JP2001045712A - 円筒形同期機 - Google Patents

円筒形同期機

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JP2001045712A
JP2001045712A JP22114299A JP22114299A JP2001045712A JP 2001045712 A JP2001045712 A JP 2001045712A JP 22114299 A JP22114299 A JP 22114299A JP 22114299 A JP22114299 A JP 22114299A JP 2001045712 A JP2001045712 A JP 2001045712A
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fan
rotor
cylindrical
axial
refrigerant gas
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Tomoyuki Fujisawa
智之 藤澤
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】円筒形回転子,固定子の軸長方向の中心面に関
する両側部分をほほ同等に冷却できる円筒形同期機を提
供する。 【解決手段】円筒形同期機1は、励磁装置4側に設置さ
れる軸流ファン2のファン翼の翼角度を、従来例の場合
および反励磁装置4側に設置された軸流ファン3Bの翼
角度よりも2〔度〕大きい22.5〔度〕に設定してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タービン発電機
などの円筒形同期機に係わり、円筒形回転子,固定子の
軸長方向の中心面に関する両側部分をほほ同等に冷却す
るのに好適なその構造に関する。
【0002】
【従来の技術】円筒形回転子を持つ同期機である円筒形
同期機は、大容量のものとしてはタービン発電機が著名
である。以下に、タービン発電機に代表させて、図3〜
図6を用いて従来例の円筒形同期機を説明する。ここで
図3は従来例の円筒形同期機を模式化して示す縦断面図
である。図4は図3のR部における軸流ファンとその関
連装置の要部を示す断面図であり、図5は図4に示した
ファン翼のP矢視図であり、図6は翼角度αを説明する
説明図である。なお、図3,図5,図6において一点鎖
線X−Xは回転子軸の中心軸線であり、図3において一
点鎖線Y−Yは円筒形回転子の軸長方向の中心面であ
り、図4において一点鎖線Z−Zはファン翼の回動中心
の中心軸線である。また、図6は図4におけるファン翼
の平均径DmにおけるP矢から見た断面図として示して
いる。
【0003】図3〜図6において、9は、円筒形回転子
8,固定子7,冷媒ガス(例えば、空気や水素ガス)9
1の通流路を持つケーシング6,冷媒ガス91の冷却装
置69,円筒形回転子8の支持用の複数の主軸受装置
5,出力端子79,励磁装置4と、一対の軸流ファン3
A,3Bとを備えた従来例の2極の円筒形同期機であ
る。円筒形回転子8の外周面と固定子7の内周面と間に
は空隙部78が介在されている。円筒形回転子8は、回
転子軸81,後記する固定子鉄心71と対向する部位に
回転子軸81と一体に形成されて回転子軸81と同心の
円形状の外形を持つ回転子鉄心部82,2極機に対応し
た1対の回転子巻線83を備え、主軸受装置5,5によ
り回転自在に支持されている。それぞれの回転子巻線8
3は平角銅線を巻回して形成された鞍形コイルの複数個
を用いて構成されている。
【0004】それぞれの鞍形コイルは、回転子鉄心部8
2の外周の円周方向に沿わせて形成されている図示しな
い複数の巻線溝に、互いに同心状となる配置関係で装填
されている。回転子巻線83の各鞍形コイルが巻線溝に
収納されている部位には、回転子鉄心部82の軸長方向
に分布して多数の通気孔88が形成されている。回転子
巻線83の巻線溝内に収納されないことで回転子鉄心部
82の両端面から突き出されて配置される部位である端
部84A,84Bは、円筒状をした保持体によってその
外周側が保持され、円筒形回転子8が回転することで発
生する強大な遠心力に対して保持されている。
【0005】固定子7は、多数の薄板材製の鉄心板を積
層して形成されて回転子軸81と同心の円形の内径を持
つ固定子鉄心71と、固定子鉄心71に形成されている
図示しない複数の巻線溝に装填された固定子巻線72と
を備える。固定子鉄心71の鉄心板の積層方向の要所に
は、冷媒ガス91を通流させるための通風ダクトの複数
個が形成されている。この固定子巻線72で得られた電
力を取り出すために複数の口出線73が備えられてお
り、これ等の口出線73のそれぞれは後記する内部側出
力端子79Bに接続されている。ケーシング6は固定子
7および円筒形回転子8の主要部を気密に覆うように構
成される部材であるが、回転電気機械9では、固定子鉄
心71の外周面に外接させて2枚の仕切板61が固定子
鉄心71の鉄心板の積層方向の両端部に配設されてお
り、この仕切板61には冷媒ガス91用の貫通孔が形成
されている。
【0006】ケーシング6の両端部には、それぞれの軸
流ファン3A,3Bに対応させて吸気ダクト62A,6
2Bが備えられており、この吸気ダクト62A,62B
を形成するために吸気ダクト用の隔壁63A,63Bが
それぞれ配設されている。この隔壁63Aには冷媒ガス
91を励磁装置4に分岐供給するために、供給側ダクト
64と戻り側ダクト65とが吸気ダクト62Aなどを仕
切るようにして配設されている。冷却装置69は、円筒
形回転子8,固定子7,励磁装置4などを冷却すること
で高温となった冷媒ガス91から熱を除去するための冷
却器であり、この事例の場合には2台が備えられてい
る。これ等の冷却装置69は外形が直方体状に形成さ
れ、冷媒ガス91の流出面を吸気ダクト62A,62B
に臨ませてケーシング6に気密に装着されている。
【0007】この両冷却装置69は、冷媒ガス91の流
入面を固定子鉄心71の外周面に対向させると共に固定
子鉄心71の外周面との間に空間を隔てて配設されてい
る。出力端子79は、外部側出力端子79Aと内部側出
力端子79Bとで構成されており、それぞれ固定子巻線
72の口出線73の本数と同一個数が備えられている。
これ等の内、外部側出力端子79Aはケーシング6の底
部に、また内部側出力端子79Bは外部側出力端子79
Aと対向し合う部位の隔壁63Aに、それぞれ気密に装
着されている。それぞれの内部側出力端子79Bの一方
の端子には口出線73が接続され、内部側出力端子79
Bの他方の端子は吸気ダクト62A内で対応する外部側
出力端子79Aの一方の端子に接続される。そうして、
固定子巻線72で得られた電力は、外部側出力端子79
Aの他方の端子から円筒形同期機9の外部に供給され
る。
【0008】励磁装置4は、回転子巻線83に供給する
励磁電流を発生する交流発電機である主励磁機41,主
励磁機41の界磁巻線に励磁電流を供給する永久磁石式
発電機である副励磁機42,主励磁機41で発生した交
流電流を整流する回転整流装置43と、励磁装置用ケー
シング44とを有している。主励磁機41,副励磁機4
2および回転整流装置43がそれぞれに持つ回転部は、
回転子軸81の一方の端部部分に装着されている。励磁
装置用ケーシング44は、主励磁機41,副励磁機42
および回転整流装置43の全体を気密に覆うと共に、そ
の底部には供給側ダクト壁64と接続する供給側風胴4
5が、また上部には戻り側ダクト壁65と接続する戻り
側風胴46とがそれぞれ気密に取り付けられている。こ
れにより励磁装置4内には供給側風胴45,戻り側風胴
46を介して冷媒ガス91が通流される。
【0009】軸流ファン3A,3Bは冷媒ガス91を回
転電気機械9内に循環させるために設けられ、この事例
の場合には、図示のように回転子巻線83の両端部84
A,84Bの回転子軸81の軸長方向に関する最端部付
近のそれぞれに配設されている。軸流ファン3Aは、複
数のファン翼31Aと、図3,図4に示したような円筒
状をしたファンガイド32とで構成されている。また軸
流ファン3Bは、複数の図示しないファン翼31B(フ
ァン翼31Aとの相異点は後記する)と、軸流ファン3
Aが持つのと同じファンガイド32とで構成されてい
る。このファンガイド32は回転子軸81を取り巻くよ
うな位置関係で隔壁63A,63Bのそれぞれに気密に
装着される。ファン翼31Aおよびファン翼31Bの本
数は同一であり、大容量の円筒形同期機の場合には、1
0本以上の本数であることが一般であり、このファン翼
31Aおよびファン翼31Bの翼部は中心面Y−Yに関
して面対象の関係にあり、このことを除いては同一の形
状・寸法を有している。
【0010】そうして、ファン翼31Aおよびファン翼
31Bの翼部の形状を面対象の関係にする理由は、共に
回転子軸81により駆動されるファン翼31Aおよびフ
ァン翼31Bによって生成される冷媒ガス流91の通流
方向を互いに逆方向になる関係にしたいためである。そ
れぞれのファン翼31A,31Bは、回転子軸81に一
体に形成されたファン翼取付座89,89に次記する方
法で装着されている。すなわち、それぞれのファン翼取
付座89には、ファン翼31A,31Bと同数の有底の
ねじ孔89aが中心軸線X−Xを中心として放射状に等
間隔角度で形成されている。また、それぞれのファン翼
31A,31Bの基部には、ねじ孔89aと同一のねじ
が形成されたねじ部31aが一体に形成されている。こ
のファン翼31A,31Bは翼角度αが所定値となるよ
うにねじ部31aでねじ孔89aに装着され、使用中に
翼角度αが変化しないように止めねじ31bによって固
着される。
【0011】ファン翼31Aおよびファン翼31Bでは
翼角度αは同一値に設定されており、ここでの翼角度α
は、ファン翼31Aの平均径Dm (図4を参照)におけ
る中心軸線X−Xに対してファン翼31Aが持つ角度θ
に関し、α〔度〕=90〔度〕−θ〔度〕の関係で表さ
れる角度(図6を参照)である。念のために付け加える
と、ファン翼31Bの翼角度αは、ファン翼31Aに対
して面対象となる関係で表される。ファン翼31A,3
1Bの構造および回転子軸81への取付構造をこのよう
にしているのは、冷媒ガス流91として異なる循環量が
要求される異なる円筒形同期機に対しても、同一のファ
ン翼31A,31Bを翼角度αの設定値を変えることだ
けで適用できるようにするためである。
【0012】なお、ファン翼31A,31Bの翼角度α
は、当然のことながらファン翼31A,31Bの仕様な
どによって異なるが、大略で15〔度〕前後〜20
〔度〕前後の範囲に設定されることが一般である。なお
また、円筒形同期機9を駆動する図示しないタービン装
置は、図3において円筒形同期機9の左側に配設され、
さらに、図3において99は、円筒形同期機9および前
記タービン装置のための基礎である。
【0013】従来例の円筒形同期機9は上述のごとくに
構成されているので、それぞれの軸流ファン3A,3B
で加圧されたそれぞれの冷媒ガス91の流れは、まず端
部84A,84Bの付近で大きく3つに分岐される。す
なわち、それぞれの端部84A,84Bの外周部を経て
両側から空隙部78に直接に流入する冷媒ガス流91A
と、固定子巻線72の両端部,口出線73などを冷却し
た後に仕切板61,61に形成されている貫通孔を経て
固定子鉄心71の外周部に流入する冷媒ガス流91B
と、回転子軸81の外周面と端部84Aまたは端部84
Bの内周面との間の空間のそれぞれから回転子巻線83
および回転子鉄心部82に流入する冷媒ガス流91Cと
である。
【0014】これ等の冷媒ガス流の内の冷媒ガス流91
Cは、回転子巻線83の端部84A,84Bを強制対流
により冷却しつつ回転子鉄心部82の端部に到り、冷媒
ガス流91Cの内の多くの部分はこの端部から巻線溝部
に流入し、回転子巻線83および回転子鉄心部82を強
制対流により冷却した後、通気孔88から空隙部78に
順次流入する。このようにして、空隙部78で合流され
た冷媒ガス流91Aと冷媒ガス流91Cは、固定子鉄心
71に形成されている通風ダクト中を通流し、固定子鉄
心71および固定子巻線72を冷却した後に固定子鉄心
71の外周部に到り冷媒ガス流91Bと合流する。また
軸流ファン3Aで加圧された冷媒ガス流91の内の冷媒
ガス流91Bの一部は供給側風胴45,戻り側風胴46
を介して励磁装置4を経由して循環して励磁装置4を冷
却する。
【0015】固定子鉄心71の外周部で合流された冷媒
ガス91は、円筒形回転子8,固定子7,励磁装置4を
冷却したので比較的に高温になっているが、この高温の
冷媒ガス91は固定子鉄心71の通風ダクトから吹き出
された状態のまま、あるいは、固定子鉄心71の外周を
巡る経路を経て冷却装置69に流入し、冷却装置69に
よって除熱される。冷却装置69で除熱されて再び低温
に戻った冷媒ガス91は、吸気ダクト62A,62Bを
経て軸流ファン3A,3Bに流入される。なお、出力端
子79は軸流ファン3Aに流入する冷媒ガス91により
冷却されている。前述した従来例の円筒形同期機9は、
冷媒ガス91の通流経路に関してはいわゆる単流式と呼
ばれている方式のものであるが、円筒形同期機には複流
式と呼ばれている冷媒ガス91の通流経路を採るものも
知られている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る円筒形同期機9では前記構造を持つ1対の軸流ファン
3A,3Bを用いて円筒形同期機9内に冷媒ガス91を
循環させることで、回転電気機械9を構成している各部
を冷却することができているが、次記するような問題点
が見出されてその解決が望まれている。すなわち、円筒
形同期機9では製作に際して好都合なために、軸流ファ
ン3A,軸流ファン3Bのファン翼31A,ファン翼3
1Bの翼角度αを同一値に設定することが当然のことと
して行われてきている。
【0017】ところで、軸流ファン3Bは、円筒形回転
子8,固定子7のみを冷却するのに対し、軸流ファン3
Aは、円筒形回転子8,固定子7に加え、励磁装置4,
口出線73や出力端子79も冷却する。このため、軸流
ファン3Aにより生成される冷媒ガス流91が除去すべ
き熱量と軸流ファン3Bにより生成される冷媒ガス流9
1が除去すべき熱量とは同一量ではなく、前者の方が多
い。また、軸流ファン3Aにより生成される冷媒ガス流
91はその一部が励磁装置4の冷却用に分岐されるの
で、円筒形回転子8,固定子7の冷却に用いられる冷媒
ガス流91の流量は、軸流ファン3Bにより生成される
冷媒ガス流91と対比して軸流ファン3Aにより生成さ
れるものの方が少ない。
【0018】これ等の結果、軸流ファン3Aにより生成
される冷媒ガス91で冷却される部位の円筒形回転子
8,固定子7の温度上昇値は、軸流ファン3Bにより生
成される冷媒ガス91で冷却される部位の円筒形回転子
8,固定子7の温度上昇値よりも高い。そうしてこの種
の円筒形同期機では、その最高温度は端部84A,84
Bに在る回転子巻線83に発生することが知られてお
り、したがって、円筒形同期機9ではその最高温度は軸
流ファン3Aにより生成される冷媒ガス91で冷却され
る回転子巻線83の端部84Aで主に発生し、このこと
は従来技術の複流式の円筒形同期機でも同様である。し
かしながら、端部84Aの温度上昇値が端部84Bの温
度上昇値よりも高いことは、円筒形同期機の定格出力値
が端部84Aの温度によって規制されることになるの
で、円筒形同期機の大容量化や小形化を進める上から
は、そのまま放置することができなくなってきている。
【0019】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、円筒形回転子,固
定子の軸長方向の中心面に関する両側部分をほほ同等に
冷却できる円筒形同期機を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的は、この発明に
よれば、円形状内面を持つ固定子と、回転子軸・回転子
巻線を有して前記固定子の円形状内面と同心に配設され
る円筒形回転子と、回転部が前記円筒形回転子の一方の
端部側で回転子軸に装着され前記回転子巻線に励磁電流
を供給する励磁装置と、前記回転子巻線の両端部付近で
回転子軸に装着され固定子・円筒形回転子・励磁装置な
どを冷却する冷却ガス流を生成する1対の軸流ファンと
を備え、前記1対の軸流ファンのそれぞれは前記回転子
軸の中心軸線と直交する平面に関して互いに面対象の関
係になる形状の同数のファン翼を有すると共に、励磁装
置の回転部が装着される側に装着される軸流ファンのフ
ァン翼の取付角度は、反励磁装置側に装着される軸流フ
ァンのファン翼の取付角度よりも大きい角度に設定され
ることにより達成される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図
1,図2を用いて詳細に説明する。なお以下の説明にお
いては、図3〜図6に示した従来例の円筒形同期機と同
一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。また
図1には、図3〜図6で付した符号については、極力代
表的な符号のみを記すようにしている。ここで、図1は
この発明の実施の形態の一例による円筒形同期機の要部
を模式化して示す縦断面図であり、図2は図1および図
3に示す円筒形同期機に用いられる軸流ファンにより得
られる冷媒ガスの流量と圧力の関係の事例などを示すグ
ラフである。なお図1は、図3からその中央部であるS
部などを除いた図面として示している。
【0022】図1において、1は、図3〜図6に示した
従来例に円筒形同期機9に対して、軸流ファン3Aに替
えて軸流ファン2を用いるようにした円筒形同期機であ
る。この発明による軸流ファン2を従来例の軸流ファン
3Aと対比するとその翼角度αのみが異なる。すなわ
ち、この発明による円筒形同期機1に設けられる軸流フ
ァン2は、ファン翼に従来例の軸流ファン3Aに用いら
れているものと全く同一のファン翼31Aが用いられて
おり、異なることはその翼角度α2 を従来例の場合の翼
角度α9 よりも大きく設定していることである。
【0023】この発明による円筒形同期機1と従来例の
円筒形同期機9に用いられる軸流ファン2および3Aと
軸流ファン3Bとは、中心面Y−Yに関して面対象の関
係にあることを除けば同一の形状・寸法を有するファン
翼(ファン翼31A,31B)を用いている。そうして
発明者らが調査したところでは、軸流ファン2,3Aに
より円筒形回転子8の軸長方向の中心面Y−Yよりも励
磁装置4側にある回転子巻線83部で得られる冷媒ガス
91Cの流量と圧力の関係は、翼角度αをパラメータと
して相対値で表すと、図2に示すように右下がりの曲線
になる。
【0024】なお図2では、流量(相対値)を横軸に,
圧力(相対値)を縦軸に採り、翼角度(α)15.5
〔度〕,翼角度(α)25.5〔度〕の場合を細い点線
で、翼角度(α)20.5〔度〕の場合を太い点線で、
また、翼角度(α)22.5〔度〕の場合を太い実線で
示している。図2を視察することにより、軸流ファン
2,3Aで得られる冷媒ガス91の流量Qは、翼角度α
を増加することで増大できることが分かる。この図2を
用いて従来例の円筒形同期機9の軸流ファン3Aの場合
を説明すると、軸流ファン3Aのファン翼31Aの翼角
度αは、15.5〔度〕程度〜20.5〔度〕程度の範
囲であると言い直すことができる。
【0025】次に、円筒形同期機1および9を、冷媒ガ
ス91を通流させたい負荷装置として見た場合の説明を
行う。なお説明を簡明化するために以降の説明では、従
来例の円筒形同期機9の軸流ファン3A,3Bのファン
翼31A,31Bの翼角度αは20.5〔度〕であると
する。円筒形回転子8の軸長方向の中心面Y−Yよりも
励磁装置4側にある回転子巻線83に通流する冷媒ガス
91Cの流量Qと、流量Qが通流することで冷媒ガス9
1Cに発生する圧力Pの事例は、図2にA点で示す動作
点における値である。励磁装置4側にある回転子巻線8
3に通流させる冷媒ガス91Cの流量を増減させる場合
に冷媒ガス91Cに必要となる圧力Pは、流体力学の知
見を用いれば「圧力P」∝「(流量Q)2 」の関係にな
る。図2に一点鎖線で描かれた右上がりの曲線は、この
関係を示したいわゆる負荷曲線であり、図2ではA点を
通る二次曲線として示されている。
【0026】「発明が解決しようとする課題」の項で説
明した円筒形回転子8,固定子7の冷却に用いられる冷
媒ガス流91の流量に関して、軸流ファン3Bにより生
成される冷媒ガス流91と対比して軸流ファン3Aによ
り生成される方が10〔%〕程度少ないとした場合に
は、円筒形同期機1では、励磁装置4側にある回転子巻
線83に通流させる冷媒ガス91Cの流量を、従来例の
円筒形同期機9の場合よりも10〔%〕程度増大させる
必要がある。そのためには、円筒形同期機1では、軸流
ファン2はこの負荷曲線上でA点よりも10〔%〕程度
大きい冷媒ガス91Cの流量QとなるB点で動作させれ
がよいことになる。冷媒ガス91Cのこの流量Qを得る
ためには、図2から明らかなようにファン翼31Aの翼
角度(α)を22.5〔度〕に設定すればよい。
【0027】発明者は、ファン翼31Aの翼角度(α)
を従来例の20.5〔度〕から22.5〔度〕に変更す
ることだけで従来例の円筒形同期機9が持つ課題が解消
できることを見出した。すなわち、この発明による円筒
形同期機1では、励磁装置4側に装着される軸流ファン
2(翼角度α2 )と反励磁装置4側に装着される軸流フ
ァン3B(翼角度α9 )とは、中心面Y−Yに関して面
対象の関係にあるファン翼31A,31Bとをそれぞれ
に用いており、翼角度α2 >翼角度α9 の関係に設定す
ることを除いては、同一の形状・寸法を有している。そ
うしてこの事例の場合には、翼角度α2 は従来例の場合
の翼角度α9 よりも2〔度〕程度大きく設定されてい
る。
【0028】翼角度α2 をこのように設定することのみ
によって、この発明の一例の円筒形同期機1では、円筒
形回転子8の軸長方向の中心面Y−Yに関する励磁装置
4側および反励磁装置4側を、実質的に同一条件で冷却
することができ、回転子巻線83の温度上昇値は中心面
Y−Yに関する両側で同等にできる。また、軸流ファン
2によって供給される冷媒ガス91Cの流量が約10
〔%〕増大されると言うことは、軸流ファン2によって
供給される冷媒ガス91Aおよび冷媒ガス91Bも約1
0〔%〕増大されると言うことである。
【0029】すなわち、軸流ファン2による冷媒ガス9
1の全供給量は、従来例の軸流ファン3Bによる冷媒ガ
ス91の全供給量よりも約10〔%〕増大される。この
ことによってこの発明による円筒形同期機1では、励磁
装置4および口出線73や出力端子79も十分に冷却す
ることができるという利点を得ることができる。そうし
てこれ等の特長は、この発明による円筒形同期機1がフ
ァン翼31Aの翼角度α2 を変更することを除いては従
来例の円筒形同期機9の場合と全く同一であるので、製
造原価の増加無しに得ることができることも、この発明
による円筒形同期機1の利点である。
【0030】前述の説明では、励磁装置4側の軸流ファ
ン2による冷媒ガス91の全供給量を反励磁装置4側の
軸流ファン3Bによる冷媒ガス91の全供給量に対し約
10〔%〕増大するとしてきたが、これに限定されるも
のではなく、軸流ファン2の軸流ファン3Bに対する冷
媒ガス91の全供給量の増大率は、軸流ファン2,3B
が装着される対象の円筒形同期機の仕様に対応して適切
に設定されるべきことは勿論のことである。また、前述
の説明では、反励磁装置4側の軸流ファン3Bのファン
翼31Bの翼角度αは20.5〔度〕であるであるとし
てきたが、これに限定されるものではなく、例えば、固
定子7,円筒形回転子8,励磁装置4などを所定の温度
以下に冷却することができると共に、軸流ファン2の軸
流ファン3Bに対する冷媒ガス91の全供給量の所望の
増大率が得られるのであれば、ファン翼31Bの翼角度
αは適宜の値に設定してよい。
【0031】
【発明の効果】この発明による円筒形同期機は、前記課
題を解決するための手段の項で述べた構成とすること
で、製造原価の増加無しに、固定子および円筒形回転子
の励磁装置側を、反励磁装置側とほぼ同等レベルに冷却
することが可能になるとの効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例による円筒形同期
機の要部を模式化して示す縦断面図
【図2】図1および図3に示す円筒形同期機に用いられ
る軸流ファンにより得られる冷媒ガスの圧力と流量との
関係の事例などを示すグラフ
【図3】従来例の円筒形同期機を模式化して示す縦断面
【図4】図3のR部における軸流ファンとその関連装置
の要部を示す断面図
【図5】図4に示したファン翼のP矢視図
【図6】翼角度αを説明する説明図
【符号の説明】
1 円筒形同期機 2 軸流ファン 3B 軸流ファン 4 励磁装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円形状内面を持つ固定子と、回転子軸・回
    転子巻線を有して前記固定子の円形状内面と同心に配設
    される円筒形回転子と、回転部が前記円筒形回転子の一
    方の端部側で回転子軸に装着され前記回転子巻線に励磁
    電流を供給する励磁装置と、前記回転子巻線の両端部付
    近で回転子軸に装着され固定子・円筒形回転子・励磁装
    置などを冷却する冷却ガス流を生成する1対の軸流ファ
    ンとを備え、前記1対の軸流ファンのそれぞれは前記回
    転子軸の中心軸線と直交する平面に関して互いに面対象
    の関係になる形状の同数のファン翼を有すると共に、励
    磁装置の回転部が装着される側に装着される軸流ファン
    のファン翼の取付角度は、反励磁装置側に装着される軸
    流ファンのファン翼の取付角度よりも大きい角度に設定
    されることを特徴とする円筒形同期機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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