JP2001029079A - 新規ポリペプチド - Google Patents

新規ポリペプチド

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JP2001029079A
JP2001029079A JP11204329A JP20432999A JP2001029079A JP 2001029079 A JP2001029079 A JP 2001029079A JP 11204329 A JP11204329 A JP 11204329A JP 20432999 A JP20432999 A JP 20432999A JP 2001029079 A JP2001029079 A JP 2001029079A
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JP
Japan
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hvc
polypeptide
dna
hvc002
cells
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JP11204329A
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Akio Shinkai
暁男 新海
Mayumi Komuda
真弓 小牟田
Hideji Anazawa
穴澤秀治
Masako Nakamura
中村真子
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、安価に製造可能な、CCR3
のみに特異的に結合するアンタゴニストおよび該アンタ
ゴニストの製造法を提供することにある。 【解決手段】本発明により、配列番号2または3記載の
アミノ酸配列からなるポリペプチド、該ポリペプチドを
コードするDNA、該DNAをベクターに組み込んで得
られる組換え体DNA、該組換え体DNAを保有する形
質転換体、該形質転換体を用いた上記ポリペプチドの製
造法、該ポリペプチドを有効成分として含有する喘息ま
たはアトピーの治療薬、および該ポリペプチドを有効成
分として含有する感染の予防薬を提供することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、好酸球上のケモカ
インレセプターCCR3のみに特異的に作用すケモカイ
ンアンタゴニスト、該CCR3に対するケモカインの活
性を促進するペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】ケモカインは、白血球走化性・活性化作
用を有する、分子量8,000〜10,000の、塩基
性・ヘパリン結合性蛋白質の総称である。ケモカインに
よって活性化された白血球は、血管外へ浸潤し、異物に
対して生体防御反応の一端を担う。しかし、生体防御反
応が過剰になると、炎症が引き起こされる。
【0003】ケモカインは、アミノ酸配列上保存された
部位に4つのシステイン残基(Cys)を持ち、最初の2
つのCysの位置関係によって分類される。主要なケモ
カインは、2つのCysが1つのアミノ酸残基で隔てら
れているCXCケモカイン(aケモカイン)、および隣
り合っているCCケモカイン(bケモカイン)である
が、例外的に、分子内にCysを2つしか持たないリン
フォタクチン(Cケモカイン、gケモカイン)、最初の
2つのCysが3つのアミノ酸残基で隔てられているフ
ルクタルカイン(CX3Cケモカイン)等も存在する〔N
ew England J. Med., 338, 436-445 (1998)〕。
【0004】ケモカインレセプターに関しては、CXC
ケモカインレセプター4種類(CXCR1〜4)、CC
ケモカインレセプター8種類(CCR1〜8)、CX3
Cケモカインレセプター1種類が同定されており、何れ
も7回膜貫通型であると考えられている〔New England
J. Med., 338, 436-445 (1998)〕。
【0005】CXCケモカインレセプターのほとんどが
好中球に存在するのに対し、CCケモカインレセプター
は、単球・マクロファージに多く存在し、T細胞、好酸
球、好塩基球にも存在している。ケモカインレセプター
は、複数のリガンドを認識するものが多く、また、複数
のレセプターを認識するケモカインも多い。好酸球上に
発現しているケモカインレセプターの95〜99%はC
CR3であり、1〜5%はCCR1であると考えられて
いる〔J. Clin. Invest. 97, 604-612 (1996)〕。
【0006】CCR3を認識するケモカインとして、H
VC002、eotaxin、eotaxin−2、R
ANTES、MCP−3およびMCP−4が知られてい
る。これらケモカインの中で、RANTESはCCR
1、CCR5を、MCP−3およびMCP−4はCCR
1、CCR2を、更に認識することが知られている〔Ne
w England J. Med., 338, 436-445 (1998)〕。
【0007】ケモカイン活性の測定方法として、下記の
2法が知られている。 1)フィルターを介してチャンバーを上下に分け、上層
には血球(系)細胞を、下層にはケモカインを添加し、
一定温度で一定時間反応させた後、遊走した細胞を計数
する、in vitroケモタキシスアッセイ法。
【0008】尚、細胞の計数方法としては、フィルター
を染色することによって、フィルターにトラップされた
細胞を顕微鏡で計数する方法、下層にまで遊走した細胞
を、その細胞が持つ酵素反応の活性を指標に細胞数を換
算する方法等がある。 2)ケモカインレセプターを有する細胞にケモカインが
作用すると、細胞内にCa 2+が流入する。この変化を、Ca
2+と結合することによって蛍光強度が変化するFra-2、F
ra-3等の蛍光色素を取り込ませた細胞を使用し、イオン
測定装置を用いてモニターすることによりケモカインの
活性を測定する方法。
【0009】HVC002遺伝子は、ヒトさい帯静脈血
管内皮細胞(HUVEC)から、IL−4による刺激に
よって特異的に発現する新規CCケモカイン遺伝子とし
て発見された(WO98/24817)。昆虫細胞および大腸菌を
宿主として発現させた組み換えHVC002蛋白質は、
ヒト末梢血好酸球に対するin vitroおよびin vivoケモ
タキシス活性およびCa2+動員活性を示し、ケモカイン
レセプターCCR3を認識するeotaxinの好酸球
への結合を阻害するが、CCR1を認識するMIP−1
aの好酸球への結合を阻害しないことより、好酸球に多
く発現しているCCR3レセプターを介して好酸球に作
用するケモカインであることが示されている(WO98/248
17)。
【0010】ケモカインのN末端側のアミノ酸を欠失さ
せることによってアンタゴニストを作製した例として、
これまで、MCP−1の第1番目のグルタミン酸から第
7番目のアラニンまでを欠失させたMCP−1(8−7
6)、第1番目のグルタミン酸から第8番目のプロリン
までを欠失させたMCP−1(9−76)、第1番目の
グルタミン酸から第9番目のバリンまでを欠失させたM
CP−1(10−76)〔J. Exp. Med., 181, 631-640
(1995)〕およびRANTESの第1番目のセリンから
第8番目のスレオニンまでを欠失させたRANTES
(9−68)〔J.Exp. Med., 188, 609-614 (1998)〕が
ある。MCP−1(8−76)、MCP−1(9−7
6)、MCP−1(10−76)は、THP−1細胞に
対するMCP−1或いはMCP−3のケモタキシス活性
およびCa2+動員活性を阻害することから、CCR1お
よびCCR2の受容体に結合すると考えられるが、CC
R3を認識するか否かに関しては明らかではない。RA
NTES(9−68)は、好酸球上のCCR3を認識し
ていることが示唆されているが、もう一方のレセプター
であるCCR1を認識しているか否かは明確ではない。
【0011】その他、ケモカインのアミノ酸配列を改変
することによって作製したアンタゴニストとして、RA
NTESのN末端にメチオニンを付加したMet−RA
NTESがある。Met−RANTESは好酸球上のケ
モカインレセプターに対するアンタゴニストであるが、
CCR3よりもむしろCCR1に強く結合する〔Err.J.
Immune., 27, 2892-2898 (1997)〕。CCR1は、好酸
球よりもむしろ単球/マクロファージに多く存在してい
るので、Met−RANTESの、好酸球に対する特異
性は低いと考えられる。
【0012】CCR3のみに特異的に結合し、CCR3
を介するシグナルの伝達を阻害する蛋白質として、CC
R3に対する中和抗体が取得されている〔J. Cline. In
vest., 99, 178-184 (1997)〕。該抗体は、動物細胞を
宿主として生産する場合が多いため、安価に製造、供給
する事は難しい。これまでに、安価に製造可能な、CC
R3のみに特異的に結合するアンタゴニストは知られて
いない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、安価
に製造可能な、CCR3のみに特異的に結合するアンタ
ゴニストおよび該アンタゴニストの製造法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、CCR3
のみに特異的に結合するアンタゴニストに関して鋭意検
討し、HVC002の変異体より、低濃度のHVC00
2に対してはケモタキシス促進活性を、高濃度のHVC
002に対してはアンタゴニスト活性を有する、優れた
ポリペプチドを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明は以下(1)〜(8)に関す
る。 (1) 配列番号2または3記載のアミノ酸配列からな
るポリペプチド。 (2) 上記(1)のポリペプチドをコードするDN
A。 (3) 配列番号4または5記載の塩基配列からなるD
NA。
【0016】(4) 上記(2)または(3)記載のD
NAをベクターに組み込んで得られる組換え体DNA。 (5) 上記(4)の組換え体DNAを保有する形質転
換体。 (6) 上記(1)のポリペプチドをコードするDNA
をベクターに組み込んで得られる組換え体DNAを保有
する形質転換体を、培地に培養し、培養物中に該ポリペ
プチドを生成蓄積させ、該培養物から該ポリペプチドを
採取することを特徴とする、上記(1)のポリペプチド
の製造方法。
【0017】(7) 上記(1)のポリペプチドを有効
成分として含有する喘息またはアトピーの治療薬。 (8) 上記(1)のポリペプチドを有効成分として含
有する感染の予防薬。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1)変異HVC002をコードするDNAの作製 変異HVC002をコードするDNAは、野生型HVC
002をコードするDNAを用いて、モレキュラー・ク
ローニング第2版やカレント・プロトコールズ・イン・
モレキュラー・バイオロジー等に記載された常法により
作製することができる。
【0019】野生型HVC002をコードするDNA
は、WO98/24817に記載のプラスミドpHVC
002(FERM BP-5585)より調製することができる。野
生型HVC002をコードするDNAに合成DNAリン
カー、プロテアーゼ切断認識部位をコードするDNAを
挿入したものを用いても良い。
【0020】合成DNAリンカーとしては、例えば配列
番号6および配列番号7に示した塩基配列よりなる合成
DNAリンカーをあげることができる。プロテアーゼ切
断認識部位としては、Factor Xa切断認識部位〔イソロ
イシン-グルタミン酸-グリシン-アルギニン(I・E・G・
R)〕等をあげることができる。
【0021】上記、合成DNAリンカー、Factor Xa切
断認識部位をコードするDNAおよび野生型HVC00
2をコードするDNAを含むプラスミドとして、例え
ば、図1に示したpET−HVCをあげることができ
る。各種変異HVC002をコードするDNAは、野生
型HVC002をコードするDNAの塩基配列情報をも
とに作製したプライマーおよび鋳型として野生型HVC
002をコードするDNAを用い、ポリメラーゼ・チェ
イン・リアクション(PCR)により作製することがで
きる。
【0022】プライマーとしては、例えば、配列番号8
〜17記載のDNA配列を有するDNAをあげることが
できる。上記方法で作製した、各種変異HVC002を
コードするDNAを含むプラスミドとして、例えば、p
ET−HVC△1、pET−HVC△2、pET−HV
C△3、pET−HVC△4、pET−HVC△5、p
ET−HVC△6、pET−HVC△7、pET−HV
C△8、pET−HVC△9等をあげることができる。
【0023】(2)変異HVC002ポリペプチドの製
造 変異HVC002ポリペプチドは、モレキュラー・クロ
ーニング第2版やカレント・プロトコールズ・イン・モ
レキュラー・バイオロジー等に記載された方法等を用
い、例えば以下の方法により、上記(1)の方法で調製
したDNAを宿主細胞中で発現させて、製造することが
できる。
【0024】全長cDNAをもとにして、必要に応じ
て、該ポリペプチドをコードする部分を含む適当な長さ
のDNA断片を調製する。また、必要に応じて、変異H
VC002ポリペプチドをコードする部分の塩基配列
を、宿主細胞の発現に最適なコドンとなるように塩基を
置換したDNAを調製する。該DNAは変異HVC00
2ポリペプチドの効率的製造に有用である。
【0025】該組換えベクターを、該発現ベクターに適
合した宿主細胞に導入する。宿主細胞としては、細菌、
酵母、動物細胞、昆虫細胞、植物細胞等、目的とする遺
伝子を発現できるものであればいずれも用いることがで
きる。発現ベクターとしては、上記宿主細胞において自
立複製可能ないしは染色体中への組込が可能で、変異H
VC002ポリペプチドをコードするDNAを転写でき
る位置にプロモーターを含有しているものが用いられ
る。
【0026】細菌等の原核生物を宿主細胞として用いる
場合は、変異HVC002ポリペプチドをコードするD
NAを含有してなる組換えベクターは原核生物中で自立
複製可能であると同時に、プロモーター、リボソーム結
合配列、本発明のDNA、転写終結配列、より構成され
たベクターであることが好ましい。プロモーターを制御
する遺伝子が含まれていてもよい。
【0027】発現ベクターとしては、例えば、pBTrp2、
pBTac1、pBTac2(いずれもベーリンガーマンハイム社よ
り市販)、pKK233-2(Pharmacia社製)、pSE280(Invit
rogen社製)、pGEMEX-1(Promega社製)、pQE-8(QIAGE
N社製)、pKYP10(特開昭58-110600)、pKYP200〔Agri
c. Biol. Chem., 48, 669 (1984)〕、pLSA1〔Agric. Bi
ol. Chem., 53, 277 (1989)〕、pGEL1〔Proc. Natl. Ac
ad. Sci. USA, 82, 4306 (1985)〕、pBluescript II SK
(-)(Stratagene社製)、pTrs30〔Escherichiacoli JM1
09/pTrS30 (FERM BP-5407)より調製〕、pTrs32〔Esch
erichia coli JM109/pTrS32(FERM BP-5408)より調
製〕、pGHA2〔Escherichia coli IGHA2(FERM B-400)
より調製、特開昭60-221091〕、pGKA2〔Escherichia co
li IGKA2(FERM BP-6798)より調製、特開昭60-22109
1〕、pTerm2(US4686191、US4939094、US5160735)、pS
upex、pUB110、pTP5、pC194、pEG400〔J. Bacteriol.,
172, 2392 (1990)〕、pGEX(Pharmacia社製)、pETシス
テム(Novagen社製)等をあげることができる。
【0028】プロモーターとしては、宿主細胞中で機能
するものであればいかなるものでもよい。例えば、trp
プロモーター(Ptrp)、lacプロモーター、PLプロモー
ター、PRプロモーター、T7プロモーター等の、大腸菌や
ファージ等に由来するプロモーターをあげることができ
る。またPtrpを2つ直列させたプロモーター(Ptrp×
2)、tacプロモーター、lacT7プロモーター、let Iプ
ロモーターのように人為的に設計改変されたプロモータ
ー等も用いることができる。
【0029】リボソーム結合配列であるシャイン−ダル
ガノ(Shine-Dalgarno)配列と開始コドンとの間を適当
な距離(例えば6〜18塩基)に調節したプラスミドを用
いることが好ましい。本発明の組換えベクターにおいて
は、変異HVC002をコードするDNAの発現には転
写終結配列は必ずしも必要ではないが、構造遺伝子の直
下に転写終結配列を配置することが好ましい。
【0030】宿主細胞としては、エシェリヒア属、セラ
チア属、バチルス属、ブレビバクテリウム属、コリネバ
クテリウム属、ミクロバクテリウム属、シュードモナス
属等に属する微生物、例えば、Escherichia coli XL1-B
lue、Escherichia coli XL2-Blue、Escherichia coli D
H1、Escherichia coli MC1000、Escherichia coli KY32
76、Escherichia coli W1485、Escherichia coli JM10
9、Escherichia coli HB101、Escherichia coli No.4
9、Escherichia coli W3110、Escherichia coli NY49、
Escherichia coli GI698、Escherichia coli TB1、Serr
atia ficariaSerratia fonticolaSerratia liquefa
ciensSerratia marcescensBacillus subtilisBac
illus amyloliquefacinesBrevibacterium ammoniagen
esBrevibacterium immariophilum ATCC14068、Brevib
acterium saccharolyticum ATCC14066、Brevibacterium
flavum ATCC14067、Brevibacterium lactofermentum A
TCC13869、Corynebacterium glutamicum ATCC13032、Co
rynebacterium glutamicum ATCC13869、Corynebacteriu
m acetoacidophilum ATCC13870、Microbacterium ammon
iaphilum ATCC15354、Pseudomonas putidaPseudomon
as sp. D-0110等をあげることができる。
【0031】組換えベクターの導入方法としては、上記
宿主細胞へDNAを導入する方法であればいずれも用い
ることができ、例えば、カルシウムイオンを用いる方法
〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (1972)〕、
プロトプラスト法(特開昭63-248394)、またはGene, 1
7, 107 (1982)やMolecular & General Genetics, 168,1
11 (1979)に記載の方法等をあげることができる。
【0032】酵母を宿主細胞として用いる場合には、発
現ベクターとして、例えば、YEP13(ATCC37115)、YEp2
4(ATCC37051)、YCp50(ATCC37419)、pHS19、pHS15等
をあげることができる。プロモーターとしては、酵母菌
株中で発現できるものであればいずれのものを用いても
よく、例えば、ヘキソースキナーゼ等の解糖系の遺伝子
のプロモーター、PHO5プロモーター、PGKプロモ
ーター、GAPプロモーター、ADHプロモーター、ga
l 1プロモーター、gal 10プロモーター、ヒートショッ
クポリペプチドプロモーター、MFα1 プロモーター、CU
P 1プロモーター等をあげることができる。
【0033】宿主細胞としては、Saccharomyces属、Sch
izosaccharomyces属、Kluyveromyces属、Trichosporon
属、Schwanniomyces属、Pichia属、Candida属等に属す
る微生物、例えば、Saccharomyces cerevisiaeSchizo
saccharomyces pombeKluyveromyces lactisTrichos
poron pullulansSchwanniomyces alluviusCandidau
tilis等をあげることができる。
【0034】組換えベクターの導入方法としては、酵母
にDNAを導入する方法であればいずれも用いることが
でき、例えば、エレクトロポレーション法〔Methods En
zymol., 194, 182 (1990)〕、スフェロプラスト法〔Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978)〕、酢酸リ
チウム法〔J. Bacteriology, 153, 163 (1983)〕、Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 75, 1929 (1978)記載の方法
等をあげることができる。
【0035】動物細胞を宿主として用いる場合には、発
現ベクターとして、例えば、pcDNAI、pcDM8(フナコシ
社製)、pAGE107〔特開平3-22979、Cytotechnology, 3,
133(1990)〕、pAS3-3(特開平2-227075)、pCDM8〔Nat
ure, 329, 840 (1987)〕、pcDNAI/Amp(Invitrogen社
製)、pREP4(Invitrogen社製)、pAGE103〔J. Bioche
m., 101, 1307 (1987)〕、pAGE210等をあげることがで
きる。
【0036】プロモーターとしては、動物細胞中で機能
するものであればいずれも用いることができ、例えば、
サイトメガロウイルス(CMV)のIE(immediate early)
遺伝子のプロモーター、SV40の初期プロモーター、レト
ロウイルスのプロモーター、メタロチオネインプロモー
ター、ヒートショックプロモーター、SRαプロモータ
ー等をあげることができる。また、ヒトCMVのIE遺
伝子のエンハンサーをプロモーターと共に用いてもよ
い。
【0037】宿主細胞としては、ヒトの細胞であるナマ
ルバ(Namalwa)細胞、サルの細胞であるCOS細胞、チャ
イニーズ・ハムスターの細胞であるCHO細胞、HBT5637
(特開昭63-299)等をあげることができる。動物細胞へ
の組換えベクターの導入方法としては、動物細胞にDN
Aを導入する方法であればいずれも用いることができ、
例えば、エレクトロポレーション法〔Cytotechnology,
3, 133 (1990)〕、リン酸カルシウム法(特開平2-22707
5)、リポフェクション法〔Proc. Natl. Acad. Sci. US
A, 84, 7413 (1987)〕、Virology, 52, 456 (1973)等を
あげることができる。
【0038】昆虫細胞を宿主として用いる場合には、例
えばカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・
バイオロジー、Baculovirus Expression Vectors, A La
boratory Manual, W. H. Freeman and Company, New Yo
rk (1992)、Bio/Technology,6, 47 (1988)等に記載され
た方法によって、ポリペプチドを発現することができ
る。
【0039】即ち、組換え遺伝子導入ベクターおよびバ
キュロウイルスを昆虫細胞に共導入して昆虫細胞培養上
清中に組換えウイルスを得た後、さらに組換えウイルス
を昆虫細胞に感染させ、ポリペプチドを発現させること
ができる。該方法において用いられる遺伝子導入ベクタ
ーとしては、例えば、pVL1392、pVL1393、pBlueBacIII
(ともにInvitorogen社製)等をあげることができる。
【0040】バキュロウイルスとしては、例えば、夜盗
蛾科昆虫に感染するウイルスであるアウトグラファ・カ
リフォルニカ・ヌクレアー・ポリヘドロシス・ウイルス
(Autographa californica nuclear polyhedrosis viru
s)等を用いることができる。
【0041】昆虫細胞としては、Spodoptera frugiperd
aの卵巣細胞であるSf9、Sf21〔Baculovirus Expression
Vectors, A Laboratory Manual, W. H. Freeman and C
ompany, New York (1992)〕、Trichoplusia niの卵巣細
胞であるHigh 5(Invitrogen社製)等を用いることがで
きる。
【0042】組換えウイルスを調製するための、昆虫細
胞への上記組換え遺伝子導入ベクターと上記バキュロウ
イルスの共導入方法としては、例えば、リン酸カルシウ
ム法(特開平2-227075)、リポフェクション法〔Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 84,7413 (1987)〕等をあげるこ
とができる。
【0043】植物細胞を宿主細胞として用いる場合に
は、発現ベクターとして、例えば、Tiプラスミド、タ
バコモザイクウイルスベクター等をあげることができ
る。プロモーターとしては、植物細胞中で発現できるも
のであればいずれのものを用いてもよく、例えば、カリ
フラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモータ
ー、イネアクチン1プロモーター等をあげることができ
る。
【0044】宿主細胞としては、タバコ、ジャガイモ、
トマト、ニンジン、ダイズ、アブラナ、アルファルフ
ァ、イネ、コムギ、オオムギ等の植物細胞等をあげるこ
とができる。組換えベクターの導入方法としては、植物
細胞にDNAを導入する方法であればいずれも用いるこ
とができ、例えば、アグロバクテリウム(Agrobacteriu
m)(特開昭59-140885、特開昭60-70080、WO94/0097
7)、エレクトロポレーション法(特開昭60-251887)、
パーティクルガン(遺伝子銃)を用いる方法(特許第26
06856、特許第2517813)等をあげることができる。
【0045】遺伝子の発現方法としては、直接発現以外
に、モレキュラー・クローニング第2版に記載されてい
る方法等に準じて、分泌生産、融合タンパク質発現等を
行うことができる。酵母、動物細胞、昆虫細胞または植
物細胞により発現させた場合には、糖あるいは糖鎖が付
加されたポリペプチドを得ることができる。
【0046】以上のようにして得られる本発明の形質転
換体を培地に培養し、培養物中に本発明のポリペプチド
を生成蓄積させ、該培養物から採取することにより、本
発明のポリペプチドを製造することができる。本発明の
形質転換体を培地に培養する方法は、宿主の培養に用い
られる通常の方法に従って行うことができる。
【0047】本発明の形質転換体が大腸菌等の原核生物
あるいは酵母等の真核生物を宿主として得られた形質転
換体である場合、該形質転換体を培養する培地として、
該形質転換体が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等
を含有し、該形質転換体の培養を効率的に行える培地で
あれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
【0048】炭素源としては、該形質転換体が資化し得
るものであればよく、グルコース、フラクトース、スク
ロース、これらを含有する糖蜜、デンプンあるいはデン
プン加水分解物等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の
有機酸、エタノール、プロパノールなどのアルコール類
等を用いることができる。
【0049】窒素源としては、アンモニア、塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸
アンモニウム等の無機酸もしくは有機酸のアンモニウム
塩、その他の含窒素化合物、ならびに、ペプトン、肉エ
キス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加
水分解物、大豆粕および大豆粕加水分解物、各種発酵菌
体およびその消化物等を用いることができる。
【0050】無機塩としては、リン酸第一カリウム、リ
ン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシ
ウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫
酸銅、炭酸カルシウム等を用いることができる。培養
は、振盪培養または深部通気攪拌培養などの好気的条件
下で行う。培養温度は15〜40℃がよく、培養時間
は、通常16時間〜7日間である。培養中のpHは3.
0〜9.0に保持することが好ましい。pHの調整は、
無機または有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシ
ウム、アンモニアなどを用いて行う。
【0051】また、培養中必要に応じて、アンピシリン
やテトラサイクリン等の抗生物質を培地に添加してもよ
い。プロモーターとして誘導性のプロモーターを用いた
組換えベクターで形質転換した微生物を培養するときに
は、必要に応じてインデューサーを培地に添加してもよ
い。例えば、lacプロモーターを用いた組換えベクター
で形質転換した微生物を培養するときにはイソプロピル
−β−D−チオガラクトピラノシド等を、tr pプロモー
ターを用いた組換えベクターで形質転換した微生物を培
養するときにはインドールアクリル酸等を培地に添加し
てもよい。
【0052】動物細胞を宿主として得られた形質転換体
を培養する培地としては、一般に使用されているRPMI16
40培地〔The Journal of the American Medical Associ
ation, 199, 519 (1967)〕、EagleのMEM培地〔Science,
122, 501 (1952)〕、ダルベッコ改変MEM培地〔Virolog
y, 8, 396 (1959)〕、199培地〔Proceeding of the
Society for the Biological Medicine, 73, 1 (195
0)〕またはこれら培地に牛胎児血清等を添加した培地等
を用いることができる。
【0053】培養は、通常pH6〜8、30〜40℃、
5%CO2存在下等の条件下で1〜7日間行う。また、
培養中必要に応じて、カナマイシン、ペニシリン等の抗
生物質を培地に添加してもよい。
【0054】昆虫細胞を宿主として得られた形質転換体
を培養する培地としては、一般に使用されているTNM-FH
培地(Pharmingen社製)、Sf-900 II SFM培地(Life Te
chnologies社製)、ExCell400、ExCell405(いずれもJR
H Biosciences社製)、Grace's Insect Medium〔Natur
e, 195, 788 (1962)〕等を用いることができる。
【0055】培養は、通常pH6〜7、25〜30℃等
の条件下で、1〜5日間行う。また、培養中必要に応じ
て、ゲンタマイシン等の抗生物質を培地に添加してもよ
い。植物細胞を宿主として得られた形質転換体は、細胞
として、または植物の細胞や器官に分化させて培養する
ことができる。該形質転換体を培養する培地としては、
一般に使用されているムラシゲ・アンド・スクーグ(MS)
培地、ホワイト(White)培地、またはこれら培地にオー
キシン、サイトカイニン等、植物ホルモンを添加した培
地等を用いることができる。
【0056】培養は、通常pH5〜9、20〜40℃の
条件下で3〜60日間行う。また、培養中必要に応じ
て、カナマイシン、ハイグロマイシン等の抗生物質を培
地に添加してもよい。上記のとおり、変異HVC002
ポリペプチドをコードするDNAを組み込んだ組換え体
ベクターを保有する微生物、動物細胞、あるいは植物細
胞由来の形質転換体を、通常の培養方法に従って培養
し、該ポリペプチドを生成蓄積させ、該培養物より該ポ
リペプチドを採取することにより、該ポリペプチドを製
造することができる。
【0057】遺伝子の発現方法としては、直接発現以外
に、モレキュラー・クローニング第2版に記載されてい
る方法等に準じて、分泌生産、融合ポリペプチド発現等
を行うことができる。変異HVC002ポリペプチドの
生産方法としては、宿主細胞内に生産させる方法、宿主
細胞外に分泌させる方法、あるいは宿主細胞外膜上に生
産させる方法があり、使用する宿主細胞や、生産させる
ポリペプチドの構造を変えることにより、該方法を選択
することができる。
【0058】変異HVC002ポリペプチドが宿主細胞
内あるいは宿主細胞外膜上に生産される場合、ポールソ
ンらの方法〔J. Biol. Chem.,264, 17619 (1989)〕、
ロウらの方法〔Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 86, 8227
(1989)、Genes Develop., 4, 1288(1990)〕、または
特開平5-336963、特開平6-823021等に記載の方法を準用
することにより、該ポリペプチドを宿主細胞外に積極的
に分泌させることができる。
【0059】すなわち、遺伝子組換えの手法を用いて、
変異HVC002ポリペプチドの活性部位を含むポリペ
プチドの手前にシグナルペプチドを付加した形で発現さ
せることにより、本発明のポリペプチドを宿主細胞外に
積極的に分泌させることができる。
【0060】また、特開平2-227075に記載されている方
法に準じて、ジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子等を用いた遺
伝子増幅系を利用して生産量を上昇させることもでき
る。さらに、遺伝子導入した動物または植物の細胞を再
分化させることにより、遺伝子が導入された動物個体
(トランスジェニック非ヒト動物)または植物個体(ト
ランスジェニック植物)を造成し、これらの個体を用い
て変異HVC002ポリペプチドを製造することもでき
る。
【0061】形質転換体が動物個体または植物個体の場
合は、通常の方法に従って、飼育または栽培し、該ポリ
ペプチドを生成蓄積させ、該動物個体または植物個体よ
り該ポリペプチドを採取することにより、該ポリペプチ
ドを製造することができる。
【0062】動物個体を用いて変異HVC002ポリペ
プチドを製造する方法としては、例えば公知の方法〔Am
erican Journal of Clinical Nutrition, 63, 639S (19
96)、American Journal of Clinical Nutrition, 63, 6
27S (1996)、Bio/Technology, 9, 830 (1991)〕に準じ
て遺伝子を導入して造成した動物中に変異HVC002
ポリペプチドを生産する方法があげられる。
【0063】動物個体の場合は、例えば、変異HVC0
02ポリペプチドをコードするDNAを導入したトラン
スジェニック非ヒト動物を飼育し、該ポリペプチドを該
動物中に生成・蓄積させ、該動物中より該ポリペプチド
を採取することにより、該ポリペプチドを製造すること
ができる。該動物中の生成・蓄積場所としては、例え
ば、該動物のミルク(特開昭63-309192)、卵等をあげ
ることができる。この際に用いられるプロモーターとし
ては、動物で発現できるものであればいずれも用いるこ
とができるが、例えば、乳腺細胞特異的なプロモーター
であるαカゼインプロモーター、βカゼインプロモータ
ー、βラクトグロブリンプロモーター、ホエー酸性プロ
テインプロモーター等が好適に用いられる。
【0064】植物個体を用いて変異HVC002ポリペ
プチドを製造する方法としては、例えば本発明のポリペ
プチドをコードするDNAを導入したトランスジェニッ
ク植物を公知の方法〔組織培養, 20 (1994)、組織培養,
21 (1995)、Trends in Biotechnology, 15, 45 (199
7)〕に準じて栽培し、該ポリペプチドを該植物中に生成
・蓄積させ、該植物中より該ポリペプチドを採取するこ
とにより、該ポリペプチドを生産する方法があげられ
る。
【0065】上記形質転換体により製造されたポリペプ
チドを単離精製するためには、通常の酵素の単離精製法
を用いることができる。例えば本発明のポリペプチド
が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了
後、細胞を遠心分離により回収し、水系緩衝液にけん濁
後、超音波破砕機、フレンチプレス、マントンガウリン
ホモゲナイザー、ダイノミル等により細胞を破砕し、無
細胞抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離すること
により得られる上清から、通常の酵素の単離精製法、即
ち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶
媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)−セフ
ァロース、DIAION HPA-75(三菱化成社製)等のレジン
を用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S-Sephar
ose FF(Pharmacia社製)等のレジンを用いた陽イオン
交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェ
ニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグ
ラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティ
ークロマトグラフィー法、クロマトフォーカシング法、
等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるいは
組み合わせて用い、精製標品を得ることができる。
【0066】また、該ポリペプチドが細胞内に不溶体を
形成して発現した場合は、同様に細胞を回収後、破砕
し、遠心分離を行うことにより、沈殿画分としてポリペ
プチドの不溶体を回収する。回収したポリペプチドの不
溶体を蛋白質変性剤で可溶化する。該可溶化液を希釈ま
たは透析し、該可溶化液中の蛋白質変性剤の濃度を下げ
ることにより、該ポリペプチドを正常な立体構造に戻
す。該操作の後、上記と同様の単離精製法により該ポリ
ペプチドの精製標品を得ることができる。
【0067】変異HVC002ポリペプチド、あるいは
該ポリペプチドに糖鎖の付加されたポリペプチド等の誘
導体が細胞外に分泌された場合には、培養上清に該ポリ
ペプチドあるいは該ポリペプチドの誘導体を回収するこ
とができる。即ち、該培養物を上記と同様の遠心分離等
の手法により処理することにより培養上清を取得し、該
培養上清から、上記と同様の単離精製法を用いることに
より、精製標品を得ることができる。
【0068】このようにして取得される、変異HVC0
02ポリペプチドにおいて、本発明のポリペプチドとし
て用いることのできるポリペプチドとして、例えば、配
列番号2または3記載のアミノ酸配列を有するポリペプ
チドをあげることができる。
【0069】また、本発明のポリペプチドは、Fmoc
法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBo
c法(t−ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法
によっても製造することができる。また、Advanced Che
mTech社、パーキン・エルマー社、Pharmacia社、Protei
n Technology Instrument社、Synthecell-Vega社、PerS
eptive社、島津製作所等のペプチド合成機を利用して化
学合成することもできる。
【0070】精製した本発明の蛋白質の構造解析は、蛋
白質化学で通常用いられる方法、例えば遺伝子クローニ
ングのための蛋白質構造解析(平野久著、東京化学同人
発行、1993年)に記載の方法により実施可能であ
る。 (3)本発明のポリペプチドを含有する医薬製剤 本発明のポリペプチドを含有する医薬製剤は、活性成分
として該ポリペプチド単独で、あるいは任意の他の治療
のための有効成分との混合物として含有することができ
る。また、それら医薬製剤は、活性成分を薬理学的に許
容される一種もしくはそれ以上の担体と一緒に混合し、
製剤学の技術分野においてよく知られている任意の方法
により製造される。
【0071】投与経路は、治療に際し最も効果的なもの
を使用するのが望ましく、経口または、例えば静脈内な
どの非経口をあげることができる。投与形態としては、
錠剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、注射剤などがある。
経口投与に適当な、例えばシロップ剤のような液体調製
物は、水、蔗糖、ソルビット、果糖などの糖類、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコ
ール類、ごま油、オリーブ油、大豆油などの油類、p−
ヒドロキシ安息香酸エステル類などの防腐剤、ストロベ
リーフレーバー、ペパーミントなどのフレーバー類など
を使用して製造できる。また、錠剤、散剤および顆粒剤
などは、乳糖、ブドウ糖、蔗糖、マンニットなどの賦形
剤、澱粉、アルギン酸ソーダなどの崩壊剤、ステアリン
酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤、ポリビニールア
ルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチンな
どの結合剤、脂肪酸エステルなどの界面活性剤、グリセ
リンなどの可塑剤などを用いて製造できる。
【0072】非経口投与に適当な製剤は、好ましくは受
容者の血液と等張である活性化合物を含む滅菌水性剤か
らなる。例えば、注射剤の場合は、塩溶液、ブドウ糖溶
液または塩水とブドウ糖溶液の混合物からなる担体など
を用いて注射用の溶液を調製する。
【0073】また、これら非経口剤においても、経口剤
で例示した希釈剤、防腐剤、フレーバー類、賦形剤、崩
壊剤、滑沢剤、結合剤、界面活性剤、可塑剤などから選
択される1種もしくはそれ以上の補助成分を添加するこ
ともできる。本発明のポリペプチドの投与量および投与
回数は、投与形態、患者の年齢、体重、治療すべき症状
の性質もしくは重篤度により異なるが、通常経口の場
合、成人一人当り0.01mg〜1g、好ましくは0.
05〜50mgを一日一回ないし数回投与する。静脈内
投与などの非経口投与の場合、成人一人当り0.001
〜100mg、好ましくは0.01〜10mgを一日一
回ないし数回投与する。しかしながら、これら投与量お
よび投与回数に関しては、前述の種々の条件により変動
する。
【0074】本発明のポリペプチドは、人体において低
濃度のHVC002が発現している正常な状況下におい
て、HVC002特異的にケモタキシス促進活性を示す
ため、本発明のポリペプチドを含有する医薬製剤は、寄
生虫等の感染に対する予防および治療に用いることがで
きる。
【0075】更に、本発明のポリペプチドは、過剰な生
体防御反応により高濃度のHVC002が発現している
状況下においては、アンタゴニスト活性を有するため、
本発明のポリペプチドを含有する医薬製剤は、喘息、ア
トピー等の治療に用いることができる。
【0076】(4)本発明のDNAを含有する医薬製剤 本発明のポリペプチドをコードするDNAを組み込んだ
遺伝子治療用のベクターを患者に投与し、ターゲットと
なる細胞内で、本発明のポリペプチドをコードするDN
Aを発現させることにより、喘息、アトピー等の治療を
行うことができる。以下、本発明を詳細に説明する。
【実施例】
【0077】実施例1 N末端側のアミノ酸を欠失させ
た、各種変異HVC002をコードするDNAの作製 (1)野生型HVC002をコードするDNAの作製 pET−21a(+)(Novagen社製)上のT7プロモ
ーターの下流(NdeI/NotI部位)に、pHVC
002(WO98/24817:FERM BP-5585)のPmaCI/
otI(390bp)断片および配列番号6および配列
番号7に示した塩基配列よりなる合成DNAリンカーを
導入し、メチオニン残基(M)、プロテアーゼFactor X
a切断認識部位〔イソロイシン-グルタミン酸-グリシン-
アルギニン(I・E・G・R)〕、および野生型HVC0
02をコードするDNA、MIEGR−HVC002を
含有するプラスミドpET−HVCを作製した(図
1)。
【0078】(2)pET−HVC△1の作製 配列番号8および配列番号9に示した塩基配列をそれぞ
れ有する合成DNAをプライマーとして用い、pET−
HVCを鋳型としてPCRを行った。PCRは、10p
mol各プライマー、10ng pET−HVC、10
mMデオキシヌククレオチド三リン酸、Ex−Taqポ
リメラーゼバッファー(宝酒造製)、および5unit
s Ex−Taqポリメラーゼよりなる反応液100m
lを用い、96℃で30秒間、45℃で30秒間、72
℃で1分間の反応工程を1サイクルとして、30サイク
ル繰り返すことにより行った。
【0079】PCR後、増幅したDNAを回収し、Nd
I/EcoRIで処理した後、1.5%アガロースゲ
ルで電気泳動を行い、95bpの断片をゲルから精製し
た。本断片を、pET−HVCのNdeI/EcoR
(5.8bp)断片に連結させ、MIEGR−HVC△
1をコードするDNAを含有するプラスミドpET−H
VC△1を作製した。
【0080】(3)pET−HVC△2の作製 配列番号10および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用いる以外は、上記
(2)と同じ方法により、MIEGR−HVC△2をコ
ードするDNAを含有するプラスミドpET−HVC△
2を作製した。
【0081】(4)pET−HVC△3の作製 配列番号11および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用いる以外は、上記
(2)と同じ方法により、MIEGR−HVC△3をコ
ードするプラスミドpET−HVC△3を作製した。
【0082】(5)pET−HVC△4の作製 配列番号12および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用いる以外は、上記
(2)と同じ方法により、MIEGR−HVC△4をコ
ードするDNAを含有するプラスミドpET−HVC△
4を作製した。
【0083】(6)pET−HVC△5の作製 配列番号13および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用いる以外は、上記
(2)と同じ方法により、MIEGR−HVC△5をコ
ードするDNAを含有するプラスミドpET−HVC△
5を作製した。
【0084】(7)pET−HVC△6の作製 配列番号14および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用いる以外は、上記
(2)と同じ方法により、MIEGR−HVC△6をコ
ードするDNAを含有するプラスミドpET−HVC△
6を作製した。
【0085】(8)pET−HVC△7の作製 配列番号15および配列番号9に示した塩基配列をそれ
ぞれ有する合成DNAをプライマーとして用いる以外
は、上記(2)と同じ方法により、M−HVC△7をコ
ードするDNAを含有するプラスミドpET−HVC△
7を作製した。
【0086】(9)pET−HVC△8の作製 配列番号16および配列番号9に示した塩基配列を有す
る合成DNAをプライマーとして用い、上記(2)と同
じ条件で、PCRを行った。PCR後、増幅したDNA
を回収し、制限酵素EcoRIおよびNdeIで処理し
た後、1.5%アガロースゲルで電気泳動を行い、63
bpのDNA断片をゲルから精製した。
【0087】本DNA断片と、pET−HVCのEco
RI−NdeI(6kbp)断片とを連結させ、M−H
VC△8をコードするDNAを含有するプラスミドpE
T−HVC△8を作製した。 (10)pET−HVC△9の作製 配列番号17およびおよび配列番号9に示した塩基配列
を有する合成DNAをプライマーとして用いる以外は、
上記(8)と同じ方法により、M−HVC△9をコード
するDNAを含有するプラスミドpET−HVC△9を
作製した。
【0088】実施例2 野生型HVC002および各種
変異型HVC002蛋白質の発現 実施例1で取得した、pET−HVC△1、pET−H
VC△2、pET−HVC△3、pET−HVC△4、
pET−HVC△5、pET−HVC△6、pET−H
VC△7、pET−HVC△8、およびpET−HVC
△9を、大腸菌BL21(DE3)株にそれぞれ導入した。
【0089】上記の形質転換株を、それぞれ50μg/
mlのアンピシリンを含む、500mlのLB培地中、
37℃で、OD660が約0.7となるまで培養した後、
IPTGを1mMになるように添加し、さらに5時間培
養した。該培養により、野生型HVC002または各種
変異型HVC002蛋白質をそれぞれ発現させた。
【0090】実施例3 野生型HVC002および各種
変異型HVC002蛋白質の精製 野生型HVC002または各種変異型HVC002蛋白
質を発現させた大腸菌を、それぞれ回収し、20mlの
20mM Tris−HCl(pH8.0)/250m
M Sucrose溶液中に懸濁した。
【0091】得られたこれら懸濁液中の菌体を、フレン
チプレッシャーセル(Aminco社製)を用い、12,0
00psiで破砕した後、150,000 x gで30分間遠心
分離し、不溶性蛋白質(顆粒)として発現した上記蛋白
質を回収した。得られた顆粒をそれぞれ、6Mグアニジ
ン塩酸/1mM DTT/0.1M Tris−HCl
(pH8.0)溶液7mlに溶解後、150,000 x gで
30分間遠心分離し、上清を0.1M Tris−HC
l(pH8.0)/1mM 酸化型グルタチオン/0.
1mM 還元型グルタチオン溶液で20倍に希釈し、4
℃で12時間攪拌し可溶化した。
【0092】得られた各々の可溶化液を、予め50mM
リン酸ナトリウム(pH6.5)で平衡化させたヘパリ
ンセルロファイン(チッソ社製)カラム(20ml)に
通塔し、該カラムを50mMリン酸ナトリウム(pH
6.5)100mlで洗浄した後、カラムに吸着した上
記蛋白質を、0〜1M NaClの濃度勾配溶出液60
mlを用いて溶出させた。
【0093】pET−HVC、pET−HVC△1、p
ET−HVC△2、pET−HVC△3、pET−HV
C△4、pET−HVC△5またはpET−HVC△6
を導入して得られた大腸菌により発現された蛋白質(以
下、それぞれの蛋白質を野生型HVC002、HVC△
1、HVC△2、HVC△3、HVC△4、HVC△
5、HVC△6と呼ぶ)由来の溶出画分については、該
画分をそれぞれ20mMTris−HCl(pH8.
0)/100mM NaCl/2mM CaCl2に対し
て透析した後、Factor Xaを、蛋白質:Factor Xa=40
0:1になるように添加し、25℃で5時間反応させる
ことにより、各々の蛋白質のN末端側ペプチドMet−
Ile−Glu−Gly−Argを切断した。
【0094】pET−HVC△7、pET−HVC△8
またはpET−HVC△9を導入して得られた大腸菌に
より発現された蛋白質(以下、それぞれの蛋白質をHV
C△7+M、HVC△8、HVC△9と呼ぶ)由来の溶
出画分に関しては、該溶出画分をそれぞれPBSに対し
て透析した。
【0095】上記で得られた、N末端側ペプチド切断処
理溶液または透析処理溶液に、予め50mMリン酸ナト
リウム(pH6.5)/0.4M NaCl溶液で平衡
化させたSPセファロース樹脂3mlを添加し、4℃で
12時間放置した。放置後、得られた樹脂をそれぞれカ
ラムに詰め、50mMリン酸ナトリウム(pH6.5)
/0.4M NaCl溶液10mlで洗浄した後、50
mMリン酸ナトリウム(pH6.5)/1M NaCl
溶出溶液5mlを用い、各々の蛋白質を溶出させた。
【0096】得られた溶出液をそれぞれPBSに対して
透析後、各透析処理液よりサンプリングし、15% ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動、クマシーブリリアント
ブルーを用いたゲル染色による解析を行った。該解析に
より、いずれの蛋白質についても90%以上の純度に精
製されていることを確認した。野生型HVC002、H
VC△8およびHVC△9の精製標品の解析結果を図2
に示した。
【0097】実施例4 野生型HVC002および各種
変異型HVC002蛋白質の構造解析 MALDI-TOFMSスペクトルを解析することによって、実施
例3で精製した各種蛋白質の分子量を求めた。測定に
は、REFLEX装置(Bruker社製)を使用した。
【0098】アセトニトリルと0.1%トリフルオロ酢
酸水溶液の1:1(v/v)混合溶液で10mg/ml
になるようにシナピン酸を溶解し、マトリックス溶液を
調製した。実施例3で取得した各精製蛋白質溶液(2μ
l)とマトリックス溶液(2μl)とを混合し、そのう
ちの1μlをTOFMSターゲット上に滴下し、風乾さ
せて結晶化させ、測定した。
【0099】測定には窒素レーザー(377nm)を使
用し、加速電圧19.0または27.5kV、リニアモ
ードの条件で行った。窒素較正にはチトクロームc(M
w=12360.8)を使用し、[M+H]+、[M+
2H]2+の二点を用いて較正した。質量較正はターゲッ
ト毎、測定毎に行った。その結果、野生型HVC00
2、HVC△1、HVC△2、HVC△3、HVC△
4、HVC△5、HVC△6、HVC△7+M、HVC
△8およびHVC△9の観測値は、それぞれ、839
3.3、8293.8、8137.2、8078.6、
7990.7、7876.6、7763.9、780
3.6、7548.8および7443.0であった。
【0100】更に、以下に示した方法で、精製蛋白質の
N末端配列を決定した。即ち、精製標品を2-メルカプト
エタノール還元下でSDS−PAGEを行った後、P. M
atsudairaの方法〔J. Biol. Chem., 262, 10035-10038
(1987)〕に従いPVDF膜(ProBlottTM, PERKIN ELMER
社製)へ、各蛋白質を電気的に転写した。
【0101】該膜をクマシーブリリアントブルーで染色
し、10kDa付近のバンドを切り出し、気相プロテイ
ンシークエンサー(PPSQ−10、島津製作所製)を
用いて、島津全自動蛋白質一次構造分析装置PPRQ−
10取り扱い説明書に従ってN末端アミノ酸配列を解析
した。
【0102】上記分子量測定およびアミノ酸配列解析よ
り、各々の蛋白質は下記のアミノ酸配列を有することが
わかった。 野生型HVC002:配列番号1記載のアミノ酸配列 HVC△1:配列番号1記載の第2〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△2:配列番号1記載の第3〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△3:配列番号1記載の第4〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△4:配列番号1記載の第5〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△5:配列番号1記載の第6〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△6:配列番号1記載の第7〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△7+M:配列番号1記載の第8〜71番目まで
のアミノ酸配列のN末端側にメチオニンが付加されたア
ミノ酸配列 HVC△8:配列番号1記載の第9〜71番目までのア
ミノ酸配列 HVC△9:配列番号1記載の第10〜71番目までの
アミノ酸配列
【0103】実施例5 野生型HVC002および各種
変異型HVC002蛋白質の、ヒト末梢血好酸球に対す
in vitroケモタキシスアッセイ (1)ヒト末梢血からの好酸球の調製 ヘパリンナトリウム注射液(10,000units/10ml)
200mlを入れた注射筒を用いて血液を採取し、採取
した血液10mlに対して生理食塩水(大塚製薬製)2
0mlを添加し、希釈した。
【0104】1.085g/ml Percoll 12ml上
に、上記の希釈血液38mlを重層し、室温、1,50
0rpmの条件で25分間遠心分離した後、血漿、単核
球、および血小板を含む画分を除去した。残りの画分に
無菌氷冷水18mlを添加することにより溶血させた
後、氷冷10×PIPES緩衝液(64.3g NaCl, 3.7g KCl, 7
6g PIPES, 42 ml 10N NaOH/1L)2mlを添加して等張
に戻した。
【0105】得られた溶液を、4℃、1,200rpmの条
件で5分間遠心分離し、好酸球を含む沈殿画分を2ml
の1×PIPES緩衝液に懸濁させ、上記の溶血操作をさら
に2回行った。得られた溶液を、4℃、1,200rpmの
条件で5分間遠心分離した後、上清を吸引し、得られた
好酸球を1%FCS-1×PIPES緩衝液10mlで洗浄した。
【0106】該好酸球懸濁液を4℃、1,200rpmの条
件で5分間遠心分離し、得られた好酸球を、約2×10
7cells/mlになるように10% FCSを含むR
PMI1640培地に懸濁後、107細胞当たり2mg
の抗CD16抗体(Immunotech社製)を添加した。
【0107】該懸濁液を、氷冷下で30分間振とう後、
FCS-PIPESを10ml添加した。該懸濁液を遠心分離
し、好酸球を取得した。該好酸球を1mlの10% FCS
-RPMI培地に懸濁し、該懸濁液に10% FCS-RPMI培地で
2回洗浄したDynabeads(anti-mouse IgG beads、Dynal
社製)を、顆粒球:Dynabeads=1:4となるように添
加し、氷冷下で45分間振とうした。
【0108】振とう後、磁石でDynabeadsを引き付け、
好酸球を含む溶液画分を分取した。該Dynabeadsに再度
2mlの10% FCS-RPMI培地を加えて軽く振り混ぜた
後、上記同様溶液画分を回収した。回収した溶液画分を
合わせ、混入したDynabeadsを磁石を用いて完全に除去
し、ヒト抹梢血由来の好酸球を調製した。(2)活性測定 HVC002による、末梢血好酸球に対するin vitro
モタキシスアッセイを、フィルター(polycarbonate fi
lter, pore size; 5mm, Neuro Probe社製)を介して上
槽と下槽に仕切られたケモタキシスチャンバーMBA96(N
euro Probe社製)を用いて、以下のように行った。
【0109】下槽にあるケモタキシスアッセイ用96穴
専用プレートに0.1、1、10、100、1000n
M/350μlになるように野生型HVC002または
各種変異型HVC002のケモカインを添加し、上槽に
2×104細胞/200μl/wellになるように上記
(1)で調製した末梢血好酸球を添加した。
【0110】ケモカインおよび好酸球は、1% FCS
および0.2% NaHCO3(GibcoBRL社製)を含むR
PMI 1640培地(ニッスイ製)で調製した。該ケ
モタキシスチャンバーを、37℃、CO2インキュベー
ター中で1時間放置後、上槽中の細胞を除去し、フィル
ターおよび下槽のプレートを、4℃、1,200rpmの条
件で10分間遠心分離した。
【0111】上層を除去した後、該プレートに0.3%
(w/v)cetyl trimethyl-ammonium bromideを50μ
l/well添加し、30秒間振とうした。振とう後、
該プレートに、50mM クエン酸ナトリウム(pH
5.0)、0.4mg/ml o-phenylenediamine dihy
drochloride (tablet)(Sigma社製)および8.8mM
過酸化水素溶液よりなる反応液を100μl/well
添加し、室温で5分間反応させた。
【0112】該プレートに、4N 硫酸を50μl/w
ell添加し、反応を止め、490nmにおける吸光度
をマイクロプレートリーダー(Benchmark, Bio-Rad社
製)を用いて測定した。結果を図3に示した。
【0113】野生型HVC002、HVC△1、HVC
△2、HVC△3、HVC△4、HVC△5、HVC△
6、HVC△7+Mは好酸球に対するケモタキシス活性
を示したが、HVC△8、および、HVC△9のケモタ
キシス活性は失われていた。
【0114】実施例6 HVC△8およびHVC△9によ
る、ヒト末梢血好酸球に対する、in vitroケモタキシス
阻害活性の測定 下槽のケモタキシスアッセイ用96穴専用プレート(Neur
o Probe社製)に、25nM野生型HVC002、50
nM野生型HVC002、10nMヒトeotaxin(Pepro
Tech社製)または10nMヒトRANTES(Pepro Tech社
製)、および、0〜1000nMの濃度のHVC△8ま
たはHVC△9を添加し、上槽に、2×104細胞/20
0ml/wellになるように末梢血好酸球を添加する
以外は、実施例5と同様の条件でケモタキシスアッセイ
を行った。
【0115】結果を図4および5に示した。HVC△8
およびHVC△9は、添加濃度に依存して、野生型HV
C002、ヒトeotaxin、およびヒトRANTESの活性を阻
害することが明らかとなった。
【0116】実施例7 HVC△8およびHVC△9によ
る、マウス末梢血好酸球に対する、invitroケモタキシ
ス阻害活性の測定 (1)マウス好酸球の調製 IL-5トランスジェニックマウスの腹腔に40mg/ml
の塩化カドミウム溶液(生理食塩水に溶解したもの)
0.5mlを投与した。
【0117】翌日、マウスの頚動脈を切断し脱血を行っ
た後、背部から皮膚を剥ぎ、筋肉層を露出させ、背筋層
(背骨の脇)に注射針(18G)を刺し、腹腔に約3m
lの空気と5mlの氷冷したPBSを注射器を用いて注
入し、マウスを振とうする事により腹腔内を洗浄した。
【0118】洗浄後、注射器を用いて無菌的に洗浄液の
回収を行った。この操作を再度繰り返し、得られた2回
の洗浄液を合わせ、ポリプロピレン製遠心管に入れ、8
00rpm(約120 x g)で10分間遠心分離し、
好酸球を含む腹腔浸出細胞(peritoneal exudate cell
:PEC)を回収した。更にRPMI1640培地で細
胞を2回洗浄した後、10% FCSを含むRPMI1
640培地(2−メルカプトエタノール及び抗生物質を
含まないもの)に懸濁した。
【0119】(2)活性測定 96穴プレートの下槽に10nM マウスeotaxin(Pepro
Tech社製)、および0〜1250nMのHVC△8また
はHVC△9を添加し、上槽に2×104細胞/200m
l/wellになるように上記(1)で調製した血好酸
球を添加する以外は、実施例5と同様の条件でケモタキ
シスアッセイを行った。
【0120】結果を図6に示した。HVC△8、HVC
△9は何れも、添加濃度に依存して、マウスeotaxinの活
性を阻害することが明らかとなった。
【0121】実施例8 ヒト末梢血好酸球と125I−ケ
モカインとの結合阻害アッセイ 実施例5に記載の方法に準じて調製した末梢血好酸球
を、1×106細胞/mlになるように緩衝液A(50
mM Hepes−NaOH(pH7.5)/1mM C
aCl2/5mM MgCl2/0.5% BSA/0.0
2% Na−Azide)に懸濁した。
【0122】該懸濁液100mlに対して、 0.4nMの125I−ヒトeotaxin(Amersham-Pharm
acia Biotech製)または0.4nMの125I-ヒトMIP-1a
(Amersham-Pharmacia Biotech製)溶液50μl、およ
び 緩衝液A、0.03〜310nMの濃度に緩衝液A
で調製した非標識MIP-1a、非標識野生型HVC002、
または、非標識HVC△8もしくは非標識HVC△9を
添加し、さらに、緩衝液Aで反応容量を200μlに調製
し、37℃で1時間反応させた。
【0123】反応後、反応液を10,000rpmで3分間遠
心分離し、好酸球を回収した。該好酸球に、緩衝液B
(緩衝液A+0.5M NaCl)150mlを添加し
て細胞を洗浄後、14,000rpmで3分間遠心分離
し、好酸球を回収した。該好酸球を再び300μlの緩
衝液Bに懸濁後、RIAチューブに移し、γ−カウンタ
ーで125Iの放射活性を測定した。
【0124】結果を図7に示した。HVC△8およびH
VC△9は、野生型HVC002と同様に、好酸球と
125I−ヒトeotaxinとの結合を阻害するが、好酸球と
125I-ヒトMIP-1αとの結合を阻害しないことが明らか
となった。eotaxinは、CCR3を、MIP-1αはCCR1
を認識するので、HVC△8およびHVC△9はCCR3
を認識することが強く示唆された。
【0125】実施例9 HVC△8およびHVC△9によ
る、ヒト末梢血好酸球に対する、in vitroケモタキシス
促進活性の測定 下槽に、5nM 野生型HVC002および0〜100
0nMのHVC△8またはHVC△9を添加し、上槽
に、2×104細胞/200μl/wellになるよう
に好酸球を添加する以外は、実施例5と同様の条件でケ
モタキシスアッセイを行った。
【0126】結果を図8に示した。HVC002の濃度
が5nMのように低い状況下において、HVC△8、H
VC△9はケモタキシス促進活性を示すことが明白とな
った。以上の結果より、HVC△8およびHVC△9は、
低濃度のHVC002が発現している正常な状況下にお
いては、ケモタキシス促進活性を示し、異常に高濃度の
HVC002が発現している状況下においてはアンタゴ
ニスト活性を有する優れたポリペプチドであることが分
かった。
【0127】
【配列表フリーテキスト】
配列番号6−人工配列の説明:合成DNA 配列番号7−人工配列の説明:合成DNA 配列番号8−人工配列の説明:合成DNA 配列番号9−人工配列の説明:合成DNA 配列番号10−人工配列の説明:合成DNA 配列番号11−人工配列の説明:合成DNA 配列番号12−人工配列の説明:合成DNA 配列番号13−人工配列の説明:合成DNA 配列番号14−人工配列の説明:合成DNA 配列番号15−人工配列の説明:合成DNA 配列番号16−人工配列の説明:合成DNA 配列番号17−人工配列の説明:合成DNA
【0128】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> KYOWA HAKKO KOGYO CO., LTD. <120> Novel Chemokine Receptor Antagonist <130> H11-0411N2 <140> <141> <160> 4 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0129】 <210> 1 <211> 71 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Thr Arg Gly Ser Asp Ile Ser Lys Thr Cys Cys Phe Gln Tyr Ser His 1 5 10 15 Lys Pro Leu Pro Trp Thr Trp Val Arg Ser Tyr Glu Phe Thr Ser Asn 20 25 30 Ser Cys Ser Gln Arg Ala Val Ile Phe Thr Thr Lys Arg Gly Lys Lys 35 40 45 Val Cys Thr His Pro Arg Lys Lys Trp Val Gln Lys Tyr Ile Ser Leu 50 55 60 Leu Lys Thr Pro Lys Gln Leu 65 70
【0130】 <210> 2 <211> 63 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Thr Cys Cys Phe Gln Tyr Ser His Lys Pro Leu Pro Trp Thr Trp Val 1 5 10 15 Arg Ser Tyr Glu Phe Thr Ser Asn Ser Cys Ser Gln Arg Ala Val Ile 20 25 30 Phe Thr Thr Lys Arg Gly Lys Lys Val Cys Thr His Pro Arg Lys Lys 35 40 45 Trp Val Gln Lys Tyr Ile Ser Leu Leu Lys Thr Pro Lys Gln Leu 50 55 60
【0131】 <210> 3 <211> 62 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3 Cys Cys Phe Gln Tyr Ser His Lys Pro Leu Pro Trp Thr Trp Val Arg 1 5 10 15 Ser Tyr Glu Phe Thr Ser Asn Ser Cys Ser Gln Arg Ala Val Ile Phe 20 25 30 Thr Thr Lys Arg Gly Lys Lys Val Cys Thr His Pro Arg Lys Lys Trp 35 40 45 Val Gln Lys Tyr Ile Ser Leu Leu Lys Thr Pro Lys Gln Leu 50 55 60
【0132】 <210> 4 <211> 189 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 4 acctgctgct tccaatacag ccacaagccc cttccctgga cctgggtgcg aagctatgaa 60 ttcaccagta acagctgctc ccagcgggct gtgatattca ctaccaaaag aggcaagaaa 120 gtctgtaccc atccaaggaa aaaatgggtg caaaaataca tttctttact gaaaactccg 180 aaacaattg 189
【0133】 <210> 5 <211> 186 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 5 tgctgcttcc aatacagcca caagcccctt ccctggacct gggtgcgaag ctatgaattc 60 accagtaaca gctgctccca gcgggctgtg atattcacta ccaaaagagg caagaaagtc 120 tgtacccatc caaggaaaaa atgggtgcaa aaatacattt ctttactgaa aactccgaaa 180 caattg 186
【0134】 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 6 tatgatcgaa ggtcgtacac 20
【0135】 <210> 7 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 7 gtgtacgacc ttcgatca 18
【0136】 <210> 8 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 8 agatatacat catatgatcg aaggtcgtcg tgggagtgac atatccaag 49
【0137】 <210> 9 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 9 cacagcccgc tgggagcagc tgttactggt 30
【0138】 <210> 10 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 10 tatagatatg catatgatcg aaggtcgtgg gagtgacata tccaagacc 49
【0139】 <210> 11 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 11 agatatgatc catatgatcg aaggtcgtag tgacatatcc aagacctgc 49
【0140】 <210> 12 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 12 tatgatcgaa catatgatcg aaggtcgtga catatccaag acctgctgc 49
【0141】 <210> 13 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 13 gatcgaaggt catatgatcg aaggtcgtat atccaagacc tgctgcttc 49
【0142】 <210> 14 <211> 58 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 14 tatagatata gatatacatc atatgatcga aggtcgttcc aagacctgct gcttccaa 58
【0143】 <210> 15 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 15 tgggagtgac catatgaaga cctgctgctt ccaa 34
【0144】 <210> 16 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 16 gagtgacata catatgacct gctgcttcca atac 34
【0145】 <210> 17 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Synthetic DNA <400> 17 tgacatatcc catatgtgct gcttccaata cagc 34
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラスミドpET−HVCの構造を示した図
である。
【図2】 野生型HVC002(WT)、HVC△8
(△8)およびHVC△9(△9)の精製標品のSDS
−PAGEによる解析結果を示した図である。
【図3】 野生型HVC002(WT)、HVC△8
(△8)およびHVC△9(△9)の、ヒト末梢血好酸
球に対するin vitroケモタキシスアッセイの結果を示し
た図である。
【図4】 HVC△8(△8)およびHVC△9(△
9)による、ヒト末梢血好酸球に対するin vitroケモタ
キシス活性の阻害を示した図である。(A)25nM
野生型HVC002または(B)50nM 野生型HV
C002を用い、0〜1000nMのHVC△8(△
8)またはHVC△9(△9)の存在下において、in v
itroケモタキシスアッセイを行った。
【図5】 HVC△8(△8)およびHVC△9(△
9)による、ヒト末梢血好酸球に対するin vitroケモタ
キシス活性の阻害を示した図である。(A)5nM ヒ
トエオタキシンまたは(B)5nM ヒトRANTES
を用い、0〜400nMの各濃度におけるHVC△8
(△8)またはHVC△9(△9)の存在下において、
in vitroケモタキシスアッセイを行った。
【図6】 HVC△8(△8)およびHVC△9(△
9)による、マウス末梢血好酸球に対するin vitroケモ
タキシス活性の阻害を示した図である。10nM マウ
スエオタキシンを用い、0〜1250nMの各濃度にお
ける(A)HVC△8(△8)または(B)HVC△9
(△9)の存在下において、invitroケモタキシスアッ
セイを行った。
【図7】 HVC△8(△8)またはHVC△9(△
9)による、ヒト末梢血好酸球に対する125I−ケモカ
イン結合の阻害を示した図である。0〜310nMの各
濃度における野生型HVC002(WT)、HVC△8
(△8)またはHVC△9(△9)またはMIP−1α
の存在下で、(A)0.1nM 125I−エオタキシン或
いは(B)0.1nM 125I−MIP−1αの、末梢血
好酸球に対する結合実験を行った。
【図8】 HVC△8(△8)またはHVC△9(△
9)による、5nM野生型HVC002の、ヒト末梢血
好酸球に対するケモタキシス活性を促進することを示し
た図である。5nM 野生型HVC002を用い、0〜
1000nMのHVC△8(△8)またはHVC△9
(△9)の存在下で、in vitroケモタキシスアッセイを
行った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/52 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 A61K 37/02 C12P 21/02 C12N 5/00 A (72)発明者 中村真子 東京都町田市旭町3丁目6番6号 協和醗 酵工業株式会社東京研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 CA02 DA06 EA04 GA11 GA19 GA25 HA03 HA17 4B064 AG01 AG02 CA02 CA19 CC01 CC24 CD09 CE02 CE03 CE06 CE11 CE12 CE14 CE20 DA01 DA13 4B065 AA26X AA90Y AB01 AC14 AC16 BA01 BA02 BA16 BB01 BB15 BC01 BC03 BD01 BD14 BD15 BD17 BD50 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA06 AA07 BA01 BA08 BA20 BA44 CA53 DA01 DA58 MA17 MA23 MA35 MA41 MA43 MA52 MA66 ZA592 ZB132 ZB322 4H045 AA10 AA20 AA30 CA40 DA01 EA20 EA50 FA74 GA01 GA10 GA15 GA23 GA26 GA31 HA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2または3記載のアミノ酸配列
    からなるポリペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリペプチドをコードす
    るDNA。
  3. 【請求項3】 配列番号4または5記載の塩基配列から
    なるDNA。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のDNAをベクタ
    ーに組み込んで得られる組換え体DNA。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の組換え体DNAを保有す
    る形質転換体。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のポリペプチドをコードす
    るDNAをベクターに組み込んで得られる組換え体DN
    Aを保有する形質転換体を、培地に培養し、培養物中に
    該ポリペプチドを生成蓄積させ、該培養物から該ポリペ
    プチドを採取することを特徴とする、請求項1記載のポ
    リペプチドの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のポリペプチドを有効成分
    として含有する喘息またはアトピーの治療薬。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のポリペプチドを有効成分
    として含有する感染の予防薬。
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