JP2001049005A - 二軸配向ポリエステルフィルムとその製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルムとその製造方法

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JP2001049005A JP22781299A JP22781299A JP2001049005A JP 2001049005 A JP2001049005 A JP 2001049005A JP 22781299 A JP22781299 A JP 22781299A JP 22781299 A JP22781299 A JP 22781299A JP 2001049005 A JP2001049005 A JP 2001049005A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルムのヤング率などの機械特性や寸法安定
性を向上させた、特に、磁気記録媒体用として、走行耐
久性、保存性、フロッピー用耐トラッキング性などに優
れて、さらに感熱転写リボン用、コンデンサー用などに
好適な高品質の二軸配向ポリエステルフィルムとその製
造方法を提供すること。 【解決手段】ポリエステル(A)とポリエーテルイミド
(B)とを含んでなる単一のガラス転移温度を有する二
軸配向ポリエステルフィルムであって、広角X線回折の
ディフラクトメータ法による結晶配向解析で該フィルム
をその法線を軸として回転した時に得られる該二軸配向
ポリエステル主鎖方向の結晶面の回折ピークの円周方向
の半値幅が55〜85度の範囲であることを特徴とする
二軸配向ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来のポリエステ
ルフィルムの物性・品質を大幅に向上させた二軸配向ポ
リエステルフィルムとその製造方法に関する。
【0002】具体的には、剛性、強靱性、寸法安定性な
どに優れ、例えば、磁気記録媒体用、コンデンサー用、
熱転写リボン用、あるいは感熱孔版印刷原紙用などの各
種の工業材料用フィルムとして非常に適した二軸配向ポ
リエステルフィルムと該フィルムを製造する方法に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】ポリエステルフィルムは、他の素材から
は得られないような大面積のフィルムの連続生産が可能
であり、その強度、耐久性、透明性、柔軟性、表面特性
の付与が可能などの特徴を活かして、磁気記録媒体用、
コンデンサー用、熱転写リボン用、感熱孔版印刷用原紙
用などの各種工業材料用、農業用、包装用、建材用など
の大量に需要のある各種分野で用いられている。
【0004】その中でも、二軸配向ポリエステルフィル
ムは、機械特性や寸法安定性の観点などから様々な分野
で利用されていて、特に磁気記録媒体用ベースフィルム
として有用である。磁気記録媒体用において、特に、近
年は、機材の軽量化、小型化と長時間記録化のために、
ベースフィルムの一層の薄膜化が要求されている。ま
た、熱転写リボン用、コンデンサー用、あるいは感熱孔
版印刷原紙用においても、近年、薄膜化の傾向が非常に
強い。
【0005】しかしながら、フィルムを薄膜化すると、
機械的強度が不十分となって、フィルムの腰の強さが弱
くなったり、伸びやすくなったりするため、例えば、磁
気記録媒体用では、テープダメージを受けやすくなった
り、ヘッドタッチが悪化して電磁変換特性が低下したり
する。また、フィルムを薄膜化すると、熱転写リボン用
では、印字する際のリボンの平坦性が保たれず、印字ム
ラや過転写が発生し、また、コンデンサ用では、絶縁破
壊電圧が低下するといった問題点がある。
【0006】このような薄膜化志向の中で、ヤング率に
代表されるような引張特性などの機械特性の向上によ
る、ますますの高強度化が望まれている。
【0007】そのため、従来から種々の方法でフィルム
の高強度化が検討されてきた。一般に知られてきた、二
軸延伸ポリエステルフィルムの高強度化の手法として
は、例えば、縦・横二方向に延伸したフィルムを再度縦
方向に延伸し、縦方向に高強度化する、いわゆる再縦延
伸法が一般的である(例えば、特公昭42−9270号
公報、特公昭43−3040号公報、特公昭46−11
19号公報、特公昭46−1120号公報など)。
【0008】また、さらに横方向にも強度を付与したい
場合には、上述の再縦延伸を行なった後、再度横方向に
延伸するという再縦再横延伸法が提案されている(例え
ば、特開昭50−133276号公報、特開昭55−2
2915号公報など)。また、一段目の延伸をフィルム
の縦方向に2段階以上で行い、引き続き、フィルムの横
方向に延伸を行う縦多段延伸法が提案されている(例え
ば、特公昭52−33666号公報、特公昭57−49
377号公報など)。
【0009】しかし、このような従来技術で得られた高
強度化ポリエステルフィルムは、例えば磁気記録媒体用
において、応力伸び変形あるいは環境条件によって寸法
変化し、記録トラックにずれが生じて記録再生時にエラ
ーが発生したりするために、所望の電磁変換特性が得ら
れなかったりする等の問題があり、大容量の高密度磁気
記録テ−プへの適用に際して課題が残されているのが現
状である。
【0010】一方、ポリエステルとポリイミドの組成物
については過去にも記述があり、例えば、ポリエステル
として、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用
い、一方、ポリイミドとして、熱可塑性ポリイミドの1
種であるポリエーテルイミド(PEI)を用い、種々の
混合比の組成物を作成すると、PEIの重量分率の増加
に伴ってガラス転移温度が上昇することが示されている
(例えば、「JOURNAL of APPLIED
POLYMER SCIENCE」1993年,48
巻,935−937頁、「Macromolecule
s」1995年,28巻,2845−2851頁、「P
OLYMER」1997年,38巻,4043−404
8頁」等)。しかしながら、PETとPEIとの混合物
からなるフィルムに関する報告はなされておらず、まし
てや、該フィルムの機械特性や寸法安定性については全
く知られてなく、検討されていないのが実状である。
【0011】さらに、近年、リニアモーター方式の同時
二軸テンターが開発され、その製膜速度の高さ等から注
目を集めている(例えば、特公昭51−33590号公
報、米国特許第4853602号明細書、米国特許第4
675582号明細書など)。
【0012】すなわち、従来の同時二軸延伸方式であ
る、スクリューの溝にクリップを乗せてクリップ間隔を
広げていくスクリュー方式、あるいは、パンタグラフを
用いてクリップ間隔を広げていくパンタグラフ方式等に
おいては、いずれも製膜速度が遅いこと、延伸倍率等の
条件変更が容易でないこと、また、高倍率延伸が容易で
ないこと等の問題があった。これに対し、リニアモータ
ー方式の同時二軸延伸法では、これらの問題を一挙に解
決できる可能性があるからである。
【0013】上述の特公昭51−33590号公報に
は、リニアモーターによって生じる電気力によってテン
タークリップ間隔を変更して高能率生産を可能にするこ
とが開示されている。また、上述の米国特許第4853
602号明細書では、リニアモーターを使用した延伸シ
ステムが開示されており、また、上述米国特許第467
5582号明細書では延伸区間にそって多数のリニアモ
ーターを制御するのに有効なシステムについて開示され
ている。しかし、それら米国特許においても、本発明で
得んとする高品質のポリエステルフィルムに関して言及
されてはいない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヤン
グ率などの機械強度や寸法安定性に優れた高品質の二軸
配向ポリエステルフィルムとその製造方法を提供するこ
とであり、特に磁気記録媒体用ベースフィルムして使用
したときに、保存安定性や走行耐久性に優れて高密度磁
気記録テープ用ベースフィルムに好適であり、さらに、
フロッピー用、感熱転写リボン用、コンデンサー用とし
て好適な二軸配向ポリエステルフィルムとその製造方法
を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明の
二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)
とポリエーテルイミド(B)とを含んでなる単一のガラ
ス転移温度を有する二軸配向ポリエステルフィルムであ
って、広角X線回折のディフラクトメータ法による結晶
配向解析で該フィルムをその法線を軸として回転した時
に得られる該二軸配向ポリエステル主鎖方向の結晶面の
回折ピークの円周方向の半値幅が55〜85度の範囲で
あることを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の二軸配向ポリエステルフ
ィルムを構成するポリエステル(A)は、例えば、芳香
族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカ
ルボン酸などの酸成分やジオール成分から構成される。
【0017】芳香族ジカルボン酸成分としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4―
ナフタレンジカルボン酸、1,5―ナフタレンジカルボ
ン酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸、4,4'―ジフ
ェニルジカルボン酸、4,4'―ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、4,4'―ジフェニルスルホンジカルボン酸等
を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル
酸、フタル酸、2,6―ナフタレンジカルボン酸を用い
ることができる。脂環族ジカルボン酸成分としては、例
えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることがで
きる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジ
ピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等
を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用
いてもよく、二種以上を併用してもよい。
【0018】また、ジオール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、1,2ープロパンジオール、1,3―
プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3―
ブタンジオール、1,4―ブタンジオール、1,5―ペン
タンジオール、1,6―ヘキサンジオール、1,2―シク
ロヘキサンジメタノール、1,3―シクロヘキサンジメ
タノール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアル
キレングリコール、2,2'―ビス(4'―β―ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、
なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4―ブ
タンジオール、1,4―シクロヘキサンジメタノール、
ジエチレングリコール等を用いることができ、特に好ま
しくは、エチレングリコール等を用いることができる。
これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種
以上を併用してもよい。
【0019】また、ポリエステルには、ラウリルアルコ
ール、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物が共重合
されていてもよいし、トリメリット酸、ピロメリット
酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2, 4―
ジオキシ安息香酸、等の3官能化合物などが、過度に分
枝や架橋をせずポリマーが実質的に線状である範囲内で
共重合されていてもよい。さらに酸成分、ジオール成分
以外に、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息
香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒド
ロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−ア
ミノ安息香酸などを本発明の効果が損なわれない程度の
少量であればさらに共重合せしめることができる。
【0020】本発明のポリエステル(A)は、特に限定
されないが、機械強度、生産性および取り扱い性等の点
から、エチレンテレフタレートおよび/またはエチレン
ー2, 6―ナフタレンジカルボキシレート単位を主た
る構成成分とするポリエステルおよびそれらの変性体よ
りなる群から選ばれた少なくとも一種であることが好ま
しい。これらのうちでも、エチレンテレフタレート単位
を80重量%以上含むポリエステルが特に望ましい。な
ぜならば、エチレンテレフタレート単位を主たる構成成
分とするポリエステルは、エチレン−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート単位を主たる構成成分とするポリ
エステルよりも、押出成形加工がし易く、製膜時のフィ
ルム破れが少ないからである。ただし、後者には、ポリ
エーテルイミドとの相溶性がよいという利点はある。
【0021】本発明のポリエーテルイミド(B)は、特
に限定されないが、ポリエステル(A)との溶融成形性
や取り扱い性などの点から、例えば、下記一般式で示さ
れるように、ポリイミド構成成分にエーテル結合を含有
する構造単位であることが好ましい。
【化1】 ただし、上記式中R1 は、6〜30個の炭素原子を有す
る2価の芳香族または脂肪族残基;R2 は6〜30個の
炭素原子を有する2価の芳香族残基、2〜20個の炭素
原子を有するアルキレン基、2〜20個の炭素原子を有
するシクロアルキレン基、及び2〜8個の炭素原子を有
するアルキレン基で連鎖停止されたポリジオルガノシロ
キサン基からなる群より選択された2価の有機基であ
る。
【0022】上記R1 、R2 としては、例えば、下記式
群に示される芳香族残基
【化2】 を挙げることができる。
【0023】本発明では、ポリエステル(A)との相溶
性、コスト、溶融成形性等の観点から、下記式で示され
る構造単位を有する、2,2−ビス[4−(2,3−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物と
m−フェニレンジアミン、またはp−フェニレンジアミ
ンとの縮合物が好ましい。
【化3】 このポリエーテルイミドは、“ウルテム”(登録商標)
の商標名で、ジーイープラスチックス社より入手可能で
ある。
【0024】ここでいう相溶とは、得られたチップのガ
ラス転移温度(Tg)が単一であることにより判断でき
る。。このように両者が相溶した場合のTgは、ポリエ
チレンテレフタレート(A)のTgとポリエーテルイミ
ドのペレット(B)のTgの間に存在することが一般的
に知られている。なお、単一のガラス転位点温度(T
g)を有するとは、理想的には、文字通り、Tgが唯一
つのみ認められ、それ以外のTgないしはそれに相当す
るものが全く認められないことであるが、Tgの熱流束
のギャップ以外に熱流束のギャップ様のものが認められ
たとしても、前記Tgの1/10以下の熱流束のギャッ
プである場合には、これを無視し、単一のガラス転位点
温度(Tg)を有するものと見なす。また、ガラス転移
温度付近に、5mJ/mg以下のショルダーがあって
も、単一のTgを有するものと見なす。なお、本発明で
単一のガラス転移点温度を有する二軸配向ポリエステル
フィルムというのは、フィルムの少なくとも1層がかか
る特質を有することを指している。従って、本発明のフ
ィルムに、発明の効果を妨げない範囲で、ガラス転移点
の異なるフィルムが積層されていても良い。但し、積層
される各層間のガラス転移点があまり異なるとフィルム
製造が困難となるので、ガラス転移点の差は50℃以下
が好ましく、30℃以下がより好ましい。但し、コーテ
ィング層はこの限りでないことは言うまでない。
【0025】本発明において、ポリエーテルイミド
(B)をポリエステル(A)に添加する時期は、特に限
定されないが、ポリエステルの重合前、例えば、エステ
ル化反応前に添加してもよいし、重合後に溶融押出前に
添加してもよい。また、溶融押出前に、ポリエステル
(A)とポリエーテルイミド(B)をペレタイズしても
よい。
【0026】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムで
は、広角X線回折のディフラクトメータ法による結晶配
向解析で該二軸配向ポリエステルフィルムをその法線を
軸として回転した時に得られる該二軸配向ポリエステル
主鎖方向の結晶面の回折ピークの円周方向の半価幅が5
5〜85度の範囲であることが必須である。ポリエステ
ル主鎖方向の結晶面の回折ピークの円周方向の半値幅は
二軸配向ポリエステルフィルムの結晶の配向の方向の分
布の広がりを表すものであり、この半価幅が55度未満
の場合、フィルムの寸法安定性に劣って保存安定性が悪
化したり、フィルムの引裂伝播抵抗が小さくなってテー
プ破断が生じ易くなったりする。また、半値幅が85度
を越える場合には、フィルムの面内の全方位に高強度で
あるフィルムが得られず、本発明の目的を達成できな
い。ここで、ポリエステル主鎖方向の結晶面とは、広角
X線ディフラクトメータ法によって回折ピークとして検
知される結晶面の中で、その法線がポリエステル主鎖方
向に最も近い結晶面であり、例えば、ポリエチレンテレ
フタレートでは(−105)面、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートでは(−306)面である。前記半価幅
は、60〜85度の範囲がより好ましく、65〜80度
の範囲が、本発明の効果を得る上で最も好ましい。
【0027】本発明の二軸配向フィルムについて、広角
X線回折法から得られるポリエステル主鎖方向の結晶サ
イズは、特に限定されないが、40オングストローム以
上から90オングストローム以下の範囲であることが好
ましい。ここで、ポリエステル主鎖方向とは、ポリエス
テル主鎖方向に最も近い、結晶面の法線方向であり、例
えば、ポリエチレンテレフタレートでは(−105)
面、ポリエチレン−2,6−ナフタレートでは(−30
6)面の法線方向である。該結晶サイズが40オングス
トローム未満では、テープの伸び変形が大きくなって、
エッジダメージも発生し易く、またテープ加工後の保存
安定性が悪化する。また、結晶サイズが90オングスト
ロームを越えるとテープ破断の発生頻度が高くなること
がある。該結晶サイズは、使用するポリエステルによっ
て変わるが、ポリエチレンテレフタレートの場合、45
オングストローム以上から85オングストローム以下の
範囲がより好ましく、50オングストローム以上から8
0オングストローム以下の範囲がさらに好ましい。また
使用するポリエステルがポリエチレン−2,6−ナフタ
レートの場合には、50オングストローム以上から65
オングストローム以下の範囲がさらに好ましい。
【0028】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
ポリエーテルイミド(B)の含有量は、特に限定されな
いが、1〜50重量%の範囲にあることが好ましい。さ
らに好ましくは、5〜30重量%の範囲であり、より好
ましくは、10〜25重量%の範囲である。ポリエステ
ル(A)とポリエーテルイミド(B)の溶融粘度は大き
く異なるため、ポリエーテルイミド(B)の含有量が1
重量%未満であれば、押出機にて十分な混練を得て互い
に相溶することが困難なことがある。また、ポリエーテ
ルイミド(B)の含有量が50重量%を超える量であれ
ば、押出成形加工が困難であったりして、さらに得られ
たポリエステルフィルムに十分な強度を発現するため
に、延伸加工を施すことが困難であったりすることがあ
る。
【0029】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
長手方向のヤング率と幅方向のヤング率の和は、特に限
定されないが、10〜25GPaの範囲であることが好
ましく、より好ましくは12〜22GPa、さらに好ま
しくは14〜20GPaである。該ヤング率の和が10
GPa未満であれば、例えば、磁気記録媒体用などに用
いる場合、走行時の磁気記録ヘッドやガイドピンから受
ける張力のため、磁気テープに伸び変形が生じやすくな
り、さらに電磁変換特性(出力特性)に悪影響を与えた
りして、実用上使用に耐えないことがある。また、該ヤ
ング率の和が25GPaを越えるフィルムは工業的に製
造が困難であったり、フィルムの耐引裂性や寸法安定性
が著しく低下したりすることがある。
【0030】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
長手方向と幅方向の温度100℃、30分における熱収
縮率は、特に限定されないが、テープの伸び変形性およ
び保存性の観点から、いずれも0.01〜2.0%であ
ることが好ましい。より好ましくは、0.01〜1.5
%であり、さらに好ましくは、0.01〜1.0%であ
る。温度100℃の熱収縮率が2.0%を越える場合
は、寸法安定性が損なわれやすくなることがあり、例え
ば磁気記録媒体用においては、ベースフィルムの磁気層
を塗布するなどのフィルム加工工程における熱履歴や走
行時の磁気テープと磁気記録ヘッドとの摩擦熱による磁
気テープの昇温時にテープの熱変形が起こりやすくなっ
たり、テープの保存性が悪化することがある。また、温
度100℃の熱収縮率が0.01%未満の場合には、フ
ィルムが膨張して、しわが発生したりすることがある。
【0031】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、特に限定されないが、エチレンテレフタレート単位
を主たる成分とするポリエステル(A)とポリエーテル
イミド(B)からなる成分を含有する場合、その補外ガ
ラス転移開始温度(Tg−onset )が90〜150℃で
あることが好ましい。Tg−onsetは、より好ましくは
95〜130℃、さらに好ましくは100〜120℃の
範囲内にあることである。Tg-onsetが90℃未満であ
れば、フィルムの寸法安定性向上について、本発明の効
果が小さかったりすることがある。また、Tg-onsetが
150℃を越える温度であれば、溶融成形性や延伸加工
性などの成形加工の点で劣ったりすることがある。
【0032】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、単層でも2層以上の積層構造でもよい。特に限定さ
れないが、2層以上の積層構造である方がより好まし
い。単層であると、例えば、磁気記録媒体用として用い
る場合、粒子を含有させると、表面の突起がそろわず、
電磁変換特性や走行性が悪化する場合がある。さらに、
3層の場合に本発明の効果がより一層良好となり好まし
い。最外層の厚みは、特に限定されないが、最外層に含
有された粒子の平均径の0.1〜10倍であることが、
本発明の効果がより一層良好となり好ましい。なぜなら
ば、この範囲の下限値を下回ると、電磁変換特性の不良
となる恐れがあり、一方、この範囲の上限値を超えると
走行性の不良の恐れがあるからである。また、積層させ
る場合、2層以上の積層構造の中で、少なくとも1層が
ポリエステル(A)とポリエーテルイミド(B)からな
る。他の層は特に限定されないが、ポリエステルが好ま
しく例示され、そのポリエステルとしては、特に限定さ
れないが、エチレンテレフタレート、エチレン−α,β
−ビス(2ークロルフェノキシ)エタン−4,4’−ジ
カルボキシレート、エチレン2,6−ナフタレート単位
から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分
とする場合に、特に好ましい。
【0033】ポリエステル(A)とポリエーテルイミド
(B)からなる層を内層に配した場合、保存性や引張強
度向上などの効果が得られる。その場合その厚さは全体
の厚さの80%以上であることが好ましい。また、外層
に配した場合には、走行耐久性向上に効果がある。その
場合その厚さは0.1μm以上であることが好ましい。
【0034】本発明のポリエステル(A)の固有粘度
は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性や
ポリエーテルイミド(B)との混合性の観点から、0.
55〜3.0(dl/g)の範囲であることが好まし
く、さらに好ましくは、0.60〜2.0(dl/g)
である。また、二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘
度は、特に限定されないが、フィルム成形加工の安定性
や寸法安定性などの観点から、0.50〜2.0(dl
/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは
0.55〜1.0(dl/g)である。
【0035】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、本発明を阻害しない範囲内で、熱安定剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、
脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などが添加さ
れてもよい。また、フィルム表面に易滑性や耐磨耗性、
耐スクラッチ性等を付与するために、積層フィルムの最
外層に無機粒子、有機粒子などを添加すると、例えば、
磁気記録媒体用などにおいて有用である。該添加物とし
ては、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、
カリオン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状
シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナお
よびジルコニア等の無機粒子、アクリル酸類、スチレン
等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時
に添加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子
や、界面活性剤などがある。
【0036】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
用途は、特に限定されないが、磁気記録媒体用、コンデ
ンサー用、感熱転写リボン用、感熱孔版印刷原紙用など
に用いられる。
【0037】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
厚みは、特に限定されないが、1000μm以下が好ま
しく、さらに好ましくは0.5〜500μmの範囲であ
る。後述のように用途、目的に応じて適宜決定できる
が、例えば、0.5〜20μmの範囲が好ましい。特
に、磁気記録媒体用では、高密度磁気記録用テープ、例
えば、データストレージ用のベースフィルムに適したも
のであり、該データ記録容量としては、好ましくは30
GB(ギガバイト)以上、より好ましくは70GB以
上、さらに好ましくは100GB以上である。また、リ
ニア記録密度としては、好ましくは25キロバイト/c
m以上、より好ましくは34キロバイト/cm以上、さ
らにより好ましくは39キロバイト/cm以上である。
またフィルム厚みは、通常磁気記録材料用では1〜15
μm、データ用またはデジタルビデオ用塗布型磁気記録
媒体用では2〜10μm、データ用またはデジタルビデ
オ用蒸着型磁気記録媒体用では3〜9μmの範囲が好ま
しい。また、コンデンサー用には、好ましくは0.5〜
15μmのフィルムが適用され、絶縁破壊電圧および誘
電特性の安定に優れたものとなる。熱転写リボン用途に
は、好ましくは1〜6μmのフィルムが適用され、印字
する際のしわがなく、印字むらやインクの過転写を生じ
ることなく、項精細な印刷が行うことができる。感熱孔
版原紙用途には、好ましくは0.5〜5μmのフィルム
が適用され、低エネルギーでの穿孔性にも優れ、エネル
ギーレベルに応じて穿孔径を変化させることが可能であ
り、複数版でのカラー印刷を行う場合などの印刷性にも
すぐれている。
【0038】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、これに他のポリマー層、例えば、ポリオレフィン、
ポリアミド、ポリ塩化ビニリデンおよびアクリル系ポリ
マーを直接、あるいは接着剤などの層を介して積層して
もよい。
【0039】本発明の二軸配向ポリエステルフィルム
は、必要に応じて、熱処理、成形、表面処理、ラミネー
ト、コーティング、印刷、エンボス加工、エッチングな
どの任意の加工を行ってもよい。
【0040】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
製造方法は、押出機を用いた溶融押出により口金から吐
出し、溶融ポリマーを冷却固化させて単一のガラス転移
温度を有するシート状物を成形し、該シート状成形物を
同時二軸テンターを用いて、二軸に延伸する二軸配向ポ
リエステルフィルムの製造方法において、ポリエステル
(A)とポリエーテルイミド(B)を溶融押出により相
溶させて口金から吐出し、溶融ポリマーを冷却固化させ
てシート状に成形し、さらに、該シート状成型物を長手
方向に1〜10倍、幅方向に1〜10倍の倍率で同時二
軸テンターを用いて二軸に延伸し、しかる後に(ポリエ
ステルフィルムのガラス転移温度)〜(ポリエステルフ
ィルムの融点)の範囲内の温度で熱処理する二軸延伸ポ
リエステルフィルムの製造方法である。
【0041】より好ましい延伸条件は、長手方向に2〜
9倍、幅方向に2〜9倍の倍率であり、さらに好ましい
条件は、長手方向に3〜8倍、幅方向に3〜8倍の倍率
である。ポリエステル(A)とポリエーテルイミド
(B)を相溶させる場合、ポリエーテルイミド(B)を
ポリエステル(A)に添加する時期は、特に限定されな
いが、ポリエステルの重合前、例えば、エステル化反応
前に添加してもよいし、重合後に溶融押出前に添加して
もよい。中でも、溶融押出前に、ポリエステル(A)と
ポリエーテルイミド(B)をペレタイズして、マスター
チップにすることが溶融成形性の観点から好ましい。
【0042】本発明の二軸延伸ポリエステルフィルムの
延伸形式としては、同時二軸テンターを用いていれば、
長手方向に延伸した後に幅方向に延伸を行う方法などの
一方向ずつの延伸を組み合わせた逐次二軸延伸法や、長
手方向と幅方向を同時に延伸する同時二軸延伸法、さら
に、逐次二軸延伸法と同時二軸延伸法を組み合わせた方
法などが包含される。中でも、同時二軸延伸法を包含す
る方法が本発明の効果を得る上で、特に好ましい。
【0043】このような延伸方向や延伸倍率を自由に変
更できる延伸機として、本発明ではリニアモーター方式
の同時二軸テンターを使用することが好ましいと言え
る。
【0044】上述したように、リニアモーター式の同時
二軸テンターは、(1) 製膜速度、フィルム幅を従来の逐
次二軸延伸並み、またはそれ以上に高めることができ
る、(2) 高倍率延伸に対応できる、(3) 延伸、熱処理、
弛緩工程でのフィルムの変形パターンを自由に変更でき
る、等のことから近年注目を集めている。
【0045】本発明において、ポリエステルフィルムに
対して延伸を施す場合の延伸温度は、特に限定されない
が、未延伸フィルムに対して延伸を施す場合は、(ポリ
エステルフィルムのガラス転移温度(Tg))℃〜(T
g+120)℃に保つことが好ましく、(Tg+10)
℃〜(Tg+80)℃がより好ましい。 延伸温度がT
g℃未満では、延伸による配向が進みすぎて高倍率まで
延伸しにくくなる。
【0046】本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの
製造方法の例について説明するが、これに限定されるも
のではない。ここでは、ポリエステル(A)として、ポ
リエチレンテレフタレートを用い、ポリエーテルイミド
(B)として、ポリエーテルイミド“ウルテム”を用い
た例を示すが、用いるポリエステルやポリエーテルイミ
ドにより製造条件は異なる。
【0047】まず、常法に従い、テレフタル酸とエチレ
ングリコールからエステル化し、または、テレフタル酸
ジメチルとエチレングリコールをエステル交換反応によ
り、ビスーβ―ヒドロキシエチルテレフタレート(BH
T)を得る。次にこのBHTを重合槽に移行しながら、
真空下で280℃に加熱して重合反応を進める。ここ
で、固有粘度が0.5程度のポリエステルを得る。この
時、所定量のポリエーテルイミドを添加しておいてもよ
い。得られたポリエステルをペレット状で減圧下におい
て固相重合する。固相重合する場合は、あらかじめ18
0℃以下の温度で予備結晶化させた後、190〜250
℃で1mmHg程度の減圧下、10〜50時間固相重合
させる。また、フィルムを構成するポリエステルに粒子
を含有させる方法としては、エチレングリコールに粒子
を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレン
グリコールをテレフタル酸と重合させる方法が好まし
い。粒子を添加する際には、例えば、粒子を合成時に得
られる水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させることな
く添加すると粒子の分散性がよい。また、粒子の水スラ
リーを直接所定のポリエステルペレットと混合し、ベン
ト式2軸混練押出機を用いて、ポリエステルに練り込む
方法も有効である。粒子の含有量、個数を調節する方法
としては、上記方法で高濃度の粒子のマスタを作ってお
き、それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリエス
テルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効であ
る。
【0048】次に、該ポリエチレンテレフタレートのペ
レット(A)とポリエーテルイミドのペレット(B)
を、一定の割合で混合して、270〜300℃に加熱さ
れたベント式の2軸混練押出機に供給して、溶融押出す
る。このときの剪断速度は50〜300sec-1が好ま
しく、より好ましくは100〜200sec-1、滞留時
間は0.5〜10分が好ましく、より好ましくは1〜5
分の条件である。さらに、上記条件にて相溶しない場合
は、得られたチップを再び二軸押出機に投入し相溶する
まで押出を繰り返してもよい。上記混練によって、ポリ
エチレンテレフタレートとポリエーテルイミドは相溶
し、ガラス転移点が単一のポリエステルのペレットを得
ることができる。
【0049】得られたポリエーテルイミド含有のポリエ
ステルのペレットを、180℃で3時間以上真空乾燥し
た後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あるいは
真空下で280〜320℃に加熱された押出機に供給
し、従来から行われている方法により製膜する。また、
異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィルタ
ー、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金
網などの素材からなるフィルターを用いることが好まし
い。また、必要に応じて、定量供給性を向上させるため
にギアポンプを設けてもよい。積層フィルムの場合に
は、2台以上の押出機、マニホールドまたは合流ブロッ
クを用いて、溶融状態のポリエステルやポリエステルと
ポリエーテルイミドの混合物を積層したシートをスリッ
ト状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却
して未延伸フィルムを作る。
【0050】次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、
二軸配向させる。延伸方法としては、同時二軸テンター
を用いて、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法を用い
ることができる。ここでは、長手方向と幅方向に同時に
延伸を行う同時二軸延伸法を用いる。延伸温度について
は、ポリエステル(A)やポリエーテルイミド(B)の
構造成分や、積層の構成成分により異なるが、例えば、
単層でポリエチレンテレフタレートとポリエーテルイミ
ド“ウルテム”(登録商標)の混合ポリマーからなる場
合を例示して説明する。未延伸フィルムを、リニアモー
ター方式の同時二軸延伸テンターに該フィルムの両端部
をクリップで把持して導き、予熱ゾーンで90〜150
℃に加熱し、長手方向と幅方向のいずれにも同時に、1
〜10倍に1段もしくは2段以上の多段で延伸する。こ
のときにいずれの場合も、フィルム端部を把持するクリ
ップの温度は、80〜160℃の温度範囲に設定するの
が好ましい。延伸工程での延伸温度は、90〜150℃
の温度範囲内に保つことが好ましいが、いったん冷却し
て、フィルムの結晶化を抑えながら延伸してもかまわな
い。また、分子量が高い原料や結晶化しにくい原料の場
合には、延伸温度を200℃まで高めることも好ましく
行うことができる。また、延伸工程の後半では、延伸温
度を2段階以上で徐々に高めながら延伸することが好ま
しい。
【0051】続いて、二軸延伸されたポリエステルフィ
ルムに平面性、寸法安定性を付与するために、150℃
〜250℃、好ましくは、170〜230℃、さらに好
ましくは180〜220℃の温度範囲で熱処理を施し、
さらに、熱固定温度からの冷却過程で、好ましくは10
0〜220℃の温度範囲で長手および幅方向に、好まし
くは各方向に対して1〜6%の範囲で弛緩処理を行う。
弛緩処理は1段でもよいし、多段で行ってもよく、温度
分布の変化を設けてもよい。その後、フィルムを室温ま
で、必要ならば、長手および幅方向に弛緩処理を施しな
がら、フィルムを冷やして巻き取り、目的とする二軸配
向ポリエステルフィルムを得る。
【0052】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通
りである。
【0053】(1)広角X線回折法によるフィルムの結
晶面回折ピークの円周方向の半価幅X線回折装置
((株)理学電機社製 4036A2型(管球型))を
用いて下記の条件で、ディフラクトメータ法により測定
した。 X線回折装置 (株)理学電機社製 4036A2
型(管球型) X線源 :CuKα線(Niフィルター使用) 出力 :40kV 20mA ゴニオメータ (株)理学電機社製 スリット :2mmφ−1゜−1゜ 検出器 :シンチレーションカウンター 計数記録装置 (株)理学電機社製 RAD−C型 2θ/θスキャンで得られた結晶面の回折ピーク位置
に、2cm×2cmに切り出して、方向をそろえて重ね
合わせた試料およびカウンターを固定し、試料を面内回
転させることにより円周方向のプロファイルを得る(β
スキャン)。βスキャンで得られたピークプロファイル
のうち、ピークの両端の谷部分をバックグランドとし
て、ピークの半値幅(deg)を計算した。
【0054】(2)広角X線回折法から得られる結晶サ
イズ X線回折装置((株)理学電機社製 4036A2型)
を用いて下記の条件で、透過法により測定した。 X線回折装置 (株)理学電機社製 4036A2
型 X線源 :CuKα線(Niフィルター使用) 出力 :40kV 20mA ゴニオメータ (株)理学電機社製 スリット :2mmφ−1゜−1゜ 検出器 :シンチレーションカウンター 計数記録装置 (株)理学電機社製 RAD−C型 2cm×2cmに切り出して、方向をそろえて重ね合わ
せ、コロジオン・エタノール溶液で固めた試料をセット
して、広角X線回折測定で得られた2θ/θ強度データ
のうち、各方向の面の半値幅から、下記のScherr
erの式を用いて計算した。ここで結晶サイズは、配向
主軸方向を測定した。 結晶サイズL(オングストローム)=Kλ/β0cos
θB K :定数(=1.0) λ :X線の波長(=1.5418オングストロー
ム) θB :ブラッグ角 β0=(βE 2−βI 21/2 βE :見かけの半値幅(実測値) βI :装置定数(=1.046×10-2)。
【0055】(3)補外ガラス転移開始温度(Tg-ons
et)、ガラス転移温度(Tg) JIS−K7121に従って、測定した。 装置:セイコー電子工業(株)製“ロボットDSC−R
DC220” データ解析−“ディスクセッションSSC/5200” サンプル質量:5mg 昇温速度:20℃/分 なお、DSC曲線においてガラス転移温度付近にショル
ダーが観測される場合は、ガラス転移温度を求めた後、
ベースラインよりずれた部分の面積(単位mJ/mg)
を求め、5mJ/mg以下の値であれば、単一のTgと
した。
【0056】(4)ヤング率 ASTM−D882に規定された方法に従って、インス
トロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下
記の条件とした。 測定装置:オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動
測定装置 “テンシロンAMF/RTA−100” 試料サイズ:幅10mm×試長間100mm、 引張り速度:200mm/分 測定環境:温度23℃、湿度65%RH (5)熱収縮率 JIS−C2318に従って、測定した。 試料サイズ:幅10mm、標線間隔200mm 測定条件:温度100℃、処理時間30分、無荷重状態 100℃熱収縮率を次式より求めた。
【0057】 熱収縮率(%)=[(L0−L)/L0]×100 L0:加熱処理前の標線間隔 L:加熱処理後の標線間隔。
【0058】(6)固有粘度 オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度
から下式から計算される値を用いる。すなわち、 ηsp/C=[η]+K[η]2・C ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)ー1、Cは溶
媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100m
l、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とす
る)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド
粘度計を用いて測定した。
【0059】(7)磁気テープの走行耐久性および保存
性 本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの表面に、下記
組成の磁性塗料を塗布厚さ2.0μmになるように塗布
し、磁気配向させ、乾燥させる。次いで反対面に下記組
成のバックコート層を形成した後、カレンダー処理した
後、70℃で、48時間キュアリングする。上記テープ
原反を1/2インチ幅にスリットし、磁気テープとし
て、長さ670m分を、カセットに組み込んでカセット
テープとした。 (磁性塗料の組成) ・強磁性金属粉末 : 100重量部 ・変成塩化ビニル共重合体 : 10重量部 ・変成ポリウレタン : 10重量部 ・ポリイソシアネート : 5重量部 ・ステアリン酸 : 1.5重量部 ・オレイン酸 : 1重量部 ・カーボンブラック : 1重量部 ・アルミナ : 10重量部 ・メチルエチルケトン : 75重量部 ・シクロヘキサノン : 75重量部 ・トルエン : 75重量部 (バックコートの組成) ・カーボンブラック(平均粒径20nm) : 95重量部 ・カーボンブラック(平均粒径280nm): 10重量部 ・αアルミナ : 0.1重量部 ・変成ポリウレタン : 20重量部 ・変成塩化ビニル共重合体 : 30重量部 ・シクロヘキサノン : 200重量部 ・メチルエチルケトン : 300重量部 ・トルエン : 100重量部 作成したカセットテープを、IBM社製Magstar
3590 MODELB1A Tape Driveを
用い、100回往復走行させ、次の基準でテープの走行
耐久性を評価した。○が合格品とした。 ○:テープ端面の伸び、折れ曲がりがなく、削れ跡が見
られない。
【0060】△:テープ端面の伸び、折れ曲がりがない
が、一部削れ跡が見られる。
【0061】×:テープ端面の一部が伸び、ワカメ状の
変形が見られ、削れ跡が見られる。
【0062】また、上記作成したカセットテープをIB
M社製Magstar3590 MODELB1A T
ape Driveに、データを読み込んだ後、カセッ
トテープを40℃、80%RHの雰囲気中に100時間
保存した後、データを再生して次の基準で、テープの保
存性を評価した。○が合格品とした。 ○:トラックずれもなく、正常に再生した。
【0063】△:テープ幅に異常がないが、一部に読み
とり不可が見られる。
【0064】×:テープ幅に変化があり、読みとり不可
が見られる。
【0065】(8)フロッピーディスクの耐トラッキン
グ性 A.温度変化によるトラッキングずれテスト トラッキングずれテストとしては、次のような方法を用
いる。金属薄膜をスパッタ法により基材フィルムの両面
に磁気記録層を形成してディスク状に打ち抜いた金属薄
膜よりなるフロッピーディスクを温度15℃、湿度60
%RHでリングヘッドを用いて磁気記録し、そのときの
最大出力と磁気シートの出力エンベロープを測定する。
次に、雰囲気温度40℃、湿度60%RHになるように
維持して、その温度における最大出力と出力エンベロー
プを調べ、温度15℃、湿度60%RHのときの出力エ
ンベロープと、温度40℃、湿度60%RHのときの出
力エンベロープを比較して、トラッキングの状態を判定
する。この差が小さいほど優れた耐トラッキング性を有
している。この差が3dBを超えるとトラッキングが×
であり、3dB以内のものは○として評価した。
【0066】B.湿度変化によるトラッキングずれテス
ト 前項と同様にして作成したフロッピーディスクを温度2
5℃、相対湿度20%の雰囲気で記録し、さらに雰囲気
条件を温度25℃、相対湿度70%に保持し、両条件に
おける出力エンベロープを比較して、トラッキングの状
態を判定する。前項と同様に、この差が3dBを超える
とトラッキングが×であり、3dB以内のものは○とし
て評価した。
【0067】(9)熱転写リボンの印字性 片面に融着防止層を塗布した本発明の熱転写リボン用ポ
リエステルフィルムに下記組成の熱転写インクを、塗布
厚みが3.5μmになるようにホットメルトコーターで
融着防止層とは反対面に塗工し、熱転写リボンを作成し
た。 (熱転写インクの組成) カルナウバワックス :60.6重量% マイクロクリスタリンワックス :18.2重量% 酢酸ビニル・エチレン共重合体 : 0.1重量% カーボンブラック :21.1重量% 作成した熱転写リボンについて、オークス社製のバーコ
ードプリンター(BC−8)で黒ベタを印字して、印字
性を評価した。○が合格品とした。 ○:鮮明に印字 △:印字にピッチずれが生じる ×:リボンにしわが入り、印字が乱れる ××:ホットメルト塗工時にフィルムにしわが入り、熱
転写インクが均一に塗布できない。
【0068】(10)コンデンサ用特性評価 絶縁抵抗および絶縁破壊電圧については以下の通りに評
価した。
【0069】A.絶縁抵抗 本発明のポリエステルフィルムの片面に表面抵抗値が2
Ω/□となるようにアルミニウムを真空蒸着した。その
際、長手方向に走るマージン部を有するストライプ状に
蒸着した(蒸着部の幅57mm、マージン部の幅3mm
の繰り返し)。次に各蒸着部の中央と各マージン部の中
央に刃を入れてスリットし、左もしくは右に1.5mm
幅のマージンを有する全幅30mmのテープ状の巻き取
りリールとした。得られた左右対称のマージンを有する
アルミ蒸着フィルム1対を重ね,1.5μFの容量とな
る長さに巻回した。この巻回物を120℃、20kg/
cm2 の圧力で10分間プレスして成形した。両端面に
メタリコンを溶射して電極とし、リード線を取り付けて
コンデンサーサンプルとした。次いで、ここで作成した
1.5μFのコンデンサーサンプル1000個を23
℃、65%RHの雰囲気下においてYHP社製の超絶縁
抵抗計4329Aにて印加電圧500Vでの1分値とし
て測定し、絶縁抵抗が5000MΩ未満のコンデンサー
サンプルを不良品として以下の基準で判定した。なお、
本発明においては◎、○と△を合格とした。 ◎:不良品が10個未満 ○:不良品が10個以上20個未満 △:不良品が20個以上50個未満 ×:不良品が50個以上。
【0070】B.絶縁破壊電圧 JIS−C−2318に記載の方法に準じて、ただし、
金属蒸着を施していないフィルムを試験片として用いて
次のように評価する。
【0071】適当な大きさの金属製平板の上にゴムショ
ア硬さ約60度、厚さ約2mmのゴム板を一枚敷き、そ
の上に厚さ約6μmのアルミニウム箔を10枚重ねたも
のを下部電極とし、約50gの重さで周辺に約1mmの
丸みを持った径8mmの底面が平滑で傷のない黄銅製円
柱を上部電極とする。試験片は、あらかじめ温度20±
5℃、相対湿度65±5%の雰囲気に48時間以上放置
しておく。上部電極と下部電極の間に試験片をはさみこ
み、温度20±5℃、相対湿度65±5%の雰囲気中で
両電極間に直流電源により直流電圧を印加し、該直流電
圧を1秒間に100Vの速さで0Vから絶縁破壊するま
で上昇させる。試料50個に対し試験を行い、絶縁破壊
電圧を試験片の厚みで除したものの平均値を求め、その
値が400V/μm以上を合格(○)とする。
【0072】
【実施例】次の実施例に基づき、本発明の実施形態を説
明する。
【0073】実施例1 公知の方法により得られたポリエチレンテレフタレート
(固有粘度0.85)のペレットを50重量%とポリエ
ーテルイミドのペレット“ウルテム1010”(ジーイ
ープラスチックス社 登録商標)50重量%を、280
℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給して、
剪断速度100sec-1、滞留時間1分にて溶融押出
し、ポリエーテルイミドを50重量%含有したポリエス
テルチップ(I)を得た。さらに、該チップ(I)40重量%
をポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65、滑
り剤として平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒
子0.2重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリスチ
レン粒子0.01重量%配合)のペレット60重量%と
混合し、280℃に加熱されたベント式の2軸混練押出
機に供給して、剪断速度100sec-1、滞留時間1分
にて溶融押出し、ポリエーテルイミドを20重量%含有
したポリエステルチップ(II)を得た。得られたチップ
は透明であり、単一のガラス転移温度しか観測されなか
った。
【0074】一方、ポリエステルチップ(I)を40重量
%と、ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.6
5、平均径0.07μmの球状シリカ粒子0.16重量
%配合)のペレットを60重量%を、280℃に加熱さ
れたベント式の2軸混練押出機に供給し、同様の方法
で、ポリエステルチップ(III)を得た。得られたチッ
プは透明であり、単一のガラス転移温度しか観測されな
かった。
【0075】押出機2台を用い、280℃に加熱された
押出機Aには、得られたポリエーテルイミド含有ポリエ
ステル組成物(III)のペレットを180℃で3時間真
空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱された押
出機Bには、得られたポリエーテルイミド含有ポリエス
テル組成物(II)のペレットを180℃で3時間真空乾
燥した後に供給し、ポリエステル組成物(II)が最外層
になるように3層積層するべくTダイ中で合流させ(積
層比II/III/II=1/10/1)、表面温度25℃の
キャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化
し、積層未延伸フィルムを作成した。
【0076】この未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、フィルム温度を110℃に加熱し、面積延伸倍
率12.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5
倍)で同時二軸延伸する。続いて、フィルム温度を15
0℃にして、面積延伸倍率1.96倍(縦倍率:1.4
倍、横倍率:1.4倍)で同時二軸で再延伸し、定長下
で温度210℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%
の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステル
フィルムを得る。
【0077】この二軸配向ポリエステルフィルムの組成
・特性等は、表1および表2に示したとおりであり、磁
気記録媒体用などの各種用途のフィルムとして優れた特
性を有している。
【0078】実施例2〜4 実施例1と同様にして、表1のようにポリエーテルイミ
ドの含有量を変更して、ポリエーテルイミド含有ポリエ
ステル組成物を得た後、実施例1と同様の方法で二軸配
向ポリエステルフィルムを得る。
【0079】この二軸配向ポリエステルフィルムの特性
は、表2に示したとおり、磁気記録媒体用などの各種用
途のフィルムとして優れた特性を有している。
【0080】実施例5 実施例1と同様の方法で未延伸ポリエステルフィルムを
得た後、該未延伸フィルムの両端部をクリップで把持し
て、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンターに導
き、フィルム温度を110℃に加熱し、面積延伸倍率1
2.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5倍)で
同時二軸延伸する。さらに続いて、フィルム温度を15
0℃にして、長手方向に1.4倍に延伸し、続いて、幅
方向に1.4倍に逐次に二軸再延伸し、定長下で温度2
10℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%の弛緩処
理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフィルム
を得る。
【0081】この二軸配向ポリエステルフィルムの組成
・特性等は、表1および表2に示したとおりであり、磁
気記録媒体用などの各種用途のフィルムとして優れた特
性を有している。
【0082】実施例6 公知の方法により得られたポリエチレン−2,6−ナフ
タレート(PEN)(固有粘度0.65、ガラス転移温
度125℃、平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン
粒子0.2重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリス
チレン粒子0.01重量%配合)のペレットを80重量
%とポリエーテルイミドのペレット“ウルテム101
0”(ジーイープラスチックス社 登録商標)20重量
%を、290℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機
に供給して、剪断速度100sec -1、滞留時間1分に
て溶融押出し、ポリエーテルイミドを20重量%含有し
たポリエステルチップ(IV)を得た。得られたチップは透
明であり、単一のガラス転移温度しか観測されなかっ
た。
【0083】一方、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト(PEN)(固有粘度0.65、ガラス転移温度12
5℃、平均径0.07μmの球状シリカ粒子0.16重
量%配合)のペレットを80重量%とポリエーテルイミ
ドのペレット“ウルテム1010”(ジーイープラスチ
ックス社 登録商標)20重量%を、290℃に加熱さ
れたベント式の2軸混練押出機に供給して、同様の方法
で、ポリエーテルイミドを20重量%含有したポリエス
テルチップ(V)を得た。得られたチップは透明であり、
単一のガラス転移温度しか観測されなかった。
【0084】押出機2台を用い、290℃に加熱された
押出機Aには、得られたポリエーテルイミド含有ポリエ
ステル組成物(V)のペレットを180℃で3時間真空
乾燥した後に供給し、同じく290℃に加熱された押出
機Bには、得られたポリエーテルイミド含有ポリエステ
ル組成物(IV)のペレットを180℃で3時間真空乾燥
した後に供給し、ポリエステル組成物(IV)が最外層に
なるように3層積層するべくTダイ中で合流させ(積層
比IV/V/IV=1/10/1)、表面温度25℃のキャ
ストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、
積層未延伸フィルムを作成した。
【0085】この未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、フィルム温度を145℃に加熱し、面積延伸倍
率25.0倍(縦倍率:5.0倍、横倍率:5.0倍)
で同時二軸延伸する。続いて、定長下で温度210℃で
10秒間熱処理後、縦横各方向に2%の弛緩処理を行
い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得
る。
【0086】この二軸配向ポリエステルフィルムの組成
・特性等は、表1および表2に示したとおりであり、磁
気記録媒体用などの各種用途のフィルムとして優れた特
性を有している。
【0087】実施例7 実施例1と同様にして、ポリエーテルイミド含有ポリエ
ステル組成物(III)を得た後、押出機2台を用い、28
0℃に加熱された押出機Aには、該ポリエーテルイミド
含有ポリエステル組成物(III)のペレットを180℃
で3時間真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加
熱された押出機Bには、ポリエチレンテレフタレート
(PET)(VI)(固有粘度0.65、ガラス転移温度
75℃、滑り剤として平均径0.3μmの球状架橋ポリ
スチレン粒子0.2重量%と平均径0.8μmの球状架
橋ポリスチレン粒子0.01重量%配合)のペレットを
180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、ポリエチレ
ンテレフタレート(VI)が最外層になるように3層積層
するべくTダイ中で合流させ(積層比VI/III/VI=1
/10/1)、表面温度25℃のキャストドラムに静電
荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィル
ムを作成した。
【0088】この未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、フィルム温度を105℃に加熱し、面積延伸倍
率12.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5
倍)で同時二軸延伸する。続いて、フィルム温度を15
0℃にして、面積延伸倍率1.96倍(縦倍率:1.4
倍、横倍率:1.4倍)で同時二軸で再延伸し、定長下
で温度210℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%
の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステル
フィルムを得る。
【0089】この二軸配向ポリエステルフィルムの組成
・特性等は、表1および表2に示したとおりであり、磁
気記録媒体用などの各種用途のフィルムとして優れた特
性を有している。
【0090】実施例8 実施例1と同様にして、ポリエーテルイミド含有ポリエ
ステル組成物(II)を得た後、押出機2台を用い、280
℃に加熱された押出機Aには、該ポリエーテルイミド含
有ポリエステル組成物(II)のペレットを180℃で3
時間真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱さ
れた押出機Bには、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)(VII)(固有粘度0.65、ガラス転移温度75
℃、平均径0.07μmの球状シリカ粒子0.16重量
%配合)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後
に供給し、ポリエーテルイミド含有ポリエステル組成物
(II)が最外層になるように3層積層するべくTダイ中
で合流させ(積層比II/VII/II=1/10/1)、表
面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させなが
ら密着冷却固化し、積層未延伸フィルムを作成した。
【0091】この未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、フィルム温度を95℃に加熱し、面積延伸倍率
12.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5倍)
で同時二軸延伸する。続いて、フィルム温度を150℃
にして、面積延伸倍率1.96倍(縦倍率:1.4倍、
横倍率:1.4倍)で同時二軸で再延伸し、定長下で温
度210℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%の弛
緩処理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを得る。
【0092】この二軸配向ポリエステルフィルムの組成
・特性等は、表1および表2に示したとおりであり、磁
気記録媒体用などの各種用途のフィルムとして優れた特
性を有している。
【0093】比較例1 3層積層(II/III/II)において、3層ともポリエーテル
イミドが混合されていないポリエチレンテレフタレート
(PET)にすること以外は、実施例1と同様にして未
延伸フィルムを作成する。
【0094】この未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、フィルム温度を90℃に加熱し、面積延伸倍率
12.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5倍)
で同時二軸延伸する。続いて、フィルム温度を150℃
にして、面積延伸倍率1.96倍(縦倍率:1.4倍、
横倍率:1.4倍)で同時二軸で再延伸し、定長下で温
度210℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%の弛
緩処理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフィ
ルムを得る。
【0095】この二軸配向ポリエステルフィルムは、ポ
リイミドエーテルを含有していておらず、その組成・特
性等は、表1および表2に示したとおり、磁気記録媒体
用などの各種用途のフィルムとして劣るものであった。
【0096】比較例2 実施例1と同様にして得た未延伸ポリエステルフィルム
の両端部をクリップで把持して、リニアモーター方式の
同時二軸延伸テンターに導き、フィルム温度を110℃
に加熱し、長手方向に3.1倍に延伸し、続いて、幅方
向に3.5倍に逐次二軸延伸する。さらに続いて、フィ
ルム温度を150℃にして、長手方向に1.4倍延伸
し、さらに幅方向に1.4倍延伸する。定長下で温度2
10℃で10秒間熱処理後、縦横各方向に2%の弛緩処
理を行い、厚さ5μmの二軸延伸ポリエステルフィルム
を得る。
【0097】このポリエステルフィルムは、表1に示し
たとおり、結晶配向解析による半値幅が本発明の範囲外
であり、その特性は、表2に示したとおり、磁気記録媒
体用などの各種用途のフィルムとして劣るものであっ
た。
【0098】比較例3 実施例1と同様にして得た未延伸ポリエステルフィルム
を、ロール式延伸機にて長手方向に1段で、温度110
℃で3.2倍延伸し、さらに、テンターを用いて、幅方
向に温度100℃で3.8倍延伸した。続いて、ロール
式延伸機で長手方向に2段で、温度135℃で1.5倍
に再延伸し、テンターを用いて幅方向に温度200℃で
1.4倍再延伸した。定長下で温度210℃で10秒間
熱処理後、幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μm
の二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
【0099】このポリエステルフィルムは、表1に示し
たとおり、結晶配向解析による半値幅が本発明の範囲外
であり、その特性は、表2に示したとおり、磁気記録媒
体用などの各種用途のフィルムとして劣るものであっ
た。
【0100】実施例9 実施例1と同様にして得た50重量%のポリエーテルイ
ミド含有ポリエステルチップ(I)を40重量%と、ポリ
エチレンテレフタレート(固有粘度0.65,平均径
0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子6重量%配合)
のペレット60重量%と混合し、280℃に加熱された
ベント式の2軸混練押出機に供給して、剪断速度100
sec-1、滞留時間1分にて溶融押出し、ポリエーテル
イミドを20重量%含有したポリエステルチップ(VII
I)を得た。得られたチップは透明であり、単一のガラ
ス転移温度しか観測されなかった。
【0101】一方、実施例1と同様にして得た50重量
%のポリエーテルイミド含有ポリエステルチップ(I)を
40重量%と、ポリエチレンテレフタレート(固有粘度
0.65、粒子なし)のペレット60重量%と混合し、
280℃に加熱されたベント式の2軸混練押出機に供給
して、剪断速度100sec-1、滞留時間1分にて溶融
押出し、ポリエーテルイミドを20重量%含有したポリ
エステルチップ(IX)を得た。得られたチップは透明で
あり、単一のガラス転移温度しか観測されなかった。
【0102】押出機2台を用い、280℃に加熱された
押出機Aには、ポリエーテルイミド含有ポリエステルチ
ップ(VIII)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した
後に供給し、同じく280℃に加熱された押出機Bに
は、ポリエーテルイミド含有ポリエステルチップ(IX)
のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供給
し、Tダイ中で合流し(積層比VIII/IX=1/25
0)、表面温度25℃のキャストドラムに静電密着させ
て、冷却固化し、未延伸フィルムを作成する。得られた
未延伸フィルムの両端部をクリップで把持して、リニア
モーター方式の同時二軸延伸テンターに導き、フィルム
温度を110℃に加熱し、面積延伸倍率12.25倍
(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5倍)で同時二軸延
伸し、定長下で温度210℃で10秒間熱処理後、縦横
各方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ75μmの二軸延
伸ポリエステルフィルムを得る。得られた二軸配向ポリ
エステルフィルムに磁気記録媒体用の加工を施して、フ
ロッピーディスクとしての実用特性を評価する。結果
は、表3のとおり、優れた特性を有している。
【0103】比較例4 押出機2台を用い、280℃に加熱された押出機Aに
は、ポリエチレンテレフタレート(固有粘度0.65,
平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子6重量%
配合)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に
供給し、同じく280℃に加熱された押出機Bには、ポ
リエチレンテレフタレート(固有粘度0.65、粒子な
し)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供
給し、Tダイ中で合流し(積層比A/B=1/25
0)、表面温度25℃のキャストドラムに静電密着させ
て、冷却固化し、未延伸フィルムを作成する。
【0104】得られた未延伸フィルムの両端部をクリッ
プで把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テン
ターに導き、フィルム温度を95℃に加熱し、面積延伸
倍率12.25倍(縦倍率:3.5倍、横倍率:3.5
倍)で同時二軸延伸し、定長下で温度210℃で10秒
間熱処理後、縦横各方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ
75μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得る。
【0105】得られた二軸配向ポリエステルフィルムに
磁気記録媒体用の加工を施して、フロッピーディスクと
しての実用特性を評価する。結果は、表3のとおり、実
用特性に劣るものである。
【0106】実施例10 実施例1と同様にして得た50重量%のポリエーテルイ
ミド含有ポリエステルチップ(I)を40重量%と、ポリ
エチレンテレフタレート(固有粘度0.65、平均径
1.0μmの二酸化ケイ素粒子0.2重量%配合)のペ
レット60重量%と混合し、280℃に加熱されたベン
ト式の2軸混練押出機に供給して、剪断速度100se
-1、滞留時間1分にて溶融押出し、ポリエーテルイミ
ドを20重量%含有したポリエステルチップ(X)を得
た。得られたチップは透明であり、単一のガラス転移温
度しか観測されなかった。
【0107】該ポリエステルチップ(X)を180℃で3
時間真空乾燥した後に、280℃に加熱された押出機に
供給して溶融押出し、Tダイよりシート状に吐出する。
さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラム上に静
電気力で密着させて冷却固化し、未延伸フィルムを得
る。この未延伸フィルムの片面に融着防止層として下記
組成の塗剤を乾燥後の塗布厚みが0.5μmになるよう
にグラビアコーターで塗工する。 (塗剤の組成) アクリル酸エステル :14.0重量% アミノ変性シリコーン : 5.9重量% イソシアネート : 0.1重量% 水 :80.0重量% その後、得られた未延伸フィルムの両端部をクリップで
把持して、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンター
に導き、実施例1と同様の延伸条件で製造する。得られ
た厚さ4μmのフィルムに熱転写リボン用加工を施し
て、熱転写リボン用としての実用特性を評価する。結果
は、表4のとおり、優れた特性を有している。
【0108】比較例5 実施例10において、ポリエーテルイミドを含有しない
ポリエチレンテレフタレートを用いて、比較例1と同様
に延伸して、二軸配向ポリエステルフィルムを得る。得
られた厚さ4μmのフィルムに熱転写リボン用加工を施
して、熱転写リボン用としての実用特性を評価する。結
果は、表4のとおり、実用特性に劣るものである。
【0109】実施例11 実施例1と同様にして得た50重量%のポリエーテルイ
ミド含有ポリエステルチップ(I)を40重量%と、ポリ
エチレンテレフタレート(固有粘度0.65、平均径
1.2μmの凝集シリカ粒子0.1重量%配合)のペレ
ット60重量%と混合し、280℃に加熱されたベント
式の2軸混練押出機に供給して、剪断速度100sec
-1、滞留時間1分にて溶融押出し、ポリエーテルイミド
を20重量%含有したポリエステルチップ(XI)を得
た。得られたチップは透明であり、単一のガラス転移温
度しか観測されなかった。
【0110】該ポリエステルチップ(XI)を180℃で3
時間真空乾燥した後に、280℃に加熱された押出機に
供給して溶融押出し、Tダイよりシート状に吐出する。
さらにこのシートを表面温度25℃の冷却ドラム上に静
電気力で密着させて冷却固化し、未延伸フィルムを得
る。この未延伸フィルムの両端部をクリップで把持し
て、リニアモーター方式の同時二軸延伸テンターに導
き、実施例1と同様の延伸条件で製造した厚さ4μmの
フィルムを、コンデンサー用に加工を施して、実用特性
を評価する。結果は、表5のとおり、優れた特性を有し
ている。
【0111】比較例6 実施例11において、ポリエーテルイミドを含有しない
ポリエチレンテレフタレートを用いて、比較例1と同様
に延伸して、二軸配向ポリエステルフィルムを得る。得
られた厚さ4μmのフィルムを、コンデンサー用に加工
を施して、実用特性を評価する。結果は、表5のとお
り、実用特性に劣るものである。
【0112】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【発明の効果】本発明によれば、フィルムのヤング率な
どの機械特性や寸法安定性を向上させた二軸配向ポリエ
ステルフィルムを得ることができる。磁気記録媒体用、
コンデンサー用、感熱転写リボン用、感熱孔版印刷用原
紙用などの各種フィルム用途に広く活用が可能である。
具体的には、磁気記録媒体用として、走行耐久性、保存
性、フロッピー用耐トラッキング性などに優れ、さら
に、感熱転写リボン用として印字性に優れたベースフィ
ルムを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA43 AA46 AA51 AA60 AA86 AF14 AF20Y AF21 AF26 AF54 AF61Y AH12 BA01 BB08 BC01 4F100 AK41A AK42A AK49A AK54A AL05A BA01 EJ38A GB41 JA03A JA05A JA11A JK01 JK07A JL04 YY00A 4F210 AA24 AG01 AH33 AH38 QA02 QC07 QC17 QG01 QL03 QW11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル(A)とポリエーテルイミド
    (B)とを含んでなる単一のガラス転移温度を有する二
    軸配向ポリエステルフィルムであって、広角X線回折の
    ディフラクトメータ法による結晶配向解析で該フィルム
    をその法線を軸として回転した時に得られる該二軸配向
    ポリエステル主鎖方向の結晶面の回折ピークの円周方向
    の半値幅が55〜85度の範囲であることを特徴とする
    二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】ポリエーテルイミド(B)が1〜50重量
    %含有されている請求項1に記載の二軸配向ポリエステ
    ルフィルム。
  3. 【請求項3】長手方向と幅方向のヤング率の和が10〜
    25(GPa)である請求項1または2に記載の二軸配
    向ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】長手方向と幅方向の100℃、30分にお
    ける熱収縮率がいずれも0.01〜2.0%である請求
    項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィ
    ルム。
  5. 【請求項5】ポリエステル(A)がエチレンテレフタレ
    ート単位を主たる成分とするものである請求項1〜4の
    いずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】補外ガラス転移開始温度(Tg-onset)が
    90〜150℃である請求項5に記載の二軸配向ポリエ
    ステルフィルム。
  7. 【請求項7】押出機を用いた溶融押出により、ポリエス
    テル(A)とポリエーテルイミド(B)とを含む混合物
    を口金から吐出し、溶融ポリマーを冷却固化させて単一
    のガラス転移温度を有するシート状物を成形し、該シー
    ト状成形物を同時二軸テンターを用いて二軸に延伸する
    ことを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルムの製造
    方法。
  8. 【請求項8】同時二軸テンターを用いて二軸に延伸する
    に当たり、長手方向と幅方向とを同時に延伸する請求項
    7に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  9. 【請求項9】同時二軸テンターを用いて長手方向と幅方
    向を同時に二軸に延伸するに当たり、クリップの駆動方
    式がリニアモーター方式である請求項7または8に記載
    の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
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