JP2001032810A - 樹脂ロッドの製造方法 - Google Patents

樹脂ロッドの製造方法

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JP2001032810A
JP2001032810A JP11209501A JP20950199A JP2001032810A JP 2001032810 A JP2001032810 A JP 2001032810A JP 11209501 A JP11209501 A JP 11209501A JP 20950199 A JP20950199 A JP 20950199A JP 2001032810 A JP2001032810 A JP 2001032810A
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screw
rod body
resin
screw fitting
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JP11209501A
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Mitsunari Sasaki
光成 佐々木
Hiromi Shiraishi
博己 白石
Kenji Kitano
健次 北野
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PLANTEC SUPPLY KK
SASAKI GIKEN KK
Sumitomo Metal Plantec Co Ltd
Original Assignee
PLANTEC SUPPLY KK
SASAKI GIKEN KK
Sumitomo Metal Plantec Co Ltd
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  • Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッド本体に対するネジ金具の固着強度及び
ネジ金具自体の剛性強度を十分に確保して、樹脂ロッド
の耐久性、汎用性及び生産性などを高め得る樹脂ロッド
の製造方法を提供する。 【解決手段】 樹脂ロッドは、合成樹脂製のロッド本体
の端部に、外周面にネジ部を有するネジ金具を装着して
なる。この樹脂ロッドの製造方法は、先ず、金属製の薄
肉円筒部材12に対しスレッディング加工を施してその
内外周面に亘って所定形状のネジ部を形成し、ネジ金具
2を成形する。一方、合成樹脂製のロッド本体1の端部
に、上記ネジ金具2のネジ部に対応した形状のネジ部6
を形成する。しかる後、上記ロッド本体端部のネジ部及
びネジ金具の内周面の少なくとも一方に接着剤を塗布し
た後、その接着剤が硬化する前にネジ金具をロッド本体
端部のネジ部にねじ込んで接着剤により両者を固着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル工事で穿
孔ロッドやアンカーボルトなどとして用いられる樹脂ロ
ッドの製造方法に関し、詳しくはロッド本体の端部にネ
ジ金具を装着してなるものの改良に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の工事用資材として、鋼鉄製
のロッドの代わりに、合成樹脂製のロッド(単に樹脂ロ
ッドともいう)が耐腐食性及び軽量化などの点で優れて
いることから多く用いられるようになって来ている。例
えば特公平5−20559号公報には、ガラス繊維強化
合成樹脂からなる中実ロッドを、炭坑などの坑道壁部を
支持するためのアンカーボルトとして使用することが開
示されており、また特開平9−184400号公報に
は、繊維強化合成樹脂からなる中空ロッドを、トンネル
工事での穿孔機能及び注入材料の充填機能を兼備させた
自穿孔ロッドとして使用することが開示されている。
【0003】ところで、この種の樹脂ロッドにおいて
は、他の部材(例えばアンカーボルトの場合加圧ナッ
ト、自穿孔ロッドの場合削孔クラウン及び穿孔機など)
と自在に結合するために、端部にネジ部を形成する必要
があり、またそのネジ部の剛性を高めるために、外周面
にネジ部を有する金属製の部材つまりネジ金具をロッド
本体の端部に装着することが通常行われている。そし
て、このネジ金具の装着方法としては、上記例示の特開
平9−184400号公報にも開示されるように、次の
2つの方法が知られている。
【0004】(1)金属製の薄肉円筒部材にスレッディ
ングによりネジ部を形成した後、この円筒部材を2つに
分割してネジ金具を構成する。そして、この2つの分割
ネジ金具の谷部にそれぞれ多数の小孔を形成し、ロッド
の製造時にロッド本体の端部を2つの分割ネジ金具で挟
むようにセットし、小孔から外側に樹脂が食み出た状態
でロッドを製造した後、食み出た部分を削り取って、ロ
ッド本体に対しネジ金具を一体化して装着する。
【0005】(2)金属製の厚肉円筒部材の外周面に切
削などによりネジ部を形成してネジ金具を構成する。そ
して、このネジ金具をロッド本体の端部外周面に圧入し
て装着したり、あるいはネジ金具の内周面又はロッド本
体の端部外周面に接着剤を塗布した後ネジ金具をロッド
本体の端部外周面に嵌め込んで接着剤により固着する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
装着方法のうち、(1)の方法では、分割ネジ金具をロ
ッド本体と一体化しているものの、樹脂ロッドの端部で
あるネジ金具を穿孔機のクランプ部で強く掴んで打撃な
どを連続的に加えるとネジ金具がへたりを生じ易く、耐
久性に欠けるという問題がある。このため、分割ネジ金
具をロッド本体と一体化した後、分割ネジ金具同士の合
わせ面を溶接することも行われているが、それでも十分
な剛性強度が得られていないのが実情である。しかも、
この場合、樹脂ロッドの製造工程では溶接工程と溶接箇
所を研磨する工程とが、基本工程であるスレッディング
工程、分割切断工程、孔開け工程及び食み出し部の削り
取り工程などに加わることになり、工程数が非常多くな
り、その分製造コストが高くつくなどの問題もある。
【0007】また、(2)の方法では、ロッド本体の端
部に対するネジ金具の固着強度が十分でないため、例え
ば樹脂ロッドを穿孔ロッドとして岩盤に打ち込んだ後穿
孔機によりそのロッドのネジ金具を掴んだ状態でロッド
を引き抜くときにネジ金具がロッド本体から外れる虞が
あり、樹脂ロッドの用途が限定されるという問題があ
る。
【0008】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その課題とするところは、特に、従来のネジ金
具の装着方法について抜本的に改良することにより、ロ
ッド本体に対するネジ金具の固着強度及びネジ金具自体
の剛性強度を十分に確保して、樹脂ロッドの耐久性、汎
用性及び生産性などを高め得る樹脂ロッドの製造方法を
提供せんとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に係る発明は、合成樹脂製のロッド本体の
端部に、外周面にネジ部を有するネジ金具が装着されて
なる樹脂ロッドの製造方法として、金属製の薄肉円筒部
材に対しスレッディング加工を施してその内・外周面に
亘って所定形状のネジ部を形成し、ネジ金具を成形する
工程と、合成樹脂製のロッド本体の端部に、上記ネジ金
具のネジ部に対応した形状のネジ部を形成する工程と、
上記ロッド本体端部のネジ部及びネジ金具の内周面の少
なくとも一方に接着剤を塗布した後、その接着剤が硬化
する前にネジ金具をロッド本体端部のネジ部にねじ込ん
で接着剤により両者を固着する工程とを備える構成とす
る。
【0010】この構成では、金属製の薄肉円筒部材にス
レッディング加工によりネジ部を形成してなるネジ金具
を、従来の如く2つに分割することなく、1つのままロ
ッド本体の端部に装着したことにより、ネジ金具自体の
剛性強度を高くすることができる。また、上記ネジ金具
は、ロッド本体の端部に対し、接着剤による固着力と、
ネジ金具の内周面側のネジ部とロッド本体端部のネジ部
とのねじ込み締結力との相乗的効果により強固に固着さ
れることになり、ネジ金具の固着強度をも高くすること
ができる。その上、樹脂ロッドの製造工程では工程数が
少なくなり、また各工程が機械化を図り易いものである
ため、樹脂ロッドの量産化に適し、製造コストの低廉化
を図ることができる。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1記載の樹
脂ロッドの製造方法において、上記ネジ金具をロッド本
体端部のネジ部にねじ込んで固着するとき、ネジ金具の
内周面とロッド本体端部のネジ部とのクリアランスを
0.2〜0.6mmの範囲内に設定する構成とする。こ
の構成では、上記クリアランスを0.2mmより小さく
した場合の如くねじ込みが困難になることはなく、また
クリアランスを0.6mmより大きくした場合の如く接
着剤の効果が弱くなることもなく、作業性の向上と固着
強度の確保との両立化が図られる。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項1又は2記
載の樹脂ロッドの製造方法において、特に樹脂ロッドを
トンネル工事で穿孔用ロッドやアンカーボルトなどとし
て用いる場合に好適な形態を提供するものである。すな
わち、ロッド本体を繊維強化合成樹脂で、ネジ金具をス
テンレスでそれぞれ構成する。この構成では、繊維強化
合成樹脂製のロッド本体により樹脂ロッドの剛性強度を
高めることができるとともに、ステンレス製のネジ金具
によりその剛性及び耐腐食性を高めることができ、過酷
な条件下でのトンネル工事にも適することになる。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項3記載の樹
脂ロッドの製造方法において、特に上記ロッド本体が軸
心上に中空孔を有するものであり、かつそのロッド本体
の中空孔端部に鍔部を有するパイプ体を挿入する場合の
好ましい形態を提供する。すなわち、ロッド本体の端部
にネジ金具を固着した後、ロッド本体の中空孔端部に鍔
部を有するパイプ体を挿入するに当たり、予めパイプ体
の外径を中空孔の内径よりも若干大きく設定するととも
に、パイプ体の先端部外周面に先端側に向かうに従って
内周面寄りに傾斜する尖塔状のテーパー面を形成してお
き、このテーパー面によりロッド本体の中空孔端部を拡
径しながらその内部にパイプ体を圧入する構成とする。
この構成では、ロッド本体の中空孔端部へのパイプ体の
圧入によりロッド本体の端部では中空のロッド本体は内
・外周面双方からパイプ体とネジ金具とにより圧縮され
てこれらとの固着強度が一層高められることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2は本発明の一実施形
態に係る製造方法を用いて製造した樹脂ロッドAを示
し、この樹脂ロッドAはトンネル工事用の穿孔ロッドと
して用いられるものであり、その全長は3m、4m及び
6mの3種類がある。
【0015】上記樹脂ロッドAは、ガラス繊維を内包し
たポリエステル樹脂製のロッド本体1と、このロッド本
体1の両端部にそれぞれ装着されたステンレス製のネジ
金具2,2とを備えている。ネジ金具2の長さは100
mm、肉厚は0.5〜0.8mmであり、その内・外周
面に亘って略全長に延びる右回りのネジ部3が形成され
ている。このネジ部3は、山頂及び谷底に丸みを持たせ
たいわゆるロープネジであり、そのピッチp、山径d1
及び谷径d2はそれぞれJIS規格に従って12.7m
m、30.5mm及び28.0mmに設定されている。
【0016】上記ロッド本体1は軸心上に中空孔5を有
する中空ロッドであり、このロッド本体1の端部にはネ
ジ金具2のネジ部3に対応した形状のネジ部6が形成さ
れ、このネジ部6に対しネジ金具2がねじ込まれかつ両
者間に充填した二液性硬化型エポキシ樹脂などの接着剤
7により固着されている。ネジ金具2の内周面とロッド
本体1のネジ部6とのクリアランスcは0.2〜0.6
mmの範囲内に設定されている。
【0017】上記ロッド本体1の中空孔5端部内には鍔
部8aを有する鋼鉄製のパイプ体8がその鍔部8aをロ
ッド本体1の端面に当接させる位置にまで挿入されてい
る。このパイプ体8の外径は中空孔5の内径よりも若干
大きく設定されているとともに、パイプ体8の先端部
(鍔部8aと反対側の端部)の外周面には先端側に向か
うに従って内周面寄りに傾斜する尖塔状のテーパー面8
bが形成されており、パイプ体8の中空孔5端部内への
挿入時にはこのテーパー面8bによりロッド本体1の中
空孔5端部を拡径しながらパイプ体8が圧入されてい
る。
【0018】次に、上記樹脂ロッドAの製造方法につい
て、図3などを参照しながら説明する。先ず、図3
(a)に示すような所定寸法の略矩形状のステンレス製
薄板11を用意し、この薄板11を例えばロール成形加
工により円筒状に丸めながら一対の側辺同士を溶接で接
合してステンレス製の薄肉円筒部材12を成形するとと
もに(図3(b)参照)、この円筒部材12の溶接箇所
12aを研磨する。
【0019】続いて、図3(c)に示すように、上記円
筒部材12に対しスレッディング加工を施してその内・
外周面に亘って所定寸法・形状のネジ部3を形成し、ネ
ジ金具2を成形する。スレッディング加工は、冷間鍛造
加工の一種であって、薄肉円筒部材12を、各々ネジ溝
を有する一対のビードロール13,14で内・外周面よ
り挟んで両ビードロール13,14を駆動して円筒部材
12を従動回転させながらその内・外周面に亘るネジ部
3を形成するものである。
【0020】上記ネジ金具2の成形とは別に、図3
(d)に示すような所定寸法のガラス繊維強化合成樹脂
製ロッド本体1を用意し、このロッド本体1の両端部に
それぞれ切削工具16などを用いた機械的加工又はヒー
トプレスなどの物理的・化学的加工により、上記ネジ金
具2のネジ部3に対応した形状のネジ部6を形成する
(図3(e)参照)。尚、ネジ部6の形成はロッド本体
1の成形と同時に行ってもよい。
【0021】続いて、上記ロッド本体1の両端部でそれ
ぞれそのネジ部6及びネジ金具2の内周面の少なくとも
一方に接着剤7を塗布した後、その接着剤7が硬化する
前にネジ金具2をロッド本体1のネジ部6にねじ込んで
接着剤7により両者1,2を固着する(図3(f)参
照)。
【0022】最後に、ロッド本体1の両端部でそれぞれ
その中空孔5内に対し、鍔部8aを有するパイプ体8を
その鍔部8aがロッド本体1の端面に当接する位置にま
で圧入する(図2参照)。その際、パイプ体8の外径は
中空孔5の内径よりも若干大きく設定されているが、パ
イプ体8の圧入先端部は尖塔状のテーパー面8bを有し
ているので、パイプ体8の圧入をスムーズに行うことが
でき、また圧入に伴ってロッド本体1の中空孔5端部は
拡径される。以上によって、1つの樹脂ロッドAが製造
される。
【0023】従って、このような製造方法によれば、薄
肉円筒部材12にスレッディング加工によりネジ部3を
形成してなるネジ金具2を、従来の如く2つに分割する
ことなく、1つのままロッド本体1の端部に装着したこ
とにより、ネジ金具2自体の剛性強度を高くすることが
できる。特に、ネジ金具2がステンレスからなるので、
その剛性強度をより高めることができる。また、薄肉円
筒部材12を成形する場合、略矩形状のステンレス製薄
板11をロール成形加工などにより円筒状に丸めながら
一対の側辺同士を溶接で接合しているが、この溶接強度
は、従来の如く2つの分割ネジ金具をロッド本体と一体
化した後、分割ネジ金具同士の合わせ面を溶接した場合
の溶接強度とは溶接条件などが異なることから格段に高
くなり、ステンレスそのものの強度と殆ど等しくなるの
で、ネジ金具2の剛性強度をより一層高めることができ
る。
【0024】しかも、上記ネジ金具2は、ロッド本体1
の端部に対し、接着剤7による固着力と、ネジ金具2の
内周面側のネジ部3とロッド本体1端部のネジ部6との
ねじ込み締結力との相乗的効果により強固に固着される
ので、ネジ金具2の固着強度を高くすることができる。
この結果、ネジ金具2の剛性強度を高めることができる
ことと相俟って樹脂ロッドAの耐久性の向上を図ること
ができ、また樹脂ロッドAの用途を広げることもでき
る。その上、製造工程数も少なくなり、また各工程が機
械化を図り易いものであるため、樹脂ロッドAの量産化
に適し、製造コストの低廉化をも図ることができる。
【0025】ここで、本発明の製造方法で製造した本発
明例1〜7の樹脂ロッドについて、引張試験を行った結
果を下記の表1に示す。引張試験は、試験機の一方のク
ランプでステンレス製のネジ金具を所定長さ(差込長
さ)分掴み、他方のクランプでロッド本体を掴んで破壊
するまで荷重を加えるものであり、この引張試験では、
本発明例との比較のために、ロッド本体の端部にネジ部
を形成することなく、接着剤のみでステンレス製のネジ
金具を固着してなる比較例1〜6の樹脂ロッドについて
も同様に行った。尚、接着剤はA社及びB社共に二液性
硬化型エポキシ樹脂系のものである。
【0026】
【表1】 表1から分かるように、比較例1〜6の場合、その最大
荷重は86.9〜145.6KNとかなりバラツキがあ
るが、破壊状況はいずれもネジ変形抜け、つまりネジ金
具が変形しながらロッド本体の端部から抜けるものであ
る。これに対し、本発明例1〜7の場合、その最大荷重
は161.3〜196.0KNとバラツキがあるが、全
体として比較例よりもかなり増大する。また、破壊状況
は、比較例の如きネジ変形抜けは一例もなく、ネジ金具
とロッド本体との一体化がなされていることが分かる。
【0027】また、本発明の製造方法で樹脂ロッドAを
製造する場合、ネジ金具2の内周面とロッド本体1端部
のネジ部6とのクリアランスcと引張最大荷重との関係
を調べるために行った実験(引張試験)の結果を下記の
表2に示す。尚、この実験では、ロッド本体1にガラス
繊維強化ポリエステル樹脂製のものを、ネジ金具2に厚
さ0.5mmのステンレス製のものを、接着剤7に二液
性硬化型エポキシ樹脂系のものをそれぞれ用いた。
【0028】
【表2】 表2から分かるように、クリアランスcが0.6mmよ
りも大きくなると引張最大荷重が大きく低下し、また破
壊状況も相違することになる。このため、クリアランス
cは強度面からは0.6mm以内に設定することが望ま
しい。一方、クリアランスcを0.2mmより小さくす
ると、樹脂ロッドAの製造時にネジ金具2の内周面など
に樹脂剤7を塗布した後そのネジ金具2をロッド本体1
端部のネジ部6にねじ込むことが容易でなく、作業性が
悪くなる。従って、クリアランスcは0.2〜0.6m
mの範囲内に設定することが望ましい。
【0029】尚、上記実施形態では、本発明の製造方法
を、トンネル工事用の穿孔ロッドとしての樹脂ロッドA
に適用した場合について述べたが、この穿孔ロッドに限
らず、アンカーボルトなどの他の工事用資材としての樹
脂ロッドに広く適用することができるのは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明における樹脂ロッ
ドの製造方法によれば、ロッド本体に対するネジ金具の
固着強度及びネジ金具自体の剛性強度を共に十分に確保
することができるので、樹脂ロッドの耐久性及び汎用性
を高まることができる。その上、製造の工程数を少なく
することができるとともに、各工程の機械化が図り易い
ので、樹脂ロッドの量産化に適し、製造コストの低廉化
を図ることができ、実用性に優れた効果を有するもので
ある。
【0031】特に、請求項2に係る発明では、ネジ金具
の内周面とロッド本体端部のネジ部とのクリアランスを
適切に設定することにより、作業性の向上と固着強度の
確保との両立化を高い次元で図ることができる。
【0032】請求項3に係る発明では、繊維強化合成樹
脂製のロッド本体により樹脂ロッドの剛性強度を高める
ことができるとともに、ステンレス製のネジ金具により
その剛性及び耐腐食性を高めることができるので、過酷
な条件下でのトンネル工事にも好適な樹脂ロッドの製造
方法として利用することができる。
【0033】さらに、請求項4に係る発明では、ロッド
本体の中空孔端部へのパイプ体の圧入によりロッド本体
の端部ではロッド本体がその内・外周面双方からパイプ
体とネジ金具とにより圧縮されてこれらとの固着強度を
一層高めることができるので、樹脂ロッドの耐久性の向
上をより図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る製造方法を用いて製造
した樹脂ロッドAの一部を切開した側面図である。
【図2】図1の要部の拡大図である。
【図3】本発明の実施形態に係る樹脂ロッドの製造方法
を説明するための工程図である。
【符号の説明】
A 樹脂ロッド 1 ロッド本体 2 ネジ金具 3 ネジ金具のネジ部 5 中空孔 6 ロッド本体のネジ部 7 接着剤 8 パイプ体 8a 鍔部 8b テーパー面 12 円筒部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 光成 大阪府柏原市玉手町25番32号 株式会社サ サキ技建内 (72)発明者 白石 博己 大阪府堺市出島西町2番地 住友金属プラ ンテック株式会社内 (72)発明者 北野 健次 大阪府堺市出島西町2番地 プランテック サプライ株式会社内 Fターム(参考) 3J023 BA01 BA02 CA09 FA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のロッド本体の端部に、外周
    面にネジ部を有するネジ金具が装着されてなる樹脂ロッ
    ドの製造方法であって、 金属製の薄肉円筒部材に対しスレッディング加工を施し
    てその内・外周面に亘って所定形状のネジ部を形成し、
    ネジ金具を成形する工程と、 合成樹脂製のロッド本体の端部に、上記ネジ金具のネジ
    部に対応した形状のネジ部を形成する工程と、 上記ロッド本体端部のネジ部及びネジ金具の内周面の少
    なくとも一方に接着剤を塗布した後、その接着剤が硬化
    する前にネジ金具をロッド本体端部のネジ部にねじ込ん
    で接着剤により両者を固着する工程とを備えたことを特
    徴とする樹脂ロッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ネジ金具をロッド本体端部のネジ部
    にねじ込んで固着するとき、ネジ金具の内周面とロッド
    本体端部のネジ部とのクリアランスを0.2〜0.6m
    mの範囲内に設定することを特徴とする請求項1記載の
    樹脂ロッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 樹脂ロッドはトンネル工事に穿孔用ロッ
    ドやアンカーボルトなどとして用いられるもので、ロッ
    ド本体は繊維強化合成樹脂からなり、ネジ金具はステン
    レスからなることを特徴とする請求項1又は2記載の樹
    脂ロッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ロッド本体は軸心上に中空孔を有す
    るものであり、このロッド本体の端部にネジ金具を固着
    した後、ロッド本体の中空孔端部に鍔部を有するパイプ
    体を挿入するに当たり、予めパイプ体の外径を中空孔の
    内径よりも若干大きく設定するとともに、パイプ体の先
    端部外周面に先端側に向かうに従って内周面寄りに傾斜
    する尖塔状のテーパー面を形成しておき、このテーパー
    面によりロッド本体の中空孔端部を拡径しながらその内
    部にパイプ体を圧入することを特徴とする請求項3記載
    の樹脂ロッドの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100406093C (zh) * 2003-07-25 2008-07-30 根路铭秀武 凝结剂、其制备方法及使用该凝结剂的凝结方法

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