JP2001024580A - 移動通信システム及び送信電力制御方法 - Google Patents

移動通信システム及び送信電力制御方法

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JP2001024580A
JP2001024580A JP11196963A JP19696399A JP2001024580A JP 2001024580 A JP2001024580 A JP 2001024580A JP 11196963 A JP11196963 A JP 11196963A JP 19696399 A JP19696399 A JP 19696399A JP 2001024580 A JP2001024580 A JP 2001024580A
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base station
station
base stations
mobile
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JP11196963A
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Soji Sonobe
聡司 薗部
Toshio Kato
俊雄 加藤
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Fujitsu Ltd
Oki Electric Industry Co Ltd
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Fujitsu Ltd
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動通信システムの通信品質を向上し、シス
テム容量を拡大する。 【解決手段】 複数の基地局と、これら基地局に接続さ
れて基地局のハンドオフ動作を制御する制御装置と、サ
イトダイバーシチ機能を装備した複数の移動局とを有す
る移動通信システムにおいて、前記移動局は、受信電力
差検出手段と、各到来波の受信電力から、同時に複数の
基地局と通信するソフトハンドオフ状態に移行するかど
うかを選択する通信状態選択手段とを備え、各基地局
は、平均送信電力算出手段を備え、前記制御装置は、前
記基地局が保有する平均送信電力及び前記移動局が保有
する受信電力差を含む基礎情報に基づき、ソフトハンド
オフ状態への移行時又はソフトハンドオフ状態中の各基
地局から該当移動局への下りチャネル送信電力の値を制
御する下りチャネル送信電力制御手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動通信システムに
関し、たとえばCDMA(符号分割マルチプルアクセ
ス)方式のディジタル移動電話システムなどに適用し得
るものである。
【0002】また、本発明は、送信電力制御方法に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】従来のCDMA方式の移動電話における
送信電力の制御方法としては、たとえば、特表平4−5
02841号公報に記載されたものがある。
【0004】このシステムでは通信の接続中、基地局の
送信電力と、当該基地局(セルサイト)に無線接続され
た移動局の送信電力の制御は両者の間で決める。
【0005】たとえば、当該基地局からの到来波の移動
局における受信電力に基づいて当該移動局が自身の送信
電力を決め、当該移動局からの到来波の基地局における
受信電力に基づいて当該基地局が自身の送信電力を決め
る方法が記載されている。
【0006】移動により、隣接するセルに到達した移動
局が、前記基地局との通信をやめて当該隣接セルの基地
局と通信するようになるハンドオフの際には、当該移動
局は隣接するセルの基地局(ハンドオフ先基地局)と新
たな通話チャネルを確立することになる。
【0007】一方、当該ハンドオフで新たに確立された
通話チャネルに関する基地局の送信電力の初期値につい
ては、上記公報には記載されていない。しかし、基地局
の送信電力の初期値は、ある一定の範囲まで送信電力が
移動局に対して届くように、一定の値としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基地局
の送信される送信電力は、ビルや地形の起伏などにより
電波伝播特性が異なるため、移動局が存在する場所によ
っては過剰電力となることがある。
【0009】注目しているハンドオフ中の移動局にとっ
ては過剰電力で希望波の受信電力が大きくなることは信
号対雑音比が向上して通信品質がアップする可能性があ
り、むしろ好ましいのであるが、反対に、その他の移動
局にとっては通信品質の劣化をもたらす。
【0010】これら、その他の移動局にとって、ハンド
オフ中の移動局に対するハンドオフ先基地局からの送信
電力は干渉雑音の受信電力に対応し、当該送信電力が過
剰に大きいと、当該その他の移動局の信号対雑音比を必
要以上に悪化させ、いわゆる遠近問題によって、処理利
得(逆拡散の過程で干渉波電力をカットできる程度)以
上に大きな受信電力を与える干渉波が出現する可能性を
高めるからである。
【0011】信号対雑音比の劣化など、通信品質の劣化
は、基地局に対して同時接続可能な移動局数を減少さ
せ、システム容量を低下させる。
【0012】同一周波数帯でCDMAを行う以上、多重
数の増加は、不可避的に各移動局、各基地局における通
信品質の劣化につながるが、従来のように基地局ごとに
送信電力を制御すると、当該1つのセル内における各上
りチャネル、各下りチャネルの送信電力の配分はほぼ適
正化できるとしても、ハンドオフ先の基地局のセル内の
送信電力の配分と、ハンドオフ元の基地局のセル内の送
信電力の配分のあいだには、整合性がないため、前記ハ
ンドオフの際に問題が生じ得るのである。
【0013】なお、ここで、上りチャネルとは、移動局
から基地局へ向かって信号が伝送される無線チャネルの
ことで、下りチャネルとは基地局から移動局に向かって
信号が伝送される無線チャネルのことである。
【0014】一方、上り方向または下り方向のある1つ
のチャネルに着目すると、当該チャネルの適正な送信電
力の値は、同時に多重するチャネル数、当該チャネルの
送信データレート(閉ループ制御では送信データレート
が高いほど送信電力が上昇する方向に誘導される)、当
該送信元(基地局または移動局)と送信先(移動局また
は基地局)の地理的距離などの諸条件に応じて変化し得
る。
【0015】しかもこれらの諸条件は、たとえば多重す
るチャネル数については、新規呼およびバンドオフ呼の
ためにどれだけのチャネル数(無線リソース)を予約す
ればよいかが不明であるなど、一般に、正確には予測す
ることが不可能で、送信電力の値の適正化を困難にする
要因となっている。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに本発明は、複数の基地局と、これら基地局に接続さ
れて基地局のハンドオフ動作を制御する制御装置と、サ
イトダイバーシチ機能を装備した複数の移動局とを有す
る移動通信システムにおいて、(1)前記移動局は、前
記複数の基地局からの到来波を識別して各到来波の受信
電力を検出する受信電力検出手段と、各到来波の受信電
力の差を求める受信電力差検出手段と、各到来波の受信
電力から、同時に複数の基地局と通信するソフトハンド
オフ状態に移行するかどうかを選択する通信状態選択手
段とを備え、(2)前記各基地局は、前記移動局に対す
る下りチャネルの送信電力の時間平均である平均送信電
力を算出する平均送信電力算出手段を備え、(3)前記
制御装置は、前記基地局が保有する平均送信電力及び前
記移動局が保有する受信電力差を含む基礎情報に基づ
き、前記ソフトハンドオフ状態への移行時又はソフトハ
ンドオフ状態中の各基地局から該当移動局への下りチャ
ネル送信電力の値を制御する下りチャネル送信電力制御
手段を備えることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、複数の基地局と、これら
基地局に接続されて基地局のハンドオフ動作を制御する
制御装置と、サイトダイバーシチ機能を装備した複数の
移動局とを有する移動通信システムの基地局の送信電力
を制御する方法において、(1)前記移動局は、前記複
数の基地局からの到来波を識別して各到来波の受信電力
を検出し、各到来波の受信電力の差を求め、さらに各到
来波の受信電力に基づいて、同時に複数の基地局と通信
するソフトハンドオフ状態に移行するかどうかを選択
し、(2)前記各基地局は、前記移動局に対する下りチ
ャネルの送信電力の時間平均である平均送信電力を算出
し、(3)当該各基地局が保有する平均送信電力及び前
記移動局が保有する受信電力差を含む基礎情報に基づ
き、前記制御装置が、前記ソフトハンドオフ状態への移
行時又はソフトハンドオフ状態中の各基地局から該当移
動局への下りチャネル送信電力の値を制御することを特
徴とする。
【0018】さらに、本発明は、複数の基地局と、これ
ら基地局を統括する統括局および移動局で構成され、1
つの移動局から2つ以上の基地局に同時に同一の情報を
送信することで基地局間のハンドオフを行う移動通信シ
ステムにおいて、(1)複数の基地局で受信した移動局
のフレームの誤り数を計数する計数手段と、(2)1つ
の移動局からの信号を複数の基地局で受信することによ
り、基地局ごとに得られた複数の受信フレームの中か
ら、正しい受信フレームを選択する選択合成手段と、
(3)前記計数手段の計数結果と前記選択合成手段の選
択結果から移動局の上り電力制御を制御する上り電力制
御手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】(A)実施形態 以下、本発明に係る移動通信システム及び送信電力制御
方法を、CDMA方式のディジタル移動電話システムに
適用した場合を例に、実施形態について説明する。
【0020】(A−1)実施形態の構成 CDMA方式のディジタル移動電話システム10の構成
原理図を図2に示す。
【0021】図2において、回線12Aで既存通信網1
1に当該移動電話システム10を接続する統括局(すな
わちBSC)12と、統括局12に回線13A〜19A
で接続される基地局13〜19(すなわちBS1〜BS
7)と、移動局(すなわちMS)20とから、当該移動
電話システム10が構成されている。
【0022】回線12A、および13A〜19Aは、す
べて有線回線であるものとする。ただし、必要に応じて
これらを無線回線としてもよい。
【0023】基地局BS1〜7のそれぞれは、セル1〜
7をカバーし、少なくとも各セル内に位置する任意の移
動局と通信する。図示の状態では、移動局20はセル3
内に位置し、少なくとも基地局15と通信している。
【0024】当該移動局20の一部である送信機20
T、受信部20R、基地局15の一部である受信機15
R、送信部15T、基地局14の一部である受信機14
R、送信部14T、および統括局12の内部構成を図3
に示す。
【0025】このような内部構成は、移動局20以外の
一般の移動局(図示せず)にも共通し、基地局15、1
4以外の基地局13,16〜19などにも共通するもの
である。
【0026】図3において、移動局20の送信機20T
は、ユーザデータを符号化する符号化器35、変調器3
6、アップコンバートするRF(RFUp Converter)
部37、およびアンテナ38で構成される。
【0027】移動局20の受信部20Rは、後述する基
地局14,基地局15の受信機14R、15Rと同様な
構成を持つ図示しないRFダウンコンバータ、復調器、
復号化器および受信アンテナを備えるものとする。ただ
しLine I/Fは、制御部20Cへ接続するバッファ(図
示せず)などに置換される。
【0028】また、サイトダイバーシチを行い、レイク
受信を前提とする本実施形態においては、当該受信部2
0Rは、レイク受信機を構成するものとし、当該受信ア
ンテナとしては、前記アンテナ38をも活用するように
してよい。
【0029】レイク受信機20Rは、接続中の基地局
(ハンドオフ元基地局)と、ハンドオフ先基地局の双方
の下りチャネルを受信することができる。この両基地局
BSからのチャネルを受信している状態をソフトハンド
オフ状態と呼ぶ。図2の状態では、基地局15が接続中
基地局に該当し、基地局14がハンドオフ先基地局に該
当しているものとする。
【0030】前記送信機20Tと受信部20Rは、当該
移動局20に搭載されている制御部20Cによって制御
されている。本実施形態では、ソフトハンドオフ状態へ
の移行時およびソフトハンドオフ状態中においては、ハ
ンドオフ元とハンドオフ先の2つの基地局だけを取り扱
うので、移動局20の制御部20Cは、たとえば接続し
ていない基地局の受信電力(受信電界強度)の高い到来
波を送出した基地局を、受信電力が強い順に1つだけ選
択する。基地局15をハンドオフ元の基地局、基地局1
4をハンドオフ先の基地局とする。制御部20Cは、基
地局15と、基地局14から到来した2つの到来波を選
択し、2つの受信電力の差を求めて処理し、基地局13
などの他の基地局からの到来波は無視する。
【0031】また、制御部20Cは、基地局15、14
などを識別する機能も持つ。たとえばTIA(米国電気
通信工業会)で標準化されたIS−95システムの場
合、パイロット信号のオフセットが基地局ごとに違うこ
とを利用して、基地局を識別することができる。
【0032】前記基地局15の受信機15Rは、アンテ
ナ40A、RF(RFDown Converter)部41A、復
調器42A、復号化器43AおよびLine I/F44A、
制御部45Aで構成される。
【0033】当該基地局15の送信部15Tは、前記基
地局20の送信機20Tと同様な構成を持つ図示しない
RFアップコンバータ、変調器、符号化器および受信ア
ンテナを備えている。さらに送信機15Tは、後述する
制御部53の信号を受信し、符号化器の入力信号に変換
する図示しないLine I/Fを備えている。
【0034】同様に、基地局14の受信機14Rは、ア
ンテナ40B、RF(RFDown Converter)部41
B、復調器42B、復号化器43BおよびLine I/F4
4B、制御部45Bで構成され、送信部14Tは、前記
移動局20の送信機20Tおよびアンテナ38と同様な
構成を備えているものとする。
【0035】復号化器43B、43Aでは、受信フレー
ム中に誤りがあるかどうか判定を行うが、この誤り判定
には、たとえばCRC(Cyclic Redundancy Check)
符号を用いることができる。
【0036】Line I/F44A、44Bは、当該受信機
14R、15Rを、たとえば光ファイバケーブルなどで
統括局12に接続するためのインタフェースである。
【0037】基地局14、15などの基地局に接続され
た統括局12は、誤り計数部51と、誤り計数部50
と、選択合成部52と、制御部53とを備えている。
【0038】誤り計数部51は、基地局14のLine I
/F44Bに接続され、Line I/F44Bから供給され
るフレームにつきフレーム誤りの数をカウントする回路
である。
【0039】同様に、誤り計数部50は、基地局15の
Line I/F44Aに接続され、LineI/F44Aから供給
されるフレームにつきフレーム誤りの数をカウントする
回路である。
【0040】これら誤り計数部51および50から、フ
レーム誤り数と、受信フレームとを受け取る選択合成部
52は、同時に供給される2つの受信フレームのうちフ
レーム誤りの無いほうのフレームを選択し、選択した受
信フレームを時間軸方向に接続(合成)することで、移
動局20の移動や電波環境の時間的変化に対応してい
る。
【0041】供給される2つの受信フレームがともに誤
っている場合、選択合成部52は、たとえば受信信号強
度の大きな受信フレームを選択する。
【0042】選択合成部52はまた、フレーム選択後の
フレーム誤り数を同時にカウントする。カウントした出
力は、前記制御部53に送られる。
【0043】制御部53では、各基地局のフレーム誤り
率(FER:フレームエラーレート)と選択合成後のフ
レーム誤り率から、移動局の上りチャネルの送信電力制
御の目標値をアウターループ(Outer Loop)制御によ
り決定する。いわゆる閉ループ制御の手法で、下りチャ
ネルを用いて送信電力の目標値を移動局に送信するた
め、移動局の送信電力は当該目標値に近づくように誘導
される。
【0044】たとえば、上述した基地局15と基地局1
4のソフトハンドオフ状態においては、基地局側でも、
受信機15Rと受信機14Rによって一種の空間ダイバ
ーシチによる選択合成が行われる。受信機15Rと受信
機14Rの受信フレームのFERがともに1%とした場
合、選択合成後の受信フレームのFERは、選択合成利
得により1%未満となる。
【0045】よって、アウターループ制御の一例とし
て、目標フレーム誤り率を1%とした場合では、選択合
成後の出力が1%未満の場合、すでに十分な誤り率が得
られているのであるから過剰電力となっている可能性が
高く、当該移動局の上りチャネルについて送信電力制御
の目標値を下げる方向に誘導する。このことは、通信品
質の向上、システム容量の増大に寄与する。
【0046】なお、通常の閉ループ制御では、この移動
局が送信した上りチャネルを受信し復号する1つの基地
局は、その復号誤り率が高いときにはこの移動局の送信
電力が足りないと判断して、送信電力アップを求める制
御データを下りチャネルで送信するので、1つの移動局
と1つの基地局のあいだで送信電力制御が完結する。
【0047】また、図3では省略したが、統括局12の
内部には、基地局13、16〜19などに対応する誤り
計数部などの構成要素も存在することは当然である。
【0048】以下、上記のような構成を有する本実施形
態の動作について説明する。
【0049】(A−2)実施形態の動作 図2の移動電話システム10において、各基地局BSは
チャネルの送信電力によって移動局との通話エリアが決
定される。そして、移動局MSのほうでは、常時、各基
地局BSからの下りチャネルの受信電力を測定し、上述
したように、受信電力の大きいものから順番に、2つの
基地局BSについて取り扱う。
【0050】図2の例では、セル3内に位置している移
動局20は、矢印MD方向、すなわち基地局15から遠
ざかりセル2(基地局14)に近づく方向に移動してい
て、移動局20に対する各基地局BSからの到来波のう
ち、基地局15からの到来波が移動局20に最大の受信
電力を与え、基地局14からの到来波が2番目に大きな
受信電力を与えているものとする。
【0051】このとき、矢印MD方向の移動にともなっ
て、移動局20の受信電力は、接続中の基地局15から
の到来波によるものが小さくなるとともに、隣接基地局
14からの到来波によるものが大きくなる。
【0052】そして、隣接基地局14からの到来波の受
信電力(P1)のほうが接続中基地局15からの到来波
の受信電力(P2)よりも大きくなると、移動局20
は、接続中基地局15を介して統括局BSC12に、ハ
ンドオフの実行を求めるハンドオフ要求HQと、この要
求HQに付加して、隣接基地局14と接続中基地局15
の受信電力の差(P1−P2)を送信する。
【0053】これにより、図1に示すハンドオフシーケ
ンスが開始する。図1のシーケンスは、メッセージH
Q、AQ、AR、RQ、HRのやり取りと、ステップS
1、S2の処理から構成される図1において、統括局B
SC12はハンドオフ要求HQと受信電力差(P1−P
2)を受信すると、ハンドオフ先基地局14の下りチャ
ネル送信電力を求めるため、接続中基地局15に対して
現在の平均電力を送ってくるように指示する平均電力通
知要求AQを送信する。
【0054】平均電力とは、移動局20に対する接続中
基地局15の送信電力(下りチャネル送信電力)の時間
的な平均値であって、基地局15が保有している。ただ
し、一般的には、該当移動局に対するハンドオフ元、ハ
ンドオフ先の各基地局の下りチャネル送信電力の時間的
な平均値であって、各基地局が保有しているデータを指
す。
【0055】平均電力通知要求AQを受信した接続中基
地局15は、現在の平均送信電力T1を通知する平均電
力通知応答ARを統括局12に送り、統括局12ではハ
ンドオフ先基地局14から移動局20に送信する下りチ
ャネルの送信電力T2を、次の式(1)に基づいて算出す
る(ステップS1)。
【0056】 T2=T1+(P2−P1) …(1) T1、P2、P1の意味については、すでに述べた通り
である。
【0057】統括局12は算出した送信電力T2を伝え
るため、ハンドオフ先基地局14にリソース割り当て要
求RQを送信する。
【0058】ハンドオフ先基地局14はこのリソース割
り当て要求RQを受信した場合、移動局20からの上り
チャネルの同期捕捉を開始し、同期捕捉が完了した時点
で前記T2の送信電力で下りチャネルの送信を開始する
(ステップS2)。したがっT2は、ソフトハンドオフ
状態においてハンドオフ先基地局14が移動局20に送
信する下りチャネル送信電力の最初の値となる。
【0059】統括局12はまた、ソフトハンドオフ状態
とするため、接続中基地局15を介して、移動局20
に、ハンドオフ応答HRを送信する。
【0060】このハンドオフ応答HRを受信すると、移
動局20は、接続中基地局15およびハンドオフ先基地
局14の双方からの下りチャネルを受信し、上述したソ
フトハンドオフ状態となる。
【0061】ハンドオフ先基地局BSから送信するチャ
ネルの初期送信電力は、従来の方法とは異なり、上記の
式(1)で算出した送信電力T2を使用するので、ソフ
トハンドオフ状態の初期において、ハンドオフ先基地局
からの送信電力をほぼ最適化でき、過剰電力となる可能
性が低い。また、過剰電力になったとしても、その程度
を低く抑えることができる。
【0062】次に、ソフトハンドオフ状態の初期以降の
期間における下りチャネル送信電力制御について、図4
を参照しながら説明する。図4に示すシーケンスでは下
りチャネルの送信電力を、移動局20の移動にともなっ
て変更し、再割り当てを行う。
【0063】基地局による下りチャネルの送信電力の最
適値は移動局20の地理的移動によって変化するのが普
通であり、初期値のままの下りチャネル送信電力を維持
すると、やはり過剰電力の問題が発生し得るため、送信
電力の再割り当てが必要となる。
【0064】たとえば移動局20と基地局15のあいだ
のやり取りで、当該基地局15から移動局20への下り
チャネルの送信電力を制御し、移動局20と基地局14
とのあいだのやり取りで基地局15から移動局20への
下りチャネルの送信電力を制御するような場合、回線状
態によっては下り電力制御情報が基地局15と基地局1
4とで異なって受信されて誤差が発生し、この誤差が累
積することによって過剰電力になることも考えられる。
【0065】このようなケースにも、下りチャネル送信
電力の再割り当ては有効で、過剰電力の発生を未然に防
ぐことができる。
【0066】図4において、通信中C1は、移動局20
が接続中基地局15とだけ通信しており、ソフトハンド
オフのまえの状態である。
【0067】移動局20が接続中基地局15とハンドオ
フ先基地局14の双方と通信している通信中C2が、ソ
フトハンドオフ状態にあたる。上述したようにこのソフ
トハンドオフ状態では、統括局12は、接続中基地局1
5からの受信フレームF1とハンドオフ先基地局14か
らの受信フレームF2とを選択合成している。
【0068】そして統括局12は、平均パワー報告AP
1、AP2で各基地局15,14から現在の送信電力
(送信パワー)を定期的に報告させ、さらに移動局20
から下りチャネルの受信電力の差DPを定期的に報告さ
せる。受信電力差DPは、前記受信フレームF1、F2
と同様に、統括局12の選択合成部52で選択合成され
たあと、制御部53によって解釈され、処理される。
【0069】統括局12では平均パワー報告AP1、A
P2、および受信電力差DPの報告に基づき、2つの基
地局15、14それぞれの平均送信電力について最適な
値を算出し、平均パワー調整を行う(ステップS3)。
【0070】この算出には種々の方法が考えられるが、
たとえば、受信電力差DPが大きくなるほど平均送信電
力が大きいほうの基地局の平均送信電力が小さくなるよ
うすれば、過剰電力が他の移動局(図示せず)に与える
干渉波電力を小さくすることができる。
【0071】ステップS3で算出された基地局ごとの新
たな送信電力は、平均パワー変更要求CP1としてハン
ドオフ先基地局14に送られ、平均パワー変更要求CP
2として接続中基地局15に送られる。なお、平均送信
電力の最適値の算出方法などにもよるが、要求CP1と
CP2がつねに同時に発生するとは限らず、一方の基地
局だけにつき送信電力を変更する必要が生じる場合もあ
り得るので、要求CP1、CP2は必要に応じて発生さ
れる。
【0072】したがって、要求CP1、CP2を受け取
った基地局だけが、当該要求に応じて平均送信電力を制
御することになる。
【0073】(A−3)実施形態の効果 以上に説明したように、本実施形態によれば、ソフトハ
ンドオフ状態の初期、および初期に引き続く期間におい
て、当該ソフトハンドオフ状態にかかる2つの基地局の
下りチャネル送信電力をほぼ最適化することができるの
で、過剰電力の発生を抑制でき、もし、過剰電力が発生
したとしてもその影響を低減することが可能である。
【0074】また、ソフトハンドオフ状態では、ソフト
ハンドオフ状態にかかる2つの基地局の受信機を用いて
空間ダイバーシチを行い、統括局で当該2つの基地局の
受信フレームを選択合成する結果、ソフトハンドオフに
かかる移動局の上りチャネル送信電力も低めに誘導され
て、上りチャネルに関しても過剰電力の発生防止、影響
低減に効果がある。
【0075】したがって、本実施形態によれば、上りチ
ャネルでも下りチャネルでも過剰電力の発生防止、影響
低減がはかられて、通信品質を向上し、システム容量を
増大することができる。
【0076】(B)他の実施形態 以上の説明において、誤り計数部51、52は統括局1
2の内部に設けるようにしたが、これらをそれぞれ対応
する基地局のなかに設けるようにしてもよい。
【0077】上記実施形態では、過剰電力の発生を未然
に防ぐために、下りチャネル送信電力の再割り当てを行
ったが、本発明は、過剰電力の発生を検出したあとで、
平均パワー報告AP1、AP2、受信電力差DPなどを
定期的に送らせて下りチャネル送信電力の再割り当てを
行うようにしてもよい。
【0078】また、本発明は、移動電話システム以外の
CDMAシステムにも適用することができる。
【0079】さらに、本発明は、CDMAにも限定せ
ず、FDMA(周波数分割マルチプルアクセス)などに
も適用することができる。ただし、FDMAの場合、各
移動局はサイトダイバーシチを行うために、2つの独立
した通信機を備える必要がある。
【0080】すなわち、本発明は、複数の基地局と、こ
れら基地局に接続されて基地局のハンドオフ動作を制御
する制御装置と、サイトダイバーシチ機能を装備した複
数の移動局とを有する移動通信システム、あるいはこの
ような移動通信システムの基地局の送信電力を制御する
方法について、広く適用することができる。
【0081】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、過剰電
力の発生防止、影響低減がはかられて、通信品質を向上
し、システム容量を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る動作シーケンスである。
【図2】実施形態に係る移動電話システムの構成を示す
原理図である。
【図3】実施形態に係る移動局、基地局、統括局の内部
構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係る動作シーケンスである。
【符号の説明】
10…移動電話システム、12…統括局(BSC)、1
3〜19…基地局(BS)、20…移動局(MS)、P
1、P2…受信電力、DP…受信電力差、T1…平均送
信電力、T2…下りチャネル送信電力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 俊雄 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 5K067 AA03 AA23 BB02 CC10 CC24 DD42 DD43 DD44 DD46 DD57 EE02 EE10 EE16 EE24 GG08 GG09 JJ39 JJ52 JJ54

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基地局と、これら基地局に接続さ
    れて基地局のハンドオフ動作を制御する制御装置と、サ
    イトダイバーシチ機能を装備した複数の移動局とを有す
    る移動通信システムにおいて、 前記移動局は、 前記複数の基地局からの到来波を識別して各到来波の受
    信電力を検出する受信電力検出手段と、 各到来波の受信電力の差を求める受信電力差検出手段
    と、 各到来波の受信電力から、同時に複数の基地局と通信す
    るソフトハンドオフ状態に移行するかどうかを選択する
    通信状態選択手段とを備え、 前記各基地局は、前記移動局に対する下りチャネルの送
    信電力の時間平均である平均送信電力を算出する平均送
    信電力算出手段を備え、 前記制御装置は、 前記基地局が保有する平均送信電力及び前記移動局が保
    有する受信電力差を含む基礎情報に基づき、前記ソフト
    ハンドオフ状態への移行時又はソフトハンドオフ状態中
    の各基地局から該当移動局への下りチャネル送信電力の
    値を制御する下りチャネル送信電力制御手段を備えるこ
    とを特徴とする移動通信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1の移動通信システムにおいて、 前記下りチャネル送信電力制御手段は、 前記移動局の通信状態選択手段がソフトハンドオフ状態
    への移行を選択した場合には、ハンドオフ元の基地局の
    平均送信電力、及びハンドオフ元の基地局からの到来波
    とハンドオフ先の基地局からの到来波との受信電力差に
    基づいて、当該ハンドオフ先基地局の下りチャネル送信
    電力の初期値を算出することを特徴とする移動通信シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の移動通信システムにお
    いて、 前記下りチャネル送信電力制御手段は、 前記ソフトハンドオフ状態中、少なくともハンドオフ元
    の基地局からの到来波とハンドオフ先の基地局からの到
    来波との該当移動局における受信電力差に基づいて、ハ
    ンドオフ元基地局及びハンドオフ先基地局の下りチャネ
    ル送信電力の値を算出することを特徴とする移動通信シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 複数の基地局と、これら基地局に接続さ
    れて基地局のハンドオフ動作を制御する制御装置と、サ
    イトダイバーシチ機能を装備した複数の移動局とを有す
    る移動通信システムの基地局の送信電力を制御する方法
    において、 前記移動局は、前記複数の基地局からの到来波を識別し
    て各到来波の受信電力を検出し、各到来波の受信電力の
    差を求め、さらに各到来波の受信電力に基づいて、同時
    に複数の基地局と通信するソフトハンドオフ状態に移行
    するかどうかを選択し、 前記各基地局は、前記移動局に対する下りチャネルの送
    信電力の時間平均である平均送信電力を算出し、 当該各基地局が保有する平均送信電力及び前記移動局が
    保有する受信電力差を含む基礎情報に基づき、前記制御
    装置が、前記ソフトハンドオフ状態への移行時又はソフ
    トハンドオフ状態中の各基地局から該当移動局への下り
    チャネル送信電力の値を制御することを特徴とする送信
    電力制御方法。
  5. 【請求項5】 複数の基地局と、これら基地局を統括す
    る統括局および移動局で構成され、1つの移動局から2
    つ以上の基地局に同時に同一の情報を送信することで基
    地局間のハンドオフを行う移動通信システムにおいて、 複数の基地局で受信した移動局のフレームの誤り数を計
    数する計数手段と、 1つの移動局からの信号を複数の基地局で受信すること
    により、基地局ごとに得られた複数の受信フレームの中
    から、正しい受信フレームを選択する選択合成手段と、 前記計数手段の計数結果と前記選択合成手段の選択結果
    から移動局の上り電力制御を制御する上り電力制御手段
    とを備えることを特徴とする移動通信システム。
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