JP2001033430A - 渦流探傷装置 - Google Patents

渦流探傷装置

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JP2001033430A
JP2001033430A JP11210906A JP21090699A JP2001033430A JP 2001033430 A JP2001033430 A JP 2001033430A JP 11210906 A JP11210906 A JP 11210906A JP 21090699 A JP21090699 A JP 21090699A JP 2001033430 A JP2001033430 A JP 2001033430A
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JP
Japan
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eddy current
current
magnetic field
coil
flaw
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JP11210906A
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Kenichi Yoshimi
健一 吉見
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い励起周波数によって探傷対象物に渦電流
を励起しながらも、取り扱いやすくかつ小型で、探傷対
象物の深い位置での渦電流の乱れによる磁界の変化を精
度良く測定できる装置を提供する。 【解決手段】 探傷対象物1に渦電流を励起させる渦電
流励起コイル2と、コア5に励振コイル6と受信コイル
7とをパターニングにより交互に巻回した薄膜フラック
スゲート型磁気センサ3とから構成し、かつ、発振器1
0から受信コイル7に、渦電流励起コイル2で生じさせ
る磁界によって生じた薄膜フラックスゲート型磁気セン
サ3のコア5内の磁界を打ち消すように適当な振幅と位
相差を持った交流バイアス電流を流し、低い励起周波数
によって探傷対象物1に渦電流を励起して探傷できるよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミ鋳物、ス
テンレス材、鋼材、リベット孔の周辺の亀裂やひびなど
を非接触によって検査するのに用いられる渦流探傷装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の渦流探傷装置としては、従来一般
に、コイルによる誘導型のものが知られている。この従
来例によれば、数10kHz から100kHz程度の高い周波数の
励起信号を用い、探傷対象物に交差するように磁界を生
じさせて探傷対象物に渦電流を発生させ、探傷対象物に
傷があった場合に渦電流に乱れを生じ、それに伴って磁
界に変化が生じることを利用し、その磁界の変化から探
傷対象物の傷の位置や形状等の情報を得るようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、数10kH
z 以上の周波数では、渦電流の浸透深さが1mm以下程度
しかなく、表面の傷の情報しか得られない欠点があっ
た。そこで、より低い励起周波数を用いて深い位置の傷
を感知するために、高感度磁気センサとして、例えば、
SQUID(Superconducting Quantum Interface Devic
e:超電導量子干渉計)を用いることが考えられたが、液
体ヘリウム等の寒剤が必要で取り扱いにくい上に、装置
が大型で探傷対象物に近づけにくく、磁界の変化の測定
精度が低くなる欠点があった。また、探傷対象物が小さ
いものの場合は適用できない欠点があった。
【0004】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、低い励起周波数によって探傷対象物
に渦電流を励起しながらも、取り扱いやすくかつ小型
で、探傷対象物の深い位置での渦電流の乱れによる磁界
の変化を精度良く測定できる装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述のような目的を達成
するために、この発明の渦流探傷装置は、探傷対象物に
渦電流を励起させる渦電流励起コイルと、磁性材料で成
形されたコアに励振コイルと受信コイルとを巻回した薄
膜フラックスゲート型磁気センサとから成り、前記受信
コイルに、前記渦電流励起コイルで生じさせる磁界によ
って生じた前記薄膜フラックスゲート型磁気センサの前
記コア内の磁界を打ち消すように振幅および位相を調整
した交流バイアス電流を流すことを特徴としている。
【0006】〔作用〕この発明の作用は次のとおりであ
る。この発明では、高感度磁気センサとして、寒剤が不
要で小型の薄膜フラックスゲート型磁気センサに着目
し、この薄膜フラックスゲート型磁気センサを用いて渦
電流による探傷を行えるようにした。すなわち、探傷対
象物に渦電流を励起させるために磁界を生じさせると、
その磁界に比べて、探傷対象物での渦電流の乱れによっ
て生じる磁界の変化が微少になり、高精度の測定が困難
になる問題があった。そこで、渦電流を励起するための
磁界によって生じるコア内の磁界を、交流バイアス電流
によって生じさせたコア内の磁界によって打ち消し、探
傷対象物での磁界の変化によって誘起した受信電流を受
信コイルから取り出し、磁界の変化に基づいて探傷対象
物の傷や形状などを測定する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0008】図1は、この発明に係る渦流探傷装置の実
施例の原理図であり、探傷対象物1に渦電流を励起させ
る渦電流励起コイル2と、薄膜フラックスゲート型磁気
センサ3とから渦流探傷装置が構成されている。
【0009】薄膜フラックスゲート型磁気センサ3は、
図2の構造模式図に示すように、石英基板4上にパーマ
ロイ製のコア5がリング状にパターニングされ(具体例
を示せば、コア5の外径は2.12mmである。)、そのコア
5に、励振コイル6と受信コイル7とがパターニングに
より交互に巻回されて構成されている。受信コイル7
は、図中の右半分と左半分で巻き方向が逆向きにされて
いる。
【0010】励振コイル6に駆動回路8が接続され、励
振コイル6に励振電流を流してコア5に磁界Hexを生じ
させるようになっている。また、受信コイル7も駆動回
路8に接続され、外部磁界Hi によって誘起された受信
電流を駆動回路に取り出すようになっている。ここで、
受信コイル7の左右半分づつで巻き方向が逆であり、逆
向き部分A,Bの磁界HA ,HB が、HA=Hex
i ,HB =Hex+Hi となり、コア5内の磁界が互い
に打ち消されるのである。
【0011】渦電流励起コイル2には、電流アンプ9を
介して発振器10の一方のチャンネルch1が接続さ
れ、電流アンプ9で増幅した渦電流励起電流を渦電流励
起コイル2に流し、探傷対象物1に交差する磁界を生じ
させるようになっている。
【0012】受信コイル7に発振器10の他方のチャン
ネルch2が接続され、駆動回路8からの出力に現れ
る、渦電流励起電流による信号を打ち消すように、すな
わち、渦電流励起コイル2で生じさせる磁界によって生
じた薄膜フラックスゲート型磁気センサ3のコア5内の
磁界を打ち消すように適当な振幅と位相差を持った交流
バイアス電流を流すようになっている。
【0013】上記振幅と位相差は、発振器10から渦電
流励起電流を流し、そのときの駆動回路8からの出力を
目視しながら人為的に調整するものであり、図3の波形
図に示すように、渦電流励起電流を流すに伴い[図3の
(a)参照]、磁界が発生する[図3の(b)参照]。
この磁界を打ち消す磁界[図3の(c)参照]によって
生じる電流を交流バイアス電流として流すのである[図
3の(d)参照]。
【0014】駆動回路8にLock−inアンプ11が
接続されるとともに、そのLock−inアンプ11に
発振器10の一方のチャンネルch1が接続され、駆動
回路8からの出力を同期検波・増幅するとともに、渦電
流励起コイル2に対する励起タイミングに合わせて薄膜
フラックスゲート型磁気センサ3の出力を取り出すよう
になっている。
【0015】駆動回路8では、図示しないが、受信コイ
ル7に発生する2倍周波数成分の信号を励信コイル6に
発振する励信信号に対して同期検波し積分した結果が常
に零になるように受信コイル7に帰還電流を返し、この
帰還に必要な電圧にオペアンプで適当な倍率を掛けたも
のを薄膜フラックスゲート型磁気センサ3の出力として
いる。したがって、実質的には、交流バイアス電流が上
記帰還電流に加えられて受信コイル7に返されることに
なっている。
【0016】これにより、薄膜フラックスゲート型磁気
センサ3から2倍周波数成分の出力を取り出す場合に比
べ、磁界の変化が大きくても、直線性の良い出力を取り
出せるようになっている。なお、この発明としては、受
信コイル7に帰還電流を返さずに2倍周波数成分の出力
をそのまま取り出すように構成するものでも良い。
【0017】次に、渦流探傷装置を用いた探傷操作なら
びに動作について説明する。 (1) 渦電流励起コイル2を探傷対象物1に近づけるよう
に設置する。 (2) 発振器10のチャンネルch1から電流アンプ9で
増幅した渦電流励起電流を渦電流励起コイル2に流し、
探傷対象物1に交差するように磁界を生じさせる。 (3) 上記磁界によって探傷対象物1の内部で渦電流を生
じさせ、その渦電流の周りに磁界を生じさせる。このと
き、駆動回路8からの出力が零になるように、発振器1
0のチャンネルch2から流す交流バイアス電流の振幅
および位相差を調整する。この設定の後に探傷を行う。 (4) 探傷対象物1に傷があると、渦電流の一部が遮断さ
れるなど渦電流に乱れを生じ、その乱れに起因して磁界
に変化を生じる。 (5) 一方、駆動回路8から励振コイル6に励振電流を流
し、コア5内に磁界を生じさせる。 (6) 受信コイル7の左右半分づつで、コア5内の磁界を
打ち消しあい、外部磁界によって誘起された受信電流を
駆動回路8に取り出す。 (7) 渦電流励起電流と同期して、受信コイル7に、発振
器10のチャンネルch2から交流バイアス電流を流
し、取り出される受信電流に前述した交流バイアス電流
を加え、探傷対象物1での渦電流の乱れに起因する磁界
の変化によって誘起された受信電流を駆動回路8から取
り出す。 (8) 駆動回路8に取り出された受信電流に基づく出力を
Lock−inアンプ11に入力し、高調波成分(ノイ
ズ)を除去するとともに同期検波・増幅して出力させ、
その出力に基づいて傷の位置や形状等の情報を得ること
ができる。
【0018】次に、実験結果について説明する。図4の
実験の説明に供する概略構成図に示すように、渦流探傷
装置としては、渦電流励起コイル2として線の直径1mm
で10ターンの空心ソレノイドコイルを用い、コア5とし
て外径2.12mmのものを用いた。
【0019】一方、探傷対象物としての試験体12とし
ては、厚さ2mmのアルミニウム板13に直径10mm、5m
m、3mm、2mm、1mmの穴14を一直線状に並ぶように
開けたものを用いた。なお、図4では、わかりやすくす
るために、渦流探傷装置を試験体12に比べて拡大して
示すとともに、試験体12から上方に離して示してい
る。
【0020】上記試験体12を非磁性体のベース15上
に載置させ、各穴14の中心を結んだ線上に渦電流励起
コイル2の中心が位置するように、ベース15を 0.1mm
ピッチで移動させ、渦電流励起コイル2に振幅 440mA、
周波数1kHzの交流電流を流すとともに、薄膜フラックス
ゲート型磁気センサ3に振幅31mA、周波数1kHzの交流バ
イアス電流を流し、 0.1mmごとの各点での出力をプロッ
トしたところ、図5のグラフに示す結果が得られた。
【0021】上記結果によれば、周波数1kHzという低い
励起周波数を用いながらも、各穴14の直径に対応した
出力が得られており、渦電流励起コイル2に渦電流励起
電流を流すに伴って発生する磁界によって生じるコア5
内の磁界を、交流バイアス電流により打ち消せているこ
とが明らかであり、表面から深い位置であっても、探傷
対象物の傷や形状などを良好に測定できるものである。
【0022】上述実施例では、それぞれ個別に振幅と位
相を調整可能な2個のチャンネルch1,ch2を有す
る1個の発振器10によって、渦電流励起電流と交流バ
イアス電流を流すように構成しているが、振幅と位相を
調整可能な個別の発振器を用い、その周波数を揃えて同
期信号を送り、所定の位相差を持たせるように調整でき
るように構成しても良い。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の渦流探
傷装置によれば、渦電流を励起するための磁界によって
生じるコア内の磁界を、交流バイアス電流によって生じ
させたコア内の磁界によって打ち消すから、渦電流励起
コイルに、低い周波数の励起信号を用いることができて
浸透深さを深くでき、薄膜フラックスゲート型磁気セン
サを用いながらも、探傷対象物の深い位置での渦電流の
乱れによる磁界の変化を精度良く測定できる装置を提供
できるようになった。しかも、薄膜フラックスゲート型
磁気センサを用いるから、SQUIDを用いる場合のよ
うな寒剤が不要で取り扱いやすく、かつ、小型にできて
探傷対象物に良好に近づけることができ、例えば、リベ
ット孔の内周面といった箇所の探傷など、小さい探傷対
象物にも好適に使用でき、実用上極めて有用な装置を提
供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る渦流探傷装置の実施例の原理図
である。
【図2】薄膜フラックスゲート型磁気センサの構造模式
図である。
【図3】波形図である。
【図4】実験の説明に供する概略構成図である。
【図5】実験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…探傷対象物 2…渦電流励起コイル 3…薄膜フラックスゲート型磁気センサ 5…コア 6…励信コイル 7…受信コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探傷対象物に渦電流を励起させる渦電流
    励起コイルと、磁性材料で成形されたコアに励振コイル
    と受信コイルとを巻回した薄膜フラックスゲート型磁気
    センサとから成り、前記受信コイルに、前記渦電流励起
    コイルで生じさせる磁界によって生じた前記薄膜フラッ
    クスゲート型磁気センサの前記コア内の磁界を打ち消す
    ように振幅および位相を調整した交流バイアス電流を流
    すことを特徴とする渦流探傷装置。
JP11210906A 1999-07-26 1999-07-26 渦流探傷装置 Withdrawn JP2001033430A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2878945A1 (en) 2013-11-27 2015-06-03 Yokogawa Electric Corporation Conductive foreign material detecting apparatus
CN107271542A (zh) * 2017-06-13 2017-10-20 中国工程物理研究院材料研究所 一种基于磁通门磁强计的深层涡流检测装置及使用方法
CN108051500A (zh) * 2018-02-24 2018-05-18 才楠 一种车辆探伤检测装置及其检测方法

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EP2878945A1 (en) 2013-11-27 2015-06-03 Yokogawa Electric Corporation Conductive foreign material detecting apparatus
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