JP2001032930A - 手動変速機のリバースシフト制限装置 - Google Patents

手動変速機のリバースシフト制限装置

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JP2001032930A
JP2001032930A JP11207883A JP20788399A JP2001032930A JP 2001032930 A JP2001032930 A JP 2001032930A JP 11207883 A JP11207883 A JP 11207883A JP 20788399 A JP20788399 A JP 20788399A JP 2001032930 A JP2001032930 A JP 2001032930A
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shift
accent
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shaft
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JP11207883A
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Shoji Kato
昇二 加藤
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】前進走行時の後進段へのミスシフトを防止す
る。 【解決手段】走行時、駆動輪に動力を伝達する出力軸に
連設するオイルポンプのポンプ油圧が油圧室49に導か
れると、インタロックプランジャ48の先端突部48a
がリバースアクセルユニット40のリバースアクセント
軸42に形成したスライド溝42dに係入し、シフトレ
バーに連設するシフタアーム37の後進段(Rev)方
向への移動を規制する。又低車速、若しくは停車時はポ
ンプ油圧が低下し、インタロックプランジャ48が後退
して、先端突部48aとスライド溝42dとの係合を解
放し、後進段(Rev)方向へのシフトが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、後進段へのミスシ
フトを防止する手動変速機のリバースシフト制限装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用手動変速機では、運転席に
設けられたシフトレバーを操作して所望の変速段を選択
することで、選択した変速段を達成する変速ギヤ列の変
更が行われる。シフトレバーの操作力は、直接或いはロ
ッドやケーブル等を介して変速機内に伝達され、この変
速機内でシフトフォークが変速ギヤやシンクロナイザス
リーブ等をギヤシフト上でスライドさせることにより変
速が行われる。
【0003】シフトパターンとしては、一般的にH型が
採用されており、2つの変速段に対応するシフトフォー
クを選択するセレクト操作と、選択されたシフトフォー
クを軸方向に駆動するシフト操作とにより変速が実行さ
れる。例えば、図8に示すように、前進4段、或いは前
進6段、後進1段の変速機では、運転者はシフトレバー
を揺動させて、セレクト操作によりニュートラルライン
LNを通り、1−2速、3−4速、後進段(Rev)、
或いは1−2速、3−4速、5−6速、後進段(Re
v)に連絡するシフトラインLsの位置へ移動させ、次
いでシフト操作により、シフトレバーをシフトラインL
s側へ傾倒させて所望の変速段へシフトする。
【0004】ところで、走行中に車速が低下したり、追
い越し加速を行う場合、運転者は低変速段側へシフト操
作を行う。この場合、現在の変速段から一段下の変速段
へシフト操作する際には、セレクト操作とシフト操作と
を行う必要がある。
【0005】その際、未熟な運転者は、現在の変速段が
何れであるか認識しておらず、シフトレバーを後進段側
へミスシフトしてしまう場合がある。このようなシフト
操作を行っても、実際に後進段へシフトされる虞は少な
いが、変速ギヤやシフトフォークに衝撃が加わり、これ
らの部品が摩耗してしまう可能性がある。
【0006】そのため、従来より後進段へのミスシフト
を防止するリバースシフト制限装置が種々提案されてい
る。
【0007】例えば特開昭61−21470号公報に
は、変速機内部に、後進段へシフトしたときだけアクセ
ント加重を発生させて、運転者に後進段へのシフトであ
ることを認識させる、いわゆる荷重変化式リバースシフ
ト制限装置が開示されている。
【0008】又、例えば特開平9−53721号公報に
は、車速に感応して突出するロック部材によって、ニュ
ートラル位置とフォワード位置間の移動のみを許容し、
ニュートラル位置からリバースシフト位置への移動を規
制する、いわゆるインターロック機構を設けることで、
走行中の後進段へのミスシフトを防止する、インターロ
ック式リバースシフト制限装置が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭61−
21470号公報に開示されている荷重変化式リバース
シフト制限装置では、荷重の変化により後進段へのミス
シフトを認識させるようにしているため、操作力を加え
ることで後進段へミスシフトしてしまうことが可能で、
ミスシフト防止機能が不確実であり、又、実際に後進走
行すべく、後進段へシフトする際には、アクセント荷重
以上の操作力でシフト操作しなければならないため、操
作性が悪い。
【0010】一方、特開平9−53721号公報に開示
されているインターロック式リバースシフト制限装置
は、車速感応型のインターロック機構を用いて後進段へ
のミスシフトを防止するようにしているため、ミスシフ
トを完全に防止することができるが、構造が複雑で、製
造組立が煩雑となり、コスト増となってしまう。
【0011】本発明は、上記事情に鑑み、簡単な構造
で、走行中の後進段へのミスシフトを完全に防止するこ
とのできる手動変速機のリバースシフト制限装置を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1の手動変速機のリバースシフト制限装
置は、停車時にはオイルの供給を停止し、走行時のみ手
動変速機内の必要潤滑部へオイルを供給する車速感応型
オイルポンプと、上記オイルポンプのポンプ圧により後
進段へのシフトレバーの移動を規制するリバースアクセ
ントユニットとを備えることを特徴とする。
【0013】第2の手動変速機のリバースシフト制限装
置は、第1の手動変速機のリバースシフト制限装置にお
いて、上記リバースアクセントユニットは、上記ポンプ
圧で動作するインタロックプランジャを備え、走行中は
上記インタロックプランジャの動作により上記シフトレ
バーの上記後進段に連設するシフトライン方向への移動
を規制することを特徴とする。
【0014】第3の手動変速機のリバースシフト制限装
置は、第1或いは第2の手動変速機のリバースシフト制
限装置において、上記オイルポンプは駆動輪に動力を伝
達するアウトプット軸に連設されていることを特徴とす
る。
【0015】すなわち、第1の手動変速機のリバースシ
フト制限装置では、停車時はオイルポンプが被動作状態
にあるため、ポンプ圧が発生せず、後進段へのシフトレ
バーの移動が許容される。一方、車両の走行によりオイ
ルポンプが作動してポンプ圧が発生すると、このポンプ
圧によりリバースアクセントユニットがシフトレバーの
後進段側への移動を規制し、前進走行時における後進段
へのミスシフトを防止する。
【0016】第2の手動変速機のリバースシフト制限装
置では、第1の手動変速機のリバースシフト制限装置に
おいて、車両の走行によりオイルポンプにポンプ圧が発
生すると、リバースアクセントユニットのインタロック
プランジャが動作し、このインタロックプランジャが、
シフトレバーの後進段に連設するシフトライン方向への
移動を規制する。
【0017】第3の手動変速機のリバースシフト制限装
置では、第1或いは第2の手動変速機のリバースシフト
制限装置において、駆動輪に動力を伝達し、或いは駆動
輪から逆駆動力が伝達されるアウトプット軸の回転によ
りオイルポンプを駆動させることで、車速感応型のオイ
ルポンプとする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1に4輪駆動用手動変速機の
スケルトン図を示す。尚、図においては手動変速機を水
平に設置した状態で記載されているが、実際の手動変速
機は、停止時油面が水平となる左肩上がりの状態でエン
ジンに連設されている。
【0019】同図に示す符号1は手動変速機の変速機ケ
ース1で、この変速機ケース1は、前部からトランスミ
ッションケース2、トランスファケース3、エクステン
ションケース4に分割されており、トランスミッション
ケース2の前部にクラッチハウジング5が一体形成され
ている。
【0020】又、トランスミッションケース2内が、前
部のフロントデフ室2aと後部のトランスミッション室
2bとに区画されている。
【0021】更に、トランスファケース3の後部側にト
ランスファ室3aが形成され、トランスファ室3aの後
部がエクステンションケース4により閉塞されている。
【0022】又、クラッチハウジング5に収納されてい
るクラッチ6の入力側に、エンジン7から延出するクラ
ンク軸7aが連結され、クラッチ6の出力側にドライブ
軸8が連結されている。更に、フロントデフ室2aの下
部には、前輪9にフロントアクスル軸10等を介して駆
動力を伝達するフロントデファレンシャル装置11が配
設されている。このフロントデファレンシャル装置11
に、フロントドライブ軸12の先端に形成されたフロン
トドライブギヤ13が噛合されている。フロントドライ
ブ軸12は、トランスミッション室2bを貫通して後方
のトランスファ室3a方向へ延出されている。
【0023】又、フロントドライブ軸12には、中空の
ドリブン軸14が相対回転自在に外装されている。トラ
ンスファ室3aには、フロントドライブ軸12と同軸上
に配設されたセンタデファレンシャル装置15と、ドラ
イブ軸8の後方に配設されたリヤドライブ軸16とが内
装され、センタデファレンシャル装置15から延出する
アウトプット軸の一例であるトランスファ軸17とリヤ
ドライブ軸16とがトランスファギヤ18を介して連設
されている。
【0024】トランスファ軸17からトランスファギヤ
18を介してリヤドライブ軸16に伝達される駆動力
は、プロペラ軸19、リヤデファレンシャル装置20、
リヤアクスル軸21等を介して後輪22に伝達される。
【0025】センタデファレンシャル装置15は、ドリ
ブン軸14からの駆動力を、フロントドライブ軸12と
リヤドライブ軸16とに配分すると共に、前輪9と後輪
22との間の回転差を吸収するもので、更に、本実施の
形態では、前後輪9,22間の回転差によって粘性トル
ク等を発生させて差動制限するとともに、前後輪9,2
2の駆動トルク配分を行うビスカスカップリング等の差
動制限装置23が併設されている。
【0026】トランスミッション室2b内に平行に配設
されているドライブ軸8とドリブン軸14とに、シンク
ロメッシュ機構(図示せず)により特定の変速ギヤが選
択的に連結される複数段の変速ギヤ列24が配設されて
いる。尚、本実施の形態に示す変速ギヤ列24は、図3
に示すように、前進4段、後進1段で構成されている。
【0027】更に、エクステンションケース4の底部に
オイル溜まり4aが形成されており、このオイル溜まり
4aにオイルストレーナ25が配設されている。又、こ
のオイルストレーナ25から延出するストレーナパイプ
26が、エクステンションケース4に固設されているオ
イルポンプ27の吸込ポート27aに連通されている。
【0028】オイルポンプ27はトランスファ軸17に
連設されている、いわゆる車速感応型オイルポンプであ
り、オイルポンプ27の吐出ポート27bに連通する油
路27cが分岐管27dを介してリバースアクセント油
路28aと潤滑油路28bとに分岐されており、潤滑油
路28bが、変速機ケース1内の上部に前部から後部方
向へ配設されて必要潤滑部位にオイルを供給するオイル
ギャラリ29に連通されている。又、リバースアクセン
ト油路28aが後述するトランスファケース3に形成さ
れたインタロックシリンダ3bに連通されている。
【0029】又、図3に示すように、変速ギヤ列24の
シフトパターンは、1−2速、3−4速が同一シフトラ
インLsで結ばれ、3速に隣接して配設されている後進
段(Rev)が単独のシフトラインLsに結ばれてい
る。更に、この各シフトラインLsがニュートラルライ
ンLNを介して互いに結ばれている。
【0030】トランスファケース3には、各シフトライ
ンLsに対応して、1−2速フォークレール30、3−
4速フォークレール31、後進段(Rev)フォークレ
ール32がそれぞれ進退自在に配設されており、この各
フォークレール30〜32の後端にシフト部材30a〜
32aが連結されている。
【0031】又、上記トランスファケース3にシフタロ
ッド33が挿通されており、このシフタロッド33の上
記トランスファケース3から露呈する後端部に、図示し
ないセンタコンソールに配設されたシフトレバー34が
ロッド35、自在継手36を介して連設されている。
【0032】更に、上記シフタロッド33の先端部にシ
フタアーム37が連結されており、上記シフトレバー3
4を所定のシフトラインLsへ移動させると、上記シフ
タアーム37が回動して、該シフタアーム37が上記シ
フトレバー34により選択したシフトラインLsに対応
する上記各シフト部材30a〜32aに選択的に係合さ
れる。
【0033】即ち、本実施の形態では、1−2速、3−
4速、後進段(Rev)が各々のシフトラインLs上に
設定されており、上記シフトレバー34を各シフトライ
ンLsへ移動させるとシフタアーム37が回動し、対応
するフォークレール、例えば1−2速のシフトラインL
sへ移動させた場合には、1−2速フォークレール30
の後端に連設されているシフト部材2aに係合する。
【0034】そして、この状態で上記シフトレバー34
を前方或いは後方へシフト操作すると、選択された上記
フォークレール(例えば1−2速フォークレール30)
に軸着されているシフタフォークがシンクロメッシュ機
構(何れも図示せず)を介して選択された変速ギヤを駆
動連結し、所望の前進段或いは後進段にシフトされる。
【0035】又、シフタロッド33の上方に、リバース
アクセントユニット40が配設されている。このリバー
スアクセントユニット40は、前進走行中のシフトレバ
ー34によるシフト操作の際に、誤って、後進段(Re
v)へミスシフトしてしまうことを防止するためのスト
ッパ機構であり、図4、図5に示すように、リバースア
クセントユニット40に設けたリバースアクセントスリ
ーブ41がトランスファケース3に、シフタロッド33
の軸方向に対して直交する方向から装着されて、その前
面に形成されたフランジ41aがトランスファケース3
の壁面にパッキンを介して当接されており、このフラン
ジ41aが図示しないボルトを介してトランスファケー
ス3の壁面に固定されている。尚、符号41bはOリン
グである。
【0036】又、上記リバースアクセントスリーブ41
の背面が開口されており、この開口部から内部にリバー
スアクセントユニット40を構成する部品が予め組み付
けられている。
【0037】即ち、リバースアクセントスリーブ41の
背面から前部方向へ、スライド部材の一例であるリバー
スアクセント軸42が進退及び回動自在に挿通されてい
る。このリバースアクセント軸42の後部には、やや細
径のカムガイド軸42aが一体形成されており、又、そ
の前端部に切欠き溝42bが形成されている。
【0038】この切欠き溝42bは、リバースアクセン
トスリーブ41に対し、このリバースアクセントスリー
ブ41のほぼ中央下面に開口されているアーム挿通窓4
1cに指向された状態で挿通されている。
【0039】又、リバースアクセント軸42の後部にス
プリング凹部42cが穿設され、このスプリング凹部4
2cと、リバースアクセントスリーブ41の背面開口部
に装着されて、スナップリング43により抜け止めされ
ているスプリングリテーナ44との間に、リターンスプ
リング45が介装されている。このリターンスプリング
45の付勢力によりリバースアクセント軸42は、リバ
ースアクセントスリーブ41の前部方向(図5の左方
向)へ押圧されている。
【0040】又、リバースアクセント軸42に形成され
たカムガイド軸42aに、円筒状のガイドスリーブ46
が挿通されている。更に、このガイドスリーブ46の前
端にフランジ46aが形成されており、このフランジ4
6aの背面とスプリングリテーナ44との間にリバース
アクセントスプリング47が介装されている。
【0041】リバースアクセント軸42のほぼ中央に
は、下方へ開口する切欠き溝42bが形成されており、
この切欠き溝42bに、その基部をシフタロッド33に
固設するアクセントアーム38の先端が臨まされてい
る。
【0042】又、リバースアクセント軸42の外周にス
ライド溝42dが軸方向に沿って形成されており、この
スライド溝42dにインタロックプランジャ48の先端
突部48aが臨まされる。このインタロックプランジャ
48はトランスファケース3に形成されたインタロック
シリンダ3bに、図4の紙面上下方向へ進退自在に保持
されており、インタロックプランジャ48の基端とイン
タロックシリンダ3bとで形成された油圧室49に、リ
バースアクセント油路28aが連通されている。又、イ
ンタロックプランジャ48の基端に形成されたフランジ
48bとインタロックシリンダ3bの紙面上部との間に
リターンスプリング50が介装されている。
【0043】インタロックプランジャ48は、油圧室4
9に供給されるポンプ圧とリターンスプリング50の付
勢力とのバランスで進退動作され、その変位特性は、図
6、図7に示すように、低車速Vr(例えば8Km/h)以
上でオイルポンプ27のポンプ油圧Pがインタロック圧
Prに達してロック動作するように、リターンスプリン
グ50のばね常数とポンプ圧とが設定される。尚、オイ
ルポンプ27には、ポンプ油圧Pが最大許容圧力Pma
xに達したときリークさせるリリーフ弁(図示せず)が
併設されている。
【0044】図5に示すように、リバースアクセント軸
42に形成されているスライド溝42dは、ニュートラ
ルラインLNに沿ってスライドされ、インタロックプラ
ンジャ48が突出動作して、先端突部48aがスライド
溝42dに係入された状態では、1−2速〜3−4速の
シフトラインLsに達する範囲のみのスライドが許容さ
れ、後進段(Rev)に繋がるシフトラインLs方向へ
のスライドが規制される。
【0045】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。運転者がシフトレバー34を把持し
て、ニュートラルラインLNに沿って移動させると、シ
フトレバー34にロッド35、自在継手36を介して連
設するシフタロッド33が回動し、このシフタロッド3
3の先端に連設されているシフタアーム37が、各フォ
ークレール30〜32の後端に連結されているシフト部
材30a〜32aに順次係合される。
【0046】このとき、シフタロッド33に基端を軸着
するアクセントアーム38の先端が、シフタロッド33
と同方向へ回動し、このアクセントアーム38の上部側
面が、リバースチェックユニット40に設けられている
リバースアクセント軸42の中途に形成した切欠き溝4
2bが、図5の水平方向へ押圧される。
【0047】車両が停車状態にあるとき、後輪22に駆
動力を伝達するトランスファ軸17の回転力により駆動
されるオイルポンプ27は停止しているため、このオイ
ルポンプ27のポンプ油圧Pはゼロに近い値を示してお
り、トランスファケース3に形成されたインタロックシ
リンダ3bに装着されているインタロックプランジャ4
8は、リターンスプリング50の付勢力を受けて後退
し、先端突部48aが、リバースアクセントユニット4
0に設けたリバースアクセント軸42に形成されている
スライド溝42dから外れ、インターロックが解放され
ている(図5(a)の状態)。
【0048】この状態のときは、シフトレバー34を後
進段(Rev)に繋がるセレクトラインLs側へニュー
トラルラインLNに沿って移動させると、リバースアク
セントユニット40のリバースアクセント軸42、及び
ガイドスリーブ46が、リターンスプリング45、及び
リバースアクセントスプリング47の付勢力に抗して同
方向へ移動する。
【0049】そして、後進段シフトラインLsに達した
後、シフトレバー34を後進段(Rev)へシフトする
と、シフタロッド33が、図3の左方向へ移動し、この
シフタロッド33にシフト部材32aを介して連設する
後進段フォークレール32が、変速ギヤ列24の後進段
ギヤを係合させ、後進走行が可能な状態となる。
【0050】又、シフトレバー34を前進段である1〜
4速の何れかにシフトして自立走行している際、或いは
シフトレバー34をニュートラルにセットした状態で牽
引されているときは、トランスファ軸17がエンジン7
からの駆動力、或いは後輪22からの逆駆動力により回
転し、この回転力によりオイルポンプ27が駆動する。
【0051】走行中において、トランスファ軸17の回
転数が次第に上昇し、換言すれば車速が次第に上昇し
て、オイルポンプ27のポンプ油圧Pが上昇すると、オ
イルポンプ27の吐出ポート27bに油路27cを介し
て連通する潤滑油路28bを経てインタロックシリンダ
3bに形成されている油圧室49に供給されるポンプ油
圧Pによりインタロックプランジャ48をリターンスプ
リング50の付勢力に抗して、、図4の上方へ押圧す
る。
【0052】そして、車速Vが低車速Vr以上となり、
ポンプ油圧Pがインタロック圧Prに達すると、インタ
ロックプランジャ48の突出量が最大となり、このイン
タロックプランジャ48の先端突部48aがリバースア
クセント軸42の外周に形成されているスライド溝42
dに係入される(図5(b)参照)。
【0053】この状態で、運転者がシフトチェンジを行
うべく、シフトレバー34をシフトラインLsからニュ
ートラルラインLNへ移動させ、次いで、このニュート
ラルラインLNに沿って後進段(Rev)に繋がるシフ
トラインLsの方向へ移動させると、このシフトレバー
34に連設するアクセントアーム38を介してスライド
動作するリバースアクセント軸42が、3速と4速とを
繋ぐシフトラインLsを通過したとき、リバースアクセ
ント軸42に形成したスライド溝42dの端面がインタ
ロックプランジャ48の先端突部48aに掛止するた
め、シフトレバー34は、それ以上移動させることがで
きず、前進走行時の後進段(Rev)へのミスシフトが
防止される。
【0054】そして、車両が低車速Vr以下、若しくは
停車すると、オイルポンプ27のポンプ油圧Pがインタ
ロック圧Pr以下になり、インタロックプランジャ48
がリターンスプリング50の付勢力により後退し、やが
てインタロックプランジャ48の先端突部48aがリバ
ースアクセント軸42のスライド溝42dから外れ、イ
ンターロックが解放されて、シフトレバー34の後進段
(Rev)側への移動が許容される。
【0055】このように、本実施の形態では、手動変速
機に予め設けられている車速感応型オイルポンプ27か
ら吐出されるポンプ油圧Pを利用して、リバースアクセ
ントユニット40に設けたインタロックプランジャ48
を動作させて、このインタロックプランジャ48の先端
突部48aを、シフトレバー34のニュートラルライン
LN側への移動に連動して移動するリバースアクセント
軸42のスライド溝42dに係入させて、シフトレバー
34の後進段(Rev)に繋がるシフトラインLs方向
への移動を規制するようにしたので、前進走行時におけ
る後進段(Rev)へのミスシフトが完全に防止され
る。又、既存のオイルポンプのポンプ油圧Pを利用して
インタロックプランジャ48を動作させているため、構
造の簡素化が図れる。
【0056】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、手動変速
機内の必要潤滑部へオイルを供給する車速感応型オイル
ポンプのポンプ圧を利用して、シフトレバーの後進段方
向への移動を規制するようにしたので、簡単な構造で、
走行中における後進段へのミスシフトを防止することが
できる。
【0057】この場合、請求項2に記載されているよう
に、リバースアクセントユニットにポンプ圧で動作する
インタロックプランジャを備え、このインタロックプラ
ンジャの動作により、シフトレバーの後進段に連設する
シフトライン側への移動を規制することで、前進走行中
の後進段へのミスシフトを確実に防止することができ
る。
【0058】更に、請求項3に記載されているように、
オイルポンプを駆動輪に動力を伝達し、或いは駆動輪か
ら逆駆動力が伝達されるアウトプット軸の回転により駆
動させるようにすることで、構造の簡素化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4輪駆動用手動変速機のスケルトン図
【図2】図1のII矢視図
【図3】トランスファケースの縦断面側面図
【図4】図3のIV−IV断面図
【図5】リバースアクセントユニットの動作別の断面図
【図6】車速感応型オイルポンプの車速に対するポンプ
油圧を示す特性図
【図7】インタロックプランジャの車速に対する変位量
を示す特性図
【図8】シフトパターンを示す説明図
【符号の説明】
9,22 駆動輪 17 アウトプット軸(トランスファ軸) 27 車速感応型オイルポンプ 34 シフトレバー 40 リバースアクセントユニット 42 スライド部材(リバースアクセント軸) 48 インタロックプランジャ LN ニュートラルライン Ls シフトライン P ポンプ油圧 Rev 後進段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】停車時にはオイルの供給を停止し、走行時
    のみ手動変速機内の必要潤滑部へオイルを供給する車速
    感応型オイルポンプと、 上記オイルポンプのポンプ圧により後進段へのシフトレ
    バーの移動を規制するリバースアクセントユニットとを
    備えることを特徴とする手動変速機のリバースシフト制
    限装置。
  2. 【請求項2】上記リバースアクセントユニットは、上記
    ポンプ圧で動作するインタロックプランジャを備え、 走行中は上記インタロックプランジャの動作により上記
    シフトレバーの上記後進段に連設するシフトライン方向
    への移動を規制することを特徴とする請求項1記載の手
    動変速機のリバースシフト制限装置。
  3. 【請求項3】上記オイルポンプは駆動輪に動力を伝達す
    るアウトプット軸に連設されていることを特徴とする請
    求項1或いは2記載の手動変速機のリバースシフト制限
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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