JP2001046861A - 鉱石系物質のか焼方法 - Google Patents

鉱石系物質のか焼方法

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JP2001046861A
JP2001046861A JP2000197946A JP2000197946A JP2001046861A JP 2001046861 A JP2001046861 A JP 2001046861A JP 2000197946 A JP2000197946 A JP 2000197946A JP 2000197946 A JP2000197946 A JP 2000197946A JP 2001046861 A JP2001046861 A JP 2001046861A
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fuel
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fuel injector
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JP2000197946A
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Dyugu Jacques
ジャック・デュグ
Thierry Borissoff
ティエリー・ボリッソフ
Ovidiu Marin
オビデイウ・マラン
Ivan Milosavljevic
イバン・ミロサブルジュビック
Dora Sophia Alves
ドラ・ソフィア・アルベ
Michel Viardot
ミシェル・ビアルドー
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LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
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Air Liquide SA
LAir Liquide SA pour lEtude et lExploitation des Procedes Georges Claude
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    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27BFURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS IN GENERAL; OPEN SINTERING OR LIKE APPARATUS
    • F27B7/00Rotary-drum furnaces, i.e. horizontal or slightly inclined
    • F27B7/20Details, accessories, or equipment peculiar to rotary-drum furnaces
    • F27B7/2016Arrangements of preheating devices for the charge
    • F27B7/2025Arrangements of preheating devices for the charge consisting of a single string of cyclones
    • F27B7/2033Arrangements of preheating devices for the charge consisting of a single string of cyclones with means for precalcining the raw material

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Abstract

(57)【要約】 【課題】低品質の燃料を用いて廉価なクリンカーの製造
を可能とし、同時に汚染物質の発生を抑制し得る鉱石系
物質をか焼するための方法を提供する。 【解決手段】出口において燃料注入ゾーンを形成する少
なくとも1つの燃料インジェクタを備える予備か焼装置
(3)に鉱石系物質を通じ、ついで少なくとも部分的に
か焼された鉱石系物質を下流端に一次燃焼ユニット(1
6)を備えるロータリーキルン(4)に通じることによ
り鉱石系物質をか焼する方法において、燃料注入ゾーン
近傍に、ロータリーキルン(4)からの燃焼生成物の酸
素濃度よりも高い酸素濃度を有する少なくとも1の酸素
リッチ流体を注入して、燃料インジェクタにより注入さ
れる燃料の燃焼に必要な酸素の化学量論量の1%から4
0%までその酸素リッチ流体が供給し得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉱石系物質のか焼
方法に係り、特には、少なくとも1つの燃料インジェク
タを備える予備か焼装置であってその燃料インジェクタ
の出口に燃料注入ゾーンを形成するように少なくとも1
の燃料が供給され、かつ鉱石系物質の流れ方向に関して
該予備か焼装置の下流に位置するロータリーキルンから
の燃焼生成物により酸化剤が供給されるところの予備か
焼装置に鉱石系物質を通じ、ついで少なくとも部分的に
か焼された鉱石系物質を下流端に一次(primary)燃焼
ユニットを備える該ロータリーキルンに通じることによ
り鉱石系物質(ore-based material)をか焼する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】セメントの製造は、クリンカーとして知
られている生成物の製造を含む中間段階を経る。クリン
カーは、鉱石系物質、特にクレーおよび石灰石を焼成す
ることにより得られる生成物である。粉末の形態にある
この物質は乾燥形態(乾式法)または水性ペースト(ス
ラリー)の形態でロータリーキルンに供給することがで
きる。クリンカーの組成は、一般に、種々の無機物質、
特に炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、鉄酸化物およ
び炭酸マグネシウムの所望の組成を得るために、注意深
く制御される。キルン内に置かれた後、クリンカー製造
の前駆体である物質は、まず、絶乾され、加熱される。
次に、この物質は、か焼を受け、種々のミネラルの炭酸
塩が、二酸化炭素の除去により、それら物質の酸化物に
変換される。温度がなお高い間に、こうして得られた物
質は互いに化学的に反応して本質的にケイ酸カルシウム
とアルミン酸カルシウムを生成する。この最後のプロセ
スは、クリンカープロセスとして知られており、ロータ
リーキルンの熱ゾーン内で生じる。次に、得られたクリ
ンカーは、冷却され、粉砕された後、追加の成分と混合
されてポルトランドセメントのようなセメントを生成す
る。
【0003】クリンカー製造プロセスは、過去、典型的
に直径3〜5m、長さ60〜200mのロータリーキル
ン内で行われていた。このプロセスに対する改良は、こ
のプロセスにおけるロータリーキルンに先立つ段階にお
いて、原料の変化するフラクションを脱炭もしくはか焼
して、より短く、より熱効率のよいロータリーキルンを
使用し得るようにすることにより行われていた。この段
階のようなプロセス段階は、予備加熱タワー(またはサ
スペンション予備加熱器)、レポル火格子(LEPOL grat
e)またはフラッシュか焼装置内で行うことができる。
【0004】原料が、ロータリーキルンに入る前に脱炭
される程度は、典型的に、サスペンション加熱器の場合
には10〜45%であり、フラッシュか焼装置の場合に
は90〜95%である。高吸熱脱炭段階に要するエネル
ギーは、燃料の一部をか焼ゾーンに導入することにより
供給される。
【0005】このように、クリンカーの製造のためのプ
ロセスは、一般に、原料が導入され、必要により乾燥を
行った後、原料の加熱と一部のか焼が行われる予備か焼
装置と、部分的にか焼された物質が導入され、か焼が完
了し、引き続きクリンカー化反応(clinkering reactio
n)が行われる傾斜ロータリーキルンを備えたプラント
で行われる。
【0006】上述のもの以外の予備か焼装置のタイプ
は、ライザーダクトの名称で知られているか焼チャンバ
ーまたは装置であり得る。
【0007】以下の記述において、「上流」および「下
流」という用語は、そのようなプラントにおいて鉱石系
物質が流れる方向に関してのものである。
【0008】ロータリーキルンを動作させるために必要
とされる熱エネルギーを供給するために、ロータリーキ
ルンの下流端には、1またはそれ以上のバーナーが設け
られている。ロータリーキルンの下流側のバーナーによ
り生成された煙道ガスは、プラント中の物質の流れと反
対に流れ、予備か焼装置の動作に必要とされる熱エネル
ギーの一部を供給する。追加のエネルギーは、1または
それ以上のバーナーによりこの予備か焼装置に与えられ
る。
【0009】一般に、研究は、クリンカーの製造コスト
を制限し、クリンカーの製造に使用される方法を改善す
るために続けられている。
【0010】それ故、US−5572938およびUS
−5580237は、ロータリーキルンの下流に設けら
れるバーナーに関するものであり、これらのバーナーの
インジェクタを、酸素注入ランスがそれに導入されえる
ように修正することを提案している。これら文献に記載
されている解決策は、高品質燃料を使用して、生産効率
を向上させおよび/または汚染物質の生成を低減させる
ことを可能としている。
【0011】しかしながら、これらの解決策は、なお、
比較的有意の汚染物質の発生をもたらす。
【0012】それ以外に、研究は、クリンカー製造プラ
ントの駆動に必要とされる熱エネルギーを供給するため
に低品質の燃料を使用するために続けられている。
【0013】低品質の燃料は、15MJ/kg未満の総
熱量値(net calorific value)(NCV)または20
重量%を超える水分含有率を有する燃料を意味するもの
と理解すべきである。このカテゴリーは、20重量%未
満の揮発分または小サイズ粒子もしくは小滴に減小し得
ない物質を含む燃料をもカバーする。この最後の基準に
関し、200μmを超えるサイズの粒子もしくは小滴の
割合が75重量%よりも多い減小燃料は、低品質の燃料
とみなされる。
【0014】廃水または例えばプラスチックやボール紙
の固形廃棄物のような産業廃棄物は、クリンカーの製造
に使用し得る低品質燃料を構成する。
【0015】クリンカーの製造者は、非常に廉価である
ので低品質燃料の消費を増大させるよう目を向けてお
り、ときには廃水のような産業廃棄物を焼却するために
報酬を受けてさえいる。
【0016】しかしながら、そのような燃料を多量に使
用することは、それら燃料を用いて生成する火炎がクリ
ンカー製造プロセスの正しい実施に要求される熱的束縛
に適合し得ないので、問題を生じさせる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、特
に、低品質の燃料を用いて、特に、廉価なクリンカーの
製造を可能とし、同時に汚染物質の発生を抑制する鉱石
系物質をか焼するための方法を提供することにより、上
記の種々の問題を解決することを目的とするものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、少なくとも1つの燃料インジェクタを備
える予備か焼装置であってその燃料インジェクタの出口
に燃料注入ゾーンを形成するように少なくとも1の燃料
が供給され、かつ鉱石系物質の流れ方向に関して該予備
か焼装置の下流に位置するロータリーキルンからの燃焼
生成物により酸化剤が供給されるところの予備か焼装置
に鉱石系物質を通じ、ついで少なくとも部分的にか焼さ
れた鉱石系物質を下流端に一次燃焼ユニットを備える該
ロータリーキルンに通じることにより鉱石系物質をか焼
する方法において、該燃料注入ゾーン近傍に、該予備か
焼装置を通る該ロータリーキルンからの燃焼生成物の体
積による酸素濃度よりも高い体積による酸素濃度を有す
る少なくとも1の酸素リッチ流体を注入して、該燃料イ
ンジェクタにより注入される燃料の燃焼に必要な酸素の
化学量論量の1%から40%まで、好ましくは1%から
10%までを該酸素リッチ流体が供給し得るようにした
ことを特徴とする鉱石系物資のか焼方法を提供する。
【0019】本発明は、以下の特徴を単独でまたは適切
な組合せにおいて備えることができる。
【0020】燃料の燃焼に必要な酸素の化学量論量の6
0%から99%までを該ロータリーキルンからの燃焼生
成物により提供すること。
【0021】ロータリーキルンからの燃焼生成物の体積
による酸素濃度が、1%以上であること。
【0022】酸素リッチ流体が、燃焼生成物の一部と少
なくとも約20%の酸素を含有するガスとの混合物であ
ること。
【0023】燃焼生成物の一部を引き抜き、空気もしく
は酸素富化空気および/または約88%より高い濃度を
有する工業的に純粋な酸素をこれと混合すること。
【0024】燃料インジェクタの出口に生成される火炎
の断熱温度が1000℃よりも高いこと。
【0025】燃料インジェクタの出口に生成される火炎
の断熱温度が1250℃よりも高いこと。
【0026】燃料インジェクタに供給される燃料が、低
品質燃料であること。
【0027】燃料インジェクタとは異なる酸素リッチ流
体インジェクタを用いて該酸素リッチ流体を注入するこ
と。
【0028】酸素リッチ流体インジェクタの出口と燃料
インジェクタの出口の間の距離が、該酸素リッチ流体イ
ンジェクタの内部幅の約50倍未満であること。
【0029】酸素リッチ流体を燃料インジェクタの燃料
注入ゾーンにむけて注入すること。
【0030】燃料を燃料インジェクタを用いて注入し、
酸素リッチ流体を25°未満の集中角(angle of conve
rgence)で注入すること。
【0031】予備か焼装置が、それぞれ少なくとも1の
燃料が供給されて燃料注入ゾーンをその出口に形成する
少なくとも2つの燃料インジェクタを備え、該ロータリ
ーキルンからの燃焼生成物の体積による酸素濃度よりも
高い体積による酸素濃度を有する少なくとも1の酸素リ
ッチ流体を該少なくとも2つの燃料インジェクタの燃料
注入ゾーン近傍に注入すること。
【0032】該ロータリーキルンからの燃焼生成物の体
積による酸素濃度よりも高い体積による酸素濃度を有す
る少なくとも1の酸素リッチ流体を予備か焼装置に属す
る燃料インジェクタにより注入すること。
【0033】酸素リッチ流体を、燃料を燃料インジェク
タ中に運ぶためのキャリヤー流体として使用すること。
【0034】酸素リッチ流体が90%より高い純度を有
する酸素であり、これを酸素用通路を介して燃料インジ
ェクタ中に通じること。
【0035】酸素用通路の近傍の燃料インジェクタの通
路を介して高品質燃料を導入して燃料インジェクタの出
口にパイロット火炎を形成すること。
【0036】少なくとも1のもしくは各々の酸素リッチ
流体が酸素富化空気であること。
【0037】少なくとも1の酸素リッチ流体が、90%
より高い酸素濃度を有すること。
【0038】空気の酸素濃度よりも高い酸素濃度を有す
る酸素リッチ流体をロータリーキルンの一次燃焼ユニッ
ト燃料注入ゾーン内に導入すること。
【0039】酸素リッチ流体をロータリーキルンの一次
燃焼ユニットに属する燃料インジェクタの内部に導入す
ること。
【0040】酸素リッチ流体が、90%よりも高い純度
を有する酸素であり、これを酸素用通路を介して燃料イ
ンジェクタ中に通じること。
【0041】酸素用通路が、燃料インジェクタの半径方
向内側に位置していること。
【0042】酸素通路が、燃料インジェクタの半径方向
外側に位置していること。
【0043】酸素用通路近傍の燃料インジェクタの通路
を、該燃料インジェクタの出口にパイロット火炎を形成
するように少なくとも1の高品質燃料を導入するために
使用すること。
【0044】燃料インジェクタ内に少なくとも1の燃料
流と少なくとも1の空気流を生じさせ、該燃料インジェ
クタ内に生成した少なくとも1の空気流および/または
燃料流を酸素で富化すること。
【0045】燃料とこの燃料用のキャリヤー流体を燃料
インジェクタ中に導入することにより該燃料インジェク
タ内に燃料流を生じさせ、この燃料流を、該キャリヤー
流体を酸素で富化することにより酸素で富化すること。
【0046】燃料を流体の形態でインジェクタ中に導入
すること。
【0047】燃料を固体粒子の形態で該インジェクタ中
に導入すること。
【0048】キャリヤー流体をそれが35%と高くあり
得る酸素濃度を有するまで酸素で富化すること。
【0049】燃料が、低品質燃料であること。
【0050】一次燃焼ユニットにより注入される燃料の
完全燃焼により供給される理論パワーのMW当たり2な
いし20m3 /時(STP)の流量で酸素を該ロータリ
ーキルンの一次燃焼ユニットの燃料注入ゾーンに導入す
ること。
【0051】本方法が、クリンカーの製造のための方法
であること。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明をよ
り詳しく説明する。
【0053】図1は、特に石灰石およびクレーに基づく
物質2からクリンカーを製造するためのプラント1を示
している。
【0054】このプラント1は、連続的に、かつ物質2
が流れる方向において、予備か焼装置3、チューブ状ロ
ータリーキルン4、および出口シュート5を備えてい
る。
【0055】予備か焼装置3は、例えばレポル火格子で
あり得、物質2が導入される上流端6、加熱手段7また
は燃焼ユニット、および予備か焼された物質が排出され
る下流端8を備える。
【0056】ロータリーキルン4は、上流端から下流端
に向かって水平に対して下方に傾斜している。従って、
予備か焼装置の下流端8と連通するロータリーキルンの
上流端10は、その下流端11よりも高い位置にある。
【0057】プラント1は、また、ロータリーキルン4
をその長手軸の回りに回転させるための手段12を備え
ている。
【0058】出口シュート5は、ロータリーキルン4の
下流端11と連通する上流端13、および製造されたク
リンカーの後の処理のための装置(図示せず)、特に冷
却装置に接続される下流端14を備える。
【0059】出口シュート5は、また、加熱手段15ま
たは一次燃焼ユニットを備えている。
【0060】図2に示すように、これら加熱手段15
は、複数のバーナー16を備えている(そのうちの1つ
だけが図示されている)。以下、そのうちの1つについ
て説明する。
【0061】バーナー16は、出口シュート5の垂直壁
18により支持されたインジェクタまたはブラストパイ
プ17を備え、垂直壁18は、図1に示すように、ロー
タリーキルン4の下流端11に面して設置されている。
【0062】インジェクタ17は、壁18からロータリ
ーキルン4の軸に平行に延び、ロータリーキルン4の下
流端11に入っている。
【0063】インジェクタ17は、環状断面を有する外
側通路21により外側を取り囲まれている円形断面を有
する内側通路20を有する。また、インジェクタ17
は、入口22と出口23を有する。
【0064】通路20は、インジェクタ17の入口22
において、燃料の供給源24とこの燃料のためのキャリ
ヤー流体の供給源25の双方に接続されている。
【0065】燃料は、例えば、5または10mmを超え
ていてもよいサイズを有する粒子に裁断されたプラスチ
ック、すなわち低品質燃料である。キャリヤー流体は、
例えば、加圧空気である。
【0066】外側通路21は、インジェクタ17の入口
22において、共通のパイプにより、酸化剤例えば空気
の供給源26および酸素の供給源27に接続されてい
る。
【0067】供給源27からの酸素の純度は、例えば、
90%よりも高い。
【0068】図3に示すように、予備か焼装置3を加熱
するための手段7は、複数のバーナー(そのうち、2つ
のバーナー28および29が図示されている)を備えて
いる。以下、これらのバーナー28および29、並びに
その直接の包囲物についてのみ説明する。
【0069】バーナー28および29は、それぞれ、1
つのインジェクタ30,31を備えている。インジェク
タ30および31は、予備か焼装置3の垂直壁32によ
り支持されている。この垂直壁32は、図1に見られる
ように、ロータリーキルン4の上流端10の上方に配置
されている。
【0070】インジェクタ30は、その軸が実質的に水
平となるように設置され、環状断面を有する外側通路3
5により外側を取り囲まれた円形断面を有する内側通路
34を備える。
【0071】内側通路34は、インジェクタ30の入口
36の領域において、燃料例えば高品質燃料である天然
ガスの供給源37に接続されている。
【0072】外側通路35は、インジェクタ30の入口
36の領域において、酸化剤例えば空気の供給源38に
接続されている。
【0073】インジェクタ31は、インジェクタ30の
下方に設置されており、好ましくは25°よりも小さな
角度で、その入口41からその出口42に向かって垂直
平面内で上方に傾斜している。このインジェクタ31
は、インジェクタ31の入口11の領域において、燃料
の供給源44およびこの燃料のためのキャリヤー流体の
供給源45の双方に接続される円形断面の内部通路43
を備える。
【0074】供給源44からの燃料は、例えば、廃水か
らなり、キャリヤー流体は、例えば、加圧空気からな
る。
【0075】加熱手段7は、空気を注入するためのラン
ス47をさらに備え、そのランスも、壁32により支持
されている。
【0076】ランス47は、インジェクタ30と31の
間に位置し、その軸は水平である。このランス47は、
一方ではインジェクタ30の近傍に、他方ではインジェ
クタ31の近傍に設置されており、ランス47の出口4
8とインジェクタ31の出口42との間の距離がランス
47の内部通路49の直径の50倍未満となるようにな
っている。
【0077】なお、ランス47の通路49は、ランス4
7の入口50の領域において、酸素の供給源51と接続
されている。
【0078】供給源51の酸素の純度は、例えば、90
%よりも高い。
【0079】次に、プラント1の全体的な操作について
説明する。物質2の流れの方向は、図1に矢印55で示
されている。
【0080】物質2は、予備か焼装置3の上流端6を介
して導入される。この装置の内部で、物質2は、コンベ
ヤにより搬送されて、特に所要の熱エネルギーの一部を
供給する加熱手段7により、乾燥され、加熱され、脱炭
される。
【0081】ついで、物質2は、予備か焼装置3の下流
端10およびロータリーキルン4の上流端10を通って
流れ、床54の形態でロータリーキルン4内に流入す
る。
【0082】物質2の脱炭的か焼は、加熱手段15の結
果としてロータリーキルン4内で続行され、ついでか焼
された物質2は、クリンカー化反応を受ける。
【0083】しかる後、熱いクリンカーに変換された物
質2は、シュート5の下流端14を介して冷却装置等プ
ラント1の他の装置へと取り出される。
【0084】次に、加熱手段7および15から得られる
キルン4の内部および予備か焼装置3の内部への熱エネ
ルギーの供給をより詳しく説明する。
【0085】加熱手段15に関して説明すると、供給源
24からの燃料は、供給源25からの加圧空気ととも
に、内側通路20に導入される。かくして、固体プラス
チック粒子の流れが、内側通路20内に生じる。つい
で、供給源24からの燃料は、インジェクタ17の出口
23において固体粒子の形態で吹き付けられる。
【0086】供給源26からの空気は、供給源27によ
り酸素で富化された後、通路21内を流れる。この酸素
富化空気は、インジェクタ17の出口22から、供給源
24からの吹き付けられた燃料を外側から取り囲む流れ
の形態で噴出される。その結果、バーナー16の出口で
火炎57が生成する。供給源26からの酸素富化空気
は、対応する燃焼に必要な酸化剤のほとんどを提供す
る。火炎57は、図1に見られるように、ロータリーキ
ルン4の下流端11の領域において、物質2の床54の
上方に位置する。
【0087】火炎57により生成した煙道ガスは、図1
において矢印58により示されるように、物質の流れ2
と反対に、キルン4を通って予備か焼装置3内に流れ
る。
【0088】加熱手段7に関して説明すると、天然ガス
は、インジェクタ30から注入ゾーン61内に、供給源
38からの空気の流れにより取り囲まれた燃料ジェット
の形態で噴出される。
【0089】供給源44からの廃水は、供給源45から
の加圧空気とともに、バーナー29の通路41内に導入
されて注入ゾーン62において微細小滴の形態で噴霧さ
れた廃水ジェットを形成する。
【0090】供給源51からの酸素は、通路49内に導
入され、インジェクタ47から、注入ゾーン61および
62と一部重複する注入ゾーン63においてジェットの
形態で噴出される。
【0091】かくして、酸素ジェットは、噴霧された廃
水のジェットおよび供給源38からの空気の流れにより
囲まれた天然ガスのジェットに衝突する。
【0092】供給源38および45からの空気と供給源
51からの酸素による廃水の燃焼、および矢印58の方
向に流れる煙道ガスにより搬送される加熱手段15から
の未燃焼物と加熱手段15からのこれら煙道ガスに含ま
れる酸素の燃焼の結果、ゾーン61、62および63に
火炎64が生成する。
【0093】供給源44からの廃水の燃焼効率は、この
廃水と供給源51からの酸素が近接して注入されるの
で、満足し得るものとなる。
【0094】この酸素の注入は廃水が注入されるゾーン
62近傍にホットスポットを生じさせ、このことが、廃
水を迅速にその発火点までもたらすことにより、燃焼を
安定化させ、予備か焼装置3への熱エネルギーの供給を
より容易に制御することを可能とすることとなる。
【0095】さらに、供給源51からの酸素が注入され
るゾーン63が、供給源37からの燃料が注入されるゾ
ーン61に近接しているため、加熱手段15からの未燃
焼物は燃焼し尽くされる。従って、プラント1から排出
される未燃焼物の量が減少する。
【0096】より一般的に、ランス47による酸素の供
給は、供給源37からの同じ燃料流量および同じ燃焼温
度について焼却される廃水の量を増加させるか、または
予備か焼装置3の上流端6に排出される煙道ガスにより
搬送される未燃焼物の量を減少させる(この結果は、供
給源37からの同じ燃料流量および供給源44からの同
じ廃水流量について得られるものである)ことを可能と
する。
【0097】図1ないし図3のプラントにおいて、これ
らの効果は、インジェクタ30とインジェクタ31の双
方に対するランス47の近さ故に、共同的に得られる。
【0098】廃水の焼却をより一層促進するために、ラ
ンス47は、廃水が導入されるインジェクタ31に近接
して位置しなければならず、他方未燃焼物の量をより一
層減少させるために、酸素注入ランス47は、高品質燃
料が導入されるインジェクタ30に近接していなければ
ならない。
【0099】さらに、加熱手段15のインジェクタ17
に使用されるキャリヤー空気を酸素で富化することは、
バーナー16の出口における供給源24からの燃料の燃
焼効率を向上させ、かくしてこのバーナー16により生
成される未燃焼物の量を減少させ、および同時に供給源
24からの低品質燃料を使用しながらこのバーナー16
により生成される火炎57を安定化させることをも可能
とする。
【0100】これらの効果は、導入された酸素により供
給源24からの燃料が迅速にその発火点までもたらせら
れるということによる。
【0101】供給源26の空気を富化することによる酸
素の注入は、火炎を、従ってロータリーキルン4におけ
る高温焼成(firing)ゾーンを短くすることにも注意さ
れたい。その結果、生成するクリンカーを構成するアリ
ットおよびベリット結晶が酸素の注入がない場合よりも
はるかに小さいものとなる。
【0102】例えば、大きさは、生成するクリンカー1
トン当たり約7.6m3 (STP)の酸素を導入するこ
とにより、アリット結晶の場合には5μm、ベリット結
晶の場合には2μm減少し得る。また、生成するクリン
カー中に存在する遊離石灰のレベルは、本発明の方法に
よる過酸素化(over-oxygenation)では平均で1.7%
減少し、これに対し過酸素化を用いない場合には2.9
%であることが見いだされている。
【0103】かくして、そのようなクリンカーから生成
されるセメントは、より高い短期強度および長期強度を
有する。例えば、そのようなセメントの短期強度におけ
る1.5MPaの増加および長期強度における2.5M
Paの増加が観察され得る。
【0104】バーナー16は、通常のバーナーであり、
それが生成させる火炎57を過酸素化させるために改変
する必要はなかった。
【0105】このように、本発明の方法は、特に低品質
の燃料を比較的多量に使用することにより、他方、同時
にプラント1における熱交換に対する拘束を観察し、汚
染物質の発生を制限しながら、クリンカーの製造コスト
を低下させることを可能とする。
【0106】加熱手段15の代替形態によれば、図4に
示すように、インジェクタ17の内側通路20は、供給
源25と、キャリヤー空気源25および酸素源27のた
めの共通の出口パイプとの双方に接続されている。
【0107】かくして、この代替形態において、火炎5
7を過酸素化するためにインジェクタ17に導入される
前に酸素で富化されるものは、供給源24からの燃料の
ためのキャリヤー空気である。
【0108】図示していないが、他の代替形態によれ
ば、供給源25からのキャリヤー流体および供給源26
からの空気を酸素で富化することができる。さらに、こ
の富化は、インジェクタ17の内部で行うことができ、
酸素で富化されるべき流体および酸素は、上に述べたよ
うに同時に導入されるのではなく、別々にインジェクタ
17に導入される。
【0109】一般に、酸素富化流体、特に燃料キャリヤ
ー流体は、それらが30体積%の、さらには35体積%
の酸素濃度を有する点まで富化することができる。
【0110】バーナー16により生成される火炎57を
過酸素化するための他の方法を以下に図5〜図7を参照
して説明する。
【0111】図5の態様において、インジェクタ17
は、この場合には環状断面を有する通路20の内部に配
置された酸素注入ランス65を備える。
【0112】ランス65は、円形断面の内部通路66を
有し、この通路はインジェクタ17の出口22の領域に
おいて酸素の供給源27に接続されている。
【0113】通路20と21は、それぞれ、供給源2
4、25および26に接続されている。
【0114】この態様は、火炎57内に、供給源24か
らの燃料をその発火点まできわめて迅速に加熱する安定
なパイロット火炎を作ることを可能とする。
【0115】図6の態様は、酸素注入ランス65の通路
66と通路20との間にさらなる通路68を形成するた
めにランス65の回りにチューブ67が配置されている
点で図5の態様と異なる。
【0116】環状断面の通路68は、インジェクタ17
の入口22の領域において、高品質燃料である天然ガス
の供給源70に接続されている。
【0117】かくして、通路66と68は、実際にバー
ナー16内に補助的な天然ガス/酸素バーナーを形成す
る。
【0118】バーナー16の半径方向(radially)内側
に位置する補助バーナー71は、図5の態様におけるパ
イロット火炎よりも優れた性能を有するパイロット火炎
を生成する。
【0119】図7の態様は、補助バーナー71がバーナ
ー16の半径方向外側に設けられている点で図6の態様
と異なる。具体的には、この場合は環状断面の通路66
は、通路21を外側で取り囲み、他方通路68は通路6
6を外側で取り囲んでいる。
【0120】バーナー71により生成されるパイロット
火炎は、火炎57の半径方向外側に位置することとな
る。
【0121】図2〜図7の種々の態様および代替態様
は、加熱手段15の領域において組み合わせることがで
きる。
【0122】一般に、酸素の流量は、加熱手段15によ
り注入される燃料の完全燃焼により供給される理論パワ
ーのMW(メガワット)当たり2〜20m3 /時(ST
P)でなければならない。
【0123】この酸素は、空気の酸素含有率よりも高い
酸素含有率を有する酸素リッチ流体により供給されるべ
きであり、加熱手段15の燃料注入ゾーンに注入される
べきである。
【0124】この酸素リッチ流体の注入は、加熱手段1
5により注入される燃料を運ぶキャリヤー流体により行
うことができる。この燃料は、高品質または低品質燃料
であり得、また流体の形態すなわち液状および/または
ガス状、または固体の形態であり得る。
【0125】次に、加熱手段7につき、他の態様を説明
する。
【0126】図8は、加熱手段7の第2の態様を示し、
ランス47はインジェクタ31の内部にこれと同軸的に
配置され、このインジェクタ31の一部を、従ってバー
ナー29の一部を形成している。
【0127】従って、通路43は、環状断面を有し、酸
素注入ゾーン62は、廃水注入ゾーン63の中心に位置
される。
【0128】従って、供給源51からの酸素は、水平方
向に対するランス47の傾き角に対応する集中角、すな
わち25°未満の角度をもって燃料注入ゾーン61に向
けて注入される。
【0129】この第2の態様は、酸素が廃水のちょうど
中心に注入される結果、ランス47により注入される酸
素の量を制限することを可能とする。この第2の態様
は、特に、焼却される廃水の量を増加させることが意図
されている。
【0130】図9は、加熱手段7の第3の態様を示し、
ランス47が省略され、火炎64の領域における過酸素
化は、供給源45から噴出される空気を供給源75から
の酸素で富化することにより、および供給源38からの
空気を供給源76からの酸素で富化することにより行わ
れる。
【0131】かくして、酸素注入ゾーン63がインジェ
クタ30の出口において燃料注入ゾーン61を囲む一
方、酸素注入ゾーン63はインジェクタ31の出口にお
いて燃料注入ゾーン62と一致する。
【0132】供給源75および76からの酸素の純度
は、例えば、90%よりも高い。
【0133】この態様の代替形態において、図10に示
すように、空気源38は、ロータリーキルン4からの煙
道ガスまたは燃焼生成物を引き出すためのパイプ77に
より置き換えられている。このパイプ77は、予備か焼
装置3の下流側領域からこれらの煙道ガスを引き抜き、
供給源76からの酸素とともに、供給源38からの燃料
のための酸化剤を形成する。
【0134】この図10には、バーナー29への供給物
は示されていない。
【0135】図11は、加熱手段7の第4の態様を示
し、図3のバーナー28,29およびランス47は、1
個のバーナー78により置き換えられており、そのイン
ジェクタ79は、その軸を水平にして配置されている。
壁32により支持されたインジェクタ79は、環状断面
の外側通路82により外側を取り囲まれた環状断面の中
間通路81により外側を取り囲まれた内側通路80を備
える。
【0136】内側通路80は、インジェクタ79の入口
83において、天然ガスの供給源37に接続されてい
る。
【0137】内側通路81は、インジェクタ79の入口
83において、酸素の供給源51に接続され、通路82
は、入口83において、廃水の供給源44と噴出される
空気の供給源45の双方に接続されている。
【0138】この第4の態様は、インジェクタ79に導
入されるすべての燃料および酸化剤の良好な混合を確保
し、加熱手段7の大きさを制限する(小さくする)こと
を可能とする。
【0139】事実、この態様において、通路80および
81は、バーナー78内において補助的な天然ガス/酸
素バーナー84を形成してインジェクタ79の出口にお
いてパイロット火炎を作り出す。
【0140】図3および図8〜図11に関して説明した
態様および代替形態は、加熱手段7に関して組み合わせ
ることができる。
【0141】一般に、予備か焼装置を通るロータリーキ
ルンからの煙道ガスもしくは燃焼生成物よりも体積によ
る酸素濃度が高い酸素リッチ流体は、加熱手段7により
生じる燃焼に必要な酸素の1〜40%、好ましくは1〜
10%を提供し得るものとみなされる。
【0142】ロータリーキルンからの燃焼生成物は、こ
の燃焼に必要な酸素の化学量論量の60〜99%を供給
し得る。
【0143】酸素リッチ流体は、酸素濃度が1〜4体積
%である燃焼生成物の一部を、より酸素リッチの流体例
えば空気と、酸素富化空気とおよび/または88%より
高い純度を有する酸素と混合することによって得ること
ができる。
【0144】好ましくは、導入される酸素リッチ流体の
量は、加熱手段7により生成される火炎64の断熱温度
(adiabatic temperature)が1000℃よりも高く、
より好ましくは1250℃よりも高くなるようなもので
ある。
【0145】より一般的には、過酸素化は、加熱手段7
においてまたは加熱手段15においてのみ提供され得
る。かくして、加熱手段15のバーナー16には、燃料
および過酸素化されていない空気もしくは他の酸化剤だ
けが供給される。
【0146】この場合、過酸素化は、酸素リッチ流体を
加熱手段7の燃料注入ゾーン近傍に注入することにより
加熱手段7において提供される。
【0147】この過酸素化は、加熱手段15からの未燃
焼物等の未燃焼物を減少させることを可能とする。
【0148】この方策は、焼却される低品質燃料の量を
増加させるために特に適している。具体的には、製造プ
ロセスにおいて、予備か焼装置3の領域において課せら
れている拘束は、主に、温度と、過酸素化について容易
に観察され得る未燃焼物とに関係する閾値であることが
見いだされており、このことは、多量の低品質燃料が予
備か焼装置3で焼却され得ることを意味している。
【0149】反対に、過酸素化は、少なくとも1の低品
質燃料が供給される加熱手段15においてのみ提供され
得る。
【0150】より一般的には、本発明の方法は、鉱石系
物質が脱炭されるところの物質の処理方法に適用するこ
とができる。かくして、本発明の方法は、石灰石または
ドロマイトの製造に適用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するためのクリンカー製造
プラントを側断面で示す概略図。
【図2】図1に示すプラントのロータリーキルンの一次
燃焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図3】図1に示すプラントの予備か焼装置の燃焼ユニ
ットを縦断面で示す拡大概略図。
【図4】図1に示すプラントのロータリーキルンの他の
一次燃焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図5】図1に示すプラントのロータリーキルンの他の
一次燃焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図6】図1に示すプラントのロータリーキルンの他の
一次燃焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図7】図1に示すプラントのロータリーキルンの他の
一次燃焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図8】図1に示すプラントの予備か焼装置の他の燃焼
ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図9】図1に示すプラントの予備か焼装置の他の燃焼
ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【図10】図9の他の態様を示す予備か焼装置の部分概
略図。
【図11】図1に示すプラントの予備か焼装置の他の燃
焼ユニットを縦断面で示す拡大概略図。
【符号の説明】
1…プラント 2…鉱石系物質 3…予備か焼装置 4…ロータリーキルン 16…一次燃焼ユニット 17,30,31,79…燃料インジェクタ 25…キャリヤー流体 27…酸素 47…酸素リッチ流体インジェクタ(ランス) 49,66,81…酸素用通路 61,62…燃料注入ゾーン 57,64…火炎
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27B 7/34 F27B 7/34 7/36 7/36 F27D 19/00 F27D 19/00 Z (72)発明者 ティエリー・ボリッソフ フランス国、75321 パリ・セデクス 07、 カイ・ドルセイ 75 レール・リキード内 (72)発明者 オビデイウ・マラン フランス国、75321 パリ・セデクス 07、 カイ・ドルセイ 75 レール・リキード内 (72)発明者 イバン・ミロサブルジュビック フランス国、75321 パリ・セデクス 07、 カイ・ドルセイ 75 レール・リキード内 (72)発明者 ドラ・ソフィア・アルベ フランス国、75321 パリ・セデクス 07、 カイ・ドルセイ 75 レール・リキード内 (72)発明者 ミシェル・ビアルドー フランス国、75321 パリ・セデクス 07、 カイ・ドルセイ 75 レール・リキード内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの燃料インジェクタを備
    える予備か焼装置であってその燃料インジェクタの出口
    に燃料注入ゾーンを形成するように少なくとも1の燃料
    が供給され、かつ鉱石系物質の流れ方向に関して該予備
    か焼装置の下流に位置するロータリーキルンからの燃焼
    生成物により酸化剤が供給されるところの予備か焼装置
    に鉱石系物質を通じ、ついで少なくとも部分的にか焼さ
    れた鉱石系物質を下流端に一次燃焼ユニットを備える該
    ロータリーキルンに通じることにより鉱石系物質をか焼
    する方法において、該燃料注入ゾーン近傍に、該予備か
    焼装置を通る該ロータリーキルンからの燃焼生成物の体
    積による酸素濃度よりも高い体積による酸素濃度を有す
    る少なくとも1の酸素リッチ流体を注入して、該燃料イ
    ンジェクタにより注入される燃料の燃焼に必要な酸素の
    化学量論量の1%から40%まで、好ましくは1%から
    10%までを該酸素リッチ流体が供給し得るようにした
    ことを特徴とする鉱石系物資のか焼方法。
  2. 【請求項2】 該燃料の燃焼に必要な酸素の化学量論量
    の60%から99%までを該ロータリーキルンからの燃
    焼生成物により提供することを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 該ロータリーキルンからの燃焼生成物の
    体積による酸素濃度が、1%以上であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該酸素リッチ流体が、該燃焼生成物の一
    部と少なくとも約20%の酸素を含有するガスとの混合
    物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 該燃焼生成物の一部を引き抜き、空気も
    しくは酸素富化空気および/または約88%より高い濃
    度を有する工業的に純粋な酸素をこれと混合することを
    特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 該燃料インジェクタの出口に生成される
    火炎の断熱温度が1000℃よりも高いことを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該燃料インジェクタの出口に生成される
    火炎の断熱温度が1250℃よりも高いことを特徴とす
    る請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該燃料インジェクタに供給される燃料
    が、低品質燃料であることを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該燃料インジェクタとは異なる酸素リッ
    チ流体インジェクタを用いて該酸素リッチ流体を注入す
    ることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 該燃料インジェクタに供給される燃料
    が低品質燃料であり、該燃料インジェクタとは異なる酸
    素リッチ流体インジェクタを用いて該酸素リッチ流体を
    注入し、該酸素リッチ流体インジェクタの出口と該燃料
    インジェクタの出口の間の距離が、該酸素リッチ流体イ
    ンジェクタの内部幅の約50倍未満であることを特徴と
    する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 酸素リッチ流体を該燃料インジェクタ
    の燃料注入ゾーンにむけて注入することを特徴とする請
    求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 該燃料を該燃料インジェクタを用いて
    注入し、該酸素リッチ流体を25°未満の集中角で注入
    することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該予備か焼装置が、それぞれ少なくと
    も1の燃料が供給されて燃料注入ゾーンをその出口に形
    成する少なくとも2つの燃料インジェクタを備え、該ロ
    ータリーキルンからの燃焼生成物の体積による酸素濃度
    よりも高い体積による酸素濃度を有する少なくとも1の
    酸素リッチ流体を該少なくとも2つの燃料インジェクタ
    の燃料注入ゾーン近傍に注入することを特徴とする請求
    項1ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 該ロータリーキルンからの燃焼生成物
    の体積による酸素濃度よりも高い体積による酸素濃度を
    有する少なくとも1の酸素リッチ流体を該予備か焼装置
    に属する燃料インジェクタにより注入することを特徴と
    する請求項1ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該酸素リッチ流体を、燃料を該燃料イ
    ンジェクタ中に運ぶためのキャリヤー流体として使用す
    ることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 酸素リッチ流体が90%より高い純度
    を有する酸素であり、これを酸素用通路を介して該燃料
    インジェクタ中に通じることを特徴とする請求項14ま
    たは15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 酸素用通路の近傍の該燃料インジェク
    タの通路を介して高品質燃料を導入して該燃料インジェ
    クタの出口にパイロット火炎を形成することを特徴とす
    る請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 少なくとも1のもしくは各々の酸素リ
    ッチ流体が酸素富化空気であることを特徴とする請求項
    1ないし17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも1の酸素リッチ流体が、9
    0%より高い酸素濃度を有することを特徴とする請求項
    1ないし18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 空気の酸素濃度よりも高い酸素濃度を
    有する酸素リッチ流体を該ロータリーキルンの一次燃焼
    ユニット燃料注入ゾーン内に導入することを特徴とする
    請求項1ないし19のいずれか1項に方法。
  21. 【請求項21】 該酸素リッチ流体を該ロータリーキル
    ンの一次燃焼ユニットに属する燃料インジェクタの内部
    に導入することを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 該酸素リッチ流体が、90%よりも高
    い純度を有する酸素であり、これを酸素用通路を介して
    該燃料インジェクタ中に通じることを特徴とする請求項
    21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 酸素用通路が、該燃料インジェクタの
    半径方向内側に位置していることを特徴とする請求項2
    2に記載の方法。
  24. 【請求項24】 酸素通路が、該燃料インジェクタの半
    径方向外側に位置していることを特徴とする請求項22
    に記載の方法。
  25. 【請求項25】 酸素用通路近傍の該燃料インジェクタ
    の通路を、該燃料インジェクタの出口にパイロット火炎
    を形成するように少なくとも1の高品質燃料を導入する
    ために使用することを特徴とする請求項22ないし24
    のいずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】 該燃料インジェクタ内に少なくとも1
    の燃料流と少なくとも1の空気流を生じさせ、該燃料イ
    ンジェクタ内に生成した少なくとも1の空気流および/
    または燃料流を酸素で富化することを特徴とする請求項
    21ないし25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 【請求項27】 燃料とこの燃料用のキャリヤー流体を
    該燃料インジェクタ中に導入することにより該燃料イン
    ジェクタ内に燃料流を生じさせ、この燃料流を、該キャ
    リヤー流体を酸素で富化することにより酸素で富化する
    ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 該燃料を流体の形態で該インジェクタ
    中に導入することを特徴とする請求項27に記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 該燃料を固体粒子の形態で該インジェ
    クタ中に導入することを特徴とする請求項27に記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 該キャリヤー流体をそれが35%と高
    くあり得る酸素濃度を有するまで酸素で富化することを
    特徴とする請求項27ないし29のいずれか1項に記載
    の方法。
  31. 【請求項31】 該燃料が、低品質燃料であることを特
    徴とする請求項26ないし30のいずれか1項に記載の
    方法。
  32. 【請求項32】 一次燃焼ユニットにより注入される燃
    料の完全燃焼により供給される理論パワーのMW当たり
    2ないし20m3 /時(STP)の流量で酸素を該ロー
    タリーキルンの一次燃焼ユニットの燃料注入ゾーンに導
    入することを特徴とする請求項20ないし31のいずれ
    か1項に記載の方法。
  33. 【請求項33】 クリンカーの製造のための方法である
    請求項1ないし32のいずれか1項に記載の方法。
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