
し部分から最後の段落までが1つのファイルとして構成
されている。
【0159】図22(a)に示す見出し部分において、
<見出し>というタグは、この部分が見出しであること
を示している。この図22(a)(b)に示すタグファ
イルは基本的には、図3を用いて文書データ構造を説明
した際に用いたタグファイル例と同様にタグが付されて
いるものであり、上述した各タグについての細かい説明
は省略するが、所要各所に、音声合成を行うために必要
なタグが付与されているものである。
【0160】音声合成を行うために必要なタグとして
は、例えばまず、図中「例1」の部分に示すように、
「蛋白(たんぱく)」のように元の文書に読み仮名を示
す情報が与えられているときに付与されるものがある。
すなわち、この場合では、「たんぱくたんぱく」と重複
して読み上げてしまうことを防ぐために、発音=“nul
l”という読み属性情報が記述されており、「(たんぱ
く)」の部分読み上げを禁止するタグが付与されてい
る。また、音声合成を行うために必要なタグとしては、
図中「例2」「例3」に示すように、「リンパ管」のよ
うな専門用語や「住み家」のように、誤った読み上げを
行う可能性のある難訓部分に付与されるものがある。す
なわち、この場合では、「りんぱくだ」や「すみいえ」
と読み上げてしまうことを防ぐために、それぞれ、発音
=“りんぱかん”、発音=“すみか”という読み仮名を
示す読み属性情報が記述されている。
【0161】一方、図23に示すタグファイルにおける
音声合成を行うために必要なタグとしては、図中「例
4」として示す部分のように、「II」というローマ数
字に対して、発音=“two”という読み属性情報が記述
されている。これは、「II」を「トゥ(two)」と読
み上げさせたい場合に、「セカンド(second)」と読み
上げてしまうことを防ぐために記述されているものであ
る。
【0162】また、例えば文書内に引用文が含まれてい
る場合、このようなタグファイルには、図示しないが、
その文が引用文であることを示すタグが付与される。さ
らに、タグファイルには、例えば文書内に疑問文がある
場合、図示しないが、その文が疑問文であることを示す
タグが付与される。
【0163】文書処理装置1は、先に図20に示したス
テップF101において、例えば以上の例のように、音
声合成を行うために必要なタグが付与された文書を受信
又は作成するものとなる。
【0164】つぎに、図20のステップF102におけ
る読み上げ用ファイルの生成について説明する。文書処
理装置1は、タグファイル中のタグから、読み上げめた
めの属性情報を導出し、この属性情報を埋め込むことに
よって読み上げ用ファイルを生成する。具体的には、文
書処理装置1は、文書の段落、文、句の先頭を示すタグ
を見つけ出し、これらのタグに対応して読み上げのため
の属性情報を埋め込む。また文書処理装置は、文書の要
約文を作成した場合には、その要約文に含まれる部分の
先頭を文書から見つけ出し、読み上げの際に音量を増大
させる属性情報を埋め込み、要約文に含まれる部分であ
ることを強調することなどもできる。
【0165】文書処理装置1は、図22又は図23に示
したタグファイルから図24又は図25に示すような読
み上げ用ファイルを生成する。なお、図24(a)
(b)は図22(a)(b)に示した部分に対応するも
のである。実際の読み上げ用ファイルは、上述した見出
し部分から最後の段落までが1つのファイルとして構成
されていることは勿論である。
【0166】図24に示す読み上げ用ファイルには、文
書の先頭に対応してCom=Lang***という属性情報が埋め
込まれている。この属性情報は、文書を記述している言
語を示す。ここでは、Com=Lang=JPNという属性情報であ
り、文書を記述している言語が日本語であることを示し
ている。文書処理装置においては、この属性情報を参照
することで、文書毎に言語に応じた適切な音声合成エン
ジンを選択することができる。
【0167】また、この読み上げ用ファイルには各所
に、Com=begin_p、Com=begin_s、Com=begin_phという属
性情報が埋め込まれている。これらの属性情報は、それ
ぞれ、文書の段落、文及び句の先頭を示す。文書処理装
置1は、上述したタグファイル中のタグに基づいて、こ
れらの段落、文及び句の先頭を識別する。なお、読み上
げ用ファイルにおいて、例えば上述したタグファイル中
の<形容動詞句><名詞句>のように、同じレベルの統
語構造を表すタグが連続して表れる部分に対しては、そ
れぞれに対応する数のCom=begin_phが埋め込まれずに、
まとめられて1つのCom=begin_phが埋め込まれる。
【0168】さらに、読み上げ用ファイルには、Com=be
gin_p、Com=begin_s、及びCom=begin_phに対応して、そ
れぞれ、Pau=500、Pau=100及びPau=50という属性情報が
埋め込まれている。これらの属性情報は、それぞれ、読
み上げの際に500ミリ秒、100ミリ秒及び50ミリ
秒の休止期間を設けることを示す。すなわち文書処理装
置1が、文章の段落、文及び句の先頭こおいて、それぞ
れ、500ミリ秒、100ミリ秒及び50ミリ秒の休止
期間を設けて文書を音声合成エンジンにより読み上げる
ようにするための情報である。なお、これらの属性情報
は、Com=begin_p、Com=begin_s及びCom=begin_phに対応
して埋め込まれる。そのため、例えばタグファイル中の
<副詞句><名詞句>のように、同じレベルの統語構造
を表すタグが連続して表れる部分は、1つの句として捉
えられ、それぞれに対応する数のPau=50が埋め込まれず
に、まとめられて1つのPau=50が埋め込まれる。また、
例えばタグファイル中の<段落><文><名詞句>のよ
うに、異なるレベルの統語構造を表すタグが連続して表
れる部分については、それぞれに対応するPau=***が埋
め込まれる。そのため文書処理装置1は、このような部
分を読み上げる際には、例えば文書の段落、文及び句の
それぞれの休止期間を加算して得られる650ミリ秒の
休止期間を設けて読み上げるようにする。このように、
文書処理装置1は、段落、文及び句に対応した休止期間
を設けることで、段落、文及び句の切れ目を考慮した違
和感のない読み上げを行うことができる。なお、この休
止期間は、文書の段落、文及び句の先頭において、それ
ぞれ、600ミリ秒、100ミリ秒及び50ミリ秒であ
る必要はなく、適宜変更することができる。
【0169】さらにまた、読み上げ用ファイルにおいて
は、タグファイル中で記述されている発音=“null”と
いう読み属性情報に対応して、「(たんぱく)」が除か
れているとともに、発音=“りんぱかん”、発音=“す
みか”という読み属性情報に対応して、「リンパ管」、
「住み家」が、それぞれ、「りんぱかん」、「すみか」
に置換されている。文書処理装置1は、このような読み
属性情報を埋め込むことで、音声合成エンジンが参照す
る辞書の不備による読み誤りをすることがないようにし
ている。
【0170】また、読み上げ用ファイルには、文書内に
含まれた引用文であることを示すタグに基づいて、この
引用文のみを別の音声合成エンジンを用いるように指定
するための属性情報が埋め込まれてもよい。さらに、読
み上げ用ファイルには、疑問文であることを示すタグに
基づいて、その文の語尾のイントネーションを上げるた
めの属性情報が埋め込まれるようにしてもよい。さらに
また、読み上げ用ファイルには、必要に応じて、いわゆ
る「である調」の文体を「ですます調」の文体に変換す
るための属性情報を埋め込むこともできる。なお、この
場合、文書処理装置1は、このような属性情報を読み上
げ用ファイルに埋め込むのではなく、「である調」の文
体を「ですます調」の文体に変換して音声読み上げ用フ
ァイルを生成するようにしてもよい。
【0171】一方、図25に示す読み上げ用ファイルに
は、文書の先頭に対応してCom=Lang=ENGという属性情報
が埋め込まれており、文書を記述している言語が英語で
あることを示している。また、読み上げ用ファイルに
は、Com=Vol=***という属性情報が埋め込まれている。
この属性情報は、読み上げの時の音量を示す。例えば、
Com=Vol=0は、文書処理装置のデフォルトの音量で読み
上げることを示している。また、Com=Vol=80は、デフォ
ルトの音量を80%増量した音量で読み上げることを示
している。任意の、Com=Vol=***は、次のCom=Vol=***ま
で有効である。さらに、読み上げ用ファイルにおいて
は、タグファイル中で記述されている発音=“two”と
いう読み属性情報に対応して、「II」が「two」に置
換されている。
【0172】文書処理装置1は、図21に示す一連の工
程を経ることによって、このような読み上げ用ファイル
を生成する。まず文書処理装置1は、ステップF201
において、CPU13によって、受信又は作成したタグ
ファイルを解析する。ここで文書処理装置1は、文書を
記述している言語を判別するとともに、文書の段落、文
及び句の先頭や、読み属性情報をタグに基づいて探し出
す。続いて文書処理装置1は、ステップF202におい
て、CPU13によって、文書を記述している言語に応
じて文書の先頭にCom=Lang=***という属性情報を埋め込
む。
【0173】次に文書処理装置1は、ステップF203
において、CPU13によって、文書の段落、文及び句
の先頭を読み上げ用ファイルにおける属性情報に置換す
る。すなわち文書処理装置1は、タグファイル中の<段
落>、<文>及び<***句>を、それぞれ、Com=begi
n_p、Com=begin_s及びCom=begin_phに置換する。
【0174】さらに文書処理装置1は、ステップF20
4において、CPU13によって、同じレベルの統語構
造が表れて同じCom=begin_***が重複しているものを、
1つのCom=begin_***にまとめる。続いて文書処理装置
1は、ステップF205において、CPU13によっ
て、Com=begin_***に対応してPau=***を埋め込む。すな
わち文書処理装置1は、Com=begin_pの前にPau=500を埋
め込み、Com=begin_sの前にPau=100を埋め込み、Com=be
gin_phの前にPau=50を埋め込む。そして文書処理装置1
は、ステップF206において、CPU13によって、
読み属性情報に基づいて、正しい読みに置換する。すな
わち文書処理装置1は、発音=“null”という読み属性
情報に基づいて、「(たんぱく)」を除去するととも
に、発音=“りんぱかん”、発音=“すみか”という読
み属性情報に基づいて、「リンパ管」、「住み家」を、
それぞれ、「りんぱかん」、「すみか」に置換する。
【0175】文書処理装置1は、先に図20に示したス
テップF102において、この図21に示す処理を行う
ことによって、読み上げ用ファイルを自動的に生成す
る。文書処理装置1は、生成した読み上げ用ファイルを
RAM14に記憶させる。
【0176】つぎに、図20のステップF103におけ
る読み上げ用ファイルを用いた処理について説明する。
文書処理装置1は、読み上げ用ファイルを用いて、RO
M15やHDD34等に予め記憶されている音声合成エ
ンジンに適した処理をCPU13の制御のもとに行う。
具体的には、文書処理装置1は、読み上げ用ファイルに
埋め込まれているCom=Lang=***という属性情報に基づい
て、使用する音声合成エンジンを選択する。音声合成エ
ンジンは、言語や男声/女声等の種類に応じて識別子が
付されており、その情報が例えば初期設定ファイルとし
てHDD34に記録されている。文書処理装置1は、初
期設定ファイルを参照し、言語に対応した識別子の音声
合成エンジンを選択する。 .
【0177】また文書処理装置1は、読み上げ用ファイ
ルに埋め込まれているCom=begin_***を音声合成エンジ
ンに適した形式に変換する。例えば文書処理装置1は、
Com=begin_phをMark=10000のように10000番台の番
号でマーク付けする。またCom=begin_sをMark=1000のよ
うに1000番台の番号でマーク付けし、Com=begin_p
をMark=100のように100番台の番号でマーク付けす
る。これは、<句>、<文>、<段落>の先頭が、それ
ぞれ10000番台、1000番台、100番台の番号
で示されることを意味し、このマークによって<句>、
<文>、<段落>の先頭が識別できるようになる。さら
に、読み上げ用ファイルにおいては、音量の属性情報が
Voll=***のようにデフォルトの音量の百分率で表されて
いることから、文書処理装置1は、この属性情報に基づ
いて、百分率の情報を絶対値の情報に変換して求める。
【0178】文書処理装置1は、先に図20に示したス
テップF103において、このような読み上げ用ファイ
ルを用いた処理を行うことによって、読み上げ用ファイ
ルを音声合成エンジンが文書を読み上げることが可能な
形式に変換するものとなる。
【0179】つぎに、図20のステップF104におけ
るユーザインターフェースを用いた操作について説明す
る。文書処理装置1は、ユーザが例えば入力部20のマ
ウス等を操作して先に図17又は図18に示した読み上
げボタン306cをクリックすることによって、音声合
成エンジンを起動する。そして文書処理装置1は、図2
5に示すようなユーザインターフェース用の読み上げウ
インドウ401を表示部30に表示する。
【0180】この読み上げウインドウ401は、図示す
るように、文書を読み上げさせるための再生ボタン42
0と、読み上げを停止させるための停止ボタン421
と、読み上げを一時停止させるための一時停止ボタン4
22とを有する。また、この読み上げウインドウ401
は、文単位で頭出し、早戻し及び早送りさせるための頭
出しボタン411、早戻しボタン412及び早送りボタ
ン413と、段落単位で頭出し、早戻し及び早送りさせ
るための頭出しボタン414、早戻しボタン415及び
早送りボタン416と、句単位で頭出し、早戻し及び早
送りさせるための頭出しボタン417、早戻しボタン4
18及び早送りボタン419とを有する。
【0181】さらに、読み上げウインドウ401は、読
み上げる対象を全文とするか、上述したようにして作成
された要約文とするかを選択するための選択スイッチ4
23,424を有する。また、読み上げ時に画像を表示
する画像表示エリア403が設定され、読み上げている
人のイメージを表示したり、テロップ表示エリア402
が設けられ、読み上げ音声に対応して文字がテロップ表
示できるようにされている。
【0182】なお、ここでは図示しないが、例えば、音
声を増減させるためのボタンや読み上げの速さを増減さ
せるためのボタン、男声/女声等の声を変化させるため
のボタン等を有していてもよい。
【0183】文書処理装置1は、ユーザがこれらの各種
ボタン/スイッチを例えば入力部20のマウス等を操作
してクリック/選択することに応じて、音声合成エンジ
ンによる読み上げ動作を行う。例えば、文書処理装置1
は、ユーザが再生ボタン420をクリックすることによ
って、文書の読み上げを開始する。具体的には制御部1
1は音声合成処理により生成した音声信号を音声出力部
33に供給し、音声として出力する。また文書処理装置
1は、停止ボタン421、一時停止ボタン422のクリ
ックにおいて、読み上げ処理の停止や一時停止を行う。
【0184】また、読み上げの途中でユーザが頭出しボ
タン411を押すことによって、現在読み上げている文
の先頭にジャンプして再び読み上げる。頭出しボタン4
14、417についても同様に、それぞれ現在読み上げ
ている段落や句の先頭にジャンプして再び読み上げを行
う。制御部11は、この頭出しボタン411、414、
417の操作に関しては、上記したマーク付により、ジ
ャンプ先を認識するものとなる。即ち、文に関する頭出
しボタン411が操作された際には、制御部11は、現
在読み上げている文の途中位置から文を遡っていき、1
000番台のマークをサーチする。そして1000番台
のマークが検出されたら、そこから読み上げを再開する
ものとなる。段落や句の場合は、それぞれ100番台、
10000番台のマークを探して読み上げを再開するも
のとなる。この様な処理によって、例えば文書中でユー
ザが所望の部分を繰り返し再生させたいといった要求に
応えることができる。
【0185】文書処理装置1は、図20のステップF1
04において、ユーザがこのような読み上げウインドウ
401でのユーザインターフェースを用いた操作を行う
ことに応じて、音声合成エンジンにより文書を読み上げ
る。このようにして文書処理装置1は、所望の文書を音
声合成エンジンにより違和感なく読み上げることができ
る。
【0186】ところで読み上げる対象の文書としては文
書データの本文でもよいし、要約文であってもよい。本
文か要約文かは、選択スイッチ423,424のクリッ
クにより選択されるが、いずれにしても、本文又は要約
文としてのタグファイルについて、図20のステップF
102,F103の処理が行われることで、音声合成エ
ンジンによる文書読み上げが可能となる。
【0187】なお本例では、受信又は作成したタグファ
イルから読み上げ用ファイルを生成するものとしたが、
このような読み上げ用ファイルを生成せずに、タグファ
イルに基づいて直接読み上げを行うようにしてもよい。
この場合、文書処理装置1は、タグファイルを受信又は
作成した後、音声合成エンジンを用い、タグファイルに
付与されている段落、文及び句を示すタグに基づいて、
段落、文及び句の先頭に所定の休止期間を設けて読み上
げる。このようにすることによって、文書処理装置1
は、音声読み上げ用ファイルを生成することなく、タグ
ファイルに基づいて直接読み上げることができる。
【0188】8.オーサリング装置の構成 以上のように、文書処理装置1では、供給された文書デ
ータに対して、分類モデルへの分類処理、本文又は要約
文の表示処理、ウインドウサイズに応じた要約作成処
理、本文又は要約文の読み上げ処理などが実行可能とさ
れ、ユーザーは文書データとして提供された情報を所望
の手法で見聞きすることができる。上述の説明からわか
るように、文書処理装置1でこれらの処理を行うには、
文書データがタグファイルとして形成されていることが
必要であり、このため図1に示したように、オーサリン
グ装置2において原文であるプレーンテキストについて
オーサリング処理が施されてタグファイルとしての文書
データが形成されるものである。
【0189】以下、オーサリング装置2の構成及びオー
サリング処理動作について説明していく。図27にオー
サリング装置2の構成を示す。
【0190】オーサリング装置2は、図27に示すよう
に、制御部72およびインターフェース76を備える本
体71と、ユーザ(このオーサリング装置2に関してい
うユーザーとは、オーサリング作業者のこと)からの入
力を受けて本体71に送る入力部78と、外部との信号
の送受信を行う通信部77と、本体71からの出力を表
示する表示部79と、記録媒体81に対して情報を記録
/再生する記録/再生部80と、HDD(ハードディス
クドライブ)82を有している。
【0191】本体71は、制御部72およびインターフ
ェース76を有し、このオーサリング装置2の主要な部
分を構成している。制御部72は、このオーサリング装
置2における処理を実行するCPU73と、揮発性のメ
モリであるRAM74と、不揮発性のメモリであるRO
M75とを有している。制御部72により実行される処
理とは、プレーンテキストに対するオーサリング処理
(図1のオーサリング処理機能2a)、プレーンテキス
トとしてのデータ作成処理(図1の文書作成機能2
b)、外部機器からのプレーンテキストの入力処理、オ
ーサリングを行った文書データの外部機器への出力処
理、及びこれらに伴う表示や操作入力のユーザーインタ
ーフェース処理となる。CPU73は、たとえばROM
75に記憶された各種プログラムにしたがってこれらの
処理を実行する。また必要な場合にはデータを一時的に
RAM74に格納して、プログラムを実行するための制
御をおこなう。
【0192】この制御部72の制御により実現されるオ
ーサリング処理動作については後述するが、オーサリン
グ処理のために必要な、図1に示したオーサリングプロ
グラム2cは、ROM15やHDD34に記憶されてい
る。或いは上述したように、外部で用意されるオーサリ
ングプログラム5が記録媒体81や通信回線6によって
オーサリング装置2に提供され、ROM15やHDD3
4に記憶される。もしくはが記録媒体81や通信回線6
で提供されるオーサリングプログラムが直接RAM74
に展開され、起動されるようにもできる。
【0193】インターフェース76は、制御部72、入
力部78、通信部77、表示部79、記録/再生部8
0、HDD82に接続される。そしてインターフェース
76は、制御部72の制御の下に、入力部78からのデ
ータの入力、通信部77との間のデータの入出力、表示
部79へのデータの出力、記録/再生部80に対するデ
ータの入出力、HDD82に対するデータの入出力の各
動作をを行う。具体的には制御部72と上記各部の間で
のデータの入出力のタイミングを調整したり、データの
形式を変換することなどを行う。
【0194】入力部78は、このオーサリング装置2に
対するユーザの入力を受ける部分である。この入力部7
8は、例えばキーボードやマウスにより構成される。ユ
ーザは、この入力部78を用い、キーボードによリオー
サリング装置処理のための文字を入力したり、マウスに
より表示部79に表示されている操作ボタンやアイコン
のクリック、或いは文書エレメントの選択などができ
る。
【0195】通信部77は、このオーサリング装置2に
外部から通信回線6を介して送信される信号を受信した
り、通信回線6に信号を送信する部位である。この通信
部77は、例えば図1に示した文書プロバイダ4から送
信された1又は複数のプレーンテキスト(タグが付され
ていない文書)や、上記のようにオーサリングプログラ
ム5等を受信し、受信したデータを本体71に送る。も
ちろん通信部77から通信回線6を介して外部装置にデ
ータを送信することも可能である。具体的には、オーサ
リング処理を行って生成した文書データをサーバ3に送
信することなどが行われる。
【0196】表示部79は、このオーサリング装置2に
おけるオーサリング作業時の出力としての文字や画像情
報を表示する部位である。この表示部79は、たとえば
陰極線管や液晶表示装置などにより構成され、たとえば
単数または複数のウィンドウを表示し、このウィンドウ
上に文字、図形等を表示する。
【0197】記録/再生部80は、例えばフロッピーデ
ィスクや光ディスクなどの記録媒体81に対してデータ
の記録/再生をおこなう。もちろん光磁気ディスク、メ
モリカード、磁気テープなど、他の種の可搬性メディア
も記録媒体81の例として適用できるものであり、記録
/再生部80は、メディアに応じた記録再生装置(ディ
スクドライブ、カードドライブなど)であればよい。
【0198】記録媒体81が、オーサリングプログラム
が記録されているものである場合は、記録/再生部80
は、その記録媒体81からオーサリングプログラムを読
み出して制御部72に供給することができる。また記録
媒体81にプレーンテキストが記録されていれば、記録
/再生部80でそれを読み出して制御部72に供給する
ことができる。即ちオーサリング装置2にとって、通信
部77によるプレーンテキストの受信とは別のプレーン
テキストの入力態様となる。さらに、制御部72は当該
オーサリング装置2でオーサリング処理した文書データ
を記録/再生部80において記録媒体81に記録させ、
例えばサーバ3に提供することなどもできる。
【0199】HDD82は、オーサリング装置2におけ
る大容量の記録領域を提供する。HDD82は、制御部
72の制御に基づいて情報の記録/再生を行う。このH
DD82は、制御部72で実行される各種処理のための
プログラム、例えばオーサリングプログラムなどの格納
に用いられたり、例えば当該オーサリング装置2に取り
込まれたプレーンテキストや、オーサリング処理により
生成した文書データ等を格納しておく部位として用いる
ことなどができる。
【0200】9.オーサリング処理 このようなオーサリング装置2で実行されるオーサリン
グ処理について図28のフローチャートで説明する。こ
のフローチャートは、オーサリングプログラムに基づい
て制御部72が実行する処理を示すものである。また図
29〜図43は、オーサリング処理時の表示部79で表
示されるオーサリングウインドウ601の例であるが、
これらの図も参照しながら説明する。
【0201】制御部72においてオーサリングプログラ
ムが起動されると、制御部72により図28のオーサリ
ング処理が開始される。制御部71は、まずステップF
201でオーサリング処理対象となる或るプレーンテキ
ストを選択する。例えば文書プロバイダ4から送信され
たプレーンテキストや、或いは当該オーサリング装置2
において作成したプレーンテキストとして、RAM7
4、HDD82、記録媒体81などに格納されている1
又は複数のプレーンテキストを表示部79に一覧表示
し、ユーザーに選択させる。制御部72は、ユーザーの
選択操作に応じてオーサリング処理対象としての1つの
プレーンテキストを選択決定する。そして制御部72
は、決定したプレーンテキストを表示部79に表示す
る。例えば図29の表示例のように、オーサリングウイ
ンドウ601を表示部79上に開く。このオーサリング
ウインドウ601には、例えば第1の文書表示部60
2、第2の文書表示部603、ファイル名604、及び
各種操作ボタン605等を表示する。
【0202】オーサリングウインドウ601では、ファ
イル名604として選択されたプレーンテキストのファ
イル名が表示される。そしてプレーンテキストが文書表
示部602に表示される。なお、文書表示部602,6
03の各サイズは、仕切枠を移動させることによりユー
ザーが任意に変更可能であり、またオーサリング処理の
進行に伴って自動的に変更されることもある。
【0203】このようにプレーンテキストが表示された
状態で、ユーザーがアナライズボタン605aをクリッ
クすることで、制御部72の処理はステップF202以
降に進む。まずステップF202で制御部72は、プレ
ーンテキストに対して形態素解析を行う。即ちプレーン
テキストとしての文章を、形態素となる文節(又は語)
毎に区切っていくとともに、各形態素についての品詞を
判別する。但し、実際には自動解析によって必ずしも正
確な語の区切や品詞が設定できるものではないため、自
動的に確定できない区切や品詞は、それらの候補を設定
することになる。そしてそのように形態素解析した結果
をオーサリングウインドウ601において文書表示部6
02に、例えば図30のように表示する。
【0204】即ち、解析の結果としての形態素の区切を
文書中でスラッシュ「/」で表示するとともに、例えば
確定部分、未確定部分をスラッシュ「/」の色分けで表
現する。なお、図30〜図43としての図面上では、色
の違いを表現できないため、「/」は通常色(文字と同
じ色)で表示されるスラッシュとしており、「●」は、
実際には例えば赤色のスラッシュとして表示される部分
であるとする(以下、スラッシュ「/」、赤スラッシュ
「●」と呼ぶ)。また、後の説明においてスラッシュが
緑色で表示される部分が発生するが、図面上、その部分
は「◆」として表記し、また説明上、緑スラッシュ
「◆」と呼ぶこととする。
【0205】図30のように文書表示部602において
は、解析の結果、形態素として区切及び品詞が確定され
た部分はスラッシュ「/」で示される。そして複数の候
補が考えられる部分は、赤スラッシュ「●」及びアンダ
ーラインにより、その部分が示される。また赤スラッシ
ュ「●」のみの部分は、品詞が未定義とされている部分
を示している。
【0206】ユーザはこのような解析結果を見て、入力
部78のマウスやキーボードを用いて、未確定部分を確
定させていく操作を行う。また文の修正等も行うことが
できる。制御部72は、ステップF204の処理とし
て、ユーザーの入力に応じた処理、即ち候補の中からの
1つの候補の確定や文の修正に対応した処理を行い、そ
の都度ステップF202で、結果表示を行う。また文が
追加された場合など必要に応じて再度の形態素解析も行
う。
【0207】例えば図31は、赤スラッシュ「●」及び
アンダーラインにより未確定部分とされている或る形態
素「素敵」を指定した場合の表示例である。即ち制御部
72はステップF204の処理として、ユーザーが「素
敵」の部分をクリックすることに応じて、「素敵」の部
分にかかる形態素及び品詞の候補を表示している状態で
ある。なお、図面上では、選択されている部分を反転表
示としているが、実際は赤などの色付表示で選択部分を
提示するようにしてもよい。他の図でも同様である。ユ
ーザーはこのように候補が表示されることに応じて、最
も適切であると思われる候補を選択(クリック)する。
これにより、未確定部分が確定される。例えば図31の
ように2つの候補が表示されているときに、ユーザー
が、2つ目の候補(「すてきに 素敵だ 形容詞・・・
・」)を選択することで、未確定部分にかかる形態素の
区切及び品詞が確定され、またこれによって表示は図3
2の状態となる。即ち「素敵に」という形態素が確定部
分としてスラッシュ「/」で示される状態となる。
【0208】また図33は、赤スラッシュ「●」のみの
部分として、品詞が未定義とされている形態素をユーザ
ーが指定した場合の表示例である。即ち制御部72はス
テップF204の処理として、ユーザーが「エイジン
グ」の部分をクリックすることに応じて、「エイジン
グ」の部分が未定義語であることをユーザーに提示して
いる状態である。ユーザーはこのような未定義語を定義
する作業を行う。例えばユーザが再度この部分をクリッ
クすることに応じて、制御部72は図34に示すような
編集ウインドウ620を開き、ユーザーに入力を求め
る。この編集ウインドウ620では、タグ名表示62
1、タグ属性表示622、OKボタン623、キャンセ
ルボタン624などが表示される。未定義の状態では、
図示するようにタグ名表示621として「seg」と示
される。これは未定義のエレメントを意味する。そして
タグ属性表示622として未定義語とされているエレメ
ント「エイジング」が提示される。これに対してユーザ
ーは定義づけを行う。例えばタグ名表示621のプルダ
ウンメニューから「n」を選択した状態を図35に示
す。「n」とは「名詞」の意味である。この状態でユー
ザーがOKボタン623をクリックすると、制御部72
は「エイジング」というエレメントが「名詞」と設定さ
れたとして処理を行う。表示上では、タグ名が変更され
たことを提示するために、スラッシュが緑スラッシュ
「◆」となる。
【0209】例えば以上の例のように、ユーザーは解析
結果として表示された形態素について、赤スラッシュ
「●」で示される部分について、未確定の区切や品詞の
確定、未定義語の定義付けを行っていく。また、ユーザ
ーが文の追加や変更を行うことで、制御部72は再度形
態素解析を行い、解析状況をスラッシュ「/」、赤スラ
ッシュ「●」、アンダーラインで表示する。その時点で
赤スラッシュ「●」が存在していれば、ユーザーはその
部分について未確定の区切や品詞の確定、未定義語の定
義付けを行っていく。
【0210】つまりユーザーは、文書表示部602に表
示されている文書において赤スラッシュ「●」の部分が
なくなるように、作業を進行させていく。図37は全て
の形態素の区切及び品詞が確定され、また全ての未定義
語が定義付けされた状態を示す。この時点でステップF
203で形態素についての処理の完了と判断される。即
ち、この時点では、図3で説明した文書データ構造にお
ける最下層となっている「語」としての区切及び品詞が
全て確定された状態である。換言すれば、「語」単位で
のタグが付与された状態である。
【0211】続いて制御部72は、ステップF205に
進んで、形態素単位のタグが確定したデータから、より
上位の文書構造のタグを自動生成する処理を行う。即
ち、形態素及びその品詞に基づいて、まず図3における
語→サブセンテンシャルセグメント→文までの構造を示
すタグを付与する。そしてその結果を図38のように文
書表示部602に表示する。ここでは、スラッシュ、ア
ンダーライン、タグ名によって1つのタグが表現される
状態としている。またここでは、赤スラッシュ「●」
は、係り先の候補が複数存在する部分を提示するものと
なっている。
【0212】また表示されているタグ名としては、例え
ば次のようなものがある。 n:名詞、np:名詞句 v:動詞、vp:動詞句 aj:形容詞、ajp:形容詞句 ad:副詞、adp:副詞句 ij:間投詞、感動詞 time:時刻、timep:時刻句 name:固有名詞、namep:固有名詞句 persname:人名、persnamep:人名句 orgname:組織名、orgnamep:組織名句 geogname:地名、geognamep:地名句 num:数値、nump:数値句
【0213】なお、これらはタグ名としての一例であ
り、他にも多様なタグが考えられる。またタグ名及び各
タグの定義も一例であって、これに限られるものではな
い。
【0214】図38のように文書表示部602において
は、スラッシュ「/」、赤スラッシュ「●」、アンダー
ライン、タグ名により、上位の文書構造、及び係り受け
関係が未確定な部分が提示される。
【0215】ユーザはこのような上位の文書構造のタグ
生成結果を見て、入力部78のマウスやキーボードを用
いて、未確定部分を確定させていく操作を行う。また文
の修正等も行うことができる。制御部72は、ステップ
F207の処理として、ユーザーの入力に応じた処理、
即ち候補の中からの1つの候補の確定や文の修正に対応
した処理を行い、その都度ステップF202で、結果表
示を行う。また文が追加された場合など必要に応じて、
破線で示すようにステップF202に戻って再度の形態
素解析を行う場合もある。
【0216】例えば図39は、ユーザーが、赤スラッシ
ュ「●」及びアンダーラインにより係り先が未確定(候
補が複数ある)と提示されている部分である「正常な」
を指定した場合の表示例である。即ち制御部72はステ
ップF207の処理として、ユーザーが「正常な」の部
分をクリックすることに応じて、「正常な」の部分の係
り先の候補を表示している状態である。即ち「正常な」
は、次の「調節」にかかる形容詞であるのか、或いはさ
らに次の「機能」にかかる形容詞であるのかが未確定で
あるとして、係り先候補である「調整」「機能」を表示
している。
【0217】ユーザーはこのように候補が表示されるこ
とに応じて、最も適切であると思われる候補を選択(ク
リック)する。これにより係り先が確定される。例えば
ユーザーが「機能」をクリックすることで、「正常な」
は「機能」にかかる形容詞であると確定される。例えば
このようにして、係り先が未確定とされている部分(赤
スラッシュ「●」の部分)を確定させていく作業をユー
ザーは実行し、最終的に赤スラッシュ「●」部分がなく
なるようにしていく。
【0218】また、ステップF205の処理で生成され
るタグは、図3でいう語→サブセンテンシャルセグメン
ト→文までの構造を示すタグであるが、さらに上位のタ
グ、即ち図3でいう「段落」「サブディビジョン」「文
書」としてのタグは、ユーザーがステップF207での
入力により任意に付加するものとなる。
【0219】例えば図40は、ユーザーが「[素敵にエ
イジング・・・抑えられる!?」の部分を指定した場合
であり、このとき制御部72は図示するように編集ウイ
ンドウ620を開いてユーザーが新規のタグ入力を実行
できる状態とする。ここでは、ユーザーが例えばタグ名
表示621のプルダウンメニューから「h1」を選択し
た状態を示している。「h」(「h1」「h2」・・
・)は「題目」の意味である。この状態でユーザーがO
Kボタン623をクリックすると、制御部72は「[素
敵にエイジング・・・抑えられる!?」の部分が「題目
1」と設定されたとして処理、つまりタグ付けを行う。
表示上では、例えば図41のように、「[素敵にエイジ
ング・・・抑えられる!?」の部分において、タグが追
加されたことを示す緑スラッシュ「◆」、アンダーライ
ン及びタグ「h1」が表示される。
【0220】なおこの図41では、さらに、文書を構成
する各文についてステップF205の処理で付されたタ
グも示している。つまり上記係り先の選択が行われた図
39の表示より上の階層の文構造のタグを表示してい
る。図示するようにステップF205で付されたタグと
して、それぞれの文について、スラッシュ「/」、アン
ダーライン及び「文」の意味を有するタグ「su」が表
示されている。
【0221】例えば以上の例のように、ユーザーは
「語」より上位の文書構造としてタグ生成結果の確認、
未確定な係り先の選択、段落(又は題目)、文書などさ
らに上位の文書構造のタグの追加などを行っていく。つ
まりユーザーは、文書表示部602に表示されている文
書において少なくとも赤スラッシュ「●」の部分がなく
なるように作業を進行させていくとともに、必要に応じ
て任意に、段落、題目、文書などの単位でのタグ付けを
行う。以上の処理が行われることで、ステップF206
で文書構造のタグ付けの完了と判断される。即ち、この
時点は、図3で説明した文書データ構造における「語」
〜「文」又は「段落」「サブディビジョン」「文書」と
してのタグが付与された状態である。
【0222】なお、この時点以降、タグ付け結果のイメ
ージ(例えば文書処理装置1で表示されるブラウザイメ
ージ)を確認することができる。例えば図42のよう
に、ジェネレートボタン605bをクリックすると、文
書表示部602における、それまでのタグ付けが行われ
た状態の表示に加えて、文書表示部603に、ブラウザ
イメージが表示され、これまでのタグ付けに基づいて一
般ユーザー(文書処理装置1の使用者)に提示される画
面状況を確認できる。例えば上記のように題目としての
タグ「h1」を付加したことで、題目部分が太字で提示
されることが確認できる。また、このように表示イメー
ジが確認できることで、ユーザー(オーサリング作業
者)は、それが適切でないと思えば、ステップF207
でのタグ或いは文書の修正、さらにはステップF202
からの形態素解析からのやり直しをすべきことの判断も
可能となる。
【0223】ステップF206でタグ付け完了と判断さ
れた場合は、制御部72の処理はステップF208に進
み、図3で説明した参照リンクの設定処理を行う。な
お、図3で説明した通常リンクについては、これまでの
タグ付けから自動的に形成されるものである(つまりス
テップF206でタグ付け完了と判断された時点で、そ
のタグで示される文書構造に基づいて、通常リンクは形
成されている)。制御部72はステップF208では、
参照リンクの付加のための解析を行い、参照リンク設定
の候補を表示する。具体的には、代名詞等に対する指し
先の候補を表示する。例えば図43に示すように、文書
表示部602においてタグ付けされたデータを表示する
とともに、文書表示部603に上記のブラウザイメージ
と同様に文書を表示する。そして、例えば図示するよう
に文書表示部602で選択されている「双方」という語
の指し先が、「がん遺伝子」と「がん抑制遺伝子」であ
ることが文書表示部603において提示されるようにす
る。例えば反転表示や、異なる色による表示などで提示
する。
【0224】このような表示状態をユーザーは確認し、
その参照関係が間違っていたら修正を行う。又は、或る
語を選択して、新たに参照関係を付加する操作を行う。
例えば「双方」という語が、「がん遺伝子」と「がん抑
制遺伝子」であることで正しい場合は、それについては
修正操作は必要ない。ところが或る語について提示され
た指し先が間違っている場合は、ユーザーは文書表示部
603において正しい指し先を指定する操作を行う。ま
た、文書表示部602において或る語を選択したとき
に、文書表示部603において指し先が提示されない場
合は、参照リンクが設定されていない場合であるが、ユ
ーザーは必要であれば、その際に文書表示部603にお
いて指し先を指定する操作を行うことで、参照リンクを
追加する。
【0225】制御部72は、ステップF210、F20
8の処理として、このようなユーザーの入力に応じた処
理、即ち参照リンクの修正や追加処理を行い、その都度
結果表示を行う。また、この時点でもユーザーが文の追
加、或いはタグの修正要求操作などを行うことができ、
それらの場合は制御部72は、破線で示すようにステッ
プF202に戻って再度の形態素解析からの処理を行う
こともできる。
【0226】制御部72は、ユーザーの操作に応じた参
照リンクの確定処理を完了することで、処理をステップ
F209からF211に進め、その時点で必要なタグが
付加された文書データが完成されたとする。そしてその
文書データを、オーサリング済の文書データとしてRA
M74又はHDD82に記憶する。このように生成され
た文書データはその後、記録媒体81もしくは通信回線
6を介してサーバ3側に送られ、データベース3aに格
納される。そしてサーバ3の管理の元に一般ユーザー側
の端末である文書処理装置1に提供され、文書処理装置
1では上述したように文書データに対して各種の処理
(表示、要約作成・表示、読み上げ等)を実行できるよ
うになる。
【0227】以上のように本例のオーサリング装置2で
は、原文(プレーンテキスト)を各形態素に分けるとと
もに各形態素についての形態素情報を付加し、また原文
に階層的な文書構造を示す文書構造情報を付加し、さら
に原文内の文書部分間における参照関係を示す参照情報
を付加していくことで、文書処理に好適な文書データ
(タグファイル)が作成できる。そしてこのオーサリン
グ処理は、まず形態素を解析してから、順に上位階層に
向かって文書構造を設定してことになる。また、区切、
品詞、係り先、指し先については候補が表示され、作業
者が選択していくものとされている。これらのことか
ら、オーサリングのための操作手順は、オーサリング作
業者にわかりやすく、特に高度な文法知識、語学知識が
なくとも、容易にオーサリング作業を進めることができ
る。またこれは、文法知識等がなくとも、文書内容に応
じた正確なタグ付けが可能となることも意味する。また
オーサリング作業時の作業者の入力は、候補の選択や文
中の所要部分の指定などでよいことからも、作業は容易
かつ迅速に実行できる。
【0228】また、形態素の区切りもしくは形態素情報
や、文書構造情報、参照情報の変更、追加、修正、文の
追加、修正、削除などを入力手段からのユーザー(オー
サリング実行者)の入力に応じて決定できるようにする
ことで、自動的な処理だけではまかなえない程度の高度
なタグ付加が可能となるとともに、作業者が意図すると
おりのタグファイルを作成できる。さらに、表示部に、
形態素の区切り、形態素情報、文書構造情報、参照情報
についての候補等を表示させることで、ユーザーにとっ
てオーサリング状況が把握しやすくなり、またユーザー
のオーサリング作業の進行を簡易化することができる。
【0229】なお、図28及び図29〜図43で説明し
たオーサリング処理は、一例にすぎず、多様な変形例が
考えられる。例えば上記例では、既に作成されたプレー
ンテキストに対してオーサリングを行う場合として説明
したが、作業者が、プレーンテキストを作りながら、同
時進行的にオーサリング処理を行うことも考えられる。
例えば作業者が文を入力していく毎に、形態素解析等が
行われ、その結果が上記スラッシュ、アンダーライン等
で表示されていくようにする。そして、ユーザーは必要
な候補選択作業や文の修正等を行なった後に、続く文書
を入力していくというような作業手順である。
【0230】また、オーサリング状況を提示する態様と
しては、もちろん上記のスラッシュ「/」、赤スラッシ
ュ「●」、緑スラッシュ「◆」、アンダーライン、タグ
等の表示に限られるものではなく、提示手法は、オーサ
リングプログラムや表示デバイス、表示用フォント等の
事情に応じて全く任意に設計できるものである。もちろ
ん各種の段階での候補の提示方式なども上記例に限られ
るものではない。
【0231】以上本発明の実施の形態としてのオーサリ
ング装置や文書データ提供システムについて説明してき
たが、これらはあくまで一例であり、オーサリング装置
2の構成やオーサリング装置2を含むシステム構成は多
様に考えられる。また、オーサリング装置2における本
体71、表示部79、入力部78、通信部77、記録/
再生部80、HDD82などの各デバイスの具体的構
造、接続形態も多様に考えられる。例えば入力部78を
例に挙げれば、キーボードやマウスだけでなく、タブレ
ット、ライトペン、赤外線等を利用した無線コマンダ装
置等のデバイスも考えられる。もちろん、複数の記録/
再生部を備えたり、プリンタ、音声出力部など、他のハ
ードウエア構成を備えてもよい。また、オーサリング装
置2としては、例えば据置型のパーソナルコンピュー
タ、携帯型のパーソナルコンピュータ、ワークステーシ
ョンなど汎用の情報処理装置を用いて実現できるが、も
ちろん専用装置として構成してもよい。
【0232】また実施の形態において、オーサリング
(文書へのタグ付け)の方法の一例を示したが、本発明
がこのタグ付けの方法に限定されないことはもちろんで
ある。さらに、上述の実施の形態においては、タグファ
イルの例として日本語および英語の文章を例示したが、
本発明がこれらの言語に限られないことはいうまでもな
い。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲
で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0233】さらにまた、本発明においては、記録媒体
81として、上述したオーサリングプログラムが書き込
まれたディスク状記録媒体やテープ状記録媒体等を提供
することが容易に実現できる。即ち本発明の記録媒体が
実現できる。なお、図1に示したHDD82としても同
様に本発明の記録媒体とすることができる。そしてその
ような記録媒体によれば、上記してきたオーサリング方
法を実現するプログラムを提供できることになり、例え
ば汎用のパーソナルコンピュータ等を用いて、本発明の
オーサリング装置を容易に実現できる。もちろん記録媒
体としては、フロッピーディスクの他に、光ディスク、
光磁気ディスク、磁気テープ、フラッシュメモリ等によ
るメモリカード、メモリチップ等としてもよい。さらに
本発明のオーサリング方法を実現するプログラムは、例
えばインターネット等のネットワーク通信を介しても提
供することができるものであり、従って、プログラムサ
ーバ側もしくは通信過程における記録媒体としても本発
明は適用できるものである。
【0234】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明で
は、次のような効果が得られる。即ち本発明の文書デー
タ作成装置、文書データ作成方法によれば、原文(プレ
ーンテキスト)を各形態素に分けるとともに各形態素に
ついての形態素情報を付加し、また原文に階層的な文書
構造を示す文書構造情報を付加し、さらに原文内の文書
部分間における参照関係を示す参照情報を付加していく
ことで、文書処理に好適な文書データ(タグファイル)
が作成できるという効果がある。特に、まず形態素を解
析してから階層的な文書構造を順次指定していくことに
なるためオーサリング実行者にもわかりやすい手順で、
かつ正確な文書データ作成が実現できる。さらに自動解
析処理と、ユーザー(オーサリング実行者)の入力操作
等に応じた入力対応処理により形態素処理、文書構造処
理、参照関係処理の全部又は一部を進めていくことも、
ユーザーに正確かつ簡易な文書データ作成作業を提供で
きる。
【0235】また、形態素の区切りもしくは形態素情報
や、文書構造情報、参照情報の変更、追加、修正などを
入力手段からのユーザー(オーサリング実行者)の入力
に応じて決定できるようにすることで、自動的な処理だ
けではまかなえない程度の高度なタグ付加が可能となる
とともに、ユーザーの望んだタグファイルを作成でき
る。さらに、表示部に、形態素の区切り、形態素情報、
文書構造情報、参照情報についての候補等を表示させる
ことで、ユーザーにとってオーサリング状況が把握しや
すくなり、またユーザーのオーサリング作業の進行を簡
易化することができる。
【0236】また本発明の記録媒体によれば、本発明の
文書データ作成方法を実現するプログラムを提供できる
ことになり、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等を
用いて、本発明の文書データ作成装置(オーサリング装
置)を容易に実現できるようになる。これにより、一般
に広く本発明の文書データ作成装置を提供でき、多数の
ユーザーが上記効果を享受できるものとなる。
【0237】また本発明の文書データ作成装置及び文書
データ作成方法は、処理対象となる原文についての自動
解析を行なって、原文に対する付加情報を生成する処理
と、自動解析処理結果に対する入力に基づいて、付加情
報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処理と、これ
らの自動解析処理及び入力対応処理手段の処理結果に基
づいて原文に各種の付加情報が付加された文書データを
生成する処理が行われるようにしている。つまり付加情
報(各種タグ)の付加された文書データの作成が、自動
解析処理と入力対応処理により実現されるようにし、作
業者にとって簡易、正確、かつ作業者の意志を反映した
文書データが作成できるようになるという効果がある。
また、自動解析処理及び入力対応処理は、原文の文書構
造において下位の階層から上位の階層に向かって順番
に、付加情報の設定処理を行うものとすることで、効率
的かつ正確な付加情報の設定ができる。
【0238】また本発明の記録媒体によれば、このよう
な本発明の文書データ作成方法を実現するプログラムを
提供でき、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等を用
いて、容易に本発明の文書データ作成装置(オーサリン
グ装置)を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の文書データ提供システム
の説明図である。
【図2】実施の形態の文書処理装置のブロック図であ
る。
【図3】実施の形態で用いる文書構造の説明図である。
【図4】実施の形態の文章構造を表示するウインドウの
説明図である。
【図5】実施の形態の手動分類処理のフローチャートで
ある。
【図6】実施の形態のインデックス作成処理のフローチ
ャートである。
【図7】実施の形態のエレメントの活性値の説明図であ
る。
【図8】実施の形態の活性拡散処理のフローチャートで
ある。
【図9】実施の形態の中心活性値更新処理のフローチャ
ートである。
【図10】実施の形態の分類ウインドウの説明図であ
る。
【図11】実施の形態の閲覧ウインドウの説明図であ
る。
【図12】実施の形態の分類モデルの説明図である。
【図13】実施の形態の自動分類処理のフローチャート
である。
【図14】実施の形態の自動分類のフローチャートであ
る。
【図15】実施の形態の語義間関連度算出処理のフロー
チャートである。
【図16】実施の形態の語義間関連度の説明図である。
【図17】実施の形態の閲覧ウインドウの表示例の説明
図である。
【図18】実施の形態の閲覧ウインドウの要約文を含む
表示例の説明図である。
【図19】実施の形態の要約作成処理のフローチャート
である。
【図20】実施の形態の文書読み上げ処理のフローチャ
ートである。
【図21】実施の形態の読み上げ用ファイル生成処理の
フローチャートである。
【図22】実施の形態のタグファイル例の説明図であ
る。
【図23】実施の形態のタグファイル例の説明図であ
る。
【図24】実施の形態の読み上げ用ファイル例の説明図
である。
【図25】実施の形態の読み上げ用ファイル例の説明図
である。
【図26】実施の形態の読み上げウインドウの説明図で
ある。
【図27】実施の形態のオーサリング装置のブロック図
である。
【図28】実施の形態のオーサリング処理のフローチャ
ートである。
【図29】実施の形態のオーサリング処理のプレーンテ
キスト表示例の説明図である。
【図30】実施の形態のオーサリング処理の形態素解析
時の表示例の説明図である。
【図31】実施の形態のオーサリング処理の形態素の候
補の表示例の説明図である。
【図32】実施の形態のオーサリング処理の形態素決定
時の表示例の説明図である。
【図33】実施の形態のオーサリング処理の未定義語の
表示例の説明図である。
【図34】実施の形態のオーサリング処理の未定義語の
処理時の表示例の説明図である。
【図35】実施の形態のオーサリング処理の未定義語の
設定時の表示例の説明図である。
【図36】実施の形態のオーサリング処理の未定義語の
処理終了時の表示例の説明図である。
【図37】実施の形態のオーサリング処理の形態素処理
終了時の表示例の説明図である。
【図38】実施の形態のオーサリング処理の文書構造タ
グ付加時の表示例の説明図である。
【図39】実施の形態のオーサリング処理の文書構造の
係り先候補の表示例の説明図である。
【図40】実施の形態のオーサリング処理のタグ追加時
の表示例の説明図である。
【図41】実施の形態のオーサリング処理のタイトル及
び文のタグの表示例の説明図である。
【図42】実施の形態のオーサリング処理のタグ付の結
果の表示例の説明図である。
【図43】実施の形態のオーサリング処理の文の指し先
の表示例の説明図である。
【符号の説明】
1 文書処理装置、2 オーサリング装置、3 サー
バ、4 文書プロバイダ、72 制御部、73 CP
U、74 RAM、75 ROM、76 インターフェ
ース、77 通信部、78 入力部、79 表示部、8
0 記録再生部、81 記録媒体、82 HDD、60
1 オーサリングウインドウ

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理対象となる原文を解析し、前記原文
    を各形態素に分けるとともに、各形態素についての形態
    素情報を付加する処理を行う形態素処理手段と、 前記原文の文書構造を解析し、前記原文に階層的な文書
    構造を示す文書構造情報を付加する処理を行う文書構造
    処理手段と、 前記原文に、前記原文内の文書部分間における参照関係
    を示す参照情報を付加する処理を行う参照関係処理手段
    と、 を備えることで、前記原文に、前記形態素情報、前記文
    書構造情報、及び前記参照情報が付加された文書データ
    を作成できるようにしたことを特徴とする文書データ作
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記形態素処理手段、前記文書構造処理
    手段、前記参照関係処理手段の、全てまたは一部は、そ
    れぞれ自動解析処理と入力対応処理により、前記各処理
    を実行することを特徴とする請求項1に記載の文書デー
    タ作成装置。
  3. 【請求項3】 入力手段を備え、 前記形態素処理手段は、形態素の区切り、もしくは各形
    態素に付加すべき形態素情報を、前記入力手段からの入
    力に応じて決定できるようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の文書データ作成装置。
  4. 【請求項4】 前記形態素処理手段は、表示部に、前記
    原文上に形態素の区切りを示した表示、及び各形態素に
    付加すべき形態素情報の候補を示す表示が行われるよう
    に表示制御を行うとともに、表示された形態素の区切の
    変更、及び形態素情報の候補の中からの選択決定を、前
    記入力手段からの入力に応じて行うことを特徴とする請
    求項3に記載の文書データ作成装置。
  5. 【請求項5】 入力手段を備え、 前記文書構造処理手段は、前記原文に付加する文書構造
    情報を前記入力手段からの入力に応じて決定できるよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載の文書データ作
    成装置。
  6. 【請求項6】 前記文書構造処理手段は、表示部に、前
    記原文上に階層的な文書構造を示した表示、及び文書構
    造情報の候補を示す表示が行われるように表示制御を行
    うとともに、表示された文書構造情報の候補の中からの
    選択決定もしくは文書構造情報の追加を、前記入力手段
    からの入力に応じて行うことを特徴とする請求項5に記
    載の文書データ作成装置。
  7. 【請求項7】 入力手段を備え、 前記参照関係処理手段は、前記原文に付加する参照情報
    を前記入力手段からの入力に応じて決定できるようにし
    たことを特徴とする請求項1に記載の文書データ作成装
    置。
  8. 【請求項8】 前記参照関係処理手段は、表示部に、前
    記原文上に参照関係を示した表示が行われるように表示
    制御を行うとともに、表示された参照関係の修正もしく
    は参照情報の追加を、前記入力手段からの入力に応じて
    行うことを特徴とする請求項7に記載の文書データ作成
    装置。
  9. 【請求項9】 前記形態素情報は、品詞情報であること
    を特徴とする請求項1に記載の文書データ作成装置。
  10. 【請求項10】 前記文書構造情報として、語、文節、
    文、段落、文書、及びこれらの係り受け関係を示す情報
    を付加できることを特徴とする請求項1に記載の文書デ
    ータ作成装置。
  11. 【請求項11】 処理対象となる原文を解析し、前記原
    文を各形態素に分けるとともに、各形態素についての形
    態素情報を付加する形態素処理手順と、 前記形態素情報が付加された原文に、前記原文の文書構
    造を解析し、前記原文に階層的な文書構造を示す文書構
    造情報を付加する文書構造処理手順と、 前記文書構造情報が付加された原文内の文書部分間にお
    ける参照関係を示す参照情報を付加する参照関係処理手
    順と、 が行われることで、前記原文に、前記形態素情報、前記
    文書構造情報、及び前記参照情報が付加された文書デー
    タを作成することを特徴とする文書データ作成方法。
  12. 【請求項12】 前記形態素処理手順、前記文書構造処
    理手順、前記参照関係処理手順の、全てまたは一部は、
    それぞれ自動解析処理と入力対応処理により、その手順
    における処理を実行することを特徴とする請求項11に
    記載の文書データ作成方法。
  13. 【請求項13】 前記形態素処理手順では、形態素の区
    切り、もしくは各形態素に付加すべき形態素情報を、操
    作入力に応じて決定することを特徴とする請求項11に
    記載の文書データ作成方法。
  14. 【請求項14】 前記形態素処理手順では、表示部に、
    前記原文上に形態素の区切りを示した表示、及び各形態
    素に付加すべき形態素情報の候補を示す表示が行われる
    ように表示制御を行うとともに、前記操作入力に応じ
    て、表示された形態素の区切の変更、及び形態素情報の
    候補の中からの選択決定を行うことを特徴とする請求項
    13に記載の文書データ作成方法。
  15. 【請求項15】 前記文書構造処理手順では、前記原文
    に付加する文書構造情報を操作入力に応じて決定するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の文書データ作成方
    法。
  16. 【請求項16】 前記文書構造処理手順では、表示部
    に、前記原文上に階層的な文書構造を示した表示、及び
    文書構造情報の候補を示す表示が行われるように表示制
    御を行うとともに、表示された文書構造情報の候補の中
    からの選択決定もしくは文書構造情報の追加を、前記操
    作入力に応じて行うことを特徴とする請求項15に記載
    の文書データ作成方法。
  17. 【請求項17】 前記参照関係処理手順では、前記原文
    に付加する参照情報を操作入力に応じて決定することを
    特徴とする請求項11に記載の文書データ作成方法。
  18. 【請求項18】 前記参照関係処理手順では、表示部
    に、前記原文上に参照関係を示した表示が行われるよう
    に表示制御を行うとともに、表示された参照関係の修正
    もしくは参照情報の追加を、前記操作入力に応じて行う
    ことを特徴とする請求項17に記載の文書データ作成方
    法。
  19. 【請求項19】 処理対象となる原文を解析し、前記原
    文を各形態素に分けるとともに、各形態素についての形
    態素情報を付加する形態素処理手順と、 前記形態素情報が付加された原文に、前記原文の文書構
    造を解析し、前記原文に階層的な文書構造を示す文書構
    造情報を付加する文書構造処理手順と、 前記文書構造情報が付加された原文内の文書部分間にお
    ける参照関係を示す参照情報を付加する参照関係処理手
    順と、 が行われることで、前記原文に、前記形態素情報、前記
    文書構造情報、及び前記参照情報が付加された文書デー
    タを作成できるようにした動作制御プログラムが記録さ
    れていることを特徴とする記録媒体。
  20. 【請求項20】 前記形態素処理手順、前記文書構造処
    理手順、前記参照関係処理手順の、全てまたは一部は、
    それぞれ自動解析処理と入力対応処理により、その手順
    における処理が実行されるようにした動作制御プログラ
    ムが記録されていることを特徴とする請求項19に記載
    の記録媒体。
  21. 【請求項21】 前記形態素処理手順では、形態素の区
    切り、もしくは各形態素に付加すべき形態素情報を、操
    作入力に応じて決定するようにした動作制御プログラム
    が記録されていることを特徴とする請求項19に記載の
    記録媒体。
  22. 【請求項22】 前記形態素処理手順では、表示部に、
    前記原文上に形態素の区切りを示した表示、及び各形態
    素に付加すべき形態素情報の候補を示す表示が行われる
    ように表示制御を行うとともに、前記操作入力に応じ
    て、表示された形態素の区切の変更、及び形態素情報の
    候補の中からの選択決定を行うようにした動作制御プロ
    グラムが記録されていることを特徴とする請求項21に
    記載の記録媒体。
  23. 【請求項23】 前記文書構造処理手順では、前記原文
    に付加する文書構造情報を操作入力に応じて決定するよ
    うにした動作制御プログラムが記録されていることを特
    徴とする請求項19に記載の記録媒体。
  24. 【請求項24】 前記文書構造処理手順では、表示部
    に、前記原文上に階層的な文書構造を示した表示、及び
    文書構造情報の候補を示す表示が行われるように表示制
    御を行うとともに、表示された文書構造情報の候補の中
    からの選択決定もしくは文書構造情報の追加を、前記操
    作入力に応じて行うようにした動作制御プログラムが記
    録されていることを特徴とする請求項23に記載の記録
    媒体。
  25. 【請求項25】 前記参照関係処理手順では、前記原文
    に付加する参照情報を操作入力に応じて決定するように
    した動作制御プログラムが記録されていることを特徴と
    する請求項19に記載の記録媒体。
  26. 【請求項26】 前記参照関係処理手順では、表示部
    に、前記原文上に参照関係を示した表示が行われるよう
    に表示制御を行うとともに、表示された参照関係の修正
    もしくは参照情報の追加を、前記操作入力に応じて行う
    ようにした動作制御プログラムが記録されていることを
    特徴とする請求項25に記載の記録媒体。
  27. 【請求項27】 処理対象となる原文についての自動解
    析を行い、原文に対する付加情報を生成する処理を行う
    自動解析手段と、 前記自動解析手段による処理結果に対する入力に基づい
    て、付加情報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処
    理手段と、 前記自動解析手段、及び前記入力対応処理手段の処理結
    果に基づいて、原文に各種の付加情報が付加された文書
    データを生成する文書データ生成手段と、 を備えたことを特徴とする文書データ作成装置。
  28. 【請求項28】 前記自動解析手段及び前記入力対応処
    理手段は、原文の文書構造において下位の階層から上位
    の階層に向かって順番に、付加情報の設定処理を行うこ
    とを特徴とする請求項27に記載の文書データ作成装
    置。
  29. 【請求項29】 処理対象となる原文についての自動解
    析を行い、原文に対する付加情報を生成する処理を行う
    自動解析手順と、 前記自動解析手順による処理結果に対する入力に基づい
    て、付加情報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処
    理手順と、 前記自動解析手順、及び前記入力対応処理手順の処理結
    果に基づいて、原文に各種の付加情報が付加された文書
    データを生成する文書データ生成手順と、 が行われることを特徴とする文書データ作成方法。
  30. 【請求項30】 前記自動解析手順及び前記入力対応処
    理手順として、原文の文書構造において下位の階層から
    上位の階層に向かって順番に、付加情報の設定処理が行
    なわれるようにしたことを特徴とする請求項29に記載
    の文書データ作成方法。
  31. 【請求項31】 処理対象となる原文についての自動解
    析を行い、原文に対する付加情報を生成する処理を行う
    自動解析手順と、 前記自動解析手順による処理結果に対する入力に基づい
    て、付加情報の変更又は追加又は削除を行う入力対応処
    理手順と、 前記自動解析手順、及び前記入力対応処理手順の処理結
    果に基づいて、原文に各種の付加情報が付加された文書
    データを生成する文書データ生成手順と、 が行われる動作制御プログラムが記録されていることを
    特徴とする記録媒体。
  32. 【請求項32】 前記自動解析手順及び前記入力対応処
    理手順として、原文の文書構造において下位の階層から
    上位の階層に向かって順番に、付加情報の設定処理が行
    なわれるようにした動作制御プログラムが記録されてい
    ることを特徴とする請求項31に記載の記録媒体。
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