JP2001031759A - 分岐鎖に不飽和結合を有する重縮合系酸素捕捉性ポリマー - Google Patents

分岐鎖に不飽和結合を有する重縮合系酸素捕捉性ポリマー

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JP2001031759A
JP2001031759A JP11208582A JP20858299A JP2001031759A JP 2001031759 A JP2001031759 A JP 2001031759A JP 11208582 A JP11208582 A JP 11208582A JP 20858299 A JP20858299 A JP 20858299A JP 2001031759 A JP2001031759 A JP 2001031759A
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oxygen
carbon
polymer
oligomer
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English (en)
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Takeshi Nagao
勇志 長尾
Hirotaka Takoshi
宏孝 田越
Otohiko Miyauchi
乙彦 宮内
Kensuke Onishi
健介 大西
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Resonac Holdings Corp
Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Denko KK
Showa Aluminum Can Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素ガス透過率が0に近く、レトルト殺菌な
どに十分耐える耐熱性があり、酸素吸収容量が大きく、
酸素と反応しても主鎖の切断がなく物性の低下が小さ
い、廃棄された時にも容易に樹脂としてのリサイクルで
きる重縮合系酸素捕捉性ポリマーの提供。 【解決手段】 大部分を構成するポリエステル、ポリア
ミド、ポリカーボネートまたはポリアリレートである重
縮合系直鎖ポリマーセグメントと小部分を構成する炭素
−炭素不飽和二重結合を有する炭化水素オリゴマーセグ
メントからなり、主たる構成の重縮合系直鎖ポリマーセ
グメントの主鎖に対し、分岐状に炭素−炭素不飽和結合
を有するポリオレフィンオリゴマーをペンダントとして
結合したことを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分岐鎖に炭素−炭
素不飽和結合を含有するポリオレフィンオリゴマーセグ
メントを有しており、酸素と反応して酸素捕捉性があ
り、しかも酸素と反応しても主鎖の切断が起きずにポリ
マーとしての物性の低下が小さい、特に酸素バリア性に
優れた重縮合系酸素捕捉性ポリマー、その製造方法及び
重縮合系酸素捕捉性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬、写真用薬剤、工業用薬品な
ど酸素との接触を嫌う化学品、お茶、コーヒー、ワイ
ン、ビール、海苔など吸湿を嫌う商品、酸素と易反応性
または接触を嫌う飲食物などの包装材として、アルミニ
ウム箔、ガラスびん、合成樹脂の成形体、フィルムまた
はそれにアルミニウムなどの金属を蒸着したフィルム、
最近は紙製品など各種のものが使用されている。中でも
熱可塑性樹脂の成形体またはフィルムがその軽量性、成
形性、ヒートシールなどの包装生産性、コストの面で優
越しており、最も大量に使用されている。
【0003】これらの中でアルミニウム箔(アルミニウ
ム缶を含む。)、アルミニウム蒸着フィルムなどは遮光
性、ガスバリア性、リサイクル性、耐水分透過性に優れ
ており、包装用材としては極めて優れたもののひとつで
あるが、コストが高いために使用範囲に制限がある。ガ
ラスびんは液体用の容器として古くから使用されている
ものであり、ガスバリア性に優れているが、重量が重
く、また脆いために簡単に破損するなどの欠点がある。
紙製品は、包装材としては古くから使用されてきたが、
耐吸湿性に乏しく、またガスバリア性も低いため、樹脂
加工などの処理をして液体用包装材として使用してはい
るが、上記の問題点が残り、使用の範囲が制限されてい
る。
【0004】一方、合成樹脂の成形体、フィルムはガス
バリア性不要の場合の包装材としてはほぼ理想的な性能
を有するが、耐吸湿性は問題がないとしても通常の合成
樹脂の容器類はいずれもガスバリア性において問題があ
り、内容物が酸素易反応性である場合にはその対策が必
要とされる。ポリマー製容器の内容物の酸化を防止する
ために、容器内に酸素吸収剤(脱酸素剤)を入れる方
法、ポリマー製容器の材料として酸素ガスバリア性ポ
リマーを用いもしくはこれを積層して容器内への酸素の
侵入を防止する方法、ポリマー自身に酸素捕捉性を付
与して外気からの酸素の侵入を確実に防止する方法また
はこれらの方法を組み合わせた方法など多くの方法が
提案されている。特に酸素ガスバリア性ポリマー自身に
脱酸素剤を配合してこれに酸素捕捉性を付与し、これと
熱可塑性樹脂をラミネートする、あるいは脱酸素剤を配
合したガスバリア樹脂層と脱酸素剤を配合しない酸素バ
リア性ポリマーを積層するなどの手段は極めて有効であ
り、特公平4−60826号公報、特公平4−6082
7号公報、特開平7−67594号公報、特開平7−1
71194号公報特開平7−309323号公報、特開
平9−40024号公報など多くの提案がなされてい
る。
【0005】耐酸素用包装材に酸素バリア性ポリマーを
用いる時はそれなりに有効ではあるが、酸素バリア性ポ
リマーとしてEVOHを使用する時は吸湿性があり、E
VOHは吸湿により酸素バリア性が低下する。これらの
ガスバリア性フィルムは酸素などのガスを完全にバリア
するアルミニウム箔、ガラスなどと異なり、酸素ガスを
ある程度透過するものであり、バリア性フィルムを積層
するだけでは完全に酸素透過をゼロとすることができな
い。これに対しWO98/12127においては、主と
してポリエステルセグメントと酸素捕集量(2〜12重
量%)のポリオレフィンオリゴマーからなるコポリエス
テルを用いた耐酸素用ボトルが提案されている。該コポ
リエステルは、50%以上を占める主たるセグメントで
あるポリエステル共重縮合体の主鎖中に、酸素と易反応
性のポリブタジエンセグメントをブロック共重縮合させ
たものであり、その成形体は透明性があり、リサイクル
性に優れた酸素捕捉性ポリマーとされている。しかし酸
素易反応性のポリブタジエンセグメントを主鎖中にブロ
ック的に結合させているため、酸素を吸収するに伴い主
鎖の切断が避けられず、回収し再使用の時に物性の低下
がおきてリサイクル性に問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹
脂のみからなる酸素ガス透過率が0に近い包装材とし
て、レトルト殺菌などに十分耐える耐熱性があり、酸素
吸収容量が大きく、酸素と反応しても主鎖の切断がなく
物性の低下が小さい、廃棄された時にも容易に樹脂とし
てのリサイクルできる重縮合系酸素捕捉性ポリマー及び
その製造方法の開発を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】[1] 大部分を構成す
る重縮合系直鎖ポリマーセグメントと小部分を構成する
炭素−炭素不飽和二重結合を有する炭化水素オリゴマー
セグメントからなり、主たる構成の重縮合系直鎖ポリマ
ーセグメントの主鎖に対し、分岐状に炭素−炭素不飽和
結合を有するポリオレフィンオリゴマーをペンダントと
して結合したことを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリ
マー、[2] 重縮合系直鎖ポリマーが、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリカーボネートまたはポリアリレー
トである前記[1]に記載の酸素捕捉性ポリマー、
[3] 炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィン
オリゴマーが、ブタジエン、ノルボルネン、ジシクロペ
ンタジエン、イソプレンの単独重合体またはオレフィン
との共重合オリゴマーである前記[1]または[2]に
記載の酸素捕捉性ポリマー、[4] 重縮合系酸素捕捉
性ポリマーは、0.5〜15wt%に相当する、分子量
1000ないし10000の炭素−炭素不飽和結合を有
するポリオレフィンオリゴマーセグメント及び99.5
ないし85wt%の重縮合系直鎖ポリマーセグメントか
らなる前記[1]ないし[3]のいずれかに記載の重縮
合系酸素捕捉性ポリマー、
【0008】[5] 二塩基性カルボン酸またはその誘
導体及びグリコール(二価のフェノール化合物も含む)
またはその誘導体から、ポリエステル(ポリカーボネー
ト及びポリアリレートを含む)を製造するに際し、片末
端に2個の水酸基またはカルボキシル基を有する分子量
1000〜10000の炭素−炭素不飽和結合を有する
ポリオレフィンオリゴマーを共重縮合することを特徴と
する重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法、[6]
ポリエステル(ポリカーボネート及びポリアリレートを
含む)に、片末端に2個の水酸基またはカルボキシル基
を有する分子量1000〜10000の炭素−炭素不飽
和結合を有するポリオレフィンオリゴマーをトランスエ
ステル反応させることを特徴とする重縮合系酸素捕捉性
ポリマーの製造方法、
【0009】[7] 二塩基性カルボン酸またはその誘
導体及びグリコール(2価のフェノール化合物も含む)
またはその誘導体からポリエステル(ポリカーボネート
及びポリアリレートを含む)を製造するに際し、二塩基
性カルボン酸の0.05ないし3wt%を3価以上の多
価カルボン酸に、またはグリコールの0.05ないし3
wt%を3価以上の多価アルコールに置き換え、これら
を共重縮合し、次いで得られた該ポリマーの遊離の官能
基と反応性のある官能基を有する、分子量1000〜1
0000の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィ
ンオリゴマーを反応させることを特徴とする重縮合系酸
素捕捉性ポリマーの製造方法、[8] ポリエステル
(ポリカーボネート及びポリアリレートを含む)に、3
価以上の多価カルボン酸または3価以上の多価アルコー
ルを反応させ、トランスエステル化を行い官能基を導入
し、次いで導入した遊離の官能基と反応性のある官能基
を有する、分子量1000〜10000の炭素−炭素不
飽和結合を有するポリオレフィンオリゴマーを反応させ
ることを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造
方法、[9] 多塩基性カルボン酸を用いたポリエステ
ル(ポリカーボネート及びポリアリレートを含む)であ
る時、官能基としてエポシキ基、水酸基、イソシアネー
ト基またはアミノ基を有する、炭素−炭素不飽和結合を
有するポリオレフィンオリゴマーを反応させる前記
[7]または[8]に記載の重縮合系酸素捕捉性ポリマ
ーの製造方法、[10] 3価以上の多価アルコールを
用いたポリエステルである時、官能基として無水カルボ
ン酸基、カルボキシル基、エポキシ基またはイソシアネ
ート基を有する炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレ
フィンオリゴマーを反応させる前記[7]または[8]
に記載の重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法、
【0010】[11] 二塩基性カルボン酸またはその
誘導体及びアルキレンジアミンまたはその誘導体からポ
リアミドを製造するに際し、片末端に2個のアミノ基ま
たはカルボキシル基を有する、分子量1000〜100
00のポリオレフィンオリゴマーを共重縮合することを
特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法、
[12] ポリアミドに、片末端に2個のアミノ基また
はカルボキシル基を有する、分子量1000〜1000
0のポリオレフィンオリゴマーをトランスアミド反応す
ることを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造
方法、
【0011】[13] 二塩基性カルボン酸またはその
誘導体及びアルキレンジアミンまたはその誘導体からポ
リアミドを製造するに際し、二塩基性カルボン酸の一部
を3価以上の多価カルボン酸に、またはアルキレンジア
ミンの一部を3価以上のアルキレンポリアミンで置き換
え、これを共重縮合し、次いで得られたポリマーの遊離
の官能基と反応性のある官能基を有する1000〜10
000の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィン
オリゴマーを反応させることを特徴とする重縮合系酸素
捕捉性ポリマーの製造方法、[14] ポリアミドに、
3価以上の多価カルボン酸または3価以上のアルキルポ
リアミンを反応させ、トランスアミド化を行い官能基を
導入し、次いで導入した遊離の官能基と反応性のある官
能基を有する分子量1000〜10000の炭素−炭素
不飽和結合を有するポリオレフィンオリゴマーを反応さ
せることを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製
造方法、[15] 多価カルボン酸を用いたポリアミド
である時、官能基としてエポシキ基、水酸基、イソシア
ネート基またはアミノ基を有する不飽和二重結合を含有
する炭化水素オリゴマーを反応させる前記[13]また
は[14]に記載の酸素捕捉性ポリマーの製造方法、
[16] アルキレンポリアミンを用いたポリアミドで
ある時、官能基として無水カルボン酸基、カルボキシル
基、エポキシ基またはイソシアネート基を有する不飽和
二重結合を含有する炭化水素オリゴマーを反応させる前
記[13]または[14]に記載の酸素捕捉性ポリマー
の製造方法、及び
【0012】[17] 大部分を構成する重縮合系直鎖
ポリマーセグメントと小部分を構成する炭素−炭素不飽
和二重結合を有する炭化水素オリゴマーセグメントから
なり、主たる構成の重縮合系直鎖ポリマーセグメントの
主鎖に対し、分岐状に炭素−炭素不飽和結合を有するポ
リオレフィンオリゴマーをペンダントとして結合した重
縮合系酸素捕捉性ポリマーに対し遷移金属化合物を50
ないし500ppmまたは更にこれと50ないし500
ppmの光酸化促進剤を配合した重縮合系酸素捕捉性組
成物、を開発することにより上記の目的を達成した。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において重縮合系直鎖ポリ
マーとしては、特に制限はないが、熱可塑性樹脂である
ポリエステル及びポリアミドが好ましい。ここでポリエ
ステルとしては、通常の工業的に生産されている二塩基
性カルボン酸(ジメチルテレフタレートなどの誘導体も
含む)とグリコールとの反応[ビス(β−オキシエチレ
ンテレフタレート)も含む]により製造されるポリエス
テルであれば特に限定する必要はないが、ポリエチレン
テレフタレート(以下「PET」という。)、ポリエチ
レンナフタレート(以下「PEN」ということもあ
る。)及びポリブチレンテレフタレート(以下「PB
T」ということもある。)が好ましく、PETは特に好
ましい。また2塩基酸と2価の芳香族アルコール(2価
のフェノール)との重縮合物であるポリアリレート(以
下「PAR」ということもある。)及びポリカーボネー
ト(以下「PC」ということもある。)も同様にポリエ
ステルに含まれる。
【0014】ポリアミドとしては、通常工業的に生産さ
れている二塩基性カルボン酸またはその誘導体とアルキ
レンジアミンまたはその誘導体との反応[ナイロン塩も
含む]により製造されるポリアミドであれば特に限定す
る必要はないが、コスト及び性能の点からポリ−ヘキサ
メチレンアジパミド(以下「66−ナイロン」とい
う。)及びポリ−εカプロラクタム(以下「6−ナイロ
ン」という。)が好ましい。もちろん通称「透明ナイロ
ン」と呼ばれる溶融成形条件下で透明な成形品を与え、
かつその成形品が熱処理、吸水処理においても後結晶化
による失透を起こさないようなポリアミドも当然これに
含まれる。
【0015】またキシリレンジアミンとアジピン酸より
得られるキシリレンジアミンアジパミド(以下「MXD
6」ということもある。)は、ガスバリア性に富むポリ
アミド(ナイロン)であるが、炭素−炭素不飽和結合を
有するポリオレフィンオリゴマーセグメントを該ナイロ
ン主鎖にペンダント状に結合させたポリマーは、酸素吸
収性はさほど強くないが酸素ガスバリア性が顕著に向上
し、透明性のある樹脂でありながらほとんど酸素ガスを
透過せずにアルミニウム箔あるいはガラスなどと同様な
性能を有する樹脂となる。これはMXD6は、それ自身
ガスバリア性があるので酸素透過量はわずかしかないの
に対し、そのわずかな透過酸素を樹脂層内で捕捉してし
まうため、結果として該樹脂自身はもちろん酸素捕捉性
は弱いながらも有してはいるが、酸素捕捉性ポリマーと
してよりも酸素バリア性樹脂としての性能が顕著に現れ
るためと考えられる。
【0016】本発明においてのポリエステルまたはポリ
アミドは、ポリマーの合成の際に、原料化合物の一部に
片末端に2個の官能基を有するポリオレフィンオリゴマ
ーを使用して共重縮合してもよいし、またポリマーに片
末端に2個の官能基を有するポリオレフィンオリゴマー
を反応させ、トランスエステル化またはトランスアミド
化によりオレフィンオリゴマーセグメントを導入しても
よい。さらにはポリマー合成の際に3個以上の官能基を
有する原料を使用して主鎖に遊離の官能基を設け、これ
にポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合させても
よく場合によってはポリマーに3個以上の官能基を有す
る原料化合物を反応させトランスエステル化またはトラ
ンスアミド化を行い、主鎖中に官能基を導入し、これに
ポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合させてもよ
い。
【0017】かかるペンダント状のポリオレフィンオリ
ゴマーセグメントを有するポリエステル系ポリマーにお
いては、ポリマーの合成段階において、二塩基性カルボ
ン酸の一部を片末端に2個のカルボキシル基を有するポ
リオレフィンオリゴマーで置き換えるか、またはグリコ
ールの一部に片末端に2個の水酸基を有するポリオレフ
ィンオリゴマーで置き換えて重縮合反応させペンダント
状にポリオレフィンオリゴマーを有するポリエステルと
する。二塩基性カルボン酸の一部を3価以上の多価カル
ボン酸で置き換えるか、グリコールの一部を3価以上の
多価アルコールで置き換え、共重縮合することによりカ
ルボキシル基または水酸基の官能基を主鎖の中間に設
け、これにポリオレフィンオリゴマーを結合させる。
【0018】あるいは通常のポリエステルポリマーに片
末端に2個のカルボキシル基または2個の水酸基を有す
るポリオレフィンオリゴマーをトランスエステル反応さ
せてポリオレフィンオリゴマーセグメントを直接導入し
てもよく、あるいは3価のカルボン酸、好ましくは芳香
族カルボン酸を反応させるか、あるいは3価以上の多価
アルコールを反応させ、トランスエステル化によりポリ
エステル主鎖中に遊離のカルボキシル基または遊離の水
酸基の官能基を導入し、該官能基にポリオレフィンオリ
ゴマーを結合させてもよい。
【0019】またポリアミドにおいても同様に、ポリマ
ーの合成の際に片末端に2個のカルボキシル基を有する
ポリオレフィンオリゴマーあるいは片末端に2個のアミ
ノ基を有するポリオレフィンオリゴマーを共重縮合さる
方法、ポリアミドポリマーに前記のポリオレフィンオリ
ゴマーをトランスアミド反応させてポリオレフィンオリ
ゴマーを直接導入する方法、二塩基性カルボン酸の一部
を3価以上の多価カルボン酸で置き換えるか、アルキレ
ンジアミンの一部を3価以上のアルキレンポリアミンに
置き換え、共重縮合することによりカルボキシル基また
はアミン基の官能基を主鎖の中間に設け、ポリオレフィ
ンオリゴマーセグメントを導入する方法、あるいはポリ
アミドポリマーに3価以上の多塩基性カルボン酸または
多価アルコールをトランスアミド反応させ官能基を導入
し、これにポリオレフィンオリゴマーセグメントを結合
させる方法などがある。
【0020】不飽和二重結合を含有する炭化水素オリゴ
マーとしてはブタジエン誘導体など共役二重結合を有す
るジエン化合物あるいは非共役ジエン化合物の単独重合
体、あるいはこれらジエン化合物とエチレンなどの不飽
和炭化水素の共重合体を挙げることができる。ブタジエ
ン誘導体のオリゴマーとしては、イソプレン、ブタジエ
ン、クロロプレンなどの共役二重結合を有するジエンの
分子量が1000〜10000のオリゴマーであり、オ
リゴマーにポリエステルまたはポリアミドの有する官能
基と反応する1個の官能基を導入したオリゴマー化合物
を使用する。好ましくはオリゴマーの末端に官能基を有
するブタジエン誘導体である。該炭化水素オリゴマーの
分子量が1000より小さい時は酸素捕集容量が小さ
く、また10000より大きい時は得られるポリマーの
透明性が小さくなり、また該オリゴマーの官能基と重縮
合系直鎖ポリマーの官能基との反応性が小さくなるので
好ましくない。上記のブタジエンの誘導体のオリゴマー
としてはイソプレンのオリゴマーが酸素との反応性が高
く好ましいオリゴマー基である。これら炭化水素オリゴ
マーの末端または炭素鎖のいずれかに公知の方法により
官能基を導入し反応に使用する。重縮合系直鎖ポリマー
の官能基と官能基を有する炭化水素オリゴマーとの反応
は、適当な有機溶媒を使用して溶液中で行うか両者を溶
融状態で反応させることにより行うことができる。
【0021】オリゴマーに導入する官能基(ポリマー官
能基と反応性のある官能基)としては、ポリエステルま
たはポリアミドに導入された遊離の官能基の種類により
変わり、重縮合系直鎖ポリマーの有する遊離の官能基が
カルボキシル基である時には、オリゴマー基に導入する
官能基としてはエポキシ基、水酸基、イソシアネート基
またはアミノ基であり、遊離の官能基が水酸基である時
は無水カルボン酸基、カルボキシル基、エポキシ基また
はイソシアネート基であり、また該官能基がアミノ基で
ある時は官能基として無水カルボン酸基、カルボキシル
基、エポキシ基またはイソシアネート基を導入する。
【0022】上記重縮合系直鎖ポリマーのポリエステル
またはポリアミドに導入する官能基の数は、多価カルボ
ン酸、多価アルコールまたはアルキレンポリアミンの使
用量により決まるので、酸素捕捉性ポリマーが目的とす
る酸素反応容量によりその使用量が決定される。オリゴ
マー基の導入量としては少なくともそれなりに効果があ
るので確定的ではないが、重縮合系直鎖ポリマー1分子
あたり平均2〜10個、好ましくは酸素捕集容量から見
て2.5〜7個が好ましい。得られた、オリゴマー基を
ペンダントとして有する重縮合系直鎖ポリマー(酸素捕
捉性ポリマー)は、酸素捕捉性を有し、ポリマー中に溶
解してくる酸素とオリゴマー基が直接反応して酸素を捕
捉し、酸素の透過を防止する。本発明の重縮合系酸素捕
集性ポリマーは、酸素と反応してオリゴマー基中の炭素
鎖は切断されるが、重縮合系直鎖ポリマーの主鎖には影
響がないので酸素捕捉性ポリマーの物性はほとんど低下
しない。この酸素捕捉性ポリマーを包装材の中間層また
は内装として使用し密閉した容器の内部は大気と確実に
隔離することができる。
【0023】本発明の酸素捕捉性樹脂は、そのまま単独
では酸素との反応性が低いため、反応性を高めるために
該樹脂中に遷移金属化合物を触媒量添加する必要があ
る。適切な遷移金属化合物としては、マンガン、コバル
ト、ニッケル、銅、ロジウム、ルテニウムなどが挙げら
れ、最も好ましくはコバルトである。これらの金属の好
ましい対イオンとしては塩化物イオン、酢酸イオン、ス
テアリン酸イオン、パルミチン酸イオン、2−エチルへ
キサン酸イオン、ネオデカン酸イオン、ナフテン酸イオ
ンなどがあるがこれに限定されるものではない。特に好
ましいものはステアリン酸コバルト、2−エチルへキサ
ン酸コバルト、ネオデカン酸コバルトが挙げられる。こ
れ以外に遷移金属化合物はアイオノマ−であってもよく
これらは該技術分野では周知のものである。該遷移金属
化合物の配合量は、金属として酸素捕捉性樹脂の重量の
0.001ないし1%の範囲、好ましくは0.01ない
し0.3%である。この下限以下においては反応促進の
効果が認められず、また1%を超えて配合しても効果は
飽和していて酸素との反応速度を高めることはなく、単
に物性の低下、コストアップを招くのみである。
【0024】また、酸素捕捉性樹脂層に該遷移金属化合
物に加え、光酸化促進剤(増感剤)を添加することが好
ましい。光酸化促進剤としては、ベンゾフェノン、o−
メトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、o−メトキ
シアセトフェノン、アセナフテンキノン、メチルエチル
ケトン、バレロフェノン、ヘキサノフェノン、α−フェ
ニルブチロフェノン、p−モルホリノプロピオフェノ
ン、ジベンゾスベロン、4−モルホリノベンゾフェノ
ン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどが使用
できるがこれに限定されない。
【0025】この光酸化促進剤は、光への暴露により酸
素捕捉性樹脂の酸素捕捉速度を促進するものであるが、
酸素捕捉性樹脂の種類、光の波長及び強度などにより変
化する。樹脂の透明性が低ければ光酸化促進剤の使用量
は増加する必要がある。通常は全樹脂組成物に対して
0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%程
度になる。上記遷移金属化合物及び光酸化促進剤につい
ては特開平5−194949において詳細に説明されて
いる。これ以外に酸素補足性樹脂の酸素補足性を活性化
する方法としては、エレクトロンビーム、γ線、X線な
どの放射線照射、α−水素引き抜きエネルギーを付与す
るための超音波、高周波、熱(高温度)など外部からの
エネルギー付与も効果があり、これらの組み合わせによ
り誘導期間を短くすると共に酸素補足速度、酸素補足量
を高くすることができる。
【0026】このような酸素捕捉性樹脂は、該樹脂単独
で使用してもよいが、コストを安くするために他の樹脂
で希釈して使用してもよい。希釈する樹脂の種類はでき
ればポリエステル系の酸素捕捉性樹脂であればPETな
どのポリエステル樹脂で、ポリアミド系の酸素捕捉性樹
脂であればナイロン6またはナイロン66など同一系統
の樹脂が相溶性が高く、該樹脂層が透明になる可能性が
高いので好ましい。この場合酸素捕捉性樹脂の配合量は
酸素捕捉性樹脂層の厚さとも関係するが、酸素捕捉性樹
脂濃度として少なくとも5%、好ましくは20%以上配
合したものが使用できる。なお本発明の重縮合系酸素捕
捉性ポリマーは、主鎖の重縮合系直鎖ポリマーが透明性
の時は重縮合系酸素捕捉性ポリマーも透明性あるポリマ
ーとする可能性が高く、酸素捕捉性樹脂とした時に、成
形加工性も還元鉄系の脱酸素剤をブレンドした樹脂とは
異なって重縮合系直鎖ポリマーとほぼ同様に加工ができ
る。特に還元鉄系の脱酸素剤が湿度依存性があり湿度が
ないと活性が発揮できないのに対し、湿度がまったくな
い乾燥状態においても有効に脱酸素が可能な特性があ
る。また基材となる重縮合系直鎖ポリマー自身の酸素透
過性が小さい樹脂の場合には、重縮合系酸素捕捉性ポリ
マー層中を透過する酸素量が極めて小さいため、ポリマ
ーに溶解する量も小さく、溶解した酸素はポリマー層中
で完全に捕捉されるためか、見かけ上酸素捕捉性ポリマ
ーというよりはガスバリア性樹脂としての性能が強く発
揮される。中でも酸素透過性の小さいMXD6などにお
いては、酸素透過量が検出できないほど(酸素捕捉性は
わずかに認められるが)にガスバリア性が顕著に向上す
ることが見出された。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基づき具体的に説明を行う
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。東芝
機械(株)製同方向二軸押出機(TEM37BS、37
mmφ、L/D=45)を使用して酸素捕捉性樹脂を製
造した。
【0028】(ポリエステル系酸素捕捉性樹脂の製造) [ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(PE−)] (PETの製造) 1)エステル化工程 テレフタル酸2モルに対してエチレングリコール4モ
ル、片末端に2個の水酸基を有するブタジエンオリゴマ
ー(ブタジエンを通常のアニオンリビング重合を行い、
停止反応にエピクロルヒドリンを使い、更に加水分解す
ることにより、片末端に2個の水酸基を有するブタジエ
ンオリゴマーを得た。今回は分子量2500のものを作
成した。)2モルを攪拌式の反応槽に導入して反応させ
た。反応温度を240℃に設定し、6時間反応させた。 2)重縮合工程 上記反応生成物を前記押出機とは異なる押出機(30m
mφ、L/D=50、真空ベント2か所付き)に導入
し、270℃で脱水、高分量化反応を行い、極限粘度I
V=7.8のPET系重縮合系酸素捕捉性ポリマーのペ
レットを得た。さらにこのペレットを真空乾燥器で温度
120℃で2時間充分結晶化させた後、150℃で4時
間乾燥し、水分率0.005重量%以下であることを確
認して、以後の成形に使用した。
【0029】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] PET共重合体(日本ユニペット(株)製、ユニペット
NS553、極限粘度IV=0.82)を92重量部を
ホッパーから導入した。樹脂温度を260℃に設定し、
片末端に2個の水酸基を有するオクタジエンオリゴマー
(メタセシス重合によりオクタジエンオリゴマーを合成
し、上記と同様にして片末端に2個の水酸基に変性し
た。今回は重合度5000のものを作成した。)液状物
8重量部にステアリン酸コバルトを前記PETと片末端
に2個の水酸基オクタジエンオリゴマーの合計量に対し
200ppmを混合したものを液状注入機を使って押出
機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練しトランスエ
ステル化した後、未反応物、低分子物は真空ベントから
除去した。次いで溶融ストランドを水中で急冷し、ペレ
ットとした。溶融ストランドからペレットを得るまでは
窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレットを真
空乾燥器で温度120℃で2時間充分結晶化させた後、
150℃で4時間乾燥し、水分率0.005重量%以下
であることを確認して、以後の成形に使用した。
【0030】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] (エステル化工程) テレフタル酸:0.16モル、2,6−ナフタリンジカ
ルボン酸:1.84モル、エチレングリコール:5.6
モル、グリセリン0.4モルを攪拌式の反応槽に導入し
て攪拌した。反応温度260℃、6時間反応を行った。 (重縮合工程)上記反応生成物を同方向二軸押出反応器
(30mmφ、L/D=50、真空ベント2個付き)に
導入し、270℃で脱水高分子量化反応を行った。極限
粘度IV=7.5の変性PENを得た。ついで該変性P
EN88重量部をホッパーから導入した。樹脂温度を2
80℃に設定し、片末端エポキシ基を有するブタジエン
オリゴマー(ブタジエンをアニオンリビング重合を行
い、停止反応にエピクロルヒドリンを使うことにより片
末端エポキシ基のブタジエンオリゴマーを得た。分子量
は10000を作成した。)12重量部にステアリン酸
コバルトを上記PEN及び片末端エポキシ基ブタジエン
オリゴマーの合計量に対し200ppm及びベンゾフェ
ノン200ppmを混合したものをを使って押出機に導
入して、滞留時間約5分間溶融混練トランスエステル化
し、未反応物、低分子物は真空ベントから除去した。次
いで溶融ストランドを水中で急冷、カットし、ペレット
を得た。溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素
雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾
燥器で温度120℃で2時間充分結晶化させた後、15
0℃で4時間乾燥し、水分率0.005重量%以下であ
ることを確認して、以後の成形に使用した。
【0031】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] PBT=ポリブチレンテレフタレート(東レ(株)、1
401X06)を92重量部をホッパーから導入した。
樹脂温度を260℃に設定し、片末端に2個のカルボキ
シル基を有するノルボルネンオリゴマー(メタセシス重
合によりノルボルネンオリゴマーを合成し、その後片末
端に上記と同様にして片末端に2個のカルボキシル基に
変性した。今回は重合度10000のものを作成し
た。)8重量部にステアリン酸コバルトを前記PBTと
片末端に2個のカルボキシル基を有するノルボルネンオ
リゴマーの合計量に対し200ppmを混合したものを
押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練しトラン
スエステル化した後、未反応物、低分子物は真空ベント
から除去した。次いで溶融ストランドを水中で急冷し、
ペレットとした。溶融ストランドからペレットを得るま
では窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレット
を真空乾燥器で温度120℃で2時間充分結晶化させた
後、80℃で6時間乾燥し、水分率0.005重量%以
下であることを確認して、以後の成形に使用した。
【0032】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] PET(日本ユニペット(株)製、ユニペットRT54
3、極限粘度IV=0.75)及び PEN共重合体
(日本ユニペット(株)製、ユニペットNS663、極
限粘度IV=0.72)をそれぞれ49.5重量部(合
計99重量部)に、1重量%のグリセリンを添加し、2
80℃で溶融混練し、変性混合ポリエステルを得た。こ
の変性混合ポリエステル92重量部をホッパーから導入
した。樹脂温度を280℃に設定し、片末端にエポキシ
基を有するブタジエンオリゴマー(ブタジエンを通常の
アニオンリビング重合を行い、停止反応にエピクロルヒ
ドリンを使い、片末端にエポキシ基を有するブタジエン
オリゴマーを得た。今回は分子量3800のものを作成
した。)液状物8重量部に、ステアリン酸コバルトを上
記変性混合ポリエステルと片末端エポキシ基ブタジエン
オリゴマーの合計量に対し200ppmを混合したもの
を液状注入機を使って、押出機に導入して、滞留時間約
5分間溶融混練しトランスエステル化した後、未反応
物、低分子物は真空ベントから除去した。これを押し出
し、溶融ストランドを水中で急冷し、ペレットを得た。
溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素雰囲気下
で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾燥器で温
度120℃で2時間充分結晶化させた後、150℃で4
時間乾燥し、水分率0.005重量%以下であることを
確認して、以後の成形に使用した。
【0033】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] PEN(日本ユニペット(株)製、ユニペットNS76
3、極限粘度IV=0.70)96重量部をホッパーか
ら導入した。樹脂温度を290℃に設定し、片末端に2
個のカルボキシル基を有するブタジエンオリゴマー(ブ
タジエンをアニオンリビング重合を行い、停止反応にマ
レイン酸ジメチルエステルを使用し、更に加水分解して
片末端に2個のカルボキシル基を有するブタジエンオリ
ゴマーを得た。分子量は3500を作成した。)液状物
4重量部にステアリン酸コバルトを上記PEN及び片末
端2個のカルボキシル基ブタジエンオリゴマーの合計量
に対し200ppmを混合したものを液状注入機を使っ
て押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練トラン
スエステル化し、未反応物、低分子物は真空ベントから
除去した。次いで溶融ストランドを水中で急冷、カット
し、ペレットを得た。溶融ストランドからペレットを得
るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレ
ットを真空乾燥器で温度120℃で2時間充分結晶化さ
せた後、150℃で4時間乾燥し、水分率0.005重
量%以下であることを確認して、以後の成形に使用し
た。
【0034】[ポリカーボネート系酸素捕捉性樹脂−
(PC−)] ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロン
S2000、ガラス転移温度=150℃)96重量部を
ホッパーから導入した。樹脂温度を280℃に設定し、
片末端に2個の水酸基を有するノルボルネンオリゴマー
(ノルボルネンをメタセシス重合を行いノルボルネンオ
リゴマーを合成し、その後片末端を2個の水酸基に変性
した。分子量は5000を作成した。)液状物4重量部
にステアリン酸コバルトを上記変性PC及び片末端2個
の水酸基ノルボルネンオリゴマーの合計量に対し200
ppmを混合したものを液状注入機を使って押出機に導
入して、滞留時間約5分間溶融混練トランスエステル化
し、未反応物、低分子物は真空ベントから除去した。次
いで溶融ストランドを水中で急冷、カットし、ペレット
を得た。溶融ストランドからペレットを得るまでは窒素
雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレットを真空乾
燥器で温度120℃で6時間乾燥し、水分率0.005
重量%以下であることを確認して、以後の成形に使用し
た。
【0035】[ポリカーボネート系酸素捕捉性樹脂−
(PC−)] ポリカーボネート(三菱瓦斯化学(株)製、ユーピロン
S2000、ガラス転移温度=150℃)99重量部
に、1重量%のグリセリンを添加し、280℃で溶融混
練し、変性PCペレットを得た。ついで該変性PC92
重量部をホッパーから導入した。樹脂温度を280℃に
設定し、片末端エポキシ基を有するブタジエンオリゴマ
ー(ブタジエンをアニオンリビング重合を行い、停止反
応にエピクロルヒドリンを使うことにより片末端エポキ
シ基のブタジエンオリゴマーを得た。分子量は3000
を作成した。)液状物8重量部にステアリン酸コバルト
を上記変性PC及び片末端エポキシ基ブタジエンオリゴ
マーの合計量に対し200ppmを混合したものを液状
注入機を使って押出機に導入して、滞留時間約5分間溶
融混練トランスエステル化し、未反応物、低分子物は真
空ベントから除去した。次いで溶融ストランドを水中で
急冷、カットし、ペレットを得た。溶融ストランドから
ペレットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さ
らにこのペレットを真空乾燥器で温度120℃で6時間
乾燥し、水分率0.005重量%以下であることを確認
して、以後の成形に使用した。
【0036】(ポリアミド系酸素捕捉性樹脂の製造) [ポリアミド系酸素補捉性樹脂−(PA−)] ナイロン6(三菱化学(株)製、ノバミッド1020、
相対粘度3.4)の96重量部をホッパーから導入し
た。樹脂温度を260℃に設定し、片末端に2個のカル
ボキシル基ブタジエンオリゴマー(ブタジエンを使用し
て通常のアニオンリビング重合を実施した。停止反応に
おいてマレイン酸ジメチルエステルを使用し、更に加水
分解することにより片末端に2個のカルボキシル基を有
するブタジエンオリゴマーを得た。今回は分子量200
0である。)液状物4重量部に、ステアリン酸コバルト
をナイロン6及び片末端カルボキシル基2個のブタジエ
ンオリゴマーの合計量に対し200ppmを混合したも
のを液状注入機を使って押出機に導入して、滞留時間約
5分間溶融混練して反応を行い、未反応物、低分子物は
真空ベントから除去した後、溶融ストランドを水中で急
冷カットし、ペレットを得た。溶融ストランドからペレ
ットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さらに
このペレットを真空乾燥器で温度80℃で6時間乾燥
し、水分率0.05重量%以下であることを確認して以
後の成形に使用した。
【0037】[ポリアミド系酸素捕捉性樹脂−(PA
−)] ナイロンMXD6(三菱ガス化学(株)製、MXナイロ
ン6007、相対粘度2.7)を92重量部をホッパー
から導入した。樹脂温度を280℃に設定し、片末端に
2個のアミノ基を有するジシクロペンタジエンオリゴマ
ー(メタセシス重合により、ジシクロペンタジエンオリ
ゴマーを合成し、片末端に2個のアミノ基に置換したも
のを使用した。今回の分子量は1000)液状物8重量
部に、前記ナイロンMXD6及び片末端2個アミノ基ジ
シクロペンタジエンオリゴマーの合計量に対しステアリ
ン酸コバルトを200ppmを混合したものを液状注入
機を使って押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混
練して反応を行い、未反応物、低分子物は真空ベントか
ら除去した後、溶融ストランドを水中で急冷カットし、
ペレットを得た。溶融ストランドからペレットを得るま
では窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレット
を真空乾燥器で温度80℃で6時間乾燥し、水分率0.
05重量%以下であることを確認して、以後の成形に使
用した。
【0038】[ポリアリレート系酸素捕捉性樹脂−
(PAR−)] PAR(ユニチカ(株)製、U−ポリマー 100、ガ
ラス転移温度193℃)を94重量部をホッパーから導
入した。樹脂温度を320℃に設定し、片末端に2個の
水酸基を有するオクタジエンオリゴマー(オクタジエン
を使用してメタセシス重合によりオクタジエンオリゴマ
ーを合成し、その後片末端を2個の水酸基に変換した。
今回の分子量は5000)液状物6重量部に、ステアリ
ン酸コバルトをPAR及び片末端2個水酸基オクタジエ
ンオリゴマーの合計量に対し、200ppmを混合した
ものを液状注入機を使って押出機に導入して、滞留時間
約5分間溶融混練して反応を行い、未反応物、低分子物
は真空ベントから除去した後、溶融ストランドを水中で
急冷カットし、ペレットを得た。溶融ストランドからペ
レットを得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さら
にこのペレットを真空乾燥器で温度120℃で6時間乾
燥し、水分率0.05重量%以下であることを確認し
て、以後の成形に使用した。
【0039】[ポリアリレート系酸素捕捉性樹脂−
(PAR−)] PAR(ユニチカ(株)製、U−ポリマー(U−10
0)、ガラス転移温度193℃)を99重量部に1重量
部のグリセリンを添加し320℃で溶融混練し、変性P
ARを得た。次いでこの変性PAR88重量部をホッパ
ーから導入した。樹脂温度を320℃に設定し、片末端
にエポキシ基を有するブタジエンオリゴマー(ブタジエ
ンを使用してアニオンリビング重合を行い、停止反応に
エピクロルヒドリンを使うことにより片末端エポキシ基
ブタジエンオリゴマーを得た。今回の分子量は500
0)液状物12重量部に、ステアリン酸コバルトをPA
R及び片末端エポキシ基ブタジエンオリゴマーの合計量
に対し、200ppmを混合したものを液状注入機を使
って押出機に導入して、滞留時間約5分間溶融混練して
反応を行い、未反応物、低分子物は真空ベントから除去
した後、溶融ストランドを水中で急冷カットし、ペレッ
トを得た。溶融ストランドからペレットを得るまでは窒
素雰囲気下で処理を行った。さらにこのペレットを真空
乾燥器で温度120℃で6時間乾燥し、水分率0.05
重量%以下であることを確認して、以後の成形に使用し
た。
【0040】[ポリエステル系酸素捕捉性樹脂−(P
E−)] PET(日本ユニペット(株)製、ユニペットRT54
3、極限粘度IV=0.75)92重量部をホッパーか
ら導入した。樹脂温度を280℃に設定し、両末端に水
酸基を有するブタジエンオリゴマー(エルフアトケム社
製、RHT45、MW=2800)液状物8重量部にス
テアリン酸コバルトを前記PET及び両末端水酸基のブ
タジエンオリゴマーの合計量に対し200ppm混合し
たものを液状注入機を使って押出機に導入して、滞留時
間約5分間溶融混練し反応を行い、未反応物、低分子物
は真空ベントから除去した後、溶融ストランドを水中で
急冷し、ペレットを得た。溶融ストランドからペレット
を得るまでは窒素雰囲気下で処理を行った。さらにこの
ペレットを真空乾燥器で、温度120℃で2時間充分結
晶化させた後、150℃で4時間乾燥し、水分率0.0
05重量%以下であることを確認して、以後の成形に使
用した。上記の合成条件を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】*1:PE=ポリエステル系、PC=ポリ
カーボネート系、PA=ポリアミド系、PAR=ポリア
リレート系、 *2:PBD=ポリブタジエン *3:POD=ポリオクタジエン *4:PNB=ポリノルボルネン *5:PDCPD=ポリジシクロペンタジエン
【0043】(実施例1〜12、比較例1)上記で製造
した重縮合系酸素捕捉性組成物をT−ダイ法により厚さ
50μmのフィルムを製造した。使用樹脂及び成形温度
は表2に示した。 次いで得られた各フィルムの酸素透
過度、酸素吸収量及びリサイクル性について次の方法に
より測定を行った。結果を表3及び表4に示す。
【0044】(比較例2)PET(日本ユニペット
(株)製、ユニペット543)に還元鉄粉を5重量%を
押出機で溶融混合し、更にT−ダイフィルム成形を行
い、これを厚さ50ミクロンのフィルムとして酸素透過
度を湿度を0%RHとし、同様にテストした。スタート
時の酸素濃度は2.0%であった。
【0045】[評価方法] 1)酸素透過度 モコン社製、OX−TRAN2/20MLにより測定し
た。測定条件は25℃、内面、外面共に0%RHであ
る。測定フィルムは50μmを使用した。
【0046】2)酸素吸収能力 ガス透過性のまったくないアルミニウム箔多層シートを
使用し、ヒートシールにより四方パウチ(サイズ:15
0mm×200mm)として製袋した。このぱうち中に
ドライ窒素及びドライ酸素の98:2の混合ガス400
ml(0%RH)及び上記で製造した重縮合系酸素捕捉
性組成物フィルム(厚さ:幅:長さ=50μm×100
mm×100mm)を入れ、23℃で保存した。フィル
ムによる酸素捕捉性能を見るため、経時的に酸素濃度を
測定した。スタート時の酸素濃度は2.0%である。
【0047】3)リサイクル性 東芝機械(株)製、同方向二軸押出機(TEM37B
S、37mmφ、L/D=45)を使用して、リサイク
ル性を検討した。樹脂温度は、PET系及びPEN系=
280℃、樹脂量2000gを押出機にかけ、押し出し
たストランドを水冷、ペレタイズしてペレットとした。
このサイクルを繰り返し、分子量の低下(IV値)を測
定した。
【0048】(IV値の測定方法) テトラクロロエタン:フェノール=6:4の混合溶媒を
使用し、この混合溶媒にPET系樹脂を溶解させ、溶液
濃度=1g/100mlに調整する。サンプルの溶解
は、約100℃で2〜3時間保持した。測定は30℃±
1℃の恒温槽を使用し、ウベローデ型粘度計を使用して
行い次の式により測定した。 η=t/t0 ただし t =サンプルを上記濃度に調整した溶液の流
下時間。 t0 =混合溶媒の流下時間。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】本発明の重縮合系酸素捕捉性ポリマー
は、原料ポリマーとして酸素透過性のある重縮合系直鎖
ポリマーを使用した時はその重縮合系酸素捕捉性ポリマ
ーは酸素捕捉性の高いポリマーであって酸素バリア性も
優れたポリマーが得られ、原料ポリマーが酸素バリア性
の高いポリマーである時は、酸素捕捉性はあるが、それ
以上に極めて優れた酸素バリア性樹脂としての性能を有
するものである。したがって、原料ポリマーを選択する
ことにより脱酸素剤的な性能からアルミニウム箔やガラ
スなどのような完全な酸素バリア性樹脂まで自由に性能
を付与できるものである。特にバリア性樹脂を原料とし
た時には酸素バリア性が完全に近いもの(わずかの酸素
捕捉性を有するが)であって、押出加工ができる特異な
樹脂となる。これは重縮合系酸素捕捉性ポリマー層中を
透過する酸素量が極めて小さいため、ポリマーに溶解す
る量も小さく、溶解した酸素はポリマー層中で完全に捕
捉されるためか、見かけ上酸素捕捉性ポリマーというよ
りはガスバリア性樹脂としての性能が強く発揮される。
中でも酸素透過性の小さいMXD6などにおいては、酸
素透過量が検出できないほど(酸素捕捉性はわずかに認
められるが)にガスバリア性が顕著に向上することが見
出された。本発明の酸素捕捉性ポリマーは、成形加工性
も還元鉄系の脱酸素剤をブレンドした樹脂とは異なって
重縮合系直鎖ポリマーとほぼ同様に加工ができる。特に
還元鉄系の脱酸素剤が湿度依存性があり湿度がないと活
性が発揮できないのに対し、本発明の重縮合系酸素捕捉
性ポリマーは湿度がまったくない乾燥状態においても有
効に脱酸素が可能な特性がある。主鎖の重縮合系直鎖ポ
リマーが透明性の時は重縮合系酸素捕捉性ポリマーも透
明性あるポリマーとする可能性が高く、匂いの問題もな
いところから匂いや香気に敏感な商品の包装材として有
効なものである。また本発明の重縮合系酸素捕捉性ポリ
マーにおいては、ポリオレフィンオリゴマー成分は、主
鎖に対してペンダント状に結合しているため酸化されて
炭素−炭素不飽和結合のα−位の部分が切断しても主鎖
は切断されないため、物性の低下が小さい特徴があり、
リサイクル性に優れたポリマーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 53/00 C08L 53/00 67/00 67/00 69/00 69/00 77/00 77/00 (72)発明者 田越 宏孝 千葉県千葉市緑区大野台1−1−1 昭和 電工株式会社総合研究所内 (72)発明者 宮内 乙彦 東京都港区芝大門一丁目13番9号 昭和電 工株式会社内 (72)発明者 大西 健介 東京都千代田区飯田橋3丁目6番5号 昭 和アルミニウム缶株式会社内 Fターム(参考) 4J001 DB06 DB07 DD01 EA06 EB08 EB67 EB69 EC08 EC47 EC48 EC77 EC79 GA11 GE02 GE15 GE16 JA12 JA13 JB01 JB29 4J002 CF271 CG001 CL071 EE036 EE046 EE056 EU236 FD206 4J029 AA03 AA09 AB01 AC03 AC05 AD01 AE18 BA02 BA03 CB04A CB05A CB06A CC06A FC02 FC12 HA01 HB01 JE022 KH01 4J031 AA12 AA28 AA29 AA49 AA52 AA55 AB01 AC03 AC07 AC08 AD01 AF11

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大部分を構成する重縮合系直鎖ポリマー
    セグメントと小部分を構成する炭素−炭素不飽和二重結
    合を有する炭化水素オリゴマーセグメントからなり、主
    たる構成の重縮合系直鎖ポリマーセグメントの主鎖に対
    し、分岐状に炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフ
    ィンオリゴマーをペンダントとして結合したことを特徴
    とする重縮合系酸素捕捉性ポリマー。
  2. 【請求項2】 重縮合系直鎖ポリマーが、ポリエステ
    ル、ポリアミド、ポリカーボネートまたはポリアリレー
    トである請求項1に記載の酸素捕捉性ポリマー。
  3. 【請求項3】 炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレ
    フィンオリゴマーが、ブタジエン、ノルボルネン、ジシ
    クロペンタジエン、イソプレンの単独重合体またはオレ
    フィンとの共重合オリゴマーである請求項1または2に
    記載の酸素捕捉性ポリマー。
  4. 【請求項4】 重縮合系酸素捕捉性ポリマーは、0.5
    〜15wt%に相当する分子量1000ないし1000
    0の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオリ
    ゴマーセグメント及び99.5ないし85wt%の重縮
    合系直鎖ポリマーセグメントからなる請求項1ないし3
    のいずれか1項に記載の重縮合系酸素捕捉性ポリマー。
  5. 【請求項5】 二塩基性カルボン酸またはその誘導体及
    びグリコール(二価のフェノール化合物も含む)または
    その誘導体から、ポリエステル(ポリカーボネート及び
    ポリアリレートを含む)を製造するに際し、片末端に2
    個の水酸基またはカルボキシル基を有する分子量100
    0〜10000の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオ
    レフィンオリゴマーを共重縮合することを特徴とする重
    縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリエステル(ポリカーボネート及びポ
    リアリレートを含む)に、片末端に2個の水酸基または
    カルボキシル基を有する分子量1000〜10000の
    炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオリゴマ
    ーをトランスエステル反応させることを特徴とする重縮
    合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  7. 【請求項7】 二塩基性カルボン酸またはその誘導体及
    びグリコール(2価のフェノール化合物も含む)または
    その誘導体からポリエステル(ポリカーボネート及びポ
    リアリレートを含む)を製造するに際し、二塩基性カル
    ボン酸の0.05ないし3wt%を3価以上の多価カル
    ボン酸に、またはグリコールの0.05ないし3wt%
    を3価以上の多価アルコールに置き換え、これらを共重
    縮合し、次いで得られた該ポリマーの遊離の官能基と反
    応性のある官能基を有する、分子量1000〜1000
    0の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオリ
    ゴマーを反応させることを特徴とする重縮合系酸素捕捉
    性ポリマーの製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリエステル(ポリカーボネート及びポ
    リアリレートを含む)に、3価以上の多価カルボン酸ま
    たは3価以上の多価アルコールを反応させ、トランスエ
    ステル化を行い官能基を導入し、次いで導入した遊離の
    官能基と反応性のある官能基を有する、分子量1000
    〜10000の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレ
    フィンオリゴマーを反応させることを特徴とする重縮合
    系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  9. 【請求項9】 多塩基性カルボン酸を用いたポリエステ
    ル(ポリカーボネート及びポリアリレートを含む)であ
    る時、官能基としてエポシキ基、水酸基、イソシアネー
    ト基またはアミノ基を有する、炭素−炭素不飽和結合を
    有するポリオレフィンオリゴマーを反応させる請求項6
    または7に記載の重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 3価以上の多価アルコールを用いたポ
    リエステルである時、官能基として無水カルボン酸基、
    カルボキシル基、エポキシ基またはイソシアネート基を
    有する炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオ
    リゴマーを反応させる請求項6または7に記載の重縮合
    系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  11. 【請求項11】 二塩基性カルボン酸またはその誘導体
    及びアルキレンジアミンまたはその誘導体からポリアミ
    ドを製造するに際し、片末端に2個のアミノ基またはカ
    ルボキシル基を有する、分子量1000〜10000の
    ポリオレフィンオリゴマーを共重縮合することを特徴と
    する重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  12. 【請求項12】 ポリアミドに、片末端に2個のアミノ
    基またはカルボキシル基を有する、分子量1000〜1
    0000のポリオレフィンオリゴマーをトランスアミド
    反応することを特徴とする重縮合系酸素捕捉性ポリマー
    の製造方法。
  13. 【請求項13】 二塩基性カルボン酸またはその誘導体
    及びアルキレンジアミンまたはその誘導体からポリアミ
    ドを製造するに際し、二塩基性カルボン酸の一部を3価
    以上の多価カルボン酸に、またはアルキレンジアミンの
    一部を3価以上のアルキレンポリアミンで置き換え、こ
    れを共重縮合し、次いで得られたポリマーの遊離の官能
    基と反応性のある官能基を有する1000〜10000
    の炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレフィンオリゴ
    マーを反応させることを特徴とする重縮合系酸素捕捉性
    ポリマーの製造方法。
  14. 【請求項14】 ポリアミドに、3価以上の多価カルボ
    ン酸または3価以上のアルキルポリアミンを反応させ、
    トランスアミド化を行い官能基を導入し、次いで導入し
    た遊離の官能基と反応性のある官能基を有する分子量1
    000〜10000の炭素−炭素不飽和結合を有するポ
    リオレフィンオリゴマーを反応させることを特徴とする
    重縮合系酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  15. 【請求項15】 多価カルボン酸を用いたポリアミドで
    ある時、官能基としてエポシキ基、水酸基、イソシアネ
    ート基またはアミノ基を有する不飽和二重結合を含有す
    る炭化水素オリゴマーを反応させる請求項9または10
    に記載の酸素捕捉性ポリマーの製造方法。
  16. 【請求項16】 アルキレンポリアミンを用いたポリア
    ミドである時、官能基として無水カルボン酸基、カルボ
    キシル基、エポキシ基またはイソシアネート基を有する
    不飽和二重結合を含有する炭化水素オリゴマーを反応さ
    せる請求項9または10に記載の酸素捕捉性ポリマーの
    製造方法。
  17. 【請求項17】 大部分を構成する重縮合系直鎖ポリマ
    ーセグメントと小部分を構成する炭素−炭素不飽和二重
    結合を有する炭化水素オリゴマーセグメントからなり、
    主たる構成の重縮合系直鎖ポリマーセグメントの主鎖に
    対し、分岐状に炭素−炭素不飽和結合を有するポリオレ
    フィンオリゴマーをペンダントとして結合した重縮合系
    酸素捕捉性ポリマーに対し遷移金属化合物を50ないし
    500ppmまたは更にこれと50ないし500ppm
    の光酸化促進剤を配合した重縮合系酸素捕捉性組成物。
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