JP2001040486A - 銀めっき用アンダーコート剤及びこれを用いた銀めっき製品 - Google Patents
銀めっき用アンダーコート剤及びこれを用いた銀めっき製品Info
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- JP2001040486A JP2001040486A JP11214043A JP21404399A JP2001040486A JP 2001040486 A JP2001040486 A JP 2001040486A JP 11214043 A JP11214043 A JP 11214043A JP 21404399 A JP21404399 A JP 21404399A JP 2001040486 A JP2001040486 A JP 2001040486A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 基材の下地処理を簡単にできるアンダーコー
ト層を形成する銀めっき方法で、耐食性、付着性を向上
させたアンダーコート層を形成できるアンダーコート剤
及び、該アンダーコート剤を用いた銀めっき製品を提供
する。 【解決手段】 銀めっき製品の基材と銀めっき層との間
に塗布されるアンダーコート剤であって、アクリル樹
脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、及びアルコキシチタニ
ウムエステルを含有し、且つ前記アクリル樹脂及びアミ
ノ樹脂の含有総量100重量部に対する前記アルコキシ
チタニウムエステルの含有量は40〜65重量部、前記
エポキシ樹脂の含有量は20〜40重量部であることを
特徴とする。
ト層を形成する銀めっき方法で、耐食性、付着性を向上
させたアンダーコート層を形成できるアンダーコート剤
及び、該アンダーコート剤を用いた銀めっき製品を提供
する。 【解決手段】 銀めっき製品の基材と銀めっき層との間
に塗布されるアンダーコート剤であって、アクリル樹
脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、及びアルコキシチタニ
ウムエステルを含有し、且つ前記アクリル樹脂及びアミ
ノ樹脂の含有総量100重量部に対する前記アルコキシ
チタニウムエステルの含有量は40〜65重量部、前記
エポキシ樹脂の含有量は20〜40重量部であることを
特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀めっき製品の製
造の際に、銀めっき層の下に塗布するアンダーコート
剤、及び当該アンダーコート剤を用いて製造される銀め
っき製品に関するものである。さらに詳述すると、銀め
っきに際して行なう基材の処理工程を簡略化でき、しか
も耐食性に優れ且つ銀めっき層の付着性に優れる銀めっ
き製品、及び当該銀めっき製品を提供できるアンダーコ
ート剤に関するものである。
造の際に、銀めっき層の下に塗布するアンダーコート
剤、及び当該アンダーコート剤を用いて製造される銀め
っき製品に関するものである。さらに詳述すると、銀め
っきに際して行なう基材の処理工程を簡略化でき、しか
も耐食性に優れ且つ銀めっき層の付着性に優れる銀めっ
き製品、及び当該銀めっき製品を提供できるアンダーコ
ート剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀めっき製品の製造において、銀鏡反応
を利用した銀めっき法は、基材との付着性、めっき層の
光沢、耐久性等、生産性等の全ての要求を満足すること
が困難であるため、鏡の製造などの一部の用途を除い
て、実用化されていないのが実情である。
を利用した銀めっき法は、基材との付着性、めっき層の
光沢、耐久性等、生産性等の全ての要求を満足すること
が困難であるため、鏡の製造などの一部の用途を除い
て、実用化されていないのが実情である。
【0003】例えば、特開平6−49653号公報に
は、付着性がよい銀めっき層の形成方法として、基材表
面を錫のハロゲン化合物で下地処理した後、銀化合物含
有溶液と還元剤とを塗布して、銀めっき層を形成する方
法が提案されている。しかし、この方法は、例えば、基
材がアルミニウムである場合、基材表面の脱脂、クロム
酸水溶液への基材の浸漬、水洗、塩化第1錫水溶液への
基材の浸漬、水洗という一連の処理工程をめっき工程の
前に行なう必要があり、しかもそれらの工程を高度に管
理しなければならず、面倒であった。
は、付着性がよい銀めっき層の形成方法として、基材表
面を錫のハロゲン化合物で下地処理した後、銀化合物含
有溶液と還元剤とを塗布して、銀めっき層を形成する方
法が提案されている。しかし、この方法は、例えば、基
材がアルミニウムである場合、基材表面の脱脂、クロム
酸水溶液への基材の浸漬、水洗、塩化第1錫水溶液への
基材の浸漬、水洗という一連の処理工程をめっき工程の
前に行なう必要があり、しかもそれらの工程を高度に管
理しなければならず、面倒であった。
【0004】このような繁雑な処理工程を行なわなくて
もよい銀めっきの前処理方法として、特開平10−30
9774号公報に、基材に塗膜構成成分たる樹脂とアル
コキシチタニウムエステルを含有するアンダーコート剤
の塗膜を形成する方法が提案されている。具体的には、
樹脂100重量部、アルコキシチタニウムエステル10
〜20重量部含有するアンダーコート剤を塗布、乾燥に
よりアンダーコート層を形成し、このアンダーコート層
の上に銀めっき層を形成すればよい。よって、この方法
によれば、アンダーコート剤の塗布、乾燥だけで銀めっ
きの前処理を実質的に済ませることができるので、従来
よりも銀めっきの製造工程が簡略化されることとなる。
もよい銀めっきの前処理方法として、特開平10−30
9774号公報に、基材に塗膜構成成分たる樹脂とアル
コキシチタニウムエステルを含有するアンダーコート剤
の塗膜を形成する方法が提案されている。具体的には、
樹脂100重量部、アルコキシチタニウムエステル10
〜20重量部含有するアンダーコート剤を塗布、乾燥に
よりアンダーコート層を形成し、このアンダーコート層
の上に銀めっき層を形成すればよい。よって、この方法
によれば、アンダーコート剤の塗布、乾燥だけで銀めっ
きの前処理を実質的に済ませることができるので、従来
よりも銀めっきの製造工程が簡略化されることとなる。
【0005】しかし、この方法によって得られる銀めっ
き製品は、銀めっき層の基材との付着性や耐食性の点に
おいて、満足できるものではなく、実用化に至っていな
い。
き製品は、銀めっき層の基材との付着性や耐食性の点に
おいて、満足できるものではなく、実用化に至っていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、基材の下地処理を簡単にできるアンダーコート層
を形成する銀めっき方法で、耐食性、付着性を向上させ
たアンダーコート層を形成できるアンダーコート剤及
び、該アンダーコート剤を用いた銀めっき製品を提供す
ることにある。
事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ
ろは、基材の下地処理を簡単にできるアンダーコート層
を形成する銀めっき方法で、耐食性、付着性を向上させ
たアンダーコート層を形成できるアンダーコート剤及
び、該アンダーコート剤を用いた銀めっき製品を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、銀の析出
量や銀めっき層の付着性、耐食性は、アンダーコート層
を構成する樹脂の種類、有機チタネートの添加量によっ
て異なることを見い出し、種々の樹脂塗料、添加量につ
いて鋭意検討した結果、本発明を完成した。
量や銀めっき層の付着性、耐食性は、アンダーコート層
を構成する樹脂の種類、有機チタネートの添加量によっ
て異なることを見い出し、種々の樹脂塗料、添加量につ
いて鋭意検討した結果、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の銀めっき用アンダーコ
ート剤は、銀めっき製品の基材と銀めっき層との間に塗
布されるアンダーコート剤であって、アクリル樹脂、ア
ミノ樹脂、エポキシ樹脂、及びアルコキシチタニウムエ
ステルを含有し、且つ前記アクリル樹脂及びアミノ樹脂
の含有総量100重量部に対する前記アルコキシチタニ
ウムエステルの含有量は40〜65重量部、前記エポキ
シ樹脂の含有量は20〜40重量部であることを特徴と
する。
ート剤は、銀めっき製品の基材と銀めっき層との間に塗
布されるアンダーコート剤であって、アクリル樹脂、ア
ミノ樹脂、エポキシ樹脂、及びアルコキシチタニウムエ
ステルを含有し、且つ前記アクリル樹脂及びアミノ樹脂
の含有総量100重量部に対する前記アルコキシチタニ
ウムエステルの含有量は40〜65重量部、前記エポキ
シ樹脂の含有量は20〜40重量部であることを特徴と
する。
【0009】前記アクリル樹脂とアミノ樹脂とは、アク
リル樹脂:アミノ樹脂が90:10〜60:40の重量
割合で含有されていることが好ましい。
リル樹脂:アミノ樹脂が90:10〜60:40の重量
割合で含有されていることが好ましい。
【0010】本発明の銀めっき製品は、基材に、上記本
発明のアンダーコート剤を塗布、乾燥してなるアンダー
コート層が積層され、該アンダーコート層上に銀めっき
層が積層されていることを特徴とする。基材は、下塗り
処理されたものであってもよい。
発明のアンダーコート剤を塗布、乾燥してなるアンダー
コート層が積層され、該アンダーコート層上に銀めっき
層が積層されていることを特徴とする。基材は、下塗り
処理されたものであってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明の銀めっき用アンダ
ーコート剤について説明する。
ーコート剤について説明する。
【0012】本発明のアンダーコート剤は、塗膜構成要
素として、アクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂を
含有し、さらにアルコキシチタニウムエステルを含有す
ることを特徴としている。
素として、アクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂を
含有し、さらにアルコキシチタニウムエステルを含有す
ることを特徴としている。
【0013】上記アクリル樹脂としては、具体的には、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エス
テルと、カルボキシル基、メチロール基、アミド基、グ
リシジル基等の官能基をもつアクリル系モノマー類との
共重合体である。これらの官能基は、アミノ樹脂、エポ
キシ樹脂と反応硬化して、塗膜を形成する。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エス
テルと、カルボキシル基、メチロール基、アミド基、グ
リシジル基等の官能基をもつアクリル系モノマー類との
共重合体である。これらの官能基は、アミノ樹脂、エポ
キシ樹脂と反応硬化して、塗膜を形成する。
【0014】上記アミノ樹脂としては、上記アクリル樹
脂と架橋反応するアミノ基を有する樹脂であればよい
が、メラミン樹脂が好ましく用いられる。アミノ樹脂
は、アクリル樹脂:アミノ樹脂の重量割合が90:10
〜60:40となる範囲で含有することが好ましい。
脂と架橋反応するアミノ基を有する樹脂であればよい
が、メラミン樹脂が好ましく用いられる。アミノ樹脂
は、アクリル樹脂:アミノ樹脂の重量割合が90:10
〜60:40となる範囲で含有することが好ましい。
【0015】エポキシ樹脂としては、エポキシ基を有す
る樹脂であればよく、エポキシ基がアクリル樹脂の側鎖
官能基及びアミノ樹脂のアミノ基と反応硬化して塗膜を
形成するほか、アンダーコート層の付着性向上に寄与す
る。エポキシ樹脂の含有量は、アクリル樹脂及びアミノ
樹脂の含有総量100重量部に対して、20重量部以
上、好ましくは27重量部以上で、その上限は、40重
量部以下、好ましくは32重量部以下である。20重量
部未満では、アンダーコート層と銀めっき層との付着性
が低下し、また40重量部超では、後で行なう銀めっき
工程において銀の析出が不足し、良好な銀めっき層が得
られなかったり、アンダーコート層のレベリング性が低
下するからである。
る樹脂であればよく、エポキシ基がアクリル樹脂の側鎖
官能基及びアミノ樹脂のアミノ基と反応硬化して塗膜を
形成するほか、アンダーコート層の付着性向上に寄与す
る。エポキシ樹脂の含有量は、アクリル樹脂及びアミノ
樹脂の含有総量100重量部に対して、20重量部以
上、好ましくは27重量部以上で、その上限は、40重
量部以下、好ましくは32重量部以下である。20重量
部未満では、アンダーコート層と銀めっき層との付着性
が低下し、また40重量部超では、後で行なう銀めっき
工程において銀の析出が不足し、良好な銀めっき層が得
られなかったり、アンダーコート層のレベリング性が低
下するからである。
【0016】上記アルコキシチタニウムエステルとして
は、ブチルチタネートダイマー(DBT)、テトラ−n
−ブトキシチタン(TBT)、及びその重合体、テトラ
イソプロポキシチタン(TPT)、テトラキス(2−エ
チルヘキシルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシ
チタン等、各種のものを使用することができる。これら
のうち、DBT、TBTは、加水分解が遅く、安定性が
高いので好ましく用いられる。特にDBTは、塗膜乾燥
後、24時間を経過しても触媒機能が失われることがな
いので、銀めっき層との付着性を向上させるのに役立つ
だけでなく、作業面からもアンダーコート塗布後、銀め
っきに移る工程に余裕ができ、好都合である。
は、ブチルチタネートダイマー(DBT)、テトラ−n
−ブトキシチタン(TBT)、及びその重合体、テトラ
イソプロポキシチタン(TPT)、テトラキス(2−エ
チルヘキシルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシ
チタン等、各種のものを使用することができる。これら
のうち、DBT、TBTは、加水分解が遅く、安定性が
高いので好ましく用いられる。特にDBTは、塗膜乾燥
後、24時間を経過しても触媒機能が失われることがな
いので、銀めっき層との付着性を向上させるのに役立つ
だけでなく、作業面からもアンダーコート塗布後、銀め
っきに移る工程に余裕ができ、好都合である。
【0017】アルコキシチタニウムエステルの含有量
は、上記アクリル樹脂及びアミノ樹脂の含有総量100
重量部に対して、40重量部以上、好ましくは53重量
部以上含有し、その上限は65重量部以下、好ましくは
58重量部以下である。40重量部未満では、後で行な
う銀めっき工程において銀の析出が不足し、良好な銀め
っき層が得られないからである。逆に、65重量部を超
えると、形成されるアンダーコート層の銀めっき層に対
する付着性が低下し、また、最終的に得られる銀めっき
製品の耐食性が低下するからである。すなわち、アルコ
キシチタニウムエステルが過剰であると未分解エステル
が多くなり、未分解のアルコキシチタニウムエステルは
めっき層を透過して侵入する水分により加水分解してア
ルコールを生成し得る。アンダーコート層内でアルコー
ルが生成されると、アンダーコート層が膨潤し、結果と
してアンダーコート層と銀めっき層との付着性を低下す
ることとなる。
は、上記アクリル樹脂及びアミノ樹脂の含有総量100
重量部に対して、40重量部以上、好ましくは53重量
部以上含有し、その上限は65重量部以下、好ましくは
58重量部以下である。40重量部未満では、後で行な
う銀めっき工程において銀の析出が不足し、良好な銀め
っき層が得られないからである。逆に、65重量部を超
えると、形成されるアンダーコート層の銀めっき層に対
する付着性が低下し、また、最終的に得られる銀めっき
製品の耐食性が低下するからである。すなわち、アルコ
キシチタニウムエステルが過剰であると未分解エステル
が多くなり、未分解のアルコキシチタニウムエステルは
めっき層を透過して侵入する水分により加水分解してア
ルコールを生成し得る。アンダーコート層内でアルコー
ルが生成されると、アンダーコート層が膨潤し、結果と
してアンダーコート層と銀めっき層との付着性を低下す
ることとなる。
【0018】以上のような構成を有するアンダーコート
剤は、銀めっきに先立って基材に塗布され、銀めっき層
の下のアンダーコート層を形成する。
剤は、銀めっきに先立って基材に塗布され、銀めっき層
の下のアンダーコート層を形成する。
【0019】次に、本発明のアンダーコート層を形成し
た本発明の銀めっき製品について説明する。
た本発明の銀めっき製品について説明する。
【0020】本発明の銀めっき製品に適用できる基材
は、絶縁性のものでも導電性のものでもよく、150℃
以上の耐熱性を有するものであれば特に限定しない。具
体的には、ステンレス鋼、アルミニウムなど各種金属製
基材が挙げられる。基材の形状も特に限定なく、フィル
ム、シート等の板状体であってもよいし、家電部品、自
動車部品など、光の高反射率を要求されるもの、あるい
は装飾用途の立体構造形状を有するものであってもよ
い。
は、絶縁性のものでも導電性のものでもよく、150℃
以上の耐熱性を有するものであれば特に限定しない。具
体的には、ステンレス鋼、アルミニウムなど各種金属製
基材が挙げられる。基材の形状も特に限定なく、フィル
ム、シート等の板状体であってもよいし、家電部品、自
動車部品など、光の高反射率を要求されるもの、あるい
は装飾用途の立体構造形状を有するものであってもよ
い。
【0021】このような基材に、本発明のアンダーコー
ト剤を直接塗布してもよいが、下地調製を目的として下
塗塗装した後、アンダーコート剤を塗布してもよい。下
塗により仕上がり外観が向上するからである。特に自動
車のアルミホイールなどのアルミニウム鋳造品では、鋳
物の肌隠し、防食性向上のために、粉体塗料等による下
塗り処理しておくことが好ましい。
ト剤を直接塗布してもよいが、下地調製を目的として下
塗塗装した後、アンダーコート剤を塗布してもよい。下
塗により仕上がり外観が向上するからである。特に自動
車のアルミホイールなどのアルミニウム鋳造品では、鋳
物の肌隠し、防食性向上のために、粉体塗料等による下
塗り処理しておくことが好ましい。
【0022】基材にアンダーコート層を形成する方法は
特に限定せず、従来より公知の塗装方法であるスプレー
塗装、フローコート法、浸漬塗り、ローラ塗りなどを適
宜採用できる。
特に限定せず、従来より公知の塗装方法であるスプレー
塗装、フローコート法、浸漬塗り、ローラ塗りなどを適
宜採用できる。
【0023】アンダーコート剤の塗布量は、形成される
アンダーコート層の膜厚が1〜15μm、好ましくは3
〜8μmとなる程度の量が好ましい。膜厚が厚すぎる
と、付着性、耐食性が低下するからである。逆に膜厚が
薄すぎると、銀の析出不足を起こすことがあるからであ
る。また、平坦な外観を得にくいからである。
アンダーコート層の膜厚が1〜15μm、好ましくは3
〜8μmとなる程度の量が好ましい。膜厚が厚すぎる
と、付着性、耐食性が低下するからである。逆に膜厚が
薄すぎると、銀の析出不足を起こすことがあるからであ
る。また、平坦な外観を得にくいからである。
【0024】アンダーコート剤を塗布した後、焼き付け
によりアンダーコート層を形成する。焼き付け条件は、
塗膜主成分であるアクリル樹脂の硬化条件、架橋剤とし
ての働きを有するアミノ樹脂及びエポキシ樹脂の種類及
び含有量、膜厚により適宜選択すればよいが、アンダー
コート層の硬化が不足していると、銀鏡後の乾燥やトッ
プコート塗装後の焼き付け時に、アンダーコート層が硬
化収縮して銀めっき層が縮んだり、残留する溶剤が銀め
っき層のくもり原因となって外観不良を引き起こすこと
になる。一方、オーバーベーク(過度の乾燥)は、塗膜
を過剰に硬化収縮させて、銀めっき層にクラックを発生
させたりして、外観不良や付着性の低下をもたらす。あ
るいはアルコキシチタニウムエステルの加水分解が進み
すぎて銀の析出不足や付着性低下をもたらす。
によりアンダーコート層を形成する。焼き付け条件は、
塗膜主成分であるアクリル樹脂の硬化条件、架橋剤とし
ての働きを有するアミノ樹脂及びエポキシ樹脂の種類及
び含有量、膜厚により適宜選択すればよいが、アンダー
コート層の硬化が不足していると、銀鏡後の乾燥やトッ
プコート塗装後の焼き付け時に、アンダーコート層が硬
化収縮して銀めっき層が縮んだり、残留する溶剤が銀め
っき層のくもり原因となって外観不良を引き起こすこと
になる。一方、オーバーベーク(過度の乾燥)は、塗膜
を過剰に硬化収縮させて、銀めっき層にクラックを発生
させたりして、外観不良や付着性の低下をもたらす。あ
るいはアルコキシチタニウムエステルの加水分解が進み
すぎて銀の析出不足や付着性低下をもたらす。
【0025】アンダーコート層は、銀を析出させるため
の触媒の働きもあるので、より安定で効率的に銀を析出
させるために、触媒活性を高める酸洗を行なってもよ
い。また、アンダーコート層の銀めっき層に対する付着
性を向上させるべく、銀めっき層の積層前に、アンダー
コート層表面を清浄にすることが好ましい。さらに、焼
き付けにより高温になっている被塗物の冷却のために、
温水洗浄を行なってもよい。
の触媒の働きもあるので、より安定で効率的に銀を析出
させるために、触媒活性を高める酸洗を行なってもよ
い。また、アンダーコート層の銀めっき層に対する付着
性を向上させるべく、銀めっき層の積層前に、アンダー
コート層表面を清浄にすることが好ましい。さらに、焼
き付けにより高温になっている被塗物の冷却のために、
温水洗浄を行なってもよい。
【0026】酸洗は、ぎ酸、酢酸、界面活性剤等を含む
温水に、アンダーコート剤が塗布された基材を浸漬する
ことにより、あるいは上記酸性水をアンダーコート層表
面に吹き付けることにより行なう。酸洗は60℃程度で
行なうことが好ましい。あまり高温で行なうと、アンダ
ーコート層の塗膜性能の低下を引き起こしたり、次の工
程で行なう銀鏡反応に適した温度(10〜20℃程度)
に再度冷却するのに時間を要し、生産効率の低下となる
からである。一方、低温すぎると、銀の析出が不十分と
なるからである。酸洗に用いる酸の濃度は、5〜30%
が好ましい。酸の濃度が低すぎると、銀の析出が不十分
となるからである。一方、酸の濃度が高いほど銀の析出
は容易となるが、濃度が高すぎると、アンダーコート層
にクラックを生じさせたり、アンダーコート層を劣化さ
せる等の悪影響を及ぼし、銀めっき層の外観不良や付着
性低下の原因となるからである。
温水に、アンダーコート剤が塗布された基材を浸漬する
ことにより、あるいは上記酸性水をアンダーコート層表
面に吹き付けることにより行なう。酸洗は60℃程度で
行なうことが好ましい。あまり高温で行なうと、アンダ
ーコート層の塗膜性能の低下を引き起こしたり、次の工
程で行なう銀鏡反応に適した温度(10〜20℃程度)
に再度冷却するのに時間を要し、生産効率の低下となる
からである。一方、低温すぎると、銀の析出が不十分と
なるからである。酸洗に用いる酸の濃度は、5〜30%
が好ましい。酸の濃度が低すぎると、銀の析出が不十分
となるからである。一方、酸の濃度が高いほど銀の析出
は容易となるが、濃度が高すぎると、アンダーコート層
にクラックを生じさせたり、アンダーコート層を劣化さ
せる等の悪影響を及ぼし、銀めっき層の外観不良や付着
性低下の原因となるからである。
【0027】酸洗の後、アンダーコート層表面を水洗す
る。水洗によりアンダーコート層表面を中性にするとと
もに、アンダーコート層の温度を銀鏡反応に適した温度
(10〜20℃程度)にするためである。
る。水洗によりアンダーコート層表面を中性にするとと
もに、アンダーコート層の温度を銀鏡反応に適した温度
(10〜20℃程度)にするためである。
【0028】次に、アンダーコート層上に銀めっき層を
形成する。銀めっき層の形成は、銀鏡反応を利用するこ
とにより行なう。
形成する。銀めっき層の形成は、銀鏡反応を利用するこ
とにより行なう。
【0029】銀イオンを含む溶液と還元液の2液を2頭ガ
ンを用いたスプレー等により、アンダーコート層に吹き
付けることにより行なう。ここで、銀イオンを含む溶液
としては、硝酸銀のような水溶性銀塩の水溶液が用いら
れる。銀塩は錯塩であってもよい。例えば、硝酸銀水溶
液に水酸化アンモニウムを加えて形成されるアンモニア
性硝酸銀錯体の水溶液が好ましく用いられる。この場
合、0.3〜3重量%の硝酸銀を含有する溶液が好まし
い。銀イオン濃度が低すぎると銀の析出が遅くなって良
好な銀めっき層が形成されにくくなり、逆に高すぎると
銀の析出がアンダーコート層表面で円滑に行なわれない
おそれがあるからである。
ンを用いたスプレー等により、アンダーコート層に吹き
付けることにより行なう。ここで、銀イオンを含む溶液
としては、硝酸銀のような水溶性銀塩の水溶液が用いら
れる。銀塩は錯塩であってもよい。例えば、硝酸銀水溶
液に水酸化アンモニウムを加えて形成されるアンモニア
性硝酸銀錯体の水溶液が好ましく用いられる。この場
合、0.3〜3重量%の硝酸銀を含有する溶液が好まし
い。銀イオン濃度が低すぎると銀の析出が遅くなって良
好な銀めっき層が形成されにくくなり、逆に高すぎると
銀の析出がアンダーコート層表面で円滑に行なわれない
おそれがあるからである。
【0030】上記還元液に用いられる還元剤としては、
グリオキサール、ホルムアルデヒド、硫酸ヒドラジン、
水酸化ヒドラジン等が挙げられる。この還元剤は還元反
応により前記銀イオンを還元して、銀を析出させる働き
をする。この還元剤の濃度は前記銀化合物水溶液の濃度
に応じて対応して決定されるが、還元剤濃度は2〜10
重量%程度とすることが好ましい。還元剤の濃度が低す
ぎると、銀の析出が遅くなって良好な銀めっき層が形成
されにくくなり、逆に高すぎると銀の析出がアンダーコ
ート層表面で円滑に行なわれないおそれがあるからであ
る。
グリオキサール、ホルムアルデヒド、硫酸ヒドラジン、
水酸化ヒドラジン等が挙げられる。この還元剤は還元反
応により前記銀イオンを還元して、銀を析出させる働き
をする。この還元剤の濃度は前記銀化合物水溶液の濃度
に応じて対応して決定されるが、還元剤濃度は2〜10
重量%程度とすることが好ましい。還元剤の濃度が低す
ぎると、銀の析出が遅くなって良好な銀めっき層が形成
されにくくなり、逆に高すぎると銀の析出がアンダーコ
ート層表面で円滑に行なわれないおそれがあるからであ
る。
【0031】上記銀イオン溶液及び還元液の温度は、1
0〜20℃程度とすることが好ましい。温度が低すぎる
と銀の析出が不十分となり、充分に析出させようとする
と銀イオン溶液の濃度を上げなければならず不経済だか
らである。逆に温度が高くなりすぎると、銀の析出速度
が速くなりすぎて、銀めっき層に曇り等を生じるからで
ある。
0〜20℃程度とすることが好ましい。温度が低すぎる
と銀の析出が不十分となり、充分に析出させようとする
と銀イオン溶液の濃度を上げなければならず不経済だか
らである。逆に温度が高くなりすぎると、銀の析出速度
が速くなりすぎて、銀めっき層に曇り等を生じるからで
ある。
【0032】銀鏡反応を行なった後、温水で洗浄して、
銀鏡反応により生成した副生成物を除去することが好ま
しい。また、洗浄の水切りのために、高温で乾燥するこ
とが好ましい。特に、銀めっき層の上に後述のトップコ
ートを行なう場合、銀めっき層の乾燥が不十分な状態で
は、残留する水分による銀めっき層の曇りにより外観不
良となったり、銀めっき層とトップコート層との間の付
着性低下をもたらすからである。
銀鏡反応により生成した副生成物を除去することが好ま
しい。また、洗浄の水切りのために、高温で乾燥するこ
とが好ましい。特に、銀めっき層の上に後述のトップコ
ートを行なう場合、銀めっき層の乾燥が不十分な状態で
は、残留する水分による銀めっき層の曇りにより外観不
良となったり、銀めっき層とトップコート層との間の付
着性低下をもたらすからである。
【0033】本発明の銀めっき製品は、銀めっき層の上
に、さらに装飾性の向上、耐久性の向上等のために、ト
ップコート層を設けることが好ましい。
に、さらに装飾性の向上、耐久性の向上等のために、ト
ップコート層を設けることが好ましい。
【0034】トップコート層は、トップコート用塗料を
塗布し、乾燥させることによって形成される。トップコ
ート用塗料としては、通常の電解めっき法によってり形
成されるめっき層の表面に用いられる塗料を使用するこ
とができるが、塗料の乾燥時に塗膜があまり収縮しない
ものを用いることが好ましい。トップコートの収縮によ
り、アンダーコート層と銀めっき層との間で剥離を助長
することになるからである。
塗布し、乾燥させることによって形成される。トップコ
ート用塗料としては、通常の電解めっき法によってり形
成されるめっき層の表面に用いられる塗料を使用するこ
とができるが、塗料の乾燥時に塗膜があまり収縮しない
ものを用いることが好ましい。トップコートの収縮によ
り、アンダーコート層と銀めっき層との間で剥離を助長
することになるからである。
【0035】トップコート用塗料の具体例としては、熱
硬化型アクリル性樹脂、シリコーン変性樹脂を含むもの
が好ましい。シリコーン変性樹脂としては、アルキッド
変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ア
クリル変性シリコーン樹脂等が挙げられ、これらのうち
変性率が高く、柔軟なものが好ましい。
硬化型アクリル性樹脂、シリコーン変性樹脂を含むもの
が好ましい。シリコーン変性樹脂としては、アルキッド
変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ア
クリル変性シリコーン樹脂等が挙げられ、これらのうち
変性率が高く、柔軟なものが好ましい。
【0036】以上のような構成を有する銀めっき製品
は、所望の光沢を有する銀めっき層が形成されていて、
しかも銀めっき層の付着性、耐久性等に優れている。よ
って、本発明の銀めっき製品は、装飾用として優れてい
る。また、本発明の銀めっき製品は、銀めっき層が純粋
な銀からなる皮膜により構成されていて導電性が非常に
高いので、導電性材料及び電磁波シールド用材としても
使用することもできる。
は、所望の光沢を有する銀めっき層が形成されていて、
しかも銀めっき層の付着性、耐久性等に優れている。よ
って、本発明の銀めっき製品は、装飾用として優れてい
る。また、本発明の銀めっき製品は、銀めっき層が純粋
な銀からなる皮膜により構成されていて導電性が非常に
高いので、導電性材料及び電磁波シールド用材としても
使用することもできる。
【0037】
【実施例】〔銀めっき製品の作製〕 実施例1;アクリル樹脂75重量部及びメラミン樹脂2
5重量部を、溶剤キシレン100重量部に溶解させ、こ
れに、DBT55重量部、エポキシ樹脂30重量部を添
加し、攪拌、混合して、アンダーコート剤を調製した。
このアンダーコート剤を、70×150×0.5mmの
アルミニウム製基材に塗布した後、150℃の熱風乾燥
炉内で20分間乾燥硬化させて、厚さ5μmのアンダー
コート層を形成した。
5重量部を、溶剤キシレン100重量部に溶解させ、こ
れに、DBT55重量部、エポキシ樹脂30重量部を添
加し、攪拌、混合して、アンダーコート剤を調製した。
このアンダーコート剤を、70×150×0.5mmの
アルミニウム製基材に塗布した後、150℃の熱風乾燥
炉内で20分間乾燥硬化させて、厚さ5μmのアンダー
コート層を形成した。
【0038】次いで、このアンダーコート層の表面に、
硝酸銀を2重量%含有する水溶液とグリオキサールを6
重量%含有する還元性水溶液とを、2頭ガンを有するス
プレー塗布機によって吹き付け、塗布した。吹きつけ
後、数秒後には、曇りのない、且つ光沢のある美しい外
観を有する銀めっき層が形成された。
硝酸銀を2重量%含有する水溶液とグリオキサールを6
重量%含有する還元性水溶液とを、2頭ガンを有するス
プレー塗布機によって吹き付け、塗布した。吹きつけ
後、数秒後には、曇りのない、且つ光沢のある美しい外
観を有する銀めっき層が形成された。
【0039】銀めっき層を水洗し、150℃の熱風乾燥
炉内で20分間乾燥させた。乾燥後、銀めっき層の表面
に、上記スプレー塗布機を用いて熱硬化性アクリル樹脂
塗料を吹き付けた後、150℃の熱風乾燥炉内で20分
間乾燥硬化させることにより、厚さ15μmのトップコ
ート層が形成された銀めっき試験片を得た。
炉内で20分間乾燥させた。乾燥後、銀めっき層の表面
に、上記スプレー塗布機を用いて熱硬化性アクリル樹脂
塗料を吹き付けた後、150℃の熱風乾燥炉内で20分
間乾燥硬化させることにより、厚さ15μmのトップコ
ート層が形成された銀めっき試験片を得た。
【0040】以上のようにして得られた銀めっき試験片
について、下記評価方法に基づいて耐食性及び銀めっき
層の付着性を評価した。評価結果を表1に示す。
について、下記評価方法に基づいて耐食性及び銀めっき
層の付着性を評価した。評価結果を表1に示す。
【0041】実施例2〜5、比較例1〜4;アンダーコ
ート用塗料の組成を表1及び表2に示すように変えた以
外は実施例1と同様にしてアンダーコート層を形成し、
さらに銀めっき層及びトップコート層を形成して、銀め
っき試験片を製造した。作製した銀めっき試験片につい
て、外観、耐食性、付着性を評価した結果を表1及び表
2に示す。
ート用塗料の組成を表1及び表2に示すように変えた以
外は実施例1と同様にしてアンダーコート層を形成し、
さらに銀めっき層及びトップコート層を形成して、銀め
っき試験片を製造した。作製した銀めっき試験片につい
て、外観、耐食性、付着性を評価した結果を表1及び表
2に示す。
【0042】参考例;アクリル樹脂及びメラミン樹脂に
代えてアルキッド樹脂を用いるとともに、組成を表2に
示すように変えた以外は実施例1と同様にしてアンダー
コート層を形成し、さらに銀めっき層及びトップコート
層を形成して、銀めっき製品を製造した。作製した銀め
っき試験片について、外観、耐食性、付着性を評価した
結果を表1に示す。
代えてアルキッド樹脂を用いるとともに、組成を表2に
示すように変えた以外は実施例1と同様にしてアンダー
コート層を形成し、さらに銀めっき層及びトップコート
層を形成して、銀めっき製品を製造した。作製した銀め
っき試験片について、外観、耐食性、付着性を評価した
結果を表1に示す。
【0043】〔評価方法〕 外観 銀めっき試験片の外観を目視で観察し、下記基準に基づ
いて評価した。 ○:均一で鮮明な銀めっき層を形成しており、優れた鏡
面外観を有する △:不均一でやや鈍い鏡面外観を有する ×:銀めっき層が殆ど形成されておらず、鏡面外観を有
していない
いて評価した。 ○:均一で鮮明な銀めっき層を形成しており、優れた鏡
面外観を有する △:不均一でやや鈍い鏡面外観を有する ×:銀めっき層が殆ど形成されておらず、鏡面外観を有
していない
【0044】付着性 鏡面外観を有していると判断した銀めっき試験片につい
て評価した。試験片を、JIS K5400−8.5.
2の碁盤目テープ法に基づいて行なった。すなわち、試
験片に、素地面に達する切り傷を碁盤目状につけ、この
碁盤目の上に粘着テープをはり、はがした後の塗膜の付
着状態(碁盤目の傷の状態)を目視で観察し、はがれの
程度に応じて10(切り傷の交点と正方形の一目一目に
はがれがない)〜0(はがれの面積は、全正方形面積の
65%以上)の10点評価をした。
て評価した。試験片を、JIS K5400−8.5.
2の碁盤目テープ法に基づいて行なった。すなわち、試
験片に、素地面に達する切り傷を碁盤目状につけ、この
碁盤目の上に粘着テープをはり、はがした後の塗膜の付
着状態(碁盤目の傷の状態)を目視で観察し、はがれの
程度に応じて10(切り傷の交点と正方形の一目一目に
はがれがない)〜0(はがれの面積は、全正方形面積の
65%以上)の10点評価をした。
【0045】耐食性 鏡面外観を有していると判断した銀めっき試験片につい
て評価した。試験片に、素地面に達する十文字のスクラ
ッチマークを刻み、これを塩水噴霧試験装置内に保持
し、試験片上のスクラッチマークに沿った片側3mm、
合計6mmの幅以外の部分で腐食生成物、膨れ、剥がれ
が発生するまでの時間を調べた。また、上記耐食性試験
を480時間行なった後の試験片について、テープは繰
り試験を行ない、スクラッチマークからの剥離幅を評価
した。
て評価した。試験片に、素地面に達する十文字のスクラ
ッチマークを刻み、これを塩水噴霧試験装置内に保持
し、試験片上のスクラッチマークに沿った片側3mm、
合計6mmの幅以外の部分で腐食生成物、膨れ、剥がれ
が発生するまでの時間を調べた。また、上記耐食性試験
を480時間行なった後の試験片について、テープは繰
り試験を行ない、スクラッチマークからの剥離幅を評価
した。
【0046】
【表1】
【0047】表1からわかるように、有機チタネートの
量が少なすぎると銀鏡外観が形成されず、逆に多くなり
すぎると、耐食性及び付着性が低下した。従って、アク
リル樹脂及びアミノ樹脂の含有総量100重量部に対し
て、有機チタネートは40〜65重量部でなければなら
ないことがわかる。
量が少なすぎると銀鏡外観が形成されず、逆に多くなり
すぎると、耐食性及び付着性が低下した。従って、アク
リル樹脂及びアミノ樹脂の含有総量100重量部に対し
て、有機チタネートは40〜65重量部でなければなら
ないことがわかる。
【0048】
【表2】
【0049】また表2からわかるように、エポキシ樹脂
の量が少なすぎると耐食性及び付着性が劣り、逆に多く
なりすぎと外観が低下した。従って、アクリル樹脂及び
アミノ樹脂の含有総量100重量部に対して、エポキシ
樹脂は20〜40重量部必要であることがわかる。
の量が少なすぎると耐食性及び付着性が劣り、逆に多く
なりすぎと外観が低下した。従って、アクリル樹脂及び
アミノ樹脂の含有総量100重量部に対して、エポキシ
樹脂は20〜40重量部必要であることがわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明は、基材にアンダーコート層を形
成し、その上に銀鏡反応により銀めっき層を形成する方
法において、アンダーコート剤の組成を銀の析出との関
係で適正化したものである。従って、本発明によれば、
従来の銀めっき製品の製造方法と比べて簡単な工程で、
しかも付着性がよく、耐食性に優れた銀めっき製品を提
供できる。
成し、その上に銀鏡反応により銀めっき層を形成する方
法において、アンダーコート剤の組成を銀の析出との関
係で適正化したものである。従って、本発明によれば、
従来の銀めっき製品の製造方法と比べて簡単な工程で、
しかも付着性がよく、耐食性に優れた銀めっき製品を提
供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 161/20 C09D 161/20 163/00 163/00 185/00 185/00 C23C 18/42 C23C 18/42 Fターム(参考) 4F100 AB04A AB10A AB24C AH08B AK01A AK25B AK35B AK53B AL05B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C EH71C EJ65B GB90 JB02 JB07 JJ03A JK06 YY00B 4J038 CG141 CH031 CJ131 DA162 DB002 GA04 GA06 GA07 GA09 JC38 NA03 NA12 PC02 4K022 AA02 AA47 BA01 BA31 CA25 DB01 DB19
Claims (4)
- 【請求項1】 銀めっき製品の基材と銀めっき層との間
に塗布されるアンダーコート剤であって、 アクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、及びアルコ
キシチタニウムエステルを含有し、 且つ前記アクリル樹脂及びアミノ樹脂の含有総量100
重量部に対する前記アルコキシチタニウムエステルの含
有量は40〜65重量部、前記エポキシ樹脂の含有量は
20〜40重量部であることを特徴とする銀めっき用ア
ンダーコート剤。 - 【請求項2】 前記アクリル樹脂とアミノ樹脂とは、 アクリル樹脂:アミノ樹脂が90:10〜60:40の
重量割合で含有されている請求項1に記載の銀めっき用
アンダーコート剤。 - 【請求項3】 基材に、請求項1又は2に記載のアンダ
ーコート剤を塗布、乾燥してなるアンダーコート層が積
層され、 該アンダーコート層上に銀めっき層が積層されているこ
とを特徴とする銀めっき製品。 - 【請求項4】 基材は、下塗り処理されたものである請
求項3に記載の銀めっき製品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11214043A JP2001040486A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 銀めっき用アンダーコート剤及びこれを用いた銀めっき製品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11214043A JP2001040486A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 銀めっき用アンダーコート剤及びこれを用いた銀めっき製品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001040486A true JP2001040486A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16649336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11214043A Withdrawn JP2001040486A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 銀めっき用アンダーコート剤及びこれを用いた銀めっき製品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001040486A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180101229A (ko) | 2017-03-02 | 2018-09-12 | 미쓰비시 세이시 가부시키가이샤 | 금속조로 가식된 플라스틱 성형품 |
-
1999
- 1999-07-28 JP JP11214043A patent/JP2001040486A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180101229A (ko) | 2017-03-02 | 2018-09-12 | 미쓰비시 세이시 가부시키가이샤 | 금속조로 가식된 플라스틱 성형품 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040831 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061003 |