JP2001045912A - 水中放出器 - Google Patents
水中放出器Info
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- JP2001045912A JP2001045912A JP11226608A JP22660899A JP2001045912A JP 2001045912 A JP2001045912 A JP 2001045912A JP 11226608 A JP11226608 A JP 11226608A JP 22660899 A JP22660899 A JP 22660899A JP 2001045912 A JP2001045912 A JP 2001045912A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑且つ高価な装置を用いることなく、水中
に薬液や微生物などを徐々に供給することのできる新規
な器具を提供する。 【解決手段】 水中放出器20は筒状の容器で構成さ
れ、この容器の下端壁面の中央には気体導入口21が形
成され、この気体導入口21の周囲壁面に複数の内外連
通口22が形成されている。また、上端壁面には微細な
気体放出口23が形成されている。
に薬液や微生物などを徐々に供給することのできる新規
な器具を提供する。 【解決手段】 水中放出器20は筒状の容器で構成さ
れ、この容器の下端壁面の中央には気体導入口21が形
成され、この気体導入口21の周囲壁面に複数の内外連
通口22が形成されている。また、上端壁面には微細な
気体放出口23が形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中放出器に係り、
特に、水中に配置されて薬剤、餌、その他を水中に徐々
に放出するように構成された水中放出器の構造に関す
る。
特に、水中に配置されて薬剤、餌、その他を水中に徐々
に放出するように構成された水中放出器の構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、鑑賞魚用水槽などで鑑賞魚を飼育
する場合には、水槽内の水を浄化するろ過器の性能が向
上したことによって、長期間水替えをすることなく鑑賞
魚を生息させることが可能になっている。しかしなが
ら、このように水を浄化するシステムが構成されていて
も、鑑賞魚にウイルス性の病気が発生する場合があり、
これを放置しておくと水槽内の鑑賞魚が全滅してしまう
場合がある。
する場合には、水槽内の水を浄化するろ過器の性能が向
上したことによって、長期間水替えをすることなく鑑賞
魚を生息させることが可能になっている。しかしなが
ら、このように水を浄化するシステムが構成されていて
も、鑑賞魚にウイルス性の病気が発生する場合があり、
これを放置しておくと水槽内の鑑賞魚が全滅してしまう
場合がある。
【0003】鑑賞魚に上記のような病気が発生した場
合、一般的には、適宜の薬剤を溶かした水中で病気に罹
った観賞魚を泳がせる薬浴や、魚の口から薬剤を与える
経口投与によって対処する場合がある。また、薬剤を直
接に患部に塗布する場合もあり、さらに、軽い病気であ
れば、観賞魚を飼育している水槽内に適度の塩を溶かす
ことによって症状が改善するときもある。
合、一般的には、適宜の薬剤を溶かした水中で病気に罹
った観賞魚を泳がせる薬浴や、魚の口から薬剤を与える
経口投与によって対処する場合がある。また、薬剤を直
接に患部に塗布する場合もあり、さらに、軽い病気であ
れば、観賞魚を飼育している水槽内に適度の塩を溶かす
ことによって症状が改善するときもある。
【0004】一方、水質浄化菌と呼ばれる微生物の中に
も、鑑賞魚の病変を引き起こすウイルスを失活させる能
力のあるものがあることが知られている。また、微生物
にはある種の抗生物質を生産するものがあり、この抗生
物質によってウイルスを弱体化させることも可能であ
る。
も、鑑賞魚の病変を引き起こすウイルスを失活させる能
力のあるものがあることが知られている。また、微生物
にはある種の抗生物質を生産するものがあり、この抗生
物質によってウイルスを弱体化させることも可能であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような薬浴、経口投与、塗布などは手間がかかり、熟練
者でないと適切な処置ができない場合が多いという問題
点がある。
ような薬浴、経口投与、塗布などは手間がかかり、熟練
者でないと適切な処置ができない場合が多いという問題
点がある。
【0006】一方、水槽内に薬剤や微生物を投与する方
法においては、水槽内の生態系を大きく変えてしまう可
能性があるため、慎重に、且つ、継続的に行う必要があ
る。例えば、水質浄化菌を水槽内に大量に入れると、水
槽内の生態系のバランスが崩れ、水中ろ過器のフィルタ
内に生息し水中汚染を引き起こす化合物を分解する働き
のある消化バクテリアを死滅させたり、上記水質浄化菌
と消化バクテリアとが共に死滅したりすることなどがあ
り、さらに、水槽内の環境を大きく変化させてしまうこ
とから新たな悪疫が発生するなど、思いがけない現象が
生じてしまう可能性がある。
法においては、水槽内の生態系を大きく変えてしまう可
能性があるため、慎重に、且つ、継続的に行う必要があ
る。例えば、水質浄化菌を水槽内に大量に入れると、水
槽内の生態系のバランスが崩れ、水中ろ過器のフィルタ
内に生息し水中汚染を引き起こす化合物を分解する働き
のある消化バクテリアを死滅させたり、上記水質浄化菌
と消化バクテリアとが共に死滅したりすることなどがあ
り、さらに、水槽内の環境を大きく変化させてしまうこ
とから新たな悪疫が発生するなど、思いがけない現象が
生じてしまう可能性がある。
【0007】このため、水槽中に上記の薬剤や水質浄化
菌を徐々に放出させることが考えられるが、薬剤や微生
物を徐々に水中に投与していくには、動力源を備えたシ
リンジのような薬液等の自動供給装置を設けないと、安
定した投与量を確保することができないことが予想され
る。
菌を徐々に放出させることが考えられるが、薬剤や微生
物を徐々に水中に投与していくには、動力源を備えたシ
リンジのような薬液等の自動供給装置を設けないと、安
定した投与量を確保することができないことが予想され
る。
【0008】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、複雑且つ高価な装置を用いること
なく、水中に薬液や微生物などを徐々に供給することの
できる新規な器具を提供することにある。
であり、その課題は、複雑且つ高価な装置を用いること
なく、水中に薬液や微生物などを徐々に供給することの
できる新規な器具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の水中放出器は、下部壁面に形成された気体導
入口及び内外連通口と、上部壁面に形成された気体放出
口とを有する容器を有し、該容器が水中に配置されて前
記気体導入口から気体が導入されると、該気体が前記容
器内を気泡として上昇し、前記容器の内側上部に滞留し
た状態で前記気体が前記気体放出口から気泡として徐々
に水中に放出されるように構成されていることを特徴と
する。
に本発明の水中放出器は、下部壁面に形成された気体導
入口及び内外連通口と、上部壁面に形成された気体放出
口とを有する容器を有し、該容器が水中に配置されて前
記気体導入口から気体が導入されると、該気体が前記容
器内を気泡として上昇し、前記容器の内側上部に滞留し
た状態で前記気体が前記気体放出口から気泡として徐々
に水中に放出されるように構成されていることを特徴と
する。
【0010】この発明によれば、容器を水中に配置し
て、下部壁面に形成された気体導入口から気体を導入す
ると容器内を気泡が上昇するため、この上昇に伴って容
器内部に水流が発生する。また、容器内を上昇する気泡
によって容器の内側上部に滞留した気体は上部壁面に形
成された気体放出口から気泡として水中へ放出される。
このとき、気体放出口から気泡が放出されると、容器内
部に滞留した気体量は一時的に減少し、次に気泡が放出
されるまでは、容器内部の気体量は徐々に増加するの
で、容器内部の気体量は増減を繰り返すこととなる。し
たがって、この容器内部の気体量の増減に応じて内外連
通口から僅かずつ水が出入りすることとなるため、容器
内にあらかじめ薬剤、微生物、餌などの内容物を収容し
ておくことによって、これらの内容物を徐々に水中に放
出することが可能になる。内容物は気体導入口から導入
された気泡の上昇によって生ずる水流によって常時攪拌
されているので、内外連通口からの内容物の放出量の変
動が低減され、また、内容物が好気性の微生物である場
合には、気体導入口から導入される気泡によるエアレー
ションや攪拌作用は当該微生物に対する好適な生息環境
を維持するのに役立つ。
て、下部壁面に形成された気体導入口から気体を導入す
ると容器内を気泡が上昇するため、この上昇に伴って容
器内部に水流が発生する。また、容器内を上昇する気泡
によって容器の内側上部に滞留した気体は上部壁面に形
成された気体放出口から気泡として水中へ放出される。
このとき、気体放出口から気泡が放出されると、容器内
部に滞留した気体量は一時的に減少し、次に気泡が放出
されるまでは、容器内部の気体量は徐々に増加するの
で、容器内部の気体量は増減を繰り返すこととなる。し
たがって、この容器内部の気体量の増減に応じて内外連
通口から僅かずつ水が出入りすることとなるため、容器
内にあらかじめ薬剤、微生物、餌などの内容物を収容し
ておくことによって、これらの内容物を徐々に水中に放
出することが可能になる。内容物は気体導入口から導入
された気泡の上昇によって生ずる水流によって常時攪拌
されているので、内外連通口からの内容物の放出量の変
動が低減され、また、内容物が好気性の微生物である場
合には、気体導入口から導入される気泡によるエアレー
ションや攪拌作用は当該微生物に対する好適な生息環境
を維持するのに役立つ。
【0011】本発明において、前記容器は、本体部と、
該本体部の上部に対して着脱可能に構成され、前記気体
放出口を備えた上部材とを備えていることが好ましい。
この発明によれば、気体放出口を供えた上部材が本体部
に対して着脱可能に構成されていることによって、気体
放出口に目詰まりなどが生じても上部材を本体部から取
り外し、上部材の清掃や交換を容易に行うことができ
る。
該本体部の上部に対して着脱可能に構成され、前記気体
放出口を備えた上部材とを備えていることが好ましい。
この発明によれば、気体放出口を供えた上部材が本体部
に対して着脱可能に構成されていることによって、気体
放出口に目詰まりなどが生じても上部材を本体部から取
り外し、上部材の清掃や交換を容易に行うことができ
る。
【0012】本発明において、前記容器は、本体部と、
該本体部に対して着脱可能に構成され、前記気体導入口
と前記内外連通口の少なくとも一方を備えた下部材とを
備えていることが好ましい。この発明によれば、気体導
入口と内外連通口の少なくとも一方を備えた下部材を本
体部に対して着脱可能に構成したことにより、気体導入
口又は内外連通口に目詰まりなどが発生しても下部材を
本体部から取り外し、下部材の清掃や交換を容易に行う
ことができる。
該本体部に対して着脱可能に構成され、前記気体導入口
と前記内外連通口の少なくとも一方を備えた下部材とを
備えていることが好ましい。この発明によれば、気体導
入口と内外連通口の少なくとも一方を備えた下部材を本
体部に対して着脱可能に構成したことにより、気体導入
口又は内外連通口に目詰まりなどが発生しても下部材を
本体部から取り外し、下部材の清掃や交換を容易に行う
ことができる。
【0013】本発明において、前記容器は、上部の横断
面が下部の横断面よりも大きくなるように構成されてい
ることが好ましい。この発明によれば、上部の横断面
(水平断面)が大きくなるように形成されていることに
より気体放出口に内容物が付着して目詰まりを起こす可
能性が低減されるとともに、下部の横断面(水平断面)
が小さくなるように形成されていることにより、内容物
が滞留しやすい、気体導入口からの気泡の上昇による水
流が届き難く、水流による攪拌作用が少ない領域(通常
は気体導入口の近傍以外の最下部には水流が滞る部分が
発生しやすく、ここに内容物が溜まってしまう。)を削
減することができる。
面が下部の横断面よりも大きくなるように構成されてい
ることが好ましい。この発明によれば、上部の横断面
(水平断面)が大きくなるように形成されていることに
より気体放出口に内容物が付着して目詰まりを起こす可
能性が低減されるとともに、下部の横断面(水平断面)
が小さくなるように形成されていることにより、内容物
が滞留しやすい、気体導入口からの気泡の上昇による水
流が届き難く、水流による攪拌作用が少ない領域(通常
は気体導入口の近傍以外の最下部には水流が滞る部分が
発生しやすく、ここに内容物が溜まってしまう。)を削
減することができる。
【0014】本発明において、前記容器の下部は、下方
に向けて横断面が縮小する形状を備えていることが好ま
しい。この発明によれば、容器の下部が下方に向けて縮
小する形状となっているので、内容物が滞留しやすい領
域を削減することができるとともに、内容物を気体導入
口の近傍へと戻すように促すことができるので、容器の
下部における水流及び内容物の流れを円滑にすることが
できる。
に向けて横断面が縮小する形状を備えていることが好ま
しい。この発明によれば、容器の下部が下方に向けて縮
小する形状となっているので、内容物が滞留しやすい領
域を削減することができるとともに、内容物を気体導入
口の近傍へと戻すように促すことができるので、容器の
下部における水流及び内容物の流れを円滑にすることが
できる。
【0015】本発明において、前記容器内には、生物学
的作用を有する微生物若しくは薬剤が収容されているこ
とが好ましい。この発明によれば、水生生物の病状を改
善させ得るなどの生物学的作用を有する微生物や薬剤を
徐々に水中へ放出することができるので、ゆっくりと、
且つ、継続的に、水中の環境を改善していくことができ
る。この場合、微生物の好適な生息環境を与える支持体
に微生物を担持させたものを内容物として、或いは、薬
効のある特定成分を附形剤に保持させて容器内に収容す
ることが好ましい。
的作用を有する微生物若しくは薬剤が収容されているこ
とが好ましい。この発明によれば、水生生物の病状を改
善させ得るなどの生物学的作用を有する微生物や薬剤を
徐々に水中へ放出することができるので、ゆっくりと、
且つ、継続的に、水中の環境を改善していくことができ
る。この場合、微生物の好適な生息環境を与える支持体
に微生物を担持させたものを内容物として、或いは、薬
効のある特定成分を附形剤に保持させて容器内に収容す
ることが好ましい。
【0016】本発明において、前記容器内には水性生物
のための餌が収容されていることが好ましい。この発明
によれば、餌を徐々に水中へ供給することができるの
で、給餌の手間を低減することができる。
のための餌が収容されていることが好ましい。この発明
によれば、餌を徐々に水中へ供給することができるの
で、給餌の手間を低減することができる。
【0017】上記の各発明において、容器は全体として
上下方向に伸びる筒形状であることが好ましい。
上下方向に伸びる筒形状であることが好ましい。
【0018】また、気体放出口としては、気泡の形で気
体を放出できる程度の開口面積であることが好ましく、
通常は容器に比べてきわめて小さな開口で構成される。
例えば、一般的には0.1〜1.5mm程度の径の孔、
若しくはこれに対応する開口面積を有する開口であるこ
とが好ましい。ここで、孔径若しくは開口面積を大きく
する代わりに、その開口部に1又は複数の細孔を形成し
た板状材や発泡ウレタンなどの多孔質材を配置してもよ
い。
体を放出できる程度の開口面積であることが好ましく、
通常は容器に比べてきわめて小さな開口で構成される。
例えば、一般的には0.1〜1.5mm程度の径の孔、
若しくはこれに対応する開口面積を有する開口であるこ
とが好ましい。ここで、孔径若しくは開口面積を大きく
する代わりに、その開口部に1又は複数の細孔を形成し
た板状材や発泡ウレタンなどの多孔質材を配置してもよ
い。
【0019】また、内外連通口としては、0.5〜2.
5mm程度の径の孔、若しくはこれに対応する開口面積
を有する開口であることが好ましい。内外連通口は内容
物を徐々に外部へ放出するように構成されていなければ
ならず、また、内容物を支持体に担持させて容器内に収
容する場合には支持体を外部へ放出させない程度の開口
面積でなければならない。したがって、内外連通口を複
数の細孔や網目で構成することが効果的であり、開口部
に複数の細孔を有する板状材や発泡ウレタンなどの多孔
質材を配置してもよい。
5mm程度の径の孔、若しくはこれに対応する開口面積
を有する開口であることが好ましい。内外連通口は内容
物を徐々に外部へ放出するように構成されていなければ
ならず、また、内容物を支持体に担持させて容器内に収
容する場合には支持体を外部へ放出させない程度の開口
面積でなければならない。したがって、内外連通口を複
数の細孔や網目で構成することが効果的であり、開口部
に複数の細孔を有する板状材や発泡ウレタンなどの多孔
質材を配置してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】[第1実施形態] 次に、添付図
面を参照して本発明に係る水中放出器の実施形態につい
て詳細に説明する。図1は本実施形態の水中放出器の概
略構造と、水中放出器の使用態様を示す概略説明図であ
る。水槽10の内部には水11が収容されている。水槽
10の上方にはろ過装置12が配置され、このろ過装置
12は、内部に配置された図示しないポンプによって取
水部13から水槽10内の水を吸い上げ、装置内部にて
浄化した後、放水管14から浄化された水を水槽内に戻
すように構成されている。
面を参照して本発明に係る水中放出器の実施形態につい
て詳細に説明する。図1は本実施形態の水中放出器の概
略構造と、水中放出器の使用態様を示す概略説明図であ
る。水槽10の内部には水11が収容されている。水槽
10の上方にはろ過装置12が配置され、このろ過装置
12は、内部に配置された図示しないポンプによって取
水部13から水槽10内の水を吸い上げ、装置内部にて
浄化した後、放水管14から浄化された水を水槽内に戻
すように構成されている。
【0021】水槽内には、本実施形態の水中放出器20
が配置される。図2には拡大した水中放出器20の構造
を示す。水中放出器20は筒状の容器で構成され、この
容器は内部が視認可能な透明樹脂などの透明素材で形成
されていることが好ましい。この容器の下端壁面の中央
には気体導入口21が形成され、この気体導入口21の
周囲壁面に複数の内外連通口22が形成されている。ま
た、上端壁面には微細な気体放出口23が形成されてい
る。気体導入口21にはエアチューブ15の一端が接続
され、このエアチューブ15の他端はエアポンプ16に
接続されている。本実施形態の場合、気体導入口21の
内径は1〜3mm程度、内外連通口22の開口径は1.
5〜2.5mm程度である。また、気体放出口23の開
口径は0.5〜1.5mm程度である。この場合、内外
連通口22や気体放出口23には大きな開口部を形成
し、この開口部に、細孔を複数備えた板状材、網材、或
いは、発泡ウレタンなどの多孔質材を取り付けてもよ
い。
が配置される。図2には拡大した水中放出器20の構造
を示す。水中放出器20は筒状の容器で構成され、この
容器は内部が視認可能な透明樹脂などの透明素材で形成
されていることが好ましい。この容器の下端壁面の中央
には気体導入口21が形成され、この気体導入口21の
周囲壁面に複数の内外連通口22が形成されている。ま
た、上端壁面には微細な気体放出口23が形成されてい
る。気体導入口21にはエアチューブ15の一端が接続
され、このエアチューブ15の他端はエアポンプ16に
接続されている。本実施形態の場合、気体導入口21の
内径は1〜3mm程度、内外連通口22の開口径は1.
5〜2.5mm程度である。また、気体放出口23の開
口径は0.5〜1.5mm程度である。この場合、内外
連通口22や気体放出口23には大きな開口部を形成
し、この開口部に、細孔を複数備えた板状材、網材、或
いは、発泡ウレタンなどの多孔質材を取り付けてもよ
い。
【0022】水中放出器20の内部には、球状のセルロ
ース発泡体からなる支持体に微生物を浸透させてなる3
〜4mm径のビーズ25が多数収容されている。この微
生物はある種の抗生物質を作り出す働きを持ち、この抗
生物質は、鑑賞魚の病変の原因となるウイルスを死滅さ
せる。上記の支持体は微生物の生息環境を確保するとと
もに微生物の餌にもなる。上記の内外連通口22はビー
ズ25の直径よりも小さな開口径を備えており、内部に
収容されたビーズ25が内外連通口22から外部へ出な
いように構成されている。
ース発泡体からなる支持体に微生物を浸透させてなる3
〜4mm径のビーズ25が多数収容されている。この微
生物はある種の抗生物質を作り出す働きを持ち、この抗
生物質は、鑑賞魚の病変の原因となるウイルスを死滅さ
せる。上記の支持体は微生物の生息環境を確保するとと
もに微生物の餌にもなる。上記の内外連通口22はビー
ズ25の直径よりも小さな開口径を備えており、内部に
収容されたビーズ25が内外連通口22から外部へ出な
いように構成されている。
【0023】エアポンプ16を稼動させて気体導入口2
1から空気を導入すると、気泡となって水中放出器20
の内部空間20Aを満たす水中を上昇し、最終的に気体
放出口23から気泡となって放出され、水槽10内の水
面に到達する。このとき、気体導入口21から水中放出
器20内を上昇する気泡は上昇水流を発生させるので、
内部空間20A内には上下に循環する循環水流が生ず
る。この循環水流によって内部空間20Aに収容されて
いる上述のビーズ25は攪拌され、上記気泡によって供
給される酸素が十分に溶解した水と常に接触するため、
ビーズ25内にいる微生物には常時十分な酸素供給が行
われる。
1から空気を導入すると、気泡となって水中放出器20
の内部空間20Aを満たす水中を上昇し、最終的に気体
放出口23から気泡となって放出され、水槽10内の水
面に到達する。このとき、気体導入口21から水中放出
器20内を上昇する気泡は上昇水流を発生させるので、
内部空間20A内には上下に循環する循環水流が生ず
る。この循環水流によって内部空間20Aに収容されて
いる上述のビーズ25は攪拌され、上記気泡によって供
給される酸素が十分に溶解した水と常に接触するため、
ビーズ25内にいる微生物には常時十分な酸素供給が行
われる。
【0024】一方、上記の気泡は最終的に気体放出口2
3から放出されることになるが、気体導入口21からの
空気の導入量を適宜に調節すると、水中放出器20の内
部空間20Aの上部に空気溜り20Bが形成され、この
空気溜り20Bから気体放出口23を経て空気が放出さ
れるようになる。
3から放出されることになるが、気体導入口21からの
空気の導入量を適宜に調節すると、水中放出器20の内
部空間20Aの上部に空気溜り20Bが形成され、この
空気溜り20Bから気体放出口23を経て空気が放出さ
れるようになる。
【0025】通常、気体導入口21からの空気の導入量
が少ないと空気溜り20Bは形成されず、気泡が内部空
間20A内を上昇し最上部まで到達すると、そのまま気
体放出口23の近傍に滞留し、やがて気体放出口23の
開口面積によって定まる表面張力に自身の浮力が打ち勝
つと、気体放出口23から気泡として放出される。気体
導入口21からの空気の導入量を徐々に増加させると空
気溜り20Bが形成され始め、さらに空気の導入量を増
大させると空気溜り20Bの容積が増大し、この空気溜
り20Bの容積の増加に応じて気体放出口23からの空
気の放出量も増加する。気体放出口23からの空気の放
出量は気体放出口23の開口面積にも依存するが、空気
溜り20Bの容積が大きくなり過ぎると、気体放出口2
3からは個々に完全に独立した気泡ではなく、連続的な
気流状の気体放出路が形成されるようになる。
が少ないと空気溜り20Bは形成されず、気泡が内部空
間20A内を上昇し最上部まで到達すると、そのまま気
体放出口23の近傍に滞留し、やがて気体放出口23の
開口面積によって定まる表面張力に自身の浮力が打ち勝
つと、気体放出口23から気泡として放出される。気体
導入口21からの空気の導入量を徐々に増加させると空
気溜り20Bが形成され始め、さらに空気の導入量を増
大させると空気溜り20Bの容積が増大し、この空気溜
り20Bの容積の増加に応じて気体放出口23からの空
気の放出量も増加する。気体放出口23からの空気の放
出量は気体放出口23の開口面積にも依存するが、空気
溜り20Bの容積が大きくなり過ぎると、気体放出口2
3からは個々に完全に独立した気泡ではなく、連続的な
気流状の気体放出路が形成されるようになる。
【0026】気体導入口21からの空気の導入量を一定
にし、空気溜り20Bが形成されるようにすると、気体
放出口23からの空気の放出量もまたほぼ安定し、空気
溜り20Bの容積、或いは、内部空間20A内の水位は
ほぼ一定になる。ここで、空気溜り20Bから気体放出
口23を経て放出される気泡の大きさ及び発生頻度は、
気体放出口23の大きさと、水の表面張力とによって決
定される。このため、気体放出口23から気泡が放出さ
れた直後は空気溜り20Bの容積は減少するから、内部
空間20A内の水位は上昇し、この時点から次の気泡が
放出されるまでの間は徐々に空気溜り20Bの容積は増
大し、内部空間20A内の水位は低下する。したがっ
て、気体放出口23から気泡が放出される度に内部空間
20Aの水位は上下するため、その度に内外連通口22
を通して水が内部空間20Aと水槽10内との間を出入
りすることになる。
にし、空気溜り20Bが形成されるようにすると、気体
放出口23からの空気の放出量もまたほぼ安定し、空気
溜り20Bの容積、或いは、内部空間20A内の水位は
ほぼ一定になる。ここで、空気溜り20Bから気体放出
口23を経て放出される気泡の大きさ及び発生頻度は、
気体放出口23の大きさと、水の表面張力とによって決
定される。このため、気体放出口23から気泡が放出さ
れた直後は空気溜り20Bの容積は減少するから、内部
空間20A内の水位は上昇し、この時点から次の気泡が
放出されるまでの間は徐々に空気溜り20Bの容積は増
大し、内部空間20A内の水位は低下する。したがっ
て、気体放出口23から気泡が放出される度に内部空間
20Aの水位は上下するため、その度に内外連通口22
を通して水が内部空間20Aと水槽10内との間を出入
りすることになる。
【0027】気体導入口21からの空気の導入量が少な
く、空気溜り20Bの容積が小さい場合には、単位時間
当たりの気体放出口23から発生する気泡の数も少な
く、内外連通口22を通して出入りする水量も少ない。
逆に、空気溜り20Bの容積が大きくなり、気体放出口
23から放出される単位時間あたりの気泡数がある程度
増大すると、空気溜り20B内の空気量の増減に内部空
間20A内の水位の上下が追随しにくくなるため、上述
の内外連通口22における水の出入りは却って低下す
る。もちろん、気体放出口23からの気体の放出がほぼ
連続的になれば内外連通口22における水の出入りはさ
らに低下する。したがって、通常は、空気溜り20Bが
内部空間20Aの上部に形成され、しかも、気体放出口
23からの気泡の放出速度がある程度早くならないよう
に気体導入口21から導入される空気の導入量が調整さ
れる。
く、空気溜り20Bの容積が小さい場合には、単位時間
当たりの気体放出口23から発生する気泡の数も少な
く、内外連通口22を通して出入りする水量も少ない。
逆に、空気溜り20Bの容積が大きくなり、気体放出口
23から放出される単位時間あたりの気泡数がある程度
増大すると、空気溜り20B内の空気量の増減に内部空
間20A内の水位の上下が追随しにくくなるため、上述
の内外連通口22における水の出入りは却って低下す
る。もちろん、気体放出口23からの気体の放出がほぼ
連続的になれば内外連通口22における水の出入りはさ
らに低下する。したがって、通常は、空気溜り20Bが
内部空間20Aの上部に形成され、しかも、気体放出口
23からの気泡の放出速度がある程度早くならないよう
に気体導入口21から導入される空気の導入量が調整さ
れる。
【0028】本実施形態では、気体導入口21から導入
された気泡によってビーズ25が攪拌されながら、気体
放出口23からの気泡の放出によって生ずる上記の内部
空間20A内の水位が上下動し、この上下動によって内
外連通口22を通して内部空間20Aと水槽内との間で
水が出入りするため、ビーズ25に生息する微生物或い
はこの微生物が作り出す抗生物質が徐々に水槽10内に
入り込み、水槽10の全体に広がることになる。
された気泡によってビーズ25が攪拌されながら、気体
放出口23からの気泡の放出によって生ずる上記の内部
空間20A内の水位が上下動し、この上下動によって内
外連通口22を通して内部空間20Aと水槽内との間で
水が出入りするため、ビーズ25に生息する微生物或い
はこの微生物が作り出す抗生物質が徐々に水槽10内に
入り込み、水槽10の全体に広がることになる。
【0029】なお、気体導入口21からの気泡の上昇に
よって生ずる水流によって内部空間20A内の水が常に
攪拌されているため、上記の内外連通口22における水
の出入りによって水槽内に出て行く水中の微生物の量や
薬効成分の濃度(すなわち内容物の量)が均一化される
とともに、上記水流によって確実に水の出入りが果たさ
れるので、安定した内容物の放出量を得ることができ
る。
よって生ずる水流によって内部空間20A内の水が常に
攪拌されているため、上記の内外連通口22における水
の出入りによって水槽内に出て行く水中の微生物の量や
薬効成分の濃度(すなわち内容物の量)が均一化される
とともに、上記水流によって確実に水の出入りが果たさ
れるので、安定した内容物の放出量を得ることができ
る。
【0030】一般に、微生物を水槽10内にそのまま投
入しても、水槽10内が微生物にとってきわめて好都合
な生息環境でなければすぐに死滅してしまう。一方、大
量の微生物を上記ビーズ25のような比較的生息しやす
い環境に入れ、しかも多数のビーズ25を比較的狭い水
中に密集させておけば、その微生物は良好に繁殖するこ
とができる。しかしながら、通常、観賞魚用の水槽10
内に多数のビーズ25を密集するように入れることは、
水槽内の鑑賞環境を悪化させるだけでなく、ろ過装置1
2内のフィルタなどに付着している消化バクテリアなど
を死滅させてしまう危険性もある。
入しても、水槽10内が微生物にとってきわめて好都合
な生息環境でなければすぐに死滅してしまう。一方、大
量の微生物を上記ビーズ25のような比較的生息しやす
い環境に入れ、しかも多数のビーズ25を比較的狭い水
中に密集させておけば、その微生物は良好に繁殖するこ
とができる。しかしながら、通常、観賞魚用の水槽10
内に多数のビーズ25を密集するように入れることは、
水槽内の鑑賞環境を悪化させるだけでなく、ろ過装置1
2内のフィルタなどに付着している消化バクテリアなど
を死滅させてしまう危険性もある。
【0031】本実施形態のように微生物を担持した多数
のビーズ25を水中放出器20内に収容しておくことに
よって水中放出器20内の微生物は死滅することなく、
しかも適度な酸素供給が行われることによって却って繁
殖しやすくなっている。この水中放出器20内の水を上
記の内部空間20A内の水位の上下動によって内外連通
口22を通して少しずつ出入りさせることにより、水中
放出器20内の微生物は徐々に、また継続的に水槽10
内に供給されることになる。したがって、水槽10内の
鑑賞性を悪化させることもなく、また、ろ過装置12に
生息する消化バクテリアに大きな危害を与えることも、
或いは、水槽10内で観賞魚とともに良好な生態系を形
成している他の微生物に大きな影響を与えることも少な
い。
のビーズ25を水中放出器20内に収容しておくことに
よって水中放出器20内の微生物は死滅することなく、
しかも適度な酸素供給が行われることによって却って繁
殖しやすくなっている。この水中放出器20内の水を上
記の内部空間20A内の水位の上下動によって内外連通
口22を通して少しずつ出入りさせることにより、水中
放出器20内の微生物は徐々に、また継続的に水槽10
内に供給されることになる。したがって、水槽10内の
鑑賞性を悪化させることもなく、また、ろ過装置12に
生息する消化バクテリアに大きな危害を与えることも、
或いは、水槽10内で観賞魚とともに良好な生態系を形
成している他の微生物に大きな影響を与えることも少な
い。
【0032】[第2実施形態] 次に、上記第1実施形
態とは異なる構造を備えた水中放出器30を第2実施形
態として図3を参照しながら詳細に説明する。図3に示
すように、この水中放出器30は第1実施形態と同様に
全体としてほぼ筒状の容器で構成されているが、上部の
径は大きく、下部の径が小さくなるように構成されてい
る。この水中放出器30を構成する容器は、筒体34
と、筒体34の下端に螺合構造などによって取り付けら
れた下部キャップ35と、筒体34の上端に螺合構造な
どによって取り付けられた上部キャップ36とから構成
されている。下部キャップ35の中央には気体導入口3
1が形成され、この気体導入口31の周囲には複数の開
口部からなる内外連通口32が形成されている。また、
上部キャップ36には複数の気体放出口33が形成され
ている。
態とは異なる構造を備えた水中放出器30を第2実施形
態として図3を参照しながら詳細に説明する。図3に示
すように、この水中放出器30は第1実施形態と同様に
全体としてほぼ筒状の容器で構成されているが、上部の
径は大きく、下部の径が小さくなるように構成されてい
る。この水中放出器30を構成する容器は、筒体34
と、筒体34の下端に螺合構造などによって取り付けら
れた下部キャップ35と、筒体34の上端に螺合構造な
どによって取り付けられた上部キャップ36とから構成
されている。下部キャップ35の中央には気体導入口3
1が形成され、この気体導入口31の周囲には複数の開
口部からなる内外連通口32が形成されている。また、
上部キャップ36には複数の気体放出口33が形成され
ている。
【0033】また、この水中放出器30の筒体34の外
面には環状のホルダー溝が形成され、このホルダー溝に
ホルダーとして吸着部材37が装着され、その吸着面3
7aを水槽10の内面に吸着させることにより、水中放
出器30を水槽10内にて固定することができるように
なっている。水中放出器30を水槽内で固定する水槽内
固定手段(ホルダー)としては種々のものが使用でき、
水槽10の上縁部に係合するように構成された掛け止め
具なども考えられるが、上記の吸着部材37がもっとも
簡単かつ有効なものである。
面には環状のホルダー溝が形成され、このホルダー溝に
ホルダーとして吸着部材37が装着され、その吸着面3
7aを水槽10の内面に吸着させることにより、水中放
出器30を水槽10内にて固定することができるように
なっている。水中放出器30を水槽内で固定する水槽内
固定手段(ホルダー)としては種々のものが使用でき、
水槽10の上縁部に係合するように構成された掛け止め
具なども考えられるが、上記の吸着部材37がもっとも
簡単かつ有効なものである。
【0034】本実施形態においても、水中放出器30の
内部に上述と同様のビーズ25が収容され、内外連通口
32の開口径との関係で上述と同様にビーズ25が内外
連通口32から外部に出ないようになっている。
内部に上述と同様のビーズ25が収容され、内外連通口
32の開口径との関係で上述と同様にビーズ25が内外
連通口32から外部に出ないようになっている。
【0035】本実施形態においては、気体導入口31及
び内外連通口32を備えた下部キャップ35が着脱可能
に構成され、また、気体放出口33を備えた上部キャッ
プ36が着脱可能に構成されているため、特に内外連通
口32や気体放出口33に目詰まりなどが発生しても、
下部キャップ35又は上部キャップ36を取り外すこと
によって簡単に清掃や交換を行うことができる。
び内外連通口32を備えた下部キャップ35が着脱可能
に構成され、また、気体放出口33を備えた上部キャッ
プ36が着脱可能に構成されているため、特に内外連通
口32や気体放出口33に目詰まりなどが発生しても、
下部キャップ35又は上部キャップ36を取り外すこと
によって簡単に清掃や交換を行うことができる。
【0036】また、本実施形態では、筒体34の上部の
横断面を下部よりも大きく形成してあるので、飛散した
ビーズ25が気体放出口33の内部に付着し、気体放出
口33を閉塞させてしまう可能性を低減することができ
る。また、上部に比べて下部の横断面が小さく形成され
ているので、水流の滞りがちな容器下部にビーズ25が
滞留しにくいように構成することができる。したがっ
て、ビーズ25のほとんど全てを気体導入口31から噴
出す気泡によって良好に攪拌することができる。
横断面を下部よりも大きく形成してあるので、飛散した
ビーズ25が気体放出口33の内部に付着し、気体放出
口33を閉塞させてしまう可能性を低減することができ
る。また、上部に比べて下部の横断面が小さく形成され
ているので、水流の滞りがちな容器下部にビーズ25が
滞留しにくいように構成することができる。したがっ
て、ビーズ25のほとんど全てを気体導入口31から噴
出す気泡によって良好に攪拌することができる。
【0037】[第3実施形態] 次に、図4を参照して
本発明に係る第4実施形態の水中放出器40の構造につ
いて説明する。この実施形態において、気体導入口4
1、内外連通口42、気体放出口43、筒体44、下部
キャップ45、上部キャップ46、吸着部材47は上記
第2実施形態に示したものと同一若しくは対応した構造
を備えている。この中で、上部キャップ46及び吸着部
材47は第2実施形態の上部キャップ36及び吸着部材
37と同一構造であるため、それらの説明は省略する。
本発明に係る第4実施形態の水中放出器40の構造につ
いて説明する。この実施形態において、気体導入口4
1、内外連通口42、気体放出口43、筒体44、下部
キャップ45、上部キャップ46、吸着部材47は上記
第2実施形態に示したものと同一若しくは対応した構造
を備えている。この中で、上部キャップ46及び吸着部
材47は第2実施形態の上部キャップ36及び吸着部材
37と同一構造であるため、それらの説明は省略する。
【0038】本実施形態の下部キャップ45は、全体と
して下方に行くほど横断面が縮小した形状、すなわち、
例えば円錐状、円錐台状、角錐状、角錐台状の形状を備
えている。したがって、ビーズ25が容器下部に沈降し
てきたとき、ビーズ25は下部キャップ45の下端部に
形成された気体導入口41の内部開口に向けて集められ
るため、一部のビーズ25が下部キャップ45の内側に
滞留してしまうことを防止することができる。
して下方に行くほど横断面が縮小した形状、すなわち、
例えば円錐状、円錐台状、角錐状、角錐台状の形状を備
えている。したがって、ビーズ25が容器下部に沈降し
てきたとき、ビーズ25は下部キャップ45の下端部に
形成された気体導入口41の内部開口に向けて集められ
るため、一部のビーズ25が下部キャップ45の内側に
滞留してしまうことを防止することができる。
【0039】また、下部キャップ45は、その多くの部
分に多数の細孔が形成されているか、或いは、下部キャ
ップ45自体が網状の素材によって形成されている。そ
してこれらの細孔や網目が内外連通口42となってい
る。したがって、内外連通口42の個々の開口面積を大
きくすることなく、開口面積の総計を大きくすることが
できるため、効率的に微生物や微生物が作り出した抗生
物質を外部へと放出することができる。
分に多数の細孔が形成されているか、或いは、下部キャ
ップ45自体が網状の素材によって形成されている。そ
してこれらの細孔や網目が内外連通口42となってい
る。したがって、内外連通口42の個々の開口面積を大
きくすることなく、開口面積の総計を大きくすることが
できるため、効率的に微生物や微生物が作り出した抗生
物質を外部へと放出することができる。
【0040】[第4実施形態] 次に、図5を参照して
本発明に係る第4実施形態の水中放出器50について詳
細に説明する。この水中放出器50は、第1実施形態と
ほぼ同様の筒状の一体の容器で構成され、下端部に気体
導入口51を備えている。しかし、本実施形態では、内
外連通口52が容器下部の側壁(周壁)に形成され、ま
た、上部に形成された気体放出口53もまた容器上部の
側壁(周壁)に形成されている点が上記各実施形態と異
なる。
本発明に係る第4実施形態の水中放出器50について詳
細に説明する。この水中放出器50は、第1実施形態と
ほぼ同様の筒状の一体の容器で構成され、下端部に気体
導入口51を備えている。しかし、本実施形態では、内
外連通口52が容器下部の側壁(周壁)に形成され、ま
た、上部に形成された気体放出口53もまた容器上部の
側壁(周壁)に形成されている点が上記各実施形態と異
なる。
【0041】このように、内外連通口52や気体放出口
53が容器の側壁(周壁)に形成されていても、上記の
各実施形態と同様に内外連通口52を通して水が出入り
し、気体放出口53から気体(空気)が放出される点は
同じであり、同様の作用効果を得ることができる。特
に、気体放出口53が容器の最上部に形成されていない
ことによって、気体放出口53よりも高い部分に空気溜
りが限定して形成されている状況では気体(空気)は気
体放出口53から外部に放出されることはなくなる。し
たがって、所定容積の空気溜りを必ず形成することがで
きるという点で、本実施形態では使用開始当初から安定
した動作を実現することができる。
53が容器の側壁(周壁)に形成されていても、上記の
各実施形態と同様に内外連通口52を通して水が出入り
し、気体放出口53から気体(空気)が放出される点は
同じであり、同様の作用効果を得ることができる。特
に、気体放出口53が容器の最上部に形成されていない
ことによって、気体放出口53よりも高い部分に空気溜
りが限定して形成されている状況では気体(空気)は気
体放出口53から外部に放出されることはなくなる。し
たがって、所定容積の空気溜りを必ず形成することがで
きるという点で、本実施形態では使用開始当初から安定
した動作を実現することができる。
【0042】本実施形態では気体導入口51のみを容器
の下端壁面に形成し、内外連通口52及び気体放出口5
3を容器側壁(周壁)に形成しているが、例えば、気体
導入口51のみを容器下部の側壁(周壁)に形成しても
よく、或いは、気体導入口51を上記内外連通口52や
気体放出口53とともに容器側壁(周壁)に形成しても
かまわない。
の下端壁面に形成し、内外連通口52及び気体放出口5
3を容器側壁(周壁)に形成しているが、例えば、気体
導入口51のみを容器下部の側壁(周壁)に形成しても
よく、或いは、気体導入口51を上記内外連通口52や
気体放出口53とともに容器側壁(周壁)に形成しても
かまわない。
【0043】尚、本発明の水中放出器は、上述の図示例
にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。例えば、上記の各実施形態では、微生物を含むビー
ズ状の物体を水中放出器の内部に収容し、当該微生物自
体若しくは微生物が作り出す抗生物質を水槽10内に徐
々に供給するようにしている。しかし、微生物ではな
く、単なる薬液、薬剤、酸素発生錠剤などを水中放出器
の内部に貯めて置き、内外連通口から徐々に放出するよ
うに構成してもよく、また、薬剤等の代わりに、観賞魚
などの水生動物の餌や水草などの水生植物の活力剤など
を内部に収容し、徐々に水槽内に放出するように構成し
ても構わない。
にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。例えば、上記の各実施形態では、微生物を含むビー
ズ状の物体を水中放出器の内部に収容し、当該微生物自
体若しくは微生物が作り出す抗生物質を水槽10内に徐
々に供給するようにしている。しかし、微生物ではな
く、単なる薬液、薬剤、酸素発生錠剤などを水中放出器
の内部に貯めて置き、内外連通口から徐々に放出するよ
うに構成してもよく、また、薬剤等の代わりに、観賞魚
などの水生動物の餌や水草などの水生植物の活力剤など
を内部に収容し、徐々に水槽内に放出するように構成し
ても構わない。
【0044】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
気体放出口から気泡が放出されると、容器内部に滞留し
た気体量は一時的に減少し、次に気泡が放出されるまで
は、容器内部の気体量は徐々に増加するので、容器内部
の気体量は増減を繰り返すこととなる。したがって、こ
の容器内部の気体量の増減に応じて内外連通口から僅か
ずつ水が出入りすることとなるため、容器内にあらかじ
め薬剤、微生物、餌などの内容物を収容しておくことに
よって、これらの内容物を徐々に水中に放出することが
可能になる。内容物は気体導入口から導入された気泡の
上昇によって生ずる水流によって常時攪拌されているの
で、内外連通口からの内容物の放出量の変動が低減さ
れ、また、内容物が好気性の微生物である場合には、気
体導入口から導入される気泡によるエアレーションや攪
拌作用は当該微生物に対する好適な生息環境を維持する
のに役立つ。
気体放出口から気泡が放出されると、容器内部に滞留し
た気体量は一時的に減少し、次に気泡が放出されるまで
は、容器内部の気体量は徐々に増加するので、容器内部
の気体量は増減を繰り返すこととなる。したがって、こ
の容器内部の気体量の増減に応じて内外連通口から僅か
ずつ水が出入りすることとなるため、容器内にあらかじ
め薬剤、微生物、餌などの内容物を収容しておくことに
よって、これらの内容物を徐々に水中に放出することが
可能になる。内容物は気体導入口から導入された気泡の
上昇によって生ずる水流によって常時攪拌されているの
で、内外連通口からの内容物の放出量の変動が低減さ
れ、また、内容物が好気性の微生物である場合には、気
体導入口から導入される気泡によるエアレーションや攪
拌作用は当該微生物に対する好適な生息環境を維持する
のに役立つ。
【図1】本発明に係る水中放出器の第1実施形態の使用
態様を示す構成図である。
態様を示す構成図である。
【図2】第1実施形態の水中放出器の構造を示す縦断面
図である。
図である。
【図3】本発明に係る水中放出器の第2実施形態の構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係る水中放出器の第3実施形態の構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図5】本発明に係る水中放出器の第4実施形態の構造
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
10…水槽 12…ろ過装置 15…エアチューブ 16…エアポンプ 20,30,40,50…水中放出器 20A…内部空間 20B…空気溜り 21,31,41,51…気体導入口 22,32,42,52…内外連通口 23,33,43,53…気体放出口 25…ビーズ 34…筒体 35,45…下部キャップ 36,46…上部キャップ 37,47…吸着部材
Claims (7)
- 【請求項1】 下部壁面に形成された気体導入口及び内
外連通口と、上部壁面に形成された気体放出口とを有す
る容器を有し、該容器が水中に配置されて前記気体導入
口から気体が導入されると、該気体が前記容器内を気泡
として上昇し、前記容器の内側上部に滞留した状態で前
記気体が前記気体放出口から気泡として徐々に水中に放
出されるように構成されていることを特徴とする水中放
出器。 - 【請求項2】 請求項1において、前記容器は、本体部
と、該本体部の上部に対して着脱可能に構成され、前記
気体放出口を備えた上部材とを備えていることを特徴と
する水中放出器。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記容
器は、本体部と、該本体部に対して着脱可能に構成さ
れ、前記気体導入口と前記内外連通口の少なくとも一方
を備えた下部材とを備えていることを特徴とする水中放
出器。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
項において、前記容器は、上部の横断面が下部の横断面
よりも大きくなるように構成されていることを特徴とす
る水中放出器。 - 【請求項5】 請求項1から請求項4までのいずれか1
項において、前記容器の下部は、下方に向けて横断面が
縮小する形状を備えていることを特徴とする水中放出
器。 - 【請求項6】 請求項1から請求項5までのいずれか1
項において、前記容器内には、生物学的作用を有する微
生物若しくは薬剤が収容されていることを特徴とする水
中放出器。 - 【請求項7】 請求項1から請求項5までのいずれか1
項において、前記容器内には水性生物のための餌が収容
されていることを特徴とする水中放出器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11226608A JP2001045912A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 水中放出器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11226608A JP2001045912A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 水中放出器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001045912A true JP2001045912A (ja) | 2001-02-20 |
Family
ID=16847873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11226608A Pending JP2001045912A (ja) | 1999-08-10 | 1999-08-10 | 水中放出器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001045912A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022520620A (ja) * | 2019-02-14 | 2022-03-31 | ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド | 水生環境における処理化合物の制御放出のための処理リザーバ及びシステム |
-
1999
- 1999-08-10 JP JP11226608A patent/JP2001045912A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022520620A (ja) * | 2019-02-14 | 2022-03-31 | ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド | 水生環境における処理化合物の制御放出のための処理リザーバ及びシステム |
JP7295257B2 (ja) | 2019-02-14 | 2023-06-20 | ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド | 水生環境における処理化合物の制御放出のための処理リザーバ及びシステム |
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