JP2001049540A - 紡機のドラフト装置の清掃方法及び紡機のドラフト装置 - Google Patents

紡機のドラフト装置の清掃方法及び紡機のドラフト装置

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JP2001049540A
JP2001049540A JP11215542A JP21554299A JP2001049540A JP 2001049540 A JP2001049540 A JP 2001049540A JP 11215542 A JP11215542 A JP 11215542A JP 21554299 A JP21554299 A JP 21554299A JP 2001049540 A JP2001049540 A JP 2001049540A
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JP
Japan
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draft
cover
duct
roller
spinning machine
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JP11215542A
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Kengo Ohashi
憲吾 大橋
Seiji Kobori
清治 小堀
Kazuyasu Kodama
和靖 児玉
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Hara Shokki Seisakusho KK
Original Assignee
Hara Shokki Seisakusho KK
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    • D01HSPINNING OR TWISTING
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    • D01H5/18Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars
    • D01H5/56Supports for drafting elements
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H11/00Arrangements for confining or removing dust, fly or the like
    • D01H11/005Arrangements for confining or removing dust, fly or the like with blowing and/or suction devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
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    • D01H5/18Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドラフト装置で紡出時に発生する綿塵等が広
い空間に浮遊するのを防止して、綿塵等を効果的に回収
する。 【解決手段】 複数のボトムローラ7a〜7cと、各ボトム
ローラに対応配置されるトップローラ8a〜8cとを備えた
ドラフト部2を覆うセンターダクトD1と、ドラフト部2
の上流に配設された繊維供給部3を覆う上流ダクトDU
と、ドラフト部2の下流側に配設されギャザラー4、ト
ランペット5及びカレンダーローラ6a〜6bを覆う下流ダ
クトDLとが配設されている。下流ダクトDLの出口近傍位
置に綿塵等を回収するための吸引口48が配設され、吸引
口48に吸引源からの吸引気流を及ぼすようにした。ドラ
フト装置のメインカバー9が各ダクトD1,DU,DLの上部プ
レート9aを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡機のドラフト装
置の清掃方法及び紡機のドラフト装置に係り、詳しくは
スライバーをドラフト部へ供給する繊維供給部と、前記
ドラフト部の下流側に配置され、前記ドラフト部で引き
延ばされた繊維束をスライバー又はラップに加工する繊
維束加工部とを備えた紡機のドラフト装置の清掃方法及
び紡機のドラフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】練条機のドラフト装置を例にして従来装
置を説明すると、図11に示すように、練条機のドラフ
ト装置90はドラフト部91と、ドラフト部91の上流
側に配設され複数のスライバーSを収束してドラフト部
91へ供給する繊維供給部92と、ドラフト部91の下
流側に配置され、ドラフト部で引き延ばされた繊維束
(フリース)Fを収束してスライバーSとするギャザラ
ー93及びトランペット94と、スライバーSを圧縮す
る一対のカレンダーローラ95とを備えている。
【0003】ドラフト部91は積極回転される複数のボ
トムローラ96a,96b,96cと、各ボトムローラ
96a〜96cに対応配置されるとともに加圧手段(図
示せず)によりボトムローラ96a〜96cに圧接され
た状態に保持されるトップローラ97a,97b,97
cとを備えている。
【0004】ボトムローラ96a〜96cは図示しない
左右一対のローラスタンド上に位置調整(ゲージ調整)
可能に固定された支持部材(ローラスライド)に対して
回動可能に支持され、図示しない駆動手段により駆動さ
れる。トップローラ97a〜97cは前記支持部材上に
配設されたトップローラホルダーを介して、トップロー
ラの両端部であるエンドブッシュにおいて回動可能に支
持されている。そして、トップローラ97a〜97cは
ローラスタンドに対し上下方向に回動可能に支持された
トップアームに装備されたプランジャによりボトムロー
ラ96a〜96cに圧接されるように構成されている。
【0005】ドラフト部91にはボトムローラ96a〜
96cを清掃するための下部クリヤラー装置98と、ト
ップローラ97a〜97cを清掃するための上部クリヤ
ラー装置99とが装備されている。ドラフト部91等は
カバー100に覆われ、カバー100の前壁100aに
は複数の空気取り入れ口101が形成されている。カバ
ー100の上壁には上部クリヤラー装置99のクリヤラ
ークロス102に付着した後、スクレーパ103で掻き
取られた綿塵等を吸引除去する吸引パイプ104が装備
されている。ドラフト装置90には吸引ダクト105,
106が設けられ、吸引ダクト105は吸引パイプ10
4に吸引作用を及ぼし、上部クリヤラー装置99から掻
き取られた綿塵等を吸引除去する。吸引ダクト106は
上側に形成された吸引口106aからカバー100で覆
われた空間に吸引作用を及ぼし、カバー100に形成さ
れた空気取り入れ口101からカバー100内に流入す
るとともに吸引口106aへ向かう気流を引き起こすよ
うになっている。そして、ドラフト部91、繊維供給部
92、ギャザラー93、トランペット94及びカレンダ
ーローラ95で発生してカバー100内を浮遊する風綿
や塵埃、下部クリヤラー装置98によりボトムローラ9
6a〜96cから除去された綿塵等が前記気流によって
吸引ダクト106に吸引される。
【0006】クリヤラー装置98,99は、各ドラフト
ローラ対で把持されない短繊維、夾雑物がドラフトロー
ラに付着して成長し、紡出スライバーSのゲレン変動を
生ずるのを防止する。
【0007】カバー100は主として作業者の安全確
保、ドラフト部91の騒音の漏洩防止、ドラフト部91
への異物混入を防止することによる品質の保持、更に装
置の外観を整えるために配置される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来装置ではドラ
フト部91は、左右一対のローラスタンド上を摺動可能
としたローラスライドにボトムローラ96a〜96cを
支承するとともに、ローラスライドに設けられたトップ
ローラホルダーを介してトップローラ97a〜97cを
支持する。そして、トップローラ97a〜97cの繊維
を把持する部分であるゴムコット部に当接して、トップ
ローラ97a〜97cに付着した短繊維等を剥ぎ取る上
部クリヤラー装置99が配置され、その上には該クリヤ
ラーで剥ぎ取られた短繊維等を吸引回収するための吸引
パイプ104を配置する構成である。従って、ドラフト
装置90は大きな装置とならざるを得ず、カバー100
はこれらドラフト装置90を全て囲繞するため、カバー
100で囲繞する空間は広くなる。
【0009】ドラフト装置90のドラフト部91で発生
した綿塵、短繊維等は、前記上部クリヤラー装置99及
び下部クリヤラー装置98のみでは回収できず、前記の
広い空間を有するカバー100内を風綿となって浮遊し
たり、カバー100内に堆積したりする。このため前記
カバー100に空気取り入れ口101を複数設けるとと
もに吸引源に連なった吸引ダクト105,106をドラ
フト装置90の上側及び下側に設け、機台の作動と連動
して吸引源である吸引ファン( 図示せず) を回転させ
て、吸引口106aにおいてカバー100内の空気を吸
引し、該カバー100の内部を負圧とする。カバー10
0の内部が負圧になると、カバー100に設けた空気取
り入れ口101から外部の空気がカバー100内に取り
入れられる。
【0010】カバー100内に取り入れられた空気は吸
引口106aに向かって流れるので、ドラフト装置90
全体を覆つているカバー100内に吸引気流を生ぜし
め、この吸引気流によって風綿等を吸引口106aから
回収するようにしている。カバー100に多数の空気取
り入れ口101を設けると、カバー100内に種々の箇
所から吸引気流が取り入れられ、カバー100内で吸引
気流の作用する箇所が多くなるが、カバー100の各所
の空気取り入れ口101から流入した気流が干渉しあっ
て効果的に風綿等を回収できない場合を生ずる。
【0011】また、カバー100に設ける空気取り入れ
口101の開口部分を小さくすると、空気取り入れ口1
01において吸引気流の速度が速くなり、この気流が急
激にカバー100の内側の広い空間に入るため、カバー
100内で渦が発生し、効果的に風綿等を回収できない
場合がある。
【0012】更に、近時の練条機の紡出スピードが10
00m/min以上にもなっていることから、綿塵、短
繊維等が浮遊する風綿の発生が多くなり、効果的に風綿
等を回収できない弊害が多くなっている。
【0013】従来のドラフト装置90を囲繞するカバー
100は、ドラフト部91で発生する綿塵、短繊維等が
風綿となるのを不可避なものとして、カバー100から
の飛散を防ぎ、前記風綿を前記吸引気流によって回収す
る手段を具備するのみで、風綿の発生そのものを防ぐも
のではなかった。
【0014】従つて、上述の如く、風綿を回収できない
場合が生じ、該風綿がドラフト装置90を構成する部品
に引っ掛かったりすると、これを取り除く保守作業が必
要となり、これがために機台の運転効率が悪くなった
り、紡出中のスライバーに風綿等が入って品質不良を惹
起するという問題を生ずる。
【0015】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はドラフト装置で紡出時に発生す
る綿塵等が広い空間に浮遊するのを防止して、該綿塵等
を効果的に回収することができる紡機のドラフト装置の
清掃方法及び紡機のドラフト装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、積極回転される複数の
ボトムローラと、各ボトムローラに対応配置されるとと
もに加圧手段によりボトムローラ側へ加圧されるトップ
ローラとを備えたドラフト部と、前記ドラフト部の上流
側に配設されスライバーをドラフト部へ供給する繊維供
給部と、前記ドラフト部の下流側に配設され、前記ドラ
フト部で引き延ばされた繊維束をスライバー又はラップ
に加工する繊維束加工部とを備えた紡機において、少な
くとも前記ドラフト部の周囲を覆うダクトを設け、該ダ
クトの出口近傍位置に綿塵等を回収するための吸引口を
配設し、該吸引口に吸引源からの吸引気流を及ぼすよう
にした。
【0017】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記繊維束加工部はドラフト部から
紡出された繊維束を収束するための収束部材と、繊維束
を圧縮する一対のカレンダーローラとを備え、前記ダク
トは前記繊維供給部、ドラフト部及び繊維束加工部を囲
繞するように配設され、該ダクトの上部が前記ドラフト
部のトップローラと、トップローラの加圧手段及びクリ
ヤラー装置とを支持するカバーの一部によって形成され
ている。
【0018】請求項3に記載の発明では、積極回転され
る複数のボトムローラと、各ボトムローラに対応配置さ
れるとともに加圧手段によりボトムローラ側へ加圧され
るトップローラとを備えたドラフト部と、前記ドラフト
部の上流に配設されスライバーをドラフト部へ供給する
繊維供給部と、前記ドラフト部の下流側に配設され、前
記ドラフト部で引き延ばされた繊維束を収束してスライ
バーにする収束部材と、前記収束部材の下流に配設され
た一対のカレンダーローラとを備えた紡機のドラフト装
置であって、少なくとも前記ドラフト部を囲繞するダク
トを設け、該ダクトの出口近傍位置に綿塵等を回収する
ための吸引口を配設し、該吸引口に吸引源からの吸引気
流を及ぼすようにした。
【0019】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記ダクトは前記繊維供給部、ドラ
フト部、収束部材及びカレンダーローラの全てを覆うよ
うに構成され、該ダクトは前記トップローラの上方の位
置に配置され、左右一対のローラスタンドの外側間の距
離とほぼ同じ幅でかつ前記繊維供給部より上流側の位置
からカレンダーローラの配設位置より下流側の位置まで
の距離より長い長さの上部カバーと、前記繊維供給部、
ドラフト部、収束部材及びカレンダーローラの側方を覆
うように配設されたサイドカバーと、前記繊維供給部、
ドラフト部の下方を覆う下部カバーと、ドラフト部の前
方を覆う前側カバーとを備えている。
【0020】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記サイドカバーのうち前記繊維供
給部の側方及びドラフト部の下流側の側方を覆う部分の
一方の側が、前記上部カバーと一体に形成されている。
【0021】請求項6に記載の発明では、請求項4又は
請求項5に記載の発明において、前記上部カバーはドラ
フト装置のカバーの一部を構成し、該上部カバーは前記
繊維供給部の上流かつ上方と対応する位置に設けられた
支軸によりその基端において回動可能に支持され、開放
位置と閉鎖位置とに保持可能に構成されている。
【0022】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、前記上部カバーにトップローラ及び
加圧手段が取り付けられ、上部カバーが閉鎖位置に配置
された状態でトップローラが対応するボトムローラに加
圧手段によって加圧されるように構成されている。
【0023】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、前記上部カバーに形成された孔を一
部が貫通する状態で上部カバーの下面に取り付けられた
ホルダーに、トップローラを押圧するためのプランジャ
ーが内蔵されるとともに、該ホルダーに前記トップロー
ラのエンドブッシュ部においてトップローラを支持する
トップローラ支持部材が取り付けられている。
【0024】請求項9に記載の発明では、請求項8に記
載の発明において、前記上部カバーの下面に取り付けら
れたホルダーに、トップローラのゴムコット部に当接し
て該ゴムコット部に付着している綿塵などを除去するた
めのワイパーバーがワイパーバーホルダーを介して取り
付けられている。
【0025】請求項10に記載の発明では、請求項8又
は請求項9に記載の発明において、前記ホルダーはその
一部が前記上部プレートに形成された長孔を貫通した状
態で上部プレートの下面に取り付けられ、前記長孔がそ
れぞれトップローラのエンドブッシュに対応する位置
で、紡出される繊維の流れ方向に沿って延びるように形
成され、前記上部プレートの下面には前記ホルダーと係
合するガイド部材が長孔に沿って配設されている。
【0026】請求項11に記載の発明では、請求項4〜
請求項10のいずれか一項に記載の発明において、前記
下部カバーの前記ドラフト部及び繊維供給部の下部を覆
う部分には開口が設けられ、前記ダクトの下方には前記
開口と対向する箇所に下方ほど断面積が小さくなる筒状
の案内部材が設けられ、該案内部材の下端部に吸引源か
らの吸引気流を及ぼすように構成されている。
【0027】請求項12に記載の発明では、請求項4〜
請求項11のいずれか一項に記載の発明において、前記
ドラフト装置のカバーはスライバーの流れの方向に沿っ
て延びるように3分割され、中央に配置されたメインカ
バーが前記上部カバーを構成し、該メインカバー及びそ
の両側に配設された補助カバーがそれぞれ独立して開放
位置と閉鎖位置に保持可能に構成されている。
【0028】従って、請求項1及び請求項3に記載の発
明では、少なくとも綿塵が最も発生し易いドラフト部の
周囲がダクトで覆われ、ダクトの出口近傍位置に配設さ
れた吸引口に吸引源からの吸引気流が作用する。その結
果、ダクトにはドラフト部の上流側から下流側に向かう
気流が生じ、ドラフト部で発生した綿塵がその気流に乗
ってダクトの出口部へ運ばれて吸引口に吸引される。
【0029】請求項2に記載の発明では、ダクトはドラ
フト部だけでなく、綿塵の発生源となる繊維供給部、ド
ラフト部及び繊維束加工部全てを囲繞するように配設さ
れ、ダクトの出口近傍位置に配設された吸引口に吸引源
からの吸引気流が作用する。従って、ドラフト装置で発
生した綿塵がその気流に乗ってダクトの出口部へ運ばれ
て吸引口に吸引される。
【0030】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記ダクトは上部カバー、サイドカ
バー、下部カバー及び前側カバーによって、前記繊維供
給部、ドラフト部、収束部材及びカレンダーローラの全
てが覆われている。従って、ダクトの出口近傍位置に配
設された吸引口に吸引源からの吸引気流が作用すると、
ドラフト装置で発生した綿塵がその気流に乗ってダクト
の出口部へ運ばれて吸引口に吸引される。
【0031】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の発明において、前記サイドカバーのうち前記繊維供
給部の側方及びドラフト部の下流側の側方を覆う部分の
一方の側が、前記上部カバーと一体に形成されている。
従って、ダクトを構成する部品の数が少なくなり、組み
付け作業も簡単になる。
【0032】請求項6に記載の発明では、請求項4又は
請求項5に記載の発明において、前記上部カバーはドラ
フト装置のカバーの一部を構成しているため、上部カバ
ーとドラフト装置のカバーを二重に設ける必要がなく部
品点数が少なくなり、ドラフト装置の高さを低くするの
に寄与する。また、ドラフト装置の体積が小さくなるた
め、ダクトに対して必要な吸引作用を及ぼす負圧源のモ
ータとして弱いモータを使用できる。上部カバーは上下
方向に開閉可能に設けられ、その回動中心が繊維供給部
の上流かつ上方と対応する位置にあるため、カバーを開
放位置に配置すると綿塵の発生源の上側全体を観察可能
な状態となる。
【0033】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の発明において、トップローラ及び加圧手段は上部カ
バーとともに移動し、上部カバーが開放位置に配置され
るとドラフト部はボトムローラが露出する状態となる。
【0034】請求項8に記載の発明では、請求項7に記
載の発明において、前記上部カバーに形成された孔を一
部が貫通する状態で上部カバーの下面に取り付けられた
ホルダーに、トップローラを押圧するためのプランジャ
ーが内蔵されているため、ドラフト装置のコンパクト化
が可能となる。
【0035】請求項9に記載の発明では、請求項8に記
載の発明において、トップローラの清掃が前記ホルダー
に保持されたワイパーバーホルダーに取り付けられたワ
イパーバーによって行われる。ゴムコット部から除去さ
れた綿塵などはダクトに作用する吸引気流で直ちに除去
される。
【0036】請求項10に記載の発明では、請求項8又
は請求項9に記載の発明において、前記ホルダーはガイ
ド部材によって幅方向の位置決めがなされ、ゲージ調整
の際はガイド部材に沿って所定位置まで移動される。
【0037】請求項11に記載の発明では、請求項4〜
請求項10のいずれか一項に記載の発明において、ダク
トには下流側端部の出口からの吸引作用と、下部カバー
に設けられた開口から案内部材を介しての吸引作用の二
つの吸引作用が及ぶ。繊維供給部及びドラフト部の下方
に落下した綿塵は、案内部材に作用する吸引気流によっ
て除去される。従って、比重の大きな塵埃等をダクトの
下流側端部の出口まで搬送するのに必要な強い吸引気流
をダクト内に作用させなくても、綿塵を除去できる。
【0038】請求項12に記載の発明では、請求項4〜
請求項11のいずれか一項に記載の発明において、ドラ
フト装置のカバーが3分割され、中央に配置されたメイ
ンカバーが前記上部カバーを構成するため、ドラフト部
の上部の観察あるいは上部に対して作業が必要な場合
は、メインカバーのみを開放位置に配置すればよく、カ
バーの開放操作が容易になる。また、両側の補助カバー
にサイドカバーを配設した構成にすると、ドラフト装置
の側部の観察あるいは側部に対して作業が必要な場合
は、メインカバーを開放せずに対応する側の補助カバー
を開放することで対応可能になる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明を練条機のドラフト
装置に具体化した一実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0040】図1に示すようにドラフト装置1は、ドラ
フト部2と、ドラフト部2の上流側(図1の右側)に配
設された繊維供給部3と、ドラフト部2の下流側に配設
された収束部材としてのギャザラー4及びトランペット
5と、トランペット5の下流に配設された一対のカレン
ダーローラ6a,6bとを備えている。ドラフト部2は
積極回転される複数(この実施の形態では3個)のボト
ムローラ7a〜7cと、各ボトムローラ7a〜7cに対
応配置されるとともに後記する加圧手段によりボトムロ
ーラ7a〜7c側へ加圧されるトップローラ8a〜8c
とを備えている。繊維供給部3は複数のスライバーSを
収束してドラフト部2へ供給する。繊維束加工部を構成
するギャザラー4及びトランペット5はドラフト部2で
引き延ばされた繊維束(フリース)Fを収束してスライ
バーSにする。カレンダーローラ6a,6bはスライバ
ーSを圧縮する。カレンダーローラ6a,6bの下方に
はカレンダーローラ6a,6bで圧縮されたスライバー
Sを図示しないケンスに導く公知のコイラーホイール
(コイラーチューブ)6cが配設されている。
【0041】図2に示すように、ドラフト装置1のカバ
ーはスライバーの流れの方向に沿って延びるように3分
割され、ドラフト部2、繊維供給部3、ギャザラー4、
トランペット5及びカレンダーローラ6a,6bの上方
を覆うように中央に配置されたメインカバー9と、その
両側に設けられた補助カバー10a,10bとで構成さ
れている。メインカバー9は繊維供給部3の上流かつ上
方と対応する位置に設けられた支軸11(図1に図示)
によりその基端において回動可能に支持され、開放位置
と閉鎖位置とに保持可能に構成されている。メインカバ
ー9は、その内面と機台フレームとの間に設けられたダ
ンパーステー(図示せず)により所定の開放位置に保持
されるとともに、後記するトップローラ加圧装置(図1
及び図6に図示)により閉鎖位置に保持されるようにな
っている。また、補助カバー10a,10bはヒンジに
よりドラフト装置1の前側を回動中心として回動可能に
設けられ、補助カバー10a,10bの内面と機台フレ
ームとの間に設けられたダンパーステー(図示せず)に
より、所定の開放位置と閉鎖位置とに保持されるように
なっている。メインカバー9には上面先端寄りに取っ手
12aが取り付けられ、補助カバー10a,10bには
後寄り側部に取っ手12bが取り付けられている。
【0042】図3に示すように、機台フレームに固定さ
れた左右一対のローラスタンド13上に、支持部材とし
てのローラスライド14a,14b,14cが摺動可能
かつ位置調整可能に設けられ、図示しないボルトにより
所望の位置に固定可能となっている。ボトムローラ7a
〜7cはローラスライド14a,14b,14cに回転
自在に支持され、ローラスライド14a,14b,14
cの位置を調整することにより各ボトムローラ7a〜7
cの間隔が繊維長によって決められた間隔( ゲージ) に
調整される。
【0043】図1、図3及び図4に示すように、メイン
カバー9の下面左右両側には閉鎖位置に配置された状態
でボトムローラ7a〜7cと対応する位置にホルダーと
してのプレスロッドホルダー15が3個ずつ合計6個取
り付けられている。図4に示すように、メインカバー9
は、上部カバーとしての上部プレート9aと、その左右
両側に上部プレート9aと90°の角度をなすように屈
曲形成された側部プレート9b,9cとを備えている。
即ち、上部プレート9aはドラフト装置1のカバーの一
部を構成する。また、側部プレート9b,9cはドラフ
ト装置1のサイドカバーの一部を構成する。上部プレー
ト9aの左右両側には長孔9dがそれぞれトップローラ
8a〜8cのエンドブッシュ16と対応する位置で、紡
出される繊維の流れ方向に沿って延びるように形成され
ている。
【0044】図5に示すように、プレスロッドホルダー
15はほぼ有底四角筒形状でその底部が上側となるよう
に上部プレート9aに取り付けられている。プレスロッ
ドホルダー15の底部外面にねじ軸15aが突設される
とともに、底部にねじ軸15aを貫通する挿通孔15b
が形成されている。また、上部プレート9aの下面には
プレスロッドホルダー15と係合してその幅方向の位置
決めを行うためのガイド部材17が長孔9dに沿って長
孔9dの両側に配設されている。ガイド部材17は例え
ば板材で形成され、ねじ18により所定位置に固定され
ている。プレスロッドホルダー15は、ねじ軸15aが
長孔9dを貫通して上部プレート9aの上面に突出する
状態で、ねじ軸15aに螺合するナット19により上部
プレート9aの所定位置に固定されている。
【0045】左右一対の各プレスロッドホルダー15の
対向する側と反対側の壁にはねじ孔15cが形成され、
各プレスロッドホルダー15にはトップローラホルダー
20がねじ孔15cに螺合されるボルト21を介して取
り付けられている。ボルト21はトップローラホルダー
20の第1端部に上下方向に延びるように形成された長
孔を貫通してねじ孔15cに螺合されている。トップロ
ーラホルダー20の第2端部には支持部としての凸部2
2が形成され、トップローラ8a〜8cのエンドブッシ
ュ16に形成された凹部16aに凸部22が嵌合される
ことにより、各トップローラ8a〜8cが一対のトップ
ローラホルダー20によって水平に支持されている。
【0046】プレスロッドホルダー15には加圧手段を
構成するプレスロッド(プランジャ)23が装備されて
いる。プレスロッド23はプレスロッドホルダー15の
ねじ軸15aに形成された挿通孔15bに挿通される軸
部23aと、軸部23aの下端に一体に形成された大径
の押圧部23bとを備え、軸部23aがプレスロッドホ
ルダー15の上端より突出する状態で挿通孔15bに挿
通されている。プレスロッドホルダー15内にはプレス
ロッド23の押圧部23bをエンドブッシュ16側へ付
勢するコイルスプリング24が収容されている。
【0047】プレスロッド23の軸部23aの上端には
ねじ穴25が形成され、ねじ穴25にはボルト26が螺
着されている。また、上部プレート9aには長孔9dと
対応する部分を覆うカバー部材27がヒンジにより上下
方向に回動可能に設けられている。カバー部材27は通
常はその下面と、ボルト26の上端との間に隙間が存在
する状態に保持されている。紡出中のスライバーSが何
らかの理由でドラフト部2において詰まった場合( スラ
イバーSが紡出されなくなった場合) 、スライバーSが
トップローラ8a〜8cを押し上げ、プレスロッド23
がボルト26を介してカバー部材27を押し上げ、カバ
ー部材27の上方への回動が図示しない検知手段によっ
て検知され、機台の運転が停止されるようになってい
る。
【0048】左右一対の各プレスロッドホルダー15の
対向する側の壁にはねじ孔15dが形成され、各プレス
ロッドホルダー15にはそれぞれワイパーバーホルダー
28がボルト29により固定されている。各一対のワイ
パーバーホルダー28の対向する面にはそれぞれ嵌合溝
が設けられ、ワイパーバー30の両端部に設けられた嵌
合部30aが前記嵌合溝に嵌合された状態でワイパーバ
ー30が機台床面に平行に保持される。ワイパーバー3
0は回転するトップローラ8a〜8cのゴムコット部3
1に当接して、ゴムコット部31に付着した綿塵等を除
去する。
【0049】メインカバー9の側部プレート9b,9c
はメインカバー9が閉鎖位置に配置された状態におい
て、ローラスライド14a〜14cの上端よりやや下方
まで延びる長さに形成されている。従って、ドラフト部
2の上方及び両側方は、極めて少ない間隔を有してメイ
ンカバー9が覆うことになる。また、左右一対のローラ
スタンド13の上部には、図3に示すように下部プレー
ト32が配設されている。その結果、ドラフト部2は繊
維束の流入口及び繊維束の流出口を有して、上部プレー
ト9a、両側部プレート9b,9c及び下部プレート3
2で構成されるセンターダクトD1に囲繞されることと
なる。なお、上部プレート9aにはドラフト部2と対応
する位置に窓33が形成され、窓33はねじ34により
上部プレート9aに固定された透明な樹脂板33aによ
って覆われている。
【0050】ドラフト部2を囲繞するセンターダクトD
1の上流側には繊維供給部3を覆う上流ダクトDUが配
設されている。上流ダクトDUは対をなすローラスライ
ド14a等の対向する面間の間隔とほぼ同じ幅でコ字状
に屈曲されたスライバープレート35と、メインカバー
9の一部によって構成されている。
【0051】図6に示すように、繊維供給部3はスライ
バープレート35に対してその幅方向と平行に、かつ上
下方向に位置調整可能に設けられた複数(この実施の形
態では2本)のガイドバー36a,36bと、ガイドバ
ー36bの下流側に設けられた一対の幅寄せガイド37
とを備えている。
【0052】スライバープレート35はバックボトムロ
ーラ7c用のローラスライド14c近傍の位置からドラ
フト装置1の最上流位置( メインカバー9の後端部) 近
傍の位鷹までの長さを有するプレートで形成されてい
る。スライバープレート35の左右一対のサイドプレー
ト35a,35bは、その間隔がセンターダクトD1の
側部プレート9b,9cの間隔より若干狭く形成されて
いる。また、両サイドプレート35a,35bは、その
下端がボトムローラ7a〜7cよりやや低い位置となる
とともに、メインカバー9が閉鎖位置に配置された際そ
の上部プレート9aの下面に頂部が当接するように形成
されている。
【0053】従って、上流ダクトDUはスライバーSの
流入口と繊維束の流出口を有して、上方をメインカバー
9の上部プレート9aによって、両側をスライバープレ
ート35のサイドプレート35a,35bによって、下
方をスライバープレート35の下部プレート35cによ
って覆われた状態に形成されている。そして、上流ダク
トDUはドラフト部2を囲繞するセンターダクトD1の
最上流部と重なり合う。
【0054】図1及び図7に示すように、メインカバー
9の上部プレート9aは、ドラフト装置1を構成するフ
ロントカレンダーローラ6aより前方まで延び、上部プ
レート9aの下面にはメインカバー9を閉鎖位置に保持
するトップローラ加圧装置38のフック39が掛止され
るロッド40がブラケット40aを介して水平に延びる
ように固定されている。
【0055】機台フレームにはメインカバー9が閉鎖位
置に配置された状態においてロッド40と対応する位置
に、ピストンロッド41aが上下方向に延びるようにエ
アシリンダ41が固定されている。ピストンロッド41
aの先端にはフックブラケット42が螺合されている。
図8(a)に示すように、フックブラケット42は先端
に支軸42aがロッド40と平行に設けられ、支軸42
aの両端部に一対のフック39がその基端において回動
可能に支持されている。
【0056】図7に示すように、フック39は掛止部3
9aがロッド40に対して後ろ側(図7の右側)から掛
止されるように支軸42aに支持されるとともに、掛止
状態において上下方向に延びる係合面39bを備えてい
る。フック39は、掛止状態において重心が支軸42a
の中心とロッド40の中心を結ぶ直線に対して係合面3
9b側となるように形成されている。エアシリンダ41
のケースの上面にはフックガイドブラケット43が固定
されている。図8(b)に示すように、フックガイドブ
ラケット43には、その上部に一対の腕部43aが形成
され、腕部43aに一対のフックガイド44が固定され
ている。フックガイド44はフック39の係合面39b
と当接してフック39の掛止部39aが所定位置より下
方へ移動しないように規制するとともに、非係合状態に
あるフック39がエアシリンダ41の作動により掛止位
置に移動される際のガイドの役割を果たす。フック3
9、エアシリンダ41、フックブラケット42、フック
ガイドブラケット43及びフックガイド44によりトッ
プローラ加圧装置38が構成されている。
【0057】ドラフト部2の下流側( 機台前側) に配設
された、ギャザラー4、トランペット5及び一対のカレ
ンダーローラ6a,6bを覆う下流ダクトDLは、上部
プレート9aの一部と、両補助カバー10a,10bに
それぞれ設けられた内側サイドプレート(図示せず)
と、フックブラケット42の後側(カレンダーローラ6
a,6b側)に上下方向に延びるように設けられた前側
カバーとしてのプレート45と、プレート45の下端か
ら延長されてカレンダローラ側へ水平に延びるプレート
46と、上部プレート9aの前側に取り付けられた左右
一対のプレート47とによって構成されている。プレー
ト47はサイドプレート35a,35bとほぼ同じ間隔
で配設され、ギャザラー4とほぼ平行でフロントカレン
ダーローラ6aの前方かつ近傍の位置に達する直線を斜
辺とするほぼ直角三角形状をなしている。そして、下流
ダクトDLの出口付近であるカレンダーローラ6a,6
bの前方(図7の左方)の近傍の位置に吸引口48が配
設されている。吸引口48には図示しないエアーダクト
を介して図示しない吸引源からの吸引気流が作用するよ
うになっている。
【0058】次に前記のように構成されたドラフト装置
1の作用を説明する。ドラフト装置1の後方に配置され
た図示しない複数のフィードケンスから引き出された複
数本のスライバーSが、繊維供給部3を構成するガイド
バー36a,36b及び幅寄せガイド37の作用により
所定の幅の繊維束Fとなってドラフト部2へ送り込まれ
る。ドラフト部2へ送り込まれた繊維束Fはボトムロー
ラ7a〜7c及びトップローラ8a〜8c間を順次通過
することにより所定のドラフト率で引き延ばされ、フリ
ース(繊維束)Fとなってドラフト部2から紡出され
る。ドラフト部2から紡出されたフリースFはギャザラ
ー4及びトランペット5によって収束されてスライバー
Sとなり、カレンダーローラ6a,6bで圧縮され、コ
イラーホイール6cを経てケンスに収容される。
【0059】繊維供給部3は上流ダクトDUに、ドラフ
ト部2はセンターダクトD1に、ギャザラー4、トラン
ペット5及びカレンダーローラ6a,6bは下流ダクト
DLに覆われ、機台運転中は下流ダクトDLの出口部に
配設された吸引口48から、下流ダクトDLに吸引気流
が作用する。そして、その吸引気流の作用により上流ダ
クトDUからセンターダクトD1を経て下流ダクトDL
へ向かう気流が生じる。即ち、繊維供給部3からドラフ
ト装置1に供給される繊維束は、ドラフト装置1の最下
流に位置するカレンダーローラ6a,6bに達するま
で、下流側に向かって流れる気流が存在するダクト内を
通過する。
【0060】繊維束(スライバーS)が上流ダクトDU
内を通過する際には、スライバーSはスライバーSに弱
いテンシヨンを与えるガイドバー36a,36bに係合
しながら移動し、幅寄せガイド37で幅寄せされてドラ
フト部2へ送り込まれる。連続して繊維供給部3に搬入
されるスライバーSが、ガイドバー36aの上部に摺接
すると、綿塵、夾雑物等( 以下綿塵等と称する) がスラ
イバーSの下方に発生する。同様にスライバーSがガイ
ドバー36bの下部に摺接するとスライバーSの上方に
綿塵等が発生する。
【0061】スライバーSの上方及び下方に発生した上
記綿塵等は上流ダクトDU内をセンターダクトD1に向
かって流れる吸引気流によって下流に運ばれる。センタ
ーダクトD1に内在するドラフト部2において、ボトム
ローラ7a〜7c及びトップローラ8a〜8cによりド
ラフトローラ対が構成され、スライバーSが各ドラフト
ローラ対間で把持されて、機台下流側に送り込まれる。
各ドラフトローラ対間の回転速度が下流側ほど順次速く
設定されているため、スライバーSはドラフトされて平
行度を増したフリースFとなる。このドラフト時には多
量の綿塵等が発生する。ローラ速度差の最も大きいロー
ラ対間、即ちフロントボトムローラ7a及びフロントト
ップローラ8aと、セカンドボトムローラ7b及びセカ
ンドトップローラ8bとで形成される区域はメインドラ
フトゾーンとも称され特に綿塵等の発生が多い。
【0062】ドラフトローラの上方及び下方に排出され
た綿塵等は上流ダクトDUで発生した綿塵等と共にセン
ターダクトD1内を下流ダクトDLに向かって流れる吸
引気流によってそれぞれ下流に運ばれる。また、各ワイ
パーバー30によりトップローラ8a〜8cから除去さ
れた綿塵、あるいは図示しない下部クリヤラーによって
ボトムローラ7a〜7cから除去された綿塵も同様に前
記吸引気流によって下流に運ばれる。
【0063】センターダクトD1を通過したスライバー
(フリースF)は下流ダクトDLに達する。下流ダクト
DL内において、フリースFがギャザラー4に流入する
場合と、ギャザラー4及びトランペット5で収束された
スライバーSをカレンダーローラ6a,6bで圧縮する
際に発生する綿塵は前記吸引口48から下流ダクトDL
に及んでいる吸引気流によって吸引口48に運ばれ、図
示しない機台の集塵綿室に回収される。また、センター
ダクトD1から下流ダクトDLに流入する吸引気流によ
って運ばれてきた綿塵も吸引口48に運ばれ、図示しな
い機台の集塵綿室に回収される。従つて、ドラフト装置
1で発生した綿塵等は上流ダクトDU、センターダクト
D1及び下流ダクトDLの外部に出ることがないので、
ドラフト装置1の各部で発生した綿塵等が、従来のよう
に風綿となってローラカバー内を漂うことがない。
【0064】トップローラ加圧装置38は、図7及び図
9に実線で示すように、エアシリンダ41のピストンロ
ッド41aが没入位置に配置された状態でフック39が
ロッド40に掛止され、プレスロッド23を介してトッ
プローラ8a〜8cをボトムローラ7a〜7cに所定の
圧力で加圧する閉鎖位置にメインカバー9を保持する。
加圧状態を解除する場合は、エアシリンダ41が作動さ
れてピストンロッド41aが突出し、図9に鎖線で示す
ようにフックブラケット42が上昇される。フック39
は係合面39bがフックガイド44と係合した状態では
真っ直ぐ上昇するが、フック39の重心はロッド40と
支軸42aの中心を結ぶ線より図9の右側に位置するた
め、係合面39bとフックガイド44との係合が解除さ
れると、鎖線で示すようにフック39がロッド40から
離間する方向に回動され、フックガイド44によって回
動が規制された所定位置に保持される。メインカバー9
のダンパーステーは、メインカバー9が自由状態にある
場合は水平位置より若干上側に向かって延びる位置に保
持可能な付勢力をメインカバー9に作用させている。従
って、フック39が上昇移動する際に所定位置まではフ
ックと共に上昇するため、フック39が上昇するとメイ
ンカバー9を取っ手12aを持って開放しなくてもトッ
プローラ8a〜8cの加圧状態が解除される。
【0065】メインカバー9を開放する場合はその状態
から取っ手12aを持ってメインカバー9を上側へ手動
で移動させると、メインカバー9は開放位置に配置され
るとともにダンパーステーによって開放位置に保持され
る。トップローラ8a〜8cを加圧状態にする場合は、
前記逆の手順で行われる。メインカバー9の両側に配設
された各補助カバー10a,10bも取っ手12bを持
って手動で開閉される。
【0066】この実施の形態では次の効果を有する。 (1) 繊維束のドラフトによって多量の綿塵等が発生
するドラフト部2の周囲を覆うダクトが設けられ、ダク
トの繊維束の出口の近傍位置に吸引源に連なった吸引口
が配設されているため、発生した綿塵等は吸引口からダ
クトに及ぶ吸引気流によってダクト内を下流側に運ば
れ、吸引口から吸引除去されて回収される。従って、風
綿がカバー内に漂うのを防止できる。その結果、従来装
置ではローラカバー内に当然に発生した風綿がないた
め、該風綿がドラフト装置を構成する各パートに引っか
かることもなく、それがために機台を停止して風綿を取
り除く保守作業が不要となり、機台の稼動率が良くな
る。また、風綿が紡出中のスライバーに混入することも
ないので、これが原因のスライバーの品質不良を惹起す
ることなく、安定した品質の製品を製造することができ
る。
【0067】(2) ドラフト部2だけでなく、繊維供
給部3と、繊維束加工部を構成するギャザラー4、トラ
ンペット5及びカレンダーローラ6a,6bもダクトに
より覆われ、ダクトの出口側近傍位置に綿塵等を回収す
る吸引口48が設けられている。従って、ドラフト装置
1の各部で発生した綿塵等はダクトの上流から出口に向
かう吸引気流により、出口に運ばれて吸引口48から吸
引除去され、風綿がカバー内に漂うのをより防止するこ
とができる。
【0068】(3) ドラフト装置1全体を覆うダクト
は、ドラフト部2を覆うセンターダクトD1と、その上
流に配置され繊維供給部3を覆う上流ダクトDUと、セ
ンターダクトD1の下流に配置され繊維束加工部を構成
する各部材を覆う下流ダクトDLとから構成され、各ダ
クトの上方を覆う上部カバーが1枚の上部プレート9a
で構成され、該上部プレート9aが繊維供給部3の上流
かつ上方と対応する位置に設けられた支軸11によりそ
の基端において回動可能に支持され、開放位置と閉鎖位
置とに保持可能に構成されている。従って、上部プレー
ト9aを回動することによりダクトの上部全体を簡単に
開放できる。
【0069】(4) 上部プレート9aにトップローラ
8a〜8c及び加圧手段が取り付けられ、上部プレート
9aが閉鎖位置に配置された状態でトップローラ8a〜
8cが対応するボトムローラ7a〜7cに加圧手段によ
って加圧されるように構成されている。従って、トップ
ローラをボトムローラ側にラジアル方向に加圧するため
複数のプランジャーを配置したトップアームを備えた従
来のドラフト装置に比較して、ドラフト装置をコンパク
トにできる。従って、ダクトの大きさも小さくでき、ダ
クトに必要な吸引作用を及ぼすための負圧源のモータと
して弱いモータを使用できる。
【0070】(5) トップローラ8a〜8cを押圧す
るためのプレスロッド23が内蔵され、トップローラ8
a〜8cを支持するトップローラホルダー20が取り付
けられるプレスロッドホルダー15が、上部プレート9
aの下面に一部が貫通する状態で取り付けられている。
従って、ドラフト装置のよりコンパクト化が可能にな
る。また、機台を停止して、ドラフト部2のメインテナ
ンス作業を行う場合、ドラフト率及びゲージ変更をする
ためにローラスライド14a〜14cを摺動させる作業
等を行う場合、スライバー継ぎ作業を行う場合等におい
て、トップローラ8a〜8cをいちいち外す必要がな
く、メインカバー9を開けて直接作業を行うことができ
る。
【0071】(6) プレスロッドホルダー15にトッ
プローラ8a〜8cのゴムコット部31に当接して該ゴ
ムコット部31に付着している綿塵などを除去するため
のワイパーバーホルダー28が保持可能に構成されてい
る。従って、従来装置のようなクリヤラークロスを備え
たトップクリヤラを設ける場合に比較して、ドラフト装
置のよりコンパクト化が可能になる。
【0072】(7) プレスロッドホルダー15は上部
プレート9aの下面に取り付けられたガイド部材17に
よって位置決めされた状態で上部プレート9aの下面に
取り付けられるため、ゲージ調整の際の位置調整が簡単
になる。
【0073】(8) ドラフト装置1のカバーは3分割
され、中央に配置されたメインカバー9が上部プレート
9aを構成するため、ドラフト部2の上部の観察あるい
は上部に対して作業が必要な場合は、メインカバー9の
みを開放位置に配置すればよく、カバーの開放操作が容
易になる。また、ドラフト部2の側部の観察あるいは側
部に対して作業が必要な場合は、メインカバー9を開放
せずに対応する側の補助カバー10a,10bを開放す
るだけでよく、作業が簡単になる。
【0074】(9) ダクトがドラフト部2を覆うセン
ターダクトD1と、その上流側に配設された上流ダクト
DUと、センターダクトD1の下流側に配設された下流
ダクトDLとに分割されている。従って、ダクトが一体
構成のものに比較してダクトの組み付けが簡単になる。
【0075】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図10に従って説明する。この実施の形態ではドラ
フト装置1を覆うセンターダクトD1及び上流ダクトD
Uの下部の一部に開口部が設けられ、センターダクトD
1及び上流ダクトDUに前記出口近傍に設けられた吸引
口48からの吸引気流の他に弱い吸引気流が作用するよ
うに構成されている点が前記実施の形態と異なってい
る。前記実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳し
い説明を省略する。
【0076】センターダクトD1を構成する下部プレー
ト32には開口32aが形成され、ローラスタンド13
の下部が固定されているコイラースタンド49には吸引
口50が形成されている。吸引口50には吸引源からの
吸引気流を及ぼすエアーダクト51が接続されている。
開口32aの周縁に綿塵等が引っかかったり、堆積した
りするのを防ぐため、開口32aはほぼ一対のローラス
タンド13間に亘る大きさに形成されている。ローラス
タンド13は上側が長いほぼ台形状に形成されている。
【0077】開口32aと吸引口50との間には下方ほ
ど断面積が小さくなる外形がほぼ四角錐台状の筒状の案
内部材52が設けられ、案内部材52の下端部に吸引源
からの吸引気流を及ぼすように構成されている。
【0078】スライバープレート35はその両サイドプ
レート35a,35bの下端がローラスタンド13の上
部とほぼ同じ高さに達する長さに形成され、前記実施の
形態の下部プレート35cに相当するプレート53がバ
ックボトムローラ7cの中心よりやや下方の位置に水平
に配設されている。プレート53にはガイドバー36a
の下方の位置からドラフト部2に至るまでスライバーS
の幅とほぼ同幅の開口としての切り欠き部53aが形成
されている。幅寄せガイド37は切り欠き部53aの外
側においてプレート53に垂直に配設されている。両サ
イドプレート35a,35bの内側には切り欠き部53
aの最上流位置からセンターダクトD1の下部プレート
32に至るプレート54が斜めに配設されている。
【0079】前記のように構成されたこの実施の形態の
装置では、機台の運転中、両吸引口48,50からドラ
フト装置1を囲繞するダクトに対してそれぞれ吸引気流
が作用する。そして、下流ダクトDLの出口近傍に設け
られた吸引口48からの吸引作用により、スライバーS
の流れ(移動)に沿った吸引気流が、上流ダクトDUか
らセンターダクトD1及び下流ダクトDLを経て吸引口
48に向かうように流れる。
【0080】また、エアーダクト51から作用する吸引
気流により、下部プレート32の開口32aを経て吸引
口50に向かう気流が発生する。そして、繊維供給部3
で発生した綿塵の大部分と、ドラフト部2で発生した綿
塵のうち比重の大きなものや、下部クリヤラーによって
ボトムローラ7a〜7cから除去された綿塵が案内部材
52を経て吸引口50からエアーダクト51に吸引除去
される。
【0081】従って、この実施の形態では第1の実施の
形態の(1)〜(9)の効果の他に次の効果を有する。 (10) 下部プレート32にはドラフト部2及び繊維
供給部3と対応する位置に開口32aが形成され、ダク
トの下方には開口32aと対向する箇所に案内部材52
が設けられ、案内部材52の下端部に吸引源からの吸引
気流を及ぼす吸引口50が配設されている。従って、綿
塵のうち比重が大きく体積の小さなものを下流ダクトD
Lの吸引口48まで搬送せずに、吸引口50から吸引除
去でき、ダクトに流れる吸引気流を強くしなくても綿塵
を吸引除去できる。従って、練条機の紡出スピードが1
000m/min以上になり、単位時間当たりの綿塵の
発生が多くても支障無く綿塵を除去できる。
【0082】(11) 開口が一対のローラスタンド間
に亘る大きさに形成され、案内部材52が四角錐形状に
形成されているため、綿塵が開口32aの周縁に引つか
かったり、堆積したりするのが防止され、ドラフト部2
及び繊維供給部3から下方に落下した綿塵が吸引口50
へと円滑に運ばれる。
【0083】実施の形態は前記に限定されるものではな
く、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ ドラフト部2、繊維供給部3及び繊維束加工部の全
てを覆うダクトに限らず、少なくともドラフト部2の周
囲を覆う構成のダクトを設け、該ダクトの出口近傍位置
に綿塵等を回収するための吸引口を配設し、該吸引口に
吸引源からの吸引気流を及ぼすようにしてもよい。例え
ば、上流ダクトDUを省略した構成や、下流ダクトDL
を省略して吸引口48をセンターダクトD1の出口近傍
に設ける構成としたり、上流ダクトDU及び下流ダクト
DLを省略して吸引口48をセンターダクトD1の出口
近傍に設ける構成としてもよい。綿塵の大半がドラフト
部2で発生するため、少なくともドラフト部2の周囲を
ダクトで覆い、そのダクトの出口近傍に吸引口48を設
ければ、ドラフト装置で発生する綿塵を効率良く吸引除
去できる。
【0084】○ 下流ダクトDLの前側カバーとして、
垂直に延びるように配設されたプレート45に代えて、
プレート47の内側においてギャザラー4とほぼ平行に
延びるプレートを上部プレート9aに取り付けてもよ
い。この場合、吸引口48に向かう気流の流れがより円
滑になる。
【0085】○ 上流ダクトDU及び下流ダクトDLを
構成するサイドカバーの一部をメインカバー9と一体的
に形成してもよい。例えば、スライバープレート35を
構成するサイドプレート35a,35bの少なくとも一
方を、上部プレート9aの側部に垂下するように折り曲
げて一体に形成したり、溶接などでサイドプレート35
a,35bを固着する。下部プレート35cは別体とな
る。また、上流ダクトDUのサイドカバーを補助カバー
10a,10bに設けずに上部カバー9aを折り曲げて
形成してもよい。
【0086】○ カバーをメインカバー9と補助カバー
10a,10bの複数に分割せずに、1個のカバーで構
成してもよい。 ○ メインカバー9をトップローラ及び加圧装置の支持
部と兼用せずに、メインカバー9は主としてドラフト部
の騒音の漏洩防止及び装置の外観を整えるために配設し
てもよい。例えば、前記各実施の形態と同様な構成のダ
クト及びドラフト装置をメインカバー9の内側に独立し
て設けたり、従来装置のような一対のトップアームにト
ップローラ及びプレスロッド(プランジャー)を支持す
る機構を設け、その外側にダクトを設ける構成としても
よい。
【0087】○ 案内部材52の形状は四角錐台状に限
らず、円錐台状としたり、幅は一定で前後方向の長さが
下側ほど短くなる有底箱形状の案内部材52を設け、案
内部材52の側壁にエアーダクト51が接続される吸引
口50を設けてもよい。
【0088】○ ドラフト装置1は練条機のドラフト装
置に限らず、ドラフト部の上流側に配設されスライバー
をドラフト部へ供給する繊維供給部と、前記ドラフト部
の下流側に配設され、前記ドラフト部で引き延ばされた
繊維束をスライバー又はラップに加工する繊維束加工部
とを備えた紡機に適用してもよい。このような紡機とし
てはスライバーラップマシンやコーマがある。
【0089】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の技術的思想(発明)について、以下にその効果と
ともに記載する。 (1) 請求項4に記載の発明において、前記ダクトは
ドラフト部を覆うセンターダクトと、その上流側に配設
された上流ダクトと、センターダクトの下流側に配設さ
れた下流ダクトとに分割されている。この場合、ダクト
が一体構成のものに比較して、ダクトの組み付けが簡単
になる。
【0090】
【発明の効果】請求項1〜請求項12に記載の発明によ
れば、ドラフト装置で紡出時に発生する綿塵等が広い空
間に浮遊するのを防止して、該綿塵等を効果的に回収す
ることができる。また、堆積して大きくなった風綿が紡
出中のスライバーに混入することが防止され、これが原
因のスライバーの品質不良を惹起することなく、安定し
た品質の製品を製造することができる。
【0091】請求項2及び請求項4に記載の発明によれ
ば、前記綿塵等が広い空間に浮遊するのをより確実に防
止でき、綿塵等をより効果的に回収することができる。
請求項4に記載の発明によれば、上部カバーの位置する
箇所に左右一対のサイドプレート、下部プレートを配置
すれば、ドラフト装置のスライバー通過部分全てをダク
ト内に内在させることができ、ダクトの構成が簡単にな
る。
【0092】請求項5に記載の発明によれば、ダクトを
構成する部品の数が少なくなり、組み付け作業も簡単に
なる。請求項6に記載の発明によれば、上部カバーとド
ラフト装置のカバーを二重に設ける必要がなく部品点数
が少なくなり、ドラフト装置の高さを低くするのに寄与
する。また、カバーを開放位置に配置すると綿塵の発生
源の上側全体を観察可能な状態となる。
【0093】請求項7に記載の発明では、ドラフト部の
メインテナンス作業やゲージ変更の作業時に、トップロ
ーラをいちいち外さずに上部カバーを開けて直接作業を
行うことができる。
【0094】請求項8に記載の発明では、従来のドラフ
ト装置に比較して、ドラフト装置のコンパクト化が可能
となる。請求項9に記載の発明では、従来装置のような
クリヤラークロスを備えたトップクリヤラを設ける場合
に比較して、ドラフト装置のよりコンパクト化が可能に
なる。
【0095】請求項10に記載の発明では、ゲージ調整
の際の位置調整が簡単になる。請求項11に記載の発明
では、ダクトに作用させる吸引気流を強くしなくても、
比重の大きな塵埃や多量に発生する綿塵を効率良く除去
できる。
【0096】請求項12に記載の発明では、ドラフト部
の上部の観察あるいは上部に対して作業が必要な場合
は、メインカバーのみを開放位置に配置すればよく、カ
バーの開放操作が容易になる。また、ドラフト部の側部
の観察あるいは側部に対して作業が必要な場合は、メイ
ンカバーを開放せずに対応する側の補助カバーを開放す
るだけでよく、作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態のドラフト装置の模式断面
図。
【図2】 カバーの形状を示す部分斜視図。
【図3】 図1の部分拡大図。
【図4】 トップローラの支持状態を示す断面図。
【図5】 図4の部分拡大図。
【図6】 繊維供給部の模式斜視図。
【図7】 図1の部分拡大図。
【図8】 (a)はフックの支持状態を示す模式斜視
図、(b)はフックガイドブラケットの模式斜視図。
【図9】 フックの作用を説明する模式図。
【図10】 第2の実施の形態のドラフト装置の要部模
式断面図。
【図11】 従来装置のドラフト装置の模式断面図。
【符号の説明】
1…ドラフト装置、2…ドラフト部、3…繊維供給部、
4…収束部材としてのギャザラー、5…同じくトランペ
ット、6a,6b…カレンダーローラ、7a〜7c…ボ
トムローラ、8a〜8c…トップローラ、9…カバーを
構成するメインカバー、9a…上部カバーとしての上部
プレート、9b,9c…サイドカバーを構成する側部プ
レート、9d…長孔、10a,10b…補助カバー、1
1…支軸、15…ホルダーとしてのプレスロッドホルダ
ー、16…エンドブッシュ、17…ガイド部材、20…
トップローラ支持部材としてのトップローラホルダー、
23…プランジャーとしてのプレスロッド、28…ワイ
パーバーホルダー、30…ワイパーバー、31…ゴムコ
ット部、32…下部カバーとしての下部プレート、32
a…開口、52…案内部材、53a…開口としての切り
欠き部、D1…ダクトを構成するセンターダクト、DU
…同じく上流ダクト、DL…同じく下流ダクト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4L056 AA23 BC01 BC42 BG04 BG16 BG38 BG52

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積極回転される複数のボトムローラと、
    各ボトムローラに対応配置されるとともに加圧手段によ
    りボトムローラ側へ加圧されるトップローラとを備えた
    ドラフト部と、前記ドラフト部の上流側に配設されスラ
    イバーをドラフト部へ供給する繊維供給部と、前記ドラ
    フト部の下流側に配設され、前記ドラフト部で引き延ば
    された繊維束をスライバー又はラップに加工する繊維束
    加工部とを備えた紡機において、 少なくとも前記ドラフト部の周囲を覆うダクトを設け、
    該ダクトの出口近傍位置に綿塵等を回収するための吸引
    口を配設し、該吸引口に吸引源からの吸引気流を及ぼす
    ようにしたことを特徴とする紡機のドラフト装置の清掃
    方法。
  2. 【請求項2】 前記繊維束加工部はドラフト部から紡出
    された繊維束を収束するための収束部材と、繊維束を圧
    縮する一対のカレンダーローラとを備え、前記ダクトは
    前記繊維供給部、ドラフト部及び繊維束加工部を囲繞す
    るように配設され、該ダクトの上部が前記ドラフト部の
    トップローラと、トップローラの加圧手段及びクリヤラ
    ー装置とを支持するカバーの一部によって形成されてい
    る請求項1に記載の紡機のドラフト装置の清掃方法。
  3. 【請求項3】 積極回転される複数のボトムローラと、
    各ボトムローラに対応配置されるとともに加圧手段によ
    りボトムローラ側へ加圧されるトップローラとを備えた
    ドラフト部と、前記ドラフト部の上流に配設されスライ
    バーをドラフト部へ供給する繊維供給部と、前記ドラフ
    ト部の下流側に配設され、前記ドラフト部で引き延ばさ
    れた繊維束を収束してスライバーにする収束部材と、前
    記収束部材の下流に配設された一対のカレンダーローラ
    とを備えた紡機のドラフト装置であって、 少なくとも前記ドラフト部を囲繞するダクトを設け、該
    ダクトの出口近傍位置に綿塵等を回収するための吸引口
    を配設し、該吸引口に吸引源からの吸引気流を及ぼすよ
    うにしたことを特徴とする紡機のドラフト装置。
  4. 【請求項4】 前記ダクトは前記繊維供給部、ドラフト
    部、収束部材及びカレンダーローラの全てを覆うように
    構成され、該ダクトは前記トップローラの上方の位置に
    配置され、左右一対のローラスタンドの外側間の距離と
    ほぼ同じ幅でかつ前記繊維供給部より上流側の位置から
    カレンダーローラの配設位置より下流側の位置までの距
    離より長い長さの上部カバーと、前記繊維供給部、ドラ
    フト部、収束部材及びカレンダーローラの側方を覆うよ
    うに配設されたサイドカバーと、前記繊維供給部、ドラ
    フト部の下方を覆う下部カバーと、ドラフト部の前方を
    覆う前側カバーとを備えている請求項3に記載の紡機の
    ドラフト装置。
  5. 【請求項5】 前記サイドカバーのうち前記繊維供給部
    の側方及びドラフト部の下流側の側方を覆う部分の一方
    の側が、前記上部カバーと一体に形成されている請求項
    4に記載の紡機のドラフト装置。
  6. 【請求項6】 前記上部カバーはドラフト装置のカバー
    の一部を構成し、該上部カバーは前記繊維供給部の上流
    かつ上方と対応する位置に設けられた支軸によりその基
    端において回動可能に支持され、開放位置と閉鎖位置と
    に保持可能に構成されている請求項4又は請求項5に記
    載の紡機のドラフト装置。
  7. 【請求項7】 前記上部カバーにトップローラ及び加圧
    手段が取り付けられ、上部カバーが閉鎖位置に配置され
    た状態でトップローラが対応するボトムローラに加圧手
    段によって加圧されるように構成されている請求項6に
    記載の紡機のドラフト装置。
  8. 【請求項8】 前記上部カバーに形成された孔を一部が
    貫通する状態で上部カバーの下面に取り付けられたホル
    ダーに、トップローラを押圧するためのプランジャーが
    内蔵されるとともに、該ホルダーに前記トップローラの
    エンドブッシュ部においてトップローラを支持するトッ
    プローラ支持部材が取り付けられている請求項7に記載
    の紡機のドラフト装置。
  9. 【請求項9】 前記上部カバーの下面に取り付けられた
    ホルダーに、トップローラのゴムコット部に当接して該
    ゴムコット部に付着している綿塵などを除去するための
    ワイパーバーがワイパーバーホルダーを介して取り付け
    られている請求項8に記載の紡機のドラフト装置。
  10. 【請求項10】 前記ホルダーはその一部が前記上部プ
    レートに形成された長孔を貫通した状態で上部プレート
    の下面に取り付けられ、前記長孔がそれぞれトップロー
    ラのエンドブッシュに対応する位置で、紡出される繊維
    の流れ方向に沿って延びるように形成され、前記上部プ
    レートの下面には前記ホルダーと係合するガイド部材が
    長孔に沿って配設されている請求項8又は請求項9に記
    載の紡機のドラフト装置。
  11. 【請求項11】 前記下部カバーの前記ドラフト部及び
    繊維供給部の下部を覆う部分には開口が設けられ、前記
    ダクトの下方には前記開口と対向する箇所に下方ほど断
    面積が小さくなる筒状の案内部材が設けられ、該案内部
    材の下端部に吸引源からの吸引気流を及ぼすように構成
    されている請求項4〜請求項10のいずれか一項に記載
    の紡機のドラフト装置。
  12. 【請求項12】 前記ドラフト装置のカバーはスライバ
    ーの流れの方向に沿って延びるように3分割され、中央
    に配置されたメインカバーが前記上部カバーを構成し、
    該メインカバー及びその両側に配設された補助カバーが
    それぞれ独立して開放位置と閉鎖位置に保持可能に構成
    されている請求項4〜請求項11のいずれか一項に記載
    の紡機のドラフト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102560760A (zh) * 2010-12-13 2012-07-11 株式会社丰田自动织机 前纺工艺中的牵伸装置
CN102634887A (zh) * 2012-04-19 2012-08-15 无锡长江精密纺织有限公司 细纱机上的超大牵伸装置
CN105839242A (zh) * 2016-04-25 2016-08-10 芜湖富春染织有限公司 细纱的毛屑回收装置
CN113388933A (zh) * 2021-06-03 2021-09-14 东台市润生纺机专件有限公司 一种高精度的紧密纺细纱罗拉

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