JP2001027118A - 内燃機関の廃熱回収装置 - Google Patents

内燃機関の廃熱回収装置

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JP2001027118A
JP2001027118A JP11201358A JP20135899A JP2001027118A JP 2001027118 A JP2001027118 A JP 2001027118A JP 11201358 A JP11201358 A JP 11201358A JP 20135899 A JP20135899 A JP 20135899A JP 2001027118 A JP2001027118 A JP 2001027118A
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refrigerant
turbine
heat
heater
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Yutaka Tazaki
豊 田崎
Satoshi Sato
聡 佐藤
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機関冷却系の冷媒蒸気を排気により加熱して
タービンを駆動する廃熱回収装置を備えた内燃機関にお
いて、燃焼室周辺部から冷媒への放熱量(熱伝達量)を
機関運転条件に応じて制御するシステムを持たせること
により、タービン入口温度の適正化を図る。 【解決手段】 指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から
冷媒への放熱量をプロペラ装置41が調整し、タービン
17の入口温度が適正値となるように機関運転条件に応
じてプロペラ装置41への指令値を制御装置22が制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関の廃熱回
収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関(以下単に「機関」ともいう)
の水冷冷却系統を密閉構造とし、冷却に伴って発生した
気化冷媒をさらに排気により加熱して高温化し、この高
温蒸気によりタービン発電を行うようにした廃熱回収装
置が知られている(この種の装置としてたとえば特開平
5−296055号公報を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機関の冷却
系統を循環する蒸気量は機関の燃焼室周辺部から冷媒へ
の放熱量により決まり、その飽和蒸気に過熱器からの放
熱が加わり、タービン入口の過熱蒸気の温度(以下この
温度を「タービン入口温度」という)が決まる。このた
め、蒸気量に対して過熱器からの放熱量が大きいと、図
5のi−S線図に示したように運転点がたとえばλ2か
らλ4へと上昇し、タービン入口温度が高くなる。この
タービン入口温度の高温化でタービン部品の要求耐熱温
度が高くなってコストアップの問題が生じ、またコンデ
ンサでの放熱量も増大する。
【0004】上記のタービン入口温度に影響を与えるの
は機関の負荷と回転数で定まる運転条件である。これを
図6、図7を用いて説明すると、過熱器から冷媒への放
熱割合は、機関の負荷(軸トルク)と回転数に依存し、
高回転高負荷になるほど過熱器から冷媒への放熱割合が
増大するので、負荷や回転数に関係なくタービン部品の
要求耐熱温度を高くしないためには、低回転低負荷で燃
焼室周辺部から冷媒への放熱量と過熱器から冷媒への放
熱割合とを適正に設定した場合に、高回転高負荷になる
と燃焼室周辺部から冷媒への放熱量を低回転低負荷のと
きより多くする必要がある。
【0005】さらに、低回転低負荷で燃焼室周辺部から
冷媒への放熱量と過熱器から冷媒への放熱割合とを適正
に設定していても、機関各々で燃焼室周辺部から冷媒へ
の放熱量にバラツキが発生することが考えられる(本
体、主運動系の肉厚や燃料噴射弁の個体差による燃焼の
バラツキ等による)。
【0006】しかしながら、上記従来装置では、燃焼室
周辺部から冷媒への放熱量を制御するシステムを持って
いないため、廃棄エネルギ(排気系、冷却系)をフルに
活用することができず、タービン回収仕事が十分でな
く、システムとして十分な熱効率が得られない。
【0007】また、低回転低負荷で燃焼室周辺部からの
冷媒への放熱量と過熱器から冷媒への放熱割合とが適正
であったとしても、高回転高負荷になると、燃焼室周辺
部から冷媒への放熱量が不足してタービン入口温度の高
温化とコンデンサでの放熱量増大をもたらし、タービン
部品の要求耐熱温度を高くしてしまう。同様にして、上
記の機関バラツキにより燃焼室周辺部から冷媒への放熱
量が不足する機関では、タービン入口温度の高温化とコ
ンデンサでの放熱量増大が生じ、タービン部品の要求耐
熱温度が高くなる。
【0008】この場合、冷媒の強制対流やアジテーショ
ン(攪乱)が熱伝達に影響することが知られている(昭
和43年7月、日本機械学会発行の『沸騰熱伝達』p.10
の第1・9図、p.14の第1・20図参照)。
【0009】そこで本発明は、燃焼室周辺部から冷媒へ
の放熱量(熱伝達量)を機関運転条件に応じて制御する
システムを持たせることにより、廃棄エネルギをフルに
活用して十分なタービン回収仕事を得ることやタービン
入口温度の適正化を図り、さらに機関各々に生じる燃焼
室周辺部から冷媒への放熱量のバラツキを解消すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ポンプに
より冷媒を循環させる密閉された冷却経路の途中に、機
関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和蒸気を機関排気で加熱
する加熱器と、この加熱器で加熱された冷媒の有する熱
エネルギを機械的エネルギに変換するタービンと、ター
ビンからの冷媒を冷却して液化するコンデンサとを備え
る内燃機関の廃熱回収装置において、指令値に応じて機
関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量を調整し得る手段
と、機関の運転条件を検出する手段と、前記タービン入
口温度が適正値となるようにこの検出された機関運転条
件に応じて前記調整手段への指令値を制御する手段と備
える。
【0011】第2の発明では、第1の発明において前記
タービン入口温度Ttを検出する手段を備え、この検出
されたタービン入口温度Ttが予め定めた目標値Tto
と一致するように前記指令値をフィードバック制御す
る。
【0012】第3の発明は、ポンプにより冷媒を循環さ
せる密閉された冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱さ
れた冷媒の飽和蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、こ
の加熱器で加熱された冷媒の有する熱エネルギを機械的
エネルギに変換するタービンと、タービンからの冷媒を
冷却して液化するコンデンサとを備える内燃機関の廃熱
回収装置において、指令値に応じて機関の燃焼室周辺部
から冷媒への放熱量を調整し得る手段と、前記タービン
によるエネルギ回収量(たとえばタービン発電量)が最
大になるように前記調整手段への指令値を制御する手段
と備える。
【0013】第4の発明は、ポンプにより冷媒を循環さ
せる密閉された冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱さ
れた冷媒の飽和蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、こ
の加熱器で加熱された冷媒の有する熱エネルギを機械的
エネルギに変換するタービンと、タービンからの冷媒を
冷却して液化するコンデンサとを備える内燃機関の廃熱
回収装置において、指令値に応じて機関の燃焼室周辺部
から冷媒への放熱量を調整し得る手段と、前記タービン
によるエネルギ回収量(たとえばタービン発電量)と機
関の出力(たとえば筒内圧または軸出力)の総和が最大
になるように前記調整手段への指令値を制御する手段と
備える。
【0014】第5の発明は、ポンプにより冷媒を循環さ
せる密閉された冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱さ
れた冷媒の飽和蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、こ
の加熱器で加熱された冷媒の有する熱エネルギを機械的
エネルギに変換するタービンと、タービンからの冷媒を
冷却して液化するコンデンサとを備える内燃機関の廃熱
回収装置において、指令値に応じて機関の燃焼室周辺部
から冷媒への放熱量を調整し得る手段と、前記タービン
によるエネルギ回収量(たとえばタービン発電量)と機
関の出力(たとえば筒内圧または軸出力)の総和より前
記調整手段の駆動損失を差し引いた値が最大になるよう
に前記調整手段への指令値を制御する手段と備える。
【0015】第6の発明は、ポンプにより冷媒を循環さ
せる密閉された冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱さ
れた冷媒の飽和蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、こ
の加熱器で加熱された冷媒の有する熱エネルギを機械的
エネルギに変換するタービンと、タービンからの冷媒を
冷却して液化するコンデンサとを備える内燃機関の廃熱
回収装置において、指令値に応じて機関の燃焼室周辺部
から冷媒への放熱量を調整し得る手段と、冷媒の機関出
口の温度、圧力および流量を検出する手段と、これら検
出した3つのデータに基づいて機関出口の冷媒熱量を演
算する手段と、この熱量が予め定めた目標値と一致する
ように前記調整手段への指令値を制御する手段と備え
る。
【0016】第7の発明では、第1、第3、第4、第
5、第6のいずれか一つの発明において前記燃焼室周辺
部から冷媒への放熱量を調整し得る手段が、燃焼室周辺
部を流れる冷媒に起こさせる強制対流またはアジテーシ
ョンの程度を調整し得る手段である。
【0017】第8の発明では、第1から第7までのいず
れか一つの発明において前記燃焼室周辺部の冷却経路を
シリンダヘッドに限定する。
【0018】
【発明の効果】機関の低負荷低回転のときタービン入口
温度が適正値となっている場合に、高負荷高回転になる
と、第1、第6の発明によれば、燃焼室周辺部から冷媒
への放熱量を調整し得る手段が働いて燃焼室周辺部から
冷媒への放熱量を増し、これによって高負荷高回転にな
っても低負荷低回転のときと同様にタービン入口温度が
適正値に維持される。このため、タービン部品の要求耐
熱温度が低くなり、コスト低減を図ることができる。
【0019】第2の発明によれば、燃焼室周辺部から冷
媒への放熱量を調整し得る手段の特性に制作バラツキや
経時劣化が生じるときにも、この影響を受けないです
む。
【0020】第3、第4、第5、第7の発明によれば、
機関の廃棄エネルギ(排気系、冷却系)をフルに活用す
ることが可能となり、システムとして高い熱効率が得ら
れる。
【0021】第6の発明によれば、機関各々に生じる燃
焼室周辺部から冷媒への放熱量のバラツキを解消するこ
とができる。
【0022】シリンダブロックに位置するシリンダライ
ナ壁温は耐久信頼性が確保される範囲でより高温が好ま
しい。これに対応して、燃焼室周辺部の冷却経路をシリ
ンダヘッドに限定する第8の発明によれば、燃焼室周辺
部の冷却経路をシリンダブロックにまで設ける場合より
機関そのものの出力を向上させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1、図2、図3において、1は
機関本体、3は排気通路である。6Aと6Bは各々シリ
ンダブロックとシリンダヘッドであり、シリンダヘッド
6Bにだけ燃焼室周辺部の冷却のためのウォータジャケ
ット8を備える。このウォータジャケット8では、図2
にも示したように冷媒が反時計方向に循環するようにウ
ォータジャケット8への流入路9とウォータジャケット
8の排出路12とを近接して設けている。なお、このウ
ォータジャケット8に加えて、シリンダブロック周辺部
の冷却のためのウォータジャケットをシリンダブロック
6Aに備えさせるものでもかまわない。この燃焼室周辺
部に限定して設けたウォータジャケット8は、後述する
各種通路と共に閉ループ状の冷却経路を構成し、その内
部には冷媒としてこの場合冷却水を封入してある。前記
冷却経路は外部から密閉し、その内部には液相または気
相の冷却水のみを満たし、空気は排除してある。
【0024】ここで、ウォータジャケット8をシリンダ
ヘッド6Bに限って設けている理由は、シリンダヘッド
の燃焼室壁温をより低温に設定することにより、機関か
ら高出力が得られるため、より高負荷高回転側でシリン
ダヘッドの燃焼室周辺部から冷媒への熱伝達率を上げる
ことが機関そのものの出力向上につながるからである
(これに対してシリンダブロックに位置するシリンダラ
イナ壁温は耐久信頼性が確保される範囲でより高温が好
ましい)。
【0025】ウォータジャケット8への流入路9はポン
プ13の出口側と接続する一方、ウォータジャケット8
の排出路12は通路11を経て過熱器16に接続してい
る。ウォータジャケット8にて機関燃焼熱を受けて飽和
蒸気となった冷却水は前記通路11を経て過熱器16へ
と送り込まれる。過熱器16は排気通路3の途中に設け
られており、前記通路11からの飽和蒸気を排気の熱に
よりさらに加熱する。
【0026】過熱器16の出口は途中にタービン17を
備えた蒸気通路18を経てコンデンサ(復水器)20に
接続している。タービン17は過熱器16からの高温高
圧の蒸気により回転力を発生し、タービン17を通過し
て低温化した蒸気はコンデンサ20にて空気冷却されて
凝縮する。
【0027】コンデンサ20にて液相となった冷却水は
通路19を経てポンプ13に吸引され、再びウォータジ
ャケット8への流入路9を経て機関のウォータジャケッ
ト8へと供給される。
【0028】上記のポンプ13は、制御装置22からの
指令に基づいてその吐出量が連続可変的に制御される電
動ポンプで、マイクロコンピュータなどから構成される
制御装置22により、ポンプ13の吐出量が、機関運転
条件に応じて所期の冷却性能が発揮されるように制御さ
れる。
【0029】たとえば、機関の回転数と負荷から所定の
マップを検索することにより冷却経路内の目標内圧P0
が演算され、検出した実内圧がこの目標内圧P0と一致
するようにポンプ吐出量がフィードバック制御される。
目標内圧のマップ値は回転数または負荷が増大するほど
目標内圧を低くする特性であり、これにより負荷または
回転数の増大に対して冷媒の沸点を低下させ、燃焼室壁
の温度が運転状態の変動に拘わらず、許容限界付近に維
持される。このため、機関回転数、負荷、冷却経路の内
圧などを検出する各種センサ(図示しない)からの信号
が制御装置22に入力されている(詳しくは特願平11
−159112号を参照)。
【0030】さらに、この実施形態ではコールドスター
ト時の暖機促進を図るために冷却経路内の冷媒を外部に
設けたリザーバタンク25に移動させる構成を備えてい
る。図1または図3において、26はウォータジャケッ
ト8とリザーバタンク25との間で冷媒を移動させるた
めの電動ポンプ、27は冷媒移動完了後に冷却経路を締
め切るための電磁弁(弁装置)であり、それぞれ制御装
置22からの指令に基づいてその作動が制御される。ま
た、28は冷媒をウォータジャケット7に戻すときの液
量を判定するための液面センサ、29は燃焼室壁の温度
を検出する燃焼室温度センサである。
【0031】なお、上記冷媒移動制御(機関停止時に冷
媒を冷却経路内からリザーバタンク25へと移動させる
制御と機関始動後に冷媒をリザーバタンク25から冷却
経路内へと戻す制御)については、本発明と直接関係し
ないので、その説明を省略する(詳しくは特願平11−
159112号を参照)。
【0032】なお、機関停止時にリザーバタンク25へ
と液相冷媒を移動させた後、温度低下に伴い気相冷媒が
凝縮して冷却経路内が真空化し、外部から空気を吸い込
むおそれがある。空気が侵入すると次回始動後の冷媒の
移動や冷却性能に悪影響が及ぶ。そこで、図1に示した
ように真空ポンプ30を設け、機関始動後に冷却経路内
の空気を排除しつつ冷媒をウォータジャケット8へと戻
すようにするとよい。あるいは、機関停止後のリザーバ
タンク25への冷媒移動時に冷却経路内に空気を導入し
て大気圧とし、次回始動後の冷媒戻し時に真空ポンプ3
0により空気を排除するようにしてもよい。
【0033】次に、図4において31はタービン17に
連結された回転電機である。この回転電機31は基本的
にはタービン17の回転力により発電機として作動し、
その出力はインバータ32を介して充電電力としてバッ
テリ33に付与される。
【0034】また、回転電機31とエンジン1との間に
は電磁式のクラッチ34を有する減速装置(回転伝達機
構)35を設けてあり、クラッチ34をONとすること
によりエンジン1とタービン17または回転電機31と
の間で回転力の伝達を可能にしている。すなわち、クラ
ッチ34をOFFとした状態では従来と同様にタービン
17の回転力を発電のための動力源としてのみ利用可能
であるのに対して、クラッチ34をONとした状態では
タービン17の回転力を減速装置35を介してエンジン
に伝達することにより動力補助を行い、あるいはエンジ
ン1の出力により回転電機31を駆動してエンジン1を
動力源とする発電を行わせることができる。なお、36
はインバータ32からのバッテリ電力により作動する車
両電気系を示しており、ハイブリッドカーの場合はその
動力源となる電動モータなどもこれにあたる。
【0035】上述したクラッチ34のON・OFFや回
転電機31とバッテリ33とのあいだの電力の授受も、
実際のバッテリ電圧に基づいて制御装置22により制御
される(詳しくは特願平11−159113号を参
照)。
【0036】さて、機関の冷却系統を循環する蒸気量は
機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量により決まり、
その飽和蒸気に過熱器16からの放熱が加わり、タービ
ン17入口温度が決まる。このため、蒸気量に対して過
熱器16からの放熱量が大きいと、タービン17入口温
度が高くなる。このタービン17入口温度の高温化でタ
ービン17部品の要求耐熱温度が高くなってコストアッ
プの問題が生じ、またコンデンサ20での放熱量も増大
する。
【0037】上記のタービン入口温度に影響するのは機
関の運転条件である。図6、図7のように、過熱器16
から冷媒への放熱割合は、機関の負荷(軸トルク)と回
転数に依存し、高回転高負荷になるほど過熱器16から
の冷媒への放熱割合が増大するので、負荷や回転数に関
係なくタービン部品の要求耐熱温度を高くしないために
は、低回転低負荷で燃焼室周辺部から冷媒への放熱量と
過熱器16から冷媒への放熱割合とを適正に設定した場
合に、高回転高負荷になると燃焼室周辺部から冷媒への
放熱量を低回転低負荷のときより多くする必要がある。
【0038】このため本実施形態では、指令値に応じて
機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量を調整し得る手
段として、図1に示したようにモータ駆動のプロペラ装
置41を設け、このプロペラ装置41を駆動することに
より、ウォータジャケット8内を循環する冷媒を強制的
に対流させる。そして、制御装置22により、機関の負
荷と回転数により定まる運転条件に応じてプロペラ装置
41への指令値(プロペラ装置41に与える回転数指令
値)を制御することにより、燃焼室周辺部から冷媒への
放熱量(熱伝達量)を制御する。
【0039】ここで、この制御方法をさらに説明する
と、いま簡単のためプール沸騰(重力の作用だけによっ
ている場合の沸騰のこと)とした場合、機関の負荷と回
転数をパラメータとする各運転条件に対し、燃焼室周
辺部の冷却系、排気系、正味軸出力、その他の各
熱勘定割合が一律に決まる。たとえば、運転条件一定で
の熱勘定割合は、図8に示すように、プロペラ装置41
を駆動して規定回転数で回転させた場合(図では「プロ
ペラ駆動ON」で示す)に、燃焼室周辺部冷却系の熱勘
定割合が最大(つまり燃焼室周辺部から冷媒への放熱量
が最大)になり、これに対してプロペラ装置41を駆動
しておらず、プロペラ回転数がゼロである場合(図では
「プロペラ駆動OFF」で示す)に、燃焼室周辺部冷却
系の熱勘定割合が最小(つまり燃焼室周辺部から冷媒へ
の放熱量が最小)となる。したがって、規定回転数を最
大としてプロペラ回転数を変化させれば、燃焼室周辺部
冷却系の熱勘定割合(燃焼室周辺部から冷媒への放熱
量)を可変制御できる。そこで、たとえばある運転条件
でタービン入口温度が適正値に対して高くなる場合に
は、タービン入口温度が適正値になるようなプロペラ回
転数をその運転条件に対して設定してやればよい。この
ようにして運転条件毎にタービン入口温度が適正値にな
るようなプロペラ回転数をマップ値として予め設定して
おけば、そのときの運転条件からそのマップ値を検索
し、そのマップ値を回転数指令値としてプロペラ装置4
1を駆動することで、運転条件によらずタービン入口温
度を適正値に制御できる。
【0040】制御装置22で実行されるこの制御の内容
を、図9のフローチャートにしたがってさらに説明す
る。
【0041】図9はプロペラ装置41に与える回転数指
令値Nを演算するためのもので、このフローは一定時間
毎(たとえば10msec毎)に実行する。
【0042】ステップ1では冷却水温T、機関トルク
(機関負荷)、機関回転数を読み込み、これらのうち冷
却水温Tと予め定めた基準値T1をステップ2において
比較する。ここで基準値T1は冷却水の沸点温度から余
裕代α(たとえば5℃程度)を差し引いた値である。冷
却水温Tが基準値T1よりも低いときは機関が暖機完了
前にあると判定し、タービン入口温度制御を禁止するた
めステップ6、7に進み、プロペラ装置駆動フラグ=0
とするとともに、回転数指令値N=0とする。
【0043】T≧T1となればステップ3、4、5に移
行する。すなわち、タービン入口温度制御を開始するた
めプロペラ装置駆動フラグを立てる(フラグ=1)とと
もに、機関のトルクと回転数から図10のマップを検索
することによりプロペラ回転数の基本目標回転数N0を
演算し、この基本目標回転数N0を回転数指令値Nとし
て設定する。
【0044】ここで、基本目標回転数N0は、各運転条
件毎にタービン入口温度が適正値になるように予め定め
た値であり、各運転条件毎に異なる値が入っている。
【0045】このようにして設定された回転数指令値N
と上記のプロペラ装置駆動フラグの値とは制御装置22
内のメモリ(RAM)に格納され、図示しないプロペラ
装置の駆動フローにおいて、プロペラ装置駆動フラグ=
1のとき、プロペラ回転数が回転数指令値Nとなるよう
にプロペラ装置41が駆動される。
【0046】このように本実施形態によれば、機関の燃
焼室周辺部を流れる冷媒に強制対流を起こさせる手段で
あるプロペラ装置41を用いて、タービン入口温度が適
正値となるように機関の燃焼室周辺部から冷媒への熱伝
達量を機関の運転条件に応じて制御するようにしたの
で、運転条件によらずタービン入口温度を適正値にでき
る。たとえば、低負荷低回転のときタービン入口温度が
適正値となっている場合に、高負荷高回転になると、プ
ロペラ装置41が働いて燃焼室周辺部から冷媒への放熱
量が増し、これによって高負荷高回転になっても低負荷
低回転のときと同様にタービン入口温度が適正値に維持
される。これによって、運転条件によらずタービン部品
の要求耐熱温度が低くなり、コスト低減を図ることがで
きる。
【0047】また、シリンダブロックに位置するシリン
ダライナ壁温は耐久信頼性が確保される範囲でより高温
が好ましい。これに対応して、ウォータジャケット8を
燃焼室周辺部であるシリンダヘッド6Bに限定している
ので、シリンダブロック6Aにまでウォータジャケット
を設ける場合より機関そのものの出力を向上させること
ができる。
【0048】図11のフローチャートは第2実施形態
で、第1実施形態の図9に置き換わるものである。な
お、図9と同一部分には同一のステップ番号を付けてい
る。
【0049】この実施形態は、タービン入口温度が予め
定めた目標値となるようにプロペラ回転数をフィードバ
ック制御するようにしたものである。第1実施形態と相
違する部分を主に説明すると、ステップ11ではプロペ
ラ回転数のフィードバック条件であるかどうかみる。た
とえば機関のトルクと回転数がそれほど変化しない定常
時であれば、フィードバック条件の成立時と判断し、ス
テップ12、13に進み、センサ(図示しない)により
検出される実際のタービン入口温度Ttを読み込み、こ
の実際のタービン入口温度Ttとタービン入口温度の目
標値Tto(たとえば一定値)の差ΔT(=Tt−Tt
o)を計算し、この温度差ΔTの絶対値と許容値βを、
同じく温度差ΔTとゼロをそれぞれステップ14、15
において比較する。
【0050】温度差ΔTの絶対値がβを超えておりかつ
ΔT>0である(つまり実際のタービン入口温度が目標
値よりも許容値βを超えて高い)ときは、実際のタービ
ン入口温度を目標へと低下させるためステップ16でプ
ロペラ回転数のフィードバック量FB(正負の値をも
つ)を一定値ΔN1(ΔN1>0)だけ増加させ、この
逆に温度差ΔTの絶対値がβを超えておりかつΔT<0
である(実際のタービン入口温度が目標よりも許容値を
超えて低い)ときは、実際のタービン温度を目標へと上
昇させるためステップ17でプロペラ回転数のフィード
バック量FB(正負の値をもつ)を一定値ΔN1だけ減
少させる。一方、ΔTの絶対値がβ以内に収まるとき
は、ステップ14よりステップ18に進んでフィーバッ
ク量FBの前回値を維持する。
【0051】ステップ19ではこのようにして演算され
るフィードバック量FBを基本目標回転数N0に加算し
た値を指令回転数Nとして設定する。
【0052】一方、フィードバック条件が不成立のとき
はステップ11よりステップ20に進み、フィードバッ
ク量FB=0としたあと、ステップ7の処理を実行す
る。
【0053】このように第2実施形態では、タービン入
口温度Ttが予め定めた目標値Ttoと一致するように
プロペラ回転数をフィードバック制御するので、プロペ
ラ装置41の駆動特性に制作バラツキや経時劣化が生じ
るときにも、この影響を受けることがない。
【0054】図12のフローチャートは第3実施形態
で、第2実施形態の図11と置き換わるものである。な
お、図11と同一部分には同一のステップ番号を付けて
いる。
【0055】この実施形態はタービン発電量W(タービ
ン回収仕事)が最大となるようにプロペラ回転数を制御
するものである。第2実施形態の図11と相違する部分
を主に説明すると、ステップ21でタービン発電量制御
の許可条件であるかどうかみる。たとえば機関のトルク
と回転数がそれほど変化しない定常時であれば、許可条
件の成立時であると判断し、ステップ22、23に進
み、タービン発電量Wを読み込んだあと発電量制御フラ
グをみる。許可条件が成立して初めてのときはフラグ=
0であるため、ステップ24、25に進み、フラグ=1
とするとともに、基本目標回転数N0に一定値ΔN2
(ΔN2>0)だけ加算した値を回転数指令値Nとして
設定し、今回の処理を終了する。なお、このΔN2の加
算は、まずプロペラ回転数を増加させる側に制御を開始
しようとするだけのものであり、プロペラ回転数を減少
させる側に制御を開始させてもかまわない。
【0056】定常状態が続けば次回はステップ23より
ステップ26に進み、前回からのタービン発電量の変化
量ΔW(=今回の発電量−前回の発電量)を計算し、こ
の変化量ΔWの絶対値と所定値γ1を、また変化量ΔW
とゼロをそれぞれステップ27、28において比較す
る。
【0057】変化量ΔWの絶対値が所定値γ1を超えて
おりかつΔW>0であれば、タービン発電量が増加傾向
にあるので、ステップ29で回転数指令値Nをさらに一
定値ΔN2増加させる。次回も、変化量ΔWの絶対値が
所定値γ1を超えておりかつΔW>0であれば、タービ
ン発電量が増加傾向にあるので、ステップ29を繰り返
す。このΔN2の増加を繰り返せばやがて変化量ΔWの
絶対値が所定値γ1以下に収まる。つまり、タービン発
電量の増加傾向が止めばそのタイミングで発電量が最大
となっている。したがって、このときは、ステップ27
よりステップ31に進んで、回転数指令値Nの前回値を
維持する。
【0058】同様にして、変化量ΔWの絶対値が所定値
γ1を超えておりかつΔW<0であるときはタービン発
電量が減少傾向にある。このときは、タービン発電量制
御を始めるに際してステップ25で回転数を一定値ΔN
2増加したのは制御方向として逆であったと判断し、ス
テップ30に進んで回転数指令値を一定値ΔN2だけ減
少させる。次回も、変化量ΔWの絶対値が所定値βを超
えておりかつΔW<0であれば、タービン発電量が減少
傾向にあるので、ステップ30を繰り返す。このΔN2
の減少を繰り返せばやがて変化量ΔWの絶対値が所定値
γ1以下に収まる。つまり、タービン発電量の減少傾向
が止んだタイミングでもタービン発電量が最大となって
いる。したがって、このときも、ステップ27よりステ
ップ31に進んで、回転数指令値Nの前回値を維持す
る。
【0059】一方、許可条件が不成立のときは、ステッ
プ21よりステップ32に進み発電量制御フラグ=0と
したあと、ステップ7の処理を実行する。
【0060】このように、第3実施形態では、タービン
発電量が最大となるようにプロペラ回転数を制御するこ
とで、機関の廃棄エネルギ(排気系、冷却系)をフルに
活用することが可能となり、システムとして高い熱効率
が得られる。
【0061】第3実施形態では、タービン発電量Wが最
大となるようにプロペラ回転数を制御する場合で説明し
たが、タービン発電量Wと機関の出力(たとえば筒内圧
Piやエンジン軸出力)の合計であるシステム出力S
(=W+Pi)が最大となるようにプロペラ回転数を制
御することもできる。この場合のフローチャートを図1
3に示す。同図において図12と同一部分には同一のス
テップ番号をつけている。また、システム出力はこれに
限られない。たとえば、タービン発電量Wと機関の出力
との合計からプロペラ装置41の駆動モータ損失を差し
引いた値をシステム出力としてもかまわない。これら2
つの場合にも第3実施形態と同様の作用効果が得られ
る。
【0062】ところで、機関各々で燃焼室周辺部から冷
媒への放熱量にバラツキが発生することが考えられる
(本体、主運動系の肉厚や燃料噴射弁の個体差による燃
焼のバラツキ等による)。
【0063】ここで、機関出口の冷媒圧力と冷媒温度か
ら、図5に示すi−S線図を用いて冷媒の機関出口での
単位重量当たりのエンタルピを演算することができ、こ
の値に冷媒の機関出口の重量流量を掛けることで機関出
口の冷媒熱量を演算することができる。この機関出口の
実際の冷媒熱量が機関各々で異なることになる。
【0064】そこで、機関各々に生じる燃焼室周辺部か
ら冷媒への放熱量バラツキへの対策としては、冷媒の機
関出口の温度、圧力および重量流量を直接検出するセン
サをそれぞれ備えさせるとともに、図5に示すi−S線
図を内容とするマップを制御装置22に持たせておき、
センサにより検出した冷媒の機関出口の圧力と温度から
図5に示すi−S線図を内容とするマップを検索するこ
とにより、冷媒の機関出口での単位重量当たりエンタル
ピを演算し、この値に、センサにより検出した冷媒の機
関出口の重量流量を掛けることで機関出口の冷媒熱量を
演算し、この実際の冷媒熱量が予め定めた目標値と一致
するようにプロペラ回転数を制御すればよい。
【0065】なお、機関出口の冷媒熱量の目標値は、機
関のトルクと回転数をパラメータとして図10と同様に
与えておく。また、重量流量を直接検出するのに代え
て、体積流量を計測し、これに密度を掛けることにより
重量流量を推定するようにしてもかまわない。
【0066】実施形態では燃焼室周辺部から冷媒への放
熱量を調整し得る手段が、燃焼室周辺部を流れる冷媒に
起こさせる強制対流の程度を調整し得る手段(つまりプ
ロペラ装置41)である場合で説明したが、燃焼室周辺
部を流れる冷媒に起こさせるアジテーションの程度を調
整し得る手段を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の冷却系統の概略構成図。
【図2】ウォータジャケットの概略平面図。
【図3】機関停止後の状態を示す機関の概略断面図。
【図4】第1実施形態の制御系統の概略構成図。
【図5】蒸気のi−S線図。
【図6】運転領域図。
【図7】機関負荷に対する冷却水と排気の各放熱割合の
特性図。
【図8】機関運転条件一定のもとでの熱勘定割合の特性
図。
【図9】第1実施形態の回転数指令値の演算を説明する
ためのフローチャート。
【図10】基本目標回転数のマップ図。
【図11】第2実施形態の回転数指令値の演算を説明す
るためのフローチャート。
【図12】第3実施形態の回転数指令値の演算を説明す
るためのフローチャート。
【図13】第4実施形態の回転数指令値の演算を説明す
るためのフローチャート。
【符号の説明】
1 機関本体 3 排気通路 8 ウォータジャケット 16 過熱器 17 タービン 20 コンデンサ 22 制御装置 31 回転電機(発電機) 41 プロペラ装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンプにより冷媒を循環させる密閉された
    冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和
    蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、この加熱器で加熱
    された冷媒の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換
    するタービンと、タービンからの冷媒を冷却して液化す
    るコンデンサとを備える内燃機関の廃熱回収装置におい
    て、 指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量
    を調整し得る手段と、機関の運転条件を検出する手段
    と、前記タービン入口温度が適正値となるようにこの検
    出された機関運転条件に応じて前記調整手段への指令値
    を制御する手段と備えることを特徴とする内燃機関の廃
    熱回収装置。
  2. 【請求項2】前記タービン入口温度を検出する手段を備
    え、この検出されたタービン入口温度が予め定めた目標
    値と一致するように前記指令値をフィードバック制御す
    ることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の廃熱回
    収装置。
  3. 【請求項3】ポンプにより冷媒を循環させる密閉された
    冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和
    蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、この加熱器で加熱
    された冷媒の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換
    するタービンと、タービンからの冷媒を冷却して液化す
    るコンデンサとを備える内燃機関の廃熱回収装置におい
    て、 指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量
    を調整し得る手段と、前記タービンによるエネルギ回収
    量が最大になるように前記調整手段への指令値を制御す
    る手段と備えることを特徴とする内燃機関の廃熱回収装
    置。
  4. 【請求項4】ポンプにより冷媒を循環させる密閉された
    冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和
    蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、この加熱器で加熱
    された冷媒の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換
    するタービンと、タービンからの冷媒を冷却して液化す
    るコンデンサとを備える内燃機関の廃熱回収装置におい
    て、指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から冷媒への放
    熱量を調整し得る手段と、前記タービンによるエネルギ
    回収量と機関の出力の総和が最大になるように前記調整
    手段への指令値を制御する手段と備えることを特徴とす
    る内燃機関の廃熱回収装置。
  5. 【請求項5】ポンプにより冷媒を循環させる密閉された
    冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和
    蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、この加熱器で加熱
    された冷媒の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換
    するタービンと、タービンからの冷媒を冷却して液化す
    るコンデンサとを備える内燃機関の廃熱回収装置におい
    て、 指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量
    を調整し得る手段と、前記タービンによるエネルギ回収
    量と機関の出力の総和より前記調整手段の駆動損失を差
    し引いた値が最大になるように前記調整手段への指令値
    を制御する手段と備えることを特徴とする内燃機関の廃
    熱回収装置。
  6. 【請求項6】ポンプにより冷媒を循環させる密閉された
    冷却経路の途中に、機関燃焼熱で加熱された冷媒の飽和
    蒸気を機関排気で加熱する加熱器と、この加熱器で加熱
    された冷媒の有する熱エネルギを機械的エネルギに変換
    するタービンと、タービンからの冷媒を冷却して液化す
    るコンデンサとを備える内燃機関の廃熱回収装置におい
    て、 指令値に応じて機関の燃焼室周辺部から冷媒への放熱量
    を調整し得る手段と、冷媒の機関出口の温度、圧力およ
    び流量を検出する手段と、これら検出した3つのデータ
    に基づいて機関出口の冷媒熱量を演算する手段と、この
    熱量が予め定めた目標値と一致するように前記調整手段
    への指令値を制御する手段と備えることを特徴とする内
    燃機関の廃熱回収装置。
  7. 【請求項7】前記燃焼室周辺部から冷媒への放熱量を調
    整し得る手段は、燃焼室周辺部を流れる冷媒に起こさせ
    る強制対流またはアジテーションの程度を調整し得る手
    段であることを特徴とする請求項1、3、4、5、6の
    いずれか一つに記載の内燃機関の廃熱回収装置。
  8. 【請求項8】前記燃焼室周辺部の冷却経路をシリンダヘ
    ッドに限定することを特徴とする請求項1から7までの
    いずれか一つに記載の内燃機関の廃熱回収装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008016234A1 (en) * 2006-08-03 2008-02-07 Seiji Ishibe System for using waste energy of hybrid vehicle comprising inner combustion engine, hybrid system, and system for using waste energy of inner combustion engine for generating electric energy
US7475541B2 (en) 2001-10-09 2009-01-13 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Rankine cycle system and vehicle therewith
JP2010185417A (ja) * 2009-02-13 2010-08-26 Nissan Motor Co Ltd 廃熱回収装置搭載車両
EP2249017A1 (en) * 2008-02-14 2010-11-10 Sanden Corporation Waste heat utilization device for internal combustion engine

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