JP2001027496A - 給気式クーラー及びその作製方法 - Google Patents

給気式クーラー及びその作製方法

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JP2001027496A
JP2001027496A JP2000179763A JP2000179763A JP2001027496A JP 2001027496 A JP2001027496 A JP 2001027496A JP 2000179763 A JP2000179763 A JP 2000179763A JP 2000179763 A JP2000179763 A JP 2000179763A JP 2001027496 A JP2001027496 A JP 2001027496A
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グレッグ・ディー・オールソン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内側ヘッダ及びタンクの熱膨張がほぼ一様に
生じ、それにより、内側ヘッダとタンクとが相互に連結
する位置での応力が排除される新規且つ改良された給気
式クーラー構造及びそうした給気式クーラーの作製方法
を提供することである。 【解決手段】 給気式クーラーの平坦な複数の管22が
ヘッダプレート18及び20の間を伸延し、隣り合う各
管22間には熱交換関係下にフィン24が配置される。
ヘッダプレートの中間部28は管長孔34を有し、管2
2の端部36は中間部28の表面38を通過して脚部3
0及び32の間の空間に短い距離伸延される。表面38
にはエラストマー材料部分42が付着される。エラスト
マー材料部分42は耐熱性を有し、管22と接触し且つ
包囲するが管端部36とは接触せず、かくして、管端部
とタンク10の内部との間における流体連通が許容され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器に関し、詳
しくは、内燃機関のための給気式クーラー及びその作製
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】様々な理由から、内燃機関でのターボチ
ャージャー或いはスーパーチャージャーの使用量が増え
ている。既知の如く、ターボチャージャーには、エンジ
ンからの排気ガスで駆動され、結局は回転コンプレッサ
を駆動するタービンホイールが含まれ、スーパーチャー
ジャーは、エンジン或いは、最終的にエンジンにより動
力供給されるモーターにより直接駆動される回転コンプ
レッサを含んでいる。何れにせよ、回転コンプレッサが
燃焼空気を、内燃機関システムの燃焼室に入る前に圧縮
する。ターボチャージャーを使用する場合、システム
は、完全に使用されなかった排気ガスが仕事をすること
なく膨張した場合に生じる廃熱あるいは廃エネルギーの
一部を回収する。何れの形式の内燃機関システムも、内
燃機関そのものの幾何学によって得られる以上の高圧縮
比を提供し、任意の所定の運転条件のための燃料燃焼量
を増大させ、エンジン出力を高める。
【0003】導入される燃焼空気は、回転コンプレッサ
で圧縮されるに際して同時に加熱され、密度が減少す
る。かくして、任意の所定圧力下において、ターボチャ
ージャーあるいはスーパーチャージャーからの高温の単
位量の空気に含有される酸素量は、同じ圧力で同量の冷
えた空気に含まれるそれよりもずっと少ない。これが、
内燃機関の任意の所定の運転サイクルで燃焼され得る燃
料量を制限する要因となり、結局、内燃機関の出力は制
限される。それ故、特に自動車用途において、所謂給気
式クーラーが、コンプレッサステージ間あるいは、ター
ボチャージャーあるいはスーパーチャージャーのコンプ
レッサ側と内燃機関の給気マニホルド(或いは相当部
分)との間に導入された。ターボチャージャーあるいは
スーパーチャージャーからの高温の燃焼空気は給気式ク
ーラーを通してエンジンに送られる。同時に、周囲空気
が、燃焼空気とは隔絶された、しかし燃焼空気と熱交換
する流路を通して給気式クーラーを通して送られる。燃
焼空気が冷却されて燃焼空気の密度が高まると、単位給
気量当たりエンジンに提供される酸素量が増大して燃料
がより多く燃焼されるようになり、エンジン出力は増大
する。
【0004】給気式クーラーは比較的ストレスの多い環
境内で運転される。給気式クーラーに入る給気温度は代
表的には約204.4〜約260℃(400〜500°
F)の範囲である一方、給気式クーラーの外側は周囲温
度状況にある。その結果、かなりの熱応力が発生する。
詳しく言うと、代表的な給気式クーラーには、各端部側
にヘッダを配置してコア形態とした、全体に平行な、間
隔を置いた複数の管を含んでいる。側方部材がコアの側
方に沿って伸延される。高温の給気がこれらの側方部材
と接触せずに各管を流動する限り、各管は延び、側方部
材は伸びない。この問題は、一般に、側方部材をスリッ
トで2つの分離要素に分け、各管が熱膨張して延びる際
に各要素に分離させるようにすることで解決されてき
た。この解決策は、管とヘッダとの連結部の破損を最小
化及びあるいは排除する上で十分な効果を奏するもの
の、それ以外の場所に生ずる破損に対する効果は小さ
い。
【0005】別のケース、特に、例えば、蒸気機関車の
ラジエターにおけるそれのように、使用する管が非常に
長い場合には、管を受ける口輪をヘッダの管長孔に配置
し、各口輪の周囲に精密成型したエラストマー材料を配
置し、口輪とヘッダとを相互連結させる。各管は口輪に
導入された後、口輪にロウ付けされる。かくして、各管
及び口輪は、これらを相互連結するエラストマーの柔軟
性に基づいてヘッダに関して移動し得る浮き管構造化さ
れる。この解決策もまた、管/ヘッダ間の連結部の問題
を全て解決するが、問題の全てを解決すものではない。
詳しく説明すると、従来の給気式クーラーは、管を受け
るヘッダを各側に有し、各ヘッダの、管と反対側にはタ
ンクが設けられる。特に、ターボチャージャーあるいは
スーパーチャージャーの回転コンプレッサからの高温の
空気が導入されるタンク入口とヘッダとの結合位置にお
いて、流入する給気からの廃熱は、その表面積が大きい
ことから、ヘッダよりもタンクからより多く放散され
る。通常、ヘッダ及びタンクは細長いことから、タンク
からの熱放散量がヘッダからのそれよりも大きいと、タ
ンク及びヘッダは長手方向に非一様に熱膨張し、その結
果、ヘッダ及びタンクの連結位置で破損する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、上述の従来技術の問題を解決する新規且つ改良され
た給気式クーラー及びその作製方法を提供することであ
る。解決しようとする他の課題は、内側ヘッダ及びタン
クの熱膨張がほぼ一様に生じ、それにより、内側ヘッダ
とタンクとが相互に連結する位置での応力が排除される
新規且つ改良された給気式クーラー構造及びそうした給
気式クーラーの作製方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、間隔を
置いた一対の入口ヘッダ(以下、ヘッダあるいはヘッダ
プレートとも称する)を含む内燃機関と共に使用するた
めの給気式クーラーが提供される。各ヘッダには間隔を
置いた管長孔が位置付けられ、一方のヘッダの管長孔は
他方のヘッダの管長孔と整列し、相当する各管の端部を
受けるようにされる。各ヘッダのために1つの一対のタ
ンクが設けられ、相当するヘッダの側部に冶金学的に結
合される。ヘッダの相当する各管長孔に対して1本の複
数の細長の管が各ヘッダ間に伸延され、関連するヘッダ
の相当する管長孔に各端部が受容される。管の端部は少
なくとも入口ヘッダを貫いて相当するタンクに導通さ
れ、入口ヘッダの、タンクを結合した一方の側部を通過
される。管端部が、流体形式の冶金学的結合材を使用し
て管長孔の相当する1つに結合され、隣り合う管間に
は、各管と熱交換関係下にフィンが伸延される。各タン
クには適宜の給気入口及び給気出口を設け、耐熱性のエ
ラストマー材料部分が、入口ヘッダの、各管とは反対の
側部に、この反対の側部位置での管端部を包囲し且つ接
触する関係で、また一方では各管端部と入口ヘッダに結
合したタンクの内部との間を流体連通させる関係におい
て結合される。
【0008】結局、ヘッダはエラストマー材料部分によ
って絶縁され、もしそのように断熱しない場合における
よりもより冷えた温度下に運転される。“より冷えた温
度”とは、タンクが運転される温度とほぼ同じ温度であ
り、それにより、ヘッダとタンクとはほぼ等しく熱膨張
し、かくしてヘッダ及びタンクの界面位置での熱応力が
排除される。ヘッダの各管長孔はフランジによって包囲
され或いは包囲されず、エラストマー材料部分は、入口
ヘッダ位置のみならず、出口ヘッダ位置にも配置され
る。好ましくは、エラストマー材料はシリコーンベース
のエラストマーを含み、且つ、室温硬化性の液体形式の
ものである。加えて、エラストマーは、付着されたヘッ
ダ部位でその場で硬化し得る流動形式のものであるのが
好ましい。各ヘッダは縁部フランジを有し、エラストマ
ー材料部分は、これら縁部フランジ間で実質的にヘッダ
の全長に沿って伸延され得る。
【0009】本発明に従えば、内燃機関のための給気式
クーラーの作製方法もまた提供される。本方法には、
(a)間隔を置いて配置され、管を受ける管長孔を有す
る2つのヘッダに複数の細長の管を、各管の各端部が少
なくとも一方のヘッダの一方の側を貫いて伸延するよう
にして組み付け、(b)各管及びヘッダ間を液漏れのな
い状態に冶金学的に結合し、(c)一方のヘッダの少な
くとも一方の側に硬化性のエラストマー材料部分を付着
させ、該一方の側部を実質的に覆う一方、各管の端部を
開放状態に維持し、(d)エラストマー材料部分を硬化
させ、(e)少なくとも一方のヘッダの一方の側にタン
クを冶金学的に結合し、(f)タンク内に給気を提供す
ること、を含む。
【0010】本発明の好ましい実施例に従えば、エラス
トマー材料は流動性を有し、段階(c)は、このエラス
トマー材料部分をヘッダの一方側上を流動させることに
より実施される。エラストマー材料部分が室温硬化性を
有することも意図される。かくして、段階(d)は室温
下に実施され得る。本発明では、タンクをヘッダに結合
する以前に給気を提供すること、また、前記結合段階を
溶接或いはロウ付けにより実施することも意図される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1には本発明に従い製造した給
気式クーラーの1例が示される。給気式クーラーが、管
延長部がヘッダプレートを貫く点と、エラストマー材料
部分がヘッダに付着されていることを除き、基本的に従
来通りのものであることを観察されよう。給気式クーラ
ーは対向するタンク10及び12を有し、こられのタン
クは代表的にはアルミニュームから形成される。各タン
ク10及び12は図1に例示する如く、その頂部から底
部にかけて細長く、各タンクの実質長さを、しかし全部
ではなく伸延する矩形開口(図示せず)を夫々有してい
る。図1に示すように、各タンク10及び12の上端位
置には給気ポート14及び16が設けられる。給気ポー
ト14及び16の一方、例えば給気ポート14は入口ポ
ートであり、代表的には、給気式クーラーを使用するタ
ーボチャージャーあるいはスーパーチャージャーの回転
コンプレッサの出口に結合される。他方の給気ポート、
例えば給気ポート16は給気式クーラーを使用する内燃
機関の燃焼空気入口に結合される。
【0012】前述のタンク10、12の矩形開口は、今
後詳細を説明するヘッダプレート18及び20によって
夫々閉鎖される。間隔を置いた、細長の、平坦な複数の
管22が、ヘッダプレート18及び20の間を伸延し、
ヘッダプレート18及び20の内部の管長孔を介してタ
ンク10及び12と流体連通状態とされる。隣り合う各
管22間には熱交換関係下にフィン24が配置される。
図1に例示するように、各フィン24は蛇行フィンであ
るが、プレートフィンをこれに代替させることもでき
る。ヘッダプレート18及び20により形成されるコア
の対向する各側において、管22とフィン24とは、側
方プレート26を冶金学的に結合する一組のフィン22
を含んでいる。側方プレート26は従来構造のものであ
り、ヘッダプレート18及び20を相互に剛着せず、従
って、フィン24と側方プレート26とは熱膨張差を生
じ得る。
【0013】図2を参照するに、ヘッダプレート18及
び20の1形態が例示されている。ヘッダプレート18
及び20は浅溝形態を有し、中間部(bight)28
を含み、この中間部28の側方には脚部30及び32が
設けられ、これらの脚部が、相当するヘッダプレート1
8及び20の全長に渡り、中間部28の縁部に沿って伸
延するフランジとして作用するようになっている。管の
管長孔34は中間部28に形成され、平坦な管22をぴ
ったりと受けるべく細長形状とされている。管長孔34
は各ヘッダプレートの長手方向を全体に横断する方向に
伸延し、ヘッダプレート18の管長孔34は、各管22
の相当する1つを受けるべく、ヘッダプレート20の管
長孔と整列される。
【0014】図3を参照するに、図2のヘッダプレート
を図1の熱交換器に組み込んだ状況が例示されている。
図示されるように、管22の端部36は中間部28の表
面38を通過して脚部30及び32の間の空間に短い距
離伸延される。通常、脚部間への伸延距離は約6.35
mm(約1/4in)のオーダーであるが、最大距離
は、タンクの寸法のみならず、給気式クーラー自体の寸
法に部分的に依存して選択される。管端部36を、タン
ク10及び12の内部に、これらタンク内の空気流れと
の界面にまでは達しない程度に伸延する状態で露出させ
るのが望ましい。各管22を、管端部36にすぐ隣り合
う位置で番号40で示すような周囲部分に沿って、例え
ばロウ付けすることにより冶金学的に結合する。このた
めに、各管22はアルミニューム及びロウ付けクラッド
から形成するのが好ましい。
【0015】表面38にはエラストマー材料部分42が
付着される。エラストマー材料部分42は耐熱性を有
し、好ましい実施例では約315.5℃(600°F)
の温度でも劣化しない。従って、エラストマー材料部分
42は、給気ポート14を通してタンク10に流入する
給気温度約204.4〜約260℃(400〜500°
F)に容易に耐え得る。エラストマー材料部分42は管
22と接触し且つ包囲するが管端部36とは接触せず、
かくして、管端部とタンク10の内部との間における流
体連通が許容される。
【0016】多くの形式のエラストマーを満足裡に使用
することができるが、エラストマー材料部分42は、シ
リコーンベースのエラストマー/粘着物であるのが好ま
しく、より好ましくは、硬化性、流動性を有し、室温硬
化性を有するものは更に好ましい。そうしたエラストマ
ー材料の1つは、コネチカット州ローッキーヒルのLo
ctite社から入手することのできる、商標名Sup
erflex 596High Temperatur
e(600°F)Low Volatile−Indu
strial Grade−Silicone Adh
esive/Sealantである。エラストマー材料
部分42は、ヘッダプレート18の実質的に全長に沿っ
て脚部30及び32間を伸延し且つ当該部分に粘着す
る。しかしながら、機械的な取り付け手段を使用するこ
ともできる。かくして、エラストマー材料部分42は、
流入する給気とヘッダプレート18との直接接触を防止
する絶縁体として作用し、結局、ヘッダプレート18
は、そうでない場合におけるよりもずっと低い温度下に
運転されるようになり、その結果、ヘッダプレート18
と、関連するタンク10との間の熱膨張差が最小化され
或いは全く排除され、相互の取り付け位置での応力が実
質的に減少される。ある実施例では、管長孔34は、タ
ンクの方向に伸延する、つまり、図4に例示するよう
に、脚部30及び32間を上方に伸延するフランジ50
によって包囲され得る。この場合、管22はロウ付けな
どにより、番号52で示すような位置でフランジ50に
冶金学的に結合される。
【0017】エラストマー材料部分42で使用したと同
じエラストマー材料部分54が、中間部28の表面53
上に位置付けられ、この表面53からフランジ50が伸
延される。エラストマー材料部分54はフランジ50の
頂部あるいは端部を覆って伸延し、管22を、これらの
管がフランジ50から出現する位置で包囲する。既知の
如く、脚部30及び32に関する、図6に示されるフラ
ンジの方向は、管の任意の所定形状のためのコアの厚さ
がより薄くなる点で一般に好ましいものである。一方、
本発明を実施する上で、フランジ50の各端部が脚部3
0及び32と実質的に接触することから、管の管長孔3
4どうしの間にエラストマー材料部分54を配置する必
要がある。これとは異なり、エラストマー材料部分が流
動性を有する図5に示す実施例では、もしその粘性が過
度に高くなければ、フランジの各端部と脚部30及び3
2との間に流動するので付着作業は簡単なものとなる。
【0018】図7には本発明の方法がフロック形式で全
体的に例示されており、ブロック60は、管、ヘッダ、
フィンがジグその他において、管端部が入口ヘッダ、即
ちヘッダプレート18及び、随意的には、外側ヘッダ、
即ちヘッダプレート20を貫いて伸延するような従来様
式下に組み立てられる段階を示している。ブロック60
で示す段階を経て組み立てられた管、ヘッダ、フィンか
ら成るアセンブリは、冶金学的結合あるいは接着プロセ
スに入り、各管は各ヘッダプレートに、そして各フィン
は各管に冶金学的に結合される。冶金学的結合段階はブ
ロック62で示され、代表的には、しかし常にではな
く、ロウ付け段階を含んでいる。結合をはんだ付けある
いは溶接あるいはその組み合わせにより実施することも
できる。ブロック62で示す段階を実施した後、ヘッ
ダ、管、フィンが相互に冶金学的に結合されたコアが形
成される。この時点で、ブロック64で示すエラストマ
ー材料部分の付着段階を実施する。エラストマー材料部
分はヘッダプレート18のタンク側、あるいは所望であ
れば、ヘッダプレート18及び20の各タンク側に付着
させる。エラストマー材料部分を付着させる位置の決定
は、その大部分を、選択されたヘッダの形式、のみなら
ず、流動性のエラストマー材料部分の粘度に大きく依存
する。エラストマー材料部分を、関連するヘッダプレー
ト18あるいは20の中間部28に、関連するヘッダプ
レートの実質全長に沿って、且つ、脚部30と32、そ
して、もしあるならばフランジ50との間部分を伸延す
る状態で覆い且つ結合させる必要がある。
【0019】エラストマー材料部分を付着させた後、ブ
ロック66に示される硬化段階を実施する。先に言及し
たように、エラストマー材料部分は室温で硬化する形式
のものであるのが好ましく、そうであれば、エラストマ
ー材料部分を付着させたコアを、エラストマー材料部分
が硬化するまでの比較的短い時間、例えば24時間放置
しておくことができる。エラストマー材料部分が硬化し
た後、ヘッダプレート18及び20にタンクを夫々従来
様式で取り付け且つ冶金学 に結合する。この作業もま
た、ロウ付けあるいは溶接及び更に他の代表的な溶接を
含むものとする。この作業に関し、エラストマー材料部
分42及び54はその耐熱性故に、結合プロセス及びそ
れに付随する熱によって妨害(disturb)される
ことが無い。上述した方法により製造した給気式クーラ
ーが、給気式クーラーに導入される高温の給気から絶縁
され、それにより、運転中のヘッダプレートがこのヘッ
ダプレートを取り付けたタンクのそれと近似する熱膨張
を生じることを認識されよう。かくして、タンク10を
ヘッダプレート18に結合した位置での熱応力は実質的
に減少しあるいは全く排除される。その結果、本発明の
使用における破損率は実質的に低下される。
【0020】その2つが本発明に従い製造され、1つが
エラストマー材料部分を付着しない、計3つの給気式ク
ーラーを熱サイクル試験にかけ、次いで耐圧試験を実施
した。熱サイクル試験には、約51.6℃(125°
F)の温度の空気を給気式クーラー内に導入し、この空
気の温度を約260℃(500°F)に上昇させ、次い
で空気温度を約51.6℃(125°F)に下げること
が含まれた。各サイクルは1分間実施され、約51.6
℃(125°F)の空気を給気式クーラーの外側を貫い
て流動させつつ、少なくとも4万回反復した。耐圧試験
には、ゲージ圧での約241325Pa(35psi
g)の圧力を給気式クーラーの内部に付加し、圧縮空気
の導入を停止し、その後の15秒間における内部圧力を
観察することが含まれた。圧力損失は約27580Pa
(4psi)以下であるべきであり、それ以上であれば
給気式クーラーを不良品とみなした。ある試験におい
て、本発明に従い製造した給気式クーラーは44,60
0サイクルを越える状態での耐圧試験において圧力損失
を生じなかった。別の試験では、本発明に従う給気式ク
ーラーの圧力損失は3447.5Pa(0.5psi)
に過ぎなかった。この給気式クーラーのサイクル数は4
0,600サイクルを越えるものであった。この場合、
圧力漏れは、ヘッダ及びタンク界面位置での破損による
ものではなく、管22を形成する金属の破損によるもの
のようであった。従来型の給気式クーラーは、4万回を
若干越える熱サイクルの後、約27580Pa(4ps
i)の圧力損失を生じた。この場合、多数のヘッダ亀裂
が観察された。
【0021】
【発明の効果】内側ヘッダ及びタンクに生じた熱膨張は
ほぼ等しく、それにより、内側ヘッダとタンクとが相互
に連結する位置での応力が排除される新規且つ改良され
た給気式クーラー構造及びそうした給気式クーラーの作
製方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従い製造した給気式クーラーの正面図
である。
【図2】本発明に使用することのできるヘッダの1形態
を表す斜視図である。
【図3】管を組み付け且つエラストマー材料部分の層を
付着させた、図2のヘッダの部分断面側面図である。
【図4】異なるヘッダ構造を使用する、図3と類似の部
分断面側面図である。
【図5】図4の実施例を製造するに際して使用すること
のできるヘッダの1形態を表す平面図である。
【図6】図5と類似の、ヘッダの別態様を表す平面図で
ある。
【図7】給気式クーラーの作製方法を段階化して例示す
る流れダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 給気式クーラー 10、12 タンク 14、16 給気ポート 18、20 ヘッダプレート 22 管 24 フィン 26 側方プレート 28 中間部 30、32 脚部 34 管長孔 36 管端部 38 表面 42、54 エラストマー材料部分 50 フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブライアン・エイ・マークレイン アメリカ合衆国ウィスコンシン州グラーフ トン、ウエスト・ウォルターズ・ドライブ 102

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関と共に使用するための給気式ク
    ーラーであって、間隔を置いた一対のヘッダと、 各ヘッダの、間隔を置いた管長孔にして、一方のヘッダ
    の管長孔が、相当する管の各端部を受けるべく他方のヘ
    ッダの管長孔と整列した管長孔と、 各ヘッダのために1つの一対のタンクにして、相当する
    ヘッダの一方側に冶金学的に結合した一対のタンクと、 各管長孔のために1つの複数の細長の管にして、各ヘッ
    ダ間を伸延し、各端部が、関連するヘッダの相当する管
    長孔に受けられ、前記各端部が、少なくとも一方のヘッ
    ダを貫いて関連するタンクに入り且つ前記一方のヘッダ
    の一方の側を通過する細長の複数の管と、 前記各管端部を管長孔の相当する1つの内部に固定す
    る、液漏れのない冶金学的な結合部と、 隣り合う管間を熱交換関係で伸延するフィンと、 前記一方のヘッダに結合したタンクへの給気入口と、 前記少なくとも一方のヘッダの前記一方側に固定した耐
    熱性のエラストマー材料部分にして、管端部を接触状態
    で包囲する一方、前記管端部と前記一方のヘッダに結合
    したタンク内部との間の流体連通を許容するエラストマ
    ー材料部分と、を含む給気式クーラー。
  2. 【請求項2】 管長孔が、各ヘッダのフランジにより包
    囲され、管端部が前記フランジに結合される請求項1の
    給気式クーラー。
  3. 【請求項3】 フランジが、ヘッダの、タンクを結合す
    る側に設けられる請求項2の給気式クーラー。
  4. 【請求項4】 フランジがエラストマー材料部分の全体
    に内部に設けられる請求項3の給気式クーラー。
  5. 【請求項5】 エラストマー材料部分がシリコーンベー
    スのエラストマーを含む請求項1の給気式クーラー。
  6. 【請求項6】 エラストマー材料部分が、室温硬化性の
    液体形式のエラストマーを含み且つヘッダ上でその場で
    硬化する請求項1の給気式クーラー。
  7. 【請求項7】 各ヘッダに1つの計2つのエラストマー
    材料部分が設けられる請求項1の給気式クーラー。
  8. 【請求項8】 各ヘッダが細長形状を有し且つ該細長形
    状の長手方向に伸延する縁部に縁部フランジを有し、管
    長孔が、前記長手方向を横断する方向において細長形状
    を有し、各管長孔を管長孔フランジが包囲し、エラスト
    マー材料部分が、一方のヘッダの実質全長に沿って前記
    縁部フランジと管長孔フランジとの間を伸延する請求項
    1の給気式クーラー。
  9. 【請求項9】 管長孔フランジがヘッダの縁部フランジ
    から離間され、エラストマー材料部分が、未硬化状態に
    おいて流動性を有し且つ一方のヘッダの一方側において
    その場で硬化する請求項8の給気式クーラー。
  10. 【請求項10】 内燃機関のための給気式クーラーの製
    造方法であって、 (a)間隔を置いて配置され、管を受ける管長孔を有す
    る2つのヘッダに、複数の細長の管を、各管の各端部が
    少なくとも一方のヘッダの一方の側部を貫いて伸延する
    ようにして組み付け、 (b)各管及びヘッダ間を冶金学的に液漏れのない状態
    に結合し、 (c)一方のヘッダの少なくとも一方側に硬化性のエラ
    ストマー材料部分を付着させ、該一方側を実質的に覆う
    ようにする一方、各管の端部を開放状態に維持し、 (d)エラストマー材料部分を硬化させ、 (e)前記少なくとも一方のヘッダの前記一方の側にタ
    ンクを冶金学的に結合し、 (f)タンク内への給気入口を設けること、 を含む給気式クーラーの作製方法。
  11. 【請求項11】 エラストマー材料部分が流動性を有す
    るようにし、段階(c)を、エラストマー材料部分を一
    方のヘッダの一方側に流動させることにより実施する請
    求項10の給気式クーラーの作製方法。
  12. 【請求項12】 段階(d)を室温下に実施する請求項
    10の給気式クーラーの作製方法。
  13. 【請求項13】 段階(f)を段階(c)に先立って実
    施する請求項10の給気式クーラーの作製方法。
  14. 【請求項14】 ヘッダの管長孔をフランジにより包囲
    するようにし、段階(b)を、該フランジを各管に冶金
    学的に結合することにより実施する請求項10の給気式
    クーラーの作製方法。
  15. 【請求項15】 段階(b)を溶接あるいはロウ付けを
    使用して実施する請求項10の給気式クーラーの作製方
    法。
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