JP2001037481A - 抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子 - Google Patents

抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子

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JP2001037481A
JP2001037481A JP11213918A JP21391899A JP2001037481A JP 2001037481 A JP2001037481 A JP 2001037481A JP 11213918 A JP11213918 A JP 11213918A JP 21391899 A JP21391899 A JP 21391899A JP 2001037481 A JP2001037481 A JP 2001037481A
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Hideo Okawa
秀郎 大川
Yojiro Yuasa
洋二郎 湯浅
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KANKYO MENEKI GIJUTSU KENKYUSH
Kankyo Meneki Gijutsu Kenkyusho KK
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KANKYO MENEKI GIJUTSU KENKYUSH
Kankyo Meneki Gijutsu Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、抗菊酸モノクローナル抗体の可変領
域をコードする遺伝子、当該遺伝子を含むベクター、当
該ベクターで形質転換した宿主細胞および、前記遺伝子
を用いた抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域の製造方
法を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明の抗菊酸モノクローナル抗体の可変
領域をコードする遺伝子は、配列表1ないし4のいずれ
かに記載されたアミノ酸配列、または当該アミノ酸配列
において1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換若
しくは付加されたアミノ酸配列を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菊酸モノクロー
ナル抗体の可変領域、すなわち抗原結合部位をコードす
る遺伝子に関する。本発明は、さらに、当該遺伝子を含
むベクター、当該発現ベクターを含有する宿主細胞、お
よび当該宿主細胞を培養することにより抗菊酸モノクロ
ーナル抗体の可変領域を製造する方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】菊酸は、以下の式(1):
【0003】
【化1】
【0004】で表される構造を有し、ピレスリン、アレ
スリン等のピレスロイド系殺虫剤の基本骨格をなす化合
物である。特に、ジクロロビニル菊酸とピレスロイドア
ルコールとのエステルは、高い殺虫効力を有し、また温
血動物に対する毒性が比較的低いことから、例えば、家
庭用殺虫剤として使用されている。
【0005】近年、土壌、水、大気等の環境中での残留
農薬や、最近特に増加してきた輸入農産物のポストハー
ベスト農薬等の残留に大きな社会的関心が寄せられてい
る。環境や食品に関する安全確保のためには、これらに
含有される菊酸の量を迅速、かつ正確に測定することが
必要である。
【0006】免疫学的測定方法は、抗体が抗原を特異的
に認識する、抗原抗体反応に基づいて抗原の検出を行う
方法であり、その優れた精度、簡便性、迅速性、経済性
から近年注目を集めてきている。免疫学的測定方法にお
いては検出方法として非常に多種の標識、例えば、酵
素、放射性トレーサー、化学発光あるいは蛍光物質、金
属原子、ゾル、ラテックスおよびバクテリオファージが
適用されてきた。
【0007】免疫学的測定方法の中でも、酵素を使用す
る酵素免疫測定法(EIA)は特に優れたものとして広
く使用されるに至っている。酵素免疫測定法についての
優れた論評が、Tijssen P,“Practic
e and theoryof enzyme imm
unoassays” in Laboratory
techniques in biochemistr
y and molecular biology,
Elsevier Amsterdam New Yo
rk, Oxford ISBN 0−7204−42
00−1(1990)に記載されている。
【0008】菊酸については、例えば、特開平9−37
783号公報、特開平9−37784号公報、Pest
ic.Sci.1998,54,189−194および
「抗菊酸モノクローン抗体の反応性と構造」片桐他、
(免疫化学測定法研究会 第2会(1997年)学術集
会(1997年6月7日)、講演要旨集、第17頁)
(いずれも本明細書中、参考文献として援用する)に
は、菊酸の末端カルボキシル基に高分子化合物を結合さ
せたものを抗原として、菊酸および菊酸を含むピレスロ
イド系化合物に対する抗体が作製されたことが記載され
ている。具体的には、これらの文献は、菊酸に対するモ
ノクローナル抗体としてKCA190やKCA226を
開示している。モノクローナル抗体KCA226は、例
えば寄託番号FERM P−15051として工業技術
院生命工学技術研究所に寄託されているハイブリドーマ
より得ることが可能である。
【0009】しかしながら、本発明前は菊酸に対する抗
体のアミノ酸配列は解明されておらず、また当該抗体を
コードする遺伝子も得られていなかった。よって、抗体
の抗原との結合に重要な領域は明らかでなく、また、当
該抗体またはその抗原結合可能な断片(例えば、Fab
片など)を遺伝子工学的に製造することはできなかっ
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、抗菊酸モノ
クローナル抗体の重鎖可変領域をコードする遺伝子を提
供することを目的とする。
【0011】本発明は、また、抗菊酸モノクローナル抗
体の軽鎖可変領域をコードする遺伝子を提供することを
目的とする。本発明は、さらに、前記抗菊酸モノクロー
ナル抗体の軽鎖可変領域をコードする遺伝子を含むベク
ター、および当該ベクターで形質転換された宿主細胞を
提供することを目的とする。
【0012】本発明は、さらにまた、前記宿主細胞を培
養することにより、抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖お
よび/または軽鎖の可変領域を遺伝子工学的手法により
製造する方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
解決を目的として鋭意研究に努めた結果、抗菊酸モノク
ローナル抗体をコードする遺伝子を単離し、本発明を想
到した。以下、詳述する。
【0014】一般に、抗体を構成する免疫グロブリンは
分子量5万−7万の重鎖(H鎖とも言う)と2万−3万
の軽鎖(L鎖ともいう)とから構成される。免疫グロブ
リンの基本構造のペプチド鎖構造は、それぞれ相同な2
本の重鎖および2本の軽鎖が、ジスルフィド結合および
非共有結合によって結び合わされ、分子量15万−19
万である。重鎖、軽鎖ともにN末端に位置する領域は、
同種動物の同一クラス(サブクラス)からの標品であっ
ても、そのアミノ酸配列が一定せず、可変領域と呼ばれ
る。一方、これよりC末端側のアミノ酸配列は各クラス
毎でほぼ一定で定常領域(または「Fc領域」)と呼ば
れる。
【0015】抗体の抗原結合部位は重鎖および軽鎖の可
変領域によって構成され、結合の特異性はこの部位のア
ミノ酸配列によっている。可変領域のうち特に違いの著
しい部分を超可変領域という。本発明は、抗菊酸モノク
ローナル抗体の重鎖および軽鎖の可変領域に着目し、そ
の遺伝子を提供するものである。
【0016】具体的には、本発明は、抗菊酸モノクロー
ナル抗体の重鎖可変領域をコードする遺伝子を提供す
る。本発明において、抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖
可変領域は、以下のi)−iii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−112を有するアミ
ノ酸配列; ii)配列番号3のアミノ酸残基1−112を有するア
ミノ酸配列;および iii)上記i)もしくはii)のアミノ酸配列におい
て1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは
付加されたアミノ酸配列; からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有し、
かつ、抗原結合部位を形成して菊酸と相互作用すること
が可能である。
【0017】好ましくは、本発明の遺伝子によってコー
ドされる抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖可変領域は、
以下のi)またはii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−112を有するアミ
ノ酸配列;または ii)配列番号3のアミノ酸残基1−112を有するア
ミノ酸配列 のアミノ酸配列を有する。
【0018】より好ましくは、本発明の遺伝子は、配列
番号1の塩基配列1−336または配列番号3の塩基配
列1−336を有する。本発明は、また、抗菊酸モノク
ローナル抗体の軽鎖可変領域をコードする遺伝子を提供
する。本発明において、当該抗菊酸モノクローナル抗体
の軽鎖可変領域は、以下のi)−iii): i)配列番号2のアミノ酸残基1−99を有するアミノ
酸配列; ii)配列番号4のアミノ酸残基1−99を有するアミ
ノ酸配列;および iii)上記i)もしくはii)のアミノ酸配列におい
て1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは
付加されたアミノ酸配列; からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有し、
かつ、抗原結合部位を形成して菊酸と相互作用すること
が可能である。
【0019】好ましくは、本発明の遺伝子によってコー
ドされる抗菊酸モノクローナル抗体の軽鎖可変領域は、
以下のi)またはii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−99を有するアミノ
酸配列;または ii)配列番号3のアミノ酸残基1−99を有するアミ
ノ酸配列 のアミノ酸配列を有する。
【0020】より好ましくは、本発明の遺伝子は、配列
番号2の塩基配列1−297または配列番号4の塩基配
列1−297を有する。上述した本発明の遺伝子は、本
明細書の開示に基づき公知の方法を用いて得ることがで
きる。例えば、限定されるわけではないが、本発明の遺
伝子は、抗菊酸モノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマより得ることができる。先ず、これらのハイブリ
ドーマより公知の方法によりmRNAを調製し、それを
基に逆転写酵素により一本鎖cDNAを合成後、本明細
書に開示された抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖または
軽鎖の可変領域のアミノ酸配列または塩基配列に基づ
き、PCR法、ハイブリダイゼーション法等を用いるこ
とによって、本発明の遺伝子を選択的に得ることが可能
である。このような方法は周知であり、当業者は本明細
書の開示に基づいて、本発明の遺伝子を容易に単離する
ことが可能である。
【0021】抗菊酸モノクローナル抗体を産生するハイ
ブリドーマは、限定されるわけではないが、例えば、前
述した工業技術院生命工学研究所に寄託されているKC
A266を用いることができる。あるいは、例えば、特
開平9−37784号公報およびPestic.Sc
i.1998,54,189−194に記載された方法
を用いて作成することも可能である。
【0022】本発明の遺伝子は、また、本明細書の記載
に基づき、既知の技術を用いて化学的に合成してもよ
い。本発明の遺伝子の配列の例を後述する配列表に開示
する。配列表の配列番号1および2は、各々前記KCA
190の重鎖可変領域および軽鎖可変領域をコードする
遺伝子の塩基配列および推定されるアミノ酸配列を示
す。配列番号3および4は、各々前記KCA266の重
鎖可変領域および軽鎖可変領域をコードする遺伝子の塩
基配列および推定されるアミノ酸配列を示す。
【0023】KCA190およびKCA266の重鎖に
おいてアミノ酸残基27−37、52−61および10
1−109は超可変領域に相当し、各々H1、H2およ
びH3と呼ばれる。同様に、KCA190およびKCA
266の軽鎖においてアミノ酸残基18−25、41−
46および80−87は超可変領域に相当し、各々L
1、L2およびL3と呼ばれる。一般に、免疫グロブリ
ンにおいて超可変領域は立体構造上で相互に近接し、抗
体活性基を組み立てており、この領域によって結合する
抗原に対する特異性が決定される。KCA190とKC
A266の軽鎖においては、アミノ酸配列はアミノ酸残
基89においてのみ異なっており、KCA190ではロ
イシンであり、KCA266ではフェニルアラニンであ
った。その他の配列は同一であった。KCA190とK
CA266の重鎖のアミノ酸配列は全体で約35%相違
し、特に前記H1−H3では63%相違していた。よっ
て、菊酸に対する2種の抗体の菊酸に対する親和性は、
重鎖の可変領域のアミノ酸配列の相違、特に、違いの著
しいC末端側のH3領域における相違により、有意に異
なると考えられる。
【0024】本発明の遺伝子によってコードされるアミ
ノ酸配列を有する抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖また
は軽鎖の可変領域は、配列表および図面に具体的に記載
されたアミノ酸配列を有するものに限定されず、当該配
列において1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換
若しくは付加されたアミノ酸配列を有し、かつ、抗原結
合部位を形成して菊酸と相互作用することが可能であ
る、即ち、抗体の可変領域としての機能を保持するもの
も含む。このような遺伝子には、本明細書に具体的に記
載されたアミノ酸配列よりも菊酸に対する結合能がより
高いものも含まれる。このような遺伝子は、菊酸に対す
る抗体としてKCA190およびKCA266以外の抗
体を産生するハイブリドーマに由来してもよい。あるい
は、本明細書に記載されたKCA190およびKCA2
66の塩基配列および/またはアミノ酸配列に基づい
て、オリゴヌクレオチドの合成および結合によって、ま
たは部位特異的変異誘発技術によって調製されたDNA
構築物から合成してもよい。例えば、本発明の遺伝子
は、ストリンジェントな条件下で(例えば、2xSSC
中、50℃で一晩ハイブリダイゼーション;2xSSC
中、50℃で洗浄)配列番号1ないし4のいずれかの塩
基配列を有するDNAとハイブリダイズし、かつ抗原結
合部位を形成して菊酸と相互作用することが可能である
ペプチドをコードする遺伝子も含む。
【0025】一般的には、アミノ酸配列の置換は、保存
的に行われねばならない、即ち、最も好ましい置換アミ
ノ酸は、KCA190またはKCA266と実質的に等
価な様式で抗原結合部位を形成して菊酸と相互作用する
可変領域の能力に影響を与えないアミノ酸である。保存
的置換の例としては、例えばKCA190またはKCA
266の二次構造および/または三次構造を変化させな
いアミノ酸の置換が含まれる。さらなる例として、Il
e、Val、LeuまたはAlaを互いに置換すると言
ったような一つの脂肪族残基をもう一つの脂肪族残基に
置換すること、またはLysとArg;GluとAs
p;あるいはGlnとAsnの間の置換のような一つの
極性残基をもう一つの極性残基に置換することが含まれ
る。その他のそのような保守的置換では、例えば、同様
の疎水性性質を持つ領域全体の置換が良く知られてい
る。
【0026】その他の例として、Cys残基が欠失する
または他のアミノ酸で置き換えられる原因となる様に、
Cys残基をコードする配列を変化させ、再生時の不適
当な分子内ジスルフィド架橋の形成を防ぐことができ
る。置換されるアミノ酸は、トリプトファン、セリン、
アスパラギン酸およびリジンからなる基より選択され、
最も好ましくは、アミノ酸はトリプトファンである。
【0027】同様に、生物活性への欠失または挿入によ
る潜在的効果を考慮することにより、アミノ酸配列を欠
失または付加することが可能である。例えば、酵母の発
現系を用いると均一の炭水化物が減少した類似体が発現
されるが、N−グリコシル化部位を修飾してグルコシル
化を排除することができる。真核生物のポリペプチド内
のグリコシル化部位は、アミノ酸のトリプレット、As
n−X−Y(式中,XはProを除く任意のアミノ酸で
あり、YはSerまたはThrである)を特徴とする。
このトリプレットをコードするヌクレオチド配列の適当
な修飾は、Asn側鎖の炭水化物残基の結合を防ぐ置
換、付加または欠失を結果として生ずるであろう。ある
いは、KEX2プロテアーゼ活性が存在する酵母系での
発現を強化するために、二塩基性のアミノ酸残基をコー
ドする配列を修飾することも可能である。抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域の発現 本発明の遺伝子を適当な発現ベクターに挿入し、当該発
現ベクターで形質転換させた宿主細胞を培養することに
より、抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域を遺伝子工
学的に発現させることが可能である。
【0028】一般に抗体の重鎖、軽鎖の可変領域は抗原
結合部位を含み、両領域のDNAをリンカーで繋ぎ、宿
主細胞内で発現させることにより、抗原結合能を持った
一本鎖のFv蛋白質(sFv)が得られることが知られ
ている。よって、例えば、本発明の重鎖および軽鎖の双
方の可変領域をコードする遺伝子を大腸菌等の宿主細胞
内で発現させることにより、菊酸に結合能を持った蛋白
質を大量に得ることが可能である(図5)。これは、血
清を必要とする培地で培養することにより得られるモノ
クローナル抗体の維持より安価であり、酵素免疫測定法
への応用が期待出来る。あるいは、本発明の遺伝子を含
むベクターを動植物に導入することにより、ピレスロイ
ド系殺虫剤に耐性な動植物を作出することができる。
【0029】組換え遺伝子工学技術によって抗菊酸モノ
クローナル抗体の可変領域(本明細書中、文脈により単
に「可変領域」という)を発現するための組換え発現ベ
クターには、哺乳動物、微生物、ウイルスまたは昆虫の
遺伝子から誘導されたような適当な転写または翻訳調節
ヌクレオチド配列に機能するように)連結させた、可変
領域をコードするcDNA配列が含まれる。調節配列の
例としては、遺伝子発現に調節的役割を持つ配列(例え
ば、調節プロモーターまたはエンハンサー)、所望であ
れば転写を制御するためのオペレーター配列、mRNA
リボソーム結合部位をコードする配列、および転写およ
び翻訳の開始ならびに終止を制御する適当な配列が含ま
れる。
【0030】調節配列が可変領域DNA配列と機能上関
係する場合に、ヌクレオチド配列は機能しうるように連
結している。例えば、プロモーターヌクレオチド配列が
可変領域DNA配列の転写を制御するならば、プロモー
ターヌクレオチド配列は機能しうるように可変領域DN
A配列に連結している。さらになお、リボソーム結合部
位が翻訳を促進するためにベクター内に位置するなら
ば、リボソーム結合部位は機能しうるように可変領域ポ
リペプチド配列に連結しているであろう。さらに、シグ
ナルペプチドをコードする配列を発現ベクター内に取り
込むこともできる。例えば、シグナルペプチド(分泌リ
ーダー)のDNA配列を、機能しうるように可変領域D
NA配列に連結することができる。
【0031】可変領域ポリペプチドの発現に適当な宿主
細胞には、原核生物、酵母またはより高度な真核生物細
胞が含まれる。原核生物には、グラム陰性またはグラム
陽性の生物体、例えば、大腸菌またはBacilliが
含まれる。形質転換に適当な原核生物宿主細胞には、例
えば、大腸菌、枯草菌、Salmonella typ
himurium並びにシュードモナス、ストレプトマ
イセスおよびサッカロマイセス属のさまざまなその他の
種が含まれる。より高度な真核生物細胞には、哺乳動物
起源の確立された細胞系が含まれる。無細胞翻訳系もま
た、本明細書中に開示されたDNA構築物に基づいて得
られたRNAを用いて可変領域ポリペプチドを生成する
ために用いることができる。細菌、真菌、酵母および哺
乳動物細胞宿主で用いるために適当なクローニング用お
よび発現用ベクターは、例えば、Pouwelsら、C
loning Vector:A Laborator
yManual,Elsevier,New York
(1985)に記載されている。
【0032】組換え可変領域DNA配列を持つ発現ベク
ターを、適当な宿主微生物または哺乳動物の細胞系の実
質的に均一な培養物内にトランスフェクトまたは形質転
換する。形質転換された宿主細胞は、可変領域ポリペプ
チドをコードするヌクレオチド配列で形質転換またはト
ランスフェクトした細胞であり、可変領域ポリペプチド
を発現する。発現した可変領域ポリペプチドは、宿主細
胞および宿主細胞内に挿入された遺伝子構築物の性質に
依存して、宿主細胞内に位置する、および/または培養
液上澄み液体内に分泌されるであろう。
【0033】原核生物の宿主細胞内にトランスフェクト
された発現ベクターは、一般的には、一つまたはそれよ
り多くの選択可能な表現型マーカーを含んでいる。選択
可能な表現型マーカーは、例えば、抗体耐性を授与する
または栄養素要求性を供給するタンパク質をコードする
遺伝子、および宿主内での増幅を確実にするように宿主
によって認識される複製開始点である。原核生物宿主細
胞のその他の有効な発現ベクターには、商品として入手
可能なプラスミドから誘導された細菌起源の選択可能マ
ーカーが含まれる。この選択可能マーカーは、クローニ
ングベクターpBR322(ATCC 37017)の
遺伝要素を含むことができる。pBR322は、アンピ
シリンおよびテトラサイクリン耐性に関する遺伝子を含
み、それ故、形質転換された細胞を同定するための単純
な手段を提供する。pBR322の「骨格(backb
one)」部分を、適当なプロモーターおよび可変領域
DNA配列と結合する。その他の商品として入手可能な
ベクターには、例えば、pKK223−3(Pharm
acia Fine Chemicals,Uppsa
la,Sweden)およびpGEM1(Promeg
a Biotec,Madison,WI,USA)が
含まれる。
【0034】プロモーター配列は、組換え原核生物宿主
細胞発現ベクターに共通して用いられている。共通プロ
モーター配列には、β−ラクタマーゼ(ペニシリナー
ゼ)、ラクトースプロモーター系(Changら、Na
ture,275:615,1978;およびGoed
delら、Nature,281:544、197
9)、トリプトファン(trp)プロモーター系(Go
eddelら、Nucl.Acids Res.,8:
4057,1980;およびEP−A−36776)、
およびtacプロモーター(Maniatis、Mol
ecular Cloning:A Laborato
ry Manual,Cold SpringHarb
or Laboratory,412,1982)が含
まれる。特に有用な原核生物宿主細胞発現系には、ファ
ージλ PLプロモーターおよびcI857ts不耐熱
性レプレッサー配列が用いられている。アメリカン・タ
イプ・カルチャー・コレクション(ATCC)から入手
可能な、λ PLプロモーターの誘導体を組み込むプラ
スミドベクターには、プラスミドpHUB2[大腸菌株
JMB9(ATCC 37092)内に常在]およびp
PLc28[大腸菌RR1(ATCC53082)内に
常在]が含まれる。
【0035】可変領域は、サッカロミセス属(例えば、
S.cerevisiae)等の酵母宿主細胞内で発現
させることもできる。ピキアまたはクルイベロミセスの
ようなその他の酵母の属もまた、用いることができる。
酵母ベクターは、時として、2μ酵母プラスミドからの
複製開始配列、自己複製配列(ARS)、プロモーター
領域、ポリアデニル化配列、および転写終止配列を含ん
でいるであろう。望ましくは、酵母ベクターは、複製開
始配列および選択可能マーカーを含む。適当な酵母ベク
ターのプロモーター配列には、メタロチオネイン、3−
ホスホグリセレートキナーゼ(Hitzemanら、
J.Biol.Chem.,255:2073、198
0)、あるいはその他の解糖系の酵素(Hessら、
J.Adv.Enzyme Reg.,7:149、1
968;およびHollandら、Biochem.,
17:4900、1978)、例えばエノラーゼ、グリ
セルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、
ヘキソキナーゼ、ピルベートデカルボキシラーゼ、ホス
ホフルクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフェートイ
ソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムターゼ、ピルベ
ートキナーゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ、
ホスホグルコースイソメラーゼおよびグルコキナーゼ等
が含まれる。酵母発現に用いられるその他の適当なベク
ターおよびプロモーターは、さらに、Hitzema
n、EPA−73,657に記載されている。
【0036】また、哺乳動物または昆虫の宿主細胞培養
系を、組換え可変領域ポリペプチドを発現させるために
用いることもできる。適当な哺乳動物宿主細胞系の例と
しては、サルの腎臓細胞のCOS−7系(ATCC C
RL1651)(Gluzmanら、Cell,23:
175,1981)、L細胞、C127細胞、3T3細
胞(ATCC CCL163)、チャイニーズハムスタ
ー卵巣(CHO)細胞、HeLa細胞およびBHK(A
TCC CRL10)細胞系が含まれる。適当な哺乳動
物発現ベクターには、構造遺伝子に連結された、複製開
始点、プロモーター配列、エンハンサーの等の非転写要
素;リボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプラ
イスドナーおよびアクセプター部位ならびに転写終止配
列等の5’または3’近接非翻訳配列;が含まれる。
【0037】哺乳動物の宿主細胞発現ベクターの転写お
よび翻訳制御配列は、ウイルスゲノムから切り出すこと
ができる。例えば、一般に用いられる哺乳動物細胞プロ
モーター配列およびエンハンサー配列は、ポリオーマウ
イルス、アデノウイルス2、シミアンウイルス40(S
V40)およびヒトのサイトメガロウイルスから誘導さ
れる。SV40ウイルスゲノムに由来するDNA配列、
例えば、SV40開始点、初期および後期プロモータ
ー、エンハンサー、スプライス、およびポリアデニル化
部位を用いて、哺乳動物宿主細胞内で構造遺伝子配列の
発現に必要とされるその他の遺伝要素を提供することが
できる。
【0038】哺乳動物の発現ベクターは、例えばOka
yamaおよびBerg(Mol.Cell Bio
l.,3:280、1983)によって開示された方法
に従って、構築することができる。Cosmanら、N
ature,312:768,1984に記載された、
有用な高発現ベクターであるPMLSV N1/N4
は、ATCC39890として寄託されている。さらな
る有用な哺乳動物発現ベクターは、EP−A−0367
556、および米国特許出願番号07/701,41
5、1991年5月16日出願、ここに参照として採用
される、に記載されている。
【0039】限定されるわけではないが、重鎖と軽鎖の
可変領域は、間にリンカー配列を存在させタンデムに結
合して発現させるのが好ましい。重鎖および軽鎖を含む
複数の鎖を近接させて発現させることにより、抗体への
結合能が上がり得る。本発明の遺伝子を利用して、重鎖
と掲載をタンデムに結合して大量発現することが可能で
ある。リンカー配列としては、特に限定されないが、長
さは6塩基−20塩基程度が好ましい。リンカー配列は
市販のものを使用でき、例えば、ファルマシアバイオテ
クのLinker Primer Mixを使用できる
(図5)。
【0040】また、本発明の可変領域をコードする遺伝
子は、可変領域を他のタンパク質あるいはポリペプチド
と共有結合または凝集させるように、これらをコードす
る遺伝子と結合させて発現させてもよい。このような融
合体として、例えば、翻訳と同時にまたは翻訳後にその
合成部位から細胞膜または細胞壁の内側または外側の部
位へ複合体を運搬することに関与する、可変領域ポリペ
プチドのN末端領域またはC末端領域のシグナルまたは
リーダーポリペプチドを含む(例えば、サッカロミセス
のα因子リーダー)。あるいは、可変領域ポリペプチド
融合体は、可変領域の精製および同定を容易にするため
に加えたポリペプチド(例えば、ポリ−His)との融
合体であってもよい。
【0041】融合タンパク質は、所望の配列からフラグ
メントを酵素で切断および結合する慣用的技術を用い
て、調製することができる。合成オリゴヌクレオチドを
用いるPCR技術は、所望のフラグメントを調製および
/または増幅させるために用いることができる。所望の
配列を示す合成のオリゴヌクレオチドもまた、融合タン
パク質をコードするDNA構築物を調製するために用い
ることができる。また、融合タンパク質は、可変領域、
ならびにリーダー(またはシグナルペプチド)配列、オ
リゴマー化領域(例えば、ロイシンジッパー部分または
適当なジッパー部分)リンカー配列、および融合タンパ
ク質を容易に精製または迅速に検出するための手段を提
供する免疫原性の高い部分をコードする配列等を含む、
1つまたは複数の付加配列を含むことができる。
【0042】シグナルペプチドは、細胞からのタンパク
質の分泌を促進する。Flag(登録商標)オクタペプ
チド(Hoppら、Bio/Technology,
6:1204,1988)は、融合タンパク質の生物活
性を変化させず、高い免疫原性を持ち、そして発現した
融合タンパク質の迅速な検出および容易な精製を可能に
する、特異的モノクローナル抗体によって可逆的に結合
されるエピトープを提供する。また、Flag(登録商
標)配列は、ウシの粘膜のエンテロキナーゼによって、
Asp−Lys対に続くすぐの残基で特異的に切断さ
れ、このペプチドでキャップされた融合タンパク質はま
た、大腸菌内での細胞内分解にも耐性である。Flag
(登録商標)と結合するネズミのモノクローナル抗体
は、ATCCに寄託され(寄託番号 HB 925
9);Flag(登録商標)配列を含む融合タンパク質
を抗体を用いて精製する方法は、米国特許第5,01
1,912号に記載されており、ここに参照として採用
される。
【0043】本発明の可変領域をコードする遺伝子は、
抗体の定常領域(以下、「Fc領域」と言う)をコード
する遺伝子と結合させて発現させてもよい。定常領域
は、可変領域の由来するモノクローナル抗体と同一のも
のであっても、あるいは、異なるモノクローナル抗体に
由来するものであってもよい。適当なFc領域は、プロ
テインAあるいはプロテインGと結合することができる
か、あるいは、Fc領域を含む融合タンパク質の精製あ
るいは検出に用いることのできる抗体によって認識され
うる。Fc領域として例えば、公知のヒトのIgG1ま
たはネズミのIgG1のFc領域が使用可能である。適
当なFc領域のフラグメント、例えば、プロテインAと
の結合に応答するアミノ酸の配列を欠失させ、そうする
ことによってフラグメントがプロテインGとは結合する
がプロテインAとは結合しないようにした、ヒトIgG
1のFc領域もまた、用いることができる。
【0044】また、抗体を用いる免疫学的測定方法で
は、一般に感度、特異性、有機溶媒耐性等の問題が生じ
うる。本発明の遺伝子を他のタンパク質またはペプチド
との融合タンパク質として発現させることにより、この
ような問題の解決を図ることが可能である。例えば、限
定されるわけではないが、特異性の上昇を目的として高
温で測定を行うために、Tth DNA polyme
rase、制限酵素Taq I等の耐熱性酵素との融合
タンパク質を産生することができる。組換え可変領域ポリペプチド 本発明の遺伝子を用いて抗菊酸モノクローナル抗体の重
鎖および/または軽鎖の可変領域を製造することが可能
である。具体的には、本発明の遺伝子を含むベクターで
形質転換された宿主細胞を、抗菊酸モノクローナル抗体
の重鎖および/または軽鎖の可変領域の発現を促進する
条件下で培養し、そして、当該培養物から抗菊酸モノク
ローナル抗体の重鎖および/または軽鎖の可変領域を回
収する。
【0045】可変領域ポリペプチドは、可変領域ポリペ
プチドを発現するために必要な培養条件下で形質転換さ
れた宿主細胞を培養することによって、調製することが
できる。次に、その結果得られた発現したポリペプチド
を、培養液または細胞抽出物より精製することが出来
る。所望であれば、可変領域ポリペプチドを、商品とし
て入手可能なタンパク質濃縮フィルター、例えば、Am
iconまたはMillipore Pellicon
限外ろ過ユニットを用いて、濃縮することができる。濃
縮処理の後、濃縮物を、ゲルろ過媒質のような精製用マ
トリックスに負荷することができる。あるいは、陰イオ
ン交換樹脂、例えば、遊離のジエチルアミノエチル(D
EAE)基を持つマトリックスまたは基質、を用いるこ
とができる。マトリックスは、アクリルアミド、アガロ
ース、デキストラン、セルロースまたはタンパク質の精
製に共通して用いられるその他の型であることができ
る。あるいは、陽イオン交換体を用いることもできる。
適当な陽イオン交換体には、スルホプロピルまたはカル
ボキシメチル基を含むさまざまな不溶性マトリックスが
含まれる。スルホプロピル基が好ましい。
【0046】最終的に、さらに可変領域を精製するため
に、疎水性RP−HPLC媒体(例えば、遊離のメチル
あるいはその他の脂肪族の基を持つシリカゲル)を用い
る一段階またはそれより多段階の逆相高速液体クロマト
グラフィー(RP−HPLC)を用いることができる。
前述の精製手段のいくつかまたはすべてをさまざまに組
み合わせて、実質的に均一な組換えタンパク質を提供す
るために用いることもできる。
【0047】発現した可変領域ポリペプチドをアフィニ
ティー精製するために、菊酸を結合させたアフィニティ
ーカラムを用いることも可能である。可変領域ポリペプ
チドを、高塩の溶出バッファーでアフィニティーカラム
から取り出し、次に、用いられるより低塩のバッファー
で透析することができる。
【0048】細菌培養で生成した組換えタンパク質は、
通常、最初に宿主細胞の崩壊、遠心分離、不溶性ポリペ
プチドであれば細胞ペレットからの、または、可溶性ポ
リペプチドであれば上澄み液からの抽出、さらに、一段
階またはそれより多段階の濃縮、塩析、イオン交換、ア
フィニティー精製または限外ろ過クロマトグラフィーに
よって、単離される。最終的には、RP−HPLCを最
終精製段階に用いることができる。微生物細胞は、凍結
融解循環、音波処理、機械的崩壊または細胞溶解剤の使
用を含む、任意の慣用的方法に従って崩壊させることが
できる。
【0049】形質転換した酵母の宿主細胞は、望ましく
は、分泌ポリペプチドとして可変領域を発現させるため
に用いられる。このことは精製を簡易化する。酵母宿主
細胞の発酵から分泌された組換えポリペプチドは、Ur
dalら(J.Chromatog.,296:17
1,1984)によって開示された方法に類似した方法
に従って、精製することができる。Urdalらは、調
製用HPLCカラム上でヒトの組換えIL−2を精製す
るために順々に行う2段階の逆相HPLCについて記載
している。
【0050】以下、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、これらは本発明の技術的範囲を限定するため
のものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容
易に本発明に修飾、変更を加えることができ、それらは
本発明の技術的範囲に含まれる。
【0051】
【実施例】実施例 (1) 抗菊酸抗体mRNAの部分精製 抗菊酸モノクローナル抗体KCA190およびKCA2
66を産生するハイブリドーマ細胞(マウス)(KCA
266はFERM P−15051として工業技術院生
命工学技術研究所に寄託されている)の10x10
6を、RNA調製溶液(ISOGEN溶液、和光純薬よ
り購入)1mlに縣濁し細胞を破壊した。5分間室温で
放置した後、クロロホルムを0.2ml加えボルテック
スで15秒間攪拌後、3分間静置することにより細胞か
らRNAを抽出した。日立遠心機R15を用い12,0
00rpm、3分間遠心し上清にRNAを回収した。上
清を新しいチューブに移し、0.5mlのイソプロパノ
ールを加えRNAを沈殿させた。上記遠心機で12,0
00rpm、10分間遠心しRNAを沈殿として回収し
た。75%エタノール溶液で洗浄後、沈殿を乾燥させ
た。RNAの沈殿を水に溶かし260nmの吸光度から
濃度を求めた。
【0052】次に得られたRNA約200μgに抽出用
緩衝液(10mM Tris−HCl pH7.5,
1mM EDTA,0.1% SDS)と等量のOli
gotex−dT30ラッテクス(宝酒造より購入)溶
液200μlを加え、65℃で5分間加温した。その後
氷中で3分間急冷し、さらに5Mの塩化ナトリウム溶液
を10分の1量加え37℃で10分間加温することによ
りOligo−dT30にmRNAのみを結合させた。
上記遠心機で12,000rpmで3分間遠心した。沈
殿したOligo−dT30に200μlの滅菌水を加
えた後、65℃で5分間加温した後氷中で3分間急冷し
mRNAを樹脂から解離させた。再び遠心することによ
り上澄みとしてmRNAを回収した。 (2) 抗菊酸モノクローナル抗体重鎖、軽鎖各可変領
域cDNAの合成 cDNAの合成は、Mouse ScFv Modul
e/Recombinant Phage Antib
ody System(ファルマシアバイオテクより購
入)を用いた。軽鎖、重鎖用にmRNA各約800n
g、21μlを65℃で10分間加温した後、氷中で急
冷しmRNAの2次構造を破壊した。その後Prime
d First Strand Mix(ファルマシア
バイオテクより購入)溶液1μlと DDT溶液1μl
を加え37℃で1時間反応させた。軽鎖用には、Lig
ht Primer Mix(ファルマシアバイオテク
より購入)を2μlと滅菌水64μl、重鎖用には、H
eavy Primer 1を2μl、Heavy P
rimer 2を2μl(ファルマシアバイオテクより
購入)滅菌水62μlを加え、95℃で5分間加温し
た。その後AmpriTaq DNA polymer
ase(パーキンエルマーより購入)1μlを加え、9
5℃ 1分間、55℃ 2分間、72℃ 2分間を30
回繰り返した。これにより、抗菊酸モノクローナル抗体
の重鎖、軽鎖の可変領域に対するcDNA断片を得た。
各断片は、電気泳動後の1.5%アガロースより、GE
NECREAN II(BIO101より購入)を用い
て抽出した。 (3) 抗菊酸モノクローナル抗体重鎖、軽鎖各可変領
域cDNAを含むプラスミドの構築 得られた各cDNAを50ngとLinker Pri
mer Mix(ファルマシアバイオテクより購入)4
μl、10xPfu用緩衝液(STRATAGENE
CLONING SYSTEMSより購入)5μl、2
0mM dNTP(ファルマシアバイオテクより購入)
2.5μl、25mM 塩化マグネシウム 5μl、P
fu DNA Polymerase (STRATA
GENECLONING SYSTEMSより購入)5
U 1μlを加え、滅菌水で50μlにし、94℃で1
分間、63℃で4分間を7回繰り返した後、Pfu D
NA Polymerase 1μl、10xPfu用
緩衝液(STRATAGENE CLONING SY
STEMSより購入)5μl、20mM dNTP(フ
ァルマシアバイオテクより購入)1μl、PS Pri
mer Mix(ファルマシアバイオテクより購入)4
μl、滅菌水39μlを加え、再び、95℃ 1分間、
55℃ 2分間、72℃ 2分間を30回繰り返した。
得られた重鎖と軽鎖可変領域cDNA断片がリンカーで
結合されたDNA断片は、電気泳動後の1.5%アガロ
ースより、GENECLEAN II Kit(BIO
101より購入)を用いて抽出した。この断片はHin
cIIで平滑末端となる様に一箇所切断されたpUC1
9プラスミドにライゲーションされた。つまり、3pm
olのDNA断片とpUC19HincII切断断片
0.003pmolとライゲーションキット(宝酒造よ
り購入)A液DNA溶液の6倍量とB液等量を加え、1
6℃で一晩反応させた。反応液をエタノール沈殿後、1
0μlの滅菌水に溶かし、JM109コンピーテントセ
ル(東洋紡より購入)に加え、形質転換を行った。 (4) cDNAインサートの塩基配列の決定および抗
菊酸モノクローナル抗体重鎖、軽鎖各可変領域のアミノ
酸配列 ダイデオキシ法を用いて、cDNAインサートの全塩基
配列を決定した。プライマーとして、pUC用ユニバー
サルプライマー(Forward, Reverse)
(BRLより購入)とリンカー部分のプライマー(S
3, S4)(ファルマシアバイオテクより購入)を用
い、Dyterminator Cycle Sequ
ncing FS Ready Reaction K
it (パーキンエルマージャパンより購入)によりD
NA thermal Cycler 480(パーキ
ンエルマージャパンより購入)で反応を行った。
【0053】インサートの構造を図5に示し、重鎖、軽
鎖各可変領域の塩基配列とそのアミノ酸配列を図1ない
し図4に示した。得られた重鎖可変領域は、KCA19
0、KCA226とも、336塩基、アミノ酸112残
基からなり、軽鎖可変領域は、297塩基、アミノ酸9
9残基であった。得られたアミノ酸配列は、プロテイン
データーベース登録の2種以上のマウス抗体遺伝子の可
変領域と70%以上の相同性を示し、抗体遺伝子である
ことが確認できた。
【0054】
【発明の効果】本発明により、抗菊酸モノクローナル抗
体の重鎖および軽鎖の可変領域をコードする遺伝子が提
供され、可変領域のアミノ酸配列および塩基配列が明ら
かとなった。本発明は、特に2種類の抗菊酸モノクロー
ナル抗体の遺伝子を解析することにより、可変領域にう
ち特に抗原との結合に関与すると考えられる領域等を詳
細に比較検討された。
【0055】本発明によって提供された遺伝子を用いて
宿主細胞内で発現させることにより、菊酸に結合能を持
ったタンパク質を大量に得ることが可能となった。これ
は、血清を必要とする培地で培養することにより得られ
るモノクローナル抗体の維持より安価であり、酵素免疫
測定法への応用が可能である。また、本発明の遺伝子を
動植物に導入することにより、ピレスロイド系殺虫剤に
耐性な動植物を作出が可能となった。本発明の遺伝子
は、さらに改変により、より結合能の優れた抗体や耐熱
性酵素と融合させることにより、抗体の持つ酵素免疫測
定法の実施における一般的な問題点である、感度、特異
性、有機溶媒耐性などの克服も可能とする。
【0056】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> 環境免疫技術研究所 <120> 抗菊酸モノクローナル抗体の可変領域をコードする遺伝子 <130> 990370 <160> 4 <170> JIS <210> 1 <211> 336 <212> DNA <400> 1 atg gcc cag gtc aag ctg cag gag tca gga cct gag ctg gtg aag 45 Met Ala Gln Val Lys Leu Gln Glu Ser Gly Pro Glu Leu Val Lys 1 5 10 15 cct ggg gct tca gtg aag ata tcc tgc aag gct tct ggc tac tcc 90 Pro Gly Ala Ser Val Lys Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ser 20 25 30 ttc att gac cac tat ata aac tgg gtg aag cag aag cct gga cag 135 Phe Ile Asp His Tyr Ile Asn Trp Val Lys Gln Lys Pro Gly Gln 35 40 45 gga ctt gag tgg att gga tgc ttt ttt cct gga agc ggt aat agt 180 Gly Leu Glu Trp Ile Gly Cys Phe Phe Pro Gly Ser Gly Asn Ser 50 55 60 aag tac att gag aac ttc agg ggc aag gcc aca ttg act gta gac 225 Lys Tyr Ile Glu Asn Phe Arg Gly Lys Ala Thr Leu Thr Val Asp 65 70 75 aca tcc tcc agt aca gcc tac atg cag ctc agc agt ctg gca tct 270 Thr Ser Ser Ser Thr Ala Tyr Met Gln Leu Ser Ser Leu Ala Ser 80 85 90 gag gac act gct gtc tat ttc tgt gca agg gat gat tcc gac gga 315 Glu Asp Thr Ala Val Tyr Phe Cys Ala Arg Asp Asp Ser Asp Gly 95 100 105 gct atg gac tac tgg ggc caa 336 Ala Met Asp Tyr Trp Gly Gln 110 112 <210> 2 <211> 297 <212> DNA <400> 2 gca atc atg tct gca tct cca ggg gag agg gtc acc atg acc tgc 45 Ala Ile Met Ser Ala Ser Pro Gly Glu Arg Val Thr Met Thr Cys 1 5 10 15 agt gcc agc tca agt ata cgt tac ata tat tgg tac caa cag aag 90 Ser Ala Ser Ser Ser Ile Arg Tyr Ile Tyr Trp Tyr Gln Gln Lys 20 25 30 cct gga tcc tcc ccc aga ctc ctg att tat gac aca tcc aac gtg 135 Pro Gly Ser Ser Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Asp Thr Ser Asn Val 35 40 45 gct cct gga gtc cct ttt cgc ttc agt ggc agt ggg tct ggg acc 180 Ala Pro Gly Val Pro Phe Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr 50 55 60 tct tat tct ctc aca atc aac cga atg gag gct gag gat gct gcc 225 Ser Tyr Ser Leu Thr Ile Asn Arg Met Glu Ala Glu Asp Ala Ala 65 70 75 act tat tac tgc cag gag tgg agt ggt tat ccg tac acg ctc gga 270 Thr Tyr Tyr Cys Gln Glu Trp Ser Gly Tyr Pro Tyr Thr Leu Gly 80 85 90 ggg ggg acc aag ctg gaa atc aaa cgg 297 Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg 95 99 <210> 3 <211> 336 <212> DNA <400> 3 atg gcc cag gtg aaa ctg cag gag tca gga act gag gtg gtg aag 45 Met Ala Gln Val Lys Leu Gln Glu Ser Gly Thr Glu Val Val Lys 1 5 10 15 cct ggg gct tca gtg aag ttg tcc tgc aag gct tct ggc tac atc 90 Pro Gly Ala Ser Val Lys Leu Ser Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Ile 20 25 30 ttc aca agt tat gat ata gac tgg gtg agg cag acg cct gaa cag 135 Phe Thr Ser Tyr Asp Ile Asp Trp Val Arg Gln Thr Pro Glu Gln 35 40 45 gga ctt gag tgg att gga tgg att ttt cct gga gag ggg agt act 180 Gly Leu Glu Trp Ile Gly Trp Ile Phe Pro Gly Glu Gly Ser Thr 50 55 60 gaa tac aat gag aag ttc aag ggc agg gcc aca ctg agt gta gac 225 Glu Tyr Asn Glu Lys Phe Lys Gly Arg Ala Thr Leu Ser Val Asp 65 70 75 aag tcc tcc agc aca gcc tat atg gag ctc act agg ctg aca tct 270 Lys Ser Ser Ser Thr Ala Tyr Met Glu Leu Thr Arg Leu Thr Ser 80 85 90 gag gac tct gct gtc tat ttc tgt gct aga ggg gac tac tat agg 315 Glu Asp Ser Ala Val Tyr Phe Cys Ala Arg Gly Asp Tyr Tyr Arg 95 100 105 cgc tac ttt gac ttg tgg ggc 336 Arg Tyr Phe Asp Leu Trp Gly 110 112 <210> 4 <211> 336 <212> DNA <400> 4 gca atc atg tct gca tct cca ggg gag agg gtc acc atg acc tgc 45 Ala Ile Met Ser Ala Ser Pro Gly Glu Arg Val Thr Met Thr Cys 1 5 10 15 agt gcc agc tca agt ata cgt tac ata tat tgg tac caa cag aag 90 Ser Ala Ser Ser Ser Ile Arg Tyr Ile Tyr Trp Tyr Gln Gln Lys 20 25 30 cct gga tcc tcc ccc aga ctc ctg att tat gac aca tcc aac gtg 135 Pro Gly Ser Ser Pro Arg Leu Leu Ile Tyr Asp Thr Ser Asn Val 35 40 45 gct cct gga gtc cct ttt cgc ttc agt ggc agt ggg tct ggg acc 180 Ala Pro Gly Val Pro Phe Arg Phe Ser Gly Ser Gly Ser Gly Thr 50 55 60 tct tat tct ctc aca atc aac cga atg gag gct gag gat gct gcc 225 Ser Tyr Ser Leu Thr Ile Asn Arg Met Glu Ala Glu Asp Ala Ala 65 70 75 act tat tac tgc cag gag tgg agt ggt tat ccg tac acg ttc gga 270 Thr Tyr Tyr Cys Gln Glu Trp Ser Gly Tyr Pro Tyr Thr Phe Gly 80 85 90 ggg ggg acc aag ctg gaa ata aaa cgt 297 Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Lys Arg 95 99
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、抗菊酸モノクローナル抗体190の重
鎖可変領域の塩基配列およびそれから推定されるアミノ
酸配列を表す。
【図2】図2は、抗菊酸モノクローナル抗体190の軽
鎖可変領域の塩基配列およびそれから推定されるアミノ
酸配列を表す。
【図3】図3は、抗菊酸モノクローナル抗体226の重
鎖可変領域の塩基配列およびそれから推定されるアミノ
酸配列を表す。
【図4】図3は、抗菊酸モノクローナル抗体226の軽
鎖可変領域の塩基配列およびそれから推定されるアミノ
酸配列を表す。
【図5】図5は、pKCA109及び226の構成を表
したもので、黒棒と斜線部がそれぞれ重鎖と軽鎖の可変
領域のDNA領域を示している。両端に制限酵素Sfi
IとNotI切断部位があり、遺伝子が切り出し可能で
ある。細線部分は、pUC19の塩基配列を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12P 21/08 C12P 21/08 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/577 B 33/577 C12N 5/00 A Fターム(参考) 4B024 AA11 BA41 CA04 DA02 DA03 DA05 DA11 EA04 4B064 AG27 CA02 CA05 CA10 CA11 CA19 CC24 DA13 4B065 AA01X AA57X AA88X AA90X AA91Y AB01 AC14 BA02 CA25 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 BA10 CA40 DA76 EA50 FA72 FA74

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖可変領域
    をコードする遺伝子であって、当該抗菊酸モノクローナ
    ル抗体の重鎖可変領域が、以下のi)−iii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−112を有するアミ
    ノ酸配列; ii)配列番号3のアミノ酸残基1−112を有するア
    ミノ酸配列;および iii)上記i)もしくはii)のアミノ酸配列におい
    て1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは
    付加されたアミノ酸配列; からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有し、
    かつ、抗原結合部位を形成して菊酸と相互作用すること
    が可能である、前記遺伝子。
  2. 【請求項2】抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖可変領域
    が、以下のi)またはii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−112を有するアミ
    ノ酸配列;または ii)配列番号3のアミノ酸残基1−112を有するア
    ミノ酸配列 のアミノ酸配列を有する、請求項1に記載の遺伝子。
  3. 【請求項3】配列番号1の塩基配列1−336または配
    列番号3の塩基配列1−336を有する、請求項1また
    は2に記載の遺伝子。
  4. 【請求項4】抗菊酸モノクローナル抗体の軽鎖可変領域
    をコードする遺伝子であって、当該抗菊酸モノクローナ
    ル抗体の軽鎖可変領域が、以下のi)−iii): i)配列番号2のアミノ酸残基1−99を有するアミノ
    酸配列; ii)配列番号4のアミノ酸残基1−99を有するアミ
    ノ酸配列;および iii)上記i)もしくはii)のアミノ酸配列におい
    て1若しくは複数のアミノ酸残基が欠失、置換若しくは
    付加されたアミノ酸配列; からなるグループから選択されるアミノ酸配列を有し、
    かつ、抗原結合部位を形成して菊酸と相互作用すること
    が可能である、前記遺伝子。
  5. 【請求項5】抗菊酸モノクローナル抗体の軽鎖可変領域
    が、以下のi)またはii): i)配列番号1のアミノ酸残基1−99を有するアミノ
    酸配列;または ii)配列番号3のアミノ酸残基1−99を有するアミ
    ノ酸配列 のアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の遺伝子。
  6. 【請求項6】配列番号2の塩基配列1−297または配
    列番号4の塩基配列1−297を有する、請求項4また
    は5に記載の遺伝子。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    遺伝子を含むベクター。
  8. 【請求項8】プラスミドである、請求項7に記載のベク
    ター。
  9. 【請求項9】宿主細胞内で自己増殖可能な請求項6また
    は7に記載のベクター。
  10. 【請求項10】請求項7ないし9のいずれか1項に記載
    のベクターで形質転換された宿主細胞。
  11. 【請求項11】抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖および
    /または軽鎖の可変領域を製造する方法であって、請求
    項7ないし9のいずれか1項に記載のベクターで形質転
    換された宿主細胞を、抗菊酸モノクローナル抗体の重鎖
    および/または軽鎖の可変領域の発現を促進する条件下
    で培養し、そして、当該培養物から抗菊酸モノクローナ
    ル抗体の重鎖および/または軽鎖の可変領域を回収する
    ことを含む方法。
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