JP2001025393A - アスペルギルス発現システム - Google Patents

アスペルギルス発現システム

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JP2001025393A
JP2001025393A JP2000185449A JP2000185449A JP2001025393A JP 2001025393 A JP2001025393 A JP 2001025393A JP 2000185449 A JP2000185449 A JP 2000185449A JP 2000185449 A JP2000185449 A JP 2000185449A JP 2001025393 A JP2001025393 A JP 2001025393A
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protein
amylase
fungal
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Randy M Berka
エム. バーカ,ランディ
Wendy Yoder
ヨダー,ウェンディ
Shinobu Takagi
タカギ,シノブ
Karuppan Chettier Boominathan
チェッティアー ブーミナザン,カラッパン
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Novo Nordisk Biotech Inc
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Abstract

(57)【要約】 〈課題〉本発明は新規の異種タンパク質発現系の提供を
課題とする。 〈解決方法〉本発明は、A.ジャポニカス(A.jap
onicus)型種を異種タンパク質の発現のための宿
主細胞として使用する新規発現系に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、組換えタンパク質の生産に有用な宿主細胞に
関する。特に、本発明は、組換えタンパク質、特に酵素
の高レベル発現に利用できるアスペルギルス属の真菌宿
主細胞に関する。
【0002】発明の背景 異種タンパク質の発現に組換え宿主細胞を使うことは、
近年、他の方法ではそれらの天然源からの精製によって
のみ得られる商業的に有益なタンパク質の大量生産を大
きく単純化した。現在、特定の任意のタンパク質の生産
のためには原核および真核宿主を含む様々な発現系の選
択肢がある。適当な発現系の選択は、しばしば活性状態
で妥当な収率でタンパク質を生産できる宿主細胞の能力
に依存するだけでなく、タンパク質の意図する最終用途
によっても大きく左右されるだろう。
【0003】哺乳動物細胞と酵母細胞が最も汎用されて
いる真核宿主であるが、糸状菌が組換えタンパク質生産
用の宿主細胞として非常に有用であると現在認識され始
めている。現在使われているかまたはそのような用途に
提案されている糸状菌の中には、ニューロスポラ・クラ
ッサ(Neurospora crassa)、アクレ
モニウム・クリソゲナム(Acremonium ch
rysogenum)、トリポクラジウム・ゲオデス
Tolypocladium geodes)、ムー
コル・サーシネロイデス(Mucor circine
lloides)およびトリコデルマ・レーセイ(Tr
ichoderma reesei)がある。加えて、
アスペルギルス属の幾つかの種は組換えタンパク質生産
のための宿主細胞として有効に使われている。アスペル
ギルスは、分生子柄から成る灌水器状物が頂嚢で終わ
り、この頂嚢が小柄またはフィアリド(小梗)と色々な
名前で呼ばれる一層もしくは二層の同時形成された特殊
細胞を生み、そして分生子と呼ばれる無性胞子を形成す
ることにより特徴づけられる。アスペルギルス・ニデュ
ランス(Aspergillus nidulans
種は組換えプラスミドにより形質転換されると報告され
ている(Ballance他、Biochem.Bio
phys.Res.Comm.112:284−28
9,1983)が、形質転換はかなり低い頻度で起こる
ことがわかった。アスペルギルス・ニガー(Asper
gillus niger)とアスペルギルス・オリゼ
Aspergillus oryzae)両種も組換
えタンパク質生産において有用であると記載されてい
る。しかしながら、他のアスペルギルス種は異種タンパ
ク質の発現に有用であると示されておらず、実際に、貧
弱な発現および/またはプロテアーゼもしくはマイコト
キシンの過剰生産のために、アスペルギルスの全ての種
がこの目的に宿主細胞として適するわけではないし、或
る種から判断して次の種へとこの能力を予測することも
できない。理想的な発現系は、プロテアーゼおよびマイ
コトキシン並びに多量の内因性的に作られる分泌タンパ
ク質の生産が実質的になく、且つ既知の宿主細胞よりも
高いレベルの発現が可能であるものである。本発明は、
それらの要件を満たす新規アスペルギルス発現系を提供
する。
【0004】発明の要約 本発明は、異種タンパク質をコードする核酸配列を含有
する、アスペルギルス・ジャポニカス(Aspergi
llus japonicus)型種、例えばアスペル
ギルス・ジャポニカス(Aspergillus ja
ponicus)、アスペルギルス・アクレータス(
spergillus aculeatus)またはア
スペルギルス・ジャポニカス変種アクレータス(Asp
ergillus japonicus var.ac
uleatus)種の宿主細胞を提供する。「異種タン
パク質」とは、宿主細胞にとって生来でないタンパク
質、または生来の配列を変更する修正が行われている生
来のタンパク質を意味する。好ましい態様では、該タン
パク質は異種酵素である。該核酸配列は、選択された宿
主細胞中で該核酸配列の転写を指令することのできる適
当なプロモーター配列に作用可能に連結される。
【0005】本発明はまた、組換えタンパク質の生産方
法であって、異種タンパク質をコードする核酸配列を含
有する上述した種のうちの1つの宿主細胞を、該タンパ
ク質の発現を促す条件下で培養し、そして培養物から該
タンパク質を回収することを含んで成る方法にも関す
る。好ましい態様では、該タンパク質は真菌タンパク質
であり、最も好ましくは真菌酵素である。
【0006】本発明の宿主細胞および方法は、意外に
も、他の既知のアスペルギルス種、例えばA.オリゼよ
りも、幾つかの真菌酵素の組換え生産においてより優れ
ている。
【0007】発明の詳細な説明 アスペルギルス・ジャポニカス(Aspergillu
s japonicus)、アスペルギルス・ジャポニ
カス変種アクレータス(Aspergillus ja
ponicus var.aculeatus)または
アスペルギルス・アクレータス(Aspergillu
s aculeatus)種は全て、アスペルギルス属
の黒色(Nigri)部門に属する。アスペルギルス・
ニガー(Aspergillus niger)により
代表されるような黒色部門のメンバーは、放射状分生子
頭と黒色気味の分生子集団;球状頂嚢;滑らかで透明
な、または頂嚢の下が着色している菌柄;存在するかま
たは欠けており、しばしば着色しているメツラ(基底梗
子)により特徴づけられる(“The GenusAs
pergillus”,K.B.RaperおよびD.
I.Fennel著,The Williams &
Wikins Company,Baltimore,
1965)。胞子色と装飾物、または他の微視形態的特
徴が異なるそれらの株の変異体もこの部門に含められ
る。アスペルギルス属の黒色部門では、主な分類法が第
一に基礎にしている(即ち、RaperおよびFenn
el,前掲)コロニーの色と分生子形成構造が多様であ
るため、分類群の境界は論争中である。Raperおよ
びFennelにより認められたA.ジャポニカス関連
分類群はA.ジャポニカスとA.アクレータスである。
SamsonおよびGams(“Advances I
n Penicillium and Aspergi
llus Systematics”,Samsonお
よびPitt編,1985)はA.ジャポニカスのみを
認め、そしてAl−Mussallam(“Revis
ion of the Black Asperg−i
llus Species”,Ph.D.Thesi
s,University of Utrecht,1
980)はA.ジャポニカス変種ジャポニカスとA.ジ
ャポニカス変種アクレータスを認めている。
【0008】A.ジャポニカス種は一般に、一列の小柄
および球状〜半球状の顕著な棘状の分生子により特徴づ
けられる。頂嚢は普通20〜35μであるが15〜45
μにも及ぶ。この種はSaito,Botan.Ma
g.20:61−63,1906により最初に記載され
た。より詳しくは、この種は次のように特徴づけられ
る。Czapek溶液寒天上のコロニーは室温(24〜
26℃)で迅速に増殖し、ほとんどの株は10日間で
5.0〜6.0cm、株によってはより小さいことがあ
り、密集した、白色の、不規則にしわの寄った基底菌糸
から成り、該菌糸はゆっくりと茶紫または黒紫色を帯び
た分生子構造の密集鎖になり、株によってはコロニーの
中央領域に豊富な白〜クリーム色の球状菌核を生成し;
裏側は最初は無色で後に紫茶色になり、時には僅かに黄
緑色を帯び;滲出物が無く;臭いは時折非常に強いが特
有ではない。分生子頭は多様で、小さく、放射状である
かまたは幾つかの不明瞭な柱状部に割れ、まれに10日
で直径300μを越えるが、老齢期には時々明瞭な円柱
状で且つ長さが600〜700μまでであり、または同
様な長さの2つの分岐した柱状部に割れ;分生子柄は滑
らかかまたは限られた表面粒点を有し、無色であるかま
たは特に頂嚢のすぐ下がわずかに着色しており、波状
で、大部分が500〜1000μ×5〜10μである
が、それらの寸法は大きく異なり;頂嚢はいくらか黄褐
色気味に着色しており、しばしば幾分伸びた形である
が、加齢または成長と共に頭部はほとんど球状になり、
大部分は20〜30μ×25〜35μで、直径は15μ
未満から45μまで異なり、正常な頭部ではそれらの表
面の大部分が稔性であるが小さな頭部では頂点のみが稔
性であり;梗子は一列で、5.5〜8.0μ×3.0〜
4.5μ、まれにそれらの正常サイズの二倍に膨張し;
分生子は大部分が球状、時に半球状で、多棘状であり、
棘は分離し規則的な間隔を有し、通常長さ0.5μで時
にはそれより長く、胞子体は大部分が3.0〜3.5μ
であり;菌核は豊富に、ある株ではゆっくりと、白〜ク
リーム色で球状の直径500μまで生成する。肉エキス
寒天上のコロニーは、迅速に室温で10日日で直径7〜
8cmに成長し、Czapek上よりも迅速に且つ多量
に胞子形成し;分生子頭はCzapek上よりも通常大
きく且つ顕著な円柱状塊に割れ、通常10日間で500
μの直径に達し、頂嚢および軸測定値がより狭い範囲を
示し;梗子および分生子は上述した通りである。A.ジ
ャポニカス変種アクレータス亜種は次の特徴により区別
される。Czapek寒天上のコロニーは14日間で直
径5.5cmになり、かなり密集した、不規則的にしわ
の寄った、白色の基底フェルト状物から成り;ある株は
羊毛状気菌糸を生成し;裏側は最初は無色で加齢と共に
茶色になり;分生子頭は塊状で、Quaker Dra
bおよびDusky Drabに近い紫がかった茶色
で、球状〜放射状で、明瞭に分離した柱状部に割れてお
り、直径200〜300μであり;柄のある分生子柄は
滑らかで、透明かまたは軸のところがわずかに着色して
おり、直立で、長さ350〜4500μ、通常は100
0〜2000μ、幅9.0〜13.5μであり;頂嚢は
褐色で、直径30〜90μ、通常45〜67μであり、
大きな頂嚢では全面に密集したフィアリドを有しそして
小さな頂嚢では上側の3/4にフィアリドを有し;フィ
アリドは7.5〜10μ×4〜5μであり;分生子は透
明〜褐色で、多棘状で、半球状であるが大部分は楕円体
で、4〜5μ×3.5〜4.5μであり;ある株では密
集帯に、球状〜半球状、直径450〜675μ、しかし
800μまでの菌核が豊富に生じる。
【0009】密接に関連した種であるA.アクレータス
は、一列の梗子、および半球状から明瞭な楕円形の多棘
状の分生子により一般的に特徴づけられる。頂嚢は通常
60〜80μで、35〜100μに及ぶ。より詳しく
は、この種は次のように定義される。Czapek溶液
寒天上のコロニーは室温(24〜26℃)で迅速に増殖
し、12日間で直径5〜6cmであり、平坦であり、分
生子構造の密集鎖を生じ、紫茶または紫黒色味を帯びて
全体に渡り激しく胞子形成し、しばしば淡い灰色−黄褐
色表面の「花」を有し;裏側は無色であるかまたはかな
り棘状でコロニー中心が黄色から黒に近い色を帯び、黄
色色素が広がっており;滲出物または臭いは無く;株に
よっては白色〜クリーム色の梗子がコロニー中心および
隣接した縁のところに最も豊富に生じる。分生子頭は、
最初は球状で、次いで比較的数の少ない分離した密集型
柱状部に割れ、直径は1mmまでに達するが通常は50
0〜700μであり、脱落性の柱状部によって容易に粉
々になり、個々の頭部はしばしば色が多様であり、頂嚢
に最も近い分生子は淡い黄褐色を帯びており;分生子柄
は無色であるかまたは頂嚢の下がわずかに褐色であり、
通常は1〜2mm×9〜13μであるが、長さは2.5
mmまでそして直径は18〜29μまでに及び、厚さ
2.0〜2.5μまでの壁を有し、平滑であるかまたは
時折粒状物質の限定付着を示すことがあり;頂嚢は、若
い時は幾分伸びた形であるが、十分に発達した時には球
状またはほとんど球状であり、厚い壁を有し、普通は褐
色気味に着色しそして直径60〜80μであるが、35
〜100μに及ぶことができ、全面に渡り稔性であり;
梗子は一列で、密に詰まっており、6.5〜10.0μ
×3.0〜4.4μであり;分生子は明瞭な楕円形から
球状またはほとんど球状で、株間でまたは株内で異な
り、大部分は3.5〜4.0μ×4.5〜5.0μであ
るが、時には細胞が4×7μほどの大きい寸法を示すこ
とがあり、数が増えると紫がかった色合いを示し、分離
し且つより広く間隔のあいた棘を有する多棘状である。
この種はIizuka,J.Agr.Chem.So
c.Japan 27:806,1953中に最初に記
載された。
【0010】本明細書および請求の範囲を通して、用語
「A.ジャポニカス型種」の使用が、上述した3つの種
に含まれる生物だけでなく、既に記載されているかまた
は別の分類法において現在他の種と指定されているが、
上記に定義したものと同じ形態的および培養的特徴を有
し、A.ジャポニカス、A.ジャポニカス変種アクレー
タスまたはA.アクレータスの別名であるかもしれない
それらの種も包含することは理解されよう。例えば、
A.ジャポニカス/A.ジャポニカス変種アクレータス
の別名としては、次のものが挙げられる(しかしそれら
に限定されない):A.ジャポニカス・サイトウ・変種
カピラタス・ナカザワ,タケダおよびスエマツ(A.j
aponicus Saito var.capill
atusNakazawa,Takeda and S
uematsu)、A.マルバセウス・モサリー(A.
malvaceus Mosseray)、A.アトロ
ビオラセウス・モサリー(A.atro−violac
eus Mosseray)、A.アトロフスカス・モ
サリー(A.atrofuscus Mossera
y)、A.ビオラセオフスカス・ガスペリーニ(A.v
iolaceo−fuscus Gasperin
i)、A.ブルネオビオラセウス・バトおよびマイア
A.brunneo−violaceus Bat.
and Maia)(Al−Mussallam,前
掲);およびA.ジャポニカス変種アトロフスカス・イ
イズカ(A.japonicus var.atrof
uscus Iizuka)(J.Agr.Chem.
Soc.Japan 27:807,1953)。A.
アクレータス/A.ジャポニカス変種アクレータスの別
名としては、A.エゾエンシス・ササキ(A.yezo
ensis Sasaki)(Al−Mussalla
m,前掲)、A.ジャポニカ変種ビリジフラブス・イイ
ズカ(A.japonicus var.viridi
flavus Iizuka)(J.Agr.Che
m.Soc.Japan 27:807,1953)お
よびA.ビオラセオフスカス・ガスペリーニ(A.vi
olaceo−fuscus Gasperini)
(Att.Soc.Toscana Sci.Nat.
Pisa,8(2):326−328,1887)が挙
げられる(がそれらに限定されない)。
【0011】宿主細胞候補の最初の決定は、アスペルギ
ルス属の異なる分類部門に属する15以上の種からの様
々な単離物により生産されるプロテアーゼのレベルの評
価によって行う。これは、各単離物を酸性、中性および
アルカリ性pHでのカゼイン透明化平板アッセイにおい
て試験することにより達成される。驚くべきことに、黒
色(Nigri)部門の幾つかのメンバーが、生産され
る任意の組換えタンパク質の分解を潜在的に引き起こし
得るプロテアーゼを最少量生産したという点で、最も良
く働くことがわかった。この基準に基づいて、更なる研
究のために次の6種を選択する,:A.ジャポニカス
A.japo−nicus)、A.ジャポニカス変種
アクレータス(A.japonicus var.ac
uleatus)、A.アクレータス(A.acule
atus)、A.タマリィ(A.tamarii)、
A.カルボナリウス(A.carbonarius)お
よびA.フェニシス(A.phoenicis)。
【0012】次いで、選択された種を形質転換すること
を試みる。最初の努力は標準的なA.オリゼ(A.or
izae)形質転換技術の使用に集中する(Chris
tensen他,Bio/Technology 6:
1419−1422,1988;EP出願第87 10
3 806.3号)。簡単に言えば、プロトプラスト形
成、形質転換、およびamdSまたはヒグロマイシンB
(hygB)マーカー遺伝子についての選択に向けて、
A.オリゼのプロトコールを使って同時形質転換体を得
る。発現ベクターは、異種コード配列に加えて、A.オ
リゼのTAKA−アミラーゼ遺伝子と、A.ニガーのグ
ルコアミラーゼ遺伝子からの転写終結シグナルを含有す
る。形質転換頻度は、DNA1μgあたり1未満から約
10まで異なる。下記の実施例に詳述されるような発現
ベクターを使った同時形質転換実験では、同時形質転換
の頻度は0〜60%の範囲である。
【0013】次いで形質転換された種を観察して様々な
異種酵素の発現レベルを測定する。試験した異種酵素と
しては、フミコーラ・ラヌギノーザ(Humicola
lanuginosa)リパーゼ(HLL)、フミコ
ーラ・インソレンス(Humicola insole
ns)キシラナーゼ(キシラナーゼ)、フミコーラ・イ
ンソレンス(Humicola insolens)セ
ルラーゼ(セルラーゼ)、コプリナス・シネレウス(
oprinus cinereus)ペルオキシダーゼ
(CiP)およびカンジダ・アンタークティカ(Can
dida antarctica)リパーゼAが挙げら
れる。驚くべきことに、A.ジャポニカス様群の3つの
種は上記酵素の1または複数について良好な発現を示
し、ある場合には、対照のA.オリゼ株よりも良い酵素
収率を示した。特にA.アクレータス、A.ジャポニカ
スおよびA.ジャポニカス変種アクレータスの各々の多
数の株が振盪フラスコ培養において非常に高いレベルの
HLL(約1g/l)を生産する。加えて、A.ジャポ
ニカスは、A.オリゼ株およびA.ニガー株中でのこの
酵素の生産と比較して優れたキシラナーゼ生産を示す。
更に、振盪フラスコ中のA.アクレータスは約1.0g
/lの範囲でカンジダ・アンタークティカのリパーゼA
を生産し、このレベルは、同じ条件下で培養した対応す
るA.オリゼ形質転換体よりも約3〜4倍高い。それら
の試験結果の要約は表2に与えられる。
【0014】結果が明らかに示すように、各種の数個の
単離物が異種タンパク質を生産することができる。よっ
て、この能力は単一の単離物または株に限定されるので
はなく、むしろ全体としてこの種の集団の特徴であると
理解される。当業者は、それらの種の他の株または単離
物も異種酵素の発現に利用できると認識するだろう。各
種の多数の株がATCC(the American
Type Culture Collection;1
2301 Park−lawn Drive,Rock
ville Maryland 20852);NRR
L(Agricultural Research S
ervice Culture Collectio
n;1815 North University S
treet,Peoria,Illinois 616
04);FGSC(FungalGenetics S
tock Center;Kansas);DSM(D
eutsche Sammlung von Mikr
oorganismenund Zellkultur
en;Mascheroder Weg 1B,D−3
300 Braunschweig,German
y);IAM(Institute of Appli
ed Microbiology;113 東京都文京
区弥生町1丁目1−1、東京大学);IFO(Inst
itute for Fermentation;53
2 大阪府淀川区十三本町2丁目17−85)およびC
BS(Centraal Bureau voor S
chimmelcultures;Oosterstr
aat 1,3740 AG Baarn,Nethe
rlands)の寄託機関において公に入手可能であ
る。
【0015】当業者は、本明細書中に記載の宿主種の好
結果の形質転換が、特に例示されたベクター、プロモー
ターおよび選択マーカーの使用に限定されないことも認
識するだろう。一般的に言って、A.オリゼ、A.ニガ
ーおよびA.ニデュランスの形質転換において有用であ
るそれらの技術は、本発明の宿主細胞にも有用である。
例えば、amdSおよびhygB選択マーカーが好まし
いけれども、他の有用な選択マーカーとしてargB
(A.ニデュランスまたはA.ニガー)、trpC
(A.ニガーまたはA.ニデュランス)、またはpyr
G(A.ニガーまたはA.ニデュランス)マーカーが挙
げられる。プロモーターは、それらの種において強力な
転写活性を示す任意のDNA配列であることができ、そ
して細胞外と細胞内の両方のタンパク質、例えばアミラ
ーゼ、グルコアミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セ
ルラーゼおよび解糖酵素をコードする遺伝子から誘導す
ることができる。そのような適当なプロモーターは、
A.オリゼのTAKAアミラーゼ、リゾムーコル・ミー
ヘイ(Rhizomucor miehei)のアスパ
ラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガーのグルコアミラー
ゼ、A.ニガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸
安定性α−アミラーゼ、およびリゾムーコル・ミーヘイ
のリパーゼをコードする遺伝子から誘導することができ
る。解糖酵素の遺伝子からのプロモーターの例は、TP
I,ADHおよびPGKである。プロモーターは同種プ
ロモーター、即ち生来のA.ジャポニカス型遺伝子のプ
ロモーターであってもよい。本発明の好ましいプロモー
ターは、A.オリゼのTAKAアミラーゼプロモーター
である。TAKAアミラーゼは公知のα−アミラーゼで
ある(Toda他,Proc.Japan Acad.
58 Ser.B.:208−212,1982)。プ
ロモーター配列と着目の遺伝子または選択されたシグナ
ルペプチドまたはプレ領域との連結を容易にする特定の
制限部位を導入する目的で、プロモーター配列にリンカ
ーを提供してもよい。ターミネーターとポリアデニル化
配列もプロモーターと同じ源から誘導することができ
る。構成物中にエンハンサー配列を挿入することもでき
る。
【0016】発現産物を獲得するのに細胞を破壊する必
要性を回避するために、および細胞内で起こりうる発現
産物の分解の量を最小にするために、該産物が細胞の外
に分泌されることが好ましい。このために、好ましい態
様では、着目の遺伝子は、発現産物を細胞の分泌経路に
差し向けることができるプレ領域、例えばシグナルペプ
チドまたはリーダーペプチドに連結される。プレ領域は
任意の生物からの任意の分泌タンパク質の遺伝子から誘
導してもよく、または生来のプレ領域であってもよい。
そのようなプレ領域のための有用な入手源の中には、ア
スペルギルス種からのグルコアミラーゼもしくはアミラ
ーゼ遺伝子、バシラス(Bacillus)種からのア
ミラーゼ遺伝子、リゾムーコル・ミーヘイ(Rhizo
mucor miehei)からのリパーゼもしくはプ
ロテイナーゼ遺伝子、サッカロミセス・セレビシエ(
accharomyces cerevisiae)か
らのα−因子遺伝子、または子牛のプロキモシン遺伝子
がある。最も好ましくは、プレ領域はA.オリゼのTA
KAアミラーゼ遺伝子、A.ニガーの中性α−アミラー
ゼ遺伝子、A.ニガーの酸安定性α−アミラーゼ遺伝
子、B.リヘニフォルミス(B.lichenifor
mis)のα−アミラーゼ遺伝子、バシラスNCIB
11837からのマルトース産生アミラーゼ遺伝子、
B.ステアロサーモフィラス(B.stearothe
rmophilus)のα−アミラーゼ遺伝子、または
B.リヘニフォルミス(B.licheniformi
)のズブチリシン遺伝子である。有効なシグナル配列
はA.オリゼのTAKAアミラーゼシグナル、リゾムー
コル・ミーヘイのアスパラギン酸プロテアーゼシグナ
ル、およびリゾムーコル・ミーヘイのリパーゼシグナル
である。代わりのものとして、発現させようとする遺伝
子にとって生来であるプレ領域を使ってもよい。
【0017】プロモーターおよびターミネーター配列に
作用可能に連結された所望の生成物の遺伝子は、選択マ
ーカーを含むベクター中に含めることができ、または宿
主株のゲノム中に組み込むことができる別個のベクター
もしくはプラスミド上に置くことができる。ベクター系
は単一のベクターもしくはプラスミドであることがで
き、またはゲノム中に組み込もうとする全DNAを一緒
になって含有する2以上のベクターもしくはプラスミド
であることができる。ベクターまたはプラスミドは直鎖
状分子であっても閉環状分子であってもよい。本発明の
好ましい態様によれば、1つが選択マーカーを含み、そ
してもう1つがプロモーター、所望のタンパク質をコー
ドする遺伝子並びに転写ターミネーターおよびポリアデ
ニル化配列を含む導入しようとする残りの異種DNAを
含んで成る、2つのベクターを使って宿主を形質転換さ
せる。
【0018】本発明の宿主細胞種は、任意の原核または
真核生物の着目の異種タンパク質を発現させるのに用い
ることができ、好ましくは、真核生物のタンパク質を発
現させるのに使われる。共に食品産業における使用が認
可されているという点で、A.ジャポニカス種とA.ア
クレータス種が特に有用である(Regulatory
Aspects of Microbial Foo
d Enzymes,Third Edition,T
he Association of Microbi
al Food Enzyme Producers,
Brussels,Belgium)。それらの種につ
いて特に着目されるのは、異種タンパク質、特に真菌酵
素の発現におけるそれらの利用である。カタラーゼ、ラ
ッカーゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オ
キシドレダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペル
オキシダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラー
ゼ、クチナーゼ、プロテアーゼおよび他のタンパク質分
解酵素、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダー
ゼ、フィターゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよび他のペ
クチン分解酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−
ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコ
シダーゼ、β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソ
メラーゼ、インベルターゼ、トランスフェラーゼ、リボ
ヌクレアーゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレ
エアーゼのような酵素を発現させるのに本発明の新規発
現系を使うことができる。用語「真菌酵素」は生来の真
菌酵素だけでなく、アミノ酸の置換、削除、付加、また
は活性、熱安定性、pH耐容性等を増強するために行う
ことができる他の修正により変更されているそれらの真
菌酵素も包含することは、当業者により理解されるだろ
う。
【0019】本発明の宿主細胞は、宿主細胞にとって生
来であるタンパク質の組換え生産にも用いることができ
る。そのような用法の非限定的例としては、タンパク質
の発現を増強するため、シグナル配列の使用によって着
目の生来のタンパク質の細胞外への輸送を促進するた
め、または主題の宿主細胞により通常生産されるタンパ
ク質のコピー数を増加させるために、異なるプロモータ
ーの調節下にA.ジャポニカス型の生来のタンパク質を
置くことが挙げられる。よって、本発明は、そのような
発現が宿主細胞にとって生来でない遺伝要素の使用、ま
たは宿主細胞中に通常は見られない様式で働くように操
作されている生来の要素の使用を含む限り、そのような
同種タンパク質の組換え生産も包含する。本発明を次の
非限定例により更に説明する。
【0020】I.プロテアーゼアッセイ 少なくとも15の異なる種からの50以上の株を試験
し、各単離物により生産されるプロテアーゼの量を測定
し、そしてそれらの細胞外タンパク質分布も観察する。
培養接種試料を調製するために、9cmのペトリ皿中の
各株の7〜10日培養物に10mlの滅菌蒸留水を加
え、菌糸から静かに胞子をかき取り、濃厚な懸濁液を作
る。この懸濁液2.5mlを使って100mlのASP
O4培地に接種する〔ASPO4培地は、水道水中に1
g/lのCaCl、2g/lの酵母エキス、1g/l
のMgSO、5g/lのKHPO、2g/lのク
エン酸、0.5mlの微量金属溶液(14.3g/lの
ZnSO・7HO,CuSO・5HO,0.5
g/lのNiCl・6HO,13.8g/lのFe
SO・7HO,8.5g/lのMnSO・H
および3g/lのクエン酸から成る)、1g/lの尿
素、2g/lの(NHSO、20g/lのマル
トデキストリン(8mlの25%原液、加圧滅菌後に加
える)を含んで成り、加圧滅菌前にpHを4.5または
6.5に調整し、次いで加圧滅菌後に100mlあたり
8mlの0.1Mクエン酸を使ってpH4.5に調整し
た〕。フラスコを、200rpmで軌道振盪器上で振盪
させながら、連続した光の中で30および/または37
℃で5日間インキュベートする。各々の培養ブロスから
の上清を2500rpmで5分間遠心し、そしてカゼイ
ン透明化平板アッセイで使用し、様々な真菌種から生産
されるプロテアーゼのレベルを測定して組換えタンパク
質発現の有力な候補として評価する。
【0021】カゼイン透明化平板アッセイは次のように
して行われる。平板培地は、20g/lの脱脂粉乳、2
0g/lのアガロース、およびpH5とpH7で行われ
る試験には0.2Mのクエン酸塩−リン酸塩緩衝液、p
H9で行われる試験にはグリシン−NaOH緩衝液から
成る。脱脂粉乳を100mlの緩衝液と混合し、60℃
に維持する。アガロースを400mlの緩衝液と混合
し、そして5分間加圧滅菌する。わずかに冷却した後、
温かい脱脂粉乳混合物を添加し、混合物を穏やかに2〜
3回反転させて混合する。平板あたり50〜70mlを
使ってこの培地を150mmの平板に注ぎ、使用まで5
℃で貯蔵する。
【0022】使用直前に、寒天の中に平板あたり12個
の穴を作る。各株の醗酵物からの上清25μlを各pH
の平板1枚に加え、37℃で一晩インキュベートする。
pH9の平板には、0.5M氷酢酸を加えてカゼインを
沈澱させ、どんな透明帯でも可視化する。次いで各平板
を透明帯のサイズ(即ち、透明帯なしから直径>2cm
まで)と透明帯の型(即ち、透明、不透明または両方の
型)について評価する。
【0023】各培養物の上清を使って、株の細胞外タン
パク質生産も評価する。製造業者の取扱説明書に従って
調製したNovex(San Diego,CA)8〜
16%勾配ゲルを使ってタンパク質分布を評価する。培
養上清の75μl(3日および5日)試料を、20μl
の5×解離緩衝液(解離緩衝液=47mlの1M Tr
is−HCl,pH6.8,1gのSDS,617mg
のジチオスレイトールを滅菌蒸留水で10mlにする)
とグリセロール/ブロモフェノールブルー(約10ml
の80〜90%グリセロールに10〜20mgを加え、
沸騰した湯の中に1〜2時間置いて溶解させたもの)に
添加し、5分間煮沸し、冷却し、負荷し、そしてブロモ
フェノールブルー追跡色素がゲルの下端に達するまで6
0〜200Vで泳動する。Biorad Silver
Stain Plusプロトコール(Biorad
Laboratories,Hercules,CA)
に従ってゲルを銀染色する。多数のバンドを示すそれら
の単離物は有力な新規宿主としてあまり適当でないと見
なし、一方でわずか1〜4本の少量バンドを有する比較
的きれいな分布を示すものは更なる試験にかける。
【0024】プロテアーゼアッセイとタンパク質分布の
組合せ結果を吟味すると、適当な有力候補の大部分は黒
色(Nigri)部門のメンバーの中に見つかる。それ
らの結果に基づいて、次の単離物を形質転換実験のため
に選択した:A.ジャポニカスA1438(CBS 5
68.65)、A.アクレータスN1136(CBS1
01.43)、A.アクレータスA1454(CBS
172.66)、A.アクレータスA1455(CBS
186.67)、A.ジャポニカス変種アクレータス
N0956(IAM 13871)、A.フェニシスA
528(CBS 139.48)、A.フェニシスA5
30(CBS 137.52)、A.フェニシスE41
9(CBS 137.52)、A.カルボナリウスA3
993(IBT 4977)、A.カルボナリウスAT
CC 1025、A.タマリィE112(ATCC 1
0836)、A.タマリィN2266(IFO 435
8)およびA.タマリィN2267(IFO 414
2)。それらの培養物は、ノボ・ノルディスク・バイオ
テック・カルチャー・コレクション(Novo Nor
disk Biotech Culture Coll
ection;Davis,Callifornia)
の一部としても維持される。
【0025】II.ベクターの作製 A.選択マーカーベクター 。ベクターpJaL77とp
JaL154をヒグロマイシンB耐性選択マーカーによ
る宿主細胞の形質転換に使用する。このマーカーはE.
コリのヒグロマイシンBホスホトランスフェラーゼ遺伝
子に基づいており、pJaL77中ではTAKAプロモ
ーターの調節下にそしてpJaL154中ではamdS
プロモーターの調節下に置かれる。簡単に言えば、それ
らのベクターは次のようにして作製される。ヒグロマイ
シンBに対する耐性を付与する遺伝子を、Boehri
nger MannheimからプラスミドpHph−
1として購入する。この遺伝子に、プライマー:5’−
GCT CAG AAGCTT CCATCC TAC
ACC TCA GCA ATG TCG CCTG
AA CTC ACC GCG ACG TCT−3’
(N−末端)と3’−CGT CCG AGG GCA
AAG GAA TAG CTCCAGAGATCT
CAT GCT−5’(C−末端)を使って、PCR
によりアミノ末端とカルボキシ末端に適当な制限部位並
びにATGコドンを取り付ける。PCR断片を制限酵素
BamHIとXhoIで切断し、次いでアスペルギルス
発現ベクターpToC68(WP 91/17243中
に記載されている)中の対応部位にクローニングしてp
JaL77を作製する。
【0026】プラスミドpJaL154は次のようにし
て作製する。次のプライマー(下線領域はamdSプロ
モーターとの相同性を示す):CCT GGA TCC
TCT GTG TTA GCT TAT AGおよ
びCTT GCA TGCCGC CAG GAC C
GA GCA AGを使ったPCRにより、プラスミド
pCaHj406からamdSプロモーター変異体I
+I666(Hynes他,Mol.Cell.Bio
l.3(8):1430−1439,1983およびK
atz他,Mol.Gen.Gent.220:373
−376,1990)をクローニングする。amdSプ
ロモーターを含む694bpのPCR断片をBamHI
とSphIで切断し、pJaL77のTAKAプロモー
ターがamdSプロモーターで置換されるようにpJa
L77中の対応部位にクローニングする。
【0027】amdSマーカーを含むプラスミドpTo
C90は、p3SR2(Hynes他,前掲)からの
2.7kb XbaI断片を、XbaIで切断しそして
脱リン酸したpUC19プラスミド中にクローニングす
ることにより作製する。pToC186と命名された誘
導体は、プロモーター領域がamdS遺伝子の発現を増
強することが知られている2つの変異体(IとI
666)を含むこと以外はpToC90と同じである
(Hynes他,前掲;Corrick他,Gene5
3:63−71,1987)。
【0028】B.発現ベクター。 1. カンジダ・アンタークティカ(Candida
antarctica)リパーゼ。カンジダ・アンター
クティカのリパーゼAの発現のために、C.アンターク
ティカ株LFO58(DSM 3855)の染色体DN
AをYelton他の方法(PNAS USA 81:
1470−1474,1984)に従って抽出する。精
製したDNAをSau3Aで部分的に切断しそしてアガ
ロースゲル電気泳動した後、3−9kbの範囲の断片を
単離する。サイジングされたSau3A断片を、Bam
HIで切断し脱リン酸したプラスミドpBR322(N
ew Eng−land Biolabs)中に連結せ
しめる。連結混合物を用いてE.コリMT172を形質
転換させる。約50,000のE.コリ形質転換体を
得、その80%がLFO58のDNA挿入断片を含有す
る。
【0029】標準的なコロニーハイブリダイゼーション
技術により、成熟C.アンタークティカリパーゼから決
定したN末端配列に基づいた縮重17マーである32
−リン酸化オリゴヌクレオチドプローブNOR 440
を使って、それらのコロニーをスクリーニングする。3
4個のコロニーが低緊縮性での洗浄(41℃および6×
SSC)後に陽性を示す。それらのコロニーからプラス
ミドを調製し、そしてBstNIでの制限後にサザンハ
イブリダイゼーションにより分析する。サザン用プロー
ブは、コロニーハイブリダイゼーションで使ったNOR
440プローブかまたは32P−標識プローブNOR
438である。NOR 438プローブは、13番目
の塩基が酵母と糸状菌のコドン用法に基づいて選択され
ている、リパーゼのアミノ酸配列に相当するオリゴヌク
レオチドである。 推測位置が指示されている。
【0030】唯一のプラスミドpMT1076が、低緊
縮性でNOR 440および幾分高い緊縮性(55℃お
よび1×SSC)でNOR 438の両方にハイブリダ
イズするバンドを含む。
【0031】pMT1076の制限地図を作成し、Ma
xam−Gilbert法により配列を決定する。その
配列を配列表の配列番号1に示す。転写解読枠は21ア
ミノ酸の推定上のシグナルと、成熟リパーゼのN末端の
前にある10アミノ酸のプロペプチドもコードする。該
プロペプチドの最後の2つのアミノ酸は、S.セレビシ
エ(S.cerevisiae)KEX−2型の酵素に
よるタンパク質内分解プロセシングのための典型的な開
裂部位であるArg−Argである。アミノ酸配列は配
列表の配列番号2に与えられる。多数の標準的なプラス
ミド操作(Maniatis他,Molecular
Cloning.Cold Spring Harbo
r,NY,1982)を経て、C.アンタークティカの
リパーゼAの転写解読枠をA.オリゼのα−アミラーゼ
プロモーターとA.ニガーのグルコアミラーゼ転写ター
ミネーターの間に正しい方向で配置する。得られた発現
プラスミドはpMT1229である。
【0032】2. フミコーラ・インソレンス(Hum
icola insolens)キシラナーゼ。ベクタ
ーpHD414はプラスミドp775(EP 238
023)の誘導体である。このプラスミドとは異なり、
pHD414はTAKAプロモーターとAMGターミネ
ーターの間に一連のユニークな制限部位を有する。該プ
ラスミドは、ターミネーターの3′末端の長さ約200
bpの断片(望ましくないRE部位を含む)の除去に続
き、プロモーターの5′末端の長さ約250bpの断片
(同じく望ましくない部位を含む)の除去により作製さ
れる。NarI(pUCベクター中に存在する)とXb
aI(ターミネーターのすぐ3′側)での消化により2
00bp領域を除去し、次いで生成した末端をクレノウ
DNAポリメラーゼ+dNTPを使ってフィルインし、
ベクター断片をゲル上で精製し、そしてベクター断片を
再連結する。このプラスミドをpHD413と命名す
る。pHD413をStuI(プロモーターの5′末端
に位置する)とPvuII(pUCベクター中)で切断
し、ゲル上で分画しそして再連結し、pHD414を得
る。pYES中に約1,100bpのキシラナラーゼH
indIII/XbaI cDNA断片を含有するE.
コリの株をDSM 6995としてDSMに寄託する。
該キシラナーゼcDNA断片をHindIII/Xba
Iでの開裂によりクローンの1つから単離する。該断片
をアガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出さ
せ、連結反応に向けて準備する。該cDNA断片をpH
D414中に連結してpAXX40−1−1を作製す
る。キシラナーゼ遺伝子およびタンパク質の配列は配列
表の配列番号3と4に与えられる。該遺伝子をDSM
(Deutsche Sammlung von Mi
kroorganismenund Zellkult
uren GmbH)6995として寄託する。
【0033】3. フミコーラ・インソレンス(Hum
icola insolens)セルラーゼ。フミコー
ラ・インソレンスのセルラーゼの詳細な特徴づけはWO
91/17243中に見つかる。セルラーゼ発現に使っ
た発現ベクターpCaHj418は、制限酵素BamH
IとSalIでの開裂によりpCaHj201から92
6bpセルラーゼコード領域断片を切除することにより
作製される。この断片を標準技術を使った調製用ゲル電
気泳動により精製し、そしてBamHIとXhoIで処
理しておいたpHD414(上述)と連結せしめる。得
られた発現ベクターpCaHj418は、A.オリゼの
TAKAアミラーゼプロモーターとA.ニガーのグルコ
アミラーゼターミネーター領域の転写調節下にセルラー
ゼ遺伝子を含有する。
【0034】4. フミコーラ・ラヌギノーザ(Hum
icola lanuginosa)リパーゼ。H.ラ
ヌギノーザのリパーゼ遺伝子の単離および発現はEP3
05216中とUS出願第07/236,605号中に
報告されており、その内容は参考として本明細書中に組
み込まれる。簡単に言えば、ホモジナイズしたH.ラヌ
ギノーザ菌糸からBoel他(EMBO J.3:10
97−1102,1984)とChirgwin他(B
iochemistry 18:5294−5299,
1979)により記載された方法を使って全RNAを抽
出する。AvivおよびLeder(PNAS USA
69:1408−1412,1972)により記載さ
れたようなオリゴ(dT)−セルロース上での2度のア
フィニティークロマトグラフィーにより、ポリ(A)含
有RNAを得る。次いでOkayamaおよびBerg
(Mol.Cell.Biol.2:161−170,
1982)により記載された方法と、Noma他(Na
ture 319:640−646,1986)により
記載されたベクターpSP62−K2とpCDVI−P
Lを使ってcDNAを合成する。合成したcDNAを
E.コリMC1000のhsdR,M誘導体(Ca
sadabanおよびCohen,J.Mol.Bio
l.138:179−207,1980)中に形質転換
せしめ、組換えクローンを作製する。
【0035】32個のペンタデカマー(15マー)オリ
ゴデオキシリボヌクレオチドの混合物
【化1】 (その1つは、Phe−Asn−Gln−Phe−As
nをコードする領域がH.ラヌギノーザのリパーゼmR
NAと相補的である)をApplied Biosys
tems,Inc.のDNA合成装置上で合成し、PA
GEにより精製する。H.ラヌギノーザcDNAライブ
ラリーからの約10,000のE.コリ組換え体をWh
atman540フィルターに移す。Gergen他
(Nucleic Acids Res.7:2115
−2135,1979)により記載されたようにコロニ
ーを溶解させ固定化する。Boel他(EMBO J.
3:1097−1102,1984)により記載された
通りに該フィルターを32P−標識H.ラヌギノーザリ
パーゼ特異的ペンタデカマー混合物とハイブリダイズさ
せる。フィルターのハイブリダイゼーションと洗浄をそ
れぞれ37℃と43℃で行い、次いで映像強化膜を使っ
て24時間オートラジオグラフィーを行う。標準手順
(BirnboimおよびDoly,Nucleic
Acids Res.7:1513−1523,197
9)により2つのハイブリダイズしているコロニーpH
LL702.3とpHLL702.4からMinipr
epプラスミドDNAを単離し、そしてMaxamおよ
びGilbert(MethodsEnzymol.6
5:499−560,1980)の手順により該DNA
挿入断片のDNA配列を決定する。
【0036】該cDNAを使った作製作業を更に容易に
するために、次のようにしてユニーク制限部位を含むD
NA配列を該cDNAの5′末端と3′末端に付加す
る。3′非翻訳領域中でcDNAを消化するSau96
1でpHLL702.3を消化し、生じた末端をE.コ
リDNAポリメラーゼ(クレノウ断片)と4つのdNT
Pを使ってフィルインする。このDNAを次いで該cD
NAのメチオニン開始コドンのすぐ3′側を1回切断す
るSacIで消化する。得られた0.9kb cDNA
断片をアガロースゲル電気泳動により精製し、電気溶出
し、そして連結反応に備える。5′アダプターとして2
つのオリゴヌクレオチド927と928を合成する。こ
のアダプターは、cDNAのMet開始コドンのすぐ
5′にHindIIIとBamHI部位を付加するよう
にデザインされる。この2つのオリゴをATPとT
リヌクレオチドキナーゼを使ってリン酸化し、互いにア
ニーリングし、そしてHindIIIとHincIIで
消化し0.7%アガロースゲル上で精製したpUC19
ベクター中の精製0.9kb cDNA配列に連結せし
める。得られたプラスミドは、ポータブル0.9kb
BamHI断片としてH.ラヌギノーザのリパーゼcD
NAを担持している。BamHI消化とアガロースゲル
上での0.9kb cDNA断片の精製の後、その断片
をBamHIで消化されリン酸化されたp775と連結
せしめ、p960を作製する。p960中では、リパー
ゼcDNAがA.オリゼからのTAKAプロモーターと
A.ニガーからのAMGターミネーターの転写調節下に
置かれている。
【0037】pMHan37を調製するために、フミコ
ーラ・ラヌギノーザのリパーゼ遺伝子のすぐ上流のA.
オリゼTAKAプロモーターの5′非翻訳領域の60塩
基対を、A.ニデュランスのtpiA遺伝子(McKn
ight他,Cell 46:143−147,198
6)からの対応領域により置換することにより、p96
0を変更する。非翻訳領域のすぐ外側にp960配列と
相同である20塩基対により各端において隣接された
A.ニデュランスのtpiA遺伝子からの5′非翻訳領
域を含む合成オリゴヌクレオチドを、TAKAプロモー
ター領域中にBssHII部位を含む別のプライマーと
一緒にPCR反応に使用する。変異誘発プライマーはA
TG開始コドンの近くにBamHI部位を含むので、P
CR断片をBamHIとBssHIIで消化し、そして
BssHIIで消化しBamHIで部分消化したp96
0中に再クローニングする。MHan37中のATGコ
ドンの上流の200塩基をDNA配列分析により確認す
る。p960とpMHan37との配列の相違を下記に
示す:
【化2】
【0038】BamHI部位を包含するプライマーの配
列:
【化3】
【0039】5. コプリナス・シネレウス(Copr
inus cinereus)ペルオキシダーゼ。コプ
リナス・シネレウスのペルオキシダーゼ遺伝子の単離お
よび発現はWO 92/16634中に記載されてい
る。簡単に言えば、Boel他(EMBO J.3:1
097−1102,1984)とChirgwin他
(Biochemlstry18:5294−529
9,1979)により記載された通りに最大ペルオキシ
ダーゼ活性の時期に収集しホモジナイズしたコプリナス
・シネレウス(IFO 8371)菌糸から全RNAを
抽出する。AvivおよびLeder(PNAS US
A 69:1408−1412,1972)により記載
されたようなオリゴ(dT)−セルロース上での2度の
アフィニティークロマトグラフィーにより、ポリ(A)
含有RNAを得る。製造業者の取扱説明書に従ってIn
vitrogenからのcDNA合成キットを使ってc
DNAを合成する。コプリナス・シネレウスcDNAラ
イブラリーからの約50,000のE.コリ形質転換体
をWhatman540濾紙に移す。Gergen他
(Nucleic Acids Res.7:2115
−2135,1979)により記載されたようにコロニ
ーを溶解させ固定化する。該フィルターを0.2×SS
C,0.1%SDS中で32P−標識430塩基対ペル
オキシダーゼ特異的プローブとハイブリダイズさせる。
フィルターのハイブリダイゼーションと洗浄を65℃で
行い、次いで映像強化膜を使って24時間オートラジオ
グラフィーを行う。オートラジオグラフィー後、増加す
る温度でフィルターを洗浄し、次いで映像強化膜を使っ
て24時間オートラジオグラフィーを行う。こうして、
50以上の陽性クローンが同定される。ハイブリダイズ
しているコロニーから標準手順(Birnboimおよ
びDoly,Nucl.Acids Res.7:15
13−1523,1979)によりMiniprepプ
ラスミドDNAを単離し、そしてSangerのジデオ
キシ法(Sanger他,PNAS USA 74:5
463−5467,1977)によりcDNA挿入断片
のDNA配列を決定する。このペルオキシダーゼcDN
A断片をHindIII/XhoIでの開裂によりベク
ターから切り出し、アガロースゲル電気泳動により精製
し、電気溶出し、そして連結反応に備える。該cDNA
断片をHindIII/XhoIで消化されたHD41
4中に連結せしめ、該cDNAがA.オリゼからのTA
KAプロモーターとA.ニガーからのAMGターミネー
ターの転写調節下に置かれているpCipを作製する。
pCiPから、ペルオキシダーゼ開始コドンのすぐ上流
のSacI,KpnI,HindIII,PstI,S
alIおよびBamHI制限部位が削除されているプラ
スミドpJVi9を調製する。
【0040】コプリナス・シネレウスのペルオキシダー
ゼをコードするcDNA配列は配列表の配列番号5と6
に示される。作製した発現ベクターの要約を表1に与え
る。
【0041】
【表1】
【0042】III.アスペルギルス宿主の形質転換 例外を表記しない限り、試験した全ての株の形質転換に
おいて次の一般手順を使用する。100mlのMY50
培地に形質転換しようとする株の胞子を接種し、34℃
で振盪しながら1〜2日間インキュベートする。ミラク
ロス(Miracloth)を通した濾過により菌糸を
収集し、200mlの0.6M MgSOで洗浄す
る。菌糸を15mlの1.2M MgSO,10mM
NaHPO,pH=5.8中に懸濁する。この懸
濁液を氷上で冷却し、それに120mgの mlBSA(Sigma H25型)を加え、顕微鏡下
で観察した時に試料中に多数のプロトプラストが見える
ようになるまで穏やかに攪拌しながら37℃で1.5〜
2.5時間インキュベーションを続ける。
【0043】この懸濁液をミラクロスを通して濾過し、
濾液を無菌試験管に移し、その上に5mlの0.6Mソ
ルビトール,100mM Tris−HCl,pH=
7.0を重層する。2500rpmで15分間遠心を行
い、MgSOクッションの上部からプロトプラストを
収集する。2容のSTC(1.2Mソルビトール,10
mM Tris−HCl pH=7.5,10mM C
aCl)をプロトプラスト懸濁液に加え、混合物を1
000×gで5分間遠心する。プロトプラストペレット
を3mlのSTC中に再懸濁し、再びペレット化する。
これを繰り返した後、プロトプラストを0.2〜1ml
のSTCに再懸濁する。
【0044】100μlのプロトプラスト懸濁液を10
μlのSTC中の5〜25μgの適当なDNAと混合す
る。着目の構造遺伝子を含む発現ベクター(表1参照)
と選択マーカーを含むプラスミドを使って各株を同時形
質転換せしめる。プラスミドpToC90とpToC1
86はA.ニデュランスamdS遺伝子を含み、形質転
換および唯一の窒素源としてのアセトアミド上での増殖
についての選択に使われる。プラスミドpJaL77と
pJaL154は形質転換およびヒグロマイシンB耐性
の選択に使われる。混合物を室温で25分間維持する。
0.2mlの60%PEG 4000(BDH 295
76),10mM CaClおよび10mM Tri
s−HClpH=7.5を加え、注意深く2度混合し、
最後に同じ溶液0.85mlを加え、注意深く混合す
る。この混合物を室温で25分間維持し、2500×g
で15分間遠心し、ペレットを2mlの1.2Mソルビ
トール中に再懸濁する。もう1回沈澱させた後、プロト
プラストを適当な平板上に塗抹する。1.0Mショ糖,
pH=7.0、窒素源としての10mMアセトアミド
(amdSが選択マーカーである時)およびバックグラ
ウンド増殖を阻害するための20mM CsClを含有
する最少培地(Cove,Biochem.Bioph
ys.Acta113:51−56,1966)上にプ
ロトプラストを塗抹する。hygBが選択マーカーであ
る時、培地は窒素源として10mM亜硝酸ナトリウムを
使いそして150μg/mlのヒグロマイシンBが存在
する点で異なる。最終遠心段階、再懸濁および塗抹に代
わるものとして、8mlのSTCを加えてプロトプラス
トと混合し、3枚の選択用平板の各々に3mlを加え、
次いで渦巻状に動かして平板全体に広げる。37℃で4
〜7日間インキュベートした後、分生子を有するコロニ
ーを取り、滅菌蒸留水に懸濁し、そして単一コロニーの
選択のために塗抹する。この手順を繰り返し、2回目の
再単離後の単一コロニーの胞子を限定された形質転換体
として保存する。
【0045】IV.組換えタンパク質発現の評価 上記手順の後、選択された株の個々の単離物を表1に記
載の発現ベクターのうちの1つと前の実施例で言及した
選択マーカーを含むプラスミドのうちの1つを使って同
時形質転換させる。次いで各々の同時形質転換体を適当
なアッセイにより試験して着目の遺伝子の発現を調べ
る。
【0046】A.リパーゼ リパーゼ活性の同時形質転換体を、1lの蒸留水中、5
0g/lのマルトデキストリン,2g/lのMgSO
・7HO,2g/lのKHPO,3g/lのK
SO,4g/lのクエン酸,8g/lの酵母エキス,
3g/lの(NHSO,0.5mlの微量金属
溶液,4mlの50%尿素溶液(別々に加圧滅菌したも
の),pH6.0から成るM400Da培地中で培養
し、そして5g/lの酵母エキスを水道水中に800m
l作製する。加圧滅菌後、166mlの濾過滅菌済の1
M尿素(10g/lの最終濃度を与える)と35.3m
lの濾過滅菌済の1M NaNO(0.3%の最終濃
度を与える)を加える。基質としてp−ニトロフェニル
ブチレート(pNB)を使って培養濾液中のリパーゼ活
性を測定する。pNBの原液は、104.6μlのpN
Bを5mlのDMSOに加えることにより調製する。ミ
クロタイタープレートの各ウエルに90μlの50mM
Tris,pH7を加える。各ウエルに10μlの試
料を加え、ミクロタイタープレートを約1分間振盪する
ことにより混合する。アッセイの直前に、20μlのp
NB原液を970μlの50mM Tris緩衝液,p
H7と混合する。市販のプレートリーダーを使ってリパ
ーゼ活性についてアッセイする直前に、100μlのp
NB−Tris混合物を各試料ウエルに加え、3分間に
渡り405nmで吸光度を測定する。アッセイは温度感
受性であるので、各試料セットと共に内部標準を使用す
る。各試料について決定された傾きはリパーゼ活性と正
比例する;アッセイの直線領域は約0.005〜5μg
リパーゼ/mlである。この型のアッセイにおいて、
H.ラヌギノーザのリパーゼの比活性は約4000 L
U/mgであると決定され、一方でカンジダのリパーゼ
Aの比活性は約400 LU/mgである。
【0047】B.キシラナーゼ 全てのキシラナーゼ形質転換体は次の組成(g/lで)
を有する培地中で増殖させる:マルトデキストリン,5
0;MgSO・7HO,2.0;KHPO,1
0.0;KSO,2.0;クエン酸,2.0;酵母
エキス,10.0;AMG微量金属溶液,0.5ml;
尿素2.0;pH6.0。全ての形質転換体は34℃で
深部攪拌培養物として増殖させる。
【0048】培養ブロス中のキシラナーゼ活性は、クエ
ン酸塩−リン酸塩緩衝液,pH6.5中に懸濁した0.
2%AZCL−キシラン(Megazyme Co.,
Australia)を使って測定する。培養液を通常
は100倍希釈し、希釈した培養液10μlを1mlの
0.2%AZCL−キシラン基質と混合する。この混合
物を42℃で30分間インキュベートする。反応混合物
を5分毎によく混合する。インキュベーションの終わり
に、10,000rpmでの5分間の遠心により未消化
の基質を沈澱させる。基質から放出された青色色素を5
95nmでの吸光度により定量し、そして既知の活性を
有する酵素調製物を使って作った標準曲線から培養ブロ
ス中の酵素活性の量を計算する。同一条件下で調製した
酵素標準物と比較してエンドキシラナーゼ単位(EX
U)を決定する。
【0049】C.セルラーゼ セルラーゼ形質転換体をMY50培地(50g/lのマ
ルトデキストリン,2g/lのMgSO・7HO,
10g/lのKHPO,2g/lのKSO,2
g/lのクエン酸,10g/lの酵母エキス,0.5m
lの微量金属溶液,2.0gの尿素)中で深部培養物と
して34℃で増殖させる。セルラーゼ活性は、0.1M
クエン酸塩−リン酸塩緩衝液,pH6.5中に懸濁した
0.2%AZCL−HE−セルロース(Megazym
e)を基質として使って測定する。培養液を0.1Mク
エン酸塩緩衝液,pH6.5中に希釈し、希釈した培養
液10μlを17mlの0.2%AZCL−HE−セル
ロースと混合する。この混合物を振盪しながら42℃で
30分間インキュベートする。反応混合物を5分毎によ
く混合する。インキュベーション後、10,000rp
mでの5分間の遠心により未消化の基質を沈澱させる。
上清中の青色色素を595nmで分光光度的に定量し、
そして既知のセルラーゼ標準物を使って作った標準曲線
から酵素活性の量を決定する。同一条件下で調製した酵
素標準物と比較してエンドセルラーゼ単位(ECU)を
決定する。
【0050】D.ペルオキシダーゼ CiPの同時形質転換体は、1lの蒸留水中、50g/
lのマルトデキストリン,2g/lのMgSO・7H
O,2g/lのKHPO,3g/lのK
,4g/lのクエン酸,8g/lの酵母エキス,3
g/lの(NHSO,0.5mlの微量金属溶
液,47mlの50%尿素溶液(別々に加圧滅菌したも
の),pH6.0から成るM400Da培地中で培養す
る。
【0051】基質としてABTSを使ってまたは既知濃
度の標準物に比較したロケット免疫電気泳動により、ペ
ルオキシダーゼ発現をモニタリングする。免疫拡散法の
ために、TM緩衝液(1.3g/lのTris塩基,
0.6g/lのマレイン酸,pH7)中の1%アガロー
スを溶融し次いで55℃に冷却する。400μlのCi
Pに対するウサギ抗血清を15mlのアガロースと混合
し、10cm×10cmの平板上に塗抹しそして凝固さ
せる。CDM中で37℃で7日間増殖させたCiP形質
転換体のCDM寒天(1g/lのKPO,30g/
lのショ糖,0.3g/lのNaNO,0.05g/
lのKCl,0.05g/lのMgSO・7HO,
0.001g/lのFeSO・7HO,0.001
g/lのZnSO・7HO,0.0005g/lの
CuSO・5HO,20g/lのマルトデキストリ
ン,15g/lのアガロース)培養試料を、寒天平板上
に作った5mmの穴に適用する。タンパク質を48時間
拡散させる。該平板をクーマシーブルーRで染色してタ
ンパク質−抗体沈澱帯を可視化する。標準溶液として、
500,1000および2000ペルオキシダーゼ単位
(PODU)/mlの濃度で精製物質を使用する。1P
ODUは、標準条件下で1分あたり1μモルの過酸化水
素の変換を触媒する酵素の量である。
【0052】ABTS〔2,2′−アジノビス(3−エ
チルベンゾチアゾリン−6−スルホネート)〕法により
ペルオキシダーゼを測定するために、2mlの2mM
ABTS〔0.1Mリン酸塩緩衝液(10.63gのリ
ン酸水素二ナトリウム二水和物p.a.M6580と
5.49gのリン酸二水素カリウムp.a.M4873
を脱イオン水中に溶かして1lにしたもの)中の0.1
10gのABTS,Boehringer Mannh
eim No.102946〕を30℃で10分間予熱
する。これにガラス試験管中の10.6mM H
溶液(1.0gの して25mlにしたもの)と0.2mlの試料または標
準物質(標準物質=5.0mgのKem−En−Te
c,grade 1,No.4140Aをリン酸塩緩衝
液に溶かして25mlに調整し、それを400倍希釈し
たもの)を加える。反応を30℃で3分間行う。試料の
吸光度をMilli Q脱イオン水に対して418nm
で測定し、3分間監視する。ペルオキシダーゼ活性の最
良の反映は吸光度差:ΔA=A(75 sec)−A
(15 sec)により与えられる。吸光度差は試料で
は0.05〜0.1 PODU/mlに相当する0.1
5〜0.30の間にあるだろう。
【0053】VI.結果および考察 表2は、本発明の代用宿主により生産される様々な異種
真菌酵素の発現レベルを要約する。全ての株が少なくと
も1つの着目の遺伝子の発現に成功したことがこの表か
ら明らかである。幾つかの場合には、新規宿主株が意外
にも高レベルの酵素を与える。例えば、A.アクレータ
ス、A.ジャポニカスおよびA.ジャポニカス変種アク
レータスの各々の少なくとも1つの株が振盪フラスコ培
養において驚くほど高いレベルのHLLを生産し(1l
あたり約1g)、それらの種が多量の異種タンパク質を
発現できることを証明する。実際、それらの形質転換体
により生産されるHLLの生産レベルは、A.オリゼの
最良の一次形質転換体と同じ位またはそれより高いと思
われる。
【0054】A.ジャポニカスもまた、A.オリゼおよ
びA.ニガーBo80に比べてキシラナーゼの生産のた
めの優れた宿主であることがわかる。この酵素について
の振盪フラスコ収率は、最良のA.オリゼ形質転換体に
見られるレベルの約2倍である。
【0055】A.アクレータスA1455株もカンジダ
・アンタークティカのリパーゼAの良好な生産を示し、
同じ条件下で培養した対応するA.オリゼ一次形質転換
体よりも約3〜4倍優れている、g/l範囲の振盪フラ
スコ収率を与える。
【0056】
【表2】
【0057】与えられたデータからわかるように、A.
ジャポニカス型種の多数の株が様々な異種タンパク質を
相当量生産することができ、従って標準的なA.ニガー
およびA.オリゼ宿主系の代替物として有用であると確
立され、またそれらの既知宿主の使用よりも好ましい場
合がある。
【0058】生物学的材料の寄託 下記の生物学的材料をNRRL(Agricultur
al Research Service Cultu
re Collection;1815 North
University Street,Peoria,
Illinois 61604)に寄託した。
【0059】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:685) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:69) (C12N 1/15 C12R 1:66) (C12P 21/02 C12R 1:66) (72)発明者 ヨダー,ウェンディ アメリカ合衆国,カリフォルニア 95694, ウィンターズ,プレザント バレー 8503 (72)発明者 タカギ,シノブ アメリカ合衆国,カリフォルニア 95616, ディビス,#128,コウェル ブールバー ド 1880 (72)発明者 ブーミナザン,カラッパン チェッティア ー アメリカ合衆国,カリフォルニア 95616, ディビス,ハンボルト アベニュ 2233

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロモーターに作用可能に連結された異
    種タンパク質をコードする核酸配列を含んで成る、アス
    ペルギルス・ジャポニカス(Aspergillus
    japonicus)型宿主細胞。
  2. 【請求項2】 前記タンパク質が真菌タンパク質であ
    る、請求項1の宿主細胞。
  3. 【請求項3】 前記プロモーターが真菌プロモーターで
    ある、請求項2の宿主細胞。
  4. 【請求項4】 前記タンパク質が真菌酵素である、請求
    項2の宿主細胞。
  5. 【請求項5】 前記酵素が、カタラーゼ、ラッカーゼ、
    フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシドレダ
    クターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシダー
    ゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチナー
    ゼ、プロデアーゼおよび他のタンパク質分解酵素、アミ
    ノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィター
    ゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよび他のペクチン分解酵
    素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシダ
    ーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、β
    −グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、イ
    ンベルターゼ、トランスフェラーゼ、リボヌクレアー
    ゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレアーゼから
    成る群より選択される、請求項4の宿主細胞。
  6. 【請求項6】 選択マーカーを更に含んで成る、請求項
    1の宿主細胞。
  7. 【請求項7】 前記マーカーがargB,trpC,p
    yrG,amdSおよびhygBから成る群より選択さ
    れる、請求項6の宿主細胞。
  8. 【請求項8】 前記プロモーターが、A.オリゼ(A.
    oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾムーコル・
    ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のア
    スパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガー(A.nig
    er)のグルコアミラーゼ、A.ニガー(A.nige
    )の中性α−アミラーゼ、A.ニガーの(A.nig
    er)酸安定性α−アミラーゼおよびリゾムーコル・ミ
    ーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパ
    ーゼからのプロモーターから成る群より選択される、請
    求項2の宿主細胞。
  9. 【請求項9】 A.ジャポニカス(A.japonic
    us)、A.アクレータス(A.aculeatus
    またはA.ジャポニカス変種アクレータス(A.jap
    onicus var.aculeatus)種のメン
    バーである、請求項1の宿主細胞。
  10. 【請求項10】 真菌プロモーターに作用可能に連結さ
    れた異種真菌酵素をコードする核酸配列および選択マー
    カーを含んで成る、アスペルギルス・ジャポニカス(
    spergillus japonicus)型宿主細
    胞。
  11. 【請求項11】 リパーゼ、キシラナーゼおよびセルラ
    ーゼから成る群より選択された真菌酵素を含んで成る、
    請求項10の宿主細胞。
  12. 【請求項12】 前記プロモーターが、A.オリゼ
    A.oryzae)のTAKAアミラーゼ、リゾムー
    コル・ミーヘイ(Rhizomucor miehe
    )のアスパラギン酸プロテイナーゼ、A.ニガー
    A.niger)のグルコアミラーゼ、A.ニガー
    A.niger)の中性α−アミラーゼ、A.ニガー
    の(A.niger)酸安定性α−アミラーゼおよびリ
    ゾムーコル・ミーヘイ(Rhizomucor mie
    hei)のリパーゼからのプロモーターから成る群より
    選択される、請求項10の宿主細胞。
  13. 【請求項13】 前記選択マーカーが、argB,tr
    pC,pyrG,amdSおよびhygBから成る群よ
    り選択される、請求項12の宿主細胞。
  14. 【請求項14】 前記宿主細胞がA.ジャポニカス
    A.japonicus)、A.アクレータス(A.
    aculeatus)またはA.ジャポニカス変種アク
    レータス(A.japonicus var.acul
    eatus)種のメンバーである、請求項10の宿主細
    胞。
  15. 【請求項15】 TAKA−アミラーゼプロモーターに
    作用可能に連結された真菌キシラナーゼーをコードする
    核酸配列を含んで成り、そしてamdSまたはhygB
    マーカーを更に含んで成る、A.ジャポニカス宿主細胞
    である、請求項10の宿主細胞。
  16. 【請求項16】 TAKA−アミラーゼプロモーターま
    たはAMGプロモーターに作用可能に連結された真菌リ
    パーゼをコードする核酸配列を含んで成り、そしてam
    dSマーカーを更に含んで成る、A.ジャポニカス変種
    アクレータス宿主細胞である、請求項10の宿主細胞。
  17. 【請求項17】 TAKA−アミラーゼプロモーターに
    作用可能に連結された真菌リパーゼをコードする核酸配
    列を含んで成り、そしてamdSマーカーを更に含んで
    成る、A.アクレータス宿主細胞である、請求項10の
    宿主細胞。
  18. 【請求項18】 着目のタンパク質の生産方法であっ
    て、プロモーターに作用可能に連結された異種タンパク
    質をコードする核酸配列を含んで成るアスペルギルス・
    ジャポニカス型宿主細胞を、該タンパク質の発現を可能
    にする条件下で培養し、そして培養物から該タンパク質
    を回収することを含んで成る方法。
  19. 【請求項19】 前記タンパク質が真菌タンパク質であ
    る、請求項18の方法。
  20. 【請求項20】 前記プロモーターが真菌プロモーター
    である、請求項18の方法。
  21. 【請求項21】 前記タンパク質が真菌酵素である、請
    求項20の方法。
  22. 【請求項22】 前記酵素が、カタラーゼ、ラッカー
    ゼ、フェノールオキシダーゼ、オキシダーゼ、オキシド
    レダクターゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、ペルオキシ
    ダーゼ、リパーゼ、ヒドロラーゼ、エステラーゼ、クチ
    ナーゼ、プロテアーゼおよび他のタンパク質分解酵素、
    アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ、フィタ
    ーゼ、リアーゼ、ペクチナーゼおよび他のペクチン分解
    酵素、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−ガラクトシ
    ダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、α−グルコシダーゼ、
    β−グルコシダーゼ、マンノシダーゼ、イソメラーゼ、
    インベルターゼ、トランスフェラーゼ、リボヌクレアー
    ゼ、キチナーゼ、並びにデオキシリボヌクレアーゼから
    成る群より選択される、請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 選択マーカーを更に含んで成る、請求
    項18の方法。
  24. 【請求項24】 前記マーカーがargB,trpC,
    pyrG,amdSおよびhygBから成る群より選択
    される、請求項23の方法。
  25. 【請求項25】 前記プロモーターが、A.オリゼのT
    AKAアミラーゼ、リゾムーコル・ミーヘイのアスパラ
    ギン酸プロテイナーゼ、A.ニガーのグルコアミラー
    ゼ、A.ニガーの中性α−アミラーゼ、A.ニガーの酸
    安定性α−アミラーゼおよびリゾムーコル・ミーヘイの
    リパーゼからのプロモーターから成る群より選択され
    る、請求項18の方法。
  26. 【請求項26】 前記宿主細胞がA.ジャポニカス、
    A.アクレータスまたはA.ジャポニカス変種アクレー
    タス種のメンバーである、請求項18の方法。
  27. 【請求項27】 プロモーターに作用可能に連結された
    異種タンパク質をコードする組換え核酸配列を含んで成
    る、アスペルギルス・ジャポニカス型宿主細胞。
  28. 【請求項28】 着目のタンパク質の生産方法であっ
    て、プロモーターに作用可能に連結された異種タンパク
    質をコードする組換え核酸配列を含んで成るアスペルギ
    ルス・ジャポニカス型宿主細胞を、該タンパク質の発現
    を可能にする条件下で培養し、そして培養物から該タン
    パク質を回収することを含んで成る方法。
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