JP2001025700A - 装飾シートの製造方法 - Google Patents

装飾シートの製造方法

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JP2001025700A
JP2001025700A JP11199425A JP19942599A JP2001025700A JP 2001025700 A JP2001025700 A JP 2001025700A JP 11199425 A JP11199425 A JP 11199425A JP 19942599 A JP19942599 A JP 19942599A JP 2001025700 A JP2001025700 A JP 2001025700A
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sheet
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resin
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Masaaki Kunimatsu
正昭 国松
Katsutaka Nakatsu
克隆 中津
Tetsuo Sugawa
哲夫 須川
Tsuneo Shirota
常雄 城田
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Dai Nippon Toryo KK
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Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状物に意匠性に優れた柄模様を能率良
くかつ精度良く描画できる装飾シートの製造方法を提供
する。 【解決手段】 シートローラーにより搬送されているシ
ート状物の表面に柄模様を施し、装飾する方法におい
て、インクジェットプリンターヘッドのノズル孔を該シ
ートローラーの幅方向に配列し、柄模様に対応する柄パ
ターンのパターンデータを予め記憶させたコンピュータ
ーの制御信号によって、該インクジェットプリンターヘ
ッドのノズル孔に直結するインク室の容積を変化させて
インク吐出を制御することにより、該シート状物の表面
に柄模様を施すことによる装飾シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾シートの新規
な製造方法に関し、更に詳しくは、シートローラーによ
り搬送されている、シート状物に意匠性に優れた柄模様
を形成し得る新規な装飾シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装飾シートとして、発泡
性ないし非発泡性のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマ
ルジョンを使用し、これを基材上に塗布、印刷して装飾
層としたものがあった。しかし、このものは、エンボス
性、耐黄変性、塗布ないしは印刷性の面で充分満足行く
ものではなく、その改善が求められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な諸問題を解決するものであり、シート状物に意匠性に
優れた柄模様を能率良くかつ精度良く描画できる装飾シ
ートの製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討の結果、インクジェットプ
リンター及びコンピューターの制御信号を組み合わせて
用いることにより上記目的が達成されることを見いだ
し、本発明に到達した。即ち、本発明は、シートローラ
ーにより搬送されているシート状物の表面に柄模様を施
し、装飾する方法において、インクジェットプリンター
ヘッドのノズル孔を該シートローラーの幅方向に配列
し、柄模様に対応する柄パターンのパターンデータを予
め記憶させたコンピューターの制御信号によって、該イ
ンクジェットプリンターヘッドのノズル孔に直結するイ
ンク室の容積を変化させてインク吐出を制御することに
より、該シート状物の表面に柄模様を施すことを特徴と
する装飾シートの製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の装飾シートの製
造方法について詳細に説明する。本発明で用いるインク
ジェットプリンターの一例としての、ピエゾ振動方式の
インクジェットプリンターヘッドは公知であり、種々の
形式のものが知られている。それらのヘッドの個々の構
成素子の拡大概略断面図を図1〜図4に例示する。図1
〜図4に例示する形式の個々の構成素子からなるヘッド
を用いる場合には、インク供給口1から供給されたイン
クはインク室2に入る。またピエゾ駆動信号によりピエ
ゾ振動素子3を振動させ、その振動により振動板4を振
動させて、ノズルプレート5に設けられたノズル孔6よ
りインク液滴を噴出させる。
【0006】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジ
ェットプリンターヘッドのノズル孔は好ましくは内径1
0〜300μmの孔であり、突起状基体またはプレート
状基体中に形成されたものであり得る(図1〜図4参
照)。該ノズル孔はシートローラーの幅方向に直線状に
一列に配置されていてもよく、あるいは16個、32個
または64個のノズル孔を1ブロックとし、ブロック毎
に階段形状、凹凸形状、山形状あるいはこれらの組み合
わせ形状で配列してもよい。ノズル孔の配列は完全な一
直線状に配列するよりも、一定個数をブロック化し、ブ
ロックを組み合わせて配列する方が、不良ノズル孔の検
出等のメンテナンスの面から好ましい。ノズル孔とノズ
ル孔との間の距離は好ましくは10〜150μmの範囲
であるが、ノズル孔径並びにノズル孔間ピッチは所望の
画質精度により適宜選択できる。なお、ノズル孔の内径
を15〜100μmとし、ノズル孔とノズル孔との間の
距離を10〜150μmとすることにより、画質精度5
0〜1000dpiの柄パターンを描画することができ
る。
【0007】インクの供給は、ごく微弱な静圧、もしく
はノズル孔と同水準よりやや低い位置にインク液面があ
る常圧状態のインクタンクより行われる。上記のような
配列状態で配置されているインクジェットプリンターヘ
ッドのノズル孔からのインク吐出の制御は、上記のパタ
ーンデータを記憶したコンピューターの制御信号によっ
てピエゾ振動素子を制御振動させ、その振動により振動
板を介してインク室の容積を変化させることによって行
われる。このことにより建築板の表面に所望の柄模様を
描画出現させることができる。本発明の塗装方法におい
ては、シートローラーの搬送速度としては一般的には1
〜50m/分の速度が使用可能であるが、生産性や画質
等を考慮すると10〜35m/分の範囲が好ましい。
【0008】本発明でいうシート状物とは、裏打紙、合
成樹脂シート、織布、不織布、絹布等の従来の合成樹脂
シートの基材として使用されている基材を使用すること
ができる。なお、裏打紙としては、予めエンボス加工な
どにより凹凸意匠を施したエンボス裏打紙を使用するこ
ともできる。
【0009】本発明の塗装方法においては、上記シート
ローラーの幅方向に配列したピエゾ振動方式のインクジ
ェットプリンターヘッドのノズル孔列をシートローラー
の移動方向の前後に複数列配置し、それぞれのノズル孔
列から異色のインクを吐出させて多色塗装することもで
きる。本発明で使用するインクとしては、(a)アクリ
ルシリコン系樹脂と、(b)(i)セルロースエステル
樹脂、(ii)セルロースエーテル樹脂、(iii) ポリビニ
ルアセタール樹脂及び(iv)フッ素樹脂からなる群より
選ばれる少なくとも1種の樹脂とを含むものが好まし
い。
【0010】本発明で使用するアクリルシリコン系樹脂
には、アクリル酸系重合体とオルガノポリシロキサンを
反応させることにより調製したブロック重合体またはグ
ラフト重合体がある。このオルガノポリシロキサンとし
ては、OH官能基を有する線状重合体が好ましく、例え
ば、下記式の化合物を挙げることができる。HO−Si
(CH3 2 −O−(Si(CH3 2 −O)n −Si
(CH3 2 −OH(式中、nは10〜5000)な
お、前記式中のメチル基の80モル%までがエチル基、
ビニル基またはフェニル基と置換されててもよいが、特
に50モル%以上がメチル基で置換されたオルガノポリ
シロキサンが好ましい。
【0011】前記アクリル酸系重合体は、α,β−不飽
和酸もしくはそのエステルなどのモノマーを重合反応さ
せて得られた、好ましくは分子量500〜80,00
0、特に好ましくは1,000〜15,000の重合体
または共重合体である。該α,β−不飽和酸もしくはそ
のエステルとして挙げることができるのは、アクリル
酸、メタクリル酸及びそれらのメチルエステル、エチル
エステル、ブチルエステル、ステアリルエステル、2−
エチルヘキシルエステル、2−ヒドロキシエチルエステ
ル、3−ヒドロキシプロピルエステルなどである。ま
た、該α,β−不飽和酸もしくはそのエステルとともに
重合するコモノマーは、マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルなどである。なお、前記アクリル酸系
重合体が共重合体である場合、アクリル酸、メタクリル
酸またはそれらのエステルの割合は、10〜75モル
%、特には25〜60モル%が好ましい。また、オルガ
ノポリシロキサンをグラフトするアクリル酸系重合体と
しては、前記α,β−不飽和酸、そのエステル及び前記
コモノマーから製造した好ましくは分子量500〜8
0,000、特に好ましくは1,000〜15,000
の重合体及び共重合体を使用することができる。該アク
リル酸系重合体が共重合体の場合、アクリル酸、メタク
リル酸またはそれらのエステルの割合は、10〜75モ
ル%、特には25〜60モル%が好ましい。
【0012】本発明で使用するセルロースエステル樹脂
としては、例えば、セルロースジアセテート、セルロー
ストリアセテート、ニトロセルロース、硝酸セルロー
ス、プロピオン酸セルロース、セルロースアセテートブ
チレートなどが挙げられる。このセルロースエステル樹
脂の分子量は500〜80,000、特には500〜1
5,000が好ましい。本発明で使用するセルロースエ
ーテル樹脂としては、例えば、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ベンジルセルロース、トリチルセルロー
ス、シアンエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシエチルセルロース、アミノエチルセル
ロースなどが挙げられる。このセルロースエーテル樹脂
の分子量は1,000〜50,000、特には1,00
0〜15,000が好ましい。
【0013】本発明で使用するポリビニルアセタール樹
脂の代表的なものには、ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルアセトアセタール、ポリビニルホルマールなどがあ
る。このポリビニルアセタール樹脂の分子量は1,00
0〜50,000、特には1,000〜15,000が
好ましい。
【0014】本発明で使用する適切なフッ素樹脂とし
て、特開昭57−34107号公報に記載される含フッ
素共重合体が挙げられる。即ち、本発明において使用で
きる適切な共重合体は、フルオロオレフィン、シクロヘ
キシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテル及びヒ
ドロキシアルキルビニルエーテルを必須成分とする共重
合体であり、重量平均分子量約10,000〜100,
000のものが適当である。本発明における前記フルオ
ロオレフィンとしては、パーハロオレフィン、特にクロ
ロトリフルオロエチレンあるいはテトラフルオロエチレ
ンが好ましい。またアルキルビニルエーテルとしては、
炭素数2〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基を含有
するもの、特にアルキル基の炭素数が2〜4であるもの
が好ましい。なお、フルオロオレフィン及びアルキルビ
ニルエーテルは、それぞれ単独でも、2種以上の混合物
としても使用できる。
【0015】本発明におけるアクリルシリコン系樹脂
(a)と、セルロースエステル樹脂、セルロースエーテ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂及び(iv)フッ素樹
脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂(b)
との配合割合は、樹脂(b)100重量部に対し、アク
リルシリコン系樹脂(a)1〜70重量部、特に1〜1
0重量部とするのが好ましい。この範囲において、本発
明のインクジェット印刷用インクは、密着性、耐湿性に
優れた、更に印刷被膜に基材を重ねても重ねた基材面に
移らない印刷被膜を形成することができる。なお、セル
ロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂及びフッ素樹脂を2種以上使用する
場合、任意の組み合わせにすることができ、合計重量が
1〜10重量部となるように使用する。
【0016】本発明で使用する着色剤は、他のインク成
分と融和性であって、かつ溶媒に溶解性があれば特に制
限する必要はない。代表的なものを挙げると、Solv
ent Black 22、27、28、29、Sol
vent Red 83の1、125、132、Sol
vent Blue47、48、Solvent Ye
llow88、89などの染料や酸化チタン、カーボン
ブラック、硫化亜鉛、油煙、黄鉛、ベンガラ、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーン、ブリリアント
カーミン6B、レーキレッドCなどの無機または有機顔
料がある。なお、不溶性の染料及び顔料を使用する場合
は、ノズルの目詰りを防止するために粒径3μm以下、
特に1μm以下のものが好ましい。
【0017】本発明において、溶媒はインクの粘度を適
度に調整するために使用する。従って、他の成分と適合
するものであれば特に制限なく使用することができる。
本発明で使用する溶媒の代表的な例を挙げると、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
のアルコール類、セロソルブ、ブチルセロソルブなどの
エーテル類などがある。本発明で使用するインクには、
樹脂(a)及び(b)、着色剤ならびに溶媒の他に、必
要に応じて、硝酸リチウム、亜硝酸リチウム、亜硝酸ア
ンモニウム、ギ酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、ハ
ロゲン化リチウム、チオシアン酸ナトリウムなどの電導
度調整剤、界面活性剤などを配合することができる。本
発明で使用するインクにおいて、樹脂(a)及び(b)
を組合せた結合剤の配合量は、該インク中、1〜30重
量%、特に1〜15重量%が適当である。また着色剤の
配合量は、使用する着色剤の種類などにより任意に決定
できるが、該インク中1〜15重量%、特に5〜10重
量%が適当である。また溶媒の配合量は、インクの粘
度、表面張力などを考慮して決めるが、通常該インクの
60〜95重量%が適当であり、電導度調整剤は0.1
〜10重量%、界面活性剤は0.1〜10重量%とする
のが適当である。
【0018】また、本発明で使用するインクは、インク
ジェット印刷法に適応した特性が必要であり、そのため
該インクの粘度を1〜100mPa・s(20℃)、表
面張力を20〜60ダイン/cm、比抵抗を200〜
3,000Ωcm、比重を0.8〜1.2の範囲にする
ことが望ましい。本発明で使用するインクを調製する場
合、各成分を混合攪拌後、使用するジェットプリンター
のノズル径に対してポアーサイズが約1/10以下であ
るフィルターで、濾過、精製する。インクジェット印刷
されたインクは、常温〜数100℃で乾燥することによ
り、乾燥被膜を形成する。
【0019】なお、本発明では、一例として、ピエゾ振
動方式のインクジェットプリンターを用いた方式を挙げ
ているが、従来から公知の、荷電制御方式、インクオン
ディマンド方式、サーマルヘッドによりインクを噴出さ
せる方式のものも使用することができる。
【0020】以上のようにして形成される装飾シートの
表面には、必要に応じて、艶消しや艶出し等の光沢調
整、あるいは防汚性付与、表面強度アップ等のための種
々の表面処理を施すこともできる。
【0021】この表面処理は、表面処理剤を塗布乾燥さ
せて表面処理層を形成するか、各種フィルムをラミネー
トする等により行う。表面処理剤としては、アクリル系
樹脂、ウレタン系樹脂等を主成分とする水系、溶剤系の
いずれをも使用することができるが、雰囲気(大気)汚
染防止の観点から水系のものが好ましい。また、ラミネ
ートするフィルムとしては、アクリル樹脂系フィルム、
ポリエステル樹脂系フィルム、オレフィン樹脂系フィル
ム(エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムやエチレン
−ビニルアルコール共重合体フィルム等も含む)、フッ
素系樹脂フィルム等の塩化ビニル樹脂以外の樹脂からな
るフィルムであれば、いずれのものも使用できる。
【0022】ラミネートは、接着剤を使用しない熱ラミ
ネートでもよいし、接着剤を使用する接着ラミネートで
あってもよい。接着ラミネートに使用される接着剤とし
ては、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等の任意の
接着剤が使用でき、水系接着剤でもよいし、溶剤系接着
剤でもよく、フィルムを形成する樹脂と相溶性を有する
接着剤を使用するのが好ましい。また、接着剤は、ラミ
ネートするフィルム側に塗布して接着するのが好まし
い。
【0023】フィルムは、後述するメカニカル手段によ
りエンボスする前にラミネートするか、該エンボスと同
時にラミネートすることもできる。ラミネートするフィ
ルムは、厚みが10〜100μmのものが使用できる
が、好ましくは10〜50μmである。10μm未満で
は、フィルムが薄過ぎて、作業性が悪くなるばかりでな
く、ラミネート時にシワが入り易くなり、好ましくな
い。逆に、100μmを超えると、フィルムが厚くなり
過ぎて、コスト高になるので好ましくない。
【0024】更に、凹凸意匠の付与は、上記のメカニカ
ル発泡やケミカル発泡によるエンボス手段にて、装飾層
の形成と同時に行うことができる外、エンボスロール等
の機械的なエンボス手段にて、上記の装飾層形成後に行
うこともできる。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例について図1〜図4並
びに図5〜図7を参照して説明する。図5は本発明の実
施の形態の一例を説明するための一部欠載概略正面図で
あり、図6は図5に示す実施の形態の右側概略側面図で
あり、図7は本発明の実施の形態の他の例を説明するた
めの右側概略側面図である。
【0026】図5及び図6に示すように、裏打紙7はシ
ートローラー8により前方に搬送される。シートローラ
ー8の上方には、図1〜図4に例示するような個々の構
成素子からなるピエゾ振動方式のインクジェットプリン
ターヘッド9がシートローラー8の幅方向全体にわたっ
て配置されており、インクジェットプリンターヘッド9
の個々の構成素子は、ノズル孔6(図1〜図4)が例え
ば30〜150μmのピッチで配置されるように配列さ
れている。インクジェットプリンターヘッド9の個々の
構成素子のインク供給口1には、インクタンク10内の
塗装用インク11を送り込むパイプ12が接続されてい
る。図5においては、パイプ12は個々の構成素子の左
端のもののみに接続されているが、これは図面を簡略化
するためであり、実際には個々の構成素子の全てのもの
に接続されている。
【0027】塗装すべき柄模様に対応する柄パターンを
記録したパターンデータ13をコンピューター14にイ
ンプットする。コンピューター14はインプットされた
パターン9に基づきピエゾ振動素子制御装置15に制御
信号を送信し、ピエゾ振動素子制御装置15はインクジ
ェットプリンターヘッドの個々の構成素子のピエゾ振動
素子3を振動制御する。
【0028】シートローラー8上の裏打紙搬送路の両側
の所定位置にそれぞれ投光器16と受光器17とを設け
て光電管式センサーを構成し、検出信号をコンピュータ
ー14に送信する。エンコーダー18はシートローラー
8の駆動ロール19に連結しており、極小回転角、例え
ば2000分の360度の極小回転角毎にコンピュータ
ー14にパルス送信する。
【0029】上記のように構成された装置を用いて実施
する本発明の実施の形態は次の通りである。表面が平面
であるか、あるいは凹凸に加工されており、裏打紙7
(図5及び図6には、凹凸に加工された裏打紙を用いる
場合を示している)をシートローラー8上を搬送させ
る。該裏打紙7の前端部が所定位置に到達したことを光
電管式センサーが検出して、検出信号をコンピューター
14に送信する。一方、シートローラー8の作動に併
い、駆動ロール19に設けたエンコーダー18からパル
スがコンピューター14に発信されている。コンピュー
ター14は該センサーからの信号により上記パルスを計
数し始め、パルス数が予め記憶させた設定領域に至ると
パルス数に応じて、前記の柄パターンのパターンデータ
13に基づく制御信号を逐次ピエゾ振動素子制御装置1
5に送信指令し、これによりピエゾ振動素子制御装置1
5がインクジェットプリンターヘッド9の複数の構成素
子のピエゾ振動素子を個別に制御振動させ、複数のノズ
ル孔6から前記搬送中の裏打紙7の表面の所要位置にイ
ンクを吐出して前記柄パターン13に基づく柄模様を描
画する。この際、裏打紙7とノズル孔6とは非接触であ
るので、裏打紙7の表面に凹凸模様がある場合にも上記
柄模様の描画が支障なく行われる。また、ノズルヘッド
は、シートローラーと連動する方式を用いても良い。
【0030】裏打紙7に多色の柄模様を塗装する場合に
は、図7に示すように、複数の上記と同様のインクジェ
ットプリンターヘッド20,21,22,23をシート
ローラー8の移動方向の前後に複数列配設し、これらの
インクジェットプリンターヘッドのそれぞれの列に異な
る色のインクを供給し、異色のインクを吐出させてシー
トローラー8上を搬送される裏打紙7の表面に多色の柄
模様の塗装を行う。
【0031】[参考例1〜4及び比較参考例1]以下、
本発明を参考例により説明する。なお、参考例における
「部」、「%」は重量を基準とする。
【0032】表1に示した成分を均一に混合した後、ポ
アーサイズ1.0μmのメンブランフィルターで濾過
し、精製し、各参考例及び比較参考例に対応するインク
を調製した。得られた各インクを、ジェットプリンター
で所定の像様に噴出させ、坪量100g/m2 の裏打紙
(特種製紙(株)製商品名“TT−100C”)の装飾
層形成面(無機質粉体主成分の層が形成された面)側
に、印刷被膜を形成した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】*1)セルロースアセチルブチレート樹脂 *2)セルロースアセテート樹脂 *3)エチルメタクリレート・ジメチルポリシロキサン *4)アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アル
キルエステル・ジメチルシロキサン *5)クロロトリフルオロエチレン・シクロヘキシルビ
ニルエーテル・エチルビニルエーテル・ヒドロキシアル
キルビニルエーテル *6)JIS K5401に準じて、1mm角100個
の碁盤目試験を行い、セロテープにより剥離状態を確認
し、100個中の接着数を表示した。 *7)ドット印字直後のドットのにじみ・はじきを目視
する。にじみ・はじきがないものを○、あるものを×と
した。 *8)印字部分に、荷重750kg/cm2 の擦り試験機
で100回こすり、印字被膜の剥離有無を確認する。 ○:異常なし △:一部に印字被膜剥離が見られる。
【0036】表2から明らかなとおり、本発明の好まし
い樹脂組成を有する参考例1〜4については、密着性、
にじみ防止性並びにはじき防止性、耐摩耗性のいずれに
も優れており、良好な柄模様を作成することができた。
【0037】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の塗装方
法によれば、搬送中の裏打紙に非接触で塗装を行うこと
ができ、また画質精度50〜1000dpiの柄パター
ンで描画でき、かつ耐摩耗性に優れた壁紙として好まし
い装飾シートを高速で製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の一例を示す拡大
概略断面図である。
【図2】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の他の一例を示す
拡大概略断面図である。
【図3】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の更に他の一例を
示す拡大概略断面図である。
【図4】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の別の一例を示す
拡大概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例を説明するための一
部欠載概略正面図である。
【図6】図5に示す実施の形態の右側概略側面図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態の他の例を説明するための
右側概略側面図である。
【符号の説明】 1 インク供給口 2 インク室 3 ピエゾ振動素子 4 振動板 5 ノズルプレート 6 ノズル孔 7 裏打紙 8 シートローラー 9 インクジェットプリンターヘッド 10 インクタンク 11 塗装用インク 12 パイプ 13 パターンデータ 14 コンピューター 15 ピエゾ振動素子制御装置 16 投光器 17 受光器 18 エンコーダー 19 駆動ロール 20、21、22、23 インクジェットプリンターヘ
ッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 302 B05D 7/24 302L (72)発明者 城田 常雄 神奈川県横浜市南区中里1−18−3 ベル シェ31 102号 Fターム(参考) 4D075 AA01 AA40 AA83 AA90 CB36 DA04 DB18 DB20 DB40 DC02 DC31 DC38 EA05 EA33 EB07 EB16 EB19 EB22 EB42

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートローラーにより搬送されているシ
    ート状物の表面に柄模様を施し、装飾する方法におい
    て、インクジェットプリンターヘッドのノズル孔を該シ
    ートローラーの幅方向に配列し、柄模様に対応する柄パ
    ターンのパターンデータを予め記憶させたコンピュータ
    ーの制御信号によって、該インクジェットプリンターヘ
    ッドのノズル孔に直結するインク室の容積を変化させて
    インク吐出を制御することにより、該シート状物の表面
    に柄模様を施すことを特徴とする装飾シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記シートローラーの幅方向に配列した
    インクジェットプリンターヘッドのノズル孔列をシート
    ローラーの移動方向の前後に複数列配置、もしくはノズ
    ルヘッドをシートローラーの移動と連動して左右に移動
    させ、それぞれのノズル孔列から異色のインクを吐出さ
    せて多色塗装することより、該シート状物の表面に柄模
    様を施すことを特徴とする請求項1記載の装飾シートの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記柄模様を施すインクが、(a)アク
    リルシリコン系樹脂と、(b)(i)セルロースエステ
    ル樹脂、(ii)セルロースエーテル樹脂、(iii) ポリビ
    ニルアセタール樹脂及び(iv)フッ素樹脂からなる群よ
    り選ばれる少なくとも1種の樹脂とを含む請求項1また
    は2記載の装飾シートの製造方法。
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