JP2001046533A - 放射線照射カテーテル - Google Patents

放射線照射カテーテル

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JP2001046533A
JP2001046533A JP11229760A JP22976099A JP2001046533A JP 2001046533 A JP2001046533 A JP 2001046533A JP 11229760 A JP11229760 A JP 11229760A JP 22976099 A JP22976099 A JP 22976099A JP 2001046533 A JP2001046533 A JP 2001046533A
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radiation
metal
catheter
inner tube
intravascular
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JP11229760A
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Hiromi Maeda
前田博巳
Shogo Miki
三木章伍
Takuya Ishibashi
石橋卓也
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放射線照射手段を誘導する時、手間がかかって
も、そのまわりの血管壁に不必要な放射線照射・被曝を
低減する。 【解決手段】放射性アイソトープと共に用いられる血管
内放射線照射カテーテルで、放射線照射手段通過用内腔
の外側の位置に、狭窄病変部へ放射線照射する為の放射
性アイソトープ位置づけカテーテル部位よりも近位側の
シャフトに、金属を配置する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血管、特に冠動脈の
狭窄の後、数ヶ月以内に繰り返して起こる再狭窄を予防
するために用いる医療用具であって、狭窄を広げたり、
また広げられた狭窄部に金属製もしくはポリマー製ステ
ントと呼ばれるサポート材を留置する等の治療として知
られる(冠)動脈血管形成術(PTCAもしくはPT
A)を行った後に、狭窄患部に対して血管内で放射性ア
イソトープより放射線を照射する放射線照射カテーテル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、心筋梗塞や狭心症等の原因と
なる血管内狭窄部位、特に冠動脈狭窄部位の治療として
は、PTCA(Percutaneous Transluminal Coronary A
ngioplasty;経皮径管的冠動脈血管形成術)バルーンカ
テーテルと言われる先端にバルーンが配置されたカテー
テルを用いて狭窄部を拡張することが主に行われてき
た。このようなバルーンカテーテルを用いた手技は、以
下の手順で行われる。まず、φ2mm〜φ3mm程度の
ガイディングカテーテルを大動脈内に誘導し、その先端
部を冠動脈の入口部に配置する。その次に、このガイデ
ィングカテーテルを通して、外径がφ0.010インチ
〜0.035インチ程度のワイヤを冠動脈の病変部位に
通過させる。その次にこのガイドワイヤに沿ってバルー
ンカテーテルを冠動脈に誘導し、バルーンを病変部位に
通過、配置させる。そして、注射器などを用い、高圧の
生理食塩水や造影剤等の圧力流体をバルーンに供給し、
このバルーンを膨張させることにより、病変部位を強制
的に拡張治療する。拡張治療を確認した後、バルーンを
減圧収縮させて体外へ抜去し、PTCAを終了する。
【0003】しかし、このPTCA治療法には、治療
後、3ヶ月〜6ヶ月という短期間で、再狭窄、つまり繰
り返し狭窄が約40%の確率で起こるという問題があ
る。再狭窄の発生メカニズムとしては、バルーンによる
血管内腔の強制拡張により血管壁が損傷を受け、その後
の治癒過程において平滑筋細胞の過度の増殖により生じ
ることが証明されている。また、狭窄部を拡張治療した
後に当該狭窄部に、ステントと呼ばれる金属製もしくは
ポリマー製のサポート用管材を、留置することにより、
再狭窄の発生割合が20%以下に低減できることが確認
されてはいるが、臨床面からこの発生割合を可能な限り
低減させることが急務とされている。
【0004】これに対し、近年、欧米において再狭窄防
止法として、血管内放射線照射治療の臨床的応用が進め
られており、その結果が注目されている。一部の臨床治
験においては再狭窄の発生割合が約7%にまで低減でき
ると報告されている。このような好結果が出ている理由
は、バルーン拡張後に適切な線量の放射線を病変部に照
射すれば治癒過程の細胞増殖を抑止することが可能にな
るためと言われている。
【0005】現在、この用途に使用されている治療シス
テムとして、血管内放射線照射カテーテルがあり、米国
特許第5,199,939号公報や、特表平9−508
038号公報に開示されている。これは、PTCAバル
ーンカテーテルによる病変部拡張後、もしくはステント
留置後に行うものである。米国特許第5,199,93
9号公報に開示されているものは、図1に示すように、
PTCA処置後、PTCAバルーンカテーテルを体外に
引き出し、次に、樹脂製の血管内放射線照射カテーテル
4(米国特許5,199,939号公報の明細書にはプ
ロービングカテーテルと記載)を病変部3の近くまで誘
導、到達させる。そして、先端付近に放射性アイソトー
プ6とスペーサ7を複数備えた放射線源を有し、外側を
樹脂チューブ8で被覆された放射線照射手段の1つであ
る放射線ワイヤ5を、この血管内放射線照射カテーテル
(プロービングカテーテル)の内腔を通して、病変部3
まで誘導(図1の(a))、到達、位置づけさせ(図1
の(b))、必要とされる時間、放射線源より放射線を
照射するシステムである。
【0006】また特表平9−508038号公報に開示
されているものは、図2に示すように、2つの内腔を有
する樹脂製の血管内放射線照射カテーテル4であり、つ
まりガイドワイヤ9が通る内腔11と放射線照射手段が
通る内腔10である。まずガイドワイヤ9が狭窄部を通
っている状態とする。そして、図2に示すようにこのガ
イドワイヤ9にそって血管内放射線照射カテーテル4を
病変部3まで誘導、到達させる。そして、先端付近に放
射性アイソトープ6やスペーサ7を複数備えた放射線源
を有し、その外側を樹脂チューブ8で被覆された同じく
放射線照射手段の1つである放射線ワイヤ5を、もう一
方の内腔10を通して、病変部3まで誘導(図2の
(a))、到達、位置づけ(図2の(b))させ、必要
とされる時間の間、放射線源より放射線を照射するシス
テムである。
【0007】照射が終わると放射線ワイヤなどの放射線
照射手段5を体外へ引き出し(回収)、そして、ガイド
ワイヤ9と血管内放射線照射カテーテル4も体外に引き
出し、治療を終えることになる。放射線照射手段5の誘
導、回収は、術者の被曝を防止する為にリモートローダ
・アンローダの遠隔自動操作により行われるのが一般的
であり、特に癌治療分野では良く行われている。これら
については、米国特許第5,199,939号公報、米
国特許第5,302,168号公報、米国特許第5,2
13,561号公報、特表平10−507951号公報
等に開示されている。
【0008】しかし、上述した先行特許の技術では下記
の問題点が生じる。まず米国特許第5,199,939
号公報においては、図1で示すように、前述の放射線ワ
イヤ5をプロービングカテーテル4の内腔を通して病変
部3まで誘導、到達させるものであるが、血管の屈曲等
が激しく、プロービングカテーテル内の放射線ワイヤ5
の誘導に時間がかかる場合、不必要な血管まで照射・被
曝することになる。これは、この放射線ワイヤ5に配置
された放射線を照射する手段が放射性アイソトープ6で
あるがゆえ常時放射線が照射されることと、プロービン
グカテーテルが樹脂製であるためにアイソトープ6から
照射された放射線の大部分がカテーテル外へ透過するた
めである。
【0009】特表平9−508038号公報において
も、放射線源に放射性アイソトープを使う場合、同様な
問題が起こる。つまり、図2で示すように、放射性アイ
ソトープを配置した放射線ワイヤ5を血管内放射線照射
カテーテル4の内腔を通して病変部3まで誘導する時、
血管の屈曲等が激しく、血管内放射線照射カテーテル内
の放射線ワイヤ5の誘導に時間がかかる場合、不必要な
血管まで照射され、被曝することになる。この場合も、
放射線ワイヤ5に配置された放射線を出す手段が放射性
アイソトープ6であるがゆえ常時放射線が照射されるこ
とと、また血管内放射線照射カテーテル4が樹脂製であ
るため、放射性アイソトープ6から出た放射線の大部分
がカテーテル外へ透過するためである。
【0010】さらに上記先行技術のように、カテーテル
シャフトが樹脂から形成されている場合、放射線ワイヤ
5をカテーテル内誘導する際、カテーテル等の屈曲によ
り、放射線ワイヤの誘導抵抗を感じつつも、強く押し込
みすぎると、カテーテルシャフトを突き破って血管内に
放射線ワイヤ5が露出してしまう。またこのような状態
になると体外への回収も難しくなる。これは安全上、大
問題にもつながる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は血管、特に冠
動脈の再狭窄を予防する為に、(冠)動脈血管形成術
(PTCAもしくはPTA)を実施後、狭窄病変部に対
して、血管内で、放射性アイソトープより放射線を照射
する血管内放射線照射カテーテルにおいて、上述の問題
点をなくすことである。つまり、血管内放射線照射カテ
ーテル内を、狭窄病変部に向かって、放射性アイソトー
プを有する放射線照射手段を誘導する時に手間がかかっ
ても、そのまわりの血管壁に不必要な放射線照射・被曝
を低減することである。さらには、放射線照射手段をカ
テーテル内で、強く押し込み、誘導を行っても、カテー
テルシャフトを破損し、放射線照射手段が血管内へ露出
することを防止することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の問題を解決するた
めに、本発明の特徴とするところは、先端部に放射性ア
イソトープを有する長尺状の放射線照射手段と共に用い
られる血管内放射線照射カテーテルにおいて、カテーテ
ルシャフトに、放射線照射手段を通過、誘導させるため
の内腔(放射線照射手段用内腔)を少なくとも持たせ、
且つ、狭窄病変部への放射線照射の為の放射性アイソト
ープを放射線照射手段用内腔内で位置づけさせるカテー
テル部位よりも近位側の少なくとも一部において、金属
を、放射線照射手段用内腔よりも外側にあるような位置
関係で配置させる。
【0013】この場合、配置させる金属としては、フィ
ルム状の金属、コイル状の金属、樹脂製カテーテルシャ
フトに金属粉末や金属微粒子を分散もしくは練り込んだ
もの、あるいは皮下管として使われている金属管など
が、一般的に可能であるが、それに限ったことではな
く、重要なことは、放射性アイソトープを放射線照射手
段用内腔内で位置づけさせるカテーテル内の位置づけ部
位よりも近位側の部分において、少なくともその一部に
おいて、金属が、放射線照射手段用内腔よりも外側に、
つまりアイソトープから出る放射線を減衰、遮蔽できる
ような位置関係で配置させることであり、配置させる金
属の形態はどのようなものでも良い。
【0014】フィルム状にする場合は、その肉厚が、好
ましくは0.005mm〜0.100mmの範囲に、さ
らに好ましくは0.010mm〜0.080mmの範囲
内あるのが良い。これは、肉厚が0.005mmより小
さいと放射線の減衰が充分に行われず、逆に0.100
mmを超えると金属フィルムを配置したシャフト自体が
硬くなり、屈曲した血管内を追従する事が不可能になる
為である。また、肉厚が0.005mmより小さいと金
属によるシャフト補強も充分ではなくなり、放射線照射
手段がカテーテルシャフト壁にあたった状態で、さらに
強く放射線照射手段を押し込むとカテーテルシャフト破
損につながる危険性もある。シャフトに使われるチュー
ブ上にフィルム状金属を作成する方法としては、ペース
ト、めっき、物理蒸着、化学蒸着、スパッタリングなど
が使える。特にスパッタリングの場合は、非平衡マグネ
トロンスパッタリングによるものが積層の均一性、剥が
れにくさ、高密度性などの点で有利である。また金属を
配置させるチューブを2層にしておき、その中間に、薄
膜に成形した薄片状の金属を配置することもできる。さ
らに、その金属の形態は放射線を、好ましくは10%以
上、さらに好ましくは20%以上減衰させられるもので
あることが良い。望ましい金属としては、放射線を減衰
させる能力の大きい金属、つまり原子番号の大きい金
属、より詳細には原子番号26以上のものを使うほうが
良い。特に、金、白金、イリジウム、パラジウム、ロジ
ウム、タングステン、バリウム、タンタル、クロム、チ
タン等は生体適合性も悪くなく、これらの単体もしくは
いずれかの合金等が本発明の金属材料として好ましい
が、特に金、白金が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる実施例に
関して図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
【実施例】(実施例1)図3は、本発明の実施形態を示
している。アイソトープとして、φ0.40mm、2m
m長の、白金で被覆された円筒形の放射化Ir192シ
ード6を6個用いた。これらの間に低密度ポリエチレン
製のスペーサ7(φ0.35mm、0.5mm長)を配
置し、図3に示すように、それを覆うように被覆チュー
ブ8を被せ、放射線照射手段5とした。放射線照射手段
5の外径はφ0.55mmとなった。また、血管内放射
線照射カテーテルについては、上記放射線照射手段5が
通過する為の内腔を有しているシャフトよりなり、その
シャフトは2層構造とし、外側チューブ12、内側チュ
ーブ13から構成される。
【0017】まず、内側チューブ13として、高密度ポ
リエチレンを用いて、押し出し成形により、外径/内径
=φ0.80mm/φ0.65mm、130cm長のチ
ューブ13を作った。この内側チューブ13に、非平衡
マグネトロンスパッタリング方法(図示せず)を用い
て、クロムを積層14させた。層14の厚みは0.03
0mmであった。なお、内側チューブ13としては、ポ
リエチレン以外にも、いかなる樹脂チューブが使えるこ
とは当業者にとっては明白である。また、本実施例で使
用したクロム以外にも、金、白金、イリジウム、パラジ
ウム、ロジウム、タングステン、バリウム、タンタル、
クロム、チタンから選ばれたもの、もしくはその内のい
ずれかの合金を使うことができる。
【0018】この非平衡マグネトロン・スパッタリング
方法に関して簡単に説明する。システムは2つのマグネ
トロンを向かい合わせて配置し、その中央に、金属積層
を行いたいチューブ、つまり本実施例の内側チューブ1
3を配置させる。この内腔に、バイアス電圧を加える為
の電極を通しておく。バイアス電圧はプラズマ中のイオ
ンのエネルギーを制御する為に用いる。2つのマグネト
ロンからの磁場を、平衡させずに、磁場結合させてお
く。内側チューブ13の表面には、プラズマイオンがぶ
つかり、表面活性化が起こる。同時に、スパッタ電極か
ら飛び出したクロム原子も内側チューブ13の表面にぶ
つかり、積層されていく。尚、本実施例では、フィルム
状金属を配置する方法として、非平衡マグネトロンスパ
ッタリングを使ったが、それ以外にも、ペースト、めっ
き、物理蒸着、化学蒸着、他のスパッタリングなどが可
能である。また薄膜に成形した薄片状の金属も可能であ
る。
【0019】クロムを積層させた上記チューブの上に、
外側チューブ12として、熱収縮チューブを被覆した。
使用した熱収縮チューブはポリエチレン製であるが、ポ
リテトラフルオロエチレン製、ポリオレフィン製、EV
A製等、熱収縮チューブであれば何でも使用可能であ
る。また熱収縮チューブ以外の、樹脂製チューブでも可
能である。その場合は、接着剤などで、クロムを積層さ
せたチューブと接合させる方が望ましい。なお、チュー
ブの両端部においては金属を存在させず、外側チューブ
と内側チューブだけにし、気密になるように接合した。
これは両端部においても金属を中間層として存在させる
と、金属部が露出し、血管内への溶出等の危険性が生じ
てしまうからであり、さらに外側チューブと内側チュー
ブが剥離する危険性も生じてくる。つまり安全上の点か
ら両端部において金属を存在させないようにしている。
なお、金属を積層する面は、本実施例では、内側チュー
ブの外面であり、その外側を安全上の点から外側チュー
ブで被覆したが、使用する金属が生体適合性の優れてい
る金属で、しかもそれが容易に剥がれにくい場合は、チ
ューブを2層にする必要はなく、1層チューブとして、
その外面、もしくは内面に金属を積層してよい。
【0020】最後に、こうして作成したシャフトチュー
ブを、マニフォールドに、接着剤(Loctite社、
型番4011)を用いて接着した。マニフォールドの中
にも、本発明の目的の為に、金属15を存在させるよう
にした。これにより、マニフォールドから、上述の放射
線照射手段5を誘導していく際(図3の(a))、クロ
ムが存在するマニフォールド部分、シャフト部分におい
ては、アイソトープ6から出る放射線が、クロムにより
減衰し、その外側に存在する血管壁への放射線被曝が軽
減できる。そして、図3の(b)のように、血管内放射
線照射カテーテルの先端から、放射線照射手段が出て、
狭窄病変部に位置づけされた時には、その周囲に血管内
放射線照射カテーテルは存在しなく、つまり金属も存在
しない為、放射線の減衰が起こることはなく、目的とす
る狭窄病変部へ、必要とされる線量の放射線が照射され
る。尚、これらの位置づけは、放射線照射手段に、X線
が透過しにくい材料でできたX線不透過リングマーカー
を配置しておき、これらがX線透視下で狭窄病変部にあ
ることを確認して行われる。また、血管内放射線照射シ
ャフトカテーテルに金属層が存在する為、放射線照射手
段が突き当たる事により破損する事はない。 (実施例2)次に図4を用いて、別の実施形態であるガ
イドワイヤ9と共に用いるカテーテルを示す。放射線照
射手段5としては、実施例1と同じ仕様のものを用い
た。この血管内放射線照射カテーテルには2つの内腔、
放射線照射手段5が通過する内腔である放射線照射手段
用内腔10と、ガイドワイヤ9が通るガイドワイヤ用内
腔11が存在する。その断面形状は図4の(c)に示す
ように2層構造となっている。つまり内側チューブ18
に2つの内腔が存在する。実施例1と同じく高密度ポリ
エチレンを使用してこのようなチューブを押し出し成形
した。ガイドワイヤ用内腔がφ0.42mm、放射線照
射手段用内腔がφ0.65mm、内側チューブ全体の外
径は、φ1.30mm、長さは130cmである。な
お、内側チューブとしては、ポリエチレン以外にも、い
かなる樹脂チューブが使えることは当業者にとっては明
白である。
【0021】本実施例としては、金属としてコイル状の
金属を用いている。尚、コイルを形成する金属ワイヤと
して、白金/イリジウム=90:10の合金からなる直
径がφ0.045mmのものを使用した。このワイヤか
らスプリング形状のコイル16を成形し、上記内側チュ
ーブ18の外側に配置し、その外部を、外側チューブ1
7として熱収縮チューブにより被覆した。使用した熱収
縮チューブはポリエチレン製であるが、ポリテトラフル
オロエチレン製、ポリオレフィン製、EVA製等、熱収
縮チューブであれば何でも使用可能である。また熱収縮
チューブ以外の、樹脂製チューブでも可能である。その
場合は、接着剤などで、コイル16を間において内側チ
ューブ18と接合させる方が望ましい。尚、チューブの
両端部においてはコイルを存在させず、外側チューブ1
7と内側チューブ18だけにした。これは実施例1と同
じ理由からである。また、コイル16の材料となる金属
についても白金/イリジウム合金以外にも、金、白金、
イリジウム、パラジウム、ロジウム、タングステン、バ
リウム、タンタル、クロム、チタンなどの金属、もしく
はいずれかの合金など、様々な金属が可能である。尚、
本実施例ではコイル16を内側チューブ18と外側チュ
ーブ17の中間層に設けたが、コイル材料として使用す
る金属が生体適合性の優れている金属の場合は、チュー
ブを2層にする必要はなく、1層チューブとして、その
内面に設けてもよい。また本実施例のコイルの断面は円
であるが、断面形状が長方形であるフラットワイヤによ
るコイル、もしくはいかなる断面形状のコイルについて
も、本実施例のように応用可能なことは当業者にとって
明白のことである。
【0022】最後に、このようにして作成したシャフト
チューブを、マニフォールドに、接着剤(Loctit
e社、型番4011)を用いて接着した。マニフォール
ドの中にも、本発明の目的の為に、金属19を存在させ
るようにした。これにより、マニフォールドから、上述
の放射線照射手段5を誘導していく際(図4の
(a))、金属19が存在するマニフォールド部分、コ
イル16が存在するシャフト部分においては、アイソト
ープ6から出る放射線が、金属により減衰し、カテーテ
ルの外側に存在する血管壁への不必要な放射線被曝が軽
減できる。また放射線照射手段5の放射線源であるアイ
ソトープ6の部分が狭窄病変部に達して位置づけされて
いる時(図4の(b))は、その周囲に金属が存在しな
い為、放射線の減衰が起こることはなく、目的とする狭
窄病変部へ、必要とされる線量の放射線が照射される。
尚、これらの位置づけは、血管内放射線照射カテーテル
上と放射線照射手段の両方に、X線が透過しにくい材料
でできたX線不透過リングマーカーを配置しておき、こ
れらがX線透視下で一致することにより確認する(本明
細書では図示せず)のが良い。また、血管内放射線照射
シャフトカテーテルに金属層が存在する為、放射線照射
手段が突き当たる事により破損する事はない。 (実施例3)図5を用いて、別の実施例を示す。放射線
照射手段5としては、実施例1と同じ仕様のものを用い
る。本実施例は、カテーテルシャフト先端部にバルーン
がついたものであり、PTCAバルーンカテーテルと兼
用できる血管内放射線照射カテーテル、もしくは、セン
ターリング付血管内放射線照射カテーテルに本発明の技
術を応用したものである。
【0023】先端についているバルーンは、PTCAバ
ルーンカテーテル用途としては、冠動脈狭窄部の拡張用
に使われ、センターリング付血管内放射線照射カテーテ
ル用途としては、センターリング用として使われる。セ
ンターリングというのは、狭窄部での断面中心に放射線
源を位置付けさせる為の機能である。最近、再狭窄防止
用の血管内放射線照射に於いては、血管壁への均一照射
の必要性が大きく認識されてきた為、この機能が重要に
なってきた。血管壁への均一照射に関しては、放射線源
が血管内の病変部に位置づけされた時、血管断面での中
心からずれると、放射線源に近すぎる血管壁は過度に放
射線照射を受け、血管の壊死、動脈瘤等を引き起こす結
果になる。また、その逆に放射線源から遠い血管壁には
平滑筋の増殖を抑止するのに充分な線量の放射線が届か
ないことになる。これは放射線源から照射される放射線
のエネルギーが、放射線源からの距離に従って急激に低
下するからである。このことは使用する放射線がβ線の
場合に、特に大きな意味をもつと言われている。
【0024】本実施例のバルーンカテーテルにより、P
TCAバルーンカテーテルの狭窄部拡張機能と、上述の
血管内放射線照射機能(センターリング機能付)を兼用
させることもでき、またPTCAバルーンカテーテルに
よる血管拡張形成術が終わってからの血管内放射線照射
用(センターリング機能付)としての、両方の目的に使
えることになる。機能兼用の場合のカテーテルはPTC
A(血管形成術)機能と放射線照射機能を同時に合わせ
もつカテーテルであり、1本のカテーテルにより、短時
間に狭窄部拡張、放射線治療も行うことができるという
大きなメリットがある。
【0025】図5を用いて本実施例のカテーテルの具体
的な製造組立方法を以下説明する。本実施例では、ガイ
ドワイヤ9が通るガイドワイヤ用内腔21が、先端にの
み位置するモノレールタイプと呼ばれるタイプのカテー
テルである。また、カテーテルシャフトに関して、内管
と外管から構成されるいわゆる同軸シャフト構造を採用
した。
【0026】内管23は、その内腔内に放射線照射手段
5を通過、誘導させる為のものであり、遠位側内管2
4’と近位側内管24から構成される。遠位側内管2
4’は、高密度ポリエチレンのペレットから押し出し成
形により作る。近位側内管24に関して、その押し出し
成型にさきがけて、そのもとになる樹脂に、放射線を減
衰させる為の金属粉末を分散させた状態でコンパウンド
/再ペレット化し、これを使ってチューブを押し出し成
形を行うのである。本実施例では、金属粉末としては、
粒径φ0.005mmの微粒子タングステンを用いた。
これらのチューブのサイズはともに外径/内径=φ0.
86mm/φ0.65mmであり、長さは遠位側内管2
4’が50mm、近位側内管24は125cmとした。
遠位側内管24’と近位側内管24を熱溶着方法により
接合し、内管23とした。熱溶着方法に関しては、例え
ば、内径が、内管23の内径より若干小さい芯材をステ
ンレススチールなどで作っておき、この芯材に遠位側内
管24’と近位側内管24を通して、これらの内管の端
部を突き合わせる。そしてその突き合わせ部の周辺に密
着するように金属製金型を被せ、そのまた周囲に電磁コ
イルを配置し、これに高周波電流を流す。つまり、この
高周波誘導加熱方法により、芯材や金型が熱くなり、遠
位側内管24’と近位側内管24の端部が溶けて、熱溶
着される。これは当業者にとっては、公知の技術であ
る。
【0027】次に先端部のガイドワイヤ用内腔21の形
成法を示す。図6にこれを示す。あらかじめ射出成形法
により、ガイドワイヤ用内腔小片28を作っておく(図
6の(a))。このガイドワイヤ用内腔小片28の成型
法に関しては射出成型法に限らず、それ以外の樹脂成型
法が応用可能である。そして上述の方法で作った内管2
3の先端に、高密度ポリエチレンで作った栓29をす
る。この状態で、ガイドワイヤ用内腔小片28と内管2
3の先端部を突き合わせ、上述の高周波誘導加熱法等
で、接合する。この時、内腔である21と27には芯材
を通しておくことが望ましい。これは成形中の内腔部の
変形を防止し、内径に変化が起こらなくする為である。
次に、X線透視下でバルーン部の位置もしくは放射線照
射手段5の位置づけを確認できるように、内管24’
の、適切な位置に、X線が透過しにくい金属で作られた
X線不透過リングマーカー26を接着剤で接着する。本
実施例では白金製のものを使用した。使用した接着剤は
シアノアクリレート接着剤(Loctite社 401
1)である。このようにして図6の(b)に示すような
ガイドワイヤ内腔21を先端にもち、またX線不透過リ
ングマーカー26が装着された内管ができあがる。
【0028】本実施例では内管23の材料として高密度
ポリエチレンにした。これは内部を通るガイドワイヤ9
や放射線照射手段5との摩擦を軽減するためである。し
かし摩擦が問題にならないのであれば、低密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリウレタン、それらのエラストマー、ポリオレ
フィン、EVA、ポリイミド等が使用できることは当業
者にとっては明白である。
【0029】外管25に関して、遠位側外管と近位側外
管から構成されるものを作った。遠位側外管は、外径/
内径がφ1.16mm/φ1.00mmのポリアミドブ
ロックコポリマーであるPEBAX(ATOCHEM社
7033SA01)製チューブ(約20cm長)を、近
位側外管は、外径/内径がφ1.20mm/φ1.06
mmのポリイミド製チューブ(約105cm長)を使用
した。これらの2つのチューブを遷移部で、ポリウレタ
ン接着剤を用いて接着接合した。外管の材料としても、
上記の材料に限定されず、ポリエチンレン、ポリオレフ
ィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、それ
らのエラストマー、そのブレンド等、色々な材料が使え
ることは言うまでもない。
【0030】その後、ブロー成型(後述)により作られ
たバルーン20を、図5に示すように、遠位側外管25
の先端部と、遠位側内管24’の先端部の両方に接着し
た。この接着にもポリウレタン系接着剤を用いた。その
後、近位側外管の近位端と近位側内管の近位端をマニフ
ォールドに接着接合した。ここでマニフォールドは近位
側内管24と同じく放射線減衰に寄与する金属粉末が分
散されてある。この場合も粒径φ0.005mmのタン
グステン微粒子を用いた。放射線照射手段5は、マニフ
ォールドのストレートのポートを通りバルーン部の位置
まで誘導でき、また、バルーン20を拡張する為の高圧
の液体はマニフォールドの他方のポートに、シリンジも
しくはインデフレータというデバイスを接続することに
より印加されることになる。これらの高圧液体は外管と
内管との間のクリアランス部を流れ、バルーン部につな
がり、バルーン拡張、収縮に使われる。
【0031】バルーン20の成型法の概略を以下に示
す。バルーン用の材料として、ポリエステルエラストマ
ーであるHytrel(DuPont製)を用いて、外
径/内径がφ0.86mm/φ0.43mmのチューブ
を押し出し成形した。これを、特許公開公報昭63−1
83070や、特許公開公報平3−57462等に示す
ようなブロー成形により、1軸延伸もしくは2軸延伸を
行う。その結果、成形後のバルーン直管部のサイズは、
6atmの圧力印加時に外径がφ2.980mm、内径
がφ2.935mmになった。尚、バルーンの材料とし
ては、ポリエステルエラストマー以外にも、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン、ポリエチレン、アイオノマー等を
使っても良い。
【0032】より詳細なブロー成型の条件として、押し
出し成型したばかりの、外径/内径がφ0.86mm/
φ0.43mm、25cm長のチューブを室温で軸方向
に約4.8倍にまず延伸する。この後、希望バルーン形
状と同じ形状のキャビティをもつ金型内に、延伸したチ
ューブをセットし、片端に栓をし、もう片側に高圧エア
ー源を接続する。この状態で金型の温度を温度82℃に
し、20atmのエアーをチューブ内部に加えることに
よりバルーンを成型した。この後、エアー圧を14at
mにし、金型の温度を95℃に上げ2分間、熱処理をし
た。これはバルーンの寸法安定性を向上させる為であ
る。
【0033】以上により、本発明の技術を応用し、放射
線照射も可能なPTCAバルーンカテーテル、もしく
は、センターリング付血管内放射線照射カテーテルで、
放射線照射手段を誘導時に、放射線照射すべき狭窄病変
部以外の血管壁に不必要な照射、被曝を軽減できるカテ
ーテルが実現可能となる。つまり、マニフォールドか
ら、上述の放射線照射手段5を誘導していく際(図5の
(a))、金属粉末が分散しているマニフォールド部分
とシャフト部分においては、アイソトープ6から出る放
射線が、分散している金属粉末により減衰し、カテーテ
ルの外側に存在する血管壁への放射線被曝が軽減でき
る。また放射線照射手段5の放射線源であるアイソトー
プ6の部分が狭窄病変部に達して位置づけされている時
(図5の(b))は、その周囲に金属が存在しない為、
放射線の減衰が起こることはなく、目的とする狭窄病変
部へ、必要とされる線量の放射線が照射される。なお、
これらの位置づけは、内管24’に装着したX線不透過
リングマーカー26と、放射線照射手段のアイソトープ
6の両側に同じくX線が透過しにくい材料でできたX線
不透過リングマーカーを装着しておくことで、これらが
X線透視下で一致することにより確認できる。また、血
管内放射線照射シャフトカテーテルに金属層が存在する
為に放射線手段が突き当たる事により破損する事はな
い。
【0034】次に、実施例3と同じバルーン付カテーテ
ルで、異なる実施例を、以下に示す)。本実施例では、
放射線を減衰させる為の金属として、皮下管のような金
属管を、図5の実施例3における近位側外管として、用
いるものである。近位側外管以外は、実施例3と同じ構
造であり、カテーテル製造法に関しても実施例3と同様
であり、説明を省く。ただし、放射線を減衰させる為に
金属製の皮下管を用いるので、内管に金属微粒子を分散
させるということは必ずしも必要はない。しかし放射線
をさらに減衰させる為には用いたほうが望ましい。皮下
管としては、タンタル製で、外径/内径=φ1.10m
m/φ1.00mmのものを使用した。その周囲にポリ
テトラフルオロエチレンで被覆した。皮下管の材料とし
ては、金、白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム、
タングステン、バリウム、タンタル、クロム、チタン、
あるいは、いずれかの合金、ナイテノール等が使用可能
である。
【0035】本実施例に示した皮下管の存在により、実
施例3と同じく、放射線照射も可能なPTCAバルーン
カテーテル、もしくは、センターリング付血管内放射線
照射カテーテルで、放射線照射手段を誘導時に、放射線
照射すべき狭窄病変部以外の血管壁に不必要な照射、被
曝を軽減できるカテーテルが実現可能となる。尚、本実
施例では、外管に皮下管を用いた例を示したが、これを
内管に用いても何ら問題がないことは当業者にとっては
明白である。
【0036】以上、本発明とその実施例について説明し
たが、上述の説明以外にも多くのバリエーション、また
は他の用途に本発明の技術は応用できる。一般的に、本
分野においては、ガイドワイヤが通過する内腔部が、カ
テーテル全長にわたって存在するタイプのカテーテルを
オーバーザワイヤ型、遠位部のみにおいて存在するタイ
プのカテーテルをモノレール型と言われている。
【0037】実施例2では、ガイドワイヤ9が通過する
内腔がカテーテル全長に渡って伸びているオーバーザワ
イヤ型を示しているが、これを実施例3に示すような、
先端部付近、もしくは遠位部にだけ配置させるモノレー
ル型にも応用できる。また反対に実施例3はモノレール
型を示しているが、ガイドワイヤ内腔をカテーテル全長
に延ばしオーバーザワイヤ型にもすることも可能であ
る。
【0038】実施例3では、内管に金属微粒子、あるい
は金属粉末を分散させるタイプを示したが、外管に分散
させることも勿論可能である。また分散以外に金属を練
り込むことも可能である。
【0039】実施例1,2,3では、本来狭窄病変部に
対して放射線照射をするための位置づけするカテーテル
部位以外の部分、大半にわたって金属が存在することに
なっているが、金属を存在させると、硬くなりすぎるこ
ともありえるので、位置づけする部位より近位側であれ
ば、その全部、もしくはその一部でもよく、金属が存在
する長さに関して、何ら規定するものでもない。特に冠
動脈の造影においては、カテーテルシャフトがX線不透
過の材質でできている為、造影下でカテーテルが写って
しまうと、血管内で造影剤が流れている様子が見づらい
ケースも出てくる。この場合は意図的に、そのような部
分のカテーテルシャフトには金属を配置しないほうが望
ましい。
【0040】シャフトに配置させる金属の形態として、
ペースト、めっき、物理蒸着、化学蒸着もしくはスパッ
タリングの内いずれかの方法により積層されたフィル
ム、あるいは薄膜状に成型したフィルム、もしくは皮下
管のような金属管、あるいはシャフトに分散もしくは練
り込んだ金属、あるいは金属微粒子や粉末など、色々例
を挙げたが、これらを複合させてもよい。例えば、近位
側のシャフトは皮下管、遠位側の一部は分散させた金属
微粒子等の応用が可能である。
【0041】冠動脈内でバルーンを長時間拡張すると血
液の末梢側への供給が断たれ、患者に大きな苦痛を与え
ることになるが、長時間に及ぶバルーン拡張でも患者に
苦痛を与えないようにする為の灌流機能、つまり、冠動
脈内のバルーン拡張中に、カテーテル内部経由で、バル
ーンの近位側から、遠位側に血液を供給する機能を持た
せることも可能である。この場合は、そのような血液を
流す内腔を新たにシャフトに設けるか、既に存在する内
腔を利用することも可能である。シャフト上で、バルー
ン部の近位側と遠位側に、孔を設け、近位側の孔を通っ
て血液が入り、内腔を通り、そして遠位側の孔を通って
出ていくことにより、血液灌流を行う。
【0042】本実施例では冠動脈再狭窄防止用の血管内
放射線照射治療カテーテルを記載したが、冠動脈以外の
末梢血管、透析シャント再狭窄予防としても応用可能な
のは当業者にとっては明白である。
【0043】本実施例では、センターリング機能を果た
す手段として、図5に示すバルーンのみを示したが、そ
の他の手段であっても、本発明が応用できることは当業
者にとっては明白である。
【0044】
【発明の効果】本発明のように、再狭窄防止の為に、ア
イソトープを用いて放射線照射する血管内放射線照射カ
テーテルにおいて、特に本来狭窄病変部に放射線照射す
る為に放射線手段を位置づけするカテーテルシャフトの
部位よりも近位側に、金属を、放射線照射手段が通る内
腔の外側に存在するように配置することで、放射線照射
手段を誘導する際、手間がかかっても、そのまわりの血
管壁に不必要な放射線照射・被曝を低減することが可能
となる。またカテーテルシャフトの一部に、このように
金属が存在することにより、血管内放射線照射カテーテ
ル内で放射線照射手段を押し込んで誘導する時にカテー
テルシャフト壁に突き当たっても、容易にシャフトが破
損するような事はなく、したがって、放射線照射手段が
血管内に露出する事はなくなる。さらに、X線透視下
で、その金属が存在する位置、つまりカテーテルの位置
が血管内で確認できるという付加的効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】米国特許第5,199,939号公報の実施例
で、(a)は放射線照射手段を誘導しているところを示
し、(b)は狭窄病変部へ放射線照射をしているところ
を示す。
【図2】特表平9−508038号公報の実施例で、
(a)は放射線照射手段を誘導しているところを示し、
(b)は狭窄病変部へ放射線照射をしているところを示
す。
【図3】本発明の実施例の1つである。(a)は放射線
照射手段を誘導しているところを示し、(b)は狭窄病
変部へ放射線照射をしているところを示す。
【図4】本発明の別の実施例で、ガイドワイヤと共に使
う血管内放射線照射カテーテルを示す。(a)は放射線
照射手段を誘導しているところを示し、(b)は狭窄病
変部へ放射線照射をしているところを示し、(c)は
(a)のA−A’線での断面図を示す。
【図5】本発明の別の実施例で、バルーン付きのものを
示す。(a)は放射線照射手段を誘導しているところを
示し、(b)は狭窄病変部へ放射線照射をしているとこ
ろを示す。
【図6】先端部のガイドワイヤ用内腔の形成法を示す。
(a)は予め射出成形法により作ったガイドワイヤ用内
腔小片28と内管23の先端部を突き合わせるところを
示し、(b)は接合されたところを示す。
【符号の説明】 1 血管(大動脈等)壁 2 血管(冠動脈等)壁 3 狭窄病変部 4 プロービングカテーテル 5 放射線ワイヤ等の放射線照射手段 6 放射性アイソトープ 7 スペーサ 8 被覆チューブ 9 ガイドワイヤ 10 放射線照射手段が通過する内腔 11 ガイドワイヤが通過する内腔 12 外側チューブ 13 内側チューブ 14 フィルム状金属 15 マニフォールド内に配置した金属 16 金属製コイル 17 外側チューブ 18 内側チューブ 19 マニフォールド内に配置した金属 20 バルーン 21 ガイドワイヤ内腔 22 ガイドワイヤ用開口部 23 内管 24 遠位側内管 24’近位側内管 25 外管 26 X線不透過リングマーカー 27 放射線照射手段通過用内腔 28 ガイドワイヤ用内腔小片 29 栓 30 金属を分散させたマニフォールド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に放射性アイソトープを有する長
    尺状の放射線照射手段と共に用いられる血管内放射線照
    射カテーテルで、該放射線照射手段を通過、誘導させる
    ための内腔(放射線照射手段用内腔)を少なくとも有す
    る長尺状のシャフトから構成され、且つ、狭窄病変部へ
    放射線を照射する時に、該放射性アイソトープを位置づ
    けするカテーテルの部位よりも近位側の該シャフトの少
    なくとも一部において、金属が、該放射線照射手段用内
    腔よりも外側にあるような位置関係で存在することを特
    徴とする血管内放射線照射カテーテル。
  2. 【請求項2】 該金属が、フィルム状の金属であり、且
    つ該フィルムの肉厚が0.005mm〜0.100mm
    の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の血管内放
    射線照射カテーテル。
  3. 【請求項3】 該金属フィルムが、ペースト、めっき、
    物理蒸着、化学蒸着もしくはスパッタリングの内、いず
    れかの方法により積層されたことを特徴とする請求項1
    または2記載の血管内放射線照射カテーテル。
  4. 【請求項4】 該フィルム状金属として薄膜に成形した
    薄片を使い、該シャフトの内側のチューブと外側のチュ
    ーブの間に配置させることを特徴とする請求項1または
    2記載の血管内放射線照射カテーテル。
  5. 【請求項5】 該金属がコイル状の金属であることを特
    徴とする請求項1記載の血管内放射線照射カテーテル。
  6. 【請求項6】 該金属が粉末、もしくは微粒子の金属を
    該シャフトに練り込んだ、もしくは分散させたことを特
    徴とする請求項1記載の血管内放射線照射カテーテル。
  7. 【請求項7】 該金属が皮下管等の金属管であることを
    特徴とする請求項1記載の血管内放射線照射カテーテル
  8. 【請求項8】 該金属が放射線を10%以上減衰させら
    れるものであることを特徴とする請求項1〜7の何れか
    1項に記載の血管内放射線照射カテーテル。
  9. 【請求項9】 該金属が、原子番号26以上の金属を少
    なくとも含むことを特徴とする請求項1〜8の何れか1
    項に記載の血管内放射線照射カテーテル。
  10. 【請求項10】 該金属の材料が、金、白金、イリジウ
    ム、パラジウム、ロジウム、タングステン、バリウム、
    タンタル、クロム、チタンから選ばれたもの、もしくは
    その内のいずれかの合金であることを特徴とする請求項
    1〜9の何れか1項に記載の血管内放射線照射カテーテ
    ル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7451554B2 (ja) 2019-03-27 2024-03-18 ヌクレトロン オペレーションズ ベー.フェー. モジュール式小線源療法アプリケータ
US11992701B2 (en) 2020-02-27 2024-05-28 Nucletron Operations B.V. Modular brachytherapy applicator

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