JP2001026490A - 固形含水爆薬組成物及びその製法 - Google Patents

固形含水爆薬組成物及びその製法

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JP2001026490A
JP2001026490A JP11199150A JP19915099A JP2001026490A JP 2001026490 A JP2001026490 A JP 2001026490A JP 11199150 A JP11199150 A JP 11199150A JP 19915099 A JP19915099 A JP 19915099A JP 2001026490 A JP2001026490 A JP 2001026490A
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solid
water
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JP11199150A
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Takeisa Arita
武功 有田
Rikuo Kamidan
陸男 上段
Atsushi Enjiyou
篤志 円城
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性に優れ、経時劣化、ベトツキを改
善した固形含水爆薬の提供。 【解決手段】 酸化剤60〜90重量%、鋭感剤0〜2
0重量%、水1〜9重量%、乳化剤0.5〜8重量%、
燃料1〜10重量%及び気泡剤0〜10重量%からなる
エマルション組成物に増粘剤0.3〜10重量%を含有
させてなり、且つ酸化剤を主とする再結晶の在る部分が
全体の50〜90%であることを特徴とする固形含水爆
薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業用の固形含水爆
薬の製造方法に関するものであり、より詳しくは、土木
建設、砕石、採鉱、採炭、トンネル掘削などの鉱工業;
排水、灌漑、開墾、抜根、伐採などの農林分野;海中の
雑藻や泥土除去等の海洋分野などにおける切断、発破、
掘削などに利用される含水爆薬組成物及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】主要な粒状(固形)爆薬としてはANF
O爆薬が公知である。ANFO爆薬は原料がプリル硝安
と軽油の2成分で構成されるために安価であり、又、ブ
ースター起爆の鈍感な感度のため、発破現場での発破孔
への装填はアンホローダー等の機械装填が可能である。
このため、発破後ガスの問題の少ない採石現場、石灰山
等の明かり現場に限らず、トンネル現場での消費も試み
られるようになった。又、近年ではANFO爆薬の欠点
を改善するためにエマルション系爆薬等を固形化する試
みがなされている。例えば、特開平7−223888号
公報のように、酸化剤塩を含む不連続相中の一部が固体
結晶化した顆粒状の爆薬とする方法、特開平3−122
085号公報のような爆薬混合物やプリル硝安等の酸化
剤と油中水滴型エマルション爆薬との混合物を加圧成型
した加圧成型爆薬とする方法が公知である。更に、エマ
ルション爆薬の製造方法としては特開昭59−7899
4号公報に示されるように、硝酸アンモニウム、硝酸ナ
トリウム及び水とを約100℃近傍に加熱して作製した
高温の酸化剤水溶液を、乳化剤とワックスとの約100
℃近傍の溶融混合物に除々に添加しながら約1000〜
2000rpmの高速攪拌にてW/Oエマルション爆薬
とする方法が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ANF
O爆薬は反応性が低く発破後ガスが悪いために、例え
ば、トンネル等の換気の良くない現場で消費すると、発
破したあとに生じるガスが発破現場の作業者の健康を阻
害すると云った問題が生じる。このため、ANFO爆薬
をトンネル現場で消費する際は十分な換気の出来る大型
の換気装置が必要になり、消費現場のエネルギーコスト
を高くすると云った問題やANFO爆薬は耐水性が皆無
のために湧水現場では使用出来ないばかりでなく、多湿
なトンネル内壁の吹き付けコンクリートと反応して、多
量のアンモニアガスを発生して現場環境が悪化する云っ
た改善すべき問題があった。
【0004】このためANFO爆薬のような粒状で使い
勝手の良さを残しながら、ANFO爆薬の欠点である耐
水性や発破後ガスを改善し、且つアンホローダーのよう
な簡便な機械での装填可能な形状の固形(粒状)爆薬が
試行されつつあるが実用化するに至ってない。例えば、
特開平7−223888号公報のように、酸化剤塩を含
む不連続相中の一部が固体結晶化した顆粒状の爆薬はそ
の成分中の酸化剤塩の結晶が製造後1カ月程度の貯蔵中
に増加成長して、次第に大きな結晶塊となるばかりでな
く、エマルション構造そのものの破壊が進行して、次第
に耐水性が劣化して実用的な耐水性を保全することが困
難となるばかりでなく、成分が分離して爆発性能が著し
く低下すると云った改善すべき課題が残されていた。
又、特開平3−122085号公報のような爆薬混合物
やプリル硝安等の酸化剤と油中水滴型エマルション爆薬
との混合物を加圧成型した爆薬も実用的な耐水性を付与
するには爆薬表面のコーティングが必要であり、コーテ
ィング無しには実用的な耐水性を長期に保全出来ないと
云った改善すべき課題が残されていた。
【0005】一方、固形(粒状)ではないが、モーノポ
ンプ等を装着した機械装填可能な爆薬としては非雷管起
爆性のエマルション爆薬があるが、粘着性が高く、ベト
ベトしているために、装填装置や包装袋に付着して容易
に除去出来ないと云った問題や作業者の衣服や身体に粘
調な爆薬が付着してベトベトとなり、異臭を放ち、著し
く作業環境が阻害されると云った改善すべき問題が残さ
れていた。
【0006】エマルション爆薬の製造方法については、
何れの爆薬にもダイナマイトに含まれるニトログリセリ
ンのような鋭感剤が使用されないために、成分が不均一
な状態で製品化されると、著しく性能品質か低下するた
めに、成分を均一に混合する攪拌方法や装置の改善に多
大の労力が費やされている。特に、硝酸モノメチルアミ
ン等の酸化剤の反応促進剤(鋭感度剤)も含有しないで
高濃度酸化剤水溶液とパラフィン等の燃料と乳化剤とを
約100℃近傍の高温下で高速攪拌させて乳化混合して
製造されるエマルション爆薬では乳化・混合時の薬温度
や攪拌速度等の攪拌方法や乳化剤の品質によって性能品
質が著しく変動する。このため、攪拌方法等の製造条件
や乳化剤の品質等が厳選されて適正領域を外れることの
ないように厳重に管理されている。
【0007】しかしながら、季節による温度変化や原料
品質のバラツキ等が影響して、しばしば、攪拌方法や乳
化剤の品質が適正領域を外れて製造されるために、良質
なエマルション構造が形成されずに貯蔵中に、エマルシ
ョン構造が壊れて、高濃度酸化剤水溶液の一部より結晶
が晶出して爆薬としての起爆性能が低下し発破現場で不
発残留が発生して発破現場の安全性が損なわれると云っ
た問題や、高濃度酸化剤水溶液から結晶が晶出しない感
度の高い状態の高温度領域で油剤や乳化剤とを高速攪拌
して乳化すると云った極めて危険な製造方法が採らざる
を得ないと云った問題等の解決すべき課題が残されてい
た。
【0008】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、(1) 酸化剤60〜90重量
%、鋭感剤0〜20重量%、水1〜9重量%、乳化剤
0.5〜8重量%、燃料1〜10重量%、気泡剤0〜1
0重量%及び増粘剤0.3〜10重量%からなり、且つ
酸化剤を主とする再結晶の在る部分が全体の50〜90
%であることを特徴とする固形含水爆薬組成物、(2)
該増粘剤が膨潤粒子として点在する前記(1)記載の
固形含水爆薬組成物、(3) 該増粘剤がポリアクリル
アミドである前記(1)または(2)記載の固形含水爆
薬組成物、(4) 該鋭感度剤が硝酸モノメチルアミ
ン、塩酸オクタデシルアミン、硝酸ヒドラジンから選ば
れる一種又は2種以上からなる前記(1)〜(3)のい
ずれかに一つに記載の固形含水爆薬組成物、(5) 該
乳化剤がソルビタン酸脂肪酸エステル類、グリセリン脂
肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル
類、オキサゾリン誘導体、イミダゾリン誘導体、脂肪酸
のアルカリ金属塩又はアルカリ土金属塩、一級、二級及
び三級アミン又は、一級、二級及び三級アミンの硝酸塩
又は酢酸塩から選ばれる一種又は2種以上からなる前記
(1)〜(4)のいずれか一つに記載の固形含水爆薬組
成物、(6) 該燃料がパラフィン、流動パラフィン、
尿素非不可成分を含む石油質ワックス、植物油、イオ
ウ、蔗糖、糖蜜、果糖、ブドウ糖、乳酸、乳酸ナトリウ
ム、クエン酸、尿素、樹脂微粒子、シリコンオイル、1
2−ヒドロキシルステアリン酸、ギルソナイト、ピグメ
ントアルミ粉から選ばれる一種又は2種以上からなる前
記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の固形含水爆薬
組成物、(7) 酸化剤60〜90重量%、鋭感剤0〜
20重量%、水1〜9重量%の混合物を加温して結晶の
ない透明の酸化剤水溶液を調製する工程、乳化剤0.5
〜8重量%と石油質ワックス等の燃料1〜10重量%を
加温して固形物のない液体燃料を調製する工程、前記の
酸化剤水溶液に超音波を加えながら前記の液体燃料を添
加して、更に、気泡剤0〜10重量%、増粘剤0.3〜
10重量%を加えながら冷却する固形含水爆薬組成物を
製造する工程からなる固形含水爆薬組成物の製造方法、
(8) 該超音波の発振周波数が約20KHZ±2KH
Z〜約30KHZ±3KHZである前記(7)記載の固
形含水爆薬の製造方法、に関する。
【0009】本発明で特筆すべきは、酸化剤60〜90
重量%、鋭感剤0〜20重量%、水1〜9重量%、乳化
剤0.5〜8重量%、燃料1〜10重量%及び気泡剤0
〜10重量%及び増粘剤0.3〜10重量%からなる固
形含水爆薬組成物の中に、増粘剤微粉末が十分に糊化
(水和)しない膨潤状態で点在させることによって、該
増粘剤により多湿な条件下で生じ易い吸湿等による爆薬
から分離する液を吸収する役割や水に接触した際は水と
水和して爆薬と水との間に水和物を作って、外からの水
の進入を阻止する役割等を担うことである。従って、本
発明の増粘剤は通常のスラリー爆薬で十分に糊化して果
たしている役割とは全く異なるものである。即ち、通常
のスラリー爆薬ではゲルのネットワークを作り、そのな
かに均一に分散された成分を固定しているが、本発明の
エマルション組成物には増粘剤が十分に水和するに足る
水分がないために、僅かに生じるフリーの水分で半膨潤
状態を維持して、薬内や薬外から与えられれば、その水
分で膨潤を経て水和に至り水和物を作る。又、前記のよ
うなことが関連して、増粘剤の量や特性を選択すること
によって、エマルションの一部が破壊されて析出する酸
化剤を主体とする結晶の量や成長を制御し、酸化剤を主
体とする再結晶の在る部分を全体の約50〜90%にす
ると、ベトベトした粘着性がなく、実用的な耐水性と爆
性を長期に保全する固形(粒状)含水爆薬となることで
ある。
【0010】5〜50ミクロンの酸化剤結晶の制御は
水、水溶性鋭感剤、気泡剤、ワックス等の量や乳化剤の
乳化特性及び超音波照射時間等によっても若干変動する
が、増粘剤の種類と量の選択で可能である。特に、耐熱
性に優れた高分子、例えばポリアクリルアミドは高温下
でも変質しないので、本発明の増粘剤として好ましいも
のである。
【0011】云い換えるならば、結晶のない部分、即
ち、エマルション構造が保全されていて結晶の見えない
部分が全体の10%以下では、硝安等の結晶が多くなり
過ぎて固形含水爆薬組成物の実用的な耐水性が喪失す
る。一方、前記のエマルション構造が保全されて結晶の
見えない部分が全体の50%を越えると含水爆薬組成物
が十分に固形化せずに、エマルション特有の粘着性が顕
在化し、ベトベト感の払拭が困難となる。より好ましい
のはエマルション構造が保全されて結晶析出が目視され
ない部分が全体の30〜40%であり、残りの60〜7
0%が酸化剤を主体とする再結晶で占められていること
である。本発明の固形含水爆薬組成物の製造の一部には
超音波が使用される。高濃度酸化剤水溶液とパラフィン
と乳化剤を混合する際に超音波を用いると、より良質で
安定した性能の固形含水爆薬組成物となる。超音波によ
る製造(乳化や混合)は、従来の攪拌羽根等による機械
的な攪拌等を実質的に必要としないで、原料の乳化や混
合が行えるので従来のように爆薬を攪拌羽根で高速に回
転させずとも成分を均一にでき、製造中に攪拌羽根等が
外れると云った不測の事態を心配することもなく、安全
な製造が可能になることや、酸化剤水溶液や液状燃料等
に含まれる少量の液分に超音波を照射すると酸化剤水溶
液や液体燃料等が温度上昇を伴いながら溶解して、数分
でエマルション化して、実用的な性能を示す爆薬が製造
できるので、従来のエマルション爆薬製造に不可欠であ
った高度な技術や酸化剤水溶液や燃料等の溶解槽等の設
備等が縮小又は不要となる。又、小型の超音波装置を数
個組み合わせることで従来の含水爆薬に採用されていた
バッチ方式から、少量連続製造方式への転換が容易とな
ることである。更に、本製法のエマルション組成物は、
従来の機械的な高速攪拌方式で得られたものよりも、肌
理が細かいことや性能品質の貯蔵安定性に優れている傾
向が見られること、又、簡便な装置のために発破現場製
造が可能となる。更に又、エマルション爆薬の原料成分
を収納した容器に直接超音波を照射すると、収納された
原料がエマルション化して爆薬としての性能を持たせる
ことも可能である。
【0012】本発明で用いる酸化剤は、火薬類の技術分
野で公知のものを用いることができ、例えば硝酸、塩素
酸、過塩素酸等無機酸のアンモニウム、アルカリ金属、
アルカリ土類金属等の塩であり、単独又は組合せを選択
することができる。なかでも硝酸アンモニウムは安価で
反応性に富む良好な酸化剤であり、硝酸アンモニウム単
独でも実用的な爆性を賦与できるが、硝酸ナトリウムや
硝酸カルシュウムを併用すると安定した良好な雷管起爆
性が得られ、硝酸カリウムや硫酸カリウム等を併用する
と更に顕著に改善された起爆性が得られる。
【0013】本発明の酸化剤の添加量は、全組成に対し
て酸化剤60〜90重量%が使用される。60重量%以
下では爆発力が低下して岩盤の破壊不足となり90重量
%以上では反応性が低下して発破後ガスが悪化する。
【0014】本発明で用いる鋭感剤は、火薬類の技術分
野で公知のものを用いることができる。例えば、水溶性
のヒドラジン硝酸塩、炭素数1〜3の脂肪族炭化水素ア
ミン硝酸塩、エタノールアミン硝酸塩、ニトロメタン、
微粉状の金属アルミ等から選ばれる1種又は2種以上が
使用される。好ましいのは、硝酸モノメチルアミン、硝
酸ヒドラジンである。本発明の鋭感剤の添加量は0〜2
0重量%であり、鋭感剤は必ずしも必要ないが、更に爆
発力を高めて岩盤の破壊を効率的に行うのに20重量%
以下が使用される。20重量%以上では発破後ガスが悪
化する。
【0015】本発明に用いる水は、一般的な産業用水で
も使用できる。より好ましいのは不純物を除去したもの
が良い。本発明の水の添加量は全組成に対して1〜9重
量%が使用される。1重量%以下では製造温度が高くな
り安全な製造に支障が生じる。9重量%以上では爆薬の
固形化が困難となる。好ましくは、2〜7重量%であ
る。
【0016】本発明で用いる燃料は、火薬類の技術分野
で公知のものを使用する。例えば、パラフィン、流動パ
ラフィン、尿素非付加成分を含む石油質ワックス、植物
油、軽油、石炭粉、アスファルト、シリコンオイル、ギ
ルソナイト、タイヤ粉末、イオウ、アルミ粉、小麦粉、
蔗糖、糖蜜、ブドウ糖、果糖、乳酸、乳酸ナトリウムグ
ルコン酸、グリシン、クエン酸、12−ヒドロキシルス
テアリン酸、サッカリンナトリウム、チオ尿素、尿素、
樹脂微粒子等があり、これらのなかから単独又は組合せ
て使用することができる。本発明のエマルション爆薬を
製造には、常温にて液状あるいは、常温にて固体であっ
ても約50℃で液体となる燃料が好ましい。更に好まし
いのは、100℃〜150℃の範囲で変質を起こさない
液状燃料である。本発明の燃料の添加量は1〜10重量
%が使用される。1重量%以下では起爆感度が低下して
消費現場で不発残留が増大する。10重量%以上では発
破後ガスが悪化する。好ましくは、5〜8重量%であ
る。
【0017】本発明の乳化剤は特に限定するものではな
く従来から知られているW/Oエマルションを形成する
すべての乳化剤を包含する。例えば、ソルビタン脂肪酸
エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシ
アルキレン脂肪酸エステル類、オキサゾリン誘導体、イ
ミダゾリン誘導体、リン酸エステル類、脂肪酸のアルカ
リ金属塩又はアルカリ土金属塩、一級、二級及び三級ア
ミン又は、一級、二級及び三級アミンの硝酸塩又は酢酸
塩等である。これらの乳化剤は1種又は2種以上の混合
物として用いられる。好ましいのはグリセリン脂肪酸エ
ステル系(エキセル300;花王(株)商品名)であ
る。本発明の乳化剤の添加量は0.5〜8重量%が使用
される。0.5重量%以下ではエマルション構造が不安
定となり、8重量%以上は発破後ガスが悪化する。好ま
しくは1〜5重量%である。
【0018】本発明の増粘剤は従来より含水爆薬に使用
されている公知の増粘剤が包含される。例えば、グァー
ガム、ローカストビーンガム、グァーガム誘導体、ロー
カストビーンガム誘導体、ザンタンガム、ポリアクリル
アミド誘導体等の天然又は合成高分子化合物等の微粒子
である。これらの増粘剤は1種又は2種以上を組合せて
用いられる。好ましいのは耐熱性に優れたものであり、
又微粉タイプのものである。増粘剤の粒径は特に限定し
ないが、一般的に使用されている約5〜70ミクロンが
約半分以上含まれているものであれば良い。本発明では
微粉タイプでも分散剤なしに使用してもフィシュアイ
(ママコ)は生じ難い。特に、ポリアクリルアミドは水
をすっても他の高分子のような粘着性が少なく使いやす
い。増粘剤の架橋剤としてはアンチモン酸塩、クロム酸
塩、ホウ酸塩等を用いても良い。本発明の増粘剤の添加
量は0.3〜10重量%が使用されて酸化剤の結晶析出
を制御する。0.3重量%以下では結晶制御が困難であ
り、10重量%以上では起爆性能が阻害される。好まし
くは1〜5重量%である。増粘剤は結晶抑制の他に耐水
性も改善する。
【0019】本発明の気泡剤は従来のスラリー爆薬やエ
マルション爆薬に使用されている公知の無機、有機の微
小中空体が使用される。例えば、無機微小中空体体とし
ては、パーライト、シラスバルーン、ガラスマイクロバ
ルーン等であり、有機微小中空体としは、熱可塑性を有
する塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、メチ
ルメタクリレート−アクリルニトリル共重合体等に低沸
点炭化水素を内包させた微粒子を発泡させたものであ
る。又、本発明で用いる気泡剤の形状や粒径は特に限定
しないが、球の表面が粗くなったり、径が大きくなると
高濃度酸化剤水溶液の結晶成長を助長し、経時性能に支
障をきたす。好ましくは表面が水に濡れる易いものや、
平滑なものがよい。又、好ましい粒径は1000ミクロ
ン以下であり、より好ましくは100ミクロン以下のも
のが50重量%以上である。
【0020】本発明の気泡剤の添加量は0〜10重量%
が使用される。固形状の爆薬粒子間の空隙でも実用的な
性能が維持されるので気泡剤は必ずしも必要としない
が、より性能を安定化するには10重量%以下が必要で
ある。10重量%以上では爆発力が低下する。
【0021】本発明の含水爆薬組成物が製造される例と
して、硝安70重量%、硝酸ナトリウム17重量%及
び水5重量%を収納する容器を加温して透明な高濃度酸
化剤水溶液を収納する容器を準備する。次いで、ワック
ス5重量%、乳化剤2重量%、を加温調整して液状にし
たワックス等の収納容器内へ前記の高濃度酸化剤水溶液
を加えながら、両者の混合液に約20KHZの超音波を
照射すると、約2〜3分で乳化物が浮遊し、エマルショ
ンの種が形成される。エマルションの種が形成された後
は、そのまま超音波を照射継続してエマルション組成物
としても良いが、簡便なスリーワンミキサー等で低速攪
拌してエマルション組成物としても良い。前記のエマル
ション組成物に増粘剤1重量%加えてシート状に成型し
て固形含水爆薬組成物を得る方法。硝安66重量%、
硝酸ナトリウム15重量%及び73%硝酸モノメチルア
ミン水溶液10重量%を収納する容器を加温して透明な
高濃度酸化剤水溶液を収納する容器を準備する。次い
で、ワックス5重量%、乳化剤2重量%、を加温調整し
て液状にしたワックス等の収納容器内へ前記の高濃度酸
化剤水溶液を加えながら、両者の混合液に約20KHZ
の超音波を照射すると、約2〜3分で乳化物が浮遊し、
エマルションの種が形成される。エマルションの種が形
成された後は、そのまま超音波を照射継続してエマルシ
ョン組成物としても良いが、簡便なスリーワンミキサー
等で低速攪拌してもエマルション組成物としても良い。
前記のエマルション組成物に増粘剤2重量%を加え、シ
ート状にして放冷し、固形含水爆薬組成物を得る方法。
硝安65重量%、硝酸ナトリウム15重量%及び73
%硝酸モノメチルアミン水溶液10重量%を収納する容
器を加温して透明な高濃度酸化剤水溶液を収納する容器
を準備する。次いで、ワックス5重量%、乳化剤2重量
%、を加温調整して液状にしたワックス等の収納容器内
へ前記の高濃度酸化剤水溶液を加えながら、両者の混合
液に約20KHZの超音波を照射すると、約2〜3分で
乳化物が浮遊し、エマルションの種が形成される。エマ
ルションの種が形成された後は、そのまま超音波を照射
継続してエマルション組成物としたのちに、気泡剤2重
量%又は増粘剤1重量%をまぶしながら混合して含水爆
薬組成物としても良いが、簡便なスリーワンミキサー等
で低速攪拌してエマルション組成物とした後に気泡剤2
重量%又は増粘剤1重量%をまぶしながら放冷して固形
含水爆薬組成物をえる方法等がある。
【0022】何れの方法で得た含水爆薬組成物も製造直
後の薬温の高い時は液的な流動を示すが、薬温の低下と
共に非流動化し、次第に固形化する。従って、薬温の低
下が進む時点又は固形化した後に所望の形に成型するこ
とが出来る。より効率的な成型方法は液的な流動性を保
持する時点で、ベルトコンベアー上に薄く広げて放置冷
却しながら固化させたのちに、ペレット状に成型する方
法である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明
する。尚、酸化剤を主とする結晶の占める割合、耐水
性、爆速及びベトツキ等の測定は下記方法にて実施し
た。
【0024】(酸化剤を主とする再結晶の占める割合の
測定)試料の一部をカバーグラスとスライドグラス間に
薄く延ばして倍率400の光学顕微鏡にセットし、試料
全体に対する酸化剤を主とする再結晶部分の割合(以降
は酸化剤結晶割合と略称する)を5名の観察者によって
測定し、その平均を測定値として表示した。
【0025】(耐水性の測定)試料約100gを外周に
18カ所の開孔部(開孔径3mm)を設けた容器(VP
30;内径31mm、管長150mm)に充填して、両
方の開口部を塞いだのちにポリバケツ(登録商標)底部
に静置する。次いで、前記のバケツに水道水を流速2リ
ットル/分で継続注水し、注水開始から7時間後に試料
入り容器を回収する。前記の回収容器をブースター2榎
10gを結着した6号雷管で起爆させ、完爆すれば○、
不爆であれば×として耐水性能を表示した。
【0026】(爆速の測定)試料約300〜400gを
JISG3452鋼管(内径35.7mm、管長350
mm)に充填し、ブースター2榎ダイナマイト30gを
結着した6号雷管で起爆させ、火薬学会規格ES−41
(2)の方法にて常温での爆速を測定して、爆速値とし
て表示した。
【0027】(ベトツキの測定)5名の測定者がそれぞ
れ、試料を手に採り指で延ばしながらベトツキ具合を測
定し、ベトツキなしを○、ベトツキ小を△、ベトツキ大
を×として記録した。尚、ベトツキ小△を実用上の下限
界とした。
【0028】(実施例1)固形パラフィン(和光純薬製
商品名;パラフィン)4.5重量%、流動パラフィン
(石津製薬製商品名;流動パラフィン試薬1級)0.5
重量%、乳化剤(花王製商品名;エキセル300)2重
量%を溶解混合した燃料成分に硝安(三菱化成製)70
重量%、硝酸ナトリウム(三菱化成製)18重量%、水
(工業用水)4重量%の透明な酸化剤水溶液を加えた混
合溶液へ超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機
製作所製)のチップ先端を前記混合溶液の液面下に挿入
し、前記ホモジナイザーを約5分間、400μAで稼働
させて、製造温度約140℃にて比重1.45のエマル
ション組成物とした後に、前記のエマルション組成物を
テフロン(登録商標)シート上に薄く延ばしてポリアク
リルアミド(PN161;第一製薬(株)商品名)1重
量%を加えて放冷した後、ペレット状の本発明の固形含
水爆薬組成物を得た。その3日後及び1年後の酸化剤結
晶割合、耐水性、爆速、ベトツキを測定し、その結果を
3日後を表1に、及び1年後を表2に示した。以下、実
施例および比較例において表1、2は同様である。
【0029】(実施例2)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に硝安(三菱化成製)69重量%、硝酸ナトリウム
(三菱化成製)17重量%、水(工業用水)5重量%の
透明な酸化剤水溶液を加えた混合溶液の液面下に超音波
ホモジナイザー(ULTRASONIC GENERA
TOR MODDEL−US;日本精機製作所製)のチ
ップ先端を挿入し、前記ホモジナイザーを約5分間、4
00μAで稼働させて製造温度約130℃にて比重1.
50のエマルション組成物とした後に、ポリアクリルア
ミド(PN161;第一製薬(株)商品名)2重量%を
加えてテフロンシート上に薄く延ばして放冷後に成型し
てペレット状の本発明の固形含水爆薬組成物を得た。そ
の3日後及び1年後の酸化剤結晶割合、耐水性、爆速、
ベトツキを測定し、その結果を表1及び表2に示した。
【0030】(実施例3)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に硝安(三菱化成製)65重量%、硝酸ナトリウム
(三菱化成製)15重量%、73%硝酸モノメチルアミ
ン水溶液11重量%の透明な酸化剤水溶液を加えなが
ら、超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC G
ENERATOR MODDEL−US;日本精機製作
所製)のチップ先端を混合溶液の液面下に挿入し、前記
ホモジナイザーを約5分間、400μAで稼働させて製
造温度約130℃にて比重1.50のエマルション組成
物とした後に、ポリアクリルアミド(PN161;第一
製薬(株)商品名)2重量%を加えてテフロンシート上
に薄く延ばして放冷後に成型してペレット状の本発明の
固形含水爆薬組成物を得た。その3日後及び1年後の酸
化剤結晶割合、耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その
結果を表1及び表2に示した。
【0031】(実施例4)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)73重量%、硝酸ナトリウ
ム(三菱化成製)15重量%、水(工業用水)5重量%
の透明な酸化剤水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモジナ
イザーを約5分間稼働させて製造温度約130℃にて比
重1.50のエマルション組成物とした後に、ポリアク
リルアミド(PN161;第一製薬(株)商品名)1重
量%を加えてテフロンシート上に薄く延ばしながら、シ
ラスバルーン(SMB5011;イジチ化成製商品名)
5重量%を組成物の表面にまぶしながら放冷し、比重
1.16のペレット状の本発明の固形含水爆薬組成物を
得た。その3日後及び1年後の酸化剤結晶割合、耐水
性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1及び表2
に示した。
【0032】(実施例5)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)71.5重量%、硝酸ナト
リウム(三菱化成製)15重量%、水(工業用水)5重
量%の透明な酸化剤水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモ
ジナイザーを約5分間稼働させて製造温度約130℃に
て比重1.50のエマルション組成物とした後に、ポリ
アクリルアミド(PN161;第一製薬(株)商品名)
1重量%を加えて、テフロンシート上に薄く延ばしなが
ら、エクスパンセル551DE(エクスパンセル社製商
品名)0.5重量%を組成物の表面にまぶして放冷し、
比重1.15のペレット状の本発明の固形含水爆薬組成
物を得た。その3日後及び1年後の酸化剤結晶割合、耐
水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を表1及び表
2に示した。
【0033】(実施例6)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)68重量%、硝酸ナトリウ
ム(三菱化成製)15重量%、73%硝酸モノメチルア
ミン硝酸水溶液(旭化成製)10重量%の透明な酸化剤
水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモジナイザーを約5分
間稼働させて製造温度約140℃にて比重1.50のエ
マルション組成物とした後に、グァーガム(ジャガー8
158;三晶(株)商品名)1重量%を加えテフロンシ
ート上に薄く延ばしながら、エクスパンセル551DE
(エクスパンセル社製商品名)約0.5重量%を組成物
の表面にまぶして放冷し、比重1.15のペレット状の
本発明の固形含水爆薬組成物を得た。その3日後及び1
年後の酸化剤結晶割合、耐水性、爆速、ベタツキを測定
し、その結果を表1及び表2に示した。
【0034】(実施例7)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)68重量%、硝酸ナトリウ
ム(三菱化成製)15重量%、73%硝酸モノメチルア
ミン硝酸水溶液(旭化成製)10重量%の透明な酸化剤
水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモジナイザーを約5分
間稼働させて製造温度約140℃にて比重1.50のエ
マルション組成物とした後に、グァーガム(ジャガー8
158;三晶(株)商品名)1重量%を加えテフロンシ
ート上に薄く延ばしながら、エクスパンセル551DE
(エクスパンセル社製商品名)約0.5重量%を組成物
の表面にまぶして放冷し、比重1.15のペレット状の
本発明の固形含水爆薬組成物を得た。その3日後及び1
年後の酸化剤結晶割合、耐水性、爆速、ベタツキを測定
し、その結果を表1及び表2に示した。
【0035】(比較例1)固形パラフィン(和光純薬製
商品名;パラフィン)4.5重量%、流動パラフィン
(石津製薬製商品名;流動パラフィン試薬1級)0.5
重量%、乳化剤(花王製商品名;エキセル300)2重
量%を溶解混合した燃料成分の液面下に、ホモジナイザ
ー(BIO MIXERABM型;日本精機製作所製)
のグーリンセル先端を挿入して約500〜1000rp
mで稼働させながら、硝安(三菱化成製)67重量%、
硝酸ナトリウム(三菱化成製)18重量%、水(工業用
水)4重量%の透明な酸化剤水溶液を少量ずつ添加し、
添加終了より約30分間攪拌したのちに放冷しながらシ
ート状に成型した固形状のエマルション組成物とした。
その3日後及び1年後の酸化剤結晶割合、耐水性、爆
速、ベタツキを測定し、その結果を表1及び表2に示し
た。
【0036】(比較例2)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)70重量%、硝酸ナトリウ
ム(三菱化成製)13重量%、水(工業用水)5重量%
の透明な酸化剤水溶液を少量ずつ添加し、前記ホモジナ
イザーを約5分間稼働させて製造温度約130℃にてエ
マルション組成物とした後に、テフロンシート上に薄く
延ばしながら、シラスバルーン(SMB5011;イジ
チ化成製商品名)5重量%を組成物の表面にまぶしなが
ら放冷し、比重1.16のペレット状の本発明の固形含
水爆薬組成物を得た。その3日後及び1年後の酸化剤結
晶割合、耐水性、爆速、ベタツキを測定し、その結果を
表1及び表2に示した。
【0037】(比較例3)ワックス(日本精蝋製商品
名;Hi−Hic1045)5重量%、乳化剤(花王製
商品名;エキセル300)2重量%を溶解混合した燃料
成分に超音波ホモジナイザー(ULTRASONIC
GENERATOR MODDEL−US;日本精機製
作所製)のチップ先端を液面下に挿入し、前記ホモジナ
イザーを約400μAで稼働させてながら、前記の燃料
成分中に硝安(三菱化成製)59重量%、硝酸ナトリウ
ム(三菱化成製)10重量%、水(工業用水)12重量
%の透明な酸化剤水溶液を添加し、前記ホモジナイザー
を約5分間稼働させて製造温度約130℃にてエマルシ
ョン組成物とした後に、テフロンシート上に薄く延ばし
ながら、ポリアクリルアミド(SMB5011;イジチ
化成製商品名)12重量、エクスパンセル551DE
(エクスパンセル社製商品名)約0.5重量%を加えて
比重1.17のエマルション爆薬を得た。その3日後及
び1年後の酸化剤結晶割合、耐水性、爆速、ベタツキを
測定し、その結果を表1及び表2に示した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明の固形含水爆薬組成物及びその製
造方法は、従来の顆粒状爆薬の欠点であった耐水性や爆
性の劣化、エマルション爆薬のベトツキを改善すると共
に、機械装填容易な形状に成型可能にして、消費現場に
於ける発破時の安全性、爆薬の取扱性及び充填作業効率
を大巾に改善した。又、超音波を製造工程に使用するこ
とによって、危険な爆薬の製造作業の安全性及び効率化
を可能にした。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化剤60〜90重量%、鋭感剤0〜2
    0重量%、水1〜9重量%、乳化剤0.5〜8重量%、
    燃料1〜10重量%、気泡剤0〜10重量%及び増粘剤
    0.3〜10重量%からなり、且つ酸化剤を主とする再
    結晶の在る部分が全体の50〜90%であることを特徴
    とする固形含水爆薬組成物。
  2. 【請求項2】 該増粘剤が膨潤粒子として点在する請求
    項1記載の固形含水爆薬組成物。
  3. 【請求項3】 該増粘剤がポリアクリルアミドである請
    求項1または2記載の固形含水爆薬組成物。
  4. 【請求項4】 該鋭感度剤が硝酸モノメチルアミン、塩
    酸オクタデシルアミン、硝酸ヒドラジンから選ばれる一
    種又は2種以上からなる請求項1〜3のいずれか一つに
    記載の固形含水爆薬組成物。
  5. 【請求項5】 該乳化剤がソルビタン酸脂肪酸エステル
    類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレ
    ン脂肪酸エステル類、オキサゾリン誘導体、イミダゾリ
    ン誘導体、脂肪酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土金属
    塩、一級、二級及び三級アミン又は、一級、二級及び三
    級アミンの硝酸塩又は酢酸塩から選ばれる一種又は2種
    以上からなる請求項1〜4のいずれか一つに記載の固形
    含水爆薬組成物。
  6. 【請求項6】 該燃料がパラフィン、流動パラフィン、
    尿素非不可成分を含む石油質ワックス、植物油、イオ
    ウ、蔗糖、糖蜜、果糖、ブドウ糖、乳酸、乳酸ナトリウ
    ム、クエン酸、尿素、樹脂微粒子、シリコンオイル、1
    2−ヒドロキシルステアリン酸、ギルソナイト、ピグメ
    ントアルミ粉から選ばれる一種又は2種以上からなる請
    求項1〜5のいずれか一つに記載の固形含水爆薬組成
    物。
  7. 【請求項7】 酸化剤60〜90重量%、鋭感剤0〜2
    0重量%、水1〜9重量%の混合物を加温して結晶のな
    い透明の酸化剤水溶液を調製する工程、乳化剤0.5〜
    8重量%と石油質ワックス等の燃料1〜10重量%を加
    温して固形物のない液体燃料を調製する工程、前記の酸
    化剤水溶液に超音波を加えながら前記の液体燃料を添加
    し、更に、気泡剤0〜10重量%、増粘剤0.3〜10
    重量%を加えながら冷却して所望の固形含水爆薬組成物
    を製造する工程からなる固形含水爆薬組成物の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 該超音波の発振周波数が約20KHZ±
    2KHZ〜約30KHZ±3KHZである請求項7記載
    の固形含水爆薬組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7645351B2 (en) 2003-11-04 2010-01-12 Nof Corporation Explosive material composition and method for preparing the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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