JP2001041131A - シリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造 - Google Patents
シリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造Info
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Abstract
ブを、Oリングを介して嵌着し、該スリーブ内部に燃料
噴射装置を設けてなるシリンダヘッドの燃料噴射装置に
おいて、燃料の圧力変動及び水圧による前記Oリングの
摩耗及び、これにより引き起こされる冷却水の燃料系へ
の混入等の不具合の発生を防止する。 【解決手段】 シリンダヘッドの嵌合穴に、軟質金属か
らなる筒状のスリーブを燃料通路と水室との間のシール
を行なうOリングを介して嵌着し、該スリーブの内側に
燃料噴射弁を含む燃料噴射装置を取り付けてなる燃料噴
射装置取付構造において、前記スリーブは、前記Oリン
グと燃料通路側との間において前記シリンダヘッドの嵌
合穴に圧入されるとともに、前記Oリングと水室側との
間においては前記シリンダヘッドの嵌合穴に微小隙間を
存して遊合されてなる。また、前記スリーブの前記圧入
部の端部内周側に、端縁側が薄肉となるように傾斜した
傾斜面を設ける。前記圧入部及び傾斜面により、燃料の
Oリングへの侵入を阻止する。
Description
ンのシリンダヘッドに設けられた嵌合穴に薄肉筒状のス
リーブを、Oリングを介して嵌着し、該スリーブの内側
にユニットインジェクタ等の燃料噴射装置を取付けるよ
うにしたシリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造に関す
る。
穴にスリーブを介してユニットインジェクタを装着して
なる4サイクルディーゼルエンジンのシリンダヘッド周
りの要部断面図である。
リンダライナ、9はシリンダヘッド、39はヘッドカバ
ー、44はロッカ室であり、前記シリンダヘッド9のシ
リンダ中心線101上に設けた嵌合穴には、銅材を筒状
に形成してなり、カッパーチューブと称されるスリーブ
14が嵌着され、該スリーブ14の内側にユニットイン
ジェクタ100が取付けられている。9cは該シリンダ
ヘッド9の水室である。
aはロッカアーム、41aはプッシュロッド、1aは燃
料カム、35はタペットローラ、43はカムタペット、
48はカム側スプリングである。かかるエンジンにおい
ては、前記燃料カム1aの回転により、タペットローラ
35を介してカムタペット43が突き上げられ、該カム
タペット43の往復動が、カム側スプリング48及びプ
ッシュロッド41aを介してロッカアーム40aに伝達
され、該ロッカアーム40aがロッカ軸40の廻りに揺
動せしめられてユニットインジェクタ100のタペット
部60を押圧し、該ユニットインジェクタ100のプラ
ンジャ6(図3参照)が押し下げられるようになってい
る。
びこれのシリンダヘッドへの取付構造を示す断面図であ
る。図3において、100はユニットインジェクタであ
り、次のように構成されている。
固着されたリテーニングナット、7はバレルである。1
5はスプリングケージで、前記リテーニングナット8内
に嵌合されて該ナット8によって前記本体3に締着され
ている。19は先端に噴孔19bを有するノズルチッ
プ、20は該ノズルチップ19内に往復摺動自在に嵌合
された針弁である。19dはノズルナットで、前記ノズ
ルチップ19を、スペーサ18を介してスプリングケー
ジ15に締め付けるものである。16は針弁20用のス
プリング、17は該スプリング16用のリテーナであ
る。
密に往復摺動自在に嵌合され、前記ロッカアーム40a
(図4参照)からタペット1を介して押圧されるように
なっている。2は該プランジャ6及びタペット1の戻し
用のスプリングである。4はガバナ(不図示)の出力軸
に連結されるラック、5は該ラック4に噛合されて該プ
ランジャ6に回転不能かつ軸方向移動可能に嵌合された
ピニオンで、前記ガバナによる該ラック4の往復動によ
り該ピニオン5を介して前記プランジャ6が回転される
ようになっている。
ンジャ室、8dは前記バレル7に設けられて、該プラン
ジャ室7bに連通可能にされた給排油孔、7aは給排油
室、8b及び9bは燃料供給通路、8a及び9aは燃料
戻り通路である。前記プランジャ室7bは前記スプリン
グケージ15内の燃料通路15a、スペーサ18内の燃
料通路18a及びノズルチップ19内の燃料通路19a
を介して噴孔19bの上部に設けられた燃料溜19cに
連通されている。
ール用のOリング、11はバレル7の外周シール用のO
リングである。また、12は前記スリーブ14の外周と
シリンダヘッド9の水室9cとの間をシールするOリン
グ、13は該スリーブ14の内周と前記リテーニングナ
ット8の外周とをシールするOリングである。
て、図4に示す燃料カム1aの回転により、タペットロ
ーラ35、プッシュロッド41a及びロッカアーム40
aを介してタペット1及びこれに連結されたプランジャ
6がプランジャスプリング2の弾力に抗して押し下げら
れ、該プランジャ6の頂面により給排油孔8dが閉じら
れると、プランジャ室7b内の燃料が高圧に加圧され
る。この燃料は、燃料通路15a、18a、19aを通
って燃料溜19cに至って針弁20に作用し、この燃料
圧力がスプリング16の弾力に打ち勝つと該針弁20を
開弁させ、噴孔19bから燃料室32(図4参照)内に
噴射される。
構造において、前記スリーブ14は、ユニットインジェ
クタ100をシリンダヘッド9に取付ける際にシリンダ
ヘッド9の水室9c内の冷却水から該ユニットインジェ
クタ100を隔離するために挿入されるもので、その材
料としては、軟質で、耐腐食性が大で、熱伝達特性に優
れた銅等が用いられている(銅を用いたものはカッパー
チューブと称される)。
付構造を示す拡大断面図(図3のZ部拡大図)である。
同図に示されるように、スリーブ14はリテーニングナ
ット8の外周面に密着され該密着部における流体シール
をOリング13により行ない、また該スリーブ14の外
周とシリンダヘッド9の嵌合穴93との間には微小間隔
Sを形成し、大径でシール性能の高いOリング12によ
り燃料側と冷却水側とのシールを行なっている。
ェクタ100は、通常は図3に示されるように、シリン
ダヘッド9に設けられた燃料供給通路9b及び燃料戻り
通路9a、並びにリテーニングナット8に設けられた燃
料供給通路8b及び燃料戻り通路8aを利用してバレル
7の外側の給排油室7aへの燃料の給排を行なってい
る。このため、前記スリーブ14の上端部近傍外周とシ
リンダヘッド9の嵌合穴93との間に嵌装されるOリン
グ12は、前記燃料通路8b、9b、8a、9a側から
の燃料の圧力を上方から、水室9c内の水圧を下方から
受けており、かかる圧力に対して高いシール性を有する
ことが要求される。
dが開かれるとプランジャ室7bから給排油室7aを通
じ燃料通路8a及び9aを通って燃料が戻されることに
より開放されるが、かかる閉弁時の圧力波は給排油室7
aから燃料供給通路8b及び9bにも伝達される。そし
てこの圧力波は、図5に示すように、シリンダヘッド9
とスリーブ14との間の微小隙間Sを通ってOリング1
2に伝達され、該Oリング12を下向きに押し付ける。
一方、前記圧力波が加わらないときには、該Oリング1
2は、水室9cからの冷却水の水圧により上方へ押し戻
されようとする。このため、エンジンの運転中、Oリン
グには燃料の噴射と遮断との繰り返し毎に、溝12a内
で上下運動を繰り返すこととなり、これにより該Oリン
グ12は、スリーブ14やシリンダヘッド9と擦れて摩
耗を生ずる。
ーブの取付構造にあっては、前記のような溝12a内に
おけるOリング12の上下動に起因する摩耗によって、
燃料及び冷却水のシール性能が低下し、水室9c側への
燃料漏れやユニットインジェクタ100内への冷却水の
混入が発生し、燃料噴射系動作不良を引き起こすという
問題点を有している。
リンダヘッドの嵌合穴に薄肉筒状のスリーブを、Oリン
グを介して嵌着し、該スリーブの内部に燃料噴射装置を
設けてなるシリンダヘッドの燃料噴射装置において、燃
料の圧力変動及び水圧による前記Oリングの摩耗及び、
これにより引き起こされる冷却水の燃料系への混入等の
不具合の発生を防止することを目的とする。
決するため、請求項1記載の発明として、シリンダヘッ
ドの嵌合穴に、軟質金属からなる筒状のスリーブを燃料
通路と水室との間のシールを行なうOリングを介して嵌
着し、該スリーブの内側に燃料噴射弁を含む燃料噴射装
置を取付けてなる燃料噴射装置取付構造であって、前記
スリーブは、前記Oリングと燃料通路側との間において
前記シリンダヘッドの嵌合穴に圧入されるとともに、前
記Oリングと水室側との間においては前記シリンダヘッ
ドの嵌合穴に微小隙間を存して遊合されたことを特徴と
するシリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造を提案す
る。
いて、前記スリーブは、これとシリンダヘッドとの前記
圧入部の径を、これと前記Oリングとの接触部の径より
も大きく形成して該圧入部と接触部との間に段差を設け
てなる。
ヘッドへの嵌合部の、Oリングよりも燃料通路側に大径
の圧入部を設けて、Oリングとの接触部外径との間に段
差を形成したので、スリーブをシリンダヘッドの嵌合穴
に組み付ける際にOリングのシール部に傷を生ずるのが
回避され、スリーブを滑らかに挿入できる。
リーブの外周はシリンダヘッドの嵌合穴に圧入されてい
るので、燃料圧力の圧力波は該圧入部で遮断されてOリ
ングに作用することがなく、該Oリングは水圧によって
一方向(上方)に押されるのみであり、これにより該O
リングは溝内で安定し上下動することが無くなる。従っ
て、該Oリングがスリーブやシリンダヘッドと擦られて
摩耗することが無くなり、かかる摩耗に起因する冷却水
の燃料側への混入が回避され、燃料噴射系の動作不良の
発生が防止される。
前記スリーブは、前記圧入部の端部内周側に、端縁側が
薄肉となるように傾斜した傾斜面を設けている。
おいて、燃料通路における燃料圧力はスリーブの傾斜面
に作用するが、そのときの水平方向分力によって、該ス
リーブの端部はシリンダヘッドの圧入部の嵌合穴に押し
付けられる。そして、かかる押付力は、燃料圧力に比例
して大きくなる。また該傾斜面を形成したことにより、
スリーブの端部は、その剛性が低下して変形能が大きく
なる。従って該スリーブは、前記傾斜面が形成されてい
る端部において、前記水平方向分力の作用及び変形能の
増大によって強力にシリンダヘッドの圧入部に押し付け
られる。これによりシリンダヘッド圧入部のシール性能
が請求項1、2の発明よりもさらに向上する。
前記スリーブとシリンダヘッドとの間で前記のような燃
料通路側の圧入部を構成することにより、図5に示すよ
うな従来技術の2倍以上の圧力をシールすることが可能
となる。これにより、従来技術のように、スリーブとシ
リンダヘッドとの間のシール性能の制約によって、プラ
ンジャ室から燃料戻り通路及び燃料供給通路側への燃料
開放速度を緩やかにして燃料圧力の圧力波の絶対値を小
さく抑える必要が無くなり、燃料開放速度を速くするこ
とが出来る。従って、かかる発明によれば、燃料噴射の
終了をより早くすることができ、噴射の切れが良化して
燃料噴霧の後だれが抑制され、噴射期間の短縮及びこれ
に伴なう吐煙の低下及び燃料消費率の低減を実現でき
る。
て、前記スリーブは前記シリンダヘッドへの圧入部の外
周面に軟質の弾性材料からなるシール部材を固着してな
ることを特徴とする。
は、フッ素系ゴム、ニトリル系ゴム等のゴム系材料から
なり、前記スリーブの外周に焼き付け等の一体形成加工
により固着されるのが好ましい形態である。
筒度の低下等により、その外周とシリンダヘッドの嵌合
穴との圧入部に凹凸や隙間が形成されることがあって
も、ゴム等の軟質の弾性材料からなるシール部材がかか
る不均一な間隙に良好になじむことにより、シール性を
高く維持できる。
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
例に係るシリンダヘッドとスリーブとの嵌合部近傍の拡
大断面図、図2は上記実施形態における第2実施例を示
す図1対応図、図3は本発明が適用されるユニットイン
ジェクタ及びその取付構造を示す断面図である。
100のシリンダヘッド9への取付構造を示す図3にお
いて、3は本体、8は該本体3の下部にねじ込み固着さ
れたリテーニングナット、7はバレルである。15はス
プリングケージで、前記リテーニングナット8内に嵌合
されて該ナット8によって前記本体3に締着されてい
る。19は先端に噴孔19bを有するノズルチップ、2
0は該ノズルチップ19内に往復摺動自在に嵌合された
針弁である。19aはノズルナットで、前記ノズルチッ
プ19をスペーサ18を介してスプリングケージ15に
締め付けるものである。16は針弁20用のスプリン
グ、17は該スプリング16用のリテーナである。
密に往復摺動自在に嵌合され、前記ロッカアーム40a
(図4参照)からタペット1を介して押圧されるように
なっている。2は該プランジャ6及びタペット1の戻し
用のスプリングである。4はガバナ(不図示)の出力軸
に連結されるラック、5は該ラック4に噛合されて該プ
ランジャ6に回転不能かつ軸方向に移動可能に嵌合され
たピニオンで、前記ガバナによる該ラック4の往復動に
より該ピニオン5を介して前記プランジャ6が回転され
るようになっている。
ンジャ室、8dは前記バレル7に設けられて該プランジ
ャ室7bに連通可能にされた給排油孔である。8b及び
9bは燃料供給通路、8a及び9aは燃料戻り通路、7
aは給排油室である。前記プランジャ室7bは、前記ス
プリングケージ15内の燃料通路15a、スペーサ18
内の燃料通路18a及びノズルチップ19内の燃料通路
19aを介して、前記噴孔19bの上部に設けられた燃
料溜19cに連通されている。10は前記リテーニング
ナット8の上部外周をシールするOリング、11は前記
バレル7の外周をシールするOリングである。
グナット8の外周との間をシールするOリング、13は
該スリーブ14の外周とシリンダヘッド9の嵌合穴93
とをシールするOリングである。従って、前記ユニット
インジェクタ100は、前記シリンダヘッド9の嵌合穴
93にシール用のOリング12を介して嵌着された前記
スリーブ14の内側に、前記Oリング13によってシー
ルされた状態で固定されることとなる。
前記シリンダヘッド9のシリンダ中心線101(図4参
照)上に設けられた嵌合穴93に嵌着されている。該ス
リーブ14は従来技術と同様に銅材等の軟質で熱伝達特
性が良好、かつ耐腐食性の大なる薄肉の材料を筒状に成
形してなるものである。かかるユニットインジェクタ1
00において、図4に示す燃料カム1aの回転により、
タペットローラ35、プッシュロッド41a及びロッカ
アーム40aを介してタペット1及びこれに連結された
プランジャ6がプランジャスプリング2の弾力に抗して
押し下げられ、該プランジャ6の頂面により給排油孔8
dが閉じられると、プランジャ室7b内の燃料が高圧に
加圧される。この燃料は燃料通路15a、18a、19
aを通って燃料溜19cに至って針弁20に作用し、こ
の燃料圧力がスプリング16の弾力に打ち勝つと該針弁
20を閉弁させ、噴孔19bから燃焼室32(図4参
照)内に噴射される。
クタ100を含む燃料噴射装置をシリンダヘッド9の嵌
合穴93に嵌着されたスリーブ14内に装着するように
したエンジンにおいて、前記スリーブ14及びこれとシ
リンダヘッド9との間の取付構造の改良に係るものであ
る。
おいて、9はシリンダヘッド、93は該シリンダヘッド
9の嵌合穴、14は該嵌合穴93に嵌着されたスリー
ブ、8は該スリーブ14の内側に嵌着されたユニットイ
ンジェクタ100の構成部材であるリテーニングナット
である。
のOリング、13は該スリーブ14の内周側シール用の
Oリングであり、該Oリングは、公知の耐熱耐油ゴム製
のOリングである。また前記2つのOリングは、燃料圧
力及び水圧の双方をシールするシリンダヘッド側のOリ
ング12の方が燃料圧力をシールするリテーニングナッ
ト側のOリング13よりも大型のOリングとなってい
る。
即ち外径D1なる圧入外周面14cを、シリンダヘッド
9の嵌合穴93の、前記Oリング12と燃料供給通路9
b、8bを含む燃料通路との間の部位に形成される圧入
穴9d内に圧入されて圧入部91を構成するとともに、
該Oリング12との接触面、並びに該Oリング12と水
室9cとの間の部位の外径D2を前記圧入部の外径D1
よりも小径として段差を有する形状となっている。ま
た、前記Oリング12と水室9cとの間において、前記
スリーブ14の外周面(外径D2)とシリンダヘッド9
側の嵌合穴93の内周面との間は、微小隙間Sが形成さ
れた遊合部92となっている。
内周に傾斜面14aが形成されている。この傾斜面14
aは、スリーブ14の内周上端から、前記圧入部91の
長さに対応するような長さに亘り、上端縁側が薄肉とな
るように内側に傾斜してなる。
ニングナット8の外周面とは、しっくり嵌め合った滑合
となっており、前記Oリング13はリテーニングナット
8の溝内に嵌装されて、外周を該スリーブ14の内周面
に所要の縮め量で以って接し、燃料通路側をシールして
いる。
噴射装置取付構造を有するエンジンにおいて、前記スリ
ーブ14をシリンダヘッド9の嵌合穴93に挿入する際
には、Oリング12をシリンダヘッド9の溝94内に嵌
着後、該スリーブ14の段差部即ち前記Oリング12と
の接触部及び前記遊合部92に対応する小径部(外径D
2)をOリング12の内周に通してから、該スリーブ1
4を上端圧入部91にてシリンダヘッド9に圧挿する。
これにより、スリーブ14はOリング12との間で滑ら
かに摺動してシリンダヘッド9に組み込まれることとな
り、該Oリング12のシール部の破損やスリーブ14外
周面の傷の発生が防止される。
リング12の上側及び下側には、該スリーブ14の上側
にある燃料供給通路8b、9bを含む燃料通路側の燃料
圧力変動及び水室9c側の水圧が作用する。然るに、か
かる実施例においては、該Oリング12の燃料通路側に
おいてスリーブ14とシリンダヘッド9との間に圧入部
91が形成されているので、燃料圧力変動の圧力波は該
圧入部91で遮断されてOリング12側へ伝播されるこ
とがない。
により溝94の上側に押されるのみとなり、該溝94内
において安定して上下動することが無くなる。これによ
り該Oリング12がスリーブ14の外周やシリンダヘッ
ド9と擦られて摩耗することが無くなり、かかる摩耗に
よって引き起こされる水室9c内の冷却水の燃料への混
入の発生が回避される。
料供給通路9b、8bを含む燃料通路の燃料圧力がスリ
ーブ14の傾斜面14aに作用することにより、水平方
向分力が発生する。また、スリーブ14の上端部は傾斜
面14aを形成したことにより、その剛性が低下して変
形能が大きくなっている。かかる相乗作用によってスリ
ーブ14上端の傾斜面14a形成部は前記燃料圧力によ
ってシリンダヘッド9側に押され、強力にシリンダヘッ
ド9の圧入穴9dに押し付けられる。これにより、前記
圧入部91におけるシール性能がさらに向上する。
は、前記スリーブ14の圧入部91に対応する部位の表
面にシール部材14bを固着している。即ち、図2にお
いて、14bは前記スリーブ14の圧入外周面14cに
焼き付け等により一体形成加工されたシール部材で、フ
ッ素系ゴム、ニトリル系ゴム等のゴム系材料からなる。
筒度の低下や変形等により、該スリーブ14の外周面と
シリンダヘッドの圧入穴9dとの間に凹凸や隙間が形成
されることがあっても、軟質のシール部材がかかる不均
一な間隙に良好になじみ、高いシール性が維持される。
ンジンの運転時において、Oリングよりも燃料通路側で
はスリーブの外周はシリンダヘッドの嵌合穴に圧入され
ているので、燃料圧力の圧力波は該圧入部で遮断されて
Oリングに作用することがなく、該Oリングは水圧によ
って一方向(上方)に押されるのみであり、これにより
該Oリングは溝内で安定し、上下動することが無くな
る。従って、該Oリングがスリーブやシリンダヘッドと
擦られて摩耗することが無くなり、かかる摩耗に起因す
る冷却水の燃料側への混入が回避される。これにより燃
料噴射系の動作不良の発生を防止することができる。
の摺接面との間に段差を付けているので、スリーブの圧
入時にOリングあるいはスリーブの外周に傷を生ずるこ
とが無い。
ーブは、前記傾斜面が形成されている端部において、水
平方向分力の作用及び変形能の増大によって強力にシリ
ンダヘッドの圧入部に押し付けられる。これによりシリ
ンダヘッド圧入部のシール性能がさらに向上する。
ば、スリーブの変形や円筒度の低下等により、その外周
とシリンダヘッドの嵌合穴との圧入部に凹凸や隙間が形
成されることがあっても、ゴム等の軟質の弾性材料から
なるシール部材がかかる不均一な間隙に良好になじむこ
とにより、シール性を高く維持できる。
リンダヘッドとの間で、燃料通路側の圧入部を構成する
ことにより、従来技術の2倍以上の圧力をシールするこ
とが可能となる。
とシリンダヘッドとの間のシール性の制約によって、プ
ランジャ室から燃料戻り通路及び燃料供給通路側への燃
料開放速度を緩やかにして燃料圧力の圧力波の絶対値を
小さく抑える必要がなくなり、燃料開放速度を速くする
ことができる。
をより早くすることができ、噴射の切れが良化して燃料
噴霧の後だれが抑制され、噴射期間の短縮及びこれに伴
なう吐煙の低下及び燃料消費率の低減を実現できる。
シリンダヘッドとスリーブとの嵌合部近傍の拡大断面図
(図3のZ部拡大図)である。
対応図である。
びその取付構造を示す断面図である。
ンジンの要部断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 シリンダヘッドの嵌合穴に、軟質金属か
らなる筒状のスリーブを燃料通路と水室との間のシール
を行なうOリングを介して嵌着し、該スリーブの内側に
燃料噴射弁を含む燃料噴射装置を取り付けてなる燃料噴
射装置取付構造において、 前記スリーブは、前記Oリングと燃料通路側との間にお
いて前記シリンダヘッドの嵌合穴に圧入されるととも
に、前記Oリングと水室側との間においては前記シリン
ダヘッドの嵌合穴に微小隙間を存して遊合されたことを
特徴とするシリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造。 - 【請求項2】 前記スリーブは、これとシリンダヘッド
との前記圧入部の径を、これと前記Oリングとの接触部
の径よりも大きく形成して該圧入部と接触部との間に段
差を設けてなる請求項1記載のシリンダヘッドの燃料噴
射装置取付構造。 - 【請求項3】 前記スリーブは、前記圧入部の端部内周
側に、端縁側が薄肉となるように傾斜した傾斜面を設け
てなる請求項1記載のシリンダヘッドの燃料噴射装置取
付構造。 - 【請求項4】 前記スリーブは、前記シリンダヘッドへ
の圧入部の外周面に軟質の弾性材料からなるシール部材
を固着してなる請求項1記載のシリンダヘッドの燃料噴
射取付構造。 - 【請求項5】 前記シール部材は、フッ素系ゴム、ニト
リル系ゴム等のゴム系材料からなり、前記スリーブの外
周に焼き付け等の一体形成加工により固着されてなる請
求項4記載のシリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP21354999A JP3637245B2 (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | シリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21354999A JP3637245B2 (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | シリンダヘッドの燃料噴射装置取付構造 |
Publications (2)
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JP2001041131A true JP2001041131A (ja) | 2001-02-13 |
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Family
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Cited By (6)
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