JP2001038812A - 粉粒体積層造形法における粉粒体循環装置 - Google Patents

粉粒体積層造形法における粉粒体循環装置

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JP2001038812A
JP2001038812A JP11220205A JP22020599A JP2001038812A JP 2001038812 A JP2001038812 A JP 2001038812A JP 11220205 A JP11220205 A JP 11220205A JP 22020599 A JP22020599 A JP 22020599A JP 2001038812 A JP2001038812 A JP 2001038812A
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Yukio Otsuka
幸男 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【課題】未硬化の粉粒体の有効利用を図り得る粉粒体積
層造形法における粉粒体循環装置を提供する。 【解決手段】この装置は、粉粒体を散布して形成した散
布層に光または熱を与えて硬化層を形成し、この硬化層
を積層して三次元的な積層造形物9を形成する粉粒体積
層造形方法に用いられる。この装置は、積層造形物9を
形成するための造形装置1と、造形装置1に対して相対
移動し相対移動に伴い粉粒体を散布して散布層を造形装
置1に形成する散布装置2と、散布の際に余剰物として
造形装置1から除かれた粉粒体、または、積層造形物か
ら余剰物として排出された粉粒体を受ける受け部3と、
受け部3に受けた未硬化の粉粒体を散布装置2に戻し、
再使用に供する戻し装置4とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粉粒体積層造形法に
おける粉粒体循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平9−136139号公報には、レ
ジンコーティドサンドを散布して散布層を形成し、この
散布層にレーザビームを照射して硬化層を形成し、この
硬化層を積層して三次元的な積層造形物を形成する粉粒
体積層造形方法が開示されている。散布層を形成する際
には、未硬化のレジンコーティドサンドが余剰物として
取り除かれる。
【0003】また積層造形物の砂落とし時には、未硬化
のレジンコーティドサンドが余剰物として積層造形物か
ら取り除かれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】余剰物として取り除か
れた未硬化のレジンコーティドサンドは、必ずしも有効
利用が図られていない。
【0005】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、未硬化のレジンコーティドサンド等の粉粒体
の有効利用を図り得る粉粒体積層造形法における粉粒体
循環装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粉粒体積層
造形法における粉粒体循環装置は、粉粒体を散布して形
成した散布層に光または熱を与えて硬化層を形成し、こ
の硬化層を積層して三次元的な積層造形物を形成する粉
粒体積層造形方法に用いられるものであり、積層造形物
を形成するための造形装置と、造形装置に対して相対移
動し相対移動に伴い粉粒体を散布して散布層を造形装置
に形成する散布装置と、散布の際に余剰物として造形装
置から除かれた粉粒体、または、積層造形物から余剰物
として排出された粉粒体を受ける受け部と、受け部に受
けた未硬化の粉粒体を散布装置に戻し、再使用に供する
戻し装置とを具備していることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明装置によれば、積層造形物
を形成するための造形装置に対して散布装置が相対移動
し、相対移動に伴い粉粒体が散布される。これにより散
布層が造形装置に形成される。散布の際に、余剰物の粉
粒体は造形装置から除かれ、受け部に受けられる。
【0008】散布層は光または熱の照射により硬化し、
硬化層が形成される。このような散布工程及び照射工程
がこの順に繰り返されて硬化層が多数積層され、積層造
形物が得られる。積層造形が完了したら、積層造形物か
ら未硬化の粉粒体が除かれる。積層造形物から除かれた
未硬化の粉粒体は、受け部に受けられる。
【0009】上記のようにして受け部に受けられた未硬
化の粉粒体は、戻し装置によって散布装置に戻される。
これにより未硬化の粉粒体は再利用に供される。
【0010】戻し部としては、受け部に貯まっている未
硬化の粉粒体を散布装置に戻すことができる機能をもつ
ものである。戻し部としては、例えば、受け部と散布装
置との間をエンドレス状に移動できる可動体と、可動体
に装備された複数個のバケットとを備えたバケット方式
を採用することができる。
【0011】本発明装置の好ましい形態によれば、受け
部は、造形装置から除かれた粉粒体を受けると共に、再
使用可能な未硬化の粉粒体と再使用に不適切な粉粒体と
を選別する振動フィルタと、振動フィルタで選別された
再使用可能な未硬化の粉粒体を収容する収容部とを備え
ている構成を採用することができる。
【0012】振動フィルタの振動が造形装置に伝達され
ないように、振動の伝達の絶縁を図るための方策を施す
ことが好ましい。これにより振動フィルタの振動が造形
装置に伝達されることが抑制され、積層造形を良好にな
し得る。
【0013】粉粒体としては、砂粒子にレジンが被覆さ
れたレジンコーティドサンドを採用することができる。
砂粒子の平均粒径としては、レジンが被覆されていない
状態で、10〜200μm程度、30〜150μm程
度、50〜100μm程度を採用することができる。レ
ジンとしては熱硬化性樹脂、特にフェノール樹脂を採用
することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例を図面を参照して説明する。
【0015】本実施例に係る装置は、粉粒体としてのレ
ジンコーティドサンドを散布して形成した散布層に光ま
たは熱を与えて硬化層を形成し、この硬化層を積層して
三次元的な積層造形物を形成する粉粒体積層造形方法に
用いられるものである。
【0016】本実施例の装置は、造形装置1と、散布装
置2と、受け部3と、戻し装置4とを具備している。
【0017】造形装置1は、造形物を形成するためのも
のであり、造形空間10aをもつ四角枠状をなす枠体1
0と、枠体10の底部を形成する昇降盤11と、昇降盤
11を昇降させる駆動源としての油圧または空圧式の駆
動シリンダ装置12とをもつ。枠体10から砂落とし作
業場7に向けて、横方向に架設されたスライド板14が
設けられている。スライド板14は積層造形物9をスラ
イド移送できるものであり、上下方向に貫通する多数の
砂落とし孔14aをもつ。
【0018】散布装置2は、造形装置1に対して水平方
向に沿って相対移動し、相対移動に伴いレジンコーティ
ドサンド8を散布して散布層6(目標平均厚み:約10
0μm〜150μm)を造形装置1に形成するものであ
る。散布装置2は、上面開口を備えた収容室20と収容
室20の底に形成された吐出口22ともつ容器24と、
容器24の吐出口22に回転可能に装備された回転可能
な掻き出しローラ26と、掻き出しローラ26の下方に
連結具28cを介して設けられた板状をなす掻き取り部
材28とをもつ。
【0019】容器24の収容室20に、砂粒子にレジン
が被覆されたレジンコーティドサンド8が収容されてい
る。レジンコーティドサンド8の平均粒径は100μm
以下と微細である。
【0020】図2に示すように、散布装置2が水平方向
に沿ってつまり矢印X1方向に沿って移動しつつ、掻き
出しローラ26が回転すると、吐出口22からレジンコ
ーティドサンド8が少量ずつ吐出され、堆積される。掻
き取り部材28は容器24に一体的に保持されており、
容器24の移動に伴い掻き取り部材28は同方向に移動
する。そのため、堆積された余剰のレジンコーティドサ
ンド8を掻き取り部材28は掻き取り、造形装置1の枠
体10の上端10uから除去する。
【0021】図1に示すように、受け部3は、濾過機能
を奏する広面積の金属製の振動フィルタ30と、振動フ
ィルタ30の下方に配置された収容部35とを備えてい
る。収容部35は、振動フィルタ30で選別された再使
用可能な未硬化のレジンコーティドサンドを収容するも
のである。振動フィルタ30は、散布装置2の吐出口2
2及び造形装置1の枠体10の上端10uよりも下方に
位置しており、砂落とし作業場7に向かうにつれて下降
傾斜している。振動フィルタ30のフィルタ目は、未硬
化のレジンコーティドサンド8を通過させると共に、散
布層の厚みより大きな砂粒や異物等が混入しないような
大きさとされている。振動フィルタ30は振動駆動源3
0kにより振動される。従って振動フィルタ30に載せ
られたレジンコーティドサンド8は、振動フィルタ30
の振動に伴い、砂落とし作業場7に向けて矢印M1方向
に振動を伴って次第に搬送される。
【0022】搬送中において、未硬化のレジンコーティ
ドサンド8は振動フィルタ30のフィルタ目を通過して
落下し、収容部35に収容される。このとき、粗大化し
ているため使用に不適切なレジンコーティドサンド8は
フィルタ目を通らず、振動フィルタ30による振動搬送
に伴い、砂落とし作業場7に向かい、砂落とし作業場7
の下方の異物容器5に異物として排出される。更に、フ
ィルタ目を通過できない他の異物が振動フィルタ30上
に存在するときであっても、その異物は、振動フィルタ
30による振動搬送に伴い、砂落とし作業場7に向か
い、砂落とし作業場7の下方の異物容器5に異物として
排出される。
【0023】前記した戻し部4はレジンコーティドサン
ド8を循環させる循環コンベヤとして機能するものであ
る。戻し部4は、受け部3と散布装置2との間を昇降で
きるエンドレス状の可動体40と、可動体40に所定間
隔毎に装備された複数個のカップ状をなすバケット42
とを備えている。
【0024】造形装置1の枠体10の上方に設けられて
いるカバー部材57には、レーザビーム55cをスキャ
ン照射するためのレーザスキャナー装置55が照射源と
して設けられている。なおカバー部材57は下方に垂下
した垂下壁部57s,57tをもつ。
【0025】積層造形の際を行う場合について説明す
る。まず最初の散布層6を形成するにあたっては、図2
に示すように、掻き出しローラ26を回転させつつ、散
布装置2を水平方向に沿ってつまり矢印X1方向に移動
させることにより、散布装置2の吐出口22から容器2
4内のレジンコーティドサンド8を少量ずつ吐出し、昇
降盤11の設置面11mの上に堆積させる。堆積したレ
ジンコーティドサンド8は掻き取り部材28により掻き
取られるため、平坦な散布層6が形成される。
【0026】図2に示すように、余剰の未硬化のレジン
コーティドサンド8は掻き取り部材28により掻き取ら
れて枠体10の上端10uから落下し、振動フィルタ3
0の上に載せられ、振動フィルタ30で濾別される。再
使用できる正常な未硬化のレジンコーティドサンド8は
微細なままであるため、振動フィルタ30のフィルタ目
を落下し、収容部35に受けられる。しかしフィルタ目
よりも大きなサイズに粗粒化したレジンコーティドサン
ド8等の異物は、振動フィルタ30上に残り、振動に伴
い下流側つまり矢印M1方向に移送され、砂落とし作業
場7に至り、更に振動フィルタ30の端3eから落下し
て異物容器5に排出される。
【0027】上記のようにした散布層6を形成したら散
布装置2を元の位置に待機させ、散布工程を終える。
【0028】その後、照射工程を行う。即ち、図1に示
すレーザスキャナー装置55(CO 2レーザまたはYA
Gレーザ)から、所定スポット径をもつレーザビーム5
5cを散布層6に向けて照射する。レーザビーム55c
は所定のパターンを描くように散布層6にスキャン照射
しても良い。あるいは、所定のパターンをもつマスク
(図示せず)を用い、レーザスキャナー装置55からレ
ーザビーム55cをマスク越しに散布層6に照射するこ
とにしても良い。
【0029】散布層6のうち、レーザビーム55cが照
射された部分では、レジンコーティドサンド8のレジン
が熱硬化するため、隣接するレジンコーティドサンド8
同士が互いに結合する。この結果、図3に示すように硬
化層90が形成される。
【0030】これに対して散布層6のうち、レーザビー
ム55cが照射されなかった部分では、レジンコーティ
ドサンド8のレジンが熱硬化しないため未硬化のままで
ある。即ち、未硬化層95として残る。未硬化層95は
後処理において容易に崩壊可能であるため、崩壊させれ
ば硬化層90から容易に除去できる。
【0031】このようにして照射工程を終えたら、再
び、散布工程を行ない、前の層の上にレジンコーティド
サンド8を堆積させると共に、掻き取り部材28で余剰
のレジンコーティドサンド8を掻き取り、平坦な散布層
6を形成する。掻き取りに伴い、余剰のレジンコーティ
ドサンド8は振動フィルタ30の上に載せられて、振動
フィルタ30により濾別される。その後、その散布層6
に対してレーザビーム55cを照射する照射工程を再び
行う。
【0032】このように散布工程及び照射工程を多数回
繰り返すことにより、硬化層90を多数層(例えば20
0〜1000層)積層し、これにより三次元的な積層造
形物9(例えば鋳造用の砂型)を造形する。このように
積層造形物9の造形が終了したら、駆動シリンダ装置1
2の駆動により昇降盤11を上昇させ、枠体10の造形
空間10aから積層造形物9を取り出す。
【0033】枠体10から取り出した積層造形物9をス
ライド板14に載せ、スライド板14に沿って作業者P
の手前側に移送する。スライド板14上の積層造形物9
に対して、作業者Pは砂落とし処理を行なう。これによ
り、積層造形物9に付着されていた余剰のレジンコーテ
ィドサンド8を積層造形物9から取り除き、スライド板
14の砂落とし孔14aから振動フィルタ30に落下さ
せる。
【0034】即ち、積層造形物9に付着されていた余剰
のレジンコーティドサンド8は、砂落とし処理の際に振
動フィルタ30上に落下し、濾別作用を受ける。再使用
できる正常な未硬化のレジンコーティドサンド8は、微
細なままであるため、振動フィルタ30のフィルタ目を
落下し、収容部35に受けられる。積層造形物9に付着
されていた余剰のレジンコーティドサンド8は、照射工
程を経ているため、部分的に熱硬化し、隣接するレジン
コーティドサンド8同士が結合し、粗粒化しているおそ
れがある。粗粒化した場合には、積層造形での再使用に
は不適である。そのため、粗粒化したため再使用に不適
切なレジンコーティドサンド8は、振動フィルタ30の
フィルタ目を落下することなく、振動フィルタ30によ
り矢印M1方向に移送され、砂落とし作業場7に至り、
振動フィルタ30の端3eから落下して異物容器5に異
物として排出される。
【0035】ところで、散布装置2の容器24内のレジ
ンコーティドサンド8の量は、造形の進行につれて次第
に減少する。そこでレジンコーティドサンド8を散布装
置2の容器24内に補給する必要がある。この点本実施
例においては、収容部35に収容されている未硬化のレ
ジンコーティドサンド8は、戻し装置4の作動に伴い、
戻し装置4のバケット42にすくわれ、バケット42に
より散布装置2の容器24まで持ち上げられ、バケット
42の反転に伴い散布装置2の容器24内に戻される。
このようにして収容部35に収容されている未硬化のレ
ジンコーティドサンド8は、散布装置2の容器24内に
補給され、積層造形での再使用に供される。
【0036】照射工程のときには、散布装置2は待機位
置SAで静止状態で待機している。そのため戻し装置4
を作動させれば、戻し装置4のバケット42により散布
装置2の容器24内にレジンコーティドサンド8を容易
に補給することができる。
【0037】広面積の振動フィルタ30の上方には、補
給用の新しいレジンコーティドサンドを投入するための
補給用投入空間30xが設けられている。そのため、装
置全体のレジンコーティドサンド8の消費量が増加し、
装置で保有しているレジンコーティドサンド8の保有量
が減少してきたときには、新しいレジンコーティドサン
ド8を振動フィルタ30上にそのまま投入する。この場
合には、新しいレジンコーティドサンド8は微細であ
り、振動フィルタ30のフィルタ目よりも小さいため、
振動フィルタ30のフィルタ目を通過して落下し、収容
部35に貯まり、そしてバケット42により散布装置2
の容器24まで持ち上げられ、散布装置2の容器24内
に投入される。
【0038】補給用の新しいレジンコーティドサンド8
にも異物が混入されているおそれがあるが、この異物を
振動フィルタ30による濾別作用により取り除くことが
でき、異物を取り除いた正常なレジンコーティドサンド
8のみを振動フィルタ30のフィルタ目を介して落下さ
せ、収容部35で収容し、再使用に供することができ
る。
【0039】積層造形後のレジンコーティドサンド8
は、照射工程を経るため、部分硬化したものも含まれて
いることがある。部分硬化したものは粗粒化となり易
い。非振動タイプのフィルタを用いた場合には、レジン
コーティドサンド8の自重だけでは、粗粒化したレジン
コーティドサンド8を容易に濾別することができない。
そこで本実施例では、振動フィルタ30を上下方向に振
動させる方式が採用されている。これにより異物の濾別
の容易化、効率化を達成できる。
【0040】しかしながら振動フィルタ30を用いた場
合には、振動フィルタ30の振動が、積層造形中の造形
装置1に伝達されるおそれがある。積層造形中の造形装
置1に振動が伝達されると、造形精度が低下するおそれ
がある。そこで本実施例では、振動フィルタ30の振動
と造形装置1の枠体10の全周との間に隙間33を形成
し、振動フィルタ30と枠体10とを非接触としてい
る。これにより振動フィルタ30の振動が造形装置1の
枠体10に伝達されないようにされている。更に、レジ
ンコーティドサンド8が振動フィルタ30を通過するこ
となく隙間33から落下することを防止すべく、隙間3
3を覆う機能をもつひさし部材34を枠体10の外部に
設けている。
【0041】以上の説明から理解できるように本実施例
によれば、余剰のレジンコーティドサンド8を循環さ
せ、散布装置2の容器24内に戻し、積層造形の再使用
に供することができる。故にレジンコーティドサンド8
を有効利用を図ることができ、製造コストの低減に貢献
できる。
【0042】更に本実施例においては、新しいレジンコ
ーティドサンド8を装置に補給する場合には、新しいレ
ジンコーティドサンド8を振動フィルタ30上にそのま
ま投入すればよい。故に、新しいレジンコーティドサン
ド8を散布装置2の小容積の容器24に逐一投入せずと
も良い。従ってレジンコーティドサンド8の補給作業が
容易である。
【0043】また新しいレジンコーティドサンド8は、
補給の際に振動フィルタ30の濾別工程を経るため、補
給する新しいレジンコーティドサンド8に異物が万一混
入していた場合であっても、その異物を取り除くことが
でき、積層造形に支障をきたさない。
【0044】(他の実施例)なお上記した実施例では、
散布層を硬化させるための照射源としてにレーザスキャ
ナー装置55を使用しているが、これに限らず、赤外線
を散布層に向けて照射する赤外線ランプ装置を照射源と
して採用することもできる。
【0045】その他、本発明は上記し且つ図面に示した
実施例のみに限定されるものではなく、必要に応じて適
宜変更できるものである。
【0046】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握することもできる。・請求項2において、振動フ
ィルタは未硬化の粉粒体が排出される直下に配置されて
いることを特徴とする粉粒体積層造形法における粉粒体
循環装置。・請求項2において、広面積の振動フィルタ
の上には、補給用の新しいレジンコーティドサンドを投
入する補給用投入空間が設けられていることを特徴とす
る粉粒体積層造形法における粉粒体循環装置。
【0047】
【発明の効果】本発明装置によれば、散布の際に、余剰
物の粉粒体は造形装置から除かれ、受け部に受けられ
る。砂落とし時において、積層造形物から除かれた未硬
化の粉粒体も、受け部に受けられる。受け部に貯まって
いる未硬化の粉粒体は、戻し装置によって散布装置に戻
される。そのため未硬化の粉粒体を散布層の形成に再び
使用することができる。即ち、未硬化の粉粒体を再利用
に供することができ、コスト低減に有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例装置を模式的に示す概念図である。
【図2】最初の散布層を形成する形態を示す断面図であ
る。
【図3】積層造形により積層造形物を形成している形態
を示す断面図である。
【符号の説明】
図中、1は造形装置、2は散布装置、3は受け部、4は
戻し装置、5は異物容器、6は散布層、8はレジンコー
ティドサンド(粉粒体)、9は積層造形物を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉粒体を散布して形成した散布層に光また
    は熱を与えて硬化層を形成し、この硬化層を積層して三
    次元的な積層造形物を形成する粉粒体積層造形方法に用
    いられるものであり、 積層造形物を形成するための造形装置と、 前記造形装置に対して相対移動し相対移動に伴い粉粒体
    を散布して散布層を前記造形装置に形成する散布装置
    と、 散布の際に余剰物として前記造形装置から除かれた粉粒
    体、または、積層造形物から余剰物として排出された粉
    粒体を受ける受け部と、 前記受け部に受けた未硬化の粉粒体を前記散布装置に戻
    し、再使用に供する戻し装置とを具備していることを特
    徴とする粉粒体積層造形法における粉粒体循環装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記受け部は、前記造
    形装置から除かれた粉粒体を受けると共に、再使用可能
    な未硬化の粉粒体と再使用に不適切な粉粒体とを選別す
    る振動フィルタと、前記振動フィルタで選別された再使
    用可能な未硬化の粉粒体を収容する収容部とを備えてい
    ることを特徴とする粉粒体積層造形法における粉粒体循
    環装置。
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