JP2001042948A - アクチュエータの駆動ユニット - Google Patents

アクチュエータの駆動ユニット

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JP2001042948A
JP2001042948A JP11215109A JP21510999A JP2001042948A JP 2001042948 A JP2001042948 A JP 2001042948A JP 11215109 A JP11215109 A JP 11215109A JP 21510999 A JP21510999 A JP 21510999A JP 2001042948 A JP2001042948 A JP 2001042948A
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Akio Terada
明生 寺田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全系の閉ループゲインを高周波帯域で低減
し、ノイズを抑制し電力を削減して、アクチュエータに
被移送体の高精度・安定移送を可能にするアクチュエー
タの駆動ユニットを提供する。 【解決手段】 オブザーバにより、被移送体の制御の位
置誤差信号とアクチュエータの駆動電流に基づき、被移
送体の加速度、速度、位置の推定値が演算され、位置推
定値と速度推定値が入力されるコントローラで、位置推
定値と速度推定値に基づく演算処理と低域濾波処理が行
われ、アクチュエータの駆動電流がアクチュエータとオ
ブザーバに供給され、オブザーバの帯域と閉ループ特性
の最大ゲインの選択で、サーボ特性の低下を抑え、全系
の高周波帯域でのゲインを低下し、ドライブ電力を削減
し集束誤差信号への重畳ノイズの高周波成分を除去し可
聴ノイズを低減し、発振を防止したアクチュエータに被
移送体の高精度で安定した移送の実行を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被移送体の移送制
御を行うアクチュエータに電力を供給してアクチュエー
タを駆動するアクチュエータの駆動ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】被移送体の移送制御を行うアクチュエー
タが組み込まれるサーボ系の一例として、光ディスクの
対物レンズを、光軸方向に移送制御する電磁アクチュエ
ータを備えた光ディスクのフォーカスサーボ系を取り上
げて説明する。この光ディスクのフォーカスサーボ系
は、図17に示すような構成となっていて、光ディスク
1の記録・再生面に直角な光軸方向に移送自在な対物レ
ンズ2が、光ディスク1に対向して配設され、また、光
ディスク1に入射されるレーザ光の反射光を検出し、光
ディスク1の記録・再生面と、反射光束の合焦点位置と
のずれを示すフォーカスエラー信号Xfを出力する光学
ピックアップ5が設けられている。
【0003】この光学ピックアップ5から出力されるフ
ォーカスエラー信号Xfは、光学ピックアップ5に接続
されたADコンバータ6でAD変換され、ADコンバー
タ6に接続されたDSP(デジタルシグナルプロセッ
サ)7に入力される。DSP7には、システムコントロ
ーラ8が接続されており、DSP7はシステムコントロ
ーラ8からの指令に基づいてサーボ制御を実行する。こ
の場合、フォーカス制御に関しては、フォーカスサーボ
演算、フォーカス制御の引き込み、フォーカス外れの検
出の後処理などを実行し、DSP7から出力されるドラ
イブ信号Fdは、DSP7に接続されたDAコンバータ
10でDA変換された後に、DAコンバータ10に接続
されたドライバ11に入力される。そして、ドライバ1
1からアクチュエータ3に駆動電流Idが供給され、駆
動電流Idによって、アクチュエータ3が駆動され、対
物レンズ2が光軸方向に移送されてサーボ制御動作が実
行される。
【0004】従来の駆動ユニットでは、ドライバ11に
は、移送進み・遅れ補償方式のコントローラが設けら
れ、このコントローラによって、アクチュエータ3が駆
動されるが、コントローラ部分の開ループ構成は、図1
8に示すように、変位信号Xoが入力される入力端子t
iが、減算器12の非反転入力端子に接続され、この減
算器12の出力端子が、位相補償器14と乗算器15の
直列接続回路で構成されるコントローラ13に接続され
ている。このコントローラ13では、減算器12を介し
て入力される信号に対して、位相補償器14によって、
836Hzから位相が進められ、16kHzから位相が
遅らされる位相補償が行われ、位相補償された信号に、
乗算器15で増幅定数630000が乗算され、コント
ローラ13からは駆動電流Idがアクチュエータ3に入
力される。
【0005】アクチュエータ3には、駆動電流Idが入
力される変換器16が設けられ、変換換器16からは、
駆動電流Idにより可動部に作用する加速度信号が出力
され、この加速度信号が、変換器16の出力端子に接続
された演算器20に入力される。この演算器20の出力
端子と、アクチュエータ3の出力端子to間には、積分
器21と積分器22とが互いに直列に接続されている。
また、出力端子toと演算器20の入力端子間には、ば
ね定数の乗算を行う乗算器18が接続され、積分器21
と積分器22の接続点と、演算器20の入力端子間に
は、逆起電力によるダンピングやメカニカルなダンピン
グに対応するダンプ定数の乗算を行う乗算器17が接続
されている。
【0006】演算器20では、変換器16からの駆動電
流Idによる加速度信号ai、乗算器17により帰還入
力されるダンピングによる加速度信号ad、乗算器18
により帰還入力されるばね力による加速度信号akに基
づいて、加速度信号aが演算され、この加速度信号aが
積分器21で積分されて速度信号Vが得られ、速度信号
が積分器22で積分されて変位信号Xが得られ、この変
位信号Xによって、対物レンズ2が光軸方向にフォーカ
ス制御される。
【0007】この開ループ構成での入力端子tiから出
力端子toまでの周波数特性は、図20に示すようにな
り、開ループゲインが0dBとなるサーボ帯域周波数
は、4kHzで比較的高く設定され、位相余裕は60゜
程度確保されている。
【0008】位相補償型コントローラの閉ループ構成
は、図19に示すように、図18の開ループ構成に対し
て、出力端子toを減算器12の反転入力端子に接続す
ることにより得られ、この閉ループ構成の周波数特性
は、図21のようになり、この位相補償型コントローラ
は設計的にも別段の問題はなく、良好な位相補償動作が
期待される。この場合、必要な安定性と応答性を得るた
めには、位相余裕を確保することが必要になり、特に、
近年のDSPでサンプル値制御を行う方式の場合には、
零次ホールド、演算時間の遅れのために、位相が遅れが
生じるので、より深い位相進みが必要になる。
【0009】このような位相進み条件を設定した位相補
償器を、実際の系に適用して位相補償を行わせると、位
相進み補償の微分特性により、フォーカスエラー信号に
重畳されるノイズの高周波成分が増幅された状態で、ア
クチュエータが駆動されるために、アクチュエータの消
費電力が増大すると共に、アクチュエータから発生する
アコーステックノイズ(可聴ノイズ)が増大し、特に、
信号の高周波成分でドライバ11が飽和状態となると、
重畳されるノイズによってサーボ動作が乱されることが
ある。この場合、フォーカスエラー信号に重畳されるノ
イズには、電気的ノイズ、AD変換の変換誤差で生じる
ノイズ、量子化雑音、光学ピックアップで検出されるト
ラックでの変調信号成分などがある。また、アクチュエ
ータ3が、例えば25kHzと比較的高い周波数に、Q
値が大きい2次共振点を持っていると、位相進み補償の
微分特性により、オープンループ特性での2次共振周波
数のゲインが0dBを越える場合があり、フォーカスサ
ーボ系が発振することがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の移送進
み・遅れ補償方式のコントローラに存在する問題を、サ
ーボ帯域外の高周波帯域でのゲインを低下させて解決す
るために、位相補償器14に、例えば6kHzを遮断周
波数とするLPF(低域通過濾波器)を直列に接続する
と、開ループでの位相余裕に影響がでて、閉ループのゲ
インの最大値Mpが劣化してしまい、実際には使用でき
ない状態になる。
【0011】本発明は、前述したようなこの種のアクチ
ュエータの駆動ユニットの動作の現状に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、全系の閉ループゲインを高周
波帯域で効率的に低減して、アクチュエータ電力を削減
しノイズの発生を抑えた状態で、アクチュエータに対し
て、被移送体の高精度で安定した移送を行わせることが
可能なアクチュエータの駆動ユニットを提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、被移送体の移送を制御する
アクチュエータに電力を供給して、前記アクチュエータ
に前記移送の制御を実行させるアクチュエータの駆動ユ
ニットであり、前記被移送の制御での位置誤差信号と、
前記アクチュエータの駆動電流とに基づき、前記被移送
体の加速度推定値、速度推定値及び位置推定値を演算す
るオブザーバと、該オブザーバから前記位置推定値及び
前記速度推定値が入力され、前記位置推定値及び前記速
度推定値に基づく演算処理と、得られた演算値の低域濾
波処理とにより前記駆動電流を取得し、該駆動電流を前
記アクチュエータと前記オブザーバとに供給するコント
ローラとを有することを特徴とするものである。
【0013】このような手段によると、オブザーバの帯
域と閉ループ特性の最大ゲインとを、適確に選択設定す
ることにより、オブザーバの付加によるサーボ特性の低
下を抑え、トータルシステムの高周波帯域でのゲインを
大幅に低下させて、アクチュエータのドライブ電力を削
減し、フォーカスエラー信号に重畳するノイズの高周波
成分を除去し、アコースティックノイズを低減し、アク
チュエータの発振を防止した状態で、アクチュエータに
対して、被移送体の高精度で安定した移送を行わせるこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態を、
図面を参照して説明する。図1は本実施の形態の開ルー
プ構成を示すブロック線図、図2は本実施の形態の閉ル
ープ構成を示すブロック線図、図3は本実施の形態に含
まれるコントローラ・アクチュエータ系の開ループ構成
を示すブロック線図、図4は本実施の形態に含まれるコ
ントローラ・アクチュエータ系の閉ループ構成を示すブ
ロック線図、図5は本実施の形態に含まれるオブザーバ
系の開ループ構成を示すブロック線図、図6は本実施の
形態に含まれるオブザーバ系の閉ループ構成を示すブロ
ック線図である。
【0015】本実施の形態には、図1に示すように、オ
ブザーバ40、コントローラ13A及びアクチュエータ
3が設けられ、コントローラ13Aから出力される駆動
電流Idが、アクチュエータ3に入力されてアクチュエ
ータ3が駆動されると共に、コントローラ13Aから出
力される駆動電流Idに基づき、オブザーバ40に帰還
信号が入力され、オブザーバ40において、この帰還信
号と変位信号Xoに対応する信号とに基づいて、演算さ
れる位置推定信号X゜と速度推定信号V゜とが、コント
ローラ13Aに入力されるように構成されている。
【0016】先ず、本実施の形態に含まれるコントロー
ラ・アクチュエータ系の基本的な構成と動作について説
明する。本実施の形態に含まれるコントローラ・アクチ
ュエータ系の開ループ構成は、図3に示すようになって
いて、入力端子tiからの変位信号Xoが減算器27の
反転入力端子と、微分器29を介して減算器28の反転
入力端子に入力され、減算器27の出力端子は、乗算器
23の入力端子に、減算器28の出力端子は、乗算器2
4の入力端子にそれぞれ接続されている。そして、乗算
器23では、変位信号Xoに基づく信号に、増幅定数6
30000が乗算され、乗算器24では、変位信号Xo
の微分器29での微分で得られる速度信号に増幅定数1
20が乗算される。乗算器23、24の出力端子には演
算器25が接続され、演算器25による演算処理と、演
算器25に接続されるLPF26の濾波処理とにより、
コントローラ13Aからは、駆動電流Idがアクチュエ
ータ3に供給される。そして、アクチュエータ3によっ
て、すでに図18を参照して説明したように、対物レン
ズ2の光軸方向の移送制御が行われる。
【0017】図10は本実施の形態に含まれるコントロ
ーラ・アクチュエータ系の開ループ構成のコントローラ
側の周波数特性図、図11は本実施の形態に含まれるコ
ントローラ・アクチュエータ系の閉ループ構成の周波数
特性図である。本実施の形態に含まれるコントローラ・
アクチュエータ系の開ループ構成の周波数特性は、図1
0に示すようになり、図3に対して、出力端子toを減
算器27の非反転端子に接続して得られる本実施の形態
に含まれるコントローラ・アクチュエータ系の閉ループ
構成は図4に示すようになり、その周波数特性は図11
に示すようになる。
【0018】図10、図11に示される周波数特性を、
すでに説明した図20、図21の周波数特性とそれぞれ
比較すると明らかなように、本実施の形態に含まれるコ
ントローラ・アクチュエータ系の基本的な動作特性は、
従来の位相進み・遅れ補償方式の動作特性と同等であ
り、状態フィードバックだけであると、従来の位相進み
・遅れ補償に比して、かえって高域周波数帯でのゲイン
が上昇するので、LPF26によって、これを補償して
いるのである。
【0019】一方、本実施の形態に含まれるオブザーバ
系の開ループ構成は、図5に示すようになっていて、減
算器27を介して、変位信号Xoに基づく信号が入力さ
れる乗算器31と乗算器32とが、減算器27の出力端
子に、互いに並列に接続されている。このオブザーバ4
0には、アクチュエータモデル3Mが設けられており、
アクチュエータモデル3Mには、加速度推定値を演算す
る演算器33が設けられ、演算器33の出力端子が積分
器34を介して、演算器35に接続され、演算器35の
出力端子が、積分器36を介して出力端子toに接続さ
れている。そして、演算器33の入力端子と出力端子t
o間に乗算器38が接続され、演算器33の入力端子と
演算器35の出力端子間に乗算器37が接続され、乗算
器31の出力端子が演算器35の入力端子に、乗算器3
2の出力端子が演算器33の入力端子にそれぞれ接続さ
れている。
【0020】このオブザーバ40では、減算器27から
変位信号Xoに基づいて出力される信号に対して、乗算
器31によって増幅定数38000が乗算され、乗算器
32によって増幅定数2×108 がそれぞれ乗算され、
増幅された信号は、演算器25と演算器33とにそれぞ
れ入力される。そして、演算器33では、乗算器32か
ら入力される変位信号Xoに基づく信号、乗算器37か
ら帰還入力される速度信号に基づく信号、乗算器38か
ら帰還入力される変位信号に基づく信号、及び端子t1
から入力され、この場合は0に設定された加速度信号に
基づいて加速度推定値の演算が行われる。
【0021】この加速度推定値の演算後に、演算器33
からは、演算された推定加速度信号a゜が出力され、こ
の推定加速度信号a゜は、積分器34で演算された後
に、演算器35に入力される。演算器35では、推定加
速度信号a゜を積分した信号と乗算器31からの信号と
に基づき、推定速度値が演算され、演算器35からは、
推定速度信号V゜が出力されて、積分器36に入力され
ると共に、乗算器37を介した帰還信号が、演算器33
に帰還入力される。そして、積分器36では、推定速度
信号V゜の積分が行われ、積分器36からは推定変位信
号X゜が出力され、この推定変位信号X゜は出力端子t
oに出力されると共に、乗算器38を介した帰還信号が
演算器33に帰還入力される。
【0022】本実施の形態に含まれるオブザーバ40の
開ループ構成の周波数特性は、図12に示すようにな
り、図5に対して、出力端子toを減算器27の反転端
子に接続した本実施の形態に含まれるオブザーバ40の
閉ループ構成は、図6に示すようになり、その周波数特
性は図13に示すようになる。図12に示された開ルー
プの周波数特性から明らかなように、オブザーバ40の
開ループのゲインが0dBになる帯域周波数は6kHz
に設定されている。また、位相余裕も大きく設定されて
いるので、図13に示された閉ループの特性はMpが小
さく適確な特性となっていて、コントローラ13Aのサ
ーボ帯域4kHzまでのオブザーバ40の閉ループの周
波数特性のゲインは、0dB±1dB程度に抑えられて
いる。
【0023】本実施の形態では、図1に開ループ構成が
図2に閉ループ構成が示されるように、アクチュエータ
3の状態を示す変位信号Xo、速度信号Vを、コントロ
ーラ13Aに直接入力するのではなく、すでに説明した
オブザーバ40のアクチュエータモデル3Mで推定値演
算が行われ、アクチュエータモデル3Mから、コントロ
ーラ13Aの乗算器23に推定変位信号X゜が入力さ
れ、乗算器24に推定速度信号V゜が入力される構成と
なっている。
【0024】図7は本実施の形態のトータルシステムの
開ループ構成の周波数特性図、図8は本実施の形態のト
ータルシステムの閉ループ構成の周波数特性図である。
【0025】本実施の形態のトータルシステムの開ルー
プ構成の周波数特性は、図7に示すようになり、図2に
示すように、図1の出力端子toを減算器27の非反転
入力端子に接続した本実施の形態のトータルシステムの
閉ループ構成の周波数特性は図8に示すようになる。本
実施の形態のトータルシステムの閉ループ構成の周波数
特性は、図8に示すように、図11に示す本実施の形態
の閉ループ構成のコントローラ側の周波数特性に比し
て、高周波数帯域のゲインが、例えば20kHzで10
dBと大きく低減されているにもかかわらず、サーボ帯
域周波数やMPの劣化は僅かに抑えられている。このた
めに、本実施の形態によると、サーボ特性を劣化させる
ことなく、サーボ帯域外の高周波帯域のゲインを大きく
低下させることが可能になる。
【0026】ここで、本実施の形態を等価変換すること
により、その動作特性と得られる効果についてさらにを
検討する。図14は本実施の形態の閉ループ構成の第1
の等価変換ブロック線図、図15は本実施の形態の閉ル
ープ構成の第2の等価変換ブロック線図、図16は本実
施の形態の閉ループ構成の第3の等価変換ブロツク線図
である。
【0027】一般に、本発明の実施の形態のように、状
態の推定を行うオブザーバ40と、オブザーバ40で推
定された状態がフィードバックされるコントローラ13
A及びアクチュエータ3を組み合わせたトータルシステ
ムの閉ループの極の集合は、オブザーバ40の閉ループ
の極の集合と、コントローラ13A、アクチュエータ3
による閉ループの極の集合の和集合となることが知られ
ている。この点から本実施の形態を検討すると、トータ
ルシステムの閉ループ伝達関数は、オブザーバ40の閉
ループ伝達関数と、コントローラ13A及びアクチュエ
ータ3の系の閉ループ伝達関数とを掛け合わせたものと
なるはずである。
【0028】図14は、すでに説明した図1に示す本実
施の形態のトータルシステムの閉ループ構成のブロック
線図を等価変換した第1の等価変換ブロック線図であ
る。ここで、アクチュエータ3及びアクチュエータモデ
ル3Mの伝達関数をHとし、オブザーバ40Aのフィー
ドバック部40Fの伝達関数をGとして、同図(a)の
P点、Q点の接続を等価変換により、R点に移すことを
検討する。同図(b)に示すように、R点ではR=−G
H/(1+GH)X+Pとなるので、図14は図15に
示すように等価変換でき、図15はさらに図16に示す
ように等価変換することが可能である。
【0029】本実施の形態は、図16の等価変換ブロッ
ク線図により明らかなように、オブザーバで構成される
閉ループ40Bと、コントローラ13Aとアクチュエー
タ3で構成されるの閉ループ13Bとが縦続に接続され
た構成となっている。このために、本実施の構成では、
トータルシステムの閉ループ伝達関数は、オブザーバ4
0Aの閉ループの伝達関数と、コントローラ13A、ア
クチュエータ3で構成される系の閉ループの伝達関数と
を掛け合わせたものになる。従って、本実施の形態のト
ータルシステムの閉ループ特性は、コントローラ・アク
チュエータ系13Bの閉ループの伝達特性が、オブザー
バ40Bの閉ループの伝達特性で補償された特性とな
り、オブザーバ40Bの閉ループの周波数特性を、コン
トローラ・アクチュエータ系13Bの周波数帯域内で、
できるだけフラットにすることにより、オブザーバ40
Bの付加によるサーボ特性の劣化を防止して、所望のサ
ーボ特性を実現することが可能になる。
【0030】本実施の形態では、オブザーバ40BのL
PF26の濾波特性により、オブザーバ40Bの帯域外
では、ゲインが6dB/octで減衰するので、トータ
ルシステムの高周波数帯域でのゲインを低下させること
が可能になる。また、オブザーバ40Bの帯域を、コン
トローラ13Bの帯域の近くに選択し、オブザーバ40
Bの閉ループ周波数特性のMpが小さくなるように、オ
ブザーバ40Bの極配置を行って、サーボ特性を劣化さ
せることなく、高周波数帯域の閉ループゲインを低減す
ることが可能になる。実際には、オブザーバ40Bの帯
域をコントローラ・アクチュエータ系13Bの帯域の1
〜2倍の範囲に、オブザーバ40Bの閉ループ特性のM
pを3dB以内に選択するとよいことが確認された。
【0031】また、本実施の形態のトータルシステムの
閉ループ構成では、図9(a)に示すようなステップ応
答特性を有しているが、このステップ応答特性は、同図
(b)に示す閉ループ構成のオブザーバ40Bのステッ
プ応答特性と、同図(c)に示す閉ループ構成のコント
ローラ・アクチュエータ系13Bのステップ応答特性と
が合成された特性となっている。
【0032】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、被移送体
の移送を制御するアクチュエータに電力が供給され、ア
クチュエータに対して移送の制御を実行させるが、オブ
ザーバによって、被移送体の制御での位置誤差信号と、
アクチュエータの駆動電流とに基づいて、被移送体の加
速度推定値、速度推定値及び位置推定値が演算され、オ
ブザーバからコントローラに位置推定値及び速度推定値
が入力され、コントローラによって、位置推定値及び速
度推定値に基づく演算処理と、得られた演算値の低域濾
波処理とが行われて、コントローラからアクチュエータ
の駆動電流が出力されて、アクチュエータとオブザーバ
とに供給されるので、オブザーバの帯域と閉ループ特性
の最大ゲインとを、適確に選択設定することにより、オ
ブザーバの付加によるサーボ特性の低下を抑えて、トー
タルシステムの高周波帯域でのゲインを大幅に低下させ
て、アクチュエータのドライブ電力を削減し、フォーカ
スエラー信号に重畳するノイズの高周波成分を除去し、
アコースティックノイズを低減し、アクチュエータの発
振を防止して、アクチュエータに対して、被移送体の高
精度で安定した移送を行わせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の開ループ構成を示
すブロック線図である。
【図2】同実施の形態の閉ループ構成を示すブロック線
図である。
【図3】同実施の形態に含まれるコントローラ・アクチ
ュエータ系の開ループ構成を示すブロック線図である。
【図4】同実施の形態に含まれるコントローラ・アクチ
ュエータ系の閉ループ構成を示すブロック線図である。
【図5】同実施の形態に含まれるオブザーバ系の開ルー
プ構成を示すブロック線図である。
【図6】同実施の形態に含まれるオブザーバ系のを閉ル
ープ構成を示すブロック線図である。
【図7】同実施の形態の開ループ構成の周波数特性図で
ある。
【図8】同実施の形態の閉ループ構成の周波数特性図で
ある。
【図9】閉ループ構成のステップ応答特性図である。
【図10】同実施の形態に含まれるコントローラ・アク
チュエータ系の開ループ構成の周波数特性図である。
【図11】同実施の形態に含まれるコントローラ・アク
チュエータ系の閉ループ構成の周波数特性図である。
【図12】同実施の形態に含まれるオブザーバ系の開ル
ープ構成の周波数特性図である。
【図13】同実施の形態に含まれるオブザーバ系の閉ル
ープ構成の周波数特性図である。
【図14】同実施の形態の閉ループ構成の第1の等価変
換ブロック線図である。
【図15】同実施の形態の閉ループ構成の第2の等価変
換ブロック線図である。
【図16】同実施の形態の閉ループ構成の第3の等価変
換ブロツク線図である。
【図17】光ディスクのフォーカスサーボ系の構成を示
すブロツク図である。
【図18】位相補償型コントローラの開ループ構成を示
すブロツク図である。
【図19】位相補償型コントローラの閉ループ構成を示
すブロック図である。
【図20】開ループ構成の位相補償型コントローラの周
波数特性図である。
【図21】閉ループ構成の位相補償型コントローラの周
波数特性図である。
【符号の説明】
3・・アクチュエータ、13A、13B・・コントロー
ラ、16、17、18、23、24、31、32、3
7、38、41・・乗算器、20、25、33・・演算
器、26・・LPF、27、28、42、49・・減算
器、35、47・・加算器、40、40A、40B・・
オブザーバ、43、45・・乗算器、29、44・・微
分器。
フロントページの続き Fターム(参考) 5D118 AA08 AA13 BA01 CA04 CA11 CB03 CD02 CD15 CD16 5H004 GA07 GA08 GA40 GB20 HA07 HB07 HB09 JB18 JB21 KA72 KB22 LA13 MA12 5H303 AA22 BB01 BB06 CC01 CC03 DD04 JJ04 KK01 KK11 5H540 AA01 EE05 EE06 EE08 EE15 EE20

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被移送体の移送を制御するアクチュエー
    タに電力を供給して、前記アクチュエータに前記移送の
    制御を実行させるアクチュエータの駆動ユニットであ
    り、 前記被移送の制御での位置誤差信号と、前記アクチュエ
    ータの駆動電流とに基づき、前記被移送体の加速度推定
    値、速度推定値及び位置推定値を演算するオブザーバ
    と、 該オブザーバから前記位置推定値及び前記速度推定値が
    入力され、前記位置推定値及び前記速度推定値に基づく
    演算処理と、得られた演算値の低域濾波処理とにより前
    記駆動電流を取得し、該駆動電流を前記アクチュエータ
    と前記オブザーバとに供給するコントローラとを有する
    ことを特徴とするアクチュエータの駆動ユニット。
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