JP2001032939A - 内燃機関用メタルガスケット - Google Patents

内燃機関用メタルガスケット

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JP2001032939A
JP2001032939A JP11202939A JP20293999A JP2001032939A JP 2001032939 A JP2001032939 A JP 2001032939A JP 11202939 A JP11202939 A JP 11202939A JP 20293999 A JP20293999 A JP 20293999A JP 2001032939 A JP2001032939 A JP 2001032939A
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bead
gasket
skirt
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combustion engine
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JP11202939A
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Takashi Katsurai
隆 桂井
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼ガスのシール性の向上とビードへのクラ
ック発生の抑制という相反する目的を達成する。 【解決手段】 断面略山型のビードをガスケット表面に
延在させた内燃機関用メタルガスケットであって、ビー
ドは、最も突出した頂上部Pと、表面から立ち上がって
頂上部Pへ向かって徐々に勾配が増加する裾野部Sと、
裾野部Sおよび頂上部Pの中間に位置する山腹部Tとか
らなり、山腹部Tに、頂上部Pに向かう側の部分の勾配
が裾野部Sから連続する部分の勾配よりも小さい稜線部
Rを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用内
燃機関のシリンダヘッド下面とシリンダブロック上面と
の間をシールする内燃機関用メタルガスケットに係り、
ビードの形状を改良することにより、高いシール性を得
るとともに、ビードへのクラックの発生を抑制する技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、従来の内燃機関用メタルガスケ
ット(以下、単にガスケットと称する)を用いたエンジ
ンを示す断面図である。図中符号1はシリンダブロック
であり、シリンダブロック1には、シリンダヘッド2が
ガスケット3を介してヘッドボルト5により取り付けら
れている。ここで、ガスケット3は、厚さが0.2〜
0.25mm程度のステンレスばね鋼板で形成され、シ
ールする部分の廻りを取り囲むビード4a,4bを有し
ている。高圧力の燃焼室の廻りでは、断面山型をなすフ
ルビード4aとされ、圧力の低い冷却水や潤滑油の通路
の廻りでは、1つの斜面だけの形状のハーフビード4b
とされている。このようなガスケット3は、図に示すよ
うに、エンジンの特性に応じて3枚程度重ね合わせて用
いられる。
【0003】燃焼室廻りに形成されるフルビード4a
は、通常はヘッドボルト5の締付け荷重によって圧縮さ
れた状態にあり、ビード4a,4bは圧縮変形している
が、燃焼圧力によってシリンダヘッド2が浮き上がる際
には、締付け荷重の開放に伴ってビード4a,4bが復
元する。これにより、シリンダブロック1とシリンダヘ
ッド2の間が常にシールされる。燃焼室廻りに形成され
るビード4aには、圧縮変形と荷重の開放が繰り返し生
じるため、ビードの応力集中部に疲労によるクラックが
発生する場合がある。
【0004】そこで、ビード4aへのクラックの発生を
抑制するために、図9(A)に示すように、燃焼室廻り
のビード4aの近傍にストッパプレート6を取り付け、
ビード4aの変形量を小さくする構造が採られている。
ところが、この構造では、ストッパプレート6に荷重が
集中するため、この構造をシリンダボアの剛性が低いオ
ープンデッキ構造のアルミ合金製シリンダブロックに適
用すると、シリンダボアの変形が大きくなってエンジン
の機能に悪影響を及ぼすばかりでなく、シンリンダブロ
ックやシリンダヘッドのガスケット面にフレッティング
摩耗を生じさせ、燃焼室のシール性を劣化させる。
【0005】そこで、ストッパプレートによる燃焼ガス
のシールが適当でないオープンデッキ構造のアルミ合金
製シリンダブロックに対しては、図9(B)(図8も同
様)に示すように、ビード4a,4bの位置を一致させ
た複数のガスケット3,…を積層する構造を採用するこ
とが多い(例えば特開平10−213227号公報な
ど)。このような積層構造によれば、1つのビード4a
に作用する変形が少なく、かつ、シリンダボアに加えら
れる荷重が小さいため、エンジンの機能への悪影響を最
小限に抑制し、しかも、燃焼ガスを効率良くシールする
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなビードを積層した構造では、個々のビードの圧縮
量を少なくしたものであるため、ヘッドボルトによる締
付け力が弱い。このため、燃焼時にシリンダーヘッドが
持ち上げられる量(以下、口開き量という)が大きくな
る。その結果、ビードの繰返し変形量が大きくなってビ
ードの応力集中部に疲労によるクラックが発生し易くな
る。
【0007】ビードを積層した構造では、フルビードの
圧縮特性や復元特性を決定する因子として、材料の板厚
や硬度とともに、図9(C)においてθで示すフルビー
ドの裾野角度の影響が大きい。たとえば、シール性を高
めるためには、ビードの幅を狭くするか高さを高くし、
あるいはその両方を実施するなどの方法でビードの板厚
方向の剛性を高め、ヘッドボルトによる締付け力を強く
することが有効である。つまり、ビードの裾野角度θを
大きくすることがシール性向上につながる。一方、ビー
ドへのクラック発生を抑制するためには、ビードの幅を
広くするか高さを低くし、あるいはその両方を実施する
などの方法でビードの変形量を少なくすることが有効で
ある。つまり、ビードの裾野角度θを小さくすることが
クラック発生の抑制につながる。このように、シール性
とビードへのクラック発生の抑制とは相反しており、こ
れを両立させることが課題となっていた。また、ガスケ
ットを複数枚積層して使用すると製造コストが割高にな
り、これについても改善が要望されていた。
【0008】さらに、ガスケットがシリンダブロックや
シリンダヘッドと金属接触すると、ガスケット面に存在
する加工傷や打痕からシールすべき流体が漏出する恐れ
があるため、ガスケットの素材の表面にゴムや樹脂など
の軟質のコーティングが施されるのが一般的である。と
ころが、ゴムや樹脂からなるコーティング層は、素材で
ある金属よりも熱伝導率が低いため、コーティング層が
多く存在すると、シリンダブロックのガスケット面の熱
をシリンダヘッドへ効率良く伝えることができなくな
る。特に、シリンダブロックがアルミ合金製の場合に
は、シリンダブロックからの放熱が円滑に行われない
と、アルミ合金素材の熱による軟化が起こり、シリンダ
ヘッドやシリンダブロックに座屈が生じてその耐久性を
大幅に低下させる。
【0009】以上のように、シール性とビードのクラッ
ク発生の抑制を両立させるには、従来のガスケットでは
限界があり、ガスケットを積層しても改善されるどころ
か新たな問題を招来していた。よって、本発明は上記し
た課題を達成するためになされたもので、ビードの形状
を改良することにより、高いシール性を得るとともに、
ビードへのクラックの発生を抑制することができるガス
ケットを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、断面略山型の
ビードをガスケット表面に延在させたガスケットにおい
て、ビードは、最も突出した頂上部と、表面から立ち上
がって頂上部へ向かって徐々に勾配が増加する裾野部
と、裾野部および頂上部の中間に位置する山腹部とから
なり、山腹部に、頂上部側に向かう側の部分の勾配が裾
野部側から連続する部分の勾配よりも小さい稜線部を設
けたことを特徴としている。
【0011】以下、本発明の作用を図1〜図4を参照し
ながら従来技術との比較を交えて説明する。まず、ビー
ドは、図2(A)に示すような雄型Mと雌型Fを用いて
プレス成形され、素材が雌型FのA,B点と雄型MのC
点で押される3点曲げとなる。このような成形により、
図2(B)に示すように、ガスケットのビードの裾野部
Sと頂上部Pの裏側Vには圧縮応力が集中的に発生す
る。そして、この圧縮応力の集中により、素材の表面に
ミクロ的な座屈が発生し、素材表面の平滑性が悪化す
る。特に、ビードの裾野角度が大きいと、素材の表面粗
さが粗くなり、疲労強度が低下する要因となっている。
図3にビードの裾野角度と裾野部の表面粗さとの関係を
示す。図3から判るように、裾野角度が大きいと裾野部
の表面粗さが粗くなる。したがって、ビードにおけるク
ラックの発生を抑制するには、ビードを成形する際に裾
野部に発生する圧縮応力を低減し、裾野部の表面粗さを
細かくする必要があり、そのためには、図1(A)に示
す裾野角度θを小さくする必要がある。なお、裾野角度
とは、ガスケットの平面と、ビードの裾野部から頂上部
へ向けて延在する山腹部とのなす角度を言う。
【0012】本発明では、図1(B)に示すように、裾
野部Sおよび頂上部Pの中間に位置する山腹部に、頂上
部Pに向かう側の部分の勾配が裾野部Sから連続する部
分の勾配よりも小さい稜線部Rを設けたもので、ビード
の高さおよび幅を従来のビードと同等に保ちながら、裾
野角度θおよび裾野角度θを従来のビードの裾野角
度θよりも小さくすることができる。このように、本発
明では、ビードを複数段に構成することにより、シール
性を損なわずにビードへのクラックの発生を有効に抑制
することができる。
【0013】本発明がシール性とクラック発生の抑制と
いう相反する目的を達成することができる理由を更に詳
細に説明する。図4(A)はビードの裾野角度とシリン
ダヘッドの口開き量との関係を示す線図であり、ビード
を2段に形成した本発明のガスケットと、ビードを1段
に形成した従来のガスケットとでクラック発生の有無を
比較したものである。なお、本発明では、裾野部の裾野
角度と稜線部から立ち上がる部分の裾野角度のそれぞれ
に対して図4(A)にプロットした。
【0014】図4(A)に示すように、裾野角度が大き
くなるに従って小さな口開き量でビードにクラックが発
生することが判る。裾野角度が大きい程シリンダボアに
高い荷重を与えることができ、その結果、口開き量も小
さくなるが、その反面、小さな口開き量でビードにクラ
ックが発生する。本発明のガスケットにおいても、2つ
の裾野角度のうちいずれか一方が大きい場合には、クラ
ックが発生することが確認されている。このことから、
本発明における限界の口開き量は、大きい方の裾野角度
で決定されることが判る。換言すれば、各裾野角度を同
等にかつ小さく設定することにより、クラック発生を抑
制することができる。
【0015】一方、シール性は、各裾野角度(θ,θ
,…)の総和で決定される。図4(B)は、シリンダ
ヘッドをガスケットを介してシリンダブロックに装着し
たときの、ビードの裾野角度とシリンダボアの歪みとの
関係を示す線図であり、シリンダボアの歪みが大きいほ
どシール性が高い。図4(B)から判るように、ビード
の裾野角度が大きい程、シリンダボアの歪みが大きくシ
ール性が高い。図4(B)において本発明での裾野角度
の総和を例えば15度程度に設定したとしても、個々の
裾野角度をその半分に設定すれば、14μm程度の大き
な口開き量でもクラックが生じないことが判る。なお、
ここに言うシリンダボアの歪みとは、シリンダブロック
の縦方向の歪みである。
【0016】このように、本発明では、ビードの形状を
多段にしているため、個々の裾野角度を小さくしてクラ
ックの発生を抑制することができるとともに、裾野角度
の総和を大きくしてシール性を高めることができる。し
たがって、従来は3枚程度積層していたものと同等以上
の性能を1枚のガスケットで得ることができ、低コスト
でありながら耐久性や熱伝導性に優れるという際だった
効果が得られる。
【0017】本発明では、稜線部の数は1個に限らず、
2個またはそれ以上設けることができる。そして、稜線
部の数を増やすことで個々の裾野角度をさらに小さくす
ることができ、ビードへのクラック発生をさらに有効に
抑制することができる。また、稜線部を頂上部へ向けて
多数設けることにより、山腹部および頂上部の断面形状
を略円弧状にすることもできる。このようなビード形状
にすることにより、成形時のスプリングバックを小さく
することができる。したがって、ビードの成形には、雄
雌の型ではなくビードの断面形状に沿った断面円弧状の
彫刻面を有する雌型を用い、液圧で素材を彫刻面に押圧
する液圧成形を用いることが可能となる。これにより、
従来の雄雌型で成形されたビードで必ず発生していた局
所的な変形点がなくなり、ビード全体に使用時の応力が
分散するからクラック発生の抑制効果がさらに高まる。
【0018】ところで、上記した本発明のガスケットで
は凸形状の稜線部を設けているが、凹形状の谷線部を設
けることもできる。すなわち、本発明の他のガスケット
は、断面略山型のビードをガスケット表面に延在させた
内燃機関用メタルガスケットにおいて、ビードは、最も
突出した頂上部と、表面から立ち上がって頂上部へ向か
う裾野部と、裾野部および頂上部の中間に位置する山腹
部とからなり、山腹部に、頂上部側に向かう側の部分の
勾配が裾野部側から連続する部分の勾配よりも大きい谷
線部を設けたことを特徴としている。そして、このよう
なガスケットにおいても、ビードの形状が多段であるた
め、個々の裾野角度を小さくしてクラックの発生を抑制
することができるとともに、裾野角度の総和を大きくし
てシール性を高めることができる。なお、谷線部は、断
面視で屈曲した形状に限らず、滑らかに連続した曲面に
形成することもできる。また、このような谷線部と上記
稜線部とを組み合わせることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、図5〜図7を参照して本発
明の実施の形態を説明する。図5(A)はビードを示す
断面図であり、このビードは、最も突出した頂上部P
と、ガスケットの表面から立ち上がって頂上部Pへ向か
って徐々に勾配が増加する裾野部Sとを備えている。ま
た、裾野部Sおよび頂上部Pの中間に位置する山腹部に
は、頂上部Pに向かう側の部分の勾配が裾野部から連続
する部分の勾配よりも小さい稜線部Rが形成されてい
る。このようなガスケットでは、裾野部Sの裾野角度と
稜線部Rの裾野角度とをを従来のビードの裾野角度より
も小さくすることができ、かつ、それら裾野角度の総和
を充分大きくすることができるので、シール性を損なわ
ずにビードへのクラックの発生を有効に抑制することが
できる。
【0020】図5(B)は本発明の他の実施形態を示す
もので、ビードの山腹部に2つの稜線部R,Rを形成し
たものである。このガスケットでは、稜線部Rを2つ設
けているため、個々の裾野角度をさらに小さくすること
ができ、ビードへのクラック発生をより一層有効に抑制
することができる。また、図5(C)は、山腹部Tおよ
び頂上部Pの断面形状を略円弧状にした例である。この
ようなビード形状では成形時のスプリングバックが小さ
いから、図中矢印方向から液圧を加える液圧成形を用い
ることが可能であり、これにより、従来の雄雌型で成形
されたビードで必ず発生していた局所的な変形点がなく
なり、ビード全体に使用時の応力が分散するからクラッ
ク発生の抑制効果がさらに高まる。
【0021】図5(D)は、本発明のさらに他の実施形
態を示すもので、裾野部2sと頂上部Pとの中間に、谷
線部Bを設けたものである。このようなガスケットにお
いても、裾野部Sの裾野角度と谷線部Bの裾野角度とを
を従来のビードの裾野角度よりも小さくすることがで
き、かつ、それら裾野角度の総和を充分大きくすること
ができるので、シール性を損なわずにビードへのクラッ
クの発生を有効に抑制することができる。なお、図5
(D)において裾野部Sから頂上部Pまでの断面形状
を、なだらかな円弧状にすることも可能であり、凹にな
る円弧状部分と凸になる円弧状とを連続させて頂上部P
へ至るようにすることもできる。また、図5(A),
(D)の構成を組み合わせることもできる。
【0022】次に、図6は実施形態のガスケットの全体
を示す平面図である。図中符号10はシリンダボア、1
1は冷却水孔、12は潤滑油孔である。また、符号13
はボルト孔、14は加締孔である。そして、シリンダボ
ア10の廻りには、図5(A)に示す断面形状のビード
15が全周に亘って同形状に均一に形成され、シリンダ
ボア10全体をシールするようになっている。このよう
なガスケットでは、シリンダボア10の周囲全体に均一
な荷重が加えられるため、シリンダボア10の変形を小
さくすることができ、内燃機関の様々な機能への悪影響
を軽減することができる。
【0023】図7(A)はシリンダボア10どうしの間
の空間が狭い場合の実施形態を示す。この図においてA
−Aで示す部分では、B−Bで示す部分よりもかなり厳
しいシール性が要求される。そこで、この実施形態で
は、ビード15の幅をB−B部からA−A部に向かうに
従って漸次狭くしている。これにより、裾野角度をA−
A部に向かうに従って漸次増加させて必要なシール性を
確保するとともに、ビード15へのクラックの発生を抑
制することができる。なお、図7において一点鎖線はビ
ード15の頂上部、その廻りの実線は裾野部を示す。
【0024】図7(B)はシリンダボア10どうしの間
の空間がさらに狭い場合の実施形態を示す。この実施形
態でもビード15の幅は、B−B部からA−A部に向か
うに従って漸次狭くなっているが、A−A部で隣接する
シリンダボア10のビード15が結合して1本になって
いる。この実施形態ではA−A部で1本のビード15で
両側のシリンダボア10,10をシールしなければなら
ないため、さらに高いシール性が要求される。本実施形
態においても、裾野角度を漸次増加させてさらに高いシ
ール性を確保するとともに、ビード15へのクラックの
発生を抑制することができる。
【0025】図7(C)に示すように、ボルト孔13か
ら離れた部分Cではボルトの締付け力の影響が小さくな
り、ビード15に作用する面圧が小さくなる。そこで、
この実施形態では、部分Cのビード15の幅を狭くして
いる。これにより、シリンダボア10の周囲全体に均一
な荷重が加えられ、シリンダボア10の変形を少なくす
ることができる。これにより、シリンダボア10の変形
に起因する様々なエンジン機能への悪影響を軽減するこ
とができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
ビードを多段に設けているので、個々の裾野角度を小さ
く、かつ、裾野角度の総和を大きく設定することがで
き、燃焼ガスのシール性を高めることができるととも
に、ビードへのクラックの発生を抑制することができる
という相反する目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は従来のビードを示す拡大図、(B)
は本発明におけるビードの一例を示す拡大図である。
【図2】 (A)はビードを形成する金型を示す断面
図、(B)はその金型で形成されたビードを示す拡大図
である。
【図3】 ビードの裾野角度と裾野部の表面粗さとの関
係を示す線図である。
【図4】 (A)はビードの裾野角度とシリンダヘッド
の口開き量との関係を示す線図、(B)はビードの裾野
角度の和とシリンダボアの歪み量との関係を示す線図で
ある。
【図5】 (A),(B),(C),(D)は本発明の
実施形態によるガスケットのビードの例を示す拡大図で
ある。
【図6】 本発明の実施形態によるガスケットの全体を
示す平面図である。
【図7】 (A),(B),(C)は本発明の他の実施
の形態を示す平面図である。
【図8】 従来のガスケットが装着された内燃機関の一
例を示す縦断面図である。
【図9】 (A),(B)は従来のガスケットの例を示
す断面図、(C)はビードを示す拡大図である。
【符号の説明】
10…シリンダボア、15…ビード、R…稜線部、S…
裾野部、T…山腹部、P…頂上部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面略山型のビードをガスケット表面に
    延在させた内燃機関用メタルガスケットにおいて、上記
    ビードは、最も突出した頂上部と、上記表面から立ち上
    がって上記頂上部へ向かう裾野部と、上記裾野部および
    頂上部の中間に位置する山腹部とからなり、上記山腹部
    に、上記頂上部側に向かう側の部分の勾配が上記裾野部
    側から連続する部分の勾配よりも小さい稜線部を設けた
    ことを特徴とする内燃機関用メタルガスケット。
  2. 【請求項2】 前記稜線部を前記頂上部へ向けて多数設
    けることにより、前記山腹部および頂上部の断面形状を
    略円弧状にしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃
    機関用メタルガスケット。
  3. 【請求項3】 断面略山型のビードをガスケット表面に
    延在させた内燃機関用メタルガスケットにおいて、上記
    ビードは、最も突出した頂上部と、上記表面から立ち上
    がって上記頂上部へ向かう裾野部と、上記裾野部および
    頂上部の中間に位置する山腹部とからなり、上記山腹部
    に、上記頂上部側に向かう側の部分の勾配が上記裾野部
    側から連続する部分の勾配よりも大きい谷線部を設けた
    ことを特徴とする内燃機関用メタルガスケット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511233A (ja) * 2008-02-06 2011-04-07 ラインツーディチュングスーゲーエムベーハー 金属製平型ガスケット
JP2013119946A (ja) * 2011-12-09 2013-06-17 Honda Motor Co Ltd ビード付きガスケット

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